JP4626793B2 - 外部熱源利用給湯装置の加熱方法 - Google Patents

外部熱源利用給湯装置の加熱方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばヒートポンプ等の外部熱源手段により加熱昇温された高温液体を貯留槽に貯留し、この高温液体を直接に出湯させるか、又は、高温液体との熱交換により昇温させた湯水を出湯させるかして給湯する外部熱源利用給湯装置において、上記貯留槽内の液体を外部熱源手段により加熱するための加熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ヒートポンプを外部熱源として利用する貯湯式給湯装置が知られている。例えば図5に示すように、ヒートポンプ3の凝縮器に対し貯留槽2内の湯水を通過させて熱交換加熱することにより貯留槽2内の湯水を高温に加熱し、この高温湯を貯留槽2から出湯させて給湯に利用する給湯装置が知られている。このものにおいては、貯留槽2内の湯水をヒートポンプ3との間で循環させる循環路41及び循環ポンプ42からなる循環手段が設けられており、上記循環ポンプ42の作動により貯留槽2内の湯水を下部から取り出し上記ヒートポンプ3の凝縮器に通した後に貯留槽2の上部に戻すようになっている。そして、上記ヒートポンプ3を利用して貯留槽2内の湯水を加熱するには、上記ヒートポンプ2及び循環手段を共に作動することにより、貯留槽2内の湯水を上記凝縮器で熱交換加熱し、貯留槽2に対し高温湯(例えば90℃の高温湯)にして戻して貯留するようになっている。この際、ヒートポンプ3の成績係数(COP)向上のためや圧縮機の保護のために、加熱対象である貯留槽2内の湯水温度が所定温度(例えば40℃)以上になれば、すなわち凝縮器の入り側の温度センサ43が所定温度を検出すると上記の循環による加熱を停止させるという制御が行われている。つまり、上記圧縮機の能力やヒートポンプ3内に循環される熱媒体(冷媒)の特性上より、所定量以上の温度差がなければ、熱交換加熱自体が不能となるためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の給湯装置における加熱方法によると、貯留槽内の湯水の状態によっては加熱作動させても貯留槽内の湯水全量を加熱し得ず、相対的に低温のままで非加熱の残湯が生じてしまうことがある。このため、給湯装置としては上記残湯量を考慮して貯留槽の容量を増大させる必要が生じ、給湯装置全体が大きくなってしまうという不都合を招いている。
【0004】
すなわち、図5に示すように加熱が停止された状態である時間が経過したり、給湯のために貯留槽2上部からの出湯に伴い貯留槽2下部に入水されてある時間が経過したりすると、貯留槽2内の湯水は上半部が高温部分になり下半部が低温部分という温度差のある分布状態になる。ここで、上半部に例えば40℃の残湯WRが分布し、下半部に例えば15℃の水WLが分布しているとすれば、この分布状態から循環ポンプ42を作動させて作動状態のヒートポンプ3からの受熱により貯留槽2内の湯水の加熱を開始させると、下半部の水WLは上記ヒートポンプ3により熱交換加熱されて例えば90℃の高温湯WHとなって貯留槽2上部に戻される。この際、貯留槽2上部に戻される加熱後の高温湯WHと、上記残湯WRとの間の温度差が通常25℃以上あると、両者は互いに混ざり合わず、間に僅かな上下幅の混合層(境界層)WDを挟んで上下に分かれたままで、高温湯WH部分だけが順次増大することになる。そして、図5の右半分に示すように上記の水WLが全て加熱されて残湯WR部分が貯留槽2の下部に分布するようになると、その残湯WRが加熱不能な上限温度であると加熱作動自体が停止されてしまうため、貯留槽2内は上半部に90℃の高温湯WHが分布し、下半部に上記の40℃の残湯WRが非加熱のまま残されてしまうことになる。
【0005】
以上のような不都合はヒートポンプ以外の外部熱源手段により貯留槽内の湯水を加熱する場合においても生じ得る。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外部熱源利用給湯装置において、従来方法では非加熱のまま残湯していた部分をも可及的に加熱可能として貯留槽内の全量を加熱し得る加熱方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、給湯に直接又は間接に利用するための液体を貯留する貯湯槽と、外部熱源手段と、この外部熱源手段で発生する熱を利用して上記貯留槽の下部から取り出した液体を熱交換加熱し上記貯留槽の上部に戻す加熱回路とを備えた外部熱源利用給湯装置の加熱方法を対象として、以下の各請求項に示される各種の解決手段を採用した。なお、上記の「給湯に直接又は間接に利用する」とは次に示す趣旨である。すなわち、貯留槽内の液体を給湯要求があればそのまま出湯させて給湯に供してもよいし、給湯用の管路を別途設けてこの管路に通される湯水を上記貯留槽内の液体により熱交換加熱した上で給湯に供してもよい。つまり、貯留槽内の液体は給湯のために直接又は間接に利用されるものである。
【0008】
請求項1に係る発明では、先に、上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌することにより貯留槽内の液体温度を略均一化し、液体温度を略均一化した状態で上記加熱回路による加熱作動を実行するようにする。
【0009】
この請求項1によれば、第1段階で非加熱状態のままで貯留槽内の液体が撹拌されるため、たとえ下半部に低温部分が溜まっていたとしてもその低温部分が上半部の高温部分と強制的に混合・撹拌されることになる。これにより、貯留槽内の上半部に高温部分、下半部に低温部分というように温度差をもって分かれていたとしても、その温度差が解消されて貯留槽内の液体全体の温度が均一化されて上記高温部分がより低温化される。このため、次の第2段階で行われる貯留槽内の液体の加熱作動により、その液体全量について加熱回路による加熱が可能になる。
【0010】
請求項2に係る発明では、上記貯留槽内の液体温度を検出する温度検出手段をその貯留槽の上下方向に対し互いに離れた2以上の各位置に配設しておき、まず、上記各温度検出手段による検出温度に基づき平均温度を演算する。そして、その演算値が設定温度よりも低いときには、先に上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌することにより貯留槽内の液体温度を略均一化し、液体温度を略均一化した状態で上記加熱回路による加熱作動を実行する。逆に、上記演算値が上記設定温度よりも高いときには、上記撹拌をすることなく上記加熱回路による加熱作動を実行するようにする。なお、上記「設定温度」としては、上記外部熱源手段の加熱作動能力、つまり熱交換加熱能力との関係で定めればよく、例えば熱交換加熱を行い得る対象液体の上限温度よりも所定温度だけ低めの温度値を設定するようにすればよい(この点について請求項3において同じ)。
【0011】
この請求項2によれば、仮に非加熱状態で撹拌して貯留槽内の液体温度を均一化した場合にその均一化した液体温度がどの程度になるかが上記演算値により予測し得ることになる。そして、この演算値が設定温度よりも低いときには非加熱状態での撹拌が実行された後に加熱回路による加熱作動が実行され、これにより、請求項1に係る発明において説明したと同じ作用を得て貯留槽内の液体全量の加熱が可能になる。逆に、上記演算値が上記設定温度よりも高いときには、非加熱状態で撹拌を行ってしまうと、液体の状態によっては加熱不能の事態に陥る場合があるため、可及的に多くの液体を加熱するために上記の撹拌を行うことなく直ぐに加熱作動に入る。すなわち、貯留槽の上部に加熱不要な程度の高温湯が分布し下部に加熱可能な程度の低温湯が分布している場合には、撹拌してしまうと液体全量が加熱不能になってしまうおそれがあるため、これを防止して上記の低温湯を加熱するために直ぐに加熱作動に入ることにしている。
【0012】
なお、上記2以上の温度検出手段は、貯留槽が上下方向に略同断面であれば上下方向に均等間隔に配設し、あるいは、上記貯留槽が上下方向に異なる断面を有するものであれば下部から上部に向けて均等容積となる位置毎に配設するようにすればよい。これにより、各温度検出手段による検出温度が貯留槽内の全容積を均等に分割した部分毎の液体部分の代表温度となるようにする。また、必ずしも均等間隔又は均等容積となる位置毎でなくてもよい。貯留槽自体の断面形状や内容積は予め既知であるため、複数の温度検出手段の配設位置ごとの内容積は把握し得るのでその各検出温度と、その検出温度に対応する内容積との積の和から平均温度の演算は可能であるからである。
【0013】
請求項3に係る発明では、上記貯留槽内の液体温度を検出する温度検出手段をその貯留槽の上部から所定距離下方位置に配設しておき、上記温度検出手段による検出温度が設定温度よりも低いときには、先に上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌することにより貯留槽内の液体温度を略均一化し、液体温度を略均一化した状態で上記加熱回路による加熱作動を実行するようにする。
【0014】
この請求項3によれば、加熱作動前に非加熱状態での撹拌が必要か否かが請求項2の場合と異なり1つの温度検出手段の検出温度により判定されることになる。そして、上記検出温度が設定温度よりも低いときには、撹拌による液体温度の均一化を図る方がより多量の液体を加熱させ得ると判定して非加熱状態での撹拌が実行される。これにより、貯留槽内のより多くの液体の可及的な加熱がより簡易な制御により可能になる。
【0015】
以上の請求項1〜請求項3のいずれかの加熱方法においては、非加熱状態での撹拌を例えば貯留槽内に配設した撹拌手段(撹拌羽根)を駆動させることにより行うようにしてもよいが、次のようにすることにより、撹拌のための特別な手段を設置することなく現有の設備を用いてそれらの作動の切換制御を制御手段により行わせるだけで非加熱状態での撹拌作動と加熱回路による加熱作動とが共に実現する。すなわち、上記加熱回路として、循環ポンプと、この循環ポンプの作動により貯留槽内の液体を下部から強制的に取り出して外部熱源手段に通過させた後に上記貯留槽の上部に戻す循環路とを備えたものとする。そして、上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌するときには上記外部熱源手段を非作動状態にして循環ポンプを作動するようにし、上記貯留槽内の液体を加熱するときには上記外部熱源手段及び循環ポンプを共に作動させるようにする(請求項4)。なお、この場合の循環ポンプの作動量(循環流量)は、撹拌時には加熱時よりも多くして混合・撹拌の効率を高めるようにしてもよい。また、上記循環路に対し外部熱源手段をバイパスするバイパス路を設け、撹拌時にはバイパス路を通るように通路の切換を行うようにしてもよい。このようにすることにより、外部熱源手段の作動をON・OFF切換することなくON状態を継続させたままで、非加熱状態での撹拌と加熱作動との切換を行うことが可能になる。
【0016】
以上の請求項1〜請求項4のいずれかの加熱方法においては、非加熱状態で撹拌するときには、事前にその旨を報知手段により報知した上で実行するようにしてもよい(請求項5)。このようにすることにより、ユーザに対し給湯装置で自動制御により行われる撹拌の実行が案内され、給湯装置の作動に対する安心感や信頼感を付与することが可能になる。なお、上記の「報知した上で実行」とは、例えば報知後所定時間の経過(タイマ計時)により実行するか、ユーザによる何らかのスイッチ操作に基づく確認指令を受けて実行するかのいずれかを採用すればよい。
【0017】
また、上記の請求項1〜請求項4のいずれかの加熱方法においては、非加熱状態で撹拌するときには事前に撹拌についての実行許可指令の入力を報知手段による報知により要求し、実行許可指令の入力を受けたときにのみ実行するようにしてもよい(請求項6)。このようにすることにより、非加熱状態での撹拌を給湯装置側の自動制御により実行させるか、その撹拌の実行を禁止するかをユーザの都合に応じて選択させることが可能となり、利便性の向上が図られる。すなわち、撹拌前であればより高温の液体が貯留槽の上半部にあり、直ぐにその高温液体を利用したいという事情がユーザ側にあるときには、撹拌の実行による液体温度の均一化(上記高温液体の温度低下)を禁止して上記高温液体の利用が可能になる。なお、この場合、報知後、所定時間経過しても実行許可指令の入力がないときには、加熱の実行が許可されたとみなして加熱作動に入るようにしてもよい。なお、上記の実行許可指令の入力は例えばリモコンを用いたユーザのスイッチ操作により行わせるようにすればよい。
【0018】
以上説明した請求項1〜請求項6のいずれかの加熱方法における外部熱源手段としてはヒートポンプを用いることができ、この場合には、貯留槽内の液体をヒートポンプの凝縮器において高温側循環媒体との熱交換により加熱させるようにすればよい(請求項7)。この場合には、ヒートポンプを熱源として利用した給湯装置の加熱方法が具体化される。
【0019】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の外部熱源利用給湯装置の加熱方法によれば、加熱回路による加熱作動に先立って貯留槽内の液体を非加熱状態のままで撹拌するようにしているため、たとえ貯留槽内の上半部に高温部分、下半部に低温部分というように液体が温度差をもって分かれていたとしても、その温度差を解消して貯留槽内の液体全体の温度を均一化させることができ、この均一化により低温化された上記高温部分をも加熱可能として貯留槽内の液体全量について加熱回路により加熱させることができる。これにより、従来方法では加熱不能の残湯部分をも可及的に加熱可能にして貯留槽の必要容量の低減化及びこれに伴う給湯装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0020】
請求項2の外部熱源利用給湯装置の加熱方法によれば、現状の状態で仮に液体温度を均一化した場合の平均温度がどの程度になるかを各検出温度に基づく演算値により予測することができ、この予測した演算値の如何に応じて加熱前に非加熱状態での撹拌を実行するか、直ぐに加熱作動を実行するかを選択的に行うことができる。つまり、貯留槽内の液体の温度状態に応じて最適な加熱制御を行うことができ、より可及的かつ確実に液体全量についての加熱を実現することができる。これにより、従来方法では加熱不能の残湯部分をも確実に加熱可能にして貯留槽の必要容量の低減化及びこれに伴う給湯装置全体のコンパクト化を確実に図ることができる。
【0021】
請求項3の外部熱源利用給湯装置の加熱方法によれば、加熱作動前に非加熱状態での撹拌が必要か否かを請求項2の場合と異なり1つの温度検出手段の検出温度により判定することができ、貯留槽内のより多くの液体の可及的な加熱をより簡易な制御により実現させることができる。
【0022】
請求項4によれば、上記請求項1〜請求項3のいずれかにおける非加熱状態での撹拌作動を、撹拌のための特別な手段を設置することなく現有の設備を用いてそれらの作動の切換制御を制御手段により行わせるだけで実現させることができる。
【0023】
請求項5によれば、上記請求項1〜請求項4のいずれかにおける非加熱状態での撹拌実行をユーザに対し報知して案内することができ、給湯装置の作動に対する安心感や信頼感を付与することができる。
【0024】
また、請求項6によれば、上記の請求項1〜請求項4のいずれかにおける非加熱状態での撹拌を実行するか否かを、ユーザの都合に応じて選択させることができ、利便性の向上を図ることができる。
【0025】
さらに、請求項7によれば、外部熱源手段としてヒートポンプを利用した場合において、上記請求項1〜請求項6のいずれかの加熱方法を具体的に実現させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は本発明の実施形態に係る加熱方法を適用した外部熱源利用の貯湯式給湯装置を示し、同図中2は(給湯のために直接出湯させるための液体である)貯留槽、3は外部熱源手段としてのヒートポンプ、4は加熱回路、5は給湯制御や加熱制御を行う制御手段としてのコントローラである。
【0028】
上記貯留槽2は下部に連通接続された給水管20から水道水等の給水を受けて満水状態にされ、その水が所定温度以上の高温湯に加熱された上で上部に連通接続された出湯管21から給湯のために出湯されるようになっている。なお、給湯に際しては図示省略の温調手段により水が混水されて所定の給湯温度に温調されるようになっている。また、上記貯留槽2には内部の湯水の温度を直接又は間接に検出するための温度検出手段としての貯湯温度センサ22,22,…が少なくとも2個以上配設されている。図例のものでは内部に貯留された湯水100リットル分毎の湯水量の代表温度が検出し得るように貯湯温度センサ22を所定レベル毎に1個ずつ配設している。従って、貯留槽2の内部容積が例えば600リットルあれば、6個の貯湯温度センサ22,22,…が配設されている。
【0029】
上記ヒートポンプ3は、循環媒体(冷媒)の循環路31に対し圧縮機32と膨張弁33とが介装されており、圧縮機32により圧縮されて高温・高圧とされた循環媒体が凝縮器34において加熱回路4の後述の循環路41内の湯水を熱交換加熱するようになっている。そして、膨張弁33により膨張されて低温・低圧とされた循環媒体が蒸発器35において外気との熱交換により吸熱した後に、上記圧縮機32において再度圧縮されて高温・高圧となるようになっている。このヒートポンプ3の運転作動により、上記循環路41に通される湯水を熱交換加熱して所定の高温湯(例えば90℃の高温湯)に変換させるようになっている。つまり、上記の高温側の循環媒体を外部熱源として高温湯に変換されるようになっている。
【0030】
上記加熱回路4は、貯留槽2の下部に上流端が連通接続され、途中に上記ヒートポンプ3の凝縮器34を通過して下流端が上記貯留槽2の上部に連通接続された循環路41と、この循環路41を通して貯留槽2内の湯水を強制循環させるための循環ポンプ42とを備えている。また、上記凝縮器34の入り側の循環路41には、凝縮器34に流入される貯留槽2からの湯水の温度を検出する入り側温度センサ43が介装されている。
【0031】
上記コントローラ5はMPUやメモリを備えたマイコンにより構成され、このコントローラ5に対し無線又は有線により接続されて報知手段としても機能するリモコン51からの出力信号や上記の各種温度センサ22,43からの検出信号等に基づき、予め搭載された所定のプログラムに従って給湯制御や加熱制御等の各種制御を行うようになっている。
【0032】
上記コントローラ5は、図2に特に加熱制御に係る部分を抜き出して示すように判定部52と、撹拌制御部53と、通常加熱制御部54とを備えている。判定部52は、図3に示すように各貯湯温度センサ22からの検出温度に基づきそれらの平均温度Tnを演算し(ステップS1)、この平均温度Tnが予め入力設定されている設定温度Ttよりも高いか否かの判定を行う(ステップS2)。そして、TnがTt以上(Ttよりも高温側)であれば通常加熱制御部54に実行指令を出力する一方(ステップS2でYES、ステップS3)、TnがTt未満(Ttよりも低温側)であれば撹拌制御部53に実行指令を出力する(ステップS2でNO、ステップS4〜S6)。
【0033】
上記設定温度Ttの設定はヒートポンプ3の凝縮器34での熱交換加熱の能力に基づいて定められ、より詳しくはその能力に成績係数を加味して定められる熱交換加熱の上限温度よりも所定量低温側の温度値が設定される。すなわち、上記熱交換加熱能力の上限温度(熱交換加熱し得る対象湯水の上限温度)が例えば40とすると、これよりも10℃分低い30℃を上記設定温度Ttとして設定すればよい。
【0034】
上記のステップS3での通常加熱制御部54による通常加熱制御では、ヒートポンプ3を作動させて凝縮器34において高温の循環媒体を発生させた状態で、循環ポンプ42を作動させる。すると、貯留槽2の下部から強制的に取り出された湯水循環路41を通して凝縮器34に送られ、この凝縮器34において熱交換加熱されて高温に昇温され、昇温後の高温湯が貯留槽2に上部から戻されることになる。これにより、貯留槽2内の湯水が例えば90℃の高温湯に加熱されることになる。なお、加熱後の高温湯の温度はヒートポンプ3の循環媒体の種類等により限界はあるものの、循環ポンプ42の循環流量を絞ることにより可及的に高温度まで昇温させ得る。以上の加熱作動の際に、入り側温度センサ43からの検出温度が上記のヒートポンプ3の熱交換加熱能力の上限温度(例えば40℃)になれば、圧縮機32等の保護のために循環ポンプ42の作動が強制停止されて加熱作動を終了させるようになっている。
【0035】
また、上記撹拌制御部53による撹拌制御では、まず、非加熱状態での撹拌を実行する旨及びその撹拌を実行してもよいか否かの許可指令の入力を要求する旨をリモコン51に表示又は音声案内することによりユーザに報知する(ステップS4)。例えば「これよりタンク(貯留槽)内を撹拌し、その後に加熱します。撹拌すると直後は給湯温度が低下します。給湯温度が低下してもよければリモコンの許可スイッチを、直ぐに高温給湯させたい場合には解除スイッチを操作して下さい。」と報知する。そして、ユーザによる許可指令が出力されたか否かを判定し(ステップS5)、許可指令ではなくてユーザが解除スイッチを操作して解除指令が出力されたときには以後の撹拌制御をキャンセルしてステップS3の通常加熱制御を実行する(ステップS5でNO)。逆にユーザが許可スイッチを操作して許可指令が出力されたとき、あるいは、解除指令も許可指令も出力されないまま所定時間(例えば数分間)経過したときには、ユーザにとって撹拌して一時的に給湯可能温度が低下しても不都合はないと判断して撹拌制御を実行する(ステップS5でYES、ステップS6)。
【0036】
ステップS6の撹拌制御は、ヒートポンプ3を非作動状態にして、つまり凝縮器34を通過させても熱交換加熱されないようにしてから循環ポンプ42を作動させる。これにより、貯留槽2の下部から低温部分の湯水が循環路41を通して貯留槽2の上部の高温部分に流入されるため、貯留槽2内の湯水が全体的に混合・撹拌され、たとえ上下部で温度差があったとしても湯水温度が均一化される。
【0037】
そして、貯留槽2内の湯水温度を均一化した後に、上記ステップS3の通常加熱制御を実行する。
【0038】
例えば図4に貯留槽2内の湯水の変化を示すように、撹拌前には上半部に例えば40℃の残湯WRがあり下半部に例えば15℃の水WLが分布していたとすると、撹拌により下部から水WLが上部に流入され、混合撹拌されて27.5℃{(40+15)/2=27.5}に均一化された残湯WAが貯留槽2内の全体に分布するようになる。そして、この均一化された状態の残湯WAを対象として通常加熱制御が実行されると、その残湯WAの全量が90℃の高温湯WHに加熱されることになる。なお、判定部52での平均温度の演算値としては、上記の27.5℃に略等しい温度値が得られることになり、均一化された後の湯水温度が予め予測されることになる。
【0039】
以上により、貯留槽2内の湯水の全量を加熱して高温湯に変換することができるようになる。
【0040】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、外部熱源手段としてヒートポンプ3を用いた場合を説明したが、これに限らず、外部熱源手段として例えば燃料電池システム又は太陽熱利用温水システム等を用いてもよい。燃料電池システムを利用する場合には、燃料電池システムを構成する改質器及び燃料電池セルの各反応により生じる廃熱(廃温水等)を個別に取り出して、この廃熱を利用して循環路41に流される貯留槽2の湯水を熱交換加熱させるようにすればよい。また、太陽熱利用温水システムを利用する場合には、循環路41をソーラーパネルに通して循環路41内の湯水を太陽熱により熱交換加熱させるか、太陽熱を利用して蓄熱された高温水による熱交換加熱により上記循環路41内の湯水を加熱するようにすればよい。
【0041】
上記実施形態では、2以上の貯湯温度センサ22,22,…を配設して平均温度を演算により求めるようにしているが、これに限らず、貯湯温度センサを1つだけ配設するようにしてもよい。この場合には、その1つの貯湯温度センサを例えば貯留槽2の上部から下方位置であって上半部の残湯部分の湯水温度を検出させるように配置し、この残湯の温度に基づいて撹拌制御が必要か否かの判定をおこなうようにすればよい。
【0042】
また、貯湯温度センサ22を全く配設せずに、加熱作動する場合には常に撹拌制御(図3のステップS4〜S6又はステップS6のみ)を実行させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用する貯湯式給湯装置を示す模式図である。
【図2】コントローラの内容を示すブロック図である。
【図3】コントローラの加熱に係る部分のフローチャートである。
【図4】貯留槽内の湯水の状態の変化を説明するための模式図である。
【図5】従来の加熱方法の問題点を説明するための模式図である。
【符号の説明】
2 貯留槽
3 ヒートポンプ(外部熱源手段)
4 加熱回路
5 コントローラ
22 貯湯温度センサ(温度検出手段)
34 凝縮器
41 循環路
42 循環ポンプ
51 リモコン(報知手段)

Claims (7)

  1. 給湯に直接又は間接に利用するための液体を貯留する貯湯槽と、外部熱源手段と、この外部熱源手段で発生する熱を利用して上記貯留槽の下部から取り出した液体を熱交換加熱し上記貯留槽の上部に戻す加熱回路とを備えた外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    先に、上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌することにより貯留槽内の液体温度を略均一化し、
    液体温度を略均一化した状態で上記加熱回路による加熱作動を実行するようにする
    ことを特徴とする外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
  2. 給湯に直接又は間接に利用するための液体を貯留する貯湯槽と、外部熱源手段と、この外部熱源手段で発生する熱を利用して上記貯留槽の下部から取り出した液体を熱交換加熱し上記貯留槽の上部に戻す加熱回路とを備えた外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    上記貯留槽内の液体温度を検出する温度検出手段をその貯留槽の上下方向に対し互いに離れた2以上の各位置に配設しておき、
    上記各温度検出手段による検出温度に基づき平均温度を演算し、
    その演算値が設定温度よりも低いときには、先に上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌することにより貯留槽内の液体温度を略均一化し、液体温度を略均一化した状態で上記加熱回路による加熱作動を実行し、
    上記演算値が上記設定温度よりも高いときには、上記撹拌をすることなく上記加熱回路による加熱作動を実行するようにする
    ことを特徴とする外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
  3. 給湯に直接又は間接に利用するための液体を貯留する貯湯槽と、外部熱源手段と、この外部熱源手段で発生する熱を利用して上記貯留槽の下部から取り出した液体を熱交換加熱し上記貯留槽の上部に戻す加熱回路とを備えた外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    上記貯留槽内の液体温度を検出する温度検出手段をその貯留槽の上部から所定距離下方位置に配設しておき、
    上記温度検出手段による検出温度が設定温度よりも低いときには、先に上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌することにより貯留槽内の液体温度を略均一化し、液体温度を略均一化した状態で上記加熱回路による加熱作動を実行するようにする
    ことを特徴とする外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    上記加熱回路は、循環ポンプと、この循環ポンプの作動により貯留槽内の液体を下部から強制的に取り出して外部熱源手段に通過させた後に上記貯留槽の上部に戻す循環路とを備え、
    上記貯留槽内の液体を非加熱状態で撹拌するときには上記外部熱源手段を非作動状態にして循環ポンプを作動するようにし、
    上記貯留槽内の液体を加熱するときには上記外部熱源手段及び循環ポンプを共に作動させるようにする、
    外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    非加熱状態で撹拌するときには、事前にその旨を報知手段により報知した上で実行するようにする、外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    非加熱状態で撹拌するときには事前に撹拌についての実行許可指令の入力を報知手段による報知により要求し、実行許可指令の入力を受けたときにのみ実行する、外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の外部熱源利用給湯装置の加熱方法であって、
    外部熱源手段はヒートポンプであり、貯留槽内の液体をヒートポンプの凝縮器において高温側循環媒体との熱交換により加熱させる、外部熱源利用給湯装置の加熱方法。
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