JP4624809B2 - ダイカストマシン及びダイカスト方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイカストマシン及びダイカスト方法に関する。
キャビティに充填される溶湯に圧力変動を付与(加振)することにより、巣の発生を抑制して鋳造品の高品質化を図る技術が知られている。
例えば、射出プランジャに振動を付与する技術として、射出プランジャを前進させる油圧シリンダの圧油に対して高周波振動発生装置により振動を付与する技術が知られている(特許文献1)。また、射出プランジャを前進させる油圧シリンダのピストンロッドに設けられた磁石及びコイルにより射出プランジャを振動させる技術が知られている(特許文献2)。
また、キャビティを形成する金型等を駆動する油圧シリンダの圧油の圧力を増減させ、溶湯に圧力変動を付与する技術が知られている(特許文献3)。なお、特許文献1のような圧油の振動においても圧油の圧力は変動するが、圧油の局所的な増減が生じ得る。つまり、油圧シリンダ内の一部においては圧力が上昇すると同時に他の一部では圧力が減少し得る。従って、特許文献1の圧油の振動と、特許文献3の圧油の圧力の増減とは区別されるべきものである。
実開昭62−56262号公報 特開昭60−250866号公報 特開平7−164128号公報
しかし、特許文献1や2のように、圧油等に振動を付与する方法では、大掛かりな高周波振動発生装置が必要である。また、圧力振幅が極めて小さく、鋳造品の高品質化を十分に図ることができない。
また、特許文献3の技術は、キャビティを形成する金型を駆動する油圧シリンダの圧油を変動させるため、大掛かりな装置が必要になり、また、対象製品も厚肉単純形状のものに限定される。なお、特許文献3では、金型により比較的短時間に増圧がなされるため、溶湯又は圧油の圧力を所定圧まで増圧する増圧工程については触れられていない。
本発明の目的は、比較的小規模な装置で成形品の高品質化を図ることができるダイカストマシン及びダイカスト方法を提供することにある。
本発明の第1の観点のダイカストマシンは、油圧シリンダの圧油によって前記油圧シリンダのピストンに連結された射出プランジャを前進させてキャビティに溶湯を射出充填し、前記キャビティに充填された溶湯の圧力を前記油圧シリンダの圧油の増圧によって増圧するダイカストマシンであって、前記圧油を増圧する第1の増圧手段と、前記圧油を増圧する第2の増圧手段と、前記第1の増圧手段及び前記第2の増圧手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記油圧シリンダの油圧が所定の昇圧曲線に沿うように前記第1の増圧手段を制御し、前記油圧シリンダの油圧が前記昇圧曲線に対して周期的に変動するように前記第2の増圧手段を制御する。
好適には、前記圧油の圧力を検出する検出手段を更に備え、前記制御手段は前記検出手段の検出した圧力に基づいて前記第2の増圧手段を制御する。
本発明の第2の観点のダイカストマシンは、油圧シリンダの圧油によって前記油圧シリンダの射出用ピストンに連結された射出プランジャを前進させてキャビティに溶湯を射出充填し、前記キャビティに充填された溶湯の圧力を前記油圧シリンダの圧油の増圧によって増圧するダイカストマシンであって、前記油圧シリンダにおいて前記射出用ピストンの背後側に配置され、前記圧油を増圧可能な増圧用ピストンと、前記油圧シリンダの前記射出用ピストンと前記増圧用ピストンとの間において前記油圧シリンダ内へ前進可能で、前記増圧用ピストンよりも加圧面積の小さい加圧部材と、を備える。なお、第1及び第2の観点のダイカストマシンを組み合わせてもよい。
本発明の第3の観点のダイカストマシンは、キャビティを形成する金型に連通するスリーブと、前記スリーブ内を前進して溶湯を前記キャビティに射出充填可能な射出プランジャと、前記射出プランジャを駆動する油圧シリンダと、前記油圧シリンダにおいて前記射出用ピストンの背後側に配置され、前記油圧シリンダの圧油を増圧可能な増圧用ピストンを含む第1の増圧手段と、前記油圧シリンダの前記射出用ピストンと前記増圧用ピストンとの間において前記油圧シリンダ内へ前進可能で、前記増圧用ピストンよりも加圧面積の小さい加圧部材を含む第2の増圧手段と、前記第1の増圧手段及び前記第2の増圧手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記油圧シリンダの油圧が所定の昇圧曲線に沿うように前記第1の増圧手段を制御し、前記油圧シリンダの油圧が前記昇圧曲線に対して周期的に変動するように前記第2の増圧手段を制御する。
本発明のダイカスト方法は、油圧シリンダの圧油によって前記油圧シリンダのピストンに連結された射出プランジャを前進させてキャビティに溶湯を射出充填する充填工程と、前記油圧シリンダの圧油の増圧によって前記キャビティに充填された溶湯の圧力を上昇させる増圧工程と、を備え、前記増圧工程では前記圧油の圧力の増加率を周期的に増減させる。
好適には、前記圧油を増圧するための第1の増圧手段と、第2の増圧手段とを設け、前記増圧工程では、前記圧油の圧力が所定の昇圧曲線に沿うように前記第1の増圧手段を制御し、前記圧油の圧力が前記昇圧曲線の高圧側に周期的に変動するように前記第2の増圧手段を制御する。
好適には、前記第2の増圧手段は前記油圧シリンダに挿入される加圧部材を含み、前記増圧工程では、前記加圧部材の前記油圧シリンダ内への前進及び停止により、前記圧油の圧力を前記昇圧曲線の高圧側に周期的に変動させる。
好適には、前記キャビティの圧力が0.05〜0.5MPa(5〜50kgf/cm)の振幅で、かつ、10〜500Hzの周波数で振動するように、前記圧油の圧力の増加率を周期的に増減させる。なお、振幅は、極大値から極小値までの全振幅である。
本発明によれば、比較的小規模な装置で成形品の高品質化を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るダイカストマシン1の構成を示す図である。ダイカストマシン1は、金型2によって形成されるキャビティ3に溶融金属(溶湯)を射出充填するとともにキャビティ3の溶湯を増圧し、鋳造品を製造する装置として構成されている。ダイカストマシン1は、例えば、いわゆる横型締・横射出ダイカストマシンとして構成され、金型2は、固定金型2aと、固定金型2aと水平方向において対向し、固定金型2aに対して近接離間する移動金型2bとを有している。
ダイカストマシン1は、キャビティ3と連通する射出スリーブ5と、射出スリーブ5内をキャビティ3方向へ移動(前進)することにより溶湯をキャビティ3へ射出充填する射出プランジャ6と、射出プランジャ6を駆動するための射出シリンダ7と、射出シリンダ7の油圧を制御するための油圧回路13と、油圧回路13等を制御するための制御装置14とを備えている。
射出スリーブ5は、固定金型2aを水平方向に貫通する筒状に形成され、端部5aは射出スリーブ5よりも細いゲート4を介してキャビティ3と連通している。なお、キャビティ3の反対側の側面には溶湯を供給する給湯口5cが設けられている。プランジャ6は、射出スリーブ5に嵌合するプランジャチップ6aと、プランジャチップ6aからキャビティ3の反対側へ延びるロッド6bとを有し、射出スリーブ5のキャビティ3と連通する端部5aとは反対側の端部5bから挿入されている。
射出シリンダ7は、射出スリーブ5と同軸上に配置され、射出スリーブ5側に設けられるシリンダ室8と、射出スリーブ5から見てシリンダ室8の背後側に設けられるシリンダ室9とを備えている。シリンダ室8及びシリンダ室9は互いに連通し、シリンダ室9の径はシリンダ室8の径よりも大きく設定されている。また、射出シリンダ7は、ピストンロッド12を介してプランジャ6のロッド6bと固定され、シリンダ室8を摺動する射出用ピストン10と、シリンダ室8を摺動する小径部11a及びシリンダ室9を摺動する大径部11bを有する増圧用ピストン11とを備えている。なお、油圧回路13及び増圧用ピストン11は第1の増圧手段として機能する。
従って、シリンダ室8の射出用ピストン10よりも背後側(シリンダ室9側)となる背後側シリンダ室8aの圧油を増圧することにより射出用ピストン10により射出プランジャ6を前進させることができ、また、シリンダ室9の増圧用ピストン11よりも背後側(シリンダ室8とは反対側)の背後側シリンダ室9aの圧油を増圧することにより、背後側シリンダ室8aの圧油を増圧可能である。
油圧回路13は、油圧源15と、油圧源15から供給される作動油の圧力や流量を制御する射出油圧回路16と、射出油圧回路16に接続される第1流路17と、第1流路17から分岐して背後側シリンダ室8aに接続される第2流路18と、第1流路17から分岐して背後側シリンダ室9aに接続される第3流路19と、第2流路18に設けられ、シリンダ室8から第1流路17への逆流を阻止するチェックバルブ20と、第3流路19を開閉する開閉バルブ21とを備えている。
射出油圧回路16は、例えば不図示のアキュムレータやサーボバルブを含んで構成され、油圧源からの作動油を適宜な圧力、流量で第1流路17に供給可能である。射出油圧回路16、開閉バルブ21は制御装置14によって制御される。なお、油圧回路13は、この他にも、シリンダ室8の射出ピストン10より射出スリーブ5側から射出油圧回路16へ延びる流路や、シリンダ室9の増圧用ピストン11よりもシリンダ室8側から射出油圧回路16へ延びる流路等の各種の流路やバルブが設けられる。
制御装置14は、プロセッサ31、メモリ32、入力回路33、出力回路34を備えており、プロセッサ31は、メモリ32に記録されたプログラム及び入力回路33を介して得られる情報に基づいて、出力回路34を介して各種の制御信号を後述する制御対象に出力する。
入力回路33には、油圧回路13の制御に必要な各種のデータをユーザが入力するための入力装置35と、油圧回路13の制御に必要な情報を検出する各種のセンサとが接続されている。各種センサとしては、例えば、射出プランジャ6の位置を検出する位置検出器36、背後側シリンダ室8aの圧力を検出する圧力検出器37が設けられる。出力回路34には、射出油圧回路16、開閉バルブ21等の油圧回路13に含まれる各種の制御対象や表示器38等の出力装置が接続されている。なお、出力回路34からの制御信号は、増幅器によって増幅して各種制御対象に出力してもよい。
ダイカストマシン1は、以上の構成に加え、キャビティ3の溶湯を加振するために、背後側シリンダ室8aの圧油の圧力を増減させるための加振装置40を備えている。
第2の増圧手段としての加振装置40は、背後側シリンダ室8a内へ挿入されるロッド状の加振ヘッド41(加圧部材)と、加振ヘッド41を駆動する加振シリンダ42と、加振シリンダ42の油圧を制御する加振油圧回路43とを備えている。
加振ヘッド41は、背後側シリンダ室8aの側面に設けられた開口部に嵌合し、当該開口部に対して摺動して背後側シリンダ室8aへ前後進可能である。加振ヘッド41は、ピストンロッド44を介して加振シリンダ42のピストン45に対して固定されている。ピストン45は加振シリンダ42のシリンダ室46の油圧が加振油圧回路43により制御されることによりシリンダ室46に対して摺動する。
油圧回路43は、シリンダ室46のピストン45よりも背後側(ピストン45を押し出す側)の背後側シリンダ室46a及びシリンダ室46の前方側の前方側シリンダ室46bの圧油の圧力を制御可能に構成されている。
例えば、油圧回路43は、油圧源51と、油圧源51からの作動油の流量を制御するサーボバルブ52と、サーボバルブ52から背後側シリンダ室46aに延びる背後側流路53と、サーボバルブ52から前方側シリンダ室46bに延びる前方側流路54と、流路53及び54の作動油をドレインするためのドレイン流路55とを備えている。サーボバルブ52は、不図示のスプールと、当該スプールを駆動するアクチュエータ52aを有し、当該スプールの移動により、油圧源51及びドレイン流路55と、背後側流路53及び前方側流路54との間の作動油の流れを許容又は禁止(ON/OFF)可能である。これにより、後側シリンダ室46a、前方側シリンダ室46bの圧油の圧力が制御される。
サーボバルブ52は、スプール位置を検出する位置検出器52bを有し、制御装置14は、位置検出器52bを含む各種のセンサの出力に基づいてサーボバルブ52を制御する。
以上の構成を有するダイカストマシン1の動作を説明する。
まず、加振装置40を動作させない場合について説明する。
図2は、ダイカストマシン1の射出速度(射出プランジャの移動速度)及び鋳造圧力の変化を示す図であり、横軸は時間、縦軸は射出速度及び鋳造圧力を示している。
ダイカストマシン1は、キャビティ3に溶湯を低速射出と高速射出とにより射出、充填する射出充填動作(充填工程)、及びキャビティ3に充填された溶湯の鋳造圧力を上昇させる増圧動作(増圧工程)を順に行う。
射出充填動作では、まず、ダイカストマシン1の射出スリーブ5内に所定量の溶湯が供給される。なお、この時点では開閉バルブ21は閉じられている。その後、制御装置14は、実線l1で示す射出速度が低速VLとなるように、射出油圧回路16を駆動制御して第2の流路18から背後側シリンダ室8aに作動油を供給し、射出用ピストン10を前進させる。
その後、図中D点(時刻t1)において示すように、所定の高速射出開始条件が満たされると、制御装置14は、射出速度が高速VHとなるように、第2の流路18から背後側シリンダ室8aへの作動油の流量増加が行われるように射出油圧回路16を制御する。なお、高速射出開始条件は適宜に設定してよい。例えば、溶湯の先端がゲート4に達したときに高速射出が開始されるように、位置検出器36により検出される射出プランジャ位置が所定位置に達したことを条件としてよい。
低速射出から高速射出に切り替えられると、溶湯はキャビティ3内に急速に充填される。そして、キャビティ3が溶湯により満たされるのに伴い、図中L点(時刻t2)において示すように、射出速度は低下し始め、一方で鋳造圧力は上昇し始める。なお、制御装置14は、例えば位置検出器36の検出位置に基づいて射出速度の低下を検出可能であり、また、L点以降の減速が所定の減速比で行われるように射出油圧回路16を制御してもよい。
図中S点(時刻t3)において示すように、所定の増圧開始条件が満たされると、制御装置14は、増圧用ピストン11によって背後側シリンダ室8aの増圧が行われるように、背後側シリンダ室9aの圧力を所定圧に調整すべく、開閉バルブ21を開位置へ駆動制御するとともに射出油圧回路16を適宜に制御する。増圧用ピストン11は、シリンダ室8を摺動する小径部11aの面積がシリンダ室9を摺動する大径部11bの面積よりも小さいから、増圧ピストン11の前進に伴い、背後側シリンダ室8aの圧力は背後側シリンダ室9aの圧力よりも高い圧力に増圧される。この際、背後側シリンダ室8aから第1の流路17への逆流はチェックバルブ20によって阻止される。
なお、増圧開始条件は適宜なタイミングにおいて満たされるように設定してよい。例えば、射出速度が低下し始めてから射出速度が0となるまでの間の適宜な位置で増圧開始条件が満たされるように設定してよい。また、適宜なパラメータに基づいて増圧開始条件が満たされたか否か判断してよい。例えば、位置検出器36により検出される位置が所定の位置に到達したか否かに基づいて増圧開始条件が満たされたか否かを判断してよい。同様に、圧力センサ37の検出する検出圧力や所定の時点(例えば時刻t1)からの経過時間に基づいて判断してもよい。
その後、制御装置14は、実線l2で示す所定の昇圧曲線に沿って鋳造圧力が上昇するように射出油圧回路16を制御して増圧用ピストン11を駆動する。この制御は適宜な制御方法で行ってよい。例えば、鋳造圧力と背後側シリンダ室8aの油圧とは略同様に変化するから、図3にて実線l4で示す、鋳造圧力が所定の昇圧曲線に沿って上昇するときの背後側シリンダ室8aの油圧の昇圧曲線を予め求めておき、圧力検出器37からの検出結果に基づいてシリンダ室8aの圧力が当該昇圧曲線に沿うようにフィードバック制御を行う。なお、フィードバック制御においては、増圧用ピストン11の前進速度の増減に加え、増圧用ピストン11を停止、後退させてもよい。また、圧油の目標値となる目標昇圧曲線は、溶湯の種類、キャビティ3の形状、鋳造品に要求される品質レベル等の種々の条件に応じて適宜に設定してよい。例えば、バリの発生が抑制されるバリ臨界昇圧曲線を目標昇圧曲線としてよい。
図2の時刻t4において示すように、溶湯の圧力が所定の設定圧力CPsに到達すると、制御装置14は、溶湯の圧力をCPsに維持するように射出油圧回路16を制御する。
以上の動作に加えて、ダイカストマシン1では、図2に実線l3で示すように溶湯の圧力の増加率を周期的に増減させるように、具体的には鋳造圧力が実線l2で示す昇圧曲線に沿うとともに、当該昇圧曲線よりも高圧側で振動するように、加振装置40を駆動制御する。
なお、鋳造圧力の振動の振幅a及び周波数fは、鋳造品の形状、材質、要求される品質等の各種の鋳造条件に応じて適宜に設定してよい。例えば、a=5〜50kgf、f=10〜500Hzの間で適宜に選択してよい。
図4は、制御装置14が実行する加振処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、例えば上述の低速射出又は高速射出が開始されたときに開始される。
まず、制御装置14は加振開始条件が満たされたか否か判断し(ステップS1)、加振開始条件が満たされるまで待機する。なお、加振開始条件は適宜なタイミングで満たされるように設定してよいし、位置検出器36の検出位置等、適宜なパラメータに基づいて判断してよい。ただし、射出工程(特に高速射出時)に加振を開始することによる機械系への負担を軽減するために、キャビティ3に溶湯が有る程度充填されてから、例えば図2のL点(時刻t2)以降に加振を開始することが望ましい。例えば、加振開始条件を図2のS点(時刻t3)に示す上述の増圧開始条件と同一条件に設定してよい。
加振開始条件が満たされたと判断した場合は、増圧タイミングが到来したか否かを判断し(ステップS2)、増圧タイミングが到来したと判断するまで待機する。増圧タイミングは、例えば、所定の周期で到来するように設定し、当該周期を0.002〜0.1秒(周波数:10〜500Hz)の間で鋳造品の形状、材質等の各種の鋳造条件に応じて適宜に選択する。
増圧タイミングが到来したと判断した場合は、制御装置14は、加振ヘッド41の背後側シリンダ室8a内への移動(前進)を開始するように、サーボバルブ52を制御する(ステップS3)。ステップS4では、所定の停止条件が満たされたか否か判断し、満たされていないと判断した場合はステップS3を継続する。これにより、図3にて実線l5に示すように、背後側シリンダ室8aの圧力は実線l4で示す昇圧曲線よりも高圧側に増加する。
一方、図4に示すように、制御装置14は、停止条件が満たされたと判断した場合は、加振ヘッド41の前進を停止させるようにサーボバルブ52を制御する(ステップS5)。これにより、図3に示すように背後側シリンダ室8aの加振ヘッド41による増加は停止し、その後、上述したような、背後側シリンダ室8aの圧力を昇圧曲線l4に近づけようとする増圧ピストン11の制御により背後側シリンダ室8aの圧力は低下する。つまり、ステップS3〜S5までの加振ヘッド41の前進及び停止により背後側シリンダ室8aの1周期分の振動が実現される。
なお、停止条件は適宜に設定してよい。例えば、圧力検出器37の検出圧力が目標昇圧曲線よりも振幅aだけ高圧になったことを停止条件としてよい。ステップS3〜S5においては、加振ヘッド41の制御量のゲインは適宜に設定してよい。ただし、加振ヘッド41による加圧が、鋳造圧力が圧力aだけ増加する前に、増圧ピストン11による減圧により打ち消されないように、加振ヘッド41及び増圧ピストン11の制御量を調整する必要がある。背後側シリンダ室8aの圧力が速やかにaだけ増加するとともに、停止条件が満たされてから速やかに減少するように、適宜に加振ヘッド41又は増圧ピストン11の制御量のゲインを変化させてもよい。増圧ピストン11による減圧側へのゲインを比較的小さく、又は0に設定し、鋳造圧力が階段状に増加するようにしてもよい。
ステップS6では、加振終了条件が満たされたか否か判断し、満たされていないと判断した場合はステップS2〜S5までを繰り返し、満たされたと判断した場合は処理を終了する。加振終了条件は適宜に設定してよい。例えば、図2に示すように、鋳造圧力が設定圧力CPsに到達してからαt後に終了するように、圧力検出器37の検出値等の各種パラメータに関連付けて設定してよい。また、加振終了条件が満たされていないと判断した場合に、ステップS2の後に戻り、ステップS3〜S5を繰り返すようにしてもよい。
なお、図3に示した油圧の波形等の各パラメータの変化を表示器38に出力してユーザが視認できるようにしてもよい。
以上の実施形態によれば、射出プランジャ6の圧油の圧力の増加率を周期的に増減させることにより加振しているので、比較的大きな圧力振幅で鋳造圧力を変動させることが可能であり、鋳造品の高品質化を十分に図ることができるとともに、大掛かりな高周波振動装置や金型を振動させる装置を必要とせず、比較的小規模な装置で実施が可能である。また、射出プランジャを振動させることから、金型を振動させる場合のように厚肉単純形状の鋳造品に限定されず広範囲な鋳造品に適用可能である。さらに、増圧工程から加振することから増圧が終了してから加振する場合に比較して巣の発生が抑制される。
圧油の圧力が目標昇圧曲線に沿うように増圧ピストン11を制御し、圧油の圧力が昇圧曲線に対して周期的に変動するように加振ヘッド41を制御することから、従来のダイカストマシンに対して加振装置40を追加するだけでよく、ダイカストマシンの設計変更や既設のダイカストマシンの改良に伴う負担を軽減できる。しかも、目標昇圧曲線の高圧側に変動させるため、加振ヘッドを前進、停止させる簡単な制御で加振を実現できる。
本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施してよい。
圧油の増加率の周期的な増減は、圧油の増加率の増加又は減少が繰り返し行われればよく、周期が増圧工程に亘って一定である必要はない。例えば、鋳造圧力の目標昇圧曲線に沿う変化に伴って周期が変化するようにしてもよい。また、増圧手段として第1及び第2の増圧手段を設けるのは一例であり、一つの増圧手段により圧油の増加率を周期的に増減させてもよい。
第1及び第2の増圧手段は、射出用ピストンを押し出す圧油を互いに独立に加圧できればよく、シリンダに対して摺動する増圧用ピストン11や加振ヘッド41を含むものに限定されない。
第1及び第2の増圧手段は、油圧の目標昇圧曲線に沿う増圧に第1の増圧手段が寄与し、油圧の振動に第2の増圧手段が寄与すれば、第1の増圧手段が油圧の振動に寄与してもよいし、第2の増圧手段が油圧の目標昇圧曲線に沿う増圧に寄与してもよい。例えば、実施形態のように加振ヘッド(第2の増圧手段)を前進、停止させて、目標昇圧曲線の高圧側へ加圧することのみに第2の増圧手段を利用してもよいし、前後進させて昇圧曲線の高圧側で加圧及び減圧の双方を行うように第2の増圧手段を利用してもよい。なお、第2の増圧手段により加圧及び減圧する場合には、第1の増圧手段は減圧する機能を持たなくてもよいというメリットを有し、例えば開閉バルブ21をシリンダからの逆流を防止するチェックバルブに代えることができる。
第1及び第2の増圧手段の制御には種々の制御方法を適用可能である。例えば、加振ヘッド41を前進及び停止させる場合に、実施形態のように停止条件が満たされたか否かを判断せずに、比例制御により徐々に加振ヘッドの前進速度が小さくなるようにしてもよいし、更に微分制御、積分制御を加えてもよい。
本発明の実施形態に係るダイカストマシンの全体構成を示す図である。 図1のダイカストマシンの射出速度及び鋳造圧力の変化を示す図である。 図1のダイカストマシンの射出シリンダの圧力の変化を示す図である。 図1のダイカストマシンの制御装置の実行する加振処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…ダイカストマシン、7…油圧シリンダ、10…射出用ピストン、6…射出プランジャ、3…キャビティ、11,13…第1の増圧手段、40…第2の増圧手段、14…制御手段。

Claims (7)

  1. 油圧シリンダの圧油によって前記油圧シリンダのピストンに連結された射出プランジャを前進させてキャビティに溶湯を射出充填し、前記油圧シリンダの圧油の増圧によって前記キャビティに充填された溶湯の圧力を増圧するダイカストマシンであって、
    前記圧油を増圧する第1の増圧手段と、
    前記圧油を増圧する第2の増圧手段と、
    前記第1の増圧手段及び前記第2の増圧手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記油圧シリンダの油圧が所定の昇圧曲線に沿うように前記第1の増圧手段を制御し、
    前記油圧シリンダの油圧が前記昇圧曲線に対して高圧側に周期的に変動するように前記第2の増圧手段を制御する
    ダイカストマシン。
  2. 前記圧油の圧力を検出する検出手段を更に備え、
    前記制御手段は前記検出手段の検出した圧力に基づいて前記第2の増圧手段を制御する
    請求項1に記載のダイカストマシン。
  3. 油圧シリンダの圧油によって前記油圧シリンダの射出用ピストンに連結された射出プランジャを前進させてキャビティに溶湯を射出充填し、前記油圧シリンダの圧油の増圧によって前記キャビティに充填された溶湯の圧力を増圧するダイカストマシンであって、
    前記油圧シリンダにおいて前記射出用ピストンの背後側に配置され、前記圧油を増圧可能な増圧用ピストンと、
    前記油圧シリンダの前記射出用ピストンと前記増圧用ピストンとの間において前記油圧シリンダ内へ前進可能で、前記増圧用ピストンよりも加圧面積の小さい加圧部材と、
    を備えるダイカストマシン。
  4. キャビティを形成する金型に連通するスリーブと、
    前記スリーブ内を前進して溶湯を前記キャビティに射出充填可能な射出プランジャと、
    前記射出プランジャを駆動する油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダにおいて前記射出用ピストンの背後側に配置され、前記油圧シリンダの圧油を増圧可能な増圧用ピストンを含む第1の増圧手段と、
    前記油圧シリンダの前記射出用ピストンと前記増圧用ピストンとの間において前記油圧シリンダ内へ前進可能で、前記増圧用ピストンよりも加圧面積の小さい加圧部材を含む第2の増圧手段と、
    前記第1の増圧手段及び前記第2の増圧手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記油圧シリンダの油圧が所定の昇圧曲線に沿うように前記第1の増圧手段を制御し、
    前記油圧シリンダの油圧が前記昇圧曲線に対して周期的に変動するように前記第2の増圧手段を制御する
    ダイカストマシン。
  5. 油圧シリンダの圧油によって前記油圧シリンダのピストンに連結された射出プランジャを前進させてキャビティに溶湯を射出充填する充填工程と、
    前記油圧シリンダの圧油の増圧によって前記キャビティに充填された溶湯の圧力を上昇させる増圧工程と、
    を備え、
    前記圧油を増圧するための第1の増圧手段と、第2の増圧手段とを設け、
    前記増圧工程では、前記圧油の圧力が所定の昇圧曲線に沿うように前記第1の増圧手段を制御し、前記圧油の圧力が前記昇圧曲線の高圧側に周期的に変動するように前記第2の増圧手段を制御する
    ダイカスト方法。
  6. 前記第2の増圧手段は前記油圧シリンダに挿入される加圧部材を含み、
    前記増圧工程では、前記加圧部材の前記油圧シリンダ内への前進及び停止により、前記圧油の圧力を前記昇圧曲線の高圧側に周期的に変動させる
    請求項に記載のダイカスト方法。
  7. 前記キャビティの圧力が0.05〜0.5MPa(5〜50kgf/cm)の振幅で、かつ、10〜500Hzの周波数で振動するように、前記圧油の圧力の増加率を周期的に増減させる請求項5又は6に記載のダイカスト方法。
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