JP4628226B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は半導体装置の製造方法に関し、特にイオン注入精度を向上させることができる半導体装置の製造方法に関する。
従来、MOSトランジスタのゲート電極には、いわゆるタングステンポリサイド(WSi)が材料として広く用いられている。このゲート電極の寸法及び形状はトランジスタ特性と密接に関係することから高い加工精度が要求される。
ゲート電極の形状及び寸法はトランジスタの実効チャネル長を決めることから、ゲート電極は、パターニング工程に際してマスクとして用いられるレジストパターンと同寸法となるように精度よくパターニングされる必要がある。
このような観点から、従来、金属シリコン化合物と非単結晶シリコンの積層膜をエッチングしてゲート電極をパターニングするにあたり、積層膜の断面形状を略垂直にすることが提案されている(特許文献1参照。)。この特許文献1に開示されている方法は、積層膜上に有機物を有するマスクを形成し、然る後、塩素と酸素を含む混合ガスのプラズマ雰囲気中で、60℃以上の温度で加熱しつつエッチング工程を行っている。
以下、図5を参照して、従来のMOSトランジスタの製造工程につき簡単に説明する。
図5(A)、(B)及び(C)は従来の半導体装置の製造工程の模式的な説明図であり、各図は製造工程段階で得られた構造体の断面の切り口で示してある。さらに図5(D)は(C)に示した部分領域111を拡大して示した部分拡大図である。
まず、半導体基板112に、例えばLOCOS(local oxidation of silicon)法により、素子(トランジスタ)が形成される素子形成領域(以下、単にアクティブ領域とも称する。)をLOCOS酸化膜により分離して作り込む(図示を省略してある。)。
次いで、図5(A)に示すように、半導体基板112上に、ゲート絶縁膜114であるシリコン酸化膜を成膜する。
次に、ゲート絶縁膜114上に、ポリシリコン膜116Xを成膜する。
さらに、ポリシリコン膜116X上に、タングステンシリサイド膜118Xを成膜する。
次いで、従来公知のホトリソグラフィ工程により、レジストパターン122を形成する。レジストパターン122は、タングステンシリサイド膜118Xに設定されるゲート電極形成領域118Xaを覆うように形成される。
次に、図5(B)に示すように、レジストパターン122をマスクとして用いて、レジストパターン122から露出するタングステンシリサイド膜118Xを、ポリシリコン膜116Xが露出するまで除去して、タングステンシリサイドパターン118を形成する。タングステンシリサイドパターン118は、半導体基板112の表面112aに対して直交する側壁面118aを有するように形成する。
さらに、レジストパターン122及びタングステンシリサイドパターン118から露出したポリシリコン膜116Xを、エッチングして、ポリシリコンパターン116として形成する。ポリシリコンパターン116は、タングステンシリサイドパターン118の側壁面116aと表面112aに垂直な方向に沿って揃った側壁面118aを有するように形成される。
次いで、図5(C)に示すように、レジストパターン122を除去する。然る後、熱酸化工程を行い、露出面全面にタングステンシリサイドパターン118及びポリシリコンパターン116の側壁面118a及び116aを覆う熱酸化膜132を形成する。この熱酸化工程は、1000℃程度で行われる。
この熱酸化工程により、タングステンシリサイドパターン118は、膨張する。この膨張により特に基板112の表面112aに対して平行な方向(水平方向)に膨張して、ポリシリコンパターン116の側壁面116よりも張り出した庇部119が不可避的に形成されてしまう。
次に、熱酸化膜132をマスク酸化膜として、不純物イオン142を、半導体基板112に対して直交する方向に注入して、ゲート絶縁膜114の下側の半導体基板112に、不純物イオン注入領域152を形成する。
このとき、図5(D)に示すように、庇部119の直下にあたる半導体基板112には、不純物イオン142が注入されないオフセット領域OFが不可避的に形成される。
このようなオフセット領域の形成を防止する方法が提案されている(特許文献2及び3参照。)。
この特許文献2に開示された方法は、シリサイド層を上側から覆う層の平坦化と、いわゆる斜めイオン注入工程によるイオン注入領域(ポケット層)の形成位置の変動、すなわち実効チャネル長の変動を防止することを目的とした構造のゲート電極を形成する方法である。この特許文献2に開示された方法によれば、多結晶シリコン層上にシリサイド層が積層されて成るポリサイド層で形成されるゲート電極を、ゲート長方向における多結晶シリコンの幅が均一であり、かつゲート長方向におけるシリサイド層の幅が多結晶シリコン層側の基部よりも頂部で狭くなるように、形成している。
また、特許文献3に開示された方法は、ゲート電極端部に上述したようなオフセット領域が形成されるのを防止することを目的としており、ゲート電極を構成するポリシリコン層を逆テーパ状に加工しておいて、イオン注入工程を斜めイオン注入工程により行う方法である。
特開平4−105321号公報 特開平8−288510号公報 特開2002−017941号公報
特許文献1が開示するゲート電極のパターニング工程によれば、既に図5を参照して説明したように、ゲート電極のパターニング後にマスク酸化膜の形成を行えば、タングステンシリサイドパターンが膨張するためにオフセット領域が形成されてしまうおそれがある。従って、オフセット領域に起因する実効チャネル長の変動は解決できないおそれがある。
特許文献2及び3が開示するオフセット領域の形成防止は、主としてイオン注入工程を斜めイオン注入工程として実施することにより実現される。しかしながら、このような斜めイオン注入工程によれば、工程が複雑となってしまうという問題がある。
従って、パターニングされたゲート電極の寸法及び形状に合わせて、オフセット領域を発生させることなく、また簡易な工程で精度よくイオン注入工程を行う技術が嘱望されている。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。上述した課題を解決するにあたり、この発明の半導体装置の製造方法は、以下のような工程を含んでいる。
すなわち、半導体基板の一方の主表面上に、ゲート絶縁膜、ポリシリコン膜及びタングステンシリサイド膜をこの順序で成膜して得られた積層体を含む下地を形成する。
下地のタングステンシリサイド膜に設定されたゲート電極形成領域を覆うレジストパターンを形成する。
レジストパターンをマスクとして用いて、タングステンシリサイド膜に対して主表面に直交する方向からポリシリコン膜が露出するまで異方性エッチングを行って、主表面に対して直交する側壁面を有するタングステンシリサイドパターンを形成する。
タングステンシリサイドパターンから露出したポリシリコン膜に対して、主表面に直交する方向にゲート絶縁膜が露出するまで異方性エッチングを行って、側壁面が傾斜した傾斜側壁部を有する順テーパ形状のポリシリコンパターンを形成する。
レジストパターンを除去して得られた構造体に対し熱酸化処理を行って、タングステンシリサイドパターン自体の膨張により形成された張出部の側壁面に形成される第1熱酸化膜、ポリシリコンパターンの傾斜面に形成される第2熱酸化膜を含む熱酸化膜を形成する。
不純物イオンを注入して、下端部外である半導体基板に、不純物イオン注入領域を形成する工程とを含んでいる。
ここで、ポリシリコンパターンの形成工程は、第1熱酸化膜の最外側端と第2熱酸化膜の最外側端とが主表面に直交する同一の鉛直線上にのるように、ポリシリコンパターンの側壁面とゲート絶縁膜との交差点を位置決めして行われる。
この発明の半導体装置の製造方法によれば、熱酸化膜(マスク酸化膜)の形成工程において、タングステンシリサイドパターンが膨張して、特に半導体基板の主表面に対して水平方向に張り出してしまったとしても、この張出部分である第1熱酸化膜の最外側端の鉛直下にポリシリコンパターンの傾斜側壁面に形成される第2熱酸化膜の最外側端が位置するように予めポリシリコンパターンをパターニングしておくことで、その後のイオン注入によって基板に形成された不純物イオン注入領域と、ゲート電極を構成するポリシリコンパターンとの間にオフセット領域が形成されるのを防止することができる。
従って、オフセット領域の形成による実効チャネル長の変動を効果的に防止して、製造される半導体装置のしきい値電圧といった電気的な特性の所定値からの変動をより効果的に防止することができる。
また、この発明の半導体の製造方法によれば、基板に不純物イオン注入領域を形成するために斜めイオン注入工程といった複雑な工程を適用することなく、より簡易な工程でオフセット領域の形成による実効チャネル長の変動を効果的に防止することができる。従って、製造される半導体装置のしきい値電圧といった電気的な特性のばらつきをより効果的に防止することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態につき説明する。なお、図面には、この発明が理解できる程度に各構成成分の形状、大きさ及び配置関係が概略的に示されているに過ぎず、従って、この発明は、特に図示例にのみ限定されるものではない。
また、以下の説明において、特定の材料、条件及び数値条件等を用いることがあるが、これらは好適例の1つに過ぎず、従って、この発明は、何らこれら好適例に限定されるものではない。
さらに、以下の説明に用いる各図において、同様の構成成分については、同一の符号を付して示し、その重複する説明を省略する場合もあることを理解されたい。
(第1の実施の形態)
(半導体装置の構成例)
図1(A)、(B)、(C)及び(D)は、この発明の半導体装置を切断した切り口を示す製造工程を説明するための要部概略図である。
まず、図1(C)及び(D)を参照して、この発明の半導体装置が具備するトランジスタ素子の構成例につき説明する。
半導体装置10が具えるトランジスタ素子は、例えばシリコン基板といった半導体基板12に作り込まれている。
図1(C)に示すように、半導体基板12の表面12a上には、ゲート絶縁膜14である例えばシリコン酸化膜が設けられている。
ゲート絶縁膜14上には、ゲート電極を構成するポリシリコンパターン16が設けられている。ポリシリコンパターン16は島状に設けられている。また、ポリシリコンパターン16は、その上面(頂面)16aの面積が下面(底面)16cの面積よりも小さくなるよう裾の広がった山型に成形されている。すなわち、ポリシリコンパターン16は、側壁が上面16aの端縁から外側に向かって傾斜している、すなわちいわゆる順テーパ形状の傾斜側壁部16bを有している。この下面16cの面積は上面16aの面積よりも大きくしてある。
ポリシリコンパターン16の上面16a上にはタングステンシリサイドパターン18が設けられている。すなわち、ポリシリコンパターン16の上面16aとタングステンシリサイドパターン18の下面18dとは互いに接している。
タングステンシリサイドパターン18の下面18dと対向する上面18cは、下面18dと同一寸法かつ同一形状とされている。またタングステンシリサイドパターン18は、半導体基板12の主表面12aに対して直交する側壁面部18aを有している。このポリシリコンパターン16とこれと接しているタングステンシリサイドパターン18とがゲート電極を構成している。
このゲート電極の周囲には熱酸化膜が形成されている。タングステンシリサイドパターン18は、それ自体が熱酸化処理によって膨張するため、ポリシリコンパターン16の上面16aから水平方向に外側に張り出した張出部18eを不可避的に有してしまう。この張出部18eについては、詳細は後述するが後に行われる熱酸化膜の形成工程に起因して生じる。
このとき、側壁面部18aは、ポリシリコンパターン16の傾斜側壁部16bの下端部16baがタングステンシリサイドパターン18の側壁面部18aの延在面と接する位置にくる。
熱酸化膜32は、露出面全面、すなわちゲート絶縁膜14の表面、ポリシリコンパターン16の傾斜側壁面16b、膨張したタングステンシリサイドパターン18の側壁面部18a、上面18c及び下面18dの一部分を一体として連続的に覆っている。
図1(D)にも示すように、熱酸化膜32は、部分領域として、側壁面部18aを覆う側壁面被覆部(第1熱酸化膜)32a及び傾斜側壁面16bを覆う傾斜側壁被覆部(第2熱酸化膜)32bを含んでいる。このとき、側壁面被覆部32aの最外側端すなわちその表面の鉛直下に、傾斜側壁被覆部32bの下端部32baを一致させてある。
下端部32baよりも外側に相当する半導体基板12の厚み内には、不純物イオン注入領域52が設けられている。
(半導体装置の製造方法例1)
以下、図1(A)、(B)、(C)及び(D)を参照して、この発明の半導体装置の製造方法例1につき説明する。
まず、例えばシリコン基板である半導体基板12を準備する。半導体基板12には、予め図示しないLOCOS酸化膜といった素子分離構造を形成しておく。
図1(A)に示すように、半導体基板12の一方の主表面12a上に、ゲート絶縁膜14を成膜する。このゲート絶縁膜14は、従来公知の熱酸化法により任意好適な条件で形成すればよい。
次いで、ゲート絶縁膜14上に、ポリシリコン膜16Xを従来公知のCVD法等により任意好適な条件で堆積して成膜すればよい。
次に、ポリシリコン膜16Xの表面16Xa上に、従来公知のCVD法等により任意好適な条件でタングステンシリサイド膜18Xを成膜する。このタングステンシリサイド膜18Xには、後の工程によりゲート電極が形成される領域をゲート電極形成領域18Xaとして設定しておく。
このようにして、半導体基板12上に順次にゲート絶縁膜14、ポリシリコン膜16X及びタングステンシリサイド膜18Xを成膜して積層体20を形成し、基板12と積層体20とを含む下地21を用意する。
次に、この下地20上に、ゲート電極形成領域18Xaを覆うレジストパターン22を、従来公知のホトリソグラフィ工程によりパターニングして形成する。
図1(B)に示すように、このレジストパターン22をマスクとして用いて、このレジストパターン22から露出するタングステンシリサイド膜18Xをポリシリコン膜16Xが露出するまで除去する。このエッチング工程により、タングステンシリサイド膜18Xはタングステンシリサイドパターン18としてパターニングされる。このタングステンシリサイドパターン18は、半導体基板12の主表面12aに対して直交する側壁面部18aを有するような条件として自己整合的にパターニングされる。このタングステンシリサイドパターン18の上面18c及び下面18dは、合同すなわち同一形状でかつ同一寸法を有している。
上述したパターニング工程は、従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用して行われるドライエッチングにより行われる。この場合にはエッチング処理室(チャンバ)内のステージに図1(A)に示す構造体を載置する。このタングステンシリサイド膜18Xに対するドライエッチングは、周知の通り、基板12の主表面12aに対して垂直な方向からの異方性エッチングにより行う。エッチング条件は、例えば基板温度、すなわち基板が搭載されるステージ温度については75℃とし、エッチング処理室内の圧力については0.67Pa(パスカル)(5mTorr)とし、印加電力についてはTCP(ソース)電力280W(ワット)及びRF電力55Wとし、エッチング処理室へのガス流量については塩素(Cl2)ガス80sccm及び酸素(O2)ガス5sccmとするのが好適である。
次に、レジストパターン22から露出したポリシリコン膜16Xをパターニングする。このパターニングによって、タングステンシリサイドパターン側の上面から基板の主表面に向かって裾が広がった末広状の断面形状を有する順テーパ、すなわち順メサ形状のポリシリコンパターンを得る。従って、ポリシリコンパターン16の上面は、タングステンシリサイドパターン18の下面と合同であり、従って、ポリシリコンパターン16の上面とタングステンシリサイドパターン18の下面とは同一形状でかつ同一寸法に形成される。また、ポリシリコンパターン16の下面はその上面よりも面積が広い。すなわち、ポリシリコンパターン16は上面から下面に至って上面と下面のそれぞれの周辺を結ぶ側面が傾斜した傾斜側壁面16bを有している。
このパターニング工程は、上述と同様に、従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。エッチング条件は、例えば、ステージ温度については常温程度とするか、又は適宜調節して好ましくは20℃から30℃の範囲とし、圧力については、好ましくは0.67Pa(5mTorr)から2.66Pa(20mTorr)の範囲、例えば1.33Pa(10mTorr)とし、印加電力についてはTCP(ソース)電力を好ましくは200Wから600Wの範囲、例えば300Wとし、及びRF電力を好ましくは50Wから200Wの範囲、例えば55Wとし、ガス流量については臭化水素(HBr)ガス150sccm、塩素ガス100sccm及び酸素ガス4sccmとするのが好適である。
なお、ここでいう常温とは、エッチング処理室内での温度非制御下での自然の環境温度であり、特にステージ温度を加温又は降温して調節することなくエッチング時に自然に定まる温度を意味する。
また、ステージ温度は、傾斜側壁面16bの順テーパの度合い、すなわち側面傾斜の程度の調整を考慮して、常温よりもより低い温度に調整することができる。傾斜の程度は、傾斜側壁面16bが基板12の主表面12aと平行な水平方向と交差する角度で決まる。
このポリシリコンパターン16の傾斜側壁面16bの傾斜の程度、すなわちゲート絶縁膜14と接触する下面の終端、すなわち下端部16baの位置は、具体的には、既に説明したエッチング条件のうち、温度及び酸素ガス混合比の双方又はいずれか一方を調節することにより適宜制御することができる。
例えば、ステージ温度をより低温とすればエッチング生成物の側壁への堆積量が増加するので、よりなだらかな傾斜面が形成される。従ってステージ温度が低いほど、ポリシリコンパターン16の下面の終端部すなわちポリシリコンパターン16の下端部16baをより外側に位置させることができる。なお、ここでいうエッチング生成物とは、例えば、エッチングにより削り取られた膜構成物が飛散した飛散粒子やエッチング処理室内に存在している他の成分との反応生成物を含む。
また、酸素ガスの混合比を増大させるに従って、側壁の酸化が進行するため、下端部16baをより外側に位置させることもできる。
このようにこのエッチング工程によりポリシリコン膜16Xはポリシリコンパターン16としてパターニングされる。この場合には、より低温の温度条件でポリシリコン膜16Xをエッチングすることにより、エッチング中にポリシリコン膜16Xが削り取られて生成するエッチング生成物が、形成された側壁に再度堆積する。結果として、ポリシリコンパターン16の上面16aの面積が下面すなわち底面16cの面積よりも小さくなる。すなわち上面の周辺と下面の周辺とを結ぶ側壁は、上面16aの端縁から外側に向かって下っていく傾斜した側面を有する。従って、このポリシリコンパターン16は、頂部より裾が広がったいわゆる山型、すなわちいわゆる順メサ(順テーパ)形状の切頭台の形態をなしている。
このポリシリコンパターン16を形成するときの留意点につき説明する。後述する熱酸化工程においてタングステンシリサイドパターン18及びポリシリコンパターン16の側壁部には熱酸化膜が形成される。このとき、タングステンシリサイドパターン18自体はその熱処理によって特に側面及び上面方向に膨張する。このときポリシリコンパターン16はほとんど膨張しないため、タングステンシリサイドパターン18の側面は、基板12の主表面12aに平行な方向に庇のように張り出すことになる。従って、傾斜側壁面16bの下端部16baの位置は、熱酸化工程において、タングステンシリサイドパターン18自体が膨張して形成される張出部の外側から基板12の主表面12aに下した垂線上にくるように調整される。
然る後、いわゆるオーバーエッチングを行って、露出したゲート絶縁膜14の表面上に不可避的に残存してしまうポリシリコン残渣を除去する。
このオーバーエッチングは、上述と同様に従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。エッチング条件は、例えばステージ温度については75℃とし、圧力については8.0Pa(60mTorr)とし、印加電力についてはTCP電力200W及びRF電力70Wとし、ガス流量については臭化水素ガス100sccm、酸素ガス1sccm及びヘリウム(He)ガス100sccmとするのが好適である。
上述したポリシリコン膜16X及びタングステンシリサイド膜18Xのエッチング並びにオーバーエッチング工程において、ポリシリコン膜16Xのエッチング工程のみを常温とする例を説明した。しかしながら、これらの三段階のエッチングステップを一連の工程として行うことを考慮して、タングステンシリサイド膜18Xのエッチング及びオーバーエッチングのステージ温度を常温として行うこともできる。
次に、図1(C)に示すように、レジストパターン22を除去して、熱酸化膜32を形成する。この熱酸化は、ステージ温度、すなわち基板を高温、例えば1000℃として行う。これにより熱酸化膜32は、露出面全面に形成される。この熱酸化膜32のうち、特にタングステンシリサイドパターン18の張出部18eの側壁面部18aを覆う部分領域を側壁面被覆部(第1熱酸化膜)32aと称し、また、ポリシリコンパターン16の傾斜側壁面16bを覆う部分領域を傾斜側壁被覆部(第2熱酸化膜)32bと称する。熱酸化膜32は、側壁面被覆部32aの表面からゲート絶縁膜側に下した垂線の足が傾斜側壁被覆部32bが有する傾斜側面の端縁にあたる下端部32baに一致するように形成する。すなわち、既に説明したポリシリコンパターン16の傾斜側壁面16bの傾斜の程度(角度)は、熱酸化膜32の形成時に側壁面被覆部32aの表面の位置と傾斜側壁被覆部32bが有する傾斜の端縁にあたる下端部32baの位置とが一致するように、すなわち同一鉛直線上にあるように考慮して制御する。この制御は、タングステンシリサイド及びポリシリコンの材料それぞれについて、寸法及びエッチング条件を種々与えて、タングステンシリサイドの膨張量と、熱酸化膜の膜厚との関係を予め予備データとして測定しておけば、この予備データに従って、正確に行うことができる。
次いで、トランジスタを構成するソース又はドレインに相当する不純物イオン注入領域52を半導体基板12の厚み内に形成する。
このイオン注入工程は、常法に従って任意好適な不純物イオン42を打ち込むことにより行われる。このイオン注入工程は、半導体基板12の表面12aに対して直交する方向から不純物イオン42を打ち込むことにより行われる。従って不純物イオン注入領域52は、側壁被覆部32aよりも外側、すなわち、下端部32ba外に相当する半導体基板12の厚み内の領域に、自己整合的に形成されることになる。
この例の半導体装置の製造方法によれば、基板温度を上述したように例えば高温(1000℃程度)にして熱酸化膜32の形成を行う。この熱酸化によって、タングステンシリサイドパターン18が水平及び垂直方向に膨張して、特に半導体基板12の表面12aに対して水平方向に張り出してしまう。
この発明では、熱酸化膜32の形成後の張出部分の最外側の位置と傾斜側壁面16bを覆う傾斜側壁被覆部32bの下端部32baとの位置とが同一鉛直線上にあるので、イオン注入工程におけるオフセット領域の形成を防止することができる。
従って、オフセット領域の形成による実効チャネル長の変動を効果的に防止して、製造される半導体装置のしきい値電圧といった電気的な特性の所定値からの変動をより効果的に防止することができる。
また、この発明の半導体の製造方法によれば、斜めイオン注入工程といった複雑な工程を適用することなく、より簡易な工程でオフセット領域の形成による実効チャネル長の変動を効果的に防止することができる。従って、製造される半導体装置のしきい値電圧といった電気的な特性のばらつきをより効果的に防止することができる。
(半導体装置の製造方法例2)
次に製造方法例2につき説明する。この例の製造工程は、既に説明した製造方法例1のポリシリコン膜16Xのエッチング条件、特に導入される混合ガスの混合比に特徴を有している。
従って、以下の説明において、製造方法例1と同様の工程については原則としてその詳細な説明は省略するが相違点については説明する。
製造方法例1と同様に、半導体基板12上に、ゲート絶縁膜14、ポリシリコン膜16X及びタングステンシリサイド膜18Xを成膜し、さらにタングステンシリサイド膜18X上にレジストパターン22を形成する。
次に、レジストパターン22から露出したポリシリコン膜16Xをパターニングする。このパターニング工程は、従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。
エッチング条件、この例では、混合ガスの組成とガス流量を既に説明した製造方法例1におけるポリシリコン膜16Xのエッチング条件とは異なるものとする。具体的には、混合ガスとして臭化水素ガスと酸素ガスの混合ガスを用い、臭化水素ガス流量を200sccmとし、及び酸素ガス流量を2sccmから20sccmの範囲とするのが好適である。
このとき、RF電力(印加電力)を最低でも100W、好ましくは100Wから250Wの範囲内とする。この範囲内であっても最適なRF電極の範囲は100Wから200Wの範囲とするのがよい。
このようなガス流量とすれば、分子間結合エネルギーが大きくてエッチングされにくい膜(SiBr4)を側壁に堆積させることができる。この場合には、印加電力を最低でも100Wとすればレジストスパッタ量が増大してスパッタ物が側壁に再付着するため、側面に傾斜(順テーパ)をつけることができる。
このポリシリコンパターン16の傾斜側壁面16bの傾斜の程度、すなわち下端部16baの位置は、適宜制御することができる。具体的には、既に説明したエッチング条件のうち、印加電力、又は酸素ガス混合比を適宜調節することにより行える。
また、印加電力を増加させるほど、ポリシリコンパターン16の側壁にスパッタ生成物がより多く付着する。また、酸素ガス混合比を増加させればエッチング生成物の側壁への堆積量が増加し、側面をよりなだらかな傾斜面として下端部16baをより外側に位置させることができる(図1(B)参照。)。
この例の半導体装置の製造方法によれば、ポリシリコン膜16Xのパターニングを製造方法例1と同様の傾斜側壁面を形成することができる。
従って、この例によっても既に説明した製造方法例1と同様の効果を得ることができる。
(半導体装置の製造方法例3)
以下、図2(A)、(B)、(C)及び(D)を参照して、この発明の半導体装置の製造方法例3の具体的な製造工程につき説明する。
図2は、この発明の半導体装置の第3の製造方法を説明する図であって、各図は各製造工程段階で得られた構造体の断面切り口を示す図である。
なお、この例はポリシリコン膜16Xの成膜までは製造方法例1と同様であるが、パターニング前に、ポリシリコン膜16Xにイオンドープ処理を施すことを特徴としている。
以下の説明において、製造方法例1と同様の工程については原則としてその詳細な説明を省略するが、相違点については説明する。
図2(A)に示すように、既に説明した製造方法例1と同様にして、ポリシリコン膜16Xの成膜工程までを行う。
次いで、ポリシリコン膜16Xに対して、その上面側からドープイオン(ドーパント)41、好ましくは、例えばリン(P)イオンをドープ(dope)する。ドープ条件として、ドーズ量を2E20cm-3から5E20cm-3の範囲とし、加速電圧を20KeV程度として、ポリシリコン膜16X全面にドープするのが好適である。
図2(B)に示すように、この工程により、ポリシリコン膜16Xは、ドープポリシリコン(Doped poly silicon)膜17Xとされる。図中、ドープポリシリコン膜17Xが、ポリシリコン膜16Xの膜厚の全体にわたって形成される態様を示したが、このイオンドープは、ポリシリコン膜16Xの上面から膜厚の1/2程度の深さまで行えばよい。
次に、製造方法例1と同様にして、ドープポリシリコン膜17Xの表面17Xa上に、タングステンシリサイド膜18を成膜する。
以後、製造方法例1と同様にして、レジストパターン22を形成し、タングステンシリサイド膜18Xをドープポリシリコン膜17Xが露出するまで除去する。
次に、レジストパターン22から露出したドープポリシリコン膜17Xをパターニングする。
タングステンシリサイド膜18X及びドープポリシリコン膜17Xそれぞれのエッチング条件は、従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。エッチング条件は、例えば、ステージ温度については好ましくは60℃程度として行う。
タングステンシリサイド膜18Xのエッチングについては、例えば圧力を好ましくは0.67Pa(5mTorr)とし、印加電力についてはTCP電力を好ましくは280Wとし、及びRF電力を好ましくは55Wとし、ガス流量については好ましくは塩素ガス80sccm及び酸素ガス2sccmとするのがよい。
また、ドープポリシリコン膜17Xのエッチングについては、例えば圧力を好ましくは1.33Pa(10mTorr)とし、印加電力についてはTCP電力を好ましくは300Wとし、及びRF電力を好ましくは90Wとし、ガス流量については好ましくは臭化水素ガス150sccm、塩化水素ガス100sccm及び酸素ガス4sccmとするのがよい。
このような条件でドープポリシリコン膜17Xのエッチングを行えば、製造方法例1及び2と同様に、側面が傾斜した傾斜側壁面17bを有するドープポリシリコンパターン17を形成することができる。
この例における傾斜側壁面17bの下端部17baの位置(傾斜の程度)は、ドープイオン41のポリシリコン膜(16X)へのドープ量(ドープイオン濃度)により制御することができる。具体的には、ドープイオン濃度を低くするほど下端部17baをポリシリコンパターンからより外側に離れた位置にすることができる。
然る後、上述の例と同様に、いわゆるオーバーエッチングを行って、露出したゲート絶縁膜14の表面上に残存してしまうポリシリコン残渣を除去する。
このオーバーエッチングは、上述と同様に従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。エッチング条件は、例えばステージ温度については60℃とし、圧力については8.0Pa(60mTorr)とし、印加電力についてはTCP電力200W及びRF電力70Wとし、ガス流量については臭化水素ガス100sccm、酸素ガス1sccm及びヘリウムガス100sccmとするのが好適である。
この例のドープポリシリコン膜を形成して、これをパターニングする半導体装置の製造方法によっても、製造方法例1及び2と同様に傾斜側壁部を形成することができる。
従って、この例によっても既に説明した製造方法例1及び2と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
(半導体装置の製造方法例4)
以下、図3及び図4を参照して、この発明の半導体装置の製造方法例4の具体的な製造工程につき説明する。
なお、この例はタングステンシリサイド膜18Xを成膜し、レジストパターン22を形成する工程までは製造方法例1と同様であるが、パターニングされたタングステンシリサイドパターン18の形状に特徴を有している。
以下の説明において、製造方法例1と同様の工程については原則としてその詳細な説明は省略するが、相違点については説明する。
図3(A)、(B)及び(C)は、この発明の半導体装置の製造方法例4を説明するための図であって、各図は製造工程段階で得られた構造体の断面切り口で示してある。
図4(A)及び(B)は、図3(C)に続く説明図である。
図3(A)に示すように、既に説明した製造方法例1と同様にして、ポリシリコン膜16X、タングステンシリサイド膜18Xの成膜及びレジストパターン22の形成工程を行う。
次いで、図3(B)に示すように、タングステンシリサイド膜18Xをパターニングする。この工程は、ゲート電極形成領域18Xaを覆うレジストパターン22をマスクとして用いて、製造方法例1と同様の条件でエッチングを行い、このレジストパターン22から露出するタングステンシリサイド膜18Xをポリシリコン膜16Xが露出するまで除去することにより行われる。
このパターニング工程により、前駆タングステンシリサイドパターン18Yが形成される。前駆タングステンシリサイドパターン18Yは、ゲート電極形成領域18Xaのみが残存するパターンとして形成される。前駆タングステンシリサイドパターン18Yは、半導体基板12の主表面12aに対して直交する側壁面18Ybを有するように形成する。
引き続き、レジストパターン22をマスクとして用いてエッチングを行い、露出したポリシリコン膜16Xをポリシリコンパターン16にパターニングする。この例のポリシリコンパターン16は、半導体基板12の主表面12aに対して直交し、かつ側壁面18Ybと鉛直方向において揃う側壁面(この側壁面を直交側壁面とも称する。)16dを有するパターンとして形成する。
この場合のポリシリコン膜16Xのエッチング条件は、従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。
具体的には、ステージ温度については好ましくは60℃程度として行う。また、圧力を好ましくは1.33Pa(10mTorr)とし、印加電力についてはTCP電力を好ましくは300Wとし、及びRF電力を好ましくは90Wとする。ガス流量については好ましくは臭化水素ガス150sccm、塩化水素ガス100sccm及び酸素ガス4sccmとするのがよい。
然る後、オーバーエッチングを行って、露出したゲート絶縁膜14の表面上に残存してしまうポリシリコン残渣を除去する。
このオーバーエッチングは、上述と同様に従来公知の誘導結合型(ICP)エッチング装置を使用するドライエッチングにより行えばよい。エッチング条件は、例えばステージ温度については60℃とし、圧力については8.0Pa(60mTorr)とし、印加電力についてはTCP電力200W及びRF電力70Wとし、ガス流量については臭化水素ガス100sccm、酸素ガス1sccm及びヘリウムガス100sccmとするのが好適である。
次に、図3(C)に示すように、レジストパターン22を、従来公知の選択された材料に応じた任意好適な条件でいわゆるアッシング工程を行い灰化除去する。
このアッシング工程は、例えば、紫外線(UV)及びオゾン(O3)を用いる従来公知のアッシング装置を用いて行えばよい。
アッシング工程は、好ましくはステージ温度を250℃とし、オゾン流量を10L(リットル)/分として、3分間程度実施すればよい。
このアッシング工程(灰化除去)により、側壁面18Yb上及び直交側壁面16d上に、いわゆる熱酸化膜である灰化酸化膜31が形成される。
このとき、灰化酸化膜31のポリシリコンパターン16の直交側壁面16dの直上の部分領域の膜厚は、前駆タングステンシリサイドパターン18Yの側壁面18Ybを含む露出面に形成される部分領域の膜厚と比較して、若干厚く形成される。
次いで、図4(A)に示すように、NH4OH、H22及びH2Oを成分とするアンモニア過水洗浄液(APM)を用いて洗浄し、灰化酸化膜31の一部分及び前駆タングステンシリサイドパターン18Yの一部分を除去する。APMの混合比は、NH4OH(濃度1%):H22(濃度2%):H2Oとして、好ましくは例えば、体積比で1:2:100程度とするのがよい。このような組成のAPMのタングステンシリサイドに対するエッチングレートは温度70℃で、12nm/分程度である。従って、このAPM洗浄工程は、温度を好ましくは60から70℃の範囲内とし、処理時間を好ましくは50秒から150秒の範囲として実施するのがよい。
この様な構成のAPMによる前駆タングステンシリサイドパターン18Yのエッチングレートは、ポリシリコンパターン16のエッチングレートの2倍以上となる。
この洗浄工程により、少なくとも前駆タングステンシリサイドパターン18Yを覆う灰化酸化膜31の一部分は完全に除去される。加えて、前駆タングステンシリサイドパターン18Y自体も削られて、全体的にひとまわり小型化されて、タングステンシリサイドパターン18となる。
結果として、この洗浄工程により形成されたタングステンシリサイドパターン18の露出側壁面18bとポリシリコンパターン16の上面16aとは、段差部s1を画成することとなる。
この段差s1の形成は、既に説明したポリシリコンパターン16及び前駆タングステンシリサイドパターン18Yの表面上に形成された灰化酸化膜31の膜厚の違い、及びAPMに対するポリシリコンパターン16及び前駆タングステンシリサイドパターン18Yのエッチングレートの違いを利用して形成される。
すなわち、APM洗浄工程中、前駆タングステンシリサイドパターン18Y上に形成された灰化酸化膜31が除去され、さらに前駆タングステンシリサイドパターン18Yは、APMにより削られて後退していくが、ポリシリコンパターン16は、より厚く形成される灰化酸化膜31により長時間保護されるため、及び露出したとしても低エッチングレートのためほとんど削られることがない。このようにして、段差s1は形成される。段差s1は、好ましくは例えば10nmから30nmの範囲とすればよい。
なお、エッチングレートは、APMのH2O含有量、処理温度によっても変動させることができるため、これらのパラメータを適宜調節することにより段差s1の大きさを制御してもよい。
然る後、図4(B)に示すように、製造方法例1と同様にして、ポリシリコンパターン16とタングステンシリサイドパターン18とを含む構造体に対して熱酸化処理を行って、構造体の露出面全面に、熱酸化膜32を形成する。この熱酸化膜32の形成工程により、上述の製造方法例と同様に、タングステンシリサイドパターン18自体が膨張する。
すなわち、上述した段差s1は、この熱酸化工程によりタングステンシリサイドパターン18が膨張する嵩を吸収できる程度の大きさに形成しておけばよい。
この膨張分については、予備的にデータ取りを行っておけば、条件に応じた段差s1の大きさを容易に決定することができる。
このようにして、露出側壁面部18b及び直交側壁部16dを覆い、前記基板に直交する方向に延在する平坦面である側壁面被覆部32aを有する熱酸化膜32を形成する。
次に、製造方法例1と同様にして、不純物イオン42を注入して、半導体基板12の厚み内に、不純物イオン注入領域52を形成する。
この例のように、熱酸化膜(マスク酸化膜)の形成時に生じるタングステンシリサイドパターンの膨張分を、予めAPMを用いて後退させ段差を形成しておく製造方法によっても、既に説明した製造方法例と同様に、オフセット領域の発生を防止することができる。
(A)、(B)、(C)及び(D)は、この発明の半導体装置を切断した切り口を示す製造工程を説明するための要部概略図である。 (A)、(B)、(C)及び(D)は、この発明の半導体装置を切断した切り口を示す製造工程を説明するための要部概略図である。 (A)、(B)及び(C)は、この発明の半導体装置を切断した切り口を示す製造工程を説明するための要部概略図である。 (A)及び(B)は、図3(C)に続く説明図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
10、100:半導体装置
11:部分領域
12、112:基板
12a:主表面
13:構造体
14、114:ゲート絶縁膜
15a:(ドープ)ポリシリコン本体
15b:傾斜側壁部
16、116:ポリシリコンパターン
16a、16Xa、17Xa、18Xb、18Ya、112a:表面
16b、17b:傾斜側壁面
16ba、17ba、32ba:下端部
16c、17c:底面
16d:直交側壁面
16X、116X:ポリシリコン膜
17:ドープポリシリコンパターン
17X:ドープポリシリコン膜
18、118:タングステンシリサイドパターン
18a:側壁面部
18b:露出側壁面
18c:上面
18d:下面
18e:張出部
18X、118X:タングステンシリサイド膜
18Xa、118Xa:ゲート電極形成領域
18Y:前駆タングステンシリサイドパターン
18Yb、116a、118a:側壁面
19、119:庇部
20:積層体
21:下地
22、122:レジストパターン
31:灰化酸化膜
32、132:熱酸化膜
32a:側壁面被覆部(第1熱酸化膜)
32aa:延在面
32b:傾斜側壁被覆部(第2熱酸化膜)
41:ドープイオン
42、142:不純物イオン
52、152:不純物イオン注入領域

Claims (5)

  1. 半導体基板の一方の主表面上に、ゲート絶縁膜、ポリシリコン膜及びタングステンシリサイド膜をこの順序で成膜して得られた積層体を含む下地を形成する工程と、
    前記下地の前記タングステンシリサイド膜に設定されたゲート電極形成領域を覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして用いて、前記タングステンシリサイド膜に対して前記主表面に直交する方向から前記ポリシリコン膜が露出するまで異方性エッチングを行って、前記主表面に対して直交する側壁面を有するタングステンシリサイドパターンを形成する工程と、
    前記タングステンシリサイドパターンから露出した前記ポリシリコン膜に対して、前記主表面に直交する方向に前記ゲート絶縁膜が露出するまで異方性エッチングを行って、側壁面が傾斜した傾斜側壁部を有する順テーパ形状のポリシリコンパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンを除去して得られた構造体に対し熱酸化処理を行って、前記タングステンシリサイドパターン自体の膨張により形成された張出部の側壁面に形成される第1熱酸化膜、前記ポリシリコンパターンの傾斜面に形成される第2熱酸化膜を含む熱酸化膜を形成する工程と、
    不純物イオンを注入して、前記第2熱酸化膜の下端部外である前記半導体基板に、不純物イオン注入領域を形成する工程とを含み、
    前記ポリシリコンパターンの形成工程は、前記第1熱酸化膜の最外側端と前記第2熱酸化膜の最外側端とが前記主表面に直交する同一の鉛直線上にのるように、前記ポリシリコンパターンの前記側壁面と前記ゲート絶縁膜との交差点を位置決めして行われる工程である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記ポリシリコンパターンを形成する工程は、基板温度を、エッチング処理室内の自然の環境温度又は20℃から30℃の範囲の温度とし、かつ臭化水素ガス、塩素ガス及び酸素ガスの混合ガスを用いて前記ポリシリコン膜をエッチングして行う工程である
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記ポリシリコンパターンの形成のための異方性エッチングにおける印加電力を最低でも100ワットとし、かつ臭化水素ガス及び酸素ガスの混合ガスを用いてエッチングを行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記ポリシリコン膜の成膜後であって前記タングステンシリサイド膜の形成前に、前記ポリシリコン膜に、ドープイオンを注入してドープポリシリコン膜を形成し、
    前記タングステンシリサイド膜の形成工程以後の工程で、該ドープポリシリコン膜を、前記ポリシリコン膜の代わりに用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板の一方の主表面上に、ゲート絶縁膜、ポリシリコン膜及びタングステンシリサイド膜をこの順序で成膜して得られた積層体を含む下地を形成する工程と、
    前記下地の前記タングステンシリサイド膜に設定されたゲート電極形成領域を覆うレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして用いて、前記タングステンシリサイド膜に対して前記主表面に直交する方向から前記ポリシリコン膜が露出するまで異方性エッチングを行って、前記主表面に対して直交する側壁面を有する前駆タングステンシリサイドパターンを形成する工程と、
    前記前駆タングステンシリサイドパターンから露出した前記ポリシリコン膜に対して、前記主表面に直交する方向から前記ゲート絶縁膜が露出するまで異方性エッチングを行って、前記半導体基板の表面に対して直交する側壁面を有するポリシリコンパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンを灰化除去処理するとともに、該灰化除去処理中に前記前駆タングステンシリサイドパターンの側壁面上及び前記ポリシリコンパターンの側壁面上にわたって灰化酸化膜を形成する工程と、
    アンモニア過水洗浄液を用いて、前記灰化酸化膜を除去するとともに、前記前駆タングステンシリサイドパターンの表面側の一部分を除去することによって、前記前駆タングステンシリサイドパターンを前記ポリシリコンパターンの側壁面から水平方向に後退した側壁面を有するタングステンシリサイドパターンに変える洗浄工程と、
    前記ポリシリコンパターン及び前記タングステンシリサイドパターンの構造体に対して熱酸化処理を行って、前記タングステンシリサイドパターン自体の膨張により形成された張出部の側壁面に形成される第1熱酸化膜、及び前記ポリシリコンパターンの側壁面に形成される第2熱酸化膜を含む熱酸化膜を形成する工程と、
    前記熱酸化膜を形成する工程を行った後、不純物イオンを注入して、前記半導体基板に、不純物イオン注入領域を形成する工程とを含み、
    前記熱酸化膜の形成工程は、前記第1熱酸化膜の外側面及び前記第2熱酸化膜の外側面を互いに無段差で接続して、前記主表面に直交する側壁面を有する熱酸化膜を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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