JP4619320B2 - 食器洗い機 - Google Patents
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Description
食器洗い機は、例えば図1(a)に示されているように、前面側の扉24によって引き出すことができる洗浄槽11をその本体10内に備えており、この洗浄槽11の内部には食器カゴ12,12’やヒーター14が設けられている。また、該洗浄槽11には、回転ノズル(噴射ノズル)13と洗浄・排水ポンプ17から成り食器を洗浄する洗浄手段と、給水電磁弁19と給水管20等から成り該洗浄槽11へ水を供給する給水手段と、洗浄・排水ポンプ17と排水管18と排水トラップ26と排水逆止弁27等から成り、該洗浄槽11に溜まっている水を外部へ排出する排水手段と、乾燥ファン22と上記扉24に形成された排気口23等から成り、該洗浄槽11内の食器を乾燥する乾燥手段が取り付けられている。
なお、上記洗浄・排水ポンプ17は、1台で洗浄ポンプと排水ポンプの機能を備えるものであるが、それぞれ別体の洗浄ポンプと排水ポンプを設けることもできる。
また、上記扉24の前面には、電源スイッチ28a、スタート/一時停止スイッチ28b、及び表示手段(図示を省略)等を備える操作部28が設けられている。また、この扉24の内部には、洗浄・排水ポンプ17、給水電磁弁19、ヒーター14、及び乾燥ファン22等を動作させて、食器洗い機の運転を制御する制御部30が設けられている。この制御部30には、上記操作部28や水位スイッチ21、サーミスター25等の各種センサーが電気的に接続されている。
操作部の操作ボタンにより食器洗い乾燥機の運転が開始されるが、この操作ボタンの入力に先だって、必要がある場合には残水排出のための設定時間を切り替えることができる。この設定時間としては、例えば夏季、春季及び秋季、冬季等に応じて「10時間」、「22時間」、「42時間」の3種類から選択することが可能である。
先ず、水位センサ〔図1(a)の水位スイッチ21に相当〕からのON信号があるか否かを判断し(ステップS50)、ON信号がない場合、即ち、前回の運転途中に停電等がなく洗浄槽に多量の水が溜まっていない場合は、上記設定時間の切り替え入力があるか否かを判断し(ステップS51)、切り替え入力がある場合のみ制御部のメモリにおいて設定時間の切り替えを行う(ステップS52)。
このような動作(ステップS54〜S60)により、雑菌発生の恐れのある残水は給水された水と一体に排出されて、その後、洗浄サイクルに移行する。
また、上記ステップS50において、水位センサからのON信号がある場合は、直ちにステップS58に移行してポンプを作動させる。さらに、上記ステップS54において、設定時間に達していない場合は、残水の排出を行うことなく直ちに洗浄サイクルへ移行する。
図6は食器洗い乾燥機の縦断面図、図7−1は食器洗い乾燥機の制御に関するフローチャート、図7−2は残水の処理動作に関するフローチャートである。
構成において異なっている点は、水溜凹部〔図1(a)の水受け部16に相当〕16に残水を加熱するための加熱ヒータ34を設けると共に、乾燥ファン22から洗浄槽11内へ送り込む空気を加熱するために、通風路36内に乾燥ヒータ35を設けていることである。なお、符号32はケーシング、33は蓋体、37は排水ホースである。
この図6に示された食器洗い乾燥機は、図1(a)に示された食器洗い機と同様に、選択された運転コースよって洗浄行程、すすぎ行程、及び乾燥行程等の各行程を自動的に実行するものであるが、洗浄行程とすすぎ行程での水の加熱は加熱ヒータ34によって行い、乾燥行程での空気の加熱は乾燥ヒータ35によって行うものである。
先ず、電源の入/切スイッチキー〔電源ボタン28a〕の操作により電源がオンされたか否かを判断し(ステップS61)、電源がオンされていない場合はステップS62に進み、殺菌処理を実行してステップS61に戻る。一方、電源がオンされている場合はステップS63に進む。なお、ステップS62の殺菌処理については、後で説明する。
一方、スタート/一時停止スイッチキーである場合は動作中の非使用時間カウンタ(殺菌加熱処理、及び殺菌乾燥処理の実行時間をカウントする第1及び第2のカウンタ)をストップする(ステップS66)。次に、洗い処理〔洗浄行程〕、すすぎ処理〔すすぎ行程〕、及び乾燥処理〔乾燥行程〕を順次実行して電源をオフした後(ステップS67〜S70)、非使用時間カウンタをリセットして(ステップS71)、さらに非使用時間カウンタをスタートさせて(ステップS72)から、ステップS61に戻る。
先ず、非使用時間カウンタでカウントした時間により、殺菌加熱処理を実行する時間になったか否かを判断する(ステップS80)。殺菌加熱処理を実行する時間になった場合は、加熱ヒータ34をオンにして(ステップS81)、残水温度が80℃になるまで待機する(ステップS82)。殺菌加熱処理を実行する時間になっていない場合はステップS88に進む。
残水温度が80℃になると10分タイマをスタートさせ(ステップS83)、10分が経過すると加熱ヒータ34をオフする(ステップS84〜S85)。次に、殺菌加熱用の非使用時間カウンタをリセットした後(ステップS86)、その非使用時間カウンタを再びスタートさせて(ステップS87)からリターンする。
ステップS89においては、乾燥ヒータ35及び送風ファン22をオンした後(ステップS89〜S90)、20分タイマをスタートさせる(ステップS91)。20分が経過すると(ステップS92)乾燥ヒータ35及び送風ファン22をオフにする(ステップS93〜S94)。次に、殺菌乾燥用の非使用時間カウンタをリセットした後(ステップS95)、その非使用時間カウンタを再びスタートさせて(ステップS96)からリターンする。
また、上記特許文献2に記載されたものでは、加熱することにより残水は殺菌されるが、長期間に亘って残留した状態では汚れの発生は避けられず、異臭を発生する恐れがあるばかりでなく、汚れた状態の残水が次回の運転において洗浄水に混入し不衛生になる。そして、水溜凹部〔水受け部〕16と通風路36にそれぞれ加熱ヒータ34と乾燥ヒータ35を設ける必要があるため、部品点数が増加し製造価格が高くなるという問題も生じる。
そこで、本発明の課題は、このような問題点を解決するために、長期間に亘って運転しない場合や、乾燥コースのみを使用する場合でも、残水が腐敗して雑菌が繁殖し不衛生にならないように、また、異臭が発生しないように、さらに、次回の運転において洗浄水に汚れた不衛生な残水が混入しないように、残水を入れ替える時期を工夫することである。
実行すべき各行程が全て終わり、食器洗い機の運転が終了した後の経過時間を計測する計時手段と、
上記計時手段により計測された経過時間が所定の時間に達する毎に、上記給水手段と排水手段を順次動作させて残水の入れ替え動作を行わせる残水入れ替え制御手段とを備え、上記洗浄槽の水受け部に溜まった残水が腐敗して雑菌が繁殖しない内に、この残水を入れ替えることを基本とするものである。
さらに、次回の運転の初期(洗浄行程)においても、汚れた残水が混じり合って洗浄水が不衛生になることはない。
このような構成によれば、経過時間が所定時間に達する毎に残水の入れ替えを2回以上行うことにより、水受け部に溜まっている残水を殆ど入れ替えることができ、残水や洗浄槽内をクリーンな状態にすることができる。
このような構成によれば、残水が腐敗する時間は残水の汚れ具合によって異なり、この汚れ具合が残水の入れ替え回数により次第に低減されるので、残水の汚れ具合に合わせて残水の入れ替えをすることができ、残水の入れ替え回数を減らすことが可能である。
このような構成によれば、水圧等の変動による流量の変化に影響を受けることなく、洗浄槽へ供給する給水量を必要最小限にすることができる。
このような構成によれば、洗浄槽へ給水する流量を小さく絞ることによって、洗浄槽の壁面を伝ってチョロチョロと給水することができるので、食器カゴ内に食器類が残された状態であっても、この食器類を濡らすことはない。上記所定の流量とは、食器カゴ内に残されている食器類を濡らさない程度に小さく絞られた流量である。
このような構成によれば、給水弁を間歇的にON−OFF制御することにより、洗浄槽に給水する時の流量を制御することができるので、流量制御弁を使用する必要がなく、構造を簡単にでき安価に製作することができる。
(1) 食器洗い機の運転終了後に、残水を所定の時間間隔で入れ替えるので、食器洗い機が長期間運転されない場合や、乾燥コースのみが使用される場合でも、水受け部の残水は腐敗することがなく、雑菌の繁殖や異臭のない衛生的な状態を維持することができる。また、次回の運転の初期(洗浄行程)においても、洗浄水中に雑菌や汚れた残水が混ざり不衛生になることもなく、使用者に不快感を与えることがない。
(2) 残水の入れ替えを行う所定の時間間隔を、残水の入れ替え回数に伴って次第に長く設定することにより、残水の汚れ具合に合わせて残水の入れ替えを行うことができるので、最少の入れ替え回数で水受け部の残水の腐敗を未然に防止することができる。
(4) 給水手段が流量制御手段を備えることにより、洗浄槽へ給水する時の流量を小さく絞ることができるので、食器カゴ内に食器類が残された状態であっても、この食器類を給水により濡らすことがない。
〔実施例1〕
先ず、実施例1について、図1〜図2−2を参照しながら説明する。図1は食器洗い機とその制御部の説明図であり、図2−1及び図2−2は残水の入れ替え動作を説明するフローチャートである。
図1に示されているような食器洗い機は、選択された運転コース従って洗浄行程、すすぎ行程、及び乾燥行程等の各行程が、制御部30によって自動的に実行されて運転される。この運転が終了した後、上記制御部30に設けられた計時手段30aと残水入れ替え制御手段30bによって、残水の入れ替え処理が以下のとおり実行される。
また、上記食器洗い機において選択された運転コースが終了した後、第1の所定時間(例えば48時間)内に次回の運転(乾燥コースのみの運転は除く)が開始されると(ステップS2)、選択された運転コースに従って通常の運転処理が実行される(ステップS11)。この運転コースが終了すると、ステップS1に戻り計時手段30aがリセットされると同時に、新たに時間の計測が再開される。
その後(第1の所定時間の経過後)、次回の運転が開始されることなく、第2の所定時間、例えば72時間(3日間)が経過した時は(ステップS13〜ステップS14)、上記第1の所定時間(48時間)が経過した時と同様に、上記ステップS4〜ステップS10の洗浄処理を実行して(ステップS15)、ステップ16に進む。このステップS16では計時手段30aがリセットされると同時に、新たに時間の計測が再開される。
さらに、第2の所定時間(72時間)が経過した後に、次回の運転が開始されることなく、第3の所定時間、例えば96時間(4日間)が経過した時は(ステップS17〜ステップS18)、上記第1の所定時間(48時間)が経過した時と同様に上記ステップS4〜ステップS10の洗浄処理を実行する(ステップS19)。
なお、このような場合にステップS16に戻らないで、ステップS1又はステップS12に戻るようにすることも可能である。
また、食器洗い機が上記のような残水の入れ替え処理を行っている時は、操作部28の表示部において掃除ランプ等を点灯することにより、使用者に対して「残水の入れ替え中」であることが判るように表示することもできる。
次に、本発明の実施例2について、図3〜図4−2を照しながら説明する。図3は食器洗い機の要部に関する説明図であり、図4−1及び図4−2は残水の入れ替え動作を説明するフローチャートである。
この実施例2は、基本的な考え方が上記実施例1と同じであり、殆どの構成や動作において共通するものであるが、この実施例1と異なる点は、給水電磁弁として「水量センサー付給水電磁弁19a」を使用することにより、給水量を正確に計ることができるようにすると共に、給水時の流量を調節できるようにしたことである。
そこで、この実施例2については、上記実施例1と異なる部分を中心に説明することとして、共通する部分については詳細な説明を省略する。
しかし、本実施例2においては、給水時の流量を小さくした場合でも、洗浄槽11への給水量を水量センサーにより正確に計ることができるので、流量を小さく絞って(チョロチョロ)給水することによって、食器カゴ12内に食器類が残されている場合でも、この食器類を濡らすことなく洗浄槽11への給水を実行することができる。
上記水量センサー付給水電磁弁19aにより流量を小さく調節することは、給水電磁弁を間歇的にON−OFF制御すること、例えば、3秒間ON−1秒間OFFを繰り返すことにより可能である。また、これとは別に、該水量センサー付給水電磁弁19aと直列に流量制御弁を接続することによっても可能である。
図4−1に示されているように、食器洗い機において選択された運転コースが終了すると、上記計時手段30aにより時間の計測が開始される(ステップS25)。この運転コースが終了した後、次回の運転が開始されることなく、第1の所定時間、例えば48時間(2日間)が経過した時は(ステップS26〜ステップS27)、水量センサー付給水電磁弁19aを開いて流量の制御をしながら洗浄槽11内に給水すると共に、水量センサーにより給水量の計測を開始する(ステップS28)。この給水量が所定量、例えば1Lになった時、該水量センサー付給水電磁弁を閉じる(ステップS29〜ステップS30)。次に、洗浄・排水ポンプ17を動作させて洗浄槽11内に溜まった水を排水する(ステップS31)。排水を開始してから設定時間、例えば10秒が経過した時、この洗浄・排水ポンプ17を停止させる(ステップS32〜ステップS33)。
このように、残水入れ替え時の給水において、必要最低限の水量を計量し、且つ流量の制御をしながら供給することができるので、使用する水の量を低減することができるばかりでなく、食器カゴに残されたままの食器類を濡らすこともない。
また、上記食器洗い機において選択された運転コースが終了した後、第1の所定時間(例えば48時間)内に次回の運転(乾燥コースのみの運転は除く)が開始されると(ステップS26)、選択された運転コースに従って通常の運転処理が実行される(ステップS35)。この運転コースが終了すると、ステップS25に戻り計時手段30aがリセットされると同時に、新たに時間の計測が再開される。
その後(第1の所定時間の経過後)、次回の運転が開始されることなく、第2の所定時間、例えば72時間(3日間)が経過した時は(ステップS37〜ステップS38)、上記第1の所定時間(48時間)が経過した時と同様に、上記ステップS28〜ステップS34の洗浄処理を実行して(ステップS39)、ステップ40に進む。このステップS40では計時手段30aがリセットされると同時に、新たに時間の計測が再開される。
さらに、第2の所定時間(72時間)が経過した後に、次回の運転が開始されることなく、第3の所定時間、例えば96時間(4日間)が経過した時は(ステップS41〜ステップS42)、上記第1の所定時間(48時間)が経過した時と同様に上記ステップS28〜ステップS34の洗浄処理を実行する(ステップS43)。
なお、このような場合にステップS40に戻らないで、ステップS25又はステップS36に戻るようにすることも可能である。
12,12’…食器カゴ 13…回転ノズル(洗浄ノズル)
14…ヒーター 15…残菜フィルター
16…水受け部 17…洗浄・排水ポンプ
18…排水管 19…給水電磁弁
19a…水量センサー付給水電磁弁
20…給水管 20a…給水口
28…操作部 28a…電源ボタン
28b…スタート/一時停止ボタン
30…制御部 30a…計時手段
30b…残水入れ替え制御手段
Claims (4)
- 底部に水受け部を有する洗浄槽と、洗浄ポンプの動作により回転ノズルから水を噴射させて食器の洗浄処理やすすぎ処理を行う洗浄手段と、給水弁により上記洗浄槽へ給水する給水手段と、排水ポンプにより上記洗浄槽に溜まった水を排水する排水手段と、上記洗浄手段、給水手段、及び排水手段を制御する制御部とを備えて成り、少なくとも洗浄行程とすすぎ行程を実行する食器洗い機において、
実行すべき各行程が全て終わり、食器洗い機の運転が終了した後の経過時間を計測する計時手段と、
上記計時手段により計測された経過時間が所定の時間に達する毎に、上記給水手段と排水手段を順次動作させて残水の入れ替え動作を行わせる残水入れ替え制御手段とを備え、
上記経過時間が所定の時間に達する毎に行われる残水の入れ替え動作について、残水の入れ替えを2回以上行うことを特徴とする食器洗い機。 - 底部に水受け部を有する洗浄槽と、洗浄ポンプの動作により回転ノズルから水を噴射させて食器の洗浄処理やすすぎ処理を行う洗浄手段と、給水弁により上記洗浄槽へ給水する給水手段と、排水ポンプにより上記洗浄槽に溜まった水を排水する排水手段と、上記洗浄手段、給水手段、及び排水手段を制御する制御部とを備えて成り、少なくとも洗浄行程とすすぎ行程を実行する食器洗い機において、
実行すべき各行程が全て終わり、食器洗い機の運転が終了した後の経過時間を計測する計時手段と、
上記計時手段により計測された経過時間が所定の時間に達する毎に、上記給水手段と排水手段を順次動作させて残水の入れ替え動作を行わせる残水入れ替え制御手段とを備え、
上記残水の入れ替え動作を行う所定の時間間隔が、残水の入れ替え回数に伴って次第に長く設定されることを特徴とする食器洗い機。 - 上記給水手段が水量センサーを備えて成り、上記洗浄槽へ所定の水量を給水することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の食器洗い機。
- 上記給水手段が流量制御手段を備えて成り、上記洗浄槽へ所定の流量で給水することを特徴とする請求項3に記載の食器洗い機。
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