JP4622933B2 - 表面検査方法及び表面検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハや液晶基板などの表面を検査する表面検査方法及び表面検査装置に関する。
半導体ウエハや液晶基板などの表面検査装置の1つに、基板表面を照明し、そこに設けられた繰り返しパターン(配線パターンなどのライン・アンド・スペースパターン)で生じた回折光によって基板の画像を形成し、その画像から自動的に基板上の欠陥を検出するものが実用化されている(特許文献1等を参照)。
また、これを応用した装置として、照明光を予め偏光させておき、繰り返しパターンで生じた正反射光の特定の偏光成分によって基板の画像を形成するものも提案されている(特許文献2等を参照)。この装置では、正反射光の偏光状態が繰り返しパターンの構造性複屈折により変化し、その変化量が繰り返しパターンの形状に依存するという現象を利用している。このような装置は、繰り返しパターンのピッチと比較して照明光の波長が長くても検査が可能という利点がある。
特開平10−232122号公報 国際公開第2005/040776A1号パンフレット
しかしながら、欠陥の検出精度や検出感度は、照明光の波長や検査対象の種類に左右され、必ずしも良好な検査が行われないことがわかった。
そこで本発明は、確実に良好な検査を行うことのできる表面検査方法、及びそれに好適な表面検査装置を提供することを目的とする。
本発明の表面検査方法は、被検基板上に露光により設けられたパターンを偏光した照明光で照明すると共に、そこで生じた正反射光の偏光状態を示す反射信号を取得し、その反射信号に基づき前記被検基板の検査を行う表面検査方法であって、前記被検基板の検査に先立ち、露光条件の異なる複数の前記パターンが形成されたテスト基板を前記被検基板の代わりにセットし、前記照明光の波長を切り替えながら、前記テスト基板の前記反射信号を繰り返し取得することにより前記複数のパターン間における前記反射信号のばらつきを示すデータを波長毎に求め、そのデータに基づき前記被検基板の検査用の波長を決定することを特徴とする。
なお、前記複数の前記パターンには、フォーカス状態の好ましい露光条件で設けられたジャストフォーカスパターンと、フォーカス状態のずれた露光条件で設けられたデフォーカスパターンとが含まれ、前記データには、前記ジャストフォーカスパターンと前記デフォーカスパターンとの間における前記反射信号の差が反映されてもよい。
また、前記複数の前記パターンには、フォーカス状態の好ましい露光条件で設けられたジャストフォーカスパターンと、フォーカス状態がプラス側にずれた露光条件で設けられた第1デフォーカスパターンと、フォーカス状態がマイナス側にずれた露光条件で設けられた第2デフォーカスパターンとが含まれ、前記データには、前記ジャストフォーカスパターンと前記第1デフォーカスパターンとの間における前記反射信号の差と、前記ジャストフォーカスパターンと前記第2デフォーカスパターンとの間における前記反射信号の差とが反映されてもよい。
前記複数のパターンには、フォーカス状態の異なる複数の前記デフォーカスパターンが含まれ、前記データには、前記複数のパターンの前記反射信号の全体へ重畳した周期的なノイズの程度が反映されてもよい。
本発明の表面検査装置は、被検基板上に露光により設けられたパターンを偏光した照明光で照明すると共に、そこで生じた正反射光の偏光状態を示す反射信号を生成する測定光学系と、前記測定光学系から前記被検基板の前記反射信号を取得し、その反射信号に基づき前記被検基板の検査を行う制御部とを備え、前記測定光学系は、前記照明光の波長を切り替えることが可能であり、前記制御部は、前記被検基板の検査に先立ち、露光条件の異なる複数の前記パターンの形成されたテスト基板が前記被検基板の代わりにセットされた状態で、前記照明光の波長を切り替えながら、前記テスト基板の前記反射信号を繰り返し取得することにより、前記複数のパターン間における前記反射信号のばらつきを示すデータを波長毎に求め、そのデータに基づき前記被検基板の検査用の波長を決定することを特徴とする。
また、本発明の表面検査装置は、被検基板上に露光により設けられたパターンを偏光した照明光で照明すると共に、そこで生じた正反射光の偏光状態を示す反射信号を生成する測定光学系と、前記測定光学系から前記被検基板の前記反射信号を取得し、その反射信号に基づき前記被検基板の検査を行う制御部とを備え、前記測定光学系は、前記照明光の波長を切り替えることが可能であり、前記制御部は、前記被検基板の検査に先立ち、露光条件の異なる複数の前記パターンの形成されたテスト基板が前記被検基板の代わりにセットされた状態で、前記照明光の波長を切り替えながら、前記テスト基板の前記反射信号を繰り返し取得することにより、前記複数のパターン間における前記反射信号のばらつきを示すデータを波長毎に求め、そのデータを波長毎に検査者へ呈示し、前記被検基板の検査用の波長を示すデータの入力を受け、前記検査用の波長を決定することを特徴とする。
また、前記制御部は、前記決定された検査用の波長の情報を記憶してもよい。
本発明によれば、確実に良好な検査を行うことのできる表面検査方法、及びそれに好適な表面検査装置が実現する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、表面検査装置及びそれを用いた表面検査方法の実施形態である。
先ず、表面検査装置の構成を説明する。
図1に示すように、表面検査装置10には、被検ウエハ20を支持するステージ11、アライメント系12、照明系13、受光系14、制御演算装置15、画像表示装置16、入力器17などが備えられる。
被検ウエハ20は、その最上層が露光及び現像済みのレジスト膜となった半導体ウエハであり、表面にパターン(後述)が形成されている。被検ウエハ20は、半導体ウエハ不図示のウエハカセットまたは現像装置から不図示の搬送系により運ばれ、ステージ11上に固定保持される。その被検ウエハ20は、ステージ11により、上面中心における法線1Aを回転軸として回転可能である。その回転中の被検ウエハ20の回転位置は、その外縁に設けられたノッチやオリフラ等の形状からアライメント系12によって検出される。このアライメント系12とステージ11とにより、被検ウエハ20の回転位置は、表面検査に適した位置(後述)に設定される。
照明系13には、光源31と、波長選択部32と、ライトガイドファイバ33と、偏光フィルタ34と、凹面反射鏡35とを順に配置した偏心光学系である。光源31は、水銀ランプやメタルハライドランプなどの放電光源であり、波長選択部32は、その光源31からライトガイドファイバ33へと向かう光の波長を切り替える機構である。
波長選択部32には、光源31からの光を平行光束に変換するコリメータレンズ25と、その平行光束に対し透過波長域の異なる複数の波長選択フィルタF1,F2,F3,F4,F5,F6を選択的に挿入するターレット12bと、ターレット12bを通過した平行光束をライトガイドファイバ33の入射端へ集光する集光レンズ26と、ターレット12bを回転させるモータ23cとを備える。そのモータ23cが駆動されると、ライトガイドファイバ33の入射端へ入射する光の波長が切り替わる。なお、光源31の輝線スペクトルと波長選択フィルタフィルタF1,F2,F3,F4,F5の透過波長域については、後述する。
ライトガイドファイバ33の入射端へ入射した光は、そのライトガイドファイバ33の内部を伝播し、その射出端から射出する。その光は、射出端の近傍に配置された偏光フィルタ34によって直線偏光に変換された後、凹面反射鏡35を介して被検ウエハ20の略全面を斜め方向から照明する。この凹面反射鏡35の射出光軸O1は、ステージ11の中心を通り、ステージ11の法線1Aに対して所定の角度θだけ傾いている。
この凹面反射鏡35は、球面の内側を反射面とした反射鏡であり、その前側焦点がライトガイドファイバ33の射出端と略一致し、その後側焦点が被検ウエハ20の表面と略一致する。この凹面反射鏡35により、被検ウエハ20の全面は、テレセントリックな直線偏光L1で照明される。被検ウエハ20上の各点へ向かう各直線偏光L1の主光線(進行方向)は、凹面反射鏡35の射出光軸O1に対し略平行である。上述した偏光フィルタ34の透過軸の方位は、これらの直線偏光L1の偏光方向が被検ウエハ20の表面に対しp偏光となるように予め設定されている。
受光系14は、凹面反射鏡36と、偏光フィルタ38と、結像レンズ37と、撮像素子39とを順に配置した偏心光学系である。凹面反射鏡36は、照明系13の凹面反射鏡35と同様の反射鏡であり、その入射光軸O2は、法線1A及び凹面反射鏡35の射出光軸O1と同一平面上にあり、かつ、入射光軸O2が法線1Aと成す角度は、射出光軸O1が法線1Aと成す角度と同じくθである。したがって、被検ウエハ20からの正反射光L2は、凹面反射鏡36の入射光軸O2に沿って進行する。凹面反射鏡36は、その正反射光L2を反射して偏光フィルタ38の方に導き、結像レンズ37と協働して撮像素子39の撮像面上に被検ウエハ20の反射像を形成する。
ここで、偏光フィルタ38の透過軸の方位は、照明系13内の偏光フィルタ34の透過軸に対して直交するように設定されている(クロスニコル(直交ニコル)の状態)。したがって、偏光フィルタ38を通過した直線偏光L4は、正反射光L2のうち、直線偏光L1の偏光方位と直交する偏光成分に相当する。この直線偏光L4の強度が、上述した反射像の強度を決定する。
この反射像は、撮像素子39によって撮像される。撮像素子39は、例えばCCD撮像素子などであり、その反射像を光電変換して電気信号を生成し、その電気信号を回路や計算機等からなる制御演算装置15へと送出する。制御演算装置15は、その電気信号に基づき被検ウエハ20の反射画像を認識すると、その反射画像上の各領域の輝度に基づき、被検ウエハ20上のパターンの欠陥の程度をショット領域(後述)毎に判断する。なお、制御演算装置15は、このような演算機能の他、表面検査装置10の各部を制御する制御機能も有している。
次に、表面検査に適した被検ウエハ20の回転位置を説明する。
被検ウエハ20の表面には、図2に示すように、複数のショット領域21がXY方向に配列され、各ショット領域21の中に、共通のパターンが形成されている。図2では、各ショット領域21の中に1種類の繰り返しパターン22のみが形成された例を示した。繰り返しパターン22は、複数のライン部がその短手方向(X方向)に沿って一定のピッチで配列されたレジストパターン(例えば配線パターン)である。本明細書では、そのピッチ方向(図2ではX方向)を、「繰り返し方向」という。
表面検査に適した回転位置は、その繰り返し方向(図2ではX方向)と、被検ウエハ20を照明する直線偏光L1の入射面3Aとが、被検ウエハ20の表面上で0度以外の所定角度(望ましくは45度)を成すような回転位置である。入射面3Aは、直線偏光L1の進行方向(主光線)を含み、法線1Aに平行な平面である(図2に示す入射面3Aは、被検ウエハ20の中央へ入射する直線偏光L1の入射面)。因みに、直線偏光L1はp偏光なので、直線偏光L1の入射面3Aは、直線偏光L1の振動面と一致する。
この直線偏光L1は、繰り返しパターン22へ入射すると、繰り返しパターン22の構造性複屈折(form birefringence)の影響を受ける。このとき、繰り返しパターン22で発生する正反射光L2は、直線偏光ではなく楕円偏光となる。したがって、受光系14の偏光フィルタ38を通過した後の直線偏光L4の強度、すなわち反射像の強度は、その楕円化の程度を表す。
仮に、繰り返しパターン22にデフォーカス欠陥(露光時のデフォーカス量の過不足による形状エラー)が生じていなかったときには、反射像の強度(反射像強度)は最高となり、デフォーカス欠陥が生じていたときには、そのデフォーカス欠陥の程度(デフォーカス欠陥量)に応じて反射像強度は低くなる。このようなデフォーカス量と反射像強度との関係は、理想的には、図3に太い実線で示すような椀型のカーブを描く。以下、デフォーカス量と反射像強度との関係を示すカーブを「感度カーブ」という。
したがって、表面検査装置10の制御演算装置15は、反射画像に写っている各ショット領域の像(ショット領域像)の輝度値(領域内の平均輝度値)を参照し、その輝度値が閾値より低いショット領域を「欠陥有り」、輝度値が閾値より高いショット領域を「欠陥無し」、という判断を行えばよい。特に、図2に示したように、入射面3Aと繰り返し方向とが45度の角度を成すときには、感度カーブ(図3)の傾きが最も急峻となり、表面検査の感度は、最高となる。
但し、このように感度カーブが良好となるのは、繰り返しパターン22の設計形状に対し、直線偏光L1の波長(照明波長)が最適に設定された場合に限られる。例えば、照明波長が短かすぎると、繰り返しパターン22で余分な回折光が発生するので、図3中に細かい点線で示すように、感度カーブに周期的なノイズが重畳する(カーブが波打つ)。一方、照明波長が長すぎると、構造性複屈折による楕円化の程度が小さくなるので、図3中に粗い点線で示すように、感度カーブの傾きが緩やかになってしまう。
また、繰り返しパターン22の設計形状は、ショット領域21を切り出してできるチップ(製品)の種類や、表面検査までに経た工程によって異なる。また、製品の種類が同じであっても、その製品が複数種類の繰り返しパターンを含むときには(ロジック回路など)、ショット領域内の位置によっても異なる。このため、照明波長は、表面検査の対象となる繰り返しパターン毎に設定される必要がある。そこで、表面検査装置10では、表面検査に先立ち、検査波長の設定(条件出し)が行われる。その際、表面検査装置10の波長選択部32が有効利用される。
次に、波長選択部32を詳細に説明する。
ここでは、波長選択部32の光源31として水銀ランプが使用された場合を説明する。その場合、光源31の輝線スペクトルは、図4に示すとおり、波長λ1=248nm、波長λ2=313nm、波長λ3=365nm、波長λ4=405nm、波長λ5=436nm、波長λ6=546nmの各波長成分を持つ。
それに合わせて、波長選択フィルタF1の透過波長域は、波長λ1に設定され、波長選択フィルタF2の透過波長域は、波長λ2に設定され、波長選択フィルタF3の透過波長域は、波長λ3に設定され、波長選択フィルタF4の透過波長域は、波長λ4に設定され、波長選択フィルタF5の透過波長域は、波長λ5に設定され、波長選択フィルタF6の透過波長域は、波長λ6に設定されている。
したがって、波長選択部32のモータ23cが制御演算装置15によって駆動されると、表面検査装置10の照明波長は、6種類の波長λ1,λ2,λ3,λ4,λ5,λ6の間で切り替わる。
なお、波長選択部32のターレット12bの回転位置は、不図示のアブソリュートロータリーエンコーダなどによって検出され、その検出信号は制御演算装置15へと与えられる。したがって、制御演算装置15は、その検出信号から設定中の照明波長を認識することができる。
次に、検査波長の設定(条件出し)方法を説明する。
ここでは、デフォーカス欠陥に関する表面検査を想定し、その表面検査に最適な照明波長を検査波長として設定する場合を説明する。また、簡単のため、図2に示すとおり、被検ウエハ20の各ショット領域21の中には1種類の繰り返しパターン22のみが形成されているものとする。
先ず、検査者は、図5に示すようなテストウエハ20Tを用意する。テストウエハ20Tは、被検ウエハ20と同じ工程を経た半導体ウエハであり、その表面には、被検ウエハ20と同様、複数のショット領域21Tが二次元的に配列されている。各ショット領域21Tには、被検ウエハ20の繰り返しパターン22と同じテストパターン22Tが形成されている。但し、テストウエハ20Tの各ショット領域21Tは、互いに異なる露光条件(ここでは、デフォーカス量とドーズ量との組み合わせとする。)で形成されたものである。
図5に示す例では、左右方向に並ぶショット領域の間では、左から順にデフォーカス量が1段階ずつ異なり、その中で中央に位置するショット領域は、デフォーカス量がゼロである。また、図5に示す例では、上下方向に並ぶショット領域の間では、下から順にドーズ量(露光時の露光量)が1段階ずつ異なり、その中で中央に位置するショット領域は、ドーズ量が最適(つまりドーズ欠陥量がゼロ)である。したがって、上下方向中央において横方向に並ぶショット領域21T-2,21T-1,21T0,21T+1,21T+2(ショット領域群G)は、何れもドーズ欠陥量がゼロであり、かつデフォーカス量が1段階ずつ互いに異なる。
ここでは、ショット領域21T-2,21T-1,21T0,21T+1,21T+2のデフォーカス量を、それぞれ−2,−1,±0,+1,+2とする。但し、この数値は、デフォーカス量の絶対値を表すものではなく、デフォーカス量の段階を表す。「−2」は、露光時に生じ得るデフォーカス量のマイナス側の最大値であり、「+2」は、露光時に生じ得るデフォーカス量のプラス側の最大値である。
本実施形態では、デフォーカス欠陥に関する表面検査を想定しているので、このショット領域群G(ショット領域21T-2,21T-1,21T0,21T+1,21T+2)を利用することになる(それ以外のショット領域は、別の検査で利用される。)。仮に、このテストウエハ20Tの反射画像を表面検査装置10で取得すると、その反射画像中では、ショット領域21T-2,21T-1,21T0,21T+1,21T+2の反射画像の輝度が段階的となり、上述した感度カーブ(図3)の大凡の形状を推測することが可能である。
なお、以上のテストウエハ20Tの各ショット領域21Tの座標、デフォーカス量、ドーズ量などのテストウエハ情報は、予め既知となっている。因みに、デフォーカス量を既知とするには、顕微鏡を用いた測定などが有効である。
検査者は、以上のテストウエハ20Tを、被検ウエハ20と同様に表面検査装置10(図1)へセットすると共に、そのテストウエハ20Tに関するテストウエハ情報を、入力器17を介して制御演算装置15へ入力する。なお、このテストウエハ情報には、本実施形態で利用しないショット領域に関する情報については含まれていなくても構わない。
さらに、検査者は、入力器17を介して表面検査装置10の制御演算装置15に対し条件出し開始の指示を与える。その指示に従い、制御演算装置15は、以下のとおり動作する。
図6は、検査波長の設定に関する制御演算装置15の動作フローチャートである。図6に示すとおり、制御演算装置15は、先ず、表面検査装置10の照明波長をλ1に設定し(ステップS1)、その状態で表面検査装置10を駆動し、テストウエハ20Tの反射画像を取得する(ステップS2)。続いて、制御演算装置15は、表面検査装置10の照明波長をλ2に切り替え(ステップS4)、同様にテストウエハ20Tの反射画像を取得する(ステップS2)。さらに、制御演算装置15は、照明波長をλ3,λ4,λ5,λ6に設定した各状態でも、テストウエハ20Tの反射画像を取得する(ステップS4→S2→S3のループ)。そして、全波長による反射画像の取得が完了すると(ステップS3yes)、制御演算装置15は検査波長を決定し(ステップS5)、決定した検査波長を検査レシピへ登録する(ステップS6)。このうち、ステップS1〜S4の処理がテスト測定である。
次に、検査波長の決定(S5)、検査波長の登録(S6)を詳しく説明する。
検査波長の決定(S5):
図7は、テスト測定により取得された反射画像I1,I2,…,I6の概念図である。反射画像Iiは、波長λiの下で取得した反射画像である。反射画像I1,I2,…,I6には、上述したショット領域21Tの像(ショット領域像)21T’が写っている。また、符号G’で示すのは、上述したショット領域群Gの像(ショット領域群像)である。本ステップS5では、このような反射画像I1,I2,…,I6の各々から個別に評価値E1,E2,…,E6を算出する。評価値Eiは、反射画像Iiに関する評価値であって、波長λiの下で得られる感度カーブの評価値である。
評価値E1の算出では、制御演算装置15は、先ず、図8に示すとおり、反射画像I1上のショット領域群像G’のうち、デフォーカス量ゼロに対応するショット領域像21T0’の輝度値a0と、デフォーカス量最大(±2)に対応する2つのショット領域像21T-2’,21T+2’の輝度値a-2,a+2とを参照する。輝度値ajは、ショット領域像21Tjの平均輝度値である。
次に、制御演算装置15は、参照した輝度値a-2,a0,a+2に基づき、例えば、以下の式(1)により評価値E1を算出する。
1=(a0−a-2)+(a0−a+2) …(1)
式(1)の右辺の第一項(a0−a-2)は、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)のマイナス側の傾き量を簡易的に表しており、第二項(a0−a+2)は、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)のプラス側の傾き量を簡易的に表している。よって、仮に、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)の傾きが急峻ならば、第一項(a0−a-2)及び第2項(a0−a+2)は、共に大きな値を採る。一方、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)の傾きが緩やかならば、第一項(a0−a-2)及び第2項(a0−a+2)は、共に小さな値を採る。したがって、この評価値E1が大きければ、波長λ1によって良好な感度カーブが得られるものと判断して差し支え無い。
以上の算出方法により、他の波長λ2,λ3,λ4,…,λ6の評価値E2,E3,E4,…,E6についても同様に算出される。そして、御演算装置15は、算出された評価値E1,E2,E3,E4,…,E6の中で最も値の大きいものを選出し、それに対応する波長を検査波長に決定する。よって、検査波長は、最も良好な感度カーブが得られるような波長に決定される。
検査波長の登録(S6)
制御演算装置15は、その検査波長の情報を被検ウエハ20の検査レシピへ登録する。検査レシピは、制御演算装置15の記憶部等に格納されており、例えば、図9に示すように、被検ウエハ20のウエハIDの項目や、被検ウエハ20の品種の項目や、被検ウエハ20が有する繰り返しパターン22の方向性の項目や、被検ウエハ20の表面検査に適した照明光量(検査光量)の項目などを有し、本実施形態では、これらの項目に加えて、点線で囲ったとおり、検査波長の項目が設けられる。検査波長の登録が完了した時点で、制御演算装置15は、登録後の検査レシピのイメージを画像表示装置16へ表示する。例えば、決定された検査波長がλ4であった場合、表示画面上では、「405nm」などの数値イメージが表示される。これによって、検査波長の決定(条件出し)が完了する。
その後、検査者が、テストウエハ20Tの代わりに被検ウエハ20を表面検査装置10へセットし、検査開始の指示を入力器17を介して制御演算装置15へ入力すると、制御演算装置15は、上述した検査レシピの内容に従って被検ウエハ20の表面検査を行う。例えば、検査レシピに登録された検査波長がλ4(405nm)であった場合、制御演算装置15は、表面検査装置10の照明波長をλ4(405nm)に設定した上で、被検ウエハ20の表面検査を行う。
以上、本実施形態の制御演算装置15は、予め用意されたテストウエハ20Tの反射画像を、照明波長を波長λ1,λ2,λ3,…,λ6の間で切り替えながら繰り返し取得するテスト測定を行い(図6ステップS1〜S4)、そのテスト測定で取得された複数の反射画像I1,I2,I3,…,I6から、感度カーブの良否を示す評価値E1,E2,E3,…,E6を抽出すると、それらに基づき良好な感度カーブをもたらす最適な波長を検査波長に決定する(図6ステップS5)。したがって、本実施形態によれば、被検ウエハ20の表面検査を、繰り返しパターン22の設計形状に依らず、確実かつ高感度に行うことができる。
また、本実施形態の制御演算装置15は、決定した検査波長をウエハIDと共に検査レシピ(図9)へ登録するので、検査者は、多数のウエハの検査情報を容易に管理することができる。
また、本実施形態の制御演算装置15は、評価値Eiの算出に、ドーズ欠陥量がゼロであり、かつデフォーカス量の異なる複数のショット領域像21T-2’,21T0’21T+2’(図8)を利用したので、デフォーカス欠陥の検査に適した検査波長を、確実に設定することができる。
また、本実施形態の制御演算装置15は、評価値Eiの算出に用いるショット領域像を、3つのショット領域像21T-2’,21T0’,21T+2’のみに制限したので、算出に関わる演算量を抑えることができる。したがって、検査波長の設定は、高速に行われる。
なお、本実施形態の制御演算装置15は、評価値Eiの算出に用いるショット領域像を、3つのショット領域像21T-2’,21T0’,21T+2’のみに制限したが、2つのショット領域像(21T-2’,21T0’,又は、21T+2’,21T0’)のみに制限してもよい。このように、利用するショット領域像の数をさらに制限すれば、演算量をさらに抑えることができる。因みに、その場合、式(1)の代わりに以下の式(2)又は式(3)が用いられる。
1=a0−a-2 …(2)
1=a0−a+2 …(3)
また、本実施形態の表面検査装置10では、水銀ランプの輝線スペクトルに合わせて6種類の波長選択フィルタF1,F2,…,F6が使用されたが、その数は6種類に限定されることは無い。検査波長の設定を詳細に行う場合には、波長選択フィルタの数は多いことが望ましく、検査波長の設定を高速に行う場合には、波長選択フィルタの数は少ないことが望ましい。
また、本実施形態の表面検査装置10では、光源31に水銀ランプが適用されたが、メタルハライドランプやハロゲンランプなど他の放電光源が適用されてもよい。波長選択フィルタF1,F2,…,F6の各透過波長域は、適用された放射光源の種類に応じて適切に設定される。
また、本実施形態の表面検査装置10では、複数の波長選択フィルタの切り替えを、ターレット12b(回転機構)により行ったが、他の機構(スライド機構など)により行ってもよい。さらに、波長の切り替えは、波長選択フィルタの切り替え以外の方法で行っても構わない。
また、本実施形態の表面検査装置10では、繰り返しパターン22から発生する正反射光L2の楕円偏光の状態は、厳密に言えば、その進行方向を軸として僅かに回転している。このため、その回転角度を考慮して、受光系14の偏光フィルタ38の透過軸の方位を微調整することが好ましい。
また、本実施形態の表面検査装置10では、直線偏光L1をp偏光としたが、本発明はこれに限定されない。p偏光ではなくs偏光にしても良い。因みに、p偏光は、繰り返しパターン22のエッジ形状に関わる欠陥情報を取得するのに有利であり、s偏光は、被検ウエハ20の表面の欠陥情報を効率よく捉えて、SN比を向上させるのに有利である。
さらに、p偏光やs偏光に限らず、振動面が入射面に対して任意の傾きを持つような直線偏光を利用しても構わない。この場合、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)を直線偏光L1の入射面に対して45度以外の角度に設定し、被検ウエハ20の表面における直線偏光L1の振動面の方向と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度を、45度に設定することが好ましい。
また、本実施形態の表面検査装置10では、被検ウエハ20の表面における直線偏光L1の振動面の方向と繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との成す角度(傾き角度)を45度に設定したが、本発明はこれに限定されない。傾き角度を45度±15度に設定すると約70%の輝度低下となり、45度±20度の場合には約55%の輝度低下となる。つまり、傾き角度が30度〜60度の範囲であれば、45度に設定したときの70%以上の輝度値を確保できるため、上記と同様の表面検査を十分に行うことができる。また、感度カーブの傾き量(例えば50%など)は、傾き角度によらず一定と考えられる。したがって、感度カーブの傾き量は、傾き角度が45度から外れるほど小さくなると考えられる。しかし、傾き角度が30度〜60度の範囲であれば、十分検査を行うことができる。実際の運用では、傾き角度を35度〜55度の範囲とすることがさらに好ましい。
また、本実施形態の表面検査装置10では、凹面反射鏡35,36を用い、被検ウエハ20を斜め方向から照明すると共に、その被検ウエハ20から斜め方向へ射出する正反射光を受光したが、それらと同等の機能を持つ屈折レンズを用い、被検ウエハ20を正面から照明し(すなわち、θ=0度)、その被検ウエハ20から正面へ射出する正反射光を受光してもよい。その場合、照明系と受光系の多くの部分を共通化し、照明光と正反射光との分離に偏光ビームスプリッタを用いればよい。この偏光ビームスプリッタが、照明系の偏光フィルタの働きと、受光系の偏光フィルタの働きとを兼ねる。
また、本実施形態の表面検査では、被検ウエハ20を被検基板としたが、本発明はこれに限定されない。液晶表示素子の製造工程において、液晶基板(被検基板)の欠陥検査を行う場合にも本発明を適用できる。さらに、表面検査装置10に専用の制御演算装置15を用いる代わりに、汎用のコンピュータを用いてもよい。また、制御演算装置15の動作の一部を、検査者が手動で行ってもよい。
また、本実施形態の表面検査装置10では、撮像素子39としてCCDなどの2次元センサを用いたが、1次元センサを用いても良い。この場合、撮像素子である1次元センサと被検基板である被検ウエハ(または液晶基板)を載せたステージとを相対移動させ、1次元センサが被検ウエハ(または液晶基板)の表面全体を走査するようにして、被検ウエハ(または液晶基板)全面の画像を取り込むようにすればよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態は、表面検査装置の実施形態である。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、制御演算装置15による評価値E1,E2,…,E6の算出方法にある。なお、ここでは、テストウエハ10Tのショット領域Gに11種類のショット領域21Tが配列された場合を説明する。
図10は、テスト測定により取得された反射画像I1,I2,…,I6の概念図である。図10において、符号G’が、ショット領域群Gの像(ショット領域群像)である。ショット領域群像G’には、11種類のショット領域像21T-5’,…,21T0’,…,21T+5’が配列されている。ショット領域像21T-5’,…,21T0’,…,21T+5’は、何れもドーズ欠陥量がゼロであり、かつデフォーカス量が1段階ずつ異なる11個のショット領域の像である。ここでは、ショット領域像21T-5’,…,21T0’,…,21T+5’のデフォーカス量を、それぞれ−5,−4,−3,−2,−1,±0,+1,+2,+3,+4,+5とする。但し、この数値は、デフォーカス量の絶対値を表すものではなく、デフォーカス量の段階を表す。「−5」は、露光時に生じ得るデフォーカス量のマイナス側の最大値であり、「+5」は、露光時に生じ得るデフォーカス量のプラス側の最大値である。
さて、波長λ1の評価値E1の算出では、制御演算装置15は、先ず、図10に示すとおり、ショット領域像21T-5’,…,21T0’,…,21T+5’の各々の輝度値a-5,…,a0,…,a+5を参照する。輝度値ajは、ショット領域像21Tj’の平均輝度値である。
参照した輝度値a-5,…,a0,…,a+5に基づき、制御演算装置15は、例えば、以下の式(4)により評価値E1を算出する。
1=(a0−a-1)+(a-1−a-2)+…+(a-4−a-5
+(a0−a+1)+(a+1−a+2)+…+(a+4−a+5) …(4)
式(4)の右辺前半の各項は、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)のマイナス側の各位置の傾き量を表しており、後半の各項は、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)のプラス側の各位置の傾き量を表している。
よって、仮に、波長λ1の下で得られる感度カーブ(図3)の傾きが急峻ならば、前半の各項及び後半の各項は、それぞれ大きな値を採るはずである。一方、その感度カーブ(図3)の傾きが緩やかならば、前半の各項及び後半の各項は、それぞれ小さな値を採るはずである。また、その感度カーブ(図3)に周期的なノイズが重畳したならば、幾つかの項がマイナスの値を採る。したがって、この評価値E1が大きければ、波長λ1によって良好な感度カーブが得られるものと判断できる。
以上の算出方法により、制御演算装置15は、他の波長λ2,λ3,λ4,…,λ6の評価値E2,E3,E4,…,E6についても同様に算出する。本実施形態では、検査波長の決定に、これらの評価値が用いられる。
以上、本実施形態の評価値Eiには、感度カーブ(図3)の大凡の傾き量ではなく、感度カーブ(図3)の各位置の傾き量が反映されるので、第1実施形態よりもさらに確実に感度カーブの良否を評価することができる。したがって、本実施形態によれば、検査波長の決定精度がさらに高まる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、表面検査装置の実施形態である。ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。相違点は、テスト測定終了後の制御演算装置15の動作にあり、検査波長の決定を検査者に行わせる点にある。なお、ここでは、第2実施形態と同じテストウエハが用いられた場合を説明する。
図11は、本実施形態の検査波長の設定に関する制御演算装置15の動作フローチャートである。図11に示すとおり、テスト測定終了後、制御演算装置15は、テスト測定で取得した各反射画像I1,I2,…,I6から各波長λ1,λ2,…,λ6の感度カーブC1,C2,…,C6を抽出し、それらの感度カーブC1,C2,…,C6を画像表示装置16へ表示する(ステップS5A)。さらに、制御演算装置15は、その画像表示装置16上で、検査者に対し波長λ1,…,λ6の中の1つを選択させる(ステップS5Byes)。そして、検査者によって選択された波長が、検査波長として第1実施形態と同様に検査レシピへ登録される(ステップS6)。
以下、ステップS5A以降の処理を詳しく説明する。
図12は、反射画像I1から感度カーブC1を抽出する処理(ステップS5A)を説明する図である。本ステップでは、制御演算装置15は、図12(A)に示す反射画像I1のうち、ショット領域像21T-5’,…,21T0’,…,21T+5’の各々の輝度値a-5,…,a0,…,a+5を参照する。輝度値ajは、ショット領域像21Tj’の平均輝度値である。そして、制御演算装置15は、図12(B)に示すとおり、それら輝度値a-5,…,a0,…,a+5をデフォーカス量との関係で表す曲線(折れ線)のイメージを作成し、それを波長λ1の感度カーブC1のイメージとする。図12(B)の横軸はデフォーカス量を示し、縦軸は輝度値を示す。
また、このイメージを作成したのと同様に、制御演算装置15は、反射画像I2,…,I6に基づき波長λ2,…,λ6の感度カーブC2,…,C6のイメージを作成する。
その後、制御演算装置15は、作成した感度カーブC1,…,C6のイメージを、図13に示すとおり、画像表示装置16へ並べて表示する。このとき、画像表示装置16上には、感度カーブC1,…,C6のイメージと共に、「波長選択画面」などの文字イメージ61や、カーソル62なども配置されている。これらのイメージにより、検査者は、画像表示装置16上で何れかの感度カーブを選択するよう促される。
ここで、図13に示すとおり、感度カーブは、波長により様々である。図13において、比較的長い波長λ4,λ5,λ6の感度カーブC4,C5,C6は、傾きが緩やか過ぎる。また、比較的短い波長λ1,λ2の感度カーブC1,C2は、波打っている。そして、両者の中間の波長λ3の感度カーブC3は、傾きが急峻で形状も良好である。
したがって、検査者は、この画像表示装置16上で、全波長の感度カーブの中から最も良好な感度カーブ(図13では感度カーブC3)を即座に見出すことができる。操作者が入力器17を操作し、画像表示装置16上で感度カーブC3を選択すると、制御演算装置15は、表示画面を不図示の確認画面へ切り替え、それに対応する波長λ3(ここでは、365nm)を登録するか否かを検査者に確認させた上で、その波長λ3(365nm)を検査波長として第1実施形態と同様に検査レシピへ登録する。
以上、本実施形態では、検査波長の決定を検査者が行うが、その際に各波長λ1,…,λ6の感度カーブC1,…,C6のイメージが画像表示装置16へ表示されるので、検査者は、簡単かつ即座にその決定を行うことができる。
[その他]
なお、第1実施形態及び第2実施形態の制御演算装置15は、評価値Eiの算出式として式(1),(2),(3),(4)の何れかを用いたが、感度カーブ(図3)の良否を示す評価値が得られるのであれば、他の算出式を用いてもよい。また、例えば、制御演算装置15は、複数のショット領域像の輝度値を関数近似することにより感度カーブを算出し、その感度カーブの傾きの変化の仕方によって評価を行ってもよい。
また、上述した実施形態では、ショット領域21の中に1種類の繰り返しパターンのみが形成された場合を説明したが、例えば、図14に示すように、ショット領域21の互いに異なる部分領域A,Bに、互いに異なる種類のパターンが形成されている場合などには、部分領域Aに最適な検査波長と部分領域Bに最適な検査波長とが異なる可能性があるので、上述した検査波長の設定は、部分領域A,Bのそれぞれについて行われることになる。その場合、制御演算装置15は、上述した実施形態においてショット領域毎に行った各処理を、部分領域毎に行うことになる。但し、上述したテスト測定については、部分領域毎に行う必要は無く、ウエハ毎に行えばよい。
なお、ショット領域21内の部分領域A,Bの分布情報は、他の情報と共に検査者によって予め制御演算装置15へ入力される。因みに、この場合に作成される検査レシピは、例えば、図15に示すとおりである。図15において点線で囲った部分が検査波長に関する項目であり、部分領域毎に検査波長が登録されているのがわかる。
第1実施形態の表面検査装置10の全体構成を示す図である。 直線偏光L1の入射面(3A)と、繰り返しパターン22の繰り返し方向(X方向)との傾き状態を説明する図である。 デフォーカス量と反射像強度との関係を示す図(感度カーブ)である。 光源31の輝線スペクトルの一例を示す図である。 テストウエハ20Tを説明する図である。 第1実施形態の検査波長の設定に関する制御演算装置15の動作フローチャートである。 テスト測定により取得された反射画像I1,I2,…,I6の概念図である。 評価値E1の算出方法を説明する図である。 検査レシピの一例を示す図である。 第2実施形態のテスト測定により取得された反射画像I1,I2,…,I6の概念図である。 第3実施形態の検査波長の設定に関する制御演算装置15の動作フローチャートである。 反射画像I1から波長λ1の感度カーブC1を抽出する処理(ステップS5A)を説明する図である。 波長選択画面を示す図である。 ショット領域21の中の互いに異なる部分領域A,Bを説明する図である。 検査レシピの別の例を示す図である。
符号の説明
10:表面検査装置,11:ステージ,12:アライメント系,13:照明系,14:受光系,15:制御演算装置,20:被検ウエハ,21:ショット領域,22:繰り返しパターン,31:光源,F1〜F6:波長選択フィルタ,33:ライトガイドファイバ,34,38:偏光フィルタ,35,36:凹面反射鏡,37:結像レンズ,39:撮像素子

Claims (7)

  1. 被検基板上に露光により設けられたパターンを偏光した照明光で照明すると共に、そこで生じた正反射光の偏光状態を示す反射信号を取得し、その反射信号に基づき前記被検基板の検査を行う表面検査方法であって、
    前記被検基板の検査に先立ち、
    露光条件の異なる複数の前記パターンが形成されたテスト基板を前記被検基板の代わりにセットし、前記照明光の波長を切り替えながら、前記テスト基板の前記反射信号を繰り返し取得することにより、前記複数のパターン間における前記反射信号のばらつきを示すデータを波長毎に求め、そのデータに基づき前記被検基板の検査用の波長を決定する
    ことを特徴とする表面検査方法。
  2. 前記複数のパターンには、フォーカス状態の好ましい露光条件で設けられたジャストフォーカスパターンと、フォーカス状態のずれた露光条件で設けられたデフォーカスパターンとが含まれ、
    前記データには、前記ジャストフォーカスパターンと前記デフォーカスパターンとの間における前記反射信号の差が反映される
    ことを特徴とする請求項1に記載の表面検査方法。
  3. 前記複数のパターンには、フォーカス状態の好ましい露光条件で設けられたジャストフォーカスパターンと、フォーカス状態がプラス側にずれた露光条件で設けられた第1デフォーカスパターンと、フォーカス状態がマイナス側にずれた露光条件で設けられた第2デフォーカスパターンとが含まれ、
    前記データには、前記ジャストフォーカスパターンと前記第1デフォーカスパターンとの間における前記反射信号の差と、前記ジャストフォーカスパターンと前記第2デフォーカスパターンとの間における前記反射信号の差とが反映される
    ことを特徴とする請求項2に記載の表面検査方法。
  4. 前記複数のパターンには、フォーカス状態の異なる複数の前記デフォーカスパターンが含まれ、
    前記データには、前記複数のパターンの前記反射信号の全体へ重畳した周期的なノイズの程度が反映される
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の表面検査方法。
  5. 被検基板上に露光により設けられたパターンを偏光した照明光で照明すると共に、そこで生じた正反射光の偏光状態を示す反射信号を生成する測定光学系と、
    前記測定光学系から前記被検基板の前記反射信号を取得し、その反射信号に基づき前記被検基板の検査を行う制御部とを備え、
    前記測定光学系は、
    前記照明光の波長を切り替えることが可能であり、
    前記制御部は、
    前記被検基板の検査に先立ち、
    露光条件の異なる複数の前記パターンの形成されたテスト基板が前記被検基板の代わりにセットされた状態で、前記照明光の波長を切り替えながら、前記テスト基板の前記反射信号を繰り返し取得することにより、前記複数のパターン間における前記反射信号のばらつきを示すデータを波長毎に求め、そのデータに基づき前記被検基板の検査用の波長を決定する
    ことを特徴とする表面検査装置。
  6. 被検基板上に露光により設けられたパターンを偏光した照明光で照明すると共に、そこで生じた正反射光の偏光状態を示す反射信号を生成する測定光学系と、
    前記測定光学系から前記被検基板の前記反射信号を取得し、その反射信号に基づき前記被検基板の検査を行う制御部とを備え、
    前記測定光学系は、
    前記照明光の波長を切り替えることが可能であり、
    前記制御部は、
    前記被検基板の検査に先立ち、
    露光条件の異なる複数の前記パターンの形成されたテスト基板が前記被検基板の代わりにセットされた状態で、前記照明光の波長を切り替えながら、前記テスト基板の前記反射信号を繰り返し取得することにより、前記複数のパターン間における前記反射信号のばらつきを示すデータを波長毎に求め、そのデータを波長毎に検査者へ呈示し、前記被検基板の検査用の波長を示すデータの入力を受け、前記検査用の波長を決定する
    ことを特徴とする表面検査装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の表面検査装置において、
    前記制御部は、
    前記決定された検査用の波長の情報を記憶する
    ことを特徴とする表面検査装置。
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