JP4630011B2 - 導電性樹脂成形体の製造方法及び導電性樹脂成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性樹脂成形体の製造方法及びその導電性樹脂成形体に関する。さらに詳しくは、本発明は、カーボン材料が成形体表面に均一に収着した導電性樹脂成形体を効率的に製造する方法、及びその方法により得られた導電性樹脂成形体に関するものである。
従来、電子部品関係、自動車部品関係等の樹脂成形体に導電性を付与する場合、カーボンブラックや炭素繊維等の炭素系フィラーを樹脂材料に添加、混練し、射出成形等により製品に成形している。しかしながら、カーボンブラック、炭素繊維等を添加、混練して導電性を付与するためには、多量の添加が必要である。また、樹脂材料に炭素系フィラーを添加していくと、添加量の増大と共に成形加工性が低下し、成形時の流動不良現象を誘発する。このため、成形性に悪影響を与えずに導電性を付与する方法の開発が望まれている。
一方、ナノテクノロジーの新材料として、カーボン材料が注目されている。カーボン材料の有用な物性の一つとして導電性がある。例えば、カーボンナノチューブは、従来の炭素系フィラーに比べて桁違いに小さいナノスケールの導電性ネットワークを形成するため、少量の添加で導電性が付与でき、また樹脂からの脱落による電子部品の汚染などの問題が少ないことが報告されている。
また、熱可塑性樹脂にカーボンナノチューブを数質量%〜30質量%配合した導電性樹脂材料も知られており(例えば、特許文献1〜3参照)、またカーボンナノチューブを限界濃度まで配合したマスターバッチが上市されている。
しかしながら、カーボン材料は強固に絡まりあった形態をとっているため、樹脂材料中に均一に混練するためには比較的多量に配合しなければならない。しかし、カーボン材料は非常に高価であるため、このことが製品化の障害になっている。そこで、カーボン材料を如何に均一に分散させ、その使用量を低減させるかが課題となっている。
また、ビーズミル等の強いせん断力が働く分散機を用いてカーボンナノチューブをモノマー中に超微分散した後、これを重合反応に供して導電性樹脂材料を製造する方法も知られている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、特許文献4の方法は、強せん断操作と重合操作が必要であり、簡易な操作で効率的に導電性樹脂成形品を製造する方法ではない。
また、樹脂成形品を、そのガラス転移温度未満の温度下で、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素中に浸漬して、樹脂成形品の表面を改質する方法も知られている(例えば、特許文献5参照)。しかしながら、特許文献5は、カーボン材料を使用する方法ではなく、導電性成形品を製造する方法でもない。
特開2003−100147号公報 特開2003−192914号公報 特開2003−221510号公報 特開2003−308734号公報 特開2001−158827号公報
本発明は、上記の現状に鑑み、ごく微量のカーボン材料の使用で、優れた導電性を有する導電性樹脂成形体を効率的に製造する方法及びその導電性樹脂成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素中を使用するだけでは、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンであるカーボンナノ材料の強固な絡まり状態を崩して分散性を向上させ、樹脂成形体表面にカーボン材料を収着させることが難しいをことを知り、さらに研究を進めた。その結果、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素とアルコールを併用することにより、カーボン材料の導電特性を最大限に発揮させる分散状態とし、成形体表層部に均一に収着させることができ、その結果、優れた導電性能を有する導電性樹脂材料が得られることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)熱可塑性樹脂からなる成形体を、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンを含有するアルコール中に浸漬し、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の存在下で、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンを分散して成形体表層部に収着させた後、10〜15MPa/1時間の減圧速度で系内を減圧にすることにより、二酸化炭素及びアルコールを除去することを特徴とする、表層部にカーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンが厚さ10〜500μmの範囲で収着している導電性樹脂成形体の製造方法、及び
(2)前記(1)に記載の方法により得られた導電性樹脂成形体、
を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、カーボン材料が成形体表面に均一に収着した導電性樹脂成形体を効率的に製造することができる。また、得られた導電性樹脂成形体は、その表層部に、カーボン材料が、厚さ10〜500μm、好ましくは20〜200μmの範囲で、0.1〜2質量%、好ましくは0.2〜1.5質量%、更に好ましくは0.2〜1.0質量%という微量収着し、微分散しているため、十分な導電性を発揮し、帯電防止、静電塗装、電磁波シールド等の分野で好適に使用することができる。
本発明の導電性樹脂成形体の製造方法は、(i)熱可塑性樹脂からなる成形体を、カーボン材料を含有する有機溶媒中に浸漬させること、(ii)亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の存在下で、カーボン材料を成形体表面に収着(膨潤・吸着)させること、及び(iii)カーボン材料を成形体表面に収着させた後、不要となった二酸化炭素及び有機溶媒を除去することが大きな特徴である。
本発明において樹脂成形体を構成する熱可塑性樹脂としては、一般にフィルム、基板、各種成形体材料として用いられ、二酸化炭素の処理によって膨潤する樹脂であれば、特に制限はなく、非晶性熱可塑性樹脂、結晶性熱可塑性樹脂のいずれも使用することができる。
非晶性熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、汎用ポリスチレン(GPPS)、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS系樹脂)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等が挙げられる。ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は50,000〜400,000が好ましい。
ポリカーボネート系樹脂としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)、ビス(3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)、又はビス(3,5−ジハロ−4−ヒドロキシフェニル)置換を有する炭化水素誘導体を有するポリカーボネートが好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を有するビスフェノールA型ポリカーボネートが特に好ましい。ポリカーボネート系樹脂の質量平均分子量(Mw)は10,000〜50,000が好ましい。
ポリメタクリル系樹脂としては、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等が挙げられる。メタクリル系樹脂の質量平均分子量(Mw)は50,000〜600,000が好ましい。
ポリ塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。塩化ビニル系樹脂の質量平均分子量(Mw)は40,000〜200,000が好ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、アクリロニトリルーブタジエンースチレン(ABS)、スチレンーイソプレンースチレン(SIS)、スチレンーエチレン/ブチレンースチレンブロック熱可塑性樹脂(SEBS)等のスチレン系ブロック共重合体の他、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、エチレンープロピレンージエンモノマーゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリエチレンーテレフタレート(PETG)等が挙げられる。
その他の非晶性熱可塑性樹脂の具体的としては、環状オレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社:シクロオレフィンポリマー「ZEONOR」、三井化学株式会社:エチレン・テトラシクロドデセン共重合体「アペル」等)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンオキシド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリビニルアセテート、ポリ塩化ビニリデン、液晶熱可塑性樹脂、及び生分解性樹脂等を挙げることができる。
生分解性樹脂は、生分解性を有する樹脂であればよく、化学合成系樹脂、微生物系樹脂、天然物利用系樹脂等を挙げることができる。例えば、脂肪族ポリエステル、ポリビニールアルコール(PVA)、セルロース誘導体等を挙げることができる。
より具体的には、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸(PLA)樹脂及びその誘導体、ポリヒドロキシブチレート(PHB)及びその誘導体、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリテトラメチレンアジペート、ポリグリコール酸(PGA)、ジオールとジカルボン酸の縮合物等、セルロース類としてはアセチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等を挙げることができる。これらの中では、ポリ乳酸樹脂が好ましい。
ポリ乳酸樹脂は、乳酸又はラクチドの重縮合物である。ポリ乳酸樹脂にはD体、L体、DL体の光学異性体があるが、それらの単独物又は混合物を含む。ポリ乳酸樹脂の重量平均分子量(Mw)は100,000〜400,000が好ましい。
一方、結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、特殊ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、PPEを他樹脂(ポリプロピレン、ナイロン、ABS等)とブレンド又はグラフト重合させて変性させた変性PPE系樹脂、等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン樹脂、アイオノマー、ポリブテン、及び特殊ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
特殊ポリオレフィン樹脂としては、超高分子量ポリエチレン、超高分子量ポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン(ポリプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体等)、ポリ4−メチル−ペンテン−1、環状ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
これらの中では、特に、重量平均分子量(Mw)が30,000〜600,000のポリプロピレン樹脂、及びシンジオタティシティーが70%以上、特に80%以上のシンジオタクチックポリプロピレンが好ましい。
特殊ポリスチレン系樹脂としては、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、α−メチルスチレン共重合体等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、芳香族ポリアミド、芳香族・脂肪族ポリアミド共重合体等が挙げられる。
飽和ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアセタール樹脂としては、ホモポリオキシメチレン、ポリオキシメチレン共重合体等が挙げられる。
その他の結晶性熱可塑性樹脂としては、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、サーモトロピック液晶性樹脂(主鎖骨格中にパラオキシ安息香酸、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、ナフタレン環等の分子構造を含有するもの)等が挙げられる。
上記の樹脂の中では、非晶性樹脂としては、特に、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、メタクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、及びポリ乳酸樹脂が好ましい。また、結晶性樹脂の中では、特に、ポリプロピレン樹脂、シンジオタクチックポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、及び飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
上記の熱可塑性樹脂は、一種単独で又は二種以上を混合して使用することができる。また、上記の熱可塑性樹脂には、強度・耐熱性の付与、寸法精度の向上等を目的として、無機系または有機系の充填剤を添加することができる。
上記の樹脂又は上記の樹脂からなる組成物を、必要に応じて添加する各種添加剤と混合した後、十分な混練能力のある一軸又は多軸の押出機、ニーダー、混合ロール等を用いて溶融混練した後、常法により成形して樹脂成形体とすることができる。ここで成形体とは、立体構造を有する構造体だけでなく、シート又はフィルムなどの平面的な形状をした構造体も包含する。かかる成形法としては、特に制限はなく、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレンダ成形、圧縮成形、トランスファ成形、積層成形、注型成形、インフレーション成形などの公知の成形法を採用することができる。また、成形品の形状も特に限定されず、複雑な形状であってもよい。
本発明で用いることのできるカーボン材料としては、黒鉛粉末、カーボンブラック、炭素繊維等の通常のカーボン材料の他、カーボンナノ材料が挙げられる。
黒鉛粉末としては、人造黒鉛粉末、天然黒鉛粉末、膨張黒鉛粉末等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、バルカンXC72等が挙げられる。炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、石炭・石油に由来するピッチ系炭素繊維が挙げられ、通常、繊維径が0.05〜10μm、繊維長が1〜500μmのものを使用することができる。
カーボンナノ材料としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレン,カルビン系材料等が挙げられる。
カーボンナノチューブは、炭素6員環構造を主構造とする黒鉛(グラファイト)シートが円筒状に閉じた構造を有するチューブ状の炭素多面体である。一般に直径0.1nm〜300nm、アスペクト比10〜1000の中空繊維状のものであって、流動触媒化学気相成長法(CCVD法)、化学気相成長法(CVD法)、レーザーアブレーション法、アーク放電法等によって製造することができる。
カーボンナノチューブには、1層の黒鉛シートが円筒状に閉じた構造を有する単層ナノチューブと、黒鉛シートが何層も同心筒状に閉じた多層構造を有する多層ナノチューブとがある。用いることのできるカーボンナノチューブに特に制限はないが、量産性と価格の点から、直径5〜200nm、特に直径10〜100nmの単層又は多層ナノチューブが好ましい。多層ナノチューブとしては、昭和電工株式会社製の商品名マルチウォール、VGCF III、VGCF IV、ハイペリオン・カタリシス・インターナショナル社製の商品名 Graphite Fibrils Grades BN、日機装株式会社製の商品名MWCNT、GSIクレオス社製商品名カルベール、本荘ケミカル株式会社製のカーボンナノチューブ等が挙げられる。
カーボンナノホーンは、カーボンナノチューブの先端が閉じている円錐状の形状を持つカーボンナノ材料である。カーボンナノホーンは、主に、固体状黒鉛単体物質のレーザ蒸発法により製造することができる。
フラーレンは、60個以上の炭素原子が強く結合して球状又はチューブ状に閉じたネットワーク構造を形成したもので、サッカーボールと同形状の球形分子であるC60が代表的であるが、C70、C80、C90のような高次フラーレンも用いることができる。
カルビン系材料は、主鎖骨格の一部または全部にポリイン構造またはキュムレン構造を有する炭素材料である。カルビン系材料は、物理的方法、化学的方法により製造することができる。物理的方法としては、(a)グラファイトのイオンスパッタリング或いはアーク放電によってカルビンを含む炭素材料を製造する方法、(b)ポリ塩化ビニル膜に真空中でレーザーを照射し、カルビン状炭素材料を得る方法等が挙げられる。また、化学的方法としては、(c)アセチレンの脱水素反応を塩化銅溶液中で行う方法、(d)ポリアセチレンを塩素化し、立体規則性に優れたハロゲン化ポリアセチレンを作り、その脱ハロゲン化水素を行う方法、(e)アセチレンを酸素存在下で、第一銅塩と配位子としての第三級アミンからなる触媒を用いて合成する方法(特公平3−44582号公報)、(f)ジヨードアセチレンのニッケル触媒存在下での電極還元による方法等が挙げられる。
上記のカーボン材料の中では、特にカーボンナノ材料が好ましい。
これらのカーボン材料は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
本発明においては、有機溶媒と二酸化炭素を併用することが重要である。亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素だけでは、カーボン材料が樹脂成形体表面に収着せず、導電性を付与できない。カーボン材料を成形体表面に収着させて導電性を付与するためには、有機溶媒と亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素を共存させなければならない。有機溶媒は、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の存在下で、カーボン材料の凝集構造を破壊して、カーボン材料を分散させる働きをする。
本発明で用いられる有機溶媒としては特に制限はなく、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、環状エーテル等が挙げられる。これらの中では、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒が特に好ましい。また、芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン等)やポリオールも使用することができる。
これらの有機溶媒は、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
本発明においては、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素を用いる。
ここで、「亜臨界状態の二酸化炭素」とは、圧力が二酸化炭素の臨界圧力(7.38MPa)以上でありかつ温度が臨界温度(31.1℃)未満である液体状態の二酸化炭素、或いは圧力が二酸化炭素の臨界圧未満でありかつ温度が臨界温度以上である液体状態の二酸化炭素、又は、温度及び圧力が共に臨界点未満ではあるがこれに近い状態をいう。より、具体的には、温度が20℃〜31℃でかつ圧力が5MPa以上の二酸化炭素が好ましい。
また、「超臨界状態の二酸化炭素」とは、圧力が二酸化炭素の臨界圧力以上であり、かつ温度が臨界温度以上である状態の二酸化炭素をいう。二酸化炭素を超臨界状態とするためには、温度40〜50℃、圧力7.38〜30MPa、好ましくは8〜20MPとすることが好ましい。
なお、二酸化炭素に代えて窒素の使用も考えられるが、窒素よりも二酸化炭素の方が樹脂に対する溶解量が多く、成形体を構成する熱可塑性樹脂の膨潤も多いため好ましい。
有機溶媒と亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の存在下で、カーボン材料を、熱可塑性樹脂に収着させる方法としては、特に制限はない。例えば、耐圧容器内に、カーボン材料を所定量含有する有機溶媒を入れた容器を設置し、その中に樹脂成形体を浸漬し、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素で系内を加圧して、有機溶媒相に二酸化炭素を溶解し、さらに樹脂成形体の表層部を膨潤させ、有機溶媒に分散したカーボン材料を熱可塑性樹脂の表層部に収着させる。カーボン材料を収着させる条件は、成形体を構成する熱可塑性樹脂や目標とする導電性の程度等によるが、通常は、室温〜250℃、好ましくは25〜200℃、圧力1〜40MPa、好ましくは2〜30MPaで、1分間〜100時間、好ましくは5分間〜30時間、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の存在下で、有機溶媒中でカーボン材料を熱可塑性樹脂成形体と接触させる。
有機溶媒中に含有させるカーボン材料の濃度は、特に制限はないが、通常、0.01〜10質量%、より高い導電性を得ようとする場合は、0.05〜5質量%とすることが好ましい。
なお、処理方式としては、バッチ式に処理する方法や、樹脂成形体を二酸化炭素の処理帯域に導入して連続的に処理する方法などを採用できる。
カーボン材料を成形体表面に収着させた後、不要となった二酸化炭素及び有機溶媒を除去する。二酸化炭素及び有機溶媒の除去は、系内を減圧にすることにより、容易に行うことができる。この場合、樹脂成形体表面の発泡を抑制するために、10〜15MPa/1時間程度の減圧速度で、例えば、20MPaから6MPaまで1時間程度かけてゆっくり減圧することが好ましい。
二酸化炭素及び有機溶媒を除去した後、樹脂成形体を乾燥する。乾燥方法は特に限定されないが、通常、室温〜80℃、好ましくは成形体表面で、1時間〜5日間、好ましくは2時間〜3日間行う。
本発明の製造方法で得られた導電性樹脂成形体は、カーボン材料が成形体表層部に、厚さ10〜500μm、好ましくは20〜200μmの範囲で微分散しているため、一定の導電性を得ようとする場合、カーボン材料を混練して配合する従来法に比べ、その含有量を著しく低減できる。しかも、本発明の製造方法で得られた導電性樹脂成形体は、カーボン材料が成形体表層部に均一に分散しているため、優れた導電性を有する。
例えば、カーボン材料を0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%、更に好ましくは0.2〜2質量%という微量で収着させた場合であっても、抵抗値100Ω・cm以上を発現することができる。
次に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。
実施例1
卓上プレス成形機(株式会社井元製作所製)を用いて、ポリスチレン(GPPS、出光石油化学社株式会社、商品名:HH32、重量平均分子量(Mw):321,000、Mw/Mn:2.3)を温度220℃下で加圧・脱圧後、冷却して得た円板状シート(20mmφ、厚み0.5mm)、シート質量0.2167gを得た。カーボンナノチューブ(以下、「CNT」という)(昭和電工株式会社製、商品名:マルチウォール)0.02gをエタノール20mL中に入れ、この中の前記円板状シートを浸漬し、内容積40mLのオートクレーブ内に設置した。オートクレーブ内を二酸化炭素で置換、パージした後、140℃に上昇し、二酸化炭素で加圧し、圧力20MPaに保持した状態で、2時間、超臨界状態の二酸化炭素を含浸させた。その後、オートクレーブを室温まで冷却し、オートクレーブの圧力をゆっくりと1時間をかけて脱圧した。脱圧後、円板状シートを取出してエタノールで洗浄した後、温度50℃で2日間乾燥した。得られた乾燥した円板状シートの質量は0.2178gであった。CNT収着質量分率を下式により算出した結果、0.51質量%(0.0011g)であった。
CNT収着質量分率(質量%)={[(乾燥したポリマー質量+CNT収着質量の合計質量)−(ポリマー質量)]/(ポリマー質量)}×100
乾燥した円板状シートの表面抵抗を測定した結果、5.5Ω・cmであった。また、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社テクネックス工房製、型Tiny-TEM)によって断面形態を観察した結果、円板状シート表層部のCNT層の厚さは100μmであった。
図1は、円板状シート表層部の断面を示すSEM形態写真(倍率:60倍)である。図1から、樹脂成形体表面に二酸化炭素が吸着されることにより、樹脂の膨潤と共に、CNTの収着が起こり、CNTが樹脂表面に対し平行に配列し、層状に積み重ねられた構造を形成していることが分かる。
実施例2
実施例1において、オートクレーブの温度を80℃にした以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
得られた乾燥した円板状シート表面の抵抗値は1000Ω・cmであった。また、円板状シート表層部のCNT層の厚さは30μmであった。この時の円板状シートの当初質量は0.2187g、実験後の質量は0.2194gであり、CNT収着質量は0.0007g、CNT収着質量分率は0.32質量%であった。
実施例3
実施例1において、オートクレーブの温度を180℃にした以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
得られた乾燥した円板状シート表面の抵抗値は3.5Ω・cmであった。また、円板状シート表層部のCNT層の厚さは150μmであった。この時の円板状シートの当初質量は0.2113g、実験後の質量は0.2142gであり、CNT収着質量は0.0029g、CNT収着質量分率は1.37質量%であった。
比較例1
実施例1において、エタノールを使用しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行なった。その結果、乾燥した円板状シートには全くCNTが付着していなかった。
実施例4
実施例1において、ポリスチレンに変えて、ポリメチルメタアクリレート(PMMA、住友化学株式会社、スミペックLG、Mw:100,000)を使用し、オートクレーブの温度を40℃、圧力を8MPa、二酸化炭素含浸時間を10分間にした以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
得られた乾燥した円板状シート表面の抵抗値は1000Ω・cm以下であった。また、円板状シート表層部のCNT層の厚さは30μmであった。この時の円板状シート(20mmφ,厚み3mm)の当初質量は0.7306g、実験後の質量は0.7326gであり、CNT収着質量は0.0020g、CNT収着質量分率は0.27質量%であった。
実施例5
実施例4において、オートクレーブの圧力を5MPa、二酸化炭素含浸時間を20分間にした以外は、実施例1と同様の操作を行なった。
得られた乾燥した円板状シート表面の抵抗値は1000Ω・cm以下であった。また、円板状シート表層部のCNT層の厚さは28μmであった。この時の円板状シートの当初質量は0.7325g、実験後の質量は0.7341gであり、CNT収着質量は0.0 16g、CNT収着質量分率は0.22質量%であった。
本発明の製造方法によれば、カーボン材料が成形体表面に均一に収着した導電性樹脂成形体を効率的に製造することができる。また、得られた導電性樹脂成形体は、その表層部に、カーボン材料が厚さ10〜500μmの範囲で、0.1〜2質量%という微量収着し、微分散しているため、十分な導電性を発揮し、帯電防止、静電塗装、電磁波シールド等の分野で好適に使用することができる。得られた導電性樹脂成形体は、静電破壊に弱い電子部品等の搬送トレイ、静電塗装用成形体、自動車の塗装用外装品等に好適に使用できる。
実施例1で得られた樹脂成形体の表層の断面を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率:60倍)である。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂からなる成形体を、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンを含有するアルコール中に浸漬し、亜臨界状態又は超臨界状態の二酸化炭素の存在下で、カーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンを分散して成形体表層部に収着させた後、10〜15MPa/1時間の減圧速度で系内を減圧にすることにより、二酸化炭素及びアルコールを除去することを特徴とする、表層部にカーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンが厚さ10〜500μmの範囲で収着している導電性樹脂成形体の製造方法。
  2. 樹脂成形体の表層部に収着しているカーボンナノチューブ及び/又はカーボンナノホーンの量が0.1〜2質量%である請求項1に記載の導電性樹脂成形体の製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド系樹脂、及び飽和ポリエステル樹脂から選ばれる一種又は二種以上のものである請求項1又は2に記載の導電性樹脂成形体の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の方法により得られた導電性樹脂成形体。
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