JP4630741B2 - 省電力時バックアップ型情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、システムの電源を切る直前の状態から作業が再開できるように省電力時に復帰情報を記憶する情報処理装置に関する。
従来、情報処理装置において、作業を途中で中断してシステムの電源を切って待機状態とし、その後電源を投入することにより復帰する場合、中断時の状態から継続して再開することができる機能(レジューム機能という)を実現する方法としては、主として復帰するための情報をDRAMなどの揮発性メモリに保存する方法と、ハードディスクなどの不揮発性メモリに保存する方法が用いられている。前者はサスペンド機能、後者はハイバネーション機能と呼ばれる(例えば特許文献1、特許文献2)。
サスペンド機能とは、作業を中断するときに作業中のデータなどを揮発性メモリに保存し、ディスプレイやハードディスクの電力消費を最小限にした待機状態にし、作業再開時には揮発性メモリの復帰情報から復帰処理を行うことができる機能をいう。待機状態であっても全ての電源を切るわけではなく、復帰情報もアクセス速度の速い揮発性メモリに保存されているため、再開時における復帰処理が早いという利点を有する。
ハイバネーション機能とは、作業を中断するときに、作業中のデータなどを不揮発性メモリに保存し、全ての電源を切り、作業再開時には不揮発性メモリの復帰情報から復帰処理を行うことができる機能をいう。ハイバネーションでは、不揮発性メモリに復帰情報が保存されるため、電源を完全に切っても復帰情報が失われることはなく、作業中断中には電力をほとんど消費しないという利点を有する。
特開平2−93814号公報 特開2002−324012号公報
しかしながら、サスペンド機能とハイバネーション機能には、以下における課題がある。サスペンド機能は、待機状態中にバッテリの電源が切れた場合には、復帰情報が失われてしまい、待機状態移行前の作業状態から作業を再開することが不可能となる。ハイバネーション機能では、電源を投入した後に復帰情報を不揮発性メモリから読み込むため、復帰処理に時間がかかり、また起動にかかる消費電力も大きいため、迅速な復帰処理を行うことができず、中断するたびにハイバネーション機能を用いると、消費電力によるバッテリ残量への影響も大きくなるという欠点がある。
本発明はかかる実情に鑑み、電源待機処理に応じた復帰情報の書き込みを行う情報処理装置及び情報処理装置の復帰情報の記憶方法を提案するものである。また、充電部が充電中の場合には、復帰情報を揮発性メモリと不揮発性メモリに書き込み、充電部が非充電中の場合には復帰情報を揮発性メモリのみに書き込むという処理に応じた書き込みを行う。
充電部が充電中に、揮発性メモリの復帰情報が無効となっていた場合であって、不揮発性メモリの復帰情報が有効である場合には、不揮発性メモリから揮発性メモリに復帰情報を記憶させ、また、不揮発性メモリの復帰情報が無効となっていた場合であって、揮発性メモリの復帰情報が有効である場合には、揮発性メモリから不揮発性メモリに復帰情報を記憶させる機能を有する情報処理装置及び情報処理装置の復帰情報の記憶方法を提案する。
また、揮発性メモリ又は不揮発性メモリの復帰情報が有効であるか否かを有効フラグを用いてチェックし、復帰情報が更新されたか否かを更新フラグを用いてチェック可能な情報処理装置、及び復帰情報が有効か無効かをチェックするエラーチェック機能を備える情報処理装置について提案する。
さらに、不揮発性メモリに復帰情報が書き込まれていない場合であって、かつ、バッテリ切れなどによりシステムダウンするような場合を情報処理装置が検知した場合には、システムダウンする前に不揮発性メモリに復帰情報を書き込む機能を有する情報処理装置を提案する。
また、復帰情報を情報処理装置とネットワークを通じて接続されている外部記憶装置に書き込む機能を有する情報処理装置を提案する。
以上、説明したように、本件発明の一又は二以上の発明にかかるいずれか一の情報処理装置においては、原則として揮発性メモリを利用して復帰処理を行うため、短時間で待機処理開始前の作業状態を復元することができ、仮に揮発性メモリの復帰情報が無効となっていた場合であっても、不揮発性メモリの復帰情報を利用して復帰処理を行うことにより待機処理開始前の作業状態を復元することが可能である。さらに、揮発性メモリと不揮発性メモリの復帰情報は、待機状態中に相互に補完することができるので、復帰情報が失われるリスクが低減される。なお、不揮発性メモリへの書き込みは原則としてバッテリ充電中に行われるため、不揮発性メモリへの書き込みよる電力消費がバッテリ残量へ与える影響を心配する必要もない。
また、有効フラグ、更新フラグ、エラーチェック機能を用いることにより、復帰情報が有効であるか否か、更新されているか否かを迅速に判断することができる。
さらに、仮に作業場対中や待機状態中にバッテリ切れが生じた場合であっても、充電部が充電中か非充電中かに関わらず、不揮発性メモリに復帰情報が書き込まれるため、不揮発性メモリに書き込まれた復帰情報から復帰処理を行うことができ、待機処理開始前から作業を再開することが可能である。
また、記憶部をネットワークを介して接続された外部記憶装置に配置することで、情報処理装置の状況に左右されずに、待機処理開始前の作業状態を復元することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。実施形態1は請求項1、13などについて説明する。実施形態2は請求項2、3などについて説明する。実施形態3は請求項4、5、14、15などについて説明する。実施形態4は請求項6、7、16、17などについて説明する。実施形態5は請求項8などについて説明する。実施形態6は請求項9、10などについて説明する。実施形態7は請求項11などについて説明する。実施形態8は請求項12などについて説明する。
<<実施形態1>>
<実施形態1の概要>実施形態1について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、電源の待機処理に応じて待機処理開始前における作業状態を待機終了時に復元するための復帰情報を記憶部に書き込む情報処理装置に関する。
<実施形態共通のハードウェア構成>図1は実施形態1から実施形態8のいずれか一にかかるハードウェア構成の一例であり、他の実施形態のハードウェア構成と共通する。例えば、ハードウェアを構成する要素としては、電源OFF処理及び電源待機処理及び復帰情報の書き込み及び読み込みを行うCPU(電源OFF処理部、電源待機処理部、書込部、復帰処理部)と、復帰情報の書き込み先である記憶部に当たるDRAM(揮発性メモリ)やハードディスク(不揮発性メモリ)と、電源回路(電源、充電部)を有する情報処理装置を挙げることができる。なお、外部からの入力を許容する場合には、図1に示すとおりI/Oデバイス等を設けてもよいし、必要に応じて情報処理装置を構成する他のデバイス等を備えてもよい。
<実施形態1の構成>図2に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図2に示す本実施形態の「情報処理装置」(0200)は、「電源」(0201)と、「電源OFF処理部」(0203)と、「電源待機処理部」(0204)と、「記憶部」(0206)と、「充電部」(0202)と、「書込部」(0205)と、「復帰処理部」(0207)とを有する。
<実施形態1の構成の説明>「情報処理装置」(0200)は、待機状態へ移行可能な機能を有する情報処理を行う装置であり、コンピュータやPDA、携帯電話、デジタル家電など情報処理機能を有する電子機器全般が該当する。
「電源」(0201)は、情報処理装置に電力の供給を行う。電源には、バックアップ電源とシステム電源があり、バックアップ電源とは情報処理装置が待機状態のときに最低限必要な電力を供給する電源であり、システム電源とは、バックアップ電源が供給する電力以外に、情報処理装置の作業を行うのに必要なシステムを動作させるための電源である。電源は、バックアップ電源とシステム電源のON/OFFによって、次に示す3つの状態のうち、いずれか一の状態をとりうる。
(1)バックアップ電源ON かつ システム電源ON (作業状態)
(2)バックアップ電源ON かつ システム電源OFF (待機状態)
(3)バックアップ電源OFF かつ システム電源OFF(停止状態)
バックアップ電源ONであって、システム電源ONの場合には、情報処理装置の作業に必要な電力が供給され(1)作業状態となり、情報処理装置において作業を行うことができる。バックアップ電源がOFFの場合には、情報処理装置に電力が供給されないため、システム電源がONとなることもなく、(3)の停止状態となる。また、バックアップ電源ONであって、システム電源OFFの場合には、情報処理装置は(2)待機状態となる。待機状態は、復帰処理を行わなければ情報処理装置上での通常の作業を行うことはできない状態をいい、待機状態中に稼動するデバイスを制限することで電力消費を抑えることができる。例えば、待機状態には、復帰情報を記憶する揮発性メモリ等のデバイスは作動しているが、それ以外のデバイスの電源をOFFにする状態が考えられる(以下、待機状態1という)。また、情報処理装置のディスプレイのみの電源をOFFにする状態が考えられる(以下、待機状態2という)。待機状態1の場合では揮発性メモリの復帰情報を失わない必要最低限の電源がバックアップ電源ということになり、情報処理装置で作業するために必要なそれ以外のデバイスの電源はシステム電源となる。また、待機状態2の場合では、ディスプレイにかかる電源のみがシステム電源となり、それ以外の電源がバックアップ電源ということになる。待機状態中は、各デバイスは待機モードとなる。待機モードとは、情報処理装置に各待機状態に応じた必要な電力のみが供給されているときの各デバイスの状態をいう。以上のように、とりうる待機状態によってバックアップ電源の対象とシステム電源の対象が異なる。なお、具体例としてあげた待機状態以外にも、待機状態中に稼動させるデバイスの種類により、無数の待機状態が考えられる。
図3に本実施形態にかかる情報処理装置がとりうる状態遷移図を示す。情報処理装置は、(1)作業状態から待機処理によって(2)待機状態へ移行することができ、電源OFF処理によって(3)停止状態へ移行することができる。情報処理装置は、(2)待機状態からは復帰処理によって(1)作業状態へ移行することができ、電源OFF処理によって(3)停止状態へ移行することができる。情報処理装置は、(3)停止状態からは起動処理によって(1)の作業状態へのみ移行できる。これは、情報処理装置は、(3)停止状態において作業を行う場合には(1)作業状態へ移行すればよく、作業を行わない場合には(3)の停止状態を継続すればよいため、あえて(2)待機状態へ移行する必要がないためである。
「電源OFF処理部」(0203)は、情報処理装置の電源OFF時の電源OFF処理を実行する機能を有する。電源OFFとは、情報処理装置のバックアップ電源がOFFである状態をいう。電源OFF時とは、電源OFFの状態に移行する時を指し、具体的には、作業状態又は待機状態から停止状態へと移行する時を指す。電源OFF処理とは、電源OFF時に行われる処理をいい、外部又は内部からのトリガーによる停止状態への移行要求に応じて行われる処理である。外部からのトリガーは、ユーザが電源OFFスイッチを押した場合や情報処理装置を作動させるソフトウェアの終了を選択した場合などに発生し、内部からのトリガーは、充電部のバッテリ残量がなくなってしまう場合や、一定時間経過後に電源OFFになるような設定にしている場合などに発生する。電源OFF処理部には、CPU、マイクロコントローラ、揮発性メモリや不揮発性メモリに記憶されたプログラム、これらの一又は二以上の組み合わせで構成された機能回路などが該当する。
「電源待機処理部」(0204)は、電源を待機状態とするときの待機処理を実行する機能を有する。電源の待機状態とは、前述のとおりバックアップ電源ONの状態であって、システム電源OFFの状態をいい、情報処理装置が作業状態にあるときのみ待機状態へ移行可能である。待機処理は、待機状態中に作動するデバイスの範囲や、待機状態への移行時の充電部の条件などにより複数の待機処理の種類が考えられる。例えば、前述の待機状態1と待機状態2では情報処理装置の電源OFFにすべき範囲が異なるため、異なる待機処理を行う。待機状態1へ移行させるためには、揮発性メモリを作動させる必要最低限のデバイス以外の電源をOFFにする(以下、待機処理1)。待機状態2へ移行させるためには、ディスプレイの電源のみをOFFにする(以下、待機処理2)。また、これらのいずれの待機状態へ移行させるかということを、充電部の条件等に関連付けてもよい。例えば、後述する充電部において、外部のAC電源などから電力供給を受けている場合にはバッテリ切れの心配をする必要が無いので、消費電力の節減はあまり期待できないが作業状態への復元が早いディスプレイの電源のみをOFFにする待機処理2を行うことを選択することが可能であるし、同じく電力供給を受けていてバッテリ切れを心配する必要が無い場合に、復帰情報が失われるリスクを低減するために、書込部に、記憶部のうち複数の記憶媒体に復帰情報を書き込ませるようにさせることも可能である。また、外部電源から電力供給を受けていない場合には待機処理2より省電力が期待できる待機処理1を行うことや、消費電力を増加させないように、書込部に記憶部のうち一つの記憶媒体(例えば揮発性メモリ)にのみ復帰情報を書き込ませるようにすることも可能である。なお、待機処理は、外部又は内部からのトリガーによる作業状態から待機状態への移行要求に応じて行われる処理である。外部からのトリガーは、ユーザが待機状態移行スイッチを押した場合や、OSなどの情報処理装置を作動させるソフトウェアの待機状態移行ボタンを選択した場合などに発生し、内部からのトリガーは、一定時間内に情報処理装置への操作が全く行われなかった場合に自動的に待機状態へ移行するように設定している場合などに発生する。電源待機処理部には、CPU、マイクロコントローラ、揮発性メモリや不揮発性メモリに記憶されたプログラム、これらの一又は二以上の組み合わせで構成された機能回路などが該当する。
「記憶部」(0206)は、復帰情報を記憶する。復帰情報とは、復帰情報作成時における情報処理装置の作業状態に関する情報であり、待機処理の種類によって必要な復帰情報は異なる。情報処理装置は復帰情報を利用して復帰処理を行うことにより、復帰情報作成時の作業状態を復元することができる。記憶部には、揮発性メモリであるDRAMや不揮発性メモリであるハードディスクなどが該当し、これ以外にも、外部メモリ等を記憶部とすることも可能である。例えば、FDやCD、DVD、MOなどの記憶媒体に記憶してもいいし、USBメモリや外付け型ハードディスクなどに記憶してもいい。なお、記憶部は同じ記憶媒体を複数用いてもよい。
「充電部」(0202)は、情報処理装置に供給する電力を充電する機能を有する。充電部に電力を充電する方法は問わない。例えば、ACアダプタによりAC電源から電力供給を受けている場合、携帯端末等でUSBを通じて電力供給を受けている場合、太陽電池により電力供給を受けている場合、外部に電池を接続する場合などが考えられる。充電部が電力供給を受けている場合には、充電部は充電中となる。一方、充電部が電力供給を受けていない場合には、充電部は非充電中となる。充電部が非充電中の場合には、バッテリ切れが発生する可能性があり、待機状態の時にはなるべく電力消費を抑えることが望ましい。
「書込部」(0205)は、電源待機処理部の電源の待機処理の種類に応じて、待機処理開始前における作業状態を待機終了時に復元するための復帰情報を記憶部に書き込む機能を有する。電源待機処理部の電源の待機処理の種類は、移行する待機状態や充電部の条件などにより異なり、書込部はこれらの異なる待機処理に応じて復帰情報を記憶部に書き込む。例えば、前述の待機処理1と待機処理2では待機終了時に必要な復帰情報が異なるため、書込部ではそれぞれの待機状態中に保持すべき復帰情報を記憶部に書き込む。また、例えば、充電部において、外部のAC電源から電力供給を受けている場合、すなわち充電中にはバッテリ切れの心配をする必要が無いので書込部は記憶部のうち複数の記憶媒体に書き込み、電力供給を受けていない場合、すなわち非充電中にはバッテリ切れの虞があるので、書込部は復帰情報を記憶部のうち単数の記憶媒体に書き込むといった、待機処理の種類に応じた書き込みを行うことができる。なお、待機終了時とは、待機状態から作業状態へと移行する時を指す。作業状態への移行要求は、外部又は内部からのトリガーが引かれる場合がある。外部からのトリガーは、外部から待機状態復帰スイッチが押された場合などに発生し、内部からのトリガーは、情報処理装置が独自に有するタイマーなどにより、待機状態開始から一定時間経過後に強制的に待機状態から作業状態に復帰するような設定をしている場合などに発生する。
「復帰処理部」(0207)は、記憶部に記憶された復帰情報を利用して復帰処理を行う。 復帰処理とは、記憶部に記憶されている復帰情報が有効である場合には、復帰情報を作成した時点の情報処理装置の作業状態を復元する処理をいう。作業状態を復元する処理とは、情報処理装置の各待機状態によって異なる処理となるが、具体的には、主記憶に記憶されている情報の展開を行う場合や、ビデオメモリに記憶されていた画像情報を展開する場合や、デバイスの設定を復元する場合などが考えられる。復帰情報の読み取りは、復帰情報が記憶部のうち複数の記憶媒体に記憶されている場合には、復帰処理にかかる時間を短縮するため、処理時間が短くなる記憶媒体からアクセスしていく。例えば、記憶部に揮発性メモリと不揮発性メモリがある場合には、復帰処理部では、アクセス速度が速い揮発性メモリから復帰情報を読み取り復帰処理を行う。揮発性メモリ上に復帰情報が無い場合でも、不揮発性メモリに復帰情報があれば不揮発性メモリから復帰情報を読み取り復帰処理を行う。一方、記憶部に復帰情報が無い場合には、復帰処理にてシステムの初期化再起動を行う。システムの初期化再起動とは、前記システム電源によって電力を供給されているデバイスのみを初期化して再起動を行う処理をいう。バックアップ電源によって電力を供給されているデバイスは、待機状態であっても電力が供給されて作動を続けているため起動をする必要がなく、むしろ再起動してしまうと、保持していた情報が失われてしまう可能性もあるからである。なお、復帰処理にかかる時間は待機状態中に稼動しているデバイスの組み合わせによっても変化する。復帰処理部には、CPU、マイクロコントローラ、揮発性メモリや不揮発性メモリに記憶されたプログラム、これらの一又は二以上の組み合わせで構成された機能回路などが該当する。
<実施形態1の処理の流れ>図36に実施形態1の情報処理装置にかかる復帰情報記憶方法の処理の流れを示す。情報処理装置にかかる復帰情報記憶方法は、まず電源を待機状態とするときの待機処理を実行し(S3601、電源待機処理ステップ)、次に前記電源待機処理ステップの電源の待機処理の種類に応じて、待機処理開始前における作業状態を待機終了時に復元するための復帰情報を記憶媒体に書き込む(S3602、復帰情報書込ステップ)。
<実施形態1の具体例>図4から図8に本実施形態にかかる情報処理装置の処理フローを示す。以下、この処理フローに沿って説明する。
図4に示すとおり、本実施形態にかかる情報処理装置は、電源スイッチが押されると(0402)、起動処理(0403)を行う。起動処理は、図5に示す起動処理フローに沿って行われる。起動処理では、まず、バックアップ電源及びシステム電源の電源をONとする(0501)。次に、システムの初期設定を行い(0502)、システムを初期化起動する(0503)。起動処理を終了すると、情報処理装置は作業状態へ移行し、情報処理装置上での作業が可能となる。その後、情報処理装置は、図4の停止状態移行要求(0404)又は待機状態移行要求(0405)がされるまで作業状態を継続する。停止状態移行要求とは、情報処理装置が停止状態へと移行するためのトリガーが発生した場合であり、待機状態移行要求とは、情報処理装置が待機状態へと移行するためのトリガーが発生した場合である。以下、待機状態移行要求がされた場合について説明し、停止状態移行要求がされた場合は後述する。
<待機状態移行要求(0405)がされた場合>前記待機状態移行要求(0405)がされると、電源待機処理部は、図6に示す待機処理フローに沿って待機処理(0406)を行う。待機処理は、前述のとおり複数設定することが可能であり、待機処理毎に作成する復帰情報やシステム電源の範囲が異なる。例えば、前記待機処理1を行う場合には、待機処理1に応じた復帰情報1を作成し(0601(1))、書込部によって復帰情報1が記憶部に書き込まれる(0602(1))。記憶部への復帰情報1の書き込みが終わると、待機状態中には作動させない各デバイスは待機モードへ移行し(0603(1))、情報処理装置は、システム電源をOFFにする(0604(1))。待機処理が終了すると、情報処理装置は待機状態へ移行する。
情報処理装置は、待機状態移行後は図4の停止状態移行要求(0407)又は復帰処理要求(0408)がされるまで待機状態を継続する。復帰処理要求とは、情報処理装置が作業状態へと移行するためのトリガーが引かれた場合である。以下、復帰処理要求がされた場合について説明し、停止状態移行要求がされた場合については後述する。
<復帰処理要求(0408)がされた場合>前記復帰処理要求(0408)がされると、復帰処理部では図7に示す復帰処理フローに沿って復帰処理を行う。復帰処理では、まずシステム電源をONにする(0701)。次に記憶部に復帰情報が保存されているかどうかを確認し(0702)、復帰情報があれば、復帰処理部で記憶部の復帰情報を利用して待機処理開始前の作業状態を復元し(0703)、必要の無くなった復帰情報を消去する(0705)。なお、復帰情報がなければ初期化再起動を行う(0704)。復帰処理が終了すると、情報処理装置は作業状態へと移行する。情報処理装置は、作業状態へ移行すると、再び図4の待機状態移行要求(0405)又は停止状態移行要求(0404)がされるまで作業状態を継続する。
<停止状態移行要求(0404、0407)がされた場合>前記停止状態移行要求(0404、0407)がされると、電源OFF処理部では図8に示す電源OFF処理フローに沿って電源OFF処理を行う。電源OFF処理では、システム電源及びバックアップ電源をOFFにし(0801、0802)、必要の無くなった復帰情報を消去する(0803)。なお、復帰情報の消去は、不揮発性メモリに復帰情報が記憶されていた場合に必要となるが、揮発性メモリのみに復帰情報が記憶されていた場合にはこの処理は必要ない。電源OFF処理が終了すると、情報処理装置は停止状態へ移行する。
<実施形態1の効果>本実施形態にかかる情報処理装置は、待機処理の種類に応じた復帰情報の書き込みを行うことが可能である。
<<実施形態2>>
<実施形態2の概要>実施形態2について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1にかかる情報処理装置を基本とし、書込部が揮発性メモリ及び不揮発性メモリに書き込む手段を有する。
<実施形態2の構成>図9(a)又は(b)に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図9(a)に示す本実施形態の「情報処理装置」(0900a)は、実施形態1の構成に、さらに「書込部」(0905a)に「第一メモリ書込手段」(0906a)を有することを特徴とする。なお、記憶部(0908a)は少なくとも揮発性メモリ(0909a)を有する。図9(b)に示す本実施形態の「情報処理装置」(0900b)は、実施形態1の構成に、さらに書込部(0906b)に「第二メモリ書込手段」(0907b)を有することを特徴とする。なお、記憶部(0908b)は、少なくとも不揮発性メモリ(0910b)を有する。
<実施形態2の構成の説明>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1に記載の機能に加えて、「書込部」が「第一メモリ書込手段」又は「第二メモリ書込手段」の機能を有する。「第一メモリ書込手段」(0906a)は復帰情報を記憶部のうち揮発性メモリに書き込む機能を有する。「第二メモリ書込手段」(0907b)は復帰情報を記憶部のうち不揮発性メモリに書き込む機能を有する。
「書込部」(0905a、b)は、電源待機処理部の電源の待機処理の種類に応じて、「第一メモリ書込手段」又は「第二メモリ書込手段」により、待機処理開始前における作業状態を待機終了時に復元するための復帰情報を記憶部へ書き込むことができる。すなわち、待機処理移行時における情報処理装置の状態やユーザの意思により待機処理を選択し、書込部ではその選択された待機処理の目的に応じた復帰情報の書き込みを行うことが可能である。例えば、電源のバッテリ残量が少ないときには、あまりバッテリを消費しないように、電源待機処理部では揮発性メモリのみに復帰情報を書き込む待機処理が選択され、第一メモリ書込手段により揮発性メモリのみに復帰情報が書き込むということも可能であるし、同様にバッテリ残量が少なく、待機状態中にバッテリ切れが生じる虞がある場合には、復帰情報が失われないように、第二メモリ書込手段により不揮発性メモリのみに復帰情報を書き込むことも可能である。さらに、復帰情報が失われるリスクをなるべく回避したいときには、記憶部のうち複数の記憶媒体に復帰情報が記憶されている方がよいため、電源待機処理部では揮発性メモリと不揮発性メモリの両者に復帰情報を書き込む待機処理が選択され、第一メモリ書込手段及び第二メモリ書込手段を用いて揮発性メモリと不揮発性メモリの両者に復帰情報を書き込むという処理も可能である。
「記憶部」は実施形態1の機能と同様の機能を有し、本実施形態にかかる情報処理装置の記憶部は、書込部が第一メモリ書込手段を有する場合には、少なくとも揮発性メモリ(0909a)を有し、第二メモリ書込手段を有する場合には少なくとも不揮発性メモリ(0910b)を有する。揮発性メモリの復帰情報は、情報処理装置が停止状態の時には失われてしまうが、不揮発性メモリの復帰情報は、データが壊れることが無ければ原則として失われることはない。揮発性メモリにはDRAMなどが、不揮発性メモリにはハードディスクなどが該当する。
本実施形態における他の構成は実施形態1に記載の構成と同一であるため省略する。
<実施形態2の具体例>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態1にかかる情報処理装置を基本とし、同一の処理フローで表される。ただし、本実施形態にかかる情報処理装置は待機処理において特徴を有する。待機処理は、実施形態1に記載の待機状態移行要求(0405)がされた場合に行われる処理である。
図10Aに、第一メモリ書込手段を用いた場合の待機処理を示し、図10Bに第二メモリ書込手段を用いた場合の待機処理を示し、図10Cに第一メモリ書込手段と第二メモリ書込手段を用いた場合の待機処理を示す。図10Aでは、第一メモリ書込手段により、待機処理では揮発性メモリのみに復帰情報が書き込まれる(1002(a))。図10Bでは、第二メモリ書込手段により、待機処理では不揮発性メモリのみに復帰情報が書き込まれる(1002(b))。図10Cでは、第一メモリ書込手段と第二メモリ書込手段とを組み合わせて用いることにより、待機処理では揮発性メモリのみ、あるいは不揮発性メモリのみ、あるいは両者に復帰情報を書き込むことができる(1002(c1)、(c2)、(c3))。
<実施形態2の効果>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1にかかる情報処理装置の効果に加え、電源待機処理部の待機処理の種類に応じて第一メモリ書込手段と第二メモリ書込手段を単独あるいは組み合わせて用いることにより、待機処理の目的に応じて記憶部における復帰情報の書込先を選択することができるという効果を有する。
<<実施形態3>>
<実施形態3の概要>実施形態3について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1又は2に記載のいずれか一の情報処理装置であって、充電部が非充電中である場合には復帰情報を揮発性メモリのみに書き込み、充電中であれば復帰情報を揮発性メモリと不揮発性メモリの両者に書き込む機能を有する情報処理装置に関する。
<実施形態3の構成>図11(a)又は(b)に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図11(a)に示す本実施形態の「情報処理装置」(1100a)は、実施形態1又は2に記載のいずれか一にかかる情報処理装置を基本とし、さらに「充電中判断部」(1112a)と、「書込部」(1105a)が「充電中処理手段」(1106a)を有することを特徴とする。図11(b)に示す本実施形態の「情報処理装置」(1100b)は、実施形態1又は2に記載のいずれか一にかかる情報処理装置を基本とし、さらに「充電中判断部」(1112b)と、「書込部」(1105b)が「非充電中処理手段」(1107b)を有することを特徴とする。
<実施形態3の構成の説明>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1又は2に記載の機能に加えて、「充電中判断部」と、書込部が「充電中処理手段」又は「非充電中処理手段」のいずれか一又は二の機能を有する。
「充電中判断部」(1112a、b)は、充電部が充電中かどうかを判断する機能をもつ。充電部が充電中となるには、外部から電力供給を受けていることが必要であるが、その方法は問わない。具体的には、ACアダプタによりAC電源から電力供給を受けている場合、携帯端末等でUSBを通じて電力供給を受けている場合、太陽電池により電力供給を受けている場合、外部に電池を接続して電力供給を受ける場合などが考えられる。また、外部から電力供給を受けなければ起動及び作動することができない情報処理装置では、情報処理装置が作動中、すなわちバックアップ電源がONの間は、充電部は常に充電中であると判断される。一方、充電部が外部から電力供給を受けていない場合には、充電部は非充電中となる。また、外部から電力供給を受けている場合であっても、乾電池から電力供給を受けている場合などで、供給電力が限られている場合は非充電中とみなすこともできる。充電部が非充電中の場合には、バッテリ切れが発生する可能性があり、待機状態中はなるべく電力消費を抑えることが望ましい。
「充電中処理手段」(1106a)とは、待機処理が行われる際に充電中判断部の判断結果が充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を記憶部のうち揮発性メモリと不揮発性メモリとの両者に記憶させるための処理(以下、充電中処理という)を行う機能をいう。
「非充電中処理手段」(1107b)とは、書込部は待機処理が行われる際に充電中判断部の判断結果が非充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を記憶部のうち揮発性メモリのみに記憶させるための処理(以下、非充電中処理という)を行う機能をいう。
充電中処理手段によって、復帰情報は不揮発性メモリにも記憶されるため、仮に揮発性メモリの復帰情報が消滅や壊れて無効となった場合であっても、不揮発性メモリの復帰情報から待機処理開始前の作業状態を復元することができる。また、復帰情報の不揮発性メモリへの記憶は充電部が充電中の場合にのみ行い、充電部が非充電中の場合には非充電中処理手段によって、復帰情報は揮発性メモリにのみ記憶することから、非充電中には復帰情報の書き込みにより電力を大量に消費してしまうこともない。
<実施形態3の処理の流れ>図37に実施形態3の情報処理装置の充電中処理手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを示す。充電中処理手段における復帰情報の記憶方法は、まず電源を待機状態とするときの待機処理を実行し(S3701、電源待機処理ステップ)、次に充電部位が充電中か判断し(S3702、充電中判断ステップ)、次に待機処理が行なわれる際に、前記充電中判断ステップでの判断結果が充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を、記憶媒体のうち揮発性メモリと、不揮発性メモリとの両者に記憶させるための処理を行う(S3703、充電中処理ステップ)。
また、図38に実施形態3の情報処理装置の非充電中処理手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを示す。非充電中処理手段にかかる復帰情報記憶方法は、まず電源を待機状態とするときの待機処理を実行し(S3801、電源待機処理ステップ)、次に充電部位が充電中か判断し(S3802、充電中判断ステップ)、次に待機処理が行なわれる際に、前記充電中判断ステップでの判断結果が非充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を、記憶媒体のうち揮発性メモリのみに記憶させるための処理を行う(S3803、非充電中処理ステップ)。
<実施形態3の具体例>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態1又は2のいずれか一に記載の情報処理装置を基本とし、同一の処理フローで表される。ただし、本実施形態にかかる情報処理装置は待機処理において特徴を有する。待機処理は、実施形態1に記載の待機状態移行要求(0405)がされた場合に行われる処理である。
図12Aに本実施形態にかかる情報処理装置の充電中処理手段を用いた場合の待機処理フローを例示する。図12Aに示すとおり、待機処理を開始すると、まず現在の作業状態を復元するための復帰情報の作成を行う(1201a)。次に充電中判断部が、充電部が充電中かどうかを判断する(1202a)。充電中判断部の判断結果が充電中であれば、充電中処理手段によって書込部は充電中処理を行い、復帰情報を揮発性メモリと不揮発性メモリに書き込む(1203a、1204a)。復帰情報の書き込み後はシステム上の各デバイスを待機モードとし(1205a)、システム電源をOFFし(1206a)、待機処理を終了する。また、図12Bに本実施形態にかかる情報処理装置の非充電中処理手段を用いた場合の待機処理フローを例示する。図12Bに示すとおり、待機処理を開始すると、まず現在の作業状態を復元するための復帰情報の作成を行う(1201b)。次に充電中判断部が、充電部が充電中かどうかを判断する(1202b)。充電中判断部の判断結果が非充電中であれば、充電中処理手段によって書込部は非充電中処理を行い、復帰情報を揮発性メモリに書き込む(1203b)。復帰情報の書き込み後はシステム上の各デバイスを待機モードとし(1204b)、システム電源をOFFし(1205b)、待機処理を終了する。
<実施形態3の効果>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1又は2に記載のいずれか一にかかる情報処理装置の効果に加え、仮に揮発性メモリの復帰情報が失われた場合であっても、不揮発性メモリに復帰情報が記憶されていれば、不揮発性メモリから復帰処理を行うことができるため、待機処理開始前の作業状態へ復元可能となる確率が高くなるという効果を有する。また、復帰情報の不揮発性メモリへの記憶は充電部が充電中の場合にのみ行うため、電力消費がバッテリ残量に与える影響を心配する必要も無い。
<<実施形態4>>
<実施形態4の概要>実施形態4について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態3に記載の情報処理装置であって、さらに、揮発性メモリ有効性判断部と、不揮発性メモリ有効性判断部を有し、復帰情報を揮発性メモリと不揮発性メモリで補完しあうことができる情報処理装置に関する。
<実施形態4の構成>図13(a)又は(b)に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図13(a)に示す本実施形態の「情報処理装置」(1300a)は、実施形態3に記載の情報処理装置を基本とし、さらに「揮発性メモリ有効性判断部」(1313a)と、「不揮発性メモリ有効性判断部」(1314a)と、を有し、書込部(1305a)が「第一複写手段」(1306a)を有することを特徴とする。図13(b)に示す本実施形態の「情報処理装置」(1300b)は、実施形態3に記載の情報処理装置を基本とし、さらに「揮発性メモリ有効性判断部」(1313b)と、「不揮発性メモリ有効性判断部」(1314b)と、を有し、書込部(1305b)が「第二複写手段」(1307b)を有することを特徴とする。
<実施形態4の構成の説明>本実施形態の情報処理装置は、実施形態1から3に記載の機能に加えて、「揮発性メモリ有効性判断部」と「不揮発性メモリ有効性判断部」とを有し、記憶部に「第一複写手段」及び「第二複写手段」を有する。
「揮発性メモリ有効性判断部」(1313a、b)とは、揮発性メモリの復帰情報が無効となっているかどうかを判断する機能を有する。揮発性メモリの復帰情報が無効となっている場合とは、揮発性メモリに復帰情報がもともと記憶されていない場合や、記憶されてはいたが何らかの原因により消滅したり、壊れたりして記憶時の復帰情報を正確に読み込むことができなくなっている状態をいう。復帰情報が壊れているかどうかの判断は、復帰情報を複数記憶しておき、両者が一致するかどうか、または、ハッシュ関数などを用いて、一定時間間隔でハッシュ値を作成して両者が一致するかどうかなどにより判断することができる。なお、復帰情報が消滅したり壊れたりしたことを情報処理装置が検知したときには、ユーザに警告をして注意喚起することが望ましい。
「不揮発性メモリ有効性判断部」(1314a、b)とは、不揮発性メモリの復帰情報が無効となっているかどうかを判断する機能を有する。不揮発性メモリの復帰情報が無効となっている場合とは、不揮発性メモリに復帰情報がもともと記憶されていない場合や、記憶されてはいたが何らかの原因により消滅したり、壊れたりして記憶時の復帰情報を正確に読み込むことができなくなっている状態をいう。不揮発性メモリの復帰情報についても、前記揮発性メモリの復帰情報の場合と同様の方法で判断することができる。
「第一複写手段」(1306a)は、前記揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が無効との判断結果であり、前記不揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が有効との判断結果であり、充電中判断部での判断結果が充電中との判断結果である場合には、不揮発性メモリから揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理(以下、複写処理1という)を行う機能を有する。揮発性メモリに保存された復帰情報は、何らかの原因で失われたり、あるいは壊れたりして無効となってしまう場合がある。この場合でも、不揮発性メモリに復帰情報が記憶されていれば、不揮発性メモリの復帰情報を利用して復帰処理を行うことができる。しかし、不揮発性メモリから復帰情報を読み込んで復帰処理を行う場合には時間がかかるため、待機状態中に不揮発性メモリから揮発性メモリに復帰情報を記憶させることで、復帰処理に要する時間が短くすることができる。
「第二複写手段」(1307b)は、前記揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が有効との判断結果であり、前記不揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が無効との判断結果であり、充電中判断部での判断結果が充電中との判断結果である場合には、揮発性メモリから不揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理(以下、複写処理2という)を行う機能を有する。書込部は実施形態3に記載の機能により、充電部が充電中のときには充電中処理手段により復帰情報を記憶部のうち揮発性メモリと不揮発性メモリの両者に書き込むが、充電部が非充電中のときには非充電中処理手段により復帰情報を記憶部のうち揮発性メモリにのみ書き込む。したがって、非充電中処理を行った後に、充電部にACアダプタなどを接続することによって充電部が外部からの電力供給を受けて充電中となった場合などに、揮発性メモリから不揮発性メモリへ復帰情報を記憶させることで、復帰情報が失われるリスクを低減することができる。
以下、複写処理1と複写処理2とをまとめて複写処理という。複写処理は、複写処理を行う要求(以下、複写処理要求という)がされた場合に行われる処理をいい、複写処理要求は、外部又は内部からのトリガーによる場合がある。外部からのトリガーは、待機状態中に充電部の状態が非充電中から充電中へ変化した場合に複写処理を行うように設定した場合において、待機状態中の充電部にACアダプタなどで外部から電力を供給することによって充電部が充電中になった場合などに発生する。内部からのトリガーは、待機状態中に一定時間ごとに複写処理を行うように設定している場合などに発生する。
図14に、本実施形態にかかる情報処理装置の状態遷移図を示す。本実施形態にかかる状態遷移図は、実施形態1にかかる状態遷移図に加えて、待機状態中に複写処理が行われうることを特徴とする。複写処理は、復帰情報を相互に補完する機能であるため、記憶部に復帰情報が記憶されている状態である待機状態中に行われる処理であり、複写処理終了後は再び待機状態へ戻る。
本実施形態における他の構成については実施形態1から3のいずれか一に記載の構成と同一であるため省略する。
<実施形態4の処理の流れ>図39に実施形態4の情報処理装置の第一複写手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを示す。第一複写手段にかかる復帰情報記憶方法は、まず充電部位が充電中か判断し(S3901、充電中判断ステップ)、次に記憶媒体のうち揮発性メモリの復帰情報が無効となっているかどうか判断し(S3902、揮発性メモリ有効性判断ステップ)、次に記憶媒体のうち不揮発性メモリの復帰情報が無効となっているかどうか判断し(S3903、不揮発性メモリ有効性判断ステップ)、次に前記揮発性メモリ有効性判断ステップでの判断結果が無効であり、不揮発性メモリ有効性判断ステップでの判断結果が有効との判断結果であり、充電中判断ステップでの判断結果が充電中であるとの判断結果である場合には、不揮発性メモリから揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理を行う(S3904、第一複写ステップ)。なお、充電中判断ステップ、揮発性メモリ有効性判断ステップ、不揮発性メモリ有効性判断ステップについては、これらの順番に限られず、相互に順番が入れ替わってもよい。
また、図40に実施形態4の情報処理装置の第二複写手段にかかる復帰情報記憶方法の処理の流れを示す。第二複写手段における復帰情報記憶方法は、まず充電部位が充電中か判断し(S4001、充電中判断ステップ)、次に記憶媒体のうち揮発性メモリの復帰情報が無効となっているかどうか判断し(S4002、揮発性メモリ有効性判断ステップ)、次に記憶媒体のうち不揮発性メモリの復帰情報が無効となっているかどうか判断し(S4003、不揮発性メモリ有効性判断ステップ)、次に前記揮発性メモリ有効性判断ステップでの判断結果が有効であり、不揮発性メモリ有効性判断ステップでの判断結果が無効との判断結果であり、充電中判断ステップでの判断結果が充電中であるとの判断結果である場合には、揮発性メモリから不揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理を行う(S4004、第二複写ステップ)。なお、充電中判断ステップ、揮発性メモリ有効性判断ステップ、不揮発性メモリ有効性判断ステップについては、これらの順番に限られず、相互に順番が入れ替わってもよい。
<実施形態4の具体例>図15に本実施形態にかかる情報処理装置の処理フローを例示する。本実施形態にかかる情報処理装置は、待機状態において複写処理要求(1508)が行われることに特徴を有する。複写処理要求がされると、情報処理装置は、複写処理1又は複写処理2のいずれか一又は二の複写処理(1509)を行う。以下に各複写処理について説明する。
図16に第一複写手段による複写処理1の処理フローを示す。複写処理1が開始されると、まず充電中判断部にて充電部が充電中かどうかを判断する(1601)。充電中判断部の判断結果が充電中であれば、システム電源をONし(1602)、揮発性メモリ有効性判断部が揮発性メモリの復帰情報が有効かどうか判断する(1603)。揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効であれば、さらに不揮発性メモリ有効性判断部が不揮発性メモリの復帰情報が有効かどうかを判断する(1604)。不揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が有効との判断結果であれば、書込部は不揮発性メモリの復帰情報を揮発性メモリに書き込む(1605)。不揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効との判断結果であれば、システムを初期化再起動し(1608)、起動後の作業状態から復帰情報を作成し(1609)、復帰情報を揮発性メモリと不揮発性メモリに書き込む(1610)。この場合には、復帰処理を行っても待機処理開始前の作業状態を復元することはできないが、復帰情報が有効となるため後述する復帰処理においてシステムの初期化再起動を行う必要がないので復帰処理を短時間で行うことができる(以下の第二複写手段、複写手段において同じ)。その後システム上の各デバイスを待機モードとし(1606)、システム電源をOFFにして(1607)複写処理が終了する。
図17に第二複写手段による複写処理2の処理フローを示す。複写処理2が開始されると、まず充電中判断部にて充電部が充電中かどうかを判断する(1701)。充電中判断部の判断結果が充電中との判断結果であれば、システム電源をONし(1702)、不揮発性メモリ有効性判断部が不揮発性メモリの復帰情報が有効かどうか判断する(1703)。不揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効との判断結果であれば、さらに揮発性メモリ有効性判断部が揮発性メモリの復帰情報が有効かどうかを判断する(1704)。揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が有効との判断結果であれば、書込部は揮発性メモリの復帰情報を不揮発性メモリに書き込む(1705)。揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効との判断結果であれば、システムを初期化再起動し(1708)、起動後の作業状態から復帰情報を作成し(1709)、復帰情報を揮発性メモリと不揮発性メモリに書き込む(1710)。その後システム上の各デバイスを待機モードとし(1706)、システム電源をOFFにして(1707)複写処理が終了する。
なお、揮発性メモリ有効性判断部と不揮発性メモリ有効性判断部が有効性を判断する順番は逆であっても構わない。しかし、充電中判断部による充電部が充電中か否かの判断は無駄な電力消費を防ぐためシステム電源をONにする前に行うことが望ましい。また、第一複写手段と第二複写手段とは組み合わせて用いる方法(以下、複写手段という)も可能である。以下に、複写手段について説明する。
図18に複写手段の処理フローを例示する。図18に示すとおり、複写処理手段では、充電中判断部にて充電部が充電中であるとの判断結果である場合には、揮発性メモリと不揮発性メモリの復帰情報が有効かどうかを揮発性メモリ有効性判断部または不揮発性メモリ有効性判断部にて判断する(1803、1804、1806)。両者の判断結果が有効である場合には、複写処理をする必要はないのでシステム上の各デバイスを待機モードへ移行し(1811)、システム電源OFFとする(1812)。揮発性メモリの復帰情報が有効との判断結果であり、不揮発性メモリの復帰情報が無効との判断結果であれば、揮発性メモリの復帰情報を不揮発性メモリに書き込む(1805)。揮発性メモリの復帰情報が無効との判断結果であり、不揮発性メモリの復帰情報が有効との判断結果であれば、不揮発性メモリの復帰情報を揮発性メモリに書き込む(1807)。両者の判断結果が無効である場合には補完する元となる復帰情報がないので、複写処理をそのまま終了してもいいし、図18のようにシステムを初期化再起動し(1808)、起動後の状態から復帰情報を作成し(1809)、揮発性メモリ及び不揮発性メモリに復帰情報を書き込んでもよい(1810)。
さらに、揮発性メモリ有効性判断部及び不揮発性メモリ有効性判断部の機能を復帰処理(1511)における復帰情報の有効性の判断に利用してもよい。復帰処理は、図15の復帰処理要求(1510)がされた場合に行われる処理である。復帰処理の処理フローを図19に例示する。復帰処理では、システム電源をONにし(1901)、揮発性メモリ有効性判断部により揮発性メモリが有効かどうか判断する(1902)。揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が有効であれば揮発性メモリの復帰情報を利用して待機処理開始前の作業状態を復元する(1903)。揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効であれば、不揮発性メモリ有効性判断部が不揮発性メモリの復帰情報が有効かどうか判断する(1904)。不揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が有効であれば不揮発性メモリの復帰情報を利用して待機処理開始前の作業状態を復元する(1905)。不揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効であれば、待機処理開始前の作業状態を復元することは不可能なので、システムを初期化再起動する(1906)。なお、情報処理装置が作業状態となった後は復帰情報が必要なくなるので、揮発性メモリと不揮発性メモリの復帰情報を無効化する(1907)。その後、復帰処理を終了し、作業状態へ移行する。揮発性メモリと不揮発性メモリの有効性の判断順序は不揮発性メモリが先であっても同様の機能を有するが、揮発性メモリから復帰情報を読み取って作業状態を復元する方が、より短時間で復帰処理を行うことができ、消費電力も小さくなるので、揮発性メモリの復帰情報の有効性を先に判断することが望ましい。
<実施形態4の効果>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から3に記載のいずれか一にかかる情報処理装置の効果に加え、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのどちらか一方の復帰情報が有効であれば、復帰情報を相互に補完することができる。このため、復帰情報は揮発性メモリと不揮発性メモリの両者に記憶されている確率が高くなり、待機処理開始前の作業状態を復元することができないリスクを減じることができる。また、これらの作業は、充電部が充電中に行われるため、復帰情報をやり取りすることによる電力消費がバッテリ残量に与える影響を心配する必要も無い。
<<実施形態5>>
<実施形態5の概要>実施形態5について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態4に記載の情報処理装置であって、さらに記憶部に復帰情報が有効かどうかを示す有効フラグを備える情報処理装置に関する。
<実施形態5の構成>図20に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図20に示す本実施形態の「情報処理装置」(2000)は、実施形態4に記載の情報処理装置を基本とし、さらに記憶部が「有効フラグ」を有することを特徴とする。
<実施形態5の構成の説明>「有効フラグ」とは、復帰情報が有効かどうかを示すフラグで、有効フラグ格納領域にセットされる。有効フラグ格納領域は揮発性メモリ及び不揮発性メモリのそれぞれに備えられる。図21、図22に揮発性メモリの有効フラグ格納領域と、不揮発性メモリの有効フラグ格納領域の概念図を示す。揮発性メモリ有効性判断部(2013)において、揮発性メモリの復帰情報が有効であるとの判断結果を得た場合は、揮発性メモリ上の有効フラグ格納領域にフラグをセットし、不揮発性メモリ有効性判断部(2014)において、不揮発性メモリの復帰情報が有効であるとの判断結果を得た場合には、不揮発性メモリ上の有効フラグ格納領域にフラグをセットする。有効フラグは、復帰情報が無効化した場合にはリセットされなければいけないので、復帰情報が失われた場合や、壊れた場合には、連動してリセットされるように設定することが望ましい。情報処理装置の電源がOFFになると、揮発性メモリの情報は失われるため揮発性メモリの有効フラグはリセットされる。一方、不揮発性メモリの情報は情報処理装置の電源がOFFになっても失われることはないため、不揮発性メモリの有効フラグがセットされていれば、その後情報処理装置の電源がONになったときは、不揮発性メモリ上の有効フラグはセットされたままとなるため、電源OFF処理時又は起動処理時にリセットする必要がある。
<実施形態5の具体例>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態4に記載の情報処理装置を基本とするが、揮発性メモリ又は不揮発性メモリの復帰情報が有効か否かの判断は有効フラグがセットされているか否かによって判断される点で異なる。そのため、復帰情報が記憶される待機処理及び複写処理、又は、復帰情報の有効性が判断される複写処理及び復帰処理における処理にて有効フラグの機能を用いることができる。以下に各処理について説明する。なお、待機処理は、実施形態1に記載の待機状態移行要求(0405)がされた場合に行われる処理であり、複写処理は、実施形態4に記載の複写処理要求(1508)がされた場合に行われる処理であり、復帰処理は、実施形態4に記載の復帰処理要求(1510)がされた場合に行われる処理である。
<待機処理>図23に充電中処理手段と非充電中処理手段を組み合わせて用いた場合の待機処理の処理フローを例示する。待機処理では、まず待機状態終了後に待機処理開始前の作業状態を復元するために、現在の作業状態から復帰情報を作成する(2301)。作成した復帰情報は、書込部が記憶部のうち揮発性メモリに書き込み(2302)、揮発性メモリの有効フラグをセットする(2303)。次に充電部が充電中であるか、非充電中であるかを充電中判断部が判断し(2304)、判断結果が充電中であれば書込部が記憶部のうち不揮発性メモリに復帰情報を書き込み(2305)、不揮発性メモリの有効フラグをセットする(2306)。一方、充電中判断部の判断結果が非充電中の場合には、不揮発性メモリに復帰情報を記憶しない。記憶部への復帰情報の書き込みが終わると、システム上の各デバイスは待機モードへ移行し(2307)、情報処理装置は、システム電源をOFFにする(2308)。待機処理が終了すると、情報処理装置は待機状態へ移行する。
<複写処理>図24に第一複写手段と第二複写手段を組み合わせて用いた場合の複写処理の処理フローを例示する。複写処理では、まず充電部が充電中か否かを充電中判断部が判断する(2401)。充電中判断部の判断結果が非充電中であれば、複写処理の具体的な処理を行わずに複写処理を終了し、待機状態へ戻る。一方、充電中判断部の判断結果が充電中であれば、システム電源をONにする(2402)。次に、揮発性メモリの有効フラグと不揮発性メモリの有効フラグをチェックする(2403、2404、2407)。揮発性メモリの有効フラグと不揮発性メモリの有効フラグの両者がセットされている場合には、複写処理をする必要はないのでシステム上の各デバイスを待機モードへ移行し(2413)、システム電源OFFとする(2414)。揮発性メモリの有効フラグがセットされており、不揮発性メモリの有効フラグがリセットされている場合には、揮発性メモリの復帰情報を不揮発性メモリに書き込み(2405)、不揮発性メモリの有効フラグをセットする(2406)。揮発性メモリの有効フラグがリセットされており、不揮発性メモリの有効フラグがセットされている場合には、不揮発性メモリの復帰情報を揮発性メモリに書き込み(2408)、揮発性メモリの有効フラグをセットする(2409)。両者の有効フラグがリセットされている場合には補完する元となる復帰情報がないので、複写処理をそのまま終了してもいいし、図24のようにシステムを初期化再起動し(2410)、起動後の状態から復帰情報を作成し、揮発性メモリ及び不揮発性メモリに復帰情報を書き込んでもよい(2411)。この場合には、復帰処理を行っても待機処理開始前の作業状態を復元することはできないが、有効フラグをセットする(2412)ため後述する復帰処理においてシステムの初期化再起動を行う必要がないので、復帰処理を短時間で行うことができる。復帰情報の書き込み後、システム上の各デバイスは待機モードへ移行し(2413)、システム電源をOFFにする(2414)。複写処理が終了後、情報処理装置は再び待機状態へと移行する。
<復帰処理>図25に復帰処理1と復帰処理2を組み合わせた場合の有効フラグを用いた復帰処理の処理フローを例示する。復帰処理では、まずシステム電源をONにし(2501)、揮発性メモリの有効フラグがセットされているかをチェックする(2502)。揮発性メモリの有効フラグがセットされていれば、揮発性メモリの復帰情報を利用して待機処理開始前の作業状態を復元する(2503)。揮発性メモリの有効フラグがリセットされていれば、不揮発性メモリの有効フラグをチェックする(2504)。不揮発性メモリの有効フラグがセットされていれば不揮発性メモリの復帰情報を利用して待機処理開始前の作業状態を復元する(2505)。不揮発性メモリ有効性判断部の判断結果が無効であれば、待機処理開始前の作業状態を復元することは不可能なので、システムを初期化再起動する(2506)。なお、情報処理装置が作業状態となった後は復帰情報が必要なくなるので、揮発性メモリと不揮発性メモリの有効フラグをリセットする(2507)。その後、復帰処理を終了し、作業状態へ移行する。揮発性メモリと不揮発性メモリの有効性の判断順序は不揮発性メモリが先であっても同様の機能を有するが、揮発性メモリから復帰情報を読み取って作業状態を復元する方が、より短時間で復帰処理を行うことができ、消費電力も小さくなるので、揮発性メモリの復帰情報の有効性を先に判断することが望ましい。
<実施形態5の効果>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態1から4に記載のいずれか一にかかる情報処理装置の効果に加え、復帰情報が有効か否かの判断が有効フラグをチェックすることで行うことが可能であるため、各処理の処理時間の短縮を行うことができる。
<<実施形態6>>
<実施形態6の概要>実施形態6について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から5のいずれか一に記載の情報処理装置であって、記憶部に復帰情報が更新されたかどうかを示す更新フラグ、復帰情報が有効か無効かをチェックするエラーチェック機能を備える情報処理装置に関する。
<実施形態6の構成>
図26に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図26に示す本実施形態の「情報処理装置」(2600)は、実施形態5に記載の情報処理装置を基本とし、さらに記憶部は「更新フラグ」及び「エラーチェック機能」を有することを特徴とする。
<実施形態6の構成の説明>「更新フラグ」とは、復帰情報が更新されたかどうかを示すフラグで、更新フラグ格納領域に格納される。具体的には、記憶部の揮発性メモリと不揮発性メモリの両者が更新された場合に更新フラグをリセットし、どちらか一方でも更新されていない状態だと更新フラグをセットする。すなわち、更新フラグがリセットされている状態では、揮発性メモリと不揮発性メモリには、同一の復帰情報が記憶されていることになる。また、作業状態では、更新する復帰情報が存在しないため更新フラグはリセットする。図21に揮発性メモリに更新フラグ格納領域を備えた概念図を示す。図21では、記憶部のうち揮発性メモリに更新フラグ格納領域を備えているが、不揮発性メモリに更新フラグ格納領域を備えてもいい。揮発性メモリ上に更新フラグ格納領域を備えている場合には、情報処理装置の電源がOFFになると、揮発性メモリの情報は失われるため、更新フラグはリセットされる。
「エラーチェック機能」とは、揮発性メモリの復帰情報と不揮発性メモリの復帰情報が同一か否かをチェックする機能である。エラーチェックを行うために、復帰情報のチェックサム情報を利用する方法が考えられる。図21、図22に揮発性メモリの復帰情報に関するチェックサム情報を揮発性メモリ上に記憶する場合と、不揮発性メモリの復帰情報に関するチェックサム情報を不揮発性メモリ上に記憶する場合の概念図を例示する。チェックサム情報を参照することによって、揮発性メモリと不揮発性メモリに記憶されている復帰情報が同一のものであるか否か、又はどちらか一方が未更新になっていないかどうかなどを判断することが可能である。なお、エラーチェック機能は、復帰情報のエラーチェックが可能であれば、エラーチェックの方法は問わない。
<実施形態6の具体例>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態5に記載の情報処理装置を基本とするが、揮発性メモリと不揮発性メモリの両者に復帰情報が記憶されているか否かは更新フラグを参照することによって判断される点で異なる。また、揮発性メモリや不揮発性メモリの復帰情報が同一であるか否か、又は更新されたか否かは、エラーチェック機能を用いて判断してもよい。復帰情報が記憶される待機処理及び複写処理、又は、復帰情報の有効性が判断される複写処理及び復帰処理における処理フローにおいて、更新フラグの機能を用いることができる。以下に各処理について説明する。なお、待機処理は、実施形態1に記載の待機状態移行要求(0405)がされた場合に行われる処理であり、複写処理は、実施形態4に記載の複写処理要求(1508)がされた場合に行われる処理であり、復帰処理は、復帰処理要求(1510)がされた場合に行われる処理である。
<待機処理>図27に更新フラグを用いた待機処理の処理フローを示す。本実施形態にかかる待機処理では、実施形態5における待機処理において、充電中判断部の判断結果が非充電中の場合には、不揮発性メモリに復帰情報を書き込まないため、更新フラグをセットする(2707)点に特徴を有する。
<複写処理>図28に第一複写手段と第二複写手段を組み合わせた場合の更新フラグを用いた複写処理の処理フローを示す。複写処理では、まず充電部が充電中か否かを判断する(2801)。充電部が非充電中であれば、複写処理の具体的な処理を行わずに複写処理を終了し、待機状態へ戻る。一方、充電部が充電中であれば、更新フラグのチェックを行う(2802)。不揮発性メモリと揮発性メモリの両者の復帰情報が更新されている場合には、更新フラグがリセットされている。したがって、更新フラグがリセットされている場合にはシステム電源をONにせずに複写処理を終了することが有効である。前記のとおり待機状態であっても更新フラグをチェックすることが可能な設定にしておくことが好ましいが、システム電源をONした後に更新フラグのチェックをしてもよい。更新フラグがセットされていた場合、揮発性メモリと不揮発性メモリのどちらか一方が更新していないか、何らかの原因で復帰情報が失われていると考えられ、揮発性メモリと不揮発性メモリの復帰情報を相互に補完する必要があるため、システム電源をONにする(2803)。次に、揮発性メモリの有効フラグをチェックし(2804)、揮発性メモリの有効フラグがセットされていた場合には、更新フラグがセットされていることから不揮発性メモリの復帰情報は無効であると考えられるため、揮発性メモリの復帰情報を不揮発性メモリへ書き込み(2805)、不揮発性メモリの有効フラグをセットする(2806)。揮発性メモリの有効フラグのチェック(2804)で、揮発性メモリの有効フラグがリセットされていた場合には不揮発性メモリの有効フラグをチェックする(2807)。不揮発性メモリの有効フラグがセットされている場合には、不揮発性メモリの復帰情報を揮発性メモリに書込部が書き込み(2808)、揮発性メモリの有効フラグをセットする(2809)。揮発性メモリの有効フラグと不揮発性メモリの有効フラグがリセットされている場合には、システムを初期化再起動し(2810)、再起動後の作業状態から復帰情報を作成して揮発性メモリと不揮発性メモリに書き込み(2811)、揮発性メモリと不揮発性メモリの有効フラグをセットする(2812)。この場合には、復帰処理を行っても待機処理開始前の作業状態を復元することはできないが、揮発性メモリと不揮発性メモリの有効フラグをセットするため後述する復帰処理においてシステムの初期化再起動を行う必要がないので復帰処理を短時間で行うことができる。以上により、揮発性メモリの有効フラグと、不揮発性メモリの有効フラグがセットされた後に、更新フラグをリセットする(2813)。その後、システム上の各デバイスを待機モードとし(2814)、システム電源をOFFにして(2815)複写処理を終了する。待機状態継続中に再び複写処理要求がされても、更新フラグがリセットされている間は複写処理が行われてもシステム電源をONにしなくてもよい。
<復帰処理>図29に更新フラグを用いた復帰処理の処理フローを示す。本実施形態にかかる待機処理では、実施形態5における待機処理において、揮発性メモリと不揮発性メモリの復帰情報の有効フラグをリセットした後に更新フラグをリセットする(2908)点に特徴を有する。
<実施形態6の効果>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態1から5に記載のいずれか一にかかる情報処理装置の効果に加え、復帰情報が更新されたかどうかの判断が更新フラグをチェックすることで行うことで可能であるため、複写処理において処理時間の短縮を行うことができる。また、エラーチェック機能を用いることにより、復帰情報の整合性を高めることができる。
<<実施形態7>>
<実施形態7の概要>実施形態7について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から6に記載のいずれか一にかかる情報処理装置を基本とし、電源のOFF処理に応じて、電源OFF処理開始前における作業状態を電源ON時に復元するための復帰情報を記憶部のうち不揮発性メモリに書き込む情報処理装置に関する。
<実施形態7の構成>図30に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図30に示す本実施形態の「情報処理装置」(3000)は、実施形態1から6に記載のいずれか一に記載の情報処理装置を基本とし、さらに「第二書込部」(3006)を有することを特徴とする。
<実施形態7の構成の説明>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から6に記載の機能に加えて、「第二書込部」を有し、また、「電源OFF処理部」の機能において特徴を有する。
「第二書込部」(3006)は、電源OFF処理部の電源OFF処理に応じて、電源OFF処理開始前における作業状態を電源ON時に復元するための復帰情報を記憶部のうち不揮発性メモリに書き込む機能を有する。電源ON時とは、情報処理装置が停止状態から作業状態へ移行する時を指し、外部又は内部からのトリガーにより移行要求がされる。外部からのトリガーは、情報処理システムの電源スイッチが押された場合などに発生し、内部からのトリガーは、毎日特定の時刻になると情報処理装置が起動するように設定している場合などに発生する。
「電源OFF処理部」(3003)は、実施形態1にかかる電源OFF処理部の機能を有し、さらに、停止状態移行要求が外部トリガーによるものか内部トリガーによるものかで異なる電源OFF処理を行う。電源OFF処理が行われるためには、実施形態1に記載のとおり外部トリガーと内部トリガーが想定され、それぞれの場合に応じて電源OFF処理部は以下の処理を行う。外部からのトリガーによる電源OFF処理の場合は、電源OFFスイッチを押した場合などユーザの意思で電源OFFを望んでいると想定されるため、仮に作業中の情報が未保存であったとしても、その状態を認識した上でユーザが電源OFFを望んでいると考えられる。この場合には、特別な処理をせずにそのまま電源をOFFにする。なお、ユーザの不注意により電源OFFスイッチが押される場合も想定されるため、電源OFF処理を行うことをユーザに警告することが望ましい。一方、内部からのトリガーによる電源OFF処理の場合は、バッテリ残量が残り少なくなり強制的に電源OFFになる場合など、ユーザの意思に反して電源がOFFになる場合が想定される。内部からのトリガーによる電源OFF処理の場合であっても、情報処理装置が待機状態であり、既に不揮発性メモリに復帰情報が記憶されている場合には、復帰情報を失わずに保持することが可能である。一方、情報処理装置が作業状態である場合又は待機状態であっても不揮発性メモリに復帰情報が記憶されていない場合には、内部トリガーによる電源OFF処理開始前までの情報は、そのまま電源をOFFにしてしまうと失われてしまうため、第二書込部において、電源OFF処理開始前までの作業状態を復帰情報として記憶部のうち不揮発性メモリに書き込む。不揮発性メモリに記憶された復帰情報は、情報処理装置が再び起動した際に読み込まれ、電源OFF処理開始前の作業状態から作業を継続することができる。なお、本実施形態における揮発性メモリ及び不揮発性メモリの復帰情報の有効か否かの判断は、揮発性メモリ有効性判断部及び不揮発性メモリ有効性判断部を用いて判断してもいいし、有効フラグを用いて判断してもよい。
本実施形態における他の構成は実施形態1から6に記載の構成と同一であるため省略する。
<実施形態7の具体例>本実施形態にかかる情報処理装置では、実施形態1から6にかかる情報処理装置を基本とし、同一の処理フローで表されるが、電源OFF処理及び起動処理において特徴を有する点で異なる。なお、本実施形態における電源OFF処理の処理フローは有効フラグを用いて説明するが、揮発性メモリ有効性判断部及び不揮発性メモリ有効性判断部を用いても同様の効果が得られる。なお、電源OFF処理は、実施形態1に記載の停止状態移行要求(0405、0407)がされた場合に行われる処理であり、起動処理は、実施形態1に記載の電源スイッチが押された場合に行われる処理である。
<電源OFF処理>図31に本実施形態にかかる電源OFF処理の処理フローを示す。電源OFF処理では、まず、トリガーが外部からのトリガーか内部からのトリガーかを判断する(3101)。外部トリガーの場合には電源OFF処理の具体的な処理を行わずにシステム電源、バックアップ電源ともにOFFにし(3109)、電源OFF処理を終了し、停止状態へ移行する。一方、内部トリガーの場合には、現在の情報処理装置の状態をチェックし(3102)、作業状態であれば現在の状態から復帰情報を作成する(3106)。作成した復帰情報は不揮発性メモリに書き込み(3107)、不揮発性メモリの有効フラグをセットする(3108)。また、現在の情報処理装置の状態が待機状態であれば、不揮発性メモリの有効フラグをチェックする(3103)。不揮発性メモリの有効フラグがセットされている場合は、復帰情報は不揮発性メモリに記憶されており、電源OFF状態でも復帰情報が失われることはないため、システム電源及びバックアップ電源をOFFにし(3109)、電源OFF処理を終了して停止状態とする。不揮発性メモリの有効フラグがリセットされている場合には、揮発性メモリの有効フラグをチェックする(3104)。揮発性メモリの有効フラグがセットされている場合は、揮発性メモリに記憶されている復帰情報を不揮発性メモリへ書き込み(3105)、不揮発性メモリの有効フラグをセットする(3108)。不揮発性メモリの有効フラグのセット後、システム電源及びバックアップ電源をOFFにし(3109)、電源OFF処理を終了して停止状態とする。不揮発性メモリの有効フラグと揮発性メモリの有効フラグが両方ともリセットされている場合には、もはや復帰する情報が無いため、そのままシステム電源及びバックアップ電源をOFFにし(3109)、電源OFF処理を終了して停止状態とする。
<起動処理>電源OFF処理によって、停止状態においても復帰情報が不揮発性メモリに記憶されている場合には、情報処理装置の起動時に復帰情報を読み込むことによって、電源OFF処理開始前の作業状態から作業を再開することができる。この場合は、起動処理は、図32に示す処理フローに沿って処理が行われる。情報処理装置は、システム初期化起動後(3203)、不揮発性メモリの有効フラグをチェックし(3204)、有効フラグがセットされていれば、不揮発性メモリの復帰情報を使って電源OFF処理開始前の状態を復元し(3205)、その後復帰情報が不要となるので不揮発性メモリの有効フラグをリセットし(3206)、起動処理を終了する。
<実施形態7の効果>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から6にかかる情報処理装置の効果に加え、内部トリガーによるユーザの意思に反して電源OFFになる場合であっても、電源OFF処理開始前の作業状態を復帰情報として不揮発性メモリに記憶することができるため、電源OFF処理開始前の状態から作業を再開することができる。また、外部トリガーによるユーザの意思で電源をOFFにする場合には復帰情報の記憶をしないため、無駄に電力消費をする心配も無い。
<<実施形態8>>
<実施形態8の概要>実施形態8について説明する。本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から7に記載のいずれか一にかかる情報処理装置を基本とし、記憶部が情報処理装置とネットワークを介して接続された外部記憶装置に配置されている情報処理装置に関する。
<実施形態8の構成>図33に本実施形態での機能ブロック図の一例を例示する。図33に示す本実施形態の「情報処理装置」(3300)は、「電源」(3301)と、「電源OFF処理部」(3303)と、「電源待機処理部」(3304)と、「充電部」(3302)と、「復帰処理部」(3307)とを有し、「記憶部」(3310)がネットワーク(3308)を介して情報処理装置の外部に設置された「外部記憶装置」(3309)にすることを特徴とする。なお、「記憶部」(3306)は情報処理装置の内部にも有してもよい。
<実施形態8の構成の説明>「記憶部」は、実施形態1から実施形態7に記載の記憶部と同様の機能を有し、本実施形態にかかる「記憶部」は、情報処理装置の外部に記憶部(3310)を有する。なお、本実施形態においても情報処理装置内に記憶部(3306)を有してもよい。情報処理装置の外部の記憶部(3310)は、情報処理装置(3300)とネットワークを介して接続された「外部記憶装置」(3309)に配置されている。「ネットワーク」(3308)とは、復帰情報をやり取りすることが可能なものであればどのようなものであっても構わない。具体的には、例えば、企業において営業担当者用の携帯型情報処理端末が情報処理装置に相当し、事務所などに設置されたサーバが外部記憶装置に相当する場合、携帯型情報処理端末と外部記憶装置はインターネットを介して復帰情報をやり取りすることが可能である。また、同一の事務所内でLANによってクライアントサーバ型のネットワークが構築されている場合には、各事務所員が使用する情報処理装置と外部記憶装置とがLANによってやり取りすることが可能である。なお、外部記憶装置上の記憶部は、揮発性メモリであっても不揮発性メモリであってもよいが、不揮発性メモリである方が好ましい。なぜなら、本実施形態では、ネットワークを通じて復帰情報のやり取りが行われるため、復帰情報の読み込みは通信回線の容量に依存し、迅速な処理を可能にする揮発性メモリに記憶する利点が薄れ、むしろ、復帰情報が失われることを防ぐ点に大きな利点を有するためである。
「書込部」(3305)は、実施形態1から7に記載の機能に加え、復帰情報を記憶部のうち、情報処理装置の外部に設置された外部記憶装置にネットワークを通じて書き込む。例えば、前記のとおり、インターネットを通じて外部記憶装置に接続して復帰情報を書き込んでもいいし、LANを通じて外部記憶装置に接続して復帰情報を書き込んでもいい。また、直接復帰情報を書き込む場合に限らず、復帰情報を一旦、情報処理装置内に有する記憶部(3306)へ書き込み、情報処理装置内の記憶部に書き込まれた復帰情報を外部記憶装置へ送信してもよい。LANを通じて復帰情報を記憶する場合には、LANが比較的小規模であれば復帰情報を外部記憶装置へ直接書き込む設定としても、サーバにはあまり大きな負荷がかからないと考えられるが、LANが大規模になるにつれて、外部記憶装置への負荷が大きくなるため、大規模のLANほど復帰情報を一旦、情報処理装置の内部の記憶部に書き込んだ後に送信する設定が好ましい。また、インターネットを通じて復帰情報を書き込む場合には、復帰情報の書き込み途中での書き込みエラーや回線切断が生じる可能性があるため、この点からも復帰情報を直接書き込むのではなく、一旦情報処理装置内の記憶部に書き込んだ復帰情報を外部記憶装置へ送信する設定が望ましい。
<実施形態8の具体例>図34にネットワークを通じて復帰情報を直接書き込む場合についての待機処理フローを例示する。情報処理装置が待機処理を開始すると、現在の作業状態から復帰情報を作成する(3401)。作成した復帰情報をネットワークを通じて外部記憶装置の記憶部へ書き込む(3402)。その後、システム上の各デバイスを待機モードへ移行し(3403)、システム電源をOFFにする(3404)。
図35にネットワークを通じて一旦情報処理装置内の記憶部に書き込んだ復帰情報を送信する場合についての待機処理フローを例示する。図35の待機処理では、情報処理装置が待機処理を開始すると、現在の作業状態から復帰情報を作成する(3501)。次に、作成された復帰情報を一旦情報処理装置の記憶部へ書き込み(3502)、その後復帰情報をネットワークを通じて外部記憶装置へ送信する(3503)。その後、システム上の各デバイスを待機モードへ移行し(3504)、システム電源をOFFにする(3505)。
<実施形態8の効果>本実施形態にかかる情報処理装置は、実施形態1から7にかかる情報処理装置の効果に加え、復帰情報を外部の外部記憶装置に記憶させることによって、より復帰情報が失われるリスクを減じることができるという利点を有する。また、離れた場所にある情報処理装置間で復帰処理を行うことが可能となる。
情報処理装置の概念図 実施形態1の機能ブロック図 情報処理装置の状態遷移図 実施形態1のメイン処理フロー図 実施形態1の起動処理フロー図 実施形態1の待機処理フロー図 実施形態1の復帰処理フロー図 実施形態1の電源OFF処理フロー図 実施形態2の機能ブロック図 実施形態2の待機処理フロー図1 実施形態2の待機処理フロー図2 実施形態2の待機処理フロー図3 実施形態3の機能ブロック図 実施形態3の待機処理フロー図1 実施形態3の待機処理フロー図2 実施形態4の機能ブロック図 実施形態4の状態遷移図 実施形態4のメイン処理フロー図 実施形態4の複写処理1フロー図 実施形態4の複写処理2フロー図 実施形態4の複写処理フロー図 実施形態4の復帰処理フロー図 実施形態5の機能ブロック図 揮発性メモリ上のフラグ格納領域を表す図 不揮発性メモリ上のフラグ格納領域を表す図 実施形態5の待機処理フロー図 実施形態5の複写処理フロー図 実施形態5の復帰処理フロー図 実施形態6の機能ブロック図 実施形態6の待機処理フロー図 実施形態6の複写処理フロー図 実施形態6の復帰処理フロー図 実施形態7の機能ブロック図 実施形態7の電源OFF処理フロー図 実施形態7の起動処理フロー図 実施形態8の機能ブロック図 実施形態8の待機処理フロー図 実施形態8の待機処理フロー図 復帰情報記憶方法の処理の流れを説明する図 充電中処理手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを説明する図 非充電中処理手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを説明する図 第一複写手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを説明する図 第二複写手段における復帰情報記憶方法の処理の流れを説明する図
符号の説明
1100a 情報処理装置
1101a 電源
1102a 充電部
1103a 電源OFF処理部
1104a 電源待機処理部
1105a 書込部
1106a 充電中処理手段
1107b 非充電中処理手段
1108a 記憶部
1109a 揮発性メモリ
1110a 不揮発性メモリ
1111a 復帰処理部
1112a 充電中判断部

Claims (10)

  1. 電源OFF時の電源OFF処理を実行する電源OFF処理部と、
    電源を待機処理とするときの待機処理を実行する電源待機処理部と、
    を有する情報処理装置であって、
    記憶部と、
    充電部と、
    充電部が充電中か判断する充電中判断部と、
    電源待機処理部の電源の待機処理の種類に応じて、待機処理開始前における作業状態を待機終了時に復元するための復帰情報を記憶部に書き込むための書込部であって
    復帰情報を記憶部のうち揮発性メモリに書き込む第一メモリ書込手段と、
    復帰情報を記憶部のうち不揮発性メモリに書き込む第二メモリ書込手段と、
    待機処理が行なわれる際に、前記充電中判断部での判断結果が充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を、記憶部のうち揮発性メモリと、不揮発性メモリとの両者に記憶させるための処理を行う充電中処理手段と、
    待機処理が行なわれる際、充電中判断部での判断結果が非充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を、記憶部のうち揮発性メモリのみに記憶させるための処理を行う非充電中処理手段と、
    を有する書込部と、
    記憶部に記憶された復帰情報を利用して復帰処理を行う復帰処理部と、
    を有する情報処理装置。
  2. 記憶部のうち揮発性メモリの復帰情報が無効となっているか判断する揮発性メモリ有効性判断部と、
    記憶部のうち不揮発性メモリの復帰情報が無効となっているか判断する不揮発性メモリ有効性判断部と、
    を有し、
    前記揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が無効との判断結果であり、不揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が有効との判断結果であり、充電中判断部での判断結果が充電中との判断結果である場合には、
    書込部は、不揮発性メモリから揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理を行う第一複写手段
    を有する請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が有効との判断結果であり、
    前記不揮発性メモリ有効性判断部での判断結果が無効との判断結果であり、
    充電中判断部での判断結果が充電中との判断結果である場合には、
    書込部は、揮発性メモリから不揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理を行う第二複写手段
    を有する請求項に記載の情報処理装置。
  4. 記憶部は、
    復帰情報が有効かどうかを示す有効フラグを有効フラグ格納領域に備える請求項2又は3に記載の情報処理装置。
  5. 記憶部は、
    復帰情報が書込部によって更新されたかどうかを示す更新フラグを更新フラグ格納領域に備える請求項1から4に記載の情報処理装置。
  6. 記憶部は、
    復帰情報が有効かどうかをチェックするエラーチェック機能を備える請求項1から5のいずれか一に記載の情報処理装置。
  7. 電源OFF処理部の電源のOFF処理に応じて、電源OFF処理開始前における作業状態を電源ON時に復元するための復帰情報を記憶部のうち不揮発性メモリに書き込むための第二書込部を有する請求項1から6のいずれか一に記載の情報処理装置。
  8. 記憶部は、情報処理装置とネットワークを介して接続された外部記憶装置に配置されている請求項1から7に記載の情報処理装置。
  9. 情報処理装置の電源を待機状態とするときの待機処理における復帰情報の記憶方法であって、
    電源を待機状態とするときの待機処理を実行する電源待機処理ステップと、
    充電部位が充電中か判断する充電中判断ステップと、
    待機処理が行なわれる際に、前記充電中判断ステップでの判断結果が非充電中であるとの判断結果である場合には、復帰情報を、記憶媒体のうち揮発性メモリのみに記憶させるための処理を行う非充電中処理ステップと、
    を有する情報処理装置の復帰情報の記憶方法。
  10. 情報処理装置の待機状態中における復帰情報の記憶方法であって、
    充電部位が充電中か判断する充電中判断ステップと、
    記憶媒体のうち揮発性メモリの復帰情報が無効となっているか判断する揮発性メモリ有効性判断ステップと、
    記憶媒体のうち不揮発性メモリの復帰情報が無効となっているか判断する不揮発性メモリ有効性判断ステップと、
    前記揮発性メモリ有効性判断ステップでの判断結果が有効との判断結果であり、不揮発性メモリ有効性判断ステップでの判断結果が無効との判断結果であり、充電中判断ステップでの判断結果が充電中との判断結果である場合には、揮発性メモリから不揮発性メモリへ復帰情報を記憶させるための処理を行う第二複写ステップと、
    を有する情報処理装置の復帰情報の記憶方法。
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