JP4621240B2 - 野菜類浅漬けの製造方法 - Google Patents

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本発明は、調味液を液切りしても日持ち効果を有する漬物素材としての野菜類浅漬けの製造方法の改良に関するものである。

従来、野菜類の漬物として、微生物による発酵等によって手間をかけて得られ酸味、風味等が豊かな特徴の古漬けに対し、浅漬けは簡易な製造方法で得られ野菜類の鮮度、色、形が生かせるフレッシュな特徴を有している。
ところで、一般に市販されている浅漬けでは野菜の酸化、劣化等を抑えるのに調味液に浸漬しているが、当該調味液に酢やpH調整剤等を入れることにより微生物の繁殖を抑えて日持ち1週間程度を確保している。
しかし、包装容器内に調味液が入っていることにより、持運び、液の廃棄、開封時の手の汚れ等の不便さが残るという問題を有している。

又、スーパーやコンビニ等の量販店では、予め調味液に浸漬し該調味液を捨てた後容器に入れて低温で保存して販売しているが2〜4日程度と賞味期限が短く、期限経過後の廃棄処分等のロスが生じ、流通面では遠距離の販売先には向けることができず地域が限定されるという問題を有している。

一方、下記特許文献1には、野菜類の浅漬けに用いられる真空ガス置換包装装置(容器内の大気を食品用ガスに置き換える装置)が記載されている。
前記特許文献1に記載の真空ガス置換包装装置では、「真空ノズル15による包袋26内部の空気排除を0パスカルに達しないように配慮することで、包袋内部の野菜が受ける真空ダメージを弱めることができ」とあるだけであって、得られる浅漬けでは、野菜組織へのダメージは少ないものの、酸素濃度が高く残ってしまい日持ちが悪いという欠点を有している。

実用新案登録第3120609号公報
そこで、本発明者等は上記調味液の液切りと日持ちの問題を解決すべく検討した結果、以下の如き課題が顕らかとなった。
(1)特許文献1が指摘する如く、真空引きする際に到達圧力が低いほど野菜を傷める怖れがあるが、各野菜の種類によって、その野菜の細胞壁を破壊しない、各野菜に適合した真空度が存在するのではないか。
(2)酸素濃度は可及的に低濃度が望ましいが、現実的には、6〜8日程度の日持ちを実現できれば実用上の問題がなく、その日持ち効果には 酸素濃度をどの程度に抑えることが有効であるか。
(3)各野菜の細胞壁を破壊しないよう真空引きを強くかけず、且つ、上記酸素濃度を実現すべくガスの置換率を上げるには如何なる手段があるかを探す必要がある。
そこで、本発明者等は上記課題を解決することを目的として実験を重ねた結果、野菜類の細胞壁を破壊することなく素材感を残すことができるとともに、酸素濃度を低く保持できて日持ちに優れた野菜類浅漬けの製造方法を得たものである。
上記課題を解決するために、本発明は、プラスチック製包装材により所望の大きさの収納容器を成形し、前記収納容器に野菜類素材を裁断して調味液に浸漬したのち液切りした浅漬け素材を充填し、次いで前記収納容器内を真空引きし、その後前記収納容器内に不活性ガスを供給してガス置換を行い包装することにより得られる野菜類浅漬けの製造方法であって、前記真空引きを前記野菜類素材の細胞壁を破壊しない範囲の真空到達圧力を、野菜類素材として胡瓜、蕪又は茄子を用いた場合、真空引きの真空到達圧力範囲を500〜200mbとし、白菜を用いた場合、真空引きの真空到達圧力範囲を400〜150mbとし、キャベツを用いた場合、真空引きの真空到達圧力範囲を200〜100mbとして設定し、前記不活性ガスによるガス置換を少なくとも2回行い、残存酸素濃度を容積比で1%以下とすることにより少なくとも8日の日持ち効果を備えた野菜類浅漬けを得る野菜類浅漬けの製造方法により解決した。
本発明の野菜類浅漬けの製造方法によれば、各野菜に適合した真空度に調整することによって野菜類の細胞壁を破壊することなく、各野菜の本来有している素材感をそのまま残すことが可能となった。
又、残存酸素濃度を容積比1%以下とすることで、現実的に6〜8日程度の日持ちを実現することができ、スーパー、コンビニ等を対象とする一般消費者向けの用途にも充分に応用可能なことが確認できた。
更に、上記に加え不活性ガスによるガス置換を少なくとも2回行うことにより、優れた置換率を達成することができると共に、各野菜の素材感をそのまま残しつつ調味液を液切りしても一定期間日持ち効果を備えた浅漬けの提供が可能となった。

本発明の実施の形態を逐次説明する。
(1)素材の準備

本発明の対象とする野菜類素材は、胡瓜、蕪、茄子、白菜、キャベツ等である。
(2)浅漬け素材準備

野菜類素材を下記工程で加工し浅漬け素材として準備する。

胡瓜:刻み→調味液浸漬→液切り→計量→浅漬け素材A

蕪:刻み→下漬→液切り→調味液浸漬→液切り→計量→浅漬け素材B

茄子:刻み→下漬→液切り→調味液浸漬→液切り→計量→浅漬け素材C

白菜:刻み→下漬→液切り→調味液浸漬→液切り→計量→浅漬け素材D

キャベツ:刻み→下漬→液切り→調味液浸漬→液切り→計量→浅漬け素材E

(3)包装工程

先ずプラスチック製包装材により所望の大きさの浅漬け収納容器を成形し、該収納容器に浅漬け素材A〜Eのいずれかを充填し、次いで該収納容器内を真空引きし、その後該収納容器内に不活性ガスを供給し、表面を包装して、浅漬け素材から目的とする野菜類浅漬けが得られる。本工程の真空引き及び不活性ガス供給はいわゆる「ガス置換包装」とよばれている。

ここで用いられる包装材は例えばポリプロピレン、ポリエチレン若しくはエチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)等の組合わせであり、不活性ガスは窒素ガス又は窒素ガスと炭酸ガスの混合ガスであり、本工程の真空引き及び不活性ガス供給を要部とするいわゆる「ガス置換包装方式」とよばれる公知の包装方式である。

そして、本発明の野菜類浅漬けの製造方法において特徴とする点は、収納容器の真空引きと、その後の収納容器への不活性ガスの供給とを選択的に組合わせ、その結果野菜類浅漬けの細胞を破壊することなく素材感を残すことができるとともに、残存酸素濃度を容積比で1%以下の濃度値に納めることとしたことである。
ここで細胞壁を破壊しないとは、真空引きしていない製品との外観や食感の同一性が維持できる程度に形態が保たれていることをいう。
以下において具体的に詳述する。
(4)真空引き及び不活性ガス供給条件
真空引きを使用したガス置換方法では、真空度を上げるとガスの置換率は高まるが、組織へのダメージが加わり、外観が透けたようになることが予測される。ここで透けた外観とは、野菜類の細胞は、細胞壁及び細胞組織間に含まれる空気によりもとの素材の外観が保たれるが、真空引で細胞壁が壊れることにより、空気が抜け、細胞同士が詰まり透けたような外観になることをいう。
そこで、各野菜素材が、どの圧力の段階で、外観に変化を起こすのか、真空引きの到達圧力を変化させて観察した。

表1に示すのは、野菜類素材として胡瓜と白菜を用い、真空到達圧力Pを変化させ、最終の野菜類浅漬けの外観を観察した結果の評価を対比したものである。


表1によると、胡瓜は圧力Pが500〜200mbまでは透け(透明化)は目立たず、150mb以下になると透けが目立ち始める。白菜は圧力Pが400〜150mbまでは透けは目立たず、120mb以下になると透けが目立ち始める。

ここで、前記表1に記載の対比結果にあるように透けが目立つ真空到達圧力を基礎として、細胞壁の強さを検討するのに各野菜類素材の塩漬け野菜の総量100gに対する不溶性繊維含有量αgを参酌して、前記(1)に記載の本発明の対象とする野菜類各素材の最適真空到達圧力Pをそれぞれ選定した。

A)胡瓜

不溶性繊維含有量αは1.0gと極く少なく、細胞壁の強さは極く弱い。組織間の空気量は少なく、細胞壁の崩壊による透明化が顕著である。
それを図示したのが図1及び図2であり、図1が通常の胡瓜を裁断したときの断面であり、図2が真空度を高めて透明化が起こったときの断面である。

上記表1から、500〜200mbでは透けがほぼ目立たず、150mb以下では透けが目立ち始めたので、真空到達圧力Pは500〜200mbと比較的高く選定する。

B)蕪

不溶性繊維含有量αは1.6gと少なく、細胞壁の強さは弱い。組織間の空気量は少なく、細胞壁の崩壊による透明化が起こりやすい。
不溶性繊維が少なく、細胞壁が弱いことから上記胡瓜と同様、真空到達圧力Pは500〜200mbと比較的高く選定する。

C)茄子

不溶性繊維含有量αは2.2gと多く、細胞壁の強さは強固である。組織間の空気量は極く多く、細胞壁の崩壊による透明化は目立たないが、しかし一旦細胞壁が崩壊すると皮から果肉への色流れによって皮付近の果肉が白色から紫色に染まり易い。
それを図示したのが図3及び図4であり、図3が通常の茄子を裁断したときの断面であり、図4が真空度を高めて透明化が起こったときの断面である。

この一旦細胞壁が崩壊すると果肉の染色し易いことから、真空到達圧力Pは500〜200mbと比較的高く選定する。

D)白菜

不溶性繊維含有量αは1.5gと少なく、細胞壁の強さは弱い。組織間の空気量は多く、細胞壁の崩壊による透明化は比較的目立たない。
それを図示したのが図5及び図6であり、図5が通常の白菜の表面の状態であり、図6が真空度を高めて透明化が起こったときの表面の状態である。

表1から、400〜150mbでは透けがほぼ目立たず、120mbでは目立ち始めたので、真空到達圧力Pは150mbを境として400〜150mbとやや低く選定する。

E)キャベツ

不溶性繊維含有量αは約2.0gで多く、細胞壁の強さは強固である。組織間の空気量は多く、細胞壁の崩壊による透明化は比較的目立たない。
それを図示したのが図7及び図8であり、図7が通常のキャベツの表面の状態であり、図8が真空度を高めて透明化が起こったときの表面の状態である。
不溶性繊維含有量が多く、細胞壁の強さが強固で、組織間の空気量が多く、細胞壁の崩壊による透明化は目立たないことから、真空到達圧力Pは300〜100mbと低く選定する。
(5)残存酸素濃度
次に、容器内残存酸素濃度を下げるには、不活性ガスの供給時間を長くすることが有効であることが予測されるので、以下、その確認試験を行った。
下記表2に示すのは、一回の真空引きでのガス置換包装において、表1と同様に野菜類素材として胡瓜と白菜を用い、真空到達圧力Pと、不活性ガスの供給タイムtを4秒〜8秒まで変化させたときの、「胡瓜漬」と「白菜漬」を包装した際の容器内残存酸素濃度S(容積比%。野菜類浅漬けの容器内残存酸素濃度)を対比したものである。


表2によると、各真空到達圧力Pにおいて、不活性ガスの供給タイムtを4、5、6、8秒と変化させてそれぞれの残存酸素濃度Sをみると、特定の傾向がみられない。例えば、胡瓜の圧力P400mbにおいて供給タイムtを4〜8秒と変化させたとき残存酸素濃度Sは0.227、0.285,0.308、0.313と漸増傾向であるが、圧力P300mbにおいては残存酸素濃度Sは0.337、0.244、0.230、0.260と概ね漸減傾向であり、圧力P200mbにおいては残存酸素濃度Sは0.305、0.188、0.323、0.220とまちまちである。又白菜においても同様に圧力P300mb及び200mbにおいて供給タイムtを4〜8秒と変化させたとき残存酸素濃度Sの変化には特定の傾向がみられない。
即ち、不活性ガスの供給時間を長くしても、酸素濃度の低下に有効でないことが判明した。
そこで、この不活性ガスの供給時間の延長に代えて、ガスの置換回数を増やすことで段階的に置換率が改善されないかと発想した。
即ち、今まで野菜の細胞の耐圧能力を把握せずに一回で真空引きをしていたため、低い酸素濃度を実現すると外観が透けるという現象が起こり、商品としての品質を保てなかった。そこで、この真空引きによるダメージを与え過ぎずに低い酸素濃度を実現させる手段として、前述の試験で把握した最適真空到達圧力の範囲内で、ガス置換を複数回行い、段階的に低い酸素濃度を実現できないかと推定した。
そこで下表3に示す試験を行った。
試験内容:
真空到達圧力を500mbとし、浅漬け素材として胡瓜を用いて、ガス置換(真空引き+ガス供給)を1回及び2回行い、その後ガス置換を行い、容器内の残存酸素濃度を測定して置換率改善の有無と、外観の状態の変化を検証する。
表3より、真空引き1回では、残存酸素濃度が平均値として2.791%であるが、真空引き2回では、平均値0.524%となり、真空引きの回数を増やすことによりガス置換率の改善が確認された。又、外観上も問題ないことが確認された。
尚、上記試験は胡瓜を代表させたが、その理由は、胡瓜が一番細胞が弱く、真空到達圧力を高く設定しなければならず、ガス置換率が一番悪い胡瓜で、外観品質と併せて良い置換率が達成できれば、他の野菜においても良好な結果が期待できるからである。
上記試験の如く、2回の真空引きで残存酸素濃度は0.524%となり、少なくとも2回の真空引きを行えば0.5%程度まで残存酸素濃度を低減させることが可能であることが確認された。一方、酸素濃度は可及的に低濃度が望ましいが、現実的には、6〜8日程度の日持ちを実現できれば実用上の問題のないものである。
そこで、少なくとも2回の真空引きで設定可能な0.5%以上の残存酸素濃度にあって、実用上6〜8日程度の日持ちを実現できる残存酸素濃度は如何なる値かを検証することとした。
試験内容:
真空到達圧力を500mbとし、浅漬け素材として胡瓜を用い、残存酸素濃度を上記表3の試験結果を受けて、2回真空引きの0.524%に該当する範囲として0.5〜1.0%(0.5%以上1.0%未満)を設定し、対照として1回真空引きの2.791%に該当する範囲として2.0〜3.0%(2.0%以上3.0%未満)を設定し、その間の1.0〜2.0%(1.0%以上2.0%未満)を設定し、更にガス置換を行わないものをブランクとしてガス置換包装し試験した。ガスの種類は窒素70%、炭酸ガス30%の混合ガスとした。
検査項目:10℃の冷蔵庫に保管し、微生物検査、理化学検査、官能検査、残存酸
素濃度測定

ブランクにあっては、2日目までは匂いがやや古くても味が良好で採食可能であるが、4日目以降となると外観上膨れが生じると共に古い匂いが発生し、食味が悪化し採食には不適となる。
1.0%〜2.0%では、2日目までは外観、食味上問題なく、4日目に色が若干白くなり、6日目には匂いがやや古く、味も古い味となり、8日目には外観上膨れが生じると共に匂い味ともに不適となる。
2.0%〜3.0%では、2日目までは外観、食味上問題なく、4日目に色がやや白くなり、6日目には匂いが古く、味も古い味となり、8日目には外観上膨れが生じると共に匂い味ともに不適となる。
これに対し、酸素濃度0.5%〜1.0%では、変色等の色の問題は起きず、8日目に多少黄色っぽくなるが、これも調味資材の影響であり、品質には影響がない。匂いについては、6日目まで良好で、8日目以降にやや古さを感じさせるがそれもごく僅かである。味については、4日目まで良好であり、6日目にやや古い味が混じるが良好な範囲であり、8日目に古さがあるが未だ良好な範囲であり、10日目にはややまずい味となる。従って、総合評価すると2日目〜6日目は良好であり、8日目にやや古さがでるが採食が可能であり、10日目に採食には不適となる。
この結果、酸素濃度を1.0%以下に設定すれば、8日以内の採食には良好に日持ちさせることができ、実用上の問題がないことが確認できた。
尚、酸素濃度が、2日目にブランクでは17%、0.5〜1.0%では0.075%、1.0〜2.0%では0.567%、2.0〜3.0%では0.156%に減少し、4日目以降はブランク以外はほぼ等しい酸素濃度を示している。この酸素の濃度が減少する原因としては、(a)野菜の色、味においての劣化を引き起こす酸化(b)浅漬けでは一部に細胞が生きていることによる細胞の呼吸、(c)好気性微生物による消費が考えられるが、いずれにあっても酸化等されたものは、後の日持ち効果を悪くする原因となるもので、これらが当初の酸素濃度の差が日持ち効果に対して有意差を生む原因となるものと推定される。
最後に、胡瓜を代表として500mbにて真空引きを2回行い酸素濃度を1.0%以下とした場合の一般生菌、乳酸菌、酵母、塩度、酸度、糖度、pHの各経時変化を追った試験を表5に示す。
この結果、採食可能な8日目の一般生菌数は1.6×105であり、これは一般的な浅漬けの菌数の範囲であり、微生物検査においても問題ない。乳酸菌酵母においても同様に問題ない。
又、塩度、酸度、糖度は2日目〜10日目において大きな変化はなく安定しており、pHは2日目〜10日目において若干上昇傾向にあるが問題ないレベルである。
以上の結果、調味液を液切りしても日持ち効果を有する漬物素材としての野菜類浅漬けの製造方法の製造方法において、真空引きを前記野菜類素材の細胞壁を破壊しない範囲の真空到達圧力を該野菜類素材ごとに設定して行い、不活性ガスによるガス置換を少なくとも2回行い、残存酸素濃度を容積比で1%以下とすることで現実的に6〜8日の日持ち効果が得られることが確認できた。
斯くして、本発明によれば各野菜類に適合した製造工程中の真空作用の調整によって野菜類の細胞壁を破壊することなく素材感を残すことができるとともに、調味液を液切りしても日持ちに優れた野菜類浅漬けを得ることができることが確認された。

本発明の野菜類浅漬けの製造方法によれば、各種の野菜類素材について細胞壁を破壊することなく野菜類の素材感を残すことができるとともに、日持ちに優れた野菜類浅漬けを得ることができ、幅広く野菜類素材について浅漬けに利用可能である。
通常の胡瓜の断面を示す写真図 透けの入った胡瓜の断面を示す写真図 通常の茄子の断面を示す写真図 透けの入った茄子の断面を示す写真図 通常の白菜の表面を示す写真図 透けの入った白菜の表面を示す写真図 通常のキャベツの表面を示す写真図 透けの入ったキャベツの表面を示す写真図

Claims (1)


  1. プラスチック製包装材により所望の大きさの収納容器を成形し、前記収納容器に野菜類素材を裁断して調味液に浸漬したのち液切りした浅漬け素材を充填し、次いで前記収納容器内を真空引きし、その後前記収納容器内に不活性ガスを供給してガス置換を行い包装することにより得られる野菜類浅漬けの製造方法であって、前記真空引きを前記野菜類素材の細胞壁を破壊しない範囲の真空到達圧力を、
    野菜類素材として胡瓜、蕪又は茄子を用いた場合、真空引きの真空到達圧力範囲を500〜200mbとし、
    白菜を用いた場合、真空引きの真空到達圧力範囲を400〜150mbとし、
    キャベツを用いた場合、真空引きの真空到達圧力範囲を200〜100mbとして設定し、
    前記不活性ガスによるガス置換を少なくとも2回行い、残存酸素濃度を容積比で1%以下とすることにより少なくとも8日の日持ち効果を備えた野菜類浅漬けを得ることを特徴とする野菜類浅漬けの製造方法。
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