JP3394120B2 - 二次荷電粒子検出装置 - Google Patents

二次荷電粒子検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査形電子顕微鏡(S
EM)、走査形イオン顕微鏡(SIM)、電子線描画装
置(EB)など、一次粒子線の照射により試料から発生
する二次荷電粒子を検出して観察、寸法測定、分析、加
工等を行う装置の信号検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】荷電粒子線を用いて微小領域の観察、寸
法測定、分析、加工を行う装置においては、細く絞った
一次荷電粒子ビームを試料に照射し、試料から発生した
イオンや電子の二次荷電粒子を検出して試料情報を得
る。例えばSEMは試料に電子ビームを照射し、またS
IMは試料にイオンビームを照射し、それによって試料
から発生する二次電子を検出して試料の顕微像を得る。
いずれの場合でも、高い効率で二次電子を検出すればS
/Nの良い像が得られる。
【0003】図1は、従来広く使われてきた二次電子検
出装置の模式図である。走査形イオン顕微鏡(SIM)
の場合を例にとって説明すると、一次イオンビーム1を
発射するSIM鏡筒2に対面した試料3より発生した二
次電子4を、荷電粒子検器子5の前面にそれと同電位に
設けた二次荷電粒子引込み・加速用電極6で加速し、信
号励起に必要なエネルギーを与えて荷電粒子検出器5に
入射させる。荷電粒子検出器には、二次電子が当たると
発光する蛍光体シンチレータや電子を発生するマルチチ
ャンネルプレート(MCP)が使われる。図1には荷電
粒子検出器5として蛍光体シンチレータを使った例が示
されており、蛍光体シンチレータから発生した光は光電
子増倍管7で検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】二次電子の照射による
シンチレータの発光、すなわち荷電粒子検出器が信号を
励起する効率は、蛍光体シンチレータの場合には、照射
される二次電子のエネルギーが高いほど高く、二次荷電
粒子引込み・加速用電極6には電源9から例えば10k
Vの高電圧が印加される。一方、この二次荷電粒子引込
み・加速用電極6に印加された電圧によって一次イオン
ビーム1の試料照射点の近傍に形成される電界は、試料
3で発生した二次電子4を荷電粒子検出器5の方向に引
き出す作用もする。試料3から引き出され、荷電粒子検
出器5に入射する二次電子の量を増すことはさらに重要
であり、そのためには二次荷電粒子引込み・加速用電極
6への印加電圧をさらに高くするか、あるいは荷電粒子
検出器5を試料3に近付けることが有効であるが、印加
電圧を高くする方法は装置の電気的絶縁性の点で問題が
あり、検出器を試料に近付ける方法は、有限の大きさを
有する検出器5と一次ビーム鏡筒2と試料3の配置上の
制約から、顕著な効果をあげるほどには試料に近付ける
ことができないという問題があった。また、たとえシン
チレータの励起に必要な10kVの高電圧が印加された
二次荷電粒子引込み・加速用電極6を試料3の近傍に設
置することができたとしても、一次イオンビーム1が例
えば1keV程度の低加速電圧で動作している場合に
は、10kVの高電圧による一次イオンビーム1の偏向
が問題となる。
【0005】一方、荷電粒子検出器としてマルチチャン
ネルプレート(MCP)を使った場合には、MCPの信
号検出原理は二次荷電粒子のMCP照射によってMCP
先端部で発生した電子を増幅して検出することであるか
ら、二次荷電粒子引込み・加速用電極にはMCPでの電
子発生効率の高い約500Vの低電圧が印加される。二
次荷電粒子引込み・加速用電圧がこのように低いと、そ
れによって試料の一次イオンビーム照射点に作用する二
次電子引出電界の強度も低いので、試料から検出器の方
向に引出せる二次電子の量が少ない。
【0006】さらに、試料から検出器にいたる空間に図
のような磁界8があると、磁界8によって二次電子の軌
道が図1に示すように円弧状に曲げられ、荷電粒子検出
器に入射する二次電子の量が少なくなるという問題もあ
る。本発明は、試料で発生した二次荷電粒子を試料の側
方において高い効率で検出することのできる二次荷電粒
子検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による二次荷電粒
子検出装置は、試料と二次荷電粒子引込み・加速用電極
との間に二次荷電粒子引出用電極を設ける。二次荷電粒
子引込み・加速用電極には荷電粒子検出器の信号励起に
最適な電圧を印加し、二次荷電粒子引出用電極には、一
次粒子ビームの加速電圧と二次荷電粒子の引出効果とか
ら決まる最適電圧、すなわち一次粒子ビームを偏向させ
ることが少なく、かつ、試料から二次荷電粒子を引き出
すのに十分な電圧を印加する。二次荷電粒子引込み・加
速用電極への印加電圧と二次荷電粒子引出用電極への印
加電圧を同じにする場合には、両電極を電気的に短絡さ
せてもよい。
【0008】また、二次荷電粒子引出用電極と二次荷電
粒子引込み・加速用電極との間には、磁気シールドや荷
電粒子線偏向器を設け、二次荷電粒子引出電極の部分を
通過した二次荷電粒子を高い精度で荷電粒子検出器の有
効検出領域を照射するようにした。二次荷電粒子引出用
電極の外形寸法は二次荷電粒子引込み・加速用電極の外
形寸法より小さくすることにより、二次荷電粒子引出用
電極をより試料に近付け、二次荷電粒子を引き出す効果
を強くすることができる。その形状は筒状とすることに
よって、二次荷電粒子引出用電極の先端の環状部分に入
った二次荷電粒子を検出器の方向に直進させる。また、
二次荷電粒子引出用電極を環状又は馬蹄形の線状部材で
製作することによって、一次粒子の試料照射点により近
い位置にこの電極を設けることができる。
【0009】本発明の二次荷電粒子検出装置は、走査形
電子顕微鏡、走査形イオン顕微鏡、電子線描画装置、集
束イオンビーム加工装置等、一次荷電粒子線の照射によ
り試料から発生する二次荷電粒子を検出して作業する任
意の荷電粒子線利用装置に装着して利用することができ
る。
【0010】
【作用】従来の二次荷電粒子検出装置では単一の二次荷
電粒子引込み・加速用電極によって、二次荷電粒子の検
出器方向への引出及び引込みと、荷電粒子検出器の励起
に必要なエネルギーの付与とを行っていた。これに対し
て本発明の二次荷電粒子検出装置は、二次荷電粒子引出
用電極を設けることによって二次荷電粒子の引出とエネ
ルギー付与とを別々の電極で分担して行えるようにし
た。このように機能を分担することによって、二次荷電
粒子の引出に適した電界の発生と、荷電粒子検出器の信
号励起に適したエネルギーの付与とが可能となる。
【0011】また、試料近傍に設けられた二次荷電粒子
引出用電極と二次荷電粒子引込み・加速用電極の間の空
間を磁気的に遮蔽し、あるいは荷電粒子偏向器を設ける
ことによって、二次荷電粒子は荷電粒子検出器の有効部
分を高精度に照射できるようになり、検出効率の向上を
図ることができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。図2は、二次電子検出器として蛍光体シンチレータ
を用いた本発明の一実施例の二次荷電粒子検出装置をS
IMに装着した場合の略図である。本実施例の二次荷電
粒子検出装置は、蛍光体シンチレータ5、光電子増倍管
7、二次荷電粒子引込み・加速電極6、二次荷電粒子引
出電極10、シールドパイプ11及び電源9より構成さ
れている。シールドパイプ11は鉄材料からなる先細の
筒状体であり、その先細になった先端部を試料3の一次
イオンビーム1が照射されている箇所に接近させて配置
される。シールドパイプ11の内側で蛍光体シンチレー
タ5の前方部分には、シールドパイプ11とほぼ相似形
の二次荷電粒子引出用電極10が配置されている。二次
荷電粒子引込み・加速電極6及び蛍光体シンチレータ5
には、電源9より20kVの高電圧が印加されている。
また、二次荷電粒子引出用電極10には、スライド抵抗
器12を介して電源9から電圧が印加されている。
【0013】二次荷電粒子引出用電極10が筒状の形状
をしているため、試料3のイオンビーム照射箇所に対し
て二次荷電粒子引出用電極10の先端の環状の外形線に
囲まれた円形領域全体がほぼ同一の電位となり、試料3
から発生した二次電子はその円形領域の中央部に向かっ
て引きつけられる。二次荷電粒子引込み・加速電極6及
び蛍光体シンチレータ5には従来の印加電圧より高い2
0kVの電圧が印加されていて二次電子は高エネルギー
に加速されて蛍光体シンチレータ5に衝突するため、従
来の蛍光体シンチレータを用いた二次電子検出器に比べ
て明るく発光する。しかし、蛍光体シンチレータ5及び
二次荷電粒子引込み・加速電極6はシールドパイプ11
により静電遮蔽されているので、一次イオンビーム1が
低加速度で照射されているときでも、この高電圧が一次
イオンビーム1の走行に影響を与えることはない。ま
た、シールドパイプ11は鉄材料で構成されており、検
出装置先端部と蛍光体シンチレータ5との間の空間は磁
気的にも遮蔽されている。その結果、検出装置に入射し
た二次電子は地磁気や外部装置で発生する磁界の影響を
受けることなく直進して蛍光体シンチレータ5の中央部
を照射する。
【0014】二次荷電粒子引出用電極10に印加する電
圧はスライド抵抗器12を調整して決められる。すなわ
ち、二次荷電粒子引出用電極10に印加する電圧を高く
すれば高くするほど二次電子を試料から引き出す効果が
大きいが、一方、印加電圧が高くなると一次イオンビー
ム1の走行に与える影響も大きい。本実施例では一次イ
オンビーム1の加速電圧が30keVのときには二次荷
電粒子引出用電極10に2kVの電圧を印加し、一次イ
オンビームの加速電圧を1kVとするときには二次荷電
粒子引出用電極10に700Vの電圧を印加するように
調整することで、一次イオンビーム1の偏向効果を許容
範囲内に抑えることができた。一方、一次イオンビーム
の加速電圧を違えても、蛍光体シンチレータ5は20k
Vの高電圧が印加されているので常時明るく発光する。
【0015】図3は、荷電粒子検出器としてマルチチャ
ンネルプレート(MCP)を使用した他の実施例を示す
ものである。本実施例の二次荷電粒子検出装置は、MC
P13、二次荷電粒子引込み・加速電極6、二次荷電粒
子引出電極10、シールドパイプ11及び電源9より構
成されている。シールドパイプ11は鉄材料からなる先
細の筒状体であり、その先細になった先端部を試料3の
一次イオンビーム1が照射されている箇所に接近させて
配置されている。シールドパイプ11の内側でMCP1
3より前方の部分には、シールドパイプ11とほぼ相似
形の二次荷電粒子引出用電極10が配置されている。筒
状の二次荷電粒子引出用電極10には電源9からの電圧
が印加され、MCP13及び二次粒子引込み・加速用電
極6には電源9からの電圧がスライド抵抗器12によっ
て降圧されて印加されている。
【0016】この実施例では電源9の調整により、二次
荷電粒子引出用電極10に、一次イオンビーム1の加速
電圧が30keVの時には2kV、加速電圧が1keV
の時には700Vの電圧を印加する。また、二次粒子引
込み・加速用電極6およびMCP13には、スライド抵
抗器12の調整により500Vの電圧が印加されてい
る。従って、試料3から従来に比べて大きな引出電界で
引き出された二次電子は、二次荷電粒子引出用電極10
で2keVもしくは700eVに加速された後、MCP
の二次電子信号励起効率を最大にする500eVに減速
されてMCP13を照射する。
【0017】なお、二次荷電粒子引出用電極10を本実
施例のように円筒状の部材で構成すれば、二次荷電粒子
引出用電極10と二次粒子引込み・加速用電極6の電位
差によって生じる静電レンズ効果の影響を少なくするこ
とができる。従って、二次荷電粒子引出用電極10に入
った二次電子は入射時の方向をほぼ保って直進し、MC
P13で効率的に検出される。
【0018】MCPは二次電子信号励起に最適な電圧が
約500Vと低いので、図1に示した従来の構成の二次
電子検出装置において、MCPへの印加電圧を500V
とすると、試料に対して大きな二次電子引出用電界を作
用させることができなかった。逆に、MCPに高電圧を
印加して試料からの二次電子引出作用を高めると、MC
P自体の二次電子信号励起効率が低下してしまうという
問題があった。本実施例によると、MCPへの印加電圧
と試料からの二次荷電粒子の引き出し電圧とを別個に設
定できるため、MCPの信号励起効率を最大に維持しな
がら二次荷電粒子の引き出しに適した電界を発生して、
全体として最高の効率で二次荷電粒子を検出することが
可能となる。
【0019】二次荷電粒子検出装置による二次荷電粒子
の検出効率を(検出した二次荷電粒子の量)/(試料で
発生した二次荷電粒子の量)と定義するとき、荷電粒子
検出器にMCPを用いた従来の二次電子検出装置の検出
効率は典型的には約10%あったのに対し、本実施例で
は検出効率を約40%に向上することができた。二次電
子の検出効率が4倍向上したことによって、ザラツキの
少ないSIM像(一次イオンビームを走査し、試料より
発生する二次電子を映像信号に使って描いた試料の顕微
像)が得られるようになった。
【0020】図4は、二次荷電粒子引出用電極をコンパ
クトな線状の部材で構成した他の実施例を示すものであ
る。本実施例の二次荷電粒子検出装置はMCPや蛍光体
シンチレータ等の荷電粒子検出器18、二次荷電粒子引
込み・加速電極6、二次荷電粒子引出電極20、シール
ドパイプ11、スライド抵抗器12、荷電粒子線偏向器
14、及び電源9,15より構成されており、図3に示
した実施例との相違点は二次荷電粒子引出電極20の形
状と設置位置及び荷電粒子線偏向器14を設けた点であ
る。荷電粒子検出器18及び二次粒子引込み・加速用電
極6には電源9からの電圧が印加され、二次荷電粒子引
出用電極20には電源9からの電圧がスライド抵抗器1
2を介して印加されている。また、静電型の荷電粒子偏
向器14には偏向器電源15が接続されている。
【0021】二次荷電粒子引出電極20は線材で作られ
た電極で、図5(a)に示すような環状の電極、あるい
は図5(b)に示すような半環状(馬蹄形)の電極であ
り、シールドパイプ11の前方に配置されている。二次
荷電粒子引出電極20をコンパクトな構造とすることに
よって試料3の近くに配置することができ、より低い印
加電圧で高い二次荷電粒子引出効果を達成することがで
きる。また、二次荷電粒子引出電極20の形状を環状又
は馬蹄形とすることにより、その環状又は馬蹄形の領域
の中央部を通して二次荷電粒子を荷電粒子検出器18の
方向に引き出すことが可能となる。特に、電極20の形
状を馬蹄形とすると、その馬蹄形の開放端側を試料3に
向けて配置することにより、鏡筒2と試料3の間の空間
が狭い場合でも二次荷電粒子引出用電極20を試料3の
二次荷電粒子発生点に近接して配置することが可能とな
る。
【0022】また、二次荷電粒子引出用電極20と荷電
粒子検出器18の間には荷電粒子線偏向器14が装備さ
れている。荷電粒子偏向器14は、二次荷電粒子信号の
強度を監視し、それが最大となるように駆動される。す
なわち、荷電粒子検出器18に入った二次荷電粒子流の
中心が検出器18の中央部を照射するように荷電粒子偏
向器14に接続された電源15を調整することにより、
二次荷電粒子信号の強度を最大にすることができ、最も
効率の高い検出を行うことができる。
【0023】次に、本発明の二次荷電粒子検出装置を装
備した荷電粒子線利用装置の例について説明する。イオ
ンビーム加工装置は、一次イオンビームをLSI等の被
加工物の任意の領域に照射して照射部分を堀る加工(イ
オンビーム加工)をする装置である。イオンビーム加工
では、イオンビーム照射で発生した二次電子の量を記録
計などに記録しながら加工を進める。例えば加工開始時
には下層にあった配線層が加工により表面に露出するよ
うになると、発生する二次電子の量が変化する。この二
次電子量の変化を捉えて加工を終了する。このイオンビ
ーム加工装置の二次電子検出装置として本発明の二次荷
電粒子検出装置を用いると、二次電子信号のS/N比が
約2倍改善されたため、加工の終点(加工を終了するタ
イミング)を精度良く決めることができるようになっ
た。
【0024】以上では、荷電粒子線利用装置がSIMで
ある場合を例にして説明したが、本発明の二次荷電粒子
検出装置は走査形電子顕微鏡(SEM)、電子線描画装
置(EB)等、他の荷電粒子線利用装置の二次荷電粒子
検出装置としても有用であることは明らかである。例え
ば、本発明の二次荷電粒子検出装置を測長用SEMの二
次電子検出装置として使用すると、S/Nの高い明瞭な
SEM像を得ることができる。明瞭なSEM像を使って
測長位置を指定すると、位置が精度良く指定できるので
測長精度が向上した。また、SEMは、通常はオートフ
ォーカス装置を搭載し自動的にピント合わせを行ってい
るが、オートフォーカスの原理は、二次電子の量の微分
係数を求めるものであり、従来のSEMでは二次電子信
号のS/Nが低いためオートフォーカス装置が誤動作を
することがあった。二次電子検出装置として本発明の二
次荷電粒子検出装置を採用することにより、二次電子信
号のS/Nが改善されオートフォーカスの信頼性が向上
した。
【0025】
【発明の効果】本発明によると、二次荷電粒子の引出に
適した電界発生と荷電粒子検出器の信号励起に適したエ
ネルギーの付与という2つの条件を同時に満足すること
ができるため、二次荷電粒子の検出効率を増大すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の二次電子検出装置の説明図。
【図2】本発明の二次荷電粒子検出装置の一実施例を示
す説明図。
【図3】本発明の二次荷電粒子検出装置の他の実施例を
示す説明図。
【図4】本発明の二次荷電粒子検出装置の他の実施例を
示す説明図。
【図5】図4に示した二次荷電粒子引出用電極の詳細模
式図。
【符号の説明】
1…一次イオンビーム、2…SIM鏡筒、3…試料、4
…二次電子、5…蛍光体シンチレータ、6…二次荷電粒
子引込み・加速用電極、7…光電子増倍管、8…磁界、
9…電源、10…二次荷電粒子引出用電極、11…シー
ルドパイプ、12…スライド抵抗器、13…MCP、1
4…荷電粒子線偏向器、15…偏向器電源、18…荷電
粒子検出器、20…二次荷電粒子引出用電極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−338281(JP,A) 特開 平5−135726(JP,A) 特開 平2−18849(JP,A) 特開 昭58−142285(JP,A) 実開 昭61−153958(JP,U) 実開 昭49−88660(JP,U) 実開 昭59−36156(JP,U) 実開 昭61−119251(JP,U) 実開 昭61−116063(JP,U) 実開 昭59−148063(JP,U) 実開 昭59−79970(JP,U) 特公 昭45−6640(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/244 H01J 37/147

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子検出器と、前記荷電粒子検出器
    の前面に設けられた二次荷電粒子引込み・加速用電極を
    備え、一次粒子の照射により試料から発生した二次荷電
    粒子を試料の前記一次粒子照射個所の側方で検出する
    方式の二次荷電粒子検出装置において、前記荷電粒子検出器としてマイクロチャンネルプレート
    を用い、 前記二次荷電粒子引込み・加速用電極と前記一
    次粒子照射個所との間に、前記二次荷電粒子引込み・加
    速用電極に印加される電圧より大きな電圧が印加される
    二次荷電粒子引出用電極を設けたことを特徴とする二次
    荷電粒子検出装置。
  2. 【請求項2】 前記二次荷電粒子引込み・加速用電極に
    は前記荷電粒子検出器の二次荷電粒子信号の励起に適し
    た電圧を印加し、前記二次荷電粒子引出用電極には一次
    粒子ビームを偏向することが少なく、かつ、試料から二
    次荷電粒子を引き出すのに十分な電圧を印加することを
    特徴とする請求項1記載の二次荷電粒子検出装置。
  3. 【請求項3】 前記二次荷電粒子引出用電極から前記二
    次荷電粒子引込み・加速用電極にいたる空間を磁性材料
    で囲んだことを特徴とする請求項1又は2記載の二次荷
    電粒子検出装置。
  4. 【請求項4】 前記二次荷電粒子引出用電極と前記二次
    荷電粒子引込み・加速用電極の間に荷電粒子線偏向器を
    設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の二次
    荷電粒子検出装置。
  5. 【請求項5】 前記二次荷電粒子引出用電極は、前記二
    次荷電粒子引込み・加速用電極の外形寸法より小さい外
    形寸法を有していることを特徴とする請求項1記載の二
    次荷電粒子検出装置。
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