JP4629931B2 - 高ジルコニア溶融耐火物及びその製造方法 - Google Patents

高ジルコニア溶融耐火物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガラス溶融炉の製作に適した高ジルコニア溶融耐火物とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融耐火物は、原料を溶融し、溶融物を所定形状の鋳型に流し込み、これを徐冷することによって製造される。従って、溶融耐火物は、焼成法による耐火物とは組織及び製法が異なる非常に緻密な耐火物として知られている。
【0003】
このような溶融耐火物の中で、ジルコニアを多く含む高ジルコニア溶融耐火物は、ジルコニアの結晶(バッデライト)と僅かのガラス相からなり、あらゆる種類の溶融ガラスに対する耐食性に極めて優れており、溶融ガラスとの界面に反応層を作らないという性質を持つことから、ガラス中にストーンやコードを発生させることがないという特徴を持つ。こういった理由で、高ジルコニア溶融耐火物は高品質のガラスを製造するのに特に適している。
【0004】
高ジルコニア溶融耐火物は、その大部分を占める単斜晶系ジルコニア結晶と、これを取り巻く少量のガラス相からなる。ジルコニア結晶は1150℃付近で急激な体積変化を伴って単斜晶系と正方晶系の可逆的な変態を起こすことがよく知られている。
【0005】
それゆえ、製作の際に亀裂のない高ジルコニア溶融耐火物を得るためには、この変態に伴う体積変化をいかにしてガラス相に吸収させるかが大きな課題であ る。この課題を解決するために、従来、いろいろとガラス相の改善について提案がなされている。
【0006】
しかしながら、高ジルコニア溶融耐火物は、熱衝撃に弱く、操炉初期の10℃/時間以下の熱上げの際に、比較的低い温度(300〜600℃)で剥離が生じることがあった。
【0007】
さらに、高ジルコニア溶融耐火物は溶融ガラスに対して泡を発生させる欠点があった。そして、初期発泡をさけるために、レンガ周囲に被覆して使用される白金薄と接触すると、白金を劣化させることもあった。
【0008】
これらの欠点を解消するために、種々の改良がなされてきた。例えば、特開平6−183832号公報では、MgOを加えることによって熱衝撃性と発泡性を改善している。また、特公平4−4271号公報では、原料中に含まれるFeやCuなどの不純物を少なくすることによって、発泡性を改善している。また、特開平8−277162号公報では、ガラス相の膨張係数を低下させ、残留応力の適正化を図り、剥離を生じないように改善している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
高ジルコニア溶融耐火物はその表面に大きな残留応力を残存させていることが多く、熱衝撃に対して亀裂を発生したり、炉に使用される際に、炉内側の片面が加熱されることになり、操炉初期の昇温途中で剥離が生じ、耐火物の小片が炉内に飛散する事故が起きていた。
【0010】
高ジルコニア溶融耐火物は、製作の際に、酸素が理論値より少ない不飽和酸化物になりやすく、強い還元性の組成になりやすい。
【0011】
また、高ジルコニア溶融耐火物の中には、不純物として含まれるFe23,CuO,TiO2が還元されて金属として存在することがある。
【0012】
これらの理由により、高ジルコニア溶融耐火物は、溶融ガラスに泡を発生させやすい。
【0013】
また、耐火物を使用する際に、耐火物を白金で巻いて使用することがある。
【0014】
一方、耐火物の原料であるジルコニアに不純物として含まれるP205が、耐火物の中に、Pとして存在することがある。このPは、白金と反応して低融点の合金を作り、白金を脆くさせ、変質させる。
【0015】
本発明の目的は、このような従来の問題点を克服し、昇温時に剥離現象を起こさず、残存膨張率が小さく、溶融ガラスに対する発泡性が低い高ジルコニア溶融耐火物とその製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段を例示すると、請求項1〜に記載の高ジルコニア溶融耐火物とその製造方法である。
【0017】
本発明の好ましい解決手段による高ジルコニア溶融耐火物は、ガラス溶解炉に適した高ジルコニア溶融耐火物であり、残留応力を極めて小さい範囲に抑えた特徴、残存膨張を低く抑え、寸法変化の少ない特徴、また、溶融ガラスに対して発泡性の少ない特徴を持つ高ジルコニア溶融耐火物である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明では、耐火物の表面に残る残留応力に着目し、耐火物の表面に残る残留応力が極めて小さい範囲の残留応力となるように改良した。さらに、溶融ガラスに対して低発泡性であるように改良した。また、熱サイクルによる亀裂の発生に対する抵抗性が大きい特徴を併せ持つように改良した。
【0019】
従来の高ジルコニア溶融耐火物は、製作の際に、耐火物表面に残留応力として大きな圧縮応力あるいは引張応力が残っていた。
【0020】
圧縮応力とは、耐火物のある一点を考えた場合、その一点に集中する方向にかかった力であり、引張応力とは、その一点から外側に発散する方向にかかった力をいう。
【0021】
また、耐火物を炉壁に使用し、その表面を加熱するとき、表面に熱膨張のために新たに圧縮応力が発生する。この圧縮応力は圧縮型熱応力である。
【0022】
耐火物を炉壁に使用して加熱した場合、表面には残留応力と圧縮型熱応力の合力が作用する。この合力が小さければ耐火物を破壊する事はない。しかし、合力が耐火物の破壊に対する抵抗力を上回れば破壊が起きる。このような破壊は耐火物の内部に表面に平行な平面上の亀裂が発生し、最終的に剥離に至る。
【0023】
製作の際に亀裂や角欠けが発生すること、あるいは加熱を受けたときに剥離が発生することを防止するためには、高ジルコニア溶融耐火物の残留応力が小さい方が好ましく、表面における残留応力が20MPa以下の張力または10MPa以下の圧縮力であることが好ましい。
【0024】
高ジルコニア溶融耐火物の各種溶融ガラスに対する発泡性は、少ないほど好ましく、ガラスの品質を考えると10個/cm2以下であることが好ましい。最近 は特に、高品質のガラスが要求されるようになり、各種溶融ガラスに対する発泡性は、特に好ましくは1個/cm2以下である。
【0025】
次に本発明の各成分の役割について説明する。
【0026】
ZrO2の含有量は86〜96重量%、好ましくは87〜95重量%である。 ZrO2が96重量%よりも多い場合は、製作の際に剥離をおこし、86重量% 未満であると使用の際溶融ガラスに対する耐食性が劣る。SiO2の含有量は、 3〜10重量%、好ましくは3〜8重量%である。SiO2はガラス相を形成す るための必須成分である。3重量%未満の場合は、ガラス相を形成することができない。10重量%より多い場合は溶融ガラスに対する耐食性が劣る。
【0027】
Al23の含有量は0.5〜2重量%である。Al23は残留圧縮応力を大きくする働きと、残留引張応力を小さくする働きがある。そして、Al23は溶融物の流れを良くする性質もある。また、ジルコニアの溶融時の還元性を抑える性質もある。0.5重量%未満では、これらの効果がない。2重量%より多い場合は過度に大きな残留圧縮応力となり、また、安定したガラス相を形成できないので、製作の際に亀裂が発生する。
【0028】
Na2OとK2Oを合わせた含有量は0.05〜0.3重量%である。これらのアルカリ金属酸化物は極めて安定な硼珪酸ガラスを形成すると共に残留引張応力を小さくする働きがある。しかし、Na2OとK2Oの合量が0.3重量%を越える場合は過度に残留圧縮応力が大きくなる。
【0029】
23の含有量は0.2〜0.9重量%であることが好ましい。B23はガラス相を形成するために必須の成分である。0.2重量%未満であると、安定したガラス相ができにくい。0.9重量%を越えると還元性を増加させガラスに対する発泡性を増大する。
【0030】
BaO,SrO,CaOは合量で0.7〜2.1重量%であることが好まし い。これらのアルカリ土類金属酸化物はガラス相を安定化する働きがある。BaO,SrO,CaOが0.7重量%未満では残留圧縮応力を大きくし、加熱時に剥離を発生させる。2.1重量%を越えると、残留引張応力を過度に大きくする働きがあり、製作の際に亀裂を発生させる。
【0031】
Fe23,CuO,TiO2は、製作の際に不純物として混入する。これらの 成分は、製作時の亀裂の発生に影響したり、ガラスを汚染したり、溶融時に還元されて溶融ガラスに泡を発生させたりする原因となる。これらの理由から、Fe23,CuO,TiO2の含有量は合わせて0.2重量%を越えてはならない。
【0032】
25は実質的に含まれないようにする。P25は、耐火物の製作の際に、還元されてP元素となり、白金を劣化させる原因となる。
【0033】
前述のような本発明の組成によれば、極めて小さい範囲の残留応力の耐火物が得られる。その結果、熱上時の熱衝撃に対して剥離を起こさないようになる。
【0034】
特に、Na2OとK2Oの合計を0.05〜0.3重量%とし、B23を0.2〜0.9重量%とし、BaOとSrOとCaOの合計量を0.7〜2.1重量%とすることにより、更に小さい範囲の残留応力を有し、かつ、発泡性に極めて優れた耐火物が得られる。
【0035】
耐火物表面における残留応力を小さくするために、耐火物の鋳込表面を除去することが有効であることが究明した。
【0036】
耐火物の表面に引張力または圧縮力が存在すると、内部に圧縮力または引張力が存在する。これが残留応力である。本発明者は、耐火物の表面を除去することにより、残留応力を小さくすることを究明したのである。
【0037】
除去する厚みは、耐火物の大きさにもよるが、15mm以上が好ましい。15mm以上除去することにより、大幅に残留応力を小さくすることが可能である。
15mm未満では残留応力を十分小さくすることが困難である。
【0038】
耐火物の鋳込表面の全面を表面除去する必要はない。
【0039】
除去する面は多いほど効果が大きいが、1面以上を除去すればよい。除去する一面は炉内に使用される面であることが好ましい。
【0040】
ここで念のために説明すると、高ジルコニア溶融耐火物は、製作方法の特性から、一つの面は押し湯部分を切断した面となるため、この一つの面以外に、除去する面を1以上とする。換言すれば、押し湯部分を切断した面を含めれば、2面以上を除去する。
【0041】
鋳込表面を除去する方法としては、切断または研削が好ましい。
【0042】
耐火物の鋳込表面を除去することにより、残留応力を小さくすることができる他に、溶融ガラスに対する発泡性も改善できる。発泡の原因の一つとして、耐火物による還元が考えられる。高ジルコニア溶融耐火物は、製作の際にカーボンの鋳型に鋳造されて、耐火物表面が強く還元される。この強く還元された耐火物表面を除去すれば、発泡性が改善できる。
【0043】
従って、耐火物は、溶融ガラスと接する炉内面である1面を除去するのが特に好ましい。
【0044】
図1〜4は、いろいろな鋳込面の除去形態を示す。図中、一点鎖線が除去面 で、斜線部分が除去部分である。
【0045】
図1〜4において、いずれの形態も、製品部分1は押し湯部分2から一点鎖線で示す除去面3のところで切り離される。
【0046】
図1の形態においては、製品部分1の1面(炉内に使用される面)が15mm以上切断、研削および/または研摩されて、斜線部分4が除去され、除去面1aが残る。
【0047】
図2の形態においては、製品部分1の2面(炉内に使用される面と、それとは反対側の面)が、それぞれ15mm以上、切断、研削および/または研摩され て、斜線部分5,6が除去され、除去面1a,1bが残る。
【0048】
図3の形態においては、縦方向の一点鎖線で示すように、製品部分1の長手方向の中心に切断による切り込みが入れられて、2つに分割される。そして、その切り込みを入れて形成された面が除去面1aとなる。この場合、製品部分1は、半分の形のものが2つ形成されることになる。
【0049】
図4の形態においては、縦方向の2本の一点鎖線で示すように、製品部分1の長手方向に2本の切断切り込みを入れて、3つの部分に分割し、両側の部分の1面を除去面1a,1bとし、真中の部分(図4の斜線部分)を除去する。この場合も、2つの製品部分1が形成される。
【0050】
次に本発明による高ジルコニア溶融耐火物の残存膨張率について説明する。
【0051】
残存膨張率とは室温から1500℃付近まで昇温した後、室温まで冷却したときに生じる膨張率であり、ジルコニアの1000〜1200℃付近の単斜晶系と正方晶系の変態温度を通過したときの大きな膨張、収縮変化を経た時の膨張率である。
【0052】
高ジルコニア鋳造耐火物の残存膨張率は、小さい方が好ましい。大きすぎる と、使用中に耐火物の組み直しが必要になることがある。この理由により、高ジルコニア鋳造耐火物の残存膨張率は、1.0%以下であることが好ましい。
【0053】
【実施例】
実験例1〜12の高ジルコニア溶融耐火物は、次のようにして製造した。
【0054】
ジルコンサンドを脱珪して得られたジルコニア原料に、SiO2、Al23、 Na2O、K2O、B23、その他の粉末原料を所定の割合で加え、これらを混合後、アーク電気炉で溶融し、用意した鋳型で鋳造し、鋳造物を徐冷材粉末の中に埋没して室温まで徐令する。
【0055】
鋳型はカーボン製で、製品部分に対応する部分の内寸法が100×300×350mmで、その上部に内寸法が140×235×350mmの押し湯部分用の部分を一体に接続したものである。
【0056】
冷却後、鋳造物の製品部分1を押し湯部分2から切り離して使用する。
【0057】
得られた試験耐火物はいずれも外観上亀裂は無かった。
【0058】
表1は、実験例1〜12の高ジルコニア溶融耐火物に含まれる化学成分及び特性を示す。
【0059】
【表1】
Figure 0004629931
表1において、化学成分の割合を表す欄の「−」は、0.05重量%未満を示し、実質的に含まないことを意味している。残留応力の測定は各耐火物から100×300×300mmの大きさの引け巣のない試験片を切り出し、試験片の300×300mmの面における6箇所の測定点の残留応力について、歪みゲージを使った穿孔法によって測定した。(上段に示す)
また、残留応力の大きい試験片について300×300mmの片面の表面を15mm除去して測定した。(下段に示す)
この測定方法は、米谷茂著「残留応力の発生と対策」(養賢堂発行)に記載のSOETE,VANCROMBURGGE法に基づいている。
【0060】
まず、試験片300×300mmの1面(炉内に使用される面)を研磨して、平滑な面とした。
【0061】
次に、この平滑な面(炉内に使用される面)に測定点1箇所につき3枚の歪みゲージ(共和電業製のストレインゲージKFC−5−C1−11)を、中心線が互いに120度の角度となるように張り付けた。そして、この中心線が交わる位置に直径25mmの貫通穴を開けた。穴を開ける前後の歪みを、歪み測定装置 (共和電業製の歪み測定装置UCAM−2PC)によって測定した。この歪みの測定値から計算式を用いて残留応力を算出した。残留応力が圧縮の場合は、 「+」を付けて示し、引張の場合は、「−」を付けて示す。
【0062】
耐熱衝撃性は次の方法で試験した。すなわち、各耐火物から100×300×300mmの大きさの引け巣のない試験片を切り出し、試験片の300×300mmの面を電気抵抗発熱体を用いて加熱した。昇温速度は、100℃/時間で、1500℃まで昇温し、1500℃で2時間保持した。発生した亀裂及び剥離を観察した。その結果を表1に示す。記号「◎」は亀裂が発生しなかったことを示し、記号「×」は亀裂が発生したことを示す。
【0063】
残存膨張率は、5×5×20mmの試料片を切り出し、加熱前の試料片の長さを計測し、室温〜1500℃の間の昇降温サイクルを5回繰り返した後の長さの測定値から算出した。
【0064】
発泡性は次の方法で試験した。すなわち、各耐火物の鋳造面から15mm内部の3箇所から直径50mm、厚さ15mmの大きさの試験片を切り出し、この試験片上に内径35mm、厚さ15mmのアルミナ質リングを乗せて、その中央に各種ガラスA〜E10gをのせて昇温し、1350℃で16時間保持した。冷却後、試験片の中央部分の15×15mmのガラスに残った泡を数えて、この数をcm2あたりの数に換算して、発泡性を評価した。その結果を表1の上段に示 す。Aはソーダライムガラス、Bは硼珪酸ガラス、CはTVブラウン管ガラス、DはPDPガラス、EはLCDガラスである。
【0065】
また、同様にして測定した、鋳造面から5mm内部の試験片の泡の数を、下段に示す。
【0066】
【発明の効果】
前述の実験例1〜12の測定結果からも理解されるように、本発明によれば、高ジルコニア溶融耐火物は、片面加熱時に剥離現象が発生しない特性、残存膨張が1%以下である特性、各種溶融ガラスに対して発生する泡を少なくできる特 性、などの諸特性をすべて同時に満たすことができる。したがって、本発明の高ジルコニア溶融耐火物を使用すれば、安全操業のできるガラス溶融炉が得られ、高品質のガラス製品が製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施例による耐火物の製造方法を示す。
【図2】本発明の他の実施例による耐火物の製造方法を示す。
【図3】本発明のさらに他の実施例による耐火物の製造方法を示す。
【図4】本発明のさらに他の実施例による耐火物の製造方法を示す。
【符号の説明】
1 製品部分
2 押し湯部分

Claims (3)

  1. 化学成分として、ZrOを87〜95重量%、SiOを3〜10重量%、Alを0.5〜2重量%、NaOとKOを合計量で0.05〜0.3重量%、Bを0.2〜0.9重量%、BaOとSrOとCaOを必須とし、BaOとSrOとCaOを合計量で0.7〜2.1重量%、FeとCuOとTiOを合計で0.2重量%以下含み、表面の残留応力が10MPa以下の張力または20MPa以下の圧縮力であり、耐火物の鋳造面から15mm内部の、溶融ガラスに対する1350℃で16時間保持による発泡性が10個/cm以下であることを特徴とする高ジルコニア溶融耐火物。
  2. 化学成分として、ZrOを86〜96重量%、SiOを3〜10重量%、Alを0.5〜2重量%、NaOとKOを合計量で0.05〜0.3重量%、Bを0.2〜0.3重量%、BaOとSrOとCaOを必須とし、BaOとSrOとCaOを合計量で1.4〜2.0重量%、FeとCuOとTiOを合計で0.2重量%以下含み、表面の残留応力が5MPa以下の張力または10MPa以下の圧縮力であり、耐火物の鋳造面から5mm内部の、溶融ガラスに対する1350℃で16時間保持による発泡性が10個/cm以下であることを特徴とする高ジルコニア溶融耐火物。
  3. 請求項1又は2に記載の高ジルコニア溶融耐火物を製造する方法であって、鋳造物の少なくとも1つの表面を除去することを特徴とする高ジルコニア溶融耐火物の製造方法。
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JPH10182254A (ja) 誘導炉用不定形耐火物

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