JP6151028B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ビーム等の荷電粒子ビームを試料に照射する荷電粒子線装置に係り、特に静電チャックによって保持した試料に対して荷電粒子ビームを照射する荷電粒子線装置に関する。
荷電粒子線装置の一態様である走査電子顕微鏡は、電子ビームを試料に照射することによって得られる二次電子等を検出することによって、画像形成、パターンの測定、欠陥検査等を行う装置であり、近年の半導体デバイス等の微細化に伴い、その重要性が更に増す傾向にある。電子ビームの照射対象である半導体ウエハを保持する機構として、静電チャックが知られている。静電チャックはウエハを強固に保持することが可能であり、装置の高速化、高精度化に適した保持機構である。
特許文献1には試料の静電破壊等を抑制するために、試料に紫外線を照射するための紫外光源を試料室内に設けることが説明されている。また、特許文献2には、ウエハを試料室に搬送する前に表面電位センサによってあらかじめ帯電量を測定する機構が説明されている。
特開平2−117131号公報 特開2006−19301号公報(対応米国特許USP6,946,656)
静電チャックは、特に昨今の高スループットが要求される半導体の測定や検査を行う走査電子顕微鏡に適用することでさまざまな性能の改善効果が期待できるが、その特性に起因する課題も存在する。例えば、静電チャックはウエハを保持する面は電気絶縁性の高いセラミックスで覆われているため、ウエハと静電チャックとの間の接触や摩擦によって帯電が発生し、静電チャック上に残留電荷として蓄積する。この蓄積した残留電荷は、取得する画像のフォーカスぼけの原因となるだけでなく、残留電荷に起因した残留吸着力が発生し、スループットの低下や搬送エラーを引き起こす可能性がある。この接触・摩擦によって発生する帯電は、摩擦量やウエハの吸着力を低減することにより抑制することは出来るものの、完全に無くすことは出来ない。
特許文献1にはこのような静電チャックに起因する帯電を抑制することについての開示がない。また、ウエハそのものの帯電は、特許文献2に示すようにウエハを試料室に搬送する前に表面電位センサによってあらかじめ測定することができるが、ウエハ裏面の導通状態による影響は静電チャック上にウエハを置くまで決定されないため、静電チャックによる保持状態のウエハ表面電位を正確に予測することはできない。
以下に、静電チャックに保持された状態の試料の帯電を高精度に測定することを目的とする荷電粒子線装置を説明する。
上記目的を達成するための一態様として、以下に荷電粒子ビームが照射される試料を保持する静電チャック機構と、当該静電チャックが設置される試料室を備えた荷電粒子線装置において、
前記静電チャック機構の前記試料の吸着面側の電位を測定する電位測定装置と、前記静電チャック機構によって前記試料を吸着した状態で、前記電位測定装置による電位測定を行う制御装置を備えた荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、静電チャックに保持された試料の帯電を高精度に測定することができ、結果として荷電粒子線装置の装置条件の高精度な調整が可能になる。
半導体測定用の走査電子顕微鏡の概要を示す図。 走査電子顕微鏡に設けられた電位センサの詳細を示す図。 走査電子顕微鏡による画像取得工程を示すフローチャート。 試料室内にて静電チャックによる吸着がなされた状態で得られる電位計による電位測定結果に基づいて、走査電子顕微鏡の装置条件の調整を行い、画像取得を行う工程を示すフローチャート(その1)。 試料室内にて静電チャックによる吸着がなされた状態で得られる電位計による電位測定結果に基づいて、走査電子顕微鏡の装置条件の調整を行い、画像取得を行う工程を示すフローチャート(その2)。
近年、半導体デバイスパターンの寸法測定や欠陥検査に電子顕微鏡が応用されている。例えば、半導体デバイスのゲート寸法の測定には測長SEM(Critical−Dimension Scanning Electron Microscope、以下CD−SEM)を用い、欠陥検査には欠陥検査SEMを用いる。また、電位コントラストを利用し、配線用深穴の導通検査にも走査電子顕微鏡が用いられるようになっている。
一例として、CD−SEMを例にとり、測定の基本原理を簡単に説明する。基本的には走査型電子顕微鏡と同じである。電子銃から一次電子を放出させ、電圧を印加して加速する。その後、電磁レンズによって電子ビームのビーム径を細く絞る。この電子ビームを半導体ウエハ等の試料上に2次元的に走査する。走査した電子ビームが試料に入射することにより発生する二次電子を検出器で検出する。この二次電子の強度は、試料表面の形状を反映するので、電子ビームの走査と二次電子の検出を同期させてモニタに表示することで、試料上の微細パターンが画像化できる。CD−SEMでは、例えばゲート電極の線幅を測定する場合には、得られた画像の明暗の変化にもとづいてパターンのエッジを判別して寸法を導き出す。以上がCD−SEMの測定原理である。
このCD−SEMは半導体製造ラインにおけるデバイスパターンの寸法測定に使用されるため、分解能、測長再現性といった電子顕微鏡としての性能だけでなく、スループットが非常に重要となる。スループットを決定する要因は複数存在するが、特に影響が大きいのがウエハを積載しているステージの移動速度と画像を取得するときのオートフォーカスに要する時間である。この2項目を改善するのに有効な手段として、ステージの静電チャック化が挙げられる。すなわち、ウエハを静電チャックで安定的に固定することができれば、ウエハがステージからズレ落ちたりすることなく高加速度、高速度で搬送することが可能となる。また、静電チャックであればウエハ全面をほぼ均等な力で反りウエハなども平坦化して固定できるため、ウエハ面内の高さ分布が均一化しフォーカス合わせをするために対物レンズのコイルに流す電流値を決定する時間、すなわちオートフォーカス時間が短縮される。
一方、上述したように静電チャック上にウエハを配置するときに生ずる残留電荷によってもフォーカスずれ等が発生するため、この残留電荷を除去するために、真空容器内に紫外線を照射し、電離した残留ガスイオンおよび電子により帯電を中和させる方法を用いて、静電チャック上に蓄積する残留電荷を定期的に除去することが望ましい。
ところが、上記のように定期的に除電を実施したとしても、除電と電荷の蓄積を繰り返すなかで静電チャック上のウエハ表面電位は残留電荷の分だけ変動し、その分取得する画像にフォーカスぼけが発生する。また、ウエハ表面電位は静電チャック上の残留電荷だけでなく、ウエハそのものが持つ帯電をうける。さらに、静電チャック上に電荷が残っている場合には、ウエハを静電チャック上へ搬送する際に、静電チャック上の残留電荷に引き寄せられてウエハ支持機構からウエハへと電荷が流れ込み、これもまたウエハ表面電位へ影響を与える。
また、別の回避方法としては、ウエハをフローティングではなく積極的に所定のリターディング電圧を印加することで、ウエハの電位を一意に定めてしまう方法がある。しかしながら、ウエハに直接リターディング電圧を印加しようとしても、ウエハの表面は絶縁膜によって覆われている場合があり、すべてのウエハに対し導通をとるのは困難である。たとえば導電性ダイヤモンドのようなウエハよりも十分固い材質を用いて、先端をとがらせて絶縁膜を突き破るような機構としたとしても、絶縁膜の厚さによってはどうしても導通が取れない場合があるし、たとえ導通がとれたとしても、ウエハを突き破るような機構の場合、突き破った際に発塵が発生する可能性がある。また、導通をとるという行為は静電チャック上の帯電をかくすことになるため、静電チャックの帯電量を知る手だてが無くなってしまい、適切なタイミングで除電を実行できなくなる場合がある。
本実施例では、静電チャックでウエハを保持し、電子ビームを用いてウエハ上のデバイスを計測、分析、または画像取得する走査電子顕微鏡において、試料室内に表面電位センサを設置し、ウエハの表面電位分布を計測し、この分布に応じて測定点ごとに荷電粒子の加速電圧、及び/又は試料に印加する電圧を調整することによって、残留電荷に基づいて発生する課題を解決する。
本実施例によれば、静電チャック上に保持されたウエハの表面電位を計測することが可能となり、この計測結果に基づいて荷電粒子の加速電圧を測定点ごとに制御することでフォーカスぼけを抑制することができ、オートフォーカスに要する時間を短縮することができ、スループットを落とすことなく画像取得することができる。また、静電チャックの帯電量をモニタすることにより適切な除電を実行することができる。さらに、除電実行時に静電チャックの除電を確認することで信頼性を向上させることが可能となる。
以下、図面を用いて静電チャック機構を備えた荷電粒子線装置を説明する。はじめに図1を用いてCD−SEMの概略を説明する。図1に例示するCD−SEMは主に電子顕微鏡カラム101、試料室102、及び大気から試料室102内の真空まで真空引きするための予備排気室103から構成されている。
10-4〜10-5Paの高真空に保たれた試料室102内のX−Yステージ104上には、静電チャック105が固定されており、ウエハ106は静電チャック上に保持される。静電チャックには、誘電体膜の固有抵抗率が1×109Ω・cmから1×1012Ω・cm程度のいわゆるジョンソンラーベック方式の静電チャックと、固有抵抗率がそれ以上のいわゆるクーロン方式の静電チャックの大きく2通りの方式が存在する。それぞれの静電チャック方式には特徴があるが、本発明はいずれの方式に対しても有効である。本実施例では、リーク電流が実質的に0であるために、ウエハ電位の安定性に優れ、計測中の電位安定が重要なCD−SEMに適したAl2O3(酸化アルミニウム)を素材とするクーロン方式の静電チャックをCD−SEMに適用した場合について説明する。
試料室102には、表面電位センサ107がウエハと所定の距離が保たれるように設置されている。また、X−Yステージ上には、ウエハと同じ高さの校正台108が配置されており、校正台にはリターディング電圧が印加できるようになっている。このような構成とすれば、あらかじめ校正台上のリターディング電圧を表面電位センサで計測したうえで、これを校正値とし、X−Yステージを走査させることにより、静電チャック上のウエハ表面電位を知ることができる。本実施例では、校正台をXYステージ上に配置したが、必ずしもこれに限定されるわけではなく、ステージとは別にウエハと同一高さとなる位置に設置してもよい。また、この校正台に印加する校正用の電位は適宜選択されるべきものであり、特に限定されるべきものではない。
図2に、本実施例の詳細な特徴を示す。表面電位センサ107は、より正確にウエハの表面電位を計測するために、周囲の絶縁物の帯電の影響を受けないよう導電性の固定部材201により保持される。また、固定部材201は、天板との絶縁を保つため絶縁物202を介して試料室102に固定される。表面電位センサ107は、X−Yステージがウエハロード位置に静止している時のウエハ中心を通りステージX軸に平行な直線上に配置されている。また、校正台108はX−Yステージがウエハロード位置に静止している時に表面電位センサ107の直下になるような位置に設置される。
このような構成とすれば、ウエハを試料室に搬入後ただちに校正台に印加されたリターディング電圧を校正値として計測し、その後X−YステージをX方向に動作させることによりウエハ中心を通る一直線上のウエハ表面電位情報を知ることができる。通常、ウエハは導体とみなせるため、ウエハ上の表面電位はウエハ面内にて一定であるが、ウエハそのものが帯電している場合には、ウエハ面内で一定とならない。しかし、このような場合でも、ウエハ上の帯電は通常ウエハ中心に対しおおむね軸対称の分布となることが多いため、中心を通る一直線をスキャンすることでウエハ表面電位をウエハ中心からの距離の関数として知ることが出来る。
尚、本実施例においては表面電位センサおよび校正台をX方向に配置したが、Y方向、あるいは斜め方向に配置したとしても同様の効果が得られる。
次に、
上記構成を用いたCD−SEMによる測定シーケンスを説明する。図3は単に除電工程を経て、ウエハ上の微細パターンを計測する場合のフローチャートの一例であり、図4及び図5は静電吸着後の試料表面電位測定を経て、ウエハ上の微細パターンを計測する場合の一例である。はじめに、図3の計測フローチャートについて説明する。まず、図示しない搬送機構によりウエハが搬入され(301)、静電チャック上に積載される(302)。次に、静電チャック電源により電圧を印加し(303)、ウエハを静電吸着する。次いで、X−Yステージを動作させ、ウエハ上の計測すべきチップが電子ビーム照射位置にくるように所定の座標位置に移動する(304)。
所定の位置へ移動が完了したら、まず低倍率にて参照画像を取得する(305)。次いで、参照画像をもとに測定したい場所へ電子ビームをシフトさせて、高倍率にてオートフォーカスを実施して画像のフォーカスを合わせ(306)、電子ビームを走査して画像を取得し(307)、取得された画像をもとに画像処理し、目的の寸法を算出する(308)。予め設定されたレシピが完了すると、ウエハがX-Yステージにより静電チャックとともに初期位置に移動される(309)。
もし、レシピが完了しておらず、次のチップの計測や画像取得を行う場合には、再び次のチップの所定の座標に移動し計測を繰り返す。初期位置に移動した静電チャックは、直流電源による給電を停止し(310)、装置外へ搬出される(311)。
観察対象のウエハが複数ある場合は、この一連のシーケンスを順次複数のウエハに対し繰り返していくが、ウエハと静電チャックとの間の接触や摩擦が繰り返されることにより、静電チャック表面に残留電荷が蓄積していくと、ウエハ上の表面電位が次第にずれていく。ウエハ上の表面電位が変動すると、それに伴って取得する参照画像にフォーカスぼけが発生する。また、オートフォーカスで合わせるフォーカス値も変動するが、表面電位の変動量がある一定の値よりも大きくなると、オートフォーカスが追従できなくなり、フォーカス合わせに失敗する場合がある。フォーカスに失敗した場合、フォーカスを振る範囲を変更して(312)再度オートフォーカスを実施するが、その分一回の測定に要する時間が増加し、装置スループットを低下させてしまう。また、静電チャックの帯電量がある一定の値より大きければ、紫外線照射などによる除電を実行し(313)、帯電量がある一定の値よりも小さければ、除電は実行せずにウエハを搬入する。この判断基準となるある一定の値は、オートフォーカスに失敗せず、また搬送精度の劣化や異物付着の増加を起こさない程度の値、すなわち除電を実行しなくても装置を安定して稼働できるような値に設定する。
しかしながら、前述したようにウエハの表面電位は静電チャックの帯電量だけでなくウエハそのものの帯電およびウエハの裏面状態によっても左右されるため、ウエハそのものの帯電量が大きい場合や静電チャックの帯電量が大きい場合にはウエハ表面電位の変動が大きくなり、上記のようなオートフォーカスの値を利用して次に搬送されるウエハに対してリターディング電圧を補正したとしても、参照画像のフォーカスぼけやオートフォーカス失敗が発生してしまう。
次に、図4及び図5の計測フローチャートについて説明する。本フローチャートは、観察対象のウエハを装置へ搬入する際に、静電チャック上に保持されたウエハの表面電位をあらかじめ計測しておき、その計測値をもとに測定点毎にリターディング電圧を補正することを特徴とする。なお、走査電子顕微鏡による計測処理は図示しない制御装置によって実行される。
まず、図示しない搬送機構によりウエハが搬入され(401)、静電チャック上に積載される(402)。次に、静電チャック電源により電圧を印加し(403)、ウエハを静電吸着する。このとき、表面電位センサは校正台座の直上に位置するように配置されている。所定のリターディング電圧を校正台座に印加した状態で校正台座を表面電位センサで計測し、校正値とする(404)。ここで、校正値として取得した値は、校正量が所定の量よりも大きい場合には表面電位センサが故障していると判断し、装置使用者に故障を知らしめる (405)。
これにより、故障に気付かずに装置を運用することを未然に防止することが可能となる。次いで、X−YステージをX方向へ動作させ、ウエハ中心を通る一直線上のウエハ表面電位を計測する(406)。このようにして得られた表面電位の値をウエハ中心からの距離の関数として記憶しておき、各測定点に移動するごとにこの測定値に基づいて補正されたリターディング電圧を印加する(407)。このようなシーケンスとすることで、測定点ごとに適切な表面電位補正が可能となり、参照画像のフォーカスぼけおよびオートフォーカス失敗を防ぐことが可能となる。
このように測定されたウエハ表面電位は、リターディング電圧の補正だけでなく、静電チャックの帯電を除電するタイミングの判定にも使用される。ウエハそのものが帯電している場合はウエハ面内で一定の帯電量とならないことを利用して、得られた計測値の最大値と最小値の差分が所定の値よりも大きい場合にはウエハそのものの帯電とみなし、その他の場合には得られた計測値の平均を静電チャックの帯電量として記憶しておく(408)。静電チャックの帯電量がある一定の値より大きければ、紫外線照射などによる除電を実行し(409)、帯電量がある一定の値よりも小さければ、除電は実行せずにウエハを搬入する。
また、本実施例で示したような表面電位センサの配置にしておけば、ウエハ表面電位だけでなく静電チャックそのものの帯電量を直接測定することが可能であるため、除電実行後にウエハが無い状態で静電チャック上の表面電位を計測し(410)、除電が正しく完了したかを判断する。静電チャック上の帯電量が所定の値よりも大きい場合には、除電が不完全であると判断して除電シーケンスを再度実行する。
また、表面電位センサを用いて定期的に試料室内の空間電位をモニタすることで、ウエハや静電チャックとは異なる仕様室内の帯電の状態をモニタすることが可能となり、帯電が影響するような装置としての弊害の発生を未然に知ることができ、たとえば紫外線照射などの除電手段で問題を引き起こす前に対策することが可能となり、装置の信頼性を確保することができるようになる。
尚、本実施例では、ウエハ中心を通る一直線上を計測し、ウエハ中心からの距離の関数として記憶する例を示したが、ウエハ面内全域を走査し、ウエハ中心からのXY座標として記憶して補正しても良い。
上記実施例によれば、静電チャックを適用した電子顕微鏡において、装置運用中に蓄積した静電チャック上の残留電荷およびウエハそのものの帯電、またウエハ裏面の導通状態すべてを加味したウエハ表面電位を補正することができ、安定して性能を発揮し続けることができる走査電子顕微鏡を提供することが可能となる。
101 電子顕微鏡カラム
102 試料室
103 予備排気室
104 X−Yステージ
105 静電チャック
106 ウエハ
107 表面電位センサ
108 校正台
201 固定部材
202 絶縁体

Claims (5)

  1. 試料を保持する静電チャック機構と、当該静電チャックが設置される試料室を備えた荷電粒子線装置において、
    荷電粒子ビームを照射する荷電粒子ビームカラムと、前記試料より前記荷電粒子ビームカラム側に設置され、前記静電チャック機構の前記試料の吸着面側の電位を測定する表面電位センサと、前記静電チャック機構によって前記試料を吸着した状態で、前記表面電位センサによる前記試料表面の電位測定を行う制御装置を備えた荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記試料室内に、前記静電チャック上に配置された試料と、その表面が同じ高さであると共に、前記試料に印加されるリターディング電圧と同じ電圧が印加される台座を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項において、
    前記試料を搬送する試料ステージを備え、
    記台座は、前記試料ステージ上であって、前記試料ステージを用いた前記試料の搬送過程中に、前記表面電位センサと対向するような位置に配置されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御装置は、前記リターディング電圧が印加された台座を、前記表面電位センサによって計測することによって、当該表面電位センサの計測結果が前記リターディング電圧となるように、計測値を校正することを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1において、
    前記表面電位センサは、静電チャック上の電荷を除去する際に静電チャック上の帯電量を計測し、除電が正しく実行されたかを判定することを特徴とする荷電粒子線装置。
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