JP4636661B2 - 金属製チューブの切断兼端末加工装置 - Google Patents

金属製チューブの切断兼端末加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4636661B2
JP4636661B2 JP2000267505A JP2000267505A JP4636661B2 JP 4636661 B2 JP4636661 B2 JP 4636661B2 JP 2000267505 A JP2000267505 A JP 2000267505A JP 2000267505 A JP2000267505 A JP 2000267505A JP 4636661 B2 JP4636661 B2 JP 4636661B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
cutting
advance
advancing
retreat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000267505A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002066834A (ja
Inventor
悟 平澤
昌之 三百田
Original Assignee
コムコ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コムコ株式会社 filed Critical コムコ株式会社
Priority to JP2000267505A priority Critical patent/JP4636661B2/ja
Publication of JP2002066834A publication Critical patent/JP2002066834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4636661B2 publication Critical patent/JP4636661B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Shearing Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属製の扁平チューブを切断すると共に、そのチューブの端末部の長径方向外面を形状加工する際に用いられる切断兼端末加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱交換器等には、液体や気体等を通す金属製の扁平なチューブ製品が多用されている。そして、このチューブ製品においては、長尺なチューブが切断されて所定長さとなっていると共に、ヘッダーチューブへの挿入性等の問題より、図17,18,19のようにチューブTの端末部Taに対して端末加工と呼ばれる形状加工が施されるのが一般的である。図17のチューブ製品T1では端末部Taの長径方向両側外面Tx1,Tx2が圧縮変形され、また図18のチューブ製品T2では端末部Taの長径方向一側(この例では上側)外面Tx1が圧縮変形され、さらに図19のチューブ製品T3では端末部Taの長径方向一側部(この例では下部の鍔状部Tb)に切り欠き部Tcが形成されている。なお、各図の(A)はチューブ製品の端末部の側面図、(B)がその端末部を端面側から見た正面図である。
【0003】
しかしながら、従来では、前記チューブの切断加工と端末加工は、例えば、切断用装置でチューブを所定長さに切断する切断加工を行い、その後、前記切断されたチューブに対して端末加工用装置により端末加工を行うと言ったように、切断加工,端末加工の順に、それぞれ別々の装置によって行われることが多い。そのため、前記切断加工及び端末加工にかかる工数が多く作業効率が悪いとともに、切断加工用の装置と端末加工用の装置を別々に用意しなければならず、設備コストが高くなってしまうといった問題がある。加えて、両装置を別々に用意することになれば、該両装置のための設置場所を確保しなければならないといった問題もある。
【0004】
なお、従来では、希に、チューブの成形時に製品の端末形状を想定した端末予定部を形成し、その端末予定部でチューブの切断を行うこともあるが、その場合には、切断加工(チューブ製品の長さ)の自由度を奪うといった欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記の点に鑑み提案されたもので、一つの装置で金属製チューブの切断加工と端末加工を行うことができ、両加工の工数を低減でき、両加工を効率良く行うことができるとともに、設備コスト及び設置スペースの面でもユーザーにとって有利であり、しかも加工の自由度が奪われるといった不具合を解消できる金属製チューブの切断兼端末加工装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、水平方向に供給される金属製の扁平チューブ(T)を切断すると共に、そのチューブの端末部(Ta)の長径方向外面(Tx1,Tx2)を形状加工する装置(10)であって、前記チューブの長手方向と直交する水平方向に互いに近接離間可能に配置された一対のスライドブロック(20)と、前記各スライドブロックの互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブの長径に沿う一側半分外面(Ty1)を短径方向に挟む保持及び該保持解除を行う第1挟持部(31)及び前記チューブの他側半分外面(Ty2)を短径方向に挟む保持及び該保持解除を行う第2挟持部(35)とよりなる挟持手段(30)と、前記挟持手段に対して前記スライドブロックのスライド方向と直交し、かつチューブの長手方向と直交する方向に沿って前進後退可能な進退手段(40)と、前記進退手段に設けられ、該進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段で挟持されているチューブを切断する切断手段(50)と、前記進退手段とスライドブロック間に設けられ、進退手段の前進時の第1前進位置(D1)で前記一対のスライドブロックを水平方向に押して互いに近接させると共に、前記挟持手段でチューブを短径方向に挟持して保持し、進退手段の後退時に一対のスライドブロックを離間させ挟持解除する第1カム機構(60)と、前記進退手段と挟持手段との間に設けられて進退手段の前進時の第1前進位置よりも前方の第2前進位置(D2)で第1挟持部と第2挟持部を長径方向に近接させてチューブの長径方向外面を圧縮変形する第2カム機構(70)とを有することを特徴とする金属製チューブの切断兼端末加工装置に係る。
【0007】
請求項2の発明は、水平方向に供給される金属製の扁平チューブ(T)を切断すると共に、そのチューブの端末部(Ta)の長径方向一側外面(Tx1)を形状加工する装置(110)であって、前記チューブの長手方向と直交する水平方向に互いに近接離間可能に配置された一対のスライドブロック(120)と、前記各スライドブロックの互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブを短径方向に挟み、その際チューブの長径方向一側に押圧手段挿通間隙(S2)を残すように保持及び該保持解除を行う挟持手段(130)と、前記挟持手段に対して前記スライドブロックのスライド方向と直交し、かつチューブの長手方向と直交する方向に沿って前進後退可能な進退手段(140)と、前記進退手段に設けられ、該進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段で挟持されているチューブを切断する切断手段(150)と、前記進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段間の押圧手段挿通間隙に進入して挟持手段により保持されているチューブの長径方向一側外面を圧縮変形させる押圧部(161)を有する押圧手段(160)と、前記進退手段とスライドブロック間に設けられ、進退手段の前進により前記一対のスライドブロックを水平方向に押して互いに近接させると共に、前記挟持手段でチューブを短径方向に挟持して保持し、進退手段の後退時に一対のスライドブロックを離間させ挟持解除するカム機構(170)とを有し、前記チューブ挟持後の進退手段の前進により、押圧手段の押圧部が前進して挟持手段の押圧手段挿通間隙に進入することを特徴とする金属製チューブの切断兼端末加工装置に係る。
【0008】
請求項3の発明は、水平方向に供給される金属製の扁平チューブ(T)を切断すると共に、そのチューブの端末部(Ta)の長径方向一側外面(Tx2)を形状加工する装置(210)であって、前記チューブの長手方向と直交する水平方向に互いに近接離間可能に配置された一対のスライドブロック(220)と、前記各スライドブロックの互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブを短径方向に挟む保持及び該保持解除を行うと共に、チューブの長径方向一側部と対応する部位にはスライドブロックのスライド方向に沿う切り欠き手段挿通孔(235)が形成された挟持手段(230)と、前記スライドブロックに、該スライドブロックのスライド方向に沿って挟持手段に対して前進後退可能に設けられ、前進時に前記切り欠き手段挿通孔に進入して、挟持手段で保持されているチューブの長径方向一側部を短径方向に貫通して切り欠きを行う切り欠き手段(240)と、前記挟持手段に対して前記スライドブロックのスライド方向と直交し、かつチューブの長手方向と直交する方向に沿って前進後退可能な進退手段(250)と、前記進退手段に設けられ、該進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段で挟持されているチューブを切断する切断手段(260)と、前記進退手段とスライドブロック間に設けられ、進退手段の前進時の第1前進位置(D1)で前記一対のスライドブロックを水平方向に押して互いに近接させると共に、前記挟持手段でチューブを短径方向に挟持して保持し、進退手段の後退時に一対のスライドブロックを離間させ挟持解除する第1カム機構(270)と、前記進退手段と切り欠き手段間に設けられて進退手段の第1前進位置よりも前方の第2前進位置(D2)で切り欠き手段を押してチューブに向けて前進させる第2カム機構とを有することを特徴とする金属製チューブの切断兼端末加工装置に係る。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし3の何れか1項において、スライドブロックをチューブの長手方向に沿って分割し、該長手方向のスライドブロック間に切断手段の切断手段挿通間隙(S1)を設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従ってこの発明を説明する。図1は請求項1の発明の一実施例に係る切断兼端末加工装置の進退部材が下降する前の状態を示す概略正面図、図2はそのスライドブロック及び挟持手段を上方から見た概略平面図、図3は同切断兼端末加工装置のチューブ保持完了時の状態を示す概略正面図、図4はそのスライドブロック及び挟持手段を上方から見た概略平面図、図5は同切断兼端末加工装置の端末加工時の状態を示す概略正面図、図6は同切断兼端末加工装置の切断加工時の状態を示す概略正面図、図7は図1の7−7断面図、図8は請求項2の発明の一実施例に係る切断兼端末加工装置の進退部材が下降する前の状態を示す概略正面図、図9は同切断兼端末加工装置のチューブ保持完了時の状態を示す概略正面図、図10は同切断兼端末加工装置の切断加工時の状態を示す概略正面図、図11は同切断兼端末加工装置の端末加工時の状態を示す概略正面図、図12は請求項3の発明の一実施例に係る切断兼端末加工装置の進退部材が下降する前の状態を示す概略正面図、図13は同切断兼端末加工装置のチューブ保持完了時の状態を示す概略正面図、図14は同切断兼端末加工装置の端末加工時の状態を示す概略正面図、図15は同切断兼端末加工装置の切断加工時の状態を示す概略正面図、図16は同切断兼端末加工装置の分割側スライドブロックの構造を拡大して示す図である。
【0011】
図1ないし図6に示す切断兼端末加工装置10は、請求項1の発明の一実施例に係るものであって、熱交換器等に使用されるチューブ製品を製造するため、水平方向に供給される金属製の扁平チューブTを切断すると共に、そのチューブTの端末部Taの長径方向両側外面Tx1,Tx2を図17に示すように形状加工(圧縮変形)するものである。この加工装置10は、スライドブロック20と挟持手段30と進退手段40と切断手段50と第1カム機構60と第2カム機構70とを有している。符号11は固定プレート又は可動プレートからなる基台、12は前記基台11に立設された鉛直板である。この実施例では、前記扁平チューブTは適宜の成形装置により連続成形されて、そのチューブTの流れに同期して当該切断兼端末加工装置10が移動(走行)しながら、チューブTの切断加工及び端末加工を行うようになっている。図示の符号Vは切断兼端末加工装置10を連続成形されたチューブTの流れに同期して移動させるためのスライド部である。なお、図示しないが、チューブTを公知のチャック装置等適宜の送り手段により当該切断兼端末加工装置10へ所定長さ送り(定尺送り)されるようにしても良い。
【0012】
一対のスライドブロック20,20は、被加工品である扁平チューブTの長手方向Xと直交する水平方向Yに互いに近接離間可能に配置されている。実施例では、前記各スライドブロック20は、前記チューブTの長手方向Xに沿って分割されて、該長手方向Xのスライドブロック20A,20B間に切断手段50の挿通を可能とする切断手段挿通間隙S1が設けられている。
【0013】
また、この実施例では、前記各スライドブロック20A,20B(20)のそれぞれが後述の第1カム機構60の回転部材61が軸着されたスライド本体部21と、該スライド本体部21に対して前記水平方向Yに直交する方向(図示の例では上下方向)Zに進退自在(図示の例では昇降自在)とされ後述の挟持手段30の第1挟持部31を固定する第1可動部22と、前記スライド本体部21に対して前記水平方向Yに直交する方向Zに進退自在とされ挟持手段30の第2挟持部35を固定する第2可動部23を備えている。さらに、前記第1可動部22と第2可動部23との間には、常時前記両可動部22,23に対して離間方向(図示の例では上下方向)の力を加えるスプリング等の付勢手段25が設けられている。なお、図示の符号24は前記スライド本体部21と両可動部22,23間に設けられたキーである。
【0014】
挟持手段30は、チューブTの切断加工時及び端末加工時にチューブTを保持するためのものである。この挟持手段30は、前記一対のスライドブロック20(20A,20B),20(20A,20B)の互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブTの長径に沿う一側半分外面(図示の例では上側半分外面)Ty1を短径方向(図示の例では前記Y方向と同方向)に挟む保持及び該保持解除を行う第1挟持部31,31及び前記チューブTの他側半分外面(図示の例では下側半分外面)Ty2を短径方向(図示の例では前記Y方向と同方向)に挟む保持及び該保持解除を行う第2挟持部35,35とよりなる。各挟持部31,31及び35,35の互いに対向する側それぞれには、チューブTの外形状に対応したチューブ保持面32,32及び36,36がそれぞれ形成されている。前記第1挟持部31と第2挟持部35は、前記各スライドブロック20の第1可動部22と第2可動部23の近接離間動作(図示の例では上下動)により互いに近接離間(図示の例では上下に近接離間)可能となっている。なお、前記第1挟持部31と第2挟持部35の近接時(閉時)には、上下に連結された前記各チューブ保持面32,32と36,36が、端末加工されたチューブTの端末部Ta外面と合致するようにされ、他方、前記第1挟持部31と第2挟持部35の離間時には、分離した前記各チューブ保持面32,32と36,36が、端末加工前のチューブTの外面と合致するようにされている。
【0015】
進退手段40は、前記挟持手段30に対して前記スライドブロックのスライド方向Y及びチューブの長手方向Xと直交する方向(図示の例では上下方向)Zに沿って前進後退可能(図示の例では昇降可能)に配設されている。なお、実施例の進退手段40は、板状体からなる進退部材41と、該進退部材41の前面(図示の例では下面)に設けられた作動部材65と、前記進退部材41を前進後退(図示の例では昇降)させる進退装置を備えていると共に、前記進退部材41は図示しないロッド部材等を介して前記基台11に前進後退可能に配設されている。前記進退部材41を前進後退させる進退装置としては、モータ等により駆動される偏心カムやシリンダ装置やアクチュエータ等を利用することができる。この例では、進退部材41の後方(図示の例では上方)に設けられた溝カム機構Cにより進退部材41が前進後退するようになっている。前記溝カム機構Cは、モータ等により回転駆動されるカム盤C1と、該カム盤C1の溝C1a内を滑る摺動部C2a及び前記進退部材41の後面(図示の例では上面)に設けられたスライド部Vを吊持する吊持部C2bを有する従動部材C2とで構成されている。前記カム盤C1の溝C1aは、図7からより容易に理解されるように、カム盤C1の回転軸Csに対して偏心して形成され、カム盤C1の回転により該カム盤C1の回転軸Csと進退部材41間の距離が大になるに従い進退部材41が挟持手段30に対して前進(図示の例では下降)し、カム盤C1の回転軸Csと進退部材41間の距離が小になるに従い進退部材41が挟持手段30に対して後退(図示の例では上昇)するようになっている。なお、前記作動部材65については、後述のカム機構を説明する際に詳述する。
【0016】
切断手段50は、前記チューブTを切断するためのものである。この切断手段50は、前記進退部材41(実施例ではその前面(図示の例では下面))に設けられ、該進退部材41の前進後退により前進後退して前進時(図示の例では下降時)に前記挟持手段30で挟持されているチューブTを切断するように構成されている。この切断手段50としては、カッター刃等が挙げられる。また、この切断手段50は、その前進後退時に、前記チューブTの長手方向Xに対向するスライドブロック20A,20B間、より正確に言えば該スライドブロック20A,20Bに設けられた挟持手段30,30間の切断手段挿通間隙S1に挿通されるように、前記進退部材41の前面(図示の例では下面)に取付ブロック51を介して取り付けられている。
【0017】
第1カム機構60は、前記スライドブロック20と進退手段40間に設けられ、進退手段40の進退部材41の前進時(図示の例では下降時)における第1前進位置(図示の例では第1下降位置)D1で一対のスライドブロック20,20を水平方向Yに押して互いに近接させると共に、前記挟持手段30でチューブTを短径方向に挟持して保持し、進退部材41の後退時(図示の例では上昇時)に一対のスライドブロック20,20を離間させ挟持解除するものである。
【0018】
この実施例の第1カム機構60は、前記各スライドブロック20のスライド本体部21のそれぞれに回転自在に軸着された回転部材(図示の例ではローラ)61と、前記進退部材41(実施例ではその前面(図示の例では下面))に設けられ該進退部材41の前進後退により前進後退し前記回転部材61に対して摺動する作動部材65とで構成されている。また、この実施例では、前記作動部材65は、前記回転部材61に外側から摺接する外側作動部材66と、回転部材61に内側から摺接する内側作動部材67とからなっている。前記外側作動部材66の内側面には、前記進退部材41が第1前進位置D1となった時に前記回転部材61と接触する位置に、進退部材41の前進方向(図示の例では下降方向)に向かって外方に傾斜した傾斜面66aが形成され、その傾斜面66aを介して前側が後側よりも凹んだ段形状となっている。そして、進退部材41及び作動部材65の前進時に、前記外側作動部材66の傾斜面66aが前記回転部材61を内方へ押すことになる。また、前記内側作動部材67の外側面(回転部材61側面)には、前記進退部材41が第1前進位置D1となった時に前記回転部材61と接触する位置に、進退部材41の前進方向(図示の例では下降方向)に向かって外方に傾斜した傾斜面67aが形成され、その傾斜面67aを介して前側が後側よりも突出した段形状となっている。そして、進退部材41及び作動部材65の後退時(図示の例では上昇時)に、前記内側作動部材67の傾斜面67aが前記回転部材61を外方へ押すことになる。なお、図示の符号68は前記外側作動部材66に摺接するように前記鉛直板12に軸着されたバックアップローラ、69は前記内側作動部材67に摺接するように前記鉛直板12に軸着されたバックアップローラである。
【0019】
第2カム機構70は、前記挟持手段30と進退手段40との間に設けられて、進退手段40の進退部材41の前進時(図示の例では下降時)における第1前進位置D1よりも前方(図示の例では下方)の第2前進位置D2で挟持手段30をチューブの長径方向(図示の例では上下方向)Zに近接させてチューブTの長径方向外面Tx1,Tx2を圧縮変形するものである。
【0020】
この実施例の第2カム機構70は、前記スライドブロック20,20の進退部材側(図では上側)に設けられる第1従動部71及び第1主動部75,75と、基台側(図では下側)に設けられる第2従動部81及び第2主動部85,85と、前記内側作動部材67とで構成される。前記第1従動部71は、前記第1挟持部31,31が固定されるスライドブロック20,20の第1可動部22,22の両進退部材側面(図では両上面)にまたがるように配置されるブロック体からなり、第1可動部22,22の進退部材側面と接するブロック体の挟持手段側面(図では下面)が平面にされるとともに、第1可動部22,22と反対側のブロック体の進退部材側面(図では上面)が第1可動部22,22間の中央位置で最も第1可動部22,22から離れてその中央位置から両外側へ向かって第1可動部22,22へ近づくようにされた傾斜面72,72となっている。第1主動部75,75は、前記第1従動部71の進退部材側に配設され、スライドブロックのスライド方向Yに近接離間可能とされた一対のブロック体からなり、該ブロック体の第1従動部側面が前記第1従動部71の傾斜面72と同じ傾きの傾斜面76とされ、両傾斜面72,76が摺接するようになっている。また、この第1主動部75,75には回転部材(図示の例ではローラ)77が前記内側作動部材67の内側面中央部付近と摺接するように設けられている。
【0021】
第2従動部81は、前記第1従動部71を前記Z方向(図では上下方向)に反転させた形状のブロック体からなって、該ブロック体の平らな挟持手段側面(図では上面)が前記第2可動部23,23の基台側面(図では下面)と接し、ブロック体の基台側面(図では下面)が中央位置で最も第2可動部23,23から離れて、両外側へ向かって第2可動部23,23へ近づくようにされた傾斜面82,82とされている。第2主動部85,85は前記第1主動部75,75を前記Z方向(図では上下方向)に反転させた形状の一対のブロック体からなって、第2従動部81と基台11間に前記スライドブロックのスライド方向Yに近接離間可能に設けられている。該第2主動部85,85の挟持手段側面(図では上面)は、第2従動部81の傾斜面82と同じ傾斜角とされた傾斜面86を構成し、その傾斜面86は第2従動部81の傾斜面82に対し摺接している。また、この第2主動部85,85には回転部材(図示の例ではローラ)87が前記内側作動部材67の内側面下端付近と摺接するように設けられている。
【0022】
さらに、前記内側作動部材67の内側面には、前記進退部材41が第2前進位置D2となった時に前記各回転部材77,77及び87,87と接触する位置に、進退部材41の前進方向(図では下降方向)に向かって外方に傾斜した傾斜面67b,67cがそれぞれ形成され、該傾斜面67b,67cを介して段形状となっている。また、実施例では、前記各第1主動部75,75間及び各第2主動部85,85間には、常時各主動部75,85に対して離間方向の力を加えるスプリング等の付勢手段90,91が設けられている。
【0023】
なお、図示の例の切断兼端末加工装置10では、扁平チューブTをその長径方向(扁平面)が上下方向Zとなるように供給し、上下方向Zに端末加工及び切断加工を行うように構成されているが、これに限定されず、前記扁平チューブTをその長径方向が水平方向Yとなるように供給して、水平方向Yに端末加工及び切断加工を行うように構成してもよい。
【0024】
次に、上記構造からなる切断兼端末加工装置10の作動例について述べる。
まず、図1及び図2に示すように、前記挟持手段30,30の間に送り出し手段により被加工品である扁平チューブTが、長径方向(扁平面)が上下方向となるようにして、水平方向Xに供給される。この際、前記進退手段40の進退部材41は、前記第1前進位置D1(図3参照)より後方(図では上方)に位置しており、各一対のスライドブロック20,20は互いに離間して前記挟持手段30,30、すなわち第1挟持部31,31及び第2挟持部35,35が互いに離間している。また、前記第2カム機構70の第1主動部75,75及び第2主動部85,85は、付勢手段90,91の付勢力により互いに離間した状態となっており、さらに第1可動部22と第2可動部23が前記付勢手段25の付勢力により離間し、それによって、第1挟持部31と第2挟持部35とが離間している。
【0025】
次いで、前記カム盤C1の回転により進退部材41が前進し(この例では下降し)、図3及び図4に示すように、前記進退部材41が第1前進位置D1まで達すると、前記第1カム機構60の作動部材65,65の外側作動部材66,66が傾斜面66aで、前記スライドブロック20,20のスライド本体部21,21に軸着された回転部材61,61を内方へ押し、前記スライド本体部21,21が内方(クランプ方向)に移動(前進)する。その際、前記各スライド本体部21に前記Z方向に移動可能に取り付けられた第1可動部22及び第2可動部23、並びに該両可動部22,23に固定された挟持手段30,30も同時に内方へ移動する。それによって、前記挟持手段30,30の第1挟持部31,31及び第2挟持部35,35が互いにチューブの短径方向に近接し、前記第1挟持部31,31で前記チューブTの長径に沿う一側半分外面Ty1を短径方向に挟み、かつ前記第2挟持部35,35で前記チューブTの他側半分外面Ty2を短径方向に挟んで、当該チューブTを保持する。
【0026】
前記チューブTの保持後、さらに進退部材41が挟持手段30方向へ前進し、図5に示すように、前記進退部材41が第2前進位置D2まで達すると、前記作動部材65,65の内側作動部材67,67が傾斜面67b,67cで、前記第2カム機構70の第1主動部75,75及び第2主動部85,85に軸着された回転部材77,77及び87,87を内方へ押し、前記第1主動部75,75及び第2主動部85,85が内方(クランプ方向)に移動(前進)する。この移動に伴って、前記第1主動部75,75の傾斜面76,76が前記第1従動部71の傾斜面72,72に対して摺動するとともに、前記第2主動部85,85の傾斜面86,86が前記第2従動部81の傾斜面82,82に対して摺動し、前記第1従動部71及び第2従動部81が挟持手段中心方向(チューブ方向)に前進し、それによって、前記第1可動部22及び第2可動部23がチューブの長径方向に近接すると共に、挟持手段30,30の対応する第1挟持部31,31と第2挟持部35,35同士がチューブの長径方向に近接し、チューブTの長径方向外面Tx1,Tx2が圧縮変形され、チューブTに対して端末加工が施される。
【0027】
その後、さらに進退部材41が前進することによって、図6に示すように、該進退部材41に取り付けられた切断手段50が前記スライドブロック20,20間の切断手段挿通間隙S1を通って前進し、それによって、前記挟持手段30,30で挟持保持されたチューブTが前記切断手段50により切断される。それから、前記進退部材41が後退し、挟持手段30,30によるチューブTの挟持解除がなされれば、図16に示したようなチューブ製品T1が得られる。
【0028】
このようにチューブの端末加工及び切断加工が行われれば、一つの装置10でチューブの切断加工と端末加工を行うことができ、両加工の工数を低減でき、両加工の効率は従来に比べて飛躍的に向上する。また、1つの装置10で済むので、設備コストを抑えることができ、しかも、前記両加工のための装置に要する設置スペースを小さくできる。加えて、上記加工において用いる切断兼端末加工装置10にあっては、カム機構60,70により進退部材41の進退動作(図示の例では昇降動作)と他の構成部材の動作を機械的に関連させているので、進退部材41の進退動作により前記端末加工と切断加工を一連の動作で行うことができる。したがって、当該装置10の駆動源が、進退部材を作動させる駆動源(図示の例ではカム盤C1を回転駆動するモータ)一つで済むと共に、当該装置10の動作を制御する機構も簡略にできる利点がある。
【0029】
なお、この例では、端末加工の後に切断加工が行われるようになっているが、これに限らず、切断加工の後に端末加工を行うようにしてもよい。その場合には、前記切断手段50の進退ストローク,前記切断手段50の長さ,前記内側作動部材67,67の傾斜面67b,67cの位置等を変更する必要がある。
【0030】
次に、請求項2の発明について説明する。
図8ないし図11に示す切断兼端末加工装置110は、請求項2の発明の一実施例に係るものであって、水平方向に供給される金属製の扁平チューブTを切断すると共に、そのチューブTの端末部Taの長径方向一側外面(この例では上側外面)Tx1を図18に示すように形状加工(圧縮変形)するものである。この加工装置110は、スライドブロック120と挟持手段130と進退手段140と切断手段150と押圧手段160とカム機構170とを有している。符号111は固定プレート又は可動プレートからなる基台、112は前記基台111に立設された鉛直板である。また、この実施例では、先に説明した実施例と同様に、前記扁平チューブTは、適宜の成形装置により連続成形されて、そのチューブTの流れに同期して当該切断兼端末加工装置110が移動(走行)しながら、チューブTの切断加工及び端末加工を行うようになっている。なお、図示の例では、扁平チューブTをその長径方向(扁平面)が上下方向Zとなるように供給し、上下方向Zに端末加工及び切断加工を行うように構成されているが、これに限定されず、前記扁平チューブTをその長径方向が水平方向Yとなるように供給して、水平方向Yに端末加工及び切断加工を行うように構成してもよい。
【0031】
一対のスライドブロック120,120は、被加工品である扁平チューブTの長手方向と直交する水平方向Yに互いに近接離間可能に配置されている。実施例では、前記各スライドブロック120は、前記チューブTの長手方向に沿ってさらに分割されて、該長手方向のスライドブロック間に切断手段150の挿通を可能とする切断手段挿通間隙が設けられている。
【0032】
挟持手段130は、チューブTの切断加工時及び端末加工時にチューブTを保持するためのものである。この挟持手段130は、前記各一対のスライドブロック120,120の互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブTを短径方向に挟持する保持及び該保持解除するようになっている。前記各挟持手段130,130の互いに対向する側それぞれには、チューブTの外形状に対応したチューブ保持面131,131が形成されている。また、各挟持手段130,130は、該各挟持手段130,130が近接してチューブTを挟持する際、チューブTの長径方向一側(図示の例では上側)に押圧手段挿通間隙S2を残すように構成されている。
【0033】
進退手段140は、前記挟持手段130に対して前記スライドブロックのスライド方向Y及びチューブの長手方向と直交する方向(図示の例では上下方向)Zに沿って前進後退可能(図示の例では昇降可能)に配設されている。なお、実施例の進退手段140は、板状体からなる進退部材141と、該進退部材141の前面(図示の例では下面)に設けられた作動部材175と、前記進退部材141を前進後退させる進退装置を備えていると共に、前記進退部材141は図示しないロッド部材等を介して前記基台111に前進後退可能に配設されている。前記進退部材141を前進後退させる進退装置としては、上記実施例の切断兼端末加工装置10と同様に、モータ等により駆動される偏心カムやシリンダ装置やアクチュエータ等を利用することができる。この例では、上述の切断兼端末加工装置10と同様に、進退部材141の後方(図示の例では上方)に設けられた溝カム機構Cにより進退部材141が前進後退するようになっている。なお、前記作動部材175については、後述のカム機構を説明する際に詳述する。
【0034】
切断手段150は、前記チューブTを切断するためのものである。この切断手段150は、前記進退手段140の進退部材141(実施例ではその前面(図では下面))に設けられ、該進退部材141の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段130で挟持されているチューブTを切断するように構成されている。この切断手段150としては、カッター刃等が挙げられる。また、この切断手段150は、その前進後退時に、前記チューブTの長手方向のスライドブロック間に設けられた切断手段挿通間隙に挿通されるように、前記進退部材141の前面(図では下面)に取付ブロック151を介して取り付けられている。
【0035】
押圧手段160は、前記チューブTを端末加工するもの、より詳しくは前記チューブTの長径方向上側外面Tx1を押圧して圧縮変形するものである。この押圧手段160は、前記挟持手段130,130の進退部材側(図では上側)に前記Z方向に前進後退可能(図では昇降可能)に配設され、前記進退部材141の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段130,130間の押圧手段挿通間隙S2に進入するようになっている。また、当該押圧手段160のチューブ側面(図では下面)には、挟持手段130,130により保持されているチューブTの長径方向一側外面(図では長径方向上側外面)Tx1を圧縮変形する押圧部161が形成されている。なお、この実施例では、当該押圧手段160は、前記基台111に立設された鉛直板112に取付部162を介して進退自在に取り付けられている。
【0036】
また、この実施例では、前記進退部材141の前進時(図では下降時)に、前記切断手段150の取付ブロック151が押圧手段160の進退部材側面(図では上面)に当接し、その後における取付ブロック151の前進により、前記押圧手段160が前方に押されて前進するようになっている。
【0037】
さらに、この実施例では前記水平方向Yに向かい合う一対のスライドブロック120,120の何れか一方(図では右側のスライドブロック120)の進退部材側部(図では上部)に、該スライドブロック120の内側面から突出する先端部の進退部材側(図では上側)に外方(後方)へ向かって挟持手段130へ近づく傾斜部126を有する押圧手段後退用ブロック125が設けられていると共に、前記押圧手段160のチューブ長手方向の一側面には、前記押圧手段後退用ブロック125の傾斜部126と同じ傾きとされ、該傾斜部と摺接する傾斜段部163が形成されている。これによって、前記各スライドブロック120,120が外方へ移動する際に、該スライドブロックと共に前記押圧手段後退用ブロック125が外方へ移動し、その傾斜部126が前記押圧手段160の傾斜段部163に対して摺動することによって、前進していた押圧手段160が挟持手段130に対して前記Z方向に沿って後退(図では上昇)するようになっている。
【0038】
カム機構170は、前記スライドブロック120と進退手段140間に設けられ、進退手段140の進退部材141の前進(図では下降)により一対のスライドブロック120,120を前記水平方向Yに押して互いに近接させると共に、前記挟持手段130でチューブTを短径方向に挟持して保持し、後退時(図では上昇時)に一対のスライドブロック120,120を離間させ挟持解除するものである。
【0039】
この実施例のカム機構170は、前記各スライドブロック120のそれぞれに回転自在に軸着された回転部材(図示の例ではローラ)171と、前記進退部材141の前面(図示の例では下面)に設けられ該進退部材141の前進後退により前進後退し前記回転部材171に対して摺動する作動部材175とで構成されている。また、この実施例では、前記作動部材175は、前記回転部材171に外側から摺接する外側作動部材176と、回転部材171に内側から摺接する内側作動部材177とからなっている。前記外側作動部材176の内側面には、前記進退手段140の進退部材141が第1前進位置D1となった時に前記回転部材171と接触する位置に、進退部材141の前進方向(図示の例では下降方向)に向かって外方に傾斜した傾斜面176aが形成され、その傾斜面176aを介して前側が後側よりも凹んだ段形状となっている。そして、進退部材141及び作動部材175の前進時に、前記外側作動部材176の傾斜面176aが前記回転部材171を内方へ押すことになる。また、前記内側作動部材177の外側面には、前記進退部材141が第1前進位置D1となった時に前記回転部材171と接触する位置に、進退部材141の前進方向に向かって外方に傾斜した傾斜面177aが形成され、その傾斜面177aを介して前側が後側よりも突出した段形状となっている。そして、進退部材141及び作動部材175の後退時(図示の例では上昇時)に、前記内側作動部材177の傾斜面177aが前記回転部材171を外方へ押すことになる。なお、図示の符号178は前記外側作動部材176に摺接するように前記鉛直板112に軸着されたバックアップローラである。
【0040】
次に、上記構造からなる切断兼端末加工装置110の作動例について述べる。
まず、図8に示すように、前記挟持手段130,130の間に送り出し手段により被加工品である扁平チューブTが、長径方向(扁平面)が上下方向Zとなるようにして、水平方向に供給される。この際、前記進退手段140の進退部材141は、前記第1前進位置D1(図9参照)より後方(図では上方)に位置しており、一対のスライドブロック120,120は互いに離間して、それによって前記挟持手段130,130が互いに離間している。
【0041】
次いで、前記カム盤C1の回転により進退手段140の進退部材141が前進(この例では下降)し、図9に示すように、前記進退部材141が第1前進位置D1まで前進すると、前記カム機構170の作動部材175,175の外側作動部材176,176が傾斜面176aで、前記スライドブロック120,120に軸着された回転部材171,171を内方へ押し、前記スライドブロック120,120が内方(クランプ方向)に移動(前進)する。その際、前記各スライドブロック120,120に取り付けられた挟持手段130,130も同時に内方へ移動し、それによって、前記挟持手段130,130が互いに近接し、該挟持手段130,130でチューブTを短径方向に挟んで保持する。
【0042】
前記チューブTの保持後、さらに進退部材141が前進することによって、図10に示すように、該進退部材141に取り付けられた切断手段150が前記スライドブロック間の切断手段挿通間隙を通って前進し、それによって、前記挟持手段130,130で挟持保持されたチューブTが切断手段150により切断される。
【0043】
続いて、さらに進退部材141が前進すると、図11に示すように、前記切断手段150を進退部材141に取り付けている取付ブロック151が、前記押圧手段160の進退部材側面(図では上面)に当接し、その後、さらなる進退部材141の前進により、前記押圧手段160が取付ブロック151により前方に押され前進する。それによって、押圧手段160の押圧部161が前記挟持手段130,130の押圧手段挿通間隙S2に進入して、該押圧部161で扁平チューブTの端末部Taの長径方向一側外面(図では長径方向上側外面)Tx1を圧縮変形する端末加工がなされる。
【0044】
それから、前記進退手段140の進退部材141の後退(図では上昇)により、前記各スライドブロック120,120が外方へ移動(後退)して離間し、挟持手段130,130によるチューブTの挟持解除がされれば、図18に示したようなチューブ製品T2が得られる。なお、前記進退部材141の後退により前記各スライドブロック120,120が外方へ移動する時、該スライドブロック120,120と共に前記押圧手段後退用ブロック125も外方へ移動し、その傾斜部126が前記押圧手段160の傾斜段部163に対して摺動することによって、押圧手段160が後退(図では上昇)する。
【0045】
この切断兼端末加工装置110を用いてチューブの端末加工及び切断加工を行えば、上記実施例の切断兼端末加工装置10を用いる場合と同様な効果が得られる。すなわち、一つの装置110でチューブの切断加工と端末加工を行うことが可能で、両加工工数の低減,両加工効率の向上,設備コストの低減を実現でき、しかも、前記両加工のための装置に要する設置スペースを小さくできる。また、当該切断兼端末加工装置110はカム機構170により進退部材141の進退動作(図示の例では昇降動作)と他の構成部材の動作を機械的に関連させているので、進退部材141の進退動作により前記端末加工と切断加工を一連の動作で行うことができる。したがって、当該装置110の駆動源が、進退部材を作動させる駆動源(図示の例ではカム盤C1を回転駆動するモータ)一つで済むと共に、当該装置110の動作を制御する機構も簡略にできる利点がある。
【0046】
次に、請求項3の発明について説明する。
図12ないし図15に示す切断兼端末加工装置210は、請求項3の発明の一実施例に係るものであって、水平方向に供給される金属製の扁平チューブTを切断すると共に、そのチューブTの端末部Taの長径方向一側外面(この例では下側外面)Tx2を図19に示すように形状加工(切り欠き部Tcを形成)するものである。この加工装置210は、スライドブロック220と挟持手段230と切り欠き手段240と進退手段250と切断手段260とカム機構270とを有している。符号211は固定プレート又は可動プレートからなる基台、212は前記基台211に立設された鉛直板である。
【0047】
なお、この実施例では、先に説明した各実施例と同様に、前記扁平チューブTは、適宜の成形装置により連続成形されて、そのチューブTの流れに同期して当該切断兼端末加工装置210が移動(走行)しながら、チューブTの切断加工及び端末加工を行うようになっている。また、図示の例では、前記扁平チューブTは、その一側端に鍔状部Tbが予め形成され、この加工装置210により前記鍔状部Tbに切り欠き部Tcが形成されるようになっている。さらに、図示の例では、扁平チューブTをその長径方向(扁平面)が上下方向Zとなるように供給し、上下方向Zに切断加工を行うように構成されているが、これに限定されず、前記扁平チューブTをその長径方向が水平方向Yとなるように供給して、水平方向Yに切断加工を行うように構成してもよい。
【0048】
一対のスライドブロック220,220は、被加工品である扁平チューブTの長手方向と直交する水平方向Yに互いに近接離間可能に配置されている。実施例では、前記各スライドブロック220は、前記チューブTの長手方向に沿ってさらに分割されて、該長手方向のスライドブロック間に切断手段260の挿通を可能とする切断手段挿通間隙が設けられている。
【0049】
また、この実施例では、前記一対のスライドブロック220,220の何れか一方(図示の例では右側のスライドブロック220)は、図16からより容易に理解されるように、第1カム機構270の回転部材271(図12等に示す)が軸着された外側ブロック221と、該外側ブロック221の内側(チューブ側)に配設された内側ブロック222に分割され、それらのブロック221,222は連結部材223を介して互いに前記水平方向Yに近接離間可能に連結されている。さらに、両ブロック221,222間には、常時両ブロック221,222に対して離間方向の力を加えるスプリング等の付勢手段224が配設されている。さらに、前記内側ブロック222のチューブTの長径方向一側部(図示の例では下部)に対応する部位には、スライドブロックのスライド方向Yに沿う切り欠き手段挿通孔225が形成されている。なお、図示の符号222aは内側ブロック222に設けられた連結用凸部、223aは前記連結用凸部222aが前進後退可能に嵌められる連結部材223に形成された開口、223bは外側ブロック221に連結部材223を固定するためのボルトである。
【0050】
挟持手段230は、チューブTの切断加工時及び端末加工時にチューブTを保持するためのものである。この挟持手段230は、前記各一対のスライドブロック220,220(前記外側ブロック221と内側ブロック222に分割されたスライドブロック220については内側ブロック222)の互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブTを短径方向に挟持する保持及び該保持解除するようになっている。前記各挟持手段230,230の互いに対向する側それぞれには、チューブTの外形状に対応したチューブ保持面231,231が形成されている。また、前記各挟持手段230,230のチューブTの長径方向一側部(図示の例では下部)に対応する部位には、スライドブロックのスライド方向Yに沿う切り欠き手段挿通孔235,235が形成されている。
【0051】
切り欠き手段240は、前記挟持手段230,230で保持されているチューブTの長径方向一側部(図示の例では下部)を短径方向に貫通して切り欠き(図18の符号Tcに相当する。)を行うものである。この切り欠き手段240は、前記分割されたスライドブロック220の外側ブロック221の内側(挟持手段側)に、スライドブロックのスライド方向Yに沿って挟持手段230に対して前進後退可能に設けられ、前進時に前記挟持手段230の切り欠き手段挿通孔235に進入して、挟持手段で保持されているチューブTの長径方向一側部(図示の例では下部)を短径方向に貫通して切り欠きを行うように構成されている。当該切り欠き手段240としては打ち抜き可能な刃等を利用することができる。なお、実施例の切り欠き手段240においては、その長手方向に沿う中心線上を、チューブ切断時における切断手段260が通るように、より具体的には前記切り欠き手段240の中心線が前記スライドブロック間の切断手段挿通間隙の中心線と合致するように設定されている。これによって、チューブTを前記切り欠き手段240で切り欠いた部分の略中心位置で切断手段260により切断できるようになる。
【0052】
進退手段250は、前記挟持手段230に対して前記スライドブロックのスライド方向Y及びチューブの長手方向と直交する方向(図示の例では上下方向)Zに沿って前進後退可能(図示の例では昇降可能)に配設されている。なお、実施例の進退手段250は、板状体からなる進退部材251と、該進退部材251(実施例では前面(図示の例では下面))に設けられた作動部材275と、前記進退部材251を前進後退させる進退装置を備えていると共に、前記進退部材251は図示しないロッド部材等を介して前記基台211に前進後退自在に配設されている。前記進退部材251を前進後退させる進退装置としては、上記二つの実施例と同様に、モータ等により駆動される偏心カムやシリンダ装置やアクチュエータ等を利用することができる。この実施例では、上述の切断兼端末加工装置10,110と同様に、進退部材251の後方(図示の例では上方)に設けられた溝カム機構Cにより進退部材251が前進後退するようになっている。なお、前記作動部材275については、後述のカム機構を説明する際に詳述する。
【0053】
切断手段260は、前記チューブTを切断するためのものである。この切断手段260は、前記進退手段250の進退部材251(実施例ではその前面(図では下面))に設けられ、該進退部材251の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段230,230で挟持されているチューブTを切断するように構成されている。この切断手段260としては、カッター刃等が挙げられる。また、この切断手段260は、その前進後退時に、前記チューブTの長手方向のスライドブロック間に設けられた切断手段挿通間隙に挿通されるように、前記進退部材251の前面(図示の例では下面)に取付ブロック261を介して取り付けられている。
【0054】
第1カム機構270は、前記スライドブロック220と進退手段250間に設けられ、進退手段250の進退部材251の前進(図では下降)により一対のスライドブロック220,220を水平方向Yに押して互いに近接させると共に、前記挟持手段230,230でチューブTを短径方向に挟持して保持し、後退時(図では上昇時)に一対のスライドブロック220,220を離間させ挟持解除するものである。
【0055】
この実施例の第1カム機構270は、前記各スライドブロック220のそれぞれ(前記分割されたスライドブロック220については外側ブロック221)に回転自在に軸着された回転部材(図示の例ではローラ)271と、前記進退部材251の前面に設けられ該進退部材251の前進後退により前進後退し前記回転部材271に対して摺動する作動部材275とで構成されている。また、この実施例では、前記作動部材275は、前記回転部材271に外側から摺接する外側作動部材276と、回転部材271に内側から摺接する内側作動部材277とからなっている。前記外側作動部材276の内側面には、前記進退部材251が第1前進位置D1(図13参照)となった時に前記回転部材271と接触する位置に進退部材251の前進方向(図示の例では下降方向)に向かって外方に傾斜した傾斜面276aが形成されると共に、分割されたスライドブロック側の外側作動部材276の内側面には、前記傾斜面276aの後方(図示の例では上方)における進退部材251が第2前進位置D2(図14参照)となった時に前記回転部材271と接触する位置に進退部材251の前進方向に向かって外方に傾斜した傾斜面276bが形成されて、それらの傾斜面276a,276bを介して当該外側作動部材276の内側面が前方(図示の例では下方)に向かって段階的に凹んだ段形状となっている。そして、進退部材251及び作動部材275の前進時(図示の例では下降時)に、前記外側作動部材276の傾斜面276aと276bが順次前記回転部材271を内方へ押すことになる。また、前記内側作動部材277の外側面には、前記進退部材251が第1前進位置D1となった時に前記回転部材271と接触する位置に進退部材251の前進方向に向かって外方に傾斜した傾斜面277aが形成されると共に、分割されたスライドブロック側の内側作動部材277の内側面には、前記傾斜面277aの後方(図示の例では上方)における進退部材251が第2前進位置D2となった時に前記回転部材271と接触する位置に、進退部材251の前進方向に向かって外方に傾斜した傾斜面277bが形成されて、それらの傾斜面277a,277bを介して当該内側作動部材277の外側面が前方に向かって段階的に突出した段形状となっている。そして、進退部材251及び作動部材275の後退時(図示の例では上昇時)に、前記内側作動部材277の傾斜面277aと277bが前記回転部材271を順次外方へ押すことになる。なお、図示の符号278は前記外側作動部材276に摺接するように前記鉛直板212に軸着されたバックアップローラである。
【0056】
第2カム機構は、前記進退手段250と切り欠き手段240間に設けられて前記進退手段250の進退部材251の第1前進位置D1よりも前方(図示の例では下方)の第2前進位置D2で切り欠き手段240を押してチューブTに向けてスライドブロックのスライド方向Yに沿って前進させるものである。この実施例の第2カム機構には、前記第1カム機構270の一部が併用されている。具体的には前記分割されたスライドブロック220の外側ブロック221に回転自在に軸着された回転部材271と、前記分割されたスライドブロック220側の作動部材275(より厳密に言えば、前記外側作動部材276及び内側作動部材277の後側傾斜面276b,277b及びその周辺部分)とによって当該第2カム機構が構成されている。
【0057】
次に、上記構造からなる切断兼端末加工装置210の作動例について述べる。
まず、図12に示すように、前記挟持手段230,230の間に送り出し手段により被加工品である扁平チューブTが、長径方向(扁平面)が上下方向Zとなるようにして、水平方向に供給される。この際、前記進退手段250の進退部材251は、前記第1前進位置D1より後方(図示の例では上方)に位置しており、一対のスライドブロック220,220は互いに離間して、それによって前記挟持手段230,230が互いに離間している。また、分割されたスライドブロック220側について言えば、外側ブロック221と内側ブロック222は付勢手段224の力により離間している。
【0058】
次いで、前記カム盤C1の回転により進退手段250の進退部材251が前進(この例では下降)し、図13に示すように、前記進退部材251が第1前進位置D1まで前進すると、前記作動部材275,275の外側作動部材276,276が前側傾斜面276a,276aで、前記スライドブロック220,220に軸着された回転部材271,271を内方へ押し、前記スライドブロック220,220が内方(クランプ方向)に移動(前進)する。その際、前記各スライドブロック220,220に取り付けられた挟持手段230,230も同時に内方へ移動し、それによって、前記挟持手段230,230が互いに近接し、該挟持手段230,230でチューブTを短径方向に挟んで保持する。また、分割側のスライドブロック220においては、回転部材271が外側作動部材276により内方へ押されて外側ブロック221が内方に移動する際、付勢手段224の作用により、外側ブロック221と内側ブロック222の間隔を保ったまま、つまり両ブロック221,222が離間した状態で内側ブロック222も内方へ移動する。
【0059】
前記チューブTの保持後、さらに進退部材251が前進(この例では下降)して、図14に示すように、該進退部材251が第2前進位置D2まで達すると、前記第2カム機構の作用により切り欠き手段240がチューブTに向けてスライドブロックのスライド方向Yに沿って前進(移動)して該チューブTの長径方向一側部(図示の例では下部)に切り欠き部Tcを形成する端末加工を行う。より詳しく説明すると、前記進退部材251の前進時に、前記分割されたスライドブロック220の外側ブロック221に軸着された回転部材271,271が、前記外側作動部材276,276の前側傾斜面276b,276bで内方へ押されるのに伴って、前記外側ブロック221が内方へ移動(前進)して内側ブロック222に近接する。それによって、前記外側ブロック221に設けられた切り欠き手段240が前方(図では左側)の挟持手段230の切り欠き手段挿通孔235に進入して、その切り欠き手段240がチューブTの長径方向一側部の鍔状部Tbを短径方向に貫通して(打ち抜いて)切り欠きを行う。
【0060】
前記端末加工後、さらに進退部材251が前進することにより、図15に示すように、進退部材251に取り付けられた切断手段260が前記スライドブロック間の切断手段挿通間隙を通って前進する。それによって、前記挟持保持されたチューブTが、前記切り欠き部Tcが形成された部位(この例では当該部位の略中心位置)で前記切断手段260により切断される。
【0061】
それから、前記進退部材251の後退(図示の例では上昇)により、前記各スライドブロック220,220が外方へ移動(後退)して離間し、挟持手段230,230によるチューブTの挟持解除がされれば、図19に示したようなチューブ製品T3が得られる。なお、前記進退部材251の後退により前記各スライドブロック220,220が外方へ移動する際、分割側スライドブロック220では、まず、外側ブロック221が付勢手段224の付勢力により内側ブロック222から離れると共に、前記外側ブロック221に設けられた切り欠き手段240も外方へ移動(後退)する。
【0062】
この切断兼端末加工装置210を用いてチューブの端末加工及び切断加工を行えば、先に説明した二つの切断兼端末加工装置10,110を用いる場合と同様な効果が得られる。すなわち、一つの装置210でチューブの切断加工と端末加工を行うことが可能で、両加工工数の低減,両加工効率の向上,設備コストの低減を実現でき、しかも、前記両加工のための装置に要する設置スペースを小さくできる。また、当該切断兼端末加工装置210はカム機構270により進退部材251の進退動作(図示の例では昇降動作)と他の構成部材の動作を機械的に関連させているので、進退部材251の進退動作により前記端末加工と切断加工を一連の動作で行うことができる。したがって、当該装置210の駆動源が、進退部材を作動させる駆動源(図示の例ではカム盤C1を回転駆動するモータ)一つで済むと共に、当該装置210の動作を制御する機構も簡略にできる利点がある。
【0063】
なお、この例では、端末加工の後に切断加工が行われるようになっているが、これに限らず、切断加工の後に端末加工を行うようにしてもよい。その場合には、前記切断手段260の進退ストローク,前記切断手段260の長さ,前記外側作動部材276及び内側作動部材277の後側傾斜面276b,277bの位置等を変更する必要がある。
【0064】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、この発明に係る金属製チューブの切断兼端末加工装置によれば、一つの装置で金属製チューブの切断加工と端末加工を行うことができる。そのため、両加工の工数を低減でき両加工を効率良く行うことができると共に、設備コストを抑えることができ、さらには、当該装置に要する設置スペースも小さくなる。加えて、当該切断兼端末加工装置を用いる切断加工及び端末加工では、従来におけるチューブの成形時に製品の端末形状を想定して形成した端末予定部でチューブの切断を行う加工とは異なり、加工の自由度が奪われることもない。また特に、請求項1の発明の装置はチューブの端末部の長径方向両側外面を圧縮変形して形状加工する場合に適し、また、請求項2の発明の装置はチューブの端末部の長径方向一側外面を圧縮変形して形状加工する場合に適し、さらに、請求項3の発明の装置はチューブの端末部の長径方向一側に切り欠きを形成して形状加工する場合に適している。
【0065】
また、請求項4の発明のように、スライドブロックをチューブの長手方向に沿って分割し、該長手方向のスライドブロック間に切断手段の切断手段挿通間隙を設ければ、チューブを確実に保持した状態で、かつ正確な位置で切断加工を行うことができ、加工精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例に係る切断兼端末加工装置の進退部材が下降する前の状態を示す概略正面図である。
【図2】そのスライドブロック及び挟持手段を上方から見た概略平面図である。
【図3】同切断兼端末加工装置のチューブ保持完了時の状態を示す概略正面図である。
【図4】そのスライドブロック及び挟持手段を上方から見た概略平面図である。
【図5】同切断兼端末加工装置の端末加工時の状態を示す概略正面図である。
【図6】同切断兼端末加工装置の切断加工時の状態を示す概略正面図である。
【図7】図1の7−7断面図である。
【図8】請求項2の発明の一実施例に係る切断兼端末加工装置の進退部材が下降する前の状態を示す概略正面図である。
【図9】同切断兼端末加工装置のチューブ保持完了時の状態を示す概略正面図である。
【図10】同切断兼端末加工装置の切断加工時の状態を示す概略正面図である。
【図11】同切断兼端末加工装置の端末加工時の状態を示す概略正面図である。
【図12】請求項3の発明の一実施例に係る切断兼端末加工装置の進退部材が下降する前の状態を示す概略正面図である。
【図13】同切断兼端末加工装置のチューブ保持完了時の状態を示す概略正面図である。
【図14】同切断兼端末加工装置の端末加工時の状態を示す概略正面図である。
【図15】同切断兼端末加工装置の切断加工時の状態を示す概略正面図である。
【図16】同切断兼端末加工装置の分割側スライドブロックの構造を拡大して示す図である。
【図17】端末加工が施されたチューブ製品の一例を示す図である。
【図18】他の例の端末加工が施されたチューブ製品を示す図である。
【図19】さらに他の例の端末加工が施されたチューブ製品を示す図である。
【符号の説明】
10,110,210 切断兼端末加工装置
20,120,220 スライドブロック
30,130,230 挟持手段
31 第1挟持部
35 第2挟持部
40,140,250 進退手段
50,150,260 切断手段
60,70,170,270 カム機構
160 押圧手段
161 押圧部
240 切り欠き手段
T 扁平チューブ
Ta 扁平チューブの端末部
Tx1,Tx2 扁平チューブの長径方向外面

Claims (4)

  1. 水平方向に供給される金属製の扁平チューブ(T)を切断すると共に、そのチューブの端末部(Ta)の長径方向外面(Tx1,Tx2)を形状加工する装置(10)であって、
    前記チューブの長手方向と直交する水平方向に互いに近接離間可能に配置された一対のスライドブロック(20)と、
    前記各スライドブロックの互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブの長径に沿う一側半分外面(Ty1)を短径方向に挟む保持及び該保持解除を行う第1挟持部(31)及び前記チューブの他側半分外面(Ty2)を短径方向に挟む保持及び該保持解除を行う第2挟持部(35)とよりなる挟持手段(30)と、
    前記挟持手段に対して前記スライドブロックのスライド方向と直交し、かつチューブの長手方向と直交する方向に沿って前進後退可能な進退手段(40)と、
    前記進退手段に設けられ、該進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段で挟持されているチューブを切断する切断手段(50)と、
    前記進退手段とスライドブロック間に設けられ、進退手段の前進時の第1前進位置(D1)で前記一対のスライドブロックを水平方向に押して互いに近接させると共に、前記挟持手段でチューブを短径方向に挟持して保持し、進退手段の後退時に一対のスライドブロックを離間させ挟持解除する第1カム機構(60)と、
    前記進退手段と挟持手段との間に設けられて進退手段の前進時の第1前進位置よりも前方の第2前進位置(D2)で第1挟持部と第2挟持部を長径方向に近接させてチューブの長径方向外面を圧縮変形する第2カム機構(70)と
    を有することを特徴とする金属製チューブの切断兼端末加工装置。
  2. 水平方向に供給される金属製の扁平チューブ(T)を切断すると共に、そのチューブの端末部(Ta)の長径方向一側外面(Tx1)を形状加工する装置(110)であって、
    前記チューブの長手方向と直交する水平方向に互いに近接離間可能に配置された一対のスライドブロック(120)と、
    前記各スライドブロックの互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブを短径方向に挟み、その際チューブの長径方向一側に押圧手段挿通間隙(S2)を残すように保持及び該保持解除を行う挟持手段(130)と、
    前記挟持手段に対して前記スライドブロックのスライド方向と直交し、かつチューブの長手方向と直交する方向に沿って前進後退可能な進退手段(140)と、
    前記進退手段に設けられ、該進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段で挟持されているチューブを切断する切断手段(150)と、
    前記進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段間の押圧手段挿通間隙に進入して挟持手段により保持されているチューブの長径方向一側外面を圧縮変形させる押圧部(161)を有する押圧手段(160)と、
    前記進退手段とスライドブロック間に設けられ、進退手段の前進により前記一対のスライドブロックを水平方向に押して互いに近接させると共に、前記挟持手段でチューブを短径方向に挟持して保持し、進退手段の後退時に一対のスライドブロックを離間させ挟持解除するカム機構(170)とを有し、
    前記チューブ挟持後の進退手段の前進により、押圧手段の押圧部が前進して挟持手段の押圧手段挿通間隙に進入することを特徴とする金属製チューブの切断兼端末加工装置。
  3. 水平方向に供給される金属製の扁平チューブ(T)を切断すると共に、そのチューブの端末部(Ta)の長径方向一側外面(Tx2)を形状加工する装置(210)であって、
    前記チューブの長手方向と直交する水平方向に互いに近接離間可能に配置された一対のスライドブロック(220)と、
    前記各スライドブロックの互いに対向する側それぞれに設けられ、スライドブロックの近接離間動作により互いに近接離間して前記チューブを短径方向に挟む保持及び該保持解除を行うと共に、チューブの長径方向一側部と対応する部位にはスライドブロックのスライド方向に沿う切り欠き手段挿通孔(235)が形成された挟持手段(230)と、
    前記スライドブロックに、該スライドブロックのスライド方向に沿って挟持手段に対して前進後退可能に設けられ、前進時に前記切り欠き手段挿通孔に進入して、挟持手段で保持されているチューブの長径方向一側部を短径方向に貫通して切り欠きを行う切り欠き手段(240)と、
    前記挟持手段に対して前記スライドブロックのスライド方向と直交し、かつチューブの長手方向と直交する方向に沿って前進後退可能な進退手段(250)と、
    前記進退手段に設けられ、該進退手段の前進後退により前進後退して前進時に前記挟持手段で挟持されているチューブを切断する切断手段(260)と、
    前記進退手段とスライドブロック間に設けられ、進退手段の前進時の第1前進位置(D1)で前記一対のスライドブロックを水平方向に押して互いに近接させると共に、前記挟持手段でチューブを短径方向に挟持して保持し、進退手段の後退時に一対のスライドブロックを離間させ挟持解除する第1カム機構(270)と、
    前記進退手段と切り欠き手段間に設けられて進退手段の第1前進位置よりも前方の第2前進位置(D2)で切り欠き手段を押してチューブに向けて前進させる第2カム機構と
    を有することを特徴とする金属製チューブの切断兼端末加工装置。
  4. スライドブロックをチューブの長手方向に沿って分割し、該長手方向のスライドブロック間に切断手段の切断手段挿通間隙(S1)を設けたことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の金属製チューブの切断兼端末加工装置。
JP2000267505A 2000-09-04 2000-09-04 金属製チューブの切断兼端末加工装置 Expired - Lifetime JP4636661B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000267505A JP4636661B2 (ja) 2000-09-04 2000-09-04 金属製チューブの切断兼端末加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000267505A JP4636661B2 (ja) 2000-09-04 2000-09-04 金属製チューブの切断兼端末加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002066834A JP2002066834A (ja) 2002-03-05
JP4636661B2 true JP4636661B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=18754418

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000267505A Expired - Lifetime JP4636661B2 (ja) 2000-09-04 2000-09-04 金属製チューブの切断兼端末加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4636661B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103273514B (zh) * 2013-04-24 2014-11-26 天津大学 薄基材料窄条切割及整理一体式装置
KR101628741B1 (ko) * 2015-01-02 2016-06-09 정용락 알루미늄 튜브 연결부 포밍유닛
CN108326122B (zh) * 2018-03-23 2024-03-01 无锡惠汕金属制品有限公司 十字形管切边模具

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63136817U (ja) * 1987-02-27 1988-09-08
JPH06106269A (ja) * 1992-09-29 1994-04-19 Furukawa Electric Co Ltd:The ヒ−トパイプの封止部構造及び封止方法
JPH0716668A (ja) * 1993-06-30 1995-01-20 Nissan Motor Co Ltd プレス装置
JP3745501B2 (ja) * 1997-06-11 2006-02-15 カルソニックカンセイ株式会社 ヘッダーパイプの円筒加工装置
JP2956010B2 (ja) * 1997-10-07 1999-10-04 日立プラント建設株式会社 設備配管の取り外し方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002066834A (ja) 2002-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2741309A (en) Tube cut-off die structure
CN201483237U (zh) 管件自动加工机
CN113333787B (zh) 中大直径厚壁管料内外同步开槽的低应力下料装置和方法
JP2014138945A (ja) パイプのバーリング加工及びこれの反対側への穿孔を同時に施す装置
JPH0373213A (ja) チューブ切断装置
JP4636661B2 (ja) 金属製チューブの切断兼端末加工装置
JP2003220426A (ja) 中空材の穴明方法及び中空材の穴明装置
CN110449525A (zh) 一种二次元机械手的送料机械手
JP2001246524A (ja) 管体の加工方法及び加工装置
JP2007083335A (ja) パイプ切断装置
JP2009202228A (ja) 穴あけ加工装置
US3712163A (en) Shuttle press
CN211052283U (zh) 一种紧固件冲孔两次弯曲一次成型模具
EP3956083B1 (en) Machine for cold-machining wire-like material and method for machining wires by means of said machine
JP3674287B2 (ja) バーリング加工方法およびバーリング加工装置
JP3766282B2 (ja) 多段式圧造成形機
JP2007307581A (ja) 多段ホーマー
JP2002292428A (ja) プレス型の増圧装置およびこれを用いた金型構造
EP0773858A1 (en) Method and apparatus for the manufacture or pharmaceutical cellulose capsules
CN212329569U (zh) 一种浸渍焊片的冷墩成型设备
JPS59225846A (ja) 細長い素材から段つき直径を有する物品を形成する方法および装置
JPH07178464A (ja) ベンド成形方法と成形装置
CN113751586B (zh) 双珠弹片一次成型自动生产线
CN220028431U (zh) 一种汽车刹车盘加工用冲压模具
CN219986901U (zh) 一种五金锁具打孔加工夹具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101029

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4636661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term