JP4627130B2 - 小型滑走艇のエンジン回転数操作装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水流を後方に噴出してその反動で水上を航行する小型滑走艇( Personal Watercraft(パーソナルウォータークラフト); PWCとも呼ばれる) のエンジン回転数操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
所謂ジェット推進型の小型滑走艇は、レジャー用,スポーツ用としてあるいはレスキュー用として、近年多用されている。この小型滑走艇では、一般に艇の底面に設けられた吸水口から吸い込んだ水を、ウォータージェットポンプで加圧・加速して後方へ噴射することによって船体を推進させる。
【0003】
そして、このジェット推進型の小型滑走艇の場合、前記ウォータージェットポンプの噴射口の後方に配置したステアリングノズルを、バー型操舵ハンドルを左右に操作することによって左右に揺動させて、後方への水の噴射方向を左右に変更させて、艇を右側あるいは左側に操舵する。
【0004】
ところで、この小型滑走艇の場合、エンジンの回転数は、前記バー型操舵ハンドルの一方の端部に設けられ、ケーブルを介してエンジンのスロットルに連結された、指操作式のエンジン回転数操作装置のエンジン回転数操作レバーを操作することによっておこなわれる。また、このエンジン回転数操作レバーは、エンジンがアイドリング状態になる側にバネで付設されており、ライダーがエンジン回転数操作レバーから指を放すと、自動的にエンジンはアイドリング状態まで戻るようになっている。
【0005】
このため、小型滑走艇が、係留場所(ポート)から、河川の本流部分あるいはポート外へでるまでの間、艇が発生する引き波によって、あるいは騒音等によって、周囲に迷惑がかからないように、エンジンを低速回転の状態に継続して保持するような操作が必要となる。
このような状況は、係留場所によっては、時間にして20分以上も継続する場合があり、ライダーにとって疲労をもたらす。
【0006】
また、小型滑走艇は、米国等の河川では、自動二輪車と同じような感覚で、何日もかけて航行する長距離クルージングにも使用される。このような場合、例えば、巡行速度で何時間も航行するような状況が生じ、ライダーにとってエンジン回転数操作レバーを同じ状態で操作し続けることになり、やはり疲労をもたらす。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれたもので、エンジン回転数操作レバーを同じ状態に操作し続ける必要のない、オートクルーズ機構を具備した小型滑走艇のエンジン回転数操作装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、以下のような構成からなる小型滑走艇のエンジン回転数操作装置によって解決することができる。即ち、
本第1の発明にかかる小型滑走艇のエンジン回転数操作装置は、エンジンと、このエンジンによって駆動されるウォータージェットポンプとを備えて、該ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進するとともに、バー型操舵ハンドルと該ハンドルに付設された指操作型のエンジン回転数操作レバーを操作することによって、任意の方向に任意の速度で操舵航行するよう構成された小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、
前記エンジン回転数操作レバーを、任意の位置で固定できる固定機構を備えたことを特徴とする。
【0009】
しかして、上述のように構成された小型滑走艇のエンジン回転数操作装置によれば、エンジン回転数操作レバーを所定の状態に操作し、その状態で固定機構を操作すると、固定機構によって、その状態が固定される。このため、エンジン回転数操作レバーを指で操作し続けることなく、所定のエンジン回転数を維持し続けることが可能となる。従って、長時間の定速航行が楽にできることになる。
【0010】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、前記固定機構によるエンジン回転数操作レバーの固定を解除できる解除機構を備えていると、この解除機構を操作することによって、簡単にエンジン回転数操作レバーの固定を解除できる構成が実現できる。
【0011】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、エンジン回転数操作レバーに、段階状の当接部によって所定の角度で該エンジン回転数操作レバーを係止できる、ロックレバーを付設することによって前記固定機構を構成すると、階段状の各当接部で当接して形成される複数の速度のうち、任意の速度を選択した状態においてロックレバーを操作すると、その状態が維持でき、該速度でオートクルーズ状態を形成することができる。従って、エンジン回転数操作レバーを指で操作し続けることなく、選択的に、所望のエンジン回転数を維持して航行することができる。
【0012】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、前記ロックレーバーがエンジン回転数操作レバーをロックしている状態において、該エンジン回転数操作レバーをさらに大きく操作すると、該ロックレバーが、該エンジン回転数操作レバーに対して、オフの状態に復帰するようバネで付勢されていると、オートクルーズ状態を解除しようとするときには、単にエンジン回転数操作レバーをさらに大きく操作するだけでよい構成となる。
【0013】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、前記ロックレバーと前記エンジン回転数操作レバーの各自由端が同じ側になるよう、該ロックレバーがエンジン回転数操作レバーに枢支されていることが、エンジン回転数とロックの各操作をおこなう上で、人間工学上好ましい形態となる。
【0014】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、前記ロックレバーと前記エンジン回転数操作レバーとの間に、該エンジン回転数操作レバーに対して該ロックレバーの回動可能な範囲を制限するストッパー機構が形成されていると、ロックレバーの動作範囲が限定されることから扱い易くなり、実用上好ましい形態となる。
【0015】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、前記ロックレバーの動作部分に、センサー又はスイッチが付設されており、ロックレバーがエンジン回転数操作レバーをロックしているときには、エンジンが始動しないよう構成されていることが、実用上、好ましい構成となる。
【0016】
また、前記小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、前記ロックレバーがエンジン回転数操作レバーをロックしている状態において、前記エンジン回転数操作レバーを操作することなくロックレバーを解除する解除機構を具備していると、簡単にロックレバーを解除できる構成を実現できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる小型滑走艇について、図面を参照しながら、具体的に説明する。
【0018】
図1は本発明の実施形態にかかる小型滑走艇のオートクルーズ機構を示すバー型操舵ハンドルの右端部の部分拡大平面図、図2〜図4は図1に示すオートクルーズ機構のオートクルーズ状態を示す部分拡大平面図、図5は図1とは別の実施形態にかかるオートクルーズ機構を示す部分拡大平面図、図6は図5に示すオートクルーズ機構のオートクルーズ状態を示す部分拡大図で、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b矢視図、図7は図5に示すオートクルーズ機構のオートクルーズ状態を解除したときの状態を示す部分拡大平面図、図8は本発明の実施形態にかかる小型滑走艇の全体側面図、図9は図8の平面図である。
【0019】
図8,図9において、Aは船体で、この船体Aは、ハルHとその上方を覆うデッキDから構成され、これらハルHとデッキDを全周で接続する接続ラインはガンネルラインGと呼ばれ、この実施例では、このガンネルラインGは、この小型滑走艇の喫水線Lより上方に位置している。
【0020】
そして、前記デッキDの中央よりやや後部には、図9に図示するように、船体Aの上面に長手方向に延びる平面視において略長方形の開口部16が形成され、図8,図9に図示するように、この開口部16上方に騎乗用のシートSが配置されている。
【0021】
また、エンジンEは、前記シートS下方のハルHとデッキDに囲まれた横断面形状が「凸」状の空間20内に配置される。
この実施形態では、エンジンEは、多気筒(この実施例では4気筒)の4サイクル式のエンジンEで、図9に図示するように、クランクシャフト26が船体Aの長手方向に沿うような向きで搭載されており、このクランクシャフト26の出力端は、プロペラ軸27を介して、インペラ21が取着されているウォータージェットポンプPのポンプ軸21S側に、一体的に回転可能に連結されている。そして、このインペラ21は、その外周方が、ポンプケーシング21Cで覆われ、小型滑走艇の底面に設けられた吸水口17から取り入れた水を吸水通路を介して取り込んで、ウォータージェットポンプPで加圧・加速して、通水断面積が後方にゆくに従って小さくなったポンプノズル(噴出部)21Rを通って、後端の噴射口21Kから吐出して、推進力を得るよう構成されている。
【0022】
また、図8において、21VはウォータージェットポンプP内を通過する水を整流するための静翼である。また、図8,図9おいて、24はバー型の操舵ハンドルで、このハンドル24を左右に操作することによって、図9に一点鎖線で示すケーブル25を介して、前記ポンプノズル21R後方のステアリングノズル18を左右に揺動させて、ウォータージェットポンプPの稼働時に、艇を所望の方向に操舵できるよう構成されている。
【0023】
また、図8に図示するように、前記ステアリングノズル18の上後方には、水平に配置された揺動軸19aを中心に下方に揺動可能に、ボウル形状のリバース用のデフレクター19が配置され、このデフレクター19をステアリングノズル18後方の下方位置へ揺動動作させることによって、ステアリングノズル18から後方に吐出される水を前方に転向させて、後進できるよう構成されている。
【0024】
また、図8,図9において、22は後部デッキで、この後部デッキ22には、開閉式のハッチカバー29が設けられ、ハッチカバー29の下方に小容量の収納ボックスが形成されている。また、図8あるいは図9において、23は前部ハッチカバーで、このハッチカバー23の下方には備品等を収納するボックス(図示せず)が設けられている。
【0025】
ところで、本発明の実施形態にかかる小型滑走艇では、図1に図示するようなオートクルーズ機構を具備している。即ち、図1に図示するように、前記操舵ハンドル24の右側のグリップGp近傍、具体的には、グリップGpのセンター側に隣接した部位には、エンジン回転数操作装置UeのスロットルレバーLtが付設されている。このスロットルレバーLtは、本発明の「特許請求の範囲」で言うところの「エンジン回転数操作レバー」を形成する。そして、前記エンジン回転数操作装置Ueは、前記スロットルレバーLtと、このスロットルレバーLtを操舵ハンドル24側に操作可能に支持する二つ割り状になったベース部材1と、該スロットルレバーLtに付設されるロックレバー(固定機構を構成する一つの構成)Lrとを具備する。
前記スロットルレバーLtは、この実施形態では、挟み角が90度よりやや鋭角になった略L字状の形状をしており、このL字状の一端部で、枢着軸2よって、前記操舵ハンドル24側に固定されている前記ベース部材1に対して、該枢着軸2を中心に所定角度(この実施形態では略20度程度)だけ回動可能に、枢着されている。そして、このスロットルレバーLtのL字状の他端が自由端部(指当接部Lt1)となり、この自由端部を指で、一般的には人指し指(もしくは他の指)で、操作するよう構成されている。また、このスロットルレバーLtのL字状の中央の屈曲部にはスロットルケーブル取着部10が形成され、このスロットルケーブル取着部10に、先端がエンジンE(図8,図9参照)側のスロットルバルブに接続されているスロットルケーブル11の基端11bが取着されている。なお、このスロットルレバーLtは、スロットルケーブル11が先端側に引っ張られる方向にバネ(図示せず)によって付勢されることによって、ライダーが操作しない非操作状態(オフの状態)では、図1に図示するスロットルレバーLtの側端面Lt3が、ベース部材1側と略当接する状態を維持するよう構成されている。
そして、このスロットルレバーLtの前記スロットルケーブル取着部10の近傍、この実施形態では自由端側に寄った位置に、枢支軸4が配設され、この枢支軸4を介して、前記ロックレバーLrが、所定角度(この実施形態では略30度程度)だけ回動可能に配設されている。この角度は、ロックレバーLr側に設けられた突起片Lr5と、スロットルレバーLt側に形成された係止窓Lt6とがストッパー機構を構成することによって、決定されている。
このロックレバーLrは、全体の大きさが前記スロットルレバーLtの略1/3程度の大きさを有し、且つ形状的には、略逆L字状の本体Lr1の一端に該本体Lr1と略直交するよう自由端部となる指当接部Lr2が形成されている。
この指当接部Lr2は、長さ的には、前記スロットルレバーLtの自由端部となる指当接部Lt1より短くなっており、ライダーは、指当接部Lr2に触れることなく指当接部Lt1を操作することが可能なようになっている。つまり、指当接部Lr2を、必要なときだけ操作できるよう、選択的に操作可能になっている。
また、前記指当接部Lr2と前記指当接部Lt1とは、略平行に配置された状態となっており、両者を時計方向に前述した所定角度だけそれぞれ回動(操作)することができるよう構成されている。つまり、スロットルレバーLtとロックレバーLrのそれぞれの自由端部である指当接部Lt1と指当接部Lr2が同じ側になるよう、且つ共に時計方向に回動可能になっている。
また、前記ロックレバーLrは、巻きバネSqによって、指当接部Lr2が図1において反時計方向に付勢され、ライダーがロックレバーLrを操作しない状態では、図1に図示する非ロック状態、つまり、オフの状態(非オートクルーズ状態)になるよう構成されている。
また、前記ロックレバーLrの指当接部Lr2が形成されている側と反対の本体Lr1の一端には、階段状に多段(図1の実施形態では3段)に被当接部3が形成され、この被当接部3の最も低い段部(低段)3aの段の面は、該ロックレバーLrを操作しない状態(前記巻きバネScのバネ力が作用してストッパー機構によって係止されている状態:ロックレバーが機能しない状態)において、前記スロットルレバーLtの側端面Lt3と略一致している。
そして、この実施形態では、前述したように、被当接部3は3段、つまり、時速5マイルの低速オートクルーズに対応した「低段3a」と、巡行中速度のオートクルーズに対応した「中段3b」と、それより速い巡行高速度に対応した「高段3c」の3段が形成されている。前記「中段3b」と「高段3c」の各段部の面は、該ロックレバーLrを操作しない状態において、前記スロットルレバーLtの側端面Lt3から突出した状態となっている。また、前記高段3cに隣接してそれ以上のロックレバーLrの時計方向への回動を阻止する係止面5が形成されている。
そして、前記ベース部材1側には、前記ロックレバーLrの被当接部3に当接する当接部12が形成されている。この実施形態では、当接部はピンをベース部材1に固定的に植設することによって形成されている。
従って、このロックレバーLrでは、ライダーが前記スロットルレバーLtを時計方向に中指および薬指等で所定角度だけ操作した状態において、前記ロックレバーLrを時計方向に人指し指で操作すると、そのスロットルレバーLtの操作状態に対応した状態、正確にはその状態よりスロットル開度が小さい状態で、前記被当接部3のそれに対応した段部(低段3a〜高段3cのいずれかの段部)が当接部12と当接して、そのスロットル操作状態を維持することができることになる。
【0026】
しかして、このように構成されたオートクルーズ機構を具備した小型滑走艇のエンジン回転数操作装置は以下のように作用する。即ち、
ライダーが、例えば、ポートからポート外に出航しようとするとき、引き波が発生しないように、時速5マイル程度で航行しようとする際には、まずスロットルレバーLtをその航行速度に対応させて操作、つまり、時計方向に所定角度(この場合略5〜7度)だけ回動させる。
この状態において、ライダーは、図2に図示するように、前記ロックレバーLrを巻きバネSqのバネ力に抗して操作、つまり、時計方向に、前記当接部12がロックレバーLr側の被当接部3(この場合低段3a)に当接するまで、回動させる。
前記当接部12がロックレバーLr側の被当接部3に当接すると、図2に図示する状態において、ライダーがスロットルレバーLtから指を外しても、その状態を維持することができる。従って、小型滑走艇は、オートクルーズ状態が形成されて、時速5マイル程度の速度で連続的に航行することができ、ライダーはスロットルレバーLtを指で操作し続ける必要はない。
また、巡行中速度でオートクルーズ状態を形成したいときには、スロットルレバーLtをその航行速度が形成できる程度(この実施形態では略10〜12度)大きく時計方向に回動させ、その状態で前記ロックレバーLrを、前記被当接部3と当接部12が当接するまで回動させると、図3に図示するように、被当接部3の前記中段3bの位置で当接部12と当接し、巡行中速度でのオートクルーズ状態が形成できる。
さらに、前記巡行中速度より速い巡行高速度でオートクルーズ状態を形成したいときには、スロットルレバーLtをその航行速度が形成できる程度(この実施形態では略15〜17度)に大きく時計方向に回動させ、その状態で前記ロックレバーLrを、前記被当接部3と当接部12が当接するまで回動させると、図4に図示するように、被当接部3の前記高段3cの状態で当接部12と当接し、巡行高速度でのオートクルーズ状態が形成できる。
【0027】
そして、前記オートクルーズ状態で航行中に、該オートクルーズ状態を解除しようとするときは、ライダーは単にスロットルレバーLtをそれ以上に時計方向に回動させる動作をおこなうだけで、前記当接部12と被当接部Lt3の当接が、ロックレバーLrの巻きバネScのバネ力によって解除されて、ロックレバーLrがオフの状態に戻り、該オートクルーズ状態が解除される。
【0028】
前記オートクルーズ機構に代えて、図5に図示するように、オートクルーズ状態を解除するための、プッシュボタン式のキャンセルボタンを別途設けてもよい。即ち、
図5,図6に図示するように、ベース部材1側に設ける当接部112を枢支軸112aを中心に回動自在に配置するとともに、図6(b)に図示するように、この当接部112の先端を、且つロックレバーLr側の被当接部3側と干渉しない該被当接部3の下方の位置で、ロッド113の先端に枢着し、このロッド113の基端を、図5,図6(a)に図示するように、ベース部材1側の、操舵ハンドル24を挟んでロックレバーLrと反対側(ライダーに近い側)に延設し、この延設した端部にプッシュボタン114を付設し、且つ、このロッド113をプッシュボタン114側に付勢するよう、コイルスプリング115を配置する。なお、前述のように、図6に図示するように、物理的干渉を避けるため、前記被当接部3に当接する当接部112の部分と、その先端のロッド113と枢着されている部分との間には、段部112bが形成されることになる。
このように構成することによって、オートクルーズ状態を形成するときは、図1に示す実施形態の場合と同様におこない、オートクルーズ状態を解除するときには、図6(a)に図示するように、前記プッシュボタン114を親指の腹の部分でロッド113の先端方へ押圧することによって、前記当接部112の先端が枢支軸112aを中心に反時計側に回動して、図7に図示するように、該当接部112と被当接部3との当接状態が強制的に解除される。なお、図5の実施形態において、図1の実施形態と同じ構成あるいは対応する構成については同じ参照番号を付す。
【0029】
ところで、前記二つの実施形態では、いずれの場合も、当接部をベース部材側に設け、被当接部をロックレバー側に設けているが、これらを逆に設けてもよく、この場合にも、基本的に同じ作用効果を奏する。
【0030】
そして、前記いずれの実施形態においても、図1に図示するように、当接部12と被当接部3との接触を関知するセンサーScを設けることによって、該ロックレバーLrが機能しているとき、つまりオートクルーズ状態になっているとき、換言すればスロットルレバーLtが操作されスロットルバルブが開いた状態になっているときには、艇のスタータモータが機能しないよう、電気的なインターロックシステムを形成しておいてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、ポートからの出航、あるいは長距離クルージング時等において、ライダーは長い時間スロットルレバーを同じ状態に操作しておく必要がなくなる。また、スロットルレバーが機械的に一定の状態が保たれることから、艇も常に一定の速度で航行することができる。このため、エンジンの回転が一定に維持されることから、燃費の向上も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる小型滑走艇のオートクルーズ機構を示すバー型操舵ハンドルの右端部の部分拡大平面図である。
【図2】 図1に示すオートクルーズ機構の低段(低速度)でのオートクルーズ状態を示す部分拡大平面図である。
【図3】 図1に示すオートクルーズ機構の中段(巡行中速度)でのオートクルーズ状態を示す部分拡大平面図である。
【図4】 図1に示すオートクルーズ機構の高段(巡行高速度)でのオートクルーズ状態を示す部分拡大平面図である。
【図5】 図1とは別のキャンセルボタンを具備したオートクルーズ機構を具備した実施形態にかかるオートクルーズ機構を示す部分拡大平面図である。
【図6】 図5に示すオートクルーズ機構においてキャンセルボタンを押した状態を示す部分拡大平面図で、(a)は平面図、(b)は(a)のb−b矢視図である。
【図7】 図5に示すオートクルーズ機構においてオートクルーズ状態が解除された状態を示す部分拡大平面図である。
【図8】 本発明の実施形態にかかるジェット推進型の小型滑走艇の全体側面図である。
【図9】 図8に示す小型滑走艇の全体平面図である。
【符号の説明】
24……バー型操舵ハンドル
Ue……エンジン回転数操作装置
Lt……スロットルレバー(エンジン回転数操作レバー)
Lr……ロックレバー(固定機構)

Claims (7)

  1. エンジンと、このエンジンによって駆動されるウォータージェットポンプとを備えて、該ウォータージェットポンプで加圧・加速された水を後方の噴射口から噴射しその反動によって推進するとともに、バー型操舵ハンドルと該ハンドルに付設された指操作型のエンジン回転数操作レバーを操作することによって、任意の方向に任意の速度で操舵航行するよう構成された小型滑走艇のエンジン回転数操作装置において、
    前記エンジン回転数操作レバーを、任意の位置で固定できる固定機構を備え
    前記固定機構を、
    前記エンジン回転数操作レバーに、段階状の当接部によって所定の角度で該エンジン回転数操作レバーを係止できる、ロックレバーを付設することによって、
    構成したことを特徴とする小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
  2. 前記固定機構によるエンジン回転数操作レバーの固定を解除できる解除機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
  3. 前記ロックレーバーがエンジン回転数操作レバーをロックしている状態において、該エンジン回転数操作レバーをさらに大きく操作すると、該ロックレバーが、該エンジン回転数操作レバーに対して、オフの状態に復帰するようバネで付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
  4. 前記ロックレバーと前記エンジン回転数操作レバーの各自由端が同じ側になるよう、該ロックレバーがレバー本体に枢支されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の項に記載の小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
  5. 前記ロックレバーと前記エンジン回転数操作レバーとの間に、該エンジン回転数操作レバーに対して該ロックレバーの回動可能な範囲を制限するストッパー機構が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1の項に記載の小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
  6. 前記ロックレバーの動作部分に、センサー又はスイッチが付設されており、ロックレバーがエンジン回転数操作レバーをロックしているときには、エンジンが始動しないよう構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1の項に記載の小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
  7. 前記ロックレバーがエンジン回転数操作レバーをロックしている状態において、前記エンジン回転数操作レバーを操作することなくロックレバーを解除する解除機構を具備していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1の項に記載の小型滑走艇のエンジン回転数操作装置。
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