JP4629225B2 - 鎮痛剤としてのガラクトース結合レクチンとクロストリジウム神経毒素との抱合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、痛覚求心性機能を緩和することが可能な一群の新規な作用物質に関する。これら作用物質は、隣接集団のニューロンからの神経伝達物質の放出を阻害し、それによって末梢から中枢痛覚線維への求心性痛みシグナルの伝達を軽減若しくは好ましくは防止することができる。当該作用物質は、痛み、とくに慢性痛の治療において、またはその用途の薬剤として使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
傷害または疾患に起因する痛覚は、多ニューロン経路によって末梢から脳へ伝えられる。この系統の最初の部分は、脊髄の後角における二次ニューロンまたは脳神経核とシナプシスを形成する一次痛覚求心性線維からなる。これらシナプシスは、グルタミン酸やサブスタンスPなどの神経伝達物質ならびに神経モジュレーターの放出によって入ってくる情報を次に回す。従って、これらシナプシスは、痛みを緩和するための介入が可能な部位であり、実際、アヘン剤系鎮静剤の作用機序の一つは、これらシナプシスにおける神経伝達物質放出を低減するというものである。
【0003】
残念ながら、アヘン剤は薬剤として多くの制約がある。第一に、アヘン剤が有効でない、多数の慢性痛状態がある。第二に、アヘン剤は、末梢(便秘)ならびに中枢(呼吸低下および多幸症)の双方で介在している多数の副作用を有し、これらは長期使用における問題となっている。
【0004】
したがって、痛み、とくに慢性痛の治療のための新たな薬剤の開発の要求がある。
【0005】
この問題へのひとつのアプローチが、クロストリジウム神経毒素の断片を含む新作用物質の使用である(WO96/33273)。
【0006】
クロストリジウム神経毒素は、分子量が150 kDa台のタンパク質である。クロストリジウム(Clostridium)属細菌の種々の菌種、特に重要なことには、クロストリジウム・テタニ(C.tetani、破傷風菌)ならびに数菌株のクロストリジウム・ボツリナム(C.botulinum、ボツリヌス菌)によって、それらは産生される。現在のところ、8つの異なる種類の既知の神経毒素:破傷風毒素、およびA、B、C1、D、E、FおよびGの血清型のボツリヌス神経毒素があり、これらは全て、類似した構造および作用形態を共通に持っている。クロストリジウム神経毒素は1本のポリペプチドとして宿主細菌により合成され、これは翻訳後修飾され、ジスルフィド結合によって互いに連結された二つのポリペプチド鎖を形成する。二つの鎖は、約100 kDaの分子量を有する重鎖(H)、ならびに、約50 kDaの分子量を有する軽鎖(L)と称される。H鎖には、二つの個別な機能;結合と転位が確認される。カルボキシ末端の半分(HC)は、細胞表面受容器への毒素の高親和性、神経特異的な結合に関与し、アミノ末端半分(HN)は毒素のニューロン細胞内への転位の中心となる。ボツリヌス神経毒素タイプAでは、これらドメインは、HCはアミノ酸残基872-1296、HNはアミノ酸残基449-871、LCは残基1-448に存在すると考えられる。クロストリジウム毒素の軽鎖の活性に必須な最小ドメインは、J. Biol. Chem. Vol. 267, No. 21, July 1992の14721-14729頁に記載されている。8つの異なる神経毒素軽鎖(L)は、シナプロブレビン、シンタキシンまたはSNAP-25の三つの基質タンパク質の一つにおいて、異なるが特異的なペプチド結合をそれぞれ加水分解する、高度に特異的な亜鉛依存型エンドペプチダーゼである。これら基質は、神経分泌機構の重要な構成要素である。クロストリジウム毒素の加水分解活性は、持続性筋肉麻痺を引き起こす。三つの確認されたドメイン全ての機能は、クロストリジウム・エンドペプチダーゼの毒性活性に必要である。
【0007】
クロストリジウム・エンドペプチダーゼのいくつか、最も有名なのはボツリヌス神経毒素タイプAであるが、一連の筋失調症(ジストニー)の治療のための薬剤として使用されてきた。天然ボツリヌス毒素の弛緩性麻痺作用は、これらをこの用途に適するものとしている。
【0008】
無痛法の所望の目的のためのクロストリジウム神経毒素断片の使用は、関連する解剖学的構造部位中の他のニューロンに優先して、痛覚求心性ニューロンに対してL鎖エンドペプチダーゼを送達する特異的な結合活性を有する、抱合体、またはこれら分子の誘導体の発明に依存する。これら抱合体の送達は、細胞表面への結合、エンドソーム小胞を介する取り込みおよびサイトソルへのクロストリジウム・エンドペプチダーゼ活性の転位を含んでいる。
【0009】
エンドサイトーシスに続く、特定の細胞内位置への細胞外物質の標的化は、多数の可能な標的化の原理の正しい認識を含んでいる。初期エンドソームは、細胞の主要な区分け機構の一部であり、物質を後期エンドソームに(ならびに分解のためにリソソームへと)送り出し、細胞表面またはトランス・ゴルジ・ネットワークに戻していると理解されている。特定物質の最終到達先と経路を決定する細胞内輸送の決定因子が示唆されている(Mellman, 1996, Annu. Rev. Cell Biol., 12, 575-625)。
【0010】
最近のデータは、天然クロストリジウム神経毒素の転位は酸性細胞内コンパートメント(小胞)を起点として起こることを示唆しているが、コンパートメントの正確な存在場所および性質は知られていない(Montecucco & Schiavo, 1994, Mol. Micro., 13, 1-8)。特許WO96/33273では、作用物質が有効であるためには、毒素の転位のために適切なコンパートメントを作用物質は標的としなければならないことが提唱されている。特異的な細胞内標的化の例として、NGF-受容体の取り込みは、酸性エンドソームを介した細胞体への特異的エンドサイトーシスおよび逆行輸送(レセプタ−リガンド複合体によって誘起される)によっており、そして、WO96/33273を支持するものとして、NGFを取り込んだ作用物質が与えられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
(発明の概要)
本発明は、末梢から中枢神経系への痛みシグナルの伝達を軽減、ならびに好ましくは予防でき、それによって痛覚を緩和する作用物質に関する。特には、本発明は、痛覚求心性線維から投射路ニューロンへの痛みシグナルの伝達を軽減、ならびに好ましくは予防できる作用物質を提供することができる。より個別的には、本発明は、少なくとも一つの神経伝達物質または神経モジュレーター物質の少なくとも一群の痛覚求心性線維よりのエキソサイトーシスを阻害できる作用物質を提供することができる。
【0012】
本発明の一形態では、脊髄への投与が可能であり、脊髄のその領域において終端する痛覚求心性線維のシナプシス末端からの少なくとも一つの神経伝達物質または神経モジュレーターの放出を阻害できる作用物質が提供される。
【0013】
本発明の第二の形態では、求心性ニューロンの所定の集団を特異的に標的とすることができ、従って作用物質の影響がその細胞タイプに限定されるような作用物質が提供される。
【0014】
本発明の第三の形態では、本発明による作用物質の有効用量を投与することからなる痛みの治療法が提供される。
【0015】
本発明の第四の形態では、作用物質の所望の構成成分を含む融合タンパク質として、作用物質は遺伝子組換的に発現することができる。
【0016】
(定義)
本明細書において、次の用語は以下の意味を有することとするが、以下の定義は限定を意図するものではない。
【0017】
軽鎖は、任意のクロストリジウム神経毒素の二つのペプチド構成要素の小さい方を意味する。これは、通常、L鎖または単にLと記される。L鎖は、約50 kDaの分子量を有し、エキソサイトーシス過程に関与する小胞および/または原形質膜結合タンパク質に対する高度の基質特異性を示すメタロプロテアーゼである。
【0018】
重鎖は、任意のクロストリジウム神経毒素の二つのペプチド構成要素の大きい方を意味する。これは、通常、H鎖または単にHと記され、約100 kDaの分子量を有する。
【0019】
HC断片は、クロストリジウム毒素の中毒作用に含まれている、細胞内への毒素取り込みに先立つ、細胞表面レセプターへの天然ホロ毒素の結合に関与するクロストリジウム神経毒素のH鎖に由来するペプチドを意味する。それは、H鎖のカルボキシ末端半分とほぼ等価、あるいは、完全なH鎖中においては、その断片に対応するドメインであってもよい。
【0020】
HN断片とは、H鎖のアミノ末端半分とほぼ等価のクロストリジウム神経毒素のH鎖に由来する断片、あるいは、完全なH鎖においては、その断片に対応するドメインを意味する。それは、次のように特徴づけられる。
【0021】
軽鎖活性の機能的発現が標的細胞内で起こるように神経毒素分子のその部分の転位を可能にするH鎖の一部分。
【0022】
結合ドメインを介して、その特異的細胞表面レセプターへの神経毒素の結合に続き、エンドペプチダーゼ活性の標的細胞内への転位に関与するドメイン。
【0023】
低pH条件下においては、脂質膜におけるイオン透過性細穴の形成に関与するドメイン。
【0024】
軽鎖単独の溶解性と比較して、全ポリペプチドの溶解性を増大するドメイン。
LHNは、HN断片とカップリングしているL鎖、またはその機能的断片を含むクロストリジウム神経毒素に由来する断片を意味する。
【0025】
BoNT/Aは、ボツリヌス神経毒素血清型Aを意味し、また、Clostridium botulinum(ボツリヌス菌)によって産生される神経毒素であり、それは約150 kDaの分子量を有する。
【0026】
LHN/Aは、Clostridium botulinum(ボツリヌス菌)神経毒素タイプAに由来するLHNである。
【0027】
標的部分(TM)は、作用物質と一次感覚求心性線維の表面との間の物理的結合をもたらす、結合部位と機能的に相互作用する、作用物質の何らかの化学構造を意味する。
【0028】
一次感覚求心性線維は、末梢から中枢神経系へ感覚情報を運搬することのできる神経細胞である。
【0029】
一次痛覚求心性線維は、その情報が痛みの知覚につながるような感覚情報を末梢から中枢神経系へと運搬することのできる神経細胞ある。
【0030】
レクチンは、オリゴ糖構造物と結合するなんらかのタンパク質である。
【0031】
ガラクトース結合レクチンは、末端残基がガラクトースまたはN-アセチルガラクトースアミンに由来するオリゴ糖構造物と結合するレクチンである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
(発明の詳細な記述)
本開示により、末梢の痛覚求心性ニューロンから投射路ニューロンへの痛みシグナルの伝達を軽減または予防するための作用物質は、痛み、とくに重篤な慢性痛の知覚の軽減において、多くの可能な応用を有していることが理解される。
【0033】
レクチンは、炭水化物構造物に結合する一類のタンパク質、多くは糖タンパク質である。レクチンは、ウイルスから哺乳類まで、生物形態の全域にわたって見出される。最も一般的に利用されている源は、植物種子中に見出される多量のレクチンである。レクチンは、これまでにも標識され、細胞表面マーカーとして使用されてきた。
【0034】
本発明によれば、痛覚求心性線維のシナプシス末端からの神経伝達物質または神経モジュレーターの少なくとも一つあるいは双方の放出を阻害することができる作用物質が提供される。
【0035】
このような作用物質は標的リガンドと抱合されたクロストリジウム神経毒素の断片の使用に基づいて産生できることが知られている(WO96/33273)。細胞内輸送の既知の複雑さおよび構成要件上の制約が示されており、ガラクトシル残基とのみ結合する特定サブクラスのレクチンと毒素断片との抱合体が、とくに有効で選択的な鎮痛剤の製造のための作用物質となることは驚きである。そのようなレクチンを組み込んでいる発明がこの開示の主題であり、いくつかの実施例が提供される。
【0036】
植物由来のガラクトース結合レクチンの一例は、エリスリナ(Erythrina)属の種子から精製できるものである。これらレクチンは、約60 kDaの総分子量を有する、主に非共有結合二量体たんぱく質として存在することを特徴とする。レクチンは、E. corallodendron (Gilboa-Garber and Mizrahi, 1981, Can. J. Biochem. 59, 315-320)、E. cristagalli (Iglesias et al., 1982, Eur. J. Biochem. 123, 247-252)、E. indica (Horejsi et al., 1980, Biochim. Biophys. Acta 623, 439-448)、E. arborescens、E. suberosa、E. lithosperma (Bhattachayya et al., 1981, Archiv. Biochem. Biophys. 211, 459-470)、E. caffra、E. flabelliformis、E. latissima、E. lysistemon、E. humeana、E. perrieri、E. strictaおよびE. zeyheri(Lis et al, 1985, Phytochem. 24, 2803-2809)を含む、いくつかのエリスリナ属から単離されている。
【0037】
これらレクチンは、糖結合に関するその選択性について解析がなされている(例えば、Kaladas et al., 1982, Archiv. Biochem. Biophys. 217, 624-637を参照)。これらは、末端β-D-ガラクトシル残基を有するオリゴ糖と優先的に結合することが見出されている。
【0038】
所望の結合特異性を有する植物由来のガラクトース結合レクチンの第二の例は、Glycine max(大豆)豆から得られる。このレクチン(大豆凝集素、SBA)は、約110 kDaの総分子量を有する四量体タンパク質である。これは、ガラクトースまたはN-アセチルガラクトースアミン残基を含むオリゴ糖に結合する。
【0039】
細菌由来のガラクトース結合レクチンの例は、Pseudomonas aeruginosaから得られるPA-Iである。PA-Iは、約13 kDaの分子量を有する、親D-ガラクトース性レクチンであり、また、それはガラクトースを含むオリゴ糖に結合する(Gilboa-Garber and Mizrahi, 1981, Can. J. Biochem. 59, 315-320)。
【0040】
ガラクトース結合レクチンのサブクラスのこれらならびに他のレクチンは、WO96/33273に記述されたタイプの抱合体における標的部分(TM)として用いることができる。これら作用物質中のTMにおける要件は、それらが他の脊髄神経に優先して一次感覚求心性線維に対する特異性を有すること、およびそれらが適切な細胞内コンパートメントへの作用物質の取り込みに導くことである。本発明のレクチンは、これら選択基準を満たす。驚くことには、WO96/33273の他のレクチンと比較しても、それらはこれら選択基準をより効果的に満たすことができ、痛覚求心性神経分泌に対して、より高められた選択性を有する作用物質を提供することができる。
【0041】
従って、本発明の一態様では、一つまたはそれ以上のスペーサー領域を含んでもよい連結を用いて、ガラクトース結合レクチンはクロストリジウム神経毒素の誘導体と抱合される。
【0042】
本発明の他の態様では、作用物質は融合タンパク質として遺伝子組換型に発現される。融合タンパク質は、何らかの所望のスペーサードメインに加えて、一の血清型のニューロンのポリペプチドの全部または一部をコードする核酸を伴う、ガラクトース結合レクチンの適当な断片をコードする核酸に由来していてもよい。そのような核酸は、一つ以上の血清型由来のポリペプチドをコードする核酸を起原としたキメラであってもよい。
【0043】
本発明の他の態様では、異なるクロストリジウム毒素血清型由来のLとHNのハイブリッドであってもよい、必要なLHNは、ガラクトース結合レクチンとの組換融合タンパク質として発現され、また、一つまたはそれ以上のスペーサー領域をも含んでもよい。
本発明のさらなる態様では、必要なTM、LまたはLHNならびに転位ドメイン成分は、別々に組換型に発現され、その後、共有結合的にまたは非共有結合的に連結して、所望の作用物質を提供することもできる。
【0044】
本発明のさらなる態様では、必要な転位ドメインは、非クロストリジウム起源であって、代わりに同様なまたは増強された機能を発揮できるペプチドあるいは他の分子からなるものでもよい。例には、ジフテリア毒素の転位ドメイン(O'Keefe et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1992) 89, 6202-6206; Silverman et al., J. Biol. Chem. (1993) 269, 22524-22532)、Pseudomonas外毒素タイプAの転位ドメイン(Prior et al. Biochemistry (1992) 31, 3555-3559)、炭疽毒素の転位ドメイン(Blanke et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1996) 93, 8437-8442)および転位機能の多様な融合性または疎水性ペプチド(Plank et al. J. Biol. Chem. (1994) 269, 12918-12924)が含まれるが、これらには限定されない。
【0045】
【発明の効果】
(産業上の利用性)
本発明に記述の作用物質は、直接にないしは薬剤学的に認容される塩として、痛みの治療のため、インビボの使用ができる。
【0046】
例えば、本発明による作用物質は、痛み治療のため、患部器官の神経支配に関与する脊髄部分のレベルに、脊髄注入(硬膜外または莢膜内)よって投与することができる。これは、例えば、慢性の悪性な痛のような深部組織痛の治療に適用することができる。
【0047】
【実施例】
本発明は、以下の実施例と併せて下に示す図面を参照して説明される。
【0048】
(実施例1)
Erythrina cristagalliからのレクチンとLHN/Aとの抱合体の作製
材料:
E. cristagalli(ExL)からのレクチンは、シグマ社から入手した。
【0049】
LHN/Aは、基本的にはShone C.C., Hambleton, P., and Melling, J. 1987, Eur. J. Biochem. 167, 175-180の方法によって調製した。
【0050】
SPDPは、Pierce Chemical Co.製である。
【0051】
PD-10脱塩カラムは、ファルマシア製である。
【0052】
ジメチルスルホキシド(DMSO)は、モレキュラー・シーヴ上に貯蔵して、無水に保った。
【0053】
変性ドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)は、Novex製のゲルおよび試薬を用いて行った。
【0054】
不動化ラクトース-アガロースは、シグマ社から入手した。
【0055】
他の試薬は、シグマ社から入手した。
【0056】
方法:
凍結乾燥したレクチンを、リン酸緩衝食塩水(PBS)中に最終濃度10 mg/mlに再溶解した。分液にしたこの溶液は、使用時まで-20℃で貯蔵した。
【0057】
攪拌しつつ、SPDPの10 mM保存DMSO溶液を添加して、ExLは等濃度のSPDPと反応させた。室温で1時間経過した後、PD-10カラム上でPBS中に脱塩することによって反応を終止させた。
【0058】
チオピリドン脱離基は、ジチオスレイトール(DTT、5mM、30分)を用いる還元によって産生物から除去された。この反応の生成物は、達成された誘導体化の程度を決定するため、280 nmおよび343 nmで分光光度分析された。達成された誘導体化の程度は、0.8±0.06モル/モルであった。チオピリドンおよびDTTは、PD-10カラム上でのPBS中への再度脱塩して、除去された。
【0059】
LHN/Aを、PBSE(1 mM EDTAを含むPBS)中に脱塩した。得られた溶液(0.5-1.0 mg/ml)は、SPDPの10mM保存DMSO溶液を加え、4または5倍過剰当量のSPDPと反応させた。室温で3時間経過した後、PD-10カラム上でPBS中に脱塩することによって反応を終止させた。
【0060】
誘導体化LHN/Aの一部は溶液から取り出され、DTTで還元した(5 mM、30分)。この試料は、誘導体化の程度を決定するため、280 nmおよび343 nmで分光光度分析した。達成された誘導体化の程度は、2.26±0.10モル/モルであった。
【0061】
誘導体化LHN/Aおよび誘導体化ExLの大半は、ExLが3倍過剰当量より多くなるような割合で混合した。抱合反応は、そのまま4℃で16時間以上で継続させた。
【0062】
生成混合物は、生じた沈殿を除去するため遠心分離した。二段階精製法に先立ち、上清は、濃縮剤(10000-50000分子量排除限界)を介して遠心分離することによって濃縮した。第一段階として、濃縮した材料は、FPLCクロマトグラフィーシステム(ファルマシア)上のSuperose 12カラムにかっけた。カラムは、PBSで溶出して、溶出プロフィールを280 nmにて追跡した。
【0063】
画分は、4-20%ポリアクリルアミド濃度勾配ゲル上のSDS-PAGEによって分析し、次いでクマシーブルーで染色した。抱合体の主要バンドは、130-160 kDaの間の見かけの分子量を有し、これは、残留する非抱合LHN/Aの大半から、非抱合ExLからはより完全に分離されている。抱合体を含む画分は、第二のクロマトグラフィーステップ、不動化ラクトース−アガロース、に先立って、プールされた。
選択されたSuperose-12済み画分は、PBS洗浄したラクトース-アガロースに供して、結合を促進するため、4℃で2時間インキュベートした。レクチン含有タンパク質(すなわち、ExL-LHN/A抱合体)は、混入物(主として抱合しなかったLHN/A)除去のため、引き続いてのPBSによる洗浄中に、アガロースに結合したままで残った。0.3 Mラクトース(PBS溶液)の添加によって、カラムからExL-LHN/A抱合体は溶出され、また溶出プロフィールを280 nmで追跡した。抱合体を含む画分はプールされ、PBSに対して透析して、使用時まで4℃で保存した。
【0064】
図1には、抱合体精製過程における異なる段階のSDS-PAGEプロフィールが示される。レーン2および3は、抱合前のExLレクチンおよびLHN/Aをそれぞれ示す。レーン4、5および6は、抱合混合物、Superose-12済みおよびラクトース・アフィニティー・クロマトグラフィー済みの試料をそれぞれ表す。従って、レーン6は、最終抱合物質のプロフィールを表示するものである。分子量マーカーは、図中にサイズ表示を付し、レーン1および7に示す。
【0065】
SDS-PAGEゲル上には、抱合体を含む画分においてもレクチンのみによるバンドがあるが、この物質は、おそらくExLの非共有結合型同一二量体的性質に因り、その際、ExLのモノマーの一つだけがLHN/Aと共有結合で結合し、他方は、電気泳動過程においてSDSによって複合体から遊離され、このようなバンドを生じる。遊離のレクチンモノマーが存在しないことは、本来のPAGE分析によって確認され、また、図5に示されている。ExL-LHN/A(レーン5)は、非変性PAGEで分析された。試料は、4-20%ポリアクリルアミドを用いて6.75時間、125 V、4℃で分離した。電気泳動プロフィールは、LHN/A(レーン3)およびExLレクチンのみ(レーン4)のプロフィールと比較した。アポフェリチン(レーン6)、β-アミラーゼ(レーン8)、アルコール脱水素酵素(レーン7)およびアルブミン(レーン9)の一連のマーカータンパク質を並行して分析した。おおよその分子サイズが示されている。
【0066】
(実施例2)
Erythrina corallodendron 由来のレクチンと LH N /A との抱合体の製作
Erythrina corallodendron由来のレクチンとLHN/Aとの抱合体の製作工程は、以下の相違点はあるものの、本質的には実施例1の記載と同様である。
【0067】
材料:
E. corallodendron(EcL)由来のレクチンは、シグマ社から入手した。
【0068】
図3は、EcL-LHN/A抱合体の精製工程を示す。試料は、4-20%ポリアクリルアミド勾配ゲルに供して、クマシーブルー染色に先立ち、電気泳動を行った。レーン1:分子量マーカー。レーン2は、EcL-LHN/Aのラクトース・アフィニティー精製済の試料を表す。レーン3は、ラクトース・アフィニティー精製前(限外クロマトグラフィーのみ)のEcL-LHN/Aの試料を表す。レーン4は、ラクトース・アフィニティー精製前のExL-LHN/Aの試料を表す。
【0069】
(実施例3)
Glycine max 由来のレクチンと LH N /A との抱合体の製作
Glycine max由来のレクチンとLHN/Aとの抱合体の製作工程は、以下の相違点はあるものの、本質的には実施例1の記載と同様である。
【0070】
材料:
G. max(SBA)由来のレクチンは、シグマ社から入手した。
【0071】
方法:
アフィニティー・クロマトグラフィー工程のために、不動化N-アセチルガラクトースアミン(GalNAc)カラムが使用され、また、特異的SBA-LHN/Aは、0.3 Mラクトース添加によって溶出された。図4は、SBA-LHN/A精製工程中のSDS-PAGEプロフィールの変化を示す。SBA-LHN/Aは、Superose-12限外クロマトグラフィーおよび不動化N-アセチルガラクトースアミン・アフィニティー・クロマトグラフィーによって粗抱合体混合物から精製された。試料は、4-20%ポリアクリルアミドゲル上のSDS-PAGEに供した。レーン6−8は、0.1 M DTTの存在下で泳動した。レーン1(および7)および2(および8)は、抱合前のSBAおよびSPDP誘導化のLHN/Aをそれぞれ示す。レーン3、4および5(および6)は、抱合混合物、Superose-12済およびラクトース・アフィニティー・クロマトグラフィー済の試料をそれぞれ表す。従って、列5は、最終抱合物質のプロフィールを示すものである。分子量マーカーは、図中にサイズを付してレーンMrに示す。
【0072】
図5に示すように、遊離のレクチンモノマーは存在しないことは、本来の非変性PAGE分析によって確認された。試料は、4-20%ポリアクリルアミドを用いて6.75時間、125 V、4℃で分離した。SBA-LHN/A(レーン1)の電気泳動プロフィールは、SBAレクチンのみ(レーン2)およびLHN/A(レーン3)のそれと比較した。アポフェリチン(レーン6)、β-アミラーゼ(レーン8)、アルコール脱水素酵素(レーン7)およびアルブミン(レーン9)の一連のマーカータンパク質は並行して分析された。おおよその分子サイズは示されている。
【0073】
(実施例4)
一次ニューロン培養物における ExL-LH N /A の活性
後根神経節(DRG)は、一次痛覚求心性ニューロンの細胞体を含む。この組織の一次インビトロ培養物では、ニューロンは痛覚求心性線維の多くの特性を保持していることは定説となっている。これら特性は、インビボで痛みを起こすことが知られている化学刺激物(例えばキャプサイシン)に反応して、サブスタンスPのような神経ペプチドを放出する能力を含んでいる。DRGのそれと解剖学的に隣接するニューロンは、脊髄のそれを含んでいる。胎児ラットから調製したSCニューロンの培養物は、インビトロで確立でき、また、カリウム刺激下での神経伝達物質(3H-グリシン)の放出は評価が可能である。このように、eSCニューロンは、記述された作用物質の選択性を試験するためのモデル細胞となる。
【0074】
eSCニューロンに優るeDRGに対するExL-LHN/A作用物質の選択性は、図6に明確に示されている。用量曲線は、eSCニューロンとeDRGにおける神経伝達阻害と比較することによって、インビトロ細胞培養モデルにおけるExL-LHN/Aの効果を物語っている。
【0075】
材料:
サブスタンスP酵素連結 免疫吸収剤アッセイキットは、Cayman Chemical Company製である。
【0076】
ウエスタンブロット試薬は、Novexから入手した。
【0077】
モノクローナル抗体SMI-81は、Sternberger Monoclonals Inc.製である。
【0078】
方法:
後根神経節および胎児脊髄ニューロンの一次培養物は、ラット胎児(12-15日胎児齢)から摘出した神経節の分離に続いて、確立した。eDGRニューロンの調製のために、細胞は、12ウェルプレートに3×105細胞/ウェルの初期密度で、NGF(100 ng/ml)を含む培地中に伸せた。培養1日後、非ニューロン細胞を死滅するため、シトシン・アラビノシド(10×10-6 M)を含む新鮮培地を加えた。2-4日後、シトシン・アラビノシドを除去した。さらに数日培養後、培地を抱合体またはLHNを含む新鮮な培地と交換した。
【0079】
eSCニューロンの調製のために、細胞は、ポリ-D-リシン被覆した12ウェルプレート(Costar)に2×106細胞/ウェル(1 ml/ウェル)の密度で伸せた。「プレーティング」培地は、Earles Salts(シグマ)を含むMEMで、5%胎児ウシ血清(FBS)、5%熱不活化ウマ血清(HS)、0.6%デキスロトース、1.5g/L NaHCO3および2mM L-グルタミンを含んでいた。培養物は、37℃で10%CO2中でインキュベートする。1日後、培地は、「フィーディング」培地(FBSを除いたプレーティング培地に、N1(シグマ)1/50添加)に変更した。神経節細胞がほとんどコンフルエントになった時点で、抗有糸分裂剤(15μg/mlの5−フルオロ−2'−デオキシウリジン(FdU)および35μg/mlのウリジン(U))をさらに2-3日間加えた。使用前に細胞は、少なくとも3週間培養された。
【0080】
細胞は、これらの作用物質とともに種々の時間インキュベートされ、その後、神経伝達物質のグルタミン酸およびサブスタンスP(eDRG)またはグリシン(eSC)の放出能力について試験された。放出アッセイを行った後、細胞は剥離され、そしてBoyd、Duggan、ShoneおよびFoster(J. Biol. Chem. 270, 18216-18218, 1995)に概説される方法に従って、Triton-X-114を用いる相分割によって疎水性タンパク質は抽出された。
【0081】
サブスタンス P 放出試験
内因性サブスタンスPの放出は、生理的平衡塩溶液、またはカリウムイオン濃度を100 mMに上げ、等張性が保持するためナトリウムイオン濃度を対応して低減している平衡塩溶液で細胞を5分間処理した後、細胞上清を集めることによって実施された。2M酢酸、0.1%トリフルオロ酢酸での抽出および続いての脱水の後に、全サブスタンスPは測定された。サブスタンスP免疫反応性は、酵素イムノアッセイキット(Cayman Chemical Company)を用いて測定された。
【0082】
3 H ]グルタミン酸塩放出試験
グルタミン酸の放出は、放射能トレーサーとしての[3H]グルタミンを細胞に与えた後、測定された。[3H]グルタミンは、細胞内で[3H]グルタミン酸に変換され、そして、この[3H]グルタミン酸はシナプシス小胞によって取り込まれて、ニューロンの減極時に放出される。細胞は、[3H]グルタミン(5×10-6 Ci/mlのHEPES-緩衝MEM溶液)で2時間負荷処理して、次いでHEPES-緩衝MEMで2回、ならびに平衡塩溶液(BSS)で3回洗浄された。基礎放出は、BSSを用いた3分間のインキュベーションで評価した。誘起放出は、カリウム濃度を80-100 mMに上げ、等張性を保持するためナトリウム濃度を対応して低減しているBBSで3分間インキュベートすることによって決定した。全操作は37℃で行った。細胞は、Triton-X-100(0.1容量%)の添加によって剥離された。基礎および誘起放出の上清画分について、グルタミン酸は、Dowex-1樹脂上でのイオン交換クロマトグラフィーによってグルタミンから分離された。対応画分は、液体シンチレーションカウントによって3H含量について分析された。
【0083】
3 H ]グリシン放出試験
グリシンの放出は、放射能トレーサーとしての[3H]グリシンで細胞を負荷した後に測定された。[3H]グリシンは、シナプシス小胞によって取り込まれて、ニューロンの減極時に放出される。細胞は[3H]グリシン(2×10-6 Ci/mlのHEPES-緩衝MEM溶液)で2時間負荷処理して、HEPES-緩衝MEMで1回洗浄してから、平衡塩溶液(BSS)で3回洗浄する。基礎放出をBSSで5分間インキュベートして評価した。刺激された放出を、カリウム濃度を56 mMに上げた結果ナトリウム濃度が下がり等張性を保持したBBSで5分間インキュベートすることによって決定した。全操作は37℃で行った。細胞は、2M酢酸、0.1%トリフルオロ酢酸の添加によって剥離された。画分は、液体シンチレーションカウントによって3H含量について分析され、放出の阻害を決定した。
【0084】
図6は、eDRGおよびeSCニューロンからの神経伝達物質の放出に対するExL-LHN/Aの活性を示す。eDRGおよびeSCの培養物を共に、一連のExL-LHN/A濃度(容量1ml)に3日間曝した。eDRGサブスタンスP(■)およびeSC[3H]グリシン(○)放出のパーセント阻害は、未処理の対照との比較による。示したデータは、3回の測定の代表である。eDRGに対するIC50は、3.66±0.92μg./mlと決定された。50%の阻害は、採用した濃度範囲ではeSCに関して得られなかった。
【0085】
ウエスタン・ブロッティング
ExL-LHN/AをeDRGに16時間供した。神経伝達物質放出の決定後、2M酢酸、0.1%トリフルオロ酢酸を添加して細胞を剥離して、続いて脱水した。膜タンパク質をこれら混合物から抽出するために、Triton-X-114(10容量%)を加えて、4℃で60分間インキュベートして、不溶性物質を遠心分離によって除去して、次いで上清を37℃で30分間加温した。得られる2相を遠心分離によって分離して、上相は棄てた。ウエスタンブロッティングによる分析のため、下相のタンパク質はクロロフォルム/メタノールで沈殿させた。
【0086】
抽出したタンパク質試料を4-20%ポリアクリルアミド勾配ゲルに供して、ニトロセルロースに移す前に電気泳動を行った。次いで、神経分泌プロセスの主要構成成分かつBoNT/Aの亜鉛依存性エンドペプチダーゼ活性の基質であるSNAP-25のタンパク質分解を、SNAP-25の完全および切断型の双方を認識する抗体(SMI-81)でプローブして検出した(図2)。ニトロセルロース紙に写しとったタンパク質を、抗体SMI-81でプローブした。レーン1−3、4−6、7−9および10−12は、培地、40μg/mlのExL、20μg/mlのExLおよび40μg/mlのLHN/Aでそれぞれ処理した細胞を表す。これらデータのデンシトメーター分析は、40および20μg/mlについて、SNAP-25切断%はそれぞれ52.5%および37.0%であることを決定した。
【0087】
(実施例5)
一次ニューロン培養物における SBA-LH N /A の活性
実施例4に記述の方法を用いて、一次ニューロン培養物中でのSBA-LHN/Aの活性を評価した。eSCと比較してeDRGに対するSBA-LHN/A抱合体の選択性を図7に示す。eDRGおよびeSCニューロンの双方を、一連のSBA-LHN/A濃度(容量1ml)に3日間曝した。eDRGサブスタンスP(■)およびeSC[3H]グリシン(○)放出のパーセント阻害は、未処理の対照との比較による。データは、3回の測定の平均値±SEを示す。示した曲線は2回の実験を表す。EDRGニューロンのIC50は、1.84および7.6μg/mlと決定された。SBA-LHN/Aは、eSCニューロンと比較してeDRGからの神経伝達物質放出の阻害の明確な選択性を現すことが観察される。したがって、これらデータは、ExL-LHN/Aに関する上記の観察を確認し、ガラクトース特異性レクチンの性質を鮮明にする。
【0088】
(実施例7)
一次ニューロン培養物における WGA-LH N /A の活性
実施例4に記述の方法を用いて、一次ニューロン培養物中でのWGA-LHN/Aの活性を評価した。WGAは、非ガラクトシル標的レクチンの一例を表し、したがって、ガラクトシル部分を認識しない抱合体の性質の指標となる。eSCニューロンと比較してeDRGに対するWGA-LHN/A抱合体の選択性の欠如を図8に示す。eDRGおよびeSCニューロンは、神経伝達物質(それぞれサブスタンスPおよびグリシン)の誘起放出の試験前に、一連の濃度のWGA-LHN/Aに3日間曝した。各抱合体濃度は三連で試験され、結果は未処理の対照と比較したパーセント阻害として表す。パネルAおよびBは、それぞれeDRGおよびeSCニューロンについて3回以上の典型的な一つの実験による用量応答曲線を示す。各点は、3回の測定の平均値±平均値のSEを示す。WGA-LHN/Aの効果についてIC50のデータは、0.34±0.06μg /ml(eDRG)および0.06±0.09μg/ml(eSC)と算出され、C-線維選択性の欠如を示した。
【0089】
(実施例8)
痛みの電気生理学的モデルにおける ExL-LH N /A の活性
10μlの媒体中の用量45μgのExL-LHN/Aは、ニューロン活性の電気生理学的試験の24時間前に、ラットの腰神経節L4-L5間に莢膜内注入された。動物は、回復にまかせ、殺して試験する前の運動は制限しなかった。各動物当り10ニューロンを記録した、1群3匹からの結果は、刺激閾値はごく僅かしか上昇しなかった(図9B)ものの、ニューロンのC-線維反応において73%の減少があったことを示している(図9A)。C-線維反応の阻害は、痛みシグナルの伝達の減少をもたらし、これらデータは抱合体ExL-LHN/Aの鎮痛効果を示すものである。Aδ反応における有意の低下もあった(図9C)。これら線維は、また毒性刺激の伝達にも関与しており、この結果はExL-LHN/Aの鎮痛効果を強調する。毒性刺激の伝達に関与しない細胞タイプである、Aβ−ニューロンは、この刺激への反応は本質的に影響を受けていなかった(図9D)。Aβ−線維ニューロンへの影響の欠如は、痛みシグナルの伝達の中心となるニューロンに対するExL-LHN/Aの選択性を示すものである。
【0090】
(実施例9)
痛みの行動モデルにおける ExL-LH N /A の活性
認容されている痛みのインビボモデルのマウスホットプレート試験において、ExL-LHN/Aは鎮痛性の性質を現すことが示された。図10は、ExL-LHN/Aに関して得たデータを示し、過剰最大用量のモルヒネと比較してされている。ExL-LHN/A(5μl容量媒体中に30μg)は、各1群10匹のマウスに莢膜内投与して、ホットプレート試験における鎮痛性反応を決定した。データは、試験時間(P=処置前、0−5=処置後の時間)に対してプロットしたホットプレート潜伏時間(秒)で表す。ExL-LHN/Aの作用の立ち上がりは、見かけ上1時間で定常状態に達して、そのまま少なくとも5時間一定に持続する。鎮痛性の水準は、この試験におけるモルヒネの過剰最大用量(50μg 、20×マウスEC50)と同様であるが、ずっと長く持続する。このレベルのモルヒネは、1時間で最大の効果に達した後、5時間以上で対照レベルに戻る。これらのデータは、ExL-LHN/Aなどの作用物質の鎮痛効果を明確に示すものである。
【0091】
材料:
体重範囲20−30gの雌雄いずれかの異系交配成熟マウス(MF1)。
【0092】
方法:
試験材料は、50μlのハミルトン注射器につけた30ゲージの使い捨て針を用いて麻酔したマウスの莢膜内空間に注射される。注射部位は、通常、腰脊椎骨5と6の間を選んだ。針が棘突起と横突起の間の溝に入り込むように脊椎骨の片側に針を組織内挿入する。次いで、針を椎間空間に向けて慎重に動かす。次いで、5μlの試験材料を莢膜内空間に注入してから、針を抜く。皮膚切開部を次いで単創クリップで閉じて、動物を箱に入れて回復させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ExL-LHN/A精製処理から画分のSDS-PAGE分析を示す。
【図2】 ExL-LHN/AによるSNAP-25の切断を示す。
【図3】 EcL-LHN/A精製処理からの画分のSDS-PAGE分析を示す。
【図4】 SBA-LHN/A精製処理からの画分のSDS-PAGE分析を示す。
【図5】 ExL-またはSBA-LHN/Aの天然ゲル分析を示す。
【図6】 eDRGおよびeSCニューロンからの神経伝達物質の放出に関するExL-LHN/Aの活性を示す。
【図7】 eDRGおよびeSCニューロンからの神経伝達物質の放出に関するSBA-LHN/Aの活性を示す。
【図8】 eDRGおよびeSCニューロンからの神経伝達物質の放出に関するWGA-LHN/Aの活性を示す。
【図9】 痛覚消失のインビボ電気生理学的モデルにおけるExL-LHN/Aの活性を示す。
【図10】 痛覚消失のインビボ行動モデルにおけるExL-LHN/Aの活性を示す。

Claims (44)

  1. 痛み治療のための作用物質であって、
    該作用物質は、クロストリジウム神経毒素の誘導体と連結されたガラクトース結合レクチンを含んでなり、
    前記クロストリジウム神経毒素の誘導体は、
    膜転位活性を有する分子またはドメインに連結された、クロストリジウム神経毒素のL鎖、または該L鎖の活性タンパク質分解酵素領域を含む、L鎖の断片を含んでなり、
    前記膜転位活性を有する分子またはドメインは、クロストリジウム毒素のH鎖に由来する膜転位ドメインである
    ことを特徴とする、作用物質。
  2. ガラクトース結合レクチンが末端β-D-ガラクトシル残基を含むオリゴ糖に結合する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の作用物質。
  3. ガラクトース結合レクチンが末端α-D-ガラクトシル残基を含むオリゴ糖に結合する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の作用物質。
  4. ガラクトース結合レクチンがN-アセチルガラクトースアミン含むオリゴ糖に結合する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の作用物質。
  5. ガラクトース結合レクチンが植物種に由来する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の作用物質。
  6. ガラクトース結合レクチンがErythrina属の種に由来する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の作用物質。
  7. ガラクトース結合レクチンがE. cristagalliに由来する
    ことを特徴とする、請求項6に記載の作用物質。
  8. ガラクトース結合レクチンがE. corallodendronに由来する
    ことを特徴とする、請求項6に記載の作用物質。
  9. ガラクトース結合レクチンがダイズ(Glycine max)から得られる
    ことを特徴とする、請求項5に記載の作用物質。
  10. ガラクトース結合レクチンがナンキンマメ(Arachis hypogaea)から得られる
    ことを特徴とする、請求項5に記載の作用物質。
  11. ガラクトース結合レクチンがBandeirea simplicifoliaから得られる
    ことを特徴とする、請求項5に記載の作用物質。
  12. ガラクトース結合レクチンが哺乳類起源である
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の作用物質。
  13. ガラクトース結合レクチンが細菌から得られる
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の作用物質。
  14. ガラクトース結合レクチンが緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)から得られる
    ことを特徴とする、請求項13に記載の作用物質。
  15. ガラクトース結合レクチンが遺伝子組換技術を用いて産生されている
    ことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の作用物質。
  16. ガラクトース結合レクチンが酵素的に修飾されている
    ことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の作用物質。
  17. ガラクトース結合レクチンが化学的に修飾されている
    ことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の作用物質。
  18. クロストリジウム神経毒素のH鎖が存在する場合、H鎖のHCドメインは除去されている
    ことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の作用物質。
  19. H鎖が存在する場合、クロストリジウム神経毒素のHN断片のみを残して、HCドメインは完全に除去されている
    ことを特徴とする、請求項18に記載の作用物質。
  20. クロストリジウム神経毒素の誘導体は、ボツリヌス神経毒素から得られる
    ことを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の作用物質。
  21. クロストリジウム神経毒素の誘導体は、ボツリヌス神経毒素タイプAから得られる
    ことを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の作用物質。
  22. クロストリジウム神経毒素の誘導体は、ボツリヌス神経毒素タイプBから得られる
    ことを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の作用物質。
  23. ガラクトース結合レクチンと、ボツリヌス神経毒素タイプAのLHN断片とのカップリングによって形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の作用物質。
  24. Erythrina cristagalli由来のガラクトース結合レクチンと、ボツリヌス神経毒素タイプAのLHN断片とのカップリングによって形成されている
    ことを特徴とする、請求項23に記載の作用物質。
  25. Erythrina corallodendron由来のガラクトース結合レクチンと、ボツリヌス神経毒素タイプAのLHN断片とのカップリングによって形成されている
    ことを特徴とする、請求項23に記載の作用物質。
  26. ダイズ(Glycine max)由来のガラクトース結合レクチンと、ボツリヌス神経毒素タイプAのLHN断片とのカップリングによって形成されている
    ことを特徴とする、請求項23に記載の作用物質。
  27. H鎖は、存在する場合、L鎖を得たものとは別の異なるクロストリジウム神経毒素から得られる
    ことを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載の作用物質。
  28. H鎖は、ボツリヌス神経毒素タイプAから、L鎖は、ボツリヌス神経毒素タイプBから得られる
    ことを特徴とする、請求項27に記載の作用物質。
  29. H鎖は、ボツリヌス神経毒素タイプAから、L鎖は、破傷風神経毒素から得られる
    ことを特徴とする、請求項27に記載の作用物質。
  30. H鎖成分がボツリヌス神経毒素タイプAのHN断片である
    ことを特徴とする、請求項28または29に記載の作用物質。
  31. L鎖またはL鎖の断片は、H鎖が存在する場合、そのH鎖と直接共有結合によって連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載の作用物質。
  32. L鎖またはL鎖の断片は、H鎖が存在する場合、そのH鎖と一つまたはそれ以上のスペーサー領域を含む共有結合によって連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜30のいずれか一項に記載の作用物質。
  33. クロストリジウム神経毒素の誘導体は、遺伝子組換技術によって産生されたポリペプチドを含んでなる
    ことを特徴とする、請求項1〜30のいずれか一項に記載の作用物質。
  34. ガラクトース結合レクチンは、クロストリジウム神経毒素由来の成分と直接共有結合によって連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項に記載の作用物質。
  35. ガラクトース結合レクチンは、クロストリジウム神経毒素由来の成分と一つまたはそれ以上のスペーサー領域を含む共有結合によって連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項に記載の作用物質。
  36. ガラクトース結合レクチンならびにクロストリジウム神経毒素成分は、組換融合タンパク質として産生されている
    ことを特徴とする、請求項1〜35のいずれか一項に記載の作用物質。
  37. ガラクトース結合レクチンタンパク質は、末端残基がガラクトースまたはN-アセチルガラクトースアミンに由来するオリゴ糖構造物へ結合する能力を保持しつつ、その本来のポリペプチド配列から改変されている
    ことを特徴とする、請求項1〜36のいずれか一項に記載の作用物質。
  38. タンパク質改変は、ガラクトース結合レクチンタンパク質をコードする核酸のその本来の配列からの改変の結果で生じている
    ことを特徴とする、請求項37に記載の作用物質。
  39. 神経伝達物質または神経モジュレーターの一次感覚求心性線維からの放出を妨げる
    ことを特徴とする、請求項1〜38のいずれか一項に記載の作用物質。
  40. 神経伝達物質または神経モジュレーターの一次痛覚求心性線維からの放出を阻害する
    ことを特徴とする、請求項1〜38のいずれか一項に記載の作用物質。
  41. 請求項1〜40のいずれか一項に記載の作用物質を得るための方法であって、
    クロストリジウム神経毒素の誘導体へのガラクトース結合レクチンの共有結合的な連結を達成する工程を含み、
    前記クロストリジウム神経毒素の誘導体は、
    膜転位活性を有する分子またはドメインに連結した、クロストリジウム神経毒素のL鎖、または該L鎖の活性タンパク質分解ドメインを含むL鎖の断片を含んでなり、
    前記膜転位活性を有する分子またはドメインは、クロストリジウム毒素のH鎖に由来する膜転位ドメインである
    ことを特徴とする方法。
  42. 請求項1〜40のいずれか一項に記載の作用物質を得るための方法であって、
    クロストリジウム神経毒素の誘導体へのガラクトース結合レクチンの一つまたはそれ以上のスペーサー領域を伴う共有結合的な連結を達成する工程を含み、
    前記クロストリジウム神経毒素の誘導体は、
    膜転位活性を有する分子またはドメインに連結した、クロストリジウム神経毒素のL鎖、または該L鎖の活性タンパク質分解ドメインを含むL鎖の断片を含んでなり、
    前記膜転位活性を有する分子またはドメインは、クロストリジウム毒素のH鎖に由来する膜転位ドメインである
    ことを特徴とする方法。
  43. 請求項1〜40のいずれか一項に記載の作用物質の、痛みの緩和および/または予防のための医薬物の製造における使用。
  44. ガラクトース結合レクチンは、クロストリジウム神経毒素の誘導体と共有結合的に連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜40のいずれか一項に記載の作用物質。
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