JP4622319B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料電池システムには、いわゆる水素循環型燃料電池システムと、水素無循環型燃料電池システムとがある。水素循環型燃料電池システムは、燃料電池に過剰な水素を供給するとともに、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスを循環させ、アノードオフガス中に残留する水素を再利用するシステムである。水素無循環型燃料電池システムは、燃料電池内部に供給した水素を貯めて、全て消費し、アノードオフガスを再利用しないシステムである。
水素無循環型燃料電池システムでは、アノードに発電に寄与しない窒素等の不純物ガスが滞留すると、燃料ガスである水素の供給が妨げられ、発電能力の低下を招く。これを抑制するための技術として、例えば、下記特許文献1には、アノードオフガスの排出流路に滞留した不純物ガスを、適宜、排出する技術が記載されている。
特開2003−77506号公報
しかし、上記水素無循環型燃料電池システムにおいて、十分な発電能力を確保するために、アノードオフガスの排出を頻繁に行うと、不純物ガスとともに、燃料電池内部に止めてある水素も排出されてしまい、燃料効率の低下を招く。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、水素無循環型燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電能力の低下を抑制しつつ、燃料効率の低下を抑制することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の第1の燃料電池システムは、
アノードおよびカソードを備える燃料電池と、
前記燃料電池への要求出力に基づいて、前記アノードに水素を供給する水素供給部と、
前記アノードから排出されたアノードオフガスを外部に排出するための排出配管と、
前記排出配管に接続され、前記排出配管内の圧力上昇を緩和するように容積が変化するとともに、前記アノードオフガスを貯留するための貯留タンクと、
前記貯留タンクに貯留されたアノードオフガスの貯留量が所定値以上になったときに、前記貯留されたアノードオフガスを排出する排出弁と、
を備えることを要旨とする。
本発明の燃料電池システムは、水素無循環型燃料電池システムであって、燃料電池への要求出力に基づいて、発電に必要な量の水素をアノードに供給するタイプのものである。本発明の燃料電池システムにおいて、アノードオフガスは、発電に寄与しなかった不純物ガスである。この不純物ガスは、アノードに供給された水素によって、貯留タンクにパージされ、貯留される。そして、貯留タンクに貯留された不純物ガスは、所定量以上になったときに、排出弁によって排出される。なお、貯留タンクは、排出配管内の圧力上昇が緩和されるように容積が変化する。すなわち、貯留タンクの容積は、アノードオフガスの貯留時には、貯留量に応じて増大し、排出時には、排出量に応じて減少する。
こうすることによって、燃料電池のアノードにおける不純物ガスの滞留を抑制することができるので、アノードに水素をスムーズに供給することができる。したがって、燃料電池の発電能力の低下を抑制することができる。また、貯留タンクは、圧力上昇が緩和された状態で、貯留された不純物ガスを排出することができるので、不純物ガスとともに水素ガスが排出されることを抑制することができる。したがって、燃料効率の低下を抑制することができる。
上記燃料電池システムにおいて、
前記貯留タンクは、前記貯留タンクに前記アノードオフガスを流入するための流入口と、前記貯留タンクから前記アノードオフガスを排出するための流出口と、を備えており、
前記排出配管と前記流入口との少なくとも一部の断面積が、前記排出口の断面積よりも小さくなっているようにすることが好ましい。
こうすることによって、流入口の抵抗を排出口の抵抗よりも大きくすることができるので、貯留タンクに貯留された不純物ガスの排出時に、貯留タンクからアノードへの不純物ガスの逆流を抑制することができる。なお、上述したように、排出配管と流入口との少なくとも一部の断面積が、排出口の断面積よりも小さくなっているようにする代わりに、排出配管に逆止弁を設けるようにしてもよい。
上述した燃料電池システムにおいて、
前記貯留タンクは、
前記アノードオフガスを貯留するためのシリンダと、
前記アノードオフガスの貯留量に応じて、前記シリンダ内を移動するピストンと、を備えており、
前記燃料電池システムは、さらに、
前記ピストンの移動量が所定量以上のときに、前記アノードオフガスの貯留量が所定量以上になったとして、前記排出弁を開弁する制御部を備えるようにしてもよい。
こうすることによって、排出配管内の圧力上昇を緩和するように容積が変化する貯留タンクを実現し、貯留タンクに貯留された不純物ガスの排出を制御することができる。
本発明の第2の燃料電池システムは、
アノードおよびカソードを備える燃料電池と、
前記燃料電池への要求出力に基づいて、前記アノードに水素を供給する水素供給部と、
前記アノードから排出されたアノードオフガスを外部に排出するための排出配管と、
前記排出配管に接続され、前記排出配管内の圧力上昇を緩和するように容積が変化するとともに、前記アノードオフガスを貯留するための貯留タンクと、を備え、
前記貯留タンクは、
前記アノードオフガスを流入するための流入口を有し、該流入口から流入したアノードオフガスを貯留するための貯留部と、前記アノードオフガスを排出するための排出口を有する排出部とを備えるシリンダと、
前記アノードオフガスの貯留時に、前記貯留部と、前記排出部とを分離するとともに、前記貯留部に貯留されたアノードオフガスの貯留量に応じて、前記シリンダ内を一体的に移動する第1のピストン、および、第2のピストンと、
前記第2のピストンの移動量を、所定値以下に制限する制限手段と、を備え、
前記第1のピストンの移動量が前記所定値を超えたときに、前記第2のピストンの移動が前記制限手段によって制限され、前記第1のピストンが前記第2のピストンとは離れて移動することによって、前記貯留部と前記排出部とが連通し、前記貯留部に貯留されたアノードオフガスが、前記排出部に流れることを特徴とする。
本発明では、貯留タンク自体が、貯留したアノードオフガスの排出を制御する機構を備えている。本発明によっても、上述した本発明の第1の燃料電池システムと同様に、燃料電池の発電能力の低下を抑制しつつ、燃料効率の低下を抑制することができる。
本発明は、上述の燃料電池システムとしての構成の他、上述の燃料電池システムを備える動力出力装置、車両の発明として構成することもできる。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.燃料電池システム(第1実施例):
B.貯留タンク:
C.排出バルブ開閉制御処理:
D.貯留タンクの変形例:
E.第2実施例:
F.変形例:
A.燃料電池システム(第1実施例):
図1は、本発明の第1実施例としての水素無循環型の燃料電池システム100の概略構成を示す説明図である。本実施例の燃料電池システム100は、モータで駆動する電気車両に、電源として搭載されている。運転者が車両に備えられたアクセルを操作すると、アクセル開度センサ70によって検出された操作量に応じて、水素の供給が行われて発電が行われ、その電力によって車両は走行することができる。なお、実施例の燃料電池システム100は、車載用である必要はなく、据え置き型など種々の構成を採ることが可能である。
燃料電池スタック10は、水素と酸素の電気化学反応によって発電するセルを複数積層させた積層体である。各セルは、水素イオンを透過する電解質膜を挟んで水素極(以下、アノードと呼ぶ)と酸素極(以下、カソードと呼ぶ)とを配置した構成となっている(図示省略)。本実施例では、電解質膜として、ナフィオン(登録商標)を利用する固体高分子型のセルを用いるものとしたが、これに限らず、種々のタイプを利用可能である。
燃料電池スタック10のカソードには、酸素を含有したガスとして圧縮空気が、配管34を介して、供給される。カソードからの排気(以下、カソードオフガスと呼ぶ)は、配管35を介して、外部に排出される。
燃料電池スタック10のアノードには、配管31を介して、図示しない高圧水素を貯蔵した水素タンクから水素が供給される。水素の供給量は、流量調節バルブ40によって調節される。水素タンクから水素を供給する代わりに、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素を生成し、供給するようにとしてもよい。
アノードからの排気(以下、アノードオフガスと呼ぶ)は、配管32を介して、貯留タンク50に貯留される。このアノードオフガスは、主として、カソードから電解質膜を透過してきた窒素などの不純物ガスである。貯留タンク50には、後述するように、不純物ガスの貯留量を検出するためのセンサが設けられており、貯留タンク50に貯留された不純物ガスは、貯留量が所定値以上になったときに、配管33および排出バルブ60を介して、外部に排出される。貯留タンク50は、不純物ガスの貯留時に、内部圧力の上昇を緩和するように、容積が変化する。貯留タンク50の構造の詳細については、後述する。なお、本実施例では、貯留タンク50と、排出バルブ60とは、別体であるものとしたが、一体的に構成されていてもよい。
燃料電池システム100の運転は、制御ユニット20によって制御される。制御ユニット20は、内部にCPU、RAM、ROMなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、システムの運転を制御する。図中に、この制御を実現するために、制御ユニット20に入出力される信号の一例を破線で示した。入力信号としては、例えば、アクセル開度センサ70や、貯留タンク50に設けられた不純物の貯留量を検出するためのセンサからの検出信号などが挙げられる。出力信号としては、例えば、流量調節バルブ40や、排出バルブ60の制御信号などが挙げられる。
B.貯留タンク:
図2は、貯留タンク50の構造を示す説明図である。貯留タンク50の側断面図を示した。貯留タンク50は、略円筒形のシリンダ51と、ピストン52とを備えている。シリンダ51と、ピストン52とは、スプリング53によって、連結されている。そして、このスプリング53によって、ピストン52の最下位置が設定されている。なお、本実施例では、シリンダ51の上部と、ピストン52の上部とを連結するものとしたが、シリンダ51の底部と、ピストンの下部とを連結するものとしてもよい。
シリンダ51の下部側面には、不純物ガスの流入口54と、排出口55とが設けられている。また、シリンダ51の上部側面には、通気口56が設けられている。シリンダ51内における、ピストン52下側の空隙58と、上側の空隙59との気密性は、図示しないピストンリングによって確保されている。
流入口54から不純物ガスが流入し、空隙58内の圧力が上昇すると、ピストン52は、空隙58の圧力上昇を緩和するように上昇し、空隙58の容積は増大する。また、排出口55から不純物ガスが排出され、空隙58の圧力が減少すると、ピストン52は、スプリング53の反力、および、自重によって、空隙58の圧力減少を緩和するように下降し、空隙58の容積は減少する。スプリング53のバネ定数、および、ピストン52の重さは、不純物ガスの流入時、および、排出時に、空隙58内の圧力変化を十分に緩和できるように設定されている。また、空隙59の圧力は、ピストン52の移動時に、通気口56から空気が出入りすることによって、一定に保たれる。
なお、不純物ガスの流入口54の断面積は、排出口55の断面積よりも狭い。各断面積は、任意に設定可能である。こうすることによって、流入口54の抵抗を排出口55の抵抗よりも大きくすることができるので、不純物ガスの排出時に、貯留タンク50から燃料電池スタック10のアノードへの不純物ガスの逆流を抑制することができる。本実施例では、不純物ガスの流入口54の断面積が、排出口55の断面積よりも狭くなるようにしたが、配管32の一部の断面積が、排出口55の断面積よりも狭くなるようにしてもよい。また、配管32に逆止弁を設けるようにしてもよい。
貯留タンク50には、ピストン52のリフト量Lを検出するためのセンサ57が設けられている。ピストン52のリフト量と不純物ガスの貯留量とは、対応している。センサ57の検出信号は、制御ユニット20に送られる。
C.排出バルブ開閉制御処理:
図3は、排出バルブ開閉制御処理の流れを示すフローチャートである。制御ユニット20のCPUが実行する処理である。なお、この処理中、燃料電池スタック10には、要求出力に応じて、発電に必要な量の水素が供給され、発電が行われている。また、排出バルブ60は閉じられており、貯留タンク50には、不純物ガスが貯留され、貯留タンク50のピストン52は上昇している。
まず、CPUは、ピストン52のリフト量Lを検出し(ステップS100)、リフト量Lが上限値L1以上になったか否かを判断する(ステップS110)。上限値L1は、任意に設定可能である。リフト量Lが上限値L1未満のときは(ステップS110:NO)、ステップS100に戻る。リフト量Lが上限値L1以上になったときには(ステップS110:YES)、排出バルブ60を開弁し(ステップS120)、不純物ガスの排出を行う。不純物ガスが排出されると、ピストン52は、下降する。
次に、CPUは、ピストン52のリフト量Lを検出し(ステップS130)、リフト量Lが所定の閾値L2以下になったか否かを判断する(ステップS140)。閾値L2は、0以上L1未満の範囲で任意に設定可能である。リフト量LがL2よりも大きいときには(ステップS140:NO)、ステップS130に戻る。リフト量Lが閾値L2以下になったときには(ステップS140:YES)、排出バルブ60を閉弁する。この処理は、燃料電池システム100の運転中、継続される。
以上説明した第1実施例の燃料電池システム100では、燃料電池スタック10のアノードにおける不純物ガスの滞留を抑制することができるので、アノードに水素をスムーズに供給することができる。したがって、燃料電池スタック10の発電能力の低下を抑制することができる。また、貯留タンク50は、空隙58の圧力上昇が緩和された状態で、貯留された不純物ガスを排出することができるので、不純物ガスとともに水素ガスが排出されることを抑制することができる。したがって、燃料効率の低下を抑制することができる。
D.貯留タンクの変形例:
図4は、変形例としての貯留タンク50Aの構造を示す説明図である。この貯留タンク50Aの構造は、第1実施例における貯留タンク50の構造とほぼ同じである。貯留タンク50Aには、貯留タンク50におけるスプリング53の代わりに、ストッパー部51aが設けられており、このストッパー部51aによって、ピストン52の最下位置が設定されている。したがって、ピストン52は、不純物ガスの排出時には、自重によって、ストッパー部51aの位置まで下降する。このような貯留タンク50Aによっても、第1実施例における貯留タンク50と同様の機能を奏することができる。
E.第2実施例:
図5は、第2実施例としての水素無循環型の燃料電池システム100Aの概略構成を示す説明図である。第2実施例の燃料電池システム100Aは、第1実施例の燃料電池システム100における貯留タンク50、および、排出バルブ60を備えていない。その代わりに、貯留タンク80を備えている。貯留タンク80は、後述するように、所定量以上の不純物ガスが貯留されたときに、不純物ガスを排出する機構を備えている。この他は、第1実施例の燃料電池システム100と、ほぼ同じである。
図6は、貯留タンク80の構造を示す説明図である。図6(a)に、貯留タンク80の側断面図を示し、図6(b)に、図6(a)におけるA−A断面図を示した。貯留タンク80は、略円筒形のシリンダ81と、第1ピストン84と、第2ピストン85とを備えている。シリンダ81の下部側面には、不純物ガスの流入口82が設けられている。また、シリンダ81の上部側面には、不純物ガスの排出口83が設けられている。
第1ピストン84は、円筒部84aと、円筒部84aの下部に接合されたドーナツ形状の皿部84bとからなる。皿部84bの外径は、シリンダ81の内径とほぼ等しい。皿部84bの側面には、Oリング84cを取り付けるための溝が設けられている。円筒部84aには、4つの貫通孔84h1〜84h4が設けられている。第1ピストン84(皿部84b)は、図示するように、スプリング86によって、シリンダ81と連結されている。
第2ピストン85は、上皿部85aと、下皿部85cと、上皿部85aの底面と下皿部85cの上面とを連結する軸部85bとからなる。上皿部85aの直径は、円筒部84aの内径とほぼ等しい。下皿部85cの直径は、第1ピストン84の皿部84bの内径よりも大きい。上皿部85aには、Oリング85dを取り付けるための溝が設けられている。Oリング85dと円筒部84aとの摩擦は、Oリング84cとシリンダ81との摩擦よりも大きくなるように設定されている。第2ピストン85(上皿部85a)は、図示するように、スプリング87によって、第1ピストン84の皿部84bと連結されている。第2ピストン85は、スプリング87によって、第1ピストン84の皿部84bの下面と、第2ピストン85の下皿部85cの上面とが密着するように付勢されており、第1ピストン84、および、第2ピストン85は、これらの下側の空隙88に不純物ガスが貯留される過程においては、一体となって上昇する。空隙88は、本発明における貯留部に相当する。第1ピストン84、および、第2ピストン85の上側の空隙89は、本発明における排出部に相当する。
シリンダ81内の上部中央には、円柱形の突起部81aが設けられている。この突起部81aの直径は、第2ピストン85の上皿部85aの直径よりも小さい。突起部81aは、後述するように、本発明における制限部に相当する。
図7は、貯留タンク80の動作の様子を示す説明図である。図7(a)に示すように、空隙88に不純物ガスを貯留する過程においては、第1ピストン84、および、第2ピストン85は、一体となって上昇する。このとき、第1ピストン84、および、第2ピストン85は、スプリング86の反力によって、下降方向に付勢されており、空隙88の圧力は、空隙89の圧力よりも高い。そして、図7(b)に示すように、第2ピストン85の上皿部85aの上面が突起部81aに当接すると、第2ピストン85の上昇は停止し、第1ピストン84だけがわずかに上昇する。そして、図7(c)に示すように、第1ピストン84の皿部84bと、第2ピストンの下皿部85cとの間に隙間ができると、空隙88に貯留されていた不純物ガスは、第1ピストン84の貫通孔84h1〜84h4から空隙89に流れ、排出口83から排出される。不純物ガスが排出され、空隙88の圧力が低下すると、図7(d)に示すように、第1ピストン84、および、第2ピストン85は、スプリング86の反力によって、下降する。このとき、第2ピストン85は、スプリング87の反力によって、第1ピストン84に対して上昇する。ただし、第2ピストン85のOリング85dと円筒部84aとの摩擦は、第1ピストン84のOリング84cとシリンダ81との摩擦よりも大きいので、第1ピストン84の皿部84bと、第2ピストンの下皿部85cとは、すぐには密着せず、不純物ガスの排出が継続される。そして、第1ピストン84の皿部84bと、第2ピストンの下皿部85cとが密着すると、図7(a)に示すように、再度、不純物ガスの貯留が開始される。なお、第1ピストン84のOリング84cとシリンダ81との摩擦、第2ピストン85のOリング85dと円筒部84aとの摩擦、第1ピストン84および第2ピストン85の重量、スプリング86およびスプリング87のバネ定数は、上述した動作が実現されるように、それぞれ設定されている。
以上説明した第2実施例の燃料電池システム100Aによっても、第1実施例の燃料電池システム100と同様に、燃料電池の発電能力の低下を抑制しつつ、燃料効率の低下を抑制することができる。
E.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
E.変形例1:
上記第1実施例では、図3に示した排出バルブ開閉制御処理において、ピストン52のリフト量に基づいて、排出バルブ60の開弁の制御を行うものとしたが、これに限られず、たとえば、燃料電池スタック10の発電量や、発電時間に基づいて、不純物の生成量を算出し、この算出値に基づいて、制御するようにしてもよい。また、上記第1実施例では、ピストン52のリフト量に基づいて、排出バルブ60の閉弁の制御を行うものとしたが、これに限られず、例えば、排出バルブ60の開弁時間に基づいて、制御するようにしてもよい。
E2.変形例2:
上記第1実施例では、貯留タンク50において、スプリング53を、シリンダ51の内部に備えるものとしたが、外部に備えるようにしてもよい。ただし、スプリング53を、シリンダ51の内部に備えるようにすれば、貯留タンク50を小型化することができる。
E3.変形例3:
上記第2実施例では、貯留タンク80において、Oリング84c、85dを用いるものとしたが、これに限られない。これらの代わりに、例えば、ピストンリングを用いるようにしてもよい。
E4.変形例4:
上記第2実施例では、突起部81aや、スプリング86、87を用いて、第1ピストン84、および、第2ピストン85の昇降を機械的に制御するようにしたが、モータを用いて、制御ユニット20によって制御するようにしてもよい。
本発明の第1実施例としての水素無循環型の燃料電池システム100の概略構成を示す説明図である。 貯留タンク50の構造を示す説明図である。 排出バルブ開閉制御処理の流れを示すフローチャートである。 変形例としての貯留タンク50Aの構造を示す説明図である。 第2実施例としての水素無循環型の燃料電池システム100Aの概略構成を示す説明図である。 貯留タンク80の構造を示す説明図である。 貯留タンク80の動作の様子を示す説明図である。
符号の説明
100...燃料電池システム
10...燃料電池スタック
20...制御ユニット
31、32、33、34、35...配管
40...流量調節バルブ
50、50A...貯留タンク
51...シリンダ
51a...ストッパー部
52...ピストン
53...スプリング
54...流入口
55...排出口
56...通気口
57...センサ
58、59...空隙
60...排出バルブ
70...アクセル開度センサ
100A...燃料電池システム
80...貯留タンク
81...シリンダ
81a...突起部
82...流入口
83...排出口
84...第1ピストン
84a...円筒部
84b...皿部
84h1〜84h4...貫通孔
85...第2ピストン
85a...上皿部
85b...軸部
85c...下皿部
86、87...スプリング
88、89...空隙

Claims (4)

  1. 燃料電池システムであって、
    アノードおよびカソードを備える燃料電池と、
    前記燃料電池への要求出力に基づいて、前記アノードに水素を供給する水素供給部と、
    前記アノードから排出されたアノードオフガスを外部に排出するための排出配管と、
    前記排出配管に接続され、前記排出配管内の圧力上昇を緩和するように容積が変化するとともに、前記アノードオフガスを貯留するための貯留タンクと、
    前記貯留タンクに貯留されたアノードオフガスの貯留量が所定値以上になったときに、前記貯留されたアノードオフガスを排出する排出弁と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記貯留タンクは、前記貯留タンクに前記アノードオフガスを流入するための流入口と、前記貯留タンクから前記アノードオフガスを排出するための流出口と、を備えており、
    前記排出配管と前記流入口との少なくとも一部の断面積が、前記排出口の断面積よりも小さくなっている、
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
    前記貯留タンクは、
    前記アノードオフガスを貯留するためのシリンダと、
    前記アノードオフガスの貯留量に応じて、前記シリンダ内を移動するピストンと、を備えており、
    前記燃料電池システムは、さらに、
    前記ピストンの移動量が所定量以上のときに、前記アノードオフガスの貯留量が所定量以上になったとして前記排出弁を開弁する制御部を備える、
    燃料電池システム。
  4. 燃料電池システムであって、
    アノードおよびカソードを備える燃料電池と、
    前記燃料電池への要求出力に基づいて、前記アノードに水素を供給する水素供給部と、
    前記アノードから排出されたアノードオフガスを外部に排出するための排出配管と、
    前記排出配管に接続され、前記排出配管内の圧力上昇を緩和するように容積が変化するとともに、前記アノードオフガスを貯留するための貯留タンクと、を備え、
    前記貯留タンクは、
    前記アノードオフガスを流入するための流入口を有し、該流入口から流入したアノードオフガスを貯留するための貯留部と、前記アノードオフガスを排出するための排出口を有する排出部とを備えるシリンダと、
    前記アノードオフガスの貯留時に、前記貯留部と、前記排出部とを分離するとともに、前記貯留部に貯留されたアノードオフガスの貯留量に応じて、前記シリンダ内を一体的に移動する第1のピストン、および、第2のピストンと、
    前記第2のピストンの移動量を、所定値以下に制限する制限手段と、を備え、
    前記第1のピストンの移動量が前記所定値を超えたときに、前記第2のピストンの移動が前記制限手段によって制限され、前記第1のピストンが前記第2のピストンとは離れて移動することによって、前記貯留部と前記排出部とが連通し、前記貯留部に貯留されたアノードオフガスが、前記排出部に流れることを特徴とする燃料電池システム。
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