JP4629607B2 - 半導体集積回路のタイミング検証方法及びタイミング検証装置 - Google Patents
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Description
半導体集積回路の設計時には、半導体集積回路を構成する多数のセルのゲート遅延と、各セルを接続する配線による配線遅延を考慮したタイミング検証が行われ、その検証結果に基づいてレイアウトの修正が行われる。ゲート遅延は電源電圧及び周囲温度に依存して変動し、配線遅延も周囲温度に依存して変動するため、これらの要因を考慮したタイミング検証とレイアウト修正を行う必要がある。
図6は、半導体集積回路上でのデータパスとクロックパスの一例を示す。同図において、データパスdpは多数のバッファ回路1とフリップフロップ回路2aを経て、フリップフロップ回路2bにデータを転送する経路であり、クロックパスcpは多数のバッファ回路3を経てフリップフロップ回路2bにクロック信号を転送する経路である。
この結果、第一の条件下では、Hold Marginを確保することができるので、タイミングエラーは発生しない。
この発明の目的は、タイミング検証時間を短縮しながら、タイミングエラーを解消し得るレイアウト修正を可能とするタイミング検証方法を提供することにある。
図4(a)に示す回路で、例えば第二の条件下(低温、高電圧、Fast Process)において、データパスdpの配線遅延が16ps、ゲート遅延が70ps、フリップフロップ回路5のスラック時間が5ps、ホールドタイミング規格値が30psであり、クロックパスcpの配線遅延が30ps、ゲート遅延が20psであるとする。
従って、6psのHold Marginが得られるので、タイミングエラーは発生しない。
一方、図4(a)に示す回路で、例えば第二の条件(低温、高電圧、Fast Process)を高温側にふった第三の条件(高温、高電圧、Fast Process)でのタイミング検証を行う。このタイミング検証は、第二の条件での各遅延時間と前記温度特性係数により(6)式を用いて行う。
(1)通常の第一の条件及び第二の条件に加えて、第三及び第四の条件を加えたマルチコーナー検証を行うことができる。
(2)通常の第一の条件及び第二の条件のゲート遅延及び配線遅延と温度特性係数とから、第一の条件及び第二の条件の温度を逆ふりした第四及び第三の条件のタイミング検証を行うことができる。従って、第四及び第三の条件のタイミング検証に要する時間を短縮することができる。
(3)自動EC装置16では、第一〜第四の条件でのHold Margin及びスラック時間を満足するようにレイアウト修正を行うので、前記従来例のようなもぐらたたき状態の発生を回避することができる。
13 スラックファイル
14 STA装置
15 温度特性係数テーブル
16 自動EC装置
Claims (9)
- best条件とworst条件を含む複数のコーナー条件でマルチコーナー検証を行うためにタイミング検証装置が実行する半導体集積回路のタイミング検証方法であって、
前記best条件及びworst条件の温度を逆ふりした各コーナー条件における温度特性係数が温度特性係数テーブルに格納され、
前記タイミング検証装置は、
前記best条件とworst条件でゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいて前記best条件とworst条件におけるホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンとスラック情報とを比較してタイミング検証を行うステップと、
前記best条件とworst条件のゲート遅延及び配線遅延と前記温度特性係数テーブルに格納された前記温度特性係数とに基づいて前記best条件とworst条件以外の各コーナー条件におけるゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいてホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンとスラック情報とを比較してタイミング検証を行うステップと、
を実行することを特徴とする半導体集積回路のタイミング検証方法。 - 高温、低電圧、Slow Processの第一の条件と、低温、高電圧、Fast Processの第二の条件とを含む複数のコーナー条件でマルチコーナー検証を行うタイミング検証装置が実行するタイミング検証方法であって、
前記第一の条件の温度を逆ふりした低温、低電圧、Slow Processの第四の条件と、前記第二の条件の温度を逆ふりした高温、高電圧、Fast Processの第三の条件の温度特性係数が温度特性係数テーブルに格納され、
前記タイミング検証装置は、
前記第一及び第二の条件でゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいて前記第一及び第二の条件におけるホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンとスラック情報とを比較してタイミング検証を行うステップと、
前記第一及び第二の条件のゲート遅延及び配線遅延と、前記温度特性係数テーブルに格納された前記温度特性係数とに基づいて前記第三の条件と第四の条件におけるゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいてホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンとスラック情報とを比較してタイミング検証を行うステップと、
を実行することを特徴とする半導体集積回路のタイミング検証方法。 - 前記温度特性係数テーブルに格納された前記温度特性係数は、前記第一及び第二の条件での温度特性と第三及び第四の条件の温度特性との比を含み、
前記タイミング検証装置は、前記比の値を前記第一及び第二の条件において算出したゲート遅延及び配線遅延に掛けて前記第三及び前記第四の条件に対するゲート遅延及び配線遅延をそれぞれ算出することを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。 - 前記タイミング検証装置は、前記コーナー条件でのタイミング検証後に、各コーナー条件でHold Marginとスラック時間を満足するレイアウト修正を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
- 前記タイミング検証装置は、前記レイアウト修正において、配線遅延の大きい箇所にバッファ回路を挿入することを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
- 前記タイミング検証装置は、前記レイアウト修正において、配線遅延の大きい箇所のバッファ回路を負荷駆動能力の高いバッファ回路に置換することを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
- 前記タイミング検証装置は、前記レイアウト修正において、4段のバッファ回路を2段のインバータ回路に置換することを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路のタイミング検証方法。
- best条件とworst条件を含む複数のコーナー条件で半導体集積回路のマルチコーナー検証を行うタイミング検証装置であって、
前記半導体集積回路を構成するセル及び配線の遅延特性を格納したタイミングリストと、
前記セルのスラック時間を格納したスラックファイルと、
タイミング検証を行うコーナー条件のうち、best条件及びworst条件の温度を逆ふりした各コーナー条件における温度特性係数を格納した温度特性係数テーブルと、
前記best条件とworst条件でゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいて前記best条件とworst条件におけるホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンと前記スラック時間とを比較して前記best条件とworst条件におけるタイミング検証を行うステップと、前記best条件とworst条件に対するゲート遅延及び配線遅延と、前記温度特性係数テーブルに格納された前記温度特性係数とに基づいて前記best条件とworst条件以外の各コーナー条件におけるゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいてホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンとスラック時間とを比較してタイミング検証を行うステップとを実行する自動EC装置と
を備えたことを特徴とするタイミング検証装置。 - 高温、低電圧、Slow Processの第一の条件と、低温、高電圧、Fast Processの第二の条件とを含む複数のコーナー条件で半導体集積回路のマルチコーナー検証を行うタイミング検証装置であって、
前記半導体集積回路を構成するセル及び配線の遅延特性を格納したタイミングリストと、
前記セルのスラック時間を格納したスラックファイルと、
前記第一の条件の温度を逆ふりした低温、低電圧、Slow Processの第四の条件と、前記第二の条件の温度を逆ふりした高温、高電圧、Fast Processの第三の条件の温度特性係数を格納した温度特性係数テーブルと、
前記第一及び第二の条件でゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいて前記第一及び第二の条件におけるホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンと前記スラック時間とを比較して前記第一及び第二の条件におけるタイミング検証を行うステップと、前記第一及び第二の条件に対するゲート遅延及び配線遅延と、前記温度特性係数テーブルに格納された前記温度特性係数とに基づいて前記第三及び第四の条件におけるゲート遅延及び配線遅延を算出し、算出したゲート遅延及び配線遅延に基づいてホールド・マージンを算出し、このホールド・マージンとスラック時間とを比較して前記第三及び第四の条件におけるタイミング検証を行うステップとを実行する自動EC装置と
を備えたことを特徴とするタイミング検証装置。
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