JP4619626B2 - 電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法および電子機器 - Google Patents

電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法および電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、少なくとも一方が透明な一対の電極間に、液相分散媒と電気泳動粒子とを含む電気泳動分散液を収容してなり、前記電極間に電圧を印加して、前記電気泳動粒子の分布状態を変化させることを利用した電気泳動装置が知られている。
【0003】
この電気泳動装置では、前記電極間に印加する電圧の振幅や極性、波形、印加時間、周波数などを制御することにより、所望の情報を表示することができる。
ここで、前記電極間に印加する電圧を制御する素子としては、一般にトランジスタが用いられている。
【0004】
また、この電気泳動装置は、視野角が大きい、コントラストが高い、表示メモリー性を有する、消費電力が非常に小さい等の特徴を有するため、印刷物のような表示特性を持つ。
【0005】
したがって、この電気泳動装置を可撓性基板の上に形成すれば、紙のように薄く柔らかく、印刷物のように読みやすいディスプレイ、すなわち電子ペーパーを実現することができると考えられる。
【0006】
このような電気泳動装置には、例えば、「Y.Chen,et al.:SID 01 Digest,pp.157−159,2001」に記載されたものがある。このものは、ステンレス薄板の上に保護層を介して非結晶シリコン薄膜トランジスタを形成し、さらにこの薄膜トランジスタに接するように電気泳動分散液を封入した複数のマイクロカプセルを配置した構成の電気泳動装置である。
【0007】
しかしながら、このような電気泳動装置では、可撓性基板であるステンレス薄板の上に薄膜トランジスタを形成する工程が困難であるばかりでなく、薄膜トランジスタに接するように電気泳動分散液を含むマイクロカプセルを配置するため、薄膜トランジスタの化学的劣化を引き起こすという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、製造が容易で、かつ、トランジスタの劣化が防止される電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法およびかかる電気泳動装置を備える電子機器を提供することにある。
【0009】
このような目的は、下記(1)〜(33)の本発明により達成される。
【0010】
(1) 電極を有し、樹脂材料で構成され可撓性を有する第1の基板と、
前記電極の前記第1の基板と反対側に設けられ、電気泳動分散液を含む電気泳動分散液層と、
前記第1の基板の前記電気泳動分散液層と反対側の面に接触して設けられ、前記電気泳動分散液層に前記電極を介して電圧を印加するトランジスタと、
前記第1の基板を貫通して設けられ、前記電極と前記トランジスタとを電気的に接続する導通部とを有し、
前記トランジスタは、少なくとも一部が有機材料で構成された薄膜トランジスタであり、該薄膜トランジスタの少なくとも一部が、インクジェット法により形成されていることを特徴とする電気泳動装置。
【0011】
(2) 前記電極と対向する対向電極を有する上記(1)に記載の電気泳動装置。
【0012】
(3) 前記対向電極は、光透過性を有するものである上記(2)に記載の電気泳動装置。
【0013】
(4) 前記電気泳動分散液層は、前記電極と前記対向電極との間に介挿される部分を有する上記(2)または(3)に記載の電気泳動装置。
【0014】
(5) 前記対向電極の前記電気泳動分散液層との反対側に、前記第1の基板と対向する対向基板を有する上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0015】
(6) 前記対向基板は、光透過性を有するものである上記(5)に記載の電気泳動装置。
【0016】
(7) 前記電気泳動分散液層は、前記電気泳動分散液が封入されたカプセルを、複数配置することにより構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0017】
(8) 前記電気泳動分散液層は、少なくとも1種の電気泳動粒子を含んでいる上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0018】
(9) 前記電気泳動分散液層は、特性の異なる複数種の電気泳動粒子を含んでいる上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0019】
(10) 同一および/または異なる前記カプセルにおいて、前記電気泳動分散液は、特性の異なる複数種の電気泳動粒子を含んでいる上記(7)に記載の電気泳動装置。
【0020】
(11) 前記特性は、電荷、電気泳動度、色のうちの少なくとも1つである上記(9)または(10)に記載の電気泳動装置。
【0021】
(12) 前記電極は、前記第1の基板の表面に形成された凹部内に設けられている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0022】
(13) 前記電極および前記トランジスタは、画素毎に設けられている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0023】
(14) 前記電極と前記トランジスタとは、同数設けられている上記(13)に記載の電気泳動装置。
【0024】
(15) 対応する前記電極と前記トランジスタとは、前記第1の基板の面方向において、ズレるよう配置されている上記(14)に記載の電気泳動装置。
【0025】
(16) 前記電極と同数の信号線を有し、各前記トランジスタは、それぞれ、それに対応する前記電極と前記信号線との間に接続され、対応する前記電極に個別に信号を入力し得るように構成されている上記(14)または(15)に記載の電気泳動装置。
【0026】
(17) 複数の信号線と、各前記信号線と略直交する複数の走査線とを有し、これらの交点付近に、それぞれ、1つの前記電極と1つの前記トランジスタとが配置されている上記(14)または(15)に記載の電気泳動装置。
【0027】
(18) 前記第1の基板は、多層構造をなすものである上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0028】
(19) 前記第1の基板は、多層構造をなし、各前記信号線と各前記走査線とは、互いに異なる層に設けられている上記(17)に記載の電気泳動装置。
【0034】
(20) 前記トランジスタは、前記第1の基板と異なる他の基板上に形成された半導体装置の少なくとも一部を分離または剥離して、前記第1の基板の表面に貼付することにより設けられたものである上記(1)ないし(19)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0035】
(21) 前記電気泳動装置は、前記トランジスタを制御する機能を備える半導体装置を有する上記(1)ないし(20)のいずれかに記載の電気泳動装置。
【0036】
(22) 前記半導体装置は、前記第1の基板に対して、前記トランジスタと同じ側に設けられている上記(21)に記載の電気泳動装置。
【0037】
(23) 前記半導体装置は、データを送るためのシフトレジスタ回路と、データを蓄積するためのラッチ回路と、データを増幅するための電圧変換回路とを有する上記(21)または(22)に記載の電気泳動装置。
【0038】
(24) 樹脂材料で構成され可撓性を有する第1の基板上に電極を設ける第1の工程と、
前記第1の基板を貫通し、前記電極と接触するよう導通部を設ける第2の工程と、
前記第1の基板の前記電極と反対側の面に接触させ、前記導通部と接触するように、少なくとも一部が有機材料により構成された薄膜トランジスタを設ける第3の工程と、
電気泳動分散液を含む電気泳動分散液層を、前記電極の前記第1の基板と反対側に設ける第4の工程とを有し、
前記第3の工程では、薄膜トランジスタの少なくとも一部をインクジェット法により形成することを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
【0039】
(25) 前記第1の工程において、前記第1の基板の表面に凹部を形成した後、該凹部内に前記電極を設ける上記(24)に記載の電気泳動装置の製造方法。
【0041】
(26) 前記第3の工程において、前記トランジスタを、前記第1の基板と異なる他の基板上に形成された半導体装置の少なくとも一部を分離または剥離して、前記第1の基板の表面に貼付することにより設ける上記(24)または(25)に記載の電気泳動装置の製造方法。
【0045】
(27) 前記第4の工程において、前記電気泳動分散液層の少なくとも一部を、前記電極と、これに対向する対向電極との間に介挿するよう設ける上記(24)ないし(26)のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
【0046】
(28) 前記第4の工程において、前記電気泳動分散液が封入された複数のカプセルを配置して前記電気泳動分散液層を形成する上記(24)ないし(27)のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
【0047】
(29) 前記第1の基板の前記トランジスタと同じ側に、前記トランジスタを制御する機能を備える半導体装置を設ける工程を有する上記(24)ないし(28)のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
【0048】
(30) 前記第1の基板は、多層構造をなすものである上記(24)ないし(29)のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
【0050】
(31) 前記電極および前記トランジスタを、画素毎に設ける上記(24)ないし(30)のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
【0051】
(32) 前記電極と前記トランジスタとを、同数設ける上記(31)に記載の電気泳動装置の製造方法。
【0052】
(33) 上記(1)ないし(23)のいずれかに記載の電気泳動装置を備えることを特徴とする電子機器。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法および電子機器の好適な実施形態について説明する。
まず、本発明の電気泳動装置について説明する。
【0054】
<第1実施形態>
まず、本発明の電気泳動装置の第1実施形態について説明する。
【0055】
図1は、本発明の電気泳動装置の第1実施形態を示す縦断面図である。
図1に示す電気泳動装置20は、複数の画素電極3を有する回路基板(第1の基板)1と、各画素電極3と対向して設けられた透明電極4を有する透明基板2と、電気泳動分散液層11とを有している。以下、各部の構成について順次説明する。
【0056】
回路基板1は、平板状の部材で構成され、この上に設けられる(形成される)各部材、具体的には、主に画素電極3、電気泳動分散液層11および薄膜トランジスタ30を支持する機能を有するものである。
【0057】
この回路基板1は、可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する回路基板1を用いることにより、可撓性を有する電気泳動装置20、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な電気泳動装置20を得ることができる。
【0058】
回路基板1は、絶縁材料で構成された基板であり、この絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0059】
このような回路基板1の平均厚さは、材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、可撓性を有するものとする場合、20〜500μm程度であるのが好ましく、25〜200μm程度であるのがより好ましい。これにより、電気泳動装置20の柔軟性と強度との調和を図りつつ、電気泳動装置20の小型化(特に、薄型化)を図ることができる。
【0060】
回路基板1の一方の面(図1中、上側の面)には、複数の電極が画素電極3として設けられている。
【0061】
各画素電極3は、電気泳動分散液層11に電圧を印加する一方の電極として機能するものであり、膜状(層状)をなしている。
【0062】
画素電極3の構成材料としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、金、銀、銅、モリブデン、チタン、タンタル等の金属、または、これらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0063】
このような画素電極3の平均厚さは、材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.05〜10μm程度であるのが好ましく、0.05〜5μm程度であるのがより好ましい。
【0064】
これらの画素電極3に対向して、透明基板2の下面(図1中、下側の面)に設けられた透明電極4が配置されている。すなわち、透明電極4は、各画素電極3に対向する対向電極を構成し、この透明電極4の電気泳動分散液層11との反対側には、透明基板2が回路基板1に対向する対向基板として、透明電極4と接触して設けられている。
【0065】
透明基板2および透明電極4は、いずれも、光透過性を有するもの、好ましくは実質的に透明(無色透明、着色透明または半透明)なものとされる。これにより、後述する電気泳動分散液層11中における電気泳動粒子5の状態を、すなわち、電気泳動装置20に表示された所望の情報を、目視により容易に認識することができる。
【0066】
透明電極4は、電気泳動分散液層11に電圧を印加する他方の電極として機能するものであり、膜状(層状)をなしている。
【0067】
透明電極4の構成材料としては、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、フッ素ドープした酸化スズ(FTO)、酸化インジウム(IO)、酸化スズ(SnO)のような導電性金属酸化物の他、ポリアセチレンのような導電性樹脂、導電性金属微粒子を含有する導電性樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、前述した画素電極3も、このような材料を用いて構成することができる。
【0068】
このような透明電極4の平均厚さは、材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.05〜10μm程度であるのが好ましく、0.05〜5μm程度であるのがより好ましい。
【0069】
また、透明基板2は、透明電極4を支持する機能を有する他、透明電極4(電気泳動装置20)を保護する保護層としても機能する。
【0070】
この透明基板2も、可撓性を有するのが好ましく、その構成材料としては、例えば、各種セルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)のようなポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の各種樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0071】
このような透明基板2の平均厚さは、材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、20〜200μm程度であるのが好ましく、25〜100μm程度であるのがより好ましい。
【0072】
透明基板2および透明電極4の平均厚さを、それぞれ、前記範囲とすることにより、内部(電気泳動分散液層11)の視認性を確保しつつ、電気泳動装置20の柔軟性と強度との調和を図ることができる。
【0073】
また、電気泳動装置20の側部近傍であって、回路基板1と透明電極4との間には、各画素電極3と透明電極4との間隔を規定する機能を有するスペーサ7が設けられている。
【0074】
本実施形態では、このスペーサ7は、電気泳動装置20の外周を囲むようにして設けられており、回路基板1と透明電極4との間に密閉空間71を画成するシール部材としての機能も有している。
【0075】
スペーサ7の構成材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の各種樹脂材料や、シリカ、アルミナ、チタニア等の各種無機材料(セラミックス材料)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0076】
このようなスペーサ7の平均厚さ、すなわち、電極間距離は、特に限定されないが、10μm〜5mm程度であるのが好ましく、20μm〜1mm程度であるのがより好ましい。
【0077】
なお、スペーサ7は、電気泳動装置20(画素電極3)の外周を囲むようにして設けられる場合に限定されず、例えば、複数のスペーサ7を間隔をおいて、電気泳動装置20の側部近傍に配設し、これらの間隙を他の封止材(シール材)により封止するような構成としてもよい。
【0078】
この密封空間71(セルの内部空間)内には、電気泳動分散液10が収納(充填)され、これにより、電気泳動分散液層11が構成されている。すなわち、この電気泳動分散液層11は、画素電極3の回路基板1と反対側に設けられ、図1に示すように、各画素電極3と透明電極4との間に介挿される部分を有する構成となっている。
【0079】
電気泳動分散液10としては、例えば、液相分散媒6に電気泳動粒子5を分散(懸濁)したものを用いることができる。
【0080】
液相分散媒6としては、比較的高い絶縁性を有する有機溶媒を用いることができる。この有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、アルキルベンゼンなどの芳香族炭化水素、ぺンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロへキサン、メチルシクロへキサン等の脂環式炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、シリコン系オイル、フッ素系オイル、オリーブ油等の種々の鉱物油および植物油類、高級脂肪酸エステル等が挙げられ、これらを単独あるいは混合して用いることができる。
【0081】
一方、電気泳動粒子5としては、有機または無機の顔料粒子、または、これらを含む複合体を用いることができる。この顔料としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料、モノアゾ、ジイスアゾン、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン等の黄色顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、アントラキノン系染料、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられる。
【0082】
なお、電気泳動粒子5には、色相や電気泳動度等の物性が異なる2種以上の粒子の混合物を使用するようにしてもよい。
【0083】
また、このような電気泳動分散液10中には、必要に応じて、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
【0084】
さらに、電気泳動分散液10(液相分散媒6)には、必要に応じて、アントラキノン系やアゾ系等の染料を溶解するようにしてもよい。
【0085】
このような電気泳動分散液層11には、薄膜トランジスタ30から各画素電極3を介して電圧が印加(供給)される。
【0086】
本実施形態では、画素電極3と電気泳動分散液層11と透明電極4とが重なる部分が、1つの画素を構成している。
【0087】
また、薄膜トランジスタ30は、各画素電極3に対応して、同数設けられている。
【0088】
すなわち、本実施形態では、画素毎に、1つの画素電極3と1つの薄膜トランジスタ30とが設けられている。
【0089】
各薄膜トランジスタ30は、いずれも、回路基板1の電気泳動分散液層11と反対側に、本実施形態では、回路基板1の他方の面(図1中、下側の面)に接触して設けられている。
【0090】
なお、トランジスタとしては、薄膜トランジスタ30の他、各種のトランジスタを用いることが可能であるが、トランジスタとして薄膜トランジスタ30を用いることにより、電気泳動装置20の更なる小型化(特に、薄型化)を図ることができるとともに、電気泳動装置20の大量生産にも寄与する。
【0091】
この薄膜トランジスタ30は、図示しない、ゲート部、ソース部、ドレイン部、および、各部に対応するゲート電極、ソース電極、ドレイン電極を有している。
【0092】
前記各部は、半導体材料で構成される部分であり、この半導体材料としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、N,N,N’,N’−テトラ(p−トリル)−4,4’−ジアミノフェニルのようなトリフェニルジアミン誘導体、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾールのようなカルバゾール誘導体、N,N,N−トリ(p−トリル)アミンのようなアミン系化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オキサジアゾール系化合物、フタロシアニン系化合物等の芳香族アミン誘導体またはこれらを含むポリマー、テトラセン、ペンタセン、フラーレン、ペリレン、コロネン、ルブレン、アントラジチオフェン、オリゴチオフェンのような有機半導体材料の他、各種無機半導体材料を用いることができる。
【0093】
また、各前記電極は、導電性材料で構成される部分であり、この導電性材料としては、例えば、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)のような有機導電性材料の他、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、金、銀、銅、モリブデン、チタン、タンタル等の金属、または、これらを含む合金のような導電性金属材料(無機導電性材料)を用いることができる。
【0094】
薄膜トランジスタ30の構成材料として、前記有機半導体材料や前記有機導電性材料等の有機材料を用いることにより、その製造をより容易かつ低コストで行うことができるという利点がある。
【0095】
また、このような有機材料を用いると、薄膜トランジスタ30をインクジェット法を用いて製造することができるという利点もある。かかるインクジェット法によれば、容易かつ高精度で薄膜トランジスタ30を形成することができる。
【0096】
また、回路基板1の所定位置には、厚さ方向に貫通して、複数の貫通孔80が形成されており、各貫通孔80には、それぞれ、各薄膜トランジスタ30と対応する各画素電極3とを電気的に接続する導通部8が設けられている。
【0097】
導通部8は、前述した画素電極3で挙げた材料と同様の材料を用いて構成することができる。
【0098】
以上のような構成の電気泳動装置20では、薄膜トランジスタ30と電気泳動分散液層11とが回路基板1を介して分離されているので、薄膜トランジスタ30の劣化(化学的劣化)を防止することができる。
【0099】
また、このような構成の電気泳動装置20では、回路基板1、スペーサ7、透明電極4および透明基板2により1つのセルが構成されている。
【0100】
また、電気泳動装置20では、前述した電気泳動粒子5の色と液相分散媒6の色とが異なるように組み合わせることができる。具体的には、例えば、電気泳動粒子5の色が白色、液相分散媒6の色が青色、赤色、緑色または黒色等としておけば、後述するように電気泳動粒子5を移動させることにより、電気泳動装置20では、電気泳動粒子5の色、液相分散媒6またはこれらの混色を適宜提示することができる。
【0101】
なお、以下では、電気泳動粒子5として負の電荷を帯びたものを用いる場合を一例として説明する。
【0102】
電気泳動分散液層11に外部電界を印加すると、電気泳動粒子5は、電界の方向と逆方向に移動する。
【0103】
例えば、薄膜トランジスタ30が、画素電極3を負電位、透明電極4をゼロ電位となるよう電圧を印加すると、透明電極4から画素電極3に向かって電界が生じる。これにより、電気泳動分散液層11中を電気泳動粒子5は、透明電極4側に移動して、透明電極4に集まる。したがって、透明基板2側から見た色は、電気泳動粒子5の色が見えることとなり、例えば電気泳動粒子5の色が白色であれば、白色となる。
【0104】
これとは逆に、薄膜トランジスタ30が、画素電極3を正電位、透明電極4をゼロ電位となるよう電圧を印加すると、画素電極3から透明電極4に向かって電界が生じる。これにより、電気泳動分散液層11中を電気泳動粒子5は、画素電極3側に移動して、画素電極3に集まる。したがって、透明基板2側から見た色は、液相分散媒6の色が見えることとなり、例えば液相分散媒6の色が青色であれば、青色となる。
【0105】
したがって、各画素毎に、液相分散媒6の色を設定したり、印加電圧を制御したり等することにより、電気泳動装置20に所望の情報を、白黒またはカラー表示することができる。
【0106】
また、電気泳動装置20では、電気泳動粒子5の比重と液相分散媒6の比重とをほぼ等しくなるように設定することにより、電気泳動粒子5は、電気泳動分散液層11への外部電界の印加を停止した後においても、電気泳動分散液層11での一定の位置に長時間滞留することができる。すなわち、電気泳動装置20に表示された情報は、長時間保持される。
【0107】
次に、電気泳動装置20の製造方法の一例について説明する。
前述した電気泳動装置20は、例えば、次のようにして製造することができる。
【0108】
[1] まず、回路基板1の一方の面(図1中、上側の面)に、例えば、気相または液相で形成した薄膜をエッチングにより、所定のパターンで画素電極3を設ける(第1の工程)。
【0109】
[2] 次に、回路基板1の所定位置に、回路基板1の他方の面(図1中、下側の面)から各画素電極3に至るまでの貫通孔80を、例えば、ウェットエッチング、ドライエッチング、レーザー照射等の方法により、回路基板1を溶融させることにより複数形成し、各貫通孔80内にそれぞれ導通部8を設ける(第2の工程)。
【0110】
[3] 次に、回路基板1の他方の面に、各導通部8に接触するようにして、それぞれ薄膜トランジスタ30を設ける(第3の工程)。
これは、例えば、次のようなI〜IIIの方法により行うことができる。
【0111】
I:例えば、薄膜トランジスタ30を有機導電性材料や有機半導体材料のような有機材料を用いて構成する場合、インクジェット法により回路基板1上に、直接、薄膜トランジスタ30を形成することができる。
【0112】
この場合、薄膜トランジスタ30のドレイン電極、ソース電極、ゲート電極および各部(半導体材料層)の全てを、前記有機材料を用いて形成してもよいし、ドレイン電極、ソース電極、ゲート電極のうちのいずれかを予め回路基板1上に形成しておき、残りの電極および各部(半導体材料層)をインクジェット法等の任意の方法で後から形成してもよい。
【0113】
II:半導体装置を、回路基板1と異なる他の基板上に形成した後、この半導体装置の一部または全部を前記基板から剥離して、回路基板1の他方の面に貼付することにより、薄膜トランジスタ30を設けることができる。
【0114】
III:半導体装置を、回路基板1と異なる他の基板上に形成した後、この半導体装置の一部または全部を前記基板から分離して、回路基板1の他方の面に形成された凹部に嵌合させることにより、薄膜トランジスタ30を設けることができる。
なお、以上のI〜IIIの3種類の方法は、組み合わせて用いることもできる。
【0115】
[4] 次に、一方の面(図1中、下側の面)に透明電極4が形成された透明基板2と、前記回路基板1とを、透明電極4と各画素電極3とが対向するように位置させ、これらの側部近傍にスペーサ7の材料を供給した後、硬化(固化)させてスペーサ7を設ける。これにより、回路基板1と透明電極4とスペーサ7とで囲まれる部分に密閉空間71が形成される。
【0116】
なお、スペーサ7の一部には、密閉空間71内に電気泳動分散液10を供給するための開口部を形成しておく。
【0117】
次いで、この開口部を介して、密閉空間71内に電気泳動分散液10を供給し、開口部を封止材により封止する。これにより、画素電極3の回路基板1と反対側に、電気泳動分散液層11が設けられる(第4の工程)。この状態で、電気泳動分散液層11は、その一部が各画素電極3と透明電極4との間に介挿されている。
以上のような工程を経て、電気泳動装置20が製造される。
【0118】
このような電気泳動装置20の製造方法によれば、機械的応力を付加して、電気泳動装置20の各部の接合を行わないため、各部の劣化、破壊等を好適に防止することができる。
【0119】
<第2実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第2実施形態について説明する。
【0120】
図2は、本発明の電気泳動装置の第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、第2実施形態の電気泳動装置について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0121】
第2実施形態の電気泳動装置20では、電気泳動分散液層11の構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0122】
すなわち、第2実施形態の電気泳動装置20では、電気泳動分散液層11が、電気泳動分散液10が封入されたマイクロカプセル40を複数配置することにより構成されている。
【0123】
これらのマイクロカプセル40は、図2に示すように、その一部が画素電極3と透明電極4とで挟持されている。すなわち、電気泳動分散液層11は、各画素電極3と透明電極4との間に介挿される部分を有する。
【0124】
電気泳動分散液10をマイクロカプセル化することにより、その取扱いが容易になり、製造工程を簡略化することができる。
【0125】
また、得られる電気泳動装置20では、電気泳動粒子5の偏在による表示の不均一性を防止できるばかりではなく、可撓性を有する回路基板1上に電気泳動分散液層11を容易に設けることができるという利点もある。
【0126】
このマイクロカプセル40は、電気泳動分散液10をカプセル本体41内に封入して構成されている。
【0127】
このカプセル本体41の構成材料としては、例えば、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリユリア樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0128】
また、マイクロカプセル40の作製手法としては、例えば、界面重合法、in−situ重合法、相分離法、界面沈殿法、スプレードライング法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。
【0129】
このようなマイクロカプセル40は、その大きさがほぼ均一であることが好ましい。これにより、電気泳動装置20は、より優れた表示機能を発揮することができる。
【0130】
なお、マイクロカプセル40の大きさの均一化は、例えば、濾過、篩い分け、比重差分級等を用いて行うことができる。
【0131】
また、マイクロカプセル40の大きさ(平均粒径)は、特に限定されないが、10〜150μm程度であるのが好ましく、30〜100μm程度であるのがより好ましい。
【0132】
また、本実施形態では、回路基板1と透明電極4との間隙であって、マイクロカプセル40の周辺部には、バインダ材42が供給され、これにより、各マイクロカプセル40が固定されている。すなわち、本実施形態では、バインダ材42も、電気泳動分散液層11の構成要件ということもできる。
【0133】
このバインダ材42としては、マイクロカプセル40のカプセル本体41と親和性および密着性に優れ、かつ、絶縁性を有するものであれば、特に限定されるものではない。
【0134】
このようなバインダ材42としては、例えば、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、ABS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアリレート、グラフト化ポリフィニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド等の高分子、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等の珪素樹脂、その他として、メタクリル酸−スチレン共重合体、ポリブチレン、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等の各種樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0135】
また、バインダ材42の誘電率と前記液相分散媒6の誘電率とは、ほぼ等しいのが好ましい。このため、バインダ材42中には、例えば、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールのようなアルコール類、ケトン類、カルボン酸塩等の誘電率調節剤を添加するのが好ましい。
【0136】
このような電気泳動分散液層11は、前記工程[4]において、バインダ材42中に、マイクロカプセル40と、必要に応じて、前記誘電率調節剤とを混合し、得られた樹脂組成物(エマルジョンあるいは有機溶媒溶液)を、回路基板1上に、例えば、ロールコーター法、ロールラミネータ法、スクリーン印刷法、スプレー法、インクジェット法等の各種塗布法を用いて供給した塗膜を形成した後、この塗膜と透明電極4とが接触するように透明基板2を積層することにより得ることができる。
【0137】
また、これとは逆に、前記樹脂組成物を透明電極4上に前記塗布法により供給して塗膜を形成した後、この塗膜と各画素電極3とが接触するように回路基板1を積層することにより得ることもできる。
【0138】
なお、マイクロカプセル40の周辺部へのバインダ材42の供給は、必要に応じて、省略することもできる。
【0139】
この第2実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0140】
なお、本実施形態の電気泳動分散液層11の構成は、前記第1実施形態および後述する第4〜第9実施形態の電気泳動分散液層11にも適用することができるものである。
【0141】
<第3実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第3実施形態について説明する。
【0142】
図3は、本発明の電気泳動装置の第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、第3実施形態の電気泳動装置について、前記第1および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0143】
第3実施形態の電気泳動装置20では、各画素電極3の設置位置が異なり、それ以外は、前記第2実施形態と同様である。
【0144】
すなわち、第3実施形態の電気泳動装置20では、各画素電極3は、それぞれ、回路基板1の一方の面(図3中、上側の面)に形成された各凹部100内に設けられている。
【0145】
このような構成とすることにより、回路基板1の電気泳動分散液層11が接触する面の凹凸をなくすことができるので、特に、本実施形態のように電気泳動分散液層11を複数のマイクロカプセル40で構成した場合には、画素電極3のエッジ部分によるマイクロカプセル40の変形、破壊等を好適に防止することができる。
【0146】
このような画素電極3は、前記工程[1]において、回路基板1の一方の面(図3中、上側の面)の所定位置に、例えば、レーザー照射による溶融、エッチング、エンボス加工等することにより凹部100を形成した後、この凹部100内に、例えば、前記工程[1]と同様にして画素電極3を設けたり、予め所定形状に形成した画素電極3を嵌合するようにして設けたり等することができる。
【0147】
この第3実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1および第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0148】
<第4実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第4実施形態について説明する。
【0149】
図4は、本発明の電気泳動装置の第4実施形態を示す縦断面図である。
以下、第4実施形態の電気泳動装置について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0150】
第4実施形態の電気泳動装置20では、各薄膜トランジスタ30の設置位置が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0151】
すなわち、第4実施形態の電気泳動装置20では、薄膜トランジスタ30と、対応する画素電極3との設置位置(形成位置)が、回路基板1の面方向においてズレている。
【0152】
このような構成とすることにより、電気泳動装置20の設計の自由度を増大させることができる。
【0153】
本実施形態では、前記工程[3]において、回路基板1の他方の面(図4中、下側の面)には、導通部8を延設して配線パターン32を設けた後、この配線パターン32の所定位置に、各薄膜トランジスタ30をそれぞれ接触するようにして設けるようにすればよい。
【0154】
この第4実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0155】
<第5実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第5実施形態について説明する。
【0156】
図5は、本発明の電気泳動装置の第5実施形態を示す縦断面図であり、図6は、図5に示す電気泳動装置の等価回路図である。
【0157】
以下、第5実施形態の電気泳動装置について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0158】
第5実施形態の電気泳動装置20では、回路基板1が多層構造をなし、この回路基板1に、各画素電極3および各薄膜トランジスタ30の他、複数の信号線9aと、複数の走査線9bとが設けられ、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0159】
また、図6に示すように、各信号線9aと各走査線9bとは、略直交して設けられており、これらの交点付近に、それぞれ、1つの画素電極3と1つの薄膜トランジスタ30とが配置され、いわゆるアクティブマトリクス状の構成となっている。
【0160】
具体的には、各信号線9aが所定の薄膜トランジスタ30のソース電極に電気的に接続され、各走査線9bが所定の薄膜トランジスタ30のゲート電極に電気的に接続されている。また、各薄膜トランジスタ30のドレイン電極が、それぞれ、対応する画素電極3に電気的に接続されている。
【0161】
このような構成とすることにより、高精細な画素電極3のパターンを形成することが可能となり、また、各画素電極3への電圧の印加(供給)を効率的に行うことができるようになる。その結果、より多彩な画像を表示することができる電気泳動装置20を得ることができる。
【0162】
また、多層構造をなす回路基板1は、例えば、絶縁フィルム層と配線層とを多数積層することにより構成することができる。
【0163】
本実施形態では、このような回路基板1の厚さ方向のほぼ中央部(中間層)に、複数の信号線9aが設けられ、各信号線9aは、それぞれ、対応する薄膜トランジスタ30と、回路基板1に形成された信号線用導通部8bにより電気的に接続されている。
【0164】
また、走査線9bは、薄膜トランジスタ30と同一の層、すなわち、回路基板1の他方の面(図5中、下側の面)に設けられている。
【0165】
このように、信号線9aと走査線9bとを互いに異なる層に設けることにより、より密に画素電極3を配置することができ、さらに高精細の表示が可能な電気泳動装置20を得ることができる。
【0166】
なお、信号線9aと走査線9bとの設置位置(形成位置)は、図示の構成とは逆であってもよい。
【0167】
この第5実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0168】
<第6実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第6実施形態について説明する。
【0169】
図7は、本発明の電気泳動装置の第6実施形態を示す縦断面図である。
以下、第6実施形態の電気泳動装置について、前記第1および第5実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0170】
第6実施形態の電気泳動装置20では、各信号線9aの設置位置(形成位置)が異なり、それ以外は、前記第5実施形態と同様である。
【0171】
すなわち、第6実施形態の電気泳動装置20では、信号線9aが、画素電極3と同一の層、すなわち、回路基板1の一方の面(図7中、上側の面)に設けられている。
【0172】
このような構成とすることにより、前記工程[1]おいて、画素電極3および信号線9aを形成することができるので、製造工程数の削減を図りつつ、高精細の表示が可能な電気泳動装置20を得ることができる。
【0173】
なお、本実施形態においても、信号線9aと走査線9bとの設置位置(形成位置)は、図示の構成とは逆であってもよい。
【0174】
この第6実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1および第5実施形態と同様の効果が得られる。
【0175】
<第7実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第7実施形態について説明する。
【0176】
図8は、本発明の電気泳動装置の第7実施形態を示した等価回路図である。
以下、第7実施形態の電気泳動装置について、前記第1および第5実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0177】
第7実施形態の電気泳動装置20では、信号線9aおよび走査線9bの構成(接続形態)が異なり、それ以外は、前記第5実施形態と同様である。
【0178】
すなわち、第7実施形態の電気泳動装置20では、画素電極3と同数の信号線9aと、画素電極3と同数の薄膜トランジスタ30とを有し、各薄膜トランジスタ30は、それぞれ、対応する信号線9aと対応する画素電極3との間に接続されている。
【0179】
具体的には、各薄膜トランジスタ30のソース電極に、それぞれ、信号線9aが電気的に接続され、1つの走査線9bが全ての薄膜トランジスタ30のゲート電極に電気的に接続されている。
【0180】
これにより、各薄膜トランジスタ30は、各画素電極3に個別に電圧を印加(供給)できるようになっている。
【0181】
すなわち、第7実施形態の電気泳動装置20は、いわゆるダイレクト駆動タイプの構成となっている。
【0182】
また、本実施形態では、走査線9bが、全ての薄膜トランジスタ30において共用される構成となっている。
【0183】
このような構成とすることにより、トランジスタをマトリクス状に配置する必要がないため、特に、画素電極3の数が比較的少ない場合には、トランジスタを集約して配置することができ、電気泳動装置20の構成上の自由度が向上するという利点がある。
【0184】
なお、本実施形態においても、前記第5実施形態と同様に回路基板1を多層構造とし、画素電極3、信号線9a、走査線9bおよび薄膜トランジスタ30を、それぞれ、別の層に設けるようにしてもよいし、薄膜トランジスタ30が、直接、電気泳動分散液層11と接触しなければ、特に制限はなく、任意の組み合わせで任意の層に設けることが可能である。
【0185】
この第7実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1および第5実施形態と同様の効果が得られる。
【0186】
<第8実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第8実施形態について説明する。
【0187】
図9は、本発明の電気泳動装置の第8実施形態を示した等価回路図である。
以下、第8実施形態の電気泳動装置について、前記第1および第7実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0188】
第8実施形態の電気泳動装置20では、各走査線9bが、それぞれ、各薄膜トランジスタ30のゲート電極に個別に接続され、それ以外は、前記第7実施形態と同様である。
【0189】
このような構成とすることにより、各薄膜トランジスタ30を、それぞれ、異なるタイミングで制御することができるという利点がある。
【0190】
なお、本実施形態においても、前記第5実施形態と同様に回路基板1を多層構造とし、画素電極3、信号線9a、走査線9bおよび薄膜トランジスタ30を、それぞれ、別の層に設けるようにしてもよいし、薄膜トランジスタ30が、直接、電気泳動分散液層11と接触しなければ、特に制限はなく、任意の組み合わせで任意の層に設けることが可能である。
【0191】
この第8実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1および第7実施形態と同様の効果が得られる。
【0192】
<第9実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第9実施形態について説明する。
【0193】
図10は、本発明の電気泳動装置の第9実施形態を示す縦断面図であり、図11は、図10に示す電気泳動装置を示した等価回路図であり、図12は、図11に示す等価回路の動作を示すタイミングチャートである。
【0194】
以下、第9実施形態の電気泳動装置について、前記第1および第7実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0195】
第9実施形態の電気泳動装置20は、各薄膜トランジスタ30を制御するための半導体装置31を有し、それ以外は、前記第7実施形態と同様である。
【0196】
本実施形態では、この半導体装置31は、回路基板1の他方の面(図10中、下側の面)、すなわち、回路基板1の電気泳動分散液層11に対して、薄膜トランジスタ30と同じ側に設けられている。これにより、半導体装置31の劣化(化学的劣化)を防止することもできる。
【0197】
また、半導体装置31は、図11に示すように、データを送るためのシフトレジスタ回路31a、データを蓄えるためのラッチ回路(メモリ回路)31b、データを増幅するための電圧変換回路(増幅回路)31c、薄膜トランジスタ30のゲート部への印加電圧を制御する走査線制御回路31dとを有している。
【0198】
なお、半導体装置31は、薄膜トランジスタ30を選択するためのデコーダ回路を有するような構成であってもよい。
【0199】
このような半導体装置31を電気泳動装置20に設けることにより、電気泳動装置20を、例えば、携帯用の端末等に組み込んだ際には、その小型化を図ることができるという利点がある。
【0200】
また、本実施形態では、例えば、前記工程[2]と工程[3]との間または前記工程[3]と工程[4]との間に、半導体装置31の設置工程(形成工程)を設けるようにすればよい。
【0201】
このような電気泳動装置20は、例えば、図12に示すように制御される。
I:まず、シリアルに入力されるデータを、シフトレジスタ回路31aでクロックに同期して、順次転送しながらパラレルデータに変換し(図12中、イ)、所望の信号数を送り終えた時点(同12中、ロ)で、ラッチ信号によりラッチ回路31bに、このパラレルデータを蓄積すると同時に、電圧変換回路31cを介してデータを信号線へ出力する。
【0202】
II:次に、信号線9aへデータを出力するタイミングに合わせて、走査線制御回路31dにより走査線9bを制御して、薄膜トランジスタ30を導通させることにより、データが画素電極3に入力(供給)される。すなわち、電気泳動分散液層11に所定の電圧を印加する。
【0203】
III:次に、電気泳動分散液層11に所望の時間だけ電圧を印加した後に、再度走査線制御回路31dにより、走査線9bを制御して、薄膜トランジスタ30を非導通状態とする。また、このとき、必要に応じて、ラッチをクリヤして信号線9aの出力データをリセットしてもよい。
【0204】
この第9実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1および第7実施形態と同様の効果が得られる。
【0205】
<第10実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第10実施形態について説明する。
図13は、本発明の電気泳動装置の第10実施形態を示す縦断面図であり、図14は、図13に示す電気泳動装置の作動状態を示す縦断面図である。
以下、第10実施形態の電気泳動装置について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0206】
第10実施形態の電気泳動装置20では、電気泳動分散液10の構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、第10実施形態の電気泳動分散液10は、特性の異なる複数種の電気泳動粒子、具体的には、電荷の異なる2種類の電気泳動粒子5a、5bを、液相分散媒6に分散してなるものである。
なお、本実施形態では、電気泳動粒子5aとして、負の電荷を帯びかつ白色のものを用い、電気泳動粒子5bとして、正の荷電を帯びかつ黒色(有色)のものを用いる場合を一例として説明する。
【0207】
このような電気泳動装置20では、薄膜トランジスタ30が、各画素電極3を負電位、透明電極4をゼロ電位となるよう電圧を印加すると、透明電極4から各画素電極3に向かって電界が生じる。これにより、図14(a)に示すように、電気泳動分散液層11中を電気泳動粒子5aは、透明電極4側に移動し、透明電極4に集まる。一方、電気泳動粒子5bは、画素電極3側に移動し、画素電極3に集まる。したがって、この場合、透明基板2側から見た色は、電気泳動粒子5aの色が見えることとなり、白色となる。
【0208】
これとは逆に、薄膜トランジスタ30が、各画素電極3を正電位、透明電極4をゼロ電位となるよう電圧を印加すると、各電気泳動粒子5a、5bが、前記とは逆にそれぞれ移動し、図14(b)に示すように、電気泳動粒子5aは画素電極3に、電気泳動粒子5bは透明電極4に集まる。したがって、この場合、透明基板2側から見た色は、電気泳動粒子5bの色が見えることとなり、黒色となる。
また、薄膜トランジスタ30が、一方の画素電極3を負電位、他方の画素電極3を正電位、透明電極4をゼロ電位となるよう電圧を印加すると、図14(c)に示すように、透明電極4の負電位の画素電極3に対応する領域には、白色の電気泳動粒子5aが、透明電極4の正電位の画素電極3に対応する領域には、黒色の電気泳動粒子5bがそれぞれ集まることとなる。したがって、この場合、透明基板2側から見た色は、電気泳動粒子5aと電気泳動粒子5bとの色が混ざって見えることとなり、灰色となる。
【0209】
このような構成により、電気泳動装置20では、より多階調の画像を表示することができるようになる。
なお、図示の構成では、電気泳動粒子5aと電気泳動粒子5bとがほぼ同数で、液相分散媒6に分散されているが、これらの数は、目的に応じて設定するようにすればよい。
【0210】
また、電気泳動粒子5aの平均粒径と電気泳動粒子5bの平均粒径とは、同一であっても、異なっていてもよい。
また、液相分散媒6は、実質的に透明(無色透明、着色透明、半透明)であってもよく、不透明(無色、着色)であってもよい。
この第10実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態の電気泳動分散液10の構成は、前記第4〜第9実施形態の電気泳動分散液10にも適用することができる。
【0211】
<第11実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第11実施形態について説明する。
図15は、本発明の電気泳動装置の第11実施形態を示す縦断面図であり、図16は、図15に示す電気泳動装置の作動状態を示す縦断面図である。
以下、第11実施形態の電気泳動装置について、前記第1、第2および第10実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0212】
第11実施形態の電気泳動装置20では、電気泳動分散液10の構成が異なり、それ以外は、前記第2実施形態と同様である。
すなわち、第11実施形態の電気泳動装置20では、電気泳動分散液10として、前記第10実施形態と同様の電気泳動分散液10が用いられている。
図16(a)〜(c)に示すように、各画素電極3への電圧の印加パターンを変更すると、前記第10実施形態と同様に、各電気泳動粒子5a、5bを液相分散媒6中で移動させることができる。
【0213】
このような構成により、電気泳動装置20では、より多階調の画像を表示することができるようになる。
この第11実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1、第2および第10実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態の電気泳動分散液10の構成は、前記第3実施形態の電気泳動分散液10にも適用することができる。
【0214】
<第12実施形態>
次に、本発明の電気泳動装置の第12実施形態について説明する。
図17は、本発明の電気泳動装置の第11実施形態の作動状態を示す縦断面図である。
以下、第12実施形態の電気泳動装置について、前記第1および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0215】
第12実施形態の電気泳動装置20では、電気泳動分散液層11の構成が異なり、それ以外は、前記第2実施形態と同様である。
すなわち、第12実施形態の電気泳動分散液層11は、カプセル本体41に異なる種類の電気泳動分散液10a、10bが封入され、隣接するマイクロカプセル40a、40b同士の構成が異なっている。
【0216】
電気泳動分散液10aは、電気泳動粒子5aを、液相分散液6に分散してなるものである。一方、電気泳動分散液10bは、電気泳動粒子5bを、液相分散媒6に分散してなるものであり、さらに、電気泳動粒子5bとして、電気泳動度の異なる2種類が用いられている。
なお、本実施形態では、電気泳動粒子5aとして、負の電荷を帯びかつ白色のものを用い、電気泳動粒子5bとして、正の荷電を帯びかつ黒色(有色)のものを用いる場合を一例として説明する。
【0217】
このような電気泳動装置20では、図17(a)に示す状態で、薄膜トランジスタ30が、所定の電位差となるように、各画素電極3を負電位、透明電極4をゼロ電位となるよう電圧を印加すると、透明電極4から各画素電極3に向かって電界が生じ、これにより、カプセル40aでは、電気泳動粒子5aが透明電極4側に移動し、一方、カプセル40bでは、電気泳動粒子5bが画素電極3側に移動する。このとき、図17(b)に示すように、電気泳動粒子5aは、透明電極4に速やかに集まる。一方、電気泳動粒子5bのうち、電気泳動度の大きい粒子は、速やかに画素電極3に到達するものの、電気泳動度の小さい粒子は、透明電極4付近に留まることとなる。したがって、この場合、透明基板2側から見た色は、電気泳動粒子5aと電気泳動粒子5bとの色が混ざって見えることとなり、灰色となる。
【0218】
この状態から、薄膜トランジスタ30が、前記電位差より大きい電位差となるような電圧を印加すると、カプセル40bでは、透明電極4付近に留まっていた電気泳動度の小さい電気泳動粒子5bも、画素電極3側に移動し、画素電極3に集まる。したがって、この場合、透明基板2側から見た色は、電気泳動粒子5aの色が見えることとなり、白色となる。
【0219】
このような構成により、電気泳動装置20では、より多階調の画像を表示することができるようになる。
なお、電気泳動粒子5bには、電気泳動度のほぼ等しい1種類のものを用いてもよく、電気泳動度の異なる3種類以上のものを用いるようにしてもよい。
また、図示の構成では、電気泳動粒子5aと電気泳動粒子5bとがほぼ同数で、液相分散媒6に分散されているが、これらの数は、目的に応じて設定するようにすればよい。
【0220】
また、電気泳動粒子5aの平均粒径と電気泳動粒子5bの平均粒径とは、同一であっても、異なっていてもよい。
また、電気泳動粒子5aも電気泳動粒子5bと同様の構成とするようにしてもよい。
また、液相分散媒6は、実質的に透明(無色透明、着色透明、半透明)であってもよく、不透明(無色、着色)であってもよい。
【0221】
この第12実施形態の電気泳動装置20によっても、前記第1および第2実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態の電気泳動分散液層11の構成は、前記第3実施形態の電気泳動分散液層11にも適用することができる。
以上説明したような電気泳動装置は、各種電子機器に組み込むことができる。
以下、本発明の電気泳動装置を備える電子機器について説明する。
【0222】
<<携帯電話>>
まず、本発明の電子機器を携帯電話に適用した場合の実施形態について説明する。
図18は、本発明の電子機器を携帯電話に適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【0223】
図18に示す携帯電話300は、複数の操作ボタン301と、受話口302と、送話口303と、表示パネル304とを備えている。
【0224】
このような携帯電話300では、表示パネル304が、前述したような電気泳動装置20で構成されている。
【0225】
<<ディジタルスチルカメラ>>
次に、本発明の電子機器をディジタルスチルカメラに適用した場合の実施形態について説明する。
【0226】
図19は、本発明の電子機器をディジタルスチルカメラに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。なお、図19中、紙面奥側を「前面」と、紙面手前側を「背面」と言う。また、図19には、外部機器との接続状態も簡易的に示す。
【0227】
図19に示すディジタルスチルカメラ400は、ケース401と、ケース401の背面に形成された表示パネル402と、ケース401の観察側(図19中、紙面手前側)に形成された受光ユニット403と、シャッタボタン404と、回路基板405とを備えている。
【0228】
受光ユニット403は、例えば、光学レンズ、CCD(Charge Coupled Device)等で構成されている。
【0229】
また、表示パネル402は、CCDによる撮像信号に基づいて、表示を行うようになっている。
【0230】
回路基板405には、シャッタボタン404を押した時点におけるCCDの撮像信号が、転送・格納される。
【0231】
また、本実施形態のディジタルスチルカメラ400では、ケース401の側面に、ビデオ信号出力端子406と、データ通信用の入出力端子407とが設けられている。
【0232】
このうち、ビデオ信号出力端子406には、例えばテレビモニタ406Aが、入出力端子407には、例えばパーソナルコンピュータ407Aが、それぞれ、必要に応じて接続される。
【0233】
このディジタルスチルカメラ400は、所定の操作により、回路基板405のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ406A、パーソナルコンピュータ407Aに出力されるようになっている。
【0234】
このようなディジタルスチルカメラ400では、表示パネル402が、前述したような電気泳動装置20で構成されている。
【0235】
<<電子ブック>>
次に、本発明の電子機器を電子ブックに適用した場合の実施形態について説明する。
【0236】
図20は、本発明の電子機器を電子ブックに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【0237】
図20に示す電子ブック500は、ブック形状のフレーム501と、このフレーム501に対して、回動自在に設けられた(開閉可能な)カバー502とを備えている。
【0238】
フレーム501は、表示面を露出させた状態の表示装置503と、操作部504とが設けられている。
【0239】
このような電子ブック500では、表示装置503が、前述したような電気泳動装置20で構成されている。
【0240】
<<電子ペーパー>>
次に、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
【0241】
図21は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【0242】
図21に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
【0243】
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動装置20で構成されている。
【0244】
<<電子ノート>>
次に、本発明の電子機器を電子ノートに適用した場合の実施形態について説明する。
【0245】
図22は、本発明の電子機器を電子ノートに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【0246】
図22に示す電子ノート700は、カバー701と、電子ペーパー600とを備えている。
【0247】
この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図21に示す構成と同様のものであり、カバー701に挟持されるようにして、複数枚束ねられている。
【0248】
また、カバー701には、表示データを入力する入力手段が設けられており、これにより、電子ペーパー600が束ねられた状態で、その表示内容を変更することができる。
【0249】
このような電子ノート700では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動装置20で構成されている。
【0250】
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
【0251】
図23は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図23中(a)は断面図、(b)は平面図である。
【0252】
図23に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図21に示す構成と同様のものである。
【0253】
本体部801は、その側部(図23中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
【0254】
また、本体部801の表示面側(図23(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
【0255】
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図23中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
【0256】
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
【0257】
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動装置20で構成されている。
【0258】
なお、電子機器としては、以上のようなものに限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、前述したような製造方法で形成した電気泳動装置20を適用することが可能である。
【0259】
以上、本発明の電気泳動装置、電気泳動装置の製造方法および電子機器の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0260】
例えば、本発明の電気泳動装置を構成する各部は、同様の機能を発揮する任意のものと置換、または、その他の構成を追加すること、すなわち、例えば、回路基板と電極および/またはトランジスタとの間、対向基板と対向電極との間等には、任意の目的の層を1層以上追加することもできる。
【0261】
また、例えば、本発明の電気泳動装置の製造方法では、任意の工程を追加することもできる。
【0262】
また、例えば、本発明では、前記第1実施形態〜第12実施形態のうちの、任意の2以上の構成を組み合わせることもできる。
【0263】
また、各前記実施形態の電気泳動装置では、いずれも、電気泳動分散液層が一対の電極間に挟持されたような構成であったが、これに限定されず、本発明の電気泳動装置では、例えば、積層または水平方向(面方向)に配置された電極の上または上方に、電気泳動分散層を配置した構成とすることもできる。
【0264】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、電気泳動分散液層とトランジスタとを、回路基板を介して設けたので、トランジスタの劣化(化学的劣化)を防止することができる。
【0265】
また、画素電極とトランジスタとを回路基板を貫通するようにして設けられた導通部により電気的に接続するようにしたので、トランジスタと画素電極との確実な電気的コンタクトを得ることができるとともに、過大な応力を付加することなく製造することができ、その結果、各部の構成材料の変質、破壊等を防ぐこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気泳動装置の第1実施形態を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の電気泳動装置の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図3】 本発明の電気泳動装置の第3実施形態を示す縦断面図である。
【図4】 本発明の電気泳動装置の第4実施形態を示す縦断面図である。
【図5】 本発明の電気泳動装置の第5実施形態を示す縦断面図である。
【図6】 図5に示す電気泳動装置の等価回路図である。
【図7】 本発明の電気泳動装置の第6実施形態を示す縦断面図である。
【図8】 本発明の電気泳動装置の第7実施形態を示した等価回路図である。
【図9】 本発明の電気泳動装置の第8実施形態を示した等価回路図である。
【図10】 本発明の電気泳動装置の第9実施形態を示す縦断面図である。
【図11】 図10に示す電気泳動装置を示した等価回路図である。
【図12】 図11に示す等価回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】 本発明の電気泳動装置の第10実施形態を示す縦断面図である。
【図14】 図13に示す電気泳動装置の作動状態を示す縦断面図である。
【図15】 本発明の電気泳動装置の第11実施形態を示す縦断面図である。
【図16】 図15に示す電気泳動装置の作動状態を示す縦断面図である。
【図17】 本発明の電気泳動装置の第12実施形態の作動状態を示す縦断面図である。
【図18】 本発明の電子機器を携帯電話に適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【図19】 本発明の電子機器をディジタルスチルカメラに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【図20】 本発明の電子機器を電子ブックに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【図21】 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【図22】 本発明の電子機器を電子ノートに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
【図23】 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1‥‥回路基板 100‥‥凹部 2‥‥透明基板 3‥‥画素電極 4‥‥透明電極 5、5a、5b‥‥電気泳動粒子 6‥‥液相分散媒 7‥‥スペーサ 71‥‥密閉空間 8‥‥導通部 80‥‥貫通孔 8b‥‥信号線用導通部 9a‥‥信号線 9b‥‥走査線 10、10a、10b‥‥電気泳動分散液 11‥‥電気泳動分散液層 20‥‥電気泳動装置 30‥‥薄膜トランジスタ 31‥‥半導体装置 31a‥‥シフトレジスタ回路 31b‥‥ラッチ回路 31c‥‥電圧変換回路 31d‥‥走査線制御回路 32‥‥配線パターン 40、40a、40b‥‥マイクロカプセル 41‥‥カプセル本体 42‥‥バインダ材 300‥‥携帯電話 301‥‥操作ボタン 302‥‥受話口 303‥‥送話口 304‥‥表示パネル 400‥‥ディジタルスチルカメラ 401‥‥ケース 402‥‥表示パネル 403‥‥受光ユニット 404‥‥シャッタボタン 405‥‥回路基板 406‥‥ビデオ信号出力端子 406A‥‥テレビモニタ 407‥‥入出力端子 407A‥‥パーソナルコンピュータ 500‥‥電子ブック 501‥‥フレーム 502‥‥カバー 503‥‥表示装置 504‥‥操作部 600‥‥電子ペーパー 601‥‥本体 602‥‥表示ユニット 700‥‥電子ノート 701‥‥カバー800‥‥ディスプレイ 801‥‥本体部 802a、802b‥‥搬送ローラ対 803‥‥孔部 804‥‥透明ガラス板 805‥‥挿入口 806‥‥端子部 807‥‥ソケット 808‥‥コントローラー 809‥‥操作部

Claims (33)

  1. 電極を有し、樹脂材料で構成され可撓性を有する第1の基板と、
    前記電極の前記第1の基板と反対側に設けられ、電気泳動分散液を含む電気泳動分散液層と、
    前記第1の基板の前記電気泳動分散液層と反対側の面に接触して設けられ、前記電気泳動分散液層に前記電極を介して電圧を印加するトランジスタと、
    前記第1の基板を貫通して設けられ、前記電極と前記トランジスタとを電気的に接続する導通部とを有し、
    前記トランジスタは、少なくとも一部が有機材料で構成された薄膜トランジスタであり、該薄膜トランジスタの少なくとも一部が、インクジェット法により形成されていることを特徴とする電気泳動装置。
  2. 前記電極と対向する対向電極を有する請求項1に記載の電気泳動装置。
  3. 前記対向電極は、光透過性を有するものである請求項2に記載の電気泳動装置。
  4. 前記電気泳動分散液層は、前記電極と前記対向電極との間に介挿される部分を有する請求項2または3に記載の電気泳動装置。
  5. 前記対向電極の前記電気泳動分散液層との反対側に、前記第1の基板と対向する対向基板を有する請求項2ないし4のいずれかに記載の電気泳動装置。
  6. 前記対向基板は、光透過性を有するものである請求項5に記載の電気泳動装置。
  7. 前記電気泳動分散液層は、前記電気泳動分散液が封入されたカプセルを、複数配置することにより構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の電気泳動装置。
  8. 前記電気泳動分散液層は、少なくとも1種の電気泳動粒子を含んでいる請求項1ないし7のいずれかに記載の電気泳動装置。
  9. 前記電気泳動分散液層は、特性の異なる複数種の電気泳動粒子を含んでいる請求項1ないし7のいずれかに記載の電気泳動装置。
  10. 同一および/または異なる前記カプセルにおいて、前記電気泳動分散液は、特性の異なる複数種の電気泳動粒子を含んでいる請求項7に記載の電気泳動装置。
  11. 前記特性は、電荷、電気泳動度、色のうちの少なくとも1つである請求項9または10に記載の電気泳動装置。
  12. 前記電極は、前記第1の基板の表面に形成された凹部内に設けられている請求項1ないし11のいずれかに記載の電気泳動装置。
  13. 前記電極および前記トランジスタは、画素毎に設けられている請求項1ないし12のいずれかに記載の電気泳動装置。
  14. 前記電極と前記トランジスタとは、同数設けられている請求項13に記載の電気泳動装置。
  15. 対応する前記電極と前記トランジスタとは、前記第1の基板の面方向において、ズレるよう配置されている請求項14に記載の電気泳動装置。
  16. 前記電極と同数の信号線を有し、各前記トランジスタは、それぞれ、それに対応する前記電極と前記信号線との間に接続され、対応する前記電極に個別に信号を入力し得るように構成されている請求項14または15に記載の電気泳動装置。
  17. 複数の信号線と、各前記信号線と略直交する複数の走査線とを有し、これらの交点付近に、それぞれ、1つの前記電極と1つの前記トランジスタとが配置されている請求項14または15に記載の電気泳動装置。
  18. 前記第1の基板は、多層構造をなすものである請求項1ないし17のいずれかに記載の電気泳動装置。
  19. 前記第1の基板は、多層構造をなし、各前記信号線と各前記走査線とは、互いに異なる層に設けられている請求項17に記載の電気泳動装置。
  20. 前記トランジスタは、前記第1の基板と異なる他の基板上に形成された半導体装置の少なくとも一部を分離または剥離して、前記第1の基板の表面に貼付することにより設けられたものである請求項1ないし19のいずれかに記載の電気泳動装置。
  21. 前記電気泳動装置は、前記トランジスタを制御する機能を備える半導体装置を有する請求項1ないし20のいずれかに記載の電気泳動装置。
  22. 前記半導体装置は、前記第1の基板に対して、前記トランジスタと同じ側に設けられている請求項21に記載の電気泳動装置。
  23. 前記半導体装置は、データを送るためのシフトレジスタ回路と、データを蓄積するためのラッチ回路と、データを増幅するための電圧変換回路とを有する請求項21または22に記載の電気泳動装置。
  24. 樹脂材料で構成され可撓性を有する第1の基板上に電極を設ける第1の工程と、
    前記第1の基板を貫通し、前記電極と接触するよう導通部を設ける第2の工程と、
    前記第1の基板の前記電極と反対側の面に接触させ、前記導通部と接触するように、少なくとも一部が有機材料により構成された薄膜トランジスタを設ける第3の工程と、
    電気泳動分散液を含む電気泳動分散液層を、前記電極の前記第1の基板と反対側に設ける第4の工程とを有し、
    前記第3の工程では、薄膜トランジスタの少なくとも一部をインクジェット法により形成することを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  25. 前記第1の工程において、前記第1の基板の表面に凹部を形成した後、該凹部内に前記電極を設ける請求項24に記載の電気泳動装置の製造方法。
  26. 前記第3の工程において、前記トランジスタを、前記第1の基板と異なる他の基板上に形成された半導体装置の少なくとも一部を分離または剥離して、前記第1の基板の表面に貼付することにより設ける請求項24または25に記載の電気泳動装置の製造方法。
  27. 前記第4の工程において、前記電気泳動分散液層の少なくとも一部を、前記電極と、これに対向する対向電極との間に介挿するよう設ける請求項24ないし26のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
  28. 前記第4の工程において、前記電気泳動分散液が封入された複数のカプセルを配置して前記電気泳動分散液層を形成する請求項24ないし27のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
  29. 前記第1の基板の前記トランジスタと同じ側に、前記トランジスタを制御する機能を備える半導体装置を設ける工程を有する請求項24ないし28のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
  30. 前記第1の基板は、多層構造をなすものである請求項24ないし29のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
  31. 前記電極および前記トランジスタを、画素毎に設ける請求項24ないし30のいずれかに記載の電気泳動装置の製造方法。
  32. 前記電極と前記トランジスタとを、同数設ける請求項31に記載の電気泳動装置の製造方法。
  33. 請求項1ないし23のいずれかに記載の電気泳動装置を備えることを特徴とする電子機器。
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