JP4636681B2 - 炭化水素のフィッシャートロプシュ水エマルジョン - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、フィッシャー−トロプシュプロセス由来の水中に、炭化水素を含有する安定なマクロエマルジョンに関する。
【0002】
本発明の背景
炭化水素−水エマルジョンはよく知られており、パイプラインを通すような炭化水素輸送機構や発電所や内燃機関などの燃料を始めとする様々な用途がある。これらのエマルジョンは一般にマクロエマルジョンと呼ばれており、より高レベルの界面活性剤を使用して調製されるが故に清澄、半透明で、熱力学的に安定であるミクロエマルジョンと比較すると、エマルジョンが濁っているか、あるいは不透明である。
【0003】
水性燃料エマルジョンは、燃料として燃焼させると汚染物質を減少することが知られているが、これらのエマルジョンの製造法やエマルジョンを調製するのに使用する界面活性剤や補助溶媒(例えばアルコール)などの物質は高価であることがある。さらに、既知のエマルジョンの安定性は通常かなり低く、特にエマルジョンを調製する際の界面活性剤の使用量が少ないと安定性が低い。
【0004】
その結果、エマルジョンを調製する際に、界面活性剤や補助溶媒の使用量が少なく、あるいはより低コストの物質を使用する安定なマクロエマルジョンが求められている。本発明においては、マクロエマルジョンの安定性は、一般に24時間の間に生じる分離度、通常はエマルジョンの形成後24時間の間に生じる分離度として定義される。
【0005】
本発明の大要
本発明に従い、水を連続相とする安定なマクロエマルジョンが提供される。このエマルジョンは、フィッシャー−トロプシュプロセス水、炭化水素、および非イオン界面活性剤を含有する。好ましくは、このエマルジョンは、アルコールなどの補助溶媒の実質的に非存在下(例えば2wt%以下、好ましくは1wt%以下)に、あるいは補助溶媒を全く添加せずに、好ましくは補助溶媒が実質的に存在しない状況で調製される。すなわち、フィッシャー−トロプシュプロセス水は、少量のアルコールを始めとする含酸素化合物を含んでも良いが、これらの含酸素化合物はエマルジョンに補助溶媒が含まれていたなら存在するであろう量よりも少量である。一般に、フィッシャー−トロプシュプロセス水のアルコール含量は、プロセス水の約2wt%未満、より好ましくはプロセス水の1.5wt%未満である。
【0006】
本発明の主題であるマクロエマルジョンは、例えば蒸留水あるいは水道水などを用いて相当するエマルジョンを製造した場合に比べると、一般に調製が容易であり、また安定している。フィッシャー−トロプシュプロセス水を使用すると、フィッシャー−トロプシュプロセス水に本来含まれている化学物質のおかげで、安定なエマルジョンを調製するのに必要とされる界面活性剤の量を減少させることができる。
【0007】
好ましい実施の形態
フィッシャー−トロプシュ法は適当な触媒上で行われる一酸化炭素の水素添加反応であると説明することができる。非シフト触媒が使用されるにも関わらず、水はこの反応の一生成物である。
【0008】
2nH+nCO → C2n+2+nH
【0009】
フィッシャー−トロプシュプロセス水、好ましくは非シフトプロセスで生じるプロセス水は、軽質気体およびC5+生成物から分離され、一般に下記のように表される。(ここで含酸素化合物は、好ましくは2wt%以下、より好ましくは1wt%未満である。)
【0010】
〜C12アルコール 0.05〜2wt%、
好ましくは0.05〜1.2wt%
〜C 0〜50wppm
〜Cケトン、アルデヒド、
アセテート 0〜50wppm
その他の含酸素化合物 0〜500wppm
【0011】
フィッシャー−トロプシュ法は当業者によく知られているが、例えばここに参照として含められている米国特許第5,348,982号および5,545,674号を参照されたい。通常、モル比が約0.5/1〜4/1、好ましくは1.5/1〜2.5/1の水素と一酸化炭素との反応であって、約175〜400℃、好ましくは約180℃〜240℃の温度、1〜100バール、好ましくは約10〜50バールの圧力で、フィッシャー−トロプシュ触媒の存在下に行なわれる。一般に、該フィッシャー−トロプシュ触媒は、担持あるいは非担持の第VIII族の非貴金属(例えば鉄、ニッケル、ルテニウム、コバルト)であり、またルテニウム、レニウム、ハフニウム、プラチナ、パラジウム、ジルコニウム、チタンなどの助触媒を用いるかあるいは用いないものである。担体を用いる場合には、担体としては、例えばチタニア、ジルコニアあるいはシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナなどの第IVB族の耐火性金属酸化物を使用することができる。好ましい触媒は、非シフト触媒(例えばコバルトあるいはルテニウム、好ましくはコバルト)であって、助触媒としてルテニウムあるいはジルコニウムを用いるものである。好ましくは、シリカあるいはチタニア、好ましくはチタニア上に担持されたコバルトとレニウムを用いた非シフト触媒を含む。フィッシャー−トロプシュ液体(すなわちC+、好ましくはC10+)は回収され、軽質気体(例えば未反応の水素およびCO)、C〜CあるいはC、および水が炭化水素から分離される。その際水は通常の方法、例えば分離によって回収される。
【0012】
本発明のエマルジョンは、通常のエマルジョン技術によって形成される。すなわち、炭水化物、水および界面活性剤に、例えば市販のブレンダーあるいはそれと同等の物において、エマルジョンを形成するに十分な時間(一般には2−3秒間)十分な剪断を付すことによって形成される。一般的なエマルジョンに関する情報は、通常「コロイド系および界面(Colloidal Systems and Interfaces)」S.RossおよびI.D.Morrison、J.W.Wiley、NY、1988を参照のこと。
【0013】
フィッシャー−トロプシュプロセス水によって乳化可能な炭化水素は、室温で液体であるか固体であるかに関わらず、約C〜1050°F+、好ましくはC〜700°Fで沸騰する物質があげられる。これらの物質はさらに燃料として特徴づけることもできる。例えば、約C〜320°F、好ましくはC〜320°Fで沸騰するナフサ(この水性エマルジョンは発電所の燃料として使用できる、。)、約250〜575°F、好ましくは300〜550°Fで沸騰するジェット燃料、および約250〜700°F、好ましくは320〜700°Fで沸騰するディーゼル燃料などの輸送用燃料である。
【0014】
炭化水素は、通常の石油源、シェール(ケローゲン)、フィッシャー−トロプシュ炭化水素、タールサンド(ビチューメン)および石炭液体からも得ることができる。好ましい供給源は、石油、ケロセン、およびフィッシャー−トロプシュ炭化水素(水素異性化してもしなくてもよい。)である。
【0015】
フィッシャー−トロプシュ誘導の炭化水素の水素異性化条件は当業者によく知られている。一般にその条件は下記を含む。
【0016】
Figure 0004636681
【0017】
水素異性化に有用な触媒は、通常本質的に酸機能性と水素添加成分を含有する二元機能性である。また水素化分解抑制剤を添加してもよい。この水素化分解抑制剤は、約0.1〜10wt%の第1B族金属(例えば銅)あるいは硫黄源、あるいはこれらの両方である。硫黄源は、既知の方法によって触媒を予備硫化することによって提供することができる。例えば、ブレークスルーが生じるまで硫化水素で処理して提供することができる。
【0018】
水素添加成分は第VIII族金属の貴金属または非貴金属である。好ましい非貴金属には、ニッケル、コバルトあるいは鉄、好ましくはニッケルまたはコバルト、より好ましくはコバルトが含まれる。第VIII族金属は、通常0.1〜20wt%の触媒有効量で存在させる。好ましくは、第VI族金属(例えばモリブデン)は、約1〜20wt%の量で触媒に組み込まれる。
【0019】
酸機能性は、触媒金属が既知の方法で複合化されている担体によって提供される。この担体は、耐火性酸化物、あるいは耐火性酸化物の混合物、あるいはゼオライト、あるいはその混合物であってよい。好ましい担体には、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−ホスフェート、チタニア、ジルコニア、バナディアおよびその他の第III族、第IV族、第V族あるいは第VI族酸化物、ならびに超安定YシーブなどのYシーブが挙げられる。好ましい担体には、アルミナ、およびシリカ−アルミナ、より好ましくはシリカ濃度が担体全体の約50wt%未満、好ましくは約35wt%未満、より好ましくは15〜30wt%であるシリカ−アルミナが挙げられる。アルミナが担体に使用されるときは、酸機能性を提供するために、少量の塩素あるいはフッ素を担体に組み込んでもよい。
【0020】
好ましい担持触媒は、表面積が約180〜400m/gm、好ましくは230〜350m/gmであり、細孔容積が0.3〜1.0ml/gm、好ましくは0.35〜0.75ml/gm、嵩密度が約0.5〜1.0g/mlであり、側部圧縮強さが約0.8〜3.5kg/mmである。
【0021】
担体として使用するための好ましい非晶質シリカ−アルミナ微小球(amorphous silica-alumina microsphere)の調製については、Ryland,Lloyd B.,Tamele,M.W.,and Wilson,J.N.,「クラッキング触媒、触媒作用」、第VII巻,Ed.PaulH. Emmett,Reinhold Publishing Corporation,New York,1960に記載されている。
【0022】
水素異性化においては、700°F+の700°F−への転化率は、約20〜80%、好ましくは30〜70%、より好ましくは約40〜60%であり、実質的にすべてのオレフィンおよび酸化生成物が水素化される。
【0023】
触媒は、いかなる既知の方法によっても調製することができる。例えば、塩水溶液による含浸、初期湿潤法(incipient wetness technique)を行い、ついで約125〜150℃で1〜24時間乾燥し、約300〜500℃で約1〜6時間焼成し、水素あるいは水素含有ガスにより還元処理を行い、所望により硫黄含有ガス(例えばHS)で高温下に処理して硫化する。その結果、この触媒は約0.01〜10wt%の硫黄を含有することになる。金属は、この触媒に複合化または添加することができ、これは順不同で連側して行うかあるいは二つ以上の金属を共含浸することにより行うことができる。
【0024】
水中炭化水素型エマルジョンは、通常少なくとも10wt%、好ましくは30〜90wt%、より好ましくは50〜70wt%の炭化水素を含有する。
【0025】
非イオン界面活性剤は、石油誘導の液体エマルジョンに比べて、通常比較的低濃度で使用される。従って、この界面活性剤濃度は、この比較的安定なマクロエマルジョンの形成をするのに十分である。好ましくは、使用する界面活性剤の量は、全エマルジョンに対して、少なくとも0.001wt%、より好ましくは約0.001〜約3wt%、最も好ましくは0.01〜2wt%未満である。
【0026】
通常、本発明のエマルジョンを調製するのに有用な非イオン界面活性剤は、石油誘導あるいはビチューメン誘導の物質のエマルジョンを調製するのに使用されているものであって、当業者によく知られている。本発明に有用な界面活性剤には、エトキシ化アルキル、エトキシ化直鎖アルコールおよびアルキルグルコシドがある。好ましい乳化剤は、アルキルフェノキシポリアルコール、例えばノニルフェノキシポリ(エチレンオキシエタノール)であり、Igepolの商品名で市販されている。
【0027】
下記の実施例は説明のためのものであり、本発明を制限するものではない。
【0028】
実施例1
水素と一酸化炭素の合成ガス混合物(H:CO 2.11〜2.16)を、スラリーフィッシャー−トロプシュ反応器中で重質パラフィンに転化した。このフィッシャー−トロプシュ反応では、チタニア担持コバルト/レニウム触媒を使用した。反応は422〜428°F、287〜289psigで行なわれ、供給原料は線速度12〜17.5cm/secで導入された。液体の炭化水素フィッシャー−トロプシュ生成物は、簡易フラッシュ蒸留を用いて、3つの公称上異なる沸点流れに分離された。得られた3つの沸点留分は、1)C〜約500°F、すなわちフィッシャー−トロプシュコールドセパレータ液、2)約500〜約700°F、すなわちフィッシャー−トロプシュホットセパレータ液、および3)700°F+沸点留分、すなわちフィッシャー−トロプシュ反応器ワックスである。このフィッシャー−トロプシュプロセス水は、コールドセパレータ液から分離され、さらに精製することなく使用された。
【0029】
この水の詳しい組成を表1に示す。表2はコールドセパレータ液の組成を示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004636681
【0031】
【表2】
Figure 0004636681
【0032】
実施例2(参考例)
実施例1で得たコールドセパレータ液70mlを、蒸留水と界面活性剤を含有する30mlの水相に注ぐことにより、70%の水中油型エマルジョンを調製した。それぞれ15モルと20モルのエチレンオキサイドを含有するエトキシ化ノニルフェノールである二種類の界面活性剤を使用した。全油−水混合物中の界面活性剤濃度は、1500ppm〜6000ppmであった。混合物はウエアリングブレンダー(Waring blender)により3000rpmで5分混合された。
【0033】
エマルジョンを目盛り付き遠心管に移して、乳化度(「完全」か「部分的」か)およびエマルジョンの貯蔵安定性を調べた。「完全」な乳化とは、全炭化水素相が水相に分散し、水中油型エマルジョンの単一層を形成していることを意味する。「部分的」な乳化とは、すべての炭化水素相が水相に分散していないことを意味する。その代わりに、油−水混合物は3層に分かれる。最上部が油、真中部が水中油型エマルジョン、そして下部が水である。貯蔵安定性(SS)は24時間後のエマルジョン中に保持されている水相の容量パーセントとして定義される。もう一つの安定性の尺度であるエマルジョン安定性(ES)は、24時間後の水中油型エマルジョンが全油−水混合物中に占める容量パーセントである。エマルジョン中の油滴の大きさはレーザー粒度分析計によって測定した。
【0034】
表3に示すように、エチレンオキシド(EO)15モルの界面活性剤Aは、3000ppmと6000ppmの濃度において、パラフィン油を水中に完全に乳化した。1500ppmの界面活性剤濃度では、「部分的」なエマルジョンのみが可能であった。エチレンオキシド(EO)20モルの界面活性剤Bは、6000ppmの濃度で、完全なエマルジョンを提供した。この界面活性剤においては、3000ppmの濃度では、部分的なエマルジョンのみが可能であった。このように、界面活性剤Aは、界面活性剤Bよりもエマルジョン燃料を作る上でより有効である。
【0035】
界面活性剤Aで調製したエマルジョンは、界面活性剤Bで調製したものよりもより安定であった。界面活性剤Aの3000ppmで調製したエマルジョンのSSおよびES安定性は、界面活性剤Bの6000ppmで調製したエマルジョンのものと同様である。7日間の貯蔵後、どちらの界面活性剤によって調製した完全なエマルジョンからも幾分かの自由水が放出されたが、自由油は放出されなかった。放出された水は、軽く混合することにより、エマルジョンに容易に再び混合することができた。表3に示すように、このエマルジョンの平均油滴粒度は8〜9μmであった。
【0036】
【表3】
Figure 0004636681
【0037】
実施例3
本実施例におけるエマルジョン調製条件は、蒸留水の代わりに実施例1で得たフィッシャー−トロプシュプロセス水を用いた以外は、実施例2のものと同一である。
【0038】
この実施例から得られたエマルジョン特性を表4に示す。表3との比較により、フィッシャー−トロプシュプロセス水が、蒸留水よりも有利であることがわかる。例えば、蒸留水の場合には、界面活性剤B3000ppmの濃度で部分的なエマルジョンしかできなかった。しかし、フィッシャー−トロプシュ法の水の場合には、同じ界面活性剤の同じ濃度で完全なエマルジョンが得られた。
【0039】
フィッシャー−トロプシュプロセス水で調製されたエマルジョンのSSおよびES安定性は、すべての試験において蒸留水で得られたものよりも高いものである。同じ安定性に対しては、プロセス水で調製されたエマルジョンは、3000ppmの界面活性剤Aを必要としたのに対し、蒸留水で調製されたエマルジョンでは同じ界面活性剤が6000ppm必要である。明らかに、フィッシャー−トロプシュプロセス水の化学物質と添加された界面活性剤との相乗作用の結果、所望のエマルジョン安定性を得るための界面活性剤濃度は減少している。
【0040】
このSSおよびES安定性は、24時間の貯蔵後のエマルジョンの品質に関係している。表5に、蒸留水とフィッシャー−トロプシュプロセス水で調製したエマルジョンの24時間を超えるt10安定性データを示す。t10安定性は、エマルジョンから水の10%が失われるのに要する時間と定義される。3000ppmの界面活性剤Aについては、蒸留水により調製したエマルジョンのt10安定性は21時間であり、一方プロセス水により調製したエマルジョンのt10安定性は33時間である。
【0041】
このように、これらの例からエマルジョン調製におけるF−T法プロセス水の利点が明らかに示される。
【0042】
【表4】
Figure 0004636681
【0043】
【表5】
Figure 0004636681

Claims (12)

  1. 炭化水素の沸点〜566℃(1050°F)で沸騰する炭化水素、0.05〜2wt%のC〜C12アルコールを含有するフィッシャートロプシュプロセス水、1500〜6000ppmの非イオン界面活性剤および2wt%以下の補助溶媒を含むことを特徴とする水中炭化水素型エマルジョン。
  2. 該非イオン界面活性剤の含有量は、3000〜6000ppmであることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  3. 該炭化水素の含有量は、30〜90wt%であることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  4. 該炭化水素は、C炭化水素の沸点〜371.1℃(700°F)で沸騰することを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  5. 該炭化水素は、沸点がC炭化水素の沸点〜160℃(320°F)のナフサ、沸点が121.1〜301.6℃(250〜575°F)のジェット燃料、および沸点が121.1〜371.1℃(250〜700°F)のディーゼル燃料からなる群から選ばれることを特徴とする請求項3記載のエマルジョン。
  6. 該炭化水素は、石油から誘導されることを特徴とする請求項3記載のエマルジョン。
  7. 該炭化水素は、フィッシャートロプシュ由来の炭化水素であることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  8. 該フィッシャートロプシュプロセス水は、2wt%以下の含酸素化合物を含有することを特徴とする請求項3記載のエマルジョン。
  9. 該エマルジョンの貯蔵安定性は、該フィッシャートロプシュプロセス水が蒸留水と置き換えられたエマルジョンの貯蔵安定性よりも高いことを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  10. 該エマルジョンのエマルジョン安定性は、該フィッシャートロプシュプロセス水が蒸留水と置き換えられたエマルジョンのエマルジョン安定性よりも高いことを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  11. 該エマルジョンから水の10%が失われるのに要する時間(t10安定性)は、該フィッシャートロプシュプロセス水が蒸留水と置き換えられたエマルジョンのt10安定性よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
  12. 該フィッシャートロプシュプロセス水は、非シフト性フィッシャートロプシュプロセスで製造される炭素数5以上(C+)の生成物から分離されることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン。
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