以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。
この遊技領域の中央位置上方には、識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示装置4が設けられている。特別図柄表示装置4の下方には、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示や所定の演出表示となる画像表示などを行うことができる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7や、普通図柄表示器40が設けられている。普通図柄表示器40は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21(図3)によって検出されたことを実行条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり(普通当り)、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞により始動条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成され、各々が識別可能な複数種類の識別情報として機能する特別図柄を可変表示する。各特別図柄には、例えば各図柄が示す数字と同一の番号といった、各々の特別図柄に対応した図柄番号が付されている。なお、特別図柄表示装置4は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、例えば「00」〜「99」を示す数字など、より多種類の図柄を可変表示するように構成されていてもよい。
特別図柄表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、特別図柄表示装置4にて特図ゲームでの確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になると、特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的な一例として、「3」あるいは「7」を示す特別図柄を大当り図柄とし、それ以外の数値を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄として大当り図柄である「3」あるいは「7」を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7の開閉板により、所定の開放期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において大入賞口が開放され、開放されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球が受け止められて大入賞口への入賞が可能となり、その後に大入賞口を閉鎖することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。
この実施の形態では、「3」を示す特別図柄を通常大当り図柄とし、「7」を示す特別図柄を確変大当り図柄とする。特図ゲームにおける可変表示結果として、通常大当り図柄が停止表示されたときには通常大当りとなる一方で、確変大当り図柄が停止表示されたときは所定の特別表示結果としての確変大当りとなる。確変大当りとなったときには、その確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変遊技状態となる。この確変遊技状態では、特図ゲームにおいて可変表示結果として大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。さらに、確変遊技状態には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞しやすさが通常遊技状態と同程度である第1確変遊技状態と、通常遊技状態に比べて始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなる第2確変遊技状態とが含まれている。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄が停止表示されて大当りとなる確率が、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。ここで、この実施の形態では、確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数の特図ゲームが実行される以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変遊技状態が終了する場合がある。
例えば、第2確変遊技状態では、普通図柄表示器40による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加してもよい。このように、第1確変遊技状態では、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる確率が通常遊技状態に比べて高いという点で、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利である。また、第2確変遊技状態では、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる確率が通常遊技状態に比べて高い点に加え、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなるという点で、通常遊技状態及び第1確変遊技状態よりも遊技者にとって有利である。確変大当りには、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りと、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りとがある。
また、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、または、大当りとなる特図ゲームの実行が開始されるまで、継続して時間短縮制御(時短制御)が行われる時間短縮状態となるようにしてもよい。時短制御が行われる時間短縮状態では、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定特別図柄が停止表示されるまでの時間である可変表示時間が、通常遊技状態よりも短くなるように制御される。あるいは、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態とともに時間短縮状態となるのに対して、特図ゲームにおける可変表示結果が通常大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態とはならずに時間短縮状態となるようにしてもよい。もしくは、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、時間短縮状態とはならずに確変遊技状態となるのに対して、特図ゲームにおける可変表示結果が通常大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態とはならずに時間短縮状態となるようにしてもよい。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を変動可能に表示する可変表示を行う。具体的な一例として、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。そして、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の変動表示(例えば切換表示やスクロール表示)を開始させ、その後、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定飾り図柄となる飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果となる飾り図柄の組合せが停止表示(導出表示)される。
図2は、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて変動可能に表示される飾り図柄の一例を示す図である。この実施の形態では、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて、「1」〜「8」の数字を示す青色の図柄や、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す赤色の図柄が、変動可能に表示される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、例えば「1」〜「8」の数字を示す図柄を順番に表示し、「8」の数字を示す図柄に続いて「1」の数字を示す図柄を表示することで、飾り図柄の可変表示が行われる。このとき、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す図柄については、青色の図柄と赤色の図柄が交互に出現するように表示してもよい。あるいは、通常の可変表示中は青色の図柄のみが出現するように表示して、確定飾り図柄が赤色の図柄である場合に限り、確定飾り図柄の導出表示時において赤色の図柄に差し替えて表示するようにしてもよい。なお、後述する停止準備処理などにおいて、飾り図柄の差し替えが行われる場合があり、このときには「1」〜「8」の数字を示す図柄が順番通りに変動表示されないことがある。
特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が導出表示された大当りが発生する場合には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示される。したがって、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示された後に、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されることになる。
この実施の形態では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される「1」〜「8」の数字を示す飾り図柄のうちで、奇数である「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す青色及び赤色の図柄を確変大当り用の飾り図柄(確変図柄)とし、偶数である「0」、「2」、「4」及び「8」の数字を示す青色の飾り図柄を通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)とする。
飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の確変図柄が停止表示されたときや、後述する確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として確変図柄が停止表示されるときには、確変大当りとなる。すなわち、この実施の形態における確変大当りには、飾り図柄の可変表示結果として同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることのほかに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として確変図柄が停止表示されるなどして遊技状態が確変遊技状態となる旨の報知が行われることが、含まれている。他方、飾り図柄における可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の通常図柄が停止表示され、その後、後述する確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として通常図柄が停止表示されるときには、通常大当りとなる。すなわち、この実施の形態における通常大当りとは、飾り図柄の可変表示結果として同一の通常図柄からなる通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示され、なおかつ、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として通常図柄が停止表示されるなどして遊技状態が確変遊技状態にはならない旨の報知が行われることである。
また、確変図柄のうちで、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す青色の図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の図柄が揃う第1確変大当り組合せとなることや、確変再抽選演出あるいは有利開放再抽選演出での再抽選結果として停止表示されることにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りとなったことを示す第1確変図柄である。他方、確変図柄のうちで、「1」、「3」、「5」及び「7」の数字を示す赤色の図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の図柄が揃う第2確変大当り組合せとなることや、有利開放再抽選演出での再抽選結果として停止表示されることにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りとなったことを示す第2確変図柄である。
画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数としての保留記憶数(特図保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、特図保留記憶数が1加算されたときには、通常青色であった表示部位のうちの1つ(例えば青色となっている表示部位のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。また、特図保留記憶数が1減算されたときには、赤色表示されている表示部位のうちの1つ(例えば赤色となっている表示部位のうち右端の表示部位)を青色表示に戻す。あるいは、特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。また、特図保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を、画像表示装置5の表示領域に配置された特別図柄始動記憶表示エリアとは別個に設けるようにしてもよい。
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド81(図3)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと進入した遊技球は、始動口スイッチ22(図3)によって検出され、その検出に基づき特図ゲームを実行するための実行条件(始動条件)が成立する。始動口スイッチ22によって遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば4個)の賞球の払い出しが行われる。
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3)によって入賞領域となる大入賞口を開成・閉成制御する開閉板を備えて構成される。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、大入賞口を閉成した状態にある。他方、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイド82によって大入賞口を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。特別可変入賞球装置7にて開閉板により開成された大入賞口内へと遊技球が進入した場合には、カウントスイッチ24(図3)によって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば「15」)の賞球の払出が行われる。なお、大入賞口に入賞して遊技盤2の背面に導かれた遊技球のうち一方の領域(V入賞領域;特別領域)に入ったものはV入賞スイッチ23(図3)で検出された後にカウントスイッチ24で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ24で検出されるようにしてもよい。この場合、遊技盤2の背面には、大入賞口内の経路を切り替えるためのソレノイドが設けられていてもよい。あるいは、V入賞領域を設けずに、大当り遊技状態における最終ラウンド以外のラウンドでは、常に次のラウンドへと移行できるようにしてもよい。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力する効果音発生装置としてのスピーカ8L、8Rが設けられている。さらに遊技領域周辺部には、電飾部材としての遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7等)の周囲には電飾部材に含まれる装飾用LEDが設置されていてもよい。遊技機用枠3の左下部位置には、遊技者が操作可能な操作ボタン31が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような電源基板10、主基板11、演出制御基板12、表示制御基板13、払出制御基板15、発射制御基板17といった、各種の制御基板が搭載されている。主基板11と演出制御基板12との間には、主基板11から演出制御基板12へと伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板18なども設けられている。また、払出制御基板15とカードユニット70との間には、インタフェース基板20が介在している。
電源基板10は、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板15等の各制御基板と独立して設置され、パチンコ遊技機1内の各制御基板及び機構部品が使用する電圧を生成する。例えば、電源基板10では、図4に示すように、AC24V、VLP(直流+24V)、VSL(直流+30V)、VDD(直流+12V)、VCC(直流+5V)及びVBB(直流+5V)を生成する。電源基板10は、例えば図4に示すように、変圧回路201と、直流電圧生成回路202と、電源監視回路203と、クリアスイッチ204とを備えて構成されている。また、電源基板10には、バックアップ電源となるコンデンサが設けられていてもよい。このコンデンサは、例えばVBB(直流+5V)の電源ラインから充電されるものであればよい。加えて、電源基板10には、パチンコ遊技機1内の各制御基板及び機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチが設けられていてもよい。あるいは、電源スイッチは、パチンコ遊技機1において、電源基板10の外に設けられていてもよい。
変圧回路201は、例えば商用電源が入力側(一次側)に印加されるトランスや、トランスの入力側に設けられた過電圧保護回路としてのバリスタなどを備えて構成されたものであればよい。ここで、変圧回路201が備えるトランスは、商用電源と電源基板10の内部とを電気的に絶縁するためのものであればよい。変圧回路201は、その出力電圧として、AC24Vを生成する。直流電圧生成回路202は、例えばAC24Vを整流素子で整流昇圧することによってVSLを生成する整流平滑回路を含んでいる。VSLは、ソレノイド駆動用の電源電圧として用いられる。また、直流電圧生成回路202は、例えばAC24Vを整流素子で整流することによってVLPを生成する整流回路を含んでいる。VLPは、ランプ点灯用の電源電圧として用いられる。加えて、直流電圧生成回路202は、例えばVSLに基づいてVDDおよびVCCを生成するDC−DCコンバータを含んでいる。このDC−DCコンバータは、例えば1つまたは複数のスイッチングレギュレータと、そのスイッチングレギュレータの入力側に接続された比較的大容量のコンデンサとを含み、外部からパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VBB等の直流電圧が比較的緩やかに低下するように構成されたものであればよい。VDDは、例えばゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、V入賞スイッチ23、カウントスイッチ24といった、遊技媒体を検出する各種スイッチに供給され、これらのスイッチを作動させるために用いられる。
図4に示すように、変圧回路201から出力されたAC24Vは、例えば所定のコネクタや電源ラインを介して、払出制御基板15へと伝送される。VLPは、例えば所定のコネクタや電源ラインを介して、演出制御基板12へと伝送される。VSL、VDD及びVCCは、例えば所定のコネクタや電源ラインを介して、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板15及び発射制御基板17へと伝送される。VBBは、例えば所定のコネクタや電源ラインを介して、主基板11及び払出制御基板15へと伝送される。なお、表示制御基板13には、演出制御基板12を経由して各電圧が供給されてもよい、電源基板10から直接に必要な電圧の供給を受けてもよい。
電源監視回路203は、例えば停電監視リセットモジュールICを用いて構成され、電源断信号を出力する電源監視手段を実現する回路である。例えば、電源監視回路203は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧(一例としてVLP)が所定値(一例として+20V)以下になった期間が、予め決められている時間(一例として56ミリ秒)以上継続したときに、電源断信号を出力する。あるいは、電源監視回路203は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧が所定値以下になると、直ちに電源断信号を出力するようにしてもよい。電源断信号は、例えばローレベルとなることでオン状態となる電気信号であればよい。電源監視回路203から出力された電源断信号は、例えば電源基板10に搭載された出力ドライバ回路によって増幅された後に所定のコネクタや信号ラインを介して、払出制御基板15へと伝送される。この電源断信号は、払出制御基板15を経由して主基板11に入力されればよい。なお、外部からパチンコ遊技機1に供給される電力の供給停止を検出するための条件としては、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧が所定値以下になったことに限られず、外部からの電力が途絶えたことを検出できる任意の条件であればよい。例えば、AC24V等の交流波そのものを監視して交流波が途絶えたことを検出条件としてもよいし、交流波をデジタル化した信号を監視して、デジタル信号が平坦になったことをもって交流波が途絶えたことの検出条件としてもよい。
また、電源監視回路203は、例えば所定電圧(一例としてVCC)が所定値(一例として+5V)以下になったときに、リセット信号を出力してもよい。リセット信号は、例えばローレベルとなることでオン状態となる電気信号であればよい。電源監視回路203から出力されたリセット信号は、例えば電源基板10に搭載された出力ドライバ回路によって増幅された後に所定のコネクタや信号ラインを介して、主基板11、演出制御基板12及び払出制御基板15などの各制御基板へと伝送される。なお、リセット信号を出力する回路は、電源監視回路203とは別個に設けられたウォッチドッグタイマ内蔵IC、あるいはシステムリセットICなどを用いて構成されてもよい。
パチンコ遊技機1への電力供給が停止するときには、電源監視回路203が、電源断信号を出力(ローレベルに設定)してから所定期間が経過したときに、リセット信号を出力(ローレベルに設定)する。ここでの所定期間は、例えば主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御基板15に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ150が、後述する電源断処理(図56に示すステップS26のメイン側電源断処理、及び図87に示すステップS920の払出側電源断処理)を実行するのに十分な時間であればよい。すなわち、電源監視回路203は、停電信号としての電源断信号を出力した後、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ150が所定の電源断処理を実行完了してから、動作停止信号としてのリセット信号を出力(ローレベルに設定)する。電源監視回路203から出力されたリセット信号を受信した遊技制御用マイクロコンピュータ100や払出制御用マイクロコンピュータ150は、動作停止状態となり、各種の制御処理の実行が停止される。また、パチンコ遊技機1への電力供給が開始され、例えば所定電圧(一例としてVCC)が所定値(一例として+5V)を超えたときに、電源監視回路203はリセット信号の出力を停止(ハイレベルに設定)する。
図5は、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたとき、及び電力供給が停止するときにおける、AC24V、VLP、VCC、リセット信号及び電源断信号の状態を、模式的に示すタイミング図である。図5に示すように、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに、VLP及びVCCは徐々に規定値(直流+24V及び直流+5V)に達する。このとき、VLPが第1の所定値を超えると、電源監視回路203は電源断信号の出力を停止(ハイレベルに設定)してオフ状態とする。また、VCCが第2の所定値を超えると、電源監視回路203はリセット信号の出力を停止(ハイレベルに設定)してオフ状態とする。他方、パチンコ遊技機1への電力供給が停止するときに、VLP及びVCCは徐々に低下する。このとき、VLPが第1の所定値にまで低下すると、電源監視回路203は電源断信号をオン状態として出力(ローレベルに設定)する。また、VCCが第2の所定値にまで低下すると、電源監視回路203はリセット信号をオン状態として出力(ローレベルに設定)する。
図4に示す電源基板10が備えるクリアスイッチ204は、例えば押しボタン構造を有し、押下などの操作に応じてクリア信号を出力する。クリア信号は、例えばローレベルとなることでオン状態となる電気信号であればよい。クリアスイッチ204から出力されたクリア信号は、例えば所定のコネクタや信号ラインを介して、主基板11へと伝送される。このクリア信号は、主基板11を経由して払出制御基板15に入力されればよい。また、クリアスイッチ204の操作がなされていないときには、クリア信号の出力を停止(ハイレベルに設定)する。なお、クリアスイッチ204は、押しボタン構造以外の他の構成(例えばスライドスイッチ構造やトグルスイッチ構造、ダイヤルスイッチ構造など)であってもよい。
図3に示す主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12や払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示を制御する一方で、普通図柄表示器40の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示器40における普通図柄の変動表示を制御する。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、V入賞スイッチ23、カウントスイッチ24からの検出信号を受信するための配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、V入賞スイッチ23、カウントスイッチ24は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。加えて、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御を行うための指令信号をソレノイド81に伝送する配線や、特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行うための指令信号をソレノイド82に伝送する配線が接続されている。さらに、主基板11には、特別図柄表示装置4や普通図柄表示器40の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、中継基板18によって中継される。主基板11には、例えば中継基板18対応の主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板18を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板18から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板18の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板18には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板18への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、中継基板18において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような中継基板18を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図6は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図6に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図6に示す例において、コマンド80XXhは、特別図柄表示装置4による特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。なお、XXhは不特定の16進数であるであることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示開始コマンドでは、例えば図7に示すように、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンなどに対応して異なるEXTデータが設定される。この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとして、通常ハズレパターンが複数種類用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後に大当り組合せまたはハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとして、リーチパターンが複数種類用意されている。
ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる(例えば「7」の数字を示す飾り図柄)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にてキャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。
また、図7に示すように、可変表示開始コマンドでは、確変再抽選演出を実行するか否かに対応して異なるEXTデータが設定される。ここで、確変再抽選演出とは、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの飾り図柄を導出表示させたことに対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態となるとなるか否かの再抽選結果を報知する演出動作である。具体的な一例として、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示した後、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中の所定タイミングなどにおいて、確変再抽選演出が実行される旨を示す報知画像を画像表示装置5に表示させる。これにより、通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された場合でも遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。これに続いて、例えば画像表示装置5にて飾り図柄を可変表示させ、所定期間経過後、通常大当り組合せの飾り図柄または確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。この結果として確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりが行われた旨の報知演出が実行される。その一方で、通常大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりは行われなかった旨の報知演出が実行される。なお、再抽選を行う際には、可変表示結果として導出表示された通常大当り組合せの確定飾り図柄を再び可変表示させるものに限らず、所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行った後に、通常図柄または確変図柄を停止表示させることで、遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かを報知するものでもよい。また、飾り図柄の表示態様によることなく、遊技状態が確変遊技状態となるか否かを報知するアニメ画像などを表示するようにしてもよい。例えば画像表示装置5にてルーレットゲームを開始させ、回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入ったときには、「確変!!」という画像を表示して、遊技状態が確変遊技状態となることを報知する一方で、投入されたボールが「偶数」に入ったときには、「残念!!」という画像を表示して、遊技状態が通常遊技状態となることを報知するようにしてもよい。
図6に示すコマンド90XXhは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果の種類などを示す表示結果通知コマンドである。表示結果通知コマンドでは、例えば図8に示すように、飾り図柄の可変表示や確変再抽選演出あるいは有利開放再抽選演出などの実行結果として停止表示される飾り図柄の表示結果が、リーチとならずにハズレとなる通常ハズレであるか、リーチとなった後にハズレとなるリーチハズレであるか、通常図柄が停止表示される通常大当りであるか、第1確変図柄が停止表示される第1確変大当りであるか、第2確変図柄が停止表示される第2確変大当りであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。
また、図8に示すように、表示結果通知コマンドでは、飾り図柄の可変表示における表示結果が大当りとなる場合には、有利開放再抽選演出を実行するか否かに対応して異なるEXTデータが設定される。ここで、有利開放再抽選演出とは、飾り図柄の可変表示結果や確変再抽選演出の実行結果として通常大当り組合せの飾り図柄あるいは第1確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させたことに対応して、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となるとなるか否かの再抽選結果を報知する演出動作である。具体的な一例として、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄あるいは第1確変大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示した後、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中にて、例えば確変再抽選演出の実行期間よりも後になる所定タイミングなどにおいて、有利開放再抽選演出が実行される旨を示す報知画像を画像表示装置5に表示させる。これにより、通常大当り組合せの確定飾り図柄や第1確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された場合でも遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。これに続いて、例えば画像表示装置5にて飾り図柄を可変表示させ、所定期間経過後、通常大当り組合せの飾り図柄または第1確変大当り組合せの飾り図柄または第2確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。この結果として第2確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりが行われた旨の報知演出が実行される。その一方で、通常大当り組合せの飾り図柄や第1確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりは行われなかった旨の報知演出が実行される。なお、再抽選を行う際には、可変表示結果として導出表示された通常大当り組合せの飾り図柄や第1確変大当り組合せの飾り図柄を再び可変表示させるものに限らず、所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行った後に、通常図柄または第1確変図柄または第2確変図柄を停止表示させることで、遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かを報知するものでもよい。また、飾り図柄の表示態様によることなく、遊技状態が第2確変遊技状態となるか否かを報知するアニメ画像などを表示するようにしてもよい。例えば画像表示装置5にてルーレットゲームを開始させ、回転するルーレットに投入されたボールが「赤色」に入ったときには、「有利開放!!」という画像を表示して、遊技状態が第2確変遊技状態となることを報知する一方で、投入されたボールが「青色」に入ったときには、「通常開放!!」という画像を表示して、遊技状態が第2確変遊技状態とはならないことを報知するようにしてもよい。
加えて、表示結果通知コマンドでは、飾り図柄の可変表示における表示結果がリーチハズレとなる場合には、例えば「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」といった表示結果の種類に対応して、異なるEXTデータが設定される。
ここで、「リーチハズレ(2図柄前)」の場合には、例えば「左」、「右」の各可変表示部で停止表示されてリーチを構成する同一の飾り図柄の2つ前の飾り図柄が「中」の可変表示部で停止表示されることで飾り図柄の可変表示結果となる。「リーチハズレ(1図柄前)」の場合には、リーチを構成する同一の飾り図柄の1つ前の飾り図柄が「中」の可変表示部で停止表示されることで飾り図柄の可変表示結果となる。「リーチハズレ(1図柄後)」の場合には、リーチを構成する同一の飾り図柄の1つ後の飾り図柄が「中」の可変表示部で停止表示されることで飾り図柄の可変表示結果となる。「リーチハズレ(2図柄後)」の場合には、リーチを構成する同一の飾り図柄の2つ後の飾り図柄が「中」の可変表示部で停止表示されることで飾り図柄の可変表示結果となる。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる場合に、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの総可変表示時間が、可変表示パターンと可変表示結果の種類との組合せに対応して決定される。また、総可変表示時間は、時間短縮状態であるか否かに対応して、別々に定められている。図9は、一例として、リーチパターンのうちの1つである可変表示パターンA(リーチ)が選択された場合における可変表示結果の種類に対応した総可変表示時間の設定例を示している。可変表示パターンは特別図柄や飾り図柄における可変表示の過程を定めるものであり、可変表示結果の種類が異なる場合でも、同一の可変表示パターンであれば可変表示の過程に同一性がある。図10は、可変表示パターンA(リーチ)における可変表示結果の種類に対応した可変表示の過程を例示する説明図である。ここでは、時間短縮状態にないときを例としているが、時間短縮状態にあるときも同様の関係を有している。
図10に示すように、可変表示パターンA(リーチ)では、可変表示結果の種類にかかわらず、変動開始から10秒が経過するまでは、同一の態様で可変表示が行われ、「左」、「右」の可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示されてリーチとなった後、さらに「中」の可変表示部にて飾り図柄が変動表示される。10秒を経過した後には、停止準備期間となり、可変表示結果に応じて「中」の可変表示部における飾り図柄の差し替えや変動速度の低減などが行われる。例えば、停止準備期間において7コマの変動表示がされる場合には、表示結果を構成する飾り図柄の7コマ前の図柄に差し替えられた後、変動速度の低減が行われる。
図6に示すコマンドA000hは、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて大当りとなったことにより、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンドである。コマンドA1XXhは、大当り遊技状態において開始されるラウンドの回数を示す大当りラウンド数通知コマンドである。コマンドB000hは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。
主基板11から払出制御基板15に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される払出制御コマンドである。なお、払出制御コマンドは、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU104(図13)によって払出制御コマンドを送信するための設定が行われ、その設定に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路108(図13)により払出制御基板15に対して送信されるものである。以下の説明では、主基板11から払出制御基板15に対する払出制御コマンドの送信動作に、こうした遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたCPU104やシリアル通信回路108による一連の動作が含まれているものとする。また、払出制御基板15から主基板11に対しては、例えば電気信号としての払出通知コマンドなどが送信される。なお、払出通知コマンドは、払出制御基板15に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるCPU233(図55)によって払出通知コマンドを送信するための設定が行われ、その設定に基づいて払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路237(図55)により主基板11に対して送信されるものである。以下の説明では、払出制御基板15から主基板11に対する払出通知コマンドの送信動作に、こうした払出制御用マイクロコンピュータ150に設けられたCPU233やシリアル通信回路237による一連の動作が含まれているものとする。加えて、以下の説明では、主基板11及び払出制御基板15のいずれか一方から他方に対する所定動作の指令だけでなく、一方での動作状態を他方に通知する通知信号も、払出制御コマンドや払出通知コマンドに含まれるものとする。
図11は、主基板11と払出制御基板15との間で送受信されるコマンドの構成例を示す説明図である。図11(A)に示すように、主基板11から払出制御基板15に対して送信される払出制御コマンドと、払出制御基板15から主基板11に対して送信される払出通知コマンドは、いずれも2バイト構成であり、1バイト目を反転させることで2バイト目となるように構成されている。そして、各バイトの先頭ビット(第7ビット[ビット7])をヘッダとして、そのヘッダを異ならせることにより、1バイト目と2バイト目の区別を可能にしている。例えば、1バイト目におけるヘッダは“0”の固定値に設定されている一方で、2バイト目におけるヘッダは“1”の固定値に設定されている。
主基板11から払出制御基板15に対して送信される払出制御コマンドには、払出数指定コマンドやACKフィードバックコマンドが含まれている。払出数指定コマンドは、払い出すべき賞球の数を示すコマンドであり、例えば図11(B)に示すようなビット値で構成されている。ここで、払出数指定コマンドにおける1バイト目及び2バイト目の第3〜第0ビット[ビット3−0]は、払い出すべき賞球の個数に応じて設定される値であればよい。図11(C)には、この実施の形態で用いられる払出数指定コマンドが16進数表示で示されている。図11(C)に示すコマンドE11Ehは、払い出すべき賞球個数が15個であることを示す第1払出数指定コマンドである。コマンドEC13hは、払い出すべき賞球個数が4個であることを示す第2払出数指定コマンドである。この実施の形態では、始動口スイッチ22で遊技球が検出されると4個の賞球払出を行い、カウントスイッチ24で遊技球が検出されると15個の賞球払出を行う。
払出制御基板15の払出制御に応じて遊技球を払い出すための回転動作を行う払出モータ51は、例えば図12に示すような3つのケース91、92、93から構成された払出ケースの内部に設けられた払出装置に含まれている。ケース91、92の上部には、それぞれ球通路と連通する穴85、86が設けられており、遊技球は、この穴85、86から払出装置内へと流入する。また、払出モータ51の回転軸にはギア87が嵌合されており、払出ケースの内部には、ギア87と噛み合うギア88と、ギア88の中心軸に嵌合して球載置部を有するカム89と、カム89の下方における球通路90とが設けられている。例えば、穴85、86から流入した遊技球は、カム89の球載置部が1/3回転するごとに1個ずつ交互に球通路90を経て落下する。さらに、払出ケースの内部には、例えば発光素子(LED)と受光素子とから構成される払出モータ位置センサ71が設けられている。払出モータ位置センサ71は、払出モータ51の回転位置を検出するためのセンサであり、カム89の回転不能による球噛みを検出するために用いられる。払出ケースの内部に設けられた球通路90の下部には、例えば近接スイッチによる払出カウントスイッチ72が配置されている。払出カウントスイッチ72は、球通路90から1個の遊技球が落下するごとにオンして、所定の検出信号を払出制御基板15に送信する。
図11(C)に示すコマンドF00Fhは、払出制御基板15から主基板11に対して送信された賞球ACKコマンドを主基板11の側で受信したことを示す受信確認受付信号となるACKフィードバックコマンドである。
図11(D)は、払出制御基板15から主基板11に対して送信される払出通知コマンドの構成例を示す説明図である。払出通知コマンドには、賞球ACKコマンド、払出エラー通知コマンド、払出エラー解除コマンドが含まれている。図11(D)に示すコマンドA0F5hは、主基板11から払出制御基板15に対して送信された払出数指定コマンドを払出制御基板15の側で受信したことを示す受信確認信号となる賞球ACKコマンドである。コマンドB0F4hは、払出制御基板15の側において遊技球の払出に関わる異常が発生した旨を主基板11の側に通知するための払出エラー通知コマンドである。コマンドB1E4hは、払出制御基板15の側で発生したエラーが解除された旨を主基板11の側に通知するための払出エラー解除コマンドである。
図13は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100の構成例を示す図である。図13に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、クロック回路101と、リセット/割込みコントローラ102と、乱数回路103と、CPU(Central Processing Unit)104と、ROM(Read Only Memory)105と、RAM(Random Access Memory)106と、タイマ回路(PIT)107と、シリアル通信回路(SCI)108と、入出力ポート109とを備えて構成されている。
クロック回路101は、例えばCPU104といった、遊技制御用マイクロコンピュータ100内の各回路に供給するクロック信号を生成する回路である。具体的な一例として、クロック回路101は、所定のクロック入力端子に入力された外部クロックを4分周して内部システムクロックCLKを生成し、生成した内部システムクロックCLKをCPU104などの遊技制御用マイクロコンピュータ100内の各回路に供給する。
リセット/割込みコントローラ102は、遊技制御用マイクロコンピュータ100内で発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込みコントローラ102が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、所定のSRST端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、所定のURST端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたことや、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したこと、指定エリア外走行禁止(IAT)信号が発生したこと、あるいは、インターバルリセット信号が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。
また、リセット/割込みコントローラ102が制御する割込みには、Xクラス割込み(XIRQ)、Iクラス割込み(IRQ)、ソフトウェア割込み(SWI)、イリーガルオペコードトラップ(ILGOP)といった4種類の割込みが含まれている。Xクラス割込みは、所定のXIRQ端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたときに発生する割込みである。Iクラス割込みは、ユーザプログラムにより割込み要求の受付を許可/禁止できる割込みであり、所定のIRQ端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたことや、タイマ回路107からの割込み要求信号が発生したこと、シリアル通信回路108からの割込み要求信号が発生したことなど、予め定められた各種の割込み要因により発生する割込みである。
乱数回路103は、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。図14は、主基板11の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図14に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、大当り判定用の乱数値MR1、ハズレ表示結果決定用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、遊技状態決定用の乱数値MR4、確変転落抽選用の乱数値MR5、確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR6、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR7、普通当り判定用の乱数値MR8が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、遊技効果を高めるために、主基板11の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR8の全部または一部を示す数値データが、乱数回路103にてカウントされればよい。また、乱数値MR1〜MR8の一部を示す数値データは、CPU104が乱数回路103とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
大当り判定用の乱数値MR1は、大当りの発生によりパチンコ遊技機1が大当り遊技状態となるか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、大当り判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が大当りとなるかハズレとなるかの判定を行うために用いられる。ハズレ表示結果決定用の乱数値MR2は、特図ゲームにて確定特別図柄が大当り図柄とならない場合に、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かや、リーチとする場合における飾り図柄の停止表示態様などを決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「1」〜「1530」の範囲の値をとる。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「1」〜「256」の範囲の値をとる。遊技状態決定用の乱数値MR4は、特図ゲームにて大当りとなる旨の判定がなされたときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれに制御するかを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「60」の範囲の値をとる。すなわち、遊技状態決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果の種類を通常大当りとするか第1確変大当りとするか第2確変大当りとするかの決定を行うために用いられる。
確変転落抽選用の乱数値MR5は、遊技状態が第1及び第2確変遊技状態のいずれかとなっているときに、その確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの上限回数(例えば100回)に達していないときでも、確変遊技状態を終了するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「400」の範囲の値をとる。確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR6は、確変再抽選演出を実行するか否かの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR7は、有利開放再抽選演出を実行するか否かの判定に用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。普通当り判定用の乱数値MR8は、普通図柄表示器40による普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「14」の範囲の値をとる。
図15は、乱数回路103の一構成例を示すブロック図である。また、図15には、始動口スイッチ22や遊技制御用マイクロコンピュータ100なども示されている。乱数回路103は、図15に示すように、クロック信号出力回路171と、初期値設定回路172と、乱数生成回路173と、タイマ回路174と、ラッチ信号生成回路175と、乱数値レジスタ176とを備えている。
クロック信号出力回路171は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるクロック回路101から供給される内部システムクロックCLKを基準クロックとして入力し、基準クロックと同一周期を有するクロック信号、あるいは基準クロックを16分周したクロック信号を、乱数生成用のクロック信号S1として出力する。また、クロック信号出力回路171は、クロック信号S1と同一周期で位相が異なるクロック信号S2を出力する。例えば、クロック信号出力回路171は、クロック信号S1を遅延回路あるいは反転回路に入力することにより、クロック信号S1と同一周期で立上がりタイミングや立下がりタイミングが異なるクロック信号S2を生成してもよい。クロック信号出力回路171から出力されたクロック信号S1は、乱数生成回路173のクロック端子に入力されて、カウント用クロック信号として用いられる。クロック信号出力回路171から出力されたクロック信号S2は、ラッチ信号生成回路175のクロック端子に入力されて、ラッチ用クロック信号として用いられる。
また、クロック信号出力回路171は、例えば基準クロックと同一周期を有するクロック信号S1を生成する場合に、基準クロックを2逓倍した信号をD型フリップフロップ回路のクロック端子に入力し、逆相出力端子(反転出力端子)からの出力信号をD入力端子に接続することで、正相出力端子(非反転出力端子)からクロック信号S1を出力させる一方、逆相出力端子(反転出力端子)からクロック信号S2を出力させるようにしてもよい。この場合、D型フリップフロップ回路の正相出力端子(非反転出力端子)からは基準クロックと同一周波数のクロック信号S1が出力される一方、逆相出力端子(反転出力端子)からはクロック信号S1の逆相信号、すなわちクロック信号S1と同一周波数でクロック信号S1とは位相がπ(=180°)だけ異なるクロック信号S2が出力されることになる。
初期値設定回路172は、パチンコ遊技機1への電力供給が開始された後に乱数回路103にて乱数の発生を開始する際における1周目の初期値の設定や、乱数生成回路173が所定の初期値から所定の最終値まで循環的に数値データを更新したときに新たな初期値の設定などを行う。初期値設定回路172は、設定した初期値を示す初期値設定信号SKを出力して、乱数生成回路173に入力させる。
乱数生成回路173は、例えばクロック信号出力回路171から供給されるクロック信号S1の立上がりエッジなどに応答して、出力するカウント値Cを所定の初期値から所定の最終値まで、予め定められた順序に従って循環的に更新する。具体的な一例として、乱数生成回路173は、16ビットのバイナリカウンタを用いて構成され、クロック信号S1の立上がりエッジに応答して、「1」から「65535」までの範囲内で設定された初期値から「65535」までカウント値Cを1ずつカウントアップする。そして、「65535」までカウントアップした後には、「1」から初期値よりも1小さい最終値となる数値まで1ずつカウントアップすることで、数値データを循環的に更新する。
また、乱数生成回路173は、例えばカウント値Cを所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新したときなどに、カウント値Cの更新順である順列を変更するようにしてもよい。具体的な一例として、乱数生成回路173は、クロック信号S1の立上がりエッジに応答して「1」から「65535」までの範囲内で所定の初期値から所定の最終値まで1ずつカウントアップするカウンタと、カウンタから出力された数値データを所定の更新規則に従った順列に変更可能とする乱数列変更回路とを備え、乱数列変更回路がカウンタから出力された数値データにおけるビットの入れ替えや転置などのビットスクランブル処理を実行することで、カウント値Cの更新順である順列を任意に設定できるようにしてもよい。
タイマ回路174は、始動口スイッチ22からオン状態の始動入賞信号SS1が入力されている時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ミリ秒)になったときに、始動入賞信号SS1を出力して、ラッチ信号生成回路175に入力させる。例えば、タイマ回路174は、アップカウンタまたはダウンカウンタを用いて構成され、始動入賞信号SS1がオン状態となったことに応答して起動する。この場合、タイマ回路174は、始動入賞信号SS1がオン状態となっている期間において、例えばクロック回路101から入力される内部システムクロックの立上がりエッジなどに応答して所定のタイマ値をアップカウントまたはダウンカウントすることなどにより、始動入賞信号SS1がオン状態である時間を計測する。そして、アップカウントまたはダウンカウントしたタイマ値が3ミリ秒に対応する値に達したときに、ラッチ信号生成回路175への出力信号をオン状態とすることで、始動入賞信号SS1を出力する。
ラッチ信号生成回路175は、例えばD型フリップフロップ回路などを用いて構成される。具体的な一例として、ラッチ信号生成回路175を構成するD型フリップフロップ回路のD入力端子にタイマ回路174の出力端子からの配線が接続され、クロック端子にクロック信号出力回路171から出力されるクロック信号S2を伝送する配線が接続されていればよい。ラッチ信号生成回路175は、タイマ回路174から出力される始動入賞信号SS1を、クロック信号出力回路171から出力されるクロック信号S2の立上がりエッジに同期して出力することにより、ラッチ信号SLを生成し、乱数値レジスタ176に入力させる。
乱数値レジスタ176は、例えば16ビットレジスタなどを用いて構成され、乱数生成回路173から出力されるカウント値Cを、例えば大当り判定用の乱数値MR1といった、各種の乱数値を示す数値データとして格納する。より具体的には、乱数値レジスタ176は、ラッチ信号生成回路175から入力されるラッチ信号SLの立上がりエッジに応答して、乱数生成回路173から入力されるカウント値Cを、大当り判定用の乱数値MR1としてラッチして記憶することで、乱数回路103に始動口スイッチ22からの始動入賞信号SS1が入力されるごとに、記憶する大当り判定用の乱数値MR1を更新する。また、乱数値レジスタ176は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの出力制御信号SCがオフ状態であるときに読出不能(ディセイブル)状態となり、出力制御信号SCがオン状態であるときに読出可能(イネイブル)状態となる。加えて、乱数値レジスタ176は、出力制御信号SCがオン状態であるときには、ラッチ信号SLに対して受信不能状態となり、ラッチ信号生成回路175から入力されるラッチ信号SLが立ち上がっても記憶データが更新されないようにしてもよい。
図13に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU104は、ROM105に記憶されているユーザプログラムやデータを読み出し、RAM106をワークエリアとして使用して、プログラムに従った制御動作を行う。図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるアドレスマップの一例を示す図である。図16に示すように、アドレスが0000h〜01FFhの領域は、RAM106に割り当てられたワークエリアである。また、アドレスが1000h〜101Chの領域は、乱数回路103やタイマ回路107、シリアル通信回路108等が有する内蔵レジスタに割り当てられた内蔵レジスタエリアである。アドレスが2000h〜200Fhの領域は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたアドレスデコーダに割り当てられたチップセレクト信号デコードエリアである。アドレスがE000h〜FFFFhの領域は、ROM105に割り当てられており、ユーザプログラム管理エリアとユーザプログラム/データエリアとを含んでいる。
ROM105におけるアドレスがE080h〜FFFFhの領域であるユーザプログラム/データエリアには、ユーザにより予め作成されたユーザプログラムやユーザデータが記憶される。ROM105におけるアドレスがE000h〜E07Fhの領域であるユーザプログラム管理エリアには、CPU104がユーザプログラムを実行する際に用いられてパチンコ遊技機1の動作内容を設定するためのユーザプログラム管理データが記憶される。
図17は、図16に示すユーザプログラム管理エリアにおけるアドレスマップの一例を示す図である。図17に示すように、ユーザプログラム管理エリアに含まれるアドレスがE00Ah〜E011hの領域には、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーなどといった、所定のマイクロコンピュータ固有値が記憶されている。
ユーザプログラム管理エリアに含まれるアドレスがE01Bhの領域には、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて発生する複数種類のIクラス割込み(IRQ)の要因のうちで、最も優先度を高くするものを設定する最優先割込み設定(KHPR)を示すデータが記憶される。図18(A)は、アドレスがE01Bhの領域に記憶される最優先割込み設定データの設定例を示す説明図である。また、図18(B)は、最優先割込み設定データの具体的な設定の一例として、デフォルトにおける割込み要因の優先順位と、アドレスがE01Bhの領域に「05h」を設定した場合における割込み要因の優先順位とを示している。
図18(B)に示すように、アドレスがE01Bhの領域に最優先割込み設定データを設定しないデフォルトの状態では、リセット/割込みコントローラ102が備えるIRQ端子への信号入力による割込み要因が最も優先順位が高く、続いてタイマ回路107の各チャネル(CHN0〜CHN3)からの割込み要求の優先順位が高く、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求、受信割込み要求、送信割込み要求の順番で優先順位が低くなるように設定されている。すなわち、デフォルトの状態でも、シリアル通信回路108からの割込み要求のうちではエラー割込み要求が、受信割込み要求や送信割込み要求といった他の割込み要因に比べて優先度が高くなっている。そのため、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求に基づく割込み処理は、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求とは異なる受信割込み要求や送信割込み要求などに基づく割込み処理に比べて、優先して実行されることになる。
また、アドレスがE01Bhの領域に最優先割込み設定データとして「05h」を設定した場合には、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求の優先順位が、IRQ端子への信号入力による割込み要因や、タイマ回路107からの割込み要求の優先順位よりも高くなり、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて発生する複数種類のIクラス割込み(IRQ)の要因のうちで、最も優先度が高くなる。このように、アドレスがE01Bhの領域に最優先割込み設定データを設定することで、複数種類のIクラス割込み(IRQ)の要因における優先順位を、デフォルトの設定から変更することができる。
図17に示すアドレスがE01Chの領域には、乱数回路103の初期設定を行うために用いられる乱数初期設定(KRSS)を示すデータが記憶される。図19は、アドレスがE01Chの領域に記憶される乱数初期設定(KRSS)を示すデータの内容を例示する説明図である。
図19に示すように乱数初期設定データは8ビットのデータとして構成されるが、第7及び第6ビット[ビット7−6]は未使用となっている。乱数初期設定データの第5ビット[ビット5]は、乱数回路103にて生成される乱数値の更新周期についての設定を示している。図19に示す例では、乱数初期設定データの第5ビット[ビット5]が“0”である場合に乱数回路103にて生成する乱数値を基準クロックとなる内部システムクロックCLKの周期で更新することを示し、“1”である場合に乱数回路103にて生成される乱数値を基準クロックとなる内部システムクロックCLKの16倍の周期で更新することを示している。
乱数初期設定データの第4ビット[ビット4]は、乱数回路103にて生成される乱数値における1周目のスタート値となる初期値についての設定を示している。図19に示す例では、乱数初期設定データの第4ビット[ビット4]が“0”である場合に乱数値における1周目のスタート値をデフォルト値である「0000h」(16ビット値の16進数表示)とすることを示し、“1”である場合に遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づく値とすることを示している。
乱数初期設定データの第3及び第2ビット[ビット3−2]は、乱数回路103にて生成される乱数値における2周目以降のスタート値となる初期値についての設定を示している。図19に示す例では、乱数初期設定データの第3及び第2ビット[ビット3−2]が“00”である場合に乱数値におけるスタート値の変更を行わないことを示し、“01”である場合に遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づく値をスタート値とすることを示し、“10”である場合にユーザRAMであるRAM106における格納データの加算値をスタート値とすることを示し、“11”である場合にユーザRAMであるRAM106における指定アドレスの格納値をスタート値とすることを示している。
乱数初期設定データの第1及び第0ビット[ビット1−0]は、乱数回路103にて生成される乱数値における乱数列(順列)の変更方法についての設定を示している。図19に示す例では、乱数初期設定データの第1及び第0ビット[ビット1−0]が“00”である場合に順列を変更しないことを示し、“10”である場合に2周目以降にてユーザプログラムによる変更を可能とすることを示し、“11”である場合に2周目以降にて自動的に変更することを示している。
図17に示すアドレスがE022hの領域と、E023hの領域には、シリアル通信回路108の初期設定を行うために用いられる第1のシリアル通信初期設定(KSCM1)を示すデータと、第2のシリアル通信初期設定(KSCM2)を示すデータが記憶される。図20(A)は、アドレスがE022hの領域に記憶される第1のシリアル通信初期設定(KSCM1)を示すデータの内容を例示する説明図である。図20(B)は、アドレスがE023hの領域に記憶される第2のシリアル通信初期設定(KSCM2)を示すデータの内容を例示する説明図である。
図20(A)及び(B)に示すように、第1及び第2のシリアル通信初期設定データはいずれも8ビットのデータから構成されるが、第1のシリアル通信初期設定データの第7及び第6ビット[ビット7−6]と、第2のシリアル通信初期設定データの第7〜第4ビット[ビット7−4]は、未使用となっている。図20(A)に示す第1シリアル通信初期設定データの第5ビット[ビット5]は、送信データエンプティ時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、送信データエンプティ時の割込みは、シリアル通信回路108の送信動作部212(図33)に設けられた送信データレジスタから送信用シフトレジスタにデータが転送されたときに発生する割込みであり、シリアル通信回路108にて発生する送信割込みに含まれる。図20(A)に示す例では、第1シリアル通信初期設定データの第5[ビット5]が“0”である場合に送信データエンプティ時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合に送信データエンプティ時の割込みを発生させることを示している。
第1シリアル通信初期設定データの第4ビット[ビット4]は、送信完了時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、送信完了時の割込みは、シリアル通信回路108の送信動作部212によるデータ送信動作が完了したときに発生する割込みであり、シリアル通信回路108にて発生する送信割込みに含まれる。図20(A)に示す例では、第1シリアル通信初期設定データの第4ビット[ビット4]が“0”である場合に送信完了時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合に送信完了時の割込みを発生させることを示している。
第1シリアル通信初期設定データの第3ビット[ビット3]は、受信データ転送時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、受信データ転送時の割込みは、シリアル通信回路108の受信動作部211(図33)に設けられた受信用シフトレジスタの値が受信データレジスタに転送されたときに発生する割込みであり、シリアル通信回路108にて発生する受信割込みに含まれる。図20(A)に示す例では、第1シリアル通信初期設定データの第3ビット[ビット3]が“0”である場合に受信データ転送時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合に受信データ転送時の割込みを発生させることを示している。
第1シリアル通信初期設定データの第2ビット[ビット2]は、アイドルライン検出時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、アイドルライン検出時の割込みは、シリアル通信回路108の受信動作部211における受信データとして1フレーム分の“1”からなるアイドルラインが検出されたときに発生する割込みであり、シリアル通信回路108にて発生する受信割込みに含まれる。図20(A)に示す例では、第1シリアル通信初期設定データの第2ビット[ビット2]が“0”である場合にアイドルライン検出時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合にアイドルライン検出時の割込みを発生させることを示している。
第1シリアル通信初期設定データの第1ビット[ビット1]は、シリアル通信回路108の送信動作部212を使用するか否かの設定を示している。図20(A)に示す例では、第1シリアル通信初期設定データの第1ビット[ビット1]が“0”である場合に送信動作部212によるシリアル送信を使用しないことを示し、“1”である場合に送信動作部212によるシリアル送信を使用することを示している。
第1シリアル通信初期設定データの第0ビット[ビット0]は、シリアル通信回路108の受信動作部211を使用するか否かの設定を示している。図20(A)に示す例では、第1シリアル通信初期設定データの第0ビット[ビット0]が“0”である場合に受信動作部211によるシリアル受信を使用しないことを示し、“1”である場合に受信動作部211によるシリアル受信を使用することを示している。
図20(B)に示す第2シリアル通信初期設定データの第3ビット[ビット3]は、オーバーランエラー時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、オーバーランエラー時の割込みは、シリアル通信回路108における受信データがユーザプログラムによって読出される以前に、受信動作部211に設けられた受信用シフトレジスタが次のデータを受信したときに発生するエラーに基づく割込みであり、シリアル通信回路108にて発生するエラー割込みに含まれる。図20(B)に示す例では、第2シリアル通信初期設定データの第3ビット[ビット3]が“0”である場合にオーバーランエラー時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合にオーバーランエラー時の割込みを発生させることを示している。
第2シリアル通信初期設定データの第2ビット[ビット2]は、ノイズエラー時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、ノイズエラー時の割込みは、シリアル通信回路108にて受信したデータのノイズを検出したときに発生するエラーに基づく割込みであり、シリアル通信回路108にて発生するエラー割込みに含まれる。図20(B)に示す例では、第2シリアル通信初期設定データの第2ビット[ビット2]が“0”である場合にノイズエラー時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合にノイズエラー時の割込みを発生させることを示している。
第2シリアル通信初期設定データの第1ビット[ビット1]は、フレーミングエラー時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、フレーミングエラー時の割込みは、シリアル通信回路108にて受信したデータのストップビットに“0”を検出したときに発生するエラーに基づく割込みであり、シリアル通信回路108にて発生するエラー割込みに含まれる。図20(B)に示す例では、第2シリアル通信初期設定データの第1ビット[ビット1]が“0”である場合にフレーミングエラー時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合にフレーミングエラー時の割込みを発生させることを示している。
第2シリアル通信初期設定データの第0ビット[ビット0]は、パリティエラー時の割込みを使用するか否かの設定を示している。ここで、パリティエラー時の割込みは、シリアル通信回路108にて受信したデータのパリティと受信データ内におけるパリティビットとが一致しないときに発生するエラーに基づく割込みであり、シリアル通信回路108にて発生するエラー割込みに含まれる。図20(B)に示す例では、第2シリアル通信初期設定データの第0ビット[ビット0]が“0”である場合にパリティエラー時の割込みを発生させないことを示し、“1”である場合にパリティエラー時の割込みを発生させることを示している。
このように、シリアル通信回路108にて発生するエラー割込みには、パリティエラー時の割込みと、オーバーランエラー時の割込みと、フレーミングエラー時の割込みと、ノイズエラー時の割込みといった、4種類の割込みが含まれている。
図13に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM105には、ゲーム制御用のユーザプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM105は、CPU104が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。判定テーブルとしては、特図ゲームにおける確定特別図柄を大当り図柄として可変表示結果を大当りとする否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照される普通図当り判定テーブル、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を実行するか否かを判定するために参照される再抽選実行判定テーブル、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなるときに飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するために参照されるリーチ判定テーブル、確変遊技状態を終了するか否かを判定する確変転落抽選を行うために参照される確変終了判定テーブルなどが含まれている。
大当り判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図21(A)に示す通常時大当り判定テーブル301と、図21(B)に示す確変時大当り判定テーブル302とが、ROM105に記憶されている。通常時大当り判定テーブル301及び確変時大当り判定テーブル302はそれぞれ、大当り判定用の乱数値MR1が、特図ゲームの表示結果を大当りとすることを示す大当り判定値データと合致するか、特図ゲームの表示結果をハズレとすることを示すハズレ判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。そして、確変時大当り判定テーブル302では、通常時大当り判定テーブル301に比べてより多くの乱数値MR1が、大当り判定値データと合致するように設定されている。すなわち、確変遊技状態では確変時大当り判定テーブル302を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常時大当り判定テーブル301を用いて特図ゲームの表示結果を決定する通常遊技状態のときよりも高い確率で、大当りとする旨の判定がなされることになる。
この実施の形態において、図21(A)に示す通常時大当り判定テーブル301では、大当り判定用の乱数値MR1がとる値の範囲である「1」〜「65535」のうち「2001」〜「2218」が「大当り」とすることを示す大当り判定値データと合致する旨の判定がなされるように設定される。これに対して、図21(B)に示す確変時大当り判定テーブル302では、大当り判定用の乱数値MR1がとる値の範囲である「1」〜「65535」のうち「2001」〜「3308」が「大当り」とすることを示す大当り判定値データと合致する旨の判定がなされるように設定される。
普通当り判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図22(A)に示す通常開放時普通当り判定テーブル311と、図22(B)に示す有利開放時普通当り判定テーブル312とが、ROM105に記憶されている。通常開放時普通当り判定テーブル311及び有利開放時普通当り判定テーブル312はそれぞれ、普通当り判定用の乱数値MR8が、普通図ゲームの表示結果を「当り」とすることを示す普通当り判定値データと合致するか、普通図ゲームの表示結果を「ハズレ」とすることを示すハズレ判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。そして、有利開放時普通当り判定テーブル312では、通常開放時普通当り判定テーブル311に比べてより多くの乱数値MR8が、普通当り判定値データと合致するように設定されている。この実施の形態では、パチンコ遊技機1が通常遊技状態及び第1確変遊技状態のいずれかに制御されているときに通常開放時普通当り判定テーブル311を用いて普通図ゲームの表示結果を決定する一方で、パチンコ遊技機1が第2確変遊技状態に制御されているときに有利開放時普通当り判定テーブル312を用いて普通図ゲームの表示結果を決定する。これにより、第2確変遊技状態では、通常遊技状態及び第1確変遊技状態に比べて高い確率で普通図ゲームの表示結果が「当り」となり、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる。
再抽選実行判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図23(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル321と、図23(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル322とが、ROM105に記憶されている。確変再抽選実行判定テーブル321は、確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR6が、確変再抽選演出を実行することを示す演出実行判定値データと合致するか、確変再抽選演出を実行しないことを示す演出なし判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。有利開放再抽選実行判定テーブル322は、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR7が、有利開放再抽選演出を実行することを示す演出実行判定値データと合致するか、有利開放再抽選演出を実行しないことを示す演出なし判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。
ROM105に記憶される決定テーブルには、特図ゲームでの可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定するための確定特別図柄決定テーブルや、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなる場合に表示結果の種類を決定するためのハズレ時表示結果決定テーブル、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを決定するための可変表示パターン決定テーブル、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するための遊技状態決定テーブルなどが含まれている。
ハズレ時表示結果決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図24に示すハズレ時表示結果決定テーブル331が、ROM105に記憶されている。図24に示すハズレ時表示結果決定テーブル331は、ハズレ表示結果決定用の乱数値MR2を、「通常ハズレ」、「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」といった表示結果の種類と対応付ける設定データなどから構成されている。
ROM105に記憶される可変表示パターン決定テーブルは、例えば各可変表示パターンと、可変表示パターン決定用の乱数値MR3とを対応付けることにより、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて可変表示パターンの選択を可能にする選択データなどから構成されていればよい。可変表示パターン決定テーブルにて各可変表示パターンを示すデータは、例えば可変表示パターン決定テーブル内において、あるいは可変表示パターン決定テーブルとは異なる可変表示パターン設定用のテーブルなどにおいて、特別図柄や飾り図柄の総可変表示時間を特定可能とする基本時間を示すデータや、可変表示開始コマンドにてEXTデータとして設定される制御データなどと、対応付けられている。ここで、特別図柄や飾り図柄の総可変表示時間を特定可能とする基本時間は、例えば各可変表示パターンが選択された場合に可変表示結果の種類に対応して決定される総可変表示時間のうちで、最長となるものに対応した時間であればよい。具体的な一例として、可変表示パターンA(リーチ)の場合には、図9に示すように時間短縮状態ではないときの「リーチハズレ(2図柄後)」に対応した総可変表示時間が20.0秒で最長となる。そこで、この20.0秒が可変表示パターンA(リーチ)の基本時間として設定されていればよい。
図25は、可変表示パターン設定用のテーブルの一例として、可変表示パターンテーブル341の構成例を示している。可変表示パターンテーブル341は、例えば、複数種類の可変表示パターンと、可変表示開始コマンドのEXTデータとして設定される制御データとを対応付ける設定データなどから構成されている。この実施の形態では、リーチパターンとなる可変表示パターンとして、可変表示パターンA(リーチ)〜J(リーチ)が用意されている。また、通常ハズレパターンとなる可変表示パターンとして、可変表示パターンK(通常ハズレ)〜N(通常ハズレ)が用意されている。
可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図26(A)に示す大当り時パターン決定テーブル351と、図26(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル352と、図26(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル353と、図26(D)に示す確変中パターン決定テーブル354とが、ROM105に記憶されている。
図26(A)に示す大当り時パターン決定テーブル351は、飾り図柄の可変表示結果を大当りとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類あるリーチパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図26(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル352は、飾り図柄の可変表示結果をリーチハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類あるリーチパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図26(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル353は、通常遊技状態における飾り図柄の可変表示結果を通常ハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類ある通常ハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図26(D)に示す確変中パターン決定テーブル354は、確変遊技状態における飾り図柄の可変表示結果を通常ハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類ある通常ハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。
ここで、大当り時パターン決定テーブル351と、リーチハズレ時パターン決定テーブル352とを比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対する可変表示パターン決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなるか、大当りとなるかに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、表示結果が大当りとなる確率は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に出現するリーチの種類に応じて異なるものとなる。このように、リーチの種類毎に決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
遊技状態決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図27(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル361と、図27(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル362と、図27(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル363とが、ROM105に記憶されている。各遊技状態決定テーブル361〜363は、遊技状態決定用の乱数値MR4が、遊技状態を通常遊技状態に制御することを示す通常遊技状態決定値データと合致するか、遊技状態を第1確変遊技状態に制御することを示す第1確変遊技状態決定値データと合致するか、遊技状態を第2確変遊技状態に制御することを示す第2確変遊技状態決定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。
図27(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル361では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「48」が通常遊技状態決定値データに、「49」〜「57」が第1確変遊技状態決定値データに、「58」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。これに対して、図27(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル362では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「36」が通常遊技状態決定値データに、「37」〜「54」が第1確変遊技状態決定値データに、「55」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。また、図27(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル363では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「20」が通常遊技状態決定値データに、「21」〜「50」が第1確変遊技状態決定値データに、「51」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。
パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図27(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル361を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図27(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル362を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。さらに、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図27(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル363を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。これにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態は、特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときのパチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、図28(A)〜(C)に示すような決定割合で通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに決定されることになる。
図28(A)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、4/5の決定割合で通常遊技状態に、3/20の決定割合で第1確変遊技状態に、1/20の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。また、図28(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/5の決定割合で通常遊技状態に、3/10の決定割合で第1確変遊技状態に、1/10の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。さらに、図28(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、1/3の決定割合で通常遊技状態に、1/6の決定割合で第1確変遊技状態に、1/2の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態、第1確変遊技状態及び第2確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態、第1確変遊技状態及び第2確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合が異なっている。
図13に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM106には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図29に示すような遊技制御用データ保持エリア180が設けられている。図29に示す遊技制御用データ保持エリア180は、特図保留記憶部181Aと、普通図保留記憶部181Bと、確定特別図柄記憶部182と、遊技制御フラグ設定部183と、遊技制御タイマ設定部184と、遊技制御カウンタ設定部185と、遊技制御バッファ設定部186とを備えている。
特図保留記憶部181Aは、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が進入(入賞)して特別図柄表示装置4による特図ゲームを実行するための実行条件が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部181Aは、始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による実行条件の成立に基づいてCPU104により乱数回路103等から抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
普通図保留記憶部181Bは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過して普通図柄表示器40による普通図ゲームを実行するための実行条件が成立したものの、従前の普通図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない普通図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、普通図保留記憶部181Bは、通過ゲート41を遊技球が通過した順番で保留番号と関連付けて、その通過による実行条件の成立に基づいてCPU104により乱数回路103等から抽出された普通当り判定用の乱数値MR8を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
確定特別図柄記憶部182は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて可変表示結果として導出表示される確定特別図柄を示すデータを記憶する。遊技制御フラグ設定部183は、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路110を介して各入賞口スイッチから伝送された信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。遊技制御タイマ設定部184は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。遊技制御カウンタ設定部185は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。遊技制御バッファ設定部186は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる各種のデータを一時的に記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM106とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定部183には、例えばクリアフラグや、メインバックアップフラグ、シリアル通信エラーフラグ、送信設定可能フラグ、送信完了フラグ、特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、普通当りフラグ、確変確定フラグ、有利開放確定フラグ、確変中フラグ、有利開放フラグ、リーチフラグ、開閉設定完了フラグなどが設けられている。
クリアフラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに電源基板10が備えるクリアスイッチ204からのクリア信号がオン状態となっているか否かを示す。すなわち、電力供給の開始時にクリア信号がオン状態であればクリアフラグがオン状態にセットされる一方、クリア信号がオフ状態であればクリアフラグはオフ状態に保持される。メインバックアップフラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ100により所定の記憶保護処理が実行されたか否かを示す。例えば、メインバックアップフラグの値として「55H」が設定されているときにはバックアップあり(オン状態)を示す一方、「55H」以外の値が設定されているときにはバックアップなし(オフ状態)を示している。
シリアル通信エラーフラグは、シリアル通信回路108での通信動作においてエラーが発生したことを示す。例えば、シリアル通信エラーフラグは、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求に応答してオン状態にセットされる。送信設定可能フラグは、シリアル通信回路108にてデータ送信を行うための設定が可能となったことを示す。例えば、送信設定可能フラグは、シリアル通信回路108からの送信データエンプティ時の割込み要求に応答してオン状態にセットされる。送信完了フラグは、シリアル通信回路108にてデータ送信が完了したことを示す。例えば、送信完了フラグは、シリアル通信回路108からの送信完了時の割込み要求に応答してオン状態にセットされる。
特別図柄プロセスフラグは、特別図柄表示装置4に対応して実行される特別図柄プロセス処理(図63のステップS78、図64)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄表示器40に対応して実行される普通図柄プロセス処理(図63のステップS79、図73)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける表示結果が大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。そして、大当り遊技状態が終了するときに、大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。普通当りフラグは、普通図柄表示器40による普通図ゲームを開始するときに、その普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。そして、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御が終了するときに、普通当りフラグはクリアされてオフ状態となる。
確変確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果を確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、確変確定フラグはクリアされてオフ状態になる。有利開放確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、確変大当りのうちでも第2確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、有利開放確定フラグはクリアされてオフ状態になる。
確変中フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに確変確定フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、確変中フラグは、例えば特図ゲームを開始するときに確変転落抽選にて確変遊技状態を終了する旨の判定がなされたことや、確変遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したこと、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了したことなどにより、確変遊技状態を終了するときに、クリアされてオフ状態となる。有利開放フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに有利開放確定フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、有利開放フラグは、第2確変遊技状態が終了するときに、クリアされてオフ状態となる。
この実施の形態では、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれに制御されるかに応じて、確変中フラグと有利開放フラグの設定が行われる。図30は、遊技状態に応じた確変中フラグと有利開放フラグの設定を示す説明図である。図30に示すように、パチンコ遊技機1が通常遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオフ状態に設定される。これに対して、パチンコ遊技機1が第1確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグがオン状態に設定される一方で、有利開放フラグがオフ状態に設定される。また、パチンコ遊技機1が第2確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオン状態に設定される。
リーチフラグは、特別図柄や飾り図柄における可変表示結果の種類を決定する際に、リーチハズレとする旨の決定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。他方、リーチフラグは、例えばリーチハズレに対応した可変表示パターンを決定したことに応じて、クリアされてオフ状態となる。開閉設定完了フラグは、普通図柄表示器40による普通図ゲームにて表示結果が「当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6が備える可動翼片を傾動制御するための設定が完了したことに対応して、オン状態にセットされる。他方、開閉設定完了フラグは、普通可変入賞球装置6が備える可動翼片の傾動制御が終了したことに対応して、クリアされてオフ状態になる。
遊技制御タイマ設定部184には、例えば特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間(総可変表示時間)を主基板11の側にて計測する可変表示タイマなどが設けられている。例えば、可変表示タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、可変表示タイマには、特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された表示結果の種類や可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。
遊技制御カウンタ設定部185には、例えばウェイトカウンタや、払出通知コマンド受信カウンタ、払出制御コマンド送信カウンタ、確変カウンタなどが設けられている。ウェイトカウンタは、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されて遊技制御用マイクロコンピュータ100における遊技制御処理(遊技の進行を制御するための処理)の実行が可能な状態となったときに、遊技制御処理の実行を開始するタイミングを遅延させるために用いられる。例えば、ウェイトカウンタには、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されて遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動したときに、所定の遅延時間に対応した初期化ウェイト回数指定値がセットされる。その後、ウェイトカウンタの値であるウェイトカウント値を順次に減算するなどの更新処理が行われ、その値が所定の遅延終了判定値に達したときに、遊技制御処理の実行が開始される。
払出通知コマンド受信カウンタは、払出制御基板15から受信したコマンドの個数を特定可能にカウントするためのものである。払出制御コマンド送信カウンタは、払出制御基板15に対して送信待ちとなっているコマンドの個数を特定可能にカウントするためのものである。確変カウンタは、確変制御が行われる確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタには、特図ゲームにて確変大当りとなったことによる大当り遊技状態が終了するときに、確変遊技状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの上限回数(例えば「100」)を示すデータが、確変中可変表示回数初期値として設定される。そして、確変遊技状態にて可変表示結果がハズレとなる特図ゲームが実行されるときに、確変カウンタにおけるカウント値が更新(例えば1減算)される。また、遊技制御カウンタ設定部185は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞に基づく保留データの数である特図保留記憶数をカウントする特図保留記憶数カウンタと、通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づく保留データの数である普通図保留記憶数をカウントする普通図保留記憶数カウンタとを備えていてもよい。
遊技制御バッファ設定部186には、例えばメインチェックサムバッファや、受信コマンドバッファ、送信コマンドバッファなどが設けられている。メインチェックサムバッファは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されるときにRAM106の特定領域における記憶データを用いて算出されたチェックサムを保存するためのものである。
受信コマンドバッファは、主基板11にてサブ側の制御基板から受信したコマンドを一時的に格納するために用いられる。図31は、受信コマンドバッファに含まれる払出用受信コマンドバッファ191の構成例を示す図である。払出用受信コマンドバッファ191は、払出制御基板15から受信したコマンドを一時的に格納するためのものである。図31に示す払出用受信コマンドバッファ191は、12個の受信コマンドバッファ#1〜#12を備えており、払出制御基板15から受信したコマンドを格納する受信コマンドバッファは、払出通知コマンド受信カウンタで指定される。各受信コマンドバッファ#1〜#12は、例えば1バイト(8ビット)で構成され、複数の受信コマンドバッファをリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の受信コマンドを6個格納することができる。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して送信するコマンドを一時的に格納するために用いられる。図32は、送信コマンドバッファに含まれる払出用送信コマンドバッファ192の構成例を示す図である。払出用送信コマンドバッファ192は、主基板11から払出制御基板15に対して送信するコマンドを一時的に格納するためのものである。図32に示す払出用送信コマンドバッファ192は、12個の送信コマンドバッファ#1〜#12を備えており、主基板11から払出制御基板15に対して送信待ちとなるコマンドを格納するコマンドバッファは、払出制御コマンド送信カウンタで指定される。各送信コマンドバッファ#1〜#12は、例えば1バイト(8ビット)で構成され、複数の送信コマンドバッファをリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の送信コマンドを6個格納することができる。また、送信コマンドバッファには、主基板11から演出制御基板12に対して送信するコマンドを一時的に格納するための演出用送信コマンドバッファが含まれてもよい。
図13に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるタイマ回路107は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(CHN0〜CHN3)内蔵して構成され、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とする回路である。例えば、タイマ回路107では、チャネルごとに予め設定したカウント値から所定周期でのカウントダウンを開始し、カウント値が「00」となったチャネルがあるときには、そのチャネルに対応した割込みフラグをオン状態にセットする。このとき、割込み許可状態であれば、タイマ回路107がCPU104に対して割込み要求を発生する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路108は、例えば全二重、非同期、標準NRZ(Non Return to Zero)フォーマットで通信データを取扱う回路であり、図33に例示するような構成を有している。図33に示すシリアル通信回路108は、受信動作部211と、送信動作部212と、シリアル通信データレジスタ213と、シリアルステータスレジスタ214と、シリアル制御レジスタ215とを備えている。
受信動作部211は、シリアル制御レジスタ215の所定ビットにおける設定に基づいた受信動作により、シリアル通信で伝送される受信データをサンプリングして取得し、取得した受信データをシリアル通信データレジスタ213に転送可能とする。また、受信動作部211は、受信動作における動作状態などに応じて、シリアルステータスレジスタ214の所定ビットを“0”または“1”に設定する。受信動作部211は、例えばシリアル通信で順次に伝送された受信データをシフトさせながら格納する受信用シフトレジスタや、受信用シフトレジスタから読出した受信データを一時的に格納する受信データレジスタ、シリアル通信における受信動作に関わる割込み要因の発生を制御する割込み制御回路などを備えて構成されている。
送信動作部212は、シリアル制御レジスタ215の所定ビットにおける設定に基づいた送信動作により、シリアル通信データレジスタ213からの読出データに対応する送信データを生成し、シリアル通信による送信を可能にする。また、送信動作部212は、送信動作における動作状態などに応じて、シリアルステータスレジスタ214の所定ビットを“0”または“1”に設定する。送信動作部212は、例えばシリアル通信データレジスタ213から読出したデータを一時的に格納する送信データレジスタや、シリアル通信で順次に送信する送信データを格納してシフトさせながら出力する送信用シフトレジスタ、シリアル通信における送信動作に関わる割込み要因の発生を制御する割込み制御回路などを備えて構成されている。
シリアル通信データレジスタ213は、受信動作部211にて取得した受信データを格納したり、送信動作部212に供給するデータを格納したりすることで、シリアル通信回路108とCPU104との間での通信データのやり取りを可能にする回路であり、例えば1バイト(8ビット)で構成されている。
シリアルステータスレジスタ214は、シリアル通信回路108における動作状態を確認するためのレジスタであり、例えば図34(A)に示すように、第1レジスタSIST1と、第2レジスタSIST2とを備えて構成されている。図34(A)に示す第1レジスタSIST1の第7ビット[ビット7]は、送信データエンプティフラグを示すビット(TDRE)である。例えば、送信動作部212が備える送信用データレジスタから送信用シフトレジスタにデータが転送されたときに、第1レジスタSIST1の第7ビット[ビット7]が“1”に設定されてオン状態となる。
図34(A)に示す第1レジスタSIST1の第6ビット[ビット6]は、送信完了フラグを示すビット(TC)である。例えば、送信動作部212が備える送信用シフトレジスタに格納されたデータの送信が完了したときに、第1レジスタSIST1の第6ビット[ビット6]が“1”に設定されてオン状態となる。第1レジスタSIST1の第5ビット[ビット5]は、受信データフルフラグを示すビット(RDRF)である。例えば、受信動作部211が備える受信用シフトレジスタに格納されたデータが受信データレジスタに転送されたときに、第1レジスタSIST1の第5ビット[ビット5]が“1”に設定されてオン状態となる。
図34(A)に示す第1レジスタSIST1の第4ビット[ビット4]は、アイドルライン検出フラグを示すビット(IDLE)である。例えば、受信動作部211における受信データ内で所定のアイドルラインが検出されたときに、第1レジスタSIST1の第4ビット[ビット4]が“1”に設定されてオン状態となる。第1レジスタSIST1の第3ビット[ビット3]は、オーバーランフラグを示すビット(OR)である。例えば、受信動作部211における受信動作中にオーバーランが検出されたときに、第1レジスタSIST1の第3ビット[ビット3]が“1”に設定されてオン状態となる。
図34(A)に示す第1レジスタSIST1の第2ビット[ビット2]は、ノイズエラーフラグを示すビット(NF)である。例えば、受信動作部211における受信動作中にノイズエラーが検出されたときに、第1レジスタSIST1の第2ビット[ビット2]が“1”に設定されてオン状態となる。第1レジスタSIST1の第1ビット[ビット1]は、フレーミングエラーフラグを示すビット(FE)である。例えば、受信動作部211における受信動作中にフレーミングエラーが検出されたときに、第1レジスタSIST1の第1ビット[ビット1]が“1”に設定されてオン状態となる。
図34(A)に示す第1レジスタSIST1の第0ビット[ビット0]は、パリティエラーフラグを示すビット(PF)である。例えば、受信動作部211における受信データのパリティと、その受信データ内のパリティビットとが一致しないときに、第1レジスタSIST1の第0ビット[ビット0]が“1”に設定されてオン状態となる。第2レジスタSIST2の第0ビット[ビット0]は、受信アクティブフラグを示すビット(RAF)である。例えば、受信動作部211がスタートビットとして“0”を検出したときに、第2レジスタSIST2の第0ビット[ビット0]が“1”に設定されてオン状態となる。
シリアル制御レジスタ215は、シリアル通信回路108における通信フォーマットや各種エラー割込み要求の許可/禁止などを設定するためのレジスタであり、例えば図34(B)に示すように、第1〜第3レジスタSICL1〜SICL3を備えて構成されている。図34(B)に示す第1レジスタSICL1の第4ビット[ビット4]は、シリアル通信におけるデータ長を選択するためのビット(M)である。例えば、第1レジスタSICL1の第4ビット[ビット4]が“0”であるときにはスタートビットが1ビットでデータビットが8ビットでストップビットが1ビットに設定され、“1”であるときにはスタートビットが1ビットでデータビットが9ビットでストップビットが1ビットに設定される。第1レジスタSICL1の第3ビット[ビット3]は、ウエイクアップ方式を選択するためのビット(WAKE)である。例えば、第1レジスタSICL1の第3ビット[ビット3]が“0”であるときにはアイドルラインの認識による受信動作部211のウエイクアップに設定され、“1”であるときにはアドレスマークの認識による受信動作部211のウエイクアップに設定される。
図34(B)に示す第1レジスタSICL1の第2ビット[ビット2]は、アイドルラインの検出方式を選択するためのビット(ILT)である。例えば、第1レジスタSICL1の第2ビット[ビット2]が“0”であるときにはスタートビットの後から検出する方式に設定され、“1”であるときにはストップビットの後から検出する方式に設定される。第1レジスタSICL1の第1ビット[ビット1]は、パリティ機能を使用するか否かを設定するためのビット(PE)である。例えば、第1レジスタSICL1の第1ビット[ビット1]が“0”であるときにはパリティ機能を使用しないものと設定され、“1”であるときにはパリティ機能を使用するものと設定される。
図34(B)に示す第1レジスタSICL1の第0ビット[ビット0]は、パリティ機能を使用する場合におけるパリティの種類を選択するためのビット(PT)である。例えば、第1レジスタSICL1の第0ビット[ビット0]が“0”であるときには偶数パリティを使用するものと設定され、“1”であるときには奇数パリティを使用するものと設定される。
図34(B)に示す第2レジスタSICL2の第7ビット[ビット7]は、送信割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(TIE)である。例えば、第2レジスタSICL2の第7ビット[ビット7]が“0”であるときには送信割込み要求が禁止され、“1”であるときには送信割込み要求が許可される。第2レジスタSICL2の第6ビット[ビット6]は、送信完了割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(TCIE)である。例えば、第2レジスタSICL2の第6ビット[ビット6]が“0”であるときには送信完了割込み要求が禁止され、“1”であるときには送信完了割込み要求が許可される。
図34(B)に示す第2レジスタSICL2の第5ビット[ビット5]は、受信割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(RIE)である。例えば、第2レジスタSICL2の第5ビット[ビット5]が“0”であるときには受信割込み要求が禁止され、“1”であるときには受信割込み要求が許可される。第2レジスタSICL2の第4ビット[ビット4]は、アイドルライン割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(ILIE)である。例えば、第2レジスタSICL2の第4ビット[ビット4]が“0”であるときにはアイドルライン割込み要求が禁止され、“1”であるときにはアイドルライン割込み要求が許可される。
図34(B)に示す第2レジスタSICL2の第3ビット[ビット3]は、送信動作部212を使用するか否かを設定するためのビット(TE)である。例えば、第2レジスタSICL2の第3ビット[ビット3]が“0”であるときには送信動作部212を使用しないものと設定され、“1”であるときには送信動作部212を使用するものと設定される。第2レジスタSICL2の第2ビット[ビット2]は、受信動作部211を使用するか否かを設定するためのビット(RE)である。例えば、第2レジスタSICL2の第2ビット[ビット2]が“0”であるときには受信動作部211を使用しないものと設定され、“1”であるときには受信動作部211を使用するものと設定される。
図34(B)に示す第2レジスタSICL2の第1ビット[ビット1]は、受信ウエイクアップを使用するか否かを設定するためのビット(RWU)である。例えば、第2レジスタSICL2の第1ビット[ビット1]が“0”であるときには受信ウエイクアップを使用しないものと設定され、“1”であるときには受信ウエイクアップを使用するものと設定される。第2レジスタSICL2の第0ビット[ビット0]は、ブレークコード送信を使用するか否かを設定するためのビット(SBK)である。例えば、第2レジスタSICL2の第0ビット[ビット0]が“0”であるときにはブレークコード送信を使用しないものと設定され、“1”であるときにはブレークコード送信を使用するものと設定される。
図34(B)に示す第3レジスタSICL3の第7ビット[ビット7]は、データビットを9ビットに設定したときに受信データにおける9ビット目を格納するためのビット(R8)である。第3レジスタSICL3の第6ビット[ビット6]は、データビットを9ビットに設定したときに送信データにおける9ビット目を格納するためのビット(T8)である。
図34(B)に示す第3レジスタSICL3の第3ビット[ビット3]は、オーバーランエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(ORIE)である。例えば、第3レジスタSICL3の第3ビット[ビット3]が“0”であるときにはオーバーランエラー時における割込み要求が禁止され、“1”であるときにはオーバーランエラー時における割込み要求が許可される。第3レジスタSICL3の第2ビット[ビット2]は、ノイズエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(NEIE)である。例えば、第3レジスタSICL3の第2ビット[ビット2]が“0”であるときにはノイズエラー時における割込み要求が禁止され、“1”であるときにはノイズエラー時における割込み要求が許可される。
図34(B)に示す第3レジスタSICL3の第1ビット[ビット1]は、フレーミングエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(FEIE)である。例えば、第3レジスタSICL3の第1ビット[ビット1]が“0”であるときにはフレーミングエラー時における割込み要求が禁止され、“1”であるときにはフレーミングエラー時における割込み要求が許可される。第3レジスタSICL3の第0ビット[ビット0]は、パリティエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(PEIE)である。例えば、第3レジスタSICL3の第0ビット[ビット0]が“0”であるときにはパリティエラー時における割込み要求が禁止され、“1”であるときにはパリティエラー時における割込み要求が許可される。
図13に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える入出力ポート109は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示す演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板18を介して主基板11から送信された制御コマンドを受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などといった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。演出制御基板12には、表示制御基板13に表示制御指令となる制御信号を伝送する配線や、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9に駆動信号を伝送する配線などが接続されている。また、演出制御基板12には、操作ボタン31からの配線も接続されている。図3に示すように、演出制御基板12には、演出制御用マイクロコンピュータ120が搭載されている。図35は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120の構成例を示す図である。図35には、演出制御基板12に搭載される音声出力回路121やランプドライバ回路122も示されている。図35に示す演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様の1チップマイクロコンピュータであり、クロック回路221と、リセット/割込みコントローラ222と、乱数回路223と、CPU224と、ROM225と、RAM226と、タイマ回路227と、入出力ポート228とを備えて構成されている。なお、クロック回路221、リセット/割込みコントローラ222、乱数回路223及びタイマ回路227はそれぞれ、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるクロック回路101、リセット/割込みコントローラ102、乱数回路103及びタイマ回路107と同様の構成を有するものであればよい。
乱数回路223は、演出制御基板12の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する。図36は、演出制御基板12の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図36に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1、中確定図柄決定用の乱数値SR2、右確定図柄決定用の乱数値SR3、演出態様決定用の乱数値SR4、予告決定用の乱数値SR5が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、演出効果を高めるために、演出制御基板12の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値SR1〜SR5の全部または一部を示す数値データが、乱数回路223にてカウントされればよい。また、乱数値SR1〜SR5の一部を示す数値データは、CPU224が乱数回路223とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1は、大当り時に画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一となる確定飾り図柄と、ハズレ時に画像表示装置5における「左」の可変表示部にて導出表示される確定飾り図柄(左確定飾り図柄)とを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「250」の範囲の値をとる。中確定図柄決定用の乱数値SR2は、ハズレ時に画像表示装置5における「中」の可変表示部にて導出表示される確定飾り図柄(中確定飾り図柄)を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「163」の範囲の値をとる。右確定図柄決定用の乱数値SR3は、ハズレ時に画像表示装置5における「右」の可変表示部にて導出表示される確定飾り図柄(右確定飾り図柄)を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「73」の範囲の値をとる。演出態様決定用の乱数値SR4は、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出などにおける各種の演出動作の態様を、演出制御基板12の側にて決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。予告決定用の乱数値SR5は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなることを予告するための予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合には予告演出の態様を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図35に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU224は、ROM225に記憶されているユーザプログラムやデータを読み出し、RAM226をワークエリアとして使用して、プログラムに従った制御動作を行う。
演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるROM225には、画像表示装置5における表示動作の内容や、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容、遊技効果ランプ9等による演出内容といった、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類記憶されている。例えば、画像表示装置5にて飾り図柄の可変表示が実行される期間内における複数種類の演出制御パターンが、図37に示す演出制御パターンテーブル401に格納されて、ROM225の所定領域に予め記憶されている。また、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行される期間内における複数種類の演出制御パターンも、演出制御パターンテーブル401に格納されている。
この実施の形態では、確変再抽選演出が実行される期間内における演出制御パターンである確変再抽選演出制御パターンのうちに、確変再抽選演出#1の演出制御パターンと、確変再抽選演出#2の演出制御パターンとが含まれている。そして、いずれの確変再抽選演出制御パターンを選択したかに応じて、確変再抽選演出における演出態様が異なるものとなる。
図38は、確変再抽選演出#1の演出制御パターンが選択された場合における画像表示装置5での表示態様の具体例を示している。この確変再抽選演出#1では、例えば大当り遊技状態の開始後に最初のラウンド(第1ラウンド)が開始されたタイミングといった、所定の第1演出切換タイミングに達すると、確変再抽選演出を開始するための表示設定が行われる。例えば、図38(A)に示すように大当り遊技状態となる以前に実行された飾り図柄の可変表示にて導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄を停止表示した状態で、第1演出切換タイミングに達すると、図38(B)に示すような所定の確変再抽選報知用画像を表示させて、確変再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、図38(C)に示すように各可変表示部にて停止表示されていた飾り図柄の変動を開始させ、所定の演出時間が経過したことに対応して、確変再抽選演出の表示結果として飾り図柄を停止表示させる。このとき、可変表示が開始される以前に停止表示されていた同一の通常図柄からなる通常大当りの表示結果が、同一の確変図柄からなる確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがない場合には、例えば図38(D)に示すように同一の通常図柄からなる通常大当りの表示結果を導出表示させた後、例えば図38(E)に示すような所定の第1確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として確変遊技状態に制御されない旨を遊技者等に報知する。他方、通常大当りの表示結果から確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがある場合には、例えば図38(F)に示すように同一の第1確変図柄からなる第1確変大当りの表示結果を導出表示させた後、例えば図38(G)に示すような所定の第2確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第1確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。
図39は、確変再抽選演出#2の演出制御パターンが選択された場合における画像表示装置5での表示態様の具体例を示している。この確変再抽選演出#2では、例えば図39(A)に示すように大当り遊技状態となる以前に実行された飾り図柄の可変表示にて導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄を停止表示した状態で、確変再抽選演出を開始するための第1演出切換タイミングに達すると、図39(B)に示すような所定の確変再抽選報知用画像を表示させて、確変再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、停止表示されていた飾り図柄を消去してから、図39(C)に示すような表示画像により確変再抽選演出が実行される。そして、所定の演出時間が経過したことに対応して、確変再抽選演出の表示結果として飾り図柄を表示させる。このとき、通常大当りの表示結果から確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがない場合には、例えば図39(D)に示すように通常図柄を表示させた後、例えば図39(E)に示すような所定の第1確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として確変遊技状態に制御されない旨を遊技者等に報知する。他方、通常大当りの表示結果から確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがある場合には、例えば図39(F)に示すように第1確変図柄を表示させた後、例えば図39(G)に示すような所定の第2確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第1確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。
また、この実施の形態では、有利開放再抽選演出が実行される期間内における演出制御パターンである有利開放再抽選演出制御パターンのうちに、有利開放再抽選演出#1の演出制御パターンと、有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンとが含まれている。そして、いずれの有利開放再抽選演出制御パターンを選択したかに応じて、有利開放再抽選演出における演出態様が異なるものとなる。
図40は、有利開放再抽選演出#1の演出制御パターンが選択された場合における画像表示装置5での表示態様の具体例を示している。この有利開放再抽選演出#1では、例えば大当り遊技状態の開始後に最終のラウンド(第15ラウンド)が開始されたタイミングといった、所定の第2演出切換タイミングに達すると、有利開放再抽選演出を開始するための表示設定が行われる。例えば、図40(A)に示すように大当り遊技状態となる以前に実行された飾り図柄の可変表示や、確変再抽選演出で実行された飾り図柄の可変表示などにて導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄を停止表示した状態で、第2演出切換タイミングに達すると、図40(B)に示すような所定の開放再抽選報知用画像を表示させて、有利開放再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、図40(C)に示すように各可変表示部にて停止表示されていた飾り図柄の変動を開始させ、所定の演出時間が経過したことに対応して、有利開放再抽選演出の表示結果として飾り図柄を停止表示させる。このとき、例えば可変表示が開始される以前に停止表示されていた同一の第1確変図柄からなる第1確変大当りの表示結果が同一の第2確変図柄からなる第2確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがない場合には、図40(D)に示すように同一の第1確変図柄からなる第1確変大当りの表示結果を導出表示させた後、図40(E)に示すような所定の第1開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御されない旨を遊技者等に報知する。他方、例えば第1確変大当りの表示結果から第2確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがある場合には、図40(F)に示すように同一の第2確変図柄からなる第2確変大当りの表示結果を導出表示させた後、図40(G)に示すような所定の第2開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。
図41は、有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンが選択された場合における画像表示装置5での表示態様の具体例を示している。この有利開放再抽選演出#2では、例えば図41(A)に示すように大当り遊技状態となる以前に実行された飾り図柄の可変表示や、確変再抽選演出で実行された飾り図柄の可変表示などにて導出表示された大当り組合せの確定飾り図柄を停止表示した状態で、有利開放再抽選演出を開始するための第2演出切換タイミングに達すると、図41(B)に示すような所定の開放再抽選報知用画像を表示させて、有利開放再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、停止表示されていた飾り図柄を消去してから、図41(C)に示すような表示画像により有利開放再抽選演出が実行される。そして、所定の演出時間が経過したことに対応して、有利開放再抽選演出の表示結果として飾り図柄を表示させる。このとき、例えば第1確変大当りの表示結果から第2確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがない場合には、図41(D)に示すように第1確変図柄を表示させた後、図41(E)に示すような所定の第1開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御されない旨を遊技者等に報知する。他方、例えば第1確変大当りの表示結果から第2確変大当りの表示結果へと変更される成り上がりがある場合には、図41(F)に示すように第2確変図柄を表示させた後、例えば図41(G)に示すような所定の第2開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。
図37に示す演出制御パターンテーブル401に格納される複数種類の演出制御パターンはそれぞれ、例えば図42に示すように、演出制御タイマ設定値、演出制御タイマ判定値、演出制御データといった、演出動作を制御するための各種データから構成され、時系列的に、画像表示装置5での表示内容や、スピーカ8L、8Rからの音声出力内容、遊技効果ランプ9による演出内容といった、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されている。
また、ROM225には、複数種類の飾り図柄決定テーブルや、再抽選演出態様決定テーブル、予告決定テーブルなどが記憶されている。飾り図柄決定テーブルは、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄などを決定するために用いられるテーブルである。再抽選演出態様決定テーブルは、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出における演出態様を決定するために用いられるテーブルである。
飾り図柄決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図43(A)〜(C)に示す第1〜第3大当り図柄決定テーブル411〜413が、ROM225に記憶されている。さらに、この実施の形態では、図44(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル421と、図44(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル422と、図44(C)に示す右確定飾り図柄決定テーブル423とが、ROM225に記憶されている。
図43(A)〜(C)に示す第1〜第3大当り図柄決定テーブル411〜413はそれぞれ、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。第1大当り図柄決定テーブル411は、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合に、通常図柄のいずれか1つを、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一となる確定飾り図柄として選択決定するためのテーブルである。第2大当り図柄決定テーブル412は、飾り図柄の可変表示結果として第1確変大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合に、第1確変図柄のいずれか1つを、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一となる確定飾り図柄として選択決定するためのテーブルである。第3大当り図柄決定テーブル413は、飾り図柄の可変表示結果として第2確変大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する場合に、第2確変図柄のいずれか1つを、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一となる確定飾り図柄として選択決定するためのテーブルである。
図44(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル421は、大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。図44(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル422は、中確定図柄決定用の乱数値SR2と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。図44(C)に示す右確定飾り図柄決定テーブル423は、右確定図柄決定用の乱数値SR3と、各飾り図柄の図柄番号とを、対応付ける設定データなどから構成されている。左確定飾り図柄決定テーブル421は、リーチハズレまたは通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「左」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。中確定飾り図柄決定テーブル422は、リーチハズレまたは通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「中」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。右確定飾り図柄決定テーブル423は、通常ハズレとなるときに、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として「右」の可変表示部にて導出表示される飾り図柄を決定するためのテーブルである。
再抽選演出態様決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図45(A)に示す確変再抽選演出態様決定テーブル431と、図45(B)に示す有利開放再抽選演出態様決定テーブル432とが、ROM225に記憶されている。確変再抽選演出態様決定テーブル431は、確変再抽選演出#1の演出制御パターンと確変再抽選演出#2の演出制御パターンのいずれを選択するかを決定して、確変再抽選演出における演出態様を決定するために用いられるテーブルである。この確変再抽選演出態様決定テーブル431は、演出態様決定用の乱数値SR4と、確変再抽選演出#1、#2の各演出制御パターンとを、対応付ける設定データなどから構成されている。有利開放再抽選演出態様決定テーブル432は、有利開放再抽選演出#1の演出制御パターンと有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンのいずれを選択するかを決定して、有利開放再抽選演出における演出態様を決定するために用いられるテーブルである。この有利開放再抽選演出態様決定テーブル432は、演出態様決定用の乱数値SR4と、有利開放再抽選演出#1、#2の各演出制御パターンとを、対応付ける設定データなどから構成されている。
予告決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図46(A)に示すハズレ時予告決定テーブル441と、図46(B)に示す大当り時予告決定テーブル442とが、ROM225に記憶されている。この実施の形態では、飾り図柄が可変表示されている所定期間において可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される可能性があることを予告する予告パターンとして、予告A〜予告Cのパターンが用意されているものとする。予告A〜予告Cのうちいずれかの予告パターンが選択された場合には、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなってから確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間などといった、飾り図柄が可変表示されている所定期間において、経過時間に伴って演出キャラクタの表示が変化して可変表示結果が大当りとなることを予告する予告演出表示が実行される。ここで、演出キャラクタは、例えば人物や動物、車、もしくは、文字や数字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示すものであればよい。なお、可変表示パターンが通常ハズレパターンである場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチとならずに飾り図柄が可変表示されている所定期間において、予告演出表示が実行されればよい。
図47(A)〜(C)は、予告Aの予告パターンが選択されたことに対応した画像表示装置5での画像表示例を示している。図47(A)〜(C)に示すように、予告Aの予告パターンが選択された場合には、飾り図柄が可変表示されている所定期間において、人物を示すキャラクタCH1が時間の経過に伴って画像表示装置5における表示領域内を右端から左端へと移動するように、演出キャラクタの表示が変化することで、可変表示結果が大当りとなることを予告できる。ただし、予告演出表示が実行される所定期間中であっても、操作ボタン31の操作が検出されるまでは、キャラクタCH1を示す画像の表示が制限され、操作ボタン31の操作が検出されたことに応答して、キャラクタCH1を示す画像が段階的に表示される。
図47(D)〜(F)は、予告Bの予告パターンが選択されたことに対応した画像表示装置5での画像表示例を示している。図47(D)〜(F)に示すように、予告Bの予告パターンが選択された場合には、飾り図柄が可変表示されている所定期間において、自動車を示すキャラクタCH2が時間の経過に伴って画像表示装置5における表示領域内を右端から左端へと移動するように、演出キャラクタの表示が変化することで、可変表示結果が大当りとなることを予告できる。ただし、予告演出表示が実行される所定期間中であっても、操作ボタン31の操作が検出されるまでは、キャラクタCH2を示す画像の表示が制限され、操作ボタン31の操作が検出されたことに応答して、キャラクタCH2を示す画像が段階的に表示される。
図48(A)〜(C)は、予告Cの予告パターンが選択されたことに対応した画像表示装置5での画像表示例を示している。図48(A)〜(C)に示すように、予告Cの予告パターンが選択された場合には、飾り図柄が可変表示されている所定期間において、星を示すキャラクタCH3が時間の経過に伴って画像表示装置5の表示領域内を右端から左端へと移動するように、演出キャラクタの表示が変化することで、可変表示結果が大当りとなることを予告できる。ただし、予告演出表示が実行される所定期間中であっても、操作ボタン31の操作が検出されるまでは、キャラクタCH3を示す画像の表示が制限され、操作ボタン31の操作が検出されたことに応答して、キャラクタCH3を示す画像が段階的に表示される。
図46(A)に示すハズレ時予告決定テーブル441と、図46(B)に示す大当り時予告決定テーブル442はそれぞれ、予告決定用の乱数値SR5と、予告を実行しない旨の決定結果あるいは予告A〜予告Cのいずれかのパターンによる予告を実行する旨の決定結果とを、対応付ける設定データなどから構成されている。ハズレ時予告決定テーブル441では、予告決定用の乱数値SR5のうち「1」〜「70」が予告を実行しない旨の決定結果に、「71」〜「90」が予告Aの予告パターンによる予告を実行する旨の決定結果に、「91」〜「99」が予告Bの予告パターンによる予告を実行する旨の決定結果に、「100」が予告Cの予告パターンによる予告を実行する旨の決定結果に、それぞれ対応付けられている。これに対して、大当り時予告決定テーブル442では、予告決定用の乱数値SR5のうち「1」〜「10」が予告を実行しない旨の決定結果に、「11」〜「20」が予告Aの予告パターンによる予告を実行する旨の決定結果に、「21」〜「40」が予告Bのパターンによる予告を実行する旨の決定結果に、「41」〜「100」が予告Cのパターンによる予告を実行する旨の決定結果に、それぞれ対応付けられている。
特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなる場合には、図46(A)に示すハズレ時予告決定テーブル441を参照して予告パターンの決定を行う一方で、可変表示結果が大当りとなる場合には、図46(B)に示す大当り時予告決定テーブル442を参照して予告パターンの決定を行うことにより、各予告パターンによる予告が図46(C)に示すような確率で選択されて実行されることになる。すなわち、この実施の形態では、可変表示結果がハズレとなるハズレ時に、70/100の確率で予告が実行されない一方、20/100の確率で予告A、9/100の確率で予告B、1/100の確率で予告Cという、それぞれの予告パターンによる予告が実行されることになる。これに対して、可変表示結果が大当りとなる大当り時には、10/100の確率で予告が実行されない一方、10/100の確率で予告A、20/100の確率で予告B、60/100の確率で予告Cという、それぞれの予告パターンによる予告が実行されることになる。
このような各予告パターンによる予告の選択確率に基づき、各予告パターンによる予告演出表示が行われた場合に可変表示結果が大当りとなる期待度(すなわち、その予告が出現した場合に大当りとなる確率)としての大当り信頼度(予告の大当り信頼度)は、例えば図46(D)に示すようなものとなる。ここで、各予告パターンによる予告の大当り信頼度は、((大当り時における当該予告パターンの選択確率)×(大当り確率))/((ハズレ時における当該予告パターンの選択確率)×(ハズレ確率)+(大当り時における当該予告パターンの選択確率)×(大当り確率))として求めることができる。なお、(ハズレ確率)=1−(大当り確率)として求めることができるが、図46(D)の例では、ハズレ確率を「1」に近似して求めた予告の大当り信頼度を示している。
図46(D)に示すように、予告Cの予告パターンによる予告は予告Bの予告パターンによる予告に比べて、予告Bの予告パターンによる予告は予告Aの予告パターンによる予告に比べて、予告Aの予告パターンによる予告は予告が実行されない場合に比べて、それぞれ大当り信頼度が高くなるように設定されている。したがって、予告Cの予告パターンによる予告が実行された場合には予告Dの予告パターンによる予告が実行された場合に比べて、予告Bの予告パターンによる予告が実行された場合には予告Aの予告パターンによる予告が実行された場合に比べて、予告Aの予告パターンによる予告が実行された場合には予告が実行されない場合に比べて、それぞれ可変表示結果が大当りとなる期待度は高くなる。
図35に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるRAM226には、演出動作を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図49に示すような演出制御用データ保持エリア450が設けられている。図49に示す演出制御用データ保持エリア450は、確定飾り図柄記憶部451と、演出制御フラグ設定部452と、演出制御タイマ設定部453と、演出制御カウンタ設定部454と、演出制御バッファ設定部455とを備えている。
確定飾り図柄記憶部451は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄を示すデータを記憶する。演出制御フラグ設定部452は、例えば画像表示装置5の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。演出制御タイマ設定部453は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。演出制御カウンタ設定部454は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM226とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
演出制御フラグ設定部452には、例えば演出制御プロセスフラグや確変再抽選演出中フラグ、有利開放再抽選演出中フラグなどが設けられている。演出制御プロセスフラグは、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などの演出装置に対応して実行される演出制御プロセス処理(図76)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。確変再抽選演出中フラグは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなった後の所定期間にて、確変再抽選演出が実行中であることを示す。すなわち、確変再抽選演出中フラグは、確変再抽選演出が開始されるときにオン状態にセットされる。その後、確変再抽選演出が終了するときに、確変再抽選演出中フラグはクリアされてオフ状態となる。有利開放再抽選演出中フラグは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなった後の所定期間にて、有利開放再抽選演出が実行中であることを示す。すなわち、有利開放再抽選演出中フラグは、有利開放再抽選演出が開始されるときにオン状態にセットされる。その後、有利開放再抽選演出が終了するときに、有利開放再抽選演出中フラグはクリアされてオフ状態となる。
演出制御タイマ設定部453に設けられた演出制御タイマは、例えば画像表示装置5における飾り図柄の可変表示時間や確変再抽選演出及び有利開放再抽選演出の実行時間などといった、各種の演出制御に関する時間を計測するためのものである。
演出制御カウンタ設定部454には、例えば演出制御コマンド受信カウンタなどが設けられている。演出制御コマンド受信カウンタは、主基板11から送信された演出制御コマンドの受信個数を特定可能にカウントするためのものである。
演出制御バッファ設定部455には、例えば図50に示すような演出側受信コマンドバッファ461などが設けられている。演出側受信コマンドバッファ461は、演出制御基板12にて受信した主基板11からのコマンドを一時的に格納するためのものである。図50に示す演出側受信コマンドバッファ461は、12個の受信コマンドバッファ#1〜#12を備えており、受信したコマンドを格納する受信コマンドバッファは、演出制御コマンド受信カウンタで指定される。各受信コマンドバッファ#1〜#12は、例えば1バイト(8ビット)で構成され、複数の受信コマンドバッファをリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の受信コマンドを6個格納することができる。
この他、RAM226には、例えば可変表示開始コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより主基板11から通知された可変表示パターンや確変再抽選演出の有無などを特定可能なデータを格納する可変表示パターン格納部や、表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより主基板11から通知された表示結果の種類や有利開放再抽選演出の有無などを特定可能なデータを格納する表示結果格納部、主基板11から通知された特図保留記憶数を特定可能なデータを格納する特図保留記憶数格納部、大当りラウンド数通知コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより主基板11から通知された大当り遊技状態におけるラウンド数を特定可能なデータを格納するラウンド数格納部、予告演出表示を実行するために決定した予告パターンを特定可能なデータを格納する予告パターン格納部などといった、各種のデータ格納部が設けられていてもよい。
図35に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備える入出力ポート228は、演出制御用マイクロコンピュータ120に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、入出力ポート228の出力ポートからは、表示制御基板13へと伝送される表示制御指令や、音声出力回路121へと伝送される音声データ、ランプドライバ回路122へと伝送されるランプデータなどが出力される。
演出制御基板12に搭載された音声出力回路121は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120から受けた音声データにデジタル/アナログ変換を施すなどして音声信号を生成し、スピーカ8L、8Rに供給することによって音声を出力させる回路である。演出制御基板12に搭載されたランプドライバ回路122は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120から受けたランプデータに応じたランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9や各種の装飾用ランプ、LED等の電飾部材に供給することによって点灯/消灯切換を行う回路である。なお、音声出力回路121やランプドライバ回路122は、演出制御基板12の外部に設置された回路であってもよい。
図3に示す表示制御基板13は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御を行うものである。例えば、表示制御基板13は、画像表示装置5に画像の切換表示を実行させることなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。
図51は、表示制御基板13のハードウェア構成例を示すブロック図である。図51に示す表示制御基板13には、表示制御用CPU130と、ROM131と、RAM132と、VDP(Video Display Processor)133と、CGROM(Character Generator ROM)134と、VRAM(Video RAM)135と、LCD駆動回路136とが搭載されている。
表示制御用CPU130は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどを受信すると、RAM132の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM131から表示制御を行うための制御データを読み出す。こうして読み出した制御データに基づいて、表示制御用CPU130は、VDP133に描画指令を送るなどして画像表示装置5の表示制御を行う。
ROM131は、表示制御用CPU130によって実行される各種制御プログラムや固定パラメータなどを格納する半導体メモリである。例えば、ROM131には、画像表示装置5での画像表示による各種の演出動作における画像の表示タイミングや切換タイミング、画像の読出位置(例えば、CGROM134のアドレスなど)等を決定するためのプロセステーブルなどが格納されていてもよい。
RAM132には、例えば表示制御フラグ設定部、表示制御タイマ設定部、及び表示制御カウンタ設定部などが設けられていてもよい。ここで、表示制御フラグ設定部は、演出制御基板12からの表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンド、あるいは画像表示装置5における表示状態などに応じて、各々セットあるいはクリアされるフラグを設定するためのデータを記憶する。表示制御タイマ設定部は、画像表示装置5の表示制御などに用いられるタイマ値を示すデータを記憶する。表示制御カウンタ設定部は、画像表示装置5の表示制御のために用いられるカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やタイマ、カウンタに用いる回路は、RAM132とは別個に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
VDP133は、例えば画像表示装置5にて画像表示を行うための表示制御機能および高速描画機能を有し、表示制御用CPU130からの描画指令に従った画像処理を実行する。また、表示制御用CPU130とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM135をマッピングしている。例えば、VDP133は、CGROM134から読み出した画像データをVRAM135が備える入力バッファ135aなどに展開記憶させる。また、VRAM135の記憶データを用いて各種の画像処理を実行する。そして、VRAM135が備えるフレームバッファ135bの記憶データに基づき、画像表示装置5に対してR(赤)、G(緑)、B(青)の階調データや、走査信号の生成に用いられるクロック信号等を、LCD駆動回路136に出力する。一例として、R、G、Bの階調データはそれぞれ8ビットで表され、画像表示装置5はVDP133からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、Bの階調データのビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、Bの各階調データにおけるビット数が異なる数となっていてもよい。
CGROM134は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶しておくためのものである。CGROM134には、キャラクタを示すデータ等が格納されている。キャラクタとは、例えば、画像表示装置5に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像である。具体的な一例として、CGROM134には、図2に示すような飾り図柄を画像表示装置5に表示させるための画像データが、各飾り図柄の図柄番号と対応付けて記憶されている。また、CGROM134には、予告演出表示において画像表示装置5に表示させるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した画像データが記憶されている。
ここで、各キャラクタCH1〜CH3の画像データは、例えば図52(A)〜(C)に示すキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応したキャラクタオブジェクトを示すオブジェクトモデルデータとして、CGROM134に格納されていればよい。オブジェクトモデルデータは、例えばキャラクタオブジェクトごとに、複数のポリゴンや複数の基本形状の組合せを示すデータであればよい。図52(A)〜(C)に示すキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応したキャラクタオブジェクトはいずれも、CGROM134から読み出された時点で、各画素の不透明度を示すアルファ(α)値データが、「1.0」に設定されていればよい。
また、CGROM134には、キャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応したキャラクタオブジェクトのアルファ値に対して作用させることで、キャラクタCH1〜CH3の表示画像を段階的に表示できるように設定するためのフィルタに対応したデータが格納されている。図52(D)は、一例として、キャラクタCH1〜CH3それぞれの表示画像全体を段階的に表示できるように、各キャラクタCH1〜CH3の表示画像を構成する各画素の表示色データに対応したアルファ値データを設定するためのフィルタFL1を示す図である。図52(D)に示すフィルタFL1では、各キャラクタCH1〜CH3の表示領域内で最小値「0.01」から最大値「0.99」までを一様に分布させたフィルタ係数が定められている。
VRAM135は、VDP133による画像処理などに用いられる画像データを展開記憶するための記憶装置である。VRAM135は、例えば画像表示装置5における1画面分の表示領域に画像を表示させるために用いられる画像データの容量よりも大きな記憶容量を有している。例えばVRAM135には、図51に示すように、入力バッファ135aと、フレームバッファ135bとが設けられている。図53は、VRAM135におけるアドレスマップの一例を示す図である。
入力バッファ135aには、飾り図柄や背景、予告演出表示などの表示画像を構成する各画素の表示色であるR、G、Bの表示色データや、各画素の表示色データに対応して設定される不透明度データとしてのアルファ値データが記憶される。例えば図53に示すように、入力バッファ135aには、予告A〜予告Cの各予告パターンで用いられるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した画像データを展開記憶するために用いられる領域や、背景に対応した画像データを展開記憶するために用いられる領域などが含まれている。ここで、この実施の形態では、一例として図54(A)に示すように、R、G、B、αの各値が、各画素に対応して8ビットずつの合計32ビットからなるピクセルデータPD1として、入力バッファ135aに格納される。例えばVDP133は、CGROM134から読み出したキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応したキャラクタオブジェクトを示すオブジェクトモデルデータに基づき、各画素の表示色データやアルファ値データからなる画像データを生成して、入力バッファ135aに展開記憶する。
例えば、キャラクタCH1の表示画像を構成する各画素の画像データは、VRAM135におけるアドレスが000000h〜00FFFFhの領域に展開記憶される。キャラクタCH2の表示画像を構成する各画素の画像データは、VRAM135におけるアドレスが010000h〜01FFFFhの領域に展開記憶される。キャラクタCH3の表示画像を構成する各画素の画像データは、VRAM135におけるアドレスが020000h〜02FFFFhの領域に展開記憶される。
フレームバッファ135bには、画像表示装置5における表示画像を構成する各画素の表示色データが記憶される。例えば図53に示すように、VRAM135におけるアドレスがE00000h〜FFFFFFhの領域が、フレームバッファ135bに割り当てられている。この実施の形態では、一例として図54(B)に示すように、R、G、Bの各値が、各画素に対応して8ビットずつの合計24ビットからなるピクセルデータPD2として、フレームバッファ135bに格納される。VDP133は、フレームバッファ135bから読み出した表示色データを階調データとして、LCD駆動回路136に出力する。
LCD駆動回路136は、VDP133から入力された階調データやクロック信号等から走査信号を生成して画像表示装置5に出力することで、画像を表示させるためのものである。
図3に示すように、払出制御基板15には、払出制御用マイクロコンピュータ150が搭載されている。図55は、払出制御基板15に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ150の構成例を示す図である。図55に示す払出制御用マイクロコンピュータ150は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様の1チップマイクロコンピュータであり、クロック回路231と、リセット/割込みコントローラ232と、CPU233と、ROM234と、RAM235と、タイマ回路(PIT)236と、シリアル通信回路(SCI)237と、入出力ポート238とを備えて構成されている。なお、クロック回路231、リセット/割込みコントローラ232、タイマ回路236及びシリアル通信回路237はそれぞれ、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるクロック回路101、リセット/割込みコントローラ102、タイマ回路107及びシリアル通信回路108と同様の構成を有するものであればよい。
払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるROM234には、払出制御用のプログラムが記憶されている。払出制御用マイクロコンピュータ150では、例えばCPU233がROM234に記憶されている払出制御用のプログラムを読出し、主基板11から送信された払出制御コマンドやカードユニット70との通信結果などに基づいて各種の処理を実行することにより、遊技球の払出動作を制御する。
払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるRAM235には、遊技球の払出動作などを制御するために用いられる各種のデータを保持するための領域が設けられている。そして、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるRAM235の少なくとも一部は、電源基板10において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであってもよい。すなわち、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定時間は、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるRAM235の少なくとも一部の内容は保存される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源基板10からの電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ100へのリセット信号がハイレベル(オフ状態)になったことに応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、図56のフローチャートに示すような遊技制御メイン処理が実行される。なお、以下に説明する各処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU104によって実行されるものとする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるタイマ回路107やシリアル通信回路108などで発生した各種の割込み要因に基づく割込み要求は、CPU104に所定の割込み処理を実行させるためのものである。そして、CPU104やCPU104以外の各種回路を含んだ概念を遊技制御用マイクロコンピュータ100ということもあるものとする。図56に示す遊技制御メイン処理を開始すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU104が、まず、割込禁止に設定し(ステップS1)、割込モードの設定を行う(ステップS2)。例えば、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ100の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビットは“0”)とを合成することにより割込アドレスが生成されるマスク可能割込の割込モードが設定される。マスク可能な割込みが発生したときには、遊技制御用マイクロコンピュータ100が自動的に割込禁止状態となる設定を行うとともに、プログラムカウンタの内容がスタックにセーブされればよい。
続いて、例えばスタックポインタ指定アドレスの設定など、スタックポインタに関わる設定を行う(ステップS3)。また、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)を内蔵している場合には、ステップS4の処理が実行されることにより、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)としてのCTCやPIOの設定(初期化)などが行われるとよい。
ステップS4の処理を実行した後には、例えば入出力ポート109に含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、電源断信号がオフ状態となっているか否かを判定する(ステップS5)。パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときには、VCCなどの各種電源電圧が徐々に上昇して規定値に達する。ステップS5の処理では、電源断信号が出力されていないオフ状態(ハイレベル)となっていることを確認する。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU104が入力ポートを介して1回だけ電源断信号の状態を確認するようにしてもよいが、電源断信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、電源断信号がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、電源断信号をもう1回確認する。このとき、電源断信号がオフ状態であれば、電源断信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときに電源断信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、電源断信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、電源断信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
ステップS5にて電源断信号がオン状態であるときには(ステップS5;No)、所定時間(例えば0.1秒)が経過するまで待機した後(ステップS6)、ステップS5の処理に戻って、電源断信号がオフ状態となっているか否かの判定を再び行うようにする。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、電源電圧が安定したことを確認することができる。そして、ステップS5にて電源断信号がオフ状態であるときには(ステップS5;Yes)、例えば入出力ポート109に含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、クリア信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS7)。このとき、クリア信号がオン状態であれば(ステップS7;Yes)、例えば遊技制御フラグ設定部183に設けられたクリアフラグをオン状態にセットする(ステップS8)。他方、クリア信号がオフ状態であるときには(ステップS7;No)、ステップS8の処理をスキップして、クリアフラグをオフ状態のままとする。
ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU104が入力ポートを介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、クリア信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、クリア信号の状態をもう1回確認する。このとき、クリア信号がオフ状態であれば、クリア信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときにクリア信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、クリア信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、クリア信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
その後、遊技の進行を制御するための遊技制御処理の開始タイミングをソフトウェアの実行により遅延させる遅延処理の設定を行う(ステップS9)。具体的な一例として、遊技制御カウンタ設定部185に設けられたウェイトカウンタに、初期化ウェイト回数指定値をセットする。続いて、ステップS9での設定に基づく遅延処理を開始して、例えばウェイトカウンタにおけるカウント値を1減算するなど、遅延処理の実行に関わる設定の更新を行う(ステップS10)。そして、例えばウェイトカウンタにおけるカウント値が所定の遅延終了判定値に達したか否かを判定することなどにより、所定の遅延時間が経過したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、遅延終了判定値を示すデータは、ROM105などに予め記憶されていればよい。例えば、遅延終了判定値は、遊技制御処理が実行可能状態となったときから、少なくとも払出制御基板15に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ150による払出制御用の各種処理が実行開始されるまでの時間に比べて遅延時間の方が長くなるように、予め定められた基準値であればよい。
ステップS11にて遅延時間が経過していないときには(ステップS11;No)、ステップS10の処理に戻り、遅延時間が経過しているときには(ステップS11;Yes)、RAM106をアクセス可能に設定する(ステップS12)。続いて、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU104がクリアフラグはオンとなっているか否かを判定する(ステップS13)。クリアフラグがオフであるときには(ステップS13;No)、RAM106のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14の処理では、例えばRAM106の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとメインチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、メインチェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM106の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
ステップS14におけるチェック結果が正常であるときには(ステップS14;Yes)、遊技制御フラグ設定部183に設けられたメインバックアップフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS15)。メインバックアップフラグの状態は、電力供給が停止するときに、遊技制御フラグ設定部183に設定される。そして、このメインバックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、メインバックアップフラグの状態は保存されることになる。ステップS15では、例えばメインバックアップフラグの値として「55H」が遊技制御フラグ設定部183に設定されていれば、バックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。なお、ステップS15のようなメインバックアップフラグがオンとなっているか否かの判定を、ステップS14のようなチェック結果の判定よりも先に行い、メインバックアップフラグがオンであるときにRAM106のデータチェック結果が正常であるか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS15にてメインバックアップフラグがオンであるときには(ステップS15;Yes)、メインバックアップフラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS16)、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行う(ステップS17)。具体的な一例として、ステップS17の処理では、ROM105に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、バックアップ時設定テーブルの内容を順次に、RAM106内の作業領域に設定する。ここで、RAM106の作業領域はバックアップ電源によってバックアップされており、バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうちで初期化してもよい領域についての初期化データが設定されていてもよい。
また、ステップS13にてクリアフラグがオンであるときや(ステップS13;Yes)、ステップS14にてチェック結果が正常ではないとき(ステップS14;No)、あるいはステップS15にてメインバックアップフラグがオフであるときには(ステップS15;No)、RAM106の初期化を行う(ステップS18)。ステップS18の処理に続いて、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを初期状態とするための初期化時における設定を行う(ステップS19)。
ステップS17またはステップS19の処理を実行した後には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるタイマ回路107のレジスタ設定などを行うことにより、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにタイマ割込みが発生するように遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部設定を行う(ステップS20)。この後、CPU104がROM105から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)に基づいて乱数生成動作の初期設定を行うための乱数初期設定処理を実行する(ステップS21)。
ステップS21の乱数初期設定処理に続いて、シリアル通信動作の初期設定を行うためのシリアル通信初期設定処理を実行する(ステップS22)。この後、割込み要求に基づいて実行される割込み処理に関する初期設定を行うための割込み初期設定処理を実行する(ステップS23)。そして、CPU104は遊技制御用マイクロコンピュータ100を割込許可状態に設定して(ステップS24)、各種割込みの発生を待機する。このときには、電源断信号がオン状態となったか否か(出力されたか否か)の判定を行い(ステップS25)、オフであれば(ステップS25;No)、そのまま各種割込みの発生を待機する。また、電源断信号がオン状態となったときには(ステップS25;Yes)、メイン側電源断処理を実行した後(ステップS26)、所定のループ処理を実行して、電力供給の停止による遊技制御用マイクロコンピュータ100の動作停止まで待機する。なお、ステップS25の処理では、入出力ポート109に含まれる入力ポートを介して1回だけ電源断信号の状態を確認するようにしてもよいが、電源断信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、電源断信号がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、電源断信号をもう1回確認する。このとき、電源断信号がオフ状態であれば、電源断信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときに電源断信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、電源断信号の状態を再び確認するようにしてもよい。また、電源断信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。さらに、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。このように電源断信号の状態を複数回確認する場合には、例えば確認動作を開始するときや1回目の確認結果と2回目の確認結果とを比較して不一致であったときなどに、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたWDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアするリトリガを行う。そして、リトリガが何らかの原因(例えばプログラムの暴走)で所定時間内に発生しなくなった場合には、WDTから出力されるタイムアウト信号に基づくユーザリセットを発生させ、リセット/割込みコントローラ102、CPU104、タイマ回路107、シリアル通信回路108などの各回路を初期化した後、所定のベクタテーブルで示されるアドレスからユーザプログラムの実行を開始して、自動復旧を行うようにしてもよい。
ステップS26のメイン側電源断処理では、例えばCPU104が遊技制御用マイクロコンピュータ100を割込禁止状態に設定した後、入出力ポート109に含まれる出力ポートの所定ビットにクリアデータをセットするなどして、ソレノイド81、82の駆動制御に関する設定を初期化する。このときには、出力ポートの所定ビット以外にも、クリアすべき出力ポートにはクリアデータを設定するようにしてもよい。続いて、例えばRAM106の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出するなどして、チェックデータの作成を行うとともに、遊技制御フラグ設定部183に設けられたメインバックアップフラグをオン状態にセットする。このとき作成されたチェックデータは、例えば遊技制御バッファ設定部186に設けられたメインチェックサムバッファなどといった、RAM106の所定領域に格納される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えばCPU104が所定のRAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定することなどにより、以後、RAM104へのアクセスを禁止する。これにより、電力供給の停止に伴ってプログラムの暴走が生じても、RAM104の記憶内容が破損することを防止できる。こうしたメイン側電源断処理が実行された後には、待機状態(ループ処理)に入ることになる。
また、ステップS26にてメイン側電源断処理を実行した後には、例えば電源断信号がオフ状態となったか否かを定期的に判定し、オフ状態となったときには、CPU104が図56に示すステップS1から再び処理を進めることなどにより、瞬断に対応して処理を再開できるようにしてもよい。あるいは、ステップS26にてメイン側電源断処理を実行した後、例えばWDTからタイムアウト信号が出力されるまでの所要時間よりも長い時間として予め定められた所定時間が経過しても電源基板10からの電力供給が継続しているときに、CPU104が図56に示すステップS1から再び処理を進めることなどにより、瞬断に対応して処理を再開できるようにしてもよい。
図57は、図56のステップS21にて実行される乱数初期設定処理の一例を示すフローチャートである。図57に示す乱数初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、まず、CPU104がROM105に記憶されている乱数初期設定データ(KRSS)の第5ビット[ビット5]を読み出し(ステップS101)、読出値に基づいて乱数回路103に設けられたクロック信号出力回路171における動作設定を行う(ステップS102)。例えば、ステップS101での読出値が“0”であるときには、クロック信号出力回路171が出力するクロック信号S1を、基準クロックとしてクロック回路101により生成される内部システムクロックCLKと同一周期のクロック信号となるように設定する。また、ステップS101での読出値が“1”であるときには、クロック信号出力回路171が出力するクロック信号S1を、基準クロックとなる内部システムクロックCLKの16倍の周期を有するクロック信号となるように設定する。なお、ステップS102の処理では、CPU104がクロック信号出力回路171の動作を直接制御してステップS101での読出値に対応したクロック信号を出力させるように設定してもよいし、例えば乱数回路103の内部あるいは外部に設けられてクロック信号出力回路171が参照可能な所定のレジスタにステップS101での読出値に対応した制御データをセットすることなどにより、クロック信号出力回路171の動作を間接的に制御するようにしてもよい。ステップS102にてレジスタに制御データをセットした場合には、例えば乱数回路103にて乱数値の生成を開始するときにクロック信号出力回路171がレジスタに記憶されている制御データを参照し、その制御データに従ったクロック信号の出力動作を行うことにより、ステップS102での設定に応じたクロック信号を出力することができる。
ステップS102の処理に続いて、CPU104がROM105に記憶されている乱数初期設定データ(KRSS)の第4ビット[ビット4]を読み出し(ステップS103)、読出値が“0”であるか否かを判定する(ステップS104)。このとき、ステップS103での読出値が“0”であれば(ステップS104;Yes)、乱数回路103において生成する乱数値における1周目のスタート値を、デフォルト値である「0001h」に設定する旨の決定を行う(ステップS105)。他方、ステップS103での読出値が“1”であれば(ステップS104;No)、乱数回路103において生成する乱数値における1周目のスタート値を、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づいて決定する(ステップS106)。ここで、ステップS106の処理では、例えばCPU104がROM105から読み出した遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバーを、そのまま乱数値を生成するための1周目のスタート値に設定するようにしてもよい。あるいは、遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバーを用いて所定の演算を実行することにより算出された値を、乱数値を生成するための1周目のスタート値に設定するようにしてもよい。例えば、CPU104がROM105から読み出した遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算を実行して、算出された値を用いるようにすればよい。
ステップS105またはステップS106にて決定されたスタート値は、乱数回路103が備える初期値設定回路172に入力されることで、乱数回路103により乱数値を生成するための1周目のスタート値として設定される。なお、ステップS105やステップS106の処理は、乱数回路103が備える初期値設定回路172が実行するようにしてもよい。例えば、CPU104がステップS104にて読出値が“0”であると判定したときには、乱数回路103に所定の第1初期値設定信号を送る。乱数回路103がCPU104から第1初期値設定信号を受けたときには、初期値設定回路172が所定のレジスタの記憶データを読み出し、その読出値を示す初期値設定信号SKを乱数生成回路173に入力させることなどにより、乱数値を生成するための1周目のスタート値を、デフォルト値である「0001h」に設定する(ステップS105に相当する処理)。他方、CPU104がステップS104にて読出値が“1”であると判定したときには、乱数回路103に第1初期値設定信号とは異なる第2初期値設定信号を送る。乱数回路103がCPU104から第2初期値設定信号を受けたときには、初期値設定回路172が所定のレジスタに記憶されたIDナンバーに基づいて生成されるデータを選択し、その選択したデータを示す初期値設定信号SKを乱数生成回路173に入力させることなどにより、乱数値を生成するための1周目のスタート値を、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づいた値に設定する(ステップS106に相当する処理)。ここで、所定のレジスタに記憶されたIDナンバーは、乱数値の最大値である「65535」以下となる桁の数値のみが抽出されて乱数生成回路173に設定されてもよい。あるいは、所定のレジスタに記憶されたIDナンバーが初期値設定回路172に内蔵された演算回路(例えば乗算回路)に入力されることにより、例えばIDナンバーの各桁における数値を用いた所定の演算が実行され、この演算により算出された値を示すデータが乱数生成回路173に設定されてもよい。また、CPU104は、初期値設定回路172の動作を直接制御してステップS105、S106に相当する処理を実行させてもよいし、例えば乱数回路103の内部または外部に初期値設定制御用として設けられて初期値設定回路172が参照可能な所定のレジスタにステップS103での読出値に対応した制御データをセットすることなどにより、初期値設定回路172の動作を間接的に制御するようにしてもよい。CPU104が初期値設定制御用のレジスタに制御データをセットした場合には、例えば乱数回路103にて乱数値の生成を開始するときに初期値設定回路172が初期値設定用のレジスタに記憶されている制御データを参照し、その制御データに従った初期値設定動作を行うことにより、ステップS103での読出値に応じた1周目のスタート値を生成して、乱数生成回路173に設定することができる。
ステップS105、S106の処理のいずれかを実行した後には、CPU104がROM105に記憶されている乱数初期設定データ(KRSS)の第1及び第0ビット[ビット1−0]を読み出し(ステップS107)、読出値に基づいて乱数回路103における乱数値の更新方式を設定する(ステップS108)。例えば、ステップS107での読出値が「00」であるときには、乱数値の更新順である順列を変更しないように設定する。また、ステップS107での読出値が「10」であるときには、乱数値の2周目以降における順列をユーザプログラムにより変更可能とするように設定する。さらに、ステップS107での読出値が「11」であるときには、乱数値の2周目以降における順列を自動的に変更するように設定する。なお、ステップS108の処理では、CPU104が乱数回路103を直接制御してステップS107での読出値に対応した乱数更新方式を設定してもよいし、例えば乱数回路103の内部あるいは外部に設けられて乱数生成回路173が参照可能な所定のレジスタにステップS107での読出値に対応した制御データをセットすることなどにより、乱数生成回路173での乱数更新方式を間接的に制御するようにしてもよい。ステップS107にてレジスタに制御データをセットした場合には、例えば乱数生成回路173がレジスタに記憶されている制御データを参照し、その制御データに従った乱数更新動作を行うことにより、ステップS108で設定された乱数更新方式に従って、乱数値を生成するための順列を変更または保持させることができる。
ステップS108の処理に続いて、乱数回路103にて生成される乱数値における最大値の設定を行う(ステップS109)。例えば、ステップS109では、CPU104がROM105から読み出した乱数最大値設定データを乱数回路103の乱数生成回路173に設定するなどして、乱数回路103にて生成される乱数値における最大値を設定できるようにすればよい。
この後、CPU104がROM105に記憶されている乱数初期設定データ(KRSS)の第3及び第2ビット[ビット3−2]を読み出す(ステップS110)。そして、ステップS110での読出値に基づき、乱数回路103にて生成される乱数値における2周目以降のスタート値に関する初期設定を行う(ステップS111)。具体的な一例として、ステップS111の処理では、CPU104がROM105から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)の第3及び第2ビット[ビット3−2]を示す読出データを、乱数回路103もしくはCPU104に内蔵された所定のレジスタや、RAM106の所定領域に格納して記憶させることなどにより、CPU104が遊技制御用のタイマ割込み処理を実行中に乱数値における2周目以降のスタート値に関する設定を参照できるような初期設定が行われればよい。
図58は、図56に示すステップS22にて実行されるシリアル通信初期設定処理の内容の一例を示す説明図である。このシリアル通信初期設定処理では、まず、CPU104がROM105に記憶されている第1及び第2シリアル通信初期設定データ(KSCM1及びKSCM2)を読み出し、読出値に基づいてシリアル通信回路108が備えるシリアル制御レジスタ215の設定を行う。
例えば、第1シリアル通信初期設定データ(KSCM1)の第5ビット[ビット5]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第7ビット[ビット7]であるTIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはTIEを“1”に設定する。第1シリアル通信初期設定データ(KSCM1)の第4ビット[ビット4]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第6ビット[ビット6]であるTCIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはTCIEを“1”に設定する。第1シリアル通信初期設定データ(KSCM1)の第3ビット[ビット3]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第5ビット[ビット5]であるRIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはRIEを“1”に設定する。
第1シリアル通信初期設定データ(KSCM1)の第2ビット[ビット2]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第4ビット[ビット4]であるILIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはILIEを“1”に設定する。第1シリアル通信初期設定データ(KSCM1)の第1ビット[ビット1]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第3ビット[ビット3]であるTEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはTEを“1”に設定する。第1シリアル通信初期設定データ(KSCM1)の第0ビット[ビット0]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第2ビット[ビット2]であるREを“0”に設定する一方、“1”であるときにはREを“1”に設定する。
第2シリアル通信初期設定データ(KSCM2)の第3ビット[ビット3]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第3レジスタSICL3の第3ビット[ビット3]であるORIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはORIEを“1”に設定する。第2シリアル通信初期設定データ(KSCM2)の第2ビット[ビット2]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第3レジスタSICL3の第2ビット[ビット2]であるNEIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはNEIEを“1”に設定する。第2シリアル通信初期設定データ(KSCM2)の第1ビット[ビット1]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第3レジスタSICL3の第1ビット[ビット1]であるFEIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはFEIEを“1”に設定する。第2シリアル通信初期設定データ(KSCM2)の第0ビット[ビット0]が“0”であるときにはシリアル制御レジスタ215における第3レジスタSICL3の第0ビット[ビット0]であるPEIEを“0”に設定する一方、“1”であるときにはPEIEを“1”に設定する。
図59は、図56に示すステップS23にて実行される割込み初期設定処理の一例を示すフローチャートである。この割込み初期設定処理では、CPU104がROM105に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)を読み出し(ステップS121)、読出値に基づいて最優先割込みを設定する(ステップS122)。例えば、ステップS122の処理では、ステップS121での読出値が「00h」から「07h」のいずれであるかを特定し、特定された値に対応するIクラス割込み(IRQ)の要因が最も優先順位の高い割込み要因となるように、所定レジスタにおける格納データの読出順位の設定などを行う。この読出順位の設定を示すデータは、例えばCPU104の内部レジスタなどに格納しておけばよい。この場合、CPU104は、リセット/割込みコントローラ102からIクラス割込み(IRQ)端子などに入力される割込み要求信号がオン状態となったときに、内部レジスタの格納データを確認することで、優先的に実行する割込み処理を特定することができる。
図56に示すステップS24の処理を実行することにより割込許可状態となった後、例えばタイマ回路107やシリアル通信回路108などにて同時に複数の割込み要因が生じたときには、図59に示すステップS122での設定に基づき、リセット/割込みコントローラ102によって優先順位の高い割込み要因が受け付けられる。リセット/割込みコントローラ102が割込み要因を受け付けたときには、例えばCPU104が備えるIクラス割込み(IRQ)端子などに、オン状態の割込み要求信号が入力される。CPU104にてIRQ端子にオン状態の割込み要求信号が入力されたときには、例えば内部レジスタの格納データを確認した結果などに基づき、図59に示すステップS122での設定に基づく読出順位に応じた順番で、例えばタイマ回路107が備えるタイマ制御レジスタやシリアル通信回路108が備えるシリアルステータスレジスタ214といった、所定レジスタにおける格納データのビット値を読み出せばよい。こうして読み出したレジスタの格納データから、発生した割込み要因を特定し、特定された割込み要因に対応するベクタアドレスを先頭アドレスとするプログラムを実行することにより、各割込み要因に基づく割込み処理を開始することができる。
具体的な一例として、最優先割込み設定(KHPR)が「05h」であるときには、まず、シリアルステータスレジスタ214が備える第1レジスタSIST1の第3〜第0ビット[ビット3−0]を読み出し、いずれかのビット値が「1」となっているか否かを判定する。このとき、いずれかのビット値が「1」となっていれば、シリアル通信回路108にて発生したエラー割込み要因に対応する割込み処理(例えば図60に示すシリアル通信エラー割込み処理など)を実行するものと判断して、例えばROM105の所定領域に格納されている割込みベクタを取得し、そのベクタアドレスを先頭アドレスとするプログラムを実行する。また、第1レジスタSIST1の第3〜第0ビット[ビット3−0]におけるビット値がいずれも「0」であるときには、遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたIRQ端子にオン状態の割込み要求信号が一定期間入力されたことによる外部割込み要因が発生したか否かを判定する。このとき、外部割込み要因が発生していれば、その外部割込み要因に対応する割込み処理を実行する一方、外部割込み要因が発生していなければ、タイマ回路107が備えるタイマ制御レジスタにおける格納データを読み出し、その読出値に基づいてタイマ回路107にてタイマ割込み要因が発生したか否かを判定する。このとき、タイマ回路107にてタイマ割込み要因が発生していれば、そのタイマ割込み要因に対応するタイマ割込み処理(例えば図63に示す遊技制御用タイマ割込み処理など)を実行する一方、タイマ割込み要因が発生していなければ、シリアルステータスレジスタ214が備える第1レジスタSIST1の第5及び第4ビット[ビット5−4]を読み出し、いずれかのビット値が「1」となっているか否かを判定する。このとき、いずれかのビット値が「1」となっていれば、シリアル通信回路108にて発生した受信割込み要因に対応する受信割込み処理(例えば図61に示すシリアル受信割込み処理など)を実行する一方、いずれのビット値も「0」であれば、シリアルステータスレジスタ214が備える第1レジスタSIST1の第7及び第6ビット[ビット7−6]を読み出し、いずれかのビット値が「1」となっているか否かを判定する。このとき、いずれかのビット値が「1」となっていれば、シリアル通信回路108にて発生した送信割込み要因に対応する送信割込み処理(例えば図62に示すシリアル送信割込み処理など)を実行する。
このように図59に示すステップS122での設定に基づく優先順位に応じた順番で割込み要因が発生したか否かを確認することで、複数の割込み要因が同時に発生したときには、例えば図18(B)に示すようなデフォルト時の優先順位、あるいはROM105に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)により変更された優先順位において、優先順位の高い割込み要因に基づく割込み処理が、優先順位の低い割込み要因に基づく割込み処理よりも優先的に実行される。
例えば、ROM105に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「06h」であるときには、図59に示すステップS122での設定により、図18(B)に示すようなデフォルト時の優先順位が、図18(A)に示すようにシリアル通信回路108からの受信割込み要求を最優先とする優先順位に変更される。この場合には、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求に基づく割込み処理よりもシリアル通信回路108からの受信割込み要求に基づく割込み処理の方が優先的に実行されることになる。また、図18(B)に示すように、デフォルト時では、タイマ回路107からの割込み要求に基づく割込み処理の方がシリアル通信回路108からの割込み要求に基づく割込み処理よりも優先的に実行される設定となっている。これに対して、ROM105に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「05h」、「06h」、「07h」のいずれかであるときには、それぞれ、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求に基づく割込み処理、受信割込み要求に基づく割込み処理、送信割込み要求に基づく割込み処理の方が、タイマ回路107からの割込み要求に基づく割込み処理よりも優先的に実行されることになる。
図60は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたシリアル通信回路108にてエラー割込みが発生するごとに実行されるシリアル通信エラー割込み処理の一例を示すフローチャートである。ここで、シリアル通信回路108では、シリアル制御レジスタ215に含まれる第3レジスタSICL3の第3〜第0ビット[ビット3−0]における設定に基づき、オーバーランエラーの発生によりシリアルステータスレジスタ214に含まれる第1レジスタSIST1の第3ビット[ビット3]が“1”に設定されてオン状態となったこと、ノイズエラーの発生により第1レジスタSIST1の第2ビット[ビット2]が“1”に設定されてオン状態となったこと、フレーミングエラーの発生により第1レジスタSIST1の第1ビット[ビット1]が“1”に設定されてオン状態となったこと、パリティエラーの発生により第1レジスタSIST1の第0ビット[ビット0]が“1”に設定されてオン状態となったことのいずれかの割込み要因が発生したときに、エラー割込みを発生させる。より具体的には、シリアル通信回路108にてエラー割込み要因が発生したときに、シリアル通信回路108からリセット/割込みコントローラ102に割込み要求が送信され、前述したようにリセット/割込みコントローラ102が割込み要因を受け付けた場合には、CPU104が備えるIRQ端子にオン状態の割込み要求信号が入力されることで、CPU104に割込みの発生が通知される。
図60に示すシリアル通信エラー割込み処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、まず、CPU104がシリアル通信回路108に設けられた送信動作部212を未使用状態に設定する(ステップS41)。具体的な一例として、CPU104は、シリアル通信回路108が備えるシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第3ビット[ビット3]であるTEを“0”に設定することにより、送信動作部212を使用しないものと設定する。続いて、CPU104がシリアル通信回路108に設けられた受信動作部211を未使用状態に設定する(ステップS42)。具体的な一例として、CPU104は、シリアル通信回路108が備えるシリアル制御レジスタ215における第2レジスタSICL2の第2ビット[ビット2]であるREを“0”に設定することにより、受信動作部211を使用しないものと設定する。この後、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えばCPU104が遊技制御フラグ設定部183に設けられたシリアル通信エラーフラグをオン状態にセットする(ステップS43)。
図61は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたシリアル通信回路108にて受信割込みが発生するごとに実行されるシリアル受信割込み処理の一例を示すフローチャートである。図61に示すシリアル受信割込み処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、まず、遊技制御カウンタ設定部185に設けられた払出通知コマンド受信カウンタの値である払出通知コマンド受信カウント値が所定のカウント最大値(例えば「11」)となっているか否かを、CPU104が判定する(ステップS51)。
ステップS51にてカウント最大値となっているときには(ステップS51;Yes)、払出通知コマンド受信カウンタの値を所定の初期値(例えば「0」)に設定する(ステップS52)。他方、ステップS51にてカウント最大値となっていないときには(ステップS51;No)、払出通知コマンド受信カウンタの値を1加算する(ステップS53)。ステップS52、S53の処理のいずれかを実行した後には、CPU104がシリアル通信回路108に設けられたシリアル通信データレジスタ213の記憶データを読み出し(ステップS54)、その読出データを、払出用受信コマンドバッファ191に設けられた受信コマンドバッファ#1〜#12のうちで払出通知コマンド受信カウンタの値に対応するものに格納する(ステップS55)。
図62は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたシリアル通信回路108にて送信割込みが発生するごとに実行されるシリアル送信割込み処理の一例を示すフローチャートである。図62に示すシリアル送信割込み処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、まず、CPU104が、発生した送信割込みは送信データエンプティ時の割込みであるか否かを判定する(ステップS61)。そして、送信データエンプティ時の割込みであるときには(ステップS61;Yes)、遊技制御フラグ設定部183に設けられた送信設定可能フラグをオン状態にセットする(ステップS62)。
ステップS61にて送信データエンプティ時の割込みではないときには(ステップS61;No)、その送信割込みは送信完了時の割込みであるか否かを判定する(ステップS63)。そして、送信完了時の割込みであるときには(ステップS63;Yes)、遊技制御フラグ設定部183に設けられた送信完了フラグをオン状態にセットする(ステップS64)。ステップS63にて送信完了時の割込みではないときには(ステップS63;No)、発生した送信割込みの種類に対応するフラグをオン状態にセットする(ステップS65)。
図63は、遊技制御用マイクロコンピュータ100にてタイマ割込みが発生するごとに実行される遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。図63に示す遊技制御用タイマ割込み処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、まず、CPU104が内部レジスタを退避した後(ステップS71)、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS72)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS73)。その後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS74)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR8の一部をソフトウェアにより更新するためのソフトウェア乱数更新処理を実行する(ステップS75)。次に、例えばステップS72におけるスイッチ処理の実行結果に基づき、始動口スイッチ22からの始動入賞信号SS1の入力やカウントスイッチ24からの検出信号の入力などに応じて、賞球となる遊技球の払出個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS76)。また、CPU104は、シリアル通信により払出制御基板15から受信した払出通知コマンドに応じた各種の設定を行うためのメイン側受信処理を実行する(ステップS77)。
ステップS77のメイン側受信処理では、遊技制御バッファ設定部186の払出用受信コマンドバッファ191に受信コマンドが格納されているか否かを判定し、格納されているときには、その受信コマンドを読み出す。そして、例えば読み出した受信コマンドの種類に応じたフラグをセットあるいはクリアする処理などといった、受信コマンドの種類に対応した処理を実行する。また、ステップS77のメイン側受信処理を開始したときには、まず、シリアル通信エラーフラグがオンとなっているか否かを判定し、オンであるときには、そのままメイン側受信処理を終了するようにしてもよい。これにより、シリアル通信回路108の動作にエラーが発生しているときには、払出制御基板15から送信される払出通知コマンドの受信を停止する状態に制御することができる。さらに、ステップS77のメイン側受信処理にて払出用受信コマンドバッファ191から受信コマンドを読み出したときには、その受信コマンドにおける1バイト目と2バイト目との排他的論理和を演算し、算出された演算結果が正常値となっているか否かを判定することで、受信コマンドが適正なコマンドであるか否かをチェックするようにしてもよい。この実施の形態では、払出制御基板15から主基板11に対して送信される払出通知コマンドが、1バイト目を反転させることで2バイト目となるように構成されていることから、受信コマンドの1バイト目と2バイト目との排他的論理和を演算した結果、全ビット値が“1”となれば、受信コマンドが適正なコマンドであると判断することができる。
この後、CPU104は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS78)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部183に設けられた特別図柄プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS79)。CPU104は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器40における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能にする。
さらに、CPU104は、払出用コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から払出制御基板15に対して払出制御コマンドを送信させる(ステップS80)。例えば、払出用コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部186の払出用送信コマンドバッファ192に送信コマンドが格納されているか否かを判定し、格納されているときには、その送信コマンドに対応する格納データを読み出す。そして、読み出したデータをシリアル通信回路108に設けられたシリアル通信データレジスタ213にセットする。また、ステップS80の払出用コマンド制御処理を開始したときには、まず、シリアル通信エラーフラグがオンとなっているか否かを判定し、オンであるときには、そのまま払出用コマンド制御処理を終了するようにしてもよい。これにより、シリアル通信回路108の動作にエラーが発生しているときには、払出制御基板15に対する払出制御コマンドの送信を停止する状態に制御することができる。さらに、ステップS80の払出用コマンド制御処理にて送信コマンドに対応するデータをシリアル通信データレジスタ213にセットするときには、遊技制御フラグ設定部183に設けられた送信設定可能フラグや送信完了フラグをチェックすることで、データセットが可能か否かの判定や、コマンドの送信が完了したか否かの判定などを行うようにしてもよい。
ステップS80の払出用コマンド制御処理を実行した後、CPU104は、演出用コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信させる(ステップS81)。この後、ステップS71にて退避したレジスタの内容を復帰させてから(ステップS82)、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図64は、特別図柄プロセス処理として、図63に示すステップS78にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図64に示す特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU104は、まず、例えば始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS201)。遊技球が始動入賞口に入賞して始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS201;Yes)、始動入賞処理を実行する(ステップS202)。他方、始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS201;No)、ステップS202の処理をスキップする。
図65は、ステップS202にて実行される始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。図65に示す始動入賞処理において、CPU104は、まず、特図保留記憶部181Aに記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データの個数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS301)。このとき、特図保留記憶数が上限値となっていれば(ステップS301;Yes)、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま始動入賞処理を終了する。
ステップS301にて特図保留記憶数が上限値未満であるときには(ステップS301;No)、乱数回路103の乱数値レジスタ176における格納値を、大当り判定用の乱数値MR1として読み出す(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理では、入出力ポート109に含まれる出力ポートの所定ビットに所定の制御データをセットするなどして出力制御信号SCをオン状態に設定した後、入力ポートの所定ビットに入力される乱数値出力信号SOを取り込むことにより、乱数値レジスタ176から読み出された数値データを乱数値MR1として取得する。
続いて、ステップS302にて読み出された乱数値MR1を、特図保留記憶部181Aにおける空きエントリの先頭にセットする(ステップS303)。このときには、特図保留記憶部181Aにおける特図保留記憶数を1加算して更新する(ステップS304)。
以上のような始動入賞処理を実行した後や、図64に示すステップS201にて始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、遊技制御フラグ設定部183に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に応じて、図64に示すようなステップS210〜S216の各処理を実行する。
ステップS210の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、特図保留記憶部181Aに格納された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS211の可変表示開始時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示開始時処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、特別図柄及び飾り図柄の可変表示パターンを決定する処理などを含んでいる。ステップS212の可変表示制御処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この可変表示制御処理は、遊技制御タイマ設定部184に設けられた可変表示タイマにおけるタイマ値に基づいて、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける残りの可変表示時間を計測する処理などを含んでいる。ステップS213の可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この可変表示停止時処理では、特別図柄表示装置4にて確定特別図柄を導出表示させて特別図柄の可変表示を終了させる。
ステップS214の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理では、例えば所定の制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して大当り開始コマンドを送信するための設定を行う。また、大入賞口開放前処理は、特別可変入賞球装置7の開閉板により大入賞口を開閉するなどの大当り動作における初期化処理などを含んでいる。ステップS215の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、特別可変入賞球装置7の開閉板により大入賞口を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口における1回あたりの開放時間をチェックする処理などを含んでいる。また、ステップS215の大入賞口開放中処理では、特別可変入賞球装置7による大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。ステップS216の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理は、例えば所定の制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理などを含んでいる。
図66は、図64のステップS211にて実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図66に示す可変表示開始時処理において、CPU104は、まず、確変転落抽選処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)であるときに、その確変遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させるか否かの判定を行う(ステップS311)。より具体的に、CPU104は、図67に示すように、ステップS311にて確変転落抽選処理を開始すると、まず、遊技制御フラグ設定部183に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS401)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS401;No)、そのまま確変転落抽選処理を終了する。
ステップS401にて確変中フラグがオンであれば(ステップS401;Yes)、乱数回路103等によって更新される確変転落抽選用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する(ステップS402)。続いて、ステップS402にて抽出した確変転落抽選用の乱数値MR5に基づき、例えばROM105に格納された確変終了判定テーブルを参照することなどにより、乱数値MR5が確変終了判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS403)。ここで、確変終了判定値データは、例えば確変転落抽選用の乱数値MR5のうちで所定個数の数値を示すデータとして、確変終了判定テーブル等に予め保持されているものであればよい。
ステップS403にて乱数値MR5が確変終了判定値データとは異なる場合には(ステップS403;No)、確変遊技状態を終了しないものと判断して、確変転落抽選処理を終了する。これに対して、乱数値MR5が確変終了判定値データと合致する場合には(ステップS403;Yes)、確変遊技状態を終了するものと判断して、確変中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、遊技制御カウンタ設定部185に設けられた確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS405)。また、この場合には遊技制御フラグ設定部183に設けられた有利開放フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS406)、確変転落抽選処理を終了する。
以上のような確変転落抽選処理を実行した後には、大当り確変判定処理を実行することにより、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける表示結果を大当りとするかハズレとするかの判定や、大当りとするときには確変大当り(第1または第2確変大当り)とするか通常大当りとするかの判定などを行う(図66のステップS312)。より具体的に、CPU104は、図68に示すように、ステップS312にて大当り確変判定処理を開始すると、まず、特図保留記憶部181Aから保留番号「1」に対応して記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出す(ステップS411)。この際には、特図保留記憶数を1減算するとともに、特図保留記憶部181Aにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS412)。
続いて、CPU104は、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS413)。確変中フラグがオフであれば(ステップS413;No)、特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図21(A)に示す通常時大当り判定テーブル301を設定する(ステップS414)。他方、確変中フラグがオンであれば(ステップS413;Yes)、特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図21(B)に示す確変時大当り判定テーブル302を設定する(ステップS415)。
ステップS414、S415の処理のいずれかを実行した後には、ステップS411にて読み出した大当り判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、表示結果が大当りとなるか否かの判定を行う(ステップS416)。ステップS416にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致しなければ(ステップS416;No)、大当り確変判定処理を終了する。他方、ステップS416にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致すれば(ステップS416;Yes)、遊技制御フラグ設定部183に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS417)。
ステップS417の処理に続いて、CPU104は確変中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS418)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS418;No)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は通常遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図27(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル361を設定する(ステップS419)。これに対して、ステップS418にて確変中フラグがオンであれば(ステップS418;Yes)、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS420)。
ステップS420にて有利開放フラグがオフである場合には(ステップS420;No)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は第1確変遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図27(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル362を設定する(ステップS421)。また、ステップS420にて有利開放フラグがオンである場合には(ステップS420;Yes)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は第2確変遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図27(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル363を設定する(ステップS422)。
ステップS419、S421、S422の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路103等により更新される遊技状態決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS423)。そして、ステップS423にて読み出した乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態とするか否かの判定を行う(ステップS424)。このとき、乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致すれば(ステップS424;Yes)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態に制御するとの判断に対応して、遊技制御フラグ設定部183に設けられた確変確定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS425)、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS426)、大当り確変判定処理を終了する。
ステップS424にて乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致しなければ(ステップS424;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)に制御すると判断し、確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS427)。このときには更に、乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS428)。そして、乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致すれば(ステップS428;Yes)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態のうちで第1確変遊技状態に制御するとの判断に対応して、ステップS426の処理に進み、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後、大当り確変判定処理を終了する。他方、ステップS428にて乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致しなければ(ステップS428;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態のうちで第2確変遊技状態に制御するとの判断に対応して、有利開放確定フラグをオン状態にセットした後(ステップS429)、大当り確変判定処理を終了する。
以上のような大当り確変判定処理を実行した後には、表示結果設定処理を実行する(図66のステップS313)。図69及び図70は、図66のステップS313にて実行される表示結果設定処理の一例を示すフローチャートである。この表示結果設定処理において、CPU104は、まず、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(図69のステップS441)。
ステップS441にて大当りフラグがオフであれば(ステップS441;No)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄に含まれるハズレ図柄のうちから、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定する(ステップS442)。例えば、CPU104は、乱数回路103等により更新されるハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM105等に予め格納されている確定特別図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数のハズレ図柄のいずれかを選択して確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS442の処理を実行した後には、ハズレ時における表示結果の種類を決定するためのテーブルとして、図24に示すハズレ時表示結果決定テーブル331を設定する(ステップS443)。続いて、乱数回路103等により更新されるハズレ表示結果決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS444)。そして、ステップS444にて抽出した乱数値MR2に基づき、ステップS443にて設定したハズレ時表示結果決定テーブル331を参照することにより、ハズレ時における表示結果の種類を、例えば「通常ハズレ」、「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」のうちのいずれか1つに決定する(ステップS445)。
ステップS445の処理を実行した後には、例えばステップS445にて決定した表示結果の種類に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどといった、ハズレ時における表示結果の種類に対応した表示結果通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS446)。これにより、例えばステップS445にて「通常ハズレ」に決定された場合には、表示結果通知#1のコマンド9001hが送信されることになる。ステップS445にて「リーチハズレ(2図柄前)」に決定された場合には、表示結果通知#2のコマンド9002hが送信されることになる。ステップS445にて「リーチハズレ(1図柄前)」に決定された場合には、表示結果通知#3のコマンド9003hが送信されることになる。ステップS445にて「リーチハズレ(1図柄後)」に決定された場合には、表示結果通知#4のコマンド9004hが送信されることになる。ステップS445にて「リーチハズレ(2図柄後)」に決定された場合には、表示結果通知#5のコマンド9005hが送信されることになる。
続いて、ステップS445にて決定された表示結果の種類がリーチハズレに含まれる「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」のいずれかであるか否かを判定する(ステップS447)。そして、リーチハズレであれば(ステップS447;Yes)、遊技制御フラグ設定部183に設けられたリーチフラグをオン状態にセットする(ステップS448)。これに対して、ステップS447にてリーチハズレではない(通常ハズレである)と判定されれば(ステップS447;No)、ステップS448の処理をスキップする。
また、ステップS441にて大当りフラグがオンである場合には(ステップS441;Yes)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄のうちで大当り図柄として定められた「3」あるいは「7」を示す特別図柄のいずれかを、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS449)。例えば、ステップS449の処理では、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、オンであれば確変大当りとなることに対応して「7」を示す特別図柄を確定特別図柄に決定する一方、オフであれば通常大当りとなることに対応して「3」を示す特別図柄を確定特別図柄に決定する。続いて、確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS450)。このとき、確変確定フラグがオフであれば(ステップS450;No)、大当り時における表示結果の種類を「通常大当り」に決定する(ステップS451)。そして、例えばステップS451にて決定した「通常大当り」という表示結果の種類に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどといった、「通常大当り」に対応した表示結果通知#6のコマンド9006hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS452)。
ステップS450にて確変確定フラグがオンである場合には(ステップS450;Yes)、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS453)。このとき、有利開放確定フラグがオフであれば(ステップS453;No)、大当り時における表示結果の種類を「第1確変大当り」に決定する(ステップS454)。続いて、有利開放再抽選演出を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図23(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル322を設定する(ステップS455)。また、乱数回路103等により更新される有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出する(ステップS456)。そして、ステップS456にて抽出した乱数値MR7に基づき、ステップS455にて設定した有利開放再抽選実行判定テーブル322を参照して、乱数値MR7が演出実行判定値データと合致するか否かの判定を行う(ステップS457)。
ステップS457にて乱数値MR7が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS457;Yes)、例えばステップS457での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第1確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行することに対応して、表示結果通知#7のコマンド9007hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS458)。これに対して、ステップS457にて乱数値MR7が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS457;No)、例えばステップS457での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第1確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行しないことに対応して、表示結果通知#8のコマンド9008hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS459)。
ステップS453にて有利開放確定フラグがオンであれば(ステップS453;Yes)、大当り時における表示結果の種類を「第2確変大当り」に決定する(図70のステップS460)。続いて、有利開放再抽選演出を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図23(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル322を設定する(ステップS461)。また、乱数回路103等により更新される有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR7を示す数値データを抽出する(ステップS462)。そして、ステップS462にて抽出した乱数値MR7に基づき、ステップS461にて設定した有利開放再抽選実行判定テーブル322を参照して、乱数値MR7が演出実行判定値データと合致するか否かの判定を行う(ステップS463)。
ステップS463にて乱数値MR7が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS463;Yes)、例えばステップS463での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第2確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行することに対応して、表示結果通知#9のコマンド9009hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS464)。これに対して、ステップS463にて乱数値MR7が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS463;No)、例えばステップS463での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第2確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行しないことに対応して、表示結果通知#10のコマンド900Ahを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS465)。
この後、CPU104は、図69のステップS442やステップS449にて確定特別図柄に決定した特別図柄を特定可能なデータ(例えば、特別図柄の図柄番号を示すデータ)を確定特別図柄記憶部182に記憶させることなどにより、決定した確定特別図柄をセーブしてから(ステップS466)、表示結果設定処理を終了する。
以上のような表示結果設定処理を実行した後には、可変表示パターン設定処理を実行する(図66のステップS314)。図71は、図66のステップS314にて実行される可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示パターン設定処理において、CPU104は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS471)。
ステップS471にて大当りフラグがオンである場合には(ステップS471;Yes)、確変再抽選演出を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図23(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル231を設定する(ステップS472)。また、乱数回路103等により更新される確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する(ステップS473)。そして、例えばステップS473にて抽出した乱数値MR6に基づき、ステップS472にて設定した確変再抽選実行判定テーブル321を参照して、乱数値MR6が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することなどにより、確変再抽選演出の有無を決定する(ステップS474)。このときには、乱数値MR6が演出実行判定値データと合致すれば、確変再抽選演出があるとの決定を行う一方で、乱数値MR6が演出実行判定値データと合致しなければ、確変再抽選演出がないとの決定を行えばよい。なお、表示結果の種類が「通常大当り」である場合には、乱数値MR6が演出実行判定値データと合致するか否かにかかわらず、常に確変再抽選演出があるとの決定を行うようにしてもよい。続いて、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図26(A)に示す大当り時パターン決定テーブル351を設定する(ステップS475)。
また、ステップS471にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS471;No)、リーチフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS476)。そして、リーチフラグがオンであれば(ステップS476;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図26(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル352を設定する(ステップS477)。このときには、リーチハズレフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS478)。
ステップS476にてリーチフラグがオフである場合には(ステップS476;No)、確変中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS479)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS479;No)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図26(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル353を設定する(ステップS480)。これに対して、ステップS479にて確変中フラグがオンであれば(ステップS479;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図26(D)に示す確変中パターン決定テーブル354を設定する(ステップS481)。
ステップS475、S478、S480、S481の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路103等により更新される可変表示パターン決定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS482)。そして、ステップS482にて抽出した乱数値MR3に基づき、設定されたパターン決定テーブルを参照することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを決定する(ステップS483)。続いて、ステップS483にて決定された可変表示パターンなどに対応した可変表示開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS484)。例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなる場合には、図25に示す可変表示パターンテーブル341を参照することなどにより、ステップS483にて決定された可変表示パターンと、「確変再抽選演出なし」とに対応したEXTデータを特定する。こうして特定されたEXTデータを含む可変表示開始コマンドが演出制御基板12に対して送信されるように、例えばCPU104が演出用送信コマンドバッファに所定の制御データをセットするなどの設定を行う。また、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなる場合には、図25に示す可変表示パターンテーブル341を参照することなどにより、ステップS483にて決定された可変表示パターンと、ステップS474にて決定された確変再抽選演出の有無(「確変再抽選演出あり」または「確変再抽選演出なし」)とに対応したEXTデータを特定する。こうして特定されたEXTデータを含む可変表示開始コマンドが演出制御基板12に対して送信されるように、例えばCPU104が演出用送信コマンドバッファに所定の制御データをセットするなどの設定を行う。
ステップS484の処理に続いて、特別図柄の可変表示を開始してから表示結果となる確定特別図柄を導出表示するまでの総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部184に設けられた可変表示タイマに設定する(ステップS485)。例えば、ステップS485の処理では、ステップS483にて決定した可変表示パターンと、図69に示すステップS446、S451、S454あるいは図70に示すステップS460の処理のいずれかにて決定した表示結果の種類とに対応して、図9に示したように決定される特別図柄についての総可変表示時間を特定する。こうして特定された総可変表示時間に対応したタイマ初期値が、可変表示タイマに設定される。
以上のような可変表示パターン設定処理を実行した後には、確変終了判定処理を実行する(図66のステップS315)。この確変終了判定処理では、例えば確変中フラグがオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのまま確変終了判定処理を終了する。他方、確変中フラグがオンであれば、遊技制御カウンタ設定部185に設けられた確変カウンタにおけるカウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新された確変カウンタのカウント値が予め定められた確変終了判定値(例えば「0」)となったか否かを判定し、確変終了判定値以外の値であれば、確変終了判定処理を終了する。これに対して、確変カウンタのカウント値が確変終了判定値となれば、確変中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行って、確変遊技状態を終了させる。このときには、有利開放フラグもクリアしてオフ状態にしておく。
ステップS315の確変終了判定処理に続いて、例えばCPU104が特別図柄表示装置4における各セグメントや各ドットの点灯/消灯動作を開始させるなどといった、特別図柄表示装置4において特別図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS316)。このときには、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS317)、可変表示開始時処理を終了する。
図72は、図64のステップS216にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図72に示す大当り終了処理において、CPU104は、まず、例えば所定の制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、大当り終了コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS491)。そして、大当りフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS492)。
ステップS492の処理に続いて、CPU104は、確変確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS493)。このとき、確変確定フラグがオンであれば(ステップS493;Yes)、確変確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS494)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)に制御されることに対応して、確変中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS495)、確変カウンタに予め定められた確変中可変表示回数初期値(例えば「100」)をセットする(ステップS496)。
ステップS496の処理を実行した後には、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS497)。そして、有利開放確定フラグがオンであれば(ステップS497;Yes)、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS498)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態のうちで第2確変遊技状態に制御されることに対応して、有利開放フラグをオン状態にセットしてから(ステップS499)、遊技状態変更設定処理を終了する。これに対して、ステップS497にて有利開放確定フラグがオフであれば(ステップS497;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態のうちの第1確変遊技状態に制御されることに対応して、有利開放フラグをクリアすることによりオフ状態にする(ステップS500)。
ステップS493にて確変確定フラグがオフである場合には(ステップS493;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態に制御されることに対応して、確変中フラグをクリアすることによりオフ状態にするとともに(ステップS501)、確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS502)。ステップS502の処理を実行した後には、ステップS500の処理に進むことで、有利開放フラグをクリアしてオフ状態にする。ステップS499、S500の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS503)、大当り終了処理を終了する。
図73は、普通図柄プロセス処理として、図63のステップS79にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図73に示す普通図柄プロセス処理を開始すると、CPU104は、まず、例えばゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、遊技領域に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したか否かを判定する(ステップS231)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS231;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS232)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS231;No)、ステップS232の処理をスキップする。
ステップS232のゲート通過時処理では、普通図保留記憶部181Bが記憶している普通当り判定用の乱数値MR8を示す数値データの個数である普通図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普通図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球の通過による始動検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普通図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路103等により更新される普通当り判定用の乱数値MR8を示す数値データを抽出し、抽出した乱数値MR8を示す数値データを、普通図保留記憶部181Bにおける空エントリの先頭にセットする。
この後、CPU104は、遊技制御フラグ設定部183に設けられた普通図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS240〜S244の各処理を実行する。ステップS240の普通図柄通常処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理は、普通図保留記憶部181Bに格納された普通当り判定用の乱数値MR8を示す数値データに基づいて普通図柄表示器40による普通図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS241の普通図柄判定処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理は、普通図柄表示器40による普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS242の普通図柄変動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄の可変表示時間が経過するまで普通図柄表示器40の点灯、点滅、発色などを制御して、普通図柄を変動させる。ステップS243の普通図柄停止処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器40における点灯動作などを制御して、普通図ゲームにおける表示結果を出力させる。そして、普通当りフラグがオンであれば普通図柄プロセスフラグの値を“4”に更新する一方で、普通当りフラグがオフであれば普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。ステップS244の始動口開閉処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この始動口開閉処理は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を傾動制御することにより、始動入賞口を通常開放から拡大開放へと変化させるための設定を行う処理などを含んでいる。
図74は、図73のステップS241にて実行される普通図柄判定処理の一例を示すフローチャートである。図74に示す普通図柄判定処理において、CPU104は、まず、普通図保留記憶部181Bから保留番号「1」に対応して記憶されている普通当り判定用の乱数値MR8を示す数値データを読み出す(ステップS511)。この際には、普通図保留記憶数を1減算するとともに、普通図保留記憶部181Bにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR8を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS512)。
続いて、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS513)。このとき、有利開放フラグがオフであれば(ステップS513;No)、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図22(A)に示す通常開放時普通当り判定テーブル311を設定する(ステップS514)。他方、有利開放フラグがオンであれば(ステップS513;Yes)、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図22(B)に示す有利開放時普通当り判定テーブル312を設定する(ステップS515)。
ステップS514、S515の処理のいずれかを実行した後には、ステップS511にて読み出した普通当り判定用の乱数値MR8が普通当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、表示結果が「当り」となるか否かの判定を行う(ステップS516)。ステップS516にて乱数値MR8が普通当り判定値データと合致すれば(ステップS516;Yes)、遊技制御フラグ設定部183に設けられた普通当りフラグをオン状態にセットする(ステップS517)。他方、ステップS516にて乱数値MR8が普通当り判定値データに合致しなければ(ステップS516;No)、ステップS517の処理をスキップする。
この後、有利開放フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS518)。そして、有利開放フラグがオフであれば(ステップS518;No)、今回の普通図ゲームにおいて普通図柄の変動を開始してから表示結果を出力するまでの可変表示時間を、通常開放時に対応した所定時間(例えば30秒)に設定する(ステップS519)。これに対して、ステップS518にて有利開放フラグがオンであれば(ステップS518;Yes)、今回の普通図ゲームにおいて普通図柄の変動を開始してから表示結果を出力するまでの可変表示時間を、有利開放時に対応した所定時間(例えば5秒)に設定して、通常開放時に対応した可変表示時間とは異ならせる(ステップS520)。このとき、有利開放時に対応した所定時間が通常開放時に対応した所定時間よりも短くなるように設定することで、普通図ゲームにて普通図柄の変動が開始されてから表示結果が出力されるまでの時間が短くなる。これにより、有利開放時には通常開放時に比べて、普通図ゲームの実行中となって普通可変入賞球装置6の可動翼片が傾動制御されない期間が短くなり、有利開放時を通常開放時よりも遊技者にとって有利にさせることができる。ステップS519、S520の処理のいずれかを実行した後には、普通図柄プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS521)、普通図柄判定処理を終了する。
図75は、図73のステップS244にて実行される始動口開閉処理の一例を示すフローチャートである。図75に示す始動口開閉処理において、CPU104は、まず、遊技制御フラグ設定部183に設けられた開閉設定完了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS531)。なお、開閉設定完了フラグは、後述するステップS535の処理が実行されたときに、オン状態にセットされる。
ステップS531にて開閉設定完了フラグがオフである場合には(ステップS531;No)、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS532)。このとき、有利開放フラグがオンであれば(ステップS532;Yes)、例えば普通可変入賞球装置6の可動翼片を駆動するソレノイドに対応した出力ポートバッファに有利開放時に対応した所定の制御データを設定することなどにより、有利開放用の動作信号を送信するための設定を行う(ステップS533)。例えば、有利開放用の動作信号は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を所定期間(例えば0.5秒)ずつ2回にわたり傾動位置として、始動入賞口を拡大開放する動作信号であればよい。
ステップS532にて有利開放フラグがオフである場合には(ステップS532;No)、例えば普通可変入賞球装置6の可動翼片を駆動するソレノイドに対応した出力ポートバッファに通常開放時に対応した所定の制御データを設定することなどにより、通常開放用の動作信号を送信するための設定を行う(ステップS534)。例えば、通常開放用の動作信号は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を所定期間(例えば0.3秒)が経過するまで1回傾動位置として、始動入賞口を拡大開放する動作信号であればよい。このように、有利開放時には、通常開放時に比べて始動入賞口を拡大開放する期間や回数を増加させることにより、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなり、有利開放時を通常開放時よりも遊技者にとって有利にさせることができる。ステップS533、S534の処理のいずれかを実行した後には、開閉設定完了フラグをオン状態にセットしてから(ステップS535)、始動口開閉処理を終了する。
ステップS531にて開閉設定完了フラグがオンである場合には(ステップS531;Yes)、普通可変入賞球装置6の可動翼片を傾動制御することで始動入賞口を開閉させる期間が終了したか否かを判定する(ステップS536)。このとき、始動入賞口を開閉させる期間が終了していなければ(ステップS536;No)、始動口開閉処理を終了する。他方、ステップS536にて始動入賞口を開閉させる期間が終了すれば(ステップS536;Yes)、開閉設定完了フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS537)、普通当りフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS538)、普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS539)、始動口開閉処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120に備えられたCPU224が演出制御メイン処理を実行する。この演出制御メイン処理では、所定の初期化処理が実行されることにより、RAM226のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された図示せぬCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等が行われる。その後、CPU224は、所定のタイマ割込みフラグを監視するなどして、タイマ割込みが発生するまでループ処理を実行する。例えば、CPU224では2ミリ秒ごとにタイマ割込みが発生し、このタイマ割込みが発生すると、所定のタイマ割込み処理を実行することにより、タイマ割込みフラグがセットされる。
また、CPU224では、2ミリ秒ごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU224は、自動的に割込み禁止状態に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることによりCPU224にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込み処理が実行され、中継基板18を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、図50に示すような演出側受信コマンドバッファ461に格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出側受信コマンドバッファ461に格納した後、割込み許可に設定する。
CPU224がタイマ割込みフラグを監視することによりタイマ割込み発生を検出したときには、主基板11から送信された演出制御コマンドを解析するためのコマンド解析処理や、各種の演出動作を制御するための演出制御プロセス処理などが実行される。コマンド解析処理では、演出側受信コマンドバッファ461に格納されている受信コマンドを読み出し、読み出された受信コマンドの種類に応じた各種の処理が実行される。例えば、受信コマンドが可変表示開始コマンドである場合には、その可変表示開始コマンドにおけるEXTデータをRAM226に設けられた可変表示パターン格納部に記憶させることなどにより、可変表示パターンや確変再抽選演出の有無をセーブする。また、受信コマンドが表示結果通知コマンドである場合には、その表示結果通知コマンドにおけるEXTデータをRAM226に設けられた表示結果格納部に記憶させることなどにより、表示結果の種類や有利開放再抽選演出の有無をセーブする。
また、演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作、遊技効果ランプ9などの電飾部材における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を所定の手順で制御するために、演出制御フラグ設定部452に設けられた演出制御プロセスフラグの値を演出動作の進行状況に応じて更新し、演出制御プロセスフラグの値に対応して予め用意された各種の処理を選択して実行する。
図76は、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU224によって実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図76に示す演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS150〜S155の各処理を実行する。
ステップS150の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、演出制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始コマンド受信待ち処理は、主基板11からの可変表示開始コマンドを受信したか否かに基づいて画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS151の演出制御設定処理は、演出制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この演出制御設定処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄が変動表示されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、例えば図37に示すような演出制御パターンテーブル401に格納されている複数種類の演出表示制御パターンのうちから可変表示パターンや表示結果の種類に対応するものを選択する処理などを含んでいる。
ステップS152の飾り図柄可変表示中処理は、演出制御プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この処理において、CPU224は、演出制御タイマ設定部453に含まれる演出制御タイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから演出制御データを読み出す。このとき読み出された演出制御データに従って、例えば画像表示装置5の表示制御や、スピーカ8L、8Rの音声出力制御、遊技効果ランプ9の点灯制御などといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御が行われる。そして、演出制御パターンから飾り図柄の可変表示の終了に対応した演出制御データが読み出されると、大当り開始コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を演出制御タイマに設定する。この後、演出制御タイマのカウントダウン動作を開始するとともに、演出制御プロセスフラグの値を大当り開始コマンド受信待ち処理に対応した値である“3”に更新する。
ステップS153の大当り開始コマンド受信待ち処理は、演出制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この処理において、CPU224は、主基板11から送信された大当り開始コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り開始コマンドを受信したきには、飾り図柄の可変表示結果が大当りであると判断して、演出制御プロセスフラグの値を大当り演出処理に対応した値である“4”に更新する。一方、主基板11からの大当り開始コマンドを受信することなく、演出制御タイマがタイムアウトしたときには、飾り図柄の可変表示結果がハズレであると判断して、演出制御プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS154の大当り演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この処理において、CPU224は、例えば画像表示装置5における表示動作を制御して大当り遊技状態に応じた画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して大当り遊技状態に応じた音声を出力させたり、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作を制御して大当り遊技状態に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせたりするといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行う。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば第15ラウンド)になると、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値である“5”に更新する。ステップS155の大当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了演出処理は、例えば画像表示装置5に画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点灯させたりすることにより、大当り遊技状態の終了を報知するための演出動作を制御する処理を含んでいる。
図77及び図78は、図76のステップS151にて実行される演出制御設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御設定処理において、CPU224は、まず、例えばRAM226に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから表示結果の種類を特定し、特定された表示結果の種類は大当り(すなわち、「通常大当り」、「第1確変大当り」及び「第2確変大当り」のいずれか)であるか否かの判定を行う(図77のステップS601)。
ステップS601にて表示結果の種類が大当りではない場合には(ステップS601;No)、例えばRAM226に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから可変表示パターンを特定し、特定された可変表示パターンはリーチパターンであるか否かの判定を行う(ステップS602)。このとき、特定された可変表示パターンがリーチパターンであれば(ステップS602;Yes)、ステップS601にて特定された表示結果の種類に対応するリーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS603)。すなわち、ステップS602にて特定された可変表示パターンがリーチパターンである場合には、ステップS601にて特定される表示結果の種類が「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」及び「リーチハズレ(2図柄後)」のいずれかとなる。そこで、ステップS603の処理では、ステップS601にて特定された表示結果の種類に適合するように、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する。
例えば、ステップS603の処理において、CPU224は、乱数回路223等により更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1を抽出し、図44(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル421を参照することにより、左確定飾り図柄を決定する。また、左確定飾り図柄と同一の図柄番号である飾り図柄を右確定飾り図柄とすることに決定する。そして、左及び右確定飾り図柄と、ステップS601にて特定された表示結果の種類とに対応した中確定飾り図柄を決定する。例えば、ステップS601にて特定された表示結果の種類が「リーチハズレ(2図柄前)」であれば、飾り図柄の配列上において左及び右確定飾り図柄とした飾り図柄よりも2つ前に表示される飾り図柄を、中確定飾り図柄に決定すればよい。
ステップS602にて可変表示パターンがリーチパターンではない場合(ステップS602;No)、その可変表示パターンは通常ハズレパターンであるとの判断に基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS604)。例えば、CPU224は、乱数回路223等により更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1を抽出し、図44(A)に示す左確定飾り図柄決定テーブル421を参照することにより、左確定飾り図柄を決定する。また、乱数回路223等により更新される中確定図柄決定用の乱数値SR2を抽出し、図44(B)に示す中確定飾り図柄決定テーブル422を参照することにより、中確定飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路223等により更新される右確定図柄決定用の乱数値SR3を抽出し、図44(C)に示す右確定飾り図柄決定テーブル423を参照することにより決定した飾り図柄が、左確定飾り図柄と同じ図柄であるか否かを判定する。このとき、左確定飾り図柄とは異なっていれば、その飾り図柄を右確定飾り図柄とすることに決定する。他方、左確定飾り図柄と同じであれば、例えば一旦決定された飾り図柄を1つずらすことなどにより特定された図柄を、右確定飾り図柄とすればよい。
また、ステップS601にて表示結果の種類が大当りである場合には(ステップS601;Yes)、例えばRAM226に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから確変再抽選演出の有無を特定し、確変再抽選演出があるか否かを判定する(図78のステップS605)。このとき、確変再抽選演出がなければ(ステップS605;No)、表示結果の種類は通常大当りであるか否かを判定する(ステップS606)。ステップS605にて確変再抽選演出があると判定された場合や(ステップS605;Yes)、ステップS606にて表示結果の種類が通常大当りであると判定された場合には(ステップS606;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図43(A)に示す第1大当り図柄決定テーブル411を設定する(ステップS607)。
ステップS606にて表示結果の種類が通常大当りではないと判定された場合には(ステップS606;No)、例えばRAM226に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから有利開放再抽選演出の有無を特定し、有利開放再抽選演出があるか否かを判定する(ステップS608)。このとき、有利開放再抽選演出がなければ(ステップS608;No)、表示結果の種類は第1確変大当りであるか否かを判定する(ステップS609)。ステップS608にて有利開放再抽選演出があると判定された場合や(ステップS608;Yes)、ステップS609にて表示結果の種類が第1確変大当りであると判定された場合には(ステップS609;Yes)、第1確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図43(B)に示す第2大当り図柄決定テーブル412を設定する(ステップS610)。ステップS609にて表示結果の種類が第1確変大当りではないと判定された場合には(ステップS609;No)、第2確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、図43(C)に示す第3大当り図柄決定テーブル413を設定する(ステップS611)。
この後、例えば乱数回路223等により更新される大当り図柄・左確定図柄決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する(ステップS612)。そして、ステップS612にて抽出された乱数値SR1に基づき、設定された大当り図柄決定テーブルを参照することにより、大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS613)。
図77に示すステップS603、S604の処理と、図78に示すステップS613の処理のいずれかを実行した後には、決定した確定飾り図柄を特定可能とするデータを、確定飾り図柄記憶部451に記憶させる(図77のステップS614)。そして、予告決定処理を実行することにより、可変表示結果が大当りとなることを予告する予告演出表示を実行するか否かの決定や、実行する場合における予告パターンの決定などを行う(ステップS615)。この後、例えばRAM226に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから特定された可変表示パターンと、表示結果格納部の記憶データなどから特定された表示結果の種類と、ステップS615にて決定した予告パターンとに対応する演出制御パターンを、例えば図37に示すような演出制御パターンテーブル401に格納された複数種類の演出制御パターンのうちから決定する(ステップS616)。こうして決定された演出制御パターンに含まれる演出制御データに従って、飾り図柄の可変表示中における各種の演出動作が制御されることになる。
ステップS616の処理に続いて、演出制御パターンに対応するタイマ初期値を演出制御タイマに設定する(ステップS617)。例えば、ステップS617の処理では、CPU224が図42に示すような演出制御パターンの先頭領域に示される演出制御タイマ設定値を特定し、特定されたタイマ設定値を演出制御タイマにおけるタイマ初期値として設定すればよい。続いて、CPU224は、例えば演出制御パターンから読み出した演出制御データに基づき、入出力ポート228に含まれる出力ポートから表示制御基板13に対して所定の表示制御指令となる制御信号を送出するなどといった、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS618)。このときには、音声出力回路121に対して音声データを送出することや、ランプドライバ回路122に対してランプデータを送出することなどにより、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作や、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作などといった、各種の演出動作の制御も行われる。その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS619)、演出制御設定処理を終了する。
図79は、図78のステップS615にて実行される予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図78に示す予告決定処理を開始すると、CPU224は、まず、RAM226に設けられた予告パターン格納部を初期化して、その格納データを消去しておく(ステップS631)。続いて、表示結果格納部の記憶データなどから特定される表示結果の種類が大当りであるか否かを判定する(ステップS632)。
ステップS632にて表示結果の種類が大当りである場合には(ステップS632;Yes)、予告を実行するか否かの決定や実行する場合における予告パターンの決定を行うためのテーブルとして、図46(B)に示す大当り時予告決定テーブル442を設定する(ステップS633)。これに対して、ステップS632にて表示結果の種類が大当りではない場合には(ステップS632;No)、予告を実行するか否かの決定や実行する場合における予告パターンの決定を行うためのテーブルとして、図46(A)に示すハズレ時予告決定テーブル441を設定する(ステップS634)。
ステップS633、S634の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路223等により更新される予告決定用の乱数値SR5を抽出し(ステップS635)、抽出した乱数値SR5に基づいてステップS633にて設定した大当り時予告決定テーブル442またはステップS634にて設定したハズレ時予告決定テーブル441を参照することにより、予告パターンを決定する(ステップS636)。ここで、ステップS636にて予告A〜予告Cの予告パターンのいずれかに決定された場合には、その決定された予告パターンに対応して、予告演出表示における演出キャラクタとなるキャラクタCH1〜CH3のいずれかが選択されることになる。
この後、CPU224は、ステップS636での決定結果が予告ありであるか否か、すなわち、予告A〜予告Cの予告パターンのいずれかに決定されたか否かを、判定する(ステップS637)。そして、予告ありと判定された場合には(ステップS637;Yes)、例えばステップS636にて決定した予告パターンを特定可能なデータを予告パターン格納部に格納することなどにより、予告パターンをセーブしてから(ステップS638)、予告決定処理を終了する。これに対して、ステップS637にて予告なしと判定された場合には(ステップS637;No)、ステップS638の処理を実行せずに、予告決定処理を終了すればよい。
図80は、図76のステップS154にて実行される大当り演出処理の一例を示すフローチャートである。この大当り演出処理において、CPU224は、まず、主基板11から送信される大当りラウンド数通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS651)。このとき、大当りラウンド数通知コマンドの受信があれば(ステップS651;Yes)、例えば大当りラウンド数に対応した演出制御パターンから読み出した演出制御データに基づいて表示制御指令や音声データあるいはランプデータを送出することなどといった、大当りラウンド数に対応して演出動作を制御するための設定を行う(ステップS652)。ステップS651にて大当りラウンド数通知コマンドの受信がなければ(ステップS651;No)、ステップS652の処理をスキップする。
続いて、主基板11から送信される大当り終了コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS653)。そして、大当り終了コマンドの受信があれば(ステップS653;Yes)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS654)、大当り演出処理を終了する。ステップS653にて大当り終了コマンドの受信がなければ(ステップS653;No)、確変再抽選演出制御処理を実行するとともに(ステップS655)、有利開放再抽選演出制御処理を実行してから(ステップS656)、大当り演出処理を終了する。
図81は、図80のステップS655にて実行される確変再抽選演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図81に示す確変再抽選演出制御処理を開始すると、CPU224は、まず、例えばRAM226に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから確変再抽選演出の有無を特定し、確変再抽選演出があるか否かを判定する(ステップS701)。このとき、確変再抽選演出がないと判定されれば(ステップS701;No)、そのまま確変再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS701にて確変再抽選演出があると判定された場合には(ステップS701;Yes)、演出制御フラグ設定部452に設けられた確変再抽選演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS702)。ここで、確変再抽選演出中フラグは、後述するステップS708の処理が実行されたときにオン状態にセットされる。ステップS702にて確変再抽選演出中フラグがオフであれば(ステップS702;No)、予め定められた確変再抽選演出における演出開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS703)。例えば、主基板11から送信された大当りラウンド数通知コマンドが大当り遊技状態における最初のラウンド(例えば第1ラウンド)を示していることに対応して、確変再抽選演出における演出開始タイミングとなった旨の判定がなされればよい。
ステップS703にて確変再抽選演出における演出開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS703;No)、確変再抽選演出制御処理を終了する。これに対して、ステップS703にて確変再抽選演出における演出開始タイミングであると判定された場合には(ステップS703;Yes)、確変再抽選演出における演出態様を決定するためのテーブルとして、図45(A)に示す確変再抽選演出態様決定テーブル431を設定する(ステップS704)。続いて、乱数回路223等により更新される演出態様決定用の乱数値SR4を抽出する(ステップS705)。そして、ステップS705にて抽出した乱数値SR4に基づき、ステップS704にて設定した確変再抽選演出態様決定テーブル431を参照して、確変再抽選演出における演出態様を決定する(ステップS706)。具体的には、ステップS706では、確変再抽選演出態様決定テーブル431を参照することで、確変再抽選演出#1の演出制御パターンと確変再抽選演出#2の演出制御パターンのいずれを選択するかが決定されることになる。
また、ステップS706では、例えば表示結果格納部の記憶データから可変表示結果の種類が通常大当り、第1確変大当り及び第2確変大当りのいずれであるかの判定を行う。そして、可変表示結果の種類が通常大当りである場合には、図43(A)に示す第1大当り図柄決定テーブル411を参照して、乱数回路223等から抽出した乱数値SR1に対応する通常図柄を、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄に決定する。これに対して、可変表示結果の種類が第1確変大当り及び第2確変大当りのいずれかである場合には、図43(B)に示す第2大当り図柄決定テーブル412を参照して、乱数回路223等から抽出した乱数値SR1に対応する第1確変図柄を、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄に決定する。
ステップS706の処理を実行した後には、ステップS706にて決定された演出態様に応じて各種の演出動作を制御するための設定が行われる(ステップS707)。例えば、ステップS707の処理では、ステップS706にて選択することに決定された演出制御パターンの先頭領域に示される演出制御タイマ設定値を、演出制御タイマにおけるタイマ初期値として設定する。また、演出制御パターンから読み出した演出制御データに基づき、入出力ポート228に含まれる出力ポートから、表示制御基板13に対する表示制御指令となる制御信号や、音声データ、ランプデータなどを送出すればよい。この後、確変再抽選演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS708)、確変再抽選演出制御処理を終了する。
また、ステップS702にて確変再抽選演出中フラグがオンである場合には(ステップS702;Yes)、演出制御タイマにおけるタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS709)。こうして更新された演出制御タイマのタイマ値が演出終了基準値(例えば「0」)と合致するか否かを判定し(ステップS710)、演出終了基準値と合致すれば(ステップS710;Yes)、確変再抽選演出中フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS711)、確変再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS710にて演出制御タイマのタイマ値が演出終了基準値と合致しなければ(ステップS710;No)、確変再抽選演出の実行中における各種の演出動作を制御するための設定を行う(ステップS712)。例えば、CPU224は、演出制御タイマのタイマ値が演出制御パターンに設定された演出制御タイマ判定値のいずれかと合致するか否かを判定する。このとき、演出制御タイマ判定値と合致した場合には、その合致した演出制御タイマ判定値と対応付けられた演出制御データを読み出す。こうして読み出された演出制御データに基づき、CPU224は、入出力ポート228に含まれる出力ポートから、表示制御基板13に対する表示制御指令となる制御信号や、音声データ、ランプデータなどを送出すればよい。これにより、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を制御することができる。
図82は、図80のステップS656にて実行される有利開放再抽選演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図82に示す有利開放再抽選演出制御処理を開始すると、CPU224は、まず、例えばRAM226に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから有利開放再抽選演出の有無を特定し、有利開放再抽選演出があるか否かを判定する(ステップS721)。このとき、有利開放再抽選演出がないと判定されれば(ステップS721;No)、そのまま有利開放再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS721にて有利開放再抽選演出があると判定された場合には(ステップS721;Yes)、演出制御フラグ設定部452に設けられた有利開放再抽選演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS722)。ここで、有利開放再抽選演出中フラグは、後述するステップS728の処理が実行されたときにオン状態にセットされる。ステップS722にて有利開放再抽選演出中フラグがオフであれば(ステップS722;No)、予め定められた有利開放再抽選演出における演出開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS723)。例えば、主基板11から送信された大当りラウンド数通知コマンドが大当り遊技状態における最終のラウンド(例えば第15ラウンド)を示していることに対応して、有利開放再抽選演出における演出開始タイミングとなった旨の判定がなされればよい。
ステップS723にて有利開放再抽選演出における演出開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS723;No)、有利開放再抽選演出制御処理を終了する。これに対して、ステップS723にて有利開放再抽選演出における演出開始タイミングであると判定された場合には(ステップS723;Yes)、有利開放再抽選演出における演出態様を決定するためのテーブルとして、図45(B)に示す有利開放再抽選演出態様決定テーブル432を設定する(ステップS724)。続いて、乱数回路223等により更新される演出態様決定用の乱数値SR4を抽出する(ステップS725)。そして、ステップS725にて抽出した乱数値SR4に基づき、ステップS724にて設定した有利開放再抽選演出態様決定テーブル432を参照して、有利開放再抽選演出における演出態様を決定する(ステップS726)。具体的には、ステップS726では、有利開放再抽選演出態様決定テーブル432を参照することで、有利開放再抽選演出#1の演出制御パターンと有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンのいずれを選択するかが決定されることになる。
また、ステップS726では、例えば表示結果格納部の記憶データから可変表示結果の種類が通常大当り、第1確変大当り及び第2確変大当りのいずれであるかの判定を行う。そして、可変表示結果の種類が通常大当りである場合には、図43(A)に示す第1大当り図柄決定テーブル411を参照して、乱数回路223等から抽出した乱数値SR1に対応する通常図柄を、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄に決定する。これに対して、可変表示結果の種類が第1確変大当りである場合には、図43(B)に示す第2大当り図柄決定テーブル412を参照して、乱数回路223等から抽出した乱数値SR1に対応する第1確変図柄を、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄に決定する。さらに、可変表示結果の種類が第2確変大当りである場合には、図43(C)に示す第3大当り図柄決定テーブル413を参照して、乱数回路223等から抽出した乱数値SR1に対応する第2確変図柄を、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄に決定する。
ステップS726の処理を実行した後には、ステップS726にて決定された演出態様に応じて各種の演出動作を制御するための設定が行われる(ステップS727)。例えば、ステップS727の処理では、ステップS726にて選択することに決定された演出制御パターンの先頭領域に示される演出制御タイマ設定値を、演出制御タイマにおけるタイマ初期値として設定する。また、演出制御パターンから読み出した演出制御データに基づき、入出力ポート228に含まれる出力ポートから、表示制御基板13に対する表示制御指令となる制御信号や、音声データ、ランプデータなどを送出すればよい。この後、有利開放再抽選演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS728)、有利開放再抽選演出制御処理を終了する。
また、ステップS722にて有利開放再抽選演出中フラグがオンである場合には(ステップS722;Yes)、演出制御タイマにおけるタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS729)。こうして更新された演出制御タイマのタイマ値が演出終了基準値(例えば「0」)と合致するか否かを判定し(ステップS730)、演出終了基準値と合致すれば(ステップS730;Yes)、有利開放再抽選演出中フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS731)、有利開放再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS730にて演出制御タイマのタイマ値が演出終了基準値と合致しなければ(ステップS730;No)、有利開放再抽選演出の実行中における各種の演出動作を制御するための設定を行う(ステップS732)。例えば、CPU224は、図81のステップS712と同様にして、演出制御タイマのタイマ値が演出制御パターンに設定された演出制御タイマ判定値のいずれかと合致するか否かを判定する。このとき、演出制御タイマ判定値と合致した場合には、その合致した演出制御タイマ判定値と対応付けられた演出制御データを読み出す。こうして読み出された演出制御データに基づき、CPU224は、入出力ポート228に含まれる出力ポートから、表示制御基板13に対する表示制御指令となる制御信号や、音声データ、ランプデータなどを送出すればよい。これにより、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を制御することができる。
次に、表示制御基板13における動作を説明する。表示制御基板13では、例えば表示制御用CPU130及びVDP133が、演出制御基板12から送信された表示制御指令や、演出制御基板12を経由して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、画像表示装置5に画像を表示させるための処理を実行する。図83及び図84は、表示制御基板13にて実行される処理の一例として、飾り図柄が可変表示されている所定期間において予告演出表示を実行するための予告演出用描画処理を示すフローチャートである。この予告演出用描画処理は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令に基づき、飾り図柄を可変表示中に予告演出表示が実行される所定期間よりも一定時間だけ早い所定タイミングに達したことに対応して、開始されればよい。
図83に示す予告演出用描画処理では、まず、例えばVDP133が予告A〜予告Cの各予告パターンで用いられるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した初期設定用の画像データを、CGROM134から読み出す(ステップS801)。そして、ステップS801にて読み出された画像データを、入力バッファ135aに展開記憶する(ステップS802)。このとき、VDP133は、CGROM134から読み出したキャラクタオブジェクトを示すオブジェクトモデルデータに基づき、キャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した各画素の表示色データとアルファ値データとを生成して、入力バッファ135aに記憶させるようにしてもよい。あるいは、CGROM134に記憶されているキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応したキャラクタオブジェクトの画像データが、各画素に対応した表示色データとアルファ値データとから構成される場合には、VDP133は、CGROM134から読み出した画像データをそのまま入力バッファ135aの所定領域に書き込んで記憶させればよい。
ステップS802にてキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した画像データが入力バッファ135aに展開記憶された後には、例えばVDP133がCGROM134から読み出したフィルタFL1を示すデータに基づき、各画素のアルファ値データを、予告パターンによる予告演出表示に対応したアルファ値を示すデータに設定する(ステップS803)。例えばVDP133は、予告演出表示が実行されない場合には、入力バッファ135aに展開記憶されている各キャラクタCH1〜CH3の表示画像を構成する各画素に対応して、「0」を示すアルファ値データを設定する。これに対して、予告演出表示が実行される場合には、演出制御基板12からの表示制御指令に示された予告パターン(予告A〜予告Cの予告パターンのいずれか)に対応して、入力バッファ135aに展開記憶されているキャラクタCH1〜CH3のいずれかに対応するアルファ値に、フィルタFL1を用いたフィルタリング処理を施す。
例えば、予告Aの予告パターンに決定されている場合には、その予告パターンで用いられるキャラクタCH1の表示画像を構成する各画素に対応してステップS802にて入力バッファ135aに展開記憶されたアルファ値データが示すアルファ値と、フィルタFL1にて各画素に対応して設定されているフィルタ係数とを乗算し、得られた乗算値を示すデータを、各画素の表示色データに対応したアルファ値データとして入力バッファ135aに記憶させることで、アルファ値データの書き換えを行う。こうして、入力バッファ135aにおけるアドレスが000000h〜00FFFFhの領域に記憶されているアルファ値データに対して、フィルタFL1を用いたフィルタリング処理が施され、得られたデータが予告表示用のアルファ値データとして設定されることになる。この場合、予告B、予告Cの予告パターンで用いられるキャラクタCH2、CH3の表示画像を構成する各画素については、「0」を示すアルファ値データとする書き換えを行う。すなわち、入力バッファ135aにおけるアドレスが010000h〜02FFFFhの領域には、「0」を示すアルファ値データが設定されることになる。このようにして、予告演出表示における予告パターンで使用されるキャラクタの表示画像に対応するアルファ値データを、使用されないキャラクタの表示画像に対応するアルファ値データとは異ならせて設定する。
この後、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や表示制御基板13の側にて計測される予告演出用描画処理を開始してからの経過時間などに基づき、予告の開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS804)。このとき、予告の開始タイミングではなければ(ステップS804;No)、予告の開始タイミングとなるまでループ処理を実行して待機する。他方、ステップS804にて予告の開始タイミングとなった場合には(ステップS804;Yes)、キャラクタCH1〜CH3などといった演出キャラクタの表示を時間に伴って変動させるための処理数Nに、初期値「0」を設定する(ステップS805)。
ステップS805の処理に続いて、例えばRAM132の表示制御フラグ設定部に設けられた予告用表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS806)。ここで、予告用表示中フラグは、後述するステップS808の処理が実行されたときにオン状態にセットされる一方、図84に示すステップS822の処理が実行されたときにクリアされてオフ状態となる。
ステップS806にて予告用表示中フラグがオフである場合には(ステップS806;No)、演出制御基板12を介して操作ボタン31から伝送される検出信号に基づき、操作ボタン31の操作があったか否かを判定する(ステップS807)。そして、ステップS807にて操作ボタン31の操作があれば(ステップS807;Yes)、予告用表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS808)。続いて、処理数Nが、段階表示上限値として予め定められた基準値(例えば「450」)以下であるか否かを判定する。ここで、段階表示上限値は、予告演出表示において出現するキャラクタCH1〜CH3などの表示画像を操作ボタン31の操作に応答して段階的に出現させた場合に、予告演出表示の終了タイミングにて完全に表示画像を表示することができる最も遅い操作タイミングに対応した基準値として、予め定められたものであればよい。
ステップS809にて処理数Nが段階表示上限値以下である場合には(ステップS809;Yes)、例えばRAM132の表示制御フラグ設定部に設けられた段階表示中フラグをオン状態にセットする(ステップ810)。このときには、操作ボタン31の操作に応答してキャラクタCH1〜CH3などの表示画像を時間の経過に伴って段階的に表示させるための処理判定値Kに、処理数Nの値を代入しておく(ステップS811)。
ステップS806にて予告用表示中フラグがオンである場合や(ステップS806;Yes)、ステップS809にて処理数Nが段階表示上限値よりも大きい場合(ステップS809;No)、あるいはステップS811の処理を実行した後には、段階表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS812)。このとき、段階表示中フラグがオンであれば(ステップS812;Yes)、処理数Nに対応したアルファ参照値の設定を行う(ステップS813)。例えば、ステップS813では表示制御用CPU130が、処理数Nに対応して図85に示すようなアルファ参照値を設定し、VDP133に制御データを送出してアルファ参照値を通知すればよい。ここで、表示制御用CPU130は、ROM131に予め記憶されているアルファ参照値決定テーブルから、処理数Nに対応するアルファ参照値を決定するようにしてもよい。アルファ参照値決定テーブルは、処理数Nとアルファ参照値とを対応付ける設定データなどから構成されていればよい。あるいは、表示制御用CPU130は、処理数NがK≦N≦K+49であるときには(アルファ参照値)=1−0.02×(N−K)という演算を実行することで、処理数Nに対応したアルファ参照値を演算により決定する一方、処理数NがN=K+50であるときにはアルファ参照値を「0.01」に決定するようにしてもよい。こうして、アルファ参照値は、操作ボタン31の操作に応答して予告パターンに対応した演出キャラクタの表示画像を時間の経過に伴って段階的に表示させるように、更新されることになる。
ステップS813の処理を実行した後には、処理数Nが処理判定値Kに「50」を加算した値と等しくなっているか否かを判定し(ステップS814)、等しくなっていれば(ステップS814;Yes)、演出キャラクタの段階的な表示を終了するとの判断に基づき、段階表示中フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS815)。
ステップS812にて段階表示中フラグがオフである場合には(ステップS812;No)、例えば表示制御用CPU130がアルファ参照値を「0.01」に設定し(ステップS816)、VDP133に制御データを送出するなどして設定されたアルファ参照値を通知する。ステップS814にて処理数Nが処理判定値Kに「50」を加算した値とは異なっている場合や(ステップS814;No)、ステップS815、S816の処理のいずれかを実行した後には、例えばVDP133が入力バッファ135aに展開記憶されている各キャラクタCH1〜CH3における各画素の表示色データに対応したアルファ値データと、表示制御用CPU130から通知されたアルファ参照値との比較演算を実行する。そして、この比較演算の結果に基づき、アルファ参照値以上の画素が表示条件を満たす画素であると判断して、画像表示装置5に表示させるものとしての表示対象画素に決定する(ステップS817)。そして、ステップS817にて決定された表示対象画素を、フレームバッファ135bにコピーすることで、画像表示装置5に表示させる(ステップS818)。
ここで、ステップS818の処理では、例えば図86に示すように、処理数Nに対応してフレームバッファ135bにおけるコピー先の先頭アドレスを指定することで、演出キャラクタの表示位置が時間の経過に伴って画像表示装置5の表示領域内における右端から左端へと移動してゆくように設定する。こうして、予告演出表示における表示態様を、時間の経過に伴って変化させることができる。
ステップS807にて操作ボタン31の操作がない場合や(ステップS807;No)、ステップS818の処理を実行した後には、例えば処理数Nが予め定められた予告終了判定値(例えば「512」)となっているか否かを判定することなどにより、予告の終了タイミングとなったか否かを判定する(図84のステップS819)。そして、予告の終了タイミングである場合には(ステップS819;Yes)、予告用表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS820)。このとき予告用表示中フラグがオフであれば(ステップS820;No)、予告演出用描画処理を終了する。これに対して、予告用表示中フラグがオンであれば(ステップS820;Yes)、例えば背景画像を再描画することなどといった、予告用の表示画像を消去するための設定を行った後(ステップS821)、予告用表示中フラグをクリアしてオフ状態にしてから(ステップS822)、予告演出用描画処理を終了する。
ステップS819にて予告の終了タイミングではない場合には(ステップS819;No)、例えば処理数Nが画像データ更新判定値と合致するか否かを判定することなどにより、画像データの更新タイミングとなったか否かを判定する(ステップS823)。このとき、画像データの更新タイミングであれば(ステップS823;Yes)、例えばVDP133が予告A〜予告Cの各予告パターンで用いられるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した更新用の画像データを、CGROM134から読み出す(ステップS824)。そして、ステップS824にて読み出された画像データを、入力バッファ135aに展開記憶する(ステップS825)。このときには、入力バッファ135aに既に記憶されているアルファ値データにはマスクを設定して書き換えを制限し、表示色データのみを更新するようにすればよい。ステップS823にて画像データの更新タイミングではない場合や(ステップS823;No)、ステップS825の処理を実行した後には、処理数Nを1加算してから(ステップS826)、図83に示すステップS806の処理に戻る。
次に、払出制御基板15における動作を説明する。払出制御基板15では、電源基板10からの電力供給が開始され払出制御用マイクロコンピュータ150へのリセット信号がハイレベル(オフ状態)になったことに応じて、払出制御用マイクロコンピュータ150が起動し、図87のフローチャートに示すような払出制御メイン処理が実行される。なお、以下に説明する各処理は、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるCPU233によって実行されるものとする。また、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるタイマ回路236やシリアル通信回路237などで発生した各種の割込み要因に基づく割込み要求は、CPU233に所定の割込み処理を実行させるためのものである。そして、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるCPU233やCPU233以外の各種回路を含んだ概念を払出制御用マイクロコンピュータ150ということもあるものとする。図87に示す払出制御メイン処理を開始すると、払出制御用マイクロコンピュータ150では、CPU233が、まず、割込禁止に設定し(ステップS901)、割込モードの設定を行う(ステップS902)。続いて、例えばスタックポインタ指定アドレスの設定など、スタックポインタに関わる設定を行う(ステップS903)。また、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS904)。例えば、払出制御用マイクロコンピュータ150がCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)を内蔵している場合には、ステップS904の処理が実行されることにより、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)としてのCTCやPIOの設定(初期化)などが行われるとよい。
ステップS904の処理を実行した後には、例えば入出力ポート238に含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、電源断信号がオフ状態となっているか否かを判定する(ステップS905)。例えば、ステップS905の処理では、電源断信号が出力されていないオフ状態(ハイレベル)となっていることを確認する。
ステップS905にて電源断信号がオン状態であるときには(ステップS905;No)、所定時間(例えば0.1秒)が経過するまで待機した後(ステップS906)、ステップS905の処理に戻り、電源断信号がオフ状態となっているか否かの判定を再び行うようにする。これにより、払出制御用マイクロコンピュータ150は、電源電圧が安定したことを確認することができる。そして、ステップS905にて電源断信号がオフ状態であるときには(ステップS905;Yes)、RAM235をアクセス可能に設定する(ステップS907)。
ステップS907の処理を実行した後には、例えば入出力ポート238に含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、クリア信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS908)。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ150では、CPU233が入力ポートを介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、クリア信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、クリア信号の状態をもう1回確認する。このとき、クリア信号がオフ状態であれば、クリア信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときにクリア信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、クリア信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、クリア信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
ステップS908にてクリア信号がオフ状態である旨の判定がなされたときには(ステップS908;No)、RAM235のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS909)。ステップS909の処理では、例えばRAM235の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムと払出チェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、払出チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM235の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
ステップS909におけるチェック結果が正常であるときには(ステップS909;Yes)、所定の払出バックアップフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS910)。払出バックアップフラグの状態は、電力供給が停止するときに、RAM235等の所定領域に設定される。そして、この払出バックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、払出バックアップフラグの状態は保存されることになる。なお、ステップS910のような払出バックアップフラグがオンとなっているか否かの判定を、ステップS909のようなチェック結果の判定よりも先に行い、払出バックアップフラグがオンであるときにRAM235のデータチェック結果が正常であるか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS910にて払出バックアップフラグがオンであるときには(ステップS910;Yes)、払出バックアップフラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS911)、払出制御用マイクロコンピュータ150の内部状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行う(ステップS912)。例えば、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されるときに、所定の賞球未払出カウンタの値がRAM235のバックアップ領域に格納される場合には、ステップS912の処理においてRAM235のバックアップ領域の記憶データを読み出して、賞球未払出カウンタにセットするようにすればよい。
また、ステップS908にてクリア信号がオンであるときや(ステップS908;Yes)、ステップS909にてチェック結果が正常ではないとき(ステップS909;No)、あるいはステップS910にて払出バックアップフラグがオフであるときには(ステップS910;No)、RAM235の初期化を行う(ステップS913)。続いて、払出制御用マイクロコンピュータ150の内部状態などを初期状態とするための初期化時における設定を行う(ステップS914)。例えば、ステップS914の処理では、RAM235の所定領域などに設けられた各種のフラグや、各種のタイマ、あるいは各種のカウンタなどに、それぞれの初期値を設定すればよい。
ステップS912またはステップS914の処理を実行した後には、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるタイマ回路のレジスタ設定などを行うことにより、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにタイマ割込みが発生するように払出制御用マイクロコンピュータ150の内部設定を行う(ステップS915)。
この後、CPU233は、シリアル通信回路237によるシリアル通信動作の初期設定を行うためのシリアル通信初期設定処理を実行する(ステップS916)。このシリアル通信初期設定処理は、主基板11の側で遊技制御用マイクロコンピュータ100により実行される図56に示すステップS22の処理と同様の処理であればよい。また、CPU233は、割込み要求に基づいて実行される割込み処理に関する初期設定を行うための割込み初期設定処理を実行する(ステップS917)。この割込み初期設定処理は、主基板11の側で遊技制御用マイクロコンピュータ100により実行される図56に示すステップS23の処理と同様の処理であればよい。そして、CPU213は割込許可状態に設定して(ステップS918)、各種割込みの発生を待機する。このときには、電源断信号がオン状態となったか否か(出力されたか否か)の判定を行い(ステップS919)、オフであれば(ステップS919;No)、そのまま各種割込みの発生を待機する。また、電源断信号がオン状態となったときには(ステップS919;Yes)、払出側電源断処理を実行した後(ステップS920)、所定のループ処理を実行して、電力供給の停止による払出制御用マイクロコンピュータ150の動作停止まで待機する。なお、ステップS919の処理では、入力ポートを介して1回だけ電源断信号の状態を確認するようにしてもよいが、電源断信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、電源断信号がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、電源断信号をもう1回確認する。このとき、電源断信号がオフ状態であれば、電源断信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときに電源断信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、電源断信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、電源断信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。このように電源断信号の状態を複数回確認する場合には、例えば確認動作を開始するときや1回目の確認結果と2回目の確認結果とを比較して不一致であったときなどに、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたWDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアするリトリガを行う。そして、リトリガが何らかの原因(例えばプログラムの暴走)で所定時間内に発生しなくなった場合には、WDTから出力されるタイムアウト信号に基づくユーザリセットを発生させ、リセット/割込みコントローラ232、CPU233、タイマ回路236、シリアル通信回路237などの各回路を初期化した後、所定のベクタテーブルで示されるアドレスからユーザプログラムの実行を開始して、自動復旧を行うようにしてもよい。
ステップS920の払出側電源断処理では、例えばCPU233が割込禁止に設定した後、入出力ポート238に含まれる出力ポートの所定ビットにクリアデータをセットするなどして、払出モータ51の動作を停止させるための設定を行う。このときには、出力ポートの所定ビット以外にも、クリアすべき出力ポートにはクリアデータを設定するようにしてもよい。続いて、例えばRAM235の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出するなどして、チェックデータの作成を行うとともに、RAM235の所定領域等に設けられた払出バックアップフラグをオン状態にセットする。このとき作成されたチェックデータは、例えばRAM235の所定領域等に設けられた払出チェックサムバッファなどに格納される。そして、払出制御用マイクロコンピュータ150は、例えば所定のRAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定することなどにより、以後、RAM235へのアクセスを禁止する。
払出制御用マイクロコンピュータ150では、シリアル通信回路237にて発生した割込み要因に対応して、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する割込み処理を払出制御用マイクロコンピュータ150に適合させたシリアル通信エラー割込み処理が、実行されればよい。例えば、払出制御用マイクロコンピュータ150に設けられたシリアル通信回路237にてエラー割込みが発生するごとに、図60に示す処理を払出制御用マイクロコンピュータ150に適合させた処理が実行されればよい。この処理では、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路237に設けられた送信動作部を未使用状態に設定するとともに、シリアル通信回路237に設けられた受信動作部を未使用状態に設定する。この後、払出制御用マイクロコンピュータ150では、例えばCPU233がシリアル通信エラーフラグなどの所定フラグをオン状態にセットするなどの処理が実行されればよい。
また、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路237にて受信割込みが発生するごとに、図61に示す処理を払出制御用マイクロコンピュータ150に適合させたシリアル受信割込み処理を実行し、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路237にて送信割込みが発生するごとに、図62に示す処理を払出制御用マイクロコンピュータ150に適合させたシリアル送信割込み処理を実行すればよい。
図88は、払出制御用マイクロコンピュータ150にてタイマ割込みが発生するごとに実行される払出制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。この払出制御用タイマ割込み処理は、主基板11から送信された払出制御コマンドに応じて払出モータ51を制御する払出制御処理となる処理である。図88に示す払出制御用タイマ割込み処理において、払出制御用マイクロコンピュータ150では、まず、CPU233が所定の入出力処理を実行して(ステップS931)、例えば入出力ポート238に含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックしたり、出力ポートにおける所定ビットに対して所定の制御データをセットしたりする。
続いて、CPU233は、プリペイドカードユニット処理を実行して、インタフェース基板20を介して接続されたカードユニット70との間での通信を行う(ステップS932)。また、シリアル通信により主基板11から送信された払出制御コマンドを受信するための払出側受信処理を実行する(ステップS933)。そして、主基板11からの払出数指定コマンドを受信したときに賞球ACKコマンドを送信する設定などを行う賞球受信確認処理を実行する(ステップS934)。さらに、カードユニット70からの球貸し要求や、主基板11からの払出数指定コマンドに応じて、遊技球の払出動作を制御する払出動作制御処理を実行する(ステップS935)。
ステップS935の処理に続いて、CPU233は、例えばRAM235の所定領域等に設けられた各種のエラーフラグにおける状態に応じてエラー表示用LED74に所定の表示を行う7セグ表示処理を実行する(ステップS936)。また、主基板11に対して払出通知コマンドを送信するための払出側送信処理を実行する(ステップS937)。この後、CPU233は、払出側エラー解除処理を実行して、エラー解除スイッチ73からの検出信号がオン状態となったときに所定のエラーの解除を可能とし(ステップS938)、払出制御用タイマ割込み処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、遊技者等がパチンコ遊技機1の右下位置に設けられた操作ノブ30を操作したことに応答して、発射モータ61の駆動力により遊技球が遊技領域に打ち込まれる。そして、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと入賞したことに応じて始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となることにより(図64のステップS201;Yes)、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立する。こうした可変表示の実行条件が成立したことに基づき、乱数回路103等により更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが抽出され、保留データとして特図保留記憶部181Aに記憶される(図65のステップS302、S303)。
この後、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するための開始条件が成立したことに応じて、特図保留記憶部181Aから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが読み出され(図68のステップS411)、その乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かにより、可変表示結果を大当りとするか否かの判定を行う(ステップS416)。そして、大当り判定用の乱数値MR1が判定値データと合致することにより大当りとする旨の判定がなされると(S416;Yes)、大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS417)。これに続いて、大当り遊技状態の終了後にパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態とのうちでいずれに制御するかを決定するための処理を実行する。このときには、確変中フラグがオンであるか否かの判定結果や、確変中フラグがオンである場合には有利開放フラグがオンであるか否かの判定結果に応じて、図27(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル361と、図27(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル362と、図27(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル363とのうちで、いずれかのテーブルを参照する(ステップS418〜S422)。これにより、例えば図28(A)〜(C)に示すように、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1確変遊技状態であるか第2確変遊技状態であるかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態あるいは第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに決定する決定割合を、異ならせることができる。こうして決定された大当り遊技状態の終了後における遊技状態に応じて、確変確定フラグや有利開放確定フラグの設定が行われる(ステップS424〜S429)。
続いて、図69及び図70に示す表示結果設定処理では、大当りフラグがオンであるか否かの判定が行われ(図69のステップS441)、オフである場合には(ステップS441;No)、乱数値MR2に基づき図24に示すハズレ時表示結果決定テーブル331を参照することで、可変表示結果の種類が「通常ハズレ」、「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」のいずれかに決定される(ステップS445)。こうして決定された可変表示結果の種類に対応して、表示結果通知#1〜#5のコマンド9001h〜9005hのいずれかが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS446)。
また、大当りフラグがオンである場合には(ステップS441;Yes)、さらに確変確定フラグがオンである旨の判定がなされると(ステップS450;Yes)、乱数値MR7が図23(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル322により設定された演出実行判定値データと合致するか否かを判定することで、有利開放再抽選演出を実行するか否かの決定がなされる(ステップS457、図70のステップS463)。例えば、有利開放確定フラグがオンである場合に(図69のステップS453;Yes)、有利開放再抽選演出を実行する旨の決定がなされたときには(図70のステップS463;Yes)、第2確変大当りになる旨とともに、有利開放再抽選演出がある旨を示す表示結果通知#9のコマンド9009hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS464)。
図71に示す可変表示パターン設定処理では、大当りフラグがオンである旨の判定がなされた場合に(ステップS471;Yes)、乱数値MR6が図23(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル321により設定された演出実行判定値データと合致するか否かを判定することで、確変再抽選演出を実行するか否かの決定がなされる(ステップS474)。また、図26(A)に示す大当り時パターン決定テーブル351を参照して、乱数値MR3に対応した可変表示パターンを決定する(ステップS475、S482、S483)。そして、ステップS474にて決定した確変再抽選演出の有無と、ステップS483にて決定した可変表示パターンとに対応して、図25に示すような可変表示パターンテーブル341にて指定されるEXTデータを含んだ可変表示開始コマンド80XXhが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS484)。こうして演出制御基板12に対して送信される可変表示開始コマンド80XXhは、可変表示パターンとともに、確変再抽選演出の実行の有無を示すことになる。
演出制御基板12の側では、主基板11から送信された表示結果通知コマンド90XXhに示された可変表示結果の種類を特定し、特定された可変表示結果の種類が大当りであるか否かを判定する(図77のステップS601)。このとき特定された可変表示結果の種類が大当りである場合には(ステップS601;Yes)、主基板11から送信された可変表示開始コマンド80XXhに含まれたEXTデータなどから、確変再抽選演出があるか否かを判定する(図78のステップS605)。そして、確変再抽選演出がある場合には(ステップS605;Yes)、図43(A)に示す第1大当り図柄決定テーブル411を参照して、乱数値SR1に対応する大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS607、S612、S613)。
また、演出制御基板12では、例えばCPU224が乱数回路223等から抽出した予告決定用の乱数値SR5に基づき、ハズレ時予告決定テーブル441及び大当り時予告決定テーブル442のいずれかを参照して、予告を実行するか否かの決定や実行する場合における予告パターンの決定を行う(図79のステップS632〜S636)。そして、可変表示開始コマンドに示された可変表示パターンや、表示結果通知コマンドに示された可変表示結果の種類、予告パターンなどに対応する演出制御パターンを、図37に示す演出制御パターンテーブル401に格納された複数種類のうちから決定する(図77のステップS616)。そして、演出制御パターンに対応した演出制御タイマ初期値を設定することで、飾り図柄の総可変表示時間を、可変表示パターンと可変表示結果の種類とに対応して設定する(ステップS617)。例えば、可変表示開始コマンドに可変表示パターンA(リーチ)が示されていた場合には、図9に示すような可変表示結果の種類に対応した総可変表示時間を設定することができる。
以上のような処理に基づき、例えば画像表示装置5では飾り図柄の可変表示が開始され、例えば可変表示結果がリーチハズレまたは大当りである場合には、図10に例示するような可変表示結果の種類にかかわらず共通の可変表示期間が経過したタイミングにて、「左」、「右」の各可変表示部に同一の飾り図柄を停止させることにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチとする。また、表示制御基板13では、例えば表示制御用CPU130及びVDP133が演出制御基板12からの表示制御指令などに基づき、所定タイミングに達したことに対応して図83及び図84に示すような予告演出用描画処理の実行を開始する。図89は、予告Aの予告パターンが選択された場合における画像表示装置5での表示動作の一例を示している。
この予告演出用描画処理では、例えば図83に示すステップS801にてVDP133が予告A〜予告Cの各予告パターンで用いられるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した初期設定用の画像データを、CGROM134から読み出す。これにより、飾り図柄を可変表示中に予告演出表示が実行される所定期間の開始に対応して、予告A〜予告Cの各予告パターンで用いられるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した画像データが、CGROM134から読み出されることになる。ステップS802では、ステップS801での読出データに基づいて、各キャラクタCH1〜CH3の表示画像を構成する各画素に対応する表示色データ及びアルファ値データが、入力バッファ135aの所定領域に展開記憶される。具体的には、例えば図53に示すような設定に基づき、キャラクタCH1の表示画像を構成する各画素に対応する表示色データ及びアルファ値データは、入力バッファ135aにおけるアドレスが000000h〜00FFFFhの領域に展開記憶される。キャラクタCH2の表示画像を構成する各画素に対応する表示色データ及びアルファ値データは、入力バッファ135aにおけるアドレスが010000h〜01FFFFhの領域に展開記憶される。キャラクタCH3の表示画像を構成する各画素に対応する表示色データ及びアルファ値データは、入力バッファ135aにおけるアドレスが020000h〜02FFFFhの領域に展開記憶される。
続いて、ステップS803では、予告演出表示における予告パターンに対応したアルファ値の設定が行われる。このとき、予告演出表示における予告パターンとして選択されていない予告パターンで用いられるキャラクタの表示画像を構成する各画素に対しては、「0」を示すアルファ値データが設定される。これに対して、予告演出表示における予告パターンとして選択されている予告パターンで用いられるキャラクタの表示画像を構成する各画素に対しては、VRAM135aに展開記憶されているアルファ値データが示すアルファ値に、図52(D)に示すようなフィルタFL1を用いて、各画素の表示位置に対応したフィルタ係数を乗算する。そして、各画素に対応したアルファ値データを、このとき得られた乗算値を示すデータに書き換える。
この後、ステップS807にて操作ボタン31の操作が検出されるまでは、ステップS818の処理が実行されないことから、図89(A)及び(B)に示すように、予告演出表示における演出キャラクタの表示は行われない。そして、ステップS807にて操作ボタン31の操作が検出されたときに、処理数Nが段階表示上限値以下であれば(ステップ809;No)、予告演出表示における演出キャラクタを段階的に表示するための処理が行われることになる。すなわち、ステップS813では、時間の経過に伴って1ずつ増大する処理数Nに対応して、図85に示すようにアルファ参照値を設定する。そして、ステップ817では、アルファ参照値以上となり表示条件を満たした画素を、画像表示装置5に表示させるものとしての表示対象画素に決定する。こうして決定された表示対象画素を、ステップS818にてフレームバッファ135bにコピーすることで、画像表示装置5に表示させる。これに対して、ステップS817にてアルファ参照値未満となり表示条件を満たさなかった画素は、ステップS818でフレームバッファ135bにコピーされないので、その表示が制限されることになる。
そして、ステップS818にて表示対象画素をフレームバッファ135bにコピーする際には、例えば図86に示すように、処理数Nに対応したコピー先の先頭アドレスを設定する。こうして処理数Nに対応して設定されるアルファ参照値に基づき、表示条件を満たした画素のみを、画像表示装置5の表示領域内にて処理数Nに対応した表示位置に表示させるようにすることで、例えば図89(C)〜(F)に示すように、操作ボタン31の操作がなされた旨の判定に対応してキャラクタCH1の表示画像が、時間の経過に伴って左から右へと移動しながら段階的に表示されることになる。こうした段階表示が終了すると、図89(F)に示すように、キャラクタCH1の表示画像が完全に画像表示装置5の表示領域に表示されることになる。
こうして段階表示が終了するときには、段階表示中フラグが図83のステップS815にてクリアされてオフ状態になる。そのため、段階表示の終了後には、ステップS812にて段階表示中フラグがオフであると判定されることに対応して、ステップS816にてアルファ参照値が「0.01」に設定される。図52(D)に示すフィルタFL1におけるフィルタ係数の最小値は「0.01」であることから、段階表示の終了後には、ステップS817にてキャラクタCH1の表示画像を構成する各画素に対応したアルファ値が全てアルファ参照値以上となって表示条件を満たすことになり、表示対象画素としてステップS818でフレームバッファ135bにコピーされる。そして、ステップS818では処理数Nに対応したコピー先の先頭アドレスが設定される。こうして、段階表示の終了後には、キャラクタCH1の表示画像が完全に表示された状態で、時間の経過に伴って画像表示装置5の表示領域内を右から左へと移動するように表示態様が変化することになる。その後、例えば図89(H)に示すように、画像表示装置5の表示領域内にて左端にキャラクタCH1の表示画像が移動した時点で、予告の終了タイミングである旨の判定がなされれれば(図84のステップS819;No)、例えばステップS821にて予告用に表示していたキャラクタCH1の表示画像を消去するなどの設定を行った後に、予告演出用描画処理が終了する。
その後、飾り図柄の総可変表示時間が経過した所定タイミングにて、「左」、「中」、「右」の各可変表示部における飾り図柄の変動が終了することで、飾り図柄の可変表示が停止して、確定飾り図柄が導出表示されることになる。この実施の形態では、確変再抽選演出の実行がある場合には、図78に示すステップS605での判定結果に基づき(ステップS605;Yes)、図43(A)に示す第1大当り図柄決定テーブル411を参照して大当り組合せの確定飾り図柄が決定されることになる。そのため、図90(A)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図90(B)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に同一の通常図柄(例えば「2」の数字を示す青色の図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図90(C)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の通常図柄(例えば「2」の数字を示す青色の図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、同一の通常図柄が揃った通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることになる。
これに対して、可変表示結果の種類が「第1確変大当り」または「第2確変大当り」であり、なおかつ、確変再抽選演出の実行がない一方で有利開放再抽選演出の実行がある場合には、図78に示すステップS608での判定結果に基づき(ステップS608;Yes)、図43(B)に示す第2大当り図柄決定テーブル412を参照して大当り組合せの確定飾り図柄が決定されることになる。そのため、図90(D)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図90(E)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に同一の第1確変図柄(例えば「7」の数字を示す青色の図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図90(F)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の第1確変図柄(例えば「7」の数字を示す青色の図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、同一の第1確変図柄が揃った第1確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることになる。
また、可変表示結果の種類が「第2確変大当り」であり、なおかつ、確変再抽選演出の実行と有利開放再抽選演出の実行がいずれもない場合には、図78に示すステップS609での判定結果に基づき(ステップS609;No)、図43(C)に示す第3大当り図柄決定テーブル413を参照して大当り組合せの確定飾り図柄が決定されることになる。そのため、図90(G)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図90(H)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に同一の第2確変図柄(例えば「5」の数字を示す赤色の図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図90(I)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の第2確変図柄(例えば「5」の数字を示す赤色の図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、同一の第2確変図柄が揃った第2確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることになる。
図91は、確変再抽選演出の実行と有利開放再抽選演出の実行がいずれもある場合における、画像表示装置5での表示動作の一例を示す図である。前述したように、確変再抽選演出の実行がある場合には、例えば図91(A)に示すように、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。図91(A)に示す例では、通常大当り組合せの飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一の数字「2」を示す青色の通常図柄が導出表示されている。このときには、図91(B)に示すような所定の大当り報知用画像を画像表示装置5に表示させて、遊技者等に大当りが発生したことを報知する。これにより、パチンコ遊技機1は、遊技者等に飾り図柄の可変表示結果が通常大当りになったものと判断させることができる。
続いて、大当り遊技状態が開始された後、例えば最初のラウンドとなる第1ラウンドが開始されたことに応じて画像表示装置5に図91(C)に示すようなラウンド数を報知する画像を表示させているときに、確変再抽選演出を開始するための演出開始タイミングとなる(図81のステップS703;Yes)。これに応じて、演出制御基板12では、例えばCPU224がステップS706の処理を実行することで、確変再抽選演出における演出態様が決定される。より具体的には、ステップS706では、確変再抽選演出#1の演出制御パターンと確変再抽選演出#2の演出制御パターンのいずれを選択するかの決定や、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄の決定が行われる。図91に示す例では、確変再抽選演出#1の演出制御パターンを選択することに決定されるとともに、可変表示結果の種類が「第2確変大当り」であることに基づき、確変再抽選演出の実行結果として導出表示する飾り図柄が「7」の数字を示す青色の第1確変図柄に決定される。この場合には、例えば図91(D)に示すように飾り図柄の可変表示結果として導出表示した確定飾り図柄を画像表示装置5に表示させた後、図91(E)に示すような所定の再抽選報知用画像を表示させて、確変再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示結果として導出表示した確定飾り図柄を停止表示させた状態から、図91(F)に示すように各可変表示部で飾り図柄を可変表示させる。そして、所定時間が経過したときに、例えば図91(G)に示すように、確変再抽選演出の実行結果として第1大当り組合せの飾り図柄が導出表示される。図91(G)に示す例では、図81のステップS706における決定結果に基づき、「7」の数字を示す青色の第1確変図柄が導出表示されている。このときには、例えば図91(H)に示すような所定の確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。
続いて、大当り遊技状態が開始された後、例えば最終のラウンドとなる第15ラウンドが開始されたことに応じて画像表示装置5に図91(I)に示すようなラウンド数を報知する画像を表示させているときに、有利開放再抽選演出を開始するための演出開始タイミングとなる(図82のステップS723;Yes)。
これに応じて、演出制御基板12では、例えばCPU224がステップS726の処理を実行することで、有利開放再抽選演出における演出態様が決定される。より具体的には、ステップS726では、有利開放再抽選演出#1の演出制御パターンと有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンのいずれを選択するかの決定や、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄の決定が行われる。図91に示す例では、有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンを選択することに決定されるとともに、可変表示結果の種類が「第2確変大当り」であることに基づき、有利開放再抽選演出の実行結果として導出表示する飾り図柄が「7」の数字を示す赤色の第2確変図柄に決定される。この場合には、例えば図91(J)に示すように飾り図柄の可変表示結果として導出表示した確定飾り図柄を画像表示装置5に表示させた後、図91(K)に示すような所定の再抽選報知用画像を表示させて、有利開放再抽選演出が実行されることを、遊技者等に報知する。
その後、画像表示装置5では、有利開放再抽選演出#2の演出制御パターンに対応して、図91(L)に示すような演出画像を表示させる。そして、所定時間が経過したときに、例えば図91(M)に示すように、有利開放再抽選演出の実行結果として第2確変図柄が導出表示される。図91(M)に示す例では、図82のステップS726における決定結果に基づき、「7」の数字を示す赤色の第2確変図柄が導出表示されている。このときには、例えば図91(N)に示すような所定の有利開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させて、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知する。この後、大当り遊技状態が終了するときには、例えば図91(O)に示すような所定の大当り終了報知画像が表示される。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、例えば飾り図柄が可変表示されている所定期間において、時間の経過に伴って演出キャラクタの表示が変化する予告演出表示を実行可能であり、操作ボタン31が操作されたことに対応して、予告演出表示において用いられるキャラクタCH1〜CH3などの表示画像を、段階的に表示させる。このように、予告演出表示における表示画像を、操作ボタン31が操作されたことに対応して段階的に表示させることで、視覚的に斬新な予告演出表示が実行可能となり、図柄の可変表示中に実行される予告演出表示における演出効果を向上させることができる。また、操作ボタン31が操作されたことに対応して所定期間において違和感なく予告演出表示を実行できる。さらに、入力バッファ135aに展開記憶されている各画素に対応するアルファ値データが示すアルファ値と、アルファ参照値との比較結果から、表示対象画素のみをフレームバッファ135bにコピーするようにしている。そのため、操作ボタン31が操作されてからCGROM134等から読み出す対象となる画像データを特定する必要がないので、予告演出表示における制御負担を軽減することができる。
図79に示すステップS632にて表示結果の種類が大当りである場合には(ステップS632;Yes)、ステップS633にて設定した図46(B)に示す大当り時予告決定テーブル442を参照して、予告を実行するか否かの決定や実行する場合における予告パターンの決定を行う。他方、図79に示すステップS632にて表示結果の種類が大当りではない場合には(ステップS632;No)、ステップS634にて設定した図46(A)に示すハズレ時予告決定テーブル441を参照して、予告を実行するか否かの決定や実行する場合における予告パターンの決定を行う。これにより、予告を実行しない旨の決定、あるいは予告A〜予告Cの各予告パターンは、図46(C)に示すように、可変表示結果が大当りとなるかハズレとなるかに応じて、それぞれ異なる選択比率で選択されることになる。また、図83のステップS801では、例えばVDP133が予告A〜予告Cの各予告パターンで用いられるキャラクタCH1〜CH3のそれぞれに対応した初期設定用の画像データをCGROM134から読み出し、ステップS802にて入力バッファ135aに展開記憶する。そして、ステップS803では、各キャラクタCH1〜CH3の表示画像を構成する各画素のアルファ値データを、予告パターンによる予告演出表示に対応したアルファ値を示すデータに設定することで、予告演出表示における予告パターンで使用されるキャラクタの表示画像に対応するアルファ値データを、使用されないキャラクタの表示画像に対応するアルファ値データとは異ならせて設定する。これにより、可変表示結果に応じてそれぞれが異なる選択比率で選択される予告パターンで使用されるキャラクタの表示画像を、操作ボタン31の操作がなされたことなどに対応して段階的に表示させることができ、視覚的に斬新な予告演出表示が実行可能になる。また、予告A〜予告Cの各予告パターンの選択比率が異なることで、どのような予告が行われるかに応じて可変表示結果が大当りとなる可能性としての大当り信頼度も異なるものとなる。これにより、予告演出表示における表示態様により可変表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
加えて、例えば可変表示結果の種類が「通常ハズレ」、「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」のいずれかである場合には、図9に示すように、可変表示パターンと可変表示結果の種類の組合せにより、様々な総可変表示時間を設定することができる。これにより、演出制御コマンドとなる制御信号の種類が増大することを防止しつつ、多様な表示態様の表示図柄の可変表示を実行することができる。
演出制御基板12では、例えばCPU224が図76に示すような演出制御プロセス処理を実行することにより、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果や、確変再抽選演出あるいは有利開放再抽選演出における演出態様などを決定することができる。そして、表示制御基板13では、演出制御基板12からの表示制御指令に基づいて画像表示装置5における表示動作の制御を行うようにしている。これにより、遊技効果ランプ9などの電飾部材やスピーカ8L、8Rなどの効果音発生装置の駆動制御と、画像表示装置5の表示制御との整合性を保つことができ、遊技者に違和感を与えることがない演出動作を実行することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM105に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「06h」、「07h」以外の値であるときには、シリアル通信回路108からのエラー割込み要求に基づく割込み処理が、シリアル通信回路108からの受信割込み要求や送信割込み要求に基づく割込み処理に比べて優先的に実行されることになる。そして、オーバーランエラーやノイズエラー、フレーミングエラー、パリティエラーなどといった、シリアル通信回路108でのエラー発生に対応したエラー割込み要求がCPU104に通知されると、例えばCPU104が図60に示すステップS41、S42の処理を実行してシリアル通信回路108が備える送信動作部212と受信動作部211を未使用状態に設定することなどにより、シリアル通信回路108でのシリアル通信動作を直ちに停止させることができる。これにより、シリアル通信での異常発生により誤った情報が伝送されることを防止できる。
演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU224は、主基板11から送信された可変表示開始コマンドとなるコマンド80XXhにより確変再抽選演出を実行する旨の指定がなされた場合、表示結果通知#7〜#10のコマンド9007h〜9010hにより最終的な表示結果が確変大当り(第1確変大当りと第2確変大当りのいずれか)に指定されていても、飾り図柄の可変表示では、第1大当り図柄決定テーブル411を参照することで、例えば飾り図柄のうちで「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す青色の通常図柄のいずれか1つといった、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示させる。これにより、飾り図柄の可変表示結果が確変大当りとなって確変遊技状態に制御されることを特定可能に報知した後に、さらに確変再抽選演出が実行されるといった不都合を防止することができる。
また、CPU224は、表示結果通知#9のコマンド9009hにより有利開放再抽選演出を実行する旨の指定がなされた場合、最終的な表示結果が第2確変大当りに指定されていても、飾り図柄の可変表示では、第1または第2大当り図柄決定テーブル411、412を参照することで、通常大当り組合せ、または、第1確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示させる。これにより、飾り図柄の可変表示結果が第2確変大当りとなって第2確変遊技状態に制御されることを特定可能に報知した後に、さらに有利開放再抽選演出が実行されるといった不都合を防止することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU104は、電力供給が開始されると、例えば図56に示すステップS21にて乱数初期設定処理を実行することにより、乱数回路103に大当り判定用の乱数値MR1となる乱数を発生させるための設定を行う。その後、CPU104がステップS24の処理を実行することなどによって、遊技制御用マイクロコンピュータ100が割込許可状態に設定される。そして、ステップS21では、例えば図57に示すような処理が乱数初期設定処理として実行されて、ステップS103にてROM105に記憶されている乱数初期設定データ(KRSS)の第4ビット[ビット4]を読み出し、その読出値が“1”であれば、ステップS106の処理を実行することにより乱数回路103により生成される乱数値における1周目のスタート値を、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づいて決定する。これにより、電力供給が開始された後に更新が開始される乱数の初期値を、複数のパチンコ遊技機1でそれぞれ異ならせることができ、このようにして生成される乱数値を大当り判定用の乱数値MR1として用いて特別図柄表示装置4による特図ゲームなどにおける可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定を行うことで、乱数のランダム性を高めて不正に大当りが発生させられてしまうことを防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば図83に示すステップS803では、図52(D)に示すようなフィルタFL1を用いてアルファ値データの設定を行うことにより、操作ボタン31の操作がなされたことに対応して、キャラクタの表示画像全体を段階的に表示させるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、キャラクタの表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内の所定位置より所定方向へと段階的に表示させるようにしてもよい。
例えば、CGROM134には、図52(D)に示すようなフィルタFL1とは異なるフィルタとして、図92(A)に示すようなフィルタFL2や、図92(B)に示すようなフィルタFL3、あるいは図92(C)に示すようなフィルタFL4を格納しておく。そして、図83のステップS803では、これらのフィルタFL2やフィルタFL3、あるいはフィルタFL4を用いてアルファ値データの設定を行うようにしてもよい。
例えば、図52(D)に示すようなフィルタFL1に代えて、図92(A)に示すようなフィルタFL2を用いて、選択された可変表示パターンで用いられる演出キャラクタにおける各画素のアルファ値データを設定した場合には、図83のステップS813にて、図85に示すようなアルファ参照値の設定を行い、ステップS817にてアルファ参照値以上の画素を表示対象画素に決定することで、予告演出表示における演出キャラクタを、操作ボタン31の操作が検出されたことに対応して、時間の経過に伴って当該表示画像内の左端より右端へと段階的に表示させることができる。
また、例えば予告演出表示における予告パターンで使用される演出キャラクタにおける各画素のアルファ値データには図92(A)に示すようなフィルタFL2を用いたフィルタリング処理を施す一方で、使用されない演出キャラクタにおける各画素については、「1」を示すアルファ値データとする書き換えを行うようにしてもよい。そして、図83のステップS813では、図85に示すようなアルファ参照値の設定を行う一方で、ステップS816では、アルファ参照値を「0.99」とする設定を行い、図83のステップS817では、アルファ参照値以下の画素を表示対象画素に決定する。このような設定によれば、予告演出表示における演出キャラクタを、操作ボタン31の操作が検出されたことに対応して、時間の経過に伴って当該表示画像内の右端より左端へと段階的に表示させることができる。
図52(D)に示すようなフィルタFL1に代えて、図92(B)に示すようなフィルタFL3を用いて、選択された可変表示パターンで用いられる演出キャラクタにおける各画素のアルファ値データを設定した場合には、図83のステップS813にて、図85に示すようなアルファ参照値の設定を行い、ステップS817にてアルファ参照値以上の画素を表示対象画素に決定することで、予告演出表示における演出キャラクタを、操作ボタン31の操作が検出されたことに対応して、時間の経過に伴って当該表示画像内の中心部より外縁部へと段階的に表示させることができる。
また、例えば予告演出表示における予告パターンで使用される演出キャラクタにおける各画素のアルファ値データには図92(B)に示すようなフィルタFL3を用いたフィルタリング処理を施す一方で、使用されない演出キャラクタにおける各画素については、「1」を示すアルファ値データとする書き換えを行うようにしてもよい。そして、図83のステップS813では、図85に示すようなアルファ参照値の設定を行う一方で、ステップS816では、アルファ参照値を「0.99」とする設定を行い、図83のステップS817では、アルファ参照値以下の画素を表示対象画素に決定する。このような設定によれば、予告演出表示における演出キャラクタを、操作ボタン31の操作が検出されたことに対応して、時間の経過に伴って当該表示画像内の外縁部より中心部へと段階的に表示させることができる。
図52(D)に示すようなフィルタFL1に代えて、図92(C)に示すようなフィルタFL4を用いて、選択された可変表示パターンで用いられる演出キャラクタにおける各画素のアルファ値データを設定した場合には、図83のステップS813にて、図85に示すようなアルファ参照値の設定を行い、ステップS817にてアルファ参照値以上の画素を表示対象画素に決定することで、予告演出表示における演出キャラクタを、操作ボタン31の操作が検出されたことに対応して、時間の経過に伴って当該表示画像内における0時の位置より時計回りの方向へと段階的に表示させることができる。
また、例えば予告演出表示における予告パターンで使用される演出キャラクタにおける各画素のアルファ値データには図92(B)に示すようなフィルタFL3を用いたフィルタリング処理を施す一方で、使用されない演出キャラクタにおける各画素については、「1」を示すアルファ値データとする書き換えを行うようにしてもよい。そして、図83のステップS813では、図85に示すようなアルファ参照値の設定を行う一方で、ステップS816では、アルファ参照値を「0.99」とする設定を行い、図83のステップS817では、アルファ参照値以下の画素を表示対象画素に決定する。このような設定によれば、予告演出表示における演出キャラクタを、操作ボタン31の操作が検出されたことに対応して、時間の経過に伴って当該表示画像内における0時の位置より反時計回りの方向へと段階的に表示させることができる。
このように、図52(D)に示すようなフィルタFL1とは異なるフィルタFL2〜FL4を用いた各画素に対応するアルファ値データの決定や、処理数Nに応じた様々なアルファ参照値や表示条件の設定を行うことで、予告演出表示における表示画像を様々な態様で段階的に表示させることができる。これにより、視覚的に斬新な予告演出表示が実行可能となり、図柄の可変表示中に行われる予告演出表示における演出効果を向上させることができる。
上記実施の形態では、図83に示すステップS813において、図85に示すように、処理数Nの値が「K」から「K+50」まで増大することに対応して、アルファ参照値を「1」から「0.01」まで単調に減少させることで、予告パターンに対応したキャラクタの表示画像を段階的に表示させるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、キャラクタの表示画像が消去された状態から表示された状態となるように、アルファ参照値を任意に更新できるものであればよい。具体的な一例として、図83に示すステップS813では、処理数Nが「K」から「K+20」まで増大することに対応して、アルファ参照値を「1」から「0.4」まで一旦減少させる。その後、処理数Nが「K+21」から「K+40」まで増大することに対応して、アルファ参照値を「0.4」から「0.6」まで増大させる。これに続いて、処理数Nが「K+41」から「K+50」まで増大することに対応して、アルファ参照値を「0.6」から「0.01」まで減少させる。この場合には、キャラクタの表示画像が消去された状態から時間の経過に伴って徐々に出現するように表示が更新された後、一旦消去された状態に戻るような表示動作が行われてから、再び出現するように表示が更新されて、最終的には完全に表示された状態となる。
上記実施の形態では、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が、主基板11からの可変表示開始コマンドや表示結果通知コマンドに基づいて、CPU224が各演出を開始するための演出開始タイミングに達したことを検出したときに開始されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、主基板11からの大当り開始コマンドや大当り終了コマンドなどといった、任意の演出制御コマンドに基づいて、CPU224が各演出を開始するための演出開始タイミングに達したことを検出したときに開始されるようにしてもよい。あるいは、主基板11から確変再抽選演出開始コマンドや有利開放再抽選演出開始コマンドを送信し、演出制御基板12の側にてこれらのコマンドを受信したタイミングにて、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出がそれぞれ開始されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態中に主基板11から演出制御基板12に対して送信される大当りラウンド数通知コマンドや、ラウンド遊技終了コマンドなどを受信したときに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行されるようにしてもよい。ここで、ラウンド遊技終了コマンドは、ラウンド遊技が終了したことを示すものである。そして、このようにする場合には、大当りラウンド数指示コマンド及びラウンド遊技終了コマンドを、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出の実行の有無を示すようなものとすればよい。
また、上記実施の形態では、飾り図柄が可変表示されている所定期間において可変表示結果が大当りとなる可能性があることを予告するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなどといった、特別図柄や飾り図柄が予め定められた表示態様となることを予告するものであってもよい。例えば可変表示態様がリーチとなることを予告する場合には、可変表示開始コマンドで示される可変表示パターンが通常ハズレパターンであることに対応して、図46(A)に示すハズレ時予告決定テーブル441と同様に構成された通常ハズレ時予告決定テーブルを参照して予告パターンの決定を行う。他方、可変表示開始コマンドで示される可変表示パターンがリーチパターンであることに対応して、図46(B)に示す大当り時予告決定テーブル442と同様に構成されたリーチ時予告決定テーブルを参照して予告パターンの決定を行う。そして、予告A〜予告Cのうちいずれかの予告パターンが選択された場合には、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「右」の可変表示部にて飾り図柄の変動が停止される以前の期間などといった、飾り図柄が可変表示されている所定期間において、経過時間に伴って演出キャラクタの表示が変化して可変表示態様がリーチとなることを予告する予告演出表示が実行されるようにすればよい。この場合、各予告パターンによる予告の信頼度は、予告のリーチ信頼度となる。ここで、予告のリーチ信頼度は、各予告パターンによる予告演出表示が出現した場合に飾り図柄の可変表示態様がリーチとなる期待度、すなわち、その予告が出現した場合にリーチが発生する確率である。
上記実施の形態では、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と確変遊技状態と有利開放遊技状態のいずれかに制御されるものであってもよい。ここで、通常遊技状態は上記実施の形態における通常遊技状態と同様の遊技状態であり、確変遊技状態は上記実施の形態における第1確変遊技状態と同様の遊技状態である。また、有利開放遊技状態は、確変制御が行われない一方で、通常遊技状態や確変遊技状態に比べて遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる遊技状態であればよい。
この場合には、例えば図27(A)〜(C)に示す遊技状態決定テーブル361〜363において、「第1確変遊技状態決定値データ」を、確変遊技状態に制御することを示す「確変遊技状態決定値データ」に置き換えるとともに、「第2確変遊技状態決定値データ」を、有利開放遊技状態に制御することを示す「有利開放遊技状態決定値データ」に置き換えて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、通常遊技状態、確変遊技状態、有利開放遊技状態のいずれに制御するかの決定を行うようにすればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄が示す数字や図柄の表示色により、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄の形状や、各確定飾り図柄に付加されたキャラクタなどにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにしてもよい。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄や、飾り図柄の可変表示時間、確変再抽選演出と有利開放再抽選演出における演出態様が、全て演出制御基板12の側にて演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU224によって決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄、飾り図柄の可変表示時間、確変再抽選演出と有利開放再抽選演出における演出態様のうち、少なくともいずれか1つを、表示制御基板13に搭載された表示制御用CPU130が決定するようにしてもよい。この場合には、表示制御用CPU130によって決定された演出態様を示す制御指令を演出制御基板12に送出することなどにより、画像表示装置5の表示制御と、遊技効果ランプ9などの電飾部材やスピーカ8L、8Rなどの効果音発生装置の駆動制御との整合性を保つようにすればよい。
また、上記実施の形態では、予告演出表示が実行されない場合でも、図83及び図84に示す予告演出用描画処理を実行し、図83に示すステップS803にて入力バッファ135aに展開記憶されている各キャラクタCH1〜CH3の表示画像を構成する各画素に対応して「0」を示すアルファ値データを設定することで、各キャラクタCH1〜CH3の表示を制限するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出制御基板12から表示制御基板13に対して送出される表示制御指令などにより、予告演出表示が実行される場合に限り、図83及び図84に示す予告演出用描画処理が実行されるようにしてもよい。これにより、予告演出表示が実行されない場合には、予告演出用描画処理の実行が不要となるので、表示制御における負担を軽減することができる。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。