JP2009002742A - 電子キー機能付き時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】時計本体部の少なくとも一部を金属製とすることにより外観の意匠性を高くしつつ、このように部品金属化を施しても部品点数増加を招くことなく無線通信機構の電波発信性能を高いものとすることができる電子キー機能付き腕時計を提供する。
【解決手段】キーウォッチ3には、車両からID発信要求を受けた際に自身のIDコードを無線返信する無線通信機構29が設けられる。無線通信機構29は、車両からのID発信要求を受信するLF受信アンテナ31と、この要求に応答してRF帯で自身のIDコードを発信するRF発信アンテナ43とを備える。LF受信アンテナ31は、X−Y−Zの3軸方向で電波を受信可能で、Z軸受信アンテナ34が円環状のアンテナボビン38にループアンテナ39が巻かれたアンテナ構造をとる。RF発信アンテナ43は、パターンアンテナ44がアンテナボビン38に組み付けられることによって立体アンテナとして形成される。
【選択図】図4
【解決手段】キーウォッチ3には、車両からID発信要求を受けた際に自身のIDコードを無線返信する無線通信機構29が設けられる。無線通信機構29は、車両からのID発信要求を受信するLF受信アンテナ31と、この要求に応答してRF帯で自身のIDコードを発信するRF発信アンテナ43とを備える。LF受信アンテナ31は、X−Y−Zの3軸方向で電波を受信可能で、Z軸受信アンテナ34が円環状のアンテナボビン38にループアンテナ39が巻かれたアンテナ構造をとる。RF発信アンテナ43は、パターンアンテナ44がアンテナボビン38に組み付けられることによって立体アンテナとして形成される。
【選択図】図4
Description
本発明は、現在時刻を表示する時刻表示機能の他に、無線通信によりキー照合を行うべくキー固有の識別コードを通信対象に無線通信で発信する電子キー機能も持つ電子キー機能付き時計に関する。
近年、車両操作の利便性向上を目的として、車両キーを実際に用いてキー操作を行わなくても例えば車両のドアロック施解錠やエンジン始動が許可又は実行されるハンズフリーシステムを搭載する車両が増えてきている。この種のハンズフリーシステムは、車両のLF発信機からLF帯のリクエストを間欠的に発信させ、このリクエスト信号に応答して携帯機が返信してきたキー固有のIDコード(識別コード)を持つRF帯のIDコード信号を車両のRF受信機で受信し、携帯機のIDコードを車両のIDコードと照らし合わせ、これらIDコードが一致してID照合が成立すれば、ドアロック施解錠やエンジン始動が許可又は実行されるシステムである。
ところで、この種の携帯機には、車両に乗り込むに際して常に携帯しなければならない不便さがあるので、このような煩わしさをなくして利便性を向上したい要望がある。そこで、腕時計に電子キー機能(携帯機機能)を組み込んだ技術が例えば特許文献1に開示されている。この開示技術を採用した場合、運転者は腕時計を腕に装着しておけば、これを以て携帯機も所持した状態となることから、わざわざ車両に乗り込む都度、携帯機所持を確認する手間を省くことが可能となり、車両運転に際して利便性を向上することが可能となる。
この種の電子キー機能には、車両との間で無線通信を行うアンテナとして、車両から発信されたリクエスト信号を受信する受信アンテナと、キー固有のIDコード信号を車両に向けて発信する発信アンテナとが設けられる。このアンテナの一例としては、例えば電子キー機能の無線通信部品が実装された基板にアンテナパターンを印刷することで形成されるパターンアンテナを使用する場合がある。パターンアンテナの具体例は、例えば特許文献2等に開示されている。パターンアンテナを用いた場合、アンテナ形成に際しては基板にアンテナ線を印刷形成する関係上、基板から独立した個別のアンテナ部品が不要となることから、電子キー機能に必要となる部品点数が少なく済む利点がある。
特開2007−17278号公報
特開平7−113365号公報
ところで、この種の電子キー機能付き腕時計には、腕時計を好んで装着してもらうためにも腕時計の意匠性を高くしたい要望があり、その一対策として腕時計のケースを金属製とすることによって腕時計の外観に高級感を出す対策が挙げられる。しかし、この種の金属材料には、時計の電子キー機能が送受信する電波の電波遮蔽部材として働いてしまう特性のあることが知られている。特に、一般的に電子キーの発信電波として使用されるRF帯(例えば300MHz)の電波は、金属に近ければ近いほど金属に影響を受けて電波出力が減衰してしまう特性を持つ波長帯の無線信号である。
このため、電子キー機能の各種部品群の中で例えば基板を腕時計のケースに収納する場合を考えると、携帯性や意匠性の面から腕時計の厚みは極力薄く抑えたい要望があることから、基板はケースの奥深くに収納される取付状態を必然的にとることになる。よって、例えば仮に電子キー機能の発信アンテナとしてパターンアンテナを用いた場合には、基板に印刷形成されたパターンアンテナは必然的にケース、即ち金属材料に近接する状態をとってしまう。従って、電子キー機能付き腕時計にパターンアンテナを用いると、アンテナが金属材料に近づく位置状態をとることになるので、この種の電子キー機能付き腕時計は無線通信時の電波発信強度が相対的に低い問題があった。
また、この種の腕時計はケースが厚みを増すと意匠的に好ましくなく、しかも時計の装着し易さという面からも悪化の懸念があることから、電波発信強度を高くする対策を講じるに際して、例えば仮に部品増加が必要となって腕時計のケースが厚みを増してしまう状況になることは避けたい。よって、何らかの対策を講じて電子キー機能付き腕時計の無線通信性能を向上するにしても、これを電子キー機能の無線通信部品が増加することなく行いたい要望もあった。
本発明の目的は、時計本体部の少なくとも一部を金属製とすることにより外観の意匠性を高くしつつ、このように部品金属化を施しても部品点数増加を招くことなく無線通信機構の電波発信性能を高いものとすることができる電子キー機能付き腕時計を提供することにある。
前記問題点を解決するために、本発明では、時刻を表示する時計機構と、自身が持つ識別コードの照合を通信対象との間で無線通信により行う無線通信機構とを備えた電子キー機能付き時計において、少なくとも一部が金属から成る時計本体部には、非金属から成る蓋部によって閉じられる収納凹部に前記無線通信機構の基板が収納され、当該基板において該基板の収納方向に対して反対側の面に取り付けられた前記無線通信機構の一構成部品に、当該無線通信機構の発信アンテナが前記基板から独立した立体アンテナとして一体に組み付けられていることを要旨とする。
この構成によれば、電子キー機能付き時計の時計本体部は金属製であるので、例えばこれが樹脂製の場合と比較して時計の見栄えに高級感が生じることから、電子キー機能付き時計の意匠性を高くすることが可能となる。また、電子キー機能付き時計は通信対象との間で無線によって自身固有のキーコードとして識別コードを発信するが、この識別コードを発信する発信アンテナは、この時の無線通信を行う無線通信機構の基板において、該基板の収納方向に対して反対側の面に取り付けられた無線通信機構の一構成部品に組み付けられる。このため、時計の金属部品による電波遮蔽の影響を受け難い位置に発信アンテナは配置されるので、発信アンテナが無線通信を行う際に金属材料に影響を受け難くなり、電子キー機能付き時計の無線通信性能も高いものとすることが可能となる。
更に、発信アンテナは基板に組み付けられるに際して、基板に印刷形成されるパターンアンテナではなく、基板から独立した立体アンテナとして無線通信機構の他の一構成部品に一体に組付形成されている。ところで、この種の立体アンテナはアンテナ線を巻回支持する支持部品が必要となるが、本構成においては無線通信機構の一構成部品がこの種のアンテナ支持部品として機能することになるので、発信アンテナ専用の支持部品が不要となる。よって、発信アンテナを基板において基板収納方向と反対側の面に配置すべく、発信アンテナをパターンアンテナから立体アンテナに変更したとしても、部品点数増加の懸念も生じない。
本発明では、前記無線通信機構は、前記通信対象が発信した無線信号を受信可能な受信アンテナを持ち、前記通信対象が発信したコード返信要求を当該受信アンテナで受信すると、これに応答して前記発信アンテナから前記識別コードを前記通信対象に向けて返信する自動返信型であり、前記一構成部品は、前記受信アンテナのアンテナ線を巻回状態で支持するアンテナ支持部品であることを要旨とする。
この構成によれば、受信アンテナのアンテナ支持部品を発信アンテナのアンテナ支持部品としても共用するので、予めアンテナ支持部品として存在する無線通信機構の構成部品を発信アンテナのアンテナ支持部品としても使用することになる。ところで、アンテナ巻回支持用として働くこの種のアンテナ支持部品は、アンテナを支持するに際して好適な形状や材質等で形成されている。よって、発信アンテナを受信アンテナのアンテナ支持部品に一体に組み付ければ、発信アンテナを無線通信機構の一構成部品に一体に組み付けるに際して、発信アンテナを好適な箇所に取り付けることが可能となる。
本発明では、前記受信アンテナは、X軸、Y軸及びZ軸の3軸方向に飛ぶ電波を受信可能となるように、前記3軸を各々の検出方向とする3つの受信アンテナから成る3軸対応型であり、前記発信アンテナは、3つの前記受信アンテナのうち前記基板において前記収納方向に対して反対側の面に取り付けられた前記受信アンテナの当該アンテナ支持部品に形成されていることを要旨とする。
この構成によれば、電子キー機能付き時計の受信アンテナはX−Y−Z方向の電波を受信可能な3軸対応型であるので、電子キー機能付き時計は電波を3軸方向で受信することが可能となる。このため、電子キー機能付き時計の受信感度が高いものとなるので、通信対象から電子キー機能付き時計に向けて発信された電波をより確実に受信することが可能となる。
本発明によれば、時計本体部の少なくとも一部を金属製とすることにより外観の意匠性を高くしつつ、このように部品金属化を施しても部品点数増加を招くことなく無線通信機構の電波発信性能を高いものとすることができる。
以下、本発明を具体化した電子キー機能付き腕時計の一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、実際に車両キーを操作しなくても、ドアロック施解錠やエンジン始動を行うことが可能なハンズフリーシステム2が搭載されている。ハンズフリーシステム2は、キー固有のIDコード(識別コード)を無線通信で発信する電子キーが用いられるが、本例においてはこの種の電子キーとして、腕時計に電子キー機能が組み込まれたキーウォッチ3が使用されている。ハンズフリーシステム2は、車両1からキー情報返信要求(コード返信要求)としてリクエスト信号Srqを発信させ、このリクエスト信号Srqをキーウォッチ3が受信すると、それに応答する形でキーウォッチ3がIDコードを乗せたID信号Sidを車両1に返信し、キーウォッチ3のIDコードが車両1のIDコードと一致すると、ドアロック施解錠やエンジン始動が許可又は実行されるシステムである。なお、車両1が通信対象に相当し、キーウォッチ3が電子キー機能付き時計に相当する。
図1に示すように、車両1には、実際に車両キーを操作しなくても、ドアロック施解錠やエンジン始動を行うことが可能なハンズフリーシステム2が搭載されている。ハンズフリーシステム2は、キー固有のIDコード(識別コード)を無線通信で発信する電子キーが用いられるが、本例においてはこの種の電子キーとして、腕時計に電子キー機能が組み込まれたキーウォッチ3が使用されている。ハンズフリーシステム2は、車両1からキー情報返信要求(コード返信要求)としてリクエスト信号Srqを発信させ、このリクエスト信号Srqをキーウォッチ3が受信すると、それに応答する形でキーウォッチ3がIDコードを乗せたID信号Sidを車両1に返信し、キーウォッチ3のIDコードが車両1のIDコードと一致すると、ドアロック施解錠やエンジン始動が許可又は実行されるシステムである。なお、車両1が通信対象に相当し、キーウォッチ3が電子キー機能付き時計に相当する。
ハンズフリーシステム2を以下に説明すると、車両1には、車両キーとして使用されるキーウォッチ3との間でID照合を行うスマートECU4が設けられている。スマートECU4には、ドア等に埋設されて車外にLF帯の信号を発信可能な車外LF発信機5と、車内床下等に埋設されて車内にLF帯の信号を発信可能な車内LF発信機6と、車内バックミラー等に埋設されてRF帯の信号を受信可能なRF受信機7とが接続されている。これらLF発信機5,6は、リクエスト信号Srqを周囲に発信可能であって、車外LF発信機5が車両周囲にリクエスト信号Srqの車外通信エリアE1(図2参照)を形成し、車内LF発信機6が車内全域にリクエスト信号Srqの車内通信エリアE2(図2参照)を形成する。
図1に示すように、スマートECU4には、例えば車外ハンドルノブ等に埋設されたタッチセンサ8が接続されている。タッチセンサ8は、操作者が施錠状態のドアロックを解除する時にハンドルノブをタッチする操作を検出する。スマートECU4には、例えばハンドルノブに設けられたロックボタン9が接続されている。ロックボタン9は、操作者が解除状態のドアロックを施錠する時に押し操作される。スマートECU4には、ドアロックの施解錠を制御するドアECU10が車内LAN(Local Area Network)11を通じて接続されている。ドアECU10は、スマートECU4からの指令に基づきドアロックモータ12を駆動することでドアロックを施錠状態又は解錠状態にする。
車両1が駐車状態(エンジン停止及びドアロック施錠状態)の際、スマートECU4は、車外LF発信機5からLF帯のリクエスト信号Srqを断続的に発信させ、車両周辺に車外通信エリアE1を形成する。キーウォッチ3がこの車外通信エリアE1に入り込んでリクエスト信号Sr qを受信すると、キーウォッチ3はリクエスト信号Srqに応答する形で、自信のIDコードを乗せたID信号SidをRF帯の信号で返信する。スマートECU4は、RF受信機7を介してID信号Sidを受信すると、自身に登録されたIDコードとキーウォッチ3のIDコードとを照らし合わせてID照合(車外照合)を行う。スマートECU4は車外照合が成立すると、内部のメモリに車外照合成立フラグを立てるなどして車外照合成立を認識するとともに、待機中のタッチセンサ8を起動させる。ドアECU10は、車外照合成立下においてタッチセンサ8が車外ハンドルノブへのタッチ操作を検出すると、ドアロックモータ12を一方側に回転させ、施錠状態のドアロックを解除する。
一方、車両1が停止状態(エンジン停止及びドアロック解除状態)の際、スマートECU4は、ロックボタン9が押されたことを検出すると、車外LF発信機5からリクエスト信号Srqを発信させる。スマートECU4は、このリクエスト信号Srqを受けてキーウォッチ3が返信してきたID信号Sidにおいて車外照合が成立した事を認識すると、ドアECU10にドアロック施錠要求を出力する。ドアロック施錠要求を受けたドアECU10は、ドアロックモータ12を他方側に回転させて解除状態のドアロックを施錠する。
スマートECU4には、車載電装品の電源を管理する電源ECU13と、エンジン14の点火制御及び燃料噴射制御を行うエンジンECU15とが車内LAN11を通じて接続されている。電源ECU13には、車載アクセサリやエンジンを作動させる際に操作するエンジンスタートスイッチ16と、車載アクセサリに繋がるACCリレー17と、エンジンECU15に繋がるIGリレー18とが接続されている。
スマートECU4は、車外照合が成立してドアロックが解除された後、例えばカーテシスイッチ等(図示略)からドアが開けられた事を検出すると、運転者が乗車すると認識して車内LF発信機6からリクエスト信号Srqを発信し、車内に車内通信エリアE2を形成する。スマートECU4は、キーウォッチ3がこの車内通信エリアE2に入り込んで返信したID信号SidをRF受信機7で受信すると、自身に登録されたIDコードとキーウォッチ3のIDコードとを比較してID照合(車内照合)を行う。スマートECU4は、車内照合が成立すると、内部のメモリに車内照合成立フラグを立てて車内照合成立を認識する。
乗車した運転者がブレーキペダルを踏みながらエンジンスタートスイッチ16をエンジンオン操作すると、この操作を検出した電源ECU13は、スマートECU4に車内照合結果を確認する。電源ECU13は、スマートECU4から室内照合が成立している通知を受けると、ACCリレー17及びIGリレー18をオンするとともに、エンジンECU15に起動信号を出力する。起動信号を受けたエンジンECU15は、スマートECU4との間で、車内照合結果の確認と、通信先がペアを成すスマートECU4であることを確認するペアリングとを暗号化通信により行う。これら両条件の確認を済ませたエンジンECU15は、点火制御及び燃料噴射制御を開始してエンジン14を始動させる。
キーウォッチ3がワイヤレスキー機能を持つ場合、この種のキーウォッチ3には、キーウォッチ3でのスイッチ操作で車両1のドアロックを施錠する際に操作するロックスイッチ19と、同じくキーウォッチ3でのボタン操作で車両1のドアロックを解錠する際に操作するアンロックスイッチ20とが設けられている。キーウォッチ3は、ロックスイッチ19が押し操作された事を検出すると、自身固有のIDコードと施錠要求とを乗せた施錠要求信号SaをRF帯の信号で発信し、解錠状態にある車両1のドアロックを施錠状態にする。また、キーウォッチ3は、アンロックスイッチ20が押し操作された事を検出すると、自身固有のIDコードと解錠要求とを乗せた解錠要求信号SbをRF帯の信号で発信し、施錠状態にある車両1のドアロックを解錠状態にする。
図3に示すように、キーウォッチ3には、時計盤21が配置された略円形平板形状を成す本体部22と、その本体部22に連結された一対のバンドリング23,23とが形成されている。本体部22の外周には、本体部22の外周枠体を成す円環形状のフレーム部24が形成され、このフレーム部24の端縁位置に、一対のバンドリング23,23が各々のバンド接合部23aを介して連結されている。キーウォッチ3は、金属による光沢感によって高意匠性を持つべくフレーム部24及びバンドリング23(バンド接合部23aを含む)が例えばアルミニウムや鉄等の金属から形成されている。キーウォッチ3は、本体部22の表面22a(図3の上面)側の位置に時計機構(ムーブメント)25が収納され、本体部22の表面22aが時刻表示面となっている。時計機構25は、これ自身で1部品として扱えるようにユニット化された部品であるとともに、自身が持つ電池(図示略)を電源に作動する。なお、本体部22及びバンドリング23が時計本体部を構成する。
図3及び図4に示すように、キーウォッチ3の裏面22b(図3の下面)には、キーウォッチ3のキー系の各種無線通信部品を収納する収納凹部26が凹設されている。この収納凹部26は、円形平板状で樹脂から成る蓋部27を、例えば複数のネジ28(図3は1つのみ図示)で本体部22に取り付けることで開口部位が閉じられ、この閉じられた空間がキー系無線通信部品の収納空間となる。
図3〜図5に示すように、この収納凹部26には、キー系無線通信部品として車両1との間でハンズフリー通信やワイヤレス通信を行う無線通信機構29が収納されている。この無線通信機構29には、無線通信機構29の各種電子部品が実装される円板形状を成した基板30が設けられている。本例の基板30は、時計機構25とは反対側の面(図3の下面)が実装面30aをとりつつ、時計機構25側の面(図3の上面)が裏面30bとなる向きで収納凹部26に配置されている。基板30は、裏面30bを時計機構25側に向けた状態で、図3に示す+Z軸方向を収納方向(図3の矢印R方向)として収納凹部26に収納される。
図5に示すように、基板30には、車両1からキーウォッチ3に向けて発信されるLF帯の各種信号を受信可能なLF受信アンテナ31が設けられている。このLF受信アンテナ31は、アンテナ軸がX−Y−Z軸の3軸をとる3軸対応型アンテナであって、X軸、Y軸及びZ軸の各々のアンテナ軸ごとに独立した3つのアンテナユニットから成り、本例においてはX軸受信アンテナ32、Y軸受信アンテナ33及びZ軸受信アンテナ34を持つ。これら受信アンテナ32〜34は、基板30に対して別部品として形成された立体アンテナから成り、これらが基板30に電気接続された取り付け状態をとる。なお、LF受信アンテナ31が受信アンテナに相当する。
図5及び図6に示すように、X軸受信アンテナ32は、直方体形状を成すアンテナ収納ケース32aと、そのアンテナ収納ケース32a内に収納されたバーアンテナ32b(図6参照)とから成り、基板30の裏面側に取り付けられている。X軸受信アンテナ32は、X軸方向に飛ぶ電波を受信可能となるように、自身のアンテナ軸LxがX−Y−Z軸の直交座標系においてX軸に沿う向きをとるように配置されている。
Y軸受信アンテナ33は、第1Y軸アンテナ部品35及び第2Y軸アンテナ部品36の2部品から成り、これら2部品でY軸方向に飛ぶ電波を受信可能となっている。ところで、この種の受信アンテナには、高い受信特性を持たせるにはどうしてもサイズが大きくなる現状があり、充分な受信特性を持つY軸アンテナをキーウォッチ3に収納しようとした場合、キーウォッチ3の小型化との兼ね合いで収納スペースが足りなくなることがある。よって、本例のようにY軸受信アンテナ33が2部品から成るのは、キーウォッチ3内の収納スペースが限られていても、小サイズの2つの低受信感度のアンテナ部品を使用して、Y軸方向に飛ぶ電波を受信可能としているからである。
これらY軸アンテナ部品35,36は、直方体形状を成すアンテナ収納ケース35a,36aと、そのアンテナ収納ケース35a,36a内に収納されたバーアンテナ35b,36bとから成り、基板30の裏面側に取り付けられている。また、第1Y軸アンテナ部品35及び第2Y軸アンテナ部品36は、バーアンテナ35bの一端子とバーアンテナ36bの一端子とを電気配線37で電気的に接続することによって直列接続されている。X軸受信アンテナ32、第1Y軸アンテナ部品35及び第2Y軸アンテナ部品36は、互いに隣り合うもの同士が120度の角度向きをとるように配置されている。
低受信感度の2つのY軸アンテナ部品35,36で、充分な受信感度を有する受信アンテナとなるのは以下の理由からである。図6に示すように、第1Y軸アンテナ部品35(バーアンテナ35b)のアンテナ軸Ly1と、第2Y軸アンテナ部品36(バーアンテナ36b)のアンテナ軸Ly2とを結ぶ交点をPyとし、Z軸受信アンテナ34(図3〜図5参照)の軸心Pzと交点Pyとを結ぶ線分をLkとする。そして、アンテナ軸Ly1と線分Lkとが成す角度θ1と、アンテナ軸Ly2と線分Lkとが成す角度θ2とが同じとなるように、第1Y軸アンテナ部品35と第2Y軸アンテナ部品36とを配置する。
こうすると、例えばX軸成分の磁界HxがY軸アンテナ部品35,36に付与された場合、各Y軸アンテナ部品35,36の検出磁界をベクトルで考えると、第1Y軸アンテナ部品35は磁界成分Hxaを検出し、第2Y軸アンテナ部品36は磁界成分Hxbを検出する。このとき、これら磁界成分Hxaにより誘起される誘導起電力と、磁界成分Hxbにより誘起される誘導起電力とは、大きさが同じで正負が逆の値をとることになり、Y軸アンテナ部品35,36の直列回路で発生するX軸成分の誘導起電力の値は「0」となる。この結果、Y軸アンテナ部品35,36はX軸成分の磁界Hxに対して感度を持たず、Y軸方向にのみ検出感度を持つことになる。従って、直列接続したY軸アンテナ部品35,36を、角度θ1及び角度θ2が同じ値をとるように傾けて配置すれば、Y軸アンテナ部品35,36は受信アンテナ軸が1軸成分、本例においてはY軸成分を検出する受信アンテナとなる。
図3〜図5及び図7に示すように、Z軸受信アンテナ34は、円環形状を成す樹脂製のアンテナボビン38と、このアンテナボビン38の外周に複数回に亘りアンテナ線が巻回されたループアンテナ39とから成り、基板30の実装面側に取り付けられている。Z軸受信アンテナ34は、Z軸方向に飛ぶ電波を受信可能となるように、自身のアンテナ軸Lz(図3参照)がX−Y−Z軸の直交座標系においてZ軸と沿うように配置されている。なお、アンテナボビン38が一構成部品(アンテナ支持部品)に相当する。
アンテナボビン38は、基板30の周縁に沿うような円環形状に形成され、例えば半田やネジ等によって基板30に取り付け固定されている。アンテナボビン38の外周面には、ボビン側面方向に開口する深めの凹部40が形成され、この凹部40にループアンテナ39が巻回取り付けされている。アンテナボビン38は、自身の外周に深めの凹部40を持つ形状をとることによってボビン厚さ方向(図3及び図4の上下方向)一対の支持片41,42を持つ形状をとり、本例は基板30への取り付け状態において蓋部27側に位置するものを蓋側支持片41とし、基板30側に位置するものを基板側支持片42とする。これら支持片41,42は、アンテナボビン38の周方向全域亘り形成され、X−Y−Z軸の直交座標系においてX−Y平面方向に延びている。
図3、図4及び図7に示すように、基板30の実装面側には、キーウォッチ3から車両1に向けてRF帯の各種信号を発信可能なRF発信アンテナ43が設けられている。本例のRF発信アンテナ43は、細い金属平板形状を成すプレートアンテナ44をZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に這わせるアンテナ構造をとり、アンテナボビン38をZ軸受信アンテナ34と共用する取り付け状態をとることで、基板30から独立したアンテナ部品である立体アンテナとして形成されている。なお、RF発信アンテナ43が発信アンテナに相当する。
プレートアンテナ44は、細い金属平板を円環状の蓋側支持片41に沿わせて配置することによって略円環形状を成しつつ、自身のアンテナ軸Lr(図4参照)がX−Y−Z軸の直交座標系においてZ軸に沿う向きとなるように配置されている。プレートアンテナ44は、モールド成形によってアンテナボビン38に一体形成されている。プレートアンテナ44は、蓋側支持片41の外表面41aにおいて半径方向内側寄りの位置に配置され、一対のプレートアンテナ端子(アンテナ線の端部)がアンテナボビン38の側壁38aを伝って基板30側まで延び、その延びた先端が例えば半田等によって基板30に電気接続されている。
また、本例のプレートアンテナ44は、基板30において時計機構25(いわゆるムーブメント)とは反対側の基板面(即ち、基板30の実装面30a)に取り付けられたZ軸受信用のアンテナボビン38に取り付けられていることから、時計機構25の筐体部分を成す金属製のフレーム部24やバンド接合部23aによって電波遮蔽の影響を受けてしまうような状況になり難い離れた箇所に位置する配置状態をとる。具体的に言うと、例えば時計厚さ方向において蓋部27側に向かう方向を反収納方向T(図3参照)とすると、本例のプレートアンテナ44は、フレーム部24やバンド接合部23aの金属部品を比較対象とした場合、この金属部品の反収納方向Tの末端位置に配置されている。
図3〜図5に示すように、アンテナボビン38には、LF受信アンテナ31の受信強度(受信特性)を向上するアブソシールド45が設けられている。アブソシールド45は、ループアンテナ39の外周に円環状に巻き付け固定された外側アブソシールド45aと、ループアンテナ39の内周とアンテナボビン38の壁面との間に円環状に巻き付け固定された内側アブソシールド45bの2部品から成る。アブソシールド45a,45bは、アンテナボビン38の内周部(即ち、Z軸方向)に導かれる磁束を多くすることにより、LF受信アンテナ31のZ軸方向の受信特性を高くするように働く。
図3、図4及び図7に示すように、本例のアンテナボビン38は円環状を成していることから、アンテナボビン38の内周部には、アンテナボビン38の内周面と基板30の実装面30aと蓋部27の内面とに囲まれることによって空間ができる状態となっている。本例においては、この空間が無線通信機構29の部品収納スペース46として使用されている。
基板30の実装面30aには、無線通信機構29を統括制御するCPU47、LF受信アンテナ31で受信したLF信号を復調及び増幅する受信IC48、CPU47から得た発信データを変調する発信IC49、無線通信機構29の電源となるボタン電池50の取付先となる一対の電池ターミナル51,52とが設けられている。電池ターミナル51,52は、略十字形状を成す−端子電池ターミナル51と、板形状の+端子電池ターミナル52とから成る。基板30上にあるこれら各種部品は、例えばチップマウンタによって基板30に実装され、部品収納スペース46に収納配置されている。
キーウォッチ3がLF受信アンテナ31(32〜34)でリクエスト信号Srqを受信すると、受信IC48は、このリクエスト信号Srqを復調及び増幅してCPU47に出力する。CPU47は、受信IC48から復調後のLFデータを入力するとそのデータ内容を解読し、このLFデータがリクエスト信号Srq、即ちID信号返信要求の旨を表す信号であれば、そのリクエスト信号Srqに応答する形で、IDコードを持つ発信データを発信IC49に出力する。発信IC49は、このIDコードを乗せたID信号Sidを生成し、これをRF発信アンテナ43からRF帯の信号で車両1に向けて返信する。
部品収納スペース46には、キーウォッチ3に取り付けられるボタン電池50を側方から支持する樹脂製の電池支持枠53が収容されている。この電池支持枠53は、平断面略三日月形状を成すとともに、収納状態にあるボタン電池50を少なくとも一部で支持する部品である。電池支持枠53は、基板30側の面(図4の下面)が開口した状態をとり、その内部にCPU47等の電子部品を収納する取り付け状態をとる。基板30及び電池支持枠53は、これらに通された複数のネジ54を本体部22に螺着することによってキーウォッチ3に組み付けられている。
さて、この種のRF発信アンテナ43は発信信号として高周波信号を発信するものであるが、このRF発信アンテナが持つ特性としては、金属部品の近くに位置すると、この金属部材が電波遮蔽部材として機能して、RF発信アンテナ43の電波発信強度が減衰する現状があり、特にRF発信アンテナ43が金属部品に近ければ近いほど発信強度減衰が顕著になる特性がある。ところで、本例のキーウォッチ3は本体部22のフレーム部24やバンドリング23(バンド接合部23aを含む)を金属製とすることで、高級感を醸し出して意匠性を高めているが、この場合は例えば仮にRF発信アンテナ43がキーウォッチ3のフレーム部24やバンド接合部23aの近くに位置すると、これら部品は金属製であるので、これら金属部品に影響を受けてRF発信アンテナ43の電波発信強度が減衰することになってしまう。
そこで、本例においては、LF受信アンテナ31のZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に、RF発信アンテナ43のアンテナ線(プレートアンテナ44)を組み付けることにより、この種の電波発信系アンテナとして立体アンテナのRF発信アンテナ43を用いている。ここで、無線通信機構29の部品配置位置を見てみると、基板30は実装面30aが時計機構25(要は、フレーム部24やバンド接合部23a)に対して反対側の面をとっており、Z軸受信アンテナ34はこの実装面30aに取り付けられていることから、これはフレーム部24やバンド接合部23aの金属部品による電磁遮蔽の影響を受け難い位置に配置していると言える。よって、本例はこのZ軸受信アンテナ34にRF発信アンテナ43を一体に組み込む構造をとっていることから、発信アンテナ43は結果として、時計機構25の筐体部分を成す金属製のフレーム部24やバンド接合部23aによって電波遮蔽の影響を受けてしまう状況になり難い位置にRF発信アンテナ43が配置される。このため、RF発信アンテナ43が電波発信に際して金属部品であるフレーム部24やバンド接合部23aに影響を受け難くなり、RF発信アンテナ43の高い電波発信性能が確保される。
また、RF発信アンテナ43がZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に組み付けられていることから、Z軸受信アンテナ34とRF発信アンテナ43とで1つのアンテナボビン38を共用することになる。このため、例えばZ軸受信アンテナ34とRF発信アンテナ43とで各々個別のボビン部品を用意する場合に比べ、ボビン部品が1つで済むことになり、ボビン部品の部品点数削減、部品組付工数削減、ボビン部品に要する部品コスト削減等にも効果がある。
実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)キーウォッチ3内の基板30の表裏面のうち裏面側に位置する実装面30aに取り付いた受信系のアンテナボビン38にアンテナ線を一体に組み付け、この立体アンテナをRF発信アンテナ43として使用する。このため、発信アンテナ43の配置位置は、時計機構25の筐体部分を成す金属製のフレーム部24やバンド接合部23aによる電波遮蔽の影響を受け難い箇所に位置する配置状態をとる。よって、RF発信アンテナ43が電波発信を行う際に、フレーム部24やバンド接合部23aの金属部品に影響を受け難くなり、RF発信アンテナ43の充分な電波発信性能を確保することができる。また、Z軸受信アンテナ34とRF発信アンテナ43とで1つのアンテナボビン38を共用するので、これまでパターンアンテナであったRF発信アンテナを立体アンテナとする場合であっても、Z軸受信アンテナ34及びRF発信アンテナ43の各々に専用のアンテナボビンを用意する必要がないことから、ボビン部品に係る部品点数を増加させずに済み、しかもこの種のボビン部品に係るコストも低く抑えることができる。
(1)キーウォッチ3内の基板30の表裏面のうち裏面側に位置する実装面30aに取り付いた受信系のアンテナボビン38にアンテナ線を一体に組み付け、この立体アンテナをRF発信アンテナ43として使用する。このため、発信アンテナ43の配置位置は、時計機構25の筐体部分を成す金属製のフレーム部24やバンド接合部23aによる電波遮蔽の影響を受け難い箇所に位置する配置状態をとる。よって、RF発信アンテナ43が電波発信を行う際に、フレーム部24やバンド接合部23aの金属部品に影響を受け難くなり、RF発信アンテナ43の充分な電波発信性能を確保することができる。また、Z軸受信アンテナ34とRF発信アンテナ43とで1つのアンテナボビン38を共用するので、これまでパターンアンテナであったRF発信アンテナを立体アンテナとする場合であっても、Z軸受信アンテナ34及びRF発信アンテナ43の各々に専用のアンテナボビンを用意する必要がないことから、ボビン部品に係る部品点数を増加させずに済み、しかもこの種のボビン部品に係るコストも低く抑えることができる。
(2)RF発信アンテナ43を金属部品から遠ざけるに際して、RF発信アンテナ43のアンテナ線をZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に組み付けることによってこれを実現している。このため、RF発信アンテナ43のアンテナ線の取付先がアンテナボビン38であるので、RF発信アンテナ43を金属部品から極力遠ざける位置に配置するに際して、このアンテナ線をボビン部品というアンテナ巻き付け箇所として好適な箇所に取り付けることができる。
(3)LF受信アンテナ31は電波受信方向がX−Y−Z軸方向の3軸対応型であるので、車両1から発信されるリクエスト信号Srqを3軸方向で受信することが可能となり、LF受信アンテナ31の電波受信特性を高いものとすることができる。
(4)RF発信アンテナ43のアンテナ線をキーウォッチ3のアンテナ部品に組み付けてキーウォッチ3の金属部品から遠ざけるに際して、このアンテナ線はこれらアンテナ部品の中で最も金属部品による電磁遮蔽の影響を受け難い位置に配置されたZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に組み付けられる。このため、RF発信アンテナ43のアンテナ線は金属部品から最も離れた箇所に位置することになり、RF発信アンテナ43の電波発信特性を極力高く設定することができる。
(5)Z軸受信アンテナ34のアンテナボビン38を円環状に形成し、この形状をとったアンテナボビン38の内周部にできる空間を、無線通信機構29の各種部品を配置する部品収納スペース46として利用している。このため、キーウォッチ3の内部空間を有効利用することができ、キーウォッチの更なる小型化に効果が高い。
(6)アンテナボビン38には、Z軸受信アンテナ34の電波受信特性を高くすることに寄与するアブソシールド45が取り付けられている。このため、キーウォッチ3がLF信号を受信する際には、多くの受信電波をZ軸受信アンテナ34に導くことが可能となるので、Z軸受信アンテナ34ひいてはLF受信アンテナ31の電波受信強度を向上することができる。
(7)RF発信アンテナ43のプレートアンテナ44をZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に組み付けるに際しては、このプレートアンテナ44がアンテナボビン38の蓋側支持片41の外表面41aに取り付けられる立体アンテナ構造をとるが、プレートアンテナ44は蓋側支持片41において半径方向内側寄りに配置される。このため、フレーム部24の周縁からは離れた位置にプレートアンテナ44が配置されることになるので、キーウォッチ3内の金属部品による電磁遮蔽の影響を一層受け難い位置にRF発信アンテナ43が配置されることになり、RF発信アンテナ43の電波発信精度確保に一層寄与する。また、アンテナボビン38にRF発信アンテナ43を組み込むに際して、RF発信アンテナ43用のプレートアンテナ44の長さが短く済むことにもなるので、アンテナ線の材料費を少なく抑えることができる。
(8)RF発信アンテナ43のアンテナ線が組み込まれたZ軸受信アンテナ34用のアンテナボビン38を製造するに際しては、金型内に金属材を入れてそこに樹脂材を射出する製法であるモールド成形が使用される。このため、RF発信アンテナ43が組み込まれた信号受信系のアンテナボビン38を簡単な製法で製造することができ、量産する場合も低コストで困難無く実施することができる。
なお、実施形態はこれまでの構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ RF発信アンテナ43のアンテナ線をキーウォッチ3内の金属部品による電磁遮蔽を受け難い位置に配置すべくこれを立体アンテナとする場合、RF発信アンテナ43のアンテナ線の取付先は必ずしもZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に限定されない。即ち、キーウォッチ3の金属部品に対して反対側の基板面に位置するアンテナ部品であれば、この取付先は特に限定されない。
・ RF発信アンテナ43のアンテナ線をキーウォッチ3内の金属部品による電磁遮蔽を受け難い位置に配置すべくこれを立体アンテナとする場合、RF発信アンテナ43のアンテナ線の取付先は必ずしもZ軸受信アンテナ34のアンテナボビン38に限定されない。即ち、キーウォッチ3の金属部品に対して反対側の基板面に位置するアンテナ部品であれば、この取付先は特に限定されない。
・ RF発信アンテナ43のアンテナ線をアンテナボビン38に組み付ける際、この組付部位は、必ずしもアンテナボビン38の蓋側支持片41の外表面41aであることに限定されない。例えば、RF発信アンテナ43のアンテナ線がアンテナボビン38の内部に埋設される組付状態をとってもよく、RF発信アンテナ43の信号発信強度が確保できれば、その組付位置は特に限定されない。
・ RF発信アンテナ43のアンテナ線をアンテナボビン38の蓋側支持片41に取り付ける場合、この配置位置は必ずしも蓋側支持片41の外表面41aにおいて径方向内側寄りに限定されず、その径方向外側寄りの位置に配置してもよい。
・ RF発信アンテナ43のアンテナ線をLF受信アンテナ31のボビン部品に組み付ける場合、この組付先は必ずしもZ軸受信アンテナ34であることに限定されない。例えば、基板30の実装面30aにX軸受信アンテナ32やY軸受信アンテナ33が組み付いていれば、これらのボビン部品にRF発信アンテナ43のアンテナ線を組み付けてもよい。
・ Z軸受信アンテナ34のアンテナボビン38は、必ずしも円環状を成す形状をとることに限らず、これは例えば円形平板状でもよく、形状は特に限定されない。
・ LF受信アンテナ31は、受信アンテナ32〜34から成る3軸対応のものに限定されず、これは1軸アンテナでもよいし、或いは2軸アンテナでもよい。
・ LF受信アンテナ31は、受信アンテナ32〜34から成る3軸対応のものに限定されず、これは1軸アンテナでもよいし、或いは2軸アンテナでもよい。
・ 無線通信機構29で用いる電池は、必ずしもボタン電池50である必要はなく、例えばマンガン乾電池、アルカリ乾電池、ニッケル系一次電池、リチウム電池等の電池を用いてもよい。また、基板30やボタン電池50は、必ずしも時計機構25と無線通信機構29との各々で分かれている必要はなく、時計機構25及び無線通信機構29で共用してもよい。
・ アンテナによってできる部品収納スペース46は、Z軸受信アンテナ34の環状のアンテナボビン38によってできる空間であることに限定されない。例えば、X軸受信アンテナ32やY軸受信アンテナ33によってキーウォッチ3内に空間ができるのであれば、これを部品収納スペース46として用いてもよい。
・ アンテナボビン38と電池支持枠53とは、必ずしも別体であることに限らず、これらを一体部品としてもよい。この場合、キーウォッチ3を組み立てる際に、その組立行程を減らすことができ、組立作業の簡素化を図ることができる。
・ ハンズフリーシステム2は、ドアロック施解錠機能に関し、ドア施錠状態の車両1にキーウォッチ3が近づくと自動でドアロックが解錠され、ドア解錠状態の車両1からキーウォッチ3が離れると自動でドアロックが施錠されるシステムでもよい。
・ キーウォッチ3は、必ずしもハンズフリー機能及びリモートコントロール機能の両方を持つ必要はなく、これら両機能のうち一方を持つものであればよい。
・ キーウォッチ3は、必ずしも腕時計に限らず、時刻を指し示すものであれば、その機能及び形状等は特に限定されない。
・ キーウォッチ3は、必ずしも腕時計に限らず、時刻を指し示すものであれば、その機能及び形状等は特に限定されない。
・ キーウォッチ3は、必ずしも車両1のハンズフリーシステム2に採用されることに限らず、キーから無線でキーコードを飛ばす電子キーシステムであれば、その採用対象は特に限定されない。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1〜3のいずれかにおいて、前記無線通信機構の前記発信アンテナは、前記無線通信機構の一構成部品の外表面位置に配置されている。この構成によれば、無線通信機構の一構成部品において基板から最も遠い箇所となる表面位置に発信アンテナを配置するので、発信アンテナを金属部品から極力遠い位置に配置することが可能となり、電子キー機能付き時計の無線通信性能を一層向上することが可能となる。
(1)請求項1〜3のいずれかにおいて、前記無線通信機構の前記発信アンテナは、前記無線通信機構の一構成部品の外表面位置に配置されている。この構成によれば、無線通信機構の一構成部品において基板から最も遠い箇所となる表面位置に発信アンテナを配置するので、発信アンテナを金属部品から極力遠い位置に配置することが可能となり、電子キー機能付き時計の無線通信性能を一層向上することが可能となる。
(2)請求項2又は3において、前記アンテナ支持部品の内径側には、前記無線通信機構の各種部品を収納し得る収納部が形成されている。この構成によれば、アンテナ支持部品の内径側を部品収納スペースとして使用することが可能となるので、時計本体部の内部の収納スペースを有効利用することが可能となる。
(3)請求項2又は3において、前記アンテナ支持部品には、前記アンテナ支持部品に巻回された前記発信アンテナ又は前記受信アンテナを通る磁束数を増やし得る電波強度補助部品が取り付けられている。この構成によれば、電波強度補助部品によってアンテナの電波強度が向上するので、電子キー機能付き時計の無線通信性能の更なる確保に効果が高い。
1…通信対象としての車両、3…電子キー機能付き時計としてのキーウォッチ、22…時計本体部を構成する本体部、23…時計本体部を構成するバンド部、25…時計機構、26…収納凹部、27…蓋部、29…無線通信機構、30…基板、31(32〜34)…受信アンテナとしてのLF受信アンテナ、38…一構成部品(アンテナ支持部品)としてのアンテナボビン、43…発信アンテナとしてのRF発信アンテナ、R…収納方向。
Claims (3)
- 時刻を表示する時計機構と、自身が持つ識別コードの照合を通信対象との間で無線通信により行う無線通信機構とを備えた電子キー機能付き時計において、
少なくとも一部が金属から成る時計本体部には、非金属から成る蓋部によって閉じられる収納凹部に前記無線通信機構の基板が収納され、当該基板において該基板の収納方向に対して反対側の面に取り付けられた前記無線通信機構の一構成部品に、当該無線通信機構の発信アンテナが前記基板から独立した立体アンテナとして一体に組み付けられていることを特徴とする電子キー機能付き時計。 - 前記無線通信機構は、前記通信対象が発信した無線信号を受信可能な受信アンテナを持ち、前記通信対象が発信したコード返信要求を当該受信アンテナで受信すると、これに応答して前記発信アンテナから前記識別コードを前記通信対象に向けて返信する自動返信型であり、
前記一構成部品は、前記受信アンテナのアンテナ線を巻回状態で支持するアンテナ支持部品であることを特徴とする請求項1に記載の電子キー機能付き時計。 - 前記受信アンテナは、X軸、Y軸及びZ軸の3軸方向に飛ぶ電波を受信可能となるように、前記3軸を各々の検出方向とする3つの受信アンテナから成る3軸対応型であり、
前記発信アンテナは、3つの前記受信アンテナのうち前記基板において前記収納方向に対して反対側の面に取り付けられた前記受信アンテナの当該アンテナ支持部品に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電子キー機能付き時計。
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