JP4631009B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、対象者に期待度を報知するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機の一つであるパチンコ機の多くは、複数の図柄からなる図柄群を変動または停止して表示する図柄表示器等を備えている。当該パチンコ機ではパチンコ球が特定領域に入賞または通過すると、図柄群の変動(以下、単に「図柄変動」と呼ぶ。)を始める。そして、変動している図柄群が特定図柄で停止すると、「大当たり」として遊技者に特典を与える。当該特典としては、例えば大入賞口や役物装置等を一定限度の下で断続的に開閉する状態などがある。こうした特典によって、遊技者は多くの賞球を獲得することが可能になる。
【0003】
ところが、図柄変動を始めてから最終的に停止するまでには所定の期間(例えば30秒間)を要する。当該所定の期間内において遊技者は特典を期待する期待感を持つことができるものの、変動している図柄が停止して確定するまでは特典が与えられるのか否かが全く分からず不安感がある。
この不安感を取り除くために、従来のパチンコ機では特典が与えられる可能性を表す期待度を予め遊技者に報知していた(例えば特開平9−201459号公報参照)。期待度は「信頼度」や「大当たり確率」等とも呼ばれ、報知によって当該期待度を推測した遊技者は安心感をもって遊技できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載された技術や従来のパチンコ機では、期待度の報知を例えば図柄表示器に表示するキャラクタの種類によって報知していた。すなわち当該キャラクタは図柄群の変動を開始してから間もなく(一定時期)に表示され、表示されたキャラクタの種類に応じて期待度を異ならせていた。よって、遊技者が期待感を持って遊技できる期間もキャラクタが表示されるまでに過ぎない。
そのため、遊技者の中には報知された期待度にかかる図柄変動が停止するまでパチンコ球の発射を停止する者がおり、パチンコ機の稼働率が低下していた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、第1演出を開始してから第2演出を開始または終了するまでの期間の長さに応じて期待度を異ならせて遊技者に報知することにより、期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くした遊技機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段1】
課題を解決するための手段1は、請求項1に記載した通りである。ここで、請求項1に記載した用語については以下のように解釈する。当該解釈は他の請求項および発明の詳細な説明についても同様である。
(1)「特典」とは、遊技者に与える有利な遊技状態を意味する。例えば図柄変動期間の短縮(以下「時短」と呼ぶ。),大当たり確率の変更(以下「確率変動」と呼ぶ。),入賞装置やゲートに備えた蓋,羽根,翼片等の開閉などのような諸態様、あるいはこれらの少なくとも二つを組み合わせた態様がある。
(2)「図柄」には文字(英数字や漢字等),記号,符号,図形(キャラクタ等),映像などからなる特別図柄,普通図柄,装飾図柄(背景図柄)等が該当し、静止画であってもよく、アニメーション等の動画であってもよい。
(3)「表示部」は一の表示器(あるいは表示装置)について図柄を表示可能な部位の全部であってもよく、当該部位の一部であってもよい。さらには一の表示器に限らず、複数の表示器で構成してもよい。
)「第1演出」と「第2演出」は、いずれも特別図柄表示器22を通じて遊技機に関する情報を対象者(遊技者やホール係員等)に伝達するための手段を意味し、連続的または断続的に行う
(5)「期待度」は特典が与えられる可能性を意味することから、例えば0%〜100%の範囲内のいずれかである。
【0006】
当該手段1によれば、演出手段は、図柄群の停止時にリーチ図柄が含まれると判別したとき、当該リーチ図柄を表示してから未だ変動中の図柄群の変動を停止するよりも前に、表示部に第1演出を表示した後、表示部の装飾表示として少なくとも当該装飾表示に係る演出の終了時期が予測不能な表示態様で所定の演出間隔だけ表示し、その後第2演出を表示して初めて当該演出間隔の長さが判別可能となるように演出を行うように構成されている。そして、第1演出を表示してから第2演出を表示するまでの演出間隔の長さに応じて、報知手段は特典を付与する可能性を表す期待度を異ならせて期待度を報知する。当該期間を経過してから第2演出が表示されて初めて、当該期間の長さが分かって期待度を推測することができる。図柄群の変動を開始して間もなく表示されるキャラクタに基づいて期待度を報知する従来の態様に比べると、期間の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなる。よって期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段2】
課題を解決するための手段2は、請求項2に記載した通りである。当該手段2によれば、表示制御部は、リーチ図柄を表示した後、当該リーチ図柄の全部または一部を変化させる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は遊技機の一つであるパチンコ機に本発明を適用したものである。
【0011】
はじめに、本発明の概要を模式的に示した図1を参照しながら説明する。図1に示す遊技機は、複数の演出パターン1a,1b,…,1nを記録可能な第1記録手段1と、複数の演出パターン1a,1b,…,1nの中でいずれかの演出パターンに基づいて第1演出を行う第1演出手段4と、第1記録手段1と同様に複数の演出パターンを記録可能な第2記録手段3と、第1演出手段4と同様に第2記録手段3に記録された複数の演出パターンの中でいずれかの演出パターンに基づいて第2演出を行う第2演出手段5と、所要条件が成立すると第1演出手段4が行う第1演出と第2演出手段5が行う第2演出との組み合わせにより期待度を報知する報知手段2などを有する。なお、第1演出手段4および/または第2演出手段5は演出手段に相当する。
【0012】
ここで、第1演出手段4は伝達媒体を制御する伝達制御部4aを有する。伝達媒体には、図柄を表示する表示部4b,点灯(点滅を含む)を行う発光体4c,音(音声,音楽,効果音等を含む)を出力する音響部(音響部材を含む)4d,ハンドル等を振動する振動体4e,所定の作動を行う可動体4fなどのように演出を通じて対象者6に期待度を報知可能な全ての装置や部材が該当する。なお、伝達制御部4aには表示部4bに図柄の表示を制御する表示制御部を有する。第2演出手段5は第1演出手段4とほぼ同様の構成であるので図1では図示を省略したが、伝達媒体(表示部5b,発光体5c,音響部5d,振動体5e,可動体5fなど)を制御する伝達制御部5aを有する。第1記録手段1に記録した複数の演出パターン1a,1b,…,1nと、第2記録手段3に記録した複数の演出パターンとは同一であってもよく、異なっていてもよい。
第1記録手段1および第2記録手段3に記録した複数の演出パターンと、伝達媒体(表示部4b,5b、発光体4c,5c、音響部4d,5d、振動体4e,5e、可動体4f,5f等)との関係は任意である。一般には、一の演出パターンが一の装置(部材)で行う演出に対応するが、複数の演出パターンに基づいて一の装置で演出を行なってもよく、あるいは一の演出パターンに基づいて複数の装置で演出を行なってもよい。
所要条件の成立としては、例えば遊技球が始動口に入賞したことや、複数の図柄からなる図柄群の変動を開始したこと、あるいはリーチに達したこと等が該当する。対象者6としては遊技者に限らず、ホール係員等をも含む。
【0013】
上記のように構成された遊技機において所要条件が成立すると、報知手段2は第1演出手段4と第2演出手段5とを用いて期待度を対象者6に報知する。すなわち、第1演出手段4によって第1演出を第1タイミングt1に行なった後、第2演出手段5によって第2演出を第2タイミングt2に行う。この場合、期待度の大きさが異なると第1タイミングt1から第2タイミングt2までの期間(以下「演出間隔」と呼ぶ。)の長さも異なるように設定する。通常は演出間隔が長くなるほど期待度が大きくなるように設定される。
演出間隔を経過してから第2演出が行われて初めて、遊技者は演出間隔の長さが分かって期待度を推測することが可能になる。図柄群の変動を開始して間もなく表示されるキャラクタに基づいて期待度を報知する従来の態様に比べると、演出間隔の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなる。よって期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0014】
また、第1演出手段4と第2演出手段5は、いずれも表示部4b,5bに図柄を表示する態様,発光体4c,5cを点灯する態様,音響部4d,5dで音を出す態様,振動体4e,5eでハンドル等を振動する態様のうちいずれか少なくとも一つの態様で演出(第1演出,第2演出)を行う。このように様々な態様で演出を行えば面白味が増して、演出をより楽しむ機会を与えることができる。
なお、伝達制御部4a,5aは演出間隔とともに、第1記録手段1に記録された複数の演出パターン1a,1b,…,1nの中から選択する少なくとも二つの演出パターンを組み合わせてもよい。このことは第2記録手段3から少なくとも二つの演出パターンを組み合わせる場合も同様である。こうすれば期待度に応じた演出が行われるので、対象者6は期待度をより明確に認識できる。
【0015】
さて、図1に示す第1演出手段4は、図柄群の変動または停止を表示可能な表示部4bと、図柄群の変動または停止の表示を制御する表示制御部(伝達制御部4a)とを備えている。そこで報知手段2は、表示制御部によって表示部4bに図柄群の変動を開始してから特定態様の表示を開始または終了するまでの期間の長さに応じて期待度を異ならせ、期待度を報知するように構成してもよい。こうすれば、遊技者のほとんどは表示部4bを見て遊技するので、期待度の大きさをより確実に推測できる。また、特定態様の表示を開始または終了するまでの期間の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなるので、期待感を持って遊技できる期間の幅を従来よりも長くすることができる。
【0016】
次に、遊技機の一つである第1種パチンコ機に本発明を適用した例について、図2〜図10を参照しながら説明する。
図2には第1種パチンコ機であるパチンコ機10の外観を正面図で示す。図2に示すパチンコ機10の遊技盤面12上には、通過するパチンコ球を検出するゲートセンサ58を有するゲート32、パチンコ球が通過可能な通過口24,62、入賞したパチンコ球を検出する始動口センサ60を有する第1種始動口30、ソレノイド54によって開閉される蓋74を有する大入賞口34、後述するように特別図柄表示器22や保留球ランプ20,28等を複合的に有する複合装置14、その他に一般の入賞口や風車,釘などが適宜に配置されている。
また遊技盤面12の下方には、遊技者がパチンコ機10に対して操作を行う操作ボタン48(操作部)、賞球を含むパチンコ球を一時的に貯留する下皿44や、タバコの吸い殻等を入れる灰皿46、遊技者の手が触れているか否かを検出するタッチセンサ42を備えたハンドル40、音響部4d,5dに相当して賞球の受皿である上皿38の内部に設けられて音(効果音や音楽等)を出すスピーカ50などを備える。また、ガラス枠18(「金枠」とも呼ぶ。)の開放を検出する枠開放センサ36や、パチンコ機10の遊技内容等に合わせて適切な位置に配置されている発光体からなるランプ類16をも備える。さらに上皿38の近傍には球貸を指令する球貸スイッチ64や、プリペイドカードの返却を指令する返却スイッチ72等を備える。なお必要に応じてハンドル40を振動させるために、振動体4e,5eに相当する振動体をハンドル40内に内蔵してもよい。
【0017】
遊技盤面12上に設けられた通過口24には、普通図柄を変動または停止して表示する普通図柄表示器26を備える。普通図柄表示器26は一個または複数個の発光体(例えば緑色,赤色,橙色等の複数色で発光可能なLED)を有し、ゲート32にパチンコ球が通過したときに変動が始まって所定時間を経過した後に停止する。具体的には発光体を点滅させて変動を行い、特定の発光体が特定色で点灯(あるいは消灯)した状態で停止すると下部始動口68の蓋を一定期間(例えば4秒間)だけ開ける。なお、本明細書において「停止」には完全な停止のみならず、一時停止をも含む。また「停止」の状態には静止する場合のみならず、基準位置を中心として任意の方向に任意の距離範囲で動く場合をも含む。
大入賞口34は上記蓋74の他に、パチンコ球が大入賞口開放期間(例えば20秒間)内に入賞すると大当たり遊技状態を所要のラウンド数(例えば16ラウンド)内で継続可能になるVゾーン56や、単に賞球を払い出す普通入賞口などを有する。入賞したパチンコ球を検出するため、Vゾーン56にはVゾーンセンサ52を、上記普通入賞口には入賞センサ70をそれぞれ有する。大入賞口34の下方には、入賞したパチンコ球を検出する始動口センサ66を備えた下部始動口68を設ける。当該下部始動口68は第1種始動口30と同等の機能を備え、いずれもパチンコ球が入賞すると通常の入賞口と同様に賞球を払い出す。
【0018】
複合装置14は、図柄群の変動または停止を表示可能な特別図柄表示器22、普通図柄の変動中にゲート32を通過したパチンコ球の個数を表示する保留球ランプ20、特別図柄の変動中に第1種始動口30や下部始動口68に入賞したパチンコ球(保留球)の個数を表示する保留球ランプ28等を有する。以下、保留球ランプ28の表示によって認識できる数を「保留球数」と呼ぶ。
表示部4b,5bに相当する特別図柄表示器22は例えば液晶表示器を用い、文字,記号,符号,図形,映像などの図柄からなる特別図柄,装飾図柄等を表示する。この特別図柄表示器22に表示する特別図柄は、第1種始動口30や下部始動口68にパチンコ球が入賞すると変動し始め、所定時間経過後に停止するようになっている。なお、特別図柄表示器22として液晶表示器を用いたが、CRTやLED表示器,プラズマ表示器などのように図柄が表示可能な如何なる表示器を用いてもよい。また、普通図柄表示器26と特別図柄表示器22とを別個に用いたが、同一の表示器で双方を兼用してもよい。保留球ランプ20,28は、それぞれが1個または複数個の発光体(例えば4個のLED)からなる。
【0019】
次に、パチンコ機10によるパチンコ遊技を実現するメイン制御基板100と、そのメイン制御基板100から送られた表示指令(例えば停止予定図柄や変動パターン等を含む信号)を受けて特別図柄表示器22に図柄を表示する表示制御基板200とについて、これらの概略構成を示した図3を参照しながら説明する。メイン制御基板100および表示制御基板200は、いずれも例えばパチンコ機10の背面側に設ける。
図3に示すメイン制御基板100は演出手段(第1演出手段4,第2演出手段5)および報知手段に相当し、CPU(プロセッサ)110を中心に構成する。当該メイン制御基板100は、遊技制御プログラムや所要のデータ(例えば大当たり値等)を格納するROM112、各種の乱数や信号等のデータを格納するRAM114、各種の入力装置から送られた信号を受けてメイン制御基板100内で処理可能なデータ形式に変換する入力処理回路102、CPU110から送られた作動データを受けて各種の出力装置(例えばソレノイド54等)を作動させる出力処理回路104、CPU110から送られた表示データを受けて表示体や発光体を適宜に表示制御(点灯,点滅を含む。)する表示制御回路106、表示制御基板200に対して所要の信号を送る通信制御回路116等を有する。これらの構成要素は、いずれもバス118に互いに結合されている。
【0020】
CPU110はROM112に格納された遊技制御プログラムを実行してパチンコ機10による遊技を実現するが、当該遊技制御プログラムには後述する第1種始動口処理等の手続きを実現するためのプログラムをも含む。ROM112にはEPROMを用い、RAM114にはSRAMを用いるが、他種のメモリを用いてもよい。他種のメモリとしては、EEPROM,DRAM,フラッシュメモリ等がある。入力処理回路102が検出信号等を受ける入力装置としては、例えば操作ボタン48、始動口センサ60,66、ゲートセンサ58、入賞センサ(Vゾーンセンサ52等)あるいは他のセンサ(枠開放センサ36,タッチセンサ42等)などがある。出力処理回路104が信号を出力する出力装置としては、例えばソレノイド54等がある。表示制御回路106が表示制御する表示体としては、例えばランプ類16や保留球ランプ20,28、あるいは普通図柄表示器26等がある。通信制御回路116は、必要に応じてさらに図示しない枠制御基板やホールコンピュータ等に対しても所要のデータを送ることができる。
【0021】
次に、表示制御基板200は表示制御部に相当し、CPU210を中心に構成する。当該表示制御基板200は、表示制御プログラム,所要の表示データ(例えば表示指令に対応する表示情報,はずれ変動パターンを含む複数の変動パターン,複数のリーチパターン等)を格納するROM202、表示指令,表示情報,入出力信号等を格納するRAM204、メイン制御基板100から送られたデータを受信しする通信制御回路206、所要の図柄を記憶し指令を受けて生成するキャラクタジェネレータ212、CPU210から送られた表示情報を受けて特別図柄表示器22に加工した図柄を表示するVDP(Video Display Processor)214等を有する。これらの構成要素は、いずれもバス208に互いに結合されている。
【0022】
CPU210はROM202に格納された表示制御プログラムを実行して特別図柄表示器22に図柄を表示するが、当該表示制御プログラムには後述する図柄表示処理等を実現するためのプログラムをも含む。ROM202はEPROMを用い、RAM204にはDRAMを用いるが、上記他種のメモリを用いてもよい。通信制御回路206は、必要に応じてさらに図示しない枠制御基板やホールコンピュータ等に対しても所要のデータを送ることができる。キャラクタジェネレータ212が生成する図柄データとしては、例えば文字(英数字や漢字等),図柄(特別図柄,普通図柄,装飾図柄等),静止画,動画(アニメーション等),映像などがある。VRAMやパレットRAM等を有するVDP214は、表示情報を受けてキャラクタジェネレータ212が生成した図柄データを読み込み、配色指定及びスプライト処理等の画像編集を行なってVRAMやパレットRAMに図柄データを展開した上で、最終的に映像信号や同期信号等を特別図柄表示器22に出力する。このときスプライト処理を実行して実現されるスプライト機能によって、複数の図柄を所定線に沿って点在させるとともに、当該複数の図柄を所定線に沿って移動させて図柄群の変動を実現できる。
【0023】
なお、メイン制御基板100から送られた指令信号を受けて各種装置の作動を制御する枠制御基板やその他の基板等については、本発明の要旨と関連しないために図示および説明を省略する。上記各種装置としては、例えばハンドル40が操作されるとパチンコ球を発射する発射装置や、球貸しや賞球のためにパチンコ球の払い出しを行う払出装置などが該当する。
【0024】
上記のように構成したパチンコ機10において、本発明を実現するためにメイン制御基板100で行う手続きについて図4,図5を参照しながら説明する。ここで図4には第1種始動口30に対するパチンコ球の入賞判別を実現する第1種始動口処理の手続きを、図5にはリーチ表示およびリーチパターンに基づく変動を実現するリーチ処理の手続きをそれぞれフローチャートで示す。これらの手続きは、いずれも図4に示すメイン制御基板100のROM112に格納されている遊技制御プログラムをCPU110が適当なタイミング(例えば4ミリ秒ごとの周期)で実行して実現する。
なお説明を簡単にするために、第1種始動口30と下部始動口68は同様に機能するので、第1種始動口30を例にして説明する。また、実際のパチンコ機では特別図柄表示器22における図柄群の変動中に第1種始動口30にパチンコ球が入賞すると所定個数(例えば4個)を上限に保留して保留球ランプ28を点灯する。そして図柄群の変動を終えた後に、保留球数の範囲内で続けて図柄群の変動を行う。本明細書では説明を簡単にするために、保留球ランプ28が全て消灯している状態であって第1種始動口30等に1個のパチンコ球のみが入賞したときを想定して説明する。
【0025】
図4に示す第1種始動口処理では、まず第1種始動口30にパチンコ球が入賞したか否かを判別する〔ステップS10〕。具体的には、図2,図3に示す始動口センサ60から検出信号を受けると入賞した(YES)と判別し、当該検出信号を受けなければ入賞していない(NO)と判別する。第1種始動口30にパチンコ球が入賞すると(YES)、各種の乱数を読み込んで記憶する〔ステップS12〕。当該各種の乱数としては、例えば大当たりか否かを判別するために用いる大当たり判定用乱数RAや、その大当たり判定用乱数RAによって大当たりと判別されたときに特別図柄表示器22に表示する大当たり図柄(特定図柄の組み合わせ)を特定するために用いる大当たり図柄用乱数RB、特別図柄表示器22に表示されたリーチ図柄(所定図柄の組み合わせ)等に応じてリーチに達してから変動を停止するまでの表示パターンを特定するために用いるリーチパターン乱数RC等が該当する。なお「リーチ」または「リーチ状態」とは大当たりになり易い状態であって、未だに変動している残りの特別図柄(第3図柄)を除き、他の特別図柄(第1図柄,第2図柄)がリーチ図柄と一致する状態を意味する。
【0026】
次に「大当たり」か否かを判別する〔ステップS14〕。具体的には、上記ステップS12で読み込んで記憶した大当たり判定用乱数RAが大当たり値と一致したか否かによって判別する。大当たり値の個数は通常状態では1個であるが、遊技状態(例えば確率変動等)によっては複数個に増やしてもよい。もし「大当たり」と判別されたときは(YES)、ステップS12で記憶した大当たり図柄用乱数RBを読み込み〔ステップS16〕、図柄群の変動(以下「図柄変動」と呼ぶ。)を開始すべく後述するステップS18に進む。当該大当たり図柄用乱数RBの値に応じて、最終的に停止して確定する予定の図柄(以下「停止予定図柄」と呼ぶ。)を決定する。
一方、ステップS14で「はずれ」と判別されたときは(NO)、はずれ図柄を特別図柄表示器22に表示するためにはずれ図柄データをRAM114から読み込んだ後〔ステップS30〕、当該はずれ図柄にリーチ図柄を含むか否かを判別する〔ステップS32〕。リーチ図柄は図柄変動の停止時に遊技者が大当たりか否かを判断可能なライン(いやゆる有効ライン)上の第1図柄(例えば左図柄)と第2図柄(例えば右図柄)の組み合わせが該当し、多くのパチンコ機10では同じ図柄(いわゆるゾロ目)を充てている。もしリーチ図柄を含むならば(YES)、最終的には「はずれ」になるが途中でリーチになるので後述するステップS18に進む。もしリーチ図柄を含まなければ(NO)、後述するステップS18と同様に図柄変動を開始し〔ステップS34〕、しばらくするとはずれ図柄を表示し〔ステップS36〕、後述するステップS22に進む。
【0027】
表示制御基板200に表示指令を送って図柄変動を開始してからしばらくすると〔ステップS18〕、リーチ処理を実行する〔ステップS20〕。このリーチ処理の具体的な内容について図5を参照しながら説明する。
図5に示すリーチ処理では、まず図4のステップS12で記憶したリーチパターン乱数RCを読み込み〔ステップS40〕、リーチパターンを決定する〔ステップS42〕。リーチパターンはリーチ後に図柄変動を行うパターンであって、例えば図3のROM202等に複数記憶しておく。当該リーチパターンは、例えば図4のステップS16(またはステップS30)で決定した停止予定図柄と、上記ステップS40で読み込んだリーチパターン乱数RCとに基づいて、ROM112等に記憶された第1データテーブルに従って決定する。
【0028】
リーチパターンを決定した後、変動パターンに基づいて図柄変動を継続し〔ステップS44〕、リーチ図柄を表示する〔ステップS46〕。変動パターンはリーチパターンと同様に特別図柄等の図柄変動やアニメーション(装飾図柄)等の表示を実現するためのパターンであり、例えば乱数や第2データテーブル等を用いて決定する。図柄変動には、リールを回転させる態様の通常変動や、画面上の所定位置を中心に任意方向に揺れ動かす態様の正逆変動、全て図柄群をほぼ同期させて変動を行う態様の全図柄変動などがある。また、複数の変動領域でそれぞれ変動を行う場合では、変動中の変動速度や変動方向,停止時期や順番等関するデータをも含む。変動パターンが異なれば停止する図柄の順番も異なる例では、停止順に応じてリーチや大当たり等を期待する期待感も生じ得る。
リーチ図柄は本例では特別図柄表示器22にのみ表示するが、他の表示器のみに表示してもよく、双方の表示器に表示してもよい。この態様では特別図柄表示器22以外の表示器にもリーチ図柄等が表示されるので、リーチ図柄が何であるかを認識しやすくなる。その他、リーチになったことを遊技者に報知する手段としては、例えば音声や特定の効果音をスピーカ50から出し、遊技者が触れるハンドル40や遊技者が座る椅子を振動させる等のような態様がある。こうすれば、遊技者はリーチになったことをより確実に認識することができる。
【0029】
リーチ図柄を表示した後、必要に応じて当該リーチ図柄を変化させる〔ステップS48〕。変化としては、例えば縮小,輪郭表示,透明化または半透明化,特別図柄表示器22の周縁部位への移動などがある。これらの変化の態様はいずれか一の態様のみで変化させてもよく、複数の態様を任意に組み合わせて変化させてもよい。さらに複数の態様を行う場合には、同時に変化させてもよく、連続的または不連続的に順番に変化させてもよい。例えば縮小と移動を行う場合には、縮小してから移動する形態、移動してから縮小する形態、縮小と移動を同時に行う形態のいずれであってもよい。変化の態様を選択可能に構成した場合には、図柄変動を行うごとや遊技状態に応じて異ならせてもよく、操作ボタン48を操作する遊技者の意思で選択可能に構成してもよい。また、変化はリーチ図柄の全部または一部に対して行なってもよく、一のリーチ図柄については部分的に行なってもよい。こうしてリーチ図柄を変化すると、装飾図柄の表示を行う領域や、未だに変動している図柄群の変動を行う領域などが広がる。また、これらの領域には大きな図柄を表示することが可能になるので見やすくなり、視認性が高まる。さらに変化させたリーチ図柄の形態は維持されるので、変化前のリーチ図柄と比べても見やすさを維持することができる。
なお、図5に示すリーチ処理ではリーチになると必ずリーチ図柄を変化させるが、乱数(例えば大当たり判定用乱数RA等)や第3データテーブルあるいは遊技状態等に応じてリーチ図柄を変化するか否かを決定してもよい。こうすれば特定のときにリーチ図柄が変化するので、遊技者は期待感を持つことができる。
【0030】
そして、リーチパターンに従って図柄変動を行う〔ステップS50,S52,S54〕。すなわち、第1演出を行い(例えば魚が掛かる装飾表示を行う)〔ステップS50〕、期待度の大きさに対応する期間(演出間隔)だけ待機し〔ステップS52〕、第2演出を行う(例えば釣った魚の大きさを装飾表示する)〔ステップS54〕。言い換えると、第1演出を開始した後に第2演出を開始し、しかも第1演出を行うステップS50の第1タイミングから第2演出を行うステップS54の第2タイミングまでの期間(演出間隔)の長さに応じて期待度を異ならせて、当該期待度の大きさを遊技者等に報知する。この場合において、通常は演出間隔が長くなると期待度が大きくなるように設定するが、逆に演出間隔が長くなると期待度が小さくなるように設定してもよい。あるいは比例関係以外の関係(例えばデータテーブルや関数等で定義した関係や、不規則的に大きくなったり小さくなったりする関係等)によって、演出間隔の長さと期待度の大きさとを設定してもよい。
演出間隔を経過してから第2演出が行われて初めて、遊技者等は演出間隔の長さが分かって期待度を推測することが可能になる。こうして図柄変動を開始して間もなく表示されるキャラクタに基づいて期待度を報知する従来の態様に比べると、期間の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなる。よって期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0031】
リーチパターンに基づいて図柄変動を行なった後、未だに変動している図柄群を停止し〔ステップS56〕、リーチ処理を終了する。ステップS56の実行によって、特別図柄表示器22には第3図柄(例えば中図柄)が停止し、特別図柄(左図柄,中図柄,右図柄)が確定する。よって遊技者はどの図柄で確定したのかを認識できる。さらに、より容易に認識できるようにするためには、確定した図柄を拡大したり色付けする等して表示するとなおよい。
【0032】
リーチ処理を終えると図4に戻って、大当たりか否かを判別する〔ステップS22〕。外来ノイズ等の影響を受けにくく信頼性が高いパチンコ機10の場合は、上述した大当たり判定用乱数RAに基づいて「大当たり」か否かを判別する。なお、実際に特別図柄表示器22に表示された特別図柄が大当たり図柄と一致するか否かによって「大当たり」か否かを必要に応じて判別してもよい。
もし「大当たり」ならば(YES)、大当たり処理を行なった後に〔ステップS24〕、第1種始動口を終了する。当該大当たり処理は、例えば大入賞口34の蓋74を一定期間(例えば30秒間)だけ開放し、入賞したパチンコ球の数に応じて賞球を払い出す等のような大当たり遊技を実現する。大当たり処理の手続きについては周知であるので、その説明および図示を省略する。
なお、ステップS10の判別で第1種始動口30にパチンコ球が入賞していない場合(NO)や、ステップS22の判別で「はずれ」ならば(NO)、そのまま第1種始動口処理を終了する。
【0033】
次に、図4,図5に示すそれぞれの手続きを実行して特別図柄表示器22に図柄を表示する態様の例について、図6〜図8を参照しながら説明する。当該図6〜図8に示す例は「大当たり」になるケースの一例を示すものであって、簡単のために数多く発生する「はずれ」のケースについては図示と説明を省略する。この例では、三つ(複数)の変動領域で各々図柄群の変動または停止を行う。
【0034】
パチンコ球が第1種始動口30に入賞すると、図6(A)に示すように変動パターンに基づいて三つの変動領域でほぼ同時に図柄変動を開始した後{図4のステップS18}、一部の変動領域で図柄変動を停止する{図5のステップS46}。先に図6(B)に示すように左図柄80として特別図柄「7」が表示された後、図6(C)に示すように右図柄84として特別図柄「7」が表示されている。よって左図柄80と右図柄84とが同じ図柄(すなわちリーチ図柄)であるので、リーチになっている。
こうしてリーチ図柄が停止して表示されると、所定時間を経過してから(あるいは停止後すぐに)当該リーチ図柄を変化させる{図5のステップS48}。図6(C)に示す例では、左図柄80が縮小しながら左下方向(矢印D2方向)に移動するとともに、右図柄84も縮小しながら右下方向(矢印D4方向)に移動して、特別図柄表示器22の周縁部に縮小状態で表示される。
【0035】
その後はリーチパターンに従って図柄変動を継続し、例えば図7(A)→図7(B)→図7(C)→図7(D)に示すような装飾表示が特別図柄表示器22で行われる。すなわち初めに図7(A)に示すように、海洋にポツンと存在する小島を背景図柄90として、当該小島で女の子を模したキャラクタ92が釣りを始める。図7(A)の例では、キャラクタ92が持つ釣り竿の先に浮子94が海面に浮かんでいる様子が写し出されている。そして図7(B)に示すように、キャラクタ92が持つ釣り竿に魚が掛かった様子を第1演出として表示する{図5のステップS50}。さらに図7(C)に示すように、期待度の大きさに応じて、キャラクタ92が掛かった魚と格闘している様子を演出間隔だけ表示する{図5のステップS52}。最終的に図7(D)に示すように、魚を釣り上げた様子を表示する{図5のステップS54}。このとき、上記期待度の大きさと関連して魚の大きさを異ならせると、遊技者は期待度の大きさを推測しやすくなる。例えば期待度が小さいと図7(D)に実線で示すように小さい魚を模したキャラクタ96を、期待度が大きいと図7(D)に二点鎖線で示すように大きい魚を模したキャラクタ96をそれぞれ表示する。
続いて未だに変動していた図柄群86を停止させると{図5のステップS56}、例えば図8(A)に示すような表示を行う。すなわち図8(A)に示す例では中図柄82として特別図柄「7」が停止しており、リーチ図柄(左図柄80,右図柄84)と合わせて大当たり図柄「777」を構成している。よって図8(B)に示すように「大当り」等の文字を特別図柄表示器22に表示し、大当たり遊技を行う{図4のステップS24}。したがって、当該大当たり遊技によって、遊技者は多くの賞球を獲得する機会が与えられる。
【0036】
上記実施の形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)請求項1に対応し、メイン制御基板100(演出手段)は第1演出を開始した後に第2演出を開始するように構成した{図5のステップS50,S54}。そして、第1演出を行う第1タイミングから第2演出を行う第2タイミングまでの期間(演出間隔)の長さに応じて、メイン制御基板100(報知手段)は期待度を異ならせて期待度を報知した{図5のステップS52,図7を参照}。演出間隔を経過してから第2演出が行われて初めて、遊技者等は演出間隔の長さが分かって期待度を推測することができる。よって図柄変動を開始して間もなく表示されるキャラクタに基づいて期待度を報知する従来の態様に比べると、演出間隔の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなる。したがって、期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。(2)メイン制御基板100が表示制御基板200(表示制御部;伝達制御部4a)を通じて特別図柄表示器22(表示部)に図柄変動を開始してから特定態様の表示を開始するまでの期間(演出間隔)の長さに応じて、メイン制御基板100(報知手段)は期待度を異ならせて報知した{図5のステップS50,S52,S54、図7を参照}。演出間隔の長さは図柄変動を開始してから特定態様の表示を開始までであるので{図7(D)の例では釣った魚が表示されるまで}、図柄変動を開始した後も特定態様の表示を開始するまで維持することができる。キャラクタが表示されたときにのみ期待感を持てる従来の態様に比べると、演出間隔の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなる。したがって、期待感を持って遊技できる期間の幅を従来よりも長くすることができる。
【0037】
上記実施の形態ではメイン制御基板100は特別図柄表示器22に図柄を表示する態様によって期待度の大きさを報知した{図7を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、ランプ類16等の発光体を点灯する態様や、スピーカ50等の音響部で音を出す態様、ハンドル40等に取り付けた振動体によって当該ハンドル40を振動する態様のうちいずれか少なくとも一つの態様によって期待度の大きさを報知してもよい。このように様々な態様で演出を行えば面白味が増して、演出をより楽しむ機会を与えることができる。なお、特別図柄表示器22,ランプ類16,スピーカ50,振動体等は期待度を報知する目的と、各々の機能に対応する目的とを兼用すると、本発明を実現するために必要なコストを低く抑えることができる。
【0038】
〔他の実施の形態〕
上述したパチンコ機10(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大きさ,材質,配置および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。(1)上記実施の形態では、パチンコ機10に本発明を適用した。この形態に代えて、パチンコ機以外の他の遊技機(例えばスロットマシン,アレンジボール機,雀球遊技機,テレビゲーム機等)であって遊技者に特典を付与可能に構成されたものにも同様に本発明を適用することができる。当該他の遊技機であっても、期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0039】
(2)上記実施の形態では、特別図柄表示器22に表示する装飾図柄によって第1演出を開始した後に第2演出を開始した{図5のステップS50,S54}。すなわち、第1演出と第2演出とはそれぞれ1回の演出を行うのみであった。この形態に代えて、第1演出および第2演出について、いずれか一方について1回以上を任意に組み合わせて演出を行い、他方について2回以上の演出を任意に組み合わせて行なってもよい。例えば第1演出を1回の演出で行い、第2演出を2回の演出で行う場合には次のようになる。すなわち、図7(B)においてキャラクタ92が持つ釣り竿に魚が掛かった様子を表示して第1演出を行い、図7(D)においてキャラクタ92が魚を釣り上げた様子を表示するとともに、スピーカ50から「やったー」という音声を出す。こうすれば多彩な演出態様によって面白味が増すので、遊技者はどの演出が行われるのかを楽しみに遊技できる。
また、2以上に組み合わせる演出を適切に選択することによって、第1演出および/または第2演出の開始を明確にすることができる。こうすれば第1演出を行う第1タイミングから第2演出を行う第2タイミングまでの期間(演出間隔)をより明確にでき、遊技者も期待度の大きさをより明確に推測できる。
【0040】
(3)上記実施の形態では、演出間隔(第1演出を行う第1タイミングから第2演出を行う第2タイミングまでの期間)の長さによって期待度の大きさを報知した{図5のステップS50,S52,S54、図7を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、演出間隔と、第1演出および/または第2演出の演出内容によって期待度の大きさを報知してもよい。例えば演出間隔による第1期待度と、第1演出および/または第2演出の演出内容による第2期待度とを演算して求めた結果を上記期待度とほぼ等しくする。例えば次に示す表1のように、%で示す期待度を規定することができる。当該表1では簡単のために演出間隔を3種類とし、第1演出および/または第2演出の演出内容を4種類としている。
【0041】
【表1】
Figure 0004631009
ことができる。
【0042】
(4)上記実施の形態では、特別図柄表示器22に図柄を表示して第1演出および第2演出を行なった{図5のステップS50,S52,S54、図7を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、第1演出および/または第2演出は特別図柄表示器22に図柄を表示する以外の他の演出方法で行なってもよい。他の演出方法としては、表示部に図柄を表示する演出(色,文字,動き,キャラクタの種類等)や、保留球ランプ28やランプ類16等の発光体を点灯する演出(点灯色や点滅パターン等)、スピーカ50から音を出す演出(音声,音楽,効果音等)、ハンドル40等を振動する演出(振動の大きさやパターン等)、立体的なキャラクタの一部または全部を動かす演出(作動部位や作動パターン等)などが該当する。さらにはこれらの演出方法を少なくとも二つ任意に組み合わせてもよい。特に、表示部に数字(あるいは段階的表現をした文字等)で表示したり、レベルメータ等の動きで表示を行うと、遊技者等は一目で期待度の大きさを推測できる。こうした多彩な演出方法によれば面白味が増し、演出をより楽しむ機会を遊技者に与えることができる。また各々の機能に対応する目的とを兼用した発光体や表示器等を用いると、遊技機の製造コストを低く抑えることができる。
【0043】
(5)上記実施の形態では、大当たりになる可能性に対する期待度を報知した{図5のステップS50,S52,S54、図7を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、遊技者に有利になる他の特典に対する期待度を報知する態様について本発明を適用することもできる。他の特典としては、次の例がある。第1に、普通図柄表示器26に表示された普通図柄が所定図柄と一致すると(上記実施の形態では特定の発光体が特定色で点灯した状態で停止すると)、下部始動口68の蓋を一定期間だけ開ける場合において、当該下部始動口68が開くという特典に対する期待度が該当する。第2に、確率変動になるという特典に対する期待度が該当する。こうした他の特典についても報知を行うことにより、遊技者が期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0044】
(6)上記実施の形態では、リーチ後におけるリーチパターンに従って第1演出および第2演出を行なった{図5のステップS50,S52,S54、図7を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、第1演出および/または第2演出のいずれか少なくとも一方をリーチ前の変動パターンや、大当たり後の変動パターン等のように遊技中に行われる図柄変動を実現する任意のパターンに従って行なってもよい。また、どの変動パターンに従って第1演出および第2演出を行うかによって期待度の大きさを異ならせてもよい。さらに、第1演出および/または第2演出を行う他のタイミングとしては、例えばリーチ前,大当たり図柄で大当たりになった後に行う再変動などが該当する。こうしたタイミングや変動パターンであっても第1演出を開始した後に第2演出を開始することによって、確実に遊技者等に期待度の大きさを報知することができる。よって期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0045】
(7)上記実施の形態では、第1演出の開始を第1タイミングとし、第2演出の開始を第2タイミングとして期待度を報知した{図5のステップS50,S52,S54、図7を参照}。この形態に代えて(あるいは加えて)、第1演出および第2演出のいずれか少なくとも一方についてのタイミングを開始以外としてもよい。当該演出の開始以外のタイミングとしては、例えば演出の終了や、背景が変わる等のように演出に変化が見られるとき、キャラクタ92,96の動き等のように特定態様の表示の開始や終了などの任意のタイミングが該当する。また、こうしたタイミングを期待度の大きさに応じて異ならせると、遊技者は期待度の大きさを容易に推測できるようになる。このように第1タイミングおよび/または第2タイミングを演出の開始以外としたときでも、期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、図柄群の変動を開始して間もなく表示されるキャラクタに基づいて期待度を報知する従来の態様に比べると、期間の長短で期待度を報知する本発明の態様は期待感を持てる期間が長くなる。よって期待感を持って遊技できる期間を従来よりも長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を模式的に示す図である。
【図2】パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図3】メイン制御基板と表示制御基板の概略構成を示すブロック図である。
【図4】第1種始動口処理の内容を示すフローチャートである。
【図5】リーチ処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】特別図柄表示器による演出例を示す図である。
【図7】特別図柄表示器による演出例を示す図である。
【図8】特別図柄表示器による演出例を示す図である。
【符号の説明】
1 第1記録手段
1a,1b,…,1n 演出パターン
2 報知手段
3 第2記録手段
4 第1演出手段
4a 伝達制御部
4b,5b 表示部
4c,5c 発光体
4d,5d 音響部
4e,5e 振動体
4f,5f 可動体
5 第2演出手段
5a 伝達制御部
6 対象者
10 パチンコ機(遊技機)
16 ランプ類(発光体)
22 特別図柄表示器(表示部)
26 普通図柄表示器
50 スピーカ(音響部)
100 メイン制御基板(演出手段)
110,210 CPU
112,202 ROM
114,204 RAM
200 表示制御基板(演出手段)
212 キャラクタジェネレータ
214 VDP

Claims (2)

  1. 遊技者に特典を付与可能に構成された遊技機において、
    図柄群の変動または停止を表示可能な表示部と、
    該表示部における前記図柄群の変動または停止の表示を制御する表示制御部と、
    前記図柄群の停止時にリーチ図柄が含まれると判別したとき、当該リーチ図柄を表示してから未だ変動中の前記図柄群の変動を停止するよりも前に、前記表示部に第1演出を表示した後、前記表示部の装飾表示として少なくとも当該装飾表示に係る演出の終了時期が予測不能な表示態様で所定の演出間隔だけ表示し、その後第2演出を表示して初めて当該演出間隔の長さが判別可能となるように演出を行う演出手段と、
    前記第1演出を表示してから前記第2演出を表示するまでの演出間隔の長さに応じて前記特典を付与する可能性を表す期待度を異ならせ、前記期待度を報知する報知手段と、を有することを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載した遊技機において、
    前記表示制御部は、前記リーチ図柄を表示した後、当該リーチ図柄の全部または一部を変化させることを特徴とする遊技機。
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