JP4597084B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の開始条件が成立したことにより各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行う画像表示手段を備え、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった後、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下LCD:Liquid Crystal Display)等の表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示やスクロール表示させることで変動可能とする可変表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
可変表示ゲームには、前述の表示装置を画像表示装置として用いることにより行うものがある。こうした可変表示ゲームでは、始動入賞口を通過する遊技球の検出(可変表示の始動条件が成立したこと)に基づいて表示図柄の変動を開始させ、表示図柄の変動が完全に停止した際の停止図柄(確定図柄)の態様が特定表示態様となっている場合を「大当り」とするゲームである。可変表示ゲームにおいて「大当り」となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。この状態を「特定遊技状態」あるいは「大当り遊技状態」という。
このような遊技機としては、画像表示装置の画面上で表示図柄を更新する期間における演出として、例えばリーチ状態が発生したことなどといった、所定条件の成立により可変表示する図柄の配列を変更するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平9−155023号公報
また、画像表示装置の図柄表示領域で表示図柄を更新する演出として、この図柄表示領域を上下2つの領域に分割し、分割した領域により区切られた表示図柄の一部を、各々独立して変動させるものも提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2002−136698号公報
特許文献1に記載された技術では、可変表示する図柄の図柄データ群を第1の図柄データ群から第2の図柄データ群に変更することにより、図柄の配列を変更している。そして、第1及び第2の図柄データ群はそれぞれ、画像表示装置の画面上で可変表示される複数種類の識別情報に対応した複数種類の図柄データを含んでいる。このように、特許文献1に記載された技術では、図柄の配列ごとに異なる図柄データ群を別個に記憶しておく必要がある。そのため、記憶データの容量や、図柄の配列を変更するための制御負担が増大する。
特許文献2に記載された技術では、複数の表示図柄部分の間から新たな表示図柄が突然出現する。このため、特許文献2に記載にした技術では、表示図柄の可変表示における演出効果を十分に高めることができなかった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、識別情報となる表示図柄の配列を変更するための制御負担の増大を防止するとともに、表示図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願の請求項1に記載の遊技機は、可変表示の実行条件(例えば普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞したこと)が成立した後に可変表示の開始条件(例えば特別図柄表示装置4による前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了すること)が成立したことにより各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば飾り図柄など)の可変表示を行う可変表示手段(例えば画像表示装置5など)を備え、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば大当り組合せの確定飾り図柄など)となった後、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態など)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100など)と、前記可変表示手段の表示動作を制御する表示制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ120及び表示制御部121など)とを備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示の開始条件の成立に応じて識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114によりステップS601〜S607の処理を実行する部分など)を含み、前記表示制御手段は、前記事前決定手段の決定結果に基づき前記可変表示手段の表示内容を決定する表示内容決定手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131、ROM132、RAM133など)と、前記表示内容決定手段の決定結果に基づき前記可変表示手段における識別情報の可変表示を含む画像の表示動作を制御する画像表示制御手段(例えば表示制御部121など)とを含み、前記画像表示制御手段は、複数種類の識別情報それぞれの画像を表示するための画像データを記憶するキャラクタROM(例えばCGROM142など)と、前記キャラクタROMから読み出された画像データを一時記憶するVRAMと、前記キャラクタROMから画像データを読み出して所定の順序に従った識別情報の配列としての識別情報配列データを作成し、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる配列データ作成手段(例えば転送制御回路152がステップS403の選択図柄読出処理やステップS405の共通図柄読出処理を実行する部分、及び描画回路154がステップS503の選択図柄配列設定処理を実行する部分など)と前記配列データ作成手段により読み出された画像データに対応して、識別情報の表示動作を制御するための制御データを設定する制御データ設定手段(例えば描画回路154がステップS842、S862の処理を実行する部分など)と、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶されている識別情報配列データを用いて前記可変表示手段において識別情報を可変表示させる識別情報表示制御手段(例えば描画回路154がステップS505の画像要素表示処理やステップS509のアルファテスト処理、ステップS511のアルファ合成処理を実行する部分、及び表示回路156など)とを含み、前記表示内容決定手段は、遊技機における演出状態が異なる複数種類の演出状態のいずれであるかを特定する演出状態特定手段(例えば演出モードフラグ、及びCPU131がステップS902〜S906、S144、S908の処理を実行する部分など)を含み、前記キャラクタROMが記憶する画像データは、識別情報配列データにおける所定部位の画像を、前記演出状態特定手段により特定された演出状態に応じて異なる表示態様で表示するための第1識別情報画像データ(例えば選択図柄画像データエリア142Aに記憶されて選択図柄を表示するための画像要素データなど)と、識別情報配列データのうちの前記所定部位以外の画像を、前記演出状態特定手段により特定された演出状態にかかわらず同一の表示態様で表示するための第2識別情報画像データ(例えば共通図柄画像データエリア142Bに記憶されて共通図柄を表示するための画像要素データなど)とを含み、前記配列データ作成手段は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、第2識別情報画像データと初期設定された演出状態に対応する第1識別情報画像データとを前記キャラクタROMから読み出し、前記所定の順序に従った配列で前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる電力供給開始時データ作成手段と、前記演出状態特定手段により特定される演出状態が変更されたときに、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶された第1識別情報画像データを、変更後の演出状態に対応する第1識別情報画像データに差し替えて前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる演出状態変更時データ作成手段とを含み、前記識別情報表示制御手段は、前記演出状態特定手段により特定される演出状態にかかわらず前記VRAMの配列データ記憶領域において表示に用いる識別情報配列データの読出位置を更新することにより、前記可変表示手段において識別情報を可変表示させる表示配列制御手段(例えば描画回路154がステップS533にて図柄配列データバッファ155Bから読み出した画像データを描画用バッファ155Cに書き込む部分など)と、前記配列データ作成手段により作成された識別情報配列データ及び前記制御データ設定手段により設定された制御データに基づいて、前記可変表示手段により識別情報の可変表示が開始されてから当該識別情報の可変表示の表示結果が未だ導出表示されていない段階において識別情報の画像を時間の経過に伴って段階的に表示または消去させる段階表示制御手段(例えば描画回路154がステップS509のアルファテスト処理やステップS511のアルファ合成処理を実行する部分など)を含むことを特徴とする。なお、識別情報配列データにおける所定部位は、複数種類の識別情報に含まれる少なくとも1つの識別情報における一部分であってもよいし、その識別情報の全体であってもよい。そして、所定部位が識別情報における一部分である場合には、配列データ作成手段は、第1識別情報画像データ記憶手段から読み出した画像データと、第2識別情報画像データ記憶手段から読み出した画像データとを合成することにより、1つまたは複数の識別情報を構成する画像に対応した画像データを含んだ識別情報配列データを生成するデータ合成手段を含んでいてもよい。また、所定部位が識別情報の全体である場合には、配列データ作成手段は、第1識別情報画像データのうちで演出状態特定手段により特定された演出状態に対応した画像データと、第2識別情報画像データとを所定順序で一時記憶手段に記憶させることにより識別情報配列データを作成するデータ順序制御手段を含んでいてもよい。加えて、配列データ作成手段は、画像データ記憶手段から読み出した画像データを、一時記憶手段に一時記憶させることにより識別情報配列データを作成してもよい。あるいは、配列データ作成手段は、画像データ記憶手段から読み出した画像データを一時記憶手段とは異なる所定の記憶手段に記憶させた後に、当該記憶手段から読み出した画像データを一時記憶手段に一時記憶させることにより識別情報配列データを作成してもよい。さらに、一時記憶手段は、画像データ記憶手段に比べて記憶データの読出速度が速いものであればよい。
請求項2に記載の遊技機において、前記VRAMには、識別情報配列データにおける所定部位の画像を遊技機における演出状態のそれぞれに応じて異ならせる複数種類の第1識別情報画像データを一時記憶する所定部位データ記憶領域(例えば選択図柄データバッファ155Aなど)が設けられ、前記配列データ作成手段は、前記可変表示手段により識別情報の可変表示が開始される以前に、前記キャラクタROMから前記複数種類の第1識別情報画像データを読み出して前記VRAMの所定部位データ記憶領域に一時記憶させる所定部位データ一括読出手段(例えばCPU131によるステップS154〜S162の処理に応じて、転送制御回路152がステップS403にて選択図柄読出処理を実行する部分など)と、前記演出状態特定手段により特定され演出状態が変更されたときに前記演出状態変更時データ作成手段により前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる第1識別情報画像データを前記VRAMの所定部位データ記憶領域から読み出す一時記憶データ読出手段(例えばCPU131によるS145、S909の処理に応じて、描画回路154がステップS503にて選択図柄配列設定処理を実行する部分など)とを含む。なお、画像表示制御手段が所定部位データ一時記憶手段を含んでいてもよいし、画像表示制御手段の外部に所定部位データ一時記憶手段が設けられていてもよい。ここで、画像表示制御手段が所定部位データ一時記憶手段を含む場合には、一時記憶手段に所定部位データ一時記憶手段が含まれていてもよいし、一時記憶手段とは別個に所定部位データ一時記憶手段が備えられていてもよい。
請求項3に記載の遊技機において、前記配列データ作成手段は、前記演出状態特定手段により特定され演出状態が変更されたときに、前記演出状態変更時データ作成手段により前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる第1識別情報画像データを、前記キャラクタROMから読み出所定部位データ個別読出手段(例えばCPU131によるS925の処理に応じて、転送制御回路152がステップS403にて選択図柄読出処理を実行する部分など)を含む。なお、配列データ作成手段は、所定部位データ個別読出手段により読み出された第1識別情報画像データを一時記憶手段に一時記憶させることにより識別情報配列データを作成してもよい。あるいは、配列データ作成手段は、所定部位データ個別読出手段により読み出された第1識別情報画像データを一時記憶手段とは異なる所定の記憶手段に記憶させた後に、当該記憶手段から読み出した第1識別情報画像データを一時記憶手段に一時記憶させることにより識別情報配列データを作成してもよい。
請求項4に記載の遊技機においては、遊技者が操作可能な操作手段(例えば操作スイッチ40など)と、前記操作手段が操作されたか否かを判定する操作判定手段(例えばCPU131がステップS901の処理を実行する部分など)と、前記操作判定手段により前記操作手段が操作された旨の判定がなされたことに対応して、遊技機における演出状態を複数種類の演出状態のいずれかに決定する演出状態決定手段(例えばCPU131がステップS902〜S906の処理を実行する部分など)とを備え、前記演出状態特定手段は、前記演出状態決定手段により決定された演出状態を特定する(例えばCPU131がステップS144、S908の処理において演出モードフラグの値に基づいて選択図柄配列設定テーブル221を参照する部分など)。
請求項5に記載の遊技機において、前記表示内容決定手段は、前記可変表示手段により識別情報が可変表示されている期間において識別情報の可変表示の表示結果が所定の表示結果となることを予告する予告演出表示を実行するか否かを決定する予告演出表示決定手段(例えばCPU131がステップS395の処理を実行する部分など)を含み、前記画像表示制御手段は、前記予告演出表示決定手段により予告演出表示を実行する旨の決定がなされたことに基づき、前記演出状態特定手段により特定された演出状態に対応する第1識別情報画像データとは異なる演出状態に対応した第1識別情報画像データを含む識別情報配列データを用いて、前記可変表示手段において識別情報を可変表示することにより、予告演出表示を実行する予告演出表示実行手段(例えばCPU131によるステップS555の処理に応じて、描画回路154がステップS503にて選択図柄配列設定処理を実行することにより、例えば図85(B)及び(C)に示すような表示態様で画像表示装置5の画面上に飾り図柄を表示させる部分など)を含む。
請求項6に記載の遊技機において、前記配列データ作成手段は、遊技の進行状況に対応して予め定められた配列設定条件(例えばデモ画面が表示されたことや、特図ゲームの実行回数が所定回数に達したこと、表示結果が大当りとなったことなど)が成立することにより、第1識別情報画像データのうちで前記演出状態特定手段により特定された演出状態に対応した第1識別情報画像データと、第2識別情報画像データとに基づいて識別情報配列データを作成し、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる条件成立時配列データ作成手段(例えばCPU131によるステップS296、S360の図柄配列設定指令処理に応じて、転送制御回路152がステップS403の選択図柄読出処理やステップS405の共通図柄読出処理を実行する部分、及び描画回路154がステップS503の選択図柄配列設定処理を実行する部分など)を含む。
請求項7に記載の遊技機において、前記段階表示制御手段は、識別情報の可変表示の表示結果が未だ導出表示されていない段階であって既に導出表示されている識別情報が前記特定表示結果となる条件を満たしているリーチとなった後から、表示結果が導出表示されるまでの所定期間において、未だ導出表示されていない識別情報の画像を段階的に表示または消去させる(例えばステップS691におけるYesの判定に基づきCPU131がステップS693、S695の処理を実行したことに応じて、描画回路154がステップS507、S509、S511の処理を実行する部分など)。
請求項8に記載の遊技機において、前記段階表示制御手段は、前記可変表示手段に順次表示させる2つの識別情報のうちで表示順が先の先順識別情報の画像を時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に表示させてから、前記所定位置より前記所定方向へと段階的に消去させ、当該先順識別情報の画像が消去される期間において、前記先順識別情報よりも後に表示される後順識別情報の画像を時間の経過に伴って前記先順識別情報の画像が消去されたところに段階的に表示させてから前記所定位置より前記所定方向へと段階的に消去させる処理を実行する順次表示制御手段(例えば描画回路154がステップS507のアルファテスト用描画処理や、S509のアルファテスト処理を実行する部分など)を含む。なお、順次表示制御手段は、先順識別情報の画像が消去される期間において、後順識別情報の画像を時間の経過に伴って先順識別情報の画像が消去されたところに段階的に表示させてから所定位置より所定方向へと段階的に消去させる処理と、後順識別情報の画像が消去される期間において、先順識別情報の画像を時間の経過に伴って後順識別情報の画像が消去されたところに段階的に表示させてから所定位置より所定方向へと段階的に消去させる処理とを、繰り返し実行するようにしてもよい。
請求項9に記載の遊技機において、前記段階表示制御手段は、前記可変表示手段に順次表示させる2つの識別情報のうちで表示順が先の先順識別情報の画像と表示順が後の後順識別情報の画像とを順次合成することにより、時間の経過に伴って先順識別情報の画像を段階的に消去させるとともに後順識別情報の画像を段階的に表示させる処理を実行する合成表示制御手段(例えば描画回路154がステップS511のアルファ合成処理を実行する部分など)を含む。なお、前記段階表示制御手段は、時間の経過に伴って段階的に表示させる識別情報の表示画像を時間の経過に比例して拡大させる一方、時間の経過に伴って段階的に消去させる識別情報の表示画像を時間の経過に比例して縮小させる拡大縮小表示更新手段を含んでもよい(例えば描画回路154がステップS853にて図75に示すように設定した拡大率に応じた処理を実行する部分や、ステップS861、S863の処理を実行する部分など)。また、合成表示制御手段は、先順識別情報の画像と後順識別情報の画像とを順次合成することにより、時間の経過に伴って先順識別情報の画像を段階的に消去させるとともに後順識別情報の画像を段階的に表示させる処理と、時間の経過に伴って後順識別情報の画像を段階的に消去させるとともに先順識別情報の画像を段階的に表示させる処理とを、繰り返し実行するようにしてもよい。
本発明は、以下に示す効果を有する。
請求項1に記載の遊技機によれば、段階表示制御手段は、識別情報の画像を時間の経過に伴って段階的に表示または消去させる。
これにより、視覚的に斬新な識別情報の可変表示が実行可能となり、識別情報の可変表示における演出効果を向上させることができる。
また、電力供給開始時データ作成手段は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、第2識別情報画像データと初期設定された演出状態に対応する第1識別情報画像データとをキャラクタROMから読み出し、所定の順序に従った配列でVRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる。また、演出状態変更時データ作成手段は、演出状態特定手段により特定される演出状態が変更されたときに、VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶された第1識別情報画像データを、変更後の演出状態に対応する第1識別情報画像データに差し替えてVRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる。そして、表示配列制御手段は、演出状態特定手段により特定される演出状態にかかわらずVRAMの配列データ記憶領域に一時記憶されている識別情報配列データを用いて、可変表示手段において識別情報を可変表示させる。
これにより、遊技機の演出状態に応じて識別情報配列データにおける所定部位の画像を異なる表示態様で表示する場合でも、識別情報の配列ごとに異なる識別情報配列データを別個に記憶しておく必要がないことから、記憶データの容量や、識別情報の配列を変更するための制御負担の増大を防止できる。
請求項2に記載の遊技機においては、可変表示手段により識別情報の可変表示が開始される以前に、識別情報配列データにおける所定部位の画像を遊技機における複数種類の演出状態に応じて異ならせる複数種類の第1識別情報画像データを、所定部位データ一括読出手段がキャラクタROMから読み出してVRAMの所定部位データ記憶領域に一時記憶させる。そして、一時記憶データ読出手段は、演出状態特定手段により特定され演出状態が変更されたときに、演出状態変更時データ作成手段によりVRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる第1識別情報画像データをVRAMの所定部位データ記憶領域から読み出す。
これにより、演出状態に応じた識別情報配列データを作成する際に、キャラクタROMから画像データを読み出さずに、所定部位データ記憶領域から画像データを読み出すことで、識別情報配列データを変更するための処理を迅速に実行することができる。
請求項3に記載の遊技機においては、所定部位データ個別読出手段が、演出状態特定手段により特定され演出状態が変更されたときに、演出状態変更時データ作成手段によりVRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる第1識別情報画像データをキャラクタROMから読み出す。
これにより、識別情報配列データにおける所定部位の画像を遊技機における複数種類の演出状態に応じた表示態様で表示するための複数種類の第1識別情報画像データをキャラクタROMから読み出して一時記憶させる場合に比べて、一時記憶される記憶データの容量を低減させることができ、画像データを一時記憶するためのVRAMを効率よく使用して識別情報配列データを変更することができる。
請求項4に記載の遊技機においては、操作判定手段により操作手段が操作された旨の判定がなされたことに対応して、演出状態決定手段が遊技機の演出状態を決定する。
これにより、遊技者の操作に応じて演出状態を変更することができ、例えば長時間にわたり遊技が行われる場合などに、遊技者の遊技に対する意欲が低下することを防止できる。
請求項5に記載の遊技機においては、予告演出表示決定手段により予告演出表示を実行する旨の決定がなされたことに基づき、予告演出表示実行手段が、演出状態特定手段により特定された演出状態に対応する第1識別情報画像データとは異なる演出状態に対応した第1識別情報画像データを含む識別情報配列データを用いて、可変表示手段において識別情報を可変表示することにより、予告演出表示を実行する。
これにより、遊技者にとって意外性のある演出により可変表示結果に対する期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
請求項6に記載の遊技機においては、遊技の進行状況に対応して予め定められた配列設定条件が成立することにより、条件成立時配列データ作成手段が第1識別情報画像データのうちで演出状態特定手段により特定された演出状態に対応した第1識別情報画像データと、第2識別情報画像データとに基づいて識別情報配列データを作成する。
これにより、識別情報配列データについて、一時記憶手段の記憶内容にノイズなどによる誤りが発生した場合でも、その記憶内容を自動的に復元させることができる。
請求項7に記載の遊技機においては、識別情報の可変表示態様がリーチとなった後から表示結果が導出表示されるまでの所定期間にて、段階表示制御手段が未だ導出表示されていない識別情報の表示画像を段階的に表示または消去させる。
これにより、識別情報の可変表示態様がリーチとなったことに対応して視覚的に斬新な識別情報の可変表示が可能となり、識別情報の可変表示における演出効果を向上させることができる。
請求項8に記載の遊技機においては、順次表示制御手段により、先順識別情報の画像が時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に表示されてから段階的に消去され、その先順識別情報の画像が消去される期間において、後順識別情報の画像が時間の経過に伴って先順識別情報の画像が消去されたところに段階的に表示されてから所定位置より所定方向へと段階的に消去されるという表示が実行されることになる。
これにより、視覚的に斬新な識別情報の可変表示が実行可能となり、識別情報の可変表示における演出効果を向上させることができる。
請求項9に記載の遊技機においては、合成表示制御手段により、先順識別情報の画像と後順識別情報の画像とが順次合成されて、時間の経過に伴って先順識別情報の画像が段階的に消去されるとともに後順識別情報の画像が段階的に表示される。
これにより、視覚的に斬新な識別情報の可変表示が実行可能となり、識別情報の可変表示における演出効果を向上させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域の中央位置上方には、識別可能な識別情報としての特別図柄を変動可能に表示(可変表示)する特別図柄表示装置4が設けられている。
特別図柄表示装置4の下方には、例えば特別図柄とは異なる各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄を可変表示したり、所定の演出表示となる画像を表示したりといった、複数種類の演出画像の表示を行うことができる画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5の下方には、始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置6が配置されている。普通可変入賞球装置6の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7や、普通図柄表示装置20が設けられている。普通図柄表示装置20は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21(図3)によって検出されたことを実行条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり(普通当り)、普通可変入賞球装置6を構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。
特別図柄表示装置4は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。特別図柄表示装置4は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞により始動条件が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲームとしての特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成される特別図柄を可変表示する。各特別図柄には、例えば各図柄が示す数字と同一の番号といった、各々の特別図柄に対応した図柄番号が付されている。なお、特別図柄表示装置4は、特定の停止図柄が遊技者に把握されることを困難にするために、例えば「00」〜「99」を示す数字など、より多くの種類の図柄を可変表示するように構成されていてもよい。
特別図柄表示装置4により行われる特図ゲームでは、特別図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、特別図柄表示装置4にて特図ゲームでの確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になると、特別可変入賞球装置7が備える開閉板を開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的な一例として、「3」あるいは「7」を示す特別図柄を大当り図柄とし、それ以外の数値を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
特別図柄表示装置4による特図ゲームでの確定特別図柄として大当り図柄である「3」あるいは「7」を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7の開閉板により、所定の開放期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において大入賞口が開放され、開放されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球が受け止められて大入賞口への入賞が可能となり、その後に大入賞口を閉鎖することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。
この実施の形態では、「3」を示す特別図柄を通常大当り図柄とし、「7」を示す特別図柄を確変大当り図柄とする。特図ゲームにおける可変表示結果として、通常大当り図柄が停止表示されたときには通常大当りとなる一方で、確変大当り図柄が停止表示されたときは所定の特別表示結果としての確変大当りとなる。確変大当りとなったときには、その確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変遊技状態となる。この確変遊技状態では、特図ゲームにおいて可変表示結果として大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。さらに、確変遊技状態には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞しやすさが通常遊技状態と同程度である第1確変遊技状態と、通常遊技状態に比べて始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなる第2確変遊技状態とが含まれている。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄が停止表示されて大当りとなる確率が、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。なお、確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数の特図ゲームが実行される以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変遊技状態が終了することがあるようにしてもよい。
第2確変遊技状態では、例えば、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加してもよい。第1確変遊技状態では、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる確率が通常遊技状態に比べて高いという点で、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利である。また、第2確変遊技状態では、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる確率が通常遊技状態に比べて高い点に加え、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなるという点で、通常遊技状態及び第1確変遊技状態よりも遊技者にとって有利である。確変大当りには、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りと、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りとがある。
また、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、または、次に大当り遊技状態への制御が開始されるまで、継続して時間短縮制御(時短制御)が行われる時間短縮状態となるようにしてもよい。時短制御が行われる時間短縮状態では、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定特別図柄が停止表示されるまでの時間である可変表示時間が、通常遊技状態よりも短くなるように制御される。あるいは、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態とともに時間短縮状態となるのに対して、特図ゲームにおける可変表示結果が通常大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態とはならずに時間短縮状態となるようにしてもよい。もしくは、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、時間短縮状態とはならずに確変遊技状態となるのに対して、特図ゲームにおける可変表示結果が通常大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変遊技状態とはならずに時間短縮状態となるようにしてもよい。
画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画面表示を行うものであればよい。画像表示装置5の表示画面では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して、例えば3つに分割された表示領域としての可変表示部にて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を変動可能に表示する可変表示を行う。具体的な一例として、画像表示装置5には、「左」、「中」、「右」の可変表示部が配置され、各可変表示部にて飾り図柄が可変表示される。そして、特別図柄表示装置4における特別図柄の変動が開始されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の変動(例えば図柄の切換やスクロール)を開始させ、その後、特別図柄表示装置4における特別図柄の可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて確定飾り図柄となる飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果となる飾り図柄の組合せが停止表示(導出表示)される。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態を、第1〜第3の演出モード#1〜#3のいずれかに設定することができる。第1〜第3の演出モード#1〜#3においてはそれぞれ、画像表示装置5での演出画像の表示態様や、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様、遊技効果ランプ9の点灯動作態様などといった、各種の演出動作態様が異なっている。パチンコ遊技機1における演出状態は、例えば画像表示装置5に所定のデモ画面(デモンストレーション画面)が表示されている所定期間内に、操作スイッチ40の所定操作(例えば押下操作)が検出されたことに対応して、第1〜第3の演出モード#1〜#3のいずれかに切り替えることができればよい。
図2は、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて変動可能に表示される飾り図柄の一例を示す図である。この実施の形態では、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部において、「1」〜「9」の数字を示す図柄が、例えば四角形や円形、菱形、星型六角形などといった所定の図形を示す図柄と組み合わされて、変動可能に表示される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。各可変表示部にて表示される飾り図柄の配列には、パチンコ遊技機1での演出状態が第1〜第3の演出モード#1〜#3のいずれであるかにかかわらず同一の表示態様で表示される共通図柄と、パチンコ遊技機1での演出状態が第1〜第3の演出モード#1〜#3のいずれであるかに応じて異なる表示態様で表示される選択図柄が含まれている。例えば、「1」〜「6」、「8」及び「9」の数字を示す図柄は、パチンコ遊技機1における演出状態が第1〜第3の演出モードのいずれであるかに関わらず、四角形の図形を示す図柄と組み合わせられる。他方、「7」の数字を示す図柄は、パチンコ遊技機1における演出状態が第1の演出モード#1であるときには円形の図形を示す図柄と組み合わせられ、第2の演出モード#2であるときには菱形の図形を示す図柄と組み合わせられ、第3の演出モード#3であるときには星型六角形の図形を示す図柄と組み合わせられる。この例では、図柄番号が「1」〜「6」、「8」及び「9」に対応した飾り図柄を共通図柄とし、図柄番号が「7」に対応した飾り図柄を選択図柄とする。なお、図柄番号が「7」に対応した飾り図柄のみを選択図柄とするものに限定されず、図柄番号が「7」に対応した飾り図柄とは異なる飾り図柄を選択図柄としてもよいし、図柄番号が「7」に対応した飾り図柄を含めた複数の飾り図柄を選択図柄としてもよい。
画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、各飾り図柄を所定の順番に表示あるいは消去させることで、飾り図柄の可変表示が行われる。具体的な一例として、図柄番号が「1」〜「9」の飾り図柄を順番に表示し、図柄番号が「9」の飾り図柄に続いて図柄番号が「1」の飾り図柄を表示する。そして、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が導出表示された大当りが発生する場合には、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて同一の飾り図柄が停止表示される。したがって、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、例えば「左」、「中」、「右」の各可変表示部で同一となる飾り図柄などといった、予め定められた所定の飾り図柄の組合せが停止表示された後に、パチンコ遊技機1は大当り遊技状態に制御されることになる。
この実施の形態では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて可変表示される飾り図柄のうちで、図柄番号が奇数である「1」、「3」、「5」、「7」及び「9」の各飾り図柄を、確変大当り用の飾り図柄(確変図柄)とする。これに対して、図柄番号が偶数である「2」、「4」、「6」及び「8」の各飾り図柄を、通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)とする。
飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて停止表示された飾り図柄(確定飾り図柄)が同一の図柄番号に対応した確変図柄となったときや、後述する確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として確変図柄が停止表示されるときには、確変大当りとなる。すなわち、この実施の形態における確変大当りには、飾り図柄の可変表示結果として図柄番号が同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることのほかに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として確変図柄が停止表示されるなどして遊技状態が確変遊技状態となる旨の報知が行われることが、含まれている。他方、飾り図柄における可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて停止表示された確定飾り図柄が同一の図柄番号に対応した通常図柄となり、その後、後述する確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として通常図柄が停止表示されるときには、通常大当りとなる。すなわち、この実施の形態における通常大当りとは、飾り図柄の可変表示結果として図柄番号が同一の通常図柄からなる通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示され、なおかつ、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出での再抽選結果として通常図柄が停止表示されるなどして遊技状態が確変遊技状態にはならない旨の報知が行われることである。
また、確変図柄のうちで、図柄番号が「1」、「5」及び「9」に対応した各飾り図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で図柄番号が同一の図柄が揃う第1確変大当り組合せとなることや、確変再抽選演出あるいは有利開放再抽選演出での再抽選結果として停止表示されることにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第1確変遊技状態となる第1確変大当りとなったことを示す第1確変図柄である。他方、確変図柄のうちで、図柄番号が「3」及び「7」に対応した各飾り図柄は、飾り図柄の可変表示結果として「左」、「中」、「右」の各可変表示部で図柄番号が同一の図柄が揃う第2確変大当り組合せとなることや、有利開放再抽選演出での再抽選結果として停止表示されることにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となる第2確変大当りとなったことを示す第2確変図柄である。
画像表示装置5には、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に入賞した有効入賞球数としての保留記憶数(特図保留記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアが設けられていてもよい。特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、特図保留記憶数が1加算されたときには、通常青色であった表示部位のうちの1つ(例えば青色となっている表示部位のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。また、特図保留記憶数が1減算されたときには、赤色表示されている表示部位のうちの1つ(例えば赤色となっている表示部位のうち右端の表示部位)を青色表示に戻す。あるいは、特別図柄始動記憶表示エリアでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。また、特図保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を、画像表示装置5の表示領域に配置された特別図柄始動記憶表示エリアとは別個に設けるようにしてもよい。
普通可変入賞球装置6は、ソレノイド81(図3)によって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと進入した遊技球は、始動口スイッチ22(図3)によって検出され、その検出に基づき特図ゲームを実行するための実行条件(始動条件)が成立する。始動口スイッチ22によって遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば4個)の賞球の払い出しが行われる。
特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3)によって入賞領域となる大入賞口を開成・閉成制御する開閉板を備えて構成される。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、大入賞口を閉成した状態にある。他方、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイド82によって大入賞口を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。特別可変入賞球装置7にて開閉板により開成された大入賞口内へと遊技球が進入した場合には、カウントスイッチ24(図3)によって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定個数(例えば「15」)の賞球の払出が行われる。なお、大入賞口に入賞して遊技盤2の背面に導かれた遊技球のうち一方の領域(V入賞領域;特別領域)に入ったものはV入賞スイッチ23(図3)で検出された後にカウントスイッチ24で検出され、他方の領域に入った遊技球は、そのままカウントスイッチ24で検出されるようにしてもよい。この場合、遊技盤2の背面には、大入賞口内の経路を切り替えるためのソレノイドが設けられていてもよい。そして、大当り遊技状態における最終ラウンド以外の各ラウンドでは、V入賞スイッチ23によって遊技球が検出されることが、次のラウンドへと移行できるための条件となるようにしてもよい。あるいは、V入賞領域を設けずに、大当り遊技状態における最終ラウンド以外の各ラウンドでは、常に次のラウンドへと移行できるようにしてもよい。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力する効果音発生装置としてのスピーカ8L、8Rが設けられている。さらに遊技領域周辺部には、電飾部材としての遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通可変入賞球装置6や特別可変入賞球装置7等)の周囲には電飾部材に含まれる装飾用LEDが設置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。遊技機用枠3の左下部位置には、パチンコ遊技機1における演出動作の態様を変更するためなどに遊技者等によって操作される操作スイッチ40が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカードの記録情報から特定される価値に応じて球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、カードユニットという)70も示されている。カードユニット70には、使用可能状態であるか否かを示す使用可能ランプや、カードユニット70が左右いずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているかを示す連結台方向表示器、カードユニット70内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、およびカード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット70を開放するためのカードユニット錠が設けられている。なお、カードユニット70は、パチンコ遊技機1とは別体としてパチンコ遊技機1に隣接して設置されてもよいし、パチンコ遊技機1と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じてその金額に応じた遊技球が貸し出されるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような電源基板10、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板15、発射制御基板17といった、各種の制御基板が搭載されている。主基板11と演出制御基板12との間には、主基板11から演出制御基板12へと伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13なども設けられている。また、払出制御基板15とカードユニット70との間には、インタフェース基板16が介在している。
電源基板10は、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板15等の各制御基板と独立して設置され、パチンコ遊技機1内の各制御基板及び機構部品が使用する電圧を生成する。例えば、電源基板10では、AC24V、VLP(直流+24V)、VSL(直流+30V)、VDD(直流+12V)、VCC(直流+5V)及びVBB(直流+5V)を生成する。電源基板10は、例えば変圧回路と、直流電圧生成回路と、電源監視回路とを備えて構成される。また、電源基板10には、押下操作などの所定操作に応じてクリア信号を出力するクリアスイッチや、バックアップ電源となるコンデンサが設けられていてもよい。加えて、電源基板10には、パチンコ遊技機1内の各制御基板及び機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチが設けられていてもよい。あるいは、電源スイッチは、パチンコ遊技機1において、電源基板10の外に設けられていてもよい。
電源基板10が備える変圧回路は、例えば商用電源が入力側(一次側)に印加されるトランスや、トランスの入力側に設けられた過電圧保護回路としてのバリスタなどを備えて構成されたものであればよい。ここで、変圧回路が備えるトランスは、商用電源と電源基板10の内部とを電気的に絶縁するためのものであればよい。変圧回路は、その出力電圧として、AC24Vを生成する。電源基板10が備える直流電圧生成回路は、例えばAC24Vを整流素子で整流昇圧することによってVSLを生成する整流平滑回路を含んでいる。VSLは、ソレノイド駆動用の電源電圧として用いられる。また、直流電圧生成回路は、例えばAC24Vを整流素子で整流することによってVLPを生成する整流回路を含んでいる。VLPは、ランプ点灯用の電源電圧として用いられる。加えて、直流電圧生成回路は、例えばVSLに基づいてVDDおよびVCCを生成するDC−DCコンバータを含んでいる。このDC−DCコンバータは、例えば1つまたは複数のスイッチングレギュレータと、そのスイッチングレギュレータの入力側に接続された比較的大容量のコンデンサとを含み、外部からパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VBB等の直流電圧が比較的緩やかに低下するように構成されたものであればよい。VDDは、例えばゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、V入賞スイッチ23、カウントスイッチ24といった、遊技媒体を検出する各種スイッチに供給され、これらのスイッチを作動させるために用いられる。
電源基板10が備える電源監視回路は、例えば停電監視リセットモジュールICを用いて構成され、電源電圧の低下を検出した場合に電源断信号を出力する。例えば、電源監視回路は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧(一例としてVLP)が所定値(一例として+20V)以下になった期間が、予め決められている時間(一例として56ミリ秒)以上継続したときに、電源断信号を出力する。あるいは、電源監視回路は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧が所定値以下になると、直ちに電源断信号を出力するようにしてもよい。電源断信号は、例えばローレベルとなることでオン状態となる電気信号であればよい。電源監視回路から出力された電源断信号は、例えば電源基板10に搭載された出力ドライバ回路によって増幅された後に所定のコネクタや信号ラインを介して、払出制御基板15へと伝送される。この電源断信号は、払出制御基板15を経由して主基板11に入力されればよい。あるいは、電源基板10から出力された電源断信号は、払出制御基板15とは異なる制御基板を経由して主基板11へと伝送されてもよいし、他の制御基板を経由せずに、電源基板10から主基板11へと伝送されてもよい。なお、外部からパチンコ遊技機1に供給される電力の供給停止を検出するための条件としては、パチンコ遊技機1において用いられる所定電圧が所定値以下になったことに限られず、外部からの電力が途絶えたことを検出できる任意の条件であればよい。例えば、AC24V等の交流波そのものを監視して交流波が途絶えたことを検出条件としてもよいし、交流波をデジタル化した信号を監視して、デジタル信号が平坦になったことをもって交流波が途絶えたことの検出条件としてもよい。
図3に示す主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12や払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、特別図柄表示装置4を構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより特別図柄表示装置4における特別図柄の変動表示を制御する一方で、普通図柄表示装置20の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示装置20における普通図柄の変動表示を制御する。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路101、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って各ソレノイド81、82に対する駆動信号を出力するソレノイド回路102などが搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、V入賞スイッチ23、カウントスイッチ24からの検出信号を受信するための配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ22、V入賞スイッチ23、カウントスイッチ24は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。加えて、主基板11には、普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御を行うための指令信号をソレノイド81に伝送する配線や、特別可変入賞球装置7における開閉板の開閉制御を行うための指令信号をソレノイド82に伝送する配線が接続されている。さらに、主基板11には、特別図柄表示装置4や普通図柄表示装置20の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板13への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、信号中継基板13において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4に示す例において、コマンド80XXhは、特別図柄表示装置4による特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される可変表示開始コマンドである。なお、XXhは不特定の16進数であるであることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。可変表示開始コマンドでは、例えば図5に示すように、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンなどに対応して異なるEXTデータが設定される。この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとして、通常ハズレパターンが複数種類用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後に大当り組合せまたはハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとして、リーチパターンが複数種類用意されている。
ここで、リーチとは、画像表示装置5にて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部のうち「左」、「右」の可変表示部には大当り図柄の一部となる(例えば「7」の数字を示す飾り図柄)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部は未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば、表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の可変表示部の全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、画像表示装置5にてキャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示という。
図5に示すように、可変表示開始コマンドでは、可変表示パターンが同一であっても確変再抽選演出を実行するか否かに対応して、異なるEXTデータが設定される。ここで、確変再抽選演出とは、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたことに基づき、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態となるとなるか否かの再抽選結果を報知する演出動作である。具体的な一例として、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された後、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中の所定タイミングなどにおいて、確変再抽選演出が実行される旨を示す報知画像を画像表示装置5に表示させる。これにより、通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された場合でも遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。これに続いて、例えば画像表示装置5にて飾り図柄を可変表示させ、所定期間経過後、通常大当り組合せの飾り図柄または確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。この結果として確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりが行われた旨の報知演出が実行される。その一方で、通常大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりは行われなかった旨の報知演出が実行される。なお、再抽選を行う際には、可変表示結果として導出表示された通常大当り組合せの確定飾り図柄を再び可変表示させるものに限らず、所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行った後に、通常図柄または確変図柄を停止表示させることで、遊技状態が確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かを報知するものでもよい。また、飾り図柄の表示態様によることなく、遊技状態が確変遊技状態となるか否かを報知するアニメ画像などを表示するようにしてもよい。例えば画像表示装置5にてルーレットゲームを開始させ、回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入ったときには、「確変!!」という画像を表示して、遊技状態が確変遊技状態となることを報知する一方で、投入されたボールが「偶数」に入ったときには、「残念!!」という画像を表示して、遊技状態が通常遊技状態となることを報知するようにしてもよい。
図4に示すコマンド90XXhは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果の種類などを示す表示結果通知コマンドである。表示結果通知コマンドでは、例えば図5に示すように、飾り図柄の可変表示や確変再抽選演出あるいは有利開放再抽選演出などの実行結果として停止表示される飾り図柄の表示結果が、リーチとならずにハズレとなる通常ハズレであるか、リーチとなった後にハズレとなるリーチハズレであるか、通常図柄が停止表示される通常大当りであるか、第1確変図柄が停止表示される第1確変大当りであるか、第2確変図柄が停止表示される第2確変大当りであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。
また、図6に示すように、表示結果通知コマンドでは、飾り図柄の可変表示における表示結果が大当りとなる場合には、有利開放再抽選演出を実行するか否かに対応して異なるEXTデータが設定される。ここで、有利開放再抽選演出とは、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの飾り図柄あるいは第1確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたことに基づき、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が第2確変遊技状態となるとなるか否かの再抽選結果を報知する演出動作である。具体的な一例として、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄あるいは第1確変大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示した後、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている期間中にて、例えば確変再抽選演出の実行期間よりも後になる所定タイミングなどにおいて、有利開放再抽選演出が実行される旨を示す報知画像を画像表示装置5に表示させる。これにより、通常大当り組合せの確定飾り図柄や第1確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された場合でも遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かの再抽選が行われる旨を、遊技者等に報知する。これに続いて、例えば画像表示装置5にて飾り図柄を可変表示させ、所定期間経過後、通常大当り組合せの飾り図柄または第1確変大当り組合せの飾り図柄または第2確変大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。この結果として第2確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、画像表示装置5における表示画像やスピーカ8L、8Rからの音声出力などにより、遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりが行われた旨の報知演出が実行される。その一方で、通常大当り組合せの飾り図柄や第1確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されたときには、遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりは行われなかった旨の報知演出が実行される。なお、再抽選を行う際には、可変表示結果として導出表示された通常大当り組合せの飾り図柄や第1確変大当り組合せの飾り図柄を再び可変表示させるものに限らず、所定のアニメ画像を伴った演出表示などを行った後に、通常図柄または第1確変図柄または第2確変図柄を停止表示させることで、遊技状態が第2確変遊技状態となる成り上がりがあるか否かを報知するものでもよい。また、飾り図柄の表示態様によることなく、遊技状態が第2確変遊技状態となるか否かを報知するアニメ画像などを表示するようにしてもよい。例えば画像表示装置5にてルーレットゲームを開始させ、回転するルーレットに投入されたボールが「赤色」に入ったときには、「有利開放!!」という画像を表示して、遊技状態が第2確変遊技状態となることを報知する一方で、投入されたボールが「青色」に入ったときには、「通常開放!!」という画像を表示して、遊技状態が第2確変遊技状態とはならないことを報知するようにしてもよい。
図4に示すコマンドA000hは、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて大当りとなったことにより、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンドである。コマンドA1XXhは、大当り遊技状態において開始されるラウンドの回数を示す大当りラウンド数通知コマンドである。コマンドB000hは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。
主基板11から払出制御基板15に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される払出制御コマンドである。なお、払出制御コマンドは、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114(図7)によって払出制御コマンドを送信するための設定が行われ、その設定に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路118(図7)により払出制御基板15に対して送信されるものである。主基板11から払出制御基板15に対する払出制御コマンドの送信動作には、こうした遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたCPU114やシリアル通信回路118による一連の動作が含まれている。また、払出制御基板15から主基板11に対しては、例えば電気信号としての払出通知コマンドなどが送信される。なお、払出通知コマンドは、払出制御基板15に搭載された払出制御用マイクロコンピュータ150(図3)が備えるCPUによって払出通知コマンドを送信するための設定が行われ、その設定に基づいて払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路により主基板11に対して送信されるものであればよい。払出制御基板15から主基板11に対する払出通知コマンドの送信動作には、こうした払出制御用マイクロコンピュータ150に設けられたCPUやシリアル通信回路による一連の動作が含まれている。また、主基板11及び払出制御基板15のいずれか一方から他方に対する所定動作の指令だけでなく、一方での動作状態を他方に通知する通知信号も、払出制御コマンドや払出通知コマンドに含まれるものとする。
主基板11から払出制御基板15に対して送信される払出制御コマンドと、払出制御基板15から主基板11に対して送信される払出通知コマンドは、例えばいずれも2バイト構成であり、1バイト目を反転させることで2バイト目となるように構成されている。そして、各バイトの先頭ビット(第7ビット[ビット7])をヘッダとして、そのヘッダを異ならせることにより、1バイト目と2バイト目の区別を可能にしている。例えば、1バイト目におけるヘッダは“0”の固定値に設定されている一方で、2バイト目におけるヘッダは“1”の固定値に設定されている。
主基板11から払出制御基板15に対して送信される払出制御コマンドには、払出数指定コマンドやACKフィードバックコマンドが含まれている。払出数指定コマンドは、払い出すべき賞球の数を示すコマンドであり、例えば払出数指定コマンドにおける1バイト目及び2バイト目の第3〜第0ビット[ビット3−0]が、払い出すべき賞球の個数に応じて設定される値となればよい。この払出数指定コマンドには、払い出すべき賞球個数が15個であることを示す第1払出数指定コマンドや、払い出すべき賞球個数が4個であることを示す第2払出数指定コマンドなどが含まれていればよい。例えば、始動口スイッチ22で遊技球が検出された場合には、第2払出数指定コマンドを送信することにより4個の賞球払出を行わせ、カウントスイッチ24で遊技球が検出された場合には、第1払出数指定コマンドを送信することにより15個の賞球払出を行わせるようにすればよい。ACKフィードバックコマンドは、払出制御基板15から主基板11に対して送信された賞球ACKコマンドを主基板11の側で受信したことを示す受信確認受付信号となるコマンドである。
ここで、払出制御基板15の払出制御に応じて遊技球を払い出すための回転動作を行う払出モータ50(図3)は、例えば所定の払出ケース内部に設けられた払出装置に含まれている。この払出ケースの上部には、球通路と連通する穴が設けられており、遊技球は、この穴から払出ケース内部へと流入する。その他、払出ケースの内部には、球載置部を有するカムや、カムの下方における球通路などが設けられている。払出ケース内部に流入した遊技球は、カムの球載置部が1/3回転するごとに1個ずつ交互に球通路を経て落下する。さらに、払出ケースの内部には、例えば発光素子(LED)と受光素子とから構成される払出モータ位置センサが設けられている。払出モータ位置センサは、払出モータ50の回転位置を検出するためのセンサであり、カムの回転不能による球噛みを検出するために用いられる。払出ケースの内部に設けられた球通路の下部には、例えば近接スイッチによる払出カウントスイッチが配置されている。払出カウントスイッチは、球通路から1個の遊技球が落下するごとにオンして、所定の検出信号を払出制御基板15に送信する。
払出制御基板15から主基板11に対して送信される払出通知コマンドには、賞球ACKコマンド、払出エラー通知コマンド、払出エラー解除コマンドが含まれている。賞球ACKコマンドは、主基板11から払出制御基板15に対して送信された払出数指定コマンドを払出制御基板15の側で受信したことを示す受信確認信号となるコマンドである。払出エラー通知コマンドは、払出制御基板15の側において遊技球の払出に関わる異常が発生した旨を主基板11の側に通知するためのコマンドである。払出エラー解除コマンドは、払出制御基板15の側で発生したエラーが解除された旨を主基板11の側に通知するためのコマンドである。
図7は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100の構成例を示す図である。図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、クロック回路111と、リセット/割込みコントローラ112と、乱数回路113と、CPU(Central Processing Unit)114と、ROM(Read Only Memory)115と、RAM(Random Access Memory)116と、タイマ回路(PIT)117と、シリアル通信回路(SCI)118と、入出力ポート119とを備えて構成されている。
クロック回路111は、例えばCPU114といった、遊技制御用マイクロコンピュータ100内の各回路に供給するクロック信号を生成する回路である。具体的な一例として、クロック回路111は、所定のクロック入力端子に入力された外部クロックを4分周して内部システムクロックCLKを生成し、生成した内部システムクロックCLKをCPU114などの遊技制御用マイクロコンピュータ100内の各回路に供給する。
リセット/割込みコントローラ112は、遊技制御用マイクロコンピュータ100内で発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込みコントローラ112が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、所定のSRST端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、所定のURST端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたことや、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したこと、指定エリア外走行禁止(IAT)信号が発生したこと、あるいは、インターバルリセット信号が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。
また、リセット/割込みコントローラ112が制御する割込みには、Xクラス割込み(XIRQ)、Iクラス割込み(IRQ)、ソフトウェア割込み(SWI)、イリーガルオペコードトラップ(ILGOP)といった4種類の割込みが含まれている。Xクラス割込みは、所定のXIRQ端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたときに発生する割込みである。Iクラス割込みは、ユーザプログラムにより割込み要求の受付を許可/禁止できる割込みであり、所定のIRQ端子に一定の期間にわたりローレベルの信号が入力されたことや、タイマ回路117からの割込み要求信号が発生したこと、シリアル通信回路118からの割込み要求信号が発生したことなど、予め定められた各種の割込み要因により発生する割込みである。
乱数回路113は、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部を生成する回路である。図8は、主基板11の側において用いられる乱数値を例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、大当り判定用の乱数値MR1、普通当り用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、遊技状態決定用の乱数値MR4、確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6が用いられ、これらの乱数値を示す数値データがカウント可能となるように制御される。なお、遊技効果を高めるために、主基板11の側でこれら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR6の全部または一部を示す数値データが、乱数回路113にてカウントされればよい。また、乱数値MR1〜MR6の一部を示す数値データは、CPU114が乱数回路113とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。
大当り判定用の乱数値MR1は、大当りの発生によりパチンコ遊技機1が大当り遊技状態となるか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、大当り判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が大当りとなるかハズレとなるかの判定を行うために用いられる。普通当り判定用の乱数値MR2は、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「14」の範囲の値をとる。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「1」〜「256」の範囲の値をとる。遊技状態決定用の乱数値MR4は、特図ゲームにて大当りとなる旨の判定がなされたときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれに制御するかを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「60」の範囲の値をとる。すなわち、遊技状態決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果の種類を通常大当りとするか第1確変大当りとするか第2確変大当りとするかの決定を行うために用いられる。
確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5は、確変再抽選演出を実行するか否かの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6は、有利開放再抽選演出を実行するか否かの判定に用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
乱数回路113は、例えばクロック信号出力回路と、初期値設定回路と、乱数生成回路と、タイマ回路と、ラッチ信号生成回路と、乱数値レジスタとを備えている。クロック信号出力回路は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるクロック回路111から供給される内部システムクロックCLKを基準クロックとして入力し、基準クロックと同一周期を有するクロック信号、あるいは基準クロックを16分周したクロック信号を、乱数生成用の第1クロック信号S1として出力する。また、クロック信号出力回路は、第1クロック信号S1と同一周期で位相が異なる第2クロック信号S2を出力する。例えば、クロック信号出力回路は、第1クロック信号S1を遅延回路あるいは反転回路に入力することにより、第1クロック信号S1と同一周期で立上がりタイミングや立下がりタイミングが異なる第2クロック信号S2を生成してもよい。クロック信号出力回路から出力された第1クロック信号S1は、乱数生成回路のクロック端子に入力されて、カウント用クロック信号として用いられる。クロック信号出力回路から出力された第2クロック信号S2は、ラッチ信号生成回路のクロック端子に入力されて、ラッチ用クロック信号として用いられる。
また、クロック信号出力回路は、例えば基準クロックと同一周期を有する第1クロック信号S1を生成する場合に、基準クロックを2逓倍した信号をD型フリップフロップ回路のクロック端子に入力し、逆相出力端子(反転出力端子)からの出力信号をD入力端子に接続することで、正相出力端子(非反転出力端子)から第1クロック信号S1を出力させる一方、逆相出力端子(反転出力端子)から第2クロック信号S2を出力させるようにしてもよい。この場合、D型フリップフロップ回路の正相出力端子(非反転出力端子)からは基準クロックと同一周波数の第1クロック信号S1が出力される一方、逆相出力端子(反転出力端子)からは第1クロック信号S1の逆相信号、すなわち第1クロック信号S1と同一周波数で第1クロック信号S1とは位相がπ(=180°)だけ異なる第2クロック信号S2が出力されることになる。
乱数回路113が備える初期値設定回路は、パチンコ遊技機1への電力供給が開始された後に乱数回路113にて乱数の発生を開始する際における1周目の初期値の設定や、乱数生成回路が所定の初期値から所定の最終値まで循環的に数値データを更新したときに新たな初期値の設定などを行う。初期値設定回路は、設定した初期値を示す初期値設定信号SKを出力して、乱数生成回路に入力させる。
乱数回路113が備える乱数生成回路は、例えばクロック信号出力回路から供給される第1クロック信号S1の立上がりエッジなどに応答して、出力するカウント値Cを所定の初期値から所定の最終値まで、予め定められた順序に従って循環的に更新する。具体的な一例として、乱数生成回路は、16ビットのバイナリカウンタを用いて構成され、第1クロック信号S1の立上がりエッジに応答して、「0」から「65535」までの範囲内で設定された初期値から「65535」までカウント値Cを1ずつカウントアップする。そして、「65535」までカウントアップした後には、「0」から初期値よりも1小さい最終値となる数値まで1ずつカウントアップすることで、数値データを循環的に更新する。
また、乱数生成回路は、例えばカウント値Cを所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新したときなどに、カウント値Cの更新順である順列を変更するようにしてもよい。具体的な一例として、乱数生成回路は、第1クロック信号S1の立上がりエッジに応答して「1」から「65535」までの範囲内で所定の初期値から所定の最終値まで1ずつカウントアップするカウンタと、カウンタから出力された数値データを所定の更新規則に従った順列に変更可能とする乱数列変更回路とを備え、乱数列変更回路がカウンタから出力された数値データにおけるビットの入れ替えや転置などのビットスクランブル処理を実行することで、カウント値Cの更新順である順列を任意に設定できるようにしてもよい。
乱数回路113が備えるタイマ回路は、始動口スイッチ22からオン状態の始動入賞信号SS1が入力されている時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ミリ秒)になったときに、始動入賞信号SS1を出力して、ラッチ信号生成回路に入力させる。例えば、タイマ回路は、アップカウンタまたはダウンカウンタを用いて構成され、始動入賞信号SS1がオン状態となったことに応答して起動する。この場合、タイマ回路は、始動入賞信号SS1がオン状態となっている期間において、例えばクロック回路111から入力される内部システムクロックCLKの立上がりエッジなどに応答して所定のタイマ値をアップカウントまたはダウンカウントすることなどにより、始動入賞信号SS1がオン状態である時間を計測する。そして、アップカウントまたはダウンカウントしたタイマ値が3ミリ秒に対応する値に達したときに、ラッチ信号生成回路への出力信号をオン状態とすることで、始動入賞信号SS1を出力する。
乱数回路113が備えるラッチ信号生成回路は、例えばD型フリップフロップ回路などを用いて構成される。具体的な一例として、ラッチ信号生成回路を構成するD型フリップフロップ回路のD入力端子にタイマ回路の出力端子からの配線が接続され、クロック端子にクロック信号出力回路から出力される第2クロック信号S2を伝送する配線が接続されていればよい。ラッチ信号生成回路は、タイマ回路から出力される始動入賞信号SS1を、クロック信号出力回路から出力される第2クロック信号S2の立上がりエッジに同期して出力することにより、ラッチ信号SLを生成し、乱数値レジスタに入力させる。
乱数回路113が備える乱数値レジスタは、例えば16ビットレジスタなどを用いて構成され、乱数生成回路から出力されるカウント値Cを、例えば大当り判定用の乱数値MR1といった、各種の乱数値を示す数値データとして格納する。より具体的には、乱数値レジスタは、ラッチ信号生成回路から入力されるラッチ信号SLの立上がりエッジに応答して、乱数生成回路から入力されるカウント値Cを、大当り判定用の乱数値MR1としてラッチして記憶することで、乱数回路113に始動口スイッチ22からの始動入賞信号SS1が入力されるごとに、記憶する大当り判定用の乱数値MR1を更新する。また、乱数値レジスタは、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの出力制御信号SCがオフ状態であるときに読出不能(ディセイブル)状態となり、出力制御信号SCがオン状態であるときに読出可能(イネイブル)状態となる。加えて、乱数値レジスタは、出力制御信号SCがオン状態であるときには、ラッチ信号SLに対して受信不能状態となり、ラッチ信号生成回路から入力されるラッチ信号SLが立ち上がっても記憶データが更新されないようにしてもよい。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114は、ROM115に記憶されているユーザプログラムやデータを読み出し、RAM116をワークエリアとして使用して、プログラムに従った制御動作を行う。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部において、RAM116には0000h〜01FFhのアドレスが割り当てられ、CPU114はワークエリアとして、このアドレスの領域にアクセスすることができる。また、乱数回路113やタイマ回路117、シリアル通信回路118等が有する内蔵レジスタには、1000h〜101Chのアドレスが割り当てられ、CPU114は内蔵レジスタエリアとして、このアドレスの領域にアクセスすることができる。遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたアドレスデコーダには、2000h〜200Fhのアドレスが割り当てられ、CPU114はチップセレクト信号デコードエリアとして、このアドレスの領域にアクセスすることができる。ROM115には、E000h〜FFFFhのアドレスが割り当てられ、CPU114は、ユーザプログラム管理エリアやユーザプログラム/データエリアとして、このアドレスの領域にアクセスすることができる。
ROM115におけるアドレスがE080h〜FFFFhの領域であるユーザプログラム/データエリアには、ユーザにより予め作成されたユーザプログラムやユーザデータが記憶される。ROM115におけるアドレスがE000h〜E07Fhの領域であるユーザプログラム管理エリアには、CPU114がユーザプログラムを実行する際に用いられてパチンコ遊技機1の動作内容を設定するためのユーザプログラム管理データが記憶される。
一例として、ユーザプログラム管理エリアに含まれるアドレスがE00Ah〜E011hの領域には、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーなどといった、所定のマイクロコンピュータ固有値が記憶されている。
ユーザプログラム管理エリアに含まれるアドレスがE01Bhの領域には、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて発生する複数種類のIクラス割込み(IRQ)の要因のうちで、最も優先度を高くするものを設定する最優先割込み設定(KHPR)を示すデータが記憶される。例えば、アドレスがE01Bhの領域に最優先割込み設定データを設定しないデフォルトの状態では、リセット/割込みコントローラ112が備えるIRQ端子への信号入力による割込み要因が最も優先順位が高く、続いてタイマ回路117の各チャネル(CH0〜CH3)からの割込み要求の優先順位が高く、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求、受信割込み要求、送信割込み要求の順番で優先順位が低くなるように設定されている。すなわち、デフォルトの状態でも、シリアル通信回路118からの割込み要求のうちではエラー割込み要求が、受信割込み要求や送信割込み要求といった他の割込み要因に比べて優先度が高くなっている。そのため、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求に基づく割込み処理は、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求とは異なる受信割込み要求や送信割込み要求などに基づく割込み処理に比べて、優先して実行されることになる。
アドレスがE01Bhの領域に設定された最優先割込み設定データに対応して、複数種類のIクラス割込み(IRQ)の要因における優先順位が、デフォルト時の設定から変更される。例えば、最優先割込み設定データとして「05h」を設定した場合には、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求の優先順位が、IRQ端子への信号入力による割込み要因や、タイマ回路117からの割込み要求の優先順位よりも高くなり、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて発生する複数種類のIクラス割込み(IRQ)の要因のうちで、最も優先度が高くなる。
ユーザプログラム管理エリアに含まれるアドレスがE01Chの領域には、乱数回路113の初期設定を行うために用いられる乱数初期設定(KRSS)を示すデータが記憶される。乱数初期設定データは、例えば8ビットのデータとして構成される。この乱数初期設定データは、乱数回路113にて生成する乱数値の更新周期、乱数値における1周目のスタート値となる起動時スタート値、乱数値における2周目以降のスタート値、乱数値における乱数列(順列)の変更方法などといった、乱数値の初期設定内容を示すビットを含んでいる。
ユーザプログラム管理エリアに含まれるアドレスがE022hの領域と、E023hの領域には、シリアル通信回路118の初期設定を行うために用いられる第1のシリアル通信初期設定(KSCM1)を示すデータと、第2のシリアル通信初期設定(KSCM2)を示すデータが記憶される。第1及び第2のシリアル通信初期設定データは、それぞれ8ビットのデータとして構成される。例えば、第1のシリアル通信初期設定データは、送信データエンプティ時の割込みを使用するか否かの設定、送信完了時の割込みを使用するか否かの設定、受信データ転送時の割込みを使用するか否かの設定、アイドルライン検出時の割込みを使用するか否かの設定、シリアル通信回路118の送信動作部302(図18)を使用するか否かの設定、シリアル通信回路118の受信動作部301(図18)を使用するか否かの設定などといった、シリアル通信制御に関する初期設定内容を示すビットを含んでいる。また、第2のシリアル通信初期設定データは、オーバーランエラー時の割込みを使用するか否かの設定、ノイズエラー時の割込みを使用するか否かの設定、フレーミングエラー時の割込みを使用するか否かの設定、パリティエラー時の割込みを使用するか否かの設定などといった、シリアル通信制御に関する初期設定内容を示すビットを含んでいる。
ここで、オーバーランエラー時の割込みは、シリアル通信回路118における受信データがユーザプログラムによって読出される以前に、受信動作部301に設けられた受信用シフトレジスタが次のデータを受信したときに発生するエラーに基づく割込みである。ノイズエラー時の割込みは、シリアル通信回路118にて受信したデータのノイズを検出したときに発生するエラーに基づく割込みである。フレーミングエラー時の割込みは、シリアル通信回路118にて受信したデータのストップビットに“0”を検出したときに発生するエラーに基づく割込みである。パリティエラー時の割込みは、シリアル通信回路118にて受信したデータのパリティと受信データ内におけるパリティビットとが一致しないときに発生するエラーに基づく割込みである。このように、シリアル通信回路118にて発生するエラー割込みには、パリティエラー時の割込みと、オーバーランエラー時の割込みと、フレーミングエラー時の割込みと、ノイズエラー時の割込みといった、4種類の割込みが含まれている。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM115には、ゲーム制御用のユーザプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM115は、CPU114が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。判定テーブルとしては、特図ゲームにおける確定特別図柄を大当り図柄として可変表示結果を大当りとする否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照される普通当り判定テーブル、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を実行するか否かを判定するために参照される再抽選実行判定テーブル、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなるときに飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定するために参照されるリーチ判定テーブル、確変遊技状態を終了するか否かを判定する確変転落抽選を行うために参照される確変終了判定テーブルなどが含まれている。
大当り判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図9(A)に示す通常時大当り判定テーブル181と、図9(B)に示す確変時大当り判定テーブル182とが、ROM115に記憶されている。通常時大当り判定テーブル181及び確変時大当り判定テーブル182はそれぞれ、大当り判定用の乱数値MR1が、特図ゲームの表示結果を大当りとすることを示す大当り判定値データと合致するか、特図ゲームの表示結果をハズレとすることを示すハズレ判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。そして、確変時大当り判定テーブル182では、通常時大当り判定テーブル181に比べてより多くの乱数値MR1が、大当り判定値データと合致するように設定されている。すなわち、確変遊技状態では確変時大当り判定テーブル182を用いて特図ゲームの表示結果を決定することで、通常時大当り判定テーブル181を用いて特図ゲームの表示結果を決定する通常遊技状態のときよりも高い確率で、大当りとする旨の判定がなされることになる。
この実施の形態において、図9(A)に示す通常時大当り判定テーブル181では、大当り判定用の乱数値MR1がとる値の範囲である「1」〜「65535」のうち「2001」〜「2218」が「大当り」とすることを示す大当り判定値データと合致する旨の判定がなされるように設定される。これに対して、図9(B)に示す確変時大当り判定テーブル182では、大当り判定用の乱数値MR1がとる値の範囲である「1」〜「65535」のうち「2001」〜「3308」が「大当り」とすることを示す大当り判定値データと合致する旨の判定がなされるように設定される。
普通当り判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図10(A)に示す通常開放時普通当り判定テーブル183と、図10(B)に示す有利開放時普通当り判定テーブル184とが、ROM115に記憶されている。通常開放時普通当り判定テーブル183及び有利開放時普通当り判定テーブル184はそれぞれ、普通当り判定用の乱数値MR2が、普通図ゲームの表示結果を「当り」とすることを示す普通当り判定値データと合致するか、普通図ゲームの表示結果を「ハズレ」とすることを示すハズレ判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。そして、有利開放時普通当り判定テーブル184では、通常開放時普通当り判定テーブル183に比べてより多くの乱数値MR2が、普通当り判定値データと合致するように設定されている。この実施の形態では、パチンコ遊技機1が通常遊技状態及び第1確変遊技状態のいずれかに制御されているときに通常開放時普通当り判定テーブル183を用いて普通図ゲームの表示結果を決定する一方で、パチンコ遊技機1が第2確変遊技状態に制御されているときに有利開放時普通当り判定テーブル184を用いて普通図ゲームの表示結果を決定する。これにより、第2確変遊技状態では、通常遊技状態及び第1確変遊技状態に比べて高い確率で普通図ゲームの表示結果が「当り」となり、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる。
再抽選実行判定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図11(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル185と、図11(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル186とが、ROM115に記憶されている。確変再抽選実行判定テーブル185は、確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5が、確変再抽選演出を実行することを示す演出実行判定値データと合致するか、確変再抽選演出を実行しないことを示す演出なし判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。有利開放再抽選実行判定テーブル186は、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6が、有利開放再抽選演出を実行することを示す演出実行判定値データと合致するか、有利開放再抽選演出を実行しないことを示す演出なし判定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。
ROM115に記憶される決定テーブルには、特図ゲームでの可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定するための確定特別図柄決定テーブルや、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを決定するための可変表示パターン決定テーブル、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するための遊技状態決定テーブルなどが含まれている。
ROM115に記憶される可変表示パターン決定テーブルは、例えば各可変表示パターンと、可変表示パターン決定用の乱数値MR3とを対応付けることにより、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて可変表示パターンの選択を可能にする選択データなどから構成されていればよい。可変表示パターン決定テーブルにて各可変表示パターンを示すデータは、例えば可変表示パターン決定テーブル内において、あるいは可変表示パターン決定テーブルとは異なる可変表示パターン設定用のテーブルなどにおいて、特別図柄や飾り図柄の総可変表示時間を示すデータや、可変表示開始コマンドにてEXTデータとして設定される制御データなどと、対応付けられている。
図12は、可変表示パターン設定用のテーブルの一例として、可変表示パターンテーブル187の構成例を示している。可変表示パターンテーブル187は、例えば、複数種類の可変表示パターンと、可変表示開始コマンドのEXTデータとして設定される制御データとを対応付ける設定データなどから構成されている。この実施の形態では、リーチパターンとなる可変表示パターンとして、可変表示パターンA(リーチ)〜J(リーチ)が用意されている。また、通常ハズレパターンとなる可変表示パターンとして、可変表示パターンK(通常ハズレ)〜N(通常ハズレ)が用意されている。
可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図13(A)に示す大当り時パターン決定テーブル188と、図13(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル189と、図13(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル190と、図13(D)に示す確変中パターン決定テーブル191とが、ROM115に記憶されている。
図13(A)に示す大当り時パターン決定テーブル188は、飾り図柄の可変表示結果を大当りとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類あるリーチパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図13(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル189は、飾り図柄の可変表示結果をリーチハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類あるリーチパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図13(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル190は、通常遊技状態における飾り図柄の可変表示結果を通常ハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類ある通常ハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。図13(D)に示す確変中パターン決定テーブル191は、確変遊技状態における飾り図柄の可変表示結果を通常ハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類ある通常ハズレパターンのいずれかを選択決定できるように構成されている。
ここで、大当り時パターン決定テーブル188と、リーチハズレ時パターン決定テーブル189とを比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対する可変表示パターン決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなるか、大当りとなるかに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、表示結果が大当りとなる確率は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に出現するリーチの種類に応じて異なるものとなる。このように、リーチの種類毎に決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
遊技状態決定テーブルの具体例として、この実施の形態では、図14(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル192と、図14(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル193と、図14(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル194とが、ROM115に記憶されている。各遊技状態決定テーブル192〜194は、遊技状態決定用の乱数値MR4が、遊技状態を通常遊技状態に制御することを示す通常遊技状態決定値データと合致するか、遊技状態を第1確変遊技状態に制御することを示す第1確変遊技状態決定値データと合致するか、遊技状態を第2確変遊技状態に制御することを示す第2確変遊技状態決定値データと合致するかを、判定可能にする設定データなどから構成されている。
図14(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル192では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「48」が通常遊技状態決定値データに、「49」〜「57」が第1確変遊技状態決定値データに、「58」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。これに対して、図14(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル193では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「36」が通常遊技状態決定値データに、「37」〜「54」が第1確変遊技状態決定値データに、「55」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。また、図14(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル194では、遊技状態決定用の乱数値MR4のうち「1」〜「20」が通常遊技状態決定値データに、「21」〜「50」が第1確変遊技状態決定値データに、「51」〜「60」が第2確変遊技状態決定値データに、それぞれ合致するように決定用データが設定されている。
パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図14(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル192を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。また、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図14(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル193を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。さらに、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、図14(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル194を参照して大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定する。これにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態は、特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときのパチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、図15(A)〜(C)に示すような決定割合で通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに決定されることになる。
図15(A)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、4/5の決定割合で通常遊技状態に、3/20の決定割合で第1確変遊技状態に、1/20の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。また、図15(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第1確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、3/5の決定割合で通常遊技状態に、3/10の決定割合で第1確変遊技状態に、1/10の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。さらに、図15(C)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が第2確変遊技状態であるときに特図ゲームの表示結果を大当りとする旨の判定がなされた場合には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、1/3の決定割合で通常遊技状態に、1/6の決定割合で第1確変遊技状態に、1/2の決定割合で第2確変遊技状態に、それぞれ決定されることになる。このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常遊技状態、第1確変遊技状態及び第2確変遊技状態のいずれに制御されているかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態、第1確変遊技状態及び第2確変遊技状態のそれぞれに制御する旨の決定がなされる割合が異なっている。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM116には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図16に示すような遊技制御用データ保持エリア160が設けられている。図16に示す遊技制御用データ保持エリア160は、特図保留記憶部161Aと、普通図保留記憶部161Bと、確定特別図柄記憶部162と、遊技制御フラグ設定部163と、遊技制御タイマ設定部164と、遊技制御カウンタ設定部165と、遊技制御バッファ設定部166とを備えている。
特図保留記憶部161Aは、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が進入(入賞)して特別図柄表示装置4による特図ゲームを実行するための実行条件が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない特図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、特図保留記憶部161Aは、始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による実行条件の成立に基づいてCPU114により乱数回路113等から抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
普通図保留記憶部161Bは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過して普通図柄表示装置20による普通図ゲームを実行するための実行条件が成立したものの、従前の普通図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件が成立していない普通図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、普通図保留記憶部161Bは、通過ゲート41を遊技球が通過した順番で保留番号と関連付けて、その通過による実行条件の成立に基づいてCPU114により乱数回路113等から抽出された普通当り判定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
確定特別図柄記憶部162は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて可変表示結果として導出表示される確定特別図柄を示すデータを記憶する。遊技制御フラグ設定部163は、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路101を介して各種スイッチから伝送された信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。遊技制御タイマ設定部164は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。遊技制御カウンタ設定部165は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。遊技制御バッファ設定部166は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる各種のデータを一時的に記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM116とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定部163には、例えばメインバックアップフラグ、シリアル通信エラーフラグ、特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、大当りフラグ、普通当りフラグ、確変確定フラグ、有利開放確定フラグ、確変中フラグ、有利開放フラグ、リーチフラグ、開閉設定完了フラグなどが設けられている。
メインバックアップフラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ100により所定の記憶保護処理が実行されたか否かを示す。例えば、メインバックアップフラグの値として「55H」が設定されているときにはバックアップあり(オン状態)を示す一方、「55H」以外の値が設定されているときにはバックアップなし(オフ状態)を示している。シリアル通信エラーフラグは、シリアル通信回路118での通信動作においてエラーが発生したことを示す。例えば、シリアル通信エラーフラグは、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求に応答してオン状態にセットされる。
特別図柄プロセスフラグは、特別図柄表示装置4に対応して実行される特別図柄プロセス処理(図35のステップS48、図36)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普通図柄プロセスフラグは、普通図柄表示装置20に対応して実行される普通図柄プロセス処理(図35のステップS49、図43)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける表示結果が大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。そして、大当り遊技状態が終了するときに、大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。普通当りフラグは、普通図柄表示装置20による普通図ゲームを開始するときに、その普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。そして、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御が終了するときに、普通当りフラグはクリアされてオフ状態となる。
確変確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果を確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、確変確定フラグはクリアされてオフ状態になる。有利開放確定フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するときに、確変大当りのうちでも第2確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、有利開放確定フラグはクリアされてオフ状態になる。
確変中フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに確変確定フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、確変中フラグは、例えば特図ゲームを開始するときに確変転落抽選にて確変遊技状態を終了する旨の判定がなされたことや、確変遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したこと、通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了したことなどにより、確変遊技状態を終了するときに、クリアされてオフ状態となる。有利開放フラグは、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに有利開放確定フラグがオンになっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、有利開放フラグは、第2確変遊技状態が終了するときに、クリアされてオフ状態となる。
この実施の形態では、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が、通常遊技状態、第1確変遊技状態、第2確変遊技状態のいずれに制御されるかに応じて、確変中フラグと有利開放フラグの設定が行われる。図17は、遊技状態に応じた確変中フラグと有利開放フラグの設定を示す説明図である。図17に示すように、パチンコ遊技機1が通常遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオフ状態に設定される。これに対して、パチンコ遊技機1が第1確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグがオン状態に設定される一方で、有利開放フラグがオフ状態に設定される。また、パチンコ遊技機1が第2確変遊技状態に制御される場合には、確変中フラグと有利開放フラグがともにオン状態に設定される。
リーチフラグは、特別図柄や飾り図柄における可変表示結果の種類を決定する際に、リーチハズレとする旨の決定がなされたことに対応してオン状態にセットされる。他方、リーチフラグは、例えばリーチハズレに対応した可変表示パターンを決定したことに応じて、クリアされてオフ状態となる。開閉設定完了フラグは、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにて表示結果が「当り」となったことに基づき普通可変入賞球装置6が備える可動翼片を傾動制御するための設定が完了したことに対応して、オン状態にセットされる。他方、開閉設定完了フラグは、普通可変入賞球装置6が備える可動翼片の傾動制御が終了したことに対応して、クリアされてオフ状態になる。
遊技制御タイマ設定部164には、例えば特別図柄表示装置4による特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間(総可変表示時間)を主基板11の側にて計測する可変表示タイマなどが設けられている。例えば、可変表示タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、可変表示タイマには、特別図柄表示装置4による特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された表示結果の種類や可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。
遊技制御カウンタ設定部165には、例えば払出制御コマンド送信カウンタ、確変カウンタなどが設けられている。払出制御コマンド送信カウンタは、払出制御基板15に対して送信待ちとなっているコマンドの個数を特定可能にカウントするためのものである。確変カウンタは、確変制御が行われる確変遊技状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタには、特図ゲームにて確変大当りとなったことによる大当り遊技状態が終了するときに、確変遊技状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの上限回数(例えば「100」)を示すデータが、確変中可変表示回数初期値として設定される。そして、確変遊技状態にて可変表示結果がハズレとなる特図ゲームが実行されるときに、確変カウンタにおけるカウント値が更新(例えば1減算)される。また、遊技制御カウンタ設定部165は、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口への遊技球の入賞に基づく保留データの数である特図保留記憶数をカウントする特図保留記憶数カウンタと、通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づく保留データの数である普通図保留記憶数をカウントする普通図保留記憶数カウンタとを備えていてもよい。
遊技制御バッファ設定部166には、例えばメインチェックサムバッファや、受信コマンドバッファ、送信コマンドバッファなどが設けられている。メインチェックサムバッファは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されるときにRAM116の特定領域における記憶データを用いて算出されたチェックサムを保存するためのものである。
受信コマンドバッファは、主基板11にてサブ側の制御基板から受信したコマンドを一時的に格納するために用いられる。この受信コマンドバッファは、払出用受信コマンドバッファを含んでいる。払出用受信コマンドバッファは、払出制御基板15から受信したコマンドを一時的に格納するためのものである。例えば、払出用受信コマンドバッファは、12個の受信コマンドバッファ#1〜#12を備えていればよい。各受信コマンドバッファ#1〜#12は、例えば1バイト(8ビット)で構成され、複数の受信コマンドバッファをリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の受信コマンドを6個格納することができる。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して送信するコマンドを一時的に格納するために用いられる。この送信コマンドバッファは、払出用送信コマンドバッファ、演出用送信コマンドバッファなどを含んでいる。払出用送信コマンドバッファは、主基板11から払出制御基板15に対して送信するコマンドを一時的に格納するためのものである。例えば、払出用送信コマンドバッファは、12個の送信コマンドバッファ#1〜#12を備えており、主基板11から払出制御基板15に対して送信待ちとなるコマンドを格納するコマンドバッファは、払出制御コマンド送信カウンタで指定される。各送信コマンドバッファ#1〜#12は、例えば1バイト(8ビット)で構成され、複数の送信コマンドバッファをリングバッファとして使用することにより、2バイト構成の送信コマンドを6個格納することができる。また、演出用送信コマンドバッファは、主基板11から演出制御基板12に対して送信するコマンドを一時的に格納するためのものである。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるタイマ回路117は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(CH0〜CH3)内蔵して構成され、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とする回路である。例えば、タイマ回路117では、チャネルごとに予め設定したカウント値から所定周期でのカウントダウンを開始し、カウント値が「00」となったチャネルがあるときには、そのチャネルに対応した割込みフラグをオン状態にセットする。このとき、割込み許可状態であれば、タイマ回路117がCPU114に対して割込み要求を発生する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路118は、例えば全二重、非同期、標準NRZ(Non Return to Zero)フォーマットで通信データを取扱う回路であり、図18に例示するような構成を有している。図18に示すシリアル通信回路118は、受信動作部301と、送信動作部302と、シリアル通信データレジスタ303と、シリアルステータスレジスタ304と、シリアル制御レジスタ305とを備えている。
受信動作部301は、シリアル制御レジスタ305の所定ビットにおける設定に基づいた受信動作により、シリアル通信で伝送される受信データをサンプリングして取得し、取得した受信データをシリアル通信データレジスタ303に転送可能とする。また、受信動作部301は、受信動作における動作状態などに応じて、シリアルステータスレジスタ304の所定ビットを“0”または“1”に設定する。受信動作部301は、例えばシリアル通信で順次に伝送された受信データをシフトさせながら格納する受信用シフトレジスタや、受信用シフトレジスタから読出した受信データを一時的に格納する受信データレジスタ、シリアル通信における受信動作に関わる割込み要因の発生を制御する割込み制御回路などを備えて構成されている。
送信動作部302は、シリアル制御レジスタ305の所定ビットにおける設定に基づいた送信動作により、シリアル通信データレジスタ303からの読出データに対応する送信データを生成し、シリアル通信による送信を可能にする。また、送信動作部302は、送信動作における動作状態などに応じて、シリアルステータスレジスタ304の所定ビットを“0”または“1”に設定する。送信動作部302は、例えばシリアル通信データレジスタ303から読出したデータを一時的に格納する送信データレジスタや、シリアル通信で順次に送信する送信データを格納してシフトさせながら出力する送信用シフトレジスタ、シリアル通信における送信動作に関わる割込み要因の発生を制御する割込み制御回路などを備えて構成されている。
シリアル通信データレジスタ303は、受信動作部301にて取得した受信データを格納したり、送信動作部302に供給するデータを格納したりすることで、シリアル通信回路118とCPU114との間での通信データのやり取りを可能にする回路であり、例えば1バイト(8ビット)で構成されている。
シリアルステータスレジスタ304は、シリアル通信回路118における動作状態を確認するためのレジスタである。例えば、シリアルステータスレジスタ304は、それぞれが8ビットのデータを記憶可能な第1及び第2レジスタSIST1、SIST2を備えて構成される。第1及び第2レジスタSIST1、SIST2が記憶するデータの各ビットは、シリアル通信回路118における動作状態に対応したフラグの状態(オン状態あるいはオフ状態)を示すものであればよい。シリアル通信回路118における動作状態を示すフラグとしては、送信データエンプティフラグ(TDRE)、送信完了フラグ(TC)、受信データフルフラグ(RDRF)、アイドルライン検出フラグ(IDLE)、オーバーランエラーフラグ(OR)、ノイズエラーフラグ(NF)、フレーミングエラーフラグ(FE)、パリティエラーフラグ(PF)、受信アクティブフラグ(RAF)などが含まれている。
送信データエンプティフラグは、送信動作部302が備える送信用データレジスタから送信用シフトレジスタへのデータ転送が完了したことに対応して、オン状態となる。送信完了フラグは、送信動作部302が備える送信用シフトレジスタに格納されたデータの送信が完了したことに対応して、オン状態となる。受信データフルフラグは、受信動作部301が備える受信用シフトレジスタに格納されたデータが受信データレジスタに転送されたことに対応して、オン状態となる。アイドルライン検出フラグは、受信動作部301における受信データ内で所定のアイドルラインが検出されたことに対応して、オン状態となる。
オーバーランフラグは、受信動作部301における受信動作中にオーバーランが検出されたことに対応して、オン状態となる。ノイズエラーフラグは、受信動作部301における受信動作中にノイズエラーが検出されたことに対応して、オン状態となる。フレーミングエラーフラグは、受信動作部301における受信動作中にフレーミングエラーが検出されたことに対応して、オン状態となる。パリティエラーフラグは、受信動作部301における受信データのパリティと、その受信データ内のパリティビットとが一致しないことに対応して、オン状態となる。受信アクティブフラグは、受信動作部301がスタートビットとして“0”を検出したことに対応して、オン状態となる。
シリアル制御レジスタ305は、シリアル通信回路118における通信フォーマットや各種エラー割込み要求の許可/禁止などを設定するためのレジスタである。例えば、シリアル制御レジスタ305は、それぞれが8ビットのデータを記憶可能な第1〜第3レジスタSICL1〜SICL3を備えて構成される。第1〜第3レジスタSICL1〜SICL3が記憶するデータの各ビットは、シリアル通信回路118における通信動作の制御内容を示すものであればよい。
例えば、シリアル制御レジスタ305が備える第1レジスタSICL1に記憶されるデータは、シリアル通信におけるデータ長を選択するためのビット(M)、ウエイクアップ方式を選択するためのビット(WAKE)、アイドルラインの検出方式を選択するためのビット(ILT)、パリティ機能を使用するか否かを設定するためのビット(PE)、パリティ機能を使用する場合におけるパリティの種類を選択するためのビット(PT)などを含んでいる。
また、シリアル制御レジスタ305が備える第2レジスタSICL2に記憶されるデータは、送信割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(TIE)、送信完了割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(TCIE)、受信割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(RIE)、アイドルライン割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(ILIE)、送信動作部302を使用するか否かを設定するためのビット(TE)、受信動作部301を使用するか否かを設定するためのビット(RE)、受信ウエイクアップを使用するか否かを設定するためのビット(RWU)、ブレークコード送信を使用するか否かを設定するためのビット(SBK)などを含んでいる。
さらに、シリアル制御レジスタ305が備える第3レジスタSICL3に記憶されるデータは、受信データのビット数を9ビットに設定したときに受信データにおける9ビット目を格納するためのビット(R8)、オーバーランエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(ORIE)、ノイズエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(NEIE)、フレーミングエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(FEIE)、パリティエラー時における割込み要求の許可/禁止を設定するためのビット(PEIE)などを含んでいる。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える入出力ポート119は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示す演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、信号中継基板13を介して主基板11から送信された制御コマンドを受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9におけるランプの点灯動作及び消灯動作などといった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
演出制御基板12には、画像表示装置5に映像信号を伝送する配線や、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9に駆動信号を伝送する配線などが接続されている。また、演出制御基板12には、操作スイッチ40からの配線も接続されている。図3に示すように、演出制御基板12には、演出制御用マイクロコンピュータ120と、表示制御部121と、音制御部122と、ランプ制御部123とが搭載されている。
図19は、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120の構成例を示す図である。図19に示す演出制御用マイクロコンピュータ120は、例えば1チップマイクロコンピュータなどを用いて構成され、CPU131と、ROM132と、RAM133と、乱数回路134と、入出力ポート135とを備えている。
演出制御基板12では、乱数回路134によって、演出制御基板12の側において用いられる各種の乱数の全てまたは一部が生成される。例えば、演出制御基板12の側では、予告決定用の乱数値が用いられる。なお、演出効果を高めるため、例えば確定飾り図柄決定用の乱数値などといった、予告決定用の乱数値以外の乱数値が、演出制御基板12の側で用いられてもよい。予告決定用の乱数値を示す数値データは、乱数回路134にてカウントされればよい。あるいは、予告決定用の乱数値を示す数値データは、CPU131が乱数回路134とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよい。予告決定用の乱数値は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなることを予告するための予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合には予告演出の態様を決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとればよい。
図19に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131は、ROM132に記憶されているユーザプログラムやデータを読み出し、RAM133をワークエリアとして使用して、プログラムに従った制御動作を行う。
ROM132には、CPU131による制御動作を決定するためのデータとして、例えば複数種類の飾り図柄決定テーブルや、予告決定テーブル、選択図柄読出設定テーブル、共通図柄読出設定テーブル、選択図柄配列設定テーブル、演出制御パターンテーブルなどを構成するデータが記憶されている。飾り図柄決定テーブルは、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄などを決定するために用いられるテーブルである。予告決定テーブルは、予告決定用の乱数値に基づき、予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告演出の態様を示す予告パターンなどを決定するために用いられるテーブルである。
例えば、予告決定テーブルは、予告決定用の乱数値と、予告を実行しない旨の決定結果あるいは演出態様が異なる複数種類の予告パターンのいずれによる予告を実行するかの決定結果とを、対応付ける設定データなどから構成されている。また、予告決定テーブルには、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなる場合に参照されるハズレ時予告決定テーブルと、大当りとなる場合に参照される大当り時予告決定テーブルとが含まれていればよい。そして、ハズレ時予告決定テーブルと大当り時予告決定テーブルとでは、予告を実行しない旨の決定結果あるいは複数種類の予告パターンのいずれによる予告を実行するかの決定結果のそれぞれが選択される確率が、異なるように設定されていればよい。例えば、可変表示結果がハズレとなるハズレ時に、50/100の確率で予告が実行されない一方、35/100の確率で予告A、10/100の確率で予告B、4/100の確率で予告C、1/100の確率で予告Dという、それぞれの予告パターンによる予告が実行されるように、ハズレ時予告決定テーブルにおいて各決定結果に対して予告決定用の乱数値が割り当てられていればよい。また、可変表示結果が大当りとなる大当り時に、5/100の確率で予告が実行されない一方、10/100の確率で予告A、15/100の確率で予告B、20/100の確率で予告C、50/100の確率で予告Dという、それぞれの予告パターンによる予告が実行されるように、大当り時予告決定テーブルにおいて各決定結果に対して予告決定用の乱数値が割り当てられていればよい。
そして、予告A〜予告Dのうちいずれかの予告パターンが選択された場合には、例えば飾り図柄の可変表示態様がリーチとなってから確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間などといった、飾り図柄が可変表示されている所定期間において、経過時間に伴って画像表示装置5の画面上における演出キャラクタや背景画像あるいは飾り図柄の表示が変化して可変表示結果が大当りとなることを予告する予告演出表示が実行される。ここで、演出キャラクタは、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字や数字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示すものであればよい。なお、可変表示パターンが通常ハズレパターンである場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチとならずに飾り図柄が可変表示されている所定期間において、予告演出表示が実行されればよい。
このような各予告パターンによる予告が実行される確率に基づき、各予告パターンによる予告演出表示が行われた場合に可変表示結果が大当りとなる期待度(すなわち、その予告が出現した場合に大当りとなる確率)としての大当り信頼度(予告の大当り信頼度)を定めることができる。例えば、各予告パターンによる予告の大当り信頼度は、((大当り時に当該予告パターンの予告が実行される確率)×(大当り確率))/((ハズレ時に当該予告パターンの予告が実行される確率)×(ハズレ確率)+(大当り時に当該予告パターンの予告が実行される確率)×(大当り確率))として求めることができる。
選択図柄読出設定テーブルは、複数種類の飾り図柄のうちでパチンコ遊技機1における演出状態に応じて表示態様が異なる選択図柄を表示するための画像データを、飾り図柄の可変表示が開始される以前に、事前に表示制御部121が備えるCGROM142(図28)からVDP141内のVRAM155(図28)へと転送するよう指令するために用いられるテーブルである。選択図柄読出設定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図20に示すような選択図柄読出設定テーブル211が用意されている。図20に示す選択図柄読出設定テーブル211は、処理数と図柄番号が「7」の飾り図柄について第1〜第3の演出モード#1〜#3に応じて異なる表示態様で表示するための画像データとに対応して、10個のテーブルデータから構成されており、選択図柄読出設定テーブル211から読み出すテーブルデータは、読出設定カウンタにおけるカウント値である読出設定カウント値によって決定される。図柄番号が「7」の飾り図柄を表示するための画像データに対応したテーブルデータは、例えばCGROM142における画像データの読出アドレス、VRAM155における画像データの書込アドレス、及び画像データ量を示すデータなどから構成されている。
共通図柄読出設定テーブルは、複数種類の飾り図柄のうちでパチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず表示態様が同一の共通図柄を表示するための画像データを、表示制御部121が備えるCGROM142からVDP141内のVRAM155へと転送するよう指令するために用いられるテーブルである。共通図柄読出設定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図21に示すような共通図柄読出設定テーブル212が用意されている。図21に示す共通図柄読出設定テーブル212は、処理数と図柄番号が「1」〜「6」、「8」及び「9」の各図柄を表示するための画像データとに対応して、25個のテーブルデータから構成されており、共通図柄読出設定テーブル212から読み出すテーブルデータは、読出設定カウント値によって決定される。図柄番号が「1」〜「6」、「8」及び「9」の各図柄を表示するための画像データに対応したテーブルデータは、例えばCGROM142における画像データの読出アドレス、VRAM155における画像データの書込アドレス、及び画像データ量を示すデータなどから構成されている。
選択図柄配列設定テーブルは、パチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様の選択図柄を示す画像データを特定して、飾り図柄の配列としての図柄配列データを作成するために用いられるテーブルである。選択図柄配列設定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図22に示すような選択図柄配列設定テーブル221が用意されている。選択図柄配列設定テーブル221は、パチンコ遊技機1における演出状態が第1〜第3の演出モード#1〜#3のいずれであるかを示す演出モードフラグの値と、選択図柄データバッファ155A(図28)における画像データの記憶アドレスとを対応付ける設定データなどから構成されている。ここで、選択図柄データバッファ155Aにおける画像データの記憶アドレスを特定すれば、選択図柄となる飾り図柄を演出状態に応じた表示態様で表示するための画像データを特定することができる。なお、選択図柄データバッファ155Aにおける画像データの記憶アドレスにより演出状態に応じた表示態様で選択図柄を表示するための画像データを特定するものに限らず、例えば各選択図柄に予め付された識別番号や、CGROM142における各選択図柄の画像データの記憶アドレスなどから、演出状態に応じた表示態様で選択図柄を表示するために使用される画像データを特定できるようにしてもよい。
演出制御パターンテーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図23(A)に示すような構成を有する演出制御パターンテーブル231が用いられる。この演出制御パターンテーブル231には、画像表示装置5における表示動作の内容や、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容、遊技効果ランプ9等による演出内容といった、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。演出制御パターンテーブル231に格納される複数種類の演出制御パターンはそれぞれ、例えば図24に示すように、演出制御タイマ設定値、演出制御タイマ判定値#1〜#n(nは任意の自然数)、表示制御データ#1〜#n、音声制御データ#1〜#n、ランプ制御データ#1〜#nといった、演出動作を制御するための各種データから構成され、時系列的に、画像表示装置5での表示内容や、スピーカ8L、8Rからの音声出力内容、遊技効果ランプ9による演出内容といった、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されている。
演出制御パターンテーブル231には、例えば画像表示装置5にて飾り図柄の可変表示が実行される期間内における演出動作に対応した複数種類の演出制御パターンが格納されている。また、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行される期間内における演出動作に対応した演出制御パターンも、演出制御パターンテーブル231に格納されている。この実施の形態では、図23(B)に示すように、第1〜第3の演出モード#1〜#3それぞれに対応して、演出制御パターンテーブル231A〜231Cが予め用意されており、各演出制御パターンテーブル231A〜231Cを構成するデータが、ROM132の所定領域に記憶されている。
また、ROM132には、飾り図柄の可変表示中において連続する2つの飾り図柄を合成して2つの飾り図柄が重なり合った合成画像を生成する際における、各飾り図柄の画像データのブレンド率を定義するブレンド率データと、各飾り図柄の画像の表示サイズを定義する拡大率データとが記憶されている。こうしたブレンド率データと拡大率データとは、それぞれブレンド率テーブルと拡大率テーブルとを構成している。
ブレンド率テーブル及び拡大率テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図25(A)に示すブレンド率Aテーブル241Aと、図25(B)に示すブレンド率Bテーブル241Bと、図26(A)に示す拡大率Aテーブル242Aと、図26(B)に示す拡大率Bテーブル242Bと、図26(C)に示す拡大率Cテーブル242Cとが、ROM132の所定領域に記憶されている。
ブレンド率Aテーブル241Aとブレンド率Bテーブル241Bには、合成画像の生成を開始してからの経過時間TM(M=1、2、…、100)を示すデータと、ブレンド率を示すデータとしてのブレンド率データとが、対応付けて記憶されている。ブレンド率Aテーブル241Aに記憶されているブレンド率データは、時間の経過に伴って、ブレンド率を「1」から「0」へと順次低下させて行く制御データである。ブレンド率Bテーブル241Bに記憶されているブレンド率データは、時間の経過に伴って、ブレンド率を「0」から「1」へと順次向上させて行く制御データである。
拡大率Aテーブル242Aと、拡大率Bテーブル242Bと、拡大率Cテーブル242Cには、経過時間TMと、拡大率を示すデータとしての拡大率データとが、対応付けて記憶されている。拡大率Aテーブル242Aに記憶されている拡大率データは、時間の経過に伴って、拡大率を「1」から「0」へと順次低下させて行く制御データである。拡大率Bテーブル242Bに記憶されている拡大率データは、時間の経過に伴って、拡大率を「0」から「1」へと順次向上させて行く制御データである。拡大率Cテーブル242Cに記憶されている拡大率データは、時間の経過に伴って拡大率を変化させずに「1」のままとする制御データである。
加えて、ROM132には、各飾り図柄に対応して、それぞれの飾り図柄を示す画像の各画素における不透明度を示すアルファ(α)値の設定を示すデータが記憶されている。この実施の形態では、可変表示パターンA(リーチ)に対応して、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後に画像表示装置5における「中」の可変表示部にて、飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って当該表示画像内の所定位置より所定方向へと段階的に表示または消去させる。こうした表示動作を実現するために、各飾り図柄の表示画像内におけるアルファ値の分布を示すアルファ値分布設定データが予め用意されて、ROM132に記憶されている。このアルファ値分布設定データは、以下のようにして作成されたものであればよい。
例えば、各飾り図柄を示す画像要素データとして、「1」〜「9」の数字と所定の図形との組合せに対応した表示オブジェクトDOBを示すオブジェクトモデルデータを用意する。オブジェクトモデルデータは、例えば表示オブジェクトDOBごとに、複数のポリゴンや複数の基本形状の組合せを示すデータであればよい。あるいは、各飾り図柄の形状自体を示すデータであってもよい。図27(A)は、一例として、「7」の数字と円形の図形との組合せからなる飾り図柄に対応した表示オブジェクトDOBを示す図である。まず、各飾り図柄に対応した表示オブジェクトDOBではいずれも、その表示画像内における各画素の不透明度を示すアルファ(α)値データを、「1.0」に設定しておく。
続いて、表示オブジェクトDOBにおけるアルファ値の設定を変更するために用いるフィルタとなるデータを用意する。このデータは、表示オブジェクトDOBのアルファ値に対して作用させることで、飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って当該表示画像内の所定位置より所定方向へと段階的に表示または消去できるように設定するためのデータである。図27(B)は、一例として、飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って当該表示画像内の左端より右端へと段階的に表示した後、左端より右端へと段階的に消去できるように、各飾り図柄の表示画像を構成する各画素の表示色データに対応したアルファ値データを設定するためのフィルタFL1を示す図である。図27(B)に示すフィルタFL1では、各飾り図柄の表示画像内の左端より右端へと段階的に増大するフィルタ係数が定められており、各飾り図柄の表示位置内における左端ではフィルタ係数が最小値「0.01」となり右端ではフィルタ係数が最大値「0.99」となっている。
そして、表示オブジェクトDOBにおける各画素に対応したアルファ値データが示すアルファ値に、フィルタFL1を用いて、各画素の表示位置に対応したフィルタ係数を乗算する。そして、表示オブジェクトDOBにおける各画素に対応したアルファ値データを、このとき得られた乗算値を示すデータに置き換える。例えば、図27(A)に示すような飾り図柄を示す表示オブジェクトDOBにおける各画素に対応したアルファ値は「1.0」となっているが、これに図27(B)に示すようなフィルタFL1を用いて各画素の表示位置に対応したフィルタ係数を乗算することで、図27(C)に示すような飾り図柄の表示画像内における表示位置に応じた新たなアルファ値が特定されることになる。こうして各飾り図柄について得られたデータをそれぞれの飾り図柄と対応付けて、アルファ値分布設定データとしてROM132に記憶すればよい。なお、飾り図柄を構成する数字の部分が図形の部分に完全に含まれてしまう場合には、各図形ごとにアルファ値分布設定データを用意して、数字が異なっていても図形が同じであれば、同一のアルファ値分布設定データと対応付けるようにしてもよい。
図19に示す演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるRAM133には、演出動作を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域が設けられている。例えば、RAM133には、確定飾り図柄記憶部、演出制御フラグ設定部、演出制御タイマ設定部、演出制御カウンタ設定部、演出制御バッファ設定部、可変表示パターン格納部、表示結果格納部、特図保留記憶数格納部、ラウンド数格納部、予告パターン格納部などとして、各種のデータを保持する領域が設けられていればよい。
ここで、確定飾り図柄記憶部は、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示にて可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄を示すデータを記憶する。演出制御フラグ設定部は、例えば画像表示装置5の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。演出制御タイマ設定部は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。演出制御カウンタ設定部は、例えば画像表示装置5での表示制御などといった演出制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM133とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
また、演出制御バッファ設定部には、演出制御基板12にて受信した主基板11からのコマンドを一時的に格納するための演出側受信コマンドバッファなどが設けられる。可変表示パターン格納部は、例えば可変表示開始コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより、主基板11から通知された可変表示パターンや確変再抽選演出の有無などを特定可能なデータを格納する。表示結果格納部は、例えば表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより、主基板11から通知された表示結果の種類や有利開放再抽選演出の有無などを特定可能なデータを格納する。特図保留記憶数格納部は、主基板11から通知された特図保留記憶数を特定可能なデータを格納する。ラウンド数格納部は、例えば大当りラウンド数通知コマンドにおけるEXTデータを記憶することなどにより、主基板11から通知された大当り遊技状態におけるラウンド数を特定可能なデータを格納する。予告パターン格納部は、予告演出表示を実行するために決定した予告パターンを特定可能なデータを格納する。
演出制御用マイクロコンピュータ120が備える入出力ポート135は、演出制御用マイクロコンピュータ120に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御用マイクロコンピュータ120の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。例えば、入出力ポート135の出力ポートからは、表示制御部121へと伝送される表示制御指令や、音制御部122へと伝送される音声制御指令、ランプ制御部123へと伝送されるランプ制御指令などが出力される。また、入出力ポート135の入力ポートには、操作スイッチ40から伝送される検出信号(スイッチ操作検出信号)の入力端子が含まれている。
図3に示す表示制御部121は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御を行うものである。例えば、表示制御部121は、画像表示装置5に画像の切換表示を実行させることなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。
図28は、表示制御部121のハードウェア構成例を示すブロック図である。図28に示すように、表示制御部121には、VDP141(Video Display Processor)と、CGROM(Character Generator ROM)142とが含まれている。VDP141は、例えば画像表示装置5にて画像表示を行うための高速描画機能や表示出力機能などを有し、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令に従った画像処理を実行する。CGROM142は、画像表示装置5にて画像表示を行うために使用される各種の画像データを記憶する。CGROM142が記憶する画像データには、複数種類の飾り図柄などを示す複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データが含まれている。
VDP141は、図28に示すように、ホストインタフェース151と、転送制御回路152と、CGROMインタフェース153と、描画回路154と、VRAM155と、表示回路156とを備えている。
ホストインタフェース151は、演出制御用マイクロコンピュータ120との間で各種データをやり取りするためのアドレス入力端子やデータ入出力端子などを含んで構成されている。転送制御回路152は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの表示制御指令などに基づき、CGROM142から読み出された画像要素データのVRAM155に対する転送を制御する。例えば、転送制御回路152は、DMA(Direct Memory Access)転送を用いてCGROM142からVRAM155へのデータ転送を行うためのDMA装置を備えている。
CGROMインタフェース153は、CGROM142に記憶されている画像要素データを読み出すためのアドレス出力端子やデータ入力端子などを含んで構成されている。描画回路154は、VRAM155に一時記憶された画像要素データに基づき画像表示装置5における画像の表示用データを作成するための描画処理を実行する。
VRAM155は、CGROM142から読み出された画像要素データを一時記憶するためのものである。図29は、VRAM155におけるアドレスマップの一例を示す図である。図29に示すように、VRAM155には、選択図柄データバッファ155Aと、図柄配列データバッファ155Bと、描画用バッファ155Cと、表示用バッファ155Dとが設けられている。
選択図柄データバッファ155Aは、パチンコ遊技機1における演出状態が第1〜第3の演出モード#1〜#3のいずれであるかに応じて選択図柄の画像を異ならせるための画像データを一時記憶する領域である。例えば演出制御用マイクロコンピュータ120の起動時などといった飾り図柄の可変表示が開始される以前に、CGROM142から選択図柄の画像を複数種類の演出状態それぞれに応じて異ならせる複数種類の画像データが転送制御回路152により読み出され、選択図柄データバッファ155Aに書き込まれて一時記憶される。その後、選択図柄データバッファ155Aに一時記憶された複数種類の画像データのうちで、パチンコ遊技機1における演出状態に応じた画像データが描画回路154により読み出されて、飾り図柄の配列としての図柄配列データを作成するために用いられる。
図柄配列データバッファ155Bは、画像表示装置5の表示画面における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて変動可能に表示される飾り図柄の配列としての図柄配列データを一時記憶するための領域である。例えば、図柄配列データバッファ155Bは、図30に示すように、「1」〜「9」の各図柄番号に対応する飾り図柄の画像データを、図柄番号が小さいものから大きいものへといった所定の順序で記憶することにより、飾り図柄の配列を示す図柄配列データを構成する。ここで、選択図柄である図柄番号が「7」の飾り図柄については、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて描画回路154により選択図柄データバッファ155Aから読み出された画像データが図柄配列データバッファ155Bに書き込まれて一時記憶される。他方、共通図柄である図柄番号が「1」〜「6」、「8」及び「9」の飾り図柄については、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120の起動時などに、転送制御回路152によりCGROM142から読み出された画像データが図柄配列データバッファ155Bに書き込まれて一時記憶される。
描画用バッファ155Cには、飾り図柄や背景などの各画像要素を構成する画素それぞれの表示色であるR、G、Bの表示色データや、各画素の表示色データに対応して設定される不透明度データとしてのアルファ値データが記憶される。ここで、この実施の形態では、一例として図31(A)に示すように、R、G、B、αの各値が、各画素に対応して8ビットずつの合計32ビットからなるピクセルデータPD1として、描画用バッファ155Cに格納される。例えば描画回路154は、図柄配列データバッファ155Bから読み出した飾り図柄を示す画像データや、CGROM142から読み出した画像要素データを、画像表示装置5における画像要素の表示位置に対応して決定される描画用バッファ155Cの書込位置に書き込んで記憶させる。また、描画回路154は、CPU131からの表示制御指令などに基づいて、画像要素を構成する各画素に対応したアルファ値データを設定して、描画用バッファ155Cに記憶させる。
表示用バッファ155Dには、画像表示装置5における表示画像の表示用データとなる各画素の表示色データが記憶される。この実施の形態では、一例として図31(B)に示すように、R、G、Bの各値が、各画素に対応して8ビットずつの合計24ビットからなるピクセルデータPD2として、表示用バッファ156Bに格納される。
図28に示す表示回路156は、表示用バッファ155Dから読み出した表示用データを階調データとし、所定のクロック信号に基づいて走査信号を生成して画像表示装置5に出力することなどにより、画像表示装置5の画面上に画像を表示させるための回路である。
図32は、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131からVDP141に対して送信される表示制御指令となる各種コマンドの具体例を示す図である。図32に示すように、この実施の形態では、選択図柄読出コマンド、共通図柄読出コマンド、選択図柄設定コマンド、画像要素表示コマンド、アルファ値分布設定コマンド、テスト実行コマンド、アルファ合成コマンドなどといったコマンドが、表示制御指令としてCPU131からVDP141に対して送信される。
選択図柄読出コマンドは、CGROM142に記憶されている画像要素データのうちで、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて表示態様を異ならせる選択図柄を示す画像要素データについて、CGROM142から読み出してVRAM155の選択図柄データバッファ155Aに転送するよう指令するためのコマンドである。例えば、選択図柄読出コマンドは、CGROM142における画像要素データの読出アドレスや、選択図柄データバッファ155Aに含まれるVRAM155における画像要素データの書込アドレス、CGROM142から読み出して選択図柄データバッファ155Aへと転送する画像要素データのデータ量などを、VDP141に通知するためのデータを含んでいる。なお、CGROM142における画像要素データの読出アドレスに代えて、例えば読出対象となる画像要素データが示す選択図柄に付された識別番号などといった、CGROM142から読み出す画像要素データの読出位置を特定可能にする任意の情報が用いられてもよい。
共通図柄読出コマンドは、CGROM142に記憶されている画像要素データのうちで、パチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず表示態様を同一とする共通図柄を示す画像要素データについて、CGROM142から読み出してVRAM155の図柄配列データバッファ155Bに転送するよう指令するためのコマンドである。例えば、共通図柄読出コマンドは、CGROM142における画像要素データの読出アドレスや、図柄配列データバッファ155Bに含まれるVRAM155における画像要素データの書込アドレス、CGROM142から読み出して図柄配列データバッファ155Bへと転送する画像要素データのデータ量などを、VDP141に通知するためのデータを含んでいる。なお、CGROM142における画像要素データの読出アドレスに代えて、例えば読出対象となる画像要素データが示す選択図柄に付された識別番号などといった、CGROM142から読み出す画像要素データの読出位置を特定可能にする任意の情報が用いられてもよい。
選択図柄設定コマンドは、飾り図柄の配列に設定する選択図柄を示すことにより、パチンコ遊技機1における演出状態に応じた表示態様の選択図柄を特定可能とするコマンドである。例えば、選択図柄設定コマンドは、選択図柄データバッファ155Aに含まれるVRAM155のアドレスあるいは各選択図柄に対して予め付された識別番号等といった、飾り図柄の配列に設定する選択図柄を特定可能に示すものであればよい。
画像要素表示コマンドは、CGROM142に記憶されている画像要素データ、または、図柄配列データバッファ155Bに一時記憶されている図柄配列データに含まれる画像要素データについて、描画用バッファ155Cに書き込ませて、当該画像要素データが示す飾り図柄や背景、キャラクタなどの画像要素を画像表示装置5の表示画面に表示するよう指令するためのコマンドである。例えば、画像要素表示コマンドは、表示対象の画像要素、画像要素の表示位置、画像データ量などを、VDP141に通知するためのデータを含んでいる。ここで、表示対象の画像要素を通知するためのデータは、例えば各画像要素に対して予め付された識別番号を示すデータであってもよいし、CGROM142または図柄配列データバッファ155Bに含まれるVRAM155における画像要素データの記憶アドレスを示すデータであってもよい。また、画像要素の表示位置を通知するためのデータは、画像表示装置5の表示画面における画像要素の表示座標(例えば画像要素における左上部の表示座標)を示すデータであってもよいし、描画用バッファ155Cに含まれるVRAM155における画像要素データの書込アドレスを示すデータであってもよい。
アルファ値分布設定コマンドは、ROM132から読み出したアルファ値分布設定データに基づき、飾り図柄を示す演出画像の各画素におけるアルファ値の設定を指令するためのコマンドである。例えば、アルファ値分布設定コマンドは、表示対象の飾り図柄、飾り図柄を示す演出画像における各画素のアルファ値設定データなどを、VDP141に通知するためのデータを含んでいる。ここで、表示対象の飾り図柄を通知するためのデータは、例えば飾り図柄の図柄番号を示すデータであってもよいし、図柄配列データバッファ155Bに含まれるVRAM155における画像要素データの記憶アドレスを示すデータであってもよい。
テスト実行コマンドは、アルファテストによる画像処理を指令するためのコマンドである。ここで、アルファテストを実行した場合には、各画素のアルファ値とアルファ参照値との比較演算を実行し、比較関数に基づく表示条件を満たす画素だけが画面上に表示され、表示条件を満たさない画素の表示は制限される。例えば、テスト実行コマンドは、アルファ参照値、比較関数の設定データなどを、VDP141に通知するためのデータを含んでいる。
アルファ合成コマンドは、アルファ合成による画像処理を指令するためのコマンドである。ここで、アルファ合成を実行した場合には、複数の演出画像が各画像に対応したブレンド率で合成されて各演出画像が重なり合った合成画像が生成される。例えば、アルファ合成コマンドは、表示対象の飾り図柄、ブレンド率の設定データ、拡大率の設定データなどを、VDP141に通知するためのデータを含んでいる。
CGROM142は、画像表示装置5にて飾り図柄を含めた各種の演出画像を表示するために使用される各種の画像要素データなどを記憶しておくためのものである。VDP141では、例えば転送制御回路152がCGROMインタフェース153を介してCGROM142の読出アドレスを指定して読出制御信号をオン状態とすることにより、CGROM142に記憶された画像要素データ等を読み出すことができる。例えば、CGROM142には、図33に示すように、選択図柄画像データエリア142Aと、共通図柄画像データエリア142Bとが設けられている。選択図柄画像データエリア142Aは、例えば図34(A)に示すように、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で表示するための画像要素データを、第1識別情報画像データとして記憶する領域である。共通図柄画像データエリア142Bは、例えば図34(B)に示すように、共通図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず同一の表示態様で表示するための画像要素データを、第2識別情報画像データとして記憶する領域である。
図3に示す音制御部122は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの音声制御指令などに基づき、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御を行うものである。例えば、音制御部122は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの音声制御指令に対応した音声信号を生成し、スピーカ8L、8Rに供給することによって音声を出力させる音声出力回路などを含んでいる。
ランプ制御部123は、演出制御用マイクロコンピュータ120からのランプ制御指令などに基づき、遊技効果ランプ9等における点灯動作、消灯動作、点滅動作などの制御を行うものである。例えば、ランプ制御部123は、演出制御用マイクロコンピュータ120からのランプ制御指令に対応したランプ駆動信号を生成し、遊技効果ランプ9や各種の装飾用ランプ、LED等の電飾部材に供給することによって点灯動作、消灯動作、点滅動作などを行わせるランプドライバ回路などを含んでいる。
なお、音制御部122やランプ制御部123は、演出制御基板12の外部に設置された所定の制御基板上に搭載されていてもよい。
図3に示すように、払出制御基板15には、払出制御用マイクロコンピュータ150が搭載されている。払出制御用マイクロコンピュータ150は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様の1チップマイクロコンピュータであり、クロック回路と、リセット/割込みコントローラと、CPUと、ROMと、RAMと、タイマ回路(PIT)と、シリアル通信回路(SCI)と、入出力ポートとを備えて構成されていればよい。なお、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるクロック回路、リセット/割込みコントローラ、タイマ回路及びシリアル通信回路はそれぞれ、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるクロック回路111、リセット/割込みコントローラ112、タイマ回路117及びシリアル通信回路118と同様の構成を有するものであればよい。
払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるROMには、払出制御用のプログラムが記憶されている。払出制御用マイクロコンピュータ150では、例えばCPUがROMに記憶されている払出制御用のプログラムを読出し、主基板11から送信された払出制御コマンドやカードユニット70との通信結果などに基づいて各種の処理を実行することにより、遊技球の払出動作を制御する。
払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるRAMには、遊技球の払出動作などを制御するために用いられる各種のデータを保持するための領域が設けられている。そして、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるRAMの少なくとも一部は、電源基板10において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであってもよい。すなわち、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定時間は、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるRAMの少なくとも一部の内容が保存される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源基板10からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU114によって所定の遊技制御メイン処理が実行される。この遊技制御メイン処理を開始すると、例えばCPU114が割込み禁止に設定した後に割込みモードの設定を行い、遊技制御用マイクロコンピュータ100の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビットは“0”)とを合成することにより割込みアドレスが生成されるマスク可能割込みの割込みモードが設定される。マスク可能な割込みが発生したときには、遊技制御用マイクロコンピュータ100が自動的に割込み禁止状態となる設定を行うとともに、プログラムカウンタの内容がスタックにセーブされればよい。
続いて、例えばスタックポインタ指定アドレスの設定などといったスタックポインタに関わる設定や、遊技制御用マイクロコンピュータ100における内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)が行われる。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)を内蔵している場合には、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)としてのCTCやPIOの設定(初期化)などが行われるとよい。この後、例えば入出力ポート119に含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、電源基板10などから伝送される電源断信号がオフ状態となっているか否かを判定する。パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときには、電源基板10にて生成される各種電源電圧が徐々に上昇して規定値に達する。これに対応して、電源断信号がオン状態からオフ状態に切り替わる。CPU114は、電源断信号が出力されていないオフ状態(ハイレベル)となっていることを確認する。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU114が入力ポートを介して1回だけ電源断信号の状態を確認するようにしてもよいが、電源断信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、電源断信号がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、電源断信号をもう1回確認する。このとき、電源断信号がオフ状態であれば、電源断信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、電源断信号の状態がオン状態であることが確認されれば、所定時間が経過した後に、電源断信号の状態が続けてオン状態であることを確認するようにしてもよい。なお、電源断信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
電源断信号がオン状態であるときには、所定時間(例えば0.1秒)が経過するまで待機した後に、電源断信号がオフ状態となっているか否かの判定を再び行うようにする。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、電源電圧が安定したことを確認することができる。そして、電源断信号がオフ状態であるときには、RAM116をアクセス可能に設定する。
RAM116をアクセス可能に設定したことに続いて、CPU114は、RAM116の記憶内容を初期化するためのクリア信号がオンとなっているか否かを判定する。このクリア信号は、例えば電源基板10を介して所定のクリアスイッチから主基板11へと伝送される信号であればよい。また、クリア信号がオンであるか否かをチェックした後には、遊技の進行を制御する遊技制御処理の開始タイミングを、ソフトウェアの実行により所定時間が経過するまで遅延させるようにしてもよい。加えて、CPU114は、クリア信号の状態を1回だけ確認するようにしてもよいが、クリア信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、クリア信号の状態をもう1回確認する。このとき、クリア信号がオフ状態であれば、クリア信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときにクリア信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、クリア信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、クリア信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
こうした確認の結果として、クリア信号がオフであるときには、RAM116のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する。例えばRAM116の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムと遊技制御バッファ設定部166に設けられたメインチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、メインチェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。このメインチェックサムバッファは、バックアップ電源によってバックアップされるRAM116のバックアップ領域に含まれており、電力供給が停止した場合でも、所定期間はメインチェックサムバッファの内容が保存されることになる。算出されたチェックサムとメインチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとの比較結果が不一致であれば、RAM116の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
データチェックの結果が正常であるときには、遊技制御フラグ設定部163に設けられたメインバックアップフラグがオンとなっているか否かを判定する。メインバックアップフラグの状態は、電力供給が停止するときに、遊技制御フラグ設定部163に設定される。そして、このメインバックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、メインバックアップフラグの状態は保存されることになる。例えばメインバックアップフラグの値として「55H」が遊技制御フラグ設定部163に設定されていれば、バックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。なお、メインバックアップフラグがオンとなっているか否かの判定を、データチェック結果の判定よりも先に行い、メインバックアップフラグがオンであるときにRAM116のデータチェック結果が正常であるか否かを判定するようにしてもよい。
メインバックアップフラグがオンであるときには、メインバックアップフラグをクリアしてオフ状態とした後、CPU114が、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行う。具体的な一例として、ROM115に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、バックアップ時設定テーブルの内容を順次に、RAM116内の作業領域に設定する。ここで、RAM116の作業領域はバックアップ電源によってバックアップされており、バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうちで初期化してもよい領域についての初期化データが設定されていてもよい。
また、クリア信号がオンであるときや、データチェックの結果が正常ではないとき、あるいはメインバックアップフラグがオフであるときには、RAM116の初期化を行う。このときには、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを初期状態とするための初期化時における設定も行う。
復旧時における設定と初期化時における設定のいずれか一方を行った後には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるタイマ回路117のレジスタ設定などを行うことにより、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにタイマ割込みが発生するように遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部設定を行う。この後、CPU114がROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)に基づいて乱数生成動作の初期設定を行うための乱数初期設定処理を実行する。この乱数初期設定処理に続いて、シリアル通信動作の初期設定を行うためのシリアル通信初期設定処理を実行する。シリアル通信初期設定処理では、まず、CPU114がROM115に記憶されている第1及び第2シリアル通信初期設定データ(KSCM1及びKSCM2)を読み出す。続いて、ROM115からの読出値に基づいて、シリアル通信回路118が備えるシリアル制御レジスタ305の設定を行う。すなわち、第1及び第2シリアル通信初期設定データ(KSCM1及びKSCM2)に含まれる各ビット値に対応して、シリアル制御レジスタ305が備える第1〜第3レジスタSICL1〜SICL3が記憶する各ビット値の設定を行う。
シリアル通信初期設定処理を実行した後には、割込み要求に基づいて実行される割込み処理の優先順位などを設定するための割込み初期設定処理を実行する。この割込み初期設定処理では、まず、CPU114がROM115に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)を読み出す。続いて、ROM115からの読出値に基づいて、最優先割込みを設定する。例えば、ROM115からの読出値が「00h」から「07h」のいずれであるかを特定し、特定された値に対応するIクラス割込み(IRQ)の要因が最も優先順位の高い割込み要因となるように、所定レジスタにおける格納データの読出順位の設定などを行う。この読出順位の設定を示すデータは、例えばCPU114の内部レジスタなどに格納しておけばよい。この場合、CPU114は、リセット/割込みコントローラ112からIクラス割込み(IRQ)端子などに入力される割込み要求信号がオン状態となったときに、内部レジスタの格納データを確認することで、優先的に実行する割込み処理を特定することができる。
割込み初期設定処理が終了すると、CPU114は割込み許可状態に設定して、各種割込みの発生を待機する。割込み許可状態となった後、例えばタイマ回路117やシリアル通信回路118などにて同時に複数の割込み要因が生じたときには、割込み初期設定処理での設定に基づき、リセット/割込みコントローラ112によって優先順位の高い割込み要因が受け付けられる。リセット/割込みコントローラ112が割込み要因を受け付けたときには、例えばCPU114が備えるIクラス割込み(IRQ)端子などに、オン状態の割込み要求信号が入力される。CPU114にてIRQ端子にオン状態の割込み要求信号が入力されたときには、例えば内部レジスタの格納データを確認した結果などに基づき、割込み初期設定処理で設定した読出順位に応じた順番で、例えばタイマ回路117が備えるタイマ制御レジスタやシリアル通信回路118が備えるシリアルステータスレジスタ304といった、所定レジスタにおける格納データのビット値を読み出せばよい。こうして読み出したレジスタの格納データから、発生した割込み要因を特定し、特定された割込み要因に対応するベクタアドレスを先頭アドレスとするプログラムを実行することにより、各割込み要因に基づく割込み処理を開始することができる。
具体的な一例として、最優先割込み設定(KHPR)が「05h」であるときには、まず、シリアルステータスレジスタ304が備える第1レジスタSIST1の所定ビットを読み出す。続いて、このとき読み出したビット値が「1」となっているか否かを判定することにより、シリアル通信回路118にてエラー割込みが発生したか否かを判定することができる。そして、エラー割込みが発生した場合には、発生したエラー割込み要因に対応する割込み処理を実行するものと判断して、例えばROM115の所定領域に格納されている割込みベクタを取得し、そのベクタアドレスを先頭アドレスとするプログラムを実行する。また、第1レジスタSIST1の所定ビットにおけるビット値がいずれも「0」であるときには、遊技制御用マイクロコンピュータ100に設けられたIRQ端子にオン状態の割込み要求信号が一定期間入力されたことによる外部割込み要因が発生したか否かを判定する。このとき、外部割込み要因が発生していれば、その外部割込み要因に対応する割込み処理を実行する一方、外部割込み要因が発生していなければ、タイマ回路117が備えるタイマ制御レジスタにおける格納データを読み出し、その読出値に基づいてタイマ回路117にてタイマ割込み要因が発生したか否かを判定する。このとき、タイマ回路117にてタイマ割込み要因が発生していれば、そのタイマ割込み要因に対応するタイマ割込み処理を実行する一方、タイマ割込み要因が発生していなければ、シリアルステータスレジスタ304が備える第1レジスタSIST1の所定ビットを読み出し、いずれかのビット値が「1」となっているか否かを判定することにより、シリアル通信回路118にて受信割込みが発生したか否かを判定する。このとき、所定のビット値が「1」となっていることにより受信割込みが発生したと判定されれば、シリアル通信回路118にて発生した受信割込み要因に対応する受信割込み処理を実行する一方、ビット値が「0」であれば、さらにシリアルステータスレジスタ304が備える第1レジスタSIST1の所定ビットを読み出し、いずれかのビット値が「1」となっているか否かを判定することにより、シリアル通信回路118にて送信割込みが発生したか否かを判定する。このとき、所定のビット値が「1」となっていることにより送信割込みが発生したと判定されれば、シリアル通信回路118にて発生した送信割込み要因に対応する送信割込み処理を実行する。
このように割込み初期設定処理での設定に基づく優先順位に応じた順番で割込み要因が発生したか否かを確認することで、複数の割込み要因が同時に発生したときには、例えば予め定められたデフォルト時の優先順位、あるいはROM115に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)により変更された優先順位において、優先順位の高い割込み要因に基づく割込み処理が、優先順位の低い割込み要因に基づく割込み処理よりも優先的に実行される。
一例として、ROM115に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「06h」であるときには、割込み初期設定処理での設定により、予め定められたデフォルト時の優先順位が、シリアル通信回路118からの受信割込み要求を最優先とする優先順位に変更される。この場合には、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求に基づく割込み処理よりもシリアル通信回路118からの受信割込み要求に基づく割込み処理の方が優先的に実行されることになる。他の一例として、ROM115に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「07h」であるときには、割込み初期設定処理での設定により、予め定められたデフォルト時の優先順位が、シリアル通信回路118からの送信割込み要求を最優先とする優先順位に変更される。この場合には、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求に基づく割込み処理よりもシリアル通信回路118からの送信割込み要求に基づく割込み処理の方が優先的に実行されることになる。
また、例えばデフォルト時では、タイマ回路117からの割込み要求に基づく割込み処理の方がシリアル通信回路118からの割込み要求に基づく割込み処理よりも優先的に実行される設定となっているのに対して、ROM115に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「05h」、「06h」、「07h」のいずれかであるときには、それぞれ、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求に基づく割込み処理、受信割込み要求に基づく割込み処理、送信割込み要求に基づく割込み処理の方が、タイマ回路117からの割込み要求に基づく割込み処理よりも優先的に実行されることになる。
割込み許可状態に設定した後に割込みが発生しない場合や、割込み要因に対応する割込み処理が実行された後には、電源断信号がオン状態となったか否か(出力されたか否か)の判定を行い、オフであれば、そのまま各種割込みの発生を待機する。また、電源断信号がオン状態となったときには、メイン側電源断処理を実行した後、所定のループ処理を実行して、電力供給の停止による遊技制御用マイクロコンピュータ100の動作停止まで待機する。
なお、電源断信号がオン状態となったか否かの判定を行う際には、入出力ポート119に含まれる入力ポートを介して1回だけ電源断信号の状態を確認するようにしてもよいが、電源断信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、電源断信号がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、電源断信号をもう1回確認する。このとき、電源断信号がオフ状態であれば、電源断信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときに電源断信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、電源断信号の状態を再び確認するようにしてもよい。また、電源断信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。さらに、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。このように電源断信号の状態を複数回確認する場合には、例えば確認動作を開始するときや1回目の確認結果と2回目の確認結果とを比較して不一致であったときなどに、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたWDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアするリトリガを行う。そして、リトリガが何らかの原因(例えばプログラムの暴走)で所定時間内に発生しなくなった場合には、WDTから出力されるタイムアウト信号に基づくユーザリセットを発生させ、リセット/割込みコントローラ112、CPU114、タイマ回路117、シリアル通信回路118などの各回路を初期化した後、所定のベクタテーブルで示されるアドレスからユーザプログラムの実行を開始して、自動復旧を行うようにしてもよい。
以上のような遊技制御メイン処理内で実行される乱数初期設定処理において、CPU114は、まず、ROM115に記憶されている乱数初期設定データ(KRSS)を読み出し、読出値に基づいて乱数回路113に設けられたクロック信号出力回路における動作設定を行う。例えば、ROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビット(例えば第5ビット)における値が“0”であるときには、クロック信号出力回路が出力する第1クロック信号S1を、基準クロックとしてクロック回路111により生成される内部システムクロックCLKと同一周期のクロック信号となるように設定する。また、所定ビットにおける値が“1”であるときには、乱数回路113に設けられたクロック信号出力回路が出力する第1クロック信号S1を、基準クロックとなる内部システムクロックCLKの16倍の周期を有するクロック信号となるように設定する。なお、CPU114は、乱数回路113に設けられたクロック信号出力回路の動作を直接制御してROM115からの読出値に対応したクロック信号を出力させるように設定してもよいし、例えば乱数回路113の内部あるいは外部に設けられてクロック信号出力回路が参照可能な所定のレジスタにROM115からの読出値に対応した制御データをセットすることなどにより、乱数回路113に設けられたクロック信号出力回路の動作を間接的に制御するようにしてもよい。レジスタに制御データがセットされた場合には、例えば乱数回路113にて乱数値の生成を開始するときにクロック信号出力回路がレジスタに記憶されている制御データを参照し、その制御データに従ったクロック信号の出力動作を行うことで、CPU114による設定に応じたクロック信号を出力することができる。
また、乱数初期設定処理では、ROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビット(例えば第4ビット)における値により、乱数回路113において生成する乱数値における1周目のスタート値(起動時スタート値)に関する設定を特定する。このとき、乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビットが“0”であれば、起動時スタート値を予め定められたデフォルト値である「0001h」に設定することが特定される。
CPU114は、特定された設定がデフォルト値の設定であるか否かを判定し、デフォルト値の設定であれば、起動時スタート値をデフォルト値である「0001h」に設定する旨の決定を行う。他方、特定された設定がデフォルト値の設定ではない場合には、起動時スタート値を、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づいて決定する。このときには、例えばCPU114がROM115から読み出した遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバーを、そのまま乱数値を生成するための1周目のスタート値に設定するようにしてもよい。あるいは、遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバーを用いて所定の演算を実行することにより算出された値を、乱数値を生成するための1周目のスタート値に設定するようにしてもよい。例えば、CPU114がROM115から読み出した遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバーに所定のスクランブル処理を施す演算や、IDナンバーを用いた加算・減算・乗算・除算などの演算を実行して、算出された値を用いるようにすればよい。
こうして決定されたスタート値は、乱数回路113が備える初期値設定回路に入力されることで、乱数回路113により乱数値を生成するための1周目のスタート値として設定される。なお、スタート値を決定するための処理は、乱数回路113が備える初期値設定回路により実行されるようにしてもよい。例えば、CPU114がROM115からの読出値によりデフォルト値の設定であると判定したときには、乱数回路113に所定の第1初期値設定信号を送る。乱数回路113がCPU114から第1初期値設定信号を受けたときには、初期値設定回路が所定のレジスタの記憶データを読み出し、そのデータに対応した初期値設定信号SKを乱数生成回路に入力させることなどにより、起動時スタート値をデフォルト値である「0001h」に設定する。他方、CPU114がROM115からの読出値によりデフォルト値の設定ではないと判定したときには、乱数回路113に第1初期値設定信号とは異なる第2初期値設定信号を送る。乱数回路113がCPU114から第2初期値設定信号を受けたときには、初期値設定回路が所定のレジスタに記憶されたIDナンバーに基づいて生成されるデータを選択し、その選択したデータに対応した初期値設定信号SKを乱数生成回路に入力させることなどにより、起動時スタート値を遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づいた値に設定する。ここで、所定のレジスタに記憶されたIDナンバーは、乱数値の最大値である「65535」以下となる桁の数値のみが抽出されて乱数生成回路に設定されてもよい。あるいは、所定のレジスタに記憶されたIDナンバーが初期値設定回路に内蔵された演算回路(例えば乗算回路)に入力されることにより、例えばIDナンバーの各桁における数値を用いた所定の演算が実行され、この演算により算出された値を示すデータが乱数生成回路に設定されてもよい。また、CPU114は、乱数回路113に設けられた初期値設定回路の動作を直接制御してスタート値を設定するようにしてもよいし、例えば乱数回路113の内部または外部に初期値設定制御用として設けられて初期値設定回路が参照可能な所定のレジスタにROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビット値に対応した制御データをセットすることなどにより、初期値設定回路の動作を間接的に制御するようにしてもよい。CPU114が初期値設定制御用のレジスタに制御データをセットした場合には、例えば乱数回路113にて乱数値の生成を開始するときに初期値設定回路が初期値設定用のレジスタに記憶されている制御データを参照し、その制御データに従った初期値設定動作を行うことで、CPU114による設定に応じた起動時スタート値を生成して、乱数生成回路に設定することができる。
こうして起動時スタート値の設定を行った後には、ROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビット(例えば第1及び第0ビット)における値に基づいて、乱数回路113による乱数値の更新方式を設定する。続いて、乱数回路113にて生成される乱数値における最大値の設定を行う。例えば、CPU114がROM115から読み出した乱数最大値設定データを乱数回路113の乱数生成回路に設定することなどにより、乱数回路113にて生成される乱数値における最大値を設定できるようにすればよい。
この後、ROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビット(例えば第3及び第2ビット)における値に基づいて、乱数回路113にて生成される乱数値における2周目以降のスタート値に関する初期設定を行う。具体的な一例として、乱数初期設定データ(KRSS)の所定ビット値に対応した制御データを、乱数回路113もしくはCPU114に内蔵された所定のレジスタや、RAM116の所定領域に格納して記憶させることなどにより、CPU114が遊技制御用のタイマ割込み処理を実行中に乱数値における2周目以降のスタート値に関する設定を参照できるような初期設定が行われればよい。
CPU114は、シリアル通信回路118からのエラー割込みが発生するごとに、所定のシリアル通信エラー割込み処理を実行する。ここで、シリアル通信回路118では、シリアル制御レジスタ305に含まれる第3レジスタSICL3の所定ビット(例えば第3〜第0ビット)における設定に基づき、オーバーランエラー、ノイズエラー、フレーミングエラー、パリティエラーのうちいずれかのエラー発生により、シリアルステータスレジスタ304に含まれる第1レジスタSIST1の所定ビット(第3〜第0ビットのいずれか)がオン状態となるエラー割込み要因の発生に対応して、割込み要求が出力される。シリアル通信回路118から出力された割込み要求は、リセット/割込みコントローラ112に伝送され、前述したようにリセット/割込みコントローラ112が割込み要因を受け付けた場合には、CPU114が備えるIRQ端子にオン状態の割込み要求信号が入力されることで、CPU114に割込みの発生が通知される。
CPU114は、シリアル通信エラー割込み処理の実行を開始すると、まず、シリアル通信回路118に設けられた送信動作部302を未使用状態に設定する。具体的な一例として、CPU114は、シリアル通信回路118が備えるシリアル制御レジスタ305における第2レジスタSICL2の所定ビット(例えばTEに対応した第3ビット)を“0”に設定することにより、送信動作部302を使用しないものと設定する。続いて、CPU114がシリアル通信回路118に設けられた受信動作部301を未使用状態に設定する。具体的な一例として、CPU114は、シリアル通信回路118が備えるシリアル制御レジスタ305における第2レジスタSICL2の所定ビット(例えばREに対応した第2ビット)を“0”に設定することにより、受信動作部301を使用しないものと設定する。この後、例えばCPU114が遊技制御フラグ設定部163に設けられたシリアル通信エラーフラグをオン状態にセットしてから、シリアル通信エラー割込み処理を終了する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路118にて受信割込みが発生するごとに、CPU114が所定のシリアル受信割込み処理を実行し、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路118にて送信割込みが発生するごとに、CPU114が所定のシリアル送信割込み処理を実行してもよい。
図35は、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて遊技の進行を制御するためのタイマ割込みが発生するごとにCPU114によって実行される遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU114は、まず、内部レジスタを退避した後(ステップS41)、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路101を介して各スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS42)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS43)。例えば、ステップS43のエラー処理では、シリアル通信エラーフラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合には、演出制御基板12に対して所定のシリアル通信異常報知コマンドを送信することなどにより、画像表示装置5における表示画像や、スピーカ8L、8Rからの音声出力、所定の報知ランプの点灯動作のいずれか、あるいはこれらの組合せなどにより、シリアル通信エラーが発生した旨の報知を行わせるようにすればよい。また、ステップS43のエラー処理にてシリアル通信エラーフラグがオンである場合には、例えばパチンコ遊技機1に設けられた所定のエラー解除スイッチからの検出信号がオン状態となっているか否かを判定し、オン状態であれば、所定の通信異常復帰処理を実行してシリアル通信回路118を初期化することなどによりシリアル通信エラーからの復帰を行うとともに、シリアル通信エラーフラグをクリアしてオフ状態とすればよい。その後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS44)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR6の一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS45)。次に、例えばステップS42におけるスイッチ処理の実行結果に基づき、始動口スイッチ22からの始動入賞信号SS1の入力やカウントスイッチ24からの検出信号の入力などに応じて、賞球となる遊技球の払出個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS46)。また、CPU114は、シリアル通信により払出制御基板15から受信した払出通知コマンドに応じた各種の設定を行うためのメイン側受信処理を実行する(ステップS47)。
ステップS47のメイン側受信処理では、遊技制御バッファ設定部166に設けられた払出用受信コマンドバッファに受信コマンドが格納されているか否かを判定し、格納されているときには、その受信コマンドを読み出す。そして、例えば読み出した受信コマンドの種類に応じたフラグをセットあるいはクリアする処理などといった、受信コマンドの種類に対応した処理を実行する。また、ステップS47のメイン側受信処理を開始したときには、まず、シリアル通信エラーフラグがオンとなっているか否かを判定し、オンであるときには、そのままメイン側受信処理を終了するようにしてもよい。これにより、シリアル通信回路118の動作にエラーが発生しているときには、払出制御基板15から送信される払出通知コマンドの受信を停止する状態に制御することができる。さらに、ステップS47のメイン側受信処理にて払出用受信コマンドバッファから受信コマンドを読み出したときには、その受信コマンドにおける1バイト目と2バイト目との排他的論理和を演算し、算出された演算結果が正常値となっているか否かを判定することで、受信コマンドが適正なコマンドであるか否かをチェックするようにしてもよい。この実施の形態では、払出制御基板15から主基板11に対して送信される払出通知コマンドが、1バイト目を反転させることで2バイト目となるように構成されていることから、受信コマンドの1バイト目と2バイト目との排他的論理和を演算した結果、全ビット値が“1”となれば、受信コマンドが適正なコマンドであると判断することができる。
この後、CPU114は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS48)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部163に設けられた特別図柄プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS49)。CPU114は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示装置20における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6における可動翼片の傾動制御の設定などを可能にする。
さらに、CPU114は、払出用コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から払出制御基板15に対して払出制御コマンドを送信させる(ステップS50)。例えば、払出用コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部166に設けられた払出用送信コマンドバッファに送信コマンドが格納されているか否かを判定し、格納されているときには、その送信コマンドに対応する格納データを読み出す。そして、読み出したデータをシリアル通信回路118に設けられたシリアル通信データレジスタ303にセットする。また、ステップS50の払出用コマンド制御処理を開始したときには、まず、シリアル通信エラーフラグがオンとなっているか否かを判定し、オンであるときには、そのまま払出用コマンド制御処理を終了するようにしてもよい。これにより、シリアル通信回路118の動作にエラーが発生しているときには、払出制御基板15に対する払出制御コマンドの送信を停止する状態に制御することができる。さらに、ステップS50の払出用コマンド制御処理にて送信コマンドに対応するデータをシリアル通信データレジスタ303にセットするときには、遊技制御フラグ設定部163に設けられた送信設定可能フラグや送信完了フラグをチェックすることで、データセットが可能か否かの判定や、コマンドの送信が完了したか否かの判定などを行うようにしてもよい。
ステップS50の払出用コマンド制御処理を実行した後、CPU114は、演出用コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信させる(ステップS51)。この後、ステップS41にて退避したレジスタの内容を復帰させてから(ステップS52)、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図36は、特別図柄プロセス処理として、図35に示すステップS48にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す特別図柄プロセス処理を開始すると、CPU114は、まず、例えば始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通可変入賞球装置6が形成する始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS101)。遊技球が始動入賞口に入賞して始動口スイッチ22からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS101;Yes)、始動入賞処理を実行する(ステップS102)。他方、始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS101;No)、ステップS102の処理をスキップする。
ステップS102にて実行される始動入賞処理では、まず、特図保留記憶部161Aに記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データの個数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、特図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の入賞による始動検出は無効として、そのまま始動入賞処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路113の乱数値レジスタにおける格納値を、大当り判定用の乱数値MR1として読み出す。例えば、入出力ポート119に含まれる出力ポートの所定ビットに所定の制御データをセットするなどして出力制御信号SCをオン状態に設定した後、入力ポートの所定ビットに入力される乱数値出力信号SOを取り込むことにより、乱数値レジスタから読み出された数値データを乱数値MR1として取得すればよい。こうして大当り判定用の乱数値MR1を読み出したことに続いて、その乱数値MR1を、特図保留記憶部161Aにおける空きエントリの先頭にセットする。このときには、特図保留記憶部161Aにおける特図保留記憶数を1加算して更新する。
以上のような始動入賞処理を実行した後や、図36に示すステップS101にて始動口スイッチ22からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、遊技制御フラグ設定部163に設けられた特別図柄プロセスフラグの値に応じて、図36に示すようなステップS110〜S116の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、特図保留記憶部161Aに格納された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS111の可変表示開始時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示開始時処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、特別図柄及び飾り図柄の可変表示パターンを決定する処理などを含んでいる。ステップS112の可変表示制御処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この可変表示制御処理は、遊技制御タイマ設定部164に設けられた可変表示タイマにおけるタイマ値に基づいて、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける残りの可変表示時間を計測する処理などを含んでいる。ステップS113の可変表示停止時処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この可変表示停止時処理では、特別図柄表示装置4にて確定特別図柄を導出表示させて特別図柄の可変表示を終了させる。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理では、例えば所定の制御データを遊技制御バッファ設定部166に設けられた演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して大当り開始コマンドを送信するための設定を行う。また、大入賞口開放前処理は、特別可変入賞球装置7の開閉板により大入賞口を開閉するなどの大当り動作における初期化処理などを含んでいる。ステップS115の大入賞口開放中処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、特別可変入賞球装置7の開閉板により大入賞口を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口における1回あたりの開放時間をチェックする処理などを含んでいる。また、大入賞口開放中処理では、特別可変入賞球装置7による大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。ステップS116の大当り終了処理は、特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理は、例えば所定の制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送信するための設定を行う処理などを含んでいる。
図37は、図36のステップS111にて実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す可変表示開始時処理において、CPU114は、まず、大当り確変判定処理を実行する(ステップS211)。この大当り確変判定処理では、特別図柄表示装置4による特図ゲームにおける表示結果を大当りとするかハズレとするかの判定や、大当りとするときには確変大当り(第1または第2確変大当り)とするか通常大当りとするかの判定などが行われる。より具体的に、CPU114は、大当り確変判定処理を開始すると、図38に示すように、まず、特図保留記憶部161Aから保留番号「1」に対応して記憶されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出す(ステップS601)。この際には、特図保留記憶数を1減算するとともに、特図保留記憶部161Aにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS602)。
続いて、CPU114は、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS603)。確変中フラグがオフであれば(ステップS603;No)、特図ゲームにおける表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図9(A)に示す通常時大当り判定テーブル181を設定する(ステップS604)。他方、確変中フラグがオンであれば(ステップS603;Yes)、特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図9(B)に示す確変時大当り判定テーブル182を設定する(ステップS605)。
ステップS604、S605の処理のいずれかを実行した後には、ステップS601にて読み出した大当り判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、表示結果が大当りとなるか否かの判定を行う(ステップS606)。ステップS606にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致しなければ(ステップS606;No)、大当り確変判定処理を終了する。他方、ステップS606にて乱数値MR1が大当り判定値データと合致すれば(ステップS606;Yes)、遊技制御フラグ設定部163に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS607)。
ステップS607の処理に続いて、CPU114は確変中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS608)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS608;No)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は通常遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図14(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル192を設定する(ステップS609)。これに対して、ステップS608にて確変中フラグがオンであれば(ステップS608;Yes)、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS610)。
ステップS610にて有利開放フラグがオフである場合には(ステップS610;No)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は第1確変遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図14(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル193を設定する(ステップS611)。また、ステップS610にて有利開放フラグがオンである場合には(ステップS610;Yes)、パチンコ遊技機1の遊技状態が現在は第2確変遊技状態に制御されていると判断し、特図ゲームでの表示結果が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態の終了後における遊技状態を決定するためのテーブルとして、図14(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル194を設定する(ステップS612)。
ステップS609、S611、S612の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路113等により更新される遊技状態決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS613)。そして、ステップS613にて読み出した乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態とするか否かの判定を行う(ステップS614)。このとき、乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致すれば(ステップS614;Yes)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態に制御するとの判断に対応して、遊技制御フラグ設定部163に設けられた確変確定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS615)、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS616)、大当り確変判定処理を終了する。
ステップS614にて乱数値MR4が通常大当り判定値データと合致しなければ(ステップS614;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)に制御すると判断し、確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS617)。このときには、さらに乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS618)。そして、乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致すれば(ステップS618;Yes)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態のうちで第1確変遊技状態に制御するとの判断に対応して、ステップS616の処理に進み、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後、大当り確変判定処理を終了する。他方、ステップS618にて乱数値MR4が第1確変大当り判定値データと合致しなければ(ステップS618;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変遊技状態のうちで第2確変遊技状態に制御するとの判断に対応して、有利開放確定フラグをオン状態にセットした後(ステップS619)、大当り確変判定処理を終了する。
以上のような大当り確変判定処理を実行した後には、表示結果設定処理を実行する(図37のステップS212)。図39及び図40は、図37のステップS212にて実行される表示結果設定処理の一例を示すフローチャートである。この表示結果設定処理において、CPU114は、まず、大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(図39のステップS631)。
ステップS631にて大当りフラグがオフであれば(ステップS631;No)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄に含まれるハズレ図柄のうちから、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定する(ステップS632)。例えば、CPU114は、乱数回路113等により更新されるハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM115等に予め格納されている確定特別図柄決定テーブルを参照することなどにより、複数のハズレ図柄のいずれかを選択して確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS632の処理に続いて、CPU114は、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS633)。例えば、CPU114は、乱数回路113等により更新されるリーチ判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM115等に予め格納されているリーチ判定テーブルを参照することなどにより、飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かを判定すればよい。このステップS633での判定結果に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部166に設けられた演出用送信コマンドバッファに所定の制御データを設定することなどといった、演出制御基板12に対して表示結果通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS634)。これにより、ステップS633にてリーチとせずに通常ハズレとする旨の判定がなされた場合には、表示結果通知#1のコマンド9001hが送信されることになる。他方、ステップS633にてリーチとする旨の判定がなされた場合には、表示結果通知#2のコマンド9002hが送信されることになる。
ステップS634の処理を実行した後には、ステップS633での判定結果がリーチであるか否かを特定する(ステップS635)。このとき、リーチであると特定されれば(ステップS635;Yes)、遊技制御フラグ設定部163に設けられたリーチフラグをオン状態にセットする(ステップS636)。ステップS635にて判定結果がリーチではないと特定された場合には(ステップS635;No)、ステップS636の処理をスキップする。
また、ステップS631にて大当りフラグがオンである場合には(ステップS631;Yes)、特別図柄表示装置4に表示可能な複数種類の特別図柄のうちで大当り図柄として定められた「3」あるいは「7」を示す特別図柄のいずれかを、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS637)。例えば、ステップS637の処理では、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、オンであれば確変大当りとなることに対応して「7」を示す特別図柄を確定特別図柄に決定する一方、オフであれば通常大当りとなることに対応して「3」を示す特別図柄を確定特別図柄に決定する。続いて、確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS638)。このとき、確変確定フラグがオフであれば(ステップS638;No)、大当り時における表示結果の種類を「通常大当り」に決定する(ステップS639)。そして、例えばステップS639にて決定した「通常大当り」という表示結果の種類に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどといった、「通常大当り」に対応した表示結果通知#3のコマンド9003hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS640)。
ステップS638にて確変確定フラグがオンである場合には(ステップS638;Yes)、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS641)。このとき、有利開放確定フラグがオフであれば(ステップS641;No)、大当り時における表示結果の種類を「第1確変大当り」に決定する(ステップS642)。続いて、有利開放再抽選演出を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図11(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル186を設定する(ステップS643)。また、乱数回路113等により更新される有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する(ステップS644)。そして、ステップS644にて抽出した乱数値MR6に基づき、ステップS643にて設定した有利開放再抽選実行判定テーブル186を参照して、乱数値MR6が演出実行判定値データと合致するか否かの判定を行う(ステップS645)。
ステップS645にて乱数値MR6が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS645;Yes)、例えばステップS645での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第1確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行することに対応して、表示結果通知#4のコマンド9004hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS646)。これに対して、ステップS645にて乱数値MR6が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS645;No)、例えばステップS645での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第1確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行しないことに対応して、表示結果通知#5のコマンド9005hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS647)。
ステップS641にて有利開放確定フラグがオンであれば(ステップS641;Yes)、大当り時における表示結果の種類を「第2確変大当り」に決定する(図40のステップS648)。続いて、有利開放再抽選演出を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図11(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル186を設定する(ステップS649)。また、乱数回路113等により更新される有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する(ステップS650)。そして、ステップS650にて抽出した乱数値MR6に基づき、ステップS649にて設定した有利開放再抽選実行判定テーブル186を参照して、乱数値MR6が演出実行判定値データと合致するか否かの判定を行う(ステップS651)。
ステップS651にて乱数値MR6が演出実行判定値データと合致した場合には(ステップS651;Yes)、例えばステップS651での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第2確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行することに対応して、表示結果通知#6のコマンド9006hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS652)。これに対して、ステップS651にて乱数値MR6が演出実行判定値データと合致しない場合には(ステップS651;No)、例えばステップS651での判定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、表示結果の種類が「第2確変大当り」であること、及び、有利開放再抽選演出を実行しないことに対応して、表示結果通知#7のコマンド9007hを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS653)。
この後、CPU114は、図39のステップS632やステップS637にて確定特別図柄に決定した特別図柄を特定可能なデータ(例えば、特別図柄の図柄番号を示すデータ)を確定特別図柄記憶部162に記憶させることなどにより、決定した確定特別図柄をセーブしてから(ステップS654)、表示結果設定処理を終了する。
以上のような表示結果設定処理を実行した後には、可変表示パターン設定処理を実行する(図37のステップS213)。図41は、図37のステップS213にて実行される可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示パターン設定処理において、CPU114は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS671)。
ステップS671にて大当りフラグがオンである場合には(ステップS671;Yes)、確変再抽選演出を実行するか否かを判定するためのテーブルとして、図11(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル185を設定する(ステップS672)。また、乱数回路113等により更新される確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する(ステップS673)。そして、例えばステップS673にて抽出した乱数値MR5に基づき、ステップS672にて設定した確変再抽選実行判定テーブル185を参照して、乱数値MR5が演出実行判定値データと合致するか否かを判定することなどにより、確変再抽選演出の有無を決定する(ステップS674)。このときには、乱数値MR5が演出実行判定値データと合致すれば、確変再抽選演出があるとの決定を行う一方で、乱数値MR5が演出実行判定値データと合致しなければ、確変再抽選演出がないとの決定を行えばよい。なお、表示結果の種類が「通常大当り」である場合には、乱数値MR5が演出実行判定値データと合致するか否かにかかわらず、常に確変再抽選演出があるとの決定を行うようにしてもよい。続いて、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(A)に示す大当り時パターン決定テーブル188を設定する(ステップS675)。
また、ステップS671にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS671;No)、リーチフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS676)。そして、リーチフラグがオンであれば(ステップS676;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル189を設定する(ステップS677)。このときには、リーチハズレフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS678)。
ステップS676にてリーチフラグがオフである場合には(ステップS676;No)、確変中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS679)。このとき、確変中フラグがオフであれば(ステップS679;No)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル190を設定する(ステップS680)。これに対して、ステップS679にて確変中フラグがオンであれば(ステップS679;Yes)、可変表示パターンを選択するためのテーブルとして、図13(D)に示す確変中パターン決定テーブル191を設定する(ステップS681)。
ステップS675、S678、S680、S681の処理のいずれかを実行した後には、乱数回路113等により更新される可変表示パターン決定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS682)。そして、ステップS682にて抽出した乱数値MR3に基づき、設定されたパターン決定テーブルを参照することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示パターンを決定する(ステップS683)。続いて、ステップS683にて決定された可変表示パターンなどに対応した可変表示開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS684)。例えば、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果がハズレとなる場合には、図12に示す可変表示パターンテーブル187を参照することなどにより、ステップS683にて決定された可変表示パターンと、「確変再抽選演出なし」とに対応したEXTデータを特定する。こうして特定されたEXTデータを含む可変表示開始コマンドが演出制御基板12に対して送信されるように、例えばCPU114が演出用送信コマンドバッファに所定の制御データをセットするなどの設定を行う。また、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなる場合には、図12に示す可変表示パターンテーブル187を参照することなどにより、ステップS683にて決定された可変表示パターンと、ステップS674にて決定された確変再抽選演出の有無(「確変再抽選演出あり」または「確変再抽選演出なし」)とに対応したEXTデータを特定する。こうして特定されたEXTデータを含む可変表示開始コマンドが演出制御基板12に対して送信されるように、例えばCPU114が演出用送信コマンドバッファに所定の制御データをセットするなどの設定を行う。
ステップS684の処理に続いて、特別図柄の可変表示を開始してから表示結果となる確定特別図柄を導出表示するまでの総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部164に設けられた可変表示タイマに設定する(ステップS685)。例えば、ステップS685の処理では、ステップS683にて決定した可変表示パターンに対応する特別図柄の総可変表示時間を特定する。こうして特定された総可変表示時間に対応したタイマ初期値が、可変表示タイマに設定される。
以上のような可変表示パターン設定処理を実行した後には、確変終了判定処理を実行する(図37のステップS214)。この確変終了判定処理では、例えば確変中フラグがオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのまま確変終了判定処理を終了する。他方、確変中フラグがオンであれば、遊技制御カウンタ設定部165に設けられた確変カウンタの値である確変カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新された確変カウント値が予め定められた確変終了判定値(例えば「0」)となったか否かを判定し、確変終了判定値以外の値であれば、確変終了判定処理を終了する。これに対して、確変カウント値が確変終了判定値となれば、確変中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行って、確変遊技状態を終了させる。このときには、有利開放フラグもクリアしてオフ状態にしておく。
ステップS214の確変終了判定処理に続いて、例えばCPU114が特別図柄表示装置4における各セグメントや各ドットの点灯/消灯動作を開始させるなどといった、特別図柄表示装置4において特別図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS215)。このときには、特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS216)、可変表示開始時処理を終了する。
図42は、図36のステップS116にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す大当り終了処理において、CPU114は、まず、例えば所定の制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることなどにより、大当り終了コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS231)。そして、大当りフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS232)。
ステップS232の処理に続いて、CPU114は、確変確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS233)。このとき、確変確定フラグがオンであれば(ステップS233;Yes)、確変確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS234)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態(第1または第2確変遊技状態)に制御されることに対応して、確変中フラグをオン状態にセットするとともに(ステップS235)、確変カウンタに予め定められた確変中可変表示回数初期値(例えば「100」)をセットする(ステップS236)。これに続いて、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS237)。そして、有利開放確定フラグがオンであれば(ステップS237;Yes)、有利開放確定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS238)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変遊技状態のうちで第2確変遊技状態に制御されることに対応して、有利開放フラグをオン状態にセットする(ステップS239)。
ステップS233にて確変確定フラグがオフである場合には(ステップS233;No)、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態に制御されることに対応して、確変中フラグをクリアすることによりオフ状態にするとともに(ステップS240)、確変カウンタをクリアすることにより、そのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS241)。ステップS237にて有利開放確定フラグがオフである場合や(ステップS237;No)、ステップS241の処理を実行した後には、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態に制御されること、あるいは確変遊技状態のうちの第1確変遊技状態に制御されることに対応して、有利開放フラグをクリアすることによりオフ状態にする(ステップS242)。ステップS239、S242の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS243)、大当り終了処理を終了する。
なお、ステップS240〜S242に相当する処理は、図36に示すステップS113の可変表示停止時処理にて実行されてもよい。すなわち、ステップS113の可変表示停止時処理において、CPU114は、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、確変確定フラグがオフであれば、確変中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS240に相当する処理)、確変カウンタのカウント値を「0」にするなどの初期化を行う(ステップS241に相当する処理)。また、CPU114は、有利開放確定フラグがオンであるか否かを判定する。そして、確変カウンタを初期化する処理を実行した後や、有利開放確定フラグがオフであると判定された場合には、有利開放フラグをクリアすることによりオフ状態にする(ステップS242に相当する処理)。これにより、例えば飾り図柄の可変表示結果が通常大当り組合せの確定飾り図柄や第1確変大当り組合せの確定飾り図柄となることなどにより、第2確変遊技状態が終了することを認識可能に表示した後に、第2確変遊技状態が終了するにもかかわらず第2確変遊技状態が継続する場合と同様に、例えば普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が通常遊技状態よりも向上する制御といった、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる制御が、続けて行われてしまうことを防止できる。
図43は、普通図柄プロセス処理として、図35のステップS49にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図43に示す普通図柄プロセス処理を開始すると、CPU114は、まず、例えばゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、遊技領域に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したか否かを判定する(ステップS121)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS121;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS122)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS121;No)、ステップS122の処理をスキップする。
ステップS122のゲート通過時処理では、普通図保留記憶部161Bが記憶している普通当り判定用の乱数値MR2を示す数値データの個数である普通図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普通図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球の通過による始動検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普通図保留記憶数が上限値未満であるときには、乱数回路113等により更新される普通当り判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出し、抽出した乱数値MR2を示す数値データを、普通図保留記憶部161Bにおける空エントリの先頭にセットする。
この後、CPU114は、遊技制御フラグ設定部163に設けられた普通図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS130〜S134の各処理を実行する。ステップS130の普通図柄通常処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理は、普通図保留記憶部161Bに格納された普通当り判定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて普通図柄表示装置20による普通図ゲームを開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS131の普通図柄判定処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理は、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定する処理などを含んでいる。ステップS132の普通図柄変動処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄の可変表示時間が経過するまで普通図柄表示装置20の点灯、点滅、発色などを制御して、普通図柄を変動させる。ステップS133の普通図柄停止処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示装置20における点灯動作などを制御して、普通図ゲームにおける表示結果を出力させる。そして、普通当りフラグがオンであれば普通図柄プロセスフラグの値を“4”に更新する一方で、普通当りフラグがオフであれば普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する。ステップS134の始動入賞口開閉処理は、普通図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この始動入賞口開閉処理は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を傾動制御することにより、始動入賞口を通常開放から拡大開放へと変化させるための設定を行う処理などを含んでいる。
図44は、図43のステップS131にて実行される普通図柄判定処理の一例を示すフローチャートである。図44に示す普通図柄判定処理において、CPU114は、まず、普通図保留記憶部161Bから保留番号「1」に対応して記憶されている普通当り判定用の乱数値MR2を示す数値データを読み出す(ステップS251)。この際には、普通図保留記憶数を1減算するとともに、普通図保留記憶部161Bにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR2を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS252)。
続いて、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS253)。このとき、有利開放フラグがオフであれば(ステップS253;No)、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図10(A)に示す通常開放時普通当り判定テーブル183を設定する(ステップS254)。他方、有利開放フラグがオンであれば(ステップS253;Yes)、普通図ゲームにおける表示結果を「当り」とするか否かを判定するために参照するテーブルとして、図10(B)に示す有利開放時普通当り判定テーブル184を設定する(ステップS255)。
ステップS254、S255の処理のいずれかを実行した後には、ステップS251にて読み出した普通当り判定用の乱数値MR2が普通当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、表示結果が「当り」となるか否かの判定を行う(ステップS256)。ステップS256にて乱数値MR2が普通当り判定値データと合致すれば(ステップS256;Yes)、遊技制御フラグ設定部163に設けられた普通当りフラグをオン状態にセットする(ステップS257)。他方、ステップS256にて乱数値MR2が普通当り判定値データに合致しなければ(ステップS256;No)、ステップS257の処理をスキップする。
この後、有利開放フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS258)。そして、有利開放フラグがオフであれば(ステップS258;No)、今回の普通図ゲームにおいて普通図柄の変動を開始してから表示結果を出力するまでの可変表示時間を、通常開放時に対応した所定時間(例えば30秒)に設定する(ステップS259)。これに対して、ステップS258にて有利開放フラグがオンであれば(ステップS258;Yes)、今回の普通図ゲームにおいて普通図柄の変動を開始してから表示結果を出力するまでの可変表示時間を、有利開放時に対応した所定時間(例えば5秒)に設定して、通常開放時に対応した可変表示時間とは異ならせる(ステップS260)。このとき、有利開放時に対応した所定時間が通常開放時に対応した所定時間よりも短くなるように設定することで、普通図ゲームにて普通図柄の変動が開始されてから表示結果が出力されるまでの時間が短くなる。これにより、有利開放時には通常開放時に比べて、普通図ゲームの実行中となって普通可変入賞球装置6の可動翼片が傾動制御されない期間が短くなり、有利開放時を通常開放時よりも遊技者にとって有利にさせることができる。ステップS259、S260の処理のいずれかを実行した後には、普通図柄プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS261)、普通図柄判定処理を終了する。
図45は、図43のステップS134にて実行される始動口開閉処理の一例を示すフローチャートである。図45に示す始動口開閉処理において、CPU114は、まず、遊技制御フラグ設定部163に設けられた開閉設定完了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS271)。なお、開閉設定完了フラグは、後述するステップS275の処理が実行されたときに、オン状態にセットされる。
ステップS271にて開閉設定完了フラグがオフである場合には(ステップS271;No)、有利開放フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS272)。このとき、有利開放フラグがオンであれば(ステップS272;Yes)、例えば普通可変入賞球装置6の可動翼片を駆動するソレノイド81に対応した出力ポートバッファに有利開放時に対応した所定の制御データを設定することなどにより、有利開放用の動作信号を送信するための設定を行う(ステップS273)。例えば、有利開放用の動作信号は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を所定期間(例えば0.5秒)ずつ2回にわたり傾動位置として、始動入賞口を拡大開放する動作信号であればよい。
ステップS272にて有利開放フラグがオフである場合には(ステップS272;No)、例えばソレノイド81に対応した出力ポートバッファに通常開放時に対応した所定の制御データを設定することなどにより、通常開放用の動作信号を送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、通常開放用の動作信号は、普通可変入賞球装置6の可動翼片を所定期間(例えば0.3秒)が経過するまで1回傾動位置として、始動入賞口を拡大開放する動作信号であればよい。このように、有利開放時には、通常開放時に比べて始動入賞口を拡大開放する期間や回数を増加させることにより、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなり、有利開放時を通常開放時よりも遊技者にとって有利にさせることができる。ステップS273、S274の処理のいずれかを実行した後には、開閉設定完了フラグをオン状態にセットしてから(ステップS275)、始動入賞口開閉処理を終了する。
ステップS271にて開閉設定完了フラグがオンである場合には(ステップS271;Yes)、普通可変入賞球装置6の可動翼片を傾動制御することで始動入賞口を開閉させる期間が終了したか否かを判定する(ステップS276)。このとき、始動入賞口を開閉させる期間が終了していなければ(ステップS276;No)、始動口開閉処理を終了する。他方、ステップS276にて始動入賞口を開閉させる期間が終了すれば(ステップS276;Yes)、開閉設定完了フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS277)、普通当りフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS278)、普通図柄プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS279)、始動口開閉処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板10から電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ120が起動し、CPU131が図46のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図46に示す演出制御メイン処理を開始すると、CPU131は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS61)、RAM133のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載された図示せぬCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。ここで、ステップS61の初期化処理では、RAM133の演出制御フラグ設定部に設けられた演出モードフラグをクリアして、その値を“0”に初期化しておく。続いて、CPU131は、図柄配列設定指令処理を実行する(ステップS62)。
図47は、図46のステップS62にて実行される図柄配列設定指令処理の一例を示すフローチャートである。この図柄配列設定指令処理では、まず、図48のフローチャートに示すような選択図柄読出指令処理を実行する(ステップS141)。図48に示す選択図柄読出指令処理を開始すると、CPU114は、選択図柄の読み出しを指令するために用いるテーブルとして、図20に示す選択図柄読出設定テーブル211をセットする(ステップS151)。このときには、RAM133の演出制御カウンタ設定部に設けられた読出設定カウンタをクリアして、そのカウント値である読出設定カウント値を「0」に初期化する(ステップS152)。そして、読出設定カウント値が「0」であることに対応した選択図柄読出設定テーブル211のテーブルデータを読み出すことにより、処理数の設定を行う(ステップS153)。
ステップS153の処理を実行した後、CPU131は、読出設定カウント値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS154)。このときには、ステップS154にて更新した読出設定カウント値に対応した選択図柄読出設定テーブル211のテーブルデータを読み出すことにより、CGROM142における画像データの読出位置を示す読出アドレスを特定する(ステップS155)。また、CPU131は、読出設定カウント値を、例えば1加算するなどして更新し(ステップS156)、更新後のカウント値に対応した選択図柄読出設定テーブル211のテーブルデータを読み出すことにより、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aとなる記憶領域にて選択図柄の画像データを一時記憶させる書込位置を示す書込アドレスを特定する(ステップS157)。さらに、CPU131は、読出設定カウント値を、例えば1加算するなどして更新し(ステップS158)、更新後のカウント値に対応した選択図柄読出設定テーブル211のテーブルデータを読み出すことにより、画像データ量を特定する(ステップS159)。こうして特定された読出アドレス、書込アドレス、転送データ量に基づき、CPU131は選択図柄読出コマンドを作成し、表示制御部121が備えるVDP141に対して送信する(ステップS160)。このときには、処理数を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS161)。
ステップS161の処理に続いて、ステップS161にて更新した処理数が、所定の終了判定値(例えば「0」)に達したか否かを判定する(ステップS162)。このとき、処理数が終了判定値に達していなければ(ステップS162;No)、ステップS154の処理に戻る。これに対して、処理数が終了判定値に達すれば(ステップS162;Yes)、読出設定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化してから(ステップS163)、選択図柄読出指令処理を終了する。
以上のように、図47のステップS141にて選択図柄読出指令処理を実行した後には、図49のフローチャートに示すような共通図柄読出指令処理を実行する(ステップS142)。図49に示す共通図柄読出指令処理を開始すると、CPU114は、共通図柄の読み出しを指令するために用いるテーブルとして、図21に示す共通図柄読出設定テーブル212をセットする(ステップS171)。このときには、RAM133の演出制御カウンタ設定部に設けられた読出設定カウンタをクリアして、そのカウント値である読出設定カウント値を「0」に初期化する(ステップS172)。そして、読出設定カウント値が「0」であることに対応した共通図柄読出設定テーブル212のテーブルデータを読み出すことにより、処理数の設定を行う(ステップS173)。
ステップS173の処理を実行した後、CPU131は、読出設定カウント値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS174)。このときには、ステップS174にて更新した読出設定カウント値に対応した共通図柄読出設定テーブル212のテーブルデータを読み出すことにより、CGROM142における画像データの読出位置を示す読出アドレスを特定する(ステップS175)。また、CPU131は、読出設定カウント値を、例えば1加算するなどして更新し(ステップS176)、更新後のカウント値に対応した共通図柄読出設定テーブル212のテーブルデータを読み出すことにより、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bとなる記憶領域にて共通図柄の画像データを一時記憶させる書込位置を示す書込アドレスを特定する(ステップS177)。さらに、CPU131は、読出設定カウント値を、例えば1加算するなどして更新し(ステップS178)、更新後のカウント値に対応した共通図柄読出設定テーブル212のテーブルデータを読み出すことにより、画像データ量を特定する(ステップS179)。こうして特定された読出アドレス、書込アドレス、転送データ量に基づき、CPU131は共通図柄読出コマンドを作成し、表示制御部121が備えるVDP141に対して送信する(ステップS180)。このときには、処理数を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS181)。
ステップS181の処理に続いて、ステップS181にて更新した処理数が、所定の終了判定値(例えば「0」)に達したか否かを判定する(ステップS182)。このとき、処理数が終了判定値に達していなければ(ステップS182;No)、ステップS174の処理に戻る。これに対して、処理数が終了判定値に達すれば(ステップS182;Yes)、読出設定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化してから(ステップS183)、共通図柄読出指令処理を終了する。
以上のように、図47のステップS142にて共通図柄読出指令処理を実行した後には、選択図柄のいずれかを飾り図柄の配列に設定するために用いるテーブルとして、図22に示す選択図柄配列設定テーブル221をセットする(ステップS143)。そして、演出モードフラグの値に基づき、ステップS143にてセットした選択図柄配列設定テーブル221を参照して、選択図柄データバッファ155Aにおけるアドレスを特定することにより、複数種類の選択図柄のうちから飾り図柄の配列に設定するものを特定する(ステップS144)。ここで、図46のステップS62における図柄配列設定指令処理でステップS144の処理が実行される際には、ステップS61の初期化処理により演出モードフラグの値が“0”に初期化されたままであることから、第1の演出モード#1に対応する選択図柄データバッファ155Aのアドレスが特定されることになる。こうして特定された選択図柄に基づき、CPU131は選択図柄設定コマンドを作成し、VDP141に対して送信した後に(ステップS145)、図柄配列設定指令処理を終了する。
図46のステップS62にて図柄配列設定指令処理を実行した後には、RAM133の演出制御フラグ設定部に設けられたタイマ割込みフラグを監視して、そのフラグがオンとなったか否かを判定する(ステップS63)。そして、タイマ割込みが発生せずにタイマ割込みフラグがオフである場合には(ステップS63;No)、タイマ割込みが発生するまでループ処理を実行する。他方、タイマ割込みの発生によりタイマ割込みフラグがオンとなった場合には(ステップS63;Yes)、そのフラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS64)、主基板11から送信された演出制御コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行する(ステップS65)。
ステップS65のコマンド解析処理に続いて、CPU131は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS66)。この演出制御プロセス処理では、パチンコ遊技機1における演出動作の進行状況に応じて、画像表示装置5の表示やスピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯動作などにより各種の演出を実行するための設定が行われる。そして、演出側乱数値更新処理が実行されることにより(ステップS67)、演出制御基板12の側にて乱数回路134等によりカウントされる各種の乱数値が更新される。ステップS67にて演出側乱数値更新処理を実行した後には、ステップS63の処理に戻る。
また、演出制御用マイクロコンピュータ120では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、CPU131は、自動的に割込み禁止状態に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生した割込みに対応して、CPU131は、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、演出制御用マイクロコンピュータ120が備える入出力ポート135に含まれる入力ポートのうちで、信号中継基板13を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM133の演出制御バッファ設定部に設けられた演出側受信コマンドバッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出側受信コマンドバッファに格納する。その後、CPU131は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
図50は、図46のステップS66にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図50に示す演出制御プロセス処理では、例えばRAM133の演出制御フラグ設定部に設けられた演出制御プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS190〜S195の各処理が実行される。
ステップS190の可変表示開始コマンド受信待ち処理は、演出制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始コマンド受信待ち処理は、主基板11からの可変表示開始コマンドを受信したか否かに基づいて画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS191の可変表示制御設定処理は、演出制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示制御設定処理は、特別図柄表示装置4による特図ゲームにて特別図柄が変動表示されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、例えば図23(A)に示すような演出制御パターンテーブル231に格納されている複数種類の演出制御パターンのうちから、可変表示パターンや表示結果の種類に対応するものを選択する処理などを含んでいる。
ステップS192の図柄可変表示中処理は、演出制御プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この処理において、CPU131は、RAM133の演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御タイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなどの演出制御データを読み出す。このとき読み出された演出制御データに従って、例えば画像表示装置5の表示制御や、スピーカ8L、8Rの音声出力制御、遊技効果ランプ9の点灯制御などといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御が行われる。そして、演出制御パターンから飾り図柄の可変表示の終了に対応した演出制御データが読み出されると、大当り開始コマンド受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値を演出制御タイマに設定する。この後、演出制御タイマのカウントダウン動作を開始するとともに、演出制御プロセスフラグの値を大当り開始待ち処理に対応した値である“3”に更新する。
ステップS193の大当り開始待ち処理は、演出制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この処理において、CPU131は、主基板11から送信された大当り開始コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り開始コマンドを受信した場合には、飾り図柄の可変表示結果が大当りであるとの判断に基づき、演出制御プロセスフラグの値を大当り演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、主基板11からの大当り開始コマンドを受信することなく、演出制御タイマがタイムアウトした場合には、飾り図柄の可変表示結果がハズレであるとの判断に基づき、演出制御プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS194の大当り演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この処理において、CPU131は、例えば画像表示装置5における表示動作を制御して大当り遊技状態に応じた画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作を制御して大当り遊技状態に応じた音声を出力させたり、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作を制御して大当り遊技状態に応じた点灯・消灯・点滅の動作をさせたりするといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行う。そして、大当り遊技状態において実行されるラウンド遊技が最終ラウンド(例えば第15ラウンド)の終了に達したことや、主基板11から送信される大当り終了コマンドを受信したことなどに対応して、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値である“5”に更新する。ステップS195の大当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了演出処理は、例えば画像表示装置5に画像を表示させたり、スピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点灯させたりすることにより、大当り遊技状態の終了を報知するための演出動作を制御する処理を含んでいる。
図51は、図50のステップS190にて実行される可変表示開始コマンド受信待ち処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示開始コマンド受信待ち処理において、CPU131は、まず、主基板11から送信される可変表示開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS291)。
ステップS291にて可変表示開始コマンドの受信がなければ(ステップS291;No)、RAM133の演出制御フラグ設定部に設けられたデモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS292)。ここで、デモ表示中フラグは、後述するステップS295の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS300、S303の処理のいずれかが実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS292にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS292;No)、所定のデモ表示待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS293)。ここで、デモ表示待ち時間は、表示結果がハズレとなる飾り図柄の可変表示が終了したタイミングや、大当り遊技状態の終了を報知するための演出動作が完了したタイミングから、デモンストレーション画像からなるデモ画面の表示を画像表示装置5にて開始させるまでの待機時間として予め設定された所定時間である。このとき、デモ表示待ち時間が経過していなければ(ステップS293;No)、そのまま可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
ステップS293にてデモ表示待ち時間が経過した旨の判定がなされた場合には(ステップS293;Yes)、CPU131がVDP141に対して所定の表示制御指令を送信するなどして、デモ画面表示を開始させるための設定を行う(ステップS294)。例えば、CPU131は、CGROM142に記憶されたデモ画面表示用の画像データにおける先頭アドレスを読出アドレスとし、画像表示装置5の画面上における左上端の座標に対応したVRAM155における描画用バッファ155Cあるいは表示用バッファ155Dのアドレスを書込アドレスとする画像要素表示コマンドを作成して、VDP141に対して送信する。こうしたデモ画面表示の開始設定により、画像表示装置5では、例えば図52に示すようなデモ画面の表示が行われ、遊技者に対して操作スイッチ40の操作を促す報知を行うことができる。
ステップS294での設定によりデモ画面表示が開始されることに対応して、デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS295)。また、このときには、図46のステップS62と同様にして、図柄配列設定指令処理を実行する(ステップS296)。これにより、画像表示装置5におけるデモ画面の表示開始という、遊技の進行状況に対応して予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、選択図柄や共通図柄の画像を表示するための画像要素データをCGROM142から読み出すようVDP141に指令し、読み出された画像要素データを用いて図柄配列データを作成させ、VRAM155における図柄配列データバッファ155Bに一時記憶させることができる。
ステップS292にてデモ表示中フラグがオンである場合や(ステップS292;Yes)、ステップS296の処理を実行した後には、所定の演出モード設定時指令処理を実行する(ステップS297)。これに続いて、所定のデモ表示期間が終了したか否かを判定する(ステップS298)。このとき、デモ表示期間が終了していれば(ステップS298;Yes)、デモ画面表示を終了させるための設定を行うとともに(ステップS299)、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。ステップS299では、例えばCPU131がVDP141に対して、画像表示装置5における表示を初期化させる表示制御指令を送信すればよい。他方、ステップS298にてデモ表示期間が終了していない旨の判定がなされたときには(ステップS298;No)、ステップS299、S300の処理をスキップして可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
また、ステップS291にて可変表示開始コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS291;Yes)、デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS301)。このとき、デモ表示中フラグがオンであれば(ステップS301;Yes)、デモ画面表示を終了させるための設定を行うとともに(ステップS302)、デモ表示中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS303)。他方、ステップS301にてデモ表示中フラグがオフである場合には(ステップS301;No)、ステップS302、S303の処理をスキップする。この後、演出制御プロセスフラグの値を、可変表示制御設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS304)、可変表示開始コマンド受信待ち処理を終了する。
図53は、図51のステップS297にて実行される演出モード設定時指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出モード設定時指令処理において、CPU131は、まず、操作スイッチ40からの検出信号である操作スイッチ信号がオン状態となっているか否かを判定する(ステップS901)。ここで、操作スイッチ信号は、操作スイッチ40が所定の操作(例えば押下操作)を検出したときに、オン状態となる。ステップS901にて操作スイッチ信号がオン状態であれば(ステップS901;Yes)、演出モードを切り替えるための設定を行う。すなわち、演出モードフラグの値が“0”となっているか否かを判定し(ステップS902)、演出モードフラグの値が“0”であれば(ステップS902;Yes)、“1”に更新する(ステップS903)。また、演出モードフラグの値が“0”以外であれば(ステップS902;No)、その値は“1”であるか否かを判定する(ステップS904)。そして、演出モードフラグの値が“1”であれば(ステップS904;Yes)、“2”に更新する一方(ステップS905)、“1”ではない場合には(ステップS904;No)、演出モードフラグの値は“2”であるとの判断に基づき、その値を“0”に更新する(ステップS906)。
ステップS903、S905、S906の処理のいずれかを実行した後には、図47のステップS143〜S145と同様の処理を実行して、複数種類の選択図柄のうちで、パチンコ遊技機1における演出状態に対応した図柄を飾り図柄の配列に設定するようVDP141に対する指令を行う。すなわち、CPU131は、選択図柄のいずれかを飾り図柄の配列に設定するために用いるテーブルとして、図22に示す選択図柄配列設定テーブル221をセットする(ステップS907)。そして、演出モードフラグの値に基づき、ステップS907にてセットした選択図柄配列設定テーブル221を参照して、選択図柄データバッファ155Aにおけるアドレスを特定することにより、飾り図柄の配列に設定する選択図柄を特定する(ステップS908)。こうして特定された選択図柄に基づき、CPU131は選択図柄設定コマンドを作成し、VDP141に対して送信した後に(ステップS909)、演出モード設定時指令処理を終了する。
図54及び図55は、図50のステップS191にて実行される可変表示制御設定処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示制御設定処理において、CPU131は、まず、例えばRAM133に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから表示結果の種類を特定し、特定された表示結果の種類は大当り(すなわち、「通常大当り」、「第1確変大当り」及び「第2確変大当り」のいずれか)であるか否かの判定を行う(図54のステップS321)。
ステップS321にて表示結果の種類が大当りではない場合には(ステップS321;No)、例えばRAM133に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから可変表示パターンを特定し、特定された可変表示パターンはリーチパターンであるか否かの判定を行う(ステップS322)。このとき、特定された可変表示パターンがリーチパターンであれば(ステップS322;Yes)、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS323)。
例えば、ステップS323の処理において、CPU131は、演出制御基板12の側にて更新される左確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている左確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5における「左」の可変表示部に導出表示する確定飾り図柄である左確定飾り図柄を決定する。また、左確定飾り図柄と同一の図柄番号である飾り図柄を、画像表示装置5における「右」の可変表示部に導出表示する確定飾り図柄である右確定飾り図柄とすることに決定し、左・右の確定飾り図柄とは異なる図柄番号の飾り図柄を、画像表示装置5における「中」の可変表示部に導出表示する確定飾り図柄である中確定飾り図柄に決定する。中確定飾り図柄を決定する処理の具体的な一例として、CPU131は、演出制御基板12の側にて更新される中確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている中確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、左確定飾り図柄の図柄番号に対する加算値を特定する。そして、このとき特定された加算値が「0」以外の値であれば、特定した加算値を左確定飾り図柄の図柄番号に加算することで、中確定飾り図柄を決定する。これに対して、特定された加算値が「0」であるときには、任意の値(例えば「1」)を左確定飾り図柄の図柄番号に加算することで、中確定飾り図柄を決定する。
ステップS322にて特定された可変表示パターンがリーチパターンではない場合(ステップS322;No)、その可変表示パターンは通常ハズレパターンであるとの判断に基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS324)。例えば、ステップS324の処理において、CPU131は、演出制御基板12の側にて更新される左確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている左確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、左確定飾り図柄を決定する。また、演出制御基板12の側にて更新される中確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている中確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、左確定飾り図柄の図柄番号に対する加算値を特定する。このとき特定された加算値を左確定飾り図柄の図柄番号に加算することにより、中確定飾り図柄を決定する。なお、加算値が飾り図柄の図柄番号における最大値である「9」よりも大きい場合には、加算値から「9」を差し引いた値を、中確定飾り図柄となる飾り図柄の図柄番号とすればよい。さらに、演出制御基板12の側にて更新される右確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている右確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、左確定飾り図柄の図柄番号に対する加算値を特定する。このとき特定された加算値を左確定飾り図柄の図柄番号に加算することにより、右確定飾り図柄を決定する。なお、右確定飾り図柄決定テーブルを参照することにより特定された加算値が「0」であるときには、任意の値(例えば「1」)を左確定飾り図柄の図柄番号に加算することで、右確定飾り図柄を決定すればよい。あるいは、右確定飾り図柄決定テーブルを参照することにより特定される加算値には「0」が含まれないように、右確定飾り図柄決定テーブルを構成するようにしてもよい。例えば、右確定飾り図柄決定テーブルは、右確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データと、加算値「1」〜「8」とを対応付ける設定データなどから構成されていればよい。
また、ステップS321にて表示結果の種類が大当りである場合には(ステップS321;Yes)、例えばRAM133に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから確変再抽選演出の有無を特定し、確変再抽選演出があるか否かを判定する(図55のステップS325)。このとき、確変再抽選演出がなければ(ステップS325;No)、表示結果の種類は通常大当りであるか否かを判定する(ステップS326)。ステップS325にて確変再抽選演出があると判定された場合や(ステップS325;Yes)、ステップS326にて表示結果の種類が通常大当りであると判定された場合には(ステップS326;Yes)、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS327)。例えば、ステップS327において、CPU131は、演出制御基板12の側にて更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている通常大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定する。
ステップS326にて表示結果の種類が通常大当りではないと判定された場合には(ステップS326;No)、例えばRAM133に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから有利開放再抽選演出の有無を特定し、有利開放再抽選演出があるか否かを判定する(ステップS328)。このとき、有利開放再抽選演出がなければ(ステップS328;No)、表示結果の種類は第1確変大当りであるか否かを判定する(ステップS329)。ステップS328にて有利開放再抽選演出があると判定された場合や(ステップS328;Yes)、ステップS329にて表示結果の種類が第1確変大当りであると判定された場合には(ステップS329;Yes)、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示結果として、第1確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS330)。例えば、ステップS330において、CPU131は、演出制御基板12の側にて更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている第1確変大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、第1確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定する。
ステップS329にて表示結果の種類が第1確変大当りではないと判定された場合には(ステップS329;No)、第2確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS331)。例えば、ステップS331において、CPU131は、演出制御基板12の側にて更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132などに予め格納されている第2確変大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、第2確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定する。
図54に示すステップS323、S324の処理と、図55に示すステップS327、S330、S331の処理のいずれかを実行した後には、例えば決定した確定飾り図柄を特定可能とするデータをRAM133に設けられた確定飾り図柄記憶部に記憶させることなどにより、確定飾り図柄をセーブする(図54のステップS332)。続いて、演出制御パターンの決定を行う(ステップS333)。例えば、ステップS333において、CPU131は、RAM133に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから特定された可変表示パターンに対応する演出制御パターンを、図23(A)に示すような演出制御パターンテーブル231に格納された複数種類の演出制御パターンのうちから選択して、飾り図柄の可変表示中における演出動作を制御するためのパターンに決定する。このとき、CPU131は、演出モードフラグの値が“0”〜“2”のいずれであるかの判定を行い、“0”である場合には第1の演出モード#1に対応して図23(B)に示す演出制御パターンテーブル231Aを用いて演出制御パターンの選択を行う。これに対して、演出モードフラグの値が“1”である場合には第2の演出モード#2に対応して図23(B)に示す演出制御パターンテーブル231Bを用いて演出制御パターンの選択を行う。また、演出モードフラグの値が“2”である場合には第3の演出モード#3に対応して図23(B)に示す演出制御パターンテーブル231Cを用いて演出制御パターンの選択を行う。
ステップS333の処理に続いて、演出制御パターンに対応するタイマ初期値を演出制御タイマに設定する(ステップS334)。例えば、ステップS334の処理では、CPU131が図24に示すような演出制御パターンの先頭領域に示される演出制御タイマ設定値を特定し、特定されたタイマ設定値を演出制御タイマにおけるタイマ初期値として設定すればよい。続いて、CPU131は、例えば演出制御パターンから読み出した演出制御データに基づき、入出力ポート135に含まれる出力ポートから表示制御部121に対して所定の表示制御指令となる制御信号を送出するなどといった、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS335)。このときには、音制御部122に対して音声制御指令を送出することや、ランプ制御部123に対してランプ制御指令を送出することなどにより、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作や、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作などといった、各種の演出動作の制御も行われる。その後、演出制御プロセスフラグの値を図柄可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS336)、可変表示制御設定処理を終了する。
図56は、図50のステップS192にて実行される図柄可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。この図柄可変表示中処理において、CPU131は、まず、演出制御タイマにおける値である演出制御タイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS351)。そして、ステップS351にて更新された演出制御タイマ値が、例えば図24に示すような演出制御パターンに含まれる演出制御タイマ判定値#1、#2、…、#nのいずれかと合致するか否かを判定する(ステップS352)。このとき、タイマ判定値のいずれかと合致すれば(ステップS352;Yes)、その合致すると判定された判定値に対応して演出制御パターンに格納されている表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データといった、各種制御データを読み出す(ステップS353)。そして、ステップS353にて読み出された表示制御データに基づき、画像表示装置5における表示の更新タイミングであるか否かを判定する(ステップS354)。
ステップS354にて表示の更新タイミングであれば(ステップS354;Yes)、所定の表示更新指令処理を実行する(ステップS355)。これに対して、表示の更新タイミングではない場合には(ステップS354;No)、ステップS355の処理をスキップする。続いて、ステップS353での読出データに対応する音声やランプの制御指令を送出する(ステップS356)。
ステップS352にて演出制御タイマ判定値#1、#2、…、#nのいずれとも合致しない旨の判定がなされた場合や(ステップS352;No)、ステップS356の処理を実行した後には、例えばステップS353での読出データが所定の終了コードであるか否かを判定することや、あるいはステップS351にて更新された演出制御タイマ値が所定値(例えば「0」)に達したか否かを判定することなどにより、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS357)。このとき、可変表示の終了タイミングではなければ(ステップS357;No)、図柄可変表示中処理を終了する。
ステップS357にて可変表示の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS357;Yes)、例えばRAM133の演出制御カウンタ設定部に設けられた可変表示回数カウンタの値である可変表示回数カウント値を、1加算するなどして更新する(ステップS358)。続いて、ステップS358にて更新した可変表示回数カウント値が、所定の図柄配列設定判定値(例えば「100」)に達したか否かを判定する(ステップS359)。
ステップS359にて図柄配列設定判定値に達していれば(ステップS359;Yes)、図46のステップS62などと同様にして、図柄配列設定指令処理を実行する(ステップS360)。これにより、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示回数が図柄配列設定判定値に達したという、遊技の進行状況に対応して予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、選択図柄の画像を表示するための第1識別情報画像データや共通図柄の画像を表示するための第2識別情報画像データをCGROM142から読み出すようVDP141に指令し、読み出された画像データを用いて図柄配列データを作成させ、VRAM155における図柄配列データバッファ155Bに一時記憶させることができる。このときには、可変表示回数カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に設定するなどの初期化を行う(ステップS361)。ステップS359にて図柄配列設定判定値に達していない場合には(ステップS359;No)、ステップS360、S361の処理をスキップする。
この後、所定の大当り開始コマンド受信待機用初期値を演出制御タイマに設定し(ステップS362)、演出制御プロセスフラグを大当り開始待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS363)、図柄可変表示中処理を終了する。
図57は、図56のステップS355にて実行される表示更新指令処理の一例を示すフローチャートである。この表示更新指令処理において、CPU131は、まず、飾り図柄の可変表示における表示態様がリーチとなるリーチ表示期間であるか否かを判定する(ステップS691)。例えば、ステップS691において、CPU131は、図56のステップS353での読出データがリーチ演出に対応した制御データであるか否かを判定することや、あるいは図56のステップS351にて更新された演出制御タイマ値がリーチ演出の実行期間に対応した所定値となっているか否かを判定することなどにより、リーチ表示期間であるか否かを判定すればよい。
ステップS691にてリーチ表示期間である場合には(ステップS691;Yes)、例えばRAM133の可変表示パターン格納部の記憶データ、あるいは図56のステップS353での読出データなどに基づき、飾り図柄の可変表示パターンが、リーチパターンとなるパターンのうちで可変表示パターンA(リーチ)であるか否かを判定する(ステップS692)。このとき、可変表示パターンA(リーチ)であれば(ステップS692;Yes)、所定のアルファテスト表示用指令処理を実行する(ステップS693)。
ステップS692にて可変表示パターンA(リーチ)ではない場合には(ステップS692;No)、飾り図柄の可変表示パターンが、リーチパターンとなるパターンのうちで可変表示パターンB(リーチ)であるか否かを判定する(ステップS694)。このとき、可変表示パターンB(リーチ)であれば(ステップS694;Yes)、所定のアルファ合成表示用指令処理を実行する(ステップS695)。
ステップS691にてリーチ表示期間ではない場合や(ステップS691;No)、ステップS694にて可変表示パターンB(リーチ)ではない場合(ステップS694;No)、あるいはステップS693、S695の処理のいずれかを実行した後には、所定の各種更新対象指令処理を実行する(ステップS696)。
図58は、図57のステップS693にて実行されるアルファテスト表示用指令処理の一例を示すフローチャートである。このアルファテスト表示用指令処理において、CPU131は、まず、今回の表示対象となる飾り図柄を特定する(ステップS701)。例えば、ステップS701において、CPU131は、演出制御パターンから読み出した表示制御データや、今回の可変表示における確定飾り図柄、演出制御タイマ値に基づいて特定される飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間などから、ステップS701の処理が実行されたタイミングにて表示対象となる飾り図柄を特定すればよい。
続いて、CPU131は、ステップS701にて特定された飾り図柄を、ステップS701の処理を前回実行した際に表示対象とした飾り図柄と比較する(ステップS702)。そして、このときの比較結果から、表示対象となる飾り図柄に変更があったか否かを判定する(ステップS703)。なお、飾り図柄の可変表示が開始された後、ステップS701の処理が1回目に実行された場合には、前回に表示対象とした飾り図柄がないことから、表示対象となる飾り図柄に変更があった旨の判定がなされるようにすればよい。
ステップS703にて表示対象となる飾り図柄に変更があった場合には(ステップS703;Yes)、例えば処理数を「0」に設定するなどといった、処理数の初期設定を行う(ステップS704)。続いて、ステップS701にて特定した表示対象となる飾り図柄と対応付けられたアルファ値分布設定データを、ROM132から読み出す(ステップS705)。そして、ステップS701にて特定した表示対象の飾り図柄と、ステップS705にて読み出したアルファ値分布設定データとに基づき、アルファ値分布設定コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS706)。
ステップS703にて表示対象となる飾り図柄に変更がない場合には(ステップS703;No)、処理数を復帰させるための設定を行う(ステップS707)。例えば、ステップS707の処理では、図58のフローチャートに示すアルファテスト表示用指令処理が前回実行された際にステップS711にて退避された処理数を、RAM133の所定領域から読み出すことなどにより復帰させる。続いて、ステップS707にて復帰させた処理数を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS708)。
ステップS706、S708の処理のいずれかを実行した後には、処理数に対応して、図59に示すようにアルファ参照値と比較関数とを決定する(ステップS709)。こうして決定されたアルファ参照値と、比較関数とに基づき、テスト実行コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS710)。この後、表示対象の飾り図柄と処理数を、例えばRAM133の所定領域に記憶させてから(ステップS711)、アルファテスト表示用指令処理を終了する。
図60は、図57のステップS695にて実行されるアルファ合成表示用指令処理の一例を示すフローチャートである。このアルファ合成表示用指令処理において、CPU131は、まず、RAM133の演出制御フラグ設定部に設けられた合成中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS721)。ここで、合成中フラグは、後述するステップS723の処理にてオン状態にセットされる一方、ステップS731の処理にてクリアされてオフ状態となる。
ステップS721にて合成中フラグがオフである場合には(ステップS721;No)、RAM133の演出制御タイマ設定部に設けられた経過時間タイマにタイマ初期値「0」を設定するなどして、経過時間タイマによる合成開始タイミングからの経過時間の計測をスタートさせる(ステップS722)。このときには、合成中フラグをオン状態にセットする(ステップS723)。ステップS721にて合成中フラグがオンである場合には(ステップS721;Yes)、経過時間タイマにおけるタイマ値である経過時間タイマ値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS724)。
ステップS723、S724の処理のいずれかを実行した後には、経過時間タイマ値が最大値である「200」よりも大きくなったか否かを判定する(ステップS725)。このとき、経過時間タイマ値が「200」よりも大きければ(ステップS725;Yes)、経過時間タイマをリセットしてタイマ初期値「0」に設定する(ステップS726)。これに対して、経過時間タイマ値が「200」以下であれば(ステップS725;No)、ステップS726の処理をスキップする。
この後、CPU131は、演出制御パターンから読み出した表示制御データや、経過時間タイマ値などに基づき、アルファ合成の種類が第1及び第2アルファ合成のいずれであるかを判定する(ステップS727)。ここで、第1アルファ合成では、連続する2つの飾り図柄のうち、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)の画像をフェードアウトさせて行くと共に、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)の画像をフェードインさせて行く合成画像を生成する。他方、第2アルファ合成では、連続する2つの飾り図柄のうち、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)の画像をフェードインさせて行くと共に、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)の画像をフェードアウトさせて行く合成画像を生成する。
例えば、ステップS727の処理において、CPU131は、演出制御タイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した表示制御データから、初期合成期間であるか、煽り合成期間であるか、最終合成期間であるかの判定を行う。ここで、初期合成期間は、合成開始タイミングから煽り合成の開始タイミングまでの期間である。煽り合成期間は、煽り合成の開始タイミングから最終合成の開始タイミングまでの期間である。最終合成期間は、最終合成の開始タイミングから合成終了タイミングまでの期間である。
そして、CPU131が初期合成期間であると判定した場合には、経過時間タイマ値が「100」以下であるか否かを判定し、「100」以下であればアルファ合成の種類を第1アルファ合成とする一方、「100」よりも大きければアルファ合成の種類を第2アルファ合成とする。また、CPU131が煽り合成期間であると判定した場合には、経過時間タイマ値が「20」以上「81」以下または「120」以上「181」以下の範囲内であるか否かを判定する。経過時間タイマ値がこの範囲内にない場合は、煽り合成が不能な期間であるとして、初期合成期間と同様にして、アルファ合成の種類を決定する。これに対して、経過時間タイマ値が上記の範囲内にある場合には、煽り合成が可能な期間であるとして、経過時間タイマ値が「181」であるか否かを判定し、「181」であれば経過時間タイマ値を「20」に設定する。また、経過時間タイマ値が「181」ではない場合には、さらに経過時間タイマ値が「81」であるか否かを判定し、「81」であれば経過時間タイマ値を「120」に設定する。この後、経過時間タイマ値が「20」以上「80」以下の範囲内であるか否かを判定し、この範囲内であればアルファ合成の種類を第1アルファ合成とする一方、この範囲内になければアルファ合成の種類を第2アルファ合成とする。
さらに、CPU131が最終合成期間であると判定した場合には、画像表示装置5における「中」の可変表示部における確定飾り図柄が、表示順において後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)であるか、表示順において先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)であるかの判定を行う。そして、後順の飾り図柄が確定飾り図柄である場合には、アルファ合成の種類を第1アルファ合成とする一方、先順の飾り図柄が確定飾り図柄である場合には、アルファ合成の種類を第2アルファ合成とする。
ステップS727にてアルファ合成の種類が第1アルファ合成である場合には(ステップS727;第1)、所定の第1アルファ合成指令処理を実行する(ステップS728)。これに対して、アルファ合成の種類が第2アルファ合成である場合には(ステップS727;第2)、所定の第2アルファ合成指令処理を実行する(ステップS729)。この後、演出制御タイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した表示制御データなどに基づき、合成終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS730)。そして、合成終了タイミングであれば(ステップS730;Yes)、合成中フラグをクリアしてから(ステップS731)、アルファ合成表示用指令処理を終了する。これに対して、合成終了タイミングでなければ(ステップS730;No)、ステップS731の処理をスキップして、アルファ合成表示用指令処理を終了する。
図61は、図60のステップS728にて実行される第1アルファ合成指令処理の一例を示すフローチャートである。この第1アルファ合成指令処理において、CPU131は、まず、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)に対して用いるブレンド率データを読み出すためのテーブルとして、図25(A)に示すブレンド率Aテーブル241Aを設定するととともに、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)に対して用いるブレンド率データを読み出すためのテーブルとして、図25(B)に示すブレンド率Bテーブル241Bを設定する(ステップS801)。また、CPU131は、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)に対して用いる拡大率データを読み出すためのテーブルとして、図26(A)に示す拡大率Aテーブル242Aを設定するとともに、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)に対して用いる拡大率データを読み出すためのテーブルとして、図26(B)に示す拡大率Bテーブル242Bを設定する(ステップS802)。
続いて、CPU131は、経過時間タイマ値が「100」以下であるか否かを判定し(ステップS803)、「100」以下であるときには(ステップS803;Yes)、このタイマ値に対応するブレンド率データと拡大率データとを、ステップS801、S802にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルとからそれぞれ読み出す(ステップS804)。例えば、経過時間タイマ値が「0」であれば、ブレンド率Aテーブル241A、ブレンド率Bテーブル241Bにおいて経過時間「T0」と対応付けられているブレンド率を示すブレンド率データや、拡大率Aテーブル242A、拡大率Bテーブル242Bにおいて経過時間「T0」と対応付けられている拡大率を示す拡大率データを読み出す。
ステップS803にて、経過時間タイマ値が「100」より大きいときには(ステップS803;No)、前回までの処理とブレンド率、拡大率の向上或いは低下方向が同一か否かを判別する(ステップS805)。このとき、CPU131は、例えば演出制御タイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した表示制御データなどにより、前回までの処理と今回の処理におけるブレンド率や拡大率の向上或いは低下方向を特定し、双方の処理における方向が同一か否かを判別すればよい。そして、方向が同一であれば(ステップS805;Yes)、経過時間タイマ値から「100」を減算した値に対応するブレンド率データと拡大率データとを、ステップS801、S802にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルとからそれぞれ読み出す(ステップS806)。具体的には、経過時間タイマ値が「100」を超えて「101」となった場合、ステップS801、S802にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルからは、経過時間「T1」と対応付けられているブレンド率や拡大率を示すデータが読み出され、その後、経過時間「T2」、「T3」、…に対応するブレンド率や拡大率を示すデータが順次読み出されて行く。これにより、連続する2つの飾り図柄のうち、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)の画像が完全にフェードアウトして、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)の画像のみが表示されるようになった後、表示順が後の飾り図柄が消去されて表示順が先の飾り図柄が再び現れ、次第にフェードアウトして行きながら、消去された表示順が後の飾り図柄がフェードインして行くように、合成画像が生成されることになる。
ステップS805にて前回までの処理とブレンド率、拡大率の向上或いは低下方向が異なっているときには(ステップS805;No)、「200」から経過時間タイマ値を減算した値に対応するブレンド率データと拡大率データとを、ステップS801、S802にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルとからそれぞれ読み出す(ステップS807)。具体的には、経過時間タイマ値が「100」を超えて「101」となった場合、ステップS801、S802にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルからは、経過時間「T99」に対応するブレンド率や拡大率を示すデータが読み出され、その後、経過時間「T98」、「T97」、…に対応するブレンド率や拡大率を示すデータが順次読み出されて行く。これにより、連続する2つの飾り図柄のうち、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)の画像が完全にフェードアウトして、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)の画像のみが表示されるようになった後、ステップS806の場合とは反対に、表示順が先の飾り図柄がフェードインして行きながら、表示順が後の飾り図柄がフェードアウトして行くように、合成画像が生成されることになる。
ステップS804、S806、S807の処理のいずれかにて読み出されたブレンド率データや拡大率データに基づき、アルファ合成コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS808)。こうして、第1アルファ合成指令処理が終了する。
図62は、図60のステップS729にて実行される第2アルファ合成指令処理の一例を示すフローチャートである。この第2アルファ合成指令処理において、CPU131は、まず、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)に対して用いるブレンド率データを読み出すためのテーブルとして、図25(B)に示すブレンド率Bテーブル241Bを設定するととともに、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)に対して用いるブレンド率データを読み出すためのテーブルとして、図25(A)に示すブレンド率Aテーブル241Aを設定する(ステップS821)。また、CPU131は、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)に対して用いる拡大率データを読み出すためのテーブルとして、図26(B)に示す拡大率Bテーブル242Bを設定するとともに、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)に対して用いる拡大率データを読み出すためのテーブルとして、図26(A)に示す拡大率Aテーブル242Aを設定する(ステップS822)。
続いて、CPU131は、経過時間タイマ値が「100」以下であるか否かを判定し(ステップS823)、「100」以下であるときには(ステップS823;Yes)、このタイマ値に対応するブレンド率データと拡大率データとを、ステップS821、S822にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルとからそれぞれ読み出す(ステップS824)。例えば、経過時間タイマ値が「0」であれば、ブレンド率Aテーブル241A、ブレンド率Bテーブル241Bにおいて経過時間「T0」と対応付けられているブレンド率を示すブレンド率データや、拡大率Aテーブル242A、拡大率Bテーブル242Bにおいて経過時間「T0」と対応付けられている拡大率を示す拡大率データを読み出す。
ステップS823にて、経過時間タイマ値が「100」より大きいときには(ステップS823;No)、前回までの処理とブレンド率、拡大率の向上或いは低下方向が同一か否かを判別し(ステップS825)、方向が同一であれば(ステップS825;Yes)、経過時間タイマ値から「100」を減算した値に対応するブレンド率データと拡大率データとを、ステップS821、S822にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルとからそれぞれ読み出す(ステップS826)。具体的には、経過時間タイマ値が「100」を超えて「101」となった場合、ステップS821、S822にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルからは、経過時間「T1」と対応付けられているブレンド率や拡大率を示すデータが読み出され、その後、経過時間「T2」、「T3」、…に対応するブレンド率や拡大率を示すデータが順次読み出されて行く。これにより、連続する2つの飾り図柄のうち、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)の画像が完全にフェードアウトして、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)の画像のみが表示されるようになった後、表示順が先の飾り図柄が消去されて表示順が後の飾り図柄が再び現れ、次第にフェードアウトして行きながら、消去された表示順が先の飾り図柄がフェードインして行くように、合成画像が生成されることになる。
ステップS825にて前回までの処理とブレンド率、拡大率の向上或いは低下方向が異なっているときには(ステップS825;No)、「200」から経過時間タイマ値を減算した値に対応するブレンド率データと拡大率データとを、ステップS821、S822にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルとからそれぞれ読み出す(ステップS827)。具体的には、経過時間タイマ値が「100」を超えて「101」となった場合、ステップS821、S822にて設定したブレンド率テーブルと拡大率テーブルからは、経過時間「T99」に対応するブレンド率や拡大率を示すデータが読み出され、その後、経過時間「T98」、「T97」、…に対応するブレンド率や拡大率を示すデータが順次読み出されて行く。これにより、連続する2つの飾り図柄のうち、表示順が後の飾り図柄(例えば「7」を示す飾り図柄)の画像が完全にフェードアウトして、表示順が先の飾り図柄(例えば「6」を示す飾り図柄)の画像のみが表示されるようになった後、ステップS826の場合とは反対に、表示順が後の飾り図柄がフェードインして行きながら、表示順が先の飾り図柄がフェードアウトして行くように、合成画像が生成されることになる。
ステップS824、S826、S827の処理のいずれかにて読み出されたブレンド率データや拡大率データに基づき、アルファ合成コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS828)。こうして、第2アルファ合成指令処理が終了する。
図63は、図57のステップS696にて実行される各種更新対象指令処理の一例を示すフローチャートである。この各種更新対象指令処理において、CPU131は、まず、例えば演出制御タイマ値に対応して演出制御パターンから読み出した表示制御データなどから、表示を更新する対象となる画像要素を特定する(ステップS741)。続いて、例えば演出制御パターンから読み出した表示制御データなどから、CGROM142またはVRAM155の図柄配列データバッファ155Bに含まれる画像要素データの読出アドレスを特定する(ステップS742)。また、例えば演出制御パターンから読み出した表示制御データなどから、画像要素の表示位置(表示座標)に対応したVRAM155の描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込アドレスを特定する(ステップS743)。さらに、更新対象となる画像要素を示す画像要素データのデータ量を特定する(ステップS744)。その後、ステップS742〜S744にて特定した画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量に基づき、画像要素表示コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS745)。
この後、全ての更新対象となる画像要素についての指令が完了したか否かを判定する(ステップS746)。そして、指令が完了していなければ(ステップS746;No)、ステップS741の処理に戻る。これに対して、全ての更新対象となる画像要素についての指令が完了すれば(ステップS746;Yes)、各種更新対象指令処理を終了する。
図64は、図50のステップS194にて実行される大当り演出処理の一例を示すフローチャートである。この大当り演出処理において、CPU131は、まず、主基板11から送信される大当りラウンド数通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS371)。このとき、大当りラウンド数通知コマンドの受信があれば(ステップS371;Yes)、例えば大当りラウンド数に対応した演出制御パターンから読み出した各種制御データに基づき表示制御指令、音声制御指令、ランプ制御指令を送出することなどといった、大当りラウンド数に対応して演出動作を制御するための設定を行う(ステップS372)。ステップS371にて大当りラウンド数通知コマンドの受信がなければ(ステップS371;No)、ステップS372の処理をスキップする。
続いて、主基板11から送信される大当り終了コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS373)。そして、大当り終了コマンドの受信があれば(ステップS373;Yes)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値である“5”に更新してから(ステップS374)、大当り演出処理を終了する。ステップS373にて大当り終了コマンドの受信がなければ(ステップS373;No)、確変再抽選演出制御処理を実行するとともに(ステップS375)、有利開放再抽選演出制御処理を実行してから(ステップS376)、大当り演出処理を終了する。
図65は、図64のステップS375にて実行される確変再抽選演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図65に示す確変再抽選演出制御処理を開始すると、CPU131は、まず、例えばRAM133に設けられた可変表示パターン格納部の記憶データなどから確変再抽選演出の有無を特定し、確変再抽選演出があるか否かを判定する(ステップS451)。このとき、確変再抽選演出がないと判定されれば(ステップS451;No)、そのまま確変再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS451にて確変再抽選演出があると判定された場合には(ステップS451;Yes)、RAM133の演出制御フラグ設定部に設けられた確変再抽選演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS452)。ここで、確変再抽選演出中フラグは、後述するステップS456の処理にてオン状態にセットされ、ステップS459の処理にてクリアされてオフ状態となる。ステップS452にて確変再抽選演出中フラグがオフであれば(ステップS452;No)、予め定められた確変再抽選演出における演出開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS453)。例えば、主基板11から送信された大当りラウンド数通知コマンドが大当り遊技状態における最初のラウンド(例えば第1ラウンド)を示していることに対応して、確変再抽選演出における演出開始タイミングとなった旨の判定がなされればよい。
ステップS453にて確変再抽選演出における演出開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS453;No)、確変再抽選演出制御処理を終了する。これに対して、ステップS453にて確変再抽選演出における演出開始タイミングであると判定された場合には(ステップS453;Yes)、確変再抽選演出における演出態様を、例えば予め用意された複数種類のいずれかに決定する(ステップS454)。一例として、ステップS454では、CPU131が乱数回路134等により更新される演出態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている確変再抽選演出態様決定テーブルを参照することなどにより、確変再抽選演出における演出動作の態様を決定する。
また、ステップS454では、例えば表示結果格納部の記憶データから可変表示結果の種類が通常大当り、第1確変大当り及び第2確変大当りのいずれであるかの判定を行う。そして、可変表示結果の種類が通常大当りである場合には、通常図柄のうちから、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。例えば、CPU131は、乱数回路134等により更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている通常大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、通常図柄のうちのいずれかを確変再抽選演出における再抽選結果として導出表示する飾り図柄に決定する。
これに対して、可変表示結果の種類が第1確変大当りである場合には、第1確変図柄のうちから、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。例えば、CPU131は、乱数回路134等により更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている第1確変大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、第1確変図柄のうちのいずれかを確変再抽選演出における再抽選結果として導出表示する飾り図柄に決定する。さらに、可変表示結果の種類が第2確変大当りである場合には、例えば表示結果格納部の記憶データなどから有利開放再抽選演出の有無を特定し、有利開放再抽選演出があるか否かを判定する。このとき、有利開放再抽選演出があれば、可変表示結果の種類が第1確変大当りである場合と同様に、第1確変図柄のうちから、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。他方、有利開放再抽選演出がなければ、第2確変図柄のうちから、確変再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。例えば、CPU131は、乱数回路134等により更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている第2確変大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、第2確変図柄のうちのいずれかを確変再抽選演出における再抽選結果として導出表示する飾り図柄に決定する。
ステップS454の処理を実行した後には、ステップS454にて決定された演出態様に応じて各種の演出動作を制御するための設定が行われる(ステップS455)。例えば、ステップS455の処理では、ステップS454にて決定された演出動作の態様に対応する演出制御パターンの先頭領域に示される演出制御タイマ設定値を、演出制御タイマにおけるタイマ初期値として設定する。また、この演出制御パターンから読み出した各種制御データに基づき表示制御指令、音声制御指令、ランプ制御指令などを送出すればよい。この後、確変再抽選演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS456)、確変再抽選演出制御処理を終了する。
また、ステップS452にて確変再抽選演出中フラグがオンである場合には(ステップS452;Yes)、演出制御タイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS457)。こうして更新された演出制御タイマ値が演出終了基準値(例えば「0」)と合致するか否かを判定し(ステップS458)、演出終了基準値と合致すれば(ステップS458;Yes)、確変再抽選演出中フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS459)、確変再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS458にて演出制御タイマ値が演出終了基準値と合致しなければ(ステップS458;No)、確変再抽選演出の実行中における各種の演出動作を制御するための設定を行う(ステップS460)。例えば、CPU131は、演出制御タイマ値が演出制御パターンに設定された演出制御タイマ判定値のいずれかと合致するか否かを判定する。このとき、演出制御タイマ判定値と合致した場合には、その合致した演出制御タイマ判定値と対応付けられた各種制御データを読み出す。こうして読み出された制御データに基づき、CPU131は、表示制御指令、音声制御指令、ランプ制御指令などを送出すればよい。これにより、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を制御することができる。
図66は、図64のステップS376にて実行される有利開放再抽選演出制御処理の一例を示すフローチャートである。図66に示す有利開放再抽選演出制御処理を開始すると、CPU131は、まず、例えばRAM133に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから有利開放再抽選演出の有無を特定し、有利開放再抽選演出があるか否かを判定する(ステップS471)。このとき、有利開放再抽選演出がないと判定されれば(ステップS471;No)、そのまま有利開放再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS471にて有利開放再抽選演出があると判定された場合には(ステップS471;Yes)、RAM133の演出制御フラグ設定部に設けられた有利開放再抽選演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS472)。ここで、有利開放再抽選演出中フラグは、後述するステップS476の処理にてオン状態にセットされ、ステップS479の処理にてクリアされてオフ状態となる。ステップS472にて有利開放再抽選演出中フラグがオフであれば(ステップS472;No)、予め定められた有利開放再抽選演出における演出開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS473)。例えば、主基板11から送信された大当りラウンド数通知コマンドが大当り遊技状態における最終のラウンド(例えば第15ラウンド)を示していることに対応して、有利開放再抽選演出における演出開始タイミングとなった旨の判定がなされればよい。
ステップS473にて有利開放再抽選演出における演出開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS473;No)、有利開放再抽選演出制御処理を終了する。これに対して、ステップS473にて有利開放再抽選演出における演出開始タイミングであると判定された場合には(ステップS473;Yes)、有利開放再抽選演出における演出態様を、例えば予め用意された複数種類のいずれかに決定する(ステップS474)。一例として、ステップS474では、CPU131が乱数回路134等により更新される演出態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている有利開放再抽選演出態様決定テーブルを参照することなどにより、有利開放再抽選演出における演出動作の態様を決定する。
また、ステップS474では、例えば表示結果格納部の記憶データから可変表示結果の種類が通常大当り、第1確変大当り及び第2確変大当りのいずれであるかの判定を行う。そして、可変表示結果の種類が通常大当りである場合には、通常図柄のうちから、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。例えば、CPU131は、乱数回路134等により更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている通常大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、通常図柄のうちのいずれかを有利開放再抽選演出における再抽選結果として導出表示する飾り図柄に決定する。
これに対して、可変表示結果の種類が第1確変大当りである場合には、第1確変図柄のうちから、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。例えば、CPU131は、乱数回路134等により更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている第1確変大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、第1確変図柄のうちのいずれかを有利開放再抽選演出における再抽選結果として導出表示する飾り図柄に決定する。
さらに、可変表示結果の種類が第2確変大当りのいずれかである場合には、第2確変図柄のうちから、有利開放再抽選演出の実行結果として画像表示装置5に導出表示する飾り図柄を決定する。例えば、CPU131は、乱数回路134等により更新される大当り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM132等に予め格納されている第2確変大当り図柄決定テーブルを参照することなどにより、第2確変図柄のうちのいずれかを有利開放再抽選演出における再抽選結果として導出表示する飾り図柄に決定する。
ステップS474の処理を実行した後には、ステップS474にて決定された演出態様に応じて各種の演出動作を制御するための設定が行われる(ステップS475)。例えば、ステップS475の処理では、ステップS474にて決定された演出動作の態様に対応する演出制御パターンの先頭領域に示される演出制御タイマ設定値を、演出制御タイマにおけるタイマ初期値として設定する。また、この演出制御パターンから読み出した各種制御データに基づき表示制御指令、音声制御指令、ランプ制御指令などを送出すればよい。この後、有利開放再抽選演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS476)、有利開放再抽選演出制御処理を終了する。
また、ステップS472にて有利開放再抽選演出中フラグがオンである場合には(ステップS472;Yes)、演出制御タイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS477)。こうして更新された演出制御タイマ値が演出終了基準値(例えば「0」)と合致するか否かを判定し(ステップS478)、演出終了基準値と合致すれば(ステップS478;Yes)、有利開放再抽選演出中フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップS479)、有利開放再抽選演出制御処理を終了する。
ステップS478にて演出制御タイマ値が演出終了基準値と合致しなければ、有利開放再抽選演出の実行中における各種の演出動作を制御するための設定を行う(ステップS480)。例えば、CPU131は、演出制御タイマ値が演出制御パターンに設定された演出制御タイマ判定値のいずれかと合致するか否かを判定する。このとき、演出制御タイマ判定値と合致した場合には、その合致した演出制御タイマ判定値と対応付けられた各種制御データを読み出す。こうして読み出された制御データに基づき、CPU131は、表示制御指令、音声制御指令、ランプ制御指令などを送出すればよい。これにより、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9における点灯/消灯動作といった、各種の演出動作を制御することができる。
図67は、VDP141が備える転送制御回路152により実行される転送制御処理の一例を示すフローチャートである。この転送制御処理において、転送制御回路152は、まず、ホストインタフェース151を介して演出制御用マイクロコンピュータ120から受信した表示制御指令となるコマンドがあるか否かを判定する(ステップS401)。演出制御用マイクロコンピュータ120からの受信コマンドがなければ(ステップS401;No)、ステップS401の処理を繰り返し実行して待機する。
ステップS401にて受信コマンドがある場合には(ステップS401;Yes)、その受信コマンドが選択図柄読出コマンドであるか否かを判定する(ステップS402)。そして、選択図柄読出コマンドであれば(ステップS402;Yes)、所定の選択図柄読出処理を実行する一方(ステップS403)、選択図柄読出コマンドでなければ(ステップS402;No)、受信コマンドが共通図柄読出コマンドであるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS404にて受信コマンドが共通図柄読出コマンドであれば(ステップS404;Yes)、所定の共通図柄読出処理を実行する(ステップS405)。ステップS404にて受信コマンドが共通図柄読出コマンドではない場合や(ステップS404;No)、ステップS403、S405の処理のいずれかを実行した後には、ステップS401の処理に戻る。
図68は、図67のステップS403にて実行される選択図柄読出処理の一例を示すフローチャートである。この選択図柄読出処理において、転送制御回路152は、まず、選択図柄読出コマンドに含まれるデータから、CGROM142における画像要素データの読出アドレスを特定する(ステップS411)。このとき特定される読出アドレスは、図33に示すようなCGROM142の選択図柄画像データエリア142Aにて、選択図柄の画像を表示するための第1識別情報画像データを読み出す記憶アドレスとなる。ステップS411の処理に続いて、選択図柄読出コマンドに含まれるデータから、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aにおける画像要素データの書込アドレスを特定する(ステップS412)。また、転送制御回路152は、選択図柄読出コマンドに含まれるデータから、転送すべき画像要素データのデータ量を特定する(ステップS413)。
この後、ステップS411〜S413にて特定した画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量に基づき、CGROM142から読み出した画像要素データを選択図柄データバッファ155Aに転送するデータ転送の開始設定を行う(ステップS414)。例えば、ステップS414において、転送制御回路152は、所定のDMA装置に、CGROM142の読出アドレス、VRAM155の書込アドレス、転送データ量として画像要素データのデータ量をセットして、DMA転送による画像要素データの転送開始を指示する。続いて、転送制御回路152は、画像要素データの転送が完了したか否かを判定し(ステップS415)、完了していなければ(ステップS415;No)、ステップS415の処理を繰り返して待機する。他方、例えばDMA装置から所定の転送完了信号が出力されたことなどに基づき、ステップS415にて画像要素データの転送が完了したと判定されれば(ステップS415;Yes)、選択図柄読出処理を終了する。
図69は、図67のステップS405にて実行される共通図柄読出処理の一例を示すフローチャートである。この共通図柄読出処理において、転送制御回路152は、まず、共通図柄読出コマンドに含まれるデータから、CGROM142における画像要素データの読出アドレスを特定する(ステップS421)。このとき特定される読出アドレスは、図33に示すようなCGROM142の共通図柄画像データエリア142Bにて、共通図柄の画像を表示するための第2識別情報画像データを読み出す記憶アドレスとなる。ステップS421の処理に続いて、共通図柄読出コマンドに含まれるデータから、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスを特定する(ステップS422)。また、転送制御回路152は、共通図柄読出コマンドに含まれるデータから、転送すべき画像要素データのデータ量を特定する(ステップS423)。
この後、ステップS421〜S423にて特定した画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量に基づき、CGROM142から読み出した画像要素データを図柄配列データバッファ155Bに転送するデータ転送の開始設定を行う(ステップS424)。例えば、ステップS424において、転送制御回路152は、所定のDMA装置に、CGROM142の読出アドレス、VRAM155の書込アドレス、転送データ量として画像要素データのデータ量をセットして、DMA転送による画像要素データの転送開始を指示する。続いて、転送制御回路152は、画像要素データの転送が完了したか否かを判定し(ステップS425)、完了していなければ(ステップS425;No)、ステップS425の処理を繰り返して待機する。他方、例えばDMA装置から所定の転送完了信号が出力されたことなどに基づき、ステップS425にて画像要素データの転送が完了したと判定されれば(ステップS425;Yes)、共通図柄読出処理を終了する。
図70は、VDP141が備える描画回路154により実行される描画処理の一例を示すフローチャートである。この描画処理において、描画回路154は、まず、ホストインタフェース151を介して演出制御用マイクロコンピュータ120から受信した表示制御指令となるコマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。演出制御用マイクロコンピュータ120からの受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、ステップS501の処理を繰り返し実行して待機する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、その受信コマンドが選択図柄設定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、選択図柄設定コマンドであれば(ステップS502;Yes)、所定の選択図柄配列設定処理を実行する一方(ステップS503)、選択図柄設定コマンドでなければ(ステップS502;No)、受信コマンドが画像要素表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS504にて受信コマンドが画像要素表示コマンドであれば(ステップS504;Yes)、所定の画像要素表示処理を実行する一方(ステップS505)、画像要素表示コマンドでなければ(ステップS504;No)、受信コマンドがアルファ値分布設定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドがアルファ値分布設定コマンドであれば(ステップS506;Yes)、所定のアルファテスト用描画処理を実行する一方(ステップS507)、アルファ値分布設定コマンドでなければ(ステップS506;No)、受信コマンドがテスト実行コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。
ステップS508にて受信コマンドがテスト実行コマンドであれば(ステップS508;Yes)、所定のアルファテスト処理を実行する一方(ステップS509)、テスト実行コマンドでなければ(ステップS508;No)、受信コマンドがアルファ合成コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。ステップS510にて受信コマンドがアルファ合成コマンドであれば(ステップS510;Yes)、所定のアルファ合成処理を実行する(ステップS511)。ステップS510にて受信コマンドがアルファ合成コマンドではない場合や(ステップS510;No)、ステップS503、S505、S507、S509、S511の処理のいずれかを実行した後には、ステップS501の処理に戻る。
図71は、図70のステップS503にて実行される選択図柄配列設定処理の一例を示すフローチャートである。この選択図柄配列設定処理では、描画回路154が、選択図柄設定コマンドに含まれるデータから複数種類の選択図柄のうちで飾り図柄の配列に設定するものを特定する(ステップS521)。そして、ステップS521にて特定した選択図柄に対応する画像要素データを、選択図柄データバッファ155Aから読み出す(ステップS522)。このとき読み出した画像要素データを図柄配列データバッファ155Bにセットすることにより、選択図柄を飾り図柄の配列に設定してから(ステップS523)、選択図柄設定処理を終了する。例えば、選択図柄データバッファ155Aにおける画像要素データの読出アドレスと、図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスとのオフセット量を、複数種類の選択図柄に対応した画像要素データごとに管理する。ここで、選択図柄データバッファ155Aにおける読出アドレスと図柄配列データバッファ155Bにおける書込アドレスとのオフセット量は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120の起動時などに、演出制御用マイクロコンピュータ120からVDP141に対して送信される表示制御指令により通知されるようにすればよい。そして、ステップS523では、ステップS522にて読み出した画像要素データの読出アドレスと、その画像要素データと対応付けられたオフセット量から、図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスを特定するようにしてもよい。あるいは、演出制御用マイクロコンピュータ120の側で、選択図柄データバッファ155Aにおける画像要素データの読出アドレスと、図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスとの対応関係を管理する場合には、選択図柄設定コマンドに含まれるデータにより図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスを指定するようにしてもよい。
図72は、図70のステップS505にて実行される画像要素表示処理の一例を示すフローチャートである。この画像要素表示処理において、描画回路154は、まず、画像要素表示コマンドに含まれるデータから、CGROM142やVRAM155における画像要素データの読出アドレスを特定する(ステップS531)。このとき特定されるVRAM155における画像要素データの読出アドレスは、例えば図柄配列データバッファ155Bに含まれるアドレスであればよい。また、描画回路154は、画像要素表示コマンドに含まれるデータから、VRAM155の描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込アドレスを特定する(ステップS532)。
ステップS532の処理に続いて、描画回路154は、ステップS531にて特定した読出アドレスからの画像要素データの読出動作と、ステップS532にて特定した書込アドレスへの画像要素データの書込動作を行う(ステップS533)。このとき、ステップS531にて特定した読出アドレスがCGROM142に含まれる場合には、描画回路154が転送制御回路152に対して所定の指令を送り、CGROM142から画像要素データを読み出させるようにしてもよい。そして、VRAM155の描画用バッファ155Cに画像要素データを書き込むことによる描画が完了したか否かを判定し(ステップS534)、完了していなければ(ステップS534;No)、読出アドレスと書込アドレスを更新した後(ステップS535)、ステップS533の処理に戻る。他方、ステップS534にて描画が完了すれば(ステップS534;Yes)、画像要素表示処理を終了する。
以上のような画像要素表示処理を実行することにより、描画回路154がVRAM155の描画用バッファ155Cに画像要素データを書き込んで描画を行い、例えば画像表示装置5における1画面分の描画が完了すれば、画像表示装置5における表示の更新タイミングに達したことなどに対応して、描画用バッファ155Cの記憶データを表示用バッファ155Dにコピーする。こうして表示用バッファ155Dにコピーされた表示用データは、表示回路156によって読み出され、階調データに変換されるなどして画像表示装置5に出力される。これにより、表示用データに対応した画像が画像表示装置5の画面上に表示されることになる。
図73(A)は、図70のステップS507にて実行されるアルファテスト用描画処理の一例を示すフローチャートである。このアルファテスト用描画処理において、描画回路154は、アルファ値分布設定コマンドに含まれるデータから表示対象の飾り図柄を特定し、特定された飾り図柄を示す画像要素データをVRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出して描画用バッファ155Cに書き込む(ステップS841)。続いて、描画回路154は、アルファ値分布設定コマンドに含まれるデータから飾り図柄を示す演出画像に含まれる各画素におけるアルファ値を特定し、特定されたアルファ値を示すデータを描画用バッファ155Cにおける各画素に対応したアドレスに書き込むことにより、各画素のアルファ値を設定する(ステップS842)。こうしてアルファテスト用描画処理は終了する。
図73(B)は、図70のステップS509にて実行されるアルファテスト処理の一例を示すフローチャートである。このアルファテスト処理において、描画回路154は、テスト実行コマンドに含まれるデータからアルファ参照値を特定し、特定されたアルファ参照値と各画素のアルファ値との比較演算を実行する(ステップS851)。このときには、テスト実行コマンドに含まれるデータから特定される比較関数で「成立」となる表示条件を満たした画素を、画像表示装置5に表示させるものとしての表示対象画素に決定する(ステップS852)。そして、ステップS852にて決定された表示対象画素を、VRAM155の描画用バッファ155Cから表示用バッファ155Dにコピーすることで表示用データの更新を行った後(ステップS853)、アルファテスト処理を終了する。こうして表示用バッファ155Dにコピーされた表示対象画素の画素値を示すデータは、表示回路156によって表示用バッファ155Dから更新後の表示用データとして読み出され、階調データに変換されるなどして画像表示装置5に出力される。これにより、表示対象画素が画像表示装置5の画面上に表示されることになる。
図73(C)は、図70のステップS511にて実行されるアルファ合成処理の一例を示すフローチャートである。このアルファ合成処理において、描画回路154は、アルファ合成コマンドに含まれるデータから、表示順が先の飾り図柄(例えば図柄番号が「7」の飾り図柄)を特定し、特定された飾り図柄を示す画像要素データについて、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出した後、アルファ合成コマンドに含まれるデータから特定される拡大率データが示す拡大率で描画用バッファ155Cに書き込む(ステップS861)。続いて、描画回路154は、ステップS861にて描画用バッファ155Cに書き込んだ表示順が先の飾り図柄を示す画像要素データについて、アルファ合成コマンドに含まれるデータから特定されるブレンド率データが示すブレンド率に対応したアルファ値の設定を行う(ステップS862)。例えば、描画回路154は、アルファ合成コマンドに含まれるデータに基づいて特定したブレンド率を表示順が先の飾り図柄を示す演出画像の各画素におけるアルファ値として、描画用バッファ155Cにおける各画素に対応したアドレスに書き込む。
この後、描画回路154は、アルファ合成コマンドに含まれるデータから、表示順が後の飾り図柄(例えば図柄番号が「8」の飾り図柄)を特定し、特定された飾り図柄を示す画像要素データについて、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出した後、描画用バッファ155Cに記憶されている各画素のアルファ値や、アルファ合成コマンドに含まれるデータから特定されるブレンド率に基づき、アルファ合成コマンドに含まれるデータから特定される拡大率データが示す拡大率で、描画用バッファ155Cに書き込む(ステップS863)。例えば、ステップS863の処理において、描画回路154は、表示順が先の飾り図柄を示す演出画像Aについて既に描画用バッファ155Cに書き込まれているアルファ値をα1、表示順が後の飾り図柄を示す演出画像Bについてアルファ合成コマンドにより通知されたブレンド率をα2として、各画素の色データを、(演出画像Aの色データ)×α1+(演出画像Bの色データ)×α2との演算を実行することなどにより特定する。ここで、α1とα2は、α1=1−α2となる関係を有している。描画回路154は、こうして特定された各画素の色データを描画用バッファ155Cに書き込むことなどにより、連続する2つの飾り図柄を合成して2つの飾り図柄が重なり合った合成画像を示す画像データを作成する。
ステップS863の処理を実行した後には、描画用バッファ155Cの記憶データを表示用バッファ155Dにコピーすることで表示用データの更新を行ってから(ステップS864)、アルファ合成処理を終了する。こうして表示用バッファ155Dにコピーされたデータは、表示回路156によって表示用バッファ155Dから更新後の表示用データとして読み出され、階調データに変換されるなどして画像表示装置5に出力される。これにより、連続する2つの飾り図柄を合成して2つの飾り図柄が重なり合った合成画像が画像表示装置5の画面上に表示されることになる。
次に、払出制御基板15における動作を説明する。払出制御基板15では、電源基板10からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ150が起動し、内蔵されたCPUによって所定の払出制御メイン処理が実行される。この払出制御メイン処理を開始すると、まず、割込み禁止に設定し、割込みモードの設定を行う。続いて、例えばスタックポインタ指定アドレスの設定など、スタックポインタに関わる設定を行う。また、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う。例えば、払出制御用マイクロコンピュータ150がCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)を内蔵している場合には、、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)としてのCTCやPIOの設定(初期化)などが行われるとよい。
払出制御用マイクロコンピュータ150における内蔵デバイスレジスタの設定を行った後には、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150が備える入出力ポートに含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、電源断信号がオフ状態となっているか否かを判定する。このときには、例えば電源断信号が出力されていないオフ状態(ハイレベル)となっていることを確認する。そして、電源断信号がオン状態であれば、所定時間(例えば0.1秒)が経過するまで待機した後に、電源断信号がオフ状態となっているか否かの判定を再び行うようにする。これにより、払出制御用マイクロコンピュータ150にて、電源電圧が安定したことを確認することができる。他方、電源断信号がオフ状態であるときには、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたRAMをアクセス可能に設定する。
続いて、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150が備える入出力ポートに含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックすることなどにより、クリア信号がオン状態となっているか否かを判定する。このときには、クリア信号の状態を1回だけ確認するようにしてもよいが、クリア信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、クリア信号の状態をもう1回確認する。このとき、クリア信号がオフ状態であれば、クリア信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときにクリア信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、クリア信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、クリア信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
こうした確認の結果として、クリア信号がオフ状態である旨の判定がなされたときには、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたRAMのデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する。ここでは、例えばRAMの特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムと払出チェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、払出チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAMの特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
このようなデータチェックの結果が正常であるときには、所定の払出バックアップフラグがオンとなっているか否かを判定する。払出バックアップフラグの状態は、電力供給が停止するときに、RAM等の所定領域に設定される。そして、この払出バックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、払出バックアップフラグの状態は保存されることになる。なお、払出バックアップフラグがオンとなっているか否かの判定を、データチェック結果の判定よりも先に行い、払出バックアップフラグがオンであるときにRAMのデータチェック結果が正常であるか否かを判定するようにしてもよい。
払出バックアップフラグがオンであるときには、払出バックアップフラグをクリアしてオフ状態とした後、払出制御用マイクロコンピュータ150の内部状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行う。例えば、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されるときに、所定の賞球未払出カウンタの値が払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたRAMのバックアップ領域に格納される場合には、そのRAMのバックアップ領域の記憶データを読み出して、賞球未払出カウンタにセットするようにすればよい。
また、クリア信号がオンであるときや、データチェックの結果が正常ではないとき、あるいは払出バックアップフラグがオフであるときには、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたRAMの初期化を行う。続いて、払出制御用マイクロコンピュータ150の内部状態などを初期状態とするための初期化時における設定を行う。このときには、例えばRAMの所定領域などに設けられた各種のフラグや、各種のタイマ、あるいは各種のカウンタなどに、それぞれの初期値を設定すればよい。
復旧時における設定と初期化時における設定のいずれか一方を実行した後には、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたタイマ回路のレジスタ設定などを行うことにより、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにタイマ割込みが発生するように払出制御用マイクロコンピュータ150の内部設定を行う。この後、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたシリアル通信回路によるシリアル通信動作の初期設定を行うためのシリアル通信初期設定処理が実行される。このシリアル通信初期設定処理は、主基板11の側で遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114により実行される処理と同様の処理であればよい。続いて、割込み要求に基づいて実行される割込み処理に関する初期設定を行うための割込み初期設定処理が実行される。この割込み初期設定処理は、主基板11の側で遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114により実行される処理と同様の処理であればよい。そして、払出制御用マイクロコンピュータ150では、内蔵されたCPUなどにより割込み許可状態に設定して、各種割込みの発生を待機する。このときには、電源断信号がオン状態となったか否か(出力されたか否か)の判定を行い、オフであれば、そのまま各種割込みの発生を待機する。また、電源断信号がオン状態となったときには、払出側電源断処理を実行した後、所定のループ処理を実行して、電力供給の停止による払出制御用マイクロコンピュータ150の動作停止まで待機する。
なお、電源断信号がオン状態となったか否かの判定を行う際には、払出制御用マイクロコンピュータ150が備える入力ポートを介して1回だけ電源断信号の状態を確認するようにしてもよいが、電源断信号の状態を複数回確認するようにしてもよい。例えば、電源断信号がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、電源断信号をもう1回確認する。このとき、電源断信号がオフ状態であれば、電源断信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときに電源断信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、電源断信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、電源断信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。このように電源断信号の状態を複数回確認する場合には、例えば確認動作を開始するときや1回目の確認結果と2回目の確認結果とを比較して不一致であったときなどに、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたWDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアするリトリガを行う。そして、リトリガが何らかの原因(例えばプログラムの暴走)で所定時間内に発生しなくなった場合には、WDTから出力されるタイムアウト信号に基づくユーザリセットを発生させ、リセット/割込みコントローラ、CPU、タイマ回路、シリアル通信回路などの各回路を初期化した後、所定のベクタテーブルで示されるアドレスからユーザプログラムの実行を開始して、自動復旧を行うようにしてもよい。
払出制御メイン処理内で実行される払出側電源断処理では、例えばCPUが割込み禁止に設定した後、入出力ポートに含まれる出力ポートの所定ビットにクリアデータをセットするなどして、払出モータ50の動作を停止させるための設定を行う。このときには、出力ポートの所定ビット以外にも、クリアすべき出力ポートにはクリアデータを設定するようにしてもよい。続いて、例えばRAMの特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出するなどして、チェックデータの作成を行うとともに、RAMの所定領域等に設けられた払出バックアップフラグをオン状態にセットする。このとき作成されたチェックデータは、例えばRAMの所定領域等に設けられた払出チェックサムバッファなどに格納される。そして、払出制御用マイクロコンピュータ150は、例えば所定のRAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定することなどにより、以後、RAMへのアクセスを禁止する。
払出制御用マイクロコンピュータ150では、シリアル通信回路にて発生した割込み要因に対応して、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114により実行される割込み処理を払出制御用マイクロコンピュータ150に適合させたシリアル通信エラー割込み処理が、実行されればよい。例えば、払出制御用マイクロコンピュータ150に設けられたシリアル通信回路にてエラー割込みが発生するごとに、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたCPUによりシリアル通信エラー割込み処理が実行されればよい。この処理では、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路に設けられた送信動作部を未使用状態に設定するとともに、シリアル通信回路に設けられた受信動作部を未使用状態に設定する。この後、例えばシリアル通信エラーフラグなどの所定フラグをオン状態にセットするなどの処理を実行すればよい。
また、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路にて受信割込みが発生するごとに、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたCPUが所定のシリアル受信割込み処理を実行し、払出制御用マイクロコンピュータ150が備えるシリアル通信回路にて送信割込みが発生するごとに、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたCPUが所定のシリアル送信割込み処理を実行すればよい。
加えて、払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたCPUは、タイマ割込みが発生するごとに、払出制御用タイマ割込み処理を実行する。この払出制御用タイマ割込み処理は、主基板11から送信された払出制御コマンドに応じて払出モータ50を制御する払出制御処理となる処理である。払出制御用タイマ割込み処理では、まず、所定の入出力処理を実行して、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150が備える入出力ポートに含まれる入力ポートにおける所定ビットの状態をチェックしたり、出力ポートにおける所定ビットに対して所定の制御データをセットしたりする。
続いて、プリペイドカードユニット処理を実行して、インタフェース基板16を介して接続されたカードユニット70との間での通信を行う。また、シリアル通信により主基板11から送信された払出制御コマンドを受信するための払出側受信処理を実行する。そして、主基板11からの払出数指定コマンドを受信したときに賞球ACKコマンドを送信する設定などを行う賞球受信確認処理を実行する。さらに、カードユニット70からの球貸し要求や、主基板11からの払出数指定コマンドに応じて、遊技球の払出動作を制御する払出動作制御処理を実行する。
払出動作制御処理に続いて、例えば払出制御用マイクロコンピュータ150に内蔵されたRAMの所定領域等に設けられた各種のエラーフラグにおける状態に対応した表示を所定のエラー表示用LEDにて行う7セグ表示処理を実行する。また、主基板11に対して払出通知コマンドを送信するための払出側送信処理を実行する。この後、払出側エラー解除処理を実行して、所定のエラー解除スイッチからの検出信号がオン状態となったときに所定のエラーの解除を可能とし、払出制御用タイマ割込み処理を終了する。
次に、本実施例における具体的な動作の一例について説明する。パチンコ遊技機1の電源が投入され、電源基板10から電源電圧の供給が開始されると、演出制御基板12では、演出制御用マイクロコンピュータ120が起動し、CPU131が初期化処理を実行した後(図46のステップS61)、図柄配列設定指令処理を実行する(ステップS62)。この図柄配列設定指令処理では、まず、選択図柄読出指令処理が実行される(図47のステップS141)。そして、選択図柄読出指令処理では、例えば図20に示す選択図柄読出設定テーブル211をセットして(図48のステップS151)、処理数及び読出設定カウント値に応じて読み出したテーブルデータから特定される画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量に基づき、選択図柄読出コマンドを作成してVDP141に対して送信する(ステップS154〜S160)。
VDP141では、例えば転送制御回路152が、選択図柄読出コマンドを受信したことに応答して(図67のステップS402;Yes)、選択図柄読出処理を実行する(ステップS403)。この選択図柄読出処理では、選択図柄読出コマンドにより通知された選択図柄に対応した画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量などに基づいて、選択図柄を表示するための画像要素データとなる第1識別情報画像データをCGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出し、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込んで一時記憶させる(図68のステップS411〜S415)。VDP141では、演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄読出コマンドを受信するごとに転送制御回路152が選択図柄読出処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で選択図柄(例えば図柄番号が「7」の飾り図柄)を表示するための第1識別情報画像データとなる複数種類の画像要素データが、CGROM142における選択図柄画像データエリア142Aから順次に読み出されて、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込まれて一時記憶される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU114が選択図柄読出指令処理を実行した後に、共通図柄読出指令処理を実行する(図47のステップS142)。そして、共通図柄読出指令処理では、例えば図21に示す共通図柄読出設定テーブル212をセットして(図49のステップS171)、処理数及び読出設定カウント値に応じて読み出したテーブルデータから特定される画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量に基づき、共通図柄読出コマンドを作成してVDP141に対して送信する(ステップS174〜S180)。
VDP141では、例えば転送制御回路152が、共通図柄読出コマンドを受信したことに応答して(図67のステップS404;Yes)、共通図柄読出処理を実行する(ステップS405)。この共通図柄読出処理では、共通図柄読出コマンドにより通知された共通図柄に対応した画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量などに基づいて、共通図柄を表示するための画像要素データとなる第2識別情報画像データをCGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから読み出し、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させる(図69のステップS421〜S425)。VDP141では、演出制御用マイクロコンピュータ120からの共通図柄読出コマンドを受信するごとに転送制御回路152が共通図柄読出処理を実行することにより、パチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず同一の表示態様で複数種類の共通図柄(例えば図柄番号が「1」〜「6」、「8」及び「9」の飾り図柄)を表示するための第2識別情報画像データとなる複数種類の画像要素データが、CGROM142における共通図柄画像データエリア142Bから順次に読み出されて、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込まれて一時記憶される。その一方で、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で選択図柄(例えば図柄番号が「7」の飾り図柄)を表示するための第1識別情報画像データとなる画像要素データについては、共通図柄読出設定テーブル212に読出アドレスや書込アドレス、データ量を示すテーブルデータが含まれていないことから、共通図柄読出コマンドによってVDP141に対してCGROM142からの読み出しが指示されることがない。そのため、共通図柄読出処理において、第1識別情報画像データとなる画像要素データは、CGROM142から読み出されることがなく、選択図柄を除外した共通図柄を表示するための画像要素データのみが、CGROM142から読み出されてVRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込まれ、一時記憶されることになる。
続いて、演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU114が図22に示す選択図柄配列設定テーブル221をセットした後(図47のステップS143)、演出モードフラグの値に対応した選択図柄を特定し(ステップS144)、特定された選択図柄を示す選択図柄設定コマンドを作成してVDP141に対して送信する(ステップS145)。VDP141では、例えば描画回路154が、選択図柄設定コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS502;Yes)、選択図柄配列設定処理を実行する(ステップS503)。この選択図柄配列設定処理では、選択図柄設定コマンドに示された選択図柄に対応した画像要素データを、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aから読み出して図柄配列データバッファ155Bに書き込む(図71のステップS521〜S523)。このときには、選択図柄設定コマンドで示された選択図柄の図柄番号に対応した図柄配列データバッファ155Bの記憶位置に、選択図柄データバッファ155Aから読み出した画像要素データが書き込まれる。これにより、共通図柄の画像要素データと選択図柄の画像要素データとが所定順序で図柄配列データバッファ155Bに記憶されることで、画像表示装置5の表示画面における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて変動可能に表示される飾り図柄の配列を示す図柄配列データが作成される。
その後、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6に形成された始動入賞口へと入賞したことに応じて、特別図柄表示装置4による特図ゲームや画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を実行するための実行条件が成立する。こうした実行条件の成立に基づき、例えば画像表示装置5では飾り図柄の可変表示が開始される。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ120では、例えばCPU131が可変表示パターンに対応した演出制御パターンから読み出した表示制御データに基づき、画像表示装置5における表示の更新タイミングであれば(図56のステップS354;Yes)、表示更新指令処理を実行する(ステップS355)。この表示更新指令処理では、各種更新対象指令処理が実行され(図57のステップS696)、更新対象となる画像要素に対応した画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量に基づき、画像要素表示コマンドを作成してVDP141に対して送信する(図63のステップS741〜S745)。
VDP141では、例えば描画回路154が、画像要素表示コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS504;Yes)、画像要素表示処理を実行する(ステップS505)。この画像要素表示処理では、画像要素表示コマンドにより通知された画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量などに基づき、CGROM142あるいはVRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出した画像要素データを描画用バッファ155Cに書き込んで記憶させる(図72のステップS531〜S535)。こうして画像要素表示コマンドから特定された画像要素データが描画用バッファ155Cに書き込まれることで、画像表示装置5の表示画面における画像の表示用データが作成される。このとき、飾り図柄の画像を表示するための画像要素データは、図72のステップS533にて図柄配列データバッファ155Bから読み出される。したがって、図柄配列データバッファ155Bの記憶内容が更新されるまでは、図柄配列データバッファ155Bに記憶されている図柄配列データを用いて、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄の画像が表示されることになる。
表示結果がハズレとなる特別図柄や飾り図柄の可変表示が終了した後に、あるいは、大当り遊技状態が終了した後に、可変表示の開始条件が成立しないために主基板11から演出制御基板12に対して可変表示開始コマンドが送信されずにデモ表示待ち時間が経過すると(図51のステップS293;Yes)、画像表示装置5にて図52に例示するようなデモ画面表示を開始させるための設定が行われる(ステップS294)。こうしたデモ画面表示が開始されることに対応して、CPU131は、図柄配列設定指令処理を実行する(ステップS296)。この図柄配列設定指令処理により、選択図柄読出コマンドや共通図柄読出コマンド、選択図柄設定コマンドが作成されてVDP141に送信される。
このように、画像表示装置5におけるデモ画面の表示開始という、遊技の進行状況に応じて予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、選択図柄や共通図柄の画像を表示するための画像データをCGROM142から読み出すようVDP141に指令が送られる。VDP141では、選択図柄読出コマンドを受信したことに応答して(図67のステップS402;Yes)、例えば転送制御回路152により選択図柄読出処理を実行し(ステップS403)、選択図柄読出コマンドにより通知された画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量などに基づいて、CGROM142から選択図柄に対応した画像要素データを読み出し、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込んで記憶させる(図68のステップS411〜S415)。また、VDP141では、共通図柄読出コマンドを受信したことに応答して(図67のステップS404;Yes)、例えば転送制御回路152により共通図柄読出処理を実行し(ステップS405)、共通図柄読出コマンドにより通知された画像要素データの読出アドレス、書込アドレス、データ量などに基づいて、CGROM142から共通図柄に対応した画像要素データを読み出し、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで記憶させる(図69のステップS421〜S425)。さらに、VDP141では、選択図柄設定コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS502;Yes)、例えば描画回路154により選択図柄配列設定処理を実行し(ステップS503)、選択図柄設定コマンドから特定された選択図柄に対応する画像要素データをVRAM155の選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに書き込んで記憶させる(図71のステップS521〜S523)。こうして、画像表示装置5におけるデモ画面の表示開始という、遊技の進行状況に応じて予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、図柄配列データを作成し、VRAM155における図柄配列データバッファ155Bに一時記憶させることができる。
また、特別図柄や飾り図柄の可変表示が終了する際には、CPU131によって可変表示回数カウント値が更新され(図56のステップS358)、この可変表示回数カウント値が図柄配列設定判定値に達した場合には(ステップS359;Yes)、CPU131が図柄配列設定指令処理を実行する(ステップS360)。この図柄配列指令処理でも、選択図柄読出コマンドや共通図柄読出コマンド、選択図柄設定コマンドが作成されてVDP141に送信される。このように、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示回数が図柄配列設定判定値に達したという、遊技の進行状況に応じて予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、選択図柄や共通図柄の画像を表示するための画像データをCGROM142から読み出すようVDP141に指令が送信され、図柄配列データが作成される。
その他にも、例えば大当り遊技状態への制御が開始されたことなどといった、遊技の進行状況に応じて予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、CPU131が図柄配列設定指令処理を実行することで、選択図柄や共通図柄の画像を表示するための画像データをCGROM142から読み出して図柄配列データを作成するよう指令してもよい。
画像表示装置5において例えば図52に示すようなデモ画面の表示が開始された後には、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131により演出モード設定時指令処理が実行される(図51のステップS297)。この演出モード設定時指令処理では、操作スイッチ40における所定のスイッチ操作(例えば押下操作)の検出に対応して、操作スイッチ40から演出制御基板12に伝送される操作スイッチ信号がオン状態となった場合に(図53のステップS901;Yes)、演出モードフラグの値を“0”〜“2”のいずれかに切り替える(ステップS902〜S906)。このように切替可能な演出モードフラグの値に基づき、例えばCPU131が図54のステップS333の処理を実行することなどにより、パチンコ遊技機1における演出動作内容が決定される。このステップS333の処理では、演出モードフラグの値が“0”〜“2”のいずれであるかに対応して、図23(B)に示す演出制御パターンテーブル231A〜231Cのいずれかを用いることにより、演出制御パターンの選択が行われる。このように、操作スイッチ40が操作された旨の判定に応じて演出モードフラグの値を切り替えることにより、パチンコ遊技機1における演出状態を決定することができる。
そして、CPU131が図53に示すステップS902〜S906の処理により演出モードフラグの値を切り替えた場合には、演出モードフラグの値に基づき選択図柄配列設定テーブル221を参照することにより、パチンコ遊技機1における演出状態に対応した選択図柄を特定する(ステップS907、S908)。そして、特定された選択図柄に基づき選択図柄設定コマンドを作成してVDP141に対して送信する(ステップS908)。例えば、演出モードフラグの値が“2”から“0”へと切り替えられた場合には、切替後の演出モードフラグにより特定される第1の演出モード#1に対応した選択図柄設定コマンドが作成される。また、演出モードフラグの値が“0”から“1”へと切り替えられた場合には、切替後の演出モードフラグにより特定される第2の演出モード#2に対応した選択図柄設定コマンドが作成される。さらに、演出モードフラグの値が“1”から“2”へと切り替えられた場合には、切替後の演出モードフラグにより特定される第3の演出モード#3に対応した選択図柄設定コマンドが作成される。
このように、演出モードフラグの値の切替によりパチンコ遊技機1における演出状態が変更された場合には、変更後における演出状態として特定された演出モードに対応した選択図柄が、選択図柄設定コマンドによりVDP141に対して通知される。VDP141では、選択図柄設定コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS502;Yes)、例えば描画回路154が選択図柄設定処理を実行し(ステップS503)、選択図柄設定コマンドから特定された選択図柄に対応する画像要素データをVRAM155の選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに書き込んで記憶させる(図71のステップS521〜S523)。こうして、パチンコ遊技機1における演出状態が変更された場合に、変更後の演出状態に対応して図柄配列データの作成に用いる画像要素データを選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させることができる。
この実施の形態では、主基板11から演出制御基板12に対して送信された可変表示開始コマンドが可変表示パターンA(リーチ)を示す場合に、その可変表示開始コマンドに対応して開始された飾り図柄の可変表示中における表示態様がリーチとなるリーチ表示期間に対応して(図57のステップS691;Yes、及びステップS692;Yes)、CPU131がアルファテスト表示用指令処理を実行する(ステップS693)。このアルファテスト表示用指令処理では、表示対象の飾り図柄に変更があると判定された場合(前回に表示対象とした飾り図柄がない場合を含む)に(図58のステップS703;Yes)、処理数の初期設定を行うとともに(ステップS704)、ROM132から読み出されたアルファ値分布設定データに基づき、アルファ値分布設定コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS704、S705)。他方、表示対象の飾り図柄に変更がないと判定された場合には(ステップS703;No)、処理数を復帰させてから処理数の更新を行う(ステップS707、S708)。その後、処理数に対応して、図59に示すように設定されたアルファ参照値と比較関数を決定し(ステップS709)、その決定結果に基づくテスト実行コマンドを作成してVDP141に送信する(ステップS710)。
VDP141では、例えば描画回路154が、アルファ値分布設定コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS506;Yes)、アルファテスト用描画処理を実行する(ステップS507)。このアルファテスト用描画処理では、まず、アルファ値分布設定コマンドにより通知された表示対象の飾り図柄を示す画像要素データを、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出して描画用バッファ155Cに書き込む(図73(A)のステップS841)。そして、アルファ値分布設定コマンドに含まれるデータに基づき、飾り図柄を示す演出画像の各画素に対応して描画用バッファ155Cにアルファ値設定データを書き込むことにより、各画素のアルファ値を設定する(ステップS842)。
また、描画回路154は、テスト実行コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS508;Yes)、アルファテスト処理を実行する(ステップS509)。このアルファテスト処理では、テスト実行コマンドにより通知されたアルファ参照値と比較関数に基づき、比較関数で「成立」となる表示条件を満たした画素を、画像表示装置5に表示させるものとしての表示対象画素に決定する(図73(B)のステップS851、S852)。描画回路154は、こうして決定された表示対象画素を表示用バッファ155Dにコピーすることで表示用データの更新を行い、表示対象画素を画像表示装置5に表示させる(ステップS853)。これに対して、比較関数で「不成立」となり表示条件を満たさなかった画素は、表示用バッファ155Dにコピーされないので、その表示が制限されることになる。
こうして処理数に対応して設定されるアルファ参照値と比較関数に基づき、表示条件を満たした画素のみを表示させるようにすることで、例えば図74に示すように、「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄の表示画像が、当該表示画像内における左端より右端へと段階的に表示されてから、左端より右端へと段階的に消去されることになる。この場合、図58のステップS701では、例えば演出制御パターンから読み出された表示制御データなどに基づき、表示対象の飾り図柄を変更するタイミングとなるごとに、連続する2つの飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形を組み合わせた飾り図柄、及び「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)を、交互に表示対象の飾り図柄として特定するようにしてもよい。これにより、例えば表示順が先の飾り図柄の表示画像を、当該表示画像内における左端より右端へと段階的に表示してから、左端より右端へと段階的に消去した後、表示順が後の飾り図柄の表示画像を、当該表示画像内における左端より右端へと段階的に表示してから、左端より右端へと段階的に消去するという表示動作や消去動作を、繰り返し実行することができる。
ここで、図73(B)のステップS853にて表示対象画素を描画用バッファ155Cから表示用バッファ155Dへとコピーして表示用データを更新する場合などにおいて、例えば図75に示すように、処理数に対応して設定される拡大率で飾り図柄の表示画像を拡大または縮小して表示させるようにしてもよい。この場合、CPU131は、図58のステップS710にてテスト実行コマンドをVDP141に送信してアルファテストの実行を指令する際などに、処理数に対応して決定した拡大率もVDP141に通知すればよい。VDP141では、例えば描画回路154が、こうして通知された拡大率で飾り図柄の表示画像を拡大または縮小させるようにして、表示対象画素のコピーを行えばよい。CPU131は、ROM132などに予め記憶されている拡大率決定テーブルから、処理数に対応する拡大率を決定するようにしてもよい。拡大率決定テーブルは、処理数と拡大率とを対応付ける設定データなどから構成されていればよい。あるいは、CPU131は、処理数が「0」以上「50」以下である場合には(拡大率)=(処理数)×0.02という演算を実行する一方、処理数が「51」以上「100」以下であるときには(拡大率)=(100−(処理数))×0.02という演算を実行することで、処理数に対応した拡大率を、演算により決定するようにしてもよい
こうして処理数に対応して設定されるアルファ参照値と比較関数とともに、処理数に対応して設定される拡大率にも基づき、表示条件を満たした画素のみを描画用バッファ155Cから表示用バッファ155Dへとコピーすることで、例えば図76に示すように、飾り図柄の表示画像(図76に示す例では、「7」の数字と円形の図形を組み合わせた飾り図柄の表示画像)を時間の経過に伴って段階的に消去させる期間(処理数が「51」〜「100」の期間)では、当該飾り図柄の表示画像を時間の経過に比例して縮小させることができる。これに対して、飾り図柄の表示画像(図76に示す例では、「8」の数字と四角形の図形を組み合わせた飾り図柄の表示画像)を時間の経過に伴って段階的に表示させる期間(処理数が「0」〜「50」の期間)では、当該飾り図柄の表示画像を時間の経過に比例し拡大させることができる。
また、CPU131は、図58のステップS701において、表示順が先の飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)と、表示順が後の飾り図柄(例えば「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)とを特定し、それぞれの飾り図柄に対応付けられた処理数を更新して、その処理数に応じたアルファ参照値や比較関数の設定を行うようにしてもよい。例えば、表示順が先の飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)に対応付けられた処理数K1と、表示順が後の飾り図柄(例えば「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)に対応付けられた処理数K2とを、図77に示すように、ステップS701の実行回数に応じた値となるように更新する。続いて、ステップS709の処理では、それぞれの処理数K1、K2に対応するアルファ参照値と比較関数を決定する。そして、ステップS710では、連続する2つの飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄、及び「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)を示す演出画像にアルファテストを施して段階的に表示あるいは消去させるためのテスト実行コマンドを作成してVDP141に送信する。
こうして2つの飾り図柄に対応付けられた処理数K1、K2に応じて設定されるアルファ参照値と比較関数に基づき、表示条件を満たした画素のみを描画用バッファ155Cから表示用バッファ155Dへとコピーする。これにより、例えば図77に示すステップS701の実行回数が「1」以上「51」以下となる期間などでは、図78に例示するように、表示順が先となる飾り図柄の表示画像(図78に示す例では、「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄の表示画像)を時間の経過に伴って所定位置より所定方向(図78に示す例では表示画像内における左端から右端へと向かう方向)へと段階的に消去させ、その飾り図柄の表示画像が消去される期間において、表示順が後となる飾り図柄の表示画像(図78に示す例では、「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄の表示画像)を時間の経過に伴って表示順が先となる飾り図柄の表示画像が消去されたところに段階的に表示させるように、表示用データの更新を行うことができる。また、例えば図77に示すステップS701の実行回数が「52」以上「101」以下となる期間などでは、表示順が後となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に消去させ、その飾り図柄の表示画像が消去される期間において、表示順が先となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って表示順が後となる飾り図柄の表示画像が消去されたところに段階的に表示させるように、表示用データの更新を行うことができる。
加えて、例えばステップS701の実行回数が「102」以上「153」以下となる期間、「203」以上「254」以下となる期間、…などでは、ステップS701の実行回数が「1」以上「51」以下となる期間と同様に処理数K1、K2の設定を行う一方で、ステップS701の実行回数が「154」以上「202」以下となる期間、「255」以上「303」以下となる期間、…などでは、ステップS701の実行回数が「52」以上「101」以下となる期間と同様に処理数K1、K2の設定を行うようにしてもよい。これにより、表示順が先となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に消去させ、その飾り図柄の表示画像が消去される期間において、表示順が後となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って表示順が先となる飾り図柄の表示画像が消去されたところに段階的に表示させた後、表示順が後となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に消去させ、その飾り図柄の表示画像が消去される期間において、表示順が先となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って表示順が後となる飾り図柄の表示画像が消去されたところに段階的に表示させるという表示動作や消去動作を、繰り返し実行することができる。
この実施の形態では、主基板11から演出制御基板12に対して送信された可変表示開始コマンドが可変表示パターンB(リーチ)を示す場合に、その可変表示開始コマンドに対応して開始された飾り図柄の可変表示中における表示態様がリーチとなるリーチ表示期間に対応して(図57のステップS691;Yes、及びステップS694;Yes)、CPU131がアルファ合成表示用指令処理を実行する(ステップS695)。このアルファ合成表示用指令処理では、経過時間タイマにおけるタイマ初期値の設定や(図60のステップS722)、経過時間タイマ値の更新を行う(ステップS724)。その後、演出制御パターンから読み出された表示制御データや、演出制御タイマ値、経過時間タイマ値などに対応して、アルファ合成の種類を特定し、第1アルファ合成である場合には(ステップS727;第1)、第1アルファ合成指令処理を実行する一方(ステップS728)、第2アルファ合成である場合には(ステップS727;第2)、第2アルファ合成指令処理を実行する(ステップS729)。
第1アルファ合成指令処理では、表示順が先の飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)におけるブレンド率の設定用として図25(A)に示すブレンド率Aテーブル241Aを用いる一方で、表示順が後の飾り図柄(例えば「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)におけるブレンド率の設定用として図25(B)に示すブレンド率Bテーブル241Bを用いる(図61のステップS801)。これにより、例えば図79(A)に示すように、表示順が先になる「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄におけるブレンド率は、時間の経過に伴って「1」から「0」へと直線的に低下していく一方で、表示順が後になる「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄のブレンド率は、時間の経過に伴って「0」から「1」へと直線的に向上していく。
また、第1アルファ合成指令処理では、表示順が先の飾り図柄における拡大率の設定用として図26(A)に示す拡大率Aテーブル242Aを用いる一方で、表示順が後の飾り図柄における拡大率の設定用として図26(B)に示す拡大率Bテーブル242Bを用いる(図61のステップS802)。これにより、例えば図79(B)に示すように、表示順が先になる「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄における拡大率は、時間の経過に伴って「1」から「0」へと直線的に低下していく一方で、表示順が後になる「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄の拡大率は、時間の経過に伴って「0」から「1」へと直線的に向上していく。
CPU131は、経過時間タイマ値に対応して特定したブレンド率データや拡大率データに基づき、アルファ合成コマンドを作成してVDP141に送信する(図61のステップS808)。VDP141では、例えば描画回路154が、アルファ合成コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS510;Yes)、アルファ合成処理を実行する(ステップS511)。このアルファ合成処理では、表示順が先の飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)を示す画像要素データについて、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出した後、アルファ合成コマンドにより通知された拡大率データに対応した拡大率で描画用バッファ155Cに書き込む(図73(C)のステップS861)。そして、描画用バッファ155Cに書き込んだ表示順が先の飾り図柄を示す画像要素データについて、アルファ合成コマンドにより通知されたブレンド率データに対応したアルファ値の設定を行う(ステップS862)。
また、アルファ合成処理では、表示順が後の飾り図柄(例えば「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)を示す画像要素データについて、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bから読み出した後、描画用バッファ155Cに記憶されている各画素のアルファ値や、アルファ合成コマンドにより通知されたブレンド率データに対応したブレンド率に基づき、アルファ合成コマンドにより通知された拡大率データに対応した拡大率で、描画用バッファ155Cに書き込む(ステップS863)。そして、描画用バッファ155Cの記憶データを表示用バッファ155Dにコピーすることで(ステップS864)、表示用データとして表示回路156による読み出しを可能にする。これにより、例えば図80に示すように、時間の経過に伴って、表示順が先になる「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄の表示画像が段階的に縮小しつつ透明度が高められて消去されていく一方で、表示順が後になる「8」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄の表示画像が段階的に拡大しつつ透明度が低下して表示されていくように、連続する2つの飾り図柄を合成して2つの飾り図柄が重なり合った合成画像が、画像表示装置5の画面上に表示されることになる。
特別図柄表示装置4による特図ゲームを開始するための開始条件が成立した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114がRAM116の遊技制御用データ保持エリア160に設けられた特図保留記憶部161Aから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出す(図38のステップS601)。そして、大当り判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かにより、可変表示結果を大当りとするか否かの判定を行う(ステップS606)。このとき、大当り判定用の乱数値MR1が判定値データと合致することにより大当りとする旨の判定がなされると(ステップS606;Yes)、大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS607)。これに続いて、大当り遊技状態の終了後にパチンコ遊技機1の遊技状態を通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態とのうちでいずれに制御するかを決定するための処理を実行する。ここでは、確変中フラグがオンであるか否かの判定結果や、確変中フラグがオンである場合には有利開放フラグがオンであるか否かの判定結果に応じて、図14(A)に示す通常時遊技状態決定テーブル192と、図14(B)に示す第1確変時遊技状態決定テーブル193と、図14(C)に示す第2確変時遊技状態決定テーブル194とのうちで、いずれかのテーブルを参照する(ステップS608〜S612)。これにより、例えば図15(A)〜(C)に示すように、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常遊技状態であるか第1確変遊技状態であるか第2確変遊技状態であるかに応じて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を通常遊技状態あるいは第1及び第2確変遊技状態のそれぞれに決定する決定割合を、異ならせることができる。こうして決定された大当り遊技状態の終了後における遊技状態に応じて、確変確定フラグや有利開放確定フラグの設定が行われる(ステップS614〜S619)。
続いて、図39及び図40に示す表示結果設定処理では、大当りフラグがオンであるか否かの判定が行われ(図39のステップS631)、オンである場合には(ステップS631;Yes)、さらに確変確定フラグがオンである旨の判定がなされると(ステップS638;Yes)、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6が図11(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル186により設定された演出実行判定値データと合致するか否かを判定することで、有利開放再抽選演出を実行するか否かの決定がなされる(ステップS645、図40のステップS651)。例えば、有利開放確定フラグがオンである場合に(図39のステップS641;Yes)、有利開放再抽選演出を実行する旨の決定がなされたときには(図40のステップS651;Yes)、第2確変大当りになる旨とともに、有利開放再抽選演出がある旨を示す表示結果通知#6のコマンド9006hが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS652)。
図41に示す可変表示パターン設定処理では、大当りフラグがオンである旨の判定がなされた場合に(ステップS671;Yes)、確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5が図11(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル185により設定された演出実行判定値データと合致するか否かを判定することで、確変再抽選演出を実行するか否かの決定がなされる(ステップS674)。また、図13(A)に示す大当り時パターン決定テーブル188を参照して、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に対応した可変表示パターンを決定する(ステップS675、S682、S683)。そして、ステップS674にて決定した確変再抽選演出の有無と、ステップS683にて決定した可変表示パターンとに対応して、図12に示すような可変表示パターンテーブル187にて指定されるEXTデータを含んだ可変表示開始コマンド80XXhが、演出制御基板12に対して送信可能に設定される(ステップS684)。こうして演出制御基板12に対して送信される可変表示開始コマンド80XXhは、可変表示パターンとともに、確変再抽選演出の実行の有無を示すことになる。
演出制御基板12の側では、例えばCPU131が、主基板11から送信された表示結果通知コマンド90XXhに示された可変表示結果の種類を特定し、特定された可変表示結果の種類が大当りであるか否かを判定する(図54のステップS321)。このとき特定された可変表示結果の種類が大当りである場合には(ステップS321;Yes)、主基板11から送信された可変表示開始コマンド80XXhに含まれたEXTデータなどから、確変再抽選演出があるか否かを判定する(図55のステップS325)。そして、確変再抽選演出がある場合には(ステップS325;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS327)。
以上のような処理に基づき、例えば画像表示装置5では飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の総可変表示時間が経過した所定タイミングにて、「中」の可変表示部における飾り図柄の変動が終了することで、飾り図柄の可変表示が停止して、確定飾り図柄が導出表示されることになる。この実施の形態では、確変再抽選演出の実行がある場合には、図55に示すステップS325での判定結果に基づき(ステップS325;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄が決定されることになる(ステップS327)。そのため、図81(A)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図81(B)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に同一の通常図柄(例えば「2」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図81(C)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の通常図柄(例えば「2」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、同一の通常図柄が揃った通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることになる。
これに対して、可変表示結果の種類が「第1確変大当り」または「第2確変大当り」であり、なおかつ、確変再抽選演出の実行がない一方で有利開放再抽選演出の実行がある場合には、図55に示すステップS328での判定結果に基づき(ステップS328;Yes)、第1確変大当り組合せの確定飾り図柄が決定されることになる(ステップS330)。そのため、図81(D)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図81(E)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に同一の第1確変図柄(例えば「1」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図81(F)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の第1確変図柄(例えば「1」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、同一の第1確変図柄が揃った第1確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることになる。
また、可変表示結果の種類が「第2確変大当り」であり、なおかつ、確変再抽選演出の実行と有利開放再抽選演出の実行がいずれもない場合には、図55に示すステップS329での判定結果に基づき(ステップS329;No)、第2確変大当り組合せの確定飾り図柄が決定されることになる(ステップS331)。そのため、図81(G)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図81(H)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部に同一の第2確変図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示されることでリーチとなる。その後、図81(I)に示すように、「中」の可変表示部にも同一の第2確変図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示される。こうして、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部には、同一の第2確変図柄が揃った第2確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることになる。
確変再抽選演出の実行と有利開放再抽選演出の実行がいずれもある場合には、前述したように、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。このときには、所定の大当り報知用画像を画像表示装置5に表示させることにより、遊技者等に大当りが発生したことを報知してもよい。これにより、パチンコ遊技機1は、遊技者等に飾り図柄の可変表示結果が通常大当りになったものと判断させることができる。
続いて、大当り遊技状態が開始された後、例えば最初のラウンドとなる第1ラウンドが開始されたことに応じて画像表示装置5に所定のラウンド数報知用の画像を表示させている期間中にて、確変再抽選演出を開始するための演出開始タイミングとなる(図65のステップS453;Yes)。これに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131は、ステップS454の処理を実行することで、確変再抽選演出における演出態様を決定する。例えば、可変表示結果の種類が「第2確変大当り」であることに基づき、確変再抽選演出の実行結果として導出表示する飾り図柄を第1確変図柄(例えば「5」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)に決定する。また、所定の再抽選報知用画像を画像表示装置5に表示させることにより、確変再抽選演出が実行されることを遊技者等に報知してもよい。
そして、画像表示装置5では、例えば飾り図柄の可変表示結果として導出表示した確定飾り図柄を停止表示させた状態から、各可変表示部で飾り図柄を可変表示させる。この場合には、所定時間が経過したときに、確変再抽選演出の実行結果として第1大当り組合せの飾り図柄を導出表示させる。例えば、図65のステップS454にて決定した第1確変図柄(例えば「5」の数字と四角形の図形とを組み合わせた飾り図柄)を導出表示させればよい。このときには、所定の確変再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させることにより、再抽選の結果として確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知してもよい。
その後、例えば最終のラウンドとなる第15ラウンドが開始されたことに応じて所定のラウンド数報知用の画像を画像表示装置5に表示させている期間中にて、有利開放再抽選演出を開始するための演出開始タイミングとなる(図66のステップS473;Yes)。これに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131は、ステップS474の処理を実行することで、有利開放再抽選演出における演出態様を決定する。例えば、可変表示結果の種類が「第2確変大当り」であることに基づき、有利開放再抽選演出の実行結果として導出表示する飾り図柄を第2確変図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)に決定する。また、所定の再抽選報知用画像を画像表示装置5に表示させることにより、有利開放再抽選演出が実行されることを遊技者等に報知してもよい。
そして、画像表示装置5では、例えば有利開放再抽選演出に対応した所定の演出画像を表示させる。この場合には、所定時間が経過したときに、有利開放再抽選演出の実行結果として第2確変図柄を導出表示させる。例えば、図66のステップS474にて決定した第2確変図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)を導出表示させればよい。このときには、所定の有利開放再抽選結果報知画像を画像表示装置5に表示させることにより、再抽選の結果として第2確変遊技状態に制御される旨を遊技者等に報知してもよい。この後、大当り遊技状態が終了するときには、所定の大当り終了報知画像を画像表示装置5に表示させてもよい。
また、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始する際には、飾り図柄が可変表示されている所定期間において可変表示結果が大当りとなることを予告する予告演出表示を実行するか否かの決定が行われるようにしてもよい。こうした予告演出表示の一例として、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様とは異なる表示態様で表示させる選択図柄予告が実行されればよい。この場合、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるROM132には、図82に示すような予告図柄配列設定テーブル222を格納しておく。そして、CPU131は、図54に示すステップS333の処理内にて、例えば図83のフローチャートに示すような選択図柄予告設定処理を実行する。
図83に示す選択図柄予告設定処理では、まず、例えばRAM133に設けられた表示結果格納部の記憶データなどから表示結果の種類を特定し、特定された表示結果の種類は大当り(すなわち、「通常大当り」、「第1確変大当り」及び「第2確変大当り」のいずれか)であるか否かの判定を行う(ステップS391)。そして、大当りであると判定されれば(ステップS391;Yes)、予告実行の有無や、実行する場合における予告演出の態様を決定するためのテーブルとして、大当り時予告決定テーブルを設定する(ステップS392)。これに対して、ハズレであると判定されれば(ステップS391;No)、予告実行の有無や、実行する場合における予告演出の態様を決定するためのテーブルとして、ハズレ時予告決定テーブルを設定する(ステップS393)。その後、乱数回路134等により更新される予告決定用の乱数値を示す数値データを抽出し(ステップS394)、抽出した乱数値に基づき予告パターンの決定を行う。
CPU131は、こうして決定された予告パターンが選択図柄予告に対応した予告パターンであるか否かを判定することなどにより、選択図柄予告を実行するか否かの判定を行う(ステップS395)。そして、選択図柄予告を実行する場合には(ステップS395;Yes)、選択図柄予告実行用の演出制御パターンに決定する(ステップS396)。他方、選択図柄予告を実行しない場合には(ステップS395;No)、選択図柄予告実行用の演出制御パターンとは異なる演出制御パターンに決定する(ステップS397)。
このようにして決定した演出制御パターンに従って飾り図柄の可変表示が開始された後、CPU131は、図56に示すステップS355の表示更新指令処理内にて、例えば図84のフローチャートに示すような選択図柄予告指令処理を実行する。この選択図柄予告指令処理では、まず、例えば演出制御パターンの種類などに基づき、選択図柄予告の実行があるか否かの判定を行い(ステップS551)、その実行がなければ(ステップS551;No)、そのまま選択図柄予告指令処理を終了する。
これに対して、選択図柄予告の実行がある場合には(ステップS551;Yes)、例えば演出制御パターンから読み出した表示制御データや演出制御タイマにおけるタイマ値などに基づき、予告の実行を開始するタイミングとなったか否かを判定する(ステップS552)。このとき、予告の実行を開始するタイミングであれば(ステップS552;Yes)、選択図柄予告の実行中にて飾り図柄の配列に設定する選択図柄を決定するためのテーブルとして、図82に示す予告図柄配列設定テーブル222をセットする(ステップS553)。続いて、演出モードフラグの値に基づき、ステップS553にてセットした予告図柄配列設定テーブル222を参照して、選択図柄データバッファ155Aにおけるアドレスを特定することにより、飾り図柄の配列に設定する選択図柄を特定する(ステップS554)。こうして特定された選択図柄に基づき、CPU131は選択図柄設定コマンドを作成し、VDP141に対して送信した後に(ステップS555)、選択図柄予告指令処理を終了する。なお、ステップS553〜S555の処理を、図83に示すステップS395にて予告演出表示を実行する旨の判定がなされたときに実行するようにしてもよい。この場合には、予告演出表示が実行される可変表示では、飾り図柄の可変表示が開始される時点で、飾り図柄の配列に設定する選択図柄の変更が行われて、予告演出表示が開始されることになる。
また、ステップS552にて予告の実行を開始するタイミングではない場合には(ステップS552;No)、予告の実行を終了するタイミングであるか否かの判定を行う(ステップS556)。このとき、予告の実行を終了するタイミングではない場合には(ステップS556;No)、選択図柄予告指令処理を終了する。これに対して、予告の実行を終了するタイミングである場合には(ステップS556;Yes)、選択図柄予告の終了後に飾り図柄の配列に設定する選択図柄を決定するためのテーブルとして、図22に示す選択図柄配列設定テーブル221をセットする(ステップS557)。続いて、演出モードフラグの値に基づき、ステップS557にてセットした選択図柄配列設定テーブル221を参照して、飾り図柄の配列に設定する選択図柄を特定する(ステップS558)。こうして特定された選択図柄に基づき、CPU131は選択図柄設定コマンドを作成し、VDP141に対して送信した後に(ステップS559)、選択図柄予告指令処理を終了する。
以上のような処理により、予告演出表示として選択図柄予告の実行が開始されるときには、選択図柄設定コマンドによりパチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様の選択図柄とは表示態様が異なる選択図柄がVDP141に対して通知される。VDP141では、選択図柄設定コマンドを受信したことに応答して(図70のステップS502;Yes)、例えば描画回路154が選択図柄設定処理を実行することで(ステップS503)、選択図柄設定コマンドにより通知された選択図柄に対応した画像要素データを選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させることができる。
これにより、例えば図85(A)に示すように画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部にて飾り図柄の可変表示が開始され、図85(B)に示すように「左」及び「右」の各可変表示部にて同一の飾り図柄(例えば「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示された後に予告演出表示の実行を開始するタイミングになると、飾り図柄の配列に設定される選択図柄の変更が行われる。図85(B)に示す表示動作例では、「中」の可変表示部にて、予告演出表示の開始前には第1の演出モード#1に対応して「7」の数字と円形の図形とを組み合わせた選択図柄が表示される一方で、予告演出表示として選択図柄予告が開始されると、第1の演出モード#1とは異なる第2の演出モード#2に対応した「7」の数字と菱形の図形とを組み合わせた選択図柄が表示されることになる。その後、図85(C)に示すように、「中」の可変表示部にも図柄番号が同一の飾り図柄(例えば「7」の数字と菱形の図形とを組み合わせた飾り図柄)が停止表示されれば、可変表示結果が大当りとなる。
なお、図82に示すような予告図柄配列設定テーブル222を参照してパチンコ遊技機1における現在の演出状態とは異なる演出状態に対応した表示態様で選択図柄の画像を表示させることによる選択図柄予告を実行するものに限定されず、例えば選択図柄予告を実行するために予め用意された画像要素データを用いて、いずれの演出状態にも対応しない表示態様で選択図柄の画像を表示させるようにしてもよい。
あるいは、図54に示すステップS333の処理を実行する際に、ハズレ時予告決定テーブルや大当り時予告決定テーブルなどといった予告決定テーブルを参照して決定された予告パターンに応じて、パチンコ遊技機1における現在の演出状態とは異なる演出状態に対応した表示態様で選択図柄の画像を表示させることによる選択図柄予告や、いずれの演出状態にも対応した表示態様で選択図柄の画像を表示させることによる選択図柄予告などのうちから、いずれかの予告演出表示が実行されるようにしてもよい。この場合には、ハズレ時予告決定テーブルを参照する場合と、大当り時予告決定テーブルを参照する場合とで、各予告パターンが選択される割合を異ならせるように各予告決定テーブルにおけるテーブルデータ(例えば予告パターン決定用の乱数値と選択する予告パターンとを対応付ける設定データ)を構成することで、可変表示結果が大当りとなるか否かに応じて、複数種類の選択図柄予告のそれぞれが実行される割合を異ならせてもよい。これにより、複数種類の選択図柄予告のそれぞれが実行された場合における大当り信頼度を、異ならせることができる。具体的な一例として、演出モードフラグの値が“0”となっている第1の演出モード#1である場合には、第2の演出モード#2に対応した「7」の数字と菱形の図形とを組み合わせた選択図柄が表示される選択図柄予告の大当り信頼度に比べて、第3の演出モード#3に対応した「7」の数字と星型六角形の図形とを組み合わせた選択図柄が表示される選択図柄予告の大当り信頼度の方が高くなるように、ハズレ時予告決定テーブルや大当り時予告決定テーブルにおけるテーブルデータを設定すればよい。
また、図84に示すステップS555の処理が実行されることにより送信された選択図柄設定コマンドに応答して、VDP141の側では、例えば描画回路154が選択図柄設定処理を実行した後に、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各可変表示部における飾り図柄の表示を更新することで、各可変表示部にてパチンコ遊技機1における現在の演出状態に対応した表示態様とは異なる表示態様で選択図柄の画像を表示させるようにしてもよい。
加えて、選択図柄予告を実行する際には、図柄配列データバッファ155Bに記憶されている図柄配列データに含まれて選択図柄の画像を表示するための画像要素データを入れ換えるのではなく、現在の演出状態に対応した表示態様とは異なる表示態様で選択図柄の画像を表示するための画像要素データを、図柄配列データに追加するようにしてもよい。例えば、図84に示すステップS555の処理にて送信された選択図柄設定コマンドに応答して、VDP141の側では、例えば描画回路154が選択図柄設定コマンドにより通知された選択図柄に対応した画像要素データを選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに記憶されている図柄配列データに追加するように書き込みを行う。すなわち、図柄配列データバッファ155Bにおいて既に記憶されている選択図柄の画像を表示するための画像要素データへの上書きや書換えは行わず、例えば既に記憶されている図柄配列データの末尾などに、選択図柄データバッファ155Aから読み出した画像要素データを追加するように書き込みを行うようにしてもよい。この場合、選択図柄予告の実行中における飾り図柄の配列には、パチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様の選択図柄とともに、パチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様とは異なる表示態様の選択図柄が含まれることになる。このような選択図柄予告によれば、選択図柄の表示態様といった選択図柄の種類だけでなく、飾り図柄の配列に含まれる選択図柄の個数も変化させることができるので、画像要素データを入れ換える場合に比べて選択図柄予告による演出効果をさらに高め、可変表示の表示結果が大当りとなることに対する期待感を向上させることができる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、VDP141が備える描画回路154によって、演出制御用マイクロコンピュータ120からのアルファ値分布設定コマンド、テスト実行コマンド、アルファ合成コマンドなどに応じた処理を実行することで、飾り図柄の演出画像を時間の経過に伴って段階的に表示または消去させるように、表示用データの更新が行われる。これにより、視覚的に斬新な飾り図柄の可変表示が実行可能になり、飾り図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
VDP141が備える転送制御回路152は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄読出コマンドに応答して、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で表示するための画像要素データを読み出し、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込んで一時記憶させる。また、転送制御回路152は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの共通図柄読出コマンドに応答して、CGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから共通図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず同一の表示態様で表示するための画像要素データを読み出し、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させる。VDP141が備える描画回路154は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄設定コマンドにより特定された選択図柄に対応する画像要素データを、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させる。このようにして、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出された第1識別情報画像データとなる画像要素データと、CGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから読み出された第2識別情報画像データとなる画像要素データとに基づいて図柄配列データの作成が行われる。そして、描画回路154は図72のステップS533にて、飾り図柄の画像を表示するための画像要素データを図柄配列データバッファ155Bから読み出して描画用バッファ155Cに書き込むことで、例えばパチンコ遊技機1における演出状態が変更されるまで、図柄配列データバッファ155Bに一時記憶されている図柄配列データを用いて飾り図柄を可変表示させる。これにより、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて選択図柄の画像を異なる表示態様で表示する場合でも、飾り図柄の配列に設定される選択図柄ごとに異なる図柄配列データを別個に用意しておく必要がないことから、例えばCGROM142やVRAM155における記憶データの容量や、VDP141における飾り図柄の配列を変更するための制御負担の増大を防止することができる。
例えば、CPU131が図53に示すステップS902〜S906の処理により演出モードフラグの値を切り替えた場合には、ステップS907〜S909の処理を実行することで、変更後の演出モードに対応した選択図柄の画像を表示するための画像要素データをVRAM155の選択図柄データバッファ155Aから読み出して図柄配列データバッファ155Bに書き込むようVDP141に指令する。この指令に応じて、VDP141では描画回路154が、図70のステップS503にて選択図柄配列設定処理を実行することにより、選択図柄データバッファ155Aから画像要素データを読み出して図柄配列データバッファ155Bに書き込む。これにより、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様で表示するための画像要素データによって飾り図柄の配列を変更することができ、飾り図柄の配列を変更するための制御負担が増大することを防止できる。
また、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120の起動時にCPU131が図46のステップS62にて図柄配列設定指令処理を実行し、図47のステップS141にて図48に示すような選択図柄読出指令処理を実行することで、VDP141に対して選択図柄読出コマンドを送信する。VDP141では、選択図柄読出コマンドを受信するごとに、転送制御回路152がCGROM142における選択図柄画像データエリア142Aから第1識別情報画像データとなる画像要素データを読み出して、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込む。こうして、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で選択図柄を表示するための複数種類の画像要素データを、選択図柄画像データエリア142Aから読み出して選択図柄データバッファ155Aに一時記憶させる。そして、描画回路154は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄設定コマンドにより特定された選択図柄に対応する画像要素データを、選択図柄データバッファ155Aから読み出す。ここで、VRAM155における記憶データの読出速度は、CGROM142における記憶データの読出速度に比べて速いものとなっている。そのため、パチンコ遊技機1における演出状態に応じた図柄配列データを作成する際に、CGROM142から選択図柄の画像を表示するための画像要素データを読み出さずに、選択図柄データバッファ155Aから画像要素データを読み出すことで、飾り図柄の配列を変更するための処理を実行することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ120では、CPU131が図53のステップS901にて操作スイッチ40からの操作スイッチ信号がオン状態であると判定したときに、ステップS902〜S906の処理を実行して演出モードフラグの値を切り替えることで、パチンコ遊技機1における演出状態を決定する。これにより、遊技者が操作スイッチ40を操作したことに応じて演出状態を変更することができ、例えば長時間にわたり遊技が行われる場合などに、遊技者の遊技に対する意欲が低下することを防止できる。
図83に示すステップS395にて予告演出表示として選択図柄予告を実行する旨の決定がなされた場合には、図84に示すステップS552にて予告の実行を開始するタイミングとなった旨の判定がなされたことに応じて、図82に示すような予告図柄配列設定テーブル222を参照して選択図柄を特定し、特定された選択図柄に対応した選択図柄設定コマンドをVDP141に対して送信する。このとき送信された選択図柄設定コマンドに応じて飾り図柄の配列に設定する選択図柄を変更することで、パチンコ遊技機1における演出状態に対応した表示態様とは異なる表示態様で選択図柄を表示する予告演出表示が実行される。これにより、遊技者にとって意外性のある演出により可変表示結果が大当りとなることに対する期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば画像表示装置5におけるデモ画面の表示開始や、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示回数が事前転送判定値に達したこと、あるいは大当り遊技状態への制御が開始されたことなどといった、遊技の進行状況に対応して予め定められた配列設定条件が成立したことに対応して、CPU131が図柄配列設定指令処理を実行することで、選択図柄や共通図柄の画像を表示するための画像要素データをCGROM142から読み出すための指令がVDP141に送信される。これに応じてVDP141では、転送制御回路152がCGROM142における選択図柄画像データエリア142Aから第1識別情報画像データとなる画像要素データを読み出して、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込む。また、転送制御回路152は、CGROM142における共通図柄画像データエリア142Bから第2識別情報画像データとなる画像要素データを読み出して、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込む。そして、描画回路154は、演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄設定コマンドにより特定された選択図柄に対応する画像要素データを、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aから読み出し、図柄配列データバッファ155Bに書き込む。このようにして、配列設定条件の成立に応じた図柄配列データの作成が行われる。これにより、図柄配列データバッファ155Bの記憶内容にノイズなどによる誤りが発生した場合でも、図柄配列データを自動的に復元させることができる。
画像表示装置5の画面上では、主基板11から演出制御基板12に対して送信された可変表示開始コマンドが可変表示パターンA(リーチ)や可変表示パターンB(リーチ)を示す場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131や表示制御部121が備えるVDP141の制御により、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなるリーチ表示期間にて、未だ導出表示されていない飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って段階的に表示または消去させる。これにより、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなったことに対応して視覚的に斬新な飾り図柄の可変表示が可能となり、飾り図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
可変表示開始コマンドが可変表示パターンA(リーチ)を示す場合には、CPU131が図57のステップS693にてアルファテスト表示用指令処理を実行し、VDP141の描画回路154が図70のステップS507におけるアルファテスト用描画処理やステップS509におけるアルファテスト処理を実行する。こうした処理に基づき、例えば表示順が先となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に表示させてから、所定位置より所定方向へと段階的に消去させ、その飾り図柄の表示画像が消去される期間において、表示順が後となる飾り図柄の表示画像を時間の経過に伴って表示順が先となる飾り図柄の表示画像が消去されたところに段階的に表示させてから所定位置より所定方向へと段階的に消去させる。また、このような表示動作と消去動作を繰り返し実行することもできる。これにより、視覚的に斬新な飾り図柄の可変表示が実行可能となり、飾り図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
可変表示開始コマンドが可変表示パターンB(リーチ)を示す場合には、CPU131が図57のステップS695にてアルファ合成表示用指令処理を実行し、VDP141の描画回路154が図70のステップS511におけるアルファ合成処理を実行する。こうした処理に基づき、例えば表示順が先となる飾り図柄の表示画像と表示順が後となる飾り図柄の表示画像とを順次合成することにより、時間の経過に伴って表示順が先となる飾り図柄の表示画像を段階的に消去させるとともに表示順が後となる飾り図柄の表示画像を段階的に表示させる。また、このような表示動作と消去動作を繰り返し実行することもできる。これにより、視覚的に斬新な飾り図柄の可変表示が実行可能となり、飾り図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
表示対象となる飾り図柄を示す画像要素データを描画用バッファ155Cに書き込む際や、描画用バッファ155Cから表示用バッファ155Dに表示対象画素をコピーする際には、例えば図75に示すような処理数に対応した拡大率や、図26(A)〜(C)に示すような拡大率A〜Cテーブル242A〜242Cのテーブルデータに基づいて特定される拡大率で、画像要素データの書き込みや表示対象画素のコピーを行う。これにより、飾り図柄の表示画像を拡大または縮小させて表示するように表示用データの更新が行われ、多様な表示態様による表示図柄の可変表示が実行可能となり、図柄の可変表示における演出効果を高めることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM115に記憶されている最優先割込み設定(KHPR)が「06h」、「07h」以外の値であるときには、シリアル通信回路118からのエラー割込み要求に基づく割込み処理が、シリアル通信回路118からの受信割込み要求や送信割込み要求に基づく割込み処理に比べて優先的に実行されることになる。そして、オーバーランエラーやノイズエラー、フレーミングエラー、パリティエラーなどといった、シリアル通信回路118でのエラー発生に対応したエラー割込み要求がCPU114に通知されると、例えばCPU114がシリアル通信回路118に設けられた送信動作部302と受信動作部301を未使用状態に設定することなどにより、シリアル通信回路118でのシリアル通信動作を直ちに停止させることができる。これにより、シリアル通信での異常発生により誤った情報が伝送されることを防止できる。
例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114は、図38に示すステップS601〜S607の処理により可変表示結果を特定表示結果となる「大当り」とするか否かを決定した結果に基づき、ステップS608〜S619の処理を実行する。このような処理を実行するCPU114などにより、特定遊技状態となる大当り遊技状態が終了した後の遊技状態を、通常遊技状態と、例えば第1確変遊技状態などといった、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常遊技状態に比べて高い第1特別遊技状態と、例えば第2確変遊技状態などといった、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常遊技状態に比べて高く可変表示の実行条件が通常遊技状態及び第1特別遊技状態に比べて成立しやすい第2特別遊技状態とのうちで、いずれに制御するかを決定する遊技状態決定手段が構成される。
CPU114は、図38に示すステップS601〜S607の処理により可変表示結果を特定表示結果となる「大当り」とする旨の決定がなされたことに基づき、図41に示すステップS672〜S674の処理を実行する。このときには、例えば確変再抽選演出などといった、第1及び第2特別遊技状態のいずれかに制御されるか否かを報知する第1報知演出について、その実行の有無を決定する。こうした処理を実行するCPU114などにより、第1報知演出実行決定手段が構成される。
CPU114は、図38に示すステップS601〜S607の処理により特定表示結果となる「大当り」の可変表示結果とする旨の決定がなされたことに基づき、図39に示すステップS643〜S645、図40に示すS649〜S651の処理を実行する。このときには、例えば有利開放再抽選演出などといった、第2特別遊技状態に制御されるか否かを報知する第2報知演出について、その実行の有無を決定する。こうした処理を実行するCPU114などにより、第2報知演出実行決定手段が構成される。
CPU114は、図39に示すステップS646、S647、図40に示すS652、S653及び図41に示すS684の処理を実行する。このときには、例えば可変表示開始#1〜#10、#65〜#74のコマンドなどといった、第1報知演出実行決定手段の決定結果を特定可能な第1報知演出制御信号と、例えば表示結果通知#4〜#7のコマンドなどといった、第2報知演出実行決定手段の決定結果を特定可能な第2報知演出制御信号とを、送信するための設定を行う。こうした処理を実行するCPU114などにより、報知演出制御信号送信手段が構成される。
演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131は、図55に示すステップS325、S326の処理を実行することなどにより、特定表示結果となる「大当り」の可変表示結果を、例えば同一の通常図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった、通常遊技状態に制御されることに対応した第1特定表示結果とするか、例えば同一の確変図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった、第1及び第2特別遊技状態のいずれかに制御されることに対応した第2特定表示結果とするかの決定を行う。こうした処理を実行するCPU131などにより、特定表示結果決定手段が構成される。
CPU131は、図64に示すステップS375の確変再抽選演出制御処理を実行することなどにより、報知演出制御信号送信手段からの第1報知演出制御信号に基づいて第1報知演出を実行する旨が特定されたことに対応して、特定表示結果となる「大当り」の可変表示結果が導出表示された後に第1報知演出を実行させる。こうした処理を実行するCPU131などにより、第1報知演出実行制御手段を構成する。また、CPU131は、図64に示すステップS376の有利開放再抽選演出制御処理を実行することなどにより、報知演出制御信号送信手段からの第2報知演出制御信号に基づいて第2報知演出を実行する旨が特定されたことに対応して、特定表示結果となる「大当り」の可変表示結果が導出表示された後に第2報知演出を実行させる。こうした処理を実行するCPU131などにより、第2報知演出実行制御手段を構成する。
そして、CPU131は、図55に示すステップS325にて確変再抽選演出があるとの判定(ステップS325;Yes)に対応して、ステップS327の処理を実行することなどにより、第1報知演出制御信号に基づいて第1報知演出を実行する旨が特定されたことに対応して、遊技状態決定手段によって第1及び第2特別遊技状態のいずれかに制御する旨の決定がなされていても、識別情報の可変表示の表示結果を第1特定表示結果に決定する。
これにより、例えば飾り図柄の可変表示結果などといった識別情報の可変表示結果が、例えば同一の確変図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった第2特定表示結果となり、確変遊技状態などの第1及び第2特別遊技状態のいずれかに制御されることを特定可能に報知した後に、さらに確変再抽選演出などといった第1報知演出が行われるという不都合を防止できる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131は、図55に示すステップS328、S329の処理を実行することにより、例えば同一の確変図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった第2特定表示結果を、例えば同一の第1確変図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった、第1特別遊技状態に制御されることに対応した第1特別表示結果とするか、例えば同一の第2確変図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった、第2特別遊技状態に制御されることに対応した第2特別表示結果とするかの決定を行う。こうした処理を実行するCPU131などにより、特別表示結果決定手段が構成される。
そして、CPU131は、図55に示すステップS328にて有利開放再抽選演出があるとの判定(ステップS328;Yes)に対応して、ステップS330の処理を実行することなどにより、特定表示結果決定手段によって第2特定表示結果に決定されたこと、及び、報知演出制御信号送信手段から送信された第2報知演出制御信号により第2報知演出を実行する旨が特定されたことに対応して、遊技状態決定手段によって第2特別遊技状態に制御する旨の決定がなされていても、識別情報の可変表示の表示結果を第1特別表示結果に決定する。
これにより、例えば飾り図柄の可変表示結果などといった識別情報の可変表示結果が、例えば同一の第2確変図柄からなる確定飾り図柄の組合せなどといった第2特別表示結果となり、第2確変遊技状態などの第2特別遊技状態に制御されることを特定可能に報知した後、さらに有利開放再抽選演出などといった第2報知演出が行われるという不都合を防止できる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114は、電力供給が開始されると、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の起動時に実行される遊技制御メイン処理内にて所定の乱数初期設定処理を実行することにより、乱数回路113に大当り判定用の乱数値MR1となる乱数を発生させるための設定を行う。その後、CPU114は割込み許可状態に設定する。そして、乱数初期設定処理では、ROM115から読み出した乱数初期設定データ(KRSS)に基づき起動時スタート値の設定を特定する。このとき特定された設定がデフォルト値の設定ではない場合には、乱数回路113により生成される乱数値における1周目のスタート値である起動時スタート値を、遊技制御用マイクロコンピュータ100ごとに付与された固有の識別情報であるIDナンバーに基づいて決定する。これにより、電力供給が開始された後に更新が開始される乱数の初期値を、複数のパチンコ遊技機1でそれぞれ異ならせることができ、このようにして生成される乱数値を大当り判定用の乱数値MR1として用いて特別図柄表示装置4による特図ゲームなどにおける可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定を行うことで、乱数のランダム性を高めて不正に大当りが発生させられてしまうことを防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば図58に示すステップS709では、図59に示すような処理数に対応したアルファ参照値と比較関数とを設定することにより、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内の左端より右端へと段階的に表示または消去させるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内の右端より左端へと段階的に表示させてから、右端から左端へと段階的に消去させるように、処理数に対応したアルファ参照値と比較関数とを設定するようにしてもよい。このようにしても、視覚的に斬新な表示図柄の可変表示が実行可能となり、図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
あるいは、ROM132には、図27(C)に示すようなアルファ値の分布を示すアルファ値分布設定データとは異なるアルファ値の分布を示すデータを記憶させておき、そのデータに対応して各飾り図柄の表示画像を構成する各画素のアルファ値を設定するようにしてもよい。このようなデータを用いることにより、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像の中心部より外縁部へと段階的に表示させてから、中心部より外縁部へと段階的に消去させるようにしてもよい。もしくは、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像の外縁部より中心部へと段階的に表示させてから、外縁部より中心部へと段階的に消去させるようにしてもよい。さらには、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内における0時の位置より時計回りの方向へと段階的に表示させてから、0時の位置より時計回りの方向へと段階的に消去させるようにしてもよい。もしくは、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内における0時の位置より反時計回りの方向へと段階的に表示させてから、0時の位置より反時計回りの方向へと段階的に消去させるようにしてもよい。このようにしても、視覚的に斬新な表示図柄の可変表示が実行可能となり、図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
加えて、図58に示すステップS709では、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内における所定位置より所定方向へと段階的に表示させてから、最後に表示された部位から表示する際とは反対方向へと段階的に消去させるように、アルファ参照値と比較関数の設定を行うようにしてもよい。具体的な一例として、図59に示す設定のうち、処理数が「51」以上「100」以下の部分では、(アルファ参照値)=1−0.02×((処理数)−50)という演算を実行することで、処理数に対応したアルファ参照値を決定するとともに、比較関数を「参照値以下なら成立」に設定するように変更すればよい。これにより、表示対象となる飾り図柄の表示画像を、時間の経過に伴って当該表示画像内における左端より右端へと段階的に表示させてから、最後に表示された部位である右端から左端へと段階的に消去させることができる。このようにしても、視覚的に斬新な表示図柄の可変表示が実行可能となり、図柄の可変表示における演出効果を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、描画回路154が演出制御用マイクロコンピュータ120からのアルファ値分布設定コマンドを受信したことに応答して、図70に示すステップS507のアルファテスト用描画処理を実行することにより、表示対象の画像要素データをVRAM155の描画用バッファ155Cに書き込んだ後に、各画素のアルファ値を設定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば転送制御回路152が演出制御用マイクロコンピュータ120からのアルファ値分布設定コマンドを受信したことに応答して、VRAM155における図柄配列データバッファ155Bなどといった描画用バッファ155C以外の記憶領域に記憶されている画像要素データに対して各画素のアルファ値を設定するようにしてもよい。この場合、描画回路154は、例えば図70に示すステップS509にて実行するアルファテスト処理において、比較結果が「成立」となった表示対象画素を描画用バッファ155C以外の記憶領域から読み出して描画用バッファ155Cに書き込んで記憶させる一方で、比較結果が「成立」とはならない表示対象画素以外の画素については、描画用バッファ155C以外の記憶領域からの読み出しを行わず描画用バッファ155Cへの書き込みを制限するようにしてもよい。
あるいは、描画回路154が演出制御用マイクロコンピュータ120からのアルファ値分布設定コマンドを受信したことに応答して、図柄配列データバッファ155Bに一時記憶されている画像要素データに対して各画素のアルファ値を設定するようにしてもよい。もしくは、各飾り図柄に対応した画像要素データとアルファ値分布設定データを組み合わせてCGROM142に記憶しておき、転送制御回路152が演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄読出コマンドを受信したことに応答して図67のステップS403にて選択図柄読出処理を実行する際や、共通図柄読出コマンドを受信したことに応答して図67のステップS405にて共通図柄読出処理を実行する際に、各画像要素データとともにアルファ値分布設定データもCGROM142から読み出して、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aや図柄配列データバッファ155Bに書き込むことにより、画像要素データの転送とともに各画素のアルファ値の設定も行うようにしてもよい。
VDP141は、CGROM142から読み出されてVRAM155に一時記憶された画像要素データを特定可能に管理するためのインデックステーブルを備えるようにしてもよい。例えば、インデックステーブルは、「開始アドレス」、「水平サイズ」、「読出完了フラグ」などを示すデータと、、「インデックス番号」を示すデータとを対応付けた設定データなどから構成されていればよい。ここで、「開始アドレス」は、CGROM142に記憶されている画像要素データの先頭アドレスを示す。また、「水平サイズ」は、画像要素データが示す演出画像の水平方向の大きさを示す。「読出完了フラグ」は、CGROM142から読み出された画像要素データがVRAM155に転送されて書き込みが完了した場合に「オン」を示し、転送が完了していない場合などには「オフ」を示す。
この場合、VDP141では、例えば転送制御回路152が図68のステップS415や図69のステップS425にて画像要素データの転送が完了したとの判定がなされたときに、インデックステーブルに画像要素データの転送完了を登録する。例えば、転送制御回路152は、VRAM155に一時記憶された画像要素データを特定可能とする「開始アドレス」、「水平サイズ」などのデータをインデックステーブルに書き込み、対応する「読出完了フラグ」を「オン」に設定する。
そして、描画回路154は、例えば図71のステップS521にて選択図柄を特定した後に、インデックステーブルを参照して、ステップS521にて特定された選択図柄の画像を表示するための画像要素データと対応付けられた「転送完了フラグ」が「オン」となっているか否かを判定する。このとき、「転送完了フラグ」が「オン」であれば、ステップS522の処理に進む。これに対して、「転送完了フラグ」が「オフ」であれば、所定の転送完了待ち時間が経過したか否かを判定する。転送完了待ち時間が経過していなければ、「転送完了フラグ」が「オン」となっているか否かを判定する処理に戻って待機する。この待機中には、選択図柄データバッファ155Aから読み出した画像要素データを用いた図柄配列データの作成が実行されない。他方、転送完了待ち時間が経過した場合には、例えばホストインタフェース151を介して演出制御用マイクロコンピュータ120に対して所定のエラー情報を送信することなどにより、エラーが発生した旨を通知してから、図71に示す選択図柄配列設定処理を終了する。このときVDP141から送信されたエラー情報を受け取った演出制御用マイクロコンピュータ120では、例えばCPU131が音制御部122やランプ制御部123に所定の制御指令を送ることなどにより、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、所定のランプやLED等を点灯や点滅させることなどにより、エラーの発生を報知するようにすればよい。
また、描画回路154は、図72のステップS531にて特定された読出アドレスがVRAM155の記憶アドレスに含まれている場合にも、インデックステーブルを参照して、対応する画像要素データの「転送完了フラグ」が「オン」となっているか否かを判定するようにしてもよい。このとき、「転送完了フラグ」が「オン」であれば、ステップS532の処理に進む。これに対して、「転送完了フラグ」が「オフ」であれば、所定の転送完了待ち時間が経過したか否かを判定する。転送完了待ち時間が経過していなければ、「転送完了フラグ」が「オン」となっているか否かを判定する処理に戻って待機する。この待機中には、例えば図柄配列データバッファ155Bなどといった描画用バッファ155C以外のVRAM155における記憶領域から読み出した画像要素データを用いた表示用データの作成が実行されない。他方、転送完了待ち時間が経過した場合には、例えばホストインタフェース151を介して演出制御用マイクロコンピュータ120に対して所定のエラー情報を送信することなどにより、エラーが発生した旨を通知してから、図72に示す画像要素表示処理を終了する。このときVDP141から送信されたエラー情報を受け取った演出制御用マイクロコンピュータ120では、例えばCPU131が音制御部122やランプ制御部123に所定の制御指令を送ることなどにより、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、所定のランプやLED等を点灯や点滅させることなどにより、エラーの発生を報知するようにすればよい。
このように、描画回路154がVRAM155における描画用バッファ155Cや表示用バッファ155D以外の記憶領域から画像要素データを読み出す際に、インデックステーブルにて対応する「転送完了フラグ」が「オン」に設定されているか否かに応じて、読み出した画像データを図柄配列データバッファ155Bに書き込むことによる図柄配列データの作成や、読み出した画像要素データを描画用バッファ155Cに書き込むことによる表示用データの作成を、実行するか否かの決定を行う。これにより、CGROM142から読み出されてVRAM155に一時記憶される画像要素データと、表示用データの作成に利用する画像要素データとを整合させることが可能になり、適切な画像要素データを用いた表示演出を行うことができる。
上記実施の形態では、図柄番号が「7」である飾り図柄の全体を選択図柄とし、図34(A)に示すように、「7」の数字と、円形の図形、菱形の図形、星型六角形の図形とをそれぞれ組み合わせた選択図柄の画像を表示するための画像要素データを、第1識別情報画像データとしてCGROM142の選択図柄画像データエリア142Aに記憶させ、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、1つの図柄番号に対応する飾り図柄の一部分のみを選択図柄とし、その図柄番号に対応する飾り図柄の他の部分を共通図柄として取り扱うようにしてもよい。例えば、図柄番号が「7」である飾り図柄のうち、円形の図形や菱形の図形、星型六角形の図形などを示す部分を選択図柄とし、「7」の数字を示す部分を共通図柄とする。この場合、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aには、例えば図86(A)に示すように、円形の図形や菱形の図形、星型六角形の図形などといった、選択図柄となる部分の画像を表示するための画像要素データを、第1識別情報画像データとして格納しておく。これに対して、「7」の数字などといった、共通図柄となる部分の画像を表示するための画像要素データは、図86(B)に示すように、CGROM142の共通図柄画像データエリア142Bに第2識別情報画像データとして格納しておく。
そして、転送制御回路152は、図67に示すステップS403にて選択図柄読出処理を実行することにより、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから、図86(A)に示すような円形の図形や菱形の図形、星型六角形の図形などといった、選択図柄となる部分の画像を表示するための画像要素データを読み出し、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込んで一時記憶させる。また、転送制御回路152は、図67に示すステップS405にて共通図柄読出処理を実行することにより、CGROM142の共通図柄画像データバッファ142Bから、図86(B)に示すような「7」の数字を含んだ共通図柄となる部分の画像を表示するための画像要素データを読み出し、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させる。その後、描画回路154が図70のステップS503にて実行する選択図柄配列設定処理では、例えば図71のステップS522にて選択図柄データバッファ155Aから読み出した選択図柄の画像要素データをステップS523にて図柄配列データバッファ155Bにセットするときに、図柄番号に対応して定められた書込位置にて既に記憶されている共通図柄となる「7」の数字を示す画像要素データと、選択図柄の画像要素データとの合成処理を行って、飾り図柄の全体を示す画像要素データを作成するようにすればよい。
例えば、パチンコ遊技機1における演出状態が第1の演出モード#1である場合には、図87(A)に示すような図柄番号「7」の飾り図柄における共通図柄となる「7」の数字を示す画像要素データと、図87(B)に示すような図柄番号「7」の飾り図柄における選択図柄となる円形の図形を示す画像要素データとを合成することにより、図87(C)に示すような合成画像を示す画像要素データを作成して、図柄配列データバッファ155Bにセットする。また、パチンコ遊技機1における演出状態が第2の演出モード#2である場合には、図87(D)に示すような図柄番号「7」の飾り図柄における共通図柄となる「7」の数字を示す画像要素データと、図87(E)に示すような図柄番号「7」の飾り図柄における選択図柄となる菱形の図形を示す画像要素データとを合成することにより、図87(F)に示すような合成画像を示す画像要素データを作成して、図柄配列データバッファ155Bにセットする。さらに、パチンコ遊技機1における演出状態が第3の演出モード#3である場合には、図87(G)に示すような図柄番号「7」の飾り図柄における共通図柄となる「7」の数字を示す画像要素データと、図87(H)に示すような図柄番号「7」の飾り図柄における選択図柄となる星型六角形の図形を示す画像要素データとを合成することにより、図87(I)に示すような合成画像を示す画像要素データを作成して、図柄配列データバッファ155Bにセットする。
このように、1つの飾り図柄の一部分をパチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で表示する一方、他の部分をパチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず同一の表示態様で表示する場合には、CGROM142における選択図柄画像データエリア142Aから読み出された第1識別情報画像データとなる画像要素データと、CGROM142における共通図柄画像データエリア142Bから読み出された第2識別情報画像データとなる画像要素データとを用いた合成処理を実行することにより、飾り図柄の画像に対応した画像要素データを含んだ図柄配列データを生成するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図47のステップS141にて実行する選択図柄読出指令処理にて図20に示すような選択図柄読出設定テーブル211を参照し、図48のステップS160の処理を実行するごとに選択図柄読出コマンドを作成してVDP141に対して送信するようにしている。このような構成により、飾り図柄の可変表示が開始される以前に、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で表示するための複数種類の画像要素データが、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから順次に読み出され、VRAM155の選択図柄データバッファ155Aに書き込まれることになる。これに対して、飾り図柄の可変表示が開始される以前に、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における現在の演出状態に対応した表示態様で表示するための画像要素データを、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出して、VRAM155に書き込むようにしてもよい。
この場合には、図47のステップS141にて実行する選択図柄読出指令処理として、図48のフローチャートに示す処理に代えて、図88のフローチャートに示す処理を実行する。図88に示す処理では、まず、パチンコ遊技機1における現在の演出状態に対応した選択図柄を特定し(ステップS921)、特定された選択図柄に対応する画像要素データの読出アドレスを特定する(ステップS922)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるROM132には、演出モードフラグの値とCGROM142の選択図柄画像データエリア142Aにおける読出アドレスとを対応付ける選択図柄決定テーブルなどを格納しておく。そして、CPU131が演出モードフラグの値に基づき選択図柄決定テーブルを参照することにより、選択図柄や、その読出アドレスの特定を行うようにすればよい。
ステップS922の処理に続いて、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスを特定する(ステップS923)。例えば、CPU131は、ステップS921にて特定した選択図柄が含まれる飾り図柄の図柄番号から、図柄配列データバッファ155Bにおける画像要素データの書込アドレスを特定すればよい。あるいは、図柄配列データバッファ155Bにおける書込アドレスを特定可能にするデータを含めて選択図柄決定テーブルを構成し、CPU131が選択図柄決定テーブルを参照することにより、書込アドレスの特定を行うようにしてもよい。そして、画像要素データのデータ量を特定する(ステップS924)。例えば、画像要素データのデータ量を特定可能にするデータを含めて選択図柄決定テーブルを構成し、CPU131が選択図柄決定テーブルを参照することにより、画像要素データ量の特定を行うようにすればよい。この後、ステップS922〜S924にて特定された読出アドレス、書込アドレス、画像要素データ量に基づき、選択図柄読出コマンドを作成して、VDP141に対して送信する(ステップS925)。VDP141では転送制御回路152が、図67のステップS403にて選択図柄読出処理を実行する。このときには、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出した画像要素データを、演出制御用マイクロコンピュータ120からの選択図柄読出コマンドに示された書込アドレスに基づき、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させるようにする。
加えて、図51に示すステップS297にて演出モード設定時指令処理を実行する際には、図53に示すステップS907〜S909の処理に代えて、図89に示すように選択図柄読出指令処理を実行する(ステップS931)。このとき実行される選択図柄読出指令処理は、図88のフローチャートに示す処理である。これにより、ステップS902〜S906の処理により演出モードフラグの値を切り替えた場合には、変更後の演出モードに対応した選択図柄の画像を表示するための画像要素データをCGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出してVRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込むようVDP141に指令する。この指令に応じて、VDP141では転送制御回路152が選択図柄読出処理を実行することにより、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出した画像要素データを、VRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させる。
このように、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における現在の演出状態に対応した表示態様で表示するための画像要素データを、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出して、VRAM155に書き込むようにすることで、VRAM155に一時記憶される画像要素データのデータ量が増大することを防止し、VRAM155を効率よく使用して図柄配列データを作成することができる。なお、選択図柄の画像を表示するためにCGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出した画像要素データは、例えばVRAM155の選択図柄データバッファ155Aといった、図柄配列データバッファ155Bとは異なる記憶領域に記憶させた後、その記憶領域から読み出した画像要素データを図柄配列データバッファ155Bに書き込んで一時記憶させるようにしてもよい。この場合でも、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における複数の演出状態のそれぞれに対応した表示態様で表示するための画像要素データをCGROM142から読み出してVRAM155に一時記憶させる場合に比べれば、VRAM155に一時記憶される画像要素データのデータ量を低減することができ、VRAM155を効率よく使用して図柄配列データを作成することができる。
上記実施の形態では、CGROM142の選択図柄画像データエリア142Aから読み出した第1識別情報画像データとなる画像要素データはVRAM155の選択図柄データバッファ155Aに一時記憶させる一方で、CGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから読み出した第2識別情報画像データとなる画像要素データはVRAM155の図柄配列データバッファ155Bに書き込んで図柄配列データの作成に使用するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばCGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから読み出した第2識別情報画像データとなる画像要素データを、図柄配列データバッファ155Bとは異なるVRAM155の記憶領域に一旦書き込んで一時記憶させてから、必要な画像要素データをその記憶領域から読み出して図柄配列データバッファ155Bに書き込むことにより図柄配列データの作成に使用するようにしてもよい。
また、例えば上記実施の形態における選択図柄データバッファ155Aや、前述したCGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから読み出した第2識別情報画像データとなる画像要素データを一時記憶する記憶領域のように、図柄配列データバッファ155Bとは別にCGROM142から読み出されて選択図柄や共通図柄の画像を表示するために用いられる画像要素データを一時記憶する記憶領域は、例えばVRAM155といった図柄配列データバッファ155Bが設けられる記憶装置と同一の記憶装置に設けられてもよいし、図柄配列データバッファ155が設けられる記憶装置とは異なる記憶装置に設けられてもよい。例えば、選択図柄データバッファ155Aとなる記憶領域や、CGROM142の共通図柄画像データエリア142Bから読み出した画像要素データを一時記憶する記憶領域は、図柄配列データバッファ155Bが設けられるVRAM155とは別個にVDP141に内蔵されたVRAMやレジスタ回路などに設けられてもよいし、VDP141に外付けされたVRAMやレジスタ回路などに設けられてもよい。
上記実施の形態では、例えば図29に示すように、VRAM155にて選択図柄データバッファ155Aとして予め定められたアドレスの領域に、選択図柄の画像をパチンコ遊技機1における演出状態に応じて異なる表示態様で表示するための複数種類の画像要素データを一時記憶するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、選択図柄の画像を表示するための画像要素データをVRAM155にて一時記憶するアドレスを固定せずに、選択図柄の画像を異なる表示態様で表示するための複数種類の画像要素データを一時記憶するようにしてもよい。この場合、例えば転送制御回路152は、図68のステップS412にて画像要素データの書込アドレスを特定する際に、VRAM155の所定エリアにおける空き領域の先頭から順次に、各種の選択図柄に対応した画像要素データの書込アドレスを特定し、空き領域がなくなった場合には、VRAM155における所定エリアの先頭から順次に、書込アドレスの特定を行うようにすればよい。そして、空き領域がない場合には、ステップS412にて特定した書込アドレスに画像要素データを上書きすることや、一旦クリアしてから画像要素データを書き込むことにより、選択図柄の画像を異なる表示態様で表示するための複数種類の画像要素データを一時記憶させるようにすればよい。このようにして選択図柄に対応する画像要素データを一時記憶させた際には、その画像要素データの書込アドレスを描画回路154に通知して、描画回路154による画像要素データの読み出しができるようにしてもよい。あるいは、選択図柄に対応する画像要素データのVRAM155における記憶アドレスを、各画像要素データの特定情報(例えば各選択図柄の画像に付された画像番号や、CGROM142における各画像要素データの記憶アドレスなど)と対応付けて、所定の一時記憶管理テーブルに格納してもよい。そして、描画回路154が図71のステップS522などにて選択図柄に対応した画像要素データを読み出す際には、その画像要素データの特定情報と対応付けられた記憶アドレスを、一時記憶管理テーブルから読み出して特定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図53や図89に示すステップS901の処理にて操作スイッチ40から伝送される操作スイッチ信号がオン状態である旨の判定がなされたときに、ステップS902〜S906の処理を実行することで、操作スイッチ40の操作が検出されたことに応じてパチンコ遊技機1における演出状態を変更し、変更後の演出状態を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、所定の演出状態変更条件が成立したことに対応して、パチンコ遊技機1における演出状態を変更し、変更後の演出状態を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ120では、乱数回路134などにより、演出状態変更判定用の乱数値や、変更後状態決定用の乱数値となる数値データを生成する。また、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるRAM133の演出制御カウンタ設定部には、飾り図柄の可変表示回数をカウントするための状態変更用カウンタを設けておく。状態変更用カウンタの値である状態変更用カウント値は、飾り図柄の可変表示が実行されるごとに、例えば1加算することなどにより更新されるようにする。そして、例えば図53や図89に示すステップS901の処理に代えて、状態変更用カウント値が、所定の状態変更判定値に達したか否かを判定する。このとき、状態変更判定値に達していれば、乱数回路134等から抽出した演出状態変更判定用の乱数値に基づき、ROM132などに予め格納された演出状態変更判定テーブルを参照することなどによって、演出状態を変更するか否かの判定を行う。そして、演出状態を変更すると判定された場合には、ステップS902〜S906と同様の処理を実行することにより、演出モードフラグの値を変更してパチンコ遊技機1における演出状態を変更するようにしてもよい。あるいは、乱数回路134等から抽出した変更後状態決定用の乱数値に基づき、ROM132などに予め格納された変更後状態決定テーブルを参照することなどによって、変更後の演出状態を決定し、決定された演出状態に対応した演出モードフラグの値に更新するようにしてもよい。このように、所定の演出状態変更条件が成立したことに対応して、パチンコ遊技機1における演出状態を変更することによっても、例えば長時間にわたり遊技が行われる場合などに、演出効果を高めて、遊技者の遊技に対する意欲が低下することを防止できる。
もしくは、ステップS901〜S906の処理に代えて、図52に示すようなデモ画面の表示を開始してからの経過時間を計測し、所定時間が経過するごとに選択可能な演出モードを遷移させ、操作スイッチ40の操作が検出された時点で選択可能となっている演出モードに、パチンコ遊技機1における演出状態を変更するようにしてもよい。例えば、図52に示すようなデモ画面では、白黒反転して表示されている「モードA」に対応する第1の演出モード#1が選択可能となっている。このときに操作スイッチ40の操作が検出されれば、例えば演出モードフラグの値を“0”に設定することにより、パチンコ遊技機1における演出状態を第1の演出モード#1に制御する。また、図52に示すように「モードA」が白黒反転して表示されている状態で操作スイッチ40の操作が検出されずに所定時間(例えば5秒間)が経過した場合には、「モードA」とは異なる「モードB」または「モードC」を白黒反転させる。このとき、白黒反転させる箇所の選択は、予め定められた順序に従って行うようにしてもよいし、乱数回路134等から抽出した乱数値を示す数値データに対応して選択する箇所を決定するようにしてもよい。そして、例えば「モードB」が白黒反転して表示されている状態で操作スイッチ40の操作が検出された場合には、演出モードフラグの値を“1”に設定することにより、パチンコ遊技機1における演出状態を第2の演出モード#2に制御すればよい。また、例えば「モードC」が白黒反転して表示されている状態で操作スイッチ40の操作が検出された場合には、演出モードフラグの値を“2”に設定することにより、パチンコ遊技機1における演出状態を第3の演出モード#3に制御すればよい。
上記実施の形態では、図56に示すステップS355にて表示更新指令処理が実行されたときに、図58に示すステップS706やステップS710、図61に示すステップS808、図62に示すステップS828、図63に示すステップS745といった各処理により、演出制御用マイクロコンピュータ120からVDP141に対して表示制御指令となる各種コマンドを送信するものとして説明した。これに対して、図56に示すステップS355にて表示更新指令処理が実行されたときには、演出制御用マイクロコンピュータ120からVDP141に対して各種コマンドを送信するためのデータ設定のみを行い、例えばVDP141からのV_BLANK信号(垂直方向のブランキング期間の立ち上がり信号)に同期した割込み信号(V_BLANK割込み信号)を受けて、VDP141に対する各種コマンドの送信を行うようにしてもよい。例えば、図58に示すステップS706やステップS710、図61に示すステップS808、図62に示すステップS828、図63に示すステップS745といった各処理では、VDP141に対して送信する各種コマンドに対応した制御データを、例えばRAM133の所定領域に設けられたコマンドバッファに記憶させることなどといった、各種コマンドを送信するためのデータ設定を行う。そして、VDP141からのV_BLANK信号に同期した割込み信号に応答してCPU131が所定の割込み処理を実行することにより、コマンドバッファに格納されている制御データに応じたコマンドを、VDP141に対して送信すればよい。
上記実施の形態では、図56のステップS357にてCPU131が飾り図柄の可変表示の終了タイミングであると判定したときに、ステップS358〜S361の処理を実行するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばステップS358〜S361の処理は、図50に示すステップS193の大当り開始待ち処理において、主基板11から飾り図柄の確定表示を指示する図柄確定コマンドを受信したと判定されたことに基づいて実行するようにしてもよい。この場合には、画像表示装置5にて可変表示されていた飾り図柄を、図柄確定コマンドに応答して確定表示させた後に、ステップS358〜S361に相当する処理を実行すればよい。
また、画像表示装置5の画面上に、各種画像の表示が行われる表示領域と、画像表示が行われない非表示領域とが設けられる場合には、VRAM155において非表示領域に対応した記憶位置に画像要素データが書き込まれることを制限するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5における画面の背面部分に特別図柄表示装置4の表示部が配置される場合や、画像表示装置5における画面の前面部分に装飾部材が配置される場合には、特別図柄表示装置4の前面部分や、装飾部材の背面部分などには、画像を表示するための液晶や液晶を構成する部材(例えば偏光板など)、液晶を制御する回路などを設けないようにして、物理的に画像を表示せずに透明なままの非表示領域とする。他方、表示領域の裏面には、例えば背後から表示領域を照射するバックライトや、パチンコ遊技機1の内部を隠蔽する隠蔽部材などを設けるようにすればよい。この場合、VRAM155では、アドレス管理を容易にするために、表示用データを記憶するエリア(例えば描画用バッファ155Cや表示用バッファ155Dなど)において、画像表示装置5の画面上における表示領域のみならず非表示領域に対しても、アドレスが割り当てられている。
以上のような構成において、例えば描画回路154は、図72に示すステップS532、S535の処理のいずれかを実行した後に、VRAM155の描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込先が非表示領域となるか否かの判定を行う。より具体的には、画像要素表示コマンドに含まれるデータから特定された書込アドレス、あるいは図72に示すステップS535の処理結果から特定された書込アドレスが、VRAM155にて画像表示装置5の画面上における非表示領域に割り当てられたアドレスと合致するか否かを判定し、合致する場合には、書込先が非表示領域になると判断する。そして、書込先が非表示領域となる場合には、図72に示すステップS533の処理のような画像要素データの読み出し及び書き込みを行わずに、ステップS534の処理に進むようにする。このようにして、描画回路154は、画像要素表示コマンドを受信していても、図72に示すステップS533の処理を行わないようにすることにより、VRAM155に対する画像要素データの書き込みを制限する。これにより、画像表示装置5の画面上における非表示領域に対応して割り当てられたVRAM155のアドレスに画像要素データを書き込んで表示用データを作成する場合に比べて、表示演出における制御負担を軽減することができる。
あるいは、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120の側において、書込先が非表示領域となる場合におけるVRAM155への書き込みを制限するための処理を実行するようにしてもよい。この場合、例えばCPU131が図63に示すステップS743にて描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込アドレスを特定する際に、ステップS741にて特定された表示を更新する対象となる画像要素の配置が、画像表示装置5の画面上における非表示領域に対応した配置を含んでいるか否かを判定する。例えば、CPU131は、演出制御パターンから読み出した表示制御データから画像表示装置5の画面上における画像要素の表示位置(例えば表示座標)を特定し、表示対象となる画像要素のサイズ(例えば幅や高さなど)から、画像要素の少なくとも一部が非表示領域内に配置されるか否かを判定する。そして、画像要素の少なくとも一部が非表示領域内に配置される場合には、非表示領域に対応した配置を含んでいると判断する。
そして、非表示領域に対応した配置を含んでいないと判定された場合には、描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込アドレスとして、表示対象の画像要素の全体を画像表示装置5の画面上に表示させるためのアドレスを設定してから、ステップS744の処理に進む。例えば、CPU131は、表示対象の画像要素を構成する全ての画素について描画用バッファ155Cにおける書込アドレスを指定することで、画像要素の全体を画像表示装置5の画面上に表示させるようにする。これに対して、非表示領域に対応した配置を含んでいると判定された場合には、その画像要素の全体が非表示領域内に配置されるのか、一部が非表示領域内に配置されるのかを判定する。このとき、一部が非表示領域内に配置されて全体が非表示領域内に配置される訳ではないと判定した場合には、描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込アドレスとして、非表示領域に対応する書込先を除外したアドレスを設定してから、ステップS744の処理に進む。例えば、CPU131は、表示対象の画像要素を構成する各画素について描画用バッファ155Cにおける書込アドレスを特定し、その書込アドレスのうちで非表示領域に割り当てられたアドレスを除外することで、表示領域に割り当てられたアドレスのみがVDP141に通知されるように設定する。また、画像要素の全体が非表示領域に配置されると判定した場合には、ステップS746の処理に進む。これにより、画像要素の全体が非表示領域に配置される場合には、描画用バッファ155Cにおける画像要素データの書込アドレスが設定されず、VDP141への画像要素表示コマンドの送信も行われないことになる。
このようにして、CPU131は、画像要素の配置が非表示領域に対応した配置を含んでいるか否かの判定を行う。そして、非表示領域に対応した配置を含んでいる場合には、非表示領域に対応する書込先を除外した書込アドレスを設定したり、書込アドレスの設定を行わないようにすることで、VRAM155の描画用バッファ155Cに対する画像要素データの書き込みを制限する。これにより、画像表示装置5の画面上における非表示領域に対応して割り当てられたVRAM155のアドレスに画像要素データを書き込んで表示用データを作成する場合に比べて、表示演出における制御負担を軽減することができる。
上記実施の形態では、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が、主基板11からの可変表示開始コマンドや表示結果通知コマンドに基づいて、CPU131が各演出を開始するための演出開始タイミングに達したことを検出したときに開始されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、主基板11からの大当り開始コマンドや大当り終了コマンドなどといった、任意の演出制御コマンドに基づいて、CPU131が各演出を開始するための演出開始タイミングに達したことを検出したときに開始されるようにしてもよい。あるいは、主基板11から確変再抽選演出開始コマンドや有利開放再抽選演出開始コマンドを送信し、演出制御基板12の側にてこれらのコマンドを受信したタイミングにて、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出がそれぞれ開始されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態中に主基板11から演出制御基板12に対して送信される大当りラウンド数通知コマンドや、ラウンド遊技終了コマンドなどを受信したときに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行されるようにしてもよい。ここで、ラウンド遊技終了コマンドは、ラウンド遊技が終了したことを示すものである。このようにする場合には、大当りラウンド数指示コマンド及びラウンド遊技終了コマンドを、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出の実行の有無を示すようなものとすればよい。そして、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行されるラウンドでは、主基板11の側において、例えばCPU114がラウンドでの演出時間を、これらの演出が実行されない場合に比べて長くするように、遊技制御タイマにおけるタイマ値などの初期設定を行うようにする。また、演出制御基板12の側では、例えばCPU131がラウンドでの演出時間を、これらの演出が実行されない場合に比べて長くするように、演出制御タイマにおけるタイマ値などの初期設定を行うようにする。例えば、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行されないラウンドでは、演出時間が「5秒」に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマと演出制御タイマにセットする。これに対して、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が実行されるラウンドでは、演出時間が「10秒」に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマと演出制御タイマにセットする。
また、可変表示開始コマンドが有利開放再抽選演出を実行するか否かを示すEXTデータを含むようにして、表示結果通知コマンドが確変再抽選演出を実行するか否かを示すEXTデータを含むようにしてもよい。この場合には、例えば図39に示すステップS639、S642、あるいは図40に示すステップS648の処理を実行した後に、図11(A)に示す確変再抽選実行判定テーブル185を設定し、乱数回路113等により更新される確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。そして、乱数値MR5に基づき確変再抽選実行判定テーブル185を参照して、演出実行判定値データと合致するか否かの判定結果や、ステップS639、S642、S648での決定結果に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることで、確変再抽選演出を実行するか否かを示す表示結果通知コマンドの送信を行うようにすればよい。さらに、図41に示すステップS671の処理において大当りフラグがオンであると判定された場合には、ステップS672〜S674の処理に代えて、図11(B)に示す有利開放再抽選実行判定テーブル186を設定し、有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6を示す数値データを抽出する。そして、乱数値MR6に基づき有利開放再抽選実行判定テーブル186を参照して、演出実行判定値データと合致するか否かを判定することで、有利開放再抽選演出の実行の有無を決定すればよい。その後、ステップS684の処理を実行するときに、有利開放再抽選演出の実行の有無に対応した制御データを演出用送信コマンドバッファにセットすることで、有利開放再抽選演出を実行するか否かを示す可変表示開始コマンドの送信を行うようにすればよい。
さらに、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出は、大当り遊技状態におけるラウンド中に実行される場合に限定されず、例えば大当り遊技状態の開始時や終了時に実行されるようにしてもよい。具体的な一例として、大当り遊技状態の開始時に確変再抽選演出を実行する場合には、例えば大当り開始コマンドに含まれるデータなどを用いて、確変再抽選演出が実行されることを、主基板11から演出制御基板12に対して通知するようにしてもよい。このときには、主基板11の側において、例えばCPU114が大当り遊技状態の開始時において大当り遊技状態の開始を報知するための演出時間を、確変再抽選演出が実行されない場合に比べて長くするように、遊技制御タイマにおけるタイマ値などの設定を行うようにする。また、演出制御基板12の側では、例えばCPU131が大当り遊技状態の開始を報知するための演出時間を、確変再抽選演出が実行されない場合に比べて長くするように、演出制御タイマにおけるタイマ値などの設定を行うようにする。例えば、確変再抽選演出が実行されない場合には、大当り遊技状態の開始を報知するための演出時間が「5秒」に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマと演出制御タイマにセットする。これに対して、確変再抽選演出が実行される場合には、大当り遊技状態の開始を報知するための演出時間が「10秒」に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマと演出制御タイマにセットする。そして、大当り遊技状態の開始を報知する演出とともに、あるいはその演出の前後いずれかの所定期間において、確変再抽選演出となる演出動作を行うようにすればよい。他の一例として、大当り遊技状態の開始時に確変再抽選演出を実行する場合には、表示結果が大当りとなる飾り図柄の可変表示中や、その可変表示における表示結果が導出表示されたときなどに、確変再抽選演出の実行を示すコマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信する。あるいは、可変表示開始コマンドや表示結果通知コマンドに含まれるデータを用いて、確変再抽選演出が実行されることを、主基板11から演出制御基板12に対して通知するようにしてもよい。このときには、主基板11の側において、例えばCPU114が特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を長くするように、遊技制御タイマにおけるタイマ値などの設定を行うようにする。また、演出制御基板12の側では、例えばCPU131が飾り図柄の可変表示時間を長くするように、演出制御タイマにおけるタイマ値などの設定を行うようにする。そして、画像表示装置5において大当りとなる可変表示結果を一旦停止表示させた後に、確変再抽選演出となる演出動作を開始して、例えば停止表示させた飾り図柄を再び変動させるようにすればよい。
さらに他の具体的な一例として、大当り遊技状態の終了時に有利開放再抽選演出を実行する場合には、例えば大当り終了コマンドに含まれるデータなどを用いて、有利開放再抽選演出が実行されることを、主基板11から演出制御基板12に対して通知すればよい。あるいは、可変表示開始コマンドや表示結果通知コマンドに含まれるデータを用いて、有利開放再抽選演出が実行されることを、主基板11から演出制御基板12に対して通知するようにしてもよい。このときには、主基板11の側において、例えばCPU114が大当り遊技状態の終了時において大当り遊技状態の終了を報知するための演出時間を、有利開放再抽選演出が実行されない場合に比べて長くするように、遊技制御タイマにおけるタイマ値などの設定を行うようにする。また、演出制御基板12の側では、例えばCPU131が大当り遊技状態の終了を報知するための演出時間を、有利開放再抽選演出が実行されない場合に比べて長くするように、演出制御タイマにおけるタイマ値などの設定を行うようにする。例えば、有利開放再抽選演出が実行されない場合には、大当り遊技状態の終了を報知するための演出時間が「5秒」に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマと演出制御タイマにセットする。これに対して、有利開放再抽選演出が実行される場合には、大当り遊技状態の終了を報知するための演出時間が「10秒」に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマと演出制御タイマにセットする。そして、大当り遊技状態の終了を報知する演出とともに、あるいはその演出の前後いずれかの所定期間において、有利開放再抽選演出となる演出動作を行うようにすればよい。
確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が大当り遊技状態におけるラウンド中に実行される場合には、例えば特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に短時間のうちに大量の遊技球が入賞したときなどに、1回のラウンドが短時間で終了することがある。このことにより、ラウンド中に実行されていた確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が途中で終了してしまう可能性がある。これに対して、大当り遊技状態の開始や終了を報知する演出とともに、あるいはこれらの演出の前後いずれかの所定期間において、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出となる演出動作を行うようにすれば、予め定められた期間にわたり確実に演出動作を行うことができ、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出が途中で終了してしまうことを防止して、再抽選の結果を確実に遊技者等に対して通知することができる。
確変再抽選演出や有利開放再抽選演出において飾り図柄を可変表示させる場合には、上記実施の形態における飾り図柄の可変表示パターンが可変表示パターンA(リーチ)や可変表示パターンB(リーチ)である場合におけるリーチ表示期間と同様にして、CPU131がアルファテスト表示用指令処理やアルファ合成表示用指令処理を実行し、これに応じてVDP141の描画回路154がアルファテスト用描画処理及びアルファテスト処理やアルファ合成処理を実行することにより、飾り図柄を段階的に表示または消去させるようにしてもよい。
上記実施の形態では、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を実行するか否かの決定を、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114により行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131により、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を実行するか否かの決定を行うようにしてもよい。この場合、主基板11から演出制御基板12に対しては、例えば表示結果通知コマンドにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態に制御されるか、第1確変遊技状態に制御されるか、第2確変遊技状態に制御されるかを、特定可能に通知する。演出制御用マイクロコンピュータ120の側では、例えば乱数回路134等により、確変再抽選演出実行判定用の乱数値MR5や有利開放再抽選演出実行判定用の乱数値MR6と同様の乱数値を示す数値データのカウントを行う。そして、例えばCPU131が図50のステップS191にて実行する可変表示制御設定処理にて、表示結果通知コマンドにより通知された大当り遊技状態の終了後における遊技状態や、乱数回路134等から抽出した乱数値を示す数値データなどに基づき、確変再抽選演出や有利開放再抽選演出を実行するか否かを決定するとともに、飾り図柄の可変表示や確変再抽選演出あるいは有利開放再抽選演出における表示結果などを決定すればよい。
上記実施の形態では、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と第1確変遊技状態と第2確変遊技状態のいずれかに制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば大当り遊技状態の終了後における遊技状態が通常遊技状態と確変遊技状態と有利開放遊技状態のいずれかに制御されるものであってもよい。ここで、通常遊技状態は上記実施の形態における通常遊技状態と同様の遊技状態であり、確変遊技状態は上記実施の形態における第1確変遊技状態と同様の遊技状態である。また、有利開放遊技状態は、確変制御が行われない一方で、通常遊技状態や確変遊技状態に比べて遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる遊技状態であればよい。
この場合には、例えば図14(A)〜(C)に示す遊技状態決定テーブル192〜194において、「第1確変遊技状態決定値データ」を、確変遊技状態に制御することを示す「確変遊技状態決定値データ」に置き換えるとともに、「第2確変遊技状態決定値データ」を、有利開放遊技状態に制御することを示す「有利開放遊技状態決定値データ」に置き換えて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、通常遊技状態、確変遊技状態、有利開放遊技状態のいずれに制御するかの決定を行うようにすればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄が示す数字により、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば飾り図柄の可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄の表示色や形状、各確定飾り図柄に付加されたキャラクタなど、あるいはこれらの組合せにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を認識できるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU114は、例えば図41に示すステップS684の処理を実行する際に、可変表示開始コマンドとして、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を実行する期間である可変表示時間を特定するための基本時間を特定可能なコマンドを送信する処理を実行するようにしてもよい。加えて、例えば図39に示すステップS634のような表示結果通知コマンドを送信するための処理では、例えば「リーチハズレ(2図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄前)」、「リーチハズレ(1図柄後)」、「リーチハズレ(2図柄後)」といった異なる表示結果の種類に対応して、異なるEXTデータを設定するようにしてもよい。これらの処理を実行するCPU114により、遊技制御信号送信手段が構成される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ120が備えるCPU131は、例えば図54に示すステップS334の処理を実行する際に、主基板11から送信された可変表示開始コマンドにより特定される基本時間と、表示結果通知コマンドにより特定される表示結果の種類とに基づいて、飾り図柄の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を特定する処理を実行するようにしてもよい。こうした処理を実行するCPU131により、可変表示時間特定手段が構成される。そして、CPU131が図50に示すステップS192の図柄可変表示中処理を実行することにより、可変表示時間特定手段によって特定された可変表示時間に基づいて、飾り図柄の可変表示を制御する可変表示制御手段が構成される。
このような構成によれば、可変表示開始コマンドにより特定される基本時間と、表示結果通知コマンドにより特定される表示結果の種類に基づいて、様々な可変表示時間を設定することができる。これにより、制御信号としての表示制御コマンドの種類が増大することを防止しつつ、多様な表示態様で飾り図柄の可変表示を実行することができる。
表示制御部121は、演出制御基板12とは異なる制御基板(例えば表示制御基板など)に搭載されてもよい。その一方で、電飾部材となる遊技効果ランプ9などを駆動制御するランプ制御部123や、効果音発生装置となるスピーカ8L、8Rなどを駆動制御する音制御部122は、演出制御基板12に含まれるように配置する。このような音制御部122やランプ制御部123を含む演出制御基板12は、演出駆動制御手段を構成する。加えて、演出制御基板12には演出制御用マイクロコンピュータ120が含まれるように配置する。そして、主基板11が備える遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU114は、例えば図38に示すステップS606の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を特定表示結果としての大当りとするか否かを決定する事前決定手段を構成する。演出制御基板12が備える演出制御用マイクロコンピュータ120のCPU131は、例えば図50に示すステップS192の図柄可変表示中処理を実行することにより、事前決定手段の決定結果に基づく演出態様を決定する演出決定手段を構成する。また、CPU131は、演出決定手段としての決定結果を特定可能な演出制御信号を、表示制御部121に対して送信する演出制御信号送信手段を構成する。表示制御部121では、例えばVDP141が、演出制御基板12から送信された演出制御信号により特定される演出決定手段の決定結果に応じた画像表示装置5の表示制御を行うようにすればよい。
このような構成によれば、電飾部材を駆動制御するランプ制御部123や効果音発生装置を駆動制御する音制御部122が含まれる演出制御基板12には、演出態様を決定する演出決定手段や、演出制御信号を表示制御部121に送信する演出制御信号送信手段が含まれることになる。これにより、電飾部材となる遊技効果ランプ9などの駆動制御や、効果音発生装置となるスピーカ8L、8Rなどの駆動制御と、画像表示装置5の表示制御との整合性を保つことができ、遊技者に違和感を与えることがない演出動作を実行することができる。
なお、表示制御部121を演出制御基板12とは異なる制御基板に搭載する場合には、各制御基板に別個の制御用マイクロコンピュータを備えるように構成してもよい。この場合、表示制御基板121が搭載された制御基板では、その制御基板上に搭載された制御用マイクロコンピュータが、演出制御基板12から送信された演出制御信号に対応した演出制御指令を作成し、表示制御部121のVDP141へと伝送すればよい。このような構成においても、演出制御信号により特定される演出決定手段の決定結果に応じた画像表示装置5の表示制御を行うことができる。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態で用いられる飾り図柄の例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 可変表示開始コマンドの内容の一例を示す説明図である。 表示結果通知コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータの構成例を示すブロック図である。 主基板の側にてカウントされる乱数値を例示する説明図である。 大当り判定テーブルの構成例を示す図である。 普通当り判定テーブルの構成例を示す図である。 再抽選実行判定テーブルの構成例を示す図である。 可変表示パターンテーブルの構成例を示す図である。 パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技状態決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技状態の決定割合の一例を示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 遊技状態に応じた確変中フラグと有利開放フラグの設定を示す説明図である。 シリアル通信回路の構成例を示すブロック図である。 演出制御用マイクロコンピュータの構成例を示すブロック図である。 選択図柄読出設定テーブルの構成例を示す図である。 共通図柄読出設定テーブルの構成例を示す図である。 選択図柄配列設定テーブルの構成例を示す図である。 演出制御パターンテーブルの構成例を示す図である。 演出制御パターンの構成例を示す図である。 ブレンド率テーブルの構成例を示す図である。 拡大率テーブルの構成例を示す図である。 アルファ値分布設定データについての説明図である。 表示制御部の構成例を示すブロック図である。 VRAMにおけるアドレスマップの一例を示す図である。 図柄配列データバッファの構成例を示す図である。 描画用バッファ及び表示用バッファの構成例を示す図である。 演出制御用マイクロコンピュータからVDPに送信される表示制御指令の一例を示す図である。 CGROMにおけるアドレスマップの一例を示す図である。 選択図柄画像データエリア及び共通図柄画像データエリアにおける記憶内容の一例を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。 大当り確変判定処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果設定処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動口開閉処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 図柄配列設定指令処理の一例を示すフローチャートである。 選択図柄読出指令処理の一例を示すフローチャートである。 共通図柄読出指令処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始コマンド受信待ち処理の一例を示すフローチャートである。 デモ画面の一例を示す図である。 演出モード設定時指令処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示制御設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示制御設定処理の一例を示すフローチャートである。 図柄可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。 表示更新指令処理の一例を示すフローチャートである。 アルファテスト表示用指令処理の一例を示すフローチャートである。 アルファ参照値と比較関数の設定例を示す説明図である。 アルファ合成表示用指令処理の一例を示すフローチャートである。 第1アルファ合成指令処理の一例を示すフローチャートである。 第2アルファ合成指令処理の一例を示すフローチャートである。 各種更新対象指令処理の一例を示すフローチャートである。 大当り演出処理の一例を示すフローチャートである。 確変再抽選演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 有利開放再抽選演出制御処理の一例を示すフローチャートである。 転送制御処理の一例を示すフローチャートである。 選択図柄読出処理の一例を示すフローチャートである。 共通図柄読出処理の一例を示すフローチャートである。 描画処理の一例を示すフローチャートである。 選択図柄配列設定処理の一例を示すフローチャートである。 画像要素表示処理の一例を示すフローチャートである。 アルファテスト用描画処理、アルファテスト処理、アルファ合成処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄の表示画像を表示または消去させる動作例を示す図である。 拡大率の設定例を示す説明図である。 飾り図柄の表示画像を表示または消去させる動作例を示す図である。 処理数の設定例を示す説明図である。 飾り図柄の表示画像を表示または消去させる動作例を示す図である。 ブレンド率と拡大率の時間変化例を示す図である。 飾り図柄の表示画像を表示または消去させる動作例を示す図である。 画像表示装置における表示例を示す図である。 予告図柄配列設定テーブルの構成例を示す図である 選択図柄予告設定処理の一例を示すフローチャートである。 選択図柄予告指令処理の一例を示すフローチャートである。 画像表示装置における表示例を示す図である。 変形例での選択図柄画像データエリア及び共通図柄画像データエリアにおける記憶内容を示す図である。 選択図柄と共通図柄を合成する動作を示す説明図である。 選択図柄読出指令処理の変形例を示すフローチャートである。 演出モード設定時指令処理の変形例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4 … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6 … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 電源基板
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 信号中継基板
15 … 払出制御基板
16 … インタフェース基板
17 … 発射制御基板
20 … 普通図柄表示装置
21 … ゲートスイッチ
22 … 始動口スイッチ
23 … V入賞スイッチ
24 … カウントスイッチ
30 … 操作ノブ
40 … 操作スイッチ
41 … 通過ゲート
50 … 払出モータ
70 … カードユニット
81、82 … ソレノイド
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
111 … クロック回路
112 … リセット/割込みコントローラ
113、134 … 乱数回路
114、131 … CPU
115、132 … ROM
116、133 … RAM
117 … タイマ回路
118 … シリアル通信回路
119、135 … 入出力ポート
120 … 演出制御用マイクロコンピュータ
121 … 表示制御部
122 … 音制御部
123 … ランプ制御部
141 … VDP
142 … CGROM
142A … 選択図柄画像データエリア
142B … 共通図柄画像データエリア
150 … 払出制御用マイクロコンピュータ
151 … ホストインタフェース
152 … 転送制御回路
153 … CGROMインタフェース
154 … 描画回路
155 … VRAM
155A … 選択図柄データバッファ
155B … 図柄配列データバッファ
155C … 描画用バッファ
155D … 表示用バッファ
156 … 表示回路
160 … 遊技制御用データ保持エリア
161A … 特図保留記憶部
161B … 普通図保留記憶部
162 … 確定特別図柄記憶部
163 … 遊技制御フラグ設定部
164 … 遊技制御タイマ設定部
165 … 遊技制御カウンタ設定部
166 … 遊技制御バッファ設定部
181、182 … 大当り判定テーブル
183、184 … 普通当り判定テーブル
185、186 … 再抽選実行判定テーブル
187 … 可変表示パターンテーブル
188〜191 … パターン決定テーブル
192〜194 … 遊技状態決定テーブル
211 … 選択図柄読出設定テーブル
212 … 共通図柄読出設定テーブル
221 … 選択図柄配列設定テーブル
222 … 予告図柄配列設定テーブル
231、231A〜231C … 演出制御パターンテーブル
241A、241B … ブレンド率テーブル
242A〜242C … 拡大率テーブル
301 … 受信動作部
302 … 送信動作部
303 … シリアル通信データレジスタ
304 … シリアルステータスレジスタ
305 … シリアル制御レジスタ

Claims (9)

  1. 可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の開始条件が成立したことにより各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行う可変表示手段を備え、識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった後、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記可変表示手段の表示動作を制御する表示制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、前記可変表示の開始条件の成立に応じて識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段を含み、
    前記表示制御手段は、
    前記事前決定手段の決定結果に基づき前記可変表示手段の表示内容を決定する表示内容決定手段と、
    前記表示内容決定手段の決定結果に基づき前記可変表示手段における識別情報の可変表示を含む画像の表示動作を制御する画像表示制御手段とを含み、
    前記画像表示制御手段は、
    複数種類の識別情報それぞれの画像を表示するための画像データを記憶するキャラクタROMと、
    前記キャラクタROMから読み出された画像データを一時記憶するVRAMと、
    前記キャラクタROMから画像データを読み出して所定の順序に従った識別情報の配列としての識別情報配列データを作成し、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる配列データ作成手段と、
    前記配列データ作成手段により読み出された画像データに対応して、識別情報の表示動作を制御するための制御データを設定する制御データ設定手段と、
    前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶されている識別情報配列データを用いて前記可変表示手段において識別情報を可変表示させる識別情報表示制御手段とを含み、
    前記表示内容決定手段は、遊技機における演出状態が異なる複数種類の演出状態のいずれであるかを特定する演出状態特定手段を含み、
    前記キャラクタROMが記憶する画像データは、
    識別情報配列データにおける所定部位の画像を、前記演出状態特定手段により特定された演出状態に応じて異なる表示態様で表示するための第1識別情報画像データと、
    識別情報配列データのうちの前記所定部位以外の画像を、前記演出状態特定手段により特定された演出状態にかかわらず同一の表示態様で表示するための第2識別情報画像データとを含み、
    前記配列データ作成手段は、
    遊技機に対する電力供給が開始されたときに、第2識別情報画像データと初期設定された演出状態に対応する第1識別情報画像データとを前記キャラクタROMから読み出し、前記所定の順序に従った配列で前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる電力供給開始時データ作成手段と、
    前記演出状態特定手段により特定される演出状態が変更されたときに、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶された第1識別情報画像データを、変更後の演出状態に対応する第1識別情報画像データに差し替えて前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる演出状態変更時データ作成手段とを含み、
    前記識別情報表示制御手段は、
    前記演出状態特定手段により特定される演出状態にかかわらず前記VRAMの配列データ記憶領域において表示に用いる識別情報配列データの読出位置を更新することにより、前記可変表示手段において識別情報を可変表示させる表示配列制御手段と、
    前記配列データ作成手段により作成された識別情報配列データ及び前記制御データ設定手段により設定された制御データに基づいて、前記可変表示手段により識別情報の可変表示が開始されてから当該識別情報の可変表示の表示結果が未だ導出表示されていない段階において識別情報の画像を時間の経過に伴って段階的に表示または消去させる段階表示制御手段を含む、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記VRAMには、識別情報配列データにおける所定部位の画像を遊技機における演出状態のそれぞれに応じて異ならせる複数種類の第1識別情報画像データを一時記憶する所定部位データ記憶領域が設けられ
    前記配列データ作成手段は、
    前記可変表示手段により識別情報の可変表示が開始される以前に、前記キャラクタROMから前記複数種類の第1識別情報画像データを読み出して前記VRAMの所定部位データ記憶領域に一時記憶させる所定部位データ一括読出手段と、
    前記演出状態特定手段により特定され演出状態が変更されたときに前記演出状態変更時データ作成手段により前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる第1識別情報画像データを前記VRAMの所定部位データ記憶領域から読み出す一時記憶データ読出手段とを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記配列データ作成手段は、前記演出状態特定手段により特定され演出状態が変更されたときに、前記演出状態変更時データ作成手段により前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる第1識別情報画像データを、前記キャラクタROMから読み出す所定部位データ個別読出手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 遊技者が操作可能な操作手段と、
    前記操作手段が操作されたか否かを判定する操作判定手段と、
    前記操作判定手段により前記操作手段が操作された旨の判定がなされたことに対応して、遊技機における演出状態を複数種類の演出状態のいずれかに決定する演出状態決定手段とを備え、
    前記演出状態特定手段は、前記演出状態決定手段により決定された演出状態を特定する、
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の遊技機。
  5. 前記表示内容決定手段は、前記可変表示手段により識別情報が可変表示されている期間において識別情報の可変表示の表示結果が所定の表示結果となることを予告する予告演出表示を実行するか否かを決定する予告演出表示決定手段を含み、
    前記画像表示制御手段は、前記予告演出表示決定手段により予告演出表示を実行する旨の決定がなされたことに基づき、前記演出状態特定手段により特定された演出状態に対応する第1識別情報画像データとは異なる演出状態に対応した第1識別情報画像データを含む識別情報配列データを用いて、前記可変表示手段において識別情報を可変表示することにより、予告演出表示を実行する予告演出表示実行手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記配列データ作成手段は、遊技の進行状況に対応して予め定められた配列設定条件が成立することにより、第1識別情報画像データのうちで前記演出状態特定手段により特定された演出状態に対応した第1識別情報画像データと、第2識別情報画像データとに基づいて識別情報配列データを作成し、前記VRAMの配列データ記憶領域に一時記憶させる条件成立時配列データ作成手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技機。
  7. 前記段階表示制御手段は、識別情報の可変表示の表示結果が未だ導出表示されていない段階であって既に導出表示されている識別情報が前記特定表示結果となる条件を満たしているリーチとなった後から、表示結果が導出表示されるまでの所定期間において、未だ導出表示されていない識別情報の画像を段階的に表示または消去させる、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の遊技機。
  8. 前記段階表示制御手段は、前記可変表示手段に順次表示させる2つの識別情報のうちで表示順が先の先順識別情報の画像を時間の経過に伴って所定位置より所定方向へと段階的に表示させてから、前記所定位置より前記所定方向へと段階的に消去させ、当該先順識別情報の画像が消去される期間において、前記先順識別情報よりも後に表示される後順識別情報の画像を時間の経過に伴って前記先順識別情報の画像が消去されたところに段階的に表示させてから前記所定位置より前記所定方向へと段階的に消去させる処理を実行する順次表示制御手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の遊技機。
  9. 前記段階表示制御手段は、前記可変表示手段に順次表示させる2つの識別情報のうちで表示順が先の先順識別情報の画像と表示順が後の後順識別情報の画像とを順次合成することにより、時間の経過に伴って先順識別情報の画像を段階的に消去させるとともに後順識別情報の画像を段階的に表示させる処理を実行する合成表示制御手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の遊技機。
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