JP2006333127A - 高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器 - Google Patents

高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2006333127A
JP2006333127A JP2005154423A JP2005154423A JP2006333127A JP 2006333127 A JP2006333127 A JP 2006333127A JP 2005154423 A JP2005154423 A JP 2005154423A JP 2005154423 A JP2005154423 A JP 2005154423A JP 2006333127 A JP2006333127 A JP 2006333127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
acoustic wave
piezoelectric substrate
duplexer
surface acoustic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005154423A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Makino
豊 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2005154423A priority Critical patent/JP2006333127A/ja
Publication of JP2006333127A publication Critical patent/JP2006333127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
  • Transceivers (AREA)

Abstract

【課題】無線通信機器へ実装した後において、無線通信機器のケースなどによる減衰特性の影響を受けない高周波フィルタ部品を提供する。
【解決手段】圧電基板30の一面には、弾性表面波素子が形成され、回路基板20の表面にフェースダウン実装される。圧電基板30の、弾性表面波素子のIDT電極等が形成された面とは反対の面に導体膜34が形成され、前記導体膜34は、回路基板20に設けられた接地用の導体パッド42にワイヤ31で接続されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧電基板にIDT電極が形成された弾性表面波(Surface Acoustic Wave)素子を回路基板上に実装した高周波フィルタ部品、デュプレクサ、これらを具備する高周波モジュール及び無線通信機器に関するものである。
近年、携帯電話機の普及が進みつつあり、携帯電話機の機能、サービスの向上が図られている。
このような携帯電話機などの無線通信機器では、そのメイン基板上及びその内部に、各送受信系の信号を処理するのに必要な部品が実装された高周波モジュールが搭載されている。
高周波モジュールの一般的構成では、アンテナから入力された受信信号とアンテナに給電する送信信号とを切り替えるための送信用フィルタ素子及び受信用フィルタ素子を含むデュプレクサが設けられている。
アンテナから入ってきた無線信号は、直接、又はデュプレクサの前段に設けられた分波回路(Diplexer、Triplexer)を通ってデュプレクサに入力され、ここで受信用フィルタ素子によって受信信号が選択的に通過される。受信信号は、低雑音増幅器で増幅され、高周波フィルタ素子を通過して帯域外の信号が阻止され、信号処理回路に供給される。
一方、送信信号は、所定の周波数帯域を通過させる高周波フィルタ素子を通って電力増幅器に伝えられる。電力増幅器は、この送信信号を電力増幅し、出力整合回路を通して前記デュプレクサに供給する。
さらに、前記電力増幅器の出力信号強度をモニタするための方向性結合器が、前記出力整合回路に接続されている。
前記高周波モジュールにおいて、送信信号と受信信号とを分離するデュプレクサ、受信回路に設けられた高周波フィルタ素子、送信回路に設けられた高周波フィルタ素子として、IDT電極(Inter Digital Transducer)を有する弾性表面波素子が使用されている。
弾性表面波素子は、小型で、急峻なフィルタ特性を有し、量産性に優れる等の優れた特長を有する。
特開平10−215142号公報
このような高周波モジュール101を無線通信機器のメイン基板102へ実装する場合において、図9に示すように、通常接地された金属製のシールドケース103を被せることで、無線通信機器内の電子部品への電力漏洩や干渉を低減させる対策を施している。
前記シールドケース103は、接地電位を持っているが、面積の大きな導体であるので、一様な接地電位を保つことができないというおそれがある。
したがって、前述の従来の方法で高周波モジュール101をシールドケース103で覆う場合、そのシールドケース103が配置されることによって、メイン基板102へ搭載された弾性表面波素子のIDT電極とシールドケース103とが電磁的に相互作用し、弾性表面波素子の減衰特性が劣化するという問題がある。
本発明は、上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、無線通信機器内に配置された状況においても、減衰特性の変動を受けなくすることが可能となり、かつ弾性表面波素子の減衰特性自体の改善も可能とする高周波フィルタ部品を提供することにある。
さらに本発明の目的は、複数の弾性表面波素子を備えるデュプレクサ、及びそれを搭載した高周波モジュール、無線通信機器を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明は、圧電基板の一方主面にIDT電極が形成された弾性表面波素子を、前記一方主面を回路基板表面に対向させるように実装してなる高周波フィルタ部品であって、前記圧電基板の前記一方主面とは反対の面に導体が形成されるとともに、前記回路基板表面に設けられた接地電極に前記導体が接続されたことを特徴とする高周波フィルタ部品である。
この構成によれば、圧電基板の反対面に形成された導体を前記回路基板に設けられた接地電極を用いて接地することにより、弾性表面波素子を無線通信機器のシールドケース内に配置した場合においても、減衰特性の変化を抑えることが可能となる。これは、弾性表面波素子と前記導体との距離が非常に短い距離なので(圧電基板の厚みにほぼ等しい)、弾性表面波素子の全体を完全な接地導体で覆ったような形態をとることができるからである。
また、圧電基板の反対面に形成された導体を前記回路基板に設けられた接地電極と接続することにより、弾性表面波素子のIDT電極から発せられる伝播波が圧電基板の反対面で反射されることに伴う入出力端子間における減衰特性の劣化も防ぐことが可能となっている。
また本発明は、第1の圧電基板の一方主面にIDT電極が形成された受信用弾性表面波素子と、第2の圧電基板の一方主面にIDT電極が形成された送信用弾性表面波素子とを、それぞれの前記一方主面を回路基板表面に対向させるように実装するとともに、前記回路基板の表面または内部に位相調整回路を設けてなるデュプレクサであって、前記第1の圧電基板及び/又は第2の圧電基板の前記一方主面とは反対の面に導体が形成されるとともに、前記回路基板表面に設けられた接地電極に前記導体が接続されたデュプレクサである。
なお、本発明において、受信用弾性表面波素子と送信用弾性表面波素子とは、同一の圧電基板に形成されることがある。この場合は、その同一の圧電基板の一方主面とは反対の面に、導体が形成されるとともに、前記回路基板表面に設けられた接地電極に前記導体が接続された構成になる。
これらのデュプレクサにおいても、前記前記高周波フィルタ部品の構成と同様、圧電基板の反対面に形成された導体を前記回路基板に設けられた接地電極を用いて接地することにより、弾性表面波素子を無線通信機器のシールドケース内に配置した場合においても、弾性表面波素子の減衰特性の変化を抑えることが可能となる。
また、圧電基板の反対面に形成された導体を前記回路基板に設けられた接地電極と接続することにより、弾性表面波素子のIDT電極から発せられる伝播波が圧電基板の反対面で反射される事に伴う入出力端子間における減衰特性の劣化も防ぐことが可能となっている。
ここで、前記高周波フィルタ部品およびデュプレクサにおいては、前記接地電極と前記導体とをワイヤボンディングによって接続するのが好ましい。
また本発明は、前記デュプレクサを具備するとともに、分波回路、電力増幅器、高周波フィルタのいずれか又は全てを具備する高周波モジュールである。前記デュプレクサは送信信号と受信信号との分離がよく、優れた特性を備えた高周波モジュールとすることができる。
また、本発明の無線通信機器は、前記高周波モジュールを備えることにより、優れた送受信特性を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、圧電基板30の一方主面にIDT電極が形成された弾性表面波素子を、前記一方主面(IDT電極が形成された面)を回路基板20の表面に対向させるように実装した状態を示す断面図である。
圧電基板30には、例えばタンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウム単結晶、四ホウ酸リチウム単結晶が、それぞれ電気機械結合係数が大きく、かつ周波数温度係数が小さいため好適に用いられる。
携帯電話機に搭載されることを想定して、前記圧電基板30の厚み、面積の数値例をあげると、厚みは0.25mm、面積は2.5mm2程度である。
圧電基板30の一方主面には、IDT(Inter Digital Transducer)電極31、信号入出力電極32及び接地電極(図示せず)が形成されている。この弾性表面波素子は、IDT電極31により、並列に接続された複数の2重モード型フィルタを複数段カスケード接続したDMS型(Dual Mode Saw)を構成することによって、急峻でかつ低損失なフィルタ特性を実現することができる。
さらに、圧電基板30の一方主面において、IDT電極31、信号入出力電極32及び接地電極(以下、「IDT電極等」という)に対して、これらを取り囲むように、略四角形状の環状電極33が形成されている。このような環状電極33を圧電基板30の外縁部に沿って設けることにより、IDT電極等をその内側に、広い面積を利用して有効に配置することができる。なお、上述のIDT電極31を接地するための接地電極(図示せず)としての機能を、この環状電極33にもたせてもよい。
前記IDT電極等は、圧電基板30の一方主面に、スパッタリング法等の真空成膜技術によりアルミニウム等の金属膜を成膜し、その後、フォトリソグラフィ等の手段を用いて所望のレジストパターンを形成し、それをマスクとして不要な箇所をエッチングにより除去することによって形成される。
前記圧電基板30の他方主面、すなわちIDT電極等の形成面と反対の面には、Al,Au,Cu,Agなどからなる導体膜34が、蒸着やスパッタリング等の成膜法により一面に形成されている。後述のように、導体膜34をワイヤボンディングにより接地用の導体パッド42に接続する場合には、導体膜34にはAu等のめっきが施されているのが好ましい。なお、導体膜34の厚みは、1μm程度である。
一方、回路基板20は、複数の誘電体層を積層したものである。
回路基板20の材料として、例えばアルミナを主成分とするセラミックスや、低温で焼結可能なガラスセラミックス、又は有機材料を主成分とするガラスエポキシ樹脂等が用いられる。
一例として、低温焼成セラミック基板について説明する。各誘電体層は、誘電体セラミック材料、焼結助剤、低融点ガラス材料等によって形成される。誘電体セラミック材料としては、例えばBaO−TiO2系、Ca−TiO2系、MgO−TiO2系等のセラミック材料が用いられる。これらのセラミック材料を用いる場合、誘電率が比較的高く、小さな面積でも充分な静電容量を得ることができるため、ストリップライン長を短縮して、全体構造の小型化に供することができる。また焼結助剤としては、例えば、BiVO4、CuO、Li2O、B23等が用いられる。誘電体層の厚みは、1層あたり50〜300μm程度に設定される。
回路基板20を製造するには、前記誘電体セラミック材料と有機バインダとを有機溶剤等で均質混練したスラリーをシート状に成型したグリーンシートを作製し、所望の配線パターンや内部導体接続用ビアホールパターンを形成した後、これらグリーンシートを積層し圧着することにより一体形成して焼成する。
前記各誘電体層に形成される導体パターンは、Au,Cu,Ag,Ag−Pd,W等の金属導体をスクリーン印刷あるいは蒸着やスパッタリング等の成膜法とエッチングとの組合せ等により形成される。各導体パターンには、さらにIDT電極等との良好な接合に必要であれば、表面にNiあるいはAu等のめっきを施してもよい。
回路基板20の上面には、圧電基板30の信号入出力電極32に対応する導体パッド35が形成され、圧電基板30の前記環状電極33に対応させて環状導体36が形成されている。
前記導体パッド35や環状導体36は、誘電体層を貫通して形成されるビアホールに沿って設けられたビア導体37によって、回路基板20の下面に形成された信号入出力用端子38や、接地端子39に対して、接続される。
IDT電極等が形成された圧電基板30の一方主面は、図1に示すように、回路基板20の上面に対向して配置される。そして、IDT電極等と回路基板20の各導体パッド35とが半田等のろう材で接続される。また、前記環状電極33が、回路基板20の上面に形成された環状導体36に、半田等のろう材を用いて、環状に封止するようにして接続される。
前記環状の封止により、圧電基板30の動作面側の気密性を保つことができるので、弾性表面波素子を外装保護材等による影響を受けることなく安定して動作させることができるとともに、その動作を長期間にわたって安定して行わせることができ、高信頼性の高周波フィルタ部品とすることが可能となる。このような接続形態をフェースボンディングという。
図2は、弾性表面波素子を回路基板20に実装することによって構成された高周波フィルタ部品を示す平面図である。図3は同断面図である。
この高周波フィルタ部品は、弾性表面波素子と、弾性表面波素子を実装する回路基板20とを含んでいる。
圧電基板30の一方主面に形成されたIDT電極等は、回路基板20の上面に形成された各導体パッドに接続され、各導体パッドは、回路基板20を貫くビア導体37によって、回路基板20下面に形成された信号入出力用端子38や、接地端子39に接続される。
本発明の実施形態におけるこの高周波フィルタ部品の特徴的な構成は、圧電基板30の他方主面、すなわち一方主面(IDT電極等が形成された面)と反対の面に導体膜34が形成され、回路基板20の上面に接地用の導体パッド42が設けられていることである。
この接地用の導体パッド42は、図3に示すように、回路基板20を貫くビア導体37によって、回路基板20下面に形成された接地端子39に接続される。なお、ビア導体37は、回路基板20の中層に形成された接地端子に接続されていてもよい。
なお、接地用の導体パッド42の接地方法は、図3の形態に限定されるものではない。例えば、図示しないが、回路基板20の上面に形成されたいずれかの接地端子に、導体パターンを介して接続されていてもよい。
そして、圧電基板30の他方主面、すなわち一方主面(IDT電極等が形成された面)と反対の面に形成されている導体膜34と回路基板20の上面に形成されている接地用の導体パッド42とが、ワイヤ41により結線されている。
この回路基板20の表層に、前記弾性表面波素子の実装を行ったあとに、エポキシ樹脂やビフェノール樹脂,ポリイミド樹脂などの樹脂Mにより弾性表面波素子を覆う。かかる樹脂Mにより、圧電基板30を機械的衝撃や水分・薬品等から保護することが可能となり、高信頼性の高周波フィルタ部品とすることができる。
ここで圧電基板30に形成されている導体膜34を接地することによる効果を説明する。
この高周波フィルタ部品を、無線通信機器のメインボードに搭載した状態では、高周波フィルタ部品の外部に、無線通信機器のシールドケース等が配置される。シールドケースは、接地電位を持っているが、面積の大きな導体であるので、一様な接地電位を保つことができない。このため、前記シールドケースと弾性表面波素子のIDT電極31との間で電磁場的な結合が惹き起こされ、結果的に無線通信機器の高周波特性に影響を及ぼすことが判明している。
そこで、圧電基板30の導体膜34を接地することとすれば、弾性表面波素子のIDT電極31を、IDT電極31から近接した距離(圧電基板30の厚み程度の距離)において、接地電位の導体膜34でカバーすることができるので、前記現象の発生を防止することができる。
そこで、この圧電基板30の他方主面に形成されている導体膜34を、ワイヤ41を介して、回路基板20の表層に配置される接地用の導体パッド42と接続したのである。
この接続により、前記導体膜34を接地電位に落とすことができ、高周波モジュールの外部に配置されるシールドケースと弾性表面波素子との干渉を抑制することが可能となる。
なお、本発明における導体としての導体膜34は、少なくともIDT電極31の形成された領域の裏側に形成されているのが好ましく、圧電基板30の他方主面の全面または略全面に形成されているのが特に好ましい。また、接続方法としては、導体ペーストなどによる接続も考えられるが、他の実装部品などに影響を与えない方法として上述のワイヤボンディングが好ましい。
次に、高周波フィルタ部品の一種として、送信信号と受信信号との分離を行うデュプレクサについて説明する。このデュプレクサは、送信用と受信用の弾性表面波素子により構成される。
図4は、2つの弾性表面波素子の回路基板20への実装状態を示す平面図である。図5は、同断面図である。
このデュプレクサを構成する弾性表面波素子は、圧電基板30上にIDT電極等が形成された、通過周波数帯域の異なる2種類の弾性表面波素子からなる。
低い周波数帯域の弾性表面波素子は、本発明の実施の形態では、送信用の弾性表面波素子に使用され、高い周波数帯域の弾性表面波素子は、受信用の弾性表面波素子に使用される。
図5において回路基板20の内部には、デュプレクサの構成要素であるインピーダンス調整回路3cが内層されており、これらの回路基板20の表層を樹脂Mにより覆う構造となっている。
本実施形態では、受信用の弾性表面波素子の圧電基板30の導体膜34を、ワイヤ41を介して、回路基板20の表層に配置される接地用の導体パッド42と接続している。
この接続により、前記導体膜34を直接接地電位に落とすことができ、高周波モジュールの外部に配置されるシールドケースと弾性表面波素子との干渉を抑制することが可能となる。
なお、図5では、受信用の弾性表面波素子の圧電基板30の導体膜34を接地し、送信用の弾性表面波素子の圧電基板の導体膜を接地していない。受信側の導体膜34を接地するのは、携帯電話機から送信する電力と、受信する電力とが大きく違う事に起因している。すなわち、受信電力は、空間に存在するノイズとほぼ同等レベルの微弱な電力であることから、受信用の弾性表面波素子の減衰特性が劣化するのを避ける必要性が大きいためである。
もちろん、受信用の弾性表面波素子の圧電基板30の導体膜34のみならず、送信用の弾性表面波素子の圧電基板の導体膜を接地してもよい。また、場合によっては、送信用の弾性表面波素子の圧電基板の導体膜のみを接地することもある。
また、上に説明したデュプレクサは、送信用、受信用の2つの弾性表面波素子を別々の圧電基板に搭載していた。ところが最近では、送信用、受信用の2つの弾性表面波素子を同一の圧電基板(共通圧電基板という)に搭載する構造も提案されている。この場合、共通圧電基板の厚みは0.25mm、面積は5.4mm2程度である。
このような共通圧電基板を用いた場合でも、共通圧電基板の一方主面(両IDT電極等が形成された面)と反対の面に導体膜を形成し、ワイヤ等により接地する構造とすることが望ましい。これにより、弾性表面波素子の減衰特性の劣化を防ぐことができる。なお、この場合においても、導体膜は、少なくとも受信用の弾性表面波素子領域に相当する部分に形成されているのが好ましい。
次に、本発明の高周波フィルタ部品及び本発明のデュプレクサが組み込まれた高周波モジュールについて説明する。
図6は、携帯電話機等の無線通信機器に用いられる、CDMAデュアルバンド方式の高周波信号処理部のブロック構成図を示す。
このCDMAデュアルバンド方式では、高周波信号処理部は、セルラー方式800MHz帯及びPCS(Personal Communication Services)方式1.9GHz帯の周波数バンドを持った2つの送受信系と、GPS(Global Positioning System)による測位機能を利用するためのGPSの受信バンド1.5GHz帯を持った1つの受信系とから構成される。
このような構成の高周波信号処理部を搭載した無線通信機器においては、各部に対する小型化、軽量化の要求が大きく、これらの要求を考慮して、高周波信号処理部は、所望の特性が達成できる単位で高周波モジュール化されている。
すなわち、図6の破線19で示したように、分波回路2、デュプレクサ3,4、電力増幅器7,8、方向性結合器5,6などを含む分波系回路及び送信系回路を、1つの基板に形成した1つの高周波モジュール19を形成している。
なお、高周波モジュールを、800MHz帯の高周波モジュールと、1.9GHz帯の2つの高周波モジュールに分けるという実装方法も可能である。さらに低雑音増幅器LNA12,13と受信用高周波フィルタ14,15とを高周波モジュール内に取り込んでもよい。
以下、800MHz帯と、1.9GHz帯の2つの周波数帯を含む1つの高周波モジュール19に基づいて説明する。
図6において、2は周波数帯を分けるための低域通過フィルタと高域通過フィルタとを含む分波回路、3aは1.9GHz帯の送信系を分離する送信用フィルタ、3bは同受信系を分離する受信用フィルタ、4aは800MHz帯の送信系を分離する送信用フィルタ、4bは同受信系を分離する受信用フィルタである。また、11は前記分波回路2から取り込まれるGPS信号を通過させるためのGPSフィルタである。3c,4cは、それぞれ受信信号の位相を回転させるインピーダンス調整回路である。
5,6は、送信電力をモニタするための方向性結合器である。7,8は、それぞれ800MHz帯,1.9GHz帯の送信信号を電力増幅する電力増幅器である。9,10は送信信号の800MHz帯,1.9GHz帯の周波数帯のみ通過させる高周波フィルタBPFである。16、17はRFIC、18はベースバンドICである。
前記送信用フィルタ3a,4a、受信用フィルタ3b,4b、GPSフィルタ11、高周波フィルタ9,10,14,15のうちいずれか1つ以上は、本発明の構造を有する高周波フィルタ部品で構成されるものである。
以下、送信系における信号の流れを説明する。送信信号処理回路16から出力されるセルラー送信信号は、高周波フィルタ9でノイズが削減され、電力増幅器7に伝えられる。送信信号処理回路17から出力されるPCS送信信号は、高周波フィルタ10でノイズが削減され、電力増幅器8に伝えられる。
電力増幅器7,8は、それぞれ800MHz帯,1.9GHz帯の周波数帯の送信信号を電力増幅する。増幅された送信信号は、方向性結合器5,6を通り、前記送信用フィルタ4a,3aに入力される。
方向性結合器5,6は、電力増幅器7,8からの出力信号のレベルをモニタして、そのモニタ信号に基づいて電力増幅器のオートパワーコントロールするためのものである。そのモニタ出力は、検波用回路に入力される。
一方受信系は、受信用フィルタ4b,3bで分離された受信信号を増幅する低雑音増幅器LNA13,12と、受信信号からノイズを除去する高周波フィルタ15,14とを備えている。高周波フィルタ15,14を通った受信信号は、受信信号処理回路17に伝えられ信号処理される。また、前記GPS用フィルタ11で分離されたGPS信号は、受信信号処理回路17に入力され信号処理される。
図7は、前記高周波モジュールを実装した回路基板20を示す平面図である。図8は同断面概略図である。
図7に示すように、回路基板20の表層には、電力増幅器7,8の一部である電力増幅用半導体素子21,22、デュプレクサ3,4、GPS用フィルタ11、高周波フィルタ9,10が搭載されている。また電力増幅器7,8の一部である電力増幅用整合回路23,24がチップ部品や層内パターンで形成されている。
図8に示すように、回路基板20の内部には、方向性結合器5,6、分波回路2、デュプレクサ3,4の構成要素であるインピーダンス調整回路3c,4cが層内パターンの形で形成されている。
これらの回路基板20の表層に、樹脂モールドにより製品を覆う構造となっている。
なお、本発明は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更・改良等が可能である。
例えば、弾性表面波素子としてDMS型(Dual Mode Saw)以外にラダー型の電極構成を用いてもよく、圧電基板の一方主面(IDT電極等が形成された面)と反対の面に形成された導体膜を接地するのに、ワイヤを用いるのに代えて、導電性ペーストもしくは導電性樹脂により接地してもよい。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
圧電基板30の一方主面にIDT電極等が形成された弾性表面波素子を、回路基板20へ実装した状態を示す断面図である。 回路基板20に、弾性表面波素子を実装することによって構成された高周波フィルタ部品を示す平面図である。 同高周波フィルタ部品の断面図である。 デュプレクサを構成する弾性表面波素子の回路基板20への実装状態を示す平面図である。 同実装状態を示す断面図である。 携帯電話装置等の無線通信機器における高周波信号処理部の構成を示すブロックである。 前記高周波モジュールを実装した回路基板を示す平面図である。 同回路基板を示す断面概略図である。 高周波モジュールを無線通信機器のメイン基板へ実装した状態を示す断面図である。
符号の説明
2 分波回路
3 800MHz帯デュプレクサ
3a 800MHz帯デュプレクサの送信用弾性表面波素子
3b 800MHz帯デュプレクサの受信用弾性表面波素子
3c 800MHz帯デュプレクサのインピーダンス調整回路
4 1900MHz帯デュプレクサ
4a 1900MHz帯デュプレクサの送信用弾性表面波素子
4b 1900MHz帯デュプレクサの受信用弾性表面波素子
4c 1900MHz帯デュプレクサのインピーダンス調整回路
9、10 送信用高周波フィルタ
11 GPSフィルタ
14,15 受信用高周波フィルタ
20 回路基板
30 圧電基板
31 IDT電極
32 信号入出力電極
33 環状電極
34 導体膜
35 導体パッド
36 環状導体
37 ビア導体
38 信号入出力用端子
39 接地端子
41 ワイヤ
42 接地用の導体パッド

Claims (7)

  1. 圧電基板の一方主面にIDT電極が形成された弾性表面波素子を、前記一方主面を回路基板表面に対向させるように実装してなる高周波フィルタ部品であって、
    前記圧電基板の前記一方主面とは反対の面に導体が形成されるとともに、前記回路基板表面に設けられた接地電極に前記導体が接続された高周波フィルタ部品。
  2. 前記接地電極と前記導体とをワイヤボンディングによって接続してなる請求項1記載の高周波フィルタ部品。
  3. 第1の圧電基板の一方主面にIDT電極が形成された受信用弾性表面波素子と、第2の圧電基板の一方主面にIDT電極が形成された送信用弾性表面波素子とを、それぞれの前記一方主面を回路基板表面に対向させるように実装するとともに、前記回路基板の表面または内部にインピーダンス調整回路を設けてなるデュプレクサであって、
    前記第1の圧電基板及び/又は第2の圧電基板の前記一方主面とは反対の面に導体が形成されるとともに、前記回路基板表面に設けられた接地電極に前記導体が接続されたデュプレクサ。
  4. 圧電基板の一方主面にそれぞれIDT電極が形成された受信用弾性表面波素子及び送信用弾性表面波素子を、前記一方主面を回路基板表面に対向させるように実装するとともに、前記回路基板の表面または内部にインピーダンス調整回路を設けてなるデュプレクサであって、
    前記圧電基板の前記一方主面とは反対の面に導体が形成されるとともに、前記回路基板表面に設けられた接地電極に前記導体が接続されたデュプレクサ。
  5. 前記接地電極と前記導体とをワイヤボンディングによって接続してなる請求項3又は請求項4記載のデュプレクサ。
  6. 請求項3から請求項5のいずれかに記載のデュプレクサを具備するとともに、分波回路、電力増幅器、高周波フィルタのいずれか又は全てを具備する高周波モジュール。
  7. 請求項6記載の高周波モジュールを搭載した無線通信機器。
JP2005154423A 2005-05-26 2005-05-26 高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器 Pending JP2006333127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005154423A JP2006333127A (ja) 2005-05-26 2005-05-26 高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005154423A JP2006333127A (ja) 2005-05-26 2005-05-26 高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006333127A true JP2006333127A (ja) 2006-12-07

Family

ID=37554332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005154423A Pending JP2006333127A (ja) 2005-05-26 2005-05-26 高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006333127A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012093539A1 (ja) 2011-01-06 2012-07-12 株式会社村田製作所 高周波モジュール
US11387810B2 (en) 2018-12-21 2022-07-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. High-frequency module

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012093539A1 (ja) 2011-01-06 2012-07-12 株式会社村田製作所 高周波モジュール
US9001710B2 (en) 2011-01-06 2015-04-07 Murata Manufacturing Co., Ltd. High-frequency module
US11387810B2 (en) 2018-12-21 2022-07-12 Murata Manufacturing Co., Ltd. High-frequency module

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4423210B2 (ja) 高周波モジュール及びそれを用いた通信機器
US7298231B2 (en) Surface acoustic wave device and communication apparatus
US10873352B2 (en) Radio-frequency module and communication apparatus
US9035721B2 (en) Duplexer, communication module component, and communication device
JP4634861B2 (ja) 弾性表面波装置及び通信機器
JP5230270B2 (ja) 分波器および無線通信機器
WO2021002296A1 (ja) 高周波モジュール及び通信装置
JP5583977B2 (ja) フィルタ、分波器、通信モジュール、および通信装置
WO2021006020A1 (ja) 高周波モジュール及び通信装置
US11152961B2 (en) Radio frequency module and communication device
US11777534B2 (en) Radio frequency module and communication device
CN213879810U (zh) 高频模块和通信装置
WO2018110577A1 (ja) 高周波モジュール及び通信装置
US11451251B2 (en) Radio frequency module and communication device
JP2007124202A (ja) 高周波モジュールおよび無線通信装置
JP2005102098A (ja) 高周波モジュール及びそれを用いた無線通信装置
WO2021002156A1 (ja) 高周波モジュール及び通信装置
CN114008928A (zh) 高频模块以及通信装置
JP2006073673A (ja) 高周波モジュール及び無線通信装置
JP2005244336A (ja) 電子回路モジュール
JP2006333127A (ja) 高周波フィルタ部品、デュプレクサ、高周波モジュール及び無線通信機器
US11303319B2 (en) Radio frequency module and communication device
JP4624117B2 (ja) 弾性表面波素子の実装構造、高周波モジュール並びに通信機器
CN110476355B (zh) 多工器、高频前端电路以及通信装置
JP2006108734A (ja) 分波器、高周波モジュール及び無線通信装置