JP4634166B2 - アンテナ装置及びそれを備えた携帯機 - Google Patents
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(作用)
請求項1に記載の発明によれば、第1のアンテナの端部と第2のアンテナの端部とが離間配置されることにより、当該第1のアンテナと第2のアンテナとの間における鎖交磁束の発生が抑制される。また、第1及び第2のアンテナの軸線方向における中点を通り且つ第3のアンテナの軸線に直交する線分と、当該第1及び第2のアンテナの軸線とが互いに90度をなすように、第1〜第3のアンテナはそれぞれ配置されることにより、第1及び第2のアンテナの端部から出た磁束のうち第3のアンテナのコイル内に入る磁束の数と、同じく第3のアンテナのコイル内から第1及び第2のアンテナの端部に入る磁束の数とが等しくなる。即ち、第3のアンテナのコイルを通過する互いに反対方向の磁束の数が同じになり、それらは互いに相殺される。その結果、第1及び第2のアンテナと第3のアンテナとの相互結合の発生が抑制される。従って、第1〜第3のアンテナ間の相互結合の発生に起因するアンテナ装置の感度の低下がそれぞれ抑制される。
さらに、各分割体の軸線がXYZ軸の何れにも対応しない態様で、XY平面に沿い且つ互いに交差するように各分割体が配置される。よって、各分割体の軸線を感度を得たいX軸又はY軸方向に対応して設ける必要がない。
<電子キーシステムの概要>
図1に示すように、電子キーシステム1は、ユーザの腕等に装着される腕時計型の携帯機2と、車両に搭載された施解錠制御装置3とを備えている。ユーザが携帯機2を所持して車両の所定領域に接近すると、携帯機2は施解錠制御装置3から送信されるリクエスト信号を受信する。このリクエスト信号はIDコードの送信を携帯機2に要求する旨の信号である。携帯機2は前記リクエスト信号を受信すると、予め記録された自身のIDコードを含むID信号を送信する。施解錠制御装置3は、携帯機2から送信されてきたID信号を受信すると、このID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠を解錠するようになっている。一方、ユーザが携帯機2を所持して車両から離間して前記所定領域外に移動すると、施解錠制御装置3は、携帯機2から送信されるID信号を受信不能となる。施解錠制御装置3は携帯機側のID信号を受信不能になったことを条件として車両のドア錠を施錠するようになっている。このように、ユーザが車両に触れることなくドア錠の施解錠が行われる。
腕時計型の携帯機2は、時刻を表示する時計としての機能と、電子キーシステム1を構成する電子キーとしての機能とを有している。図2に示すように、携帯機2は、ケース12と、当該ケース12に収容された駆動部(ムーブメント)13と、当該駆動部13により駆動されて時刻を表示する表示部14と、前記リクエスト信号を受信するためのアンテナ装置15とを備えている。ケース12の外周面にはバンド16が互いに反対方向(図2における上下方向)へ延びるように連結されており、当該バンド16により携帯機2を腕等に装着可能とされている。このバンド16は本発明における装着手段を構成する。以下、携帯機2の構成について、ケース12、駆動部13、表示部14及びアンテナ装置15の順に説明する。
図3に示すように、ケース12は両端がそれぞれ開口した環状枠12aと、当該環状枠12aの表側(図3における上側)の開口部を封止するガラス蓋12bと、当該環状枠12aの裏側(図3における下側)の開口部を封止する裏蓋12cとを有している。携帯機2のデザイン上、ケース12(正確には、環状枠12a、ガラス蓋12b及び裏蓋12c)の外形(外形寸法)等が先に決定され、そのケース12内に駆動部13及びアンテナ装置15等の各種構成部品を如何に配置していくかといった観点で設計が進められていく場合が多い。
次に、駆動部13について説明する。図3に示すように、駆動部13は、運針機構13aと、当該運針機構13aの駆動制御及び車両(正確には、施解錠制御装置3)との間で所定の無線通信等を行うための各種電子部品が実装されたプリント基板13bとを備えている。
運針機構13aは表示部14に時刻表示動作を行わせるための機構である。運針機構13aはモータ(図示略)等の駆動源及び当該駆動源の駆動により回転する複数の歯車(図示略)等から構成されており、当該運針機構13aの上部(図3における上面)には指針軸13cが突出している。前記駆動源からの駆動力により前記各歯車等が互いに連動して回転することにより指針軸13cは回転する。
プリント基板13b上には、受信用のアンテナ装置15、受信回路(図示略)、制御回路(図示略)、送信回路(図示略)、送信用のアンテナ装置(図示略)及び電源回路(図示略)等が実装されている。前記受信回路はアンテナ装置15を介して受信された前記リクエスト信号を復調し、その復調したリクエスト信号を制御回路へ送る。前記制御回路は前記復調されたリクエスト信号に対して応答するために予め記憶された自身のIDコードを含むIDコード信号を送信回路に送る。送信回路は前記IDコード信号を変調して送信用のアンテナ装置を介して送信する。
次に、表示部14について説明する。図3に示すように、表示部14は、運針機構13aの指針軸13cに挿通された文字盤14aと、当該指針軸13cの先端部に連結された短針14b,長針14c,秒針(図示略)とを有している。文字盤14aはその表面に時刻が印刷又は刻印等により表示されている。駆動部13の駆動による指針軸13cの回転に伴って短針14b,長針14c,秒針は文字盤14a上を回転し、これにより当該短針14b,長針14c,秒針は時刻を指し示す。携帯機2の所持者は、短針14b,長針14c,秒針の指し示す方向をガラス蓋12b越しに見ることにより現在時刻を確認可能となる。
次に、アンテナ装置15について説明する。図4に示すように、アンテナ装置15は、アンテナ31,32,33,34を備えている。
次に、各アンテナ31,32,33,34の配置関係について説明する。図4に示すように、各アンテナ31〜33間には運針機構13aの一部が介在しており、当該各アンテナ31〜33(正確には、それらの各端部)は互いに磁束を奪い合わない程度の距離だけ離間している。即ち、携帯機2として必要とされる感度を得るために必要とされるアンテナサイズ(例えば軸方向長さ)よりも小さなサイズの両アンテナ32,33をケース12内に分散して配置することにより、当該両アンテナ32,33間及び両アンテナ32,33とアンテナ31との離間距離が確保されている。携帯機2として必要とされる感度を単独で得るために必要なサイズ(例えば軸方向長さ)を有するアンテナをY軸に対応するアンテナとして採用した場合には、アンテナ32,33よりも軸方向長さが大きくなるので、アンテナ31との離間距離の短縮も困難となる。
次に、両アンテナ32,33を一つのアンテナとみたときの指向性について説明する。前述したように、指向性の異なる両アンテナ32,33はY軸に対応する軸線を有する一つのバーアンテナとみなすことができ、それは次のような理由に基づく。即ち、図7(a)に示すように、コイル31bの軸線方向における中点P1を通り且つコイル34aの軸線Oに直交する線分の延長線(ケース12のY軸に沿う方向へ延びる中心線に一致する線分)と、両コイル32b,33bの軸線方向における中点P2,P3を通り且つコイル34aの軸線Oに直交する線分とがなす角度θ1,θ2はそれぞれ等しくなっている(θ1=θ2)。また、両アンテナ32,33は同等品とされており、両コイル32b,33bの巻数及び巻き方向並びにコイル長さ及びコイル線径等のアンテナサイズは全て同じとされている。
このような両アンテナ32,33の配置構成を前提として、図7(a)に示すように、例えばY軸に沿う方向から磁束Hyが入力された場合について説明する。
次に、図7(b)に示すように、例えばY軸に直交するX軸に沿う方向から磁束Hxが入力された場合について説明する。
次に、Y軸に対応する軸線を有する一つのバーアンテナとみなすことができる両アンテナ32,33の感度について説明する。本実施形態では、両アンテナ32,33を、プリント配線Wを介して直列接続することにより、本来必要とされる感度が確保されている。これは、複数のバーアンテナを、互いに磁束を奪い合わない程度に離間して配置した場合、各バーアンテナを直列に接続したときの感度は当該各バーアンテナそれぞれの感度を合計した値になることを利用している。
アンテナ装置15によるリクエスト信号の受信について説明する。各アンテナ31〜34においては、各コイル31b〜33b及びコイル34aのループ開口部の各々を貫くリクエスト信号(正確には、リクエスト信号の磁界成分)の時間変動に応じて、当該各コイル31b〜33b及びコイル34aにはそれぞれ電磁誘導により誘導起電力(誘導起電圧)が発生する。そして、それら誘導起電力による各コイル31b〜33b及びコイル34aの両端の電位変動が受信信号として検出される。即ち、各アンテナ31〜34はそれぞれ各コイル31b〜33b及びコイル34aのループ開口部とループ開口部とを結ぶ線分(即ち、各アンテナ31〜34の軸線)に沿う方向の磁界に反応する指向性を有している。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)アンテナ31及び両アンテナ32,33の各端部を互いに離間配置するようにした。このため、当該アンテナ31と両アンテナ32,33との間における鎖交磁束の発生、ひいては相互結合の発生が抑制される。アンテナ31及びアンテナ32,33の各端部間の離間距離を大きくするほど抑制効果が得られる。また、アンテナ31及び両アンテナ32,33の軸線方向における中点P1〜P3を通り且つアンテナ34の軸線に直交する線分と、当該アンテナ31及び両アンテナ32,33の軸線とが互いに90度をなすように、各アンテナ31〜34をそれぞれ配置するようにした。これにより、アンテナ31及びアンテナ32,33の各端部から出た磁束のうちアンテナ34のコイル34a内に入る磁束の数と、同じくコイル34a内からアンテナ31及び両アンテナ32,33の各端部に入る磁束の数とが等しくなる。即ち、アンテナ34のコイル34aを通過する互いに反対方向の磁束の数が同じになり、それらは互いに相殺される。その結果、各アンテナ31〜33とアンテナ34との間における相互結合の発生が抑制される。従って、相互結合の発生に起因するアンテナ装置15の感度の低下が抑制され、当該アンテナ装置15の感度を確保することができる。
<別の実施形態>
なお、本実施形態は、次のように変更して実施してもよい。
12…ケース、13b…プリント基板、15…アンテナ装置、
16…装着手段を構成するバンド、31…アンテナ(第2又は第1のアンテナ)、
31b,32b,33b,34a…コイル、
32…第1又は第2のアンテナを構成するアンテナ(分割体)、
33…第1又は第2のアンテナを構成するアンテナ(分割体)、
34…アンテナ(第3のアンテナ)、O…軸線、P1,P2,P3…中点、
S1,S2,S3,S4…アテナ収容スペース、W…プリント配線、θ1,θ2…角度。
Claims (5)
- 特定の通信対象物との間で所定の無線通信を行う携帯機のケース内に収容されるアンテナ装置において、
XYZ軸からなる直交座標系におけるXY平面に沿う軸線を有するコイルを備えた第1のアンテナと、同じくXY平面に沿う軸線を有するコイルを備えた第2のアンテナと、同じくXY平面に直交するZ軸に対応する軸線を有するコイルを備えた第3のアンテナとを備え、
前記第1及び第2のアンテナは、鉄心及び当該鉄心に巻回されたコイルを備えてなるバーアンテナとして構成し、
第1のアンテナの端部と第2のアンテナの端部とを離間配置すると共に、第1及び第2のアンテナの軸線方向における中点と第3のアンテナの軸線とを結んだ線分であり且つ第3のアンテナの軸線に直交する線分と、当該第1及び第2のアンテナの軸線とが互いに90度をなすように、第1、第2及び第3のアンテナをそれぞれ配置し、
前記第1又は第2のアンテナを鉄心及びコイルを有する複数の分割体から構成するとともに、各分割体のコイルを直列に接続し、
当該各分割体の鉄心端部同士、及び各分割体の鉄心端部と分割されていない第2又は第1のアンテナの鉄心端部とがそれぞれ離間すると共に、各分割体の軸線方向における中点を通り且つ第3のアンテナの軸線に直交する線分と各分割体の軸線とが互いに90度をなし、各分割体の軸線がXYZ軸の何れにも対応しない態様で、XY平面に沿い且つ互いに交差するように、各分割体をそれぞれ配置し、
前記第1又は第2のアンテナを構成する各分割体を合成して一つのアンテナとしてみたとき、その一つのアンテナの軸線が前記直交座標系におけるX軸又はY軸に対応するように各分割体をそれぞれ配置するようにし、また分割されていない第2又は第1のアンテナの軸線がY軸又はX軸に対応するように第2又は第1のアンテナを配置するようにしたアンテナ装置。 - 前記第1又は第2のアンテナを構成する分割体の配置は、それらの個数を2つとし、両分割体を前記直交座標系におけるX軸又はY軸に沿う方向に延びる前記ケースの中心線に対して互いに反対側に配置すると共に、両分割体の軸線方向における中点を通り且つ両分割体の軸線に対して直交する2つの線分と、前記中心線とのなす角度が、それぞれ同じになるように、両分割体を配置するようにしたものである請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記ケース内には前記無線通信を行うための電子部品が実装されたプリント基板を備え、当該プリント基板上に配設されたプリント配線により前記各分割体のコイルを直列に接続するようにした請求項1又は請求項2に記載のアンテナ装置。
- ケースに収容されたアンテナ装置を介して特定の通信対象物との間で所定の無線通信を行うようにした携帯機において、
前記アンテナ装置を請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のアンテナ装置とした携帯機。 - 前記ケースには装着手段を備え、当該装着手段を介して人体の一部に装着可能とした請求項4に記載の携帯機。
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