JP4631121B2 - 固形せっけん - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔や身体等に使用される皮膚洗浄用の固形せっけんに関し、さらに詳しくは皮膚への刺激性が低く、溶け崩れ難く、泡立ちと使用感が良好な固形せっけんに関する。
【0002】
【従来の技術】
せっけんは、古くから顔や身体等の洗浄剤として使用されており、生分解性がよく環境に優しいという優れた特質もあり、中でも固形せっけんはその手軽さから最も一般的な皮膚洗浄剤として現在も広く使用されている。しかし、固形せっけんの主剤として脂肪酸のアルカリ金属塩が主に使用されており、水に溶解すると加水分解を起こしてpH10前後のアルカリ性を示す。人の皮膚は弱酸性であるが、皮膚がアルカリ性となった場合、皮膚は外部からの刺激に対して影響を受けやすい感受性の高い皮膚になり、皮膚疾患の原因となる。したがって、特に過敏症などの皮膚疾患を有する皮膚には、脂肪酸のアルカリ金属塩からなる固形せっけんの使用が問題となる場合があった。そのため、遊離の脂肪酸をせっけんに添加して皮膚への刺激を低下した、いわゆる過脂肪せっけんも開発されているが、pHは9〜10であり皮膚刺激性の低下には限界がある。
【0003】
この問題を解決するため、脂肪酸のアルカノールアミン塩や脂肪酸の塩基性アミノ酸塩を使用した固形せっけんが開発されている。特開昭57−80498号公報ではアシルグルタミン酸塩を主剤とした固形せっけん、特開平8−27482号公報ではアシルイセチオン酸塩を主剤とした固形せっけんなども開示されており、これらの固形せっけんは、脂肪酸のアルカリ金属塩からなる固形せっけんよりも皮膚刺激性が低くなっている。しかし、これらの固形せっけんは、泡立ち、使用感、溶け崩れ難さなどの本来固形せっけんが具備すべき性能のいずれかに問題がある。例えば、脂肪酸のアルカノールアミン塩や塩基性アミノ酸塩では溶け崩れ易く、アシルグルタミン酸塩やアシルイセチオン酸塩は、洗浄時にぬめり感があり、使用感が悪くなる。したがって、このような固形せっけんは皮膚への刺激性を緩和する効果はあるものの、広く使用されるまでには至っておらず、いまだに脂肪酸のアルカリ金属塩からなる固形せっけんが主流であるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、皮膚への刺激性が低く、溶け崩れ難く、泡立ちと使用感が良好な固形せっけんを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1) 飽和脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩からなる固形せっけんであって、飽和脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が6/4〜3/7であり、飽和脂肪酸塩を構成する飽和脂肪酸のカルボキシル基に対する塩基対がアルカリ金属と塩基性アミノ酸からなり、アルカリ金属と塩基性アミノ酸との当量比が9/1〜5/5で、飽和脂肪酸塩を構成する飽和脂肪酸に(A)ラウリン酸15〜35重量%、(B)ミリスチン酸45〜75重量%および(C)パルミチン酸5〜20重量%を含有することを特徴とする固形せっけん、
である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる脂肪酸塩としては、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アンモニウム塩、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸塩の1種または2種以上からなる脂肪酸塩等が挙げられ、好ましくはアルカリ金属塩および塩基性アミノ酸塩である。
アルカリ金属塩および塩基性アミノ酸塩を用いる場合、アルカリ金属塩と塩基性アミノ酸塩との当量比としては、好ましくは9/1〜5/5で、より好ましくは8/2〜6/4である。この当量比が9/1より大きくなると、pHが高く皮膚に対する刺激性が強くなり、洗浄時のぬめり感が高くなる傾向がある。5/5より小さいと溶け崩れが生じ易い傾向がある。
【0007】
本発明で用いる酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸またはそれらのナトリウム、カリウムの塩が挙げられるが、好ましくはグルタミン酸のナトリウム塩であり、例としてはグルタミン酸1ナトリウム塩1水和物である。
脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合量としては、脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が6/4〜3/7で、好ましくは5/5〜4/6である。このモル比が6/4より大きくなると、洗浄後のぬめり感が生じやすく、洗浄後の感触も悪くなる。3/7より小さいと溶け崩れを生じやすく、好ましい泡質が得られない。
【0008】
本発明で用いる脂肪酸塩を構成する脂肪酸は、通常せっけんに使用されるものであれば特定の限定は受けず、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸、サビニン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、18−ヒドロキシステアリン酸、ヒマシ油硬化脂肪酸等のヒドロキシ飽和脂肪酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等の分岐飽和脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸が挙げられる。
速泡性、保存安定性の点で好ましくはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等の飽和脂肪酸であり、配合量としては、好ましくはラウリン酸15〜35重量%、ミリスチン酸45〜75重量%およびパルミチン酸5〜20重量%で、かつ飽和脂肪酸の合計が全脂肪酸の85〜100重量%からなる脂肪酸である。
【0009】
脂肪酸塩を構成する脂肪酸の飽和脂肪酸の合計が全脂肪酸の85〜100重量%からなる本発明の固形せっけんにおいて、透明固形せっけんを得る場合には、脂肪酸塩を構成する脂肪酸にヒドロキシ飽和脂肪酸または分岐飽和脂肪酸を含有することが好ましい。
ヒドロキシ飽和脂肪酸の例としては、サビニン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、18−ヒドロキシステアリン酸、ヒマシ油硬化脂肪酸等が挙げられるが、好ましくはヒマシ油硬化脂肪酸である。ヒドロキシ飽和脂肪酸の含有量としては、脂肪酸塩を構成する脂肪酸の10〜25重量%が好ましく、15〜20重量%がより好ましい。この含有量が10重量%より少ないと、透明性が低下する場合があり、また含有量が25重量%より多いと、起泡性が低下する恐れがあり、好ましい泡質が得られない場合がある。
分岐飽和脂肪酸の例としては、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等が挙げられるが、好ましくはイソステアリン酸である。分岐飽和脂肪酸の含有量としては、脂肪酸塩を構成する脂肪酸の3〜10重量%が好ましく、5〜8重量%がより好ましい。この含有量が3重量%より少ないと、透明性が低下する場合があり、また含有量が10重量%より多いと、起泡性が低下する恐れがあり、好ましい泡質が得られない場合がある。
【0010】
本発明の固形せっけんには、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲において通常化粧品、医薬部外品などに用いられる各種任意成分を配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等のα―ヒドロキシ酸またはその塩、ジグリセリン、デカグリセリン等のポリグリセリン、エリスリトール、スレイトール、ペンタエリスリトール、アドニ−ル、アラビトール、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、イノシトール、マルチトール等の糖アルコール、ブドウ糖、トレハロース等の糖類、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、高級アルコール、シリコーン誘導体、タンパク誘導体、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、ヒマシ油、ラノリン、レシチン、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル等の油性基剤、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤、アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミノ酢酸塩、アミドアミノ酸塩等の両性界面活性剤、アシルメチルタウリン塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アミドエーテル硫酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子、殺菌剤、キレート剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、動植物由来の天然エキス、色素、香料等が挙げられる。
【0011】
本発明の固形せっけんを透明固形せっけんとする場合には、通常の透明固形せっけんの処方に準じ、ショ糖、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の透明化剤を配合することができる。
【0012】
本発明の固形せっけんは、機械練り方式または枠練り方式で製造することが可能であるが、本発明の固形せっけんを透明固形せっけんとする場合には、枠練り方式で製造することが好ましい。
【0013】
【発明の効果】
本発明の固形せっけんは、皮膚への刺激性が低く、溶け崩れ難く、泡立ちと使用感が良好であり、化粧せっけん、低刺激せっけん、透明せっけん、ヒゲそりせっけん、ベビーソープ、薬用せっけん等に利用することが可能である。
【0014】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明する。
参考例1
表1に示す脂肪酸組成(ヤシ油脂肪酸/牛脂脂肪酸=25/75重量%)からなる脂肪酸混合物216gを、1L双腕式混練機((株)森山製作所SN−1型)に入れ、約80℃に加熱し、脂肪酸と等モルの塩基対である水酸化ナトリウム40gをイオン交換水410g(脂肪酸の1.6倍量)に溶解したアルカリ水溶液を添加して85〜95℃で約5分間攪拌混合した後、グルタミン酸1ナトリウム1水和物を表1に示す脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比(4.0/6.0)により276gを加え、グリセリン102g(脂肪酸塩の0.4倍量)を添加して、更にその温度で攪拌混合を続けて乾燥させながら水分量を調整した。そして、その組成物を押し出し機((株)佐藤鉄工所製)で混練および押し出しを行い棒状せっけんを得た後、型打ち機(理研精機(株)製MP−2B型)で成型して固形せっけんを得た。下記に示す評価を行った。参考例2、5〜6、実施例3〜4、7〜8および比較例1〜5参考例1と同様にして表1の配合組成で固形せっけんを作成し、評価を行った。
【0015】
実施例9
表2に示す脂肪酸組成(ラウリン酸/ミリスチン酸/パルミチン酸/ヒマシ硬化脂肪酸=20/50/10/20)からなる脂肪酸混合物230gを攪拌機および攪拌羽を供えたガラス製3L四つ口フラスコに入れ、エタノール(脂肪酸の0.4倍量)を加えて約60℃に加熱して溶解後、脂肪酸と等モルの塩基対とからなる水酸化ナトリウム32gとアルギニン35g(水酸化ナトリウム/アルギニン=8.0/2.0等量比)をイオン交換水416g(脂肪酸塩の1.4倍量)に溶解したアルカリ水溶液を加えて10分間攪拌した後、グルタミン酸1ナトリウム1水和物を表2に示す脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比(4.4/5.6)により234gを加え、さらにショ糖89g(脂肪酸塩の0.3倍量)、グリセリン(脂肪酸塩の0.3倍量)を加えて70℃で攪拌混合した。この溶液を冷却固化し、切断後乾燥して、固形せっけんを得た。下記に示す評価を行った。実施例10〜11、13〜15、参考例12および比較例6〜8実施例9と同様にして表2の配合組成で固形せっけんを作成し、評価を行った。
【0016】
(1)皮膚刺激性
せっけん濃度10重量%の水溶液を調製し、これを試験液としてクローズドパッチテストを行なった。健常な皮膚を有する20〜30代の男性を被験者とし、一つの試験液につき5名を被験者とした。
右上腕内側部に試験液を貼布し、対照として精製水を左上腕内側部に貼布した。貼布から24時間後にパッチをはがし、被験部を精製水500mlで洗浄後、1時間安静とし、1時間後に対照と試験液の被験部について肉眼により判定を行なった。対照と試験液の被験部にほとんど違いがみられない場合を2点、対照に比べ試験液の方にわずかに発赤が認められる場合を1点、試験液の方に明らかな発赤または浮腫が課められる場合を0点として5名の合計点から次の3段階で評価した。
皮膚刺激性が低い。(合計点7点以上)
皮膚刺激性がやや高い。(合計点4点以上6点以下)
皮膚刺激性が高い。(合計点3点以下)
【0017】
(2)pH
せっけん濃度0.25重量%の水溶液を調製し、40℃でのpHを、(株)堀場製作所製pHメーター M−12を用いて測定し、次に示す3段階で評価を行った。
○:pHが9より小さい
△:pHが9〜10
×:pHが10より大きい
(3)起泡性
せっけん濃度0.25重量%の水溶液を調製してロスマイルス法により、40℃で投入直後と5分後の泡高さを測定し、次の式より求められる泡の持続率が90%以上のものを泡立ちの良い固形せっけんであると評価した。
泡の持続率(%)=[(5分後の泡の高さ)/(投入直後の泡の高さ)]×100
【0018】
(4)溶解性
(株)蔵持化学器械製作所製のせっけん摩擦溶解度試験器を用いて底面積3cm2の直方体に切断にしたせっけんの底面と水で馴染ませたフィルムとをフィルムを回転させることにより5分間摩擦させ重量(W1)を測定し、さらに再度せっけんの底面と水で馴染ませたフィルムとを5分間摩擦させて重量(W2)を測定して次の式により摩擦溶解度を算出し、摩擦溶解度10以上のせっけんを溶解性の良好な固形せっけんであると評価した。なお、水温を25℃で実施した。
摩擦溶解度=[(W1−W2)×100]/3
【0019】
(5)泡質
男女各10名をパネラーとし、固形せっけんを用いて洗顔を行なったときの泡質について下記のように判定した。泡が細かく弾力性があると感じた場合を2点、泡がやや粗いと感じた場合を1点、泡が粗く弾力性がないと感じた場合を0点として、20名の合計点から、次の3段階で評価した。
泡質が良好である。(合計点が30点以上)
泡質がやや悪い。(合計点が20点以上30点未満)
泡貿が悪い。(合計点が20点未満)
【0020】
(6)洗浄時のぬめり感
男女各10名をパネラーとし、固形せっけんを用いて洗顔を行なった後の、洗浄時のぬめり感について下記のように判定した。洗浄時にぬめり感を感じなかった場合を2点、洗浄時にややぬめり感が強いと感じた場合を1点、ぬめり感がしつこくてすすぎに時間がかかると感じた場合を0点として、20名の合計点から、次の3段階で評価した。
すすぎ時の泡切れが良好である。(合計点が30点以上)
すすぎ時の泡切れがやや悪い。(合計点が20点以上30点未満)
すすぎ時の泡切れが悪い。(合計点が20点未満)
【0021】
(7)洗浄後の感触
男女各10名をパネラーとし、固形せっけんを用いて洗顔を行なった後の感触について下記のように判定した。洗浄後に滑らかな洗い上がりで、さっぱりすると感じた場合を2点、あまりさっぱりしないと感じた場合を1点、全くさっぱりしないと感じた場合を0点として、20名の合計点から、次の3段階で評価した。
洗浄後の感触が良好である。(合計点が30点以上)
洗浄後の感触がやや悪い。(合計点が20点以上30点未満)
洗浄後の感触が悪い。(合計点が20点未満)
【0022】
(8)溶け崩れ
固形せっけんを25℃の水中に1時間浸漬させた後2時間乾燥し、表面状態を目視で観察して下記のように判定し、◎または○を溶け崩れし難い固形せっけんであると評価した。
◎:試験前の状態とほぼ同じで溶け崩れを生じていない。
○:表面だけ柔らかく内部は硬い状態であり、ほぼ溶け崩れを生じていない。
△:内部まで若干柔らかくなり、やや溶け崩れを生じている。
×:内部まで柔らかくなり、完全に溶け崩れを生じている。
【0023】
(9)保存安定性
固形せっけんを開放系で40℃で1ヶ月間保存し、その外観を観察して、下に示す3段階で評価した。
○:安定性良好(外観および臭気の変化がない。)
△:安定性やや不良(若干着色する。もしくは臭気がやや劣化する。)
×:安定性不良(着色が著しい。もしくは臭気劣化が著しい。)
【0024】
(10)透明性
実施例4〜6および比較例5〜7の固形せっけん試料の透明性を目視で観察して下記のように判定し、◎または○を透明性が良好な固形せっけんであると評価した。
◎:均一な透明性があり、内部に混濁が認められない。
○:透明性があるが、内部に一部混濁が認められる。
△:透明性があるが、内部に著しく混濁が認められる。
×:透明性が認められない。
実施例1〜10および比較例1〜8の評価結果を表3および表4に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004631121
【0026】
【表2】
Figure 0004631121
【0027】
【表3】
Figure 0004631121
【0028】
【表4】
Figure 0004631121
【0029】
実施例3〜4、7〜11、13〜15より、本発明の成分を用いた固形せっけんは、皮膚に対する刺激性が低く、高い起泡性および良質な泡質が得られ、洗浄時の泡切れが良好であり、透明固形せっけんとした実施例9〜11、13〜15は、透明性が良好な固形せっけんであった。
【0030】
一方、比較例1〜8では十分な性能が得られていない。
比較例1の固形せっけんは、酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩が配合されていないため、pHおよび皮膚刺激性が高くなり、洗浄時のぬめり感がしつこく、洗浄後の感触が悪くなっている。
比較例2の固形せっけんは、酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩が配合されていないため、洗浄後のぬめり感がしつこく、洗浄後の感触が悪くなる。
比較例3の固形せっけんは、脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が6/4を超えているため、洗浄時のぬめり感がしつこく、洗浄後の感触が悪くなる。
比較例4および比較例5の固形せっけんは、脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が3/7より小さいため、好ましい泡質が得られず、溶け崩れを生じている。
【0031】
比較例6の固形せっけんは、酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩が配合されていないため、pHおよび皮膚刺激性が高くなり、洗浄時のぬめり感がしつこく、洗浄後の感触が悪く、透明性が得られない。
比較例7の固形せっけんは、脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が6/4を超えているため、pHおよび皮膚刺激性が高くなり、洗浄時のぬめり感がしつこく、洗浄後の感触が悪く、透明性が低くなっている。
比較例8の固形せっけんは、脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が3/7より小さいため、好ましい泡質が得られず、洗浄後の感触が悪く、溶け崩れを生じている。

Claims (1)

  1. 飽和脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩からなる固形せっけんであって、飽和脂肪酸塩と酸性アミノ酸または酸性アミノ酸塩の配合モル比が6/4〜3/7であり、飽和脂肪酸塩を構成する飽和脂肪酸のカルボキシル基に対する塩基対がアルカリ金属と塩基性アミノ酸からなり、アルカリ金属と塩基性アミノ酸との当量比が9/1〜5/5で、飽和脂肪酸塩を構成する飽和脂肪酸に(A)ラウリン酸15〜35重量%、(B)ミリスチン酸45〜75重量%および(C)パルミチン酸5〜20重量%を含有することを特徴とする固形せっけん。
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