JP2003151477A - 走査型電子顕微鏡等において使用するためのウィーンフィルタ - Google Patents
走査型電子顕微鏡等において使用するためのウィーンフィルタInfo
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Abstract
の提供。 【解決手段】 通路(C)を少なくとも部分的に取り囲
んでいる磁極(D)を具備した電磁フィルタであって、
複数の貫通孔(4)を備えている支持構造(E)と;貫
通孔を貫通しつつ連続して延在しているとともに一端部
が磁極面(10)において終端しかつ他端部に小寸法部
(14)が設けられた磁極(D)と;放射電磁界を生成
し得るよう構成された磁気コイル(16)と;を具備し
てなり、支持構造の外側に配置される磁気回路手段
(B)と組み合わされることによって、この場合、磁極
(D)と磁気回路手段(B)との間のギャップ(29)
を有した状態で組み合わされることによって、機能し得
るように構成され、ギャップが、支持構造よりも、径方
向外側に配置されている。
Description
顕微鏡(scanning electron microscope,“SEM”)
において使用するためのウィーンフィルタに関するもの
である。とりわけ、本発明は、一次電子ビームに影響を
与える収差を最小化しこれにより装置解像度を改良し得
るような、改良された構成に関するものである。
からの帯電粒子の放出を使用して試料の特性を決定する
ことを原理とした様々な装置が、公知である。そのよう
な装置の例には、電子顕微鏡(例えば、走査型電子顕微
鏡)や集束型イオンビーム顕微鏡や質量分析計があり、
このような装置においては、様々な周知手段を使用する
ことによって、試料から放出された帯電粒子を分析す
る。
おいては、SEMに関連して説明を行う。しかしなが
ら、本発明は、SEMに限定されるものではなく、当業
者であれば上述したような他の装置に対して本発明を適
用し得ることは、理解されるであろう。
ームを生成し、その後、撮像すべき表面を有した試料を
一次走査電子ビームによって衝撃する。その結果、後方
散乱電子と二次電子とが試料表面から放出され、これら
電子は、試料表面に対して垂直なオリジナルビーム方向
(軸方向として知られている)に沿った後方側の軌跡に
従ったり、試料表面から発散する角度を有した軌跡に従
ったりする。放出された電子は、試料の上方に配置され
た検出器によって収集される。検出器は、電子ビームに
対して曝されていることにより、試料表面から捕集され
た放出電子に基づいた信号を生成する。検出器からの信
号は、典型的には、表面像を形成するために処理され
る。形成された表面像は、映像スクリーン上に表示され
る。
いったような構造の場合には、脱出できる電子は、軸方
向に放出される電子だけである。しかしながら、標準的
なSEMでは、軸方向に放出された電子を容易に検出す
ることができない。それは、一次ビームすなわち入射ビ
ームに対して干渉しないようにするためには、検出器を
軸から離さなければならないからである。軸から離れた
そのような位置では、軸方向の電子は、検出器を衝撃し
ない。また、二次電子を引きつけるために通常は検出器
の前面に高電圧が印加されるけれども、この高電圧は、
一次ビームに悪影響を与えかねない。
は、速度(多くの場合、この速度という物理量は、『エ
ネルギー』として分類される)や電荷や質量のいずれか
における本来的な差に基づいて帯電粒子ビーム中の粒子
を何らかの方法で分離したり分散させたりするために使
用されるデバイスを、意味している。分離や分散は、電
界の印加や磁界の印加あるいはこれら双方の印加によっ
て、行うことができる。
(W. Wien, Ann. Phys. 65 (1898),page 444 を参照さ
れたい)。このようなフィルタにおいては、複数の電極
と複数の磁極とが同時に使用され、電界と磁界との双方
が生成される。電界と磁界とは、入射ビーム中の電子に
対して大きさが同じで向きが互いに異なるような力をも
たらすように、同調されるあるいは調節される。このた
め、入射ビーム中の電子は、偏向されることがない。し
かしながら、入射ビームとは逆向きに移動している電子
は、同じ磁界力によっても逆向きの影響を受けることと
なる。電界力は、そのような電子に対しても同じ方向に
作用する。よって、そのような電子は、ビーム軸から偏
向される。そのため、軸上の粒子であっても、適切に配
置された検出器に向けて、偏向させることができる。
atus”と題して1987年4月14付けで発行された米
国特許明細書第4,658,136号においては、走査
型電子顕微鏡においてウィーンフィルタを使用すること
が提案されている。しかしながら、実用的には、そのよ
うな応用にはウィーンフィルタは使用されていない。そ
れは、ウィーンフィルタが、一次ビーム粒子および放出
粒子が通過する静電界および磁界内に、大きさとしては
比較的小さいものの重大な擾乱を引き起こすからであ
り、そのため、それら粒子の軌跡が乱されてしまうから
である。このような乱れは、一次ビームを劣化させてし
まいその結果SEMの解像度を劣化させてしまうには十
分なものである。より詳細には、SEMにおけるウィー
ンフィルタの使用に際しては、一次電子部材が乱される
ことがなくかつ収差を最小限に維持することを保証し得
るよう、磁界と静電界とが厳密に調和(適合)していて
一様であることが要求される。
e 444
電界と磁界との間の調和ズレに起因する収差を十分に最
小化し得るよう構成されており、そのため、SEM等と
組み合わせて使用されたときには、装置解像度の劣化度
合いを、感知できない程度にまで抑制し得るような、電
界と磁界とを生成するフィルタを提供することである。
をさらに改良し得るよう、磁極に隣接して(上方および
下方)配置される、磁界および電界のための外部クラン
プを提供することである。
いて物理的にも電気的にも安定しているような高精度構
造を形成し得るように複数の部材を容易に組み立て得る
ように、フィルタを構成することである。
に厳密に調和しているような電界と磁界とを有しており
そのためSEM等において有効にかつ正確に機能し得る
ような、フィルタを提供することである。
よう、また、コイルからの脱ガスを防止し得るよう、磁
極およびコイルに対してのコネクタを、真空領域の外に
配置することである。
とも部分的に取り囲んでいる電磁界形成構造を具備した
電磁フィルタにおける改良をもたらすという本発明によ
る一見地によって達成される。改良された電磁フィルタ
は、通路の周囲に配置されているとともに、内方を向い
て延在した複数の貫通孔を備えている、支持構造を具備
している。透磁性の複数の電磁界形成構造の各々が、複
数の貫通孔の中の1つを貫通しつつ連続して延在してい
るとともに、一端部が、支持構造よりも径方向内方側に
配置された磁極面において終端し、かつ、他端部に、支
持構造よりも径方向外方側に位置する径方向外側部が設
けられている。複数の電磁界形成構造の各々は、支持構
造に対して係合している。電磁界形成部材が、電磁界形
成構造の径方向外側部に対して動作可能に連結されてい
るとともに、電磁界形成構造に作用することによって、
通路内へと延在するような放射電界および放射磁界を生
成し得るよう構成されている。本発明による電磁フィル
タは、支持構造の外側に配置されかつ電磁界形成構造の
径方向外側部に対して動作可能に接続される磁気回路手
段と組み合わされることによって、この場合、電磁界形
成構造と磁気回路手段との間のギャップを有した状態で
組み合わされることによって、機能し得るように構成さ
れている。ギャップは、支持構造よりも、径方向外側に
配置されている。
どうしの新規な配置を提供する。特に、磁気回路内にお
いて電気絶縁のために必要とされるギャップを、適切に
配置することによって、ギャップに関連したフリンジ磁
界によって、解像度に悪影響がもたらされることがな
い。これに対し、従来技術においては、ギャップに関連
したフリンジ磁界によって、フィルタを通過する粒子に
対して作用する電磁界を乱してしまう傾向があった。
プを装置の中心軸近傍に配置することによって、望まし
くない擾乱が磁界内に引き起こされること、および、こ
れによって、装置解像度が悪影響を受けること、を見出
した。より詳細には、径方向ギャップを、ビーム軸から
できるだけ離間させるよう、磁極を支持している構造の
外側に配置することによってより好ましくは磁極上に設
置されている巻線よりも外側に配置することによって、
より大きくかつより一様なかつより安定的な磁界が得ら
れることを見出した。機能面におけるこのような改良
は、従来技術によるウィーンフィルタ構造よりも、より
単純でかつより頑丈でかつより信頼性高い構造によって
得られる。
発明によるフィルタを走査型電子顕微鏡に対して使用し
それによって走査型電子顕微鏡の機能を大幅に改良する
ことに関して説明しているけれども、本発明によるフィ
ルタは、そのような応用に限定されるものではなく、同
一空間内を互いに逆向きでもって複数の帯電粒子が通過
するとともに通過方向に応じてそれら帯電粒子が異なる
作用を受けるようになっているような大部分の装置に対
して、有利に適用することができることは理解されるで
あろう。
めに、本発明は、特許請求の範囲に記載されたフィルタ
の構成に関するものであり、明細書においては、添付図
面を参照して説明する。
本発明によるフィルタは、SEMにおいて使用されたと
きには、全体的に符号(B)によって示されている外部
電磁界クランプ構造(図4参照)内に取り付けられる。
フィルタ(A)は、全体的に符号(C)によって示され
ている通路を規定し、検出対象をなす粒子は、この通路
を通ることとなる。
よって示されている複数の磁極を備えている。図示の例
では、磁極の数は、8個とされており、各磁極は、通路
(C)の周囲に配置されている。複数の磁極(D)を適
正に取り付けて位置決めするために、全体的に符号
(E)によって示されている支持構造が、通路(C)を
取り囲む頑丈なリングの形態で設けられている。リング
(E)は、例えばセラミックといったような、非磁性の
構造材料から形成することができる。この目的のため
に、アルミナ材料、99%Al2O3、が有効であるこ
とがわかっている。それは、精度良く形成できるからで
あり、また、所望の強度と所望の機械的安定性とを有し
ているからである。図3からわかるように、セラミック
リング(E)には、等間隔環状配置された複数の貫通孔
(4)が形成されており、各貫通孔(4)の径方向外側
端部のところには、明確に認識できる領域をなす外向き
座面(6)が形成されている。
(D)は、径方向において内向きに延出された径方向内
向き延出部(8)を備えており、この径方向内向き延出
部(8)は、セラミックリング(E)の貫通孔(4)を
密に貫通するとともに、先端が磁極面(10)とされて
いる。径方向内向き延出部(8)に対しては、セラミッ
ク製支持構造(E)の座面(6)に対して係合し得る大
寸法部(12)が、一体的に連続している。大寸法部
(12)に対しては、径方向外側において、小寸法部
(14)が一体的に連続している。小寸法部(14)の
周囲には、磁界を形成するための巻線(16)が取り付
けられている。この巻線(16)は、遮蔽スプール(1
8)内に封入されているとともに、電子シールド(2
0)およびカバー(21)によって囲まれている。シー
ルドされたコイルアセンブリは、磁極の最外部分の上面
の底面において周縁部に形成されたグルーブ(23)に
係合する“O”リング(22)によって、各磁極上の所
定位置に保持される。シールドされたコイルアセンブリ
と、磁極の大寸法部(12)と、の間には、絶縁性シム
(絶縁性詰め物)(24)を配置することができる。巻
線(16)に対しての電気接続は、カバー(21)を貫
通して延在している端子(26)によって、行われる。
各磁極(D)は、好ましくは、一体的アセンブリとして
構成される。
形態とされて側方に突出している端子(28)を有して
いる。端子(28)は、適切に励起されたときには、通
路(C)内に、静電界を形成する。この静電界は、巻線
(16)によって形成された磁界と協働して、所望のウ
ィーンフィルタ効果をもたらす。端子(26,28)に
対する電気接続は、任意の周知態様によって、電磁界ク
ランプ(B)を通して行うことができる。
配置されることによってSEM内に組み込まれた、径方
向反対側に位置している2つの磁極(D)を示してい
る。磁界クランプ構造(B)は、複数の磁極(D)を磁
気的に結合させるとともに、粒子通路(C)の少なくと
も一部を規定している。電気絶縁のために磁気回路内に
おいて必要とされているギャップ(29)は、磁極の外
側端(30)と、磁界クランプ構造(B)の対応内向き
面(32)と、の間に形成されている。約0.05mm
(約2/1000インチ)という厚さの薄い絶縁体(3
3)は、ギャップ(29)内に取り付けられ得るように
構成されている。
ものではあるけれども、磁気的な観点からは、問題点を
もたらす。ギャップは、ギャップが存在している場所に
おいて磁界を歪める。この影響は、空間中に広がり、電
子が通過する場所の磁界を乱す。これにより、装置の解
像度が悪影響を受けてしまう。ギャップ(29)を、磁
極(D)の外側端(30)に配置したことにより、すな
わち、ギャップ(29)を、電子が通過する通路(C)
から離間したところに配置したことにより、ギャップ
(29)による磁界擾乱影響を、大幅に低減させること
ができ、装置解像度が、かなり改良される。
る内向き面(32)は、電磁界クランプ構造(B)の磁
気構造部分(34)に形成されている。一方、磁気構造
部分(34)は、対応する電磁界クランプ構造部分(3
6)上に支持されている。これら部分(34,36)
は、図4に示すように、顕微鏡構造全体の一部である。
ウィーンフィルタにおけるセラミック製支持構造(E)
は、電磁界クランプ構造(36)上に載置されていると
ともに、磁界クランプ構造(34)とも係合している。
セラミック製支持構造(E)と、各クランプ構造(3
4,36)と、の間においては、“O”リング(38,
40)が、押圧されている。これにより、通路(C)内
における真空が維持される。
ている。シム(24)は、例えば、Kapton(登録商標)
という商標名で DuPont 社から市販されているポリアミ
ドといったような、任意の適切な電気絶縁材料から形成
されている。スプール(18)は、真鍮から形成するこ
とができ、シールド(20)は、アルミニウムから形成
することができ、カバー(21)は、銅で被覆された絶
縁ボードから形成することができる。
ング(E)に対して固定される。この固定は、セラミッ
クリング(E)の座面(6)を、前もって適切にメタラ
イジングしておき、その後、メタライジングした座面
(6)と、磁極(D)の大寸法部(12)の対応面と、
の間にわたってろう付けを行うことにより、しかも、磁
極(D)を所定位置に向けて一様に押圧しつつろう付け
を行うことにより、行われる。この組立を行うに際して
の固定具および方法については、本出願と同じ出願人に
よって2001年に出願された“A Fixture for Assemb
ling Parts of anInstrument such as a Wien Filter”
と題する特許出願(米国代理人の文書識別No.00247/
TL)に記載されている。銅と銀との共晶合金が、ろう付
け材料として非常に有効である。それに関し、0.02
54mm(1 mil、1ミリインチ)厚さのろう付けシム
を使用することができる。ろう付けは、支持リング
(E)上の所定箇所に対しての、磁極(D)の信頼性高
い固定をもたらすだけでなく、リング(E)と磁極
(D)との間において必要とされる気密シールをももた
らすことに、注意されたい。構造部材どうしのシールと
安定性との双方の観点から、ろう付け面積が広いこと
は、重要である。
磁極(D)とセラミック製リング(E)との間の係合に
関しての実質的な面積をもたらすのではあるけれども、
大寸法部(12)は、さらなる有利な利点をももたら
す。つまり、各磁極のメインボディの周囲からフランジ
のようにして突出している大寸法部は、一次ビームと、
ギャップ(29)のところにおけるフリンジ磁界と、の
間のいくらかのシールドをもたらす。これにより、周縁
磁界に基づく擾乱による装置解像度に対しての悪影響
が、さらに低減される。
定の実施形態について説明を行ったけれども、当業者で
あれば、上記実施形態に対して様々な修正を加え得るで
あろう。そのようなすべての変形は、特許請求の範囲に
よって規定されている本発明の範囲内に属するものであ
ることが意図されている。
タを示す斜視図である。
の磁極の中の1つの磁極を分解図で示している。
って図1のウィーンフィルタを示す断面図である。
って図1のウィーンフィルタを示す断面図であって、検
出対象をなす粒子の通路を部分的に規定している外部磁
界構造(図1には図示されていない)内に取り付けられ
た磁極を示している。
Claims (21)
- 【請求項1】 通路を少なくとも部分的に取り囲んでい
る電磁界形成構造を具備した電磁フィルタであって、 前記通路の周囲に配置されているとともに、内方を向い
て延在した複数の貫通孔を備えている、支持構造と;各
々が前記複数の貫通孔の中の1つを貫通しつつ連続して
延在しているとともに、一端部が、前記支持構造よりも
径方向内方側に配置された磁極面において終端し、か
つ、他端部に、前記支持構造よりも径方向外方側に位置
する径方向外側部が設けられ、さらに、各々が前記支持
構造に対して係合している、透磁性の複数の電磁界形成
構造と;該電磁界形成構造の前記径方向外側部に対して
動作可能に連結されているとともに、前記電磁界形成構
造に作用することによって、前記通路内へと延在するよ
うな放射電磁界を生成し得るよう構成された、電磁界形
成部材と;を具備してなり、 前記支持構造の外側に配置されかつ前記電磁界形成構造
の前記径方向外側部に対して動作可能に接続される磁気
回路手段と組み合わされることによって、この場合、前
記電磁界形成構造と前記磁気回路手段との間のギャップ
を有した状態で組み合わされることによって、機能し得
るように構成され、 前記ギャップが、前記支持構造よりも、径方向外側に配
置されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項2】 請求項1記載の電磁フィルタにおいて、 前記ギャップが、前記電磁界形成部材よりも、径方向外
側に配置されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項3】 請求項2記載の電磁フィルタにおいて、 前記電磁界形成部材の各々が、前記通路内に磁界を形成
し得るよう、前記電磁界形成構造の前記径方向外側部を
取り囲む磁気コイルを備えていることを特徴とする電磁
フィルタ。 - 【請求項4】 請求項2記載の電磁フィルタにおいて、 前記電磁界形成部材の各々が、前記通路内に磁界を形成
し得るよう、前記電磁界形成構造の前記径方向外側部を
取り囲む磁気コイルと、前記電磁界形成構造によって前
記通路内に静電界を形成し得るよう、前記電磁界形成構
造に対して接続された手段と、を備えていることを特徴
とする電磁フィルタ。 - 【請求項5】 請求項2記載の電磁フィルタにおいて、 前記支持構造が、さらに、前記貫通孔を取り囲んでいる
径方向外向きの複数の第1座面を備え、 前記電磁界形成構造が、さらに、前記複数の第1座面の
それぞれに対応する複数の第2座面を備え、 対応している第1座面と第2座面とが、互いにろう付け
されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項6】 請求項1記載の電磁フィルタにおいて、 前記支持構造が、リング形状であり、 前記支持構造の前記貫通孔が、実質的に径方向を向いて
配置され、 前記電磁界形成構造が、前記支持構造の対応貫通孔を貫
通しさらに内方側へと突出する縮径部と、該縮径部の径
方向外側部分に一体的に連続しているとともに前記支持
構造の前記貫通孔に対して物理的に係合している大寸法
部と、を備え、 前記電磁界形成構造の前記径方向外側部上に、磁界形成
コイルが設置され、 前記電磁フィルタと協働して機能し得るよう構成された
前記磁気回路手段が、前記電磁界形成構造の径方向外向
き部分どうしの間に配置され、 前記磁気回路手段と、前記電磁界形成構造の前記径方向
外側部と、の間には、それぞれギャップが設けられてい
ることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項7】 請求項1記載の電磁フィルタにおいて、 前記支持構造が、リング形状であり、 前記支持構造の前記貫通孔が、実質的に径方向を向いて
配置され、 前記電磁界形成構造が、前記支持構造の対応貫通孔を貫
通しさらに内方側へと突出する縮径部と、該縮径部の径
方向外側部分に一体的に連続しているとともに前記支持
構造の前記貫通孔に対して物理的に係合している大寸法
部と、を備え、 前記電磁界形成構造の前記径方向外側部上に、磁界形成
コイルが設置され、 前記電磁フィルタと協働して機能し得るよう構成された
前記磁気回路手段が、前記電磁界形成構造の径方向外向
き部分どうしの間に配置され、 前記磁気回路手段と、前記電磁界形成構造の前記径方向
外向き部分と、前記磁界形成コイルと、の間には、それ
ぞれギャップが設けられていることを特徴とする電磁フ
ィルタ。 - 【請求項8】 請求項7記載の電磁フィルタにおいて、 前記磁気回路手段と組み合わされており、 前記磁気回路手段が、前記電磁フィルタの周囲に位置
し、これにより、前記支持構造を挿通している前記通路
と位置合わせされかつ連通している第2通路が形成され
ているとともに、前記磁気回路手段と前記電磁フィルタ
との間の気密シール手段が形成されていることを特徴と
する電磁フィルタ。 - 【請求項9】 請求項6記載の電磁フィルタにおいて、 前記磁気回路手段と組み合わされており、 前記磁気回路手段が、前記電磁フィルタの周囲に位置
し、これにより、前記支持構造を挿通している前記通路
と位置合わせされかつ連通している第2通路が形成され
ているとともに、前記磁気回路手段と前記電磁フィルタ
との間の気密シール手段が形成されていることを特徴と
する電磁フィルタ。 - 【請求項10】 請求項1記載の電磁フィルタにおい
て、 前記電磁界形成部材の各々が、前記通路内に磁界を形成
し得るよう、前記電磁界形成構造の前記径方向外側部を
取り囲む磁気コイルを備えていることを特徴とする電磁
フィルタ。 - 【請求項11】 請求項1記載の電磁フィルタにおい
て、 前記電磁界形成部材の各々が、前記通路内に磁界を形成
し得るよう、前記電磁界形成構造の前記径方向外側部を
取り囲む磁気コイルと、前記電磁界形成構造によって前
記通路内に静電界を形成し得るよう、前記電磁界形成構
造に対して接続された手段と、を備えていることを特徴
とする電磁フィルタ。 - 【請求項12】 請求項1記載の電磁フィルタにおい
て、 前記支持構造が、さらに、前記貫通孔を取り囲んでいる
径方向外向きの複数の第1座面を備え、 前記電磁界形成構造が、さらに、前記複数の第1座面の
それぞれに対応する複数の第2座面を備え、 対応している第1座面と第2座面とが、互いにろう付け
されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項13】 測定対象をなす表面から帯電粒子ビー
ムが放出されるようになっている電気的装置と組み合わ
せて使用するための電磁フィルタであるとともに、前記
帯電粒子を通過させる通路を具備した電磁フィルタであ
って、 前記通路を少なくとも部分的に取り囲んでいるととも
に、内方を向いて延在した複数の貫通孔を備えている、
支持構造と;各々が前記複数の貫通孔の中の1つを貫通
しつつ連続して延在しているとともに、一端部が、前記
支持構造よりも径方向内方側に配置された磁極面におい
て終端し、かつ、他端部に、前記支持構造よりも径方向
外方側に位置する径方向外側部が設けられ、さらに、各
々が前記支持構造に対して係合している、透磁性の複数
の電磁界形成構造と;該電磁界形成構造の前記径方向外
側部に対して動作可能に連結されているとともに、前記
電磁界形成構造に作用することによって、前記通路内へ
と延在するような放射電磁界を生成し得るよう構成され
た、電磁界形成部材と;を具備してなり、 前記支持構造の外側に配置されかつ前記電磁界形成構造
の前記径方向外側部に対して動作可能に接続される磁気
回路手段と組み合わされることによって、この場合、前
記電磁界形成構造と前記磁気回路手段との間のギャップ
を有した状態で組み合わされることによって、機能し得
るように構成され、 前記ギャップが、前記支持構造よりも、径方向外側に配
置されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項14】 請求項13記載の電磁フィルタにおい
て、 前記ギャップが、前記電磁界形成部材よりも、径方向外
側に配置されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項15】 請求項13記載の電磁フィルタにおい
て、 前記電磁界形成手段が、前記通路内に磁界を形成し得る
よう、前記電磁界形成構造の前記径方向外側部を取り囲
む磁気コイルを備えていることを特徴とする電磁フィル
タ。 - 【請求項16】 請求項13記載の電磁フィルタにおい
て、 前記電磁界形成手段が、前記通路内に磁界を形成し得る
よう、前記電磁界形成構造の前記径方向外側部を取り囲
む磁気コイルと、前記電磁界形成構造によって前記通路
内に静電界を形成し得るよう、前記電磁界形成構造に対
して接続された手段と、を備えていることを特徴とする
電磁フィルタ。 - 【請求項17】 請求項13記載の電磁フィルタにおい
て、 前記支持構造が、さらに、前記貫通孔を取り囲んでいる
径方向外向きの複数の第1座面を備え、 前記電磁界形成構造が、さらに、前記複数の第1座面の
それぞれに対応する複数の第2座面を備え、 対応している第1座面と第2座面とが、互いにろう付け
されていることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項18】 請求項13記載の電磁フィルタにおい
て、 前記支持構造が、リング形状であり、 前記支持構造の前記貫通孔が、実質的に径方向を向いて
配置され、 前記電磁界形成構造が、前記支持構造の対応貫通孔を貫
通しさらに内方側へと突出する縮径部と、該縮径部の径
方向外側部分に一体的に連続しているとともに前記支持
構造の前記貫通孔に対して物理的に係合している大寸法
部と、を備え、前記電磁界形成手段が、前記電磁界形成
構造の前記径方向外側部上に設置されているとともに、
磁界形成コイルを備え、 前記電磁フィルタと協働して機能し得るよう構成された
前記磁気回路手段が、前記電磁界形成構造の径方向外向
き部分どうしの間に配置され、 前記磁気回路手段と、前記電磁界形成構造の前記径方向
外側部と、の間には、それぞれギャップが設けられてい
ることを特徴とする電磁フィルタ。 - 【請求項19】 請求項13記載の電磁フィルタにおい
て、 前記支持構造が、リング形状であり、 前記支持構造の前記貫通孔が、実質的に径方向を向いて
配置され、 前記電磁界形成構造が、前記支持構造の対応貫通孔を貫
通しさらに内方側へと突出する縮径部と、該縮径部の径
方向外側部分に一体的に連続しているとともに前記支持
構造の前記貫通孔に対して物理的に係合している大寸法
部と、を備え、 前記電磁界形成手段が、前記電磁界形成構造の前記径方
向外側部上に設置されているとともに、磁界形成コイル
を備え、 前記電磁フィルタと協働して機能し得るよう構成された
前記磁気回路手段が、前記電磁界形成構造の径方向外向
き部分どうしの間に配置され、 前記磁気回路手段と、前記電磁界形成構造の前記径方向
外向き部分と、前記磁界形成コイルと、の間には、それ
ぞれギャップが設けられていることを特徴とする電磁フ
ィルタ。 - 【請求項20】 請求項19記載の電磁フィルタにおい
て、 前記磁気回路手段と組み合わされており、 前記磁気回路手段が、前記電磁フィルタの周囲に位置
し、これにより、前記支持構造を挿通している前記通路
と位置合わせされかつ連通している第2通路が形成され
ているとともに、前記磁気回路手段と前記電磁フィルタ
との間の気密シール手段が形成されていることを特徴と
する電磁フィルタ。 - 【請求項21】 請求項18記載の電磁フィルタにおい
て、 前記磁気回路手段と組み合わされており、 前記磁気回路手段が、前記電磁フィルタの周囲に位置
し、これにより、前記支持構造を挿通している前記通路
と位置合わせされかつ連通している第2通路が形成され
ているとともに、前記磁気回路手段と前記電磁フィルタ
との間の気密シール手段が形成されていることを特徴と
する電磁フィルタ。
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