JP4634952B2 - 自動二輪車用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車の制動時の車輪ロックを抑制する自動二輪車用ブレーキ制御装置に関する。
車両の制動時、特に高減速の場合に荷重が前輪側に移動し、後輪が浮き上がるという所謂「後輪浮き上がり(後輪荷重抜け、ジャックナイフ、リアリフトアップなどともいう)」を、ABSシステムを利用して抑制するブレーキ制御装置が知られている。
従来のブレーキ制御装置は、制動開始後の車体減速度及び車体減速度の時間変化量がそれぞれの所定値を超えたときに、前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配を通常よりの高増加勾配から低増加勾配に設定し直すことにより、後輪浮き上がりを抑制していた(特許文献1参照)。
特開平6−255468号公報
従来のブレーキ制御装置は、前輪ブレーキ装置の増加勾配を高増加勾配から低増加勾配へと設定し直すと、運転者に空走感やブレーキ操作の壁感を与えてしまっていた。
本発明は、前記した事情に鑑みて創案されたものであり、後輪浮き上がりを抑制しつつ、運転者に与える空走感及びブレーキ操作の壁感を抑制することが可能な自動二輪車用ブレーキ制御装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、自動二輪車の前輪に装着された前輪ブレーキ装置で発生する制動力を制御する制動力制御手段を備え、制動時の前輪の車輪ロックを抑制する自動二輪車用ブレーキ制御装置であって、自動二輪車の減速度に相関する減速度モニタ値を取得する減速度モニタ値取得手段と、自動二輪車の車体速度に相関する車体速度モニタ値を取得する車体速度モニタ値取得手段と、取得された減速度モニタ値が、後輪浮き上がりが発生する限界減速度モニタ値よりも小さい第一の閾値以下であるか否かを判定する減速度モニタ値判定手段と、取得された車体速度モニタ値が第二の閾値以下であるか否かを判定する車体速度モニタ値判定手段と、前記減速度モニタ値判定手段の判定結果と前記車体速度モニタ値判定手段の判定結果とに基づいて、前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配を設定する制動力増加勾配設定手段と、を備え、前記減速度モニタ値判定手段及び前記車体速度モニタ値判定手段は、繰り返し判定し、前記制動力増加勾配設定手段は、取得された減速度モニタ値が第一の閾値以下であると判定された場合の増加勾配R1、取得された減速度モニタ値が第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、取得された車体速度モニタ値が第二の閾値よりも大きいと判定された場合の増加勾配R2、及び、取得された減速度モニタ値が第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、取得された車体速度モニタ値が第二の閾値以下であると判定された場合の増加勾配R3が、
R1R2>R3≧0
を満たすように、前記減速度モニタ値判定手段の判定結果及び前記車体速度モニタ値判定手段の判定結果に応じて増加勾配を設定し直し、前記制動力制御手段は、設定された増加勾配に基づいて前輪ブレーキ装置の制動力を制御し、前記増加勾配R1及び前記増加勾配R2は、それぞれ、前記前輪ブレーキ装置の制動力である前輪ホイールシリンダ圧がマスタシリンダによって発生されたブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧に追従して増加する勾配であることを特徴とする。
減速度モニタ値は、自動二輪車の減速度に相関した値であり、減速度モニタ値としては、前輪の減速度である前輪減速度、前輪の制動力である前輪ホイールシリンダ圧、車両に設けられた加速度センサにより検出された加速度(ただし、減速度モニタ値とは正負が逆)などが挙げられる。限界減速度モニタ値は、後輪浮き上がりが発生しはじめる最小の減速度モニタ値である。
かかる構成により、後輪浮き上がりが発生しにくい高速走行時(車体速度モニタ値が第二の閾値を超えている状態)では、減速度モニタ値が第一の閾値を超えても、前輪ブレーキ装置の制動力を増加勾配R2で増圧するので、運転者に与える空走感及びブレーキ操作の壁感を抑制することができる。また、後輪浮き上がりが発生しやすい低速走行時(車体速度モニタ値が第二の閾値以下である状態)では、減速度モニタ値が第一の閾値を超えると、前輪ブレーキ装置の制動力を増加勾配R3で増圧するので、後輪浮き上がりを抑制することができる。
また、前記増加勾配R3は、0である構成であってもよい。
増加勾配R3が0である場合には、制動力制御手段は、前輪ブレーキ装置の制動力を保持する(ゼロ増圧)。
また、本発明は、自動二輪車の前輪に装着された前輪ブレーキ装置で発生する制動力を制御する制動力制御手段を備え、制動時の前輪の車輪ロックを抑制する自動二輪車用ブレーキ制御装置であって、自動二輪車の減速度に相関する減速度モニタ値を取得する減速度モニタ値取得手段と、自動二輪車の車体速度に相関する車体速度モニタ値を取得する車体速度モニタ値取得手段と、取得された減速度モニタ値が、後輪浮き上がりが発生する限界減速度モニタ値よりも小さい閾値以下であるか否かを判定する減速度モニタ値判定手段と、取得された減速度モニタ値が閾値以下である場合の前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配R4を、取得された減速度モニタ値が閾値よりも大きい場合の前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配R5よりも大きく設定する制動力増加勾配設定手段と、取得された車体速度モニタ値が大きくなるに従って前記閾値が連続的または断続的に大きくなるように当該閾値を設定する閾値設定手段と、を備え、前記減速度モニタ値判定手段は、繰り返し判定し、
前記制動力増加勾配設定手段は、前記減速度モニタ値判定手段の判定結果に応じて増加勾配を設定し直し、前記制動力制御手段は、設定された増加勾配に基づいて前輪ブレーキ装置の制動力を制御し、前記増加勾配R4は、前記前輪ブレーキ装置の制動力である前輪ホイールシリンダ圧がマスタシリンダによって発生されたブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧に追従して増加する勾配であることを特徴とする。
車体速度モニタ値が大きい場合には、車体速度モニタ値が小さい場合と比べて、前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配を小さくすると、空走感及びブレーキ操作の壁感を運転者に与えやすくなる。かかる構成により、車体速度モニタ値が大きいほど、前輪ブレーキ装置の制動力の高増加勾配から低増加勾配への切り替えを遅らせることができるので、後輪浮き上がりを抑制しつつ、運転者に与える空走感及びブレーキ操作の壁感を抑制することができる。
また、前記増加勾配R5は、0である構成であってもよい。
また、自動二輪車用ブレーキ制御装置は、前輪ブレーキ装置の制動力発生からの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、前記閾値設定手段は、計時された経過時間が長くなるに従って前記閾値が連続的または断続的に大きくなるように当該閾値を補正することが望ましい。
経過時間が長い場合には、経過時間が短い場合と比べて、前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配を小さくすると、空走感及びブレーキ操作の壁感を運転者に与えやすくなる。かかる構成により、経過時間が長いほど、前輪ブレーキ装置の制動力の高増加勾配から低増加勾配への切り替えを遅らせることができるので、後輪浮き上がりを抑制しつつ、運転者に与える空走感及びブレーキ操作の壁感をさらに抑制することができる。
また、自動二輪車用ブレーキ制御装置は、路面の悪路度合いを判定する悪路判定手段をさらに備え、前記閾値設定手段は、路面の悪路度合いが大きくなるに従って前記閾値が連続的または断続的に大きくなるように当該閾値を補正することが望ましい。
悪路度合いが大きい場合には、悪路度合いが小さい場合と比べて、前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配を小さくすると、空走感及びブレーキ操作の壁感を運転者に与えやすくなる。かかる構成により、悪路度合いが大きいほど、前輪ブレーキ装置の制動力の高増加勾配から低増加勾配への切り替えを遅らせることができるので、後輪浮き上がりを抑制しつつ、運転者に与える空走感及びブレーキ操作の壁感をさらに抑制することができる。
本発明の自動二輪車用ブレーキ制御装置は、後輪浮き上がりを抑制しつつ、運転者に与える空走感やブレーキ操作の壁感を抑制することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同様の部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。参照する図面において、図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を備えた自動二輪車の構成図であり、図2は、自動二輪車用ブレーキ制御装置のブレーキ液圧回路図である。
図1に示すように、自動二輪車用ブレーキ制御装置100は、自動二輪車である車両BKの前輪FT及び後輪RT(以下、車輪FT,RTということがある)に付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御するためのものであり、油路(ブレーキ液の流路)や各種部品が設けられた液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御装置20とを主に備えている。また、この自動二輪車用ブレーキ制御装置100の制御装置20には、第一マスタシリンダM1及び第二マスタシリンダM2により発生したブレーキ液圧(第一マスタシリンダ圧、第二マスタシリンダ圧)を検出する第一圧力センサ51及び第二圧力センサ52(以下、圧力センサ51,52ということがある)と、前輪FT及び後輪RTの車輪速度(前輪速度V、後輪速度V)を検出する前輪速度センサ53及び後輪速度センサ54(以下、車輪速度センサ53,54ということがある)と、が接続されている。制御装置20は、例えば、CPU、RAM、ROM及び入出力回路を備えており、各圧力センサ51,52及び各車輪速度センサ53,54からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって、制御を実行する。
第一前輪ホイールシリンダFH1は、第一マスタシリンダM1及び自動二輪車用ブレーキ制御装置100により発生されたブレーキ液圧を前輪FTに設けられた前輪ブレーキ(前輪ブレーキ装置)FBの作動力に変換する液圧装置である。第二前輪ホイールシリンダFH2は、第二マスタシリンダM2及び自動二輪車用ブレーキ制御装置100により発生されたブレーキ液圧(マスタシリンダ圧)を前輪FTに設けられた前輪ブレーキFBの作動力に変換する液圧装置である。後輪ホイールシリンダRHは、第二マスタシリンダM2及び自動二輪車用ブレーキ制御装置100により発生されたブレーキ液圧を後輪RTに設けられた後輪ブレーキ(後輪ブレーキ装置)RBの作動力に変換する液圧装置である。第一前輪ホイールシリンダFH1、第二前輪ホイールシリンダFH2及び後輪ホイールシリンダRHは、それぞれ配管を介して自動二輪車用ブレーキ制御装置100の液圧ユニット10に接続されている。
(液圧ユニット10)
図2に示すように、自動二輪車用ブレーキ制御装置100の液圧ユニット10は、運転者が第一ブレーキ操作子L1及び第二ブレーキ操作子L2に加えた力に応じたブレーキ液圧をそれぞれ発生する第一マスタシリンダM1及び第二マスタシリンダM2と、前輪ブレーキFB及び後輪ブレーキRBとの間に配置されており、ブレーキ液が流通する油路を有する基体であるポンプボディ10a、油路上に複数配置された入口弁11、出口弁12などを含んで構成されている。
第一マスタシリンダM1は、ポンプボディ10aに形成された出力液圧路A1に接続され、ポンプボディ10aに形成された車輪液圧路B1が、第一前輪ホイールシリンダFH1に接続されている。第二マスタシリンダM2は、ポンプボディ10aに形成された出力液圧路A2に接続されており、ポンプボディ10aに形成された車輪液圧路B2が、第二前輪ホイールシリンダFH2及び後輪ホイールシリンダRHに接続されている。
第一マスタシリンダM1に接続された油路は、通常時、第一マスタシリンダM1から第一前輪ホイールシリンダFH1まで連通しており、第一ブレーキ操作子L1に加えた操作力が前輪ブレーキFBに伝達されるようになっている。第二マスタシリンダM2に接続された油路は、通常時、第二マスタシリンダM2から第二前輪ホイールシリンダFH2及び後輪ホイールシリンダRHまで連通しており、第二ブレーキ操作子L2に加えた操作力が前輪ブレーキFB及び後輪ブレーキRBに伝達されるようになっている。
第一マスタシリンダM1と第一前輪ホイールシリンダFH1とをつなぐ油路上には、前輪ブレーキFBに対応して一つの入口弁11、一つの出口弁12及び一つのチェック弁11aが設けられている。第二マスタシリンダM2と第二前輪ホイールシリンダFH2及び後輪ホイールシリンダRHとをつなぐ油路上には、前輪ブレーキFB及び後輪ブレーキRBに対応して二つの入口弁11、二つの出口弁12及び二つのチェック弁11aが設けられている。
また、ポンプボディ10aには、第一マスタシリンダM1及び第二マスタシリンダM2に対応して二つのリザーバ13、二つのポンプ14、二つの吸入弁15、二つの吐出弁16、二つダンパ17及び二つのオリフィス17aが設けられている。また、液圧ユニット10は、二つのポンプ14を駆動するための電動モータ18を備えている。
入口弁11は、常開型の電磁弁であり、第一マスタシリンダM1と第一前輪ホイールシリンダFH1との間(出力液圧路A1と車輪液圧路B1との間)、第二マスタシリンダM2と第二前輪ホイールシリンダFH2との間(出力液圧路A2と車輪液圧路B2との間)、及び第二マスタシリンダM2と後輪ホイールシリンダRHとの間(出力液圧路A2と車輪液圧路B2との間)にそれぞれ設けられている。各入口弁11は、通常時に開いていることで、第一マスタシリンダM1から第一前輪ホイールシリンダFH1へ、第二マスタシリンダM2から第二前輪ホイールシリンダFH2及び後輪ホイールシリンダRHへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、各入口弁11は、前輪FT及び後輪RTがロックしそうになったときに制御装置20により閉塞されることで、第一ブレーキ操作子L1から前輪ブレーキFBへ、第二ブレーキ操作子L2から前輪ブレーキFB及び後輪ブレーキRBへ加わるブレーキ液圧を遮断する。
出口弁12は、常閉型の電磁弁であり、第一前輪ホイールシリンダFH1とリザーバ13との間(開放路C1上)、第二前輪ホイールシリンダFH2とリザーバ13との間(開放路C2上)、及び後輪ホイールシリンダRHとリザーバ13との間(開放路C2上)にそれぞれ設けられている。各出口弁12は、通常時に閉塞されているが、前輪FT及び後輪RTがロックしそうになったときに制御装置20により開放されることで、前輪ブレーキFB及び後輪ブレーキRBへ加わるブレーキ液圧を各リザーバ13に逃がす。
チェック弁11aは、各入口弁11に並列に接続されている。このチェック弁11aは、第一前輪ホイールシリンダFH1から第一マスタシリンダM1側、第二前輪ホイールシリンダFH2から第二マスタシリンダM2側、及び後輪ホイールシリンダRHから第二マスタシリンダM2側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、第一ブレーキ操作子L1及び第二ブレーキ操作子L2からの入力が解除された場合に入口弁11を閉じた状態にしたときにおいても、各ホイールシリンダFH1,FH2,RH側から各マスタシリンダM1,M2側へのブレーキ液の流入を許容する。
リザーバ13は、各出口弁12が開放されることによって逃がされるブレーキ液を吸収する機能を有している。
ポンプ14は、吸入弁15及び吐出弁16を備えており、リザーバ13で吸収されているブレーキ液を吸入し、そのブレーキ液を各マスタシリンダM1,M2側へ戻す機能を有している。図2では、ポンプ14、吸入弁15及び吐出弁16が別体として示されているが、本実施形態では吸入弁15及び吐出弁16がポンプ14内に一体的に組み込まれている。
吸入弁15は、リザーバ13とポンプ14の上流側との間に設けられており、リザーバ13側からポンプ14の上流側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁である。
吐出弁16は、ポンプ14の下流側と各マスタシリンダM1,M2との間に設けられており、ポンプ14の下流側から各マスタシリンダM1,M2側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁である。吐出弁16を介してマスタシリンダM1,M2側へ吐出されたブレーキ液の脈動は、ダンパ17及びオリフィス17aによって吸収される。
第二前輪ホイールシリンダFH2とそれに対応する入口弁11との間には、ディレイバルブ19が設けられている。ディレイバルブ19は、その機械的構造により、第二ブレーキ操作子L2の操作によってブレーキ液に加えられた圧力を、後輪ホイールシリンダRHよりも第二前輪ホイールシリンダFH2に対して小さく伝える機能を有する弁である。さらに、このディレイバルブ19の作用により、第二前輪ホイールシリンダFH2にブレーキ液圧が加えられ始めるタイミングが、後輪ホイールシリンダRHにブレーキ液圧が加えられ始めるタイミングよりも、少し遅れることがある。
(第一の実施形態)
続いて、本発明の第一の実施形態に係る制御装置20Aについて説明する。図3は、本発明の第一の実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を示すブロック図である。
制御装置20Aは、図1及び図2に示す制御装置20の一実施形態である。図3に示すように、制御装置20Aは、機能部として、減速度モニタ値取得手段21と、車体速度モニタ値取得手段22と、ABS判定手段23と、制御目標値設定手段24と、減速度モニタ値判定手段25Aと、車体速度モニタ値判定手段26と、制動力増加勾配設定手段27Aと、制動力制御手段28と、を備えている。
(減速度モニタ値取得手段21)
減速度モニタ値取得手段21は、車両BKの減速度に相関する減速度モニタ値を取得する。減速度及び減速度モニタ値は、車両BKが減速する方向が正、加速する方向が負となる値であり、減速度及び減速度モニタ値が大きいほど、車両BKが強く減速される。減速度モニタ値は、特に前輪FTの減速度に相関していることが望ましく、減速度モニタ値としては、前輪FTの車輪減速度である前輪減速度、前輪ブレーキFBの制動力である前輪ホイールシリンダ圧などが挙げられる。減速度モニタ値が前輪減速度である場合には、減速度モニタ値取得手段21は、前輪速度センサ53により検出された前輪速度を時間微分することによって前輪減速度を取得する。減速度モニタ値が前輪ホイールシリンダ圧である場合には、減速度モニタ値取得手段21は、第一圧力センサ51及び第二圧力センサ52により検出された各マスタシリンダ圧と、後記する制動力制御手段25による各入口弁11及び各出口弁12の駆動量とに基づく演算により、前輪ホイールシリンダ圧PFHを取得する。以下、減速度モニタ値が前輪ホイールシリンダ圧PFHである場合を中心にして説明する。取得された減速度モニタ値PFHは、減速度モニタ値判定手段25A及び制動力制御手段28に出力される。
(車体速度モニタ値取得手段22)
車体速度モニタ値取得手段22は、車両BKの車体速度に相関する車体速度モニタ値を取得する。車体速度モニタ値としては、車両BKの車体の対地速度である車体速度VBKなどが挙げられる。車体速度モニタ値が車体速度VBKである場合には、車体速度モニタ値取得手段22は、前輪速度センサ53及び後輪速度センサ54により検出された各車輪速度に基づいて、車体速度を取得する。車体速度を取得するための算出方法としては、公知の方法を用いることが可能である。例えば、車体速度VBKは、前輪速度センサ53により検出された前輪速度V及び後輪速度センサ54により検出された後輪速度Vに基づいて、下記式(1)により得られる。
BK=(V+V)/2 …式(1)
以下、車体速度モニタ値が車体速度VBKである場合を中心にして説明する。取得された車体速度モニタ値VBKは、ABS判定手段23及び車体速度モニタ値判定手段26に出力される。
(ABS判定手段23)
ABS判定手段23は、各車輪速度センサ53,54により検出された各車輪速度V,Vと車体速度モニタ値取得手段22により取得された車体速度モニタ値VBKとに基づいて、各車輪ブレーキFB,RBのABS制御の必要性について判定する。判定結果は、制御目標値設定手段24及び制動力制御手段28に出力される。
(制御目標値設定手段24)
制御目標値設定手段24は、ABS制御における各入口弁11、各出口弁12及び電動モータ18の駆動量を制御するための目標値を設定する。
(減速度モニタ値判定手段25A)
減速度モニタ値判定手段25Aは、取得された減速度モニタ値PFHが、第一の閾値以下であるか否かを判定する。第一の閾値は、車両BKが後輪浮き上がりを発生する限界減速度モニタ値よりも小さい値であり、車両BKの性能に基づいて予め設定されている。判定結果は、制動力増加勾配設定手段27Aに出力される。
(車体速度モニタ値判定手段26)
車体速度モニタ値判定手段26は、取得された車体速度モニタ値VBKが、第二の閾値以下であるか否かを判定する。第二の閾値は、車両BKの車体速度モニタ値VBKが大きい場合には車両BKの後輪浮き上がりが発生しにくくなることを利用した閾値であり、例えば、120km/hに設定することができる。判定結果は、制動力増加勾配設定手段27Aに出力される。
(制動力増加勾配設定手段27A)
制動力増加勾配設定手段27Aは、減速度モニタ値判定手段25Aの判定結果と車体速度モニタ値判定手段26の判定結果とに基づいて、前輪ブレーキFBの制動力の増加勾配を設定する。制動力増加勾配設定手段27Aは、入口弁11を作動させるためのパルス信号の開信号の量と、液圧を保持する時間とを設定することにより所望の増加勾配(≧0)を設定することができる。また、液圧を保持する時間を設けずに、入口弁11を開弁させた状態としても良い。
制動力増加勾配設定手段27Aは、各判定結果に基づいて、3つの増加勾配R1,R2,R3を設定する。
増加勾配R1(R1>0)は、取得された減速度モニタ値PFHが第一の閾値以下であると判定された場合の増加勾配である。
増加勾配R2(R2>0)は、取得された減速度モニタ値PFHが第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、取得された車体速度モニタ値VBKが第二の閾値よりも大きいと判定された場合の増加勾配である。
増加勾配R3(R3≧0)は、取得された減速度モニタ値PFHが第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、取得された車体速度モニタ値VBKが第二の閾値以下であると判定された場合の増加勾配である。
増加勾配R1,R2,R3は、下記式(2)を満たしている。
R1≧R2>R3≧0 …式(2)
制動力増加勾配設定手段27Aは、各判定結果に応じて増加勾配を増加勾配R1,R2,R3のいずれかに設定し直す。
(制動力制御手段28)
制動力制御手段28は、ABS判定手段23によりABS制御が必要であると判定された場合に、制御目標値設定手段24により設定された制御目標値に基づいて、各入口弁11、各出口弁12及び電動モータ18の駆動量を制御することにより、各車輪ブレーキFB,RBの制動力をABS制御(減圧制御)する。
また、制動力制御手段28は、ABS判定手段23によりABS制御が不要であると判定された場合に、制動力増加勾配設定手段27Aにより設定された増加勾配(R1、R2またはR3)に基づいて、前輪ブレーキFBおよび後輪ブレーキRBのそれぞれの制動力を制御(増圧制御)する。
(前輪ブレーキFBの制動力の制御方法)
続いて、第一の実施形態に係る制御装置20Aによる前輪ブレーキFBの制動力の制御方法について説明する。図4は、本発明の第一の実施形態に係る制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図4に示すように、運転者が前輪ブレーキFBへの操作入力を行い、前輪ブレーキFBが制動力を発生すると、まず、制御装置20Aが、各圧力センサ51,52及び各車輪速度センサ53,54の検出結果を取得し、これらの検出結果に基づいて、各種モニタ値を取得する(ステップS1)。
続いて、制御装置20AのABS判定手段23が、前輪速度V、後輪速度V及び車体速度VBKに基づいて、前輪ブレーキFBの制動力をABS制御する必要があるか否かを判定する(ステップS2)。
前輪ブレーキFBの制動力をABS制御する必要があると判定された場合には(ステップS2でYes)、制御装置20Aの制動力制御手段28が、ABS制御により前輪ホイールシリンダ圧PFHを減圧する(ステップS3)。
前輪ブレーキFBの制動力をABS制御する必要がないと判定された場合には(ステップS2でNo)、減速度モニタ値判定手段25A及び車体速度モニタ値判定手段26が、減速度モニタ値PFH及び車体速度モニタ値VBKについて、それぞれ判定する(ステップS4)。
減速度モニタ値PFHが第一の閾値以下であると判定された場合には(ステップS5でYes)、制動力増加勾配設定手段27Aが増加勾配をR1に設定し、制動力制御手段28が増加勾配R1に基づいて前輪ホイールシリンダ圧PFHを増圧する(ステップS7)。
減速度モニタ値PFHが第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、車体速度モニタ値VBKが第二の閾値よりも大きいと判定された場合には(ステップS5でNo、かつ、ステップS6でYes)、制動力増加勾配設定手段27Aが増加勾配をR2に設定し、制動力制御手段28が増加勾配R2に基づいて前輪ホイールシリンダ圧PFHを増圧する(ステップS8)。
減速度モニタ値PFHが第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、車体速度モニタ値VBKが第二の閾値以下であると判定されている場合には(ステップS5でNo、かつ、ステップS6でNo)、制動力増加勾配設定手段27Aが増加勾配をR3に設定し、制動力制御手段28が増加勾配R3に基づいて前輪ホイールシリンダ圧PFHを増圧する(ステップS9)。
制御装置20Aは、これらの制御を前輪ブレーキFBへの操作入力が解除されるまで(ステップS10でYes)、繰り返し実行する。
(前輪ブレーキFBの制動力の制御例)
続いて、制御装置20Aによる前輪ブレーキFBの制動力の制御例について説明する。
図5は、制動開始時の車体速度が第二の閾値を超えている場合における、制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御例について説明する図であり、(a)は車体速度の時間変化を説明するためのグラフ、(b)は前輪ホイールシリンダ圧の時間変化を説明するためのグラフである。
図6は、制動開始時の車体速度が第二の閾値以下である場合における、制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御例について説明する図であり、(a)は車体速度の時間変化を説明するためのグラフ、(b)は前輪ホイールシリンダ圧の時間変化を説明するためのグラフである。
なお、各例において、増加勾配R1,R2は、最大増加勾配(R1=R2=RMAX)であり、増加勾配R3は、最低増加勾配(R3=0;保持状態)である。この場合には、前輪ホイールシリンダ圧PFHは、図5(b)、図6(b)の実線のように推移する。
図5に示すように、車両BKの車体速度VBKが第二の閾値を超えている状態で、運転者が前輪FTの制動を開始すると(時刻t)、制御装置20Aは増加勾配R1(=RMAX)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHがマスタシリンダ圧PMCに追従して増加する。
そして、前輪ホイールシリンダ圧PFHが第一の閾値を超えても(時刻t以降)、車体速度VBKが第二の閾値を超えており、制御装置20Aは増加勾配R2(=RMAX)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHがマスタシリンダ圧PMCに追従して増加する。
そして、車体速度VBKが第二の閾値以下になると(時刻t以降)、制御装置20Aは増加勾配R3(=0)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧する、すなわち前輪ブレーキFBの制動力を保持するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHが限界ホイールシリンダ圧より小さい値に保持される。
すなわち、運転者が、車体速度VBKが第二の閾値よりも大きい状態から減速を開始した場合には、後輪浮き上がりが発生しにくいので、制御装置20Aは、前輪ホイールシリンダ圧PFHが第一の閾値を超えても車体速度VBKが第二の閾値を超えている間は、増加勾配R2(=RMAX)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧し、車体速度VBKが第二の閾値以下になってから以降、増加勾配R3(=0)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧する(ここでは、保持)。したがって、実際の車体速度VBKを運転者が意図した車体速度に好適に追従させることができる、すなわち実際の減速度(前輪ホイールシリンダ圧PFHに相関)を運転者が意図した減速度に近づけることができるので、車体速度VBKが第二の閾値よりも大きい状態から運転者が減速を開始した場合に、運転者に与える空走感を抑制することができる。
また、前輪ホイールシリンダ圧PFHを運転者が意図したブレーキ液圧(マスタシリンダ圧PMC)に近づけることができるので、運転者に与えるブレーキ操作の壁感を抑制することができる。
なお、増加勾配R1,R2,R3を、R1>R2>R3>0の関係を満たすように設定する場合には、前輪ホイールシリンダ圧PFHは、時刻t以降において図5(b)の二点鎖線のように推移する。このような設定の場合には、増加勾配が徐々に小さくなるので、運転者に与えるブレーキの操作感の時刻tにおける変化を小さくすることができる。
また、図6に示すように、車両BKの車体速度VBKが第二の閾値以下の状態で、運転者が前輪FTの制動を開始すると(時刻t)、制御装置20Aは増加勾配R1(=RMAX)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHがマスタシリンダ圧PMCに追従して増加する。
そして、前輪ホイールシリンダ圧PFHが第一の閾値を超えると(時刻t以降)、制御装置20Aは増加勾配R3(=0)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧する、すなわち前輪ブレーキFBの制動力を保持するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHが限界ホイールシリンダ圧より小さい値に保持される。
すなわち、運転者が、車体速度VBKが第二の閾値以下である状態から減速を開始した場合には、制御装置20Aは、前輪ホイールシリンダ圧PFHが第一の閾値を超えてから以降、増加勾配R3(=0)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧する(ここでは、保持)。したがって、後輪浮き上がりの発生を抑制することができる。
なお、増加勾配R3を、R3>0の関係を満たすように設定する場合には、前輪ホイールシリンダ圧PFHは、時刻t以降において図6(b)の二点鎖線のように推移する。
(第二の実施形態)
続いて、本発明の第二の実施形態に係る制御装置20Bについて、第一の実施形態に係る制御装置20Aとの相違点を中心に説明する。図7は、本発明の第二の実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を示すブロック図である。
制御装置20Bは、図1及び図2に示す制御装置20の一実施形態である。図6に示すように、制御装置20Bは、機能部として、減速度モニタ値取得手段21と、車体速度モニタ値取得手段22と、ABS判定手段23と、制御目標値設定手段24と、減速度モニタ値判定手段25Bと、制動力増加勾配設定手段27Bと、制動力制御手段28と、閾値設定手段29と、計時手段30と、悪路判定手段31と、を備えている。
(減速度モニタ値判定手段25B)
減速度モニタ値判定手段25Bは、取得された減速度モニタ値PFHが閾値PTH以下であるか否かを判定する。閾値PTHは、第一の実施形態における第一の閾値と同様の値であり、後記する閾値設定手段29により設定される。判定結果は、制動力増加勾配設定手段27Bに出力される。
(制動力増加勾配設定手段27B)
制動力増加勾配設定手段27Bは、減速度モニタ値判定手段25Bの判定結果に基づいて、前輪ブレーキFBの増加勾配を設定する。
制動力増加勾配設定手段27Bは、判定結果に基づいて、2つの増加勾配R4,R5を設定する。増加勾配R4(R4>0)は、取得された減速度モニタ値PFHが閾値PTH以下であると判定された場合の増加勾配である。増加勾配R5(R5≧0)は、取得された減速度モニタ値PFHが閾値PTHよりも大きいと判定された場合の増加勾配である。
増加勾配R4,R5は、下記式(3)を満たしている。
R4>R5≧0 …式(3)
制動力増加勾配設定手段27Bは、判定結果に応じて増加勾配を設定し直す。
(閾値設定手段29)
閾値設定手段29は、取得された車体速度モニタ値VBKに基づいて閾値PFHを設定する。閾値設定手段29は、車体速度モニタ値VBKが大きくなるに従って閾値PTHが連続的または断続的に大きくなるように閾値PTHを設定する。設定された閾値PTHは、減速度モニタ値判定手段25Bに出力される。
閾値設定手段29は、減速度モニタ値PFHが大きくなるに従って閾値PTHが連続的または断続的に小さくなるように閾値PTHを補正する。
(計時手段30)
計時手段30は、前輪ブレーキFBの操作開始からの経過時間Tを計時する。前輪ブレーキFBの操作開始は、各圧力センサ51,52の検出値に基づいて検知される。例えば、前輪ブレーキFBへの操作入力があれば、第一圧力センサ51の検出値が0から大きくなり、後輪ブレーキRBへの操作入力があれば、第二圧力センサ52の検出値が0から大きくなる。
計時された経過時間Tは、閾値設定手段29に出力される。
閾値設定手段29は、計時された経過時間Tが長くなるに従って閾値PTHが連続的または断続的に大きくなるように閾値PTHを補正する。
(悪路判定手段31)
悪路判定手段31は、減速度モニタ値PFHに基づいて、車両BKの走行路面の悪路度合いを判定する。悪路判定手段31は、通常走行時において取得された減速度モニタ値(車両の減速方向を正、加速方向を負とする)に基づいて、減速度モニタ値の絶対値が所定値以上になる回数が所定時間内にある回数以上となった場合に、悪路であると判定し、回数未満である場合に、悪路ではないと判定する。なお、悪路判定手段31が路面の悪路度合いを段階的に判定する構成であっても良く、悪路判定手段31が減速度モニタ値PFHに基づく手法以外の公知の悪路判定手法を用いて路面の悪路度合いを判定する構成であっても良い。判定された悪路度合いは、閾値設定手段29に出力される。
閾値設定手段29は、路面の悪路度合いが大きくなるに従って閾値PTHが連続的または断続的に大きくなるように閾値PTHを補正する。
ここで、第二の実施形態に係る閾値設定手段29の詳細な構成について説明する。図8は、図7の閾値設定手段を詳細に説明するためのブロック図である。
図8に示すように、閾値設定手段29は、機能部として、閾値設定部29aと、減速度モニタ値対応閾値補正部29b、経過時間対応閾値補正部29b及び悪路対応閾値補正部29bを有する閾値補正部29bと、を備えている。
閾値設定部29aは、車体速度モニタ値取得手段22により取得された車体速度モニタ値(車体速度VBK)に基づいて、閾値PTH0を設定する。設定された閾値PTH0は下記式(4)により表される。
TH0=P+a・VBK …式(4)
ここで、aは正の係数である。
設定された閾値PTH0は、閾値補正部29bに出力される。
閾値補正部29bは、減速度モニタ値取得手段21、計時手段30及び悪路判定手段31の出力に基づいて、閾値PTH0を補正する。
減速度モニタ値対応閾値補正部29bは、減速度モニタ値取得手段21により取得された減速度モニタ値(前輪ホイールシリンダ圧PFH)に基づいて、閾値設定部29aから出力された閾値PTH0を補正する。補正されたPTH1は、下記式(5)により表される。
TH1=P+a・VBK−a・PFH …式(5)
ここで、aは正の係数である。
補正された閾値PTH1は、経過時間対応補正部29bに出力される。
経過時間対応閾値補正部29bは、計時手段30により計時された経過時間Tに基づいて、閾値PTH1を補正する。補正された閾値PTH2は、下記式(6)により表される。
TH2=P+a・VBK−a・PFH+a・T …式(6)
ここで、aは正の係数である。
補正された閾値PTH2は、悪路対応補正部29bに出力される。
悪路対応補正部29bは、悪路判定手段31の判定結果に基づいて、閾値PTH2を補正する。補正された閾値PTH3は、下記式(7)(8)により表される。
(悪路である場合)
TH3=P+a・VBK−a・PFH+a・T+β …式(7)
(悪路ではない場合)
TH3=P+a・VBK−a・PFH+a・T(=PTH2) …式(8)
ここで、βは悪路定数(β>0)である。
補正された閾値PTH3は、閾値PTHとして減速度モニタ値判定手段25Bに出力される。
すなわち、本実施形態に係る閾値PTHは、車体速度モニタ値VBKが大きくなるのに従って大きくなり、減速度モニタ値PFHが大きくなるのに従って小さくなり、経過時間Tが長くなるのに従って大きくなり、悪路である場合に大きくなる。
なお、閾値PTHは、車体速度モニタ値VBK、減速度モニタ値PFH及び経過時間Tのそれぞれの変化に対して連続的に増加または減少する値であっても良く、断続的に増加または減少する値であっても良い。
(前輪ブレーキFBの制動力の制御方法)
続いて、第二の実施形態に係る制御装置20Bによる前輪ブレーキFBの制動力の制御方法について説明する。図9は、本発明の第二の実施形態に係る制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御方法を説明するためのフローチャートである。図10は、図9のステップS24のサブルーチンである。
図9に示すように、運転者が前輪ブレーキFBへの操作入力を行い、前輪ブレーキFBが制動力を発生すると、まず、制御装置20Bが、各圧力センサ51,52及び各車輪速度センサ53,54の検出結果を取得し、これらの検出結果に基づいて、各種モニタ値を取得し、閾値PTHを設定するために必要なパラメータを取得するための各種演算を行う(ステップS21)。
続いて、制御装置20BのABS判定手段23が、前輪速度V、後輪速度V及び車体速度VBKに基づいて、前輪ブレーキFBの制動力をABS制御する必要があるか否かを判定する(ステップS22)。
前輪ブレーキFBの制動力をABS制御する必要があると判定された場合には(ステップS2でYes)、制御装置20Bの制動力制御手段28が、ABS制御により前輪ホイールシリンダ圧PFHを減圧する(ステップS23)。
前輪ブレーキFBの制動力をABS制御する必要がないと判定された場合には(ステップS22でNo)、閾値設定手段29が閾値PTHを設定し(ステップS24)、減速度モニタ値判定手段25Bが閾値PTHに基づいて、減速度モニタ値PFHの大きさを判定する。
減速度モニタ値PFHが閾値PTH以下であると判定された場合には(ステップS25でYes)、制動力増加勾配設定手段27Bが増加勾配をR4に設定し、制動力制御手段28が増加勾配R4に基づいて前輪ホイールシリンダ圧PFHを増圧する(ステップS26)。
減速度モニタ値PFHが閾値PTHよりも大きいと判定された場合には(ステップS25でNo)、制動力増加勾配設定手段27Bが増加勾配をR5に設定し、制動力制御手段28が増加勾配R5に基づいて前輪ホイールシリンダ圧PFHを増圧する(ステップS27)。
制御装置20Bは、これらの制御を前輪ブレーキFBへの操作入力が解除されるまで(ステップS20でYes)、繰り返し実行する。
ここで、ステップS24における閾値の設定についてさらに詳しく説明する。
図10に示すように、まず、制御装置20の閾値設定手段29が、車体速度VBKに基づいて、閾値PTHを設定する(ステップS41)。閾値PTHは、車体速度(車体速度モニタ値)VBKが大きくなるに従って連続的または断続的に大きくなるように設定される。
続いて、閾値設定手段29が、前輪ホイールシリンダ圧PFHに基づいて、閾値PTHを補正する(ステップS42)。閾値PTHは、前輪ホイールシリンダ圧(減速度モニタ値)PFHが大きくなるに従って連続的または断続的に小さくなるように補正される。
続いて、閾値設定手段29が、経過時間Tに基づいて、閾値PTHを補正する(ステップS43)。閾値PTHは、計時された経過時間Tが長くなるに従って連続的または断続的に大きくなるように補正される。
続いて、閾値設定手段29が、路面の悪路度合いに基づいて、閾値PTHを補正する(ステップS44)。閾値PTHは、路面の悪路度合いが大きくなるに従って連続的または断続的に大きくなるように補正される。
(前輪ブレーキFBの制動力の制御例)
続いて、制御装置20Bによる前輪ブレーキFBの制動力の制御例について説明する。
図11は、制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御例について説明する図であり、(a)は車体速度の時間変化を説明するためのグラフ、(b)は前輪ホイールシリンダ圧の時間変化を説明するためのグラフである。
なお、例において、増加勾配R4は、最大増加勾配(R4=RMAX)であり、増加勾配R5は、最低増加勾配(R5=0;保持状態)である。この場合には、前輪ホイールシリンダ圧PFHは、図11(b)の実線のように推移する。また、図11に示す閾値PTHは、減速度モニタ値PFHによる補正のみが行われた場合の値の例である。
図11に示すように、運転者が前輪FTの制動を開始すると(時刻t11)、制御装置20Bは増加勾配R4(=RMAX)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHがマスタシリンダ圧PMCに追従して増加する。
そして、前輪ホイールシリンダ圧PFHが閾値PTHを超えると(時刻t12以降)、制御装置20Bは増加勾配R5(=0)に基づいて前輪ブレーキFBの制動力を増圧する、すなわち前輪ブレーキFBの制動力を保持するので、前輪ホイールシリンダ圧PFHが限界ホイールシリンダ圧より小さい値に保持される。
そして、閾値PTHは、車体速度モニタ値(車体速度VBK)、減速度モニタ値(前輪ホイールシリンダ圧PFH)、経過時間T及び悪路度合いに基づいて設定されるので、車両BKの挙動などに応じた値に閾値PTHを設定することができ、より好適なタイミングで前輪ブレーキFBの増加勾配を切り替えることができる。したがって、運転者に空走感及びブレーキ操作の壁感を与えやすい状態では、前輪ブレーキFBの制動力の増加勾配R4から増加勾配R5への切り替えを遅らせ、運転者に空走感及びブレーキ操作の壁感を与えにくい状態では、前輪ブレーキFBの制動力の増加勾配R4から増加勾配R5への切り替えを早めることにより、後輪浮き上がりの発生を抑制しつつ、運転者に与える空走感及びブレーキ操作の壁感を抑制することができる。
なお、増加勾配R5を、R5>0の関係を満たすように設定する場合には、前輪ホイールシリンダ圧PFHは、時刻t12以降において図11(b)の二点鎖線のように推移する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更可能である。
例えば、減速度モニタ値取得手段は、車両に設けられた加速度センサにより検出された加速度を取得する構成であっても良く、前輪速度センサにより検出された前輪速度に基づいて前輪減速度を算出する構成であっても良い。
また、前記実施形態では、各増加勾配R1,R2,R3が、R1=R2=RMAX,R3=0と設定された場合をメインに説明したが、各増加勾配R1,R2,R3は、RMAX R1R2>R3≧0の関係を満たす範囲内で適宜設定変更可能である。
同様に、各増加勾配R4,R5は、 MAX R4>R5≧0の関係を満たす範囲内で適宜設計変更可能である。
また、自動二輪車用ブレーキ制御装置は、自動二輪車の制動開始からの経過時間が、自動二輪車の前後車輪間の荷重移動に伴う荷重変化が安定するのに要する基準時間以内であるか否かを判定する経過時間判定手段をさらに備え、制動力増加勾配設定手段は、経過時間が基準時間以内であると判定された場合に、経過時間が基準時間を超えたと判定された場合と比べて、増加勾配を小さく設定する構成であっても良い。
経過時間が基準時間以内である場合には、自動二輪車の荷重が不安定な状態であるため、経過時間が基準時間を超えている場合と比べて、限界減速度モニタ値が小さくなる。したがって、経過時間が基準時間以内である場合に、経過時間が基準時間を超えている場合と比べて、増加勾配を小さく設定することにより、自動二輪車の状態によって異なる限界減速度モニタ値に対応した制御を行い、前輪ブレーキ装置の制動力の減少を抑制しつつ後輪浮き上がりの発生を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を備えた自動二輪車の構成図である。 自動二輪車用ブレーキ制御装置のブレーキ液圧回路図である。 本発明の第一の実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を示すブロック図である。 本発明の第一の実施形態に係る制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御方法を説明するためのフローチャートである。 制動開始時の車体速度が第二の閾値を超えている場合における、制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御例について説明する図であり、(a)は車体速度の時間変化を説明するためのグラフ、(b)は前輪ホイールシリンダ圧の時間変化を説明するためのグラフである。 制動開始時の車体速度が第二の閾値以下である場合における、制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御例について説明する図であり、(a)は車体速度の時間変化を説明するためのグラフ、(b)は前輪ホイールシリンダ圧の時間変化を説明するためのグラフである。 本発明の第二の実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を示すブロック図である。 図7の閾値設定手段を詳細に説明するためのブロック図である。 本発明の第二の実施形態に係る制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御方法を説明するためのフローチャートである。 図9のステップS24のサブルーチンである。 図11は、制御装置による前輪ブレーキの制動力の制御例について説明する図であり、(a)は車体速度の時間変化を説明するためのグラフ、(b)は前輪ホイールシリンダ圧の時間変化を説明するためのグラフである。
符号の説明
21 減速度モニタ値取得手段
22 車体速度モニタ値取得手段
25A,25B 減速度モニタ値判定手段
26 車体速度モニタ値判定手段
27A,27B 制動力増加勾配設定手段
28 制動力制御手段
29 閾値設定手段
30 計時手段
31 悪路判定手段
100 自動二輪車用ブレーキ制御装置
FB 前輪ブレーキ(装置)

Claims (6)

  1. 自動二輪車の前輪に装着された前輪ブレーキ装置で発生する制動力を制御する制動力制御手段を備え、制動時の前輪の車輪ロックを抑制する自動二輪車用ブレーキ制御装置であって、
    自動二輪車の減速度に相関する減速度モニタ値を取得する減速度モニタ値取得手段と、
    自動二輪車の車体速度に相関する車体速度モニタ値を取得する車体速度モニタ値取得手段と、
    取得された減速度モニタ値が、後輪浮き上がりが発生する限界減速度モニタ値よりも小さい第一の閾値以下であるか否かを判定する減速度モニタ値判定手段と、
    取得された車体速度モニタ値が第二の閾値以下であるか否かを判定する車体速度モニタ値判定手段と、
    前記減速度モニタ値判定手段の判定結果と前記車体速度モニタ値判定手段の判定結果とに基づいて、前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配を設定する制動力増加勾配設定手段と、
    を備え、
    前記減速度モニタ値判定手段及び前記車体速度モニタ値判定手段は、繰り返し判定し、
    前記制動力増加勾配設定手段は、
    取得された減速度モニタ値が第一の閾値以下であると判定された場合の増加勾配R1、
    取得された減速度モニタ値が第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、取得された車体速度モニタ値が第二の閾値よりも大きいと判定された場合の増加勾配R2、及び、
    取得された減速度モニタ値が第一の閾値よりも大きいと判定され、かつ、取得された車体速度モニタ値が第二の閾値以下であると判定された場合の増加勾配R3が、
    R1R2>R3≧0
    を満たすように、前記減速度モニタ値判定手段の判定結果及び前記車体速度モニタ値判定手段の判定結果に応じて増加勾配を設定し直し、
    前記制動力制御手段は、設定された増加勾配に基づいて前輪ブレーキ装置の制動力を制御し、
    前記増加勾配R1及び前記増加勾配R2は、それぞれ、前記前輪ブレーキ装置の制動力である前輪ホイールシリンダ圧がマスタシリンダによって発生されたブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧に追従して増加する勾配である
    ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ制御装置。
  2. 前記増加勾配R3は、0である
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車用ブレーキ制御装置。
  3. 自動二輪車の前輪に装着された前輪ブレーキ装置で発生する制動力を制御する制動力制御手段を備え、制動時の前輪の車輪ロックを抑制する自動二輪車用ブレーキ制御装置であって、
    自動二輪車の減速度に相関する減速度モニタ値を取得する減速度モニタ値取得手段と、
    自動二輪車の車体速度に相関する車体速度モニタ値を取得する車体速度モニタ値取得手段と、
    取得された減速度モニタ値が、後輪浮き上がりが発生する限界減速度モニタ値よりも小さい閾値以下であるか否かを判定する減速度モニタ値判定手段と、
    取得された減速度モニタ値が閾値以下である場合の前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配R4を、取得された減速度モニタ値が閾値よりも大きい場合の前輪ブレーキ装置の制動力の増加勾配R5よりも大きく設定する制動力増加勾配設定手段と、
    取得された車体速度モニタ値が大きくなるに従って前記閾値が連続的または断続的に大きくなるように当該閾値を設定する閾値設定手段と、
    を備え、
    前記減速度モニタ値判定手段は、繰り返し判定し、
    前記制動力増加勾配設定手段は、前記減速度モニタ値判定手段の判定結果に応じて増加勾配を設定し直し、
    前記制動力制御手段は、設定された増加勾配に基づいて前輪ブレーキ装置の制動力を制御し、
    前記増加勾配R4は、前記前輪ブレーキ装置の制動力である前輪ホイールシリンダ圧がマスタシリンダによって発生されたブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧に追従して増加する勾配である
    ことを特徴とする自動二輪車用ブレーキ制御装置。
  4. 前記増加勾配R5は、0である
    ことを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車用ブレーキ制御装置。
  5. 前輪ブレーキ装置の制動力発生からの経過時間を計時する計時手段をさらに備え、
    前記閾値設定手段は、計時された経過時間が長くなるに従って前記閾値が連続的または断続的に大きくなるように当該閾値を補正する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の自動二輪車用ブレーキ制御装置。
  6. 路面の悪路度合いを判定する悪路判定手段をさらに備え、
    前記閾値設定手段は、路面の悪路度合いが大きくなるに従って前記閾値が連続的または断続的に大きくなるように当該閾値を補正する
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の自動二輪車用ブレーキ制御装置。
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