JP4624117B2 - 弾性表面波素子の実装構造、高周波モジュール並びに通信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話などの移動体通信機器に用いられる高周波電力増幅装置、高周波フィルタ装置および高周波分波器装置を一体構成した小型・高性能かつ低価格な高周波モジュールおよびそれを用いた通信機器に関するものである。
近年、携帯電話機の普及が進みつつあり、携帯電話機の機能、サービスの向上が図られている。このような携帯電話機では各送受信系の構成に必要な高周波信号処理回路を基板に搭載している。
従来の、高周波信号処理回路の一般的構成では、アンテナから入力された受信信号とアンテナに給電する送信信号とを切り替えるための送信用及び受信用デュプレクサが設けられている。
アンテナから入ってきた無線信号は、受信用デュプレクサの前段に設けられた整合回路を通って受信用デュプレクサに入力され、ここで受信信号が選択的に通過される。受信信号は、低雑音増幅器で増幅され、信号処理回路に供給される。
一方、送信信号は、所定の送信通過帯域内の送信信号を通過させる高周波フィルタを通ってノイズを落とされ、高周波電力増幅回路に伝えられる。高周波電力増幅回路は、この送信信号を電力増幅し、前記送信用デュプレクサに供給する。
従来、前記送信用及び受信用デュプレクサ、整合回路、高周波電力増幅回路、高周波フィルタなどがそれぞれ個別部品として製造され、基板の上面にディスクリートに搭載されている。また、最近では、前記送信用及び受信用デュプレクサとして、所定の基板の表面に半田を用いて直接、フリップチップ実装するベアSAWチップを用いたものが提案されている。
図8は、高周波モジュールの一例を示す概略断面図である。図8に示す高周波モジュールは、誘電体基板51の表面に、電力増幅用半導体素子52が実装されており、ワイヤーボンディングで誘電体基板51表面の電極と接続されている。また、送信用及び受信用のデュプレクサとして、SAWチップ53が誘電体基板51の表面に直接、フリップチップ実装される。また、誘電体基板51の表面には、フィルタ54が実装されたり、誘電体基板51の内部には、配線パターンによって、カプラ55や分波回路56、整合回路57などが形成される。また、誘電体基板51の裏面には、入出力および電源ラインの端子58と、その他グランド端子59が形成されている。(例えば、特許文献1、2参照)。
また、高周波モジュールの小型化を図るために、デュプレクサとして、送信用と受信用の2つのフィルタを1つのベアSAWチップで構成することがより小型化できる。
図9にその送信用と受信用の2つのフィルタを備えたベアSAWチップの実装構造の(a)分解斜視図と、(b)(a)におけるz−z断面図を示す。図8によれば、SAWフィルタは、圧電基板60の実装面側において、受信用フィルタと送信用フィルタが併設されている。すなわち、受信用として、IDT電極61aと入出力端子62a、62bが形成され、同様に、送信用として、IDT電極61bと入出力端子63a、63bが形成されている。これらの電極や端子は、リング状の接地用端子64によって囲まれている。また、受信用フィルタ形成領域と、送信用フィルタ領域とは、架橋端子65によって分離されている。
一方、誘電体基板66の表面には、上記SAWフィルタの端子に対向する位置に、受信用の入出力電極67a、67bや、送信用の入出力電極68a、68bが形成され、その周囲には、リング状電極69が形成されている。そして、SAWフィルタと同様に、受信用フィルタ形成領域と、送信用フィルタ領域とは、架橋電極70によって分離されている。なお、通常、リング状電極69、架橋電極70は、いずれも同一の線幅で形成される。
そして、SAWフィルタを誘電体基板66表面に実装する場合には、誘電体基板66の表面の入出力電極67a、67b、68a、68b、リング状の接地用電極69、架橋電極70の表面に半田などの導電性接着剤を塗布し、この上に、SAWフィルタを載置し、リフローさせることによって、SAWフィルタは、誘電体基板66の表面にフリップチップ実装される。これによって、入出力電極67a、67b、68a、68bは、リング状の接地用電極69およびリング状接地用端子との間に存在する導電性接着剤によって気密封止されることになる。
特開2002−43977号 特許第3108107号
かかるSAWフィルタの実装構造において、誘電体基板66の表面の電極に導電性接着剤を均一に塗布した場合、導電性接着剤が塗布された部分の線幅が同一であれば接着剤の高さも同一となるが、リング状電極69に架橋電極70が部分的に接続されると、図9(b)に示すように、その部分の接続部分の電極幅が見かけ上、広くなることによって、架橋電極70と、リング状接地用電極69との交点部分のT字部の半田の高さが高くなるという現象が生じる。
このように半田の高さが部分的に高くなると、SAWフィルタを誘電体基板の表面に実装した場合に、実装不良が発生し、その結果、半田による気密性が損なわれるという問題があった。
従って、本発明は、このような架橋電極を有するSAWフィルタの実装パターンにおいてもSAWフィルタの高い気密性を維持したままでの実装信頼性が得られ、実装の歩留まりの高い弾性表面波素子の実装構造、高周波モジュール並びに通信機器を提供することを目的とするものである。
本発明の弾性表面波素子の実装構造は、素子基板の実装面側に、一対の送信用入出力端子と、一対の受信用入出力端子と、該一対の受信用入出力端子および前記一対の送信用入出力端子からなる端子群を囲むように配置されたリング状端子と、前記一対の送信用入出力端子と前一対の受信用入出力端子とを分断する位置に設けられた架橋端子とを具備してなる弾性表面波素子と、基板表面に、一対の送信用入出力電極と、一対の受信用入出力電極と、該一対の受信用入出力電極および前記一対の送信用入出力電極からなる電極群を囲むように配置されたリング状電極と、前記一対の送信用入出力電極と前一対の受信用入出力電極とを分断する位置に設けられた架橋電極とが形成された外部回路基板とを具備し、
前記外部回路基板の表面に、前記弾性表面波素子を実装してなる弾性表面波素子の実装構造において、前記外部回路基板表面における前記架橋電極の両端部が前記リング状電極から0.1m以上離間していることを特徴とする。
また、本発明の他の弾性表面波素子の実装構造は、素子基板の実装面側に、一対の送信用入出力端子と、一対の受信用入出力端子と、該一対の受信用入出力端子および前記一対の送信用入出力端子からなる端子群を囲むように配置されたリング状端子と、前記一対の送信用入出力端子と前一対の受信用入出力端子とを分断する位置に設けられた架橋端子とを具備してなる弾性表面波素子と、基板表面の前記端子群と対向する位置に、一対の送信用入出力電極と、一対の受信用入出力電極と、該一対の受信用入出力電極および前記一対の送信用入出力電極からなる電極群を囲むように配置されたリング状電極と、前記一対の送信用入出力電極と、前記一対の受信用入出力電極とを分断する位置に設けられた架橋電極とが形成された外部回路基板とを具備し、前記外部回路基板の表面に、前記弾性表面波素子を実装してなる弾性表面波素子の実装構造において、前記外部回路基板表面における前記架橋電極の両端部の幅、前記リング状電極の線幅よりも細ことを特徴とする。
また、本発明、前記弾性表面波素子の前記端子群が、半田バンプまたはAuバンプによって前記外部回路基板の前記電極群にフリップチップ実装されてなることを特徴とするものである。
また、前記外部回路基板の前記リング状電極の幅は0.1mm以上であることが望ましい。
さらに、前記弾性表面波素子の前記リング状端子の幅が前記外部回路板の前記リング状電極の幅よりも小さいことが望ましい。
また、本発明の高周波モジュールは、少なくとも高周波部を構成する電力増幅用半導体素子および整合回路で構成された電力増幅器と、該電力増幅器の出力を検出するための方向性結合器と、送受信の信号を分けるデュプレクサとを具備し、デュプレクサを前記弾性表面波素子によって構成し、該弾性表面波素子を前記外部回路基板表面に実装してなる高周波モジュールであって、前記外部回路板への前記弾性表面波素子の実装構造が、上記の弾性表面波素子の実装構造であることを特徴とする。
本発明によれば、前記外部回路基板表面における前記架橋電極の両端部を前記リング状電極から0.1m以上離間して形成するか、または前記外部回路基板表面における前記
架橋電極の両端部の幅を、該架橋電極中央部の線幅よりも細くすることによって、外部回路基板側でのリング状電極と架橋電極とのT字部において、半田の厚みが部分的に厚くなることを抑制することができる。その結果、SAWフィルタを外部回路基板にフリップチップ実装するにあたり、気密封止不良などに起因する信頼性の低下や、実装不良の発生による歩留まりの低下を抑制することができ、量産性に優れた弾性表面波素子の実装構造を提供することができる。具体的には、通信機器における通信信号を扱う高周波モジュールの信頼性を高めることができるとともに、携帯通信端末などの通信機器の信頼性を高めることができる。
以下に、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、携帯電話装置等の移動体通信機器に用いられる、CDMAデュアルバンド方式の高周波信号処理回路のブロック構成図を示す。
このCDMAデュアルバンド方式では、セルラー方式800MHz帯及びPCS方式1.9GHz帯の周波数バンドを持った2つの送受信系と、GPS(Global Positioning System)による測位機能を利用するためGPSの受信バンド1.5GHz帯を持った1つの受信系とから構成される。
図1において、1はアンテナ、2は周波数帯を分けるためのLPF、HPFを含む分波器、3aは1.9GHz帯の送信系を分離するSAWデュプレクサ、3bは同受信系を分離するSAWデュプレクサ、4aは800MHz帯の送信系を分離するSAWデュプレクサ、4bは同受信系を分離するSAWデュプレクサである。また、12は前記分波器2から取り込まれるGPS信号を通過させるためのSAWフィルタである。3c、4cは、受信信号の位相を回転させる整合回路である。
送信系では、送信信号処理回路RFIC17から出力されるセルラー送信信号は、SAWフィルタを有するBPF9でノイズが落とされ、高周波電力増幅回路7に伝えられる。送信信号処理回路RFIC17から出力されるPCS送信信号は、SAWフィルタを有するBPF10でノイズが落とされ、高周波電力増幅回路8に伝えられる。
高周波電力増幅回路7、8は、それぞれ800MHz帯、1.9GHz帯の周波数で駆動され、送信電力を増幅する。増幅された送信信号は、方向性結合器5、6を通り、前記SAWデュプレクサ4a、3aに入力される。
方向性結合器5、6は、高周波電力増幅回路7、8からの出力信号のレベルをモニタして、そのモニタ信号に基づいて高周波電力増幅回路のオートパワーコントロールする機能があり、そのモニタ出力は、検波用回路11に入力される。
一方、受信系は、SAWデュプレクサ4b、3bで分離された受信信号を増幅する低雑音増幅器LNA14、13と、受信信号からノイズを除去する高周波フィルタ16、15とを備えている。高周波フィルタ16、15を通った受信信号は、受信信号処理回路RFIC18に伝えられ信号処理される。また、前記GPS用SAWフィルタ12で分離されたGPS信号は、受信信号処理回路RFIC18で信号処理される。
前記デュプレクサの構成は限定されないが、好ましくは、36°Yカット−X伝搬のLiTaO結晶、64°Yカット−X伝搬のLiNbO結晶、45°Xカット−Z伝搬のLiB結晶などからなる基板上に、櫛歯状のIDT(Inter Digital Transducer)電極が形成されたものである。
前記高周波電力増幅回路の構成も限定されないが、好ましくは、高周波信号を増幅する機能を持ち、小型化、高効率化を図るためにGaAsHBT(ガリウム砒素ヘテロジャンクションバイポーラトランジスタ)構造、又はP−HEMT構造のGaAsトランジスタやシリコン若しくはゲルマニウムトランジスタを含む半導体素子で形成されている。
以上のような構成の高周波信号処理回路を含む移動体通信機器においては、各部に対する小型化、軽量化の要求が大きく、これらの要求を考慮して、高周波信号処理回路は、所望の特性が達成できる単位でモジュール化されている。
すなわち、図1で太い点線22で示したように、分波器2、SAWデュプレクサ3a、3b、4a、4b、高周波電力増幅回路7、8、方向性結合器5、6などを含む分波系回路及び送信系回路が、1つの基板に形成された1つの高周波モジュール22を形成している。
なお、高周波モジュール22を、800MHz帯の高周波モジュールと、1.9GHz帯の2つの高周波モジュールに分けるという実装方法も可能である。さらに低雑音増幅器LNA13、14と受信用高周波フィルタ15、16を含んだモジュールを追加して形成してもよい。
以下、800MHz帯と、1.9GHz帯の2つの周波数帯を含む1つの高周波モジュール22に基づいて説明する。
図2に、高周波モジュール22の概略平面図を示し、図3にその概略断面図を示す。高周波モジュール22は、同一寸法形状の9層の誘電体層が積層された多層基板23を有している。
多層基板23の表層には、各種のパターン、各種チップ部品のほか、BPF9、10、GPS用のSAWフィルタ12、SAWデュプレクサとしてベアSAWチップ3a、4a、3b、4b、及び高周波電力増幅回路7、8の一部を構成する電力増幅用半導体素子24、25などが搭載され、これらは半田などで誘電体層上の導体パターンに実装、搭載されている。
電力増幅用半導体素子24、25は、多層基板23上の導体パターンとワイヤーボンディングで接続されている。電力増幅用半導体素子24、25の周囲には、同じく高周波電力増幅回路7、8の一部を構成する電力増幅用整合回路26、27がチップ部品や導体パターンで形成されている。
なお、電力増幅用半導体素子24、25、電力増幅用整合回路26、27などは、多層基板の裏面に搭載するようにしてもよい。
多層基板23の内部には、整合回路3c、4cと、方向性結合器5、6とが内装され、さらに電力増幅用半導体素子24、25とBPF9、10との間にDCカット用結合コンデンサ28、BPF9、10と接地との間にコンデンサ29が内装されている。
構造的にいえば、これらの内部素子を構成する、分布定数線路、結合線路、分布型コンデンサ、抵抗などの導体パターンが誘電体層中にそれぞれ形成されている。例えば、方向性結合器5、6を構成する結合線路は2枚の相重なる誘電体層上にそれぞれ形成されている。そして、各誘電体層には複数の層にわたって、回路を縦に接続するため必要なビアホール導体が縦方向に形成されている。特に、電力増幅用半導体素子24、25で発生する熱を逃がすため誘電体層を上下に貫通するサーマルビア50が設けられている。
図4に、高周波モジュールの裏面の導体パターン図を示す。誘電体基板23の裏面には、外部回路に接続するためのモジュールの入出力端子や電源端子42と、グランド端子43が設けられている。
図5に、送信用と受信用の2つのフィルタを備えたベアSAWチップの実装構造の(a)分解斜視図と、(b)(a)におけるP−P断面図を示す。図5によれば、SAWフィルタは、圧電基板30の実装面側において、受信用フィルタと送信用フィルタが併設されている。すなわち、受信用として、IDT電極31aと入出力端子32a、32bが形成され、同様に、送信用として、IDT電極31bと入出力端子33a、33bが形成されている。これらの電極や端子は、リング状の接地用端子34によって囲まれている。また、受信用フィルタ形成領域と、送信用フィルタ領域とは、架橋端子35によって分離されている。
一方、誘電体基板36の表面には、上記SAWフィルタの端子に対向する位置に、受信用の入出力電極37a、37bや、送信用の入出力電極38a、38bが形成され、その周囲には、リング状の接地用電極39が形成されている。そして、SAWフィルタと同様に、受信用フィルタ形成領域と、送信用フィルタ領域とは、架橋電極40によって分離されている。
そして、SAWフィルタを誘電体基板66表面に実装する場合には、誘電体基板66の表面の入出力電極37a、37b、38a、38b、リング状の接地用電極39、架橋電極40の表面に半田などの接着剤41を塗布し、この上に、SAWフィルタを載置し、半田リフローさせることによって、SAWフィルタは、誘電体基板36の表面にフリップチップ実装される。この場合、誘電体基板の電極には、半田濡れ性の点から、たとえばNi下地の金メッキを施しておくとよい。尚、導電性接着剤としては、半田の代わりにAuを用いてもよい。これによって、IDT電極31a、31bと、入出力端子32a、32b、33a、33b、入出力電極37a、37b、38a、38bは、リング状の接地用電極39およびリング状接地用端子34との間に存在する半田などの接着剤41によって気密封止されることになる。その後、電力増幅用半導体素子24、25を実装しワイヤーボンドで接続し、誘電体基板の表面全体をエポキシ樹脂等で封止することで高周波モジュールとなる。
本発明によれば、図6(a)に示すように、SAWフィルタを実装する誘電体基板36表面における架橋電極40の両端部をリング状電極39から離間して形成することが重要である。このように、架橋電極40の両端部をリング状電極39から離間して形成することによって、図6(b)に示すように、架橋電極40と、リング状電極39の厚みは、実質均一となるために、SAWフィルタの実装信頼性を高めるとともに、リング状電極39による気密封止信頼性を高めることができるとともに、実装時の歩留まりを向上させることができる。架橋電極40は、リング状電極39から、離間して形成すれば、半田の盛り上がりを防止でき本発明の効果は達成されるが、あまりにも離しすぎると受信フィルタ形成領域と送信フィルタ形成領域とを分断する架橋電極40の役割が損なわれ、送信信号が受信信号と干渉するおそれがあることから、上限は0.5mmとすることが望ましい。従って、離間距離aは0.1〜0.5mmが望ましい。
また、架橋電極40の中央部の幅bは、0.1〜0.3mmであることが望ましい。これは幅bが0.1mm以上とすることで半田の印刷性を保つとともに、誘電体基板66表面への実装性を高めることができ、0.3mm以下とすることで、実装面積を小さくすることができるためである。
また、リング状電極39の幅cは、0.1〜0.3mmであることが望ましい。これは幅bを0.1mm以上とすることで、封止による気密性を高めることができ、0.3mm以下とすることで、実装面積を小さくすることができるためである。
また、架橋電極40の幅bは、リング状電極39の幅cと同じか、またはそれよりも小さいことが望ましい。これによって、架橋電極40の半田の高さが局所的に高くなることを抑制することができる。
また、本発明は、上記と同様な目的に対して、図7(a)に示すように、SAWフィルタを実装する誘電体基板36表面における架橋電極40の両端部の幅dを、リング状電極39の線幅cよりも細くすることによっても本発明の目的を達成することができる。すなわち、両端部の線幅をリング状電極39よりも細くすることによって、リング状電極39とのT字部での絶対的な半田量が少なくなり、図7(b)に示すように、従来のような盛り上がりの発生を防止することができる。
図7(b)では、架橋電極40の両端部において、架橋電極40の中央部の線幅から徐々に小さくなるように形成され、リング状電極39よりも細くなるように形成されている。この場合、架橋電極40のリング状電極39との接触部での線幅dは、リング状電極39の線幅cの50%以下、40%以下、さらには30%であることが望ましい。さらには、50μm以下、特に40μm以下であることが望ましい。
なお、架橋電極40の両端部の幅をリング状電極39の線幅よりも細くする場合、図7の構造に限定されるものではなく、例えば、両端部から所定の長さ部分の線幅を一定して細くしてもよいし、架橋電極40全体の線幅を上記のように細くすることもできる。ただし、架橋電極40全体の線幅を細くする場合、架橋電極40は、実装時の実装強度を高める機能も有することから、架橋電極40の中央部の線幅bは、50μm以上であることが望ましい。
本発明における高周波モジュールは、セラミック誘電体基板23と、その表面や内部に配設された導体パターンや、ビア導体によって構成されるものであって、セラミックスからなるシート成形体の表面に、導体ペーストを印刷塗布するとともに、垂直導体として、シート状成形体に貫通穴を形成して導体ペーストを充填してビア導体を形成した後、それらシート状成形体を積層し、シート状成形体と導体ペーストとを焼成することによって作製され、各セラミック誘電体層と導体パターンとが交互に配置した多層の配線構造を有するものである。
本発明の高周波モジュールにおける誘電体基板は、例えばアルミナセラミックス、ムライトセラミックス、ガラスセラミックスなどの低温焼成セラミックスの群から選ばれる少なくとも1種で構成することが好適である。とりわけ、導体パターンやビア導体を形成する導体としてCu、Agなどの低抵抗導体を使用することができ、しかもこれら低抵抗導体と同時焼成して形成することができる利便性から、1000℃以下で焼成可能なガラスセラミックスなどの低温焼成セラミックスが最も望ましい。
次に、本発明に係る高周波モジュールを作製した実施例について説明する。
0.95モルMgTiO−0.05モルCaTiOで表される主成分100質量部に対して、BをB換算で10質量部、LiをLiCO換算で5質量部添加した混合物に、有機バインダーとして、アクリル樹脂、溶剤としてトルエンを加え、混合してスラリーを作製した後、ドクターブレード法によりキャリアフイルム上にシート状に成形して厚さ50〜150μmのグリーンシートを作成した。
次に、このグリーンシートにパンチングにより、貫通孔を形成し、その内部にAg導体ペーストを充填して直径が150μmのビア導体を形勢した。導体ペースト中には、Ag粉末に、アクリル樹脂、トルエンを加え、均質混合して調整したものである。そして、このグリーンシートの表面に上記銅ペーストをスクリーン印刷法によって印刷しての電極や平面導体層を形成した。
その後、同様にして得られた5〜12枚のグリーンシートを積層圧着してグリーンシート積層体を形成した。
そして、この積層体を400〜750℃の窒素雰囲気中で加熱処理してグリーンシート内や導体ペースト中の有機成分を分解除去した後、900℃の窒素雰囲気中で1時間焼成して、高周波モジュール用の誘電体基板を作製した。
そして、基板表面のSAWチップ実装部分に形成した入出力電極、リング状電極および架橋電極に対しては、Niメッキを施した。
なお、リング状電極および架橋電極の形状は、表1に示す通りとし、種々のパターンの電極を有するモジュール基板を作製した。
そして、これらモジュール基板に対して、Sn−Ag−Cuからなる半田を塗布し、その上にSAWチップを載置した後、260℃でリフロー処理して、SAWチップを誘電体基板の用面にフリップチップ実装した。
各基板に対して、SAWチップを50個実装し、その際の実装不良として、SAWチップにおける気密性の検査をヘリウムを用いてチエックし不良品の割合を表1に示した。具体的には、サンプルを5.3kg/cmのHe加圧雰囲気中に2時間分間保持した後、これを5×10−8atm・cc/cmの減圧中に保持し、Heが検出されたものを不良品とした。
Figure 0004624117
表1より、従来の架橋電極およびリング状電極のパターンが図9に示す従来のものである試料No.1では、不良の発生率が5%以上と高いものであった。
これに対して、架橋電極をリング状電極から離間して形成した試料No.2〜5はいずれも不良率を2%以下に抑えることができた。また、同様に、架橋電極の両端部の線幅をリング状電極の線幅よりも狭くした試料No.7〜11でも、不良率を2%以下に抑えることができた。
CDMAデュアルバンド方式の高周波信号処理回路の代表的なブロック構成図を示す。 図1の回路を具備する高周波モジュールの概略平面図を示す。 図2の高周波モジュールの概略断面図を示す。 本発明の高周波モジュールの一例の裏面の導体パターン図を示す。 本発明におけるSAWチップの実装構造を示すもので、(a)は分解斜視図、(b)はSAWチップをフリップチップ実装したときの概略断面図を示す。 本発明における誘電体基板表面の電極のパターンの一例を説明するための(a)平面図と、(b)(a)におけるX−X断面図である。 本発明における誘電体基板表面の電極のパターンの他の例を説明するための(a)平面図と、(b)(a)におけるY−Y断面図である。 従来の高周波モジュールの一例を示す概略断面図である。 従来におけるSAWチップの実装構造を示すもので、(a)は分解斜視図、(b)は(a)におけるZ−Z断面図である。
符号の説明
22・・・・・ 高周波モジュール
23・・・・・・誘電体基板
24、25・・・電力増幅用半導体素子
26、27・・・電力増幅整合回路
30・・・・・・圧電基板
31a、31b・IDT電極
32a、32b・受信用入出力端子
33a、33b 送信用入出力端子
34・・・・・・リング状の接地用端子
35・・・・・・架橋端子
36・・・・・・誘電体基板
37a、37b・受信用入出力電極
38a、38b・送信用入出力電極
39・・・・・・リング状接地用電極
40・・・・・・架橋電極

Claims (7)

  1. 素子基板の実装面側に、一対の送信用入出力端子と、一対の受信用入出力端子と、該一対の受信用入出力端子および前記一対の送信用入出力端子からなる端子群を囲むように配置されたリング状端子と、前記一対の送信用入出力端子と前一対の受信用入出力端子とを分断する位置に設けられた架橋端子とを具備してなる弾性表面波素子と、
    基板表面に、一対の送信用入出力電極と、一対の受信用入出力電極と、該一対の受信用入出力電極および前記一対の送信用入出力電極からなる電極群を囲むように配置されたリング状電極と、前記一対の送信用入出力電極と前一対の受信用入出力電極とを分断する位置に設けられた架橋電極とが形成された外部回路基板とを具備し、
    前記外部回路基板の表面に、前記弾性表面波素子を実装してなる弾性表面波素子の実装構造において、
    前記外部回路基板表面における前記架橋電極の両端部が前記リング状電極から0.1mm以上離間していることを特徴とする弾性表面波素子の実装構造。
  2. 素子基板の実装面側に、一対の送信用入出力端子と、一対の受信用入出力端子と、該一対の受信用入出力端子および前記一対の送信用入出力端子からなる端子群を囲むように配置されたリング状端子と、前記一対の送信用入出力端子と前一対の受信用入出力端子とを分断する位置に設けられた架橋端子とを具備してなる弾性表面波素子と、
    基板表面の前記端子群と対向する位置に、一対の送信用入出力電極と、一対の受信用入出力電極と、該一対の受信用入出力電極および前記一対の送信用入出力電極からなる電極群を囲むように配置されたリング状電極と、前記一対の送信用入出力電極と、前記一対の受信用入出力電極とを分断する位置に設けられた架橋電極とが形成された外部回路基板とを具備し、
    前記外部回路基板の表面に、前記弾性表面波素子を実装してなる弾性表面波素子の実装構造において、
    前記外部回路基板表面における前記架橋電極の両端部の幅が、前記リング状電極の線幅よりも細いことを特徴とする弾性表面波素子の実装構造。
  3. 前記弾性表面波素子の前記端子群が、半田バンプまたはAuバンプによって前記外部回路基板の前記電極群にフリップチップ実装されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の弾性表面波素子の実装構造。
  4. 前記外部回路基板の前記リング状電極の幅が0.1mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の弾性表面波素子の実装構造。
  5. 前記弾性表面波素子の前記リング状端子の幅が前記外部回路板の前記リング状電極の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の弾性表面波素子の実装構造。
  6. 少なくとも高周波部を構成する電力増幅用半導体素子および整合回路で構成された電力増幅器と、該電力増幅器の出力を検出するための方向性結合器と、送受信の信号を分けるデュプレクサとを具備し、デュプレクサを前記弾性表面波素子によって構成し、該弾性表面波素子を前記外部回路基板表面に実装してなる高周波モジュールであって、
    前記外部回路基板への前記弾性表面波素子の実装構造が、請求項1乃至請求項5のいずれか記載の弾性表面波素子の実装構造であることを特徴とする高周波モジュール。
  7. 請求項6記載の高周波モジュールを具備する通信機器。
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