JP2006227418A - 電気泳動表示装置及びその製造方法、電子機器 - Google Patents

電気泳動表示装置及びその製造方法、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 透明電極基板よって半導体回路層を損傷することのない、フレキシブル性に富む電気泳動表示装置を提供する。
【解決手段】 可撓性基板(11)の一面に複数の駆動電極を含む半導体回路層(13)が形成された半導体回路基板(10)と、透明基板(31)の一面に透明電極層(32)が形成されて、該透明電極層が半導体回路層に対向するように配置される透明電極基板(30)と、半導体回路層と透明電極層間に配置される電気泳動表示層(20)と、を含み、透明電極基板(30)が半導体回路基板(10)よりも柔軟に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、媒体中の荷電粒子が電圧の印加によって移動する電気泳動を画像形成などに利用した電気泳動表示装置に関する。
電気泳動表示装置は、例えば、ガラスの表面にITO膜(錫がドープされた酸化インジウム膜)を形成した2つの透明電極基板間に電気泳動表示用分散液が封止されて構成される。電気泳動表示分散液は一つ又は複数の種類の色の電気泳動粒子と電気泳動分散媒を含む。2つの電極間への電圧の印加によって電気泳動粒子が電気泳動分散媒中を移動してその存在位置が変わることによって情報の表示を行っている。
特開平10−149118号公報
しかしながら、電気泳動表示装置の電子ペーパーなどの各種電子機器への応用を考えた場合、全体が柔軟性に富んだ可撓性基板に形成された電気泳動表示装置が望ましい。このような可撓性に富む電気泳動表示装置を得るためには、柔軟性に優れた材料、例えば、プラスチック材料などを薄膜基板として電気泳動表示装置を作成する必要がある。
従って、プラスチック基板上に透明な電極層を形成する必要がある。また、プラスチック基板上に半導体回路層を形成する必要がある。透明電極層はITOによって形成されるが、ITOは薄膜半導体回路層よりも硬い。透明電極を形成したプラスチック基板と薄膜半導体層を形成したプラスチック基板とを貼り合わせるときに、ITOが薄膜半導体回路層に食い込んでクラックが発生することが考えられる。クラックは徐々に伸張し、半導体素子や回路を破壊する原因となる。
よって、本発明の目的は、半導体素子を損傷することのない、フレキシブル性に富む電気泳動表示装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、半導体素子を損傷することのない、フレキシブル性に富む電気泳動表示装置の製造方法を提供することである。
更に、本発明の他の目的は、電気泳動表示装置を表示部に用いる電子機器の信頼性を向上することである。
上記目的を達成するため本発明の電気泳動表示装置は、可撓性基板の一面に複数の駆動電極を含む半導体回路層が形成された半導体回路基板と、透明基板の一面に透明電極層が形成されて、該透明電極層が上記半導体回路層に対向するように配置される透明電極基板と、上記半導体回路層と上記透明電極層間に配置される電気泳動表示層と、を含み、上記透明電極基板が上記半導体回路基板よりも柔軟に形成されてなる。
かかる構成とすることによって、可撓性(フレキシビリティ)を損なうことなく、透明電極基板による半導体回路層へのダメージが低減される。
より具体的には、上記透明電極基板は上記半導体回路基板よりも柔らかい材料で形成される。また、上記透明電極基板の厚さが上記半導体回路よりも薄く形成される。
好ましくは、上記可撓性基板の厚みが25〜200μmの範囲内にある。下地基板としての所要の機械的強度を得るためには25μm程度の膜厚が必要である。また、下地基板として柔軟性を保つためには200μm以下の膜厚とすることが好ましい。
また、本発明の電子機器は上述した構成の電気泳動表示装置を表示部に使用する。それにより、表示器の信頼性の高い電子機器を得ることが可能となる。
また、本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、可撓性基板上に薄膜の半導体回路層を形成して半導体回路基板を得る第1の工程と、上記可撓性基板よりも柔軟な材質又は薄い膜厚の透明導電シート上に電気泳動表示層を形成して電気泳動表示シートを得る第2の工程と、上記第1の工程で形成された半導体回路基板と上記第2の工程で形成された電気泳動表示シートとを貼り合わせる第3の工程と、を備える。
好ましくは、上記第3の工程の張り合せは、真空ラミネータを用いて半導体回路基板と第2の工程で形成された電気泳動表示シートとをラミネートする。
また、本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、可撓性基板上に薄膜の半導体回路を形成して半導体回路基板を得る第1の工程と、上記半導体回路基板の半導体回路層上に電気泳動表示層を形成する第2の工程と、上記電気泳動表示層の上に導電性樹脂材料を塗布し、これを固化させて透明電極層を形成する工程と、上記透明電極層上に透明な絶縁性樹脂を塗布し、これを固化させて保護膜を得る工程と、を備える。
好ましくは、上記第2の工程で形成される電気泳動表示層は分散媒とこの分散媒中に分散している一種類以上の電気泳動粒子とが内部に封入されたマイクロカプセルとバインダとをコーティングすることによって形成されている。
また、上記第2の工程で形成される電気泳動表示層は区画化された領域(容器)とこの領域に注入された一種類以上の電気泳動粒子と分散媒とを含む。
また、本発明の電子機器は、上述した電気泳動表示装置を表示部として用いる電子機器であり、ここで、電子機器には、ビデオカメラ、テレビ、大型スクリーン、携帯電話、パーソナルコンピュータ、携帯型情報機器(いわゆるPDA)、その他各種のものが含まれる。
本発明によれば、フレキシブル性を損なうことなく、透明電極基板による半導体回路層へのダメージが低減される。それによって、製品寿命、歩留まりが向上する。
(実施例1)
本発明の実施例の電気泳動表示装置の第1の実施例を図1に示す。同図に示されるように、電気泳動表示装置1は、大別して可撓性の半導体回路基板10、電気泳動表示層20及び可撓性の透明電極基板30によって構成される。
この実施例では、透明電極基板30が半導体回路基板10よりも薄くあるいは柔軟になるように形成されている。また、透明電極基板30の外周のエッジが半導体回路基板10に突き当たらないように形成されている。
半導体回路基板10は、回路を形成する絶縁性下地基板としての可撓性基板11と薄膜の半導体回路層13とを含む。可撓性基板11は、例えば、膜厚200μmのポリカーボネート基板である。この可撓性基板11上にUV(紫外線)硬化型接着剤12を介して半導体回路層13が積層(接着)されている。このような可撓性基板(樹脂基板)上に、薄膜半導体回路を形成する場合には、例えば、特開平10−125931号公報、特開平11−26733号公報、特開2004−327836号公報等で紹介されている、耐熱基板(ガラス基板)上で薄膜半導体回路を形成してこの薄膜半導体回路を樹脂基板上に全体的にあるいは部分的に転写する薄膜回路の転写手法(以下、「薄膜回路転写法」という。)を使用することができる。
半導体回路層13には、行方向及び列方向にそれぞれ複数配列された配線群、画素電極群、画素駆動回路等が形成されている。駆動回路にはTFT(薄膜トランジスタ)が使用されている。また、後述するように、半導体回路基板10には、駆動画素を選択する行デコーダ及び列デコーダが形成されている。マトリクス状に配列された画素電極群は画像(2次元情報)を表示する表示領域部14を形成している。また、半導体回路層13の外周部には透明電極基板30の透明電極32との接続用の接続電極15が形成されている。半導体回路基板10の膜厚は、薄膜回路形成の際の基板の物理的強度の点から25μm以上あることが望ましく、基板の可撓性(フレキシビリティ)確保の点からは200μm以下であることが望ましい。
半導体回路基板10の表示領域部14上に多数のマイクロカプセル21がバインダ22で固定されて電気泳動表示層20を形成している。マイクロカプセル21内には電気泳動分散媒、電気泳動粒子が含まれている。電気泳動粒子は印加電圧に応じて電気泳動分散媒中を移動する性質を有し、一種類(一色)以上の電気泳動粒子が使用される。電気泳動表示層23の膜厚は、例えば、50〜75μmである。
この電気泳動表示層23上を透明電極基板30が覆っている。透明電極基板30は下面に透明電極32が形成された薄膜フィルム(透明な絶縁性合成樹脂基材)31で構成されている。薄膜フィルム31は電気泳動表示層20の封止及び保護の役割を担っている。例えば、透明電極基板30の下地となる薄膜フィルムはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムであり、例えば、透明電極基板30の膜厚は100μmである。
透明電極層32は、例えば、錫がドープされた酸化インジウム膜(ITO膜)である。透明電極層32は薄膜フィルム31の外周部で半導体回路層13の接続電極15と導電材料24を介して接続されている。例えば、導電材料24としてはカーボン微粒子と結合材を含むカーボンペーストが用いられる。
透明電極基板30の外形は、電気泳動表示層20の外周に配置された接続電極15(接続部材24)から僅かにはみ出す大きさであるが、半導体回路基板10よりも小さい。また、透明電極基板30は、半導体回路基板11よりも薄い膜厚に設定される。透明電極基板30の膜厚は、そのITO膜32が半導体回路基板10にダメージを与えない一応の目安として、半導体回路基板10の1/2以下であることが望ましい。
上述のように、透明電極基板30の膜厚が相対的に薄いと、透明電極基板30に生じる応力が少なくて半導体回路基板10に与える影響が少ない。また、透明電極基板30の電気泳動表示層20からのはみ出しが少ないと、透明電極基板30の透明電極層の半導体回路基板10への当接が回避され、半導体回路層13に与えるダメージが減少する。また、透明電極基板30が柔らかいと、透明電極基板30のエッジが半導体回路基板10に当接した場合に半導体回路層13に与えるダメージが減少する。
次に、上述した電気泳動表示装置の製造方法について図2を参照して説明する。同図において、図1と対応する部分には同一符号を付している。
まず、図2(A)に示すように、例えば、上述した薄膜回路転写法を使用して半導体回路基板10を形成する。すなわち、図示しない石英ガラス基板などの耐熱基板上に剥離層を介してポリシリコンの半導体膜を成膜し、薄膜トランジスタ(TFT)、信号配線、画素電極群などのマトリクス表示器用回路を形成した薄膜半導体回路13を形成する。この薄膜半導体回路13上に図示しない仮転写基板を水溶性接着剤で貼り合わせ、剥離層を光照射などによって破壊して薄膜半導体回路13を仮転写基板側に転写する。次に、仮転写基板の薄膜半導体回路13を非溶解性接着剤12を介して可撓性の樹脂基板11に貼り合わせる。可撓性基板11は、例えば、膜厚200μmのポリカーボネート基板である。更に、仮転写基板と薄膜半導体回路13基板間の水溶性接着剤を溶解して除去し、仮転写基板を分離する。このようにして、仮転写基板から可撓性基板11上に薄膜半導体回路13を剥離転写して薄膜半導体回路基板10を形成する。
図2(B)に示すように、別工程において、透明電極基板30を形成する。透明電極基板30は、透明な絶縁材料であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム31上にITO32をスパッタ法などによって蒸着し、ITO膜が形成されたPETフィルムを得ることができる。透明電極基板30のITO面上にマイクロカプセル21とバインダ22の混合液を、例えば、ロールコーターを用いて均一に塗布する。塗布後、80℃で20分間乾燥させ、透明電極基板30上に電気泳動表示層20を形成して膜厚100μmの電気泳動表示シートを形成する。
図2(C)に示されるように、半導体回路基板10上に設けられている共通電極(ITO電極)通電用の電極15上にカーボンペースト24をシリンジやイクジェット法、オフセット印刷法等によって適量配置する。半導体回路基板10上の表示領域部14に電気泳動表示層20が位置するように、電気泳動表示シート(20,30)と、半導体回路基板10とを対向させて位置合せし、図示しない真空ラミネータにて減圧雰囲気下で90℃、0.8MPaの圧力によってラミネートを行い、半導体回路基板10、電気泳動表示層20及び透明電極基板30を貼り合わせて電気泳動表示装置を作製した。
なお、上述した第1の実施例では各種膜材料の一例を示したが、これに限定されるものではなく、種々の材料を使用可能である。例えば、
可撓性基板11としては軽量性、可撓性、弾性などに優れた樹脂材料を用いることができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の何れでもよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ-(4-メチルペンテン-1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル-スチレン共重合体、ブタジエンースチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロへキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不蝕和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。可撓性基板の厚みは1〜500μm程度、より好ましくは、機械的強度と可撓性の点から25〜200μm程度である。
薄膜半導体回路層13としては、例えば、図示しないゲート線及びデータ線に接続されたTFT及びこれに接続された電極を含む画素部と、ゲート線及びデータ線に電圧を与えて画素部を駆動するためのTFTを含むドライバ部とから構成されている。
接着層12として用いられる材料は、例えば、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤等の各種硬化型接着剤を用いることができる。特に、工程のタクトタイム低減の観点からは光硬化性接着剤を用いることが好ましい。上記の光硬化性材料としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系の光硬化性材料を用いることができる。また、接着層の厚さは、1μm〜1mm程度、さらに好ましくは10〜100μm程度である。
上述したように、本発明の電気泳動表示装置は電気泳動分散媒と分散媒中に封入された電気泳動粒子とを封入したマイクロカプセルとバインダとで均一に塗工されている。
電気泳動分散媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブ等のアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等の各種エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩又はその他の種々の油類等の単独又はこれらの混合物に界面活性剤等を配合したものを用いることができる。
電気泳動粒子は、前述したように、電気泳動分散媒中で電位差による電気泳動を行って所望の電極側に移動する性質を有する粒子(高分子あるいはコロイド)である。例えば、アニリンブラックやカーボンブラック等の黒色顔料、二酸化チタンや亜鉛華、三酸化アンチモン、酸化アルミニウム等の白色顔料、モノアゾやジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノンや黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン等の黄色顔料、キナクリドンレッドやクロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルーやインダスレンブルー、アントラキノン系染料、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等で有る。此等の粒子は単独で使用しても良いし、或いは二種類以上を共に用いても良い。さらにこれらの顔料には必要に応じて電解質や界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、或いはチタンカップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。
マイクロカプセル21を構成する材料としては、アラビアゴム・ゼラチン系の化合物やウレタン系の化合物等の柔軟性を有するものを用いるのが好ましい。マイクロカプセル21は界面重合法や不溶化反応法、相分離法或いは界面沈殿法等の公知のマイクロカプセル21化手法を用いて形成できる。またマイクロカプセル21は、大きさがほぼ均一であることが優れた表示機能を発揮せしめる上で好ましい。大きさがほぼ均一なマイクロカプセル21は、例えば、濾過又は比重差分級等を用いて得ることができる。マイクロカプセル21の大きさは通常30〜60μm程度である。
電気泳動表示層20は、上述のマイクロカプセル21をバインダ樹脂22中に所望の誘電率調節剤とともに混合し、得られた樹脂組成物(エマルジョンあるいは有機溶媒溶液)を基材上にロールコーターを用いる方法やロールラミネータを用いる方法、スクリーン印刷による方法、スプレー法等の公知のコーティング法を用いて形成することができる。
使用できるバインダ樹脂22としては、マイクロカプセル21と親和性が良好で電極との密着性に優れ、かつ絶縁性を有するものであれば特に制限はない。
かかるバインダ樹脂22として、上述した絶縁性合成樹脂基材と同様、下記に例示するものを用いることができる。
例えば、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、ABS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂。ポリアミド系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアリレート、グラフト化ポリフィニレンエーテル、ポリエーテルエテルケトン、ポリエーテルイミド等の高分子。ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂。シリコーン樹脂、シリコンゴム等の珪素樹脂。その他のバインダ材8として、メタクリル酸−スチレン共重合体、ポリブチレン、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等を用いることができる。また、バインダ材は、特開平10−149118号公報に記載の如く、電気泳動表示液14の誘電率と分散剤の誘電率を略同じとするのが好ましい。
透明電極基板30は、前述したように、薄膜フィルム31上に透明導電膜32が形成されたものである。薄膜フィルム31としては絶縁性の透明基材で有れば、上述した可撓性基板11の種々の材料を用いることができる。薄膜フィルム31の厚みは可撓性基板11の厚みよりも薄い方がよい。より好ましくは可撓性基板11の厚みの半分以下程度である。
用いられる透明電極32としては、例えば、上述したITO膜の他に、フッ素がドープされた酸化スズ膜(FTO膜)、アンチモンがドープされた酸化亜鉛膜、インジウムがドープされた酸化亜鉛膜、アルミニウムがドープされた酸化亜鉛膜等を例示することができる。薄膜フィルム31上透明電極を形成する方法には特に制限はないが、例えば、スパッタ法、電子ビーム法、イオンプレーティング法、真空蒸着法又は化学的気相成長法(CVD法)等により形成することができる。
図3は、本発明の第2の実施例を示している。同図において図1と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
第2の実施例では、半導体回路基板10と透明電極基板30間の電気泳動表示層20は、マイクロカプセルではなく、仕切26と電気泳動分散液27とで構成されている。電気泳動表示層20は仕切26によって格子状に細かく画定されており、画定された各領域に電気泳動分散液27が充填されている。電気泳動分散液27は電気泳動分散媒中に多数の電気泳動粒子を含んでいる。仕切26は、電気泳動粒子が表示領域の一部に片寄ることを防止している。実施例では、仕切26は、例えば、ポリイミドによって形成されている。
この実施例では、半導体回路基板10は、可撓性基板11として200μmのポリカーボネートフィルム上にUV硬化接着剤12を介して半導体回路層13が積層されている。半導体回路層13に設けられた表示領域14に各画素を仕切るようにポリイミドの仕切(バンク)26が形成されている。ポリイミドバンク26により形成された容器の中に電気泳動粒子と電気泳動分散媒が注入されており、その上が50μmのITO32付きPETフィルム31の蓋で覆われている。この実施例でも、半導体回路層13と対向するITOとの間はカーボンペースト24により導通がとられている。
次に、第2の実施例に係る電気泳動表示装置の製造方法について図4を参照して説明する。同図において、図3と対応する部分には同一符号を付している。
図4(A)に示されるように、例えば、既述した薄膜回路転写法によって、別途ガラス基板上に形成された薄膜半導体回路層13をポリカーボネートフィルム11上に転写し、薄膜半導体回路基板10を作製する。予め半導体回路層13の上にはオフセット印刷などによってポリイミドの格子状の仕切(バンク)26が形成されている。
図5は、表示領域14に格子状の仕切26が形成された半導体回路基板10の例を示している。なお、同図には行デコーダ50、列デコーダ60、共通電極パッド71、外部接続用電極パッド72が併せて示されている。
次に、図4(B)に示されるように、仕切26によって形成されている容器に電気泳動分散液(分散媒と電気泳動粒子)を液滴吐出法(インクジェット法)で注入する。このとき、R(赤)、G(緑)、B(青)の各画素毎に3色を打ち分けることにより、カラー化がなされる。カーボンペースト24もディスペンサーで電極15上に滴下することができる。
図4(C)に示されるように、透明電極基板であるITO付きPETフィルム(ITO側に接着層あり)30を半導体回路基板10に対向して配置して位置合せを行う。図示しない真空ラミネータを用いて温度90℃、気圧0.8MPaの雰囲気下にてラミネートして貼り合わせ、電気泳動表示装置1が作製される。
第2の実施例においても、透明電極基板30の外形は、電気泳動表示層20の外周に配置された接続電極15(接続部材24)から僅かにはみ出す大きさであるが、半導体回路基板10よりも小さい。また、透明電極基板30は、半導体回路基板11よりも薄い膜厚に設定される。透明電極基板30の膜厚は、半導体回路基板10の1/2以下が好ましい。
上述のように、透明電極基板30の膜厚が相対的に薄いと、透明電極基板30に生じる応力が少なくて半導体回路基板10に与える影響が少ない。また、透明電極基板30の電気泳動表示層20からのはみ出しが少ないと、透明電極基板30の透明電極層の半導体回路基板10への当接が回避され、半導体回路層13に与えるダメージが減少する。また、透明電極基板30が柔らかいと、透明電極基板30のエッジが半導体回路基板10に当接した場合に半導体回路層13に与えるダメージが減少する。
図6は、第3の実施例を示している。同図において、図1と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
この実施例では、透明電極基板30が樹脂液の塗布によって形成されている。第1の実施例(図1参照)と同様に、200μmのポリカーボネート基板11上にUV硬化接着剤層12を介して薄膜半導体回路層13が積層されている。半導体回路層13の上部にマイクロカプセル21及びマイクロカプセル21を結合するバインダ22を含む電気泳動表示層20を配置している。この上に導電性高分子層32aが形成され、表示領域14の外周部で半導体回路層13の接続電極15と接続材24を介して接続される。接続材24は既述導電性ペーストである。導電性高分子層32aの上に電気泳動表示層20を封止・保護するポリビニルアルコール層31aが形成されている。
このようにして形成された電気泳動表示装置1は、透明導電性基板(シート)30が液体材料(柔らかい材料)によって形成されるので、ラミネートが不要となって端部の断線、クラックの発生が起きにくい(減少する)。
次に、第3の実施例に係る電気泳動表示装置の製造方法について図7を参照して説明する。同図において、図2と対応する部分には同一符号を付している。
製造方法
図7(A)に示すように、例えば、上述した薄膜回路転写法を使用して、膜厚200μmのポリカーボネートの可撓性基板11上に薄膜半導体回路層13を接着層12によって貼り合わせて半導体回路基板10を形成する(図2(A)参照)。
図7(B)に示すように、半導体回路層10の画素領域14にマイクロカプセルとバインダの混合溶液をロールコーター等によって均一に塗布する。塗布後、温度80℃で20分間乾燥し、電気泳動表示層20を形成する。ディスペンサーによってカーボンペースト24を接続電極15上に塗布する。
図7(C)に示すように、導電性高分子溶液32aを広口ノズルのディスペンサーによって電気泳動表示層20とカーボンペースト24の上を覆う。導電性高分子溶液32aを乾燥後、同様に、ポリビニルアルコール(PVA)溶液31aを導電性高分子層32a上に塗布し、乾燥して保護膜コーテイングを行う。このようにして、電気泳動表示装置1が形成される。
この実施例では、透明導電性シートが液体材料(柔らかい材料)によって形成されるので、ラミネート工程が不要となって張り合せの際の端部の断線、クラックの発生を回避することが可能となる。
(電子機器)
本発明の電気泳動表示装置は各種の電子機器の表示部に適用可能である。図8は、電気泳動表示装置を表示部に使用した電子機器の例を示している。
同図は携帯電話への適用例であり、携帯電話530は、アンテナ部531、音声出力部532、音声入力部533、操作部534、及び本発明の電気泳動表示装置100を備えている。このように本発明の電気泳動表示装置10を携帯電話230の表示部として利用可能である。
上記例に限らず本発明の電気泳動表示装置は、画像表示や文字表示を行う種々の電子機器に適用可能である。例えば、電子ペーパー、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどにも活用することができる。
図1は本発明の第1の実施例を示す電気泳動表示装置の断面図である。 図2は第1の実施例の製造工程を説明する工程図である。 図3は本発明の第2の実施例を示す電気泳動表示装置の断面図である。 図4は第2の実施例の製造工程を説明する工程図である。 図5は第2の実施例の半導体回路基板を説明する平面図である。 図6は第3の実施例を示す電気泳動表示装置の断面図である。 図7は第3の実施例の製造工程を説明する工程図である。 図8は本発明の電気泳動表示装置を表示部に使用した電子機器の例を説明する説明図である。
符号の説明
10 半導体回路基板、11 可撓性基板、12 接着剤層、13 薄膜半導体回路層20 電気泳動表示層、21 マイクロカプセル、22 バインダ、30 透明電極基板、31 透明基板、32 透明電極層

Claims (8)

  1. 可撓性基板の一面に複数の駆動電極を含む半導体回路層が形成された半導体回路基板と、
    透明基板の一面に透明電極層が形成されて、該透明電極層が前記半導体回路層に対向するように配置される透明電極基板と、
    前記半導体回路層と前記透明電極層間に配置される電気泳動表示層と、を含み、
    前記透明電極基板が前記半導体回路基板よりも柔軟に形成された、電気泳動表示装置。
  2. 前記透明電極基板は前記半導体回路基板よりも柔らかい材料で形成される、請求項1に記載の電気泳動表示装置。
  3. 前記透明電極基板の厚さが前記半導体回路よりも薄く形成される、請求項1に記載の電気泳動表示装置。
  4. 前記可撓性基板の厚みが25〜200μmの範囲内にある、請求項1に記載の電気泳動表示装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の電気泳動表示装置を表示部に使用する電子機器。
  6. 可撓性基板上に薄膜の半導体回路層を形成して半導体回路基板を得る第1の工程と、
    前記可撓性基板よりも柔軟な材質又は薄い膜厚の透明導電シート上に電気泳動表示層を形成して電気泳動表示シートを得る第2の工程と、
    前記第1の工程で形成された半導体回路基板と前記第2の工程で形成された電気泳動表示シートとを貼り合わせる第3の工程と、
    を備えることを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
  7. 前記第3の工程の張り合せは、真空ラミネータを用いて半導体回路基板と第2の工程で形成された電気泳動表示シートとをラミネートすることを特徴とする請求項6に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  8. 可撓性基板上に薄膜の半導体回路を形成して半導体回路基板を得る第1の工程と、
    前記半導体回路基板の半導体回路層上に電気泳動表示層を形成する第2の工程と、
    前記電気泳動表示層の上に導電性樹脂材料を塗布し、これを固化させて透明電極層を形成する工程と、
    前記透明電極層上に透明な絶縁性樹脂を塗布し、これを固化させて保護膜を得る工程と、
    を備える電気泳動表示装置の製造方法。

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JP2009163232A (ja) * 2007-12-13 2009-07-23 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像表示装置
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WO2023027034A1 (ja) * 2021-08-25 2023-03-02 積水ポリマテック株式会社 回路シート、センサシート及び皮膜形成組成物

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