JP4634345B2 - 電磁界発生素子及びその組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁界発生素子及び複数のこのような電磁界発生素子を含む多極素子に関する。
マイクロエレクトロニクス、マイクロメカニックス、及びバイオテクノロジーのような技術は、試料をナノメートルスケール内で構造化及び精査するための高い需要を業界にもたらしている。このような小さなスケールでは、例えばフォトマスクを精査又は構造化することは、電子顕微鏡又は電子ビームパターン発生装置のような電子ビーム装置内で発生及び集束される電子ビームで実施されることが多い。電子ビームは、同程度の粒子エネルギでのそれらの短波長に起因して、例えば光子ビームと比較して優れた空間分解能を提供する。
このような電子ビーム機器に用いられる光学装置の一例は、円形レンズである。円形レンズは、従来の電子顕微鏡、電子及びイオンビーム位置合せ装置、イオン処理及び注入装置、並びに電子ビーム測定装置内で粒子ビームを集束させるために使用される。回転対称電界及び/又は磁界を生成するこれらのレンズの幾何学形状は、小さな光行差定数に対して最適化される。時間依存性でなく空間電荷がない回転対称電界又は磁界がレンズ効果を生成するために専ら用いられるシステムにおいては、3次の球面収差及び1次、第1級の軸方向色収差は、原則として補正することができない。静電場に関しては、カソード電位よりも小さな電位を有する区域は、電子ビームを反射する静電ミラーのように作用する。従って、これらの収差は分解能を制限し、その補正は、場に関する制約の1つが例えば非円形対称性の導入によって免除される場合にのみ可能である。
多極素子、例えば四極子は、例えば電子顕微鏡の調節手段又はスチグメータとして使用される。これらの素子に対しては、電磁界発生構成要素(磁極片、電極)の形状、光軸の調節の精度、並びに長期及び短期安定性に関する要件は、いずれにせよ球面収差及び色収差の補正又は低減のためのシステムに対するものよりも実質的に少ない。しかし、高い精度はまた、調節構成要素に対して望ましいものである。
例えば、ウィーンフィルタ(W.Wien、Ann.Phys.65(1989)444ページを参照されたい)は、荷電粒子ビーム光学システムのための補正器として使用することができる。このようなウィーンフィルタにおいては、電極及び磁極が同時に利用され、電界及び磁界の両方を生成する。この2つの場は同調又は調節され、光軸上の入射ビーム内にある一定の公称エネルギを有する荷電粒子に対して、これらの公称エネルギの粒子が偏向しないように等しいが反対方向の力を印加する。ウィーンフィルタの撮像特性を改善するために、四極子又は高次の多極素子でさえもこのウィーンフィルタに付加され、従ってウィーンフィルタを多極素子にする。
このような複合電気磁気多極素子の設計、製造、及び組立は、寸法精度、位置決め精度、及び同じくそれに加えて多極素子を含む装置の作動中の安定性に対して極めて高い要件を課している。電気磁気多極に対するこれらの要件を満たすことの難しさは、磁極片としても機能する電極を直接真空内に設置する必要があるという事実によって更に高められる。
Optik60、第3号(1982)307〜326ページから公知の複合電気磁気多極素子においては、部品、すなわち、特に磁極片及び電極は、それぞれ真空に配置され、励磁する個々の巻線は、磁極片マウント上に固定され、供給ラインは、ガス放出面を低減するために合成樹脂、例えばエポキシ樹脂内で一体的に成形される。しかし、この埋め込み技術は、真空内で何ヶ月もその硬さを維持するにも関わらず、合成樹脂並びにワイヤのワニスがガスを放出し、更に縮小し、もろくなり、この変形が多極素子の磁気特性に影響を及ぼすという欠点がある。更に、その複雑な設計のために実現するのが困難である粒子ビームによる荷電の回避のために、費用のかかるエポキシ樹脂の保護が必要である。同様に、この従来技術の多極素子の一体的に形成された構造体は、例えばそれぞれ磁極片及び電極だけでなく、素子全体を交換又は再調節する必要があるので、保守及び再調節又は修理の点で不利である。
コイルを真空に露出することに関連する上述の問題のために、真空の外側で磁界を励磁するためのコイルを配置することが望ましい。従って、コイルの真空気密分離の導入は有利である。また、電極が磁極片としても機能する時には、電極は、互いから及びコイルから電気的に絶縁されるべきである。一般的に、真空気密シールは、溶接又はろう付け技術により、又は接着又は成形工程により設けられる。また、真空気密シールを設けるために、Oリングを単独で又は上述の技術の一部と組み合わせて用いることができる。
米国特許第5,021,670号では、コイルは、ビーム管の外側に位置するそれぞれ電極及び磁極片の細長い部分に取り付けられる。真空シールは、それぞれ電極及び磁極片の細長い部分に半田付けされた金属セラミック結合又は金属キャップによって形成される。
米国特許第6,593,578号では、細長い電極及び磁極片は、それぞれセラミックで作られた支持構造体の中に挿入される。コイルは、スプール上のビーム管外側のそれぞれ細長い電極及び磁極片上に取り付けられる。ビーム管とセラミック支持構造体との間の真空気密シールは、磁極片をセラミック支持構造体にろう付けすることによって設けられる。
しかし、ろう付け技術が使用される時には、個々の電極及び磁極片の位置決め精度を維持するのは困難である。この場合には、真空気密シールは、溶接又はろう付けによって生成された金属セラミック結合によって形成される。すなわち、セラミック材料は、局所的に高温を受ける。これらの高温は、接合部の不安定性又は変形さえももたらすセラミック金属接合部の引張力を誘発する。その結果、多極素子の光学特性は、金属セラミック接合部の機械的不安定性に起因して低下する。また、磁極片及び電極それぞれのアラインメント精度は、このような機械的不安定性に起因して低下する。更に、関連する金属及びセラミック材料の異なる熱膨張係数のために、ろう付けは困難である。ろう付け又は半田付け技術の場合には、半田付け用フラックスの均等な分配は、複雑な問題である。更に、それらが真空気密シールをもたらす必要がある時には、これらの問題は、なお一層厳しくなる。接着剤又は樹脂は、それらが上述の欠点、すなわち、高い気体放出速度、真空作動中の分解、及び縮小を受けるために代替方法を提供しない。
更に、以上概説した全ての従来技術の解決法は、作動中に、特にコイルの励磁がより高い時に、コイルによって生成された熱が、金属セラミック接合部の機械的不安定性及び変形を引き起こし、電磁場の変形及び従って荷電粒子ビームのドリフト及び不安定性をもたらすという共通の問題を有する。しかし、一部の用途においては、多極素子に入る粒子が多極素子の内側の振動する軌道を辿るようになる点まで多極素子を励磁することが特に望ましい。この目的のために、比較的高い多極素子の励磁が必要である。
米国特許第5,021,670号 米国特許第6,593,578号 W.Wien、Ann.Phys.65(1989)444ページ Optik60、第3号(1982)307〜326ページ
従って、本発明の目的は、従来技術に関連する欠点を少なくとも部分的に克服することである。
この目的は、請求項1による電磁界発生素子及び請求項24による多極素子によって解決される。
本発明の更に別の利点、特徴、態様、及び詳細は、従属請求項、説明、及び添付図面から明らかである。
本出願の関連では、「電磁界発生素子」という用語は、純粋に磁界の発生のための素子、並びに電磁場の発生のための素子を含む。従って、以下の説明では、純粋に磁界の発生に使用される磁極片への参照は、磁極片を電極と組み合わせる素子、及び従って電磁場を発生させることを意図した素子への参照でもあることを理解すべきである。この規則からの例外は、必要に応じて明示的に示されることになる。
本発明の第1の態様によれば、荷電粒子ビーム機器のための電磁界発生素子が提供される。そこでは、荷電粒子ビームは、電子ビーム、イオンビーム、又は荷電粒子のあらゆる他のビームとすることができる。電磁界発生素子は、磁極片及び磁気回路を閉じるためのヨークを含む。磁極片は、ヨークに取り付けられる。更に、電磁界発生素子は、磁気回路の一部、例えば磁極片又はヨークを取り囲むコイルを含む。コイルは、支持体又はホルダが取り付けられた真空気密チャンバ又は容器内に収納される。典型的には、容器は、それがいかなる磁界低下も引き起こさないように本質的に非磁性材料で作られる。支持体は、容器と磁極片の間、並びに容器とヨークの間のクリアランスを維持するように設計される。言い換えると、コイルを収容する容器は、電磁界発生素子の磁気回路から間隔が空いている。
上述の設計による電磁界発生素子は、いくつかの利点を有する。コイルを収容するチャンバは、磁極片及びヨークと接触していないので、磁極片及びヨークに対する熱伝導は起こらない。これに関連して、クリアランスは、適用可能な機械加工許容誤差及び表面品質を考慮して十分な高電圧電気強度をもたらすように選択されることを理解すべきである。すなわち、特により高いコイル励磁で磁極片のミスアラインメントをもたらす機械的変形又は不安定性が阻止され、そのためにこのような変形及び不安定性からもたらされる荷電粒子ビームのドリフト及び不安定性は、ほとんど排除される。その結果、より高いコイル励磁に対して、電磁界発生素子は、より小型に、すなわち高さを低く作ることができ、又は代替的に、電磁界発生素子の所定の高さに対してより安定な荷電粒子ビーム、及び従ってより良い性能を達成することができる。また、電磁界発生素子の水冷は不要である。更に、コイルの電気絶縁は、設計に固有のものである。更に別の利点は、電磁界発生素子のモジュラー設計であり、そのためにその個々の部品を組立後に交換することができる。特に、電磁界発生素子の個々の部品が互いに溶接されず又は樹脂で一体的に成形されないので、完全に電磁界発生素子を分解することができ、必要に応じてそれを再組立することが可能である。
更に、磁極片での金属セラミック結合、並びにコイルの一体成形は、本発明の実施形態による電磁界発生素子の製造において省略することができることに注意することが重要である。すなわち、電磁界発生素子の正確かつ安定な位置決め及び真空強度を達成することができる。これに関連して、真空強度という用語は、真空気密性、低気体放出速度、並びに少なくとも10-7Torrである高真空までの適用可能性を意味する。
本発明の第1の態様による設計の別の利点は、コイルの真空気密シーリングに関する。励磁中にコイルが加熱すると、ワニス又はシーリング樹脂及びワイヤ間の空間の気体放出物質は、コイル表面から放出され、従って、荷電粒子ビームコラム内の真空状態を低下させることになる。更に、コイルは、その大きな表面に起因して、その周囲に開放されるとかなりの量のダスト及び他のデブリを収集する可能性がある。この汚染物質はまた、加熱されると放出されることになり、真空状態を低下させることになる。しかし、真空気密容器によるコラム真空からのコイルの分離は、上述の汚染の発生源を回避する。真空気密容器は、それがコラム真空に対して真空気密シールを維持し、かつ真空を汚染させない限り、剛性材料又は可撓性材料で形成することができることを理解すべきである。
本発明の別の態様によれば、支持体又はホルダは、コイル容器を磁極片及びヨークからだけでなく、荷電粒子光学装置の磁気回路内の他の部品からも間隔の空いた状態に保持する。典型的には、これらの他の部品は、電磁界発生素子の光学特性を低下させる場合がある内部周辺場を保護するためのシールドである。典型的には、ヨーク及び/又はシールドは、支持体又はホルダが通って延びる貫通孔を含む。好ましくは、貫通孔の断面は、支持体の断面よりも大きい。例えば、ホルダは、上部又は下部シールドを通って出ることができる。この場合には、上部又は下部シールドは、ホルダが通って延びる貫通孔を含む。この場合には、貫通孔の断面は、ホルダの断面よりも大きい。すなわち、クリアランスは、支持体又はホルダと、ヨーク又はシールド、又は電磁界発生素子のあらゆる他の部分との間で維持される。これに関連して、クリアランスは、適用可能な機械加工許容誤差及び表面品質を考慮して十分な高電圧電気強度をもたらすように選択されることを理解すべきである。
コイル容器は、磁極片及びヨークからだけでなく、電磁界発生素子の磁気回路内の他の部分からも間隔が空いているので、コイルの熱負荷に起因する機械的変形及び不安定性は、ほとんど排除することができる。
本発明の実施形態によれば、コイルは、真空気密容器内で大気圧状態にある。典型的には、荷電粒子ビーム機器のコラムハウジングと真空気密容器との間に、流体導管又はダクトが取り付けられる。これに関連して、流体は、気体又は液体とすることができることを理解すべきである。流体導管は、コイル容器の内部空間と荷電粒子ビーム機器のコラムハウジング外部の大気との間に真空気密通路を提供する。従って、ダクトとコラムハウジングの間に真空気密シーリングがもたらされる。典型的には、シーリングは、例えば「Viton(登録商標)」で作られたOリング又は金属ガスケットによって設けられる。しかし、他の適切なシーリング手段を設けることもできる。
すなわち、コイル容器内に位置する1つ又は複数のコイルによって発生した熱は、外部の大気及び/又はコラムハウジングに有効に移送することができる。流体導管又はダクトは、コイルをコラムハウジングに直接接続するので、コイルの熱負荷は、コラムハウジング及びコラム外部の大気に直接移送され、これは、コイルの励磁が高い時に特に重要である。すなわち、コイルに対する有効熱移送機構が確立される。
流体導管又はダクトは、剛性中空管状部材として形成することができる。この場合には、ダクトは、容器支持体として同時に機能することができる。しかし、ダクトを別々の部材として設けることができ、その場合には、それは、可撓性部材、例えば真空気密ホースとして形成することができる。典型的には、流体導管又はダクトはまた、コイル供給ラインを案内するものである。典型的には、ダクトは、内部又は外部からコラムハウジングに取り付けられる。真空気密ダクトにより、コイルは、コラム真空から分離され、外部の大気と連通している。
本発明の更に別の実施形態によれば、磁極片はまた、電極として機能する。この目的のために、磁極片は、電圧供給ラインによって電圧供給装置に接続される。更に、磁極片は、それが通常取り付けられるヨークから電気的に絶縁される。典型的には、この絶縁は、例えば「Kapton」の商標名でDuPontから入手可能なポリイミドで作られた絶縁ホイルで達成される。典型的には、磁極片は、セラミックブッシングの中に挿入されてこれらをヨークから電気的に絶縁するスクリューボルトによってヨークに取り付けられる。セラミックブッシングは、ヨーク内の貫通孔に配置され、磁極片の内部に更に延びている。典型的には、セラミックブッシングは、非常に高精度で製造され、これらが高精度で磁極片を案内することができるように磁極片内に気密嵌合される。
上述の実施形態による電磁界発生素子は、付加的に静電場を発生することができる。すなわち、このような複合電界磁界発生素子は、多極素子の用途に理想的である。コイルの容器は、磁極片及び電極からそれぞれ間隔が空いているので、コイル及び電極の互いからの電気絶縁は、その設計に固有のものである。
本発明の別の態様によれば、上述のように電磁界発生素子を含む多極素子が提供される。典型的には、電磁界発生素子の真空気密ケースは、それらが自立構造体を形成するように互いに接続されている。
相互接続容器の自立構造体は、それが予め製作されて高い機械的強度を示すことができるので有利である。自立構造体は、多極素子のどの他の部分とも、特に磁極片及びヨーク又はシールドと接触していないので、高度に励磁されたコイルからの熱負荷に起因する機械的変形を回避することができる。典型的には、接続部は、自立構造体を分解して再組立することができるように取外し可能に形成される。すなわち、個々の容器は、保守又は修理のために交換することができる。
上述したものの一部及び本発明のより詳細な態様を以下の記述で説明し、部分的に図を参照して解説する。
図1は、本発明の実施形態による電磁界発生素子を示している。図1に示す電磁界発生素子は、磁束を案内するためにヨーク12に取り付けられた磁極片10を含む。磁極片は、スクリューボルト16によってヨーク12に取り付けられる。電磁界発生素子は、容器21に収容されたコイル20の使用によって磁界を発生する。容器21は、それが荷電粒子ビームのコラム内の真空部分に対してコイル20を密封するように真空気密式に形成される。典型的には、容器は、溶接、半田付け、又はろう付けにより真空気密的に密封される。追加的に又は代替的に、Oリング又は金属ガスケットもまた真空気密シールに使用することができる。容器21の内部では、コイル20は大気圧状態にある。容器21は、コイル20で発生した磁場を案内する磁極片10を取り囲んでいる。磁極片10及び容器21は、幅Wのクリアランスだけ間隔が空いている。幅Wは、2つの要因、すなわち、高電圧に対する電気強度及び機械加工許容誤差によって主に判断される。従って、幅Wは、得られる構成が高いコイル励磁と共に起こる高電圧に対してさえ十分な電気強度を有するように選択される。従って、最小クリアランスがもたらされるべきであるという点で、機械加工許容誤差を考慮すべきである。幅Wの典型的な値は、50mm〜100mmの高さの電磁界発生素子に対して3mmである。更に、容器21はまた、ヨーク12からクリアランスだけ間隔が空いている。磁極片10及びヨーク12から間隔の空いた位置に容器21を維持するために、ホルダ40が設けられる。
図1の実施形態は、ホルダ40の代替的な具現化を示している。第1の代替として、ダクト23が、容器21と荷電粒子ビーム機器のコラムハウジング30の間に取り付けられる。ダクト23は、容器21からヨーク12内の開口部13を通ってコラムハウジング30に水平に延びている。開口部13の断面は、ダクト23がヨーク12から間隔が空くように、このダクト23の断面よりも大きい。ダクト23は、容器21の内側とコラムハウジング30の外側の大気との間の真空気密導管を提供する。従って、ダクト23とコラムハウジング30の間に、シーリング25、例えば、Oリング又は金属ガスケットが設けられる。ダクト23は、それが所定の位置に容器21を保持することができるような剛性管状部材として形成される。従って、ダクト23は、容器21のための保持部材40として機能する。ダクトは、一次形成によって容器と一体的に形成することができ、又はろう付け又は溶接技術によってそれに取り付けることができる。更に、ダクト23は、それが更に真空気密容器21からハウジング30又は荷電粒子機器の外部への熱移送をもたらすように熱伝導材料で作られる。真空気密容器21内に超電導コイルを設けることも可能である。次に、超電導コイルのための冷却液供給をダクト23によって提供することができる。従って、ダクト23は、伝導及び/又は対流によって容器21の内部からコラムハウジングとコラムの外部とへ熱を移送するように設計される。
更に別の代替として、ホルダ40はまた、図1に点線で示す上方に延びる部材40によって設けることができる。上方に延びる部材40は、電磁界発生素子の上方に位置するコラムハウジング30又はプレート部材(図示せず)に取り付けることができる。代替的に、ホルダ40はまた、図1に同様に破線で示す下方に延びる部材40によって設けることができる。下方に延びる部材40は、電磁界発生素子の下に位置するコラムハウジング30又は底部プレート部材(図示せず)に取り付けることができる。上方及び下方に延びる部材40の両方は、単一の中実ロッドとして又は上述の水平に延びるダクト23に類似のダクトとして形成することができる。更に、ダクト23は、垂直に延びるホルダ40に追加して設けることができる。この場合には、ダクトの剛性が必要ないので、ダクトは、可撓性真空気密ホースとして形成することができる。
図1に示す実施形態では、コイル20のための供給ライン22は、ダクト23内に収容され、この供給ライン22は、コラムハウジング30の外部のカレントドライバ(図示せず)に接続されている。供給ライン22は、シーリング25によって真空気密的に密封されたフィードスルー24を通じてコラムハウジング30の内部から外部に案内される。シーリング25は、Oリング又は金属ガスケットとして形成することができ、それが真空気密シーリングをもたらす限り、機器の特定要件に従って選択することができる。
上述の電磁界発生素子は、従来の設計に勝る以下の利点を有する。コイル20の容器21は、磁極片10及びヨーク12と接触していないので、コイル20から磁極片10及びヨーク12への熱移送が起こらない。すなわち、特に高いコイル励磁で磁極片10のミスアラインメント及び不安定性が阻止され、それによって、次に、このようなミスアラインメント及び不安定性からもたらされる荷電粒子ビームのドリフト及び不安定性が回避される。その結果、高いコイル励磁に対して、電磁界発生素子は、より小型に、すなわち、高さを低く作ることができ、又は代替的に、電磁界発生素子の所定の高さに対してより安定な荷電粒子ビーム及び従ってより良い性能を達成することができる。ダクト23は、コイル20を直接コラムハウジングに接続するので、コイル20によって発生した熱負荷は、特にコイル20が大気圧状態にあってコイルの励磁が高い時には、コラム30の外部及びコラムハウジング30に直接移送される。従って、コイルに対する有効熱移送機構が確立され、水冷は不要である。
図2は、本発明の別の実施形態による電磁界発生素子を示している。それは、図1に示す実施形態と同様であるが、より複雑な設計を有する。図1に関して説明した素子に加えて、図2に示す実施形態は、磁極片10に取り付けられた前部磁極片11を含む。典型的には、前部磁極片11及び磁極片10は、一体的に形成される。しかし、前部磁極片11は、コイル20を保護するように細長くなっている。
更に、付加的なコイル20’が容器21に配置される。コイル20’を用いて補正磁場を供給することができる。更に付加的なコイルを容器21内に設けることができ、容器21の断面形状を内部のコイルの数及び形状に適応させることができることを理解すべきである。
ヨーク12の上端及び下端に遮蔽板14が設けられる。遮蔽板14は、内部磁気周辺場の延長を限定する。静電場も以下の実施形態におけるように電磁界発生素子によって発生される場合には、場のシールド14はまた、静電場の延長を限定する。従って、これらの周辺場の荷電粒子ビームに対する影響は最小化され、光学特性は低下しない。
上述の実施形態では、容器21及びダクト23は、磁極片10及び11からだけでなく、ヨーク12及び遮蔽板14のような電磁界発生素子の他の部分からも離間されるので、特に高励磁コイルによって発生した熱負荷に起因する機械的変形は、ほとんど排除することができる。上方又は下方に延びるホルダの場合には、開口部をそれぞれの遮蔽板14内に設けなければならず、この開口部の断面は、ホルダから遮蔽板14へ熱移送が起こらないようにホルダの断面よりも大きくなければならない。
図3は、本発明の更に別の実施形態による電磁界発生素子を示している。この実施形態は、一部の態様において図2に示す実施形態とは異なる。第1の相違は、磁極片10及び11も静電場発生のための電極として機能することである。この目的のために、磁極片10は、供給ラインによって電圧供給装置に接続されている。従って、電圧U1を磁極片10及び11に印加することができる。代替的に、磁極片をヨークに取り付けるために、磁極片11において又はスクリューボルト16を通じて電気接続を行うこともできる。いずれの場合も、電圧供給装置に対する接続ラインは、ダクト23を通って又は他の手段で荷電粒子装置の外に案内することができる。磁極片10及び11が同時に電極として機能する時には、ヨーク12は、複合磁極片/電極10及び11から電気的に絶縁されるべきである。この目的のために、絶縁ホイル15は、ヨーク12と複合磁極片/電極10及び11との間に配置される。典型的には、この絶縁ホイルは、「Kapton」の商標名でDuPontから入手可能なポリイミドで作られる。典型的には、複合磁極片/電極は、ヨーク(点線)を通って延びるセラミックブッシング17の中に挿入されてスクリューボルトをそこから電気的に絶縁するスクリューボルト16によってヨークに取り付けられる。セラミックブッシング17は、複合磁極片/電極の後面に設けられた穿孔の中に更に延びている。典型的には、セラミックブッシングは、非常に高い精度で製造され、磁極片/電極もまた非常に高い精度で配置することができるように穿孔の中に気密嵌合される。
上述の電磁界発生素子は、磁気及び静電気場を発生させることができる。コイル20及び20’及び電極10及び11は、個々の電流/電圧供給装置によって供給されるので、素子によって発生した磁気及び静電気場は、個々に調節することができる。従って、この電磁界発生素子は、電磁多極素子の用途に予定されたものである。
更に、図3に示す実施形態は、ヨーク12とコラム壁30の間に配置された付加的シールド26を有する。シールド26は、電磁界発生素子によって発生された電磁場に影響を与えかつそれを低下させる可能性がある外部電磁場から電磁界発生素子を保護するものである。ヨーク12のように、シールド26もまた、ダクト23を案内することができる開口部を有する。また、ダクト23とシールド26の間に熱移送が起こらないように、開口部は、ダクト23から間隔が空いている。シールド26は、任意的な特徴であり、本発明の他の実施形態、特に、図1及び図2に示す実施形態に付加することもできることを理解すべきである。
更に、図3は、ダクト23をコラム30に固定し、かつ供給ライン22をコラムの外部に案内する任意的な配置を示している。図3に示すように、ダクト23は、コラム30の外部から固定することができる。
更に、上述の実施形態のいずれにおいても、ヨーク12及び/又は遮蔽板14によって形成された磁気回路は、磁気回路に所定の電位をもたらすように電圧供給装置U2に接続することができる。しかし、この場合には、ヨーク及び/又は遮蔽板内の開口部の断面の寸法を決める時に、磁気ケージとホルダの間の電位差を考慮することが重要である。そうでなければ、望ましくない放電が起こる場合がある。
図4は、電磁界発生素子から組み立てられた多極素子の断面を示している。そこでは、本発明の上記実施形態による8つの電磁界発生素子が、光軸の周りに8重対称で配置されている。数値8は、例示的であると理解する必要があるが、一般的に、多極素子の電磁界発生素子の数は偶数である。コイル20の真空気密容器21の各々は、隣接する容器との接続用にそれらの両側に少なくとも1つのフランジ50及び51を有する。フランジ50は、コラムの軸線方向で見ると、フランジ51の上方に位置する。フランジ50及び51の各々は、スクリューボルト52を挿入することができる開口部を有する。図4に示す多極素子を組み立てる時、隣接する電磁界発生素子のフランジ50及び51は、それらの開口部が重なるように整列させる。次に、スクリューボルト52が、開口部の中に挿入されて固定される。次に、容器21の各々は、その隣の容器に取外し可能に固定され、結果として自立構造体が得られる。本発明の更に別の実施形態によれば、隣接する真空気密容器21は、マイクロコネクタ(図示せず)によって電気的に結合される。例えば、これらのマイクロコネクタは、上述のフランジ構造体に含めることができる。マイクロコネクタがあるために、真空気密容器21は、各容器21が供給ラインをハウジング30の外部に導くためのそれ自体のダクトを有する必要がないように互いに電気的に結合されている。代わりに、ダクトが単一の容器21だけに取り付けられること、及び残りの容器のコイルがマイクロコネクタを通じて供給されることが可能である。
電磁界発生素子は、互いに取外し可能に結合され、かつ電磁界発生素子の各々の個々の構成要素も互いに取外し可能に結合されるので、多極素子は、このモジュラー設計により完全に分解されて必要に応じて更に再組立することができる。従って、部品の保守及び交換は容易である。更に、多極素子の電磁界発生素子を最初の組立中と同じ精度で保守又は交換後に再調節することができるように、調節及びアラインメント精度は、分解によって低下しない。例えば、100mmの外側寸法を有する多極素子では、磁極片は、5μmの精度で調節することができる。
図5は、図4に示す多極素子の断面図である。各個々の電磁界発生素子が図3に示す実施形態の構成を有することは、図5から明らかである。特に、電圧及び/又は電流供給は、電磁界発生素子の各々に対して及び個々の電磁界発生素子の各コイル及び電極に対して個々に制御及び調節することができる。従って、非常に精密かつ複雑な場のパターンを発生させることができる。コイル20は、これらの真空気密容器21内に収容され、複合磁極片/電極10及び11から間隔が空いているので、かなりの熱負荷が発生する時に、場の発生の精度を高いコイル励磁において維持することもできる。次に、多極素子の他の部分の機械的不安定性又はミスアラインメントを引き起こすことなく、熱は、容器及びダクトを通じてコラムの外部に移送される。
図4の多極素子の代替的な実施形態が図6に示されている。そこでは、真空気密容器21は、磁極片10ではなくてヨーク12上に取り付けられる。この実施形態では、ヨークにホルダのための貫通孔13を設ける必要はない。しかし、ヨーク12は、それを容器の中央開口部の中に挿入することができるように開かれるようになっている。
本発明の更に別の態様は、電磁界発生素子のアラインメントに関し、ここで図7〜図11を参照して説明する。図7Aは、例えば図4に示す配置と同様に電磁界発生素子の配置の拡大図を示している。図7Aに示す磁極片は、これらの想像上の軸線(点線)が単一点で交わるように(図7Aの拡大挿入図を参照)、正確に位置合わせされる。図7Bは、中央磁極片が正確に位置合わせされない場合を示している。従って、その想像上の軸線は、中心点を通って延びていない(図7Bの拡大挿入図を参照)。その結果、図7Bの多極素子の場の幾何学形状、すなわち、その対称性は歪んでいる。その結果、このような場の幾何学形状の歪みは、磁極片100を正確に位置合わせするという点で回避すべきである。
例えば米国特許第6,593,578号の従来技術の機器においては、磁極片のアラインメントは、磁極片を磁極片がろう付けされたセラミックリングの中に挿入することによって達成されている。本発明の実施形態による多極素子においては、セラミックリングは不必要であり、従って省略される。従って、磁極片のアラインメントは、以下に説明するように、磁極片の後面の適正な設計を通して調節することができる。
図7Aでは、電磁界発生素子の各々は、本発明の別の実施形態によって構成され、横方向に延びた後部部分110を有する磁極片100を含む。後部部分110は、円筒形ヨーク12に面する後面120を有する。ヨーク12は、いくつかの部分を含むことができ、又は一体的に形成することもできる。ヨーク12がいくつかの部分を含む場合、ヨークは、垂直、水平、又はどの望ましい方向にも分けることができるであろう。図7Aに示す実施形態では、後面120は、特定の接触領域130でのみヨーク12と接触している。これらの接触領域は、磁極片の空間アラインメントを定めるものであり、従って、このような磁極片から形成された多極素子によってもたらされた場の幾何学形状に関して重要である。従って、後面120における接触領域130の適正な設計は、磁極片100の適正なアラインメントを提供する。従って、設計及び製造工程を通してアラインメント精度を制御することができる。金属−セラミックろう付け工程の困難な制御は、回避することができる。更に、磁極片100の前面におけるミスアラインメントは、磁極片100の縦横比により、後面120におけるミスアラインメントと比較して単に非常に小さいものである。従って、従来技術の機器と比較して、アラインメントをより高い精度でもたらすことができる。
図8は、後面120の2つの異なる基本的形状を示している。後面120は、図8の左手側に円弧の形状を有する。湾曲した後面の斜視図が、図9の左手側に示されている。後面120の曲率は、円筒形ヨーク12の内面の曲率に適応されている。従って、後面120は、ヨーク12の内面に適合する。後面120の接触領域は、磁極片100及びヨーク12の電気的絶縁のために絶縁材料15、例えば「Kapton」ホイルで覆われる。代替的に、絶縁ホイル15は、後面120とヨーク12の間に挿入される。
後面120は、図7A及び図7Bに示すように図8の右手側に平面形状を有する。平面的な後面の斜視図は、図9の右手側に示されている。円筒形ヨークと共に用いると、平面的な後面120の最も外側の左及び右領域のみがヨークと接触することになる(図7A及び図7B参照)。しかし、ヨーク12はまた、多角形、及び従って磁極片100の後面120の反対側のその表面上で平面的とすることができる。
また、ヨークは、磁極片の後面120が嵌合する平面的な凹部を有することができる。この場合には、ヨーク自体は、任意形状を有することができる。しかし、この場合にはまた、磁極片の上面、下面、及び側面も絶縁材料で覆われるべきである。
別の実施形態によれば、後面の最も外側の左及び右部分のみが湾曲しているのに対して、中間にある中央部分は平面的である。
後面の特定の領域(ストライプ)のみが接触領域として設けられている本発明の更に別の実施形態を図10に示している。これらの領域は、磁極片とヨークの間の接触がこれらの接触領域でのみ起こるように、後面120の残りの部分に対して高められている。これらの領域は、水平又は垂直ストライプとして形成することができる。
上昇した接触領域がストライプ形状でなくて点形状である本発明の更に別の実施形態が図11の左手側に示されている。図11に示す特定的な実施例においては、3つの点が、磁極片とヨークの間の制御領域として機能する。しかし、特定の用途に応じて、あらゆる数の点形状の接触領域、並びにストライプ形状接触領域とのあらゆる組合せを選択することができる。裏面の上部部分における水平ストライプ及び磁極片の後面の下部部分における単一点との組合せの例は、図11の右手側に示されている。
図8〜図11に示す実施形態では、磁極片の後面とヨークとの間の接触は、必ずしも直接接触である必要はなく、間接接触とすることもできることを理解すべきである。例えば、磁極片/電極の後面とヨークとの中間に絶縁ホイルを設置することができる。
本発明の実施形態による電磁界発生素子を示す図である。 本発明の別の実施形態による電磁界発生素子を示す図である。 本発明の更に別の実施形態による電磁界発生素子を示す図である。 本発明の別の態様による多極素子の断面を示す図である。 本発明の実施形態による多極素子の図である。 真空気密容器の異なる配置を有する本発明の更に別の実施形態による多極素子を示す図である。 本発明の実施形態による多極素子の部分図を示す図である。 本発明の実施形態による多極素子の部分図を示す図である。 本発明の実施形態による磁極片後面の異なる実施形態の1つを示す図である。 本発明の実施形態による磁極片後面の異なる実施形態の1つを示す図である。 本発明の実施形態による磁極片後面の異なる実施形態の1つを示す図である。 本発明の実施形態による磁極片後面の異なる実施形態の1つを示す図である。
符号の説明
1 電磁界発生素子
10 磁極片
12 ヨーク
20 コイル
21 真空気密容器
40、23 ホルダ

Claims (28)

  1. 磁極片(10)と、
    前記磁極片(10)が取り付けられたヨーク(12)と、
    少なくとも1つのコイル(20)と、
    前記少なくとも1つのコイル(20)を収容する真空気密容器(21)と、
    前記真空気密容器(21)が前記磁極片(10)から及び前記ヨーク(12)から離間するように、該真空気密容器(21)を保持するようになったホルダ(40、23)と、 を含むことを特徴とする電磁界発生素子(1)。
  2. 前記真空気密容器(21)は、前記磁極片(10)を取り囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の電磁界発生素子(1)。
  3. 前記真空気密容器(21)は、前記ヨーク(12)を取り囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の電磁界発生素子(1)。
  4. 前記ホルダ(40、23)は、荷電粒子ビーム機器のハウジング(30)に取り付け可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  5. 前記ヨーク(12)は、少なくとも1つの開口部(13)を含み、前記ホルダ(40、23)は、該ヨーク(12)の該開口部(13)を通って延びており、
    前記開口部(13)の断面は、前記ホルダ(40、23)が前記ヨーク(12)から離間されるように該ホルダの断面よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  6. 前記真空気密容器(21)から離間した、周辺場を限定するための少なくとも1つの遮蔽板(14)、
    を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  7. 前記少なくとも1つの遮蔽板(14)は、少なくとも1つの開口部を含み、前記ホルダ(40、23)は、該遮蔽板(14)の該開口部を通って延びており、
    前記開口部の断面は、前記ホルダ(40、23)が前記少なくとも1つの遮蔽板(14)から離間するように該ホルダの断面よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項6に記載の電磁界発生素子(1)。
  8. 前記容器(21)の内部と前記荷電粒子ビーム機器の外部との流体連通のための真空気密導管を形成するようになったダクト(23)、
    を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  9. 熱伝導材料で作られ、かつ熱を前記容器(21)の内部からハウジング(30)まで及び/又は前記荷電粒子ビーム機器の外部まで伝導するようになったダクト(23)、
    を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  10. 前記ダクト(23)は、前記少なくとも1つのコイル(20)のための供給ライン(22)を収納している、
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電磁界発生素子(1)。
  11. 前記ダクトは、前記容器(21)と前記荷電粒子ビーム機器のハウジング(30)との間に取り付け可能である、
    ことを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  12. 前記ダクトは、前記荷電粒子機器の前記ハウジング(30)に取り付け可能であり、かつ該ハウジング(30)の外部から固定可能である、
    ことを特徴とする請求項11に記載の電磁界発生素子(1)。
  13. 前記ダクト(23)は、前記ホルダ(40)として機能することを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  14. 少なくとも1つの更に別のコイル(20’)が、前記真空気密容器(21)に収容されていることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  15. 前記磁極片(10)は、細長い前部磁極片(11)を含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  16. 前記磁極片(11、10)は、更に電極として機能し、かつ電圧供給ラインによって電圧供給装置(U1、U1’)に接続されており、該磁極片(11、10)は、前記ヨーク(12)から電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  17. 前記ヨーク(12)は、絶縁ホイル(15)及びセラミックブッシング(17)によって前記磁極片(10、11)から電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項16に記載の電磁界発生素子(1)。
  18. 前記磁極片(10、100)の後面(120)の少なくとも一部は、湾曲しており、その曲率は、前記ヨーク(12)のそれぞれの内側曲率に適合するように調節されていることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  19. 前記磁極片(10、100)の後面(120)は、平面的であることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  20. 前記後面(120)は、前記ヨーク(12)と接触するように少なくとも1つの上昇した接触領域(130)を含むことを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  21. 少なくとも1つの上昇した接触領域(130)は、ストライプ形状であることを特徴とする請求項20に記載の電磁界発生素子(1)。
  22. 少なくとも1つの上昇した接触領域(130)は、点形状であることを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の電磁界発生素子(1)。
  23. 素子(1)の構成要素が、互いに取外し可能に結合されており、これによって素子(1)が同じ正確さ及び精度で分解及び再組立することができるようになっている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項22のいずれか1項に記載の電磁界発生素子(1)。
  24. 請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の複数の電磁界発生素子(1)を含むことを特徴とする多極素子。
  25. 電磁界発生素子(1)の個数は、偶数であることを特徴とする請求項24に記載の多極素子。
  26. 前記電磁界発生素子(1)の真空気密容器(21)が、互いに結合して自立構造体を形成していることを特徴とする請求項24又は請求項25に記載の多極素子。
  27. 前記電磁界発生素子(1)の前記真空気密容器(21)は、互いに取外し可能に結合されていることを特徴とする請求項26に記載の多極素子。
  28. 前記真空容器(21)は、マイクロコネクタによって互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項24から請求項27のいずれか1項に記載の多極素子。
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