JP4625639B2 - 光変調素子、光変調素子アレイ、画像形成装置、及び平面表示装置 - Google Patents

光変調素子、光変調素子アレイ、画像形成装置、及び平面表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光変調素子、光変調素子アレイ、画像形成装置、及び平面表示装置に関するものである。
従来の誘電体多層膜は高屈折率と低屈折率を交互に積み上げて作成されるもので、使用する材料としては、例えば、高屈折率にはTiO、低屈折率にはSiOなどが一般的に使用されている。こうした誘電体多層膜を光反射膜として作成する場合には、上記材料を光の波長に対してλ/4の光学長として、高、低(屈折率)と積み上げる。この時問題になるのが、誘電体多層膜の内部応力による支持体の湾曲、クラック、膜はがれである。
例えば、特許文献1に開示の「ダイクロイックミラーの製造方法」には、基板上に光の透過率を波長別に変化させる誘電体薄膜を積層させたダイクロイックミラーの誘電体薄膜を真空蒸着などにより、真空中あるいは特定ガスの雰囲気中でSiO等の低屈折率の誘電体薄膜と、TiO等の高屈折率の誘電体薄膜とを、成膜する際に生ずる湾曲を、湾曲とは逆形状の基板上に成膜することで補正する方法が示されている。
また、特許文献2の「多層膜構造および面発光レーザ」には、面発光レーザの反射ミラー等に応用する多層膜4を2のSiOおよび3のTiOなどの誘電体多層膜で形成する場合に、図16(B)に示すように、矢印で示すSiO膜に生ずる収縮応力と、TiO膜に生ずる伸長応力の大きさが異なるので積層面への収縮や、伸長が生じて基板内部に歪みが起きるが、図16(A)では、伸長応力と圧縮応力とが同一の大きさを持つように蒸着速度、蒸着雰囲気の条件等を選択して制御が行われ、交互に積層される層に生ずる伸長応力と収縮応力とが同一となって平衡・相殺するように、収縮応力/引張応力の制御されるので、歪みは発生しないように改善されている。
また、図17は特許文献3記載の誘電体多層膜を利用したファブリペロー・フィルタの例で、可動ミラー側として圧縮応力を示す高屈折率膜F1、引張応力を示す低屈折率膜F2、圧縮応力を示す高屈折率膜F3の3層構造が示されている。この多層光学薄膜は、光学膜厚が、λ/4であること、すなわち光学膜厚λ/4の単層膜相当の多層膜である。
引張応力を示す膜(引張応力膜)と圧縮応力を示す膜(圧縮応力膜)とを積層してなる多層光学薄膜、又は互いに異なる引張応力を示す引張応力膜を積層してなる多層光学薄膜により可動鏡を形成することで、自立した可動鏡を上に凸、下に凸にすることが可能で、これらの引張応力膜及び圧縮応力膜はそれぞれ例えばポリシリコン(単結晶シリコン)、酸化シリコン、窒化シリコン等で形成することができる。引張応力膜と圧縮応力膜の組み合わせ又は引張応力膜同士の組み合わせとしては、圧縮応力膜(ポリシリコン)と引張応力膜(窒化シリコン)の組み合わせ・圧縮応力膜(ポリシリコン)と引張応力膜(酸化シリコン)の組み合わせ・圧縮応力膜(酸化シリコン)と引張応力膜(ポリシリコン)の組み合わせ・圧縮応力膜(窒化シリコン)と引張応力膜(ポリシリコン)の組み合わせ・引張応力膜(ポリシリコン)と引張応力膜(窒化シリコン)の組み合わせ・引張応力膜(ポリシリコン)と引張応力膜(酸化シリコン)の組み合わせなどがある。
このように、多層光学薄膜(可動鏡)は、高屈折率膜F1/低屈折率膜F2/高屈折率膜F3をこの順で積層した多層構造の光学薄膜とすることで膜応力設計の自由度を高くすることができるというものである。
特開平6−186418号公報、(段落番号[0009]〜[0011]) 特開平8−307008号公報、(段落番号[0022]〜[0029]、図2) 特開2002−174721号公報、(段落番号[0025]〜[0035]、図5)
しかしながら、上記従来の技術においては、いずれの場合も依然として膜間の密着が悪いといった大きな問題があった。
そこで本出願人は、膜間の密着が悪くなる原因を究明したところ、屈折率の高い材料と屈折率が低い材料を2種類以上の材料で形成することに問題があることが判明した。
また、これがために特定ガスの雰囲気中での蒸着などによる成膜時の材料補給、脱ガス、装置のクリーニングのために時間が掛かるといった問題も判明した。
そこで、本発明の目的は、多層膜の膜密着度の良い光学機能膜を提供することにあり、これと同時に、光学機能を付与させることが可能で、応力制御が容易であり同時に屈折率制御も可能であって、多層膜全体の応力制御が可能であり、成膜速度が速い光学機能膜を提供することにある。またさらに、このような光学機能膜を用いた光変調素子、光変調素子アレイ、画像形成装置、平面表示装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、電極層を有する支持基板と、少なくとも電極層を有すると共に前記支持基板に向かって撓み変形可能に前記支持基板上に所定の離間間隔で対向配置される可動薄膜とを備え、前記支持基板の電極層と前記可動薄膜の電極層との間に所定の駆動電圧を印加して、両電極層間に作用する静電気力により前記可動薄膜を前記支持基板側に撓ませることで入射光に対する素子の光学特性を変化させ、入射光に対する光変調を行う光変調素子であって、
前記支持基板上に支柱が設けられ、該支柱の上端面に前記可動薄膜が設けられ、
前記可動薄膜と前記支持基板それぞれの相対向する側に、複数の積層された誘電体膜を有する誘電体多層膜を含む光学機能膜が設けられ、
前記複数の誘電体膜が同じ材料から形成されるとともに、前記複数の誘電体膜の隣り合う誘電体膜の屈折率は互いに異なっており、
前記支柱と前記可動薄膜とが前記誘電体多層膜を用いて一体に形成されたことを特徴としている。
この光変調素子では、光学機能膜が、誘電体多層膜の各層ともに同じ材料から形成されるので、同一製造装置で同一プロセス同一条件で製造でき、使用するガス種類も少なくて済み、また装置のクリーニングの必要が無く、成膜時の材料補給、脱ガスに時間が掛からず、耐久性に優れ、歩留まりが良く、同一材料であるが故に膜密着度が良好となる。
そして、支柱と可動薄膜とが誘電体多層膜を用いて一体に形成されるので、歪みが生じにくく、製造も簡単で、製造コストも安く、材料も一種類でよいので在庫管理等の面からも効果がある。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の光変調素子において、前記光学的特性が、前記可動薄膜と前記支持基板との離間間隔、及び入射光の波長に応じた光干渉特性であることを特徴としている。
この光変調素子では、支持基板と可動薄膜とに多層反射膜をそれぞれ対向配置して、これらの多層反射膜間の離間間隔を変更することにより、入射光の波長に応じてファブリペロー干渉効果等により光干渉が行われる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の光変調素子において、前記誘電体多層膜の前記複数の誘電体膜の所定膜の応力は、該所定膜に隣接する誘電体膜に対して反対の符号を有することを特徴としている。
この光変調素子では、光学機能膜を、第1層を収縮(圧縮)応力状態、第2層を伸長(引張)応力状態として交互に積層することで、平面度の良い多層膜が成膜できる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の光変調素子において、前記誘電体多層膜の前記複数の誘電体膜の所定膜の応力は、該所定膜に隣接する誘電体膜に対して反対の符号を有するとともに、等しい大きさを有することを特徴としている。
この光変調素子では、光学機能膜を、第1層を収縮(圧縮)応力状態、第2層を伸長(引張)応力状態とするとともに、等しい大きさの応力値として交互に積層することで、平面度の良い多層膜が成膜できる。
また請求項記載の光変調素子の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の光変調素子において、前記誘電体多層膜はCVDにより成膜されたことを特徴とする。
この光学機能膜では、材料ガスの種類が少なくて済み、良好な成膜が可能で、成膜速度が速く、脱ガスに時間が掛からなくなる。
CVDにより複数の誘電体膜を積層させて形成された誘電体多層膜を含む光学機能膜の形成方法においては、原材料として同じ材料を用い、各層の誘電体膜の形成において印加する高周波電圧の周波数、RF power 及びガス流量比の少なくとも一つを調整して、それぞれの誘電体膜の応力及び屈折率を制御し、隣り合う誘電体膜の屈折率が異なるように形成することができる。
CVDにて高周波電圧の周波数、RF power、ガス流量比を調整すること自体は公知であるものの、原材料として同じ材料を用いて制御することは新規であり、この方法によれば応力・屈折率の制御がより容易となる効果が生じる。
また請求項記載の光変調素子アレイの発明は、請求項1〜請求項5記載の光変調素子を、1次元又は2次元状に複数配列したことを特徴とする。
この光変調素子アレイでは、1次元又は2次元状に光変調素子を複数配列することで、1次元又は2次元の光変調が可能となる。
また請求項記載の画像形成装置の発明は、光源と、請求項記載の光変調素子アレイと、前記光源からの光を前記光変調素子アレイに照射する照明光学系と、前記光変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたことを特徴とする。
この画像形成装置では、光源からの光が照明光学系により光変調素子に照射され、光変調素子アレイによって変調された光が投影光学系によって画像形成面に投影される。
また請求項記載の平面表示装置の発明は、紫外線を出射する光源と、請求項記載の光変調素子アレイと、前記光源からの光を前記光変調素子アレイに照射する照明光学系と、前記光変調素子アレイから出射される光に励起されて発光する蛍光体とを備えたことを特徴とする。
この平面表示装置では、光源からの紫外光が光変調素子アレイに照射され、光変調素子アレイから変調動作により出射された紫外光が蛍光体に照射され、蛍光体は励起して表示光を発光する。
本発明によれば、同じ材料を用いてプラズマCVDにより成膜する多層膜の上下の膜の応力の符号が逆で、大きさは等しくなるように制御されるので、応力、屈折率制御が容易で、多層膜全体の応力制御が可能であって、成膜速度が速く、膜密着度が良いという効果がある。
したがって、従来の誘電体多層膜を使用していた装置はことごとく本発明に係る光学機能膜にそのまま置き換えることで、応力、屈折率制御が容易で、多層膜全体の応力制御が可能であって、成膜速度が速く、膜密着度が良いものとなる。
さらには、光変調素子の柱を兼ねさせることができ、歪みが生じにくく、製造も簡単で、製造コストも易いものとなる。また、光変調素子、光変調素子アレイ、画像形成装置、平面表示装置を安価に製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る光学機能膜の断面図である。
図1において、1は膜の材料としてSiNxなどの同じ材料を用いて積層した誘電体多層膜ミラー構成である。ここで言う「同じ材料」とは、成膜時に用いる主材料が同一であるものを言い、「同じ材料から形成される膜」は同一種類の元素からなる膜となる。例えば誘電体としてSiNxをプラズマCVD法によって誘電体膜を形成する場合には、原料ガスとしてシランガス、アンモニアガスを用い、添加ガスとして水素、窒素を用いて高周波電力により分解させ薄膜が形成されるが、この場合、主材料は原料ガスであるシランガス、アンモニアガスのことを言う。SiNxに代わる他の膜の材料としてはSiONx、SiOxなども使用できる。また正珪酸四エチル(TEOS):Si(OC254 も使用することができる。その場合、液体ソースCVDにより薄膜が形成される。形成される膜は同一種類の元素からなるが、膜形成時の制御により膜の組成比を異なるものに制御しうる為、膜の屈折率、緻密性、膜内の応力は異なるものを形成できる。図において、n1、n2、n3・・・、は各膜の屈折率を表し、n1=H、N2=L、(但し、H:高屈折率、L:低屈折率)と言うように高低、交互に同一材料で積層されているのが特徴である。つまり、複数の膜が同じ材料から形成されるとともに、複数の膜の隣り合う膜の屈折率が互いに異なる構成となっている。
屈折率の高低差はほぼ1.7〜2.3程度である。
また、各層の厚みはλ/4nの光学長となる。
また、層数が多くなるほど反射率は大となり、HとLの差が大きくなるほど反射率が大きくなる。
つぎに成膜方法について説明する。
ここでは誘電体多層膜をプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によってSiNx膜を作成する例について説明する。
プラズマCVDでは、反応容器内に対向配置される高周波電極と基板加熱用ヒータに、高周波電源から、例えば、13.56MHz等の高周波電力を印加し、ガス導入管から導入されるシランガス、アンモニヤガスなどの原料ガスを高周波電源によるグロー放電プラズマにより分解させて基板上に薄膜を形成させ、残留ガスはポンプで容器外へ排出させるものであるが、本実施の形態では複数の薄膜を同じ材料から形成して積層するので材料の種類も少なくて済み、残留ガスの排気時間も速い。
先ず、屈折率の制御については、成膜されるSiNxの薄膜の特性は、図2のSiNx膜の特性を示す図のように、図2(a)には、基板温度と屈折率の関係が、図2(b)には高周波出力と屈折率の関係が示されている。
図2(a)の場合は、温度の上昇と共にほぼ直線的に屈折率nも増加し、図2(b)では、高周波出力の増加と共に屈折率nは減少カーブとなる。これによって屈折率の制御を行うことができる。
また、プラズマCVDにおける応力と屈折率の関係は成膜条件によって、
「圧縮応力を加えれば、屈折率高、引張応力を加えれば、屈折率低」の場合と、「圧縮応力を加えれば、屈折率低、引張応力を加えれば、屈折率高」のケースとがある。
また、引張応力、又は圧縮応力が大きくなると、高屈折率の場合はより大きい方向へ、又低屈折率の場合は小さくなる方向へシフトする。これらの条件を加味して補正制御を行えばよい。
次に、応力の制御方法については、図3の説明図に示すように、
(A)プラズマを発生させるための高周波の周波数を可変、
(B)高周波電力を可変、
(C)使用するガス流量比を可変することによって行う。
(A)の周波数可変では、低周波数で引張応力、高周波数側で圧縮応力側へ制御できる。
(B)のRF Power可変では、低電力で引張応力、高電力で圧縮応力側へ制御できる。
(C)のガス流量比可変では、(SiH/NH/N/H)などのガス濃度が変化し、ガス圧が変化するので応力の制御ができる。
(D)の以上の(A)、(B)、(C)を2つ以上組合せた制御を行うことで、より精細な設計が可能になる。つまり、各層の膜の形成において印加する高周波電圧の周波数、RF power 及びガス流量比の少なくとも一つを調整して、それぞれの膜の応力及び屈折率を制御し、隣り合う膜の屈折率が異なるように形成する。
これによって応力制御(圧縮か引張)が容易になり、応力を変えれば屈折率も変るので、同時に屈折率制御(高いか低いか)が可能になり、各層の応力から多層膜全体の応力制御も、各層の膜厚との関係より可能になる。
このような成膜制御による誘電体多層膜1の成膜は、先ず、第1層は高屈折率で制御して成膜を行う。この時の応力値と同じ値になるように低屈折率で制御した第2層を成膜し、両方の応力を相互にキャンセルされるように制御する。つまり、多層膜の複数の膜の所定膜の応力を、隣接する膜に対して反対の符号を有するようにする。また、これとともに、所定膜の応力を、隣接する膜の応力と等しい大きさにする。
同じようにして第3膜、第4膜と成膜して行くことで良好な平面度が得られる。
又、同じ反射率を得ようとした時、屈折率H(高)とL(低)の差が小さいと層数が多く必要となる。つまり、各層の応力は大きい方が層数は少なくなる。
このようにして得られた誘電体多層膜の応用例として、先に本出願人が開示した特開平11−258558号公報記載のファブリペロー干渉を利用した平面表示装置への応用が考えられる。
図4〜図9はこのようなファブリペロー干渉を利用した平面表示装置の具体例を説明する図で、図4はこの平面表示装置の光変調部を示す平面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図4のB−B断面図、図7は図4に示した平面表示装置の動作状態を説明する断面図、図8はブラックライト用低圧水銀ランプの分光特性を示す説明図、図9は光変調素子の光強度透過率を示す説明図である。
紫外線に対して透明な基板71上には、誘電体多層膜ミラー73を設けてある。基板71上には、誘電体多層膜ミラー73を挟んで両側に一方の電極75を一対設けてある。基板71上には、電極75の左右側(図4の左右側)に支柱5を設けてある。支柱5の上端面には、ダイヤフラム53を設けてある。誘電体多層膜ミラー73に対向するダイヤフラム53の下面には、誘電体多層膜ミラー77を設けてある。誘電体多層膜ミラー73と誘電体多層膜ミラー77との間には、空隙11が形成されている。ダイヤフラム53の表面には、電極75と対向するように、他方の電極79を一対設けてある。なお、図6中、80はスペーサである。
換言すると、この光変調素子は、電極層を有する支持基板(基板71)と、少なくとも電極層(電極75)を有すると共に支持基板71に向かって撓み変形可能に支持基板71上に所定の離間間隔で対向配置される可動薄膜(ダイヤフラム53)とを備え、支持基板71の電極層75と可動薄膜53の電極層(電極79)との間に所定の駆動電圧を印加して、両電極層75,79間に作用する静電気力により可動薄膜53を支持基板71側に撓ませることで入射光に対する素子の光学特性を変化させ、入射光に対する光変調を行う。 そして、可動薄膜53と支持基板71それぞれの相対向する側に前述の光学機能膜(誘電体多層膜1)が設けられる。この場合の光学的特性は、詳細は後述するが、可動薄膜53と支持基板71との離間間隔、及び入射光の波長に応じた光干渉特性を意味する。
図7に示すように、板状の平面光源ユニット81の側面には、ブラックライト用紫外線ランプ(低圧水銀ランプ)83を配設してある。平面光源ユニット81は、ブラックライト用低圧水銀ランプ83からの紫外線を側面から取り入れて、表面側から出射する。
低圧水銀ランプ83の内壁にブラックライト用の蛍光体(例えば、BaSi25 :Pb2+) を塗布した場合、その発光紫外線の分光特性は、図8のようになる。即ち、360nm付近に中心波長λ0を持つ。この紫外線をバックライト光として使用する。
このように構成される光変調部85において、電圧OFFのときの空隙11の間隔をtoff とする(図7の左側の状態)。これは素子作製時に制御可能である。また電圧を印加したとき静電気力により空隙11の間隔が短くなるがこれをtonとする(図7の右側の状態)。tonの制御は、印加する静電気応力とダイヤフラム53が変形したとき発生する復元力のバランスで可能である。より安定な制御を行うには、この例のように、変位が一定となるようにスペーサ80を電極上に形成してもよい。このスペーサは絶縁体の場合、その比誘電率(1以上)により、印加電圧を低減する効果がある。また、導電性の場合には、更にこの効果は大きくなる。また、電極とスペーサとは、同一材料で形成してもよい。なお、個々の光変調部85は、一次元又は二次元状に複数配列されることで光変調素子アレイを形成している。
ここで、ton、toff を下記のように設定する。
ton =1/2×λ0=180nm (λ0:紫外線の中心波長)
toff =3/4×λ0=270nm
また、誘電体多層膜ミラー73、77は、光強度反射率をR=0.85とする。更に、空隙11は空気又は希ガスとし、その屈折率はn=1とする。紫外線は、コリメートされているので光変調部85に入射する入射角iは、略ゼロである。このときの光変調部85の光強度透過率は図9のようになる。従って、電圧を印加しないときはtoff =270nmであり、紫外線はほとんど透過しない。一方、電圧を印加してton=180nmとなると、紫外線は透過する。
この光変調部85を有した平面表示装置91によれば、このようにして、ダイヤフラム53を撓ませることにより、多層膜干渉効果を発生させて、紫外線の光変調を行うことができる。
なお、干渉の条件を満たせば、空隙11の間隔t、屈折率n、誘電体多層膜ミラー73、77の光強度反射率Rなどはいずれの組合せでも良い。
また、電圧の値により、間隔tを連続的に変化させると、透過スペクトルの中心波長を任意に変化させることが可能である。これにより透過光量を連続的に制御することも可能である。即ち、印加電圧による階調制御が可能となる。
この誘電体多層膜ミラー73、77に本発明の誘電体多層膜ミラー1(図1)を適用すれば、誘電体多層膜ミラー1は各層、又は多層膜ミラー全体の応力、屈折率、反射率、光学長などが設定可能なので、透過波長の設定も自由であり、低圧水銀ランプ光源に限らず、各種の無機EL、低分子型有機EL、高分子型のEL、無機半導体LED、FED、などの発光素子にも対応可能な光変調部にも使用することができる。
また、空隙間隔tの変化に応じた透過スペクトルの中心波長を変化させることも自由なので、カラーフラット・ディスプレーなどの階調制御で、高精細な階調制御が可能になり、特性の大幅な改善が見込める。
そして、同一材料であるが故に何より膜密着度が良好となる。
図10は上記の平面表示装置91の光路前方に蛍光体86を配設した構成を示す断面図である。
蛍光体86は、光変調素子アレイを構成する光変調部85から出射された光を受け、励起して発光する。蛍光体83は、例えば、三原色(赤・青・緑、或いは、シアン・マゼンダ・イエロー等)に発色する蛍光体を適宜な順番で配列させることで、フルカラー表示が可能となる。
この構成の平面表示装置では、蛍光体86により紫外光から可視光への変換が行われ、可視光の表示が行える。
図11はさらに上記応用例の改良例を示す図5に対応する平面表示装置の光変調部の断面図である。
本改良例によれば、本発明に係る誘電体多層膜を用いて、図5の誘電体多層膜ミラー77のみならず支柱5とダイヤフラム53とを形成させるものである。
図において、91’は本改良例に係る平面表示装置、73,77’は本発明に係る誘電体多層膜、75,79は透明電極、11は空隙で、全体でファブリペロー干渉型平面表示装置91’を構成している。
誘電体多層膜および透明電極の組成は上述のものと同一でよい。
ここでは誘電体多層膜77’を製造過程における犠牲層の上にブリッジ状に敷設した後、犠牲層を除去してダイヤフラム部分Aと柱部分Bとを誘電体多層膜77’で一体に形成させている。
このようにすることにより、図5のファブリペロー干渉型平面表示装置の誘電体多層膜ミラー77と支柱5とダイヤフラム53とを同一材料で形成しているので、歪みが生じにくく、製造も簡単で、製造コストも易く、材料も一種類でよいので在庫管理等の面からも大きな効果がある。
さらに、本発明に係る誘電体多層膜は光路長を変えれば反射ミラーとしての機能を持つので反射型光変調素子にも適用可能である。
図12は反射型光変調素子の光変調部を表す構成図、図13は図12に示した光変調素子の動作説明図である。光変調素子100は、微小な反射体101を変位させることにより、光の反射光路を変化させる微小電気機械式の反射型の光変調素子を構成している。透明基板103にはCMOSからなる画素回路105が一画素領域ごとに形成される。透明基板103の画素回路105には、一対の固定電極107a、107bが形成されている。
透明基板103の上方には可動部である反射体101が設けられている。反射体101は、ヒンジ107に固定される可動板109と、可動板109の表面に形成された干渉ミラー111と、ヒンジ107に翼状に張り出して固着された可動電極113とからなる。 ヒンジ107は可撓材料からなり、図12の紙面垂直方向の両端部が透明基板103等に固着して支持される。したがって、ヒンジ107と一体となる可動板109、干渉ミラー111は、ヒンジ107の断面中心を通る図12の紙面垂直方向の回動軸回りに揺動自在に支持されている。
光変調素子100は、画素回路105からの電気信号によって可動電極113と、固定電極107a又は固定電極107bとの間に電圧が印加されることで、静電気によるクーロン力によって図13に示すように反射体101が揺動変位(電気機械動作)して、この反射体101に入射する光の反射光路を変化させるように動作する。
この光変調素子100は、一次元又は二次元状に複数のものを配設した光変調素子アレイとすることができる。このように複数の光変調素子100からなる行を、多数行配設した二次元マトリクス状の光変調素子アレイによれば、そのミラー密度により解像度において陰極線管に匹敵する画像を表示することができる。
また、光変調素子100は、少なくとも光の入射側に、集光領域を有するマイクロレンズ115が設けられ、この集光領域には、上記の反射体101が配設されている。
光変調素子100の反射体101には、上記の干渉ミラー111が設けられている。干渉ミラー111は、少なくとも反射体101の光入射領域に、入射する光のスペクトル域に渡って光非吸収性を有する。干渉ミラー111は、光波長程度の薄膜による干渉を利用し、特定の波長域を反射させる誘電体薄膜で、厚さや屈折率の異なる誘電体を多層に形成した誘電体多層膜とすることができる。
この干渉ミラー111に本発明に係る誘電体多層膜1(図1)を使用している。
金属フィルターを反射膜として用いた場合に比べ、光の照射にさらされる反射体101の光吸収が極めて少なくなり、反射体101の光吸収による発熱が低減され、したがって反射型の光変調素子100においての高出力の光に対する高パワー耐性がより高まり、動作信頼性の向上が可能となる。
また、異なる材料による誘電体多層膜を使用した場合と比べ、膜密着度が良いので経年変化に耐える誘電体多層膜となる。
また、本発明に係る誘電体多層膜1(図1)を前述の図15のファブリペロー・フィルタに適用すれば、同一材料であるが故に何より膜密着度が良好となり、また応力制御・屈折率制御がより精細に実施できるので、透過特性の設計の自由度が拡大され、フィルタ特性の大幅な改善が可能になる。
以上、本実施の形態では、誘電体多層膜ミラー、平面表示装置の光変調部、ファブリヘロー・フィルタ等について説明したが、これに限定するものではなく、ディスプレイ装置のコリメータ及びバックライトシステムや、半導体レーザなどの反射ミラー、その他有機、無機の各種発光素子用ミラーなど、高機能、高寿命の光学機能膜として、あらゆる用途に適用できるものである。
次に、以上説明した本発明に係る誘電体多層膜1が含まれる光変調部85を複数用い、1次元又は2次元状に配列させて光変調素子アレイを形成し、この光変調素子アレイ用いて画像形成装置を構成した例について説明する。ここでは、画像形成装置の例として、まず露光装置110について説明する。
図14は、本発明の光変調素子アレイを用いて構成した露光装置の概略構成を示す図である。
露光装置110は、照明光源61と、照明光学系62と、上述した光変調部である光変調素子を同一平面状で2次元状に複数配列した光変調素子アレイ63と、投影光学系64とを備える。
照明光源61は、レーザ、高圧水銀ランプ、及びショートアークランプ等の光源である。
照明光学系62は、例えば、照明光源61から出射された面状の光を平行光化するコリメートレンズである。コリメートレンズを透過した平行光は光変調素子アレイ63の各光変調素子の光学機能膜に垂直に入射する。
照明光源61から出射された面状の光を平行光化する手段としては、コリメートレンズ以外にも、マイクロレンズを2つ直列に配置する方法等がある。又、照明光源61としてショートアークランプ等の発光点が小さいものを使用することで、照明光源61を点光源とみなし、光変調素子アレイ63に平行光を入射するようにしても良い。また、照明光源61として光変調素子アレイ63の各光変調素子に対応するLEDを有するLEDアレイを使用し、LEDアレイと光変調素子アレイ63とを近接させて光を発光させることで、光変調素子アレイ63の各光変調素子に平行光を入射するようにしても良い。なお、照明光源61としてレーザを用いた場合には、照明光学系62は省略しても良い。
投影光学系64は、画像形成面である記録媒体65に対して光を投影するためのものであり、例えば、光変調素子アレイ63の各光変調素子に対応したマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイ等である。
以下、露光装置110の動作を説明する。
照明光源61から出射された面状の光が照明光学系62に入射し、ここで平行光された光が光変調素子アレイ63に入射する。光変調素子アレイ63の各光変調素子の光学機能膜に入射される光は、画像信号に応じてその透過率が制御される。光変調素子アレイ63から出射された光は、投影光学系64により記録媒体65の画像形成面に投影露光される。投影光は記録媒体65に対して相対的に走査方向に移動しながら投影露光され、広い面積を高解像度で露光することができる。
このように、コリメートレンズを光変調素子アレイ63の光の入射面側に設けることで、各光変調素子の平面基板に入射する光を平行光化することができる。
なお、光変調素子アレイ63は、例えば前述した光変調部85と蛍光体86とを組み合わせた素子を同一平面上に1次元状に複数配列したものを用いることができる。
この露光装置110は、照明光学系62としてコリメートレンズを用いることに限らず、マイクロレンズアレイを用いて構成することができる。この場合、マイクロレンズアレイの各マイクロレンズは、光変調素子アレイ63の各光変調素子に対応し、マイクロレンズの光軸と焦点面が光変調素子の中心に合うように設計、調整される。
照明光源61からの入射光は、マイクロレンズアレイにより、光変調素子の光学機能膜よりも面積が小さい領域に集光され、光変調素子アレイ63に入射する。光変調素子アレイ63の各光変調素子に入射される光は、図示しない制御装置によって、入力される画像信号に応じてその透過率が制御される。光変調素子アレイ63から出射された光は、投影光学系64により記録媒体65の画像形成面に投影露光される。投影光は記録媒体65に対して相対的に走査方向に移動しながら投影露光され、広い面積を高解像度で露光することができる。
このように、マイクロレンズアレイによって照明光源61からの光を集光することができるため、光利用効率を向上させた露光装置を実現することができる。
なお、マイクロレンズのレンズ面形状は、球面、半球面など、特に形状は限定されず、凸曲面であっても凹曲面であってもよい。さらに、屈折率分布を有する平坦形状なマイクロレンズアレイであってもよく、フレネルレンズやバイナリーオプティクスなどによる回折型レンズがアレイされたものであってもよい。
マイクロレンズの材質としては、例えば、透明なガラスや樹脂である。量産性の観点では樹脂が優れており、寿命、信頼性の観点からはガラスが優れている。光学的な観点上、ガラスとしては石英ガラス、溶融シリカ、無アルカリガラス等が好ましく、樹脂としてはアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリカーボネイト系、スチレン系、塩化ビニル系等が好ましい。なお、樹脂としては、光硬化型、熱可塑型などがあり、マイクロレンズの製法に応じて適宜選択することが好ましい。
マイクロレンズの製法としては、金型によるキャスト成形法、プレス成形法、射出成形法、印刷法、フォトリソグラフィ法などが実用的である。特に、微細で高精度に形成でき、しかも生産性が良い製法としては、樹脂系の材質でマイクロレンズアレイを形成する場合には光(紫外線など)硬化性樹脂による金型成形法や、ポジ型又はネガ型のレジスト材によるフォトリソグラフィ法が好ましく、ガラス系のマイクロレンズアレイを形成する場合にはRIE(反応性イオンエッチング)によるレジスト転写法、等方性エッチング法、又は、イオン交換法が好ましい。
金型成形法でマイクロレンズアレイを形成する場合、例えば、熱可塑樹脂をマイクロレンズ形状の金型で加熱プレスする。より微細な成形を行うには、光硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を金型に充填して押圧し、その後、光又は熱によって樹脂を硬化させ、金型から樹脂を剥離させることが好適であり、これにより、微細な成形が可能になる。特に、微細で高い精度が要求される場合には、熱による膨張、収縮が少ない光硬化性樹脂を用いることが好ましい。
樹脂からなるマイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ法で形成する場合、例えば、透明なフォトレジストに代表される光溶解樹脂又は光硬化性樹脂にパターンニングされた遮光マスクを適宜介して紫外線(又は司視光線)で露光し、それぞれ露光部又は未露光部の溶解現像を行うことにより形成される。これにより、樹脂材料と露光量分布とにより所望の形状のマイクロレンズを得ることが可能である。また、樹脂材料によっては、現像後に高湿ベーク処理を行い、熱軟化時の表面張力により所望の形状のマイクロレンズアレイを得ることが可能である(リフロー法)。
ガラスからなるマイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ法で形成する場合、例えば、光変調素子を構成し上記光源からの入射光が透過可能な透明基板をエッチング加工することにより形成する。エッチング加工する際、マイクロレンズアレイに相当する形状に塗布膜を塗布しておくと、所望の形状に加工し易い。
次に、画像形成装置の他の例として、投影装置について説明する。
図15は、本発明の光変調素子アレイを用いて構成した投影装置の概略構成を示す図である。図14と同様の構成には同一符号を付し、その説明は省略するものとする。
投影装置としてのプロジェクタ120は、照明光源61と、照明光学系62と、光変調素子アレイ63と、投影光学系74とを備える。
投影光学系74は、画像形成面であるスクリーン78に対して光を投影するための投影装置用の光学系である。
照明光学系62は、前述したコリメータレンズであってもよく、マイクロレンズアレイであってもよい。
以下、投影装置120の動作を説明する。
照明光源61からの入射光は、例えばマイクロレンズアレイにより、光変調素子の光学機能膜よりも面積が小さい領域に集光され、光変調素子アレイ63に入射する。光変調素子アレイ63の各光変調素子の光学機能膜に入射される光は、画像信号に応じてその透過率が制御される。光変調素子アレイ63から出射された光は、投影光学系74によりスクリーン78の画像形成面に投影露光される。
このように、本発明に係る誘電体多層膜1が含まれる光変調素子を用いて、平面表示装置91,91’、光変調素子アレイ63、画像形成装置としての露光装置110や投影装置120を形成することで、各装置を簡易な製造プロセスで、低い製造コストで作製することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る光学機能膜の断面図である。 本発明のプラズマCVDによる成膜特性を示す図である。 図2に示すプラズマCVDによる応力制御の方法を示す図である。 ファブリペロー干渉を利用した平面表示装置の光変調部を示す平面図である。 図4のA−A断面図である。 図4のB−B断面図である。 図4に示した平面表示装置の動作状態を説明する断面図である。 ブラックライト用低圧水銀ランプの分光特性を示す説明図である。 光変調素子の光強度透過率を示す説明図である。 図4に示した平面表示装置に蛍光体を配置した構成を示す断面図である。 図5の変形例である。 反射型光変調素子の光変調部を表す構成図である。 図12に示した光変調素子の動作説明図である。 光変調素子アレイを用いて構成した露光装置を示す概略構成図である。 光変調素子アレイを用いて構成した投影装置を示す概略構成図である。 特許文献2記載の多層膜構造の断面図である。 特許文献3記載の誘電体多層膜を利用したファブリペロー・フィルタの断面図である。
符号の説明
1 本発明に係る誘電体多層膜(光学機能膜)
5 支柱
11 空隙
71 透明基板
73 誘電体多層膜ミラー
75 電極
77 誘電体多層膜ミラー
77’ 誘電体多層膜
53 ダイヤフラム
79 電極
80 スペーサ
81 平面光源ユニット
83 ブラックライト用紫外線ランプ(低圧水銀ランプ)
85 光変調部
91 応用例に係る平面表示装置
91’ 改良例に係る平面表示装置
100 光変調素子
101 反射体
103 透明基板
105 画素回路
107a、107b 固定電極
107 ヒンジ
109 可動板
110 露光装置(画像形成装置)
111 干渉ミラー
113 可動電極
120 プロジェクタ(画像形成装置)

Claims (8)

  1. 電極層を有する支持基板と、少なくとも電極層を有すると共に前記支持基板に向かって撓み変形可能に前記支持基板上に所定の離間間隔で対向配置される可動薄膜とを備え、前記支持基板の電極層と前記可動薄膜の電極層との間に所定の駆動電圧を印加して、両電極層間に作用する静電気力により前記可動薄膜を前記支持基板側に撓ませることで入射光に対する素子の光学特性を変化させ、入射光に対する光変調を行う光変調素子であって、
    前記支持基板上に支柱が設けられ、該支柱の上端面に前記可動薄膜が設けられ、
    前記可動薄膜と前記支持基板それぞれの相対向する側に、複数の積層された誘電体膜を有する誘電体多層膜を含む光学機能膜が設けられ、
    前記複数の誘電体膜が同じ材料から形成されるとともに、前記複数の誘電体膜の隣り合う誘電体膜の屈折率は互いに異なっており、
    前記支柱と前記可動薄膜とが前記誘電体多層膜を用いて一体に形成された光変調素子
  2. 前記光学的特性が、前記可動薄膜と前記支持基板との離間間隔、及び入射光の波長に応じた光干渉特性であることを特徴とする請求項1記載の光変調素子。
  3. 前記誘電体多層膜の前記複数の誘電体膜の所定膜の応力は、該所定膜に隣接する誘電体膜に対して反対の符号を有する請求項1又は請求項2記載の光変調素子
  4. 前記誘電体多層膜の前記複数の誘電体膜の所定膜の応力は、該所定膜に隣接する誘電体膜に対して反対の符号を有するとともに、等しい大きさを有する請求項1又は請求項2記載の光変調素子。
  5. 前記誘電体多層膜はCVDにより成膜された請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の光変調素子。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の光変調素子を、1次元又は2次元状に複数配列したことを特徴とする光変調素子アレイ。
  7. 光源と、請求項6記載の光変調素子アレイと、前記光源からの光を前記光変調素子アレイに照射する照明光学系と、前記光変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 紫外線を出射する光源と、請求項6記載の光変調素子アレイと、前記光源からの光を前記光変調素子アレイに照射する照明光学系と、前記光変調素子アレイから出射される光に励起されて発光する蛍光体とを備えたことを特徴とする平面表示装置。
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