JP5432538B2 - 無線通信システム、基地局および無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、基地局および無線通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、基地局間の通信技術に関する。
基地局と通信端末との間の複信方式として、例えば、TDD(Time Division Duplexing:時分割複信)方式を採用した通信システムが存在する。
TDD方式では、受信と送信とが交互に切り替えて高速に行われるが、上記通信システムにおいて基地局が複数存在した場合、受信のタイミングと送信のタイミングとが基地局間でずれると、一方の基地局で送信されたデータが他方の基地局で受信されることになり、基地局と通信端末との間で通信ができなくなる。
このため、上記通信システムでは基地局間で同期がとられるが、基地局間で同期をとる手法としては、例えば、各基地局にGPS(Global Positioning System)受信機を設け、GPSを利用して基地局同士の同期をとる手法が存在する(例えば、特許文献1)。
しかし、特許文献1に記載の手法では、全ての基地局にGPS受信機を設けることになるため、設置コストが高くなる。
特表平8−503822号公報
これに対して、全ての基地局にGPS受信機を設置せずに基地局間で同期をとる手法としては、GPS受信機を持つ基準基地局とGPS受信機を持たない従属基地局との間で無線通信により同期をとる手法が考えられる。
しかしながら、当該手法では、従属基地局が基準基地局から送信された同期信号を受信している間、従属基地局は通信端末と通信することができなくなる。
このような基地局と通信端末との間の通信が基地局間通信の影響を受ける現象は、基地局間で同期信号の送受信を行う場合だけでなく、基地局間で他の信号の送受信を行う場合にも発生しうる。
そこで、本発明は、従属基地局が基準基地局から送信された信号を受信している間、従属基地局が通信端末と通信できる可能性を高めることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る無線通信システムは、複数のアンテナを有する第1基地局と、前記第1基地局へ所定信号を送信する第2基地局とを備え、前記第1基地局は、前記複数のアンテナのうち、少なくとも1のアンテナを前記所定信号の受信用アンテナに設定すること、前記複数のアンテナのうち、少なくとも2のアンテナを通信端末との通信用アンテナに設定することが可能なアンテナ設定制御手段と、前記通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御して、前記受信用アンテナの方向に当該指向性の落ち込み部分を向けることができる指向性制御手段と、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いているか否かを判定する判定手段とを有し、前記アンテナ設定制御手段は、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの組合せを選択するアンテナ選択手段と、前記判定手段によって前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていないと判定された場合、前記アンテナ選択手段で選択された前記組合せ通りに、前記複数のアンテナの中から前記受信用アンテナと前記通信用アンテナとを設定する組合せ決定手段と、を有し、前記アンテナ設定制御手段は、前記判定手段によって、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの全ての組合せにおいて、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていると判定された場合、前記複数のアンテナの全てを前記通信用アンテナとして設定する
また、本発明に係る無線通信システムの一態様では、前記第1基地局は、前記アレーアンテナで受信された前記通信端末からの受信信号に基づいて、前記通信端末の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得手段さらに有し、前記判定手段は、前記判定にあたり、前記位置情報と、前記受信用アンテナの方向に前記指向性の落ち込み部分を向ける指向性パターンを形成するためのウェイトとを用いる
また、本発明に係る無線通信システムの一態様では、前記第1基地局は、予め取得された前記ウェイトを記憶する記憶手段をさらに有する。
また、本発明に係る無線通信システムの一態様では、前記第1基地局は、前記アレーアンテナで受信される前記受信用アンテナからの信号に基づいて、前記ウェイトを算出するウェイト算出手段をさらに有する。
また、本発明に係る無線通信システムの一態様では、前記第2基地局は、GPS衛からのGPS信号を受信する受信手段を有し、前記第2基地局は、前記GPS信号に基づいて基準タイミング信号を生成し、当該基準タイミング信号に基づいてTDD方式で前記通信端末との通信を行うとともに、当該基準タイミング信号を特定するための同期信号を前記所定信号として出力し、前記第1基地局は、前記同期信号に基づいて前記基準タイミング信号に同期したタイミング信号を生成し、当該タイミング信号に基づいてTDD方式で前記通信端末との通信を行う。
また、本発明に係る無線通信システムの一態様では、前記無線通信システムは、前記第1基地局の前記受信用アンテナに関するアンテナ情報を前記第1基地局から前記第2基地局に送る伝送手段をさらに備え、前記第2基地局は、複数のアンテナで構成されるアレーアンテナと、前記アンテナ情報に基づいて、前記受信用アンテナの方向にビームが向くように前記アレーアンテナの指向性を制御する指向性制御手段とを有する。
また、本発明に係る基地局は、複数のアンテナと、前記複数のアンテナのうち、少なくとも1のアンテナを他の基地局から送信される所定信号の受信用アンテナに設定すること、前記複数のアンテナのうち、少なくとも2のアンテナを通信端末との通信用アンテナに設定することが可能なアンテナ設定制御手段と、前記通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御して、前記受信用アンテナの方向に当該指向性の落ち込み部分を向けることができる指向性制御手段と、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いているか否かを判定する判定手段とを備え、前記アンテナ設定制御手段は、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの組合せを選択するアンテナ選択手段と、前記判定手段によって前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていないと判定された場合、前記アンテナ選択手段で選択された前記組合せ通りに、前記複数のアンテナの中から前記受信用アンテナと前記通信用アンテナとを設定する組合せ決定手段とを有し、前記アンテナ設定制御手段は、前記判定手段によって、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの全ての組合せにおいて、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていると判定された場合、前記複数のアンテナの全てを前記通信用アンテナとして設定する
また、本発明に係る無線通信方法は、a)基地局に設けられた複数のアンテナのうち、少なくとも1のアンテナを前記基地局とは異なる他の基地局から送信される所定信号の受信用アンテナに設定し、前記複数のアンテナのうち、少なくとも2のアンテナを通信端末との通信用アンテナに設定する工程と、b)前記通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御して、前記受信用アンテナの方向に前記指向性の落ち込み部分を向ける工程と、c)前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いているか否かを判定する工程とを備え、前記工程a)は、a−1)前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの組合せを選択する工程と、a−2)前記工程c)によって前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていないと判定された場合、前記工程a−1)で選択された前記組合せ通りに、前記複数のアンテナの中から前記受信用アンテナと前記通信用アンテナとを設定する工程とを有し、d)前記工程c)によって、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの全ての組合せにおいて、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていると判定された場合、前記複数のアンテナの全てを前記通信用アンテナとして設定する工程をさらに備える
本発明によれば、第1基地局が第2基地局から送信された所定信号を受信している間、第1基地局が通信端末と通信できる可能性を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。 受信用アンテナの方向にヌルを向けるヌル制御を実行した際の様子を示す図である。 受信用アンテナの方向にヌルを向けるヌル制御を実行した際の様子を示す図である。 受信用アンテナの方向にヌルを向けるヌル制御を実行した際の様子を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る従属基地局の機能構成図である。 受信信号解析部の詳細構成を示す図である。 無線通信を行う際の第1実施形態に係る従属基地局の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る従属基地局の機能構成図である。 受信信号解析部の詳細構成を示す図である。 無線通信を行う際の第2実施形態に係る従属基地局の動作を示すフローチャートである。 変形例に係る無線通信システムの構成を示す図である。
<1.第1実施形態>
<概要>
図1は本発明の第1実施形態に係る無線通信システム1Aの構成を示す図である。
本実施形態に係る無線通信システム1Aは、基準基地局(第2基地局)10と従属基地局(第1基地局)20Aと通信端末(「移動局」とも称する)30とを含んで構成される。
基準基地局10は、GPS衛GTからのGPS信号SNgをGPSアンテナANgを介して受信するGPS受信機101と、複数(ここでは4つ)のアンテナ素子(単に「アンテナ」とも称する)AK1〜AK4とを備えている。
従属基地局20Aは、複数(ここでは4つ)のアンテナ素子AJ1〜AJ4を備えている。
基準基地局10および従属基地局20Aは、複数のアンテナAK1〜AK4,AJ1〜AJ4を介して例えば携帯電話機等の通信端末30と通信可能となっている。通信端末30と基地局10,20Aとの通信KTは、送信期間と受信期間とを交互に繰り返すTDD(Time Division Duplexing)方式に基づいて行われる。
また、無線通信システム1Aでは、基地局間において同期がとられ、各基地局10,20における通信端末30からのデータの受信タイミングおよび通信端末30へのデータの送信タイミングは合致するように構成される。このように、通信端末30との通信信号の送受信のタイミングを合わせるために基地局間で同期をとることによれば、所定基地局10,20と通信端末30との通信中に、所定基地局10,20から送信されたデータを他の基地局で受信してしまうこと、および他の基地局から送信されたデータを所定基地局10,20で受信してしまうことを防止することができる。
基地局間で同期をとる際には、GPS信号SNgの絶対時刻が用いられる。
具体的には、基地局間の同期をとるための基準となるタイミング信号(「基準タイミング信号」とも称する)は、基準基地局10において、GPSアンテナANgを介して受信されるGPS信号SNgの絶対時刻を用いて生成される。そして、基準基地局10では、基準タイミング信号に基づいて、通信端末30との通信KTにおける送受信タイミングが制御される。また、基準基地局10は、当該基準タイミング信号を特定するための同期信号を出力する。一方、従属基地局20では、無線通信KKにより基準基地局10から送信された同期信号に基づいて基準タイミング信号に同期したタイミング信号(「同期タイミング信号」とも称する)が生成され、当該同期タイミング信号に基づいて通信端末30との通信KTにおける送受信タイミングが制御される。
このように、基地局の中にGPS受信機101を持たない従属基地局20Aを設けることによれば、全ての基地局にGPS受信機101を設ける場合に比べて、GPS受信機101の設置コストを削減することができる。
<従属基地局20Aについて>
本実施形態に係る無線通信システム1Aでは、基地局間の同期をとる場合、従属基地局20Aにおける複数のアンテナAJ1〜AJ4のうち、少なくとも1本のアンテナが同期信号を受信するための受信用アンテナとして選択される。また、複数のアンテナAJ1〜AJ4のうち、残りのアンテナが通信端末30との通信KTを行うための通信用アンテナとして選択される。そして、従属基地局20Aでは、各通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの重み付け係数(「ウェイト」とも称する)を制御して当該アレーアンテナの指向性を変化させ、受信用アンテナの方向に指向性の落ち込み部分(「ヌル(Null)」または「ヌル点」とも称する)を向けるようにヌル制御(ヌルステアリング)が行われる。なお、各通信用アンテナで構成されるアレーアンテナは、通信用アンテナ群とも称される。
例えば、図1に示されるように、従属基地局20AのアンテナAJ1が受信用アンテナとして選択された場合は、アンテナAJ2〜AJ4で構成されるアレーアンテナの指向性は、アンテナAJ1の方向にヌル(図1ではハッチングで示される領域HR1)を向けるように制御される。
また、従属基地局20Aでは、受信用アンテナの方向にヌルを向ける上述のヌル制御の実行によって、通信端末30にヌルが向かないように、アンテナAJ1〜AJ4の中から通信用アンテナと受信用アンテナとが選択される。図2、図3および図4は、受信用アンテナの方向にヌルを向けるヌル制御を実行した際の様子を示す図である。
具体的には、アンテナAJ1を受信用アンテナ、アンテナAJ2〜AJ4を通信用アンテナ群としてそれぞれ選択した上で、アンテナAJ2〜AJ4をアレーアンテナとして用いて受信用アンテナ(ここでは、アンテナAJ1)の方向にヌルを向けるヌル制御を行う場合を想定して説明する。この場合、図2に示されるように、当該ヌル制御によって受信用アンテナ以外の方向にもヌル(図2ではハッチングで示される領域HR2〜HR4)が向けられることになる。このため、図3に示されるように、通信端末30の存在方向が、ヌル制御によって発生したヌルの方向と一致した場合、通信端末30の受信感度が悪化し、通信端末30と従属基地局20Aとの通信KTが行えなくなる可能性が高くなる。
そこで、本実施形態の従属基地局20Aでは、受信用アンテナの方向にヌルを向けるヌル制御を行った場合に、例えば、図4に示されるように、通信端末30の方向にヌル(ハッチング領域HR5)が向かないように、複数のアンテナAJ1〜AJ4の中から受信用アンテナと通信用アンテナとが決定される。なお、図4には、アンテナAJ2を受信用アンテナに設定し、アンテナAJ1,AJ3,AJ4をアレーアンテナとして用いて受信用アンテナの方向にヌルを向けるヌル制御を行った場合が示されている。
以下では、このような動作を実現する従属基地局20Aの機能構成について説明する。図5は、従属基地局20Aの機能構成図である。図6は、受信信号解析部21Aの詳細構成を示す図である。
図5に示すように、従属基地局20Aは、受信信号解析部21A、ウェイト情報記憶部22、指向性判定部23、アンテナ設定制御部24、ウェイト設定部25、およびフレーム同期信号抽出部26を備えている。
受信信号解析部21Aは、アンテナAJ1〜AJ4で受信した信号に基づいて、通信端末30の位置情報を取得する機能およびウェイトを演算する機能を有している。具体的には、図6に示されるように、受信信号解析部21Aは、端末位置情報取得部211〜214とビーム用ウェイト算出部215とを有している。
端末位置情報取得部211〜214は、通信用アンテナで構成されるアレーアンテナで受信される通信端末30からの信号に基づいて、通信端末30の位置(存在方向)に関する情報(「位置情報」とも称する)を取得する機能を有している。
より詳細には、アレーアンテナに含まれるアンテナの素子数(本数)をn、通信端末30の送信信号をS(t)、各アンテナにおけるウェイトをWi、送信信号の到来角度をφ、各アンテナにおける通信端末30の方向を示す値をVi(φ)とすると、アレーアンテナの出力(アレー出力)F(t)は、式(1)のように表される。そして、端末位置情報取得部211〜214では、式(1)におけるVi(φ)が通信端末30の位置情報として取得される。
Figure 0005432538
また、端末位置情報取得部211〜214は、通信用アンテナ群の組合せに各々対応して設けられており、各組合せに応じた位置情報をそれぞれ取得する。
ビームウェイト算出部215は、全てのアンテナAJ1〜AJ4で受信される通信端末30からの信号に基づいて、通信端末30にビームを向ける指向性パターンを形成するためのウェイト(「ビームウェイト」とも称する)を算出する機能を有している。
ウェイト情報記憶部22(図5参照)には、受信用アンテナの方向にヌルを向ける指向性パターンを形成するためのウェイト(「アンテナヌルウェイト」とも称する)がウェイト情報として記憶されている。当該ウェイト情報は、アンテナAJ1〜AJ4の設置位置に基づいて通信用アンテナ群の組合せごとに予め取得されている。
指向性判定部23は、端末位置情報取得部211〜214で取得された通信端末30の位置情報とアンテナヌルウェイトとを用いて、アンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンにおいてヌルが通信端末30の方向に向いているか否かを判定する機能を有している。
通信端末30の方向にヌルが向いているか否かの判定は、通信端末30の位置情報Vi(φ)と各アンテナについてのアンテナヌルウェイトAWiとを用いて表される数式が、式(2)に示される関係を満たしているか否かに基づいて行われる。
Figure 0005432538
受信と送信の伝搬路が同一であるとすると、通信端末30に対して各通信用アンテナから送信される無線信号は、各通信用アンテナについてのアンテナヌルウェイトAWiと各通信用アンテナにおける通信端末30の位置情報Vi(φ)と送信信号SK(t)との積で表される。そして、各通信用アンテナで構成されるアレーアンテナから通信端末30に送信される無線信号M(t)は、式(3)に示されるように、各通信用アンテナから送信される無線信号の和で表現されることになる。
Figure 0005432538
ここで、アンテナヌルウェイトAWiで形成される指向性パターンにおいて通信端末30の方向にヌルが向いている場合は、当該アンテナヌルウェイトAWiと通信端末30の位置情報Vi(φ)との積の総和が小さくなり、通信端末30に対する無線信号M(t)の振幅は小さくなる。
このため、本実施形態では、無線信号M(t)に含まれるアンテナヌルウェイトAWiと通信端末30の位置情報Vi(φ)との積の総和に対して閾値Cを設定し、当該積の総和が閾値Cよりも小さい場合に、当該アンテナヌルウェイトAWiで形成される指向性パターンでは通信端末30の方向にヌルが向いていると判定する。
すなわち、指向性判定部23では、式(2)の関係が満たされる場合は、当該アンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンにおいて通信端末30の方向にヌルが向いていると判定される。一方、式(2)の関係が満たされない場合は、当該アンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンにおいて通信端末30の方向にヌルが向いていないと判定される。
なお、上記式(2)中のCは、通信端末30の方向にヌルが向いているか否かを判定するための閾値であり、実機検証に基づいて取得される。
また、指向性判定部23は、判定結果に応じて、アンテナヌルウェイトまたはビームウェイトをウェイト設定部25に送る。例えば、指向性判定部23は、アンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンにおいてヌルが通信端末30の方向に向いていないと判定された場合は、当該アンテナヌルウェイトをウェイト設定部25に送る。
アンテナ設定制御部24は、指向性判定部23における判定結果を用いて、アンテナAJ1〜AJ4の中から受信用アンテナと通信用アンテナとを設定する機能を有している。
また、アンテナ設定制御部24は、送受信切替スイッチSW1および受信アンテナ設定スイッチSW2と協働して、アンテナを切り替える切替動作をも実行する。なお、アンテナ設定制御部24は、送受信切替スイッチSW1を介してアンテナAJ1〜AJ4ごとに送受信の切替制御を行うことができる。
ウェイト設定部25は、指向性判定部23から送られたアンテナヌルウェイト、またはビームウェイトを送信信号に乗算して(掛け合わせて)無線信号を生成する。例えば、通信端末30の方向にヌルが向かない指向性パターンを形成可能なアンテナヌルウェイトで無線信号を生成した場合、従属基地局20は、受信用アンテナの方向にヌルを向けつつ、通信端末30の方向にヌルを向けない指向性パターンで無線信号を送信可能となる。
このように、ウェイト設定部25は、指向性判定部23と協働して、通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御する指向性制御手段として機能する。
フレーム同期信号抽出部26は、受信用アンテナで受信された信号からフレーム同期信号を抽出する。従属基地局20Aでは、当該フレーム同期信号に基づいて基準基地局10の基準タイミング信号と同期した同期タイミング信号が生成され、当該同期タイミング信号に基づいてTDD方式で通信端末30との通信KTが行われる。これにより、各基地局10,20Aにおいて通信端末30との送受信のタイミングを合致させることが可能になる。
<従属基地局20Aの動作>
ここで、基地局間で同期をとるための無線通信KKを行う際の従属基地局20Aの動作について詳述する。図7は、無線通信KKを行う際の従属基地局20Aの動作を示すフローチャートである。
基地局間で同期をとる際には、従属基地局20AにおいてアンテナAJ1〜AJ4の設定処理が行われ、複数のアンテナAJ1〜AJ4の中から通信用アンテナ群と受信用アンテナとがそれぞれ設定される。
具体的には、図7に示されるようにステップSP11では、アンテナ設定制御部24によってアンテナの役割を仮設定するアンテナ仮設定処理が行われる。アンテナ仮設定処理では、複数のアンテナAJ1〜AJ4の中から通信用アンテナ群と受信用アンテナとがそれぞれ仮設定される。このように、アンテナ設定制御部24は、複数のアンテナAJ1〜AJ4における受信用アンテナおよび通信用アンテナの組合せを選択するアンテナ選択手段としての機能も有している。
ステップSP12では、受信信号解析部21Aの端末位置情報取得部211〜214のいずれかによって通信端末30の位置情報が取得される。例えば、ステップSP11において、アンテナAJ1が受信用アンテナに、アンテナAJ2〜AJ4が通信用アンテナにそれぞれ仮設定されたとすると、アンテナAJ2〜AJ4で構成されるアレーアンテナで通信端末30からの信号が受信される。そして、ステップSP12では、当該アレーアンテナの出力に基づいて端末位置情報取得部211で通信端末30の位置情報が取得される。
次のステップSP13では、指向性判定部23によって、ステップSP12で取得された通信端末30の位置情報とウェイト情報記憶部22に記憶されたアンテナヌルウェイトとを用いて、当該アンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンにおいて通信端末30の方向にヌルが向いているか否かが判定される。
そして、ステップSP13において、通信端末30の方向にヌルが向いていないと判定された場合は、ステップSP14に移行される。
ステップSP14では、アンテナ設定制御部24によって、ステップSP11で仮設定されたとおりにアンテナの役割が決定される。例えば、ステップSP11でアンテナAJ1が受信用アンテナに仮設定され、アンテナAJ2〜AJ4が通信用アンテナに仮設定されていた場合は、アンテナAJ1が受信用アンテナに、アンテナAJ2〜AJ4が通信用アンテナにそれぞれ決定される。このように、アンテナ設定制御部24は、アンテナ選択手段で選択された組合せ通りに、受信用アンテナおよび通信用アンテナを設定する組合せ決定手段としての機能も有している。そして、ステップSP13で用いられたアンテナヌルウェイトが、送信信号に乗算するアンテナヌルウェイトとして用いられる。
一方、ステップSP13において、通信端末30の方向にヌルが向いていると判定された場合は、ステップSP11で仮設定されたアンテナの役割は不適であるとされ、ステップSP15に移行される。
ステップSP15では、アンテナ設定制御部24によって全てのアンテナAJ1〜AJ4を受信用アンテナとして仮設定済みか否かが判定される。
ステップSP15において設定済みでないと判定された場合は、ステップSP11に移行され、アンテナ仮設定処理が再度実行され、複数のアンテナAJ1〜AJ4における受信用アンテナおよび通信用アンテナの組合せが変更される。例えば、前回実行されたステップSP11において、アンテナAJ1が受信用アンテナに、アンテナAJ2〜AJ4が通信用アンテナにそれぞれ仮設定されていた場合は、アンテナAJ2が受信用アンテナに、アンテナAJ1,AJ3,AJ4が通信用アンテナにそれぞれ仮設定される。そして、上述のステップSP12およびステップSP13を経て再度仮設定されたアンテナの役割は適切であるか否かが判定される。
このように、アンテナ選択処理では、アンテナの組合せを順次変更して通信端末30の方向にヌルが向かないアンテナヌルウェイトが特定され、受信用アンテナおよび通信用アンテナの組合せが決定される。これによれば、通信端末30の方向にヌルが向かないアンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンで従属基地局20Aと通信端末30との通信KTを行うことができるので、従属基地局20Aと通信端末30との間の通信性能を向上させた、安定した通信を実現することができる。
一方、ステップSP15において、全てのアンテナAJ1〜AJ4を受信用アンテナとして仮設定済みと判定された場合は、ステップSP16に移行される。
ステップSP16では、アンテナ設定制御部24によって全てのアンテナAJ1〜AJ4が通信用アンテナとして設定される。
ステップSP17では、受信信号解析部21Aのビームウェイト算出部215によってビームウェイトの算出処理が行われる。そして、算出されたビームウェイトが送信信号に乗算されるウェイトとして用いられる。
このように、従属基地局20Aでは、複数のアンテナAJ1〜AJ4のうちいずれのアンテナも受信用アンテナとして設定できない場合は、基地局間の同期をとるための無線通信KKが中止され、通信端末30との通信KTが優先される。
以上のように、無線通信システム1Aは、複数のアンテナAJ1〜AJ4を有する従属基地局20Aと、従属基地局20Aへ所定信号を送信する基準基地局10とを備えている。そして、従属基地局20Aは、複数のアンテナAJ1〜AJ4のうち、少なくとも1のアンテナを所定信号の受信用アンテナに設定し、複数のアンテナAJ1〜AJ4のうち、少なくとも2のアンテナを通信端末30との通信用アンテナに設定するアンテナ設定制御部24と、通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性の落ち込み部分を受信用アンテナの方向に向ける指向性制御手段とを有している。このような無線通信システム1Aによれば、通信用アンテナから通信端末30に送信された信号が受信用アンテナで受信されることを回避することができるので、従属基地局20Aが基準基地局10から送信された同期信号を受信している間、従属基地局20Aが通信端末30と通信できる可能性を高めることができる。
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態に係る従属基地局20Aでは、アンテナヌルウェイトとしてウェイト情報記憶部22に予め記憶されているアンテナヌルウェイトが用いられていたが、第2実施形態に係る従属基地局20Bでは、受信信号解析部21Bにおいてアンテナヌルウェイトが算出される。図8は、従属基地局20Bの機能構成図である。図9は、受信信号解析部21Bの詳細構成を示す図である。
なお、第2実施形態に係る従属基地局20Bは、受信信号解析部21Bにおいてアンテナヌルウェイト算出部216〜219を有する点、ウェイト情報記憶部22を有していない点以外は、従属基地局20Aとほぼ同様の構造および機能(図1、図5および図6参照)を有しており、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、従属基地局20Bは、受信信号解析部21B、指向性判定部23、アンテナ設定制御部24、ウェイト設定部25、およびフレーム同期信号抽出部26を備えている。
受信信号解析部21Bは、アンテナAJ1〜AJ4で受信した信号に基づいてウェイトを演算する機能を有している。具体的には、図9に示されるように、受信信号解析部21Bは、端末位置情報取得部211〜214とビーム用ウェイト算出部215とアンテナヌルウェイト算出部216〜219とを有している。
端末位置情報取得部211〜214は、上述のとおり、通信用アンテナ群で受信される通信端末30からの信号に基づいて、通信端末30の位置情報を取得する機能を有している。
ビームウェイト算出部215は、上述のとおり、全てのアンテナAJ1〜AJ4で受信される通信端末30からの信号に基づいて、通信端末30にビームを向ける指向性パターンを形成するためのビームウェイトを算出する機能を有している。
アンテナヌルウェイト算出部216〜219は、受信用アンテナの方向にヌルを向ける指向性パターンを形成するためのアンテナヌルウェイトを算出する機能を有している。アンテナヌルウェイトを算出する際には、アンテナヌルウェイトの算出に用いる信号が受信用アンテナから送信され、アンテナヌルウェイト算出部216〜219では、通信用アンテナ群で受信された受信用アンテナからの信号に基づいてアンテナヌルウェイトが算出される。
また、アンテナヌルウェイト算出部216〜219は、通信用アンテナ群の組合せに各々対応して設けられており、各組合せに応じた(受信用アンテナに応じた)アンテナヌルウェイトをそれぞれ算出する。
なお、指向性判定部23、アンテナ設定制御部24、ウェイト設定部25、およびフレーム同期信号抽出部26は、第1実施形態と同様の機能を有しているため、その説明を省略する。
ここで、基地局間で同期をとるための無線通信KKを行う際の従属基地局20Bの動作について詳述する。図10は、無線通信KKを行う際の従属基地局20Bの動作を示すフローチャートである。
図10に示されるように、従属基地局20Bでは、ステップSP11においてアンテナ設定制御部24によってアンテナの役割を仮設定するアンテナ仮設定処理が行われ、ステップSP12において、受信信号解析部21Bの端末位置情報取得部211〜214のいずれかによって通信端末30の位置情報が取得される。
そして、ステップSP51では、受信信号解析部21Bのアンテナヌルウェイト算出部216〜219によってアンテナヌルウェイトの算出処理が行われる。例えば、ステップSP11において、アンテナAJ1が受信用アンテナに仮設定され、アンテナAJ2〜AJ4が通信用アンテナに仮設定された場合を想定する。この場合、ステップSP51では、受信用アンテナ(アンテナAJ1)からの信号がアンテナAJ2〜AJ4で構成されるアレーアンテナで受信され、当該アレーアンテナでの受信信号に基づいて受信用アンテナの方向にヌルを向ける指向性パターンを形成可能なアンテナヌルウェイトがアンテナヌルウェイト算出部216によって算出される。
次のステップSP13では、指向性判定部23によって、ステップSP12で取得された通信端末30の位置情報とステップSP51で算出されたアンテナヌルウェイトとを用いて、当該アンテナヌルウェイトで形成される指向性パターンにおいて通信端末30の方向にヌルが向いているか否かが判定される。
そして、ステップSP13において、通信端末30の方向にヌルが向いていないと判定された場合は、ステップSP14に移行され、ステップSP11で仮設定されたとおりにアンテナの役割が決定される。そして、ステップSP13の比較に用いられたアンテナヌルウェイトが送信信号に乗算するアンテナヌルウェイトとして用いられる。
一方、ステップSP13において、通信端末30の方向にヌルが向いていると判定された場合は、ステップSP15に移行される。
ステップSP15では、アンテナ設定制御部24によって全てのアンテナAJ1〜AJ4を受信用アンテナとして仮設定済みか否かが判定される。
ステップSP15において設定済みでないと判定されれば、ステップSP11に移行され、全てのアンテナAJ1〜AJ4が受信用アンテナとして仮設定済みとなるか、或いは通信端末30の方向にヌルが向かないアンテナヌルウェイトが取得されるまで、ステップSP11〜ステップSP15の処理が繰り返し実行される。
このように、アンテナ選択処理では、アンテナの組合せを順次変更して通信端末30の方向にヌルが向かないアンテナヌルウェイトが特定され、受信用アンテナおよび通信用アンテナの組合せが決定される。
一方、ステップSP15において、全てのアンテナAJ1〜AJ4を受信用アンテナとして仮設定済みと判定された場合は、ステップSP16に移行され、アンテナ設定制御部24によって全てのアンテナAJ1〜AJ4が通信用アンテナとして設定される。
ステップSP17では、受信信号解析部21Bのビームウェイト算出部215によってビームウェイトの算出処理が行われる。そして、算出されたビームウェイトが送信信号に乗算されるウェイトとして用いられる。
このように、従属基地局20Bでは、複数のアンテナAJ1〜AJ4のうちいずれのアンテナも受信用アンテナとして設定できない場合は、基地局間の同期をとるための無線通信KKが中止され、通信端末30との通信KTが優先される。
以上のように、従属基地局20Bは、アンテナヌルウェイトを算出するアンテナヌルウェイト算出部216〜219を有しているので、従属基地局20Bの設置当初から周囲環境が変化した場合、あるいは従属基地局20Bにおける各アンテナAJ1〜AJ4の位置関係が変化した場合においても、環境変化に対応した適切なアンテナヌルウェイトを取得することができる。これによれば、周囲環境が変化した場合でも、通信用アンテナから通信端末30に送信された信号が受信用アンテナで受信される可能性を低減させることができる。
<3.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態において、従属基地局20A,20Bにおける受信用アンテナが決定された場合、基準基地局10は、当該受信用アンテナに対してビーム制御を行ってもよい。図11は、変形例に係る無線通信システム1Bの構成を示す図である。
具体的には、図11に示される無線通信システム1Bでは、従属基地局20A,20Bにおける受信用アンテナが決定された場合、複数のアンテナAJ1〜AJ4のうちいずれのアンテナが受信用アンテナであるかの情報(「アンテナ情報」とも称する)がネットワーク等の経路(伝送手段)RUを介して基準基地局10に伝えられる。
そして、基準基地局10は、各アンテナAK1〜AK4で構成されるアレーアンテナのウェイトを制御して当該アレーアンテナの指向性を変化させる指向性制御部を有し、当該指向性制御部によって、従属基地局20の受信用アンテナの方向に指向性の強い部分(「ビーム」とも称する)を向けるようにビーム制御(ビームステアリング)が行われる。なお、当該ビーム制御を行うためのウェイトは、受信用アンテナとして設定されうる従属基地局20の各アンテナに対応して予め取得され、基準基地局10の記憶部に記憶されている。
変形例に係る無線通信システム1Bによれば、受信用アンテナの方向にビームを向けることができるので、基地局間の通信性能を向上させることができる。
また、上記各実施形態では、従属基地局20A,20Bにおけるアンテナの素子数を4本にしていたが、これに限定されない。
具体的には、従属基地局20A,20Bは、受信用アンテナとして少なくとも1本、送信用アンテナとして少なくとも2本の計3本のアンテナを有していればよい。
また、上記各実施形態では、従属基地局20が備える複数のアンテナのうち、1本の受信用アンテナを除いた残り全てのアンテナを送信用アンテナとして用いていたが、これに限定されない。具体的には、受信用アンテナを除いた残りのアンテナのうち、少なくとも2本のアンテナを通信用アンテナとして用いてもよい。
また、上記各実施形態における基地局間の無線通信KKでは、基準基地局10から従属基地局20A,20Bに同期信号が送信されていたがこれに限定されず、他の信号が送信されてもよい。
1A,1B 無線通信システム
10 基準基地局
20A,20B 従属基地局
30 通信端末
AJ1〜AJ4 従属基地局のアンテナ素子(アンテナ)
21A,21B 受信信号解析部
22 ウェイト情報記憶部
23 指向性判定部
24 アンテナ設定制御部
25 ウェイト設定部
211〜214 端末位置情報取得部
216〜219 アンテナヌルウェイト算出部

Claims (8)

  1. 複数のアンテナを有する第1基地局と、
    前記第1基地局へ所定信号を送信する第2基地局と、
    を備え、
    前記第1基地局は、
    前記複数のアンテナのうち、少なくとも1のアンテナを前記所定信号の受信用アンテナに設定すること、前記複数のアンテナのうち、少なくとも2のアンテナを通信端末との通信用アンテナに設定することが可能なアンテナ設定制御手段と、
    前記通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御して、前記受信用アンテナの方向に当該指向性の落ち込み部分を向けることができる指向性制御手段と、
    前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いているか否かを判定する判定手段と、
    を有し、
    前記アンテナ設定制御手段は、
    前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの組合せを選択するアンテナ選択手段と、
    前記判定手段によって前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていないと判定された場合、前記アンテナ選択手段で選択された前記組合せ通りに、前記複数のアンテナの中から前記受信用アンテナと前記通信用アンテナとを設定する組合せ決定手段と、
    を有し、
    前記アンテナ設定制御手段は、前記判定手段によって、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの全ての組合せにおいて、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていると判定された場合、前記複数のアンテナの全てを前記通信用アンテナとして設定する無線通信システム。
  2. 前記第1基地局は、
    前記アレーアンテナで受信された前記通信端末からの受信信号に基づいて、前記通信端末の位置に関する位置情報を取得する位置情報取得手段さらに有し、
    前記判定手段は、前記判定にあたり、前記位置情報と、前記受信用アンテナの方向に前記指向性の落ち込み部分を向ける指向性パターンを形成するためのウェイトとを用いる請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第1基地局は、予め取得された前記ウェイトを記憶する記憶手段をさらに有する請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記第1基地局は、前記アレーアンテナで受信される前記受信用アンテナからの信号に基づいて、前記ウェイトを算出するウェイト算出手段をさらに有する請求項に記載の無線通信システム。
  5. 前記第2基地局は、GPS衛からのGPS信号を受信する受信手段を有し、
    前記第2基地局は、前記GPS信号に基づいて基準タイミング信号を生成し、当該基準タイミング信号に基づいてTDD方式で前記通信端末との通信を行うとともに、当該基準タイミング信号を特定するための同期信号を前記所定信号として出力し、
    前記第1基地局は、前記同期信号に基づいて前記基準タイミング信号に同期したタイミング信号を生成し、当該タイミング信号に基づいてTDD方式で前記通信端末との通信を行う請求項1から請求項4のいずれかに記載の無線通信システム。
  6. 前記無線通信システムは、前記第1基地局の前記受信用アンテナに関するアンテナ情報を前記第1基地局から前記第2基地局に送る伝送手段をさらに備え、
    前記第2基地局は、
    複数のアンテナで構成されるアレーアンテナと、
    前記アンテナ情報に基づいて、前記受信用アンテナの方向に前記アレーアンテナの指向性の高い部分が向くように前記指向性を制御する指向性制御手段と、
    を有する請求項1から請求項5のいずれかに記載の無線通信システム。
  7. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナのうち、少なくとも1のアンテナを他の基地局から送信される所定信号の受信用アンテナに設定すること、前記複数のアンテナのうち、少なくとも2のアンテナを通信端末との通信用アンテナに設定することが可能なアンテナ設定制御手段と、
    前記通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御して、前記受信用アンテナの方向に当該指向性の落ち込み部分を向けることができる指向性制御手段と、
    前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いているか否かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記アンテナ設定制御手段は、
    前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの組合せを選択するアンテナ選択手段と、
    前記判定手段によって前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていないと判定された場合、前記アンテナ選択手段で選択された前記組合せ通りに、前記複数のアンテナの中から前記受信用アンテナと前記通信用アンテナとを設定する組合せ決定手段と、
    を有し、
    前記アンテナ設定制御手段は、前記判定手段によって、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの全ての組合せにおいて、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていると判定された場合、前記複数のアンテナの全てを前記通信用アンテナとして設定する基地局
  8. a)基地局に設けられた複数のアンテナのうち、少なくとも1のアンテナを前記基地局とは異なる他の基地局から送信される所定信号の受信用アンテナに設定し、前記複数のアンテナのうち、少なくとも2のアンテナを通信端末との通信用アンテナに設定する工程と、
    b)前記通信用アンテナで構成されるアレーアンテナの指向性を制御して、前記受信用アンテナの方向に前記指向性の落ち込み部分を向ける工程と、
    c)前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いているか否かを判定する工程と、
    を備え、
    前記工程a)は、
    a−1)前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの組合せを選択する工程と、
    a−2)前記工程c)によって前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていないと判定された場合、前記工程a−1)で選択された前記組合せ通りに、前記複数のアンテナの中から前記受信用アンテナと前記通信用アンテナとを設定する工程と、
    を有し、
    d)前記工程c)によって、前記複数のアンテナにおける前記受信用アンテナおよび前記通信用アンテナの全ての組合せにおいて、前記指向性の落ち込み部分が前記通信端末の方向に向いていると判定された場合、前記複数のアンテナの全てを前記通信用アンテナとして設定する工程をさらに備える無線通信方法
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