JP4634847B2 - 光半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は光半導体素子およびその製造方法に関し、特に光増幅素子等の光半導体素子およびその製造方法に関する。
光増幅素子等の光半導体素子は、通常その内部に、p型クラッド層とn型クラッド層との間に活性層が挟まれた構造を有しており、p型,n型クラッド層間に所定のバイアスを印加したときの活性層における発光再結合を利用して光が取り出される。
従来、このような光半導体素子の構成材料としては、GaAsやInPといった化合物半導体のほかAlGaN等の窒化物半導体が一般的に用いられてきた。近年では、このような光半導体素子の活性層の部分にフォトニック結晶を用いた提案もなされている(特許文献1参照)。フォトニック結晶とは、屈折率の異なる物質を光の特定波長以下のサイズで規則正しく周期的に配列させた構造を有する結晶であり、物質の配列の仕方によって1次元、2次元、3次元結晶に分類される。このようなフォトニック結晶は、その周期に応じた特定波長の光が透過できないため、上記提案では、これを光半導体素子の活性層部分に用いることにより、そこでの発光や発熱を伴う不要な放射再結合を抑える等の試みがなされている。
また、近年では、このようなフォトニック結晶の周期構造の形態や形成方法等についても様々な検討がなされてきている(特許文献1,非特許文献1参照)。
特開平9−232669号公報 ネイチャー マテリアルズ(Nature Materials),2003年,Vol.2,p.117−121
ところで、従来の光半導体素子には、次のような問題点があった。
図7は従来の光半導体素子のエネルギーバンド構造の模式図である。
光半導体素子が、例えばこの図7に示すように、その活性層100をp型,n型クラッド層101,102間に挟まれた素子構造を有している場合で、そのp型クラッド層101側を正電圧(+)、n型クラッド層102側を負電圧(−)とする順バイアスを印加した場合を想定する。この場合、通常は、伝導帯(Ec)ではn型クラッド層102にある電子が活性層100のポテンシャル井戸に落ち込み、価電子帯(Ev)ではp型クラッド層101にある正孔が活性層100のポテンシャル井戸に落ち込んで、その電子−正孔対が再結合することによって、そのバンド間のエネルギーに相当する波長の光(光a)が取り出される。
しかし、実際の光半導体素子においては、その構成材料や動作条件等によっては、一旦活性層100のポテンシャル井戸に入った電子が活性層100とp型クラッド層101との間に存在するエネルギー障壁を飛び越えてp型クラッド層101に流れ(「オーバーフロー」という。)、p型クラッド層101内で再結合を起こして発光してしまったり(光b)、発熱を伴う再結合を起こしてしまったりする場合がある。
また、オーバーフローした電子がそのままp型クラッド層101側に接続されている電極まで流れて行ってしまう場合もある。これは光半導体素子にとっては、発光に寄与しないいわば無駄な電流が流れていることにほかならず、発光効率低下と共に消費電力増加の一因にもなっている。特に光増幅素子は通常高い電流密度で動作させるため、このようなオーバーフローによる消費電力の増加は無視できない。
光半導体素子内において、そのp型クラッド層101まで移動した電子は、発光再結合のほか、発熱、拡散、ドリフト等によってもそこから消失していく。しかし、その多くは発光再結合である。そして、上記のようなオーバーフローは、p型クラッド層101で発光再結合が発生しやすい場合には、いっそう起こりやすくなる。したがって、p型クラッド層101での発光再結合の発生を抑えるようにすれば、結果的にオーバーフローの発生確率を下げることが可能になる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、キャリアのオーバーフローを抑え高効率で発光を取り出すことのできる低消費電力の光半導体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、活性層が一対のクラッド層間に挟まれた構造を有する光半導体素子において、前記クラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層が、前記一方のクラッド層のバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過させないフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を用いて形成されている光半導体素子が提供される。
このような光半導体素子によれば、その活性層を挟むクラッド層のうちの少なくとも一方のクラッド層がフォトニック結晶を用いて形成されるため、活性層からそのクラッド層へのキャリアのオーバーフローを抑制することが可能になる。それにより、オーバーフローに起因したそのクラッド層内でのキャリアの再結合や、不要な電流の流れが抑えられるようになる。
また、本発明の一観点によれば、活性層が一対のクラッド層間に挟まれた構造を有する光半導体素子の製造方法において、前記クラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層を、前記一方のクラッド層のバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過させないフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を用いて形成する工程と、前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を用いて前記一方のクラッド層と他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成する工程と、を有する光半導体素子の製造方法が提供される。
このような光半導体素子の製造方法によれば、光半導体素子の活性層を挟むクラッド層のうちの少なくとも一方のクラッド層をフォトニック結晶を用いて形成し、それを用いて他方のクラッド層との間に活性層を挟んだ構造を形成する。それにより、活性層からフォトニック結晶が用いられたクラッド層へのキャリアのオーバーフローが抑制された光半導体素子が形成される。
本発明では、光半導体素子の活性層を挟むクラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層をフォトニック結晶を用いて形成するようにした。これにより、キャリアのオーバーフローを抑え、高効率で発光を取り出すことができ、さらに低消費電力で動作可能な光半導体素子が実現可能になる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は光半導体素子の要部概念図である。
光半導体素子は、通常、この図1に示すように、活性層1が導電型の異なる一対のp型,n型クラッド層2,3の間に挟まれた積層構造を有しており、このような構造が適当な基板4の上に形成されている。図1の場合、基板4にはn型の導電型を有する基板(n型基板)が用いられ、このn型基板上にn型クラッド層3が積層されている。
活性層1は、従来公知の構成とすることが可能であり、例えば、InGaAs等のバルク体や、そのような材料を用いた量子井戸構造体、あるいはInAs等の量子ドットを形成した量子ドット構造体等を用いることができる。
p型クラッド層2には、ここではp型不純物がドープされた3次元フォトニック結晶が用いられる。このようなフォトニック結晶は、p型不純物をドーピングしたInP等を用いて形成することができ、例えば次のような手順で形成することが可能である。
まず、適当な材質およびサイズ(平面サイズおよび厚さ)のウェハに所定導電型の不純物をドーピングした後、パターニングとエッチングを行い、外周のフレームになる部分を残して一定周期のスリットを形成する。すなわち、これにより、ウェハの一方の側から他方の側に向かう一定の幅を持った棒状の結晶(「パイル」という。)が周期的に並設されたウェハ(「2次元フォトニックプレート」という。)が得られる。
そして、これを同様にして形成された別の2次元フォトニックプレートと貼り合わせる。その際は、2枚の2次元フォトニックプレートのパイル同士が平面から見たときに互いに直交するようにして貼り合わせる。そして、さらに3枚目の2次元フォトニックプレートを、平面から見たときにそのパイルが2枚目の2次元フォトニックプレートのパイルと直交するように、かつ、平面から見たときに1枚目の2次元フォトニックプレートのパイルと重ならないように、貼り合わせる。これにより、フォトニック結晶の基本構造が形成される。
2次元フォトニックプレートのパイルの幅および周期を適当に設定することにより、それに応じたフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を得ることができる。最終的には、形成する光半導体素子の要求特性等を基に、活性層1やp型,n型クラッド層2,3の材質に応じて、必要な層数だけ2次元フォトニックプレートを貼り合わせ、目的のフォトニック結晶を得る。
また、n型クラッド層3は、例えば、n型不純物をドーピングしたInP等を用いて形成することができる。
このような構成を有する光半導体素子の形成に当たっては、活性層1の発光波長と異なる波長帯域にフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を用いてp型クラッド層2を形成する。さらに言えば、p型クラッド層2を、その材質に応じたバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過させないようなフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を用いて形成する。なお、面発光型の光半導体素子を形成する場合には、p型クラッド層2は、さらに、発光波長の光すなわち活性層1の材質に応じたバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過するフォトニックバンドギャップを有していることが必要になる。
図2は光半導体素子のエネルギーバンド構造の模式図である。なお、図2には、順バイアス印加時の状態を示している。
活性層1を挟むp型クラッド層2側を正電圧(+)、n型クラッド層3側を負電圧(−)とする順バイアスが印加された場合、通常は前述のように、伝導帯(Ec)ではn型クラッド層3にある電子が、価電子帯(Ev)ではp型クラッド層2にある正孔が、それぞれ活性層1のポテンシャル井戸に落ち込み、これらの電子−正孔対が活性層1で再結合することによってそのバンド間エネルギーに相当する波長の発光が起きる。
このとき、p型クラッド層2がそのバンド間エネルギーに相当するフォトニックバンドギャップを有していると、図中点線で示したように、たとえ電子が活性層1からp型クラッド層2にオーバーフローしたとしても原理的にはp型クラッド層2内での発光再結合は起こらなくなる。電子は、発光のほか、発熱や拡散等によってもp型クラッド層2から消失していくが、その大部分を占める発光再結合過程が律速されることで、結果的に光半導体素子ではオーバーフローの発生確率が下がる。そして、相対的に本来の活性層1での発光再結合の発生確率が高まることになる。
このようにp型クラッド層2にフォトニック結晶を用いてオーバーフローを抑えることにより、本来光半導体素子から取り出されるべき波長の光を高効率で取り出すことが可能になる。さらに、オーバーフローを抑えることにより、発光に寄与しない無駄な電流を抑えることができるようになるので、光半導体素子の低消費電力化が可能になる。
なお、ここではn型クラッド層3を基板4側に設け、活性層1を挟んでp型クラッド層2を設ける構成としたが、これらp型,n型クラッド層2,3の配置を入れ替えた構成としても構わない。その場合は基板としてp型の導電型を有する基板(p型基板)を用い、その上にp型クラッド層、活性層、n型クラッド層を順に積層すればよい。このような構造とした場合にも、活性層からp型クラッド層への電子のオーバーフローを効果的に抑制することができる。
また、ここではp型クラッド層2のみをフォトニック結晶を用いて形成したが、p型クラッド層2に加えてn型クラッド層3をフォトニック結晶を用いて形成してもよい。それにより、活性層1からp型クラッド層2への電子のオーバーフローと共に、活性層1からn型クラッド層3への正孔のオーバーフローも抑えることが可能になる。さらに、n型クラッド層3のみをフォトニック結晶を用いて形成することも可能である。ただし、正孔は電子に比べるとその有効質量が大きいため、正孔のオーバーフローは電子のオーバーフローよりも起こりにくい。そのため、クラッド層にフォトニック結晶を用いる場合には、p型クラッド層2のみ、あるいはp型クラッド層2とn型クラッド層3の両方に、フォトニック結晶を用いるとより効果的である。
また、ここではp型クラッド層2に3次元のフォトニック結晶を用いるようにしたが、形成する光半導体素子の要求特性等によっては、1次元や2次元のフォトニック結晶を用いることが可能な場合もある。n型クラッド層3についても同様である。
また、ここではp型クラッド層2の全部をフォトニック結晶で構成するようにしたが、一部のみをフォトニック結晶で構成するようにしてもよい。n型クラッド層3についても同様である。
以下では、クラッド層にフォトニック結晶を用いた光半導体素子について、より具体的に説明する。
図3は光半導体素子の一例の要部断面模式図である。
この図3に示す光半導体素子10は、n型のInPからなるn型基板11上に、n型のInPで構成されたn型クラッド層12が形成されており、その上には、一対のInGaAsPの光ガイド層13,14に挟まれた活性層15が設けられている。そして、光ガイド層14上には、p型のInPのフォトニック結晶で構成されたp型クラッド層16が形成され、さらにその上に、フォトニック結晶で構成されたコンタクト層17が形成されている。
ここで、n型クラッド層12には、n型不純物がドーピングされたInPが用いられ、約100nm〜約400nmの膜厚で形成される。
光ガイド層13,14は、活性層15の両側に分割して設けられたSCH(Separate Confinement Heterostructure)層であり、発生した光を活性層15内に閉じ込めて光の横方向の伝播効率を高める役割を果たす。この光ガイド層13,14間に挟まれる活性層15は、InGaAsのバルク体、InGaAsを用いた量子井戸構造体、InAsの量子ドットを形成した量子ドット構造体等で構成される。光ガイド層13,14および活性層15は、合計で約200nm〜約600nmの膜厚となるように形成される。
p型クラッド層16は、p型不純物がドーピングされたInPのフォトニック結晶を用いて厚さ約3000nm〜約6000nmで形成される。フォトニック結晶は、例えば、前述のように、InPのパイル16aを所定の方向性を持って積み重ねることによって構成され、p型クラッド層16のバンド間エネルギーに応じた周期および層数、換言すればp型クラッド層16のバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過させない周期および層数で構成される。
コンタクト層17は、ここではp型クラッド層16と同様にフォトニック結晶を用いて厚さ約100nm〜約500nmで形成される。なお、コンタクト層17には、このようにフォトニック結晶を用いるほか、バルク体を用いるようにしてもよい。
続いて、上記光半導体素子10の形成方法を図3および図4を参照して説明する。
図4は光半導体素子の形成フローの一例を示す図である。
光半導体素子10の形成では、まず、フォトニック結晶のp型クラッド層16を形成する(ステップS1)。形成に当たっては、まず、適当なサイズのInPウェハに、p型不純物をドーピングした後、パターニングとエッチングを行い、外周のフレームになる部分(図示せず。)を残してパイル16aが周期的に並設された2次元フォトニックプレート16bを形成する。各パイル16aの幅Aは、約0.05μm〜約0.5μmの範囲とする。また、周期(格子間隔)Bは、約0.1μm〜約1μmの範囲とする。
そして、これと同様にして形成された別の2次元フォトニックプレート16cを貼り合わせ、さらにもう一枚別の2次元フォトニックプレート16dを貼り合わせて、3層の2次元フォトニックプレート16b,16c,16dを積み重ねた約0.1μm〜約1μmの格子間隔Bのフォトニック結晶を形成する。
最終的には、光半導体素子10に必要な層数を積み重ね、p型クラッド層16の材質(ここではInP)に応じたバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過しないようなフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶の構造体を形成する。なお、図3に示したp型クラッド層16は、模式的に示したものであって、その層数は実際のものと必ずしも一致するものではない。
次いで、n型基板11上にn型クラッド層12、光ガイド層13、活性層15、光ガイド層14を形成する(ステップS2)。これらの各層は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法やMBE(Molecular Beam Epitaxy)法等の気相成長法を用いて、n型基板11上に順に積層して形成することができる。
その後、n型基板11上にn型クラッド層12、光ガイド層13,14、活性層15を形成したこの積層構造体と、先に形成したp型クラッド層16とを融着して一体化する(ステップS3)。融着は、例えば、窒素等の不活性ガス雰囲気中、適当な温度で加熱しながらp型クラッド層16と光ガイド層14側とを圧接することによって行う。なお、融着の際は、融着面のp型クラッド層16の各パイル16aが光ガイド層14に密着して接合されるように留意する。
p型クラッド層16の融着後は、コンタクト層17を形成する(ステップS4)。コンタクト層17は、p型クラッド層16の場合と同様の手順で所定の幅Aおよび格子間隔Bを有するフォトニック結晶を形成することによって得られる。
コンタクト層17の形成後は、n型基板11上にn型クラッド層12等を積層形成してp型クラッド層16を融着させたものに、さらに、このコンタクト層17をp型クラッド層16上に融着させて一体化する(ステップS5)。融着は、上記同様、例えば適当な雰囲気中で加熱しながらコンタクト層17とp型クラッド層16側とを圧接することによって行い、融着面で各パイル16aが密着するように融着させて一体化する。
これにより、図3に示した構成を有する光半導体素子10が得られる。以降は、従来公知の手順に従い、p側,n側にそれぞれ電極を形成すればよい。
なお、コンタクト層17をバルク体で構成する場合にも、光半導体素子10は同様の手順で形成することが可能である。
以上述べたこの光半導体素子10によれば、n型,p型クラッド層12,16間に順バイアスが印加されると、活性層15において電子−正孔対の発光再結合が起こり、活性層15のバンド間エネルギーに相当する波長の光が生成される。この光半導体素子10では、通常、生成された光は、光ガイド層13,14およびn型,p型クラッド層12,16によって反射され、主に横方向へと伝播されていく。
ここで、仮に電子が活性層15からp型クラッド層16へオーバーフローしたとしても、p型クラッド層16ではそのフォトニックバンドギャップによりp型クラッド層16のバンド間エネルギーに相当する波長の光の存在が制限されるため、そこでの発光再結合は抑止される。その結果として、p型クラッド層16での発光再結合を引き起こす主原因であるオーバーフローの発生確率を大幅に下げることが可能になり、活性層15での発光効率の向上と光半導体素子10の低消費電力化を図ることができるようになる。
なお、上記の例では、基板側にn型クラッド層を形成する構成としたが、p型クラッド層を基板側に形成する構成とすることも可能である。
図5は光半導体素子の別の例の要部断面模式図、図6は光半導体素子の形成フローの別の例を示す図である。ただし、図5では、図3に示した要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
この図5に示す光半導体素子20は、p型のInPからなるp型基板21を用い、p型基板21上にp型クラッド層16が形成され、その上に光ガイド層13、活性層15、光ガイド層14、n型クラッド層12、バルク体のコンタクト層22が形成されている点で、上記光半導体素子10と相違する。
なお、この光半導体素子20において、p型クラッド層16はその厚さを約3000nm〜約6000nmとし、光ガイド層13,14および活性層15はその合計膜厚を約200nm〜600nmとし、n型クラッド層12はその膜厚を約3000nm〜約6000nmとし、コンタクト層22はその膜厚を約100nm〜500nmとしている。
上記構成を有する光半導体素子20を形成する場合には、フォトニック結晶のp型クラッド層16を形成し(ステップS10)、p型不純物がドーピングされたp型基板21を用意して(ステップS11)、p型クラッド層16とp型基板21とを融着して一体化する(ステップS12)。融着は、上記同様、例えば適当な雰囲気中で加熱しながらp型クラッド層16とp型基板21とを圧接することによって行い、融着面のp型クラッド層16の各パイル16aがp型基板21に密着するように融着させて一体化する。
次いで、光ガイド層13、活性層15、光ガイド層14、n型クラッド層12、コンタクト層22を順に積層して形成する(ステップS13)。その際、コンタクト層22は、その他の光ガイド層13等と同様、MOCVD法やMBE法等を用いて形成することができる。なお、形成順は、これとは逆に、コンタクト層22側から光ガイド層13側へ形成していくようにしても構わない。
光ガイド層13,14、活性層15、n型クラッド層12、コンタクト層22の積層構造体の形成後は、これをp型基板21上のp型クラッド層16に融着しこれらを一体化する(ステップS14)。融着は、上記同様、例えば適当な雰囲気中で加熱しながらp型クラッド層16側と光ガイド層13側とを圧接することによって行い、融着面のp型クラッド層16の各パイル16aが光ガイド層13に密着するように融着させて一体化する。なお、融着に先立ち、光ガイド層13,14、活性層15、n型クラッド層12、コンタクト層22の積層構造体の形成時に用いた基板は、あらかじめ、研磨や化学エッチング等により除去しておく。
これにより、図5に示した構成を有する光半導体素子20が得られる。以降は、従来公知の手順に従い、p側,n側にそれぞれ電極を形成すればよい。
以上述べたこの光半導体素子20によっても、上記光半導体素子10と同様、p型クラッド層16でそのバンド間エネルギーに相当する波長の光の存在が制限されるため、そこでの発光再結合が効果的に抑止される。その結果、p型クラッド層16へのオーバーフローの発生確率が大幅に低下し、光半導体素子20の発光効率向上および低消費電力化が図られる。
なお、上記2つの光半導体素子10,20では、活性層15を挟むn型,p型クラッド層12,16のうちp型クラッド層16のみにフォトニック結晶を用いたが、n型クラッド層12にもフォトニック結晶を用いるようにしても構わない。また、n型クラッド層12のみにフォトニック結晶を用いることも可能である。
また、以上の説明における各層の材質、膜厚、構造、形成条件等は、上記の例に限定されるものではなく、形成する光半導体素子の要求特性等に応じて、任意に設計変更可能である。
(付記1) 活性層が一対のクラッド層間に挟まれた構造を有する光半導体素子において、
前記クラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層がフォトニック結晶を用いて形成されていることを特徴とする光半導体素子。
(付記2) 前記一方のクラッド層は、p型の導電型を有していることを特徴とする付記1記載の光半導体素子。
(付記3) 前記フォトニック結晶は、前記活性層の発光波長と異なる波長帯域にフォトニックバンドギャップを有していることを特徴とする付記1記載の光半導体素子。
(付記4) 前記活性層と前記クラッド層との間に光ガイド層を有していることを特徴とする付記1記載の光半導体素子。
(付記5) 活性層が一対のクラッド層間に挟まれた構造を有する光半導体素子の製造方法において、
前記クラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層をフォトニック結晶を用いて形成する工程と、
前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を用いて前記一方のクラッド層と他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成する工程と、
を有することを特徴とする光半導体素子の製造方法。
(付記6) 前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を用いて前記一方のクラッド層と前記他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成する工程においては、
前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を前記活性層側に融着させ、前記一方のクラッド層と前記他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成することを特徴とする付記5記載の光半導体素子の製造方法。
(付記7) 前記クラッド層のうち少なくとも前記一方のクラッド層を前記フォトニック結晶を用いて形成する工程において、
前記一方のクラッド層のみを前記フォトニック結晶を用いて形成した場合には、
前記他方のクラッド層の上に前記活性層を形成し、
前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を前記活性層側に融着させ、前記一方のクラッド層と前記他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成することを特徴とする付記5記載の光半導体素子の製造方法。
(付記8) 前記一方のクラッド層は、p型の導電型を有していることを特徴とする付記5記載の光半導体素子の製造方法。
光半導体素子の要部概念図である。 光半導体素子のエネルギーバンド構造の模式図である。 光半導体素子の一例の要部断面模式図である。 光半導体素子の形成フローの一例を示す図である。 光半導体素子の別の例の要部断面模式図である。 光半導体素子の形成フローの別の例を示す図である。 従来の光半導体素子のエネルギーバンド構造の模式図である。
符号の説明
1 活性層
2 p型クラッド層
3 n型クラッド層
4 基板
10,20 光半導体素子
11 n型基板
12 n型クラッド層
13,14 光ガイド層
15 活性層
16 p型クラッド層
16a パイル
16b,16c,16d 2次元フォトニックプレート
17,22 コンタクト層
21 p型基板
A パイルの幅
B 格子間隔

Claims (5)

  1. 活性層が一対のクラッド層間に挟まれた構造を有する光半導体素子において、
    前記クラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層が、前記一方のクラッド層のバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過させないフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を用いて形成されていることを特徴とする光半導体素子。
  2. 前記一方のクラッド層は、p型の導電型を有していることを特徴とする請求項1記載の光半導体素子。
  3. 前記フォトニック結晶は、前記活性層のバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過するフォトニックバンドギャップを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光半導体素子。
  4. 活性層が一対のクラッド層間に挟まれた構造を有する光半導体素子の製造方法において、
    前記クラッド層のうち少なくとも一方のクラッド層を、前記一方のクラッド層のバンド間エネルギーに相当する波長の光を透過させないフォトニックバンドギャップを有するフォトニック結晶を用いて形成する工程と、
    前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を用いて前記一方のクラッド層と他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成する工程と、
    を有することを特徴とする光半導体素子の製造方法。
  5. 前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を用いて前記一方のクラッド層と前記他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成する工程においては、
    前記フォトニック結晶を用いて形成された前記一方のクラッド層を前記活性層側に融着させ、前記一方のクラッド層と前記他方のクラッド層との間に前記活性層が挟まれた構造を形成することを特徴とする請求項4記載の光半導体素子の製造方法。
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