JP4627870B2 - 移動通信システム及び基地局装置 - Google Patents

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【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、多数の基地局を有し、基地局が同期した送信タイミング及び受信タイミングで移動局と通信をしている移動通信システム及び基地局装置に関し、特に時分割多重接続(TDMA)方式の移動通信システムに適用して、基地局間のフレーム同期を確立すると好適な移動通信システム及び基地局装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯無線機等の移動通信システムでは、無線基地局と移動局との間に電波による通信回線を設定し、無線により音声、データ等を送受して通信を行うものであり、周波数利用効率の観点からTDMA方式やCDMA(符号分割多重接続)方式によるデジタル方式の携帯電話システムが広く用いられている。このTDMA方式の基地局及び移動局は、自局に割り当てられた受信スロットを受信し、自局に割り当てられた送信スロットにて送信をして、間欠的に送受信を繰り返すように動作している。また、CDMA方式の基地局及び移動局は、自局に割り当てられた拡散符号で変調したデジタル信号を送受信している。これらの、デジタル方式の移動通信システムにおいては、基地局と移動局とが同期して、同じタイミングで送受信しなければならない。
【0003】
TDMA方式において、基地局と移動局との同期をとるために、基地局からの信号を受信した移動局は、基地局からの信号に含まれる同期信号(同期ワード)に基づいて自局の送受信フレームの同期をとって、移動局からの送信を開始する。また、基地局と移動局間の距離等により生じるフレームタイミングのズレを吸収するために、各受信スロットの最初には送信スロットが侵入しても受信に影響が生じないガードタイムが設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような移動通信システムでは、移動局の移動に伴い接続先の基地局を切り換えて通信を継続している。よって、各基地局の送信タイミング及び受信タイミングが一致していなくてはならない。基地局間で送信タイミング及び受信タイミングにズレが生じていると、送信スロットと受信スロットとが干渉して、正常な受信ができなくなる。
【0005】
特に、時分割双方向伝送を行うTDMA−TDD方式では、同一周波数に基地局への上りの信号と、移動局への下りの信号とが混在しているので、送受信タイミングのズレにより、上りの信号と下りの信号とが衝突してしまう。
【0006】
具体的には、TDMA−TDD方式を採用するPHS方式(PersonalHandyphone System)では、図8に示すように、1TDD/TDMAフレーム中に4つの受信スロットと4つの送信スロットとが配置されており、5ミリ秒周期で送受信スロットが繰り返されている。このとき、基地局1と基地局2との送受信タイミング(フレームタイミング)がズレていると、基地局間で送信スロットと、受信スロットとが干渉してしまう。すなわち、移動局が基地局1への上りの信号を送信している間に(RX4)、基地局2が移動局への下りの信号を送信してしまい(TX1)、上りの信号(RX4)と下りの信号(TX1)とが衝突してしまう。移動局より基地局の方が送信出力が大きい場合が多く、基地局1では受信スロットRX4での上りの信号が受信できない。
【0007】
移動通信システムにおける基地局間のフレームタイミングの同期には様々な方法が提案されている。例えば、各基地局が周囲の基地局のうち最も電界強度の強い基地局に合わせて、自律的に同期を確立する方法がある。しかし、この方法では、同期の無限連鎖により基準局のフレームタイミングから大きくずれる基地局が発生してしまう。また、同期の基準となる基地局が複数存在して、複数の同期群が形成され、同期群間でフレームタイミングにズレがあることから、同期群間で干渉が発生してしまう。
【0008】
また、各基地局は有線回線で接続されているので、この有線で基準信号を配信して同期を確立する方法もある。しかし、ISDN等の標準的なインターフェースでは基準信号の配信ができず、基準信号を配信するために特別なインターフェースが必要となることから、大規模な公衆ネットワークには適さない。また、複数の交換機にまたがって基地局間の同期をとることは、交換機による伝送遅延の影響を考慮すると困難である。
【0009】
また、各基地局は、通信ネットワークを統括的に制御するセンター設備により制御されているので、このセンター設備からの指示によりフレームタイミングを修正する方法もある。しかし、この方法では、運用者によるセンター設備からの指示が必要であり運用コストが発生する。また、基地局の増設時に再度同期指示をしなければならない等、複雑な処理が必要になる。
【0010】
本発明は、複数の基地局間の送信タイミング及び受信タイミングの同期を、簡易かつ確実に自律的に確立する移動通信システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、複数の基地局を有し、移動局が一又は二以上の前記基地局と選択的に回線を接続して、所定のタイミングで送受信をして通信を行う移動通信システムにおいて、前記複数の基地局は、GPS受信機を有する基地局と、GPS受信機を有さない基地局とで構成され、前記GPS受信機を有する基地局は、前記GPS受信機により受信したGPS衛星からの信号に基づき、自局の送信タイミング及び受信タイミングを決定し、前記GPS受信機を有さない基地局は、前記GPS受信機を有する基地局を中心に階層的に同期をして、送信タイミング及び受信タイミングを決定する。
【0012】
第2の発明は、複数の基地局を有し、移動局が一又は二以上の前記基地局と選択的に回線を接続して、所定のタイミングで送受信をして通信を行う移動通信システムにおいて、前記基地局のうち、高精度な送信タイミング及び受信タイミングを生成する基地局を基準局として階層の上位に設定して、他の基地局は、より上位の階層の基地局を選択して送信タイミング及び受信タイミングを決定し、自局の階層を前記選択した基地局より下位に設定することにより、前記基準局を中心に階層的に同期をする。
【0013】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記基地局が送信する信号には、自局の階層内の地位を示す同期制御符号を含み、他の前記基地局は前記同期制御符号により、自局より上位の階層の基地局を選択することを特徴とする。
【0014】
第4の発明は、第1〜第3の発明において、前記基地局は、同じ階層の基地局のうち、信号強度が強い基地局を選択して、送信タイミング及び受信タイミングを決定することを特徴とする。
【0015】
第5の発明は、第1〜第4の発明において、前記移動通信システムはTDMA方式で通信をするものであって、前記基地局は送信タイミング及び受信タイミングとしてフレームタイミングを決定することを特徴とする。
【0016】
第6の発明は、第1〜第4の発明において、前記移動通信システムは、前記基地局を統括的に制御するセンター設備を有し、前記基地局は、他の基地局に同期をすると、自局の階層内の地位をセンター設備に通知することを特徴とする。
【0017】
第7の発明は、第1〜第6の発明において、前記移動通信システムは、前記基地局を統括的に制御するセンター設備を有し、前記基地局は、他の基地局に同期せずに自局の送信タイミング及び受信タイミングを決定すると、センター設備に通知をすることを特徴とする。
【0018】
第8の発明は、複数の基地局を有し、移動局が一又は二以上の前記基地局と選択的に回線を接続して、所定のタイミングで送受信をして通信を行う移動通信システムの基地局装置において、前記基地局のうち、高精度な送信タイミング及び受信タイミングを生成する基地局を基準局として階層の上位に設定して、前記基地局装置は、より上位の階層の基地局を選択して送信タイミング及び受信タイミングを決定し、自局の階層を前記選択した基地局より下位に設定することにより、前記基準局を中心に階層的に同期をする。
【0019】
第9の発明は、第8の発明において、前記基地局が送信する信号には、自局の階層内の地位を示す同期制御符号を含み、他の前記基地局は前記同期制御符号により、自局より上位の階層の基地局を選択することを特徴とする。
【0020】
第10の発明は、第8又は第9の発明において、前記基地局装置は、同じ階層の基地局のうち、信号強度が強い基地局を選択して、送信タイミング及び受信タイミングを決定することを特徴とする。
【0021】
第11の発明は、第8〜第10の発明において、前記基地局装置はTDMA方式で通信をするものであって、送信タイミング及び受信タイミングとしてフレームタイミングを決定することを特徴とする。
【0022】
【発明の作用および効果】
第1の発明では、GPS受信機を有する基地局とGPS受信機を有さない基地局とが配置されており、GPS受信機を有さない基地局は、GPS受信機を有する基地局を中心に階層的に同期をして、送信タイミング及び受信タイミングを決定するので、高い精度で送信タイミング及び受信タイミングの同期をすることができる。
【0023】
第2及び第8の発明では、高精度な送信タイミング及び受信タイミングを生成する基地局を基準局として階層の上位に設定して、他の基地局は自局より上位の階層の基地局を選択して送信タイミング及び受信タイミングを決定し、基準局を中心に階層的に同期をするので、各基地局が自律的に最適な同期相手の基地局を選択することから、運用者による同期制御の操作が必要なく、運用コストを低減することができる。
【0024】
第3及び第9の発明では、基地局が送信する信号には、自局の階層内の地位を示す同期制御符号を含み、他の基地局は同期制御符号により、自局より上位の階層の基地局を選択するので、簡易な構成で自律的な同期の階層を形成することができる。
【0025】
第4及び第10の発明では、同じ階層の他の基地局のうち、信号強度が強い基地局を選択して、送信タイミング及び受信タイミングを決定するので、確実に同期をすることができる。
【0026】
第5及び第11の発明では、基地局はTDMA方式で通信をして、他の基地局に基づいてフレームタイミング決定するので、送信スロットと受信スロットとが衝突することがない。
【0027】
第6の発明では、他の基地局に同期をすると、自局の階層内の地位を基地局を統括的に制御するセンター設備に通知するので、センター設備で各基地局の同期階層内の地位を把握することができる。
【0028】
第7の発明では、他の基地局に同期せずに自局の送信タイミング及び受信タイミングを決定すると、基地局を統括的に制御するセンター設備に通知をするので、センター設備で異常となった基地局を把握することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、本発明が適用されるPHSシステム全体の構成図である。
【0031】
PHSシステムの移動局であるPHS端末機(PS)1は、基地局装置(CS)2との間で無線による回線を設定し、音声、データによる通信を行う。このPHS方式では、多元接続方式(マルチ・チャネル・アクセス方式)を使用しているので、端末機1と基地局装置2とは、制御チャネルにおいて通話チャネルを設定するために必要な情報のやりとり(ネゴシエーション)をし、通話チャネルを設定して、通話チャネルにおいて通信を始める。
【0032】
基地局装置2は加入者交換機3に接続されており、さらに加入者交換機3は中継交換機4を介してISDN網5に接続されている。また、基地局装置2は交換機3、4を介してセンター設備6に接続されており、センター設備6は基地局装置2の起動、停止、設定変更等を統括して制御している。
【0033】
図2は、本発明の実施の形態の基地局装置2のブロック図である。
【0034】
基地局装置2は交換機3を介して加入者電話網(ISDN網)5に接続されている。交換機3から基地局装置2に入力された信号はインターフェース部11にてレベル変換され、符号化・復号化部12によって符号化され、ベースバンド部13、無線部14で変調、逓倍、増幅等の処理がされて高周波信号となり、アンテナ15からPHS端末機1に対する下りの信号として送信される。
【0035】
一方、アンテナ15で受信されたPHS端末機1からの上りの信号は、無線部14にて周波数変換等の処理がされ、ベースバンド部13に送られ検波(復調)等のベースバンド処理がされる。符号化・復号化部12はベースバンド処理がされた信号を復号化しアナログ信号に変換する。復号化された信号は、インターフェース部11にて、交換機3に入力可能なレベルに変換され、交換機3に送られる。
【0036】
CPU17は基地局装置2の各部を制御する。クロック部16はクロック信号を発生し、CPU17はこのクロック信号に基づいて無線部14に送受信切替タイミングを指示する。記憶部18にはCPU17が基地局装置2を制御する制御プログラムや、CPU17が動作するために必要なデータが記憶されている。これらのクロック部16、CPU17、記憶部18等により基地局装置2の制御部が構成されている。
【0037】
さらに、一部の基地局装置2は、GPS受信機19を備えており、GPS受信アンテナ20を介してGPS衛星からの信号を受信して、クロック抽出部21においてGPS衛星からの信号から時間情報を抽出する。GPS衛星は原子時計を備えており正確な時間情報を送信している。GPS受信部を備えた基地局装置2では、抽出された時間情報に従ってフレーム同期のタイミング信号を生成するので、極めて正確(±1マイクロ秒程度)で、狂いのないタイミング信号を生成することができる。
【0038】
このGPS受信機19、クロック抽出部21、GPS受信アンテナ20は、GPSユニットを構成しており、基地局装置2から着脱可能に構成されている。このため、GPS非搭載局をGPS搭載局に容易に変更することができる。
【0039】
図3は、本発明の実施の形態の識別符号(CSID)の構成図である。
【0040】
基地局装置2は、制御チャネルにおいて、自装置の識別符号(CSID)を一定の時間間隔(100ミリ秒間隔)で送信している。このCSIDには9ビットの事業者識別符号、一斉呼び出しエリア番号、付加IDの他に、3ビットの同期制御符号が含まれている。この同期制御符号は、各基地局の同期レベルの階層における地位を表し、他の基地局からみて同期相手となる基地局であるかを規定している。
【0041】
図4は、本発明の実施の形態の同期制御符号の内容を示す図表である。
【0042】
同期制御符号は3ビットの信号からなり、本実施の形態では5段階の同期レベルが設定されている。GPS受信機19を備えた基地局(GPS搭載局)は、最も高い同期レベル(同期レベル1)に設定され、”100”の同期制御符号で表される。
【0043】
「同期レベル2」は、同期レベル1の基地局(GPS搭載局)からの信号に基づいて自局のフレームタイミングの同期をした局であり、他の基地局から基準とされる優先度が同期レベル1の基地局の次に高く、”101”の同期制御符号で表される。
【0044】
「同期レベル3」は、同期レベル2の基地局からの信号に基づいて自局のフレームタイミングの同期をした局であり、他の基地局から基準とされる優先度が同期レベル1、2の基地局の次に高く、”110”の同期制御符号で表される。
【0045】
「同期レベル4」は、同期レベル3の基地局からの信号に基づいて自局のフレームタイミングの同期をした局であり、他の基地局から基準とされる優先度が最も低く、”111”の同期制御符号で表される。
【0046】
「非同期局」は、GPS受信機19も搭載していなく、他の基地局に同期をしていない基地局の同期レベルであり、”000”の同期制御符号で表される。また、同期レベル4の基地局からの信号に基づいてフレームタイミングの同期をした基地局も、「非同期局」の同期レベルに設定される。
【0047】
この同期レベルは、「同期レベル1」がフレームタイミングの精度が最も高いので、他局から見て同期の基準とする優先順位が最も高い。また、「同期レベル4」がフレームタイミングの精度が最も低いので、他局から見て同期の基準とする優先順位が最も低い。また、「非同期局」は同期レベル4の下位に設けられており、非同期局のフレームタイミングの誤差は大きいと推定されるので、他の基地局から同期の基準にされることはない。
【0048】
本実施の形態では同期制御符号を3ビットで表現しているが、同期制御符号のビット数を増加して、より多階層の同期レベルを設定してもよい。この場合、同期の際に遅延により同期がずれて、回線が接続できなくならない程度の階層とすることが望ましい。
【0049】
図5は、本発明の実施の形態の基地局装置2の電源投入時の動作を示すフローチャートである。
【0050】
新たに運用を開始する又はリセット信号等により再起動される基地局装置2は、電源が投入されると諸定数が初期化され、各回路(ベースバンド部13、無線部14等)が初期化される(S101)。制御部のCPU17は、基地局装置2にGPS受信機19が備わっているかを検出して(S102)、GPS受信機19が搭載されていたならば、GPS衛星からの信号からクロック信号を抽出して、この時間情報に自局のフレームタイミングを同期させる(S103)。その後、自局の同期レベルを”1”に設定して(S104)、制御チャネルでの送信を開始する(S109)。この制御チャネルで送信される識別符号(CSID)に含まれる同期制御符号により、自局がGPS搭載局であることを他の基地局に対して通知する。
【0051】
一方、基地局装置2にGPS受信機19が搭載されていなければ(S102)、制御チャネルを受信して、周囲の基地局からのCSIDを受信する(S105)。このCSIDには同期制御符号が含まれている。周囲の基地局からの識別符号(CSID)を受信した基地局装置2は、同期相手を選択する(S106)。
このステップS105〜S106の動作は図6にて後に詳細に説明する。
【0052】
そして、相手局の同期信号(同期ワード)に同期させて、自局の同期クロックを生成して、自局のフレームタイミングを相手局のフレームタイミングに同期させる(S107)。
【0053】
その後、フレーム同期の基準となった相手局の同期レベルに1を加えて、自局の同期レベルを基準とした基地局の同期レベルの下位に設定する(S108)。そして、制御チャネルでのCSIDの送信を開始して(S109)、自局の同期レベルを他の基地局に対して通知する。
【0054】
また、自局の同期レベルが決定した旨を有線回線でセンター設備6に通知する(S110)。このとき、本実施の形態のように同期後に無条件にセンター設備6に通知するのではなく、非同期局となった場合にのみセンター設備6に通知するように構成してもよい。このように構成すると、センター設備6では異常が生じた基地局のみを把握することができる。
【0055】
図6は、本発明の実施の形態の基地局で自局のフレームタイミングを同期する相手の基地局を選択する動作の詳細を示すフローチャートであり、図5における、ステップS105〜S106の周囲の基地局の受信から同期相手局の選択までの動作の詳細を示す。
【0056】
基地局の制御部のCPU17は、制御チャネルを受信するための時間として、100ミリ秒のタイマをセットして、100ミリ秒の計時を開始する(S111)。その後、タイマがタイムアップして100ミリ秒が経過するまでの間(S112)、制御チャネルを連続的に受信する(S113)。PHS方式では、各基地局は制御チャネルにおいて、100ミリ秒間隔でCSIDを送信しているので、100ミリ秒連続して制御チャネルを受信すれば、自局が受信可能な全ての基地局からのCSIDを受信することができる。
【0057】
基地局装置2は、100ミリ秒の間で、いずれかのタイムスロットで、他の基地局が受信できたなら(S114)、受信した基地局のCSID、同期制御符号、受信電界強度(RSSI、ビットエラーレート等)を記憶する(S115)。
一方、他の基地局が受信できなかったら(S114)、タイマがタイムアップして所定の時間(100ミリ秒)が経過するまで、制御チャネルの受信を継続して(S112〜S115)、他の近くの基地局を捜索する。
【0058】
制御チャネルの所定時間(100ミリ秒)の連続受信が終了したら、受信した周辺の基地局から同期相手の基地局を選択する。制御部のCPU17は、記憶部18に記憶された近隣の基地局のデータから、最も同期レベルが小さい(階層が高く、同期の優先度が高い)基地局を選択する(S116)。このとき同じ同期レベルの基地局が複数受信できていたら(S117)、同じ同期レベルを有する基地局のうち、受信レベルが最大の基地局を選択する(S118)。
【0059】
図7は、本発明の実施の形態により同期した基地局の階層を示す図である。
【0060】
図に丸印(黒丸、白丸)で示したものが、配置された基地局である。また、図の中心に黒い丸印で示した基地局(CS1)がGPS搭載局であり、図示した基地局の同期群の中心となっている基準局である。
【0061】
CS1はGPS搭載局であり同期レベルは1である。CS2、CS3はCS1のフレームタイミングに同期して自局のフレームタイミング生成しており、CS2、CS3の同期レベルはCS1の同期レベルより1ランク低い”2”に設定される。また、CS4はCS3のフレームタイミングに同期し、CS5はCS2のフレームタイミングに同期して自局のフレームタイミング生成しているので、CS4、CS5の同期レベルはCS2、CS3の同期レベルより1ランク低い”3”に設定される。
【0062】
このとき、CS5は、CS2とCS4との双方の基地局を受信できるが、CS2の方が同期レベルが高位なので(CS2は同期レベル2、CS4は同期レベル3)、より高位の基地局であるCS2を選択して、CS2のフレームタイミングに同期して自局のフレーム同期クロック信号を生成する。また、CS4は同一の同期レベルを有するCS2とCS3とを受信しても、CS2よりCS3の方が近い距離にあり、受信電界強度が強いので、CS4はCS3を選択して、CS3のフレームタイミングに同期する。
【0063】
このGPS搭載局は周囲の基地局の次数が低位に(同期レベルが大きく)なって、周囲に同期の基準となる基地局が存在しなくならないように、適宜設置される。このため、センター設備6では基地局の同期レベルを監視しており、GPS局を多く配置しなくてもよいので、システムに柔軟性があり、安価にシステムを構成することができる。
【0064】
なお、このように複数の基地局を階層化すると、広域に基地局が配置された場合には複数の同期群が形成されるが、基準となる基地局がGPS衛星からの時間情報を基準としているので、同期群間の誤差が小さく、異なる同期群が接する場所でもガードタイムを超えるフレームタイミングのズレが生じることはない。
【0065】
非同期局は、定期的に制御チャネルを受信して、周囲に同期相手となる基地局が設置されたら、図5と同様な手順により、同期相手となる基地局に同期するように構成することもできる。また、現在の同期相手より高次の基地局からのCSIDが受信できたら、再度同期をし直すこともできる。
【0066】
このように、GPS受信機を有さない基地局は、GPS受信機を有するGPS搭載局を中心として、GPS搭載局を基準局として階層の上位に設定して、他の基地局は、各基地局が送信する同期制御符号により、自局より上位の階層の基地局を選択してフレームタイミングを決定して、GPS搭載局を中心に、各基地局が自律的に階層を形成して同期をするので、高い精度(基準局同士が±1μ秒程度)で送受信タイミングの同期をすることができる。また、運用者による同期制御の操作が必要なく、運用コストを低減することができる。
【0067】
さらに、GPS搭載局が分散して設置されているので、一つのGPS搭載局が故障しても、このGPS搭載局に同期していた基地局は他の周辺の局に同期すればよいことから、移動通信システムの運用が停止することがなく、故障に対する耐性が強い。
【0068】
さらに、同じ階層の他の基地局のうち信号強度が強い基地局を選択して、フレームタイミングを同期するので、確実に同期をすることができる。
【0069】
さらに、他の基地局に同期をして、自局の同期レベルが決定すると、自局の同期レベルが決定した旨を有線回線でセンター設備に通知するので、センター設備で各基地局の同期階層内の地位を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるPHSシステム全体の構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態の基地局装置のブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態のCSIDの構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態の同期制御ビットの内容を示す図表である。
【図5】 本発明の実施の形態の基地局の電源投入時の動作を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態の基地局で同期相手を選択する動作の詳細を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態により同期した基地局の階層を示す図である。
【図8】 従来の基地局装置の送受信タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1 PHS端末機(PS)
2 基地局装置(CS)
3 加入者交換機
4 中継交換機
5 ISDN網
6 センター設備
11 インターフェース部
12 符号化・復号化部(CODEC)
13 ベースバンド部(B/B)
14 無線部(TRX)
15 アンテナ
16 クロック部(CLK)
17 CPU
18 記憶部(RAM/ROM)
19 GPS受信機
20 GPSアンテナ
21 クロック抽出部

Claims (1)

  1. 複数の基地局と、前記複数の基地局を制御するネットワーク側の制御装置と、を有し、移動局が一又は二以上の前記基地局と選択的に回線を接続して、所定のタイミングで送受信をして通信を行う移動通信システムにおいて、
    前記基地局のうち、高精度な送信タイミング及び受信タイミングを生成する基地局を基準局として階層の上位に設定して、
    他の基地局は、より上位の階層の基地局を選択して送信タイミング及び受信タイミングを決定し、自局の階層を前記選択した基地局より下位に設定することにより、前記基準局を中心に階層的に同期するものであって、
    前記基地局は、自局の階層内の地位を前記制御装置に通知する通知手段を備える、
    ことを特徴とする移動通信システム。
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