JP4618974B2 - 研磨用粒子、該研磨用粒子の製造方法および研磨材 - Google Patents

研磨用粒子、該研磨用粒子の製造方法および研磨材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、適度の弾性を有するポリシロキサン粒子からなる研磨用粒子、該研磨用粒子の製造方法および研磨材に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】
コンピューター、各種電子機器には各種の集積回路が用いられており、これらの小型化、高性能化に伴い回路の高密度化と高性能化が求められている。
この中で、例えば半導体集積回路は、従来、半導体集積回路の集積度を高めるために多層配線が用いられており、このような多層配線は、通常、シリコンなどの基板上に、第1絶縁膜としての熱酸化膜を形成した後、アルミニウム膜などからなる第1配線層を形成し、この上にCVD法あるいはプラズマCVD法等によって、シリカ膜、窒化ケイ素膜などの層間絶縁膜を被着させ、この層間絶縁膜上に、該層間絶縁膜を平坦化するためのシリカ絶縁膜をSOG法により形成し、このシリカ絶縁膜上に必要に応じてさらに第2絶縁膜を被着させた後、第2配線層を形成することによって、製造されている。
上記アルミニウム膜からなる配線は、多層配線を形成する際のスパッタリング時にアルミニウム等の配線が酸化されて抵抗値が増大して導電不良を起こすことがあった。また、配線幅を小さくすることができないためにより高密度の集積回路を形成するには限界があった。さらに、近年、クロック線やデータバス線のような長距離配線では、チップサイズ増大に伴い配線抵抗が増大し電気信号の伝播遅延時間(RC遅延時間=抵抗×容量)の増大が問題となっている。このため配線をより低抵抗の材料に置き換えていく必要が生じている。
【0003】
従来のAlやAl合金による配線に代えてCu配線を行うことも提案されており、例えば、基板上の絶縁膜に予め配線溝を形成した後、電解メッキ法、CVD法等によりCu配線を形成する方法が公知である。
この銅等の配線パターン形成においては、ドライエッチプロセスによる加工が困難なため、化学機械研磨方法(以下、CMPと言うこともある。)を用いたダマシンプロセスが適用されており、基板上の絶縁膜に予め配線溝を形成し、電解メッキ法やCVD法等により銅を配線溝に埋め込んだ後、CMPにより上端面を研磨し、平坦化して配線を形成している。例えば、シリコンウェハー等の基材上に配線層間膜(絶縁膜)を成膜し、その配線層間膜(絶縁膜)上に金属配線用の溝パターンを形成し、必要に応じてスパッタリング法などによってTaN等のバリアメタル層を形成し、ついで金属配線用の銅をCVD法等により成膜する。ここで、TaN等のバリアメタル層を設けた場合には層間絶縁膜への銅や不純物などの拡散や浸食に伴う層間絶縁膜の絶縁性の低下などを防止することができ、また層間絶縁膜と銅の接着性を高めることができる。
次いで、溝内以外に成膜された不要な銅及びバリアメタル(犠牲層ということがある。)をCMPにより研磨して除去するとともに上部表面を可能な限り平坦化して、溝内にのみ金属膜を残して銅の配線・回路パターンを形成する。
CMPは、一般的に回転機構を有する円形プラテン上に研磨パッドを搭載し、研磨パッドの中心上部から研磨材を滴下供給した状態で被研磨材を回転させ、加重を掛けながら研磨パッドに接触させることによって、共面の上部部分の銅及びバリアメタルを研磨して除去するものである。
被研磨材の表面には下地の絶縁膜に形成した配線用の溝パターンに起因した段差(凹凸)が存在するので、主に凸部を研磨除去しながら共面まで研磨し、平坦な研磨面とすることが求められている。
【0004】
CMPで使用される研磨材は、通常、シリカ、アルミナ等の金属酸化物からなる平均粒子径が200nm程度の球状の研磨用粒子と、配線・回路用金属の研磨速度を早めるための酸化剤、有機酸等の添加剤及び純水などの溶媒から構成されている。
上記従来のシリカ、アルミナなどの研磨用粒子による研磨では、研磨後、被研磨材の表面に傷、筋等のスクラッチが残存したり、新たに生成するという問題があった。この点に関しては、スクラッチの発生を抑えるための研磨用粒子として、有機ポリマー骨格と、該有機ポリマー骨格中の少なくとも1個の炭素原子にケイ素原子が直接化学結合した有機ケイ素を分子内に有するポリシロキサン骨格とを含み、該ポリシロキサン骨格を構成するSiO2 の量が25重量%以上である有機質無機質複合体粒子が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記有機質無機質複合体粒子は、ポリシロキサン骨格を有するSiO2 の含有量によって粒子の硬さが異なり、有機ポリマー含有量が多くSiO2 の含有量が少ない場合にはスクラッチの発生は少ないものの研磨速度が遅くなる。逆に、有機ポリマー含有量が少なくSiO2 の含有量が多い場合には研磨速度が速くなるもののスクラッチが発生し易い傾向にある。即ち、スクラッチが発生しない範囲でSiO2 含有量を多くしても、十分な研磨速度が得られないという問題点があった。
また、本願出願人は先に、炭素含有量が0. 5〜5重量%の弾性を有する研磨用シリカ粒子に係る発明(特願2001−349630号)を特許出願しているが、このようなシリカ粒子においても、未だ弾性が高すぎて粒子径によっては研磨の際にスクラッチが発生する場合があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−324174号公報(第2頁〔0003〕〜〔0005〕)
【0006】
【発明の目的】
本発明は、高密度の集積回路を形成するための微細配線幅に対応した研磨材用微粒子であって、スクラッチの発生を抑制しつつ十分な研磨速度を達成することのできる研磨用粒子とその製造方法、並びに研磨材を提供することを目的とするものである。
【0007】
【発明の概要】
本発明の研磨用粒子は、平均粒子径が5〜200nmの範囲にあり、10%圧縮弾性率が500〜4500N/mm2 の範囲にあることを特徴とする。前記粒子はポリシロキサンからなることが好ましい。
本発明の研磨用粒子の製造方法は、下記式(1)で表される加水分解性有機ケイ素化合物を界面活性剤の存在下で加水分解することを特徴とする。
n SiX4-n ・・・(1)
〔ただし、n:1、2または3であり、R:炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、nが2または3のときには互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲンまたは水素である。〕
本発明の研磨材は、水系分散媒に前記研磨用粒子が2〜50重量%の範囲で分散してなることを特徴とする。
【0008】
【発明の具体的説明】
以下、本発明を具体的に説明する。
研磨用粒子
本発明に係る研磨用粒子は、要求される研磨速度、研磨精度等によって異なるが平均粒子径が5〜200nm、さらには10〜120nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が5nm未満の場合は、研磨用粒子分散液の安定性が不充分となる傾向にあり、また粒子径が小さすぎて充分な研磨速度が得られない。平均粒子径が200nmを越えると、基板または絶縁膜の種類にもよるが傷(スクラッチ)が残存し、充分な平滑性が得られないことがある。平均粒子径が10〜120nmの比較的微細な粒子径範囲にあると、微細な配線・回路を形成するための基板の研磨に好適である。
【0009】
本発明に係る研磨用粒子は、10%圧縮弾性率が500〜4500N/mm2 、特に1000〜4000N/mm2 の範囲にあることが好ましい。10%圧縮弾性率が500N/mm2 未満の場合は、研磨用粒子が柔らかすぎて充分な研磨速度が得られないことがある。10%圧縮弾性率が4500N/mm2 を越えると、粒子が硬すぎて、研磨速度は速いもののスクラッチが残存したり新たに生成し、研磨面の平滑性が不充分となる。
本発明で採用する10%圧縮弾性率の評価方法は下記の通りである。
10%圧縮弾性率は、測定器として微小圧縮試験機(島津製作所製:MCTM−200)を用い、試料として粒子径がDである1個の微小粒子を用いて、試料に一定の負荷速度で荷重を負荷し、圧縮変位が粒子径の10%となるまで粒子を変形させ、10%変位時の荷重と圧縮変位(mm)を求め、粒径および求めた圧縮荷重、圧縮変位を次式に代入して計算によって求める。
K=(3/√2)×F×S-3/2×D-1/2
ここで、 K:10%圧縮弾性率(N/mm2
F:圧縮荷重(N)
S:圧縮変位(mm)
D:粒子径(mm) である。
【0010】
また、本発明で用いる研磨用粒子は粒子径が5〜200nmであり、上記測定器では粒子径が小さいために測定することが困難であり、測定できたとしても精度に劣るため、特別に粒子径を大きくする以外は研磨用粒子と同条件で調製し、150℃で2時間乾燥した粒子で粒子径が2〜3μmの範囲にある粒子を10個選択し、これについて測定した値の平均値を研磨用粒子の10%圧縮弾性率の値として用いる。
また、このような研磨用粒子中のNa含有量はSiO2 中にNaとして100ppm以下、好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下であることが望ましい。
研磨用粒子のNa含有量が100ppmを越えると、研磨用粒子を用いて研磨した基板にNaが残存し、このNaが半導体基板に形成された回路の絶縁不良を起こしたり回路が短絡することがあり、絶縁用に設けた膜(絶縁膜)の誘電率が低下し金属配線にインピーダンスが増大し、応答速度の遅れ、消費電力の増大等が起きることがある。またNaイオンが移動(拡散)し、使用条件や使用が長期にわたった場合に前記不具合を生じることがある。
【0011】
本発明の研磨用粒子はポリシロキサン粒子であることが好ましい。特に、次述するポリシロキサン粒子の製造方法において、式(1)で表される加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解によって得られるポリシロキサン粒子が好ましい。
なお、ポリシロキサンとは、〔化1〕として表されるシロキサン単位が三次元に連続的に結合した構造を有しており、端末にOH基、アルコキシシランに由来する上記アルキル基、あるいは未加水分解により残存するアルコキシ基等を有していてもよい。
【0012】
【化1】
Figure 0004618974
【0013】
研磨用粒子の製造方法
本発明に係る研磨用粒子の製造方法は、下記式(1)で表される加水分解性有機ケイ素化合物を界面活性剤の存在下で加水分解することを特徴としている。
n SiX4-n ・・・(1)
〔ただし、n:1、2または3であり、R:炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、nが2または3のときには互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲンまたは水素である。〕
【0014】
式(1)で表されるアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジフルオロジメトキシシラン、ジフルオロジエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
【0015】
また、必要に応じて上記式(1)において、n=0で表される有機ケイ素化合物、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラオクチルシラン等を混合して用いることができる。このようなn=0で表される有機ケイ素化合物の使用量は全有機ケイ素化合物中に25モル%以下、さらには15モル%以下となるようにする。n=0で表される有機ケイ素化合物の使用量が25モル%を越えると、得られるポリシロキサン粒子の10%圧縮弾性率が4500N/mm2 を越えることがあり、本発明の効果が得られずスクラッチが発生することがある。
【0016】
このような有機ケイ素化合物の加水分解は、水、有機溶媒、触媒および界面活性剤の存在下、前記有機ケイ素化合物の1種または2種以上を加水分解した後、必要に応じて150℃以下の温度で水熱処理して得られる。
有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類などが挙げられ、より具体的には、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類が用いられる。
【0017】
触媒としては、アンモニア、アミン、アルカリ金属水酸化物、第4級アンモニウム化合物、アミン系カップリング剤など、塩基性を示す化合物が用いられる。
なお、触媒としてアルカリ金属水酸化物を用いることもできるが、得られる研磨用粒子中のNaの含有量が高くなることがある。
このときの触媒の使用量は有機ケイ素化合物1モル当たり概ね0. 001〜0. 5モル、さらには0. 01〜0. 2モルの範囲にあることが好ましい。
本発明においては、加水分解用触媒として前記塩基性化合物を用いるが、このときの加水分解時の分散液のpHは7〜13、さらには7. 5〜12の範囲にあることが好ましい。分散液のpHが7未満の場合は、加水分解反応が遅く、ゲルが生じるものの粒子が得られなかったり、得られたとしても粒子径分布が不均一であったり生産効率が低い。分散液のpHが13を越えると、加水分解反応が早すぎて、粒子が均一に成長せず、凝集粒子が得られることがある。
【0018】
上記有機ケイ素化合物の加水分解に必要な水の量は、有機ケイ素化合物1モル当たり0. 5〜50モル、特に1〜25モルとなるような量とすることが望ましい。また、触媒はアルコキシシラン1モル当たり、0. 005〜1モル、好ましくは0. 01〜0. 8モルとなるように添加されていることが望ましい。
使用される界面活性剤としてはイオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれをも使用できるが、使用している分散媒がアルカリ性の場合はアニオン性界面活性剤が好ましい。
【0019】
このような界面活性剤としては、水に可溶なものであれば特に制限なく使用することが可能である。具体的には、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤、アルキルベタイン、アミンオキサイドなどの両性界面活性剤、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキル隣酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫酸エステル、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物などの陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミドなどの非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
【0020】
界面活性剤の使用量は、分散液中の界面活性剤の濃度が0. 001〜2重量%、さらには0. 01〜1重量%の範囲にあることが好ましい。界面活性剤の分散液中の濃度が、0. 001重量%未満の場合は、界面活性剤の量が少ないために、種粒子あるいは初期に生成する核粒子の表面に存在する界面活性剤が少なく、このため有機ケイ素化合物の加水分解物が種粒子あるいは核粒子の表面に選択的に析出せず、球状粒子が得にくく、得られたとしても収率が低い。界面活性剤の使用量が、2重量%を越えると、多すぎて粒子成長を阻害することがある。
上記分散液(有機ケイ素化合物、触媒、水、界面活性剤の混合液)中の有機ケイ素化合物の濃度は、固形分として1〜30重量%、さらには2〜20重量%の範囲にあることが好ましい。固形分濃度が1重量%未満の場合は、収率が低くかつ生産効率が低い。固形分濃度が30重量%を越えると、得られる粒子が凝集する傾向にあり、粒子径も不均一になる傾向にある。
【0021】
上記有機ケイ素化合物の加水分解は、通常、常圧下、0℃〜50℃、さらには0℃〜30℃で行うことが好ましい。加水分解温度が50℃を越えると得られる粒子の平均粒子径が200nmを越えることがあり、0℃未満の場合は、有機ケイ素化合物の種類にもよるが、未加水分解物が残存したり、粒子成長速度が遅くなる傾向がある。
なお、上記において、有機ケイ素化合物の加水分解が終了した後は、引き続き加水分解温度で熟成をしてもよく、さらに50℃〜150℃の温度範囲で熟成をしてもよい。このような熟成を行うと再現性よく粒子径分布が均一で、前記範囲の10%圧縮弾性率を有する研磨用粒子を得ることができる。
上記熟成温度が150℃を越えると、特に250℃を越えると、単分散粒子でなく粒子が数個以上2次元に連結した短繊維状粒子が得られることがある。
加水分解後、必要に応じて熟成を終えた分散液は遠心分離法、限外濾過膜法等により洗浄、濃縮あるいは溶媒置換等を行うことができる。
なお、本発明方法で得られる研磨用粒子は乾燥、焼成する必要がなく、寧ろ乾燥、焼成を行うと凝集したり、10%圧縮弾性率が高くなり前記範囲を超えることがある。
【0022】
研磨材
本発明に係る研磨材は、前記した研磨用粒子が水系分散媒に分散したものであり、分散媒としては通常、水を用いるが、必要に応じてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類を用いることができ、他にエーテル類、エステル類、ケトン類など水溶性の有機溶媒を用いることができる。
研磨材中の研磨用シリカ粒子の濃度は2〜50重量%、さらには5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。 研磨用粒子の濃度が2重量%未満の場合は、基材や絶縁膜の種類によっては濃度が低すぎて研磨速度が遅く生産性が問題となることがあり、研磨用粒子の濃度が50重量%を越えると研磨材の安定性が不充分となり、研磨速度や研磨効率がさらに向上することもなく、また研磨処理のために分散液を供給する工程で乾燥物が生成して付着することがあり傷(スクラッチ)発生の原因となることがある。
【0023】
本発明の研磨材には、被研磨材の種類によっても異なるが、必要に応じて従来公知の過酸化水素、過酢酸、過酸化尿素などおよびこれらの混合物を添加して用いることができる。このような過酸化水素等を添加して用いると被研磨材が金属の場合には効果的に研磨速度を向上させることができる。
また、必要に応じて硫酸、硝酸、リン酸、フッ酸等の酸、あるいはこれら酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩およびこれらの混合物などを添加して用いることができる。この場合、複数種の材質の被研磨材を研磨する際に、特定成分の被研磨材の研磨速度を速めたり、遅くすることによって、最終的に平坦な研磨面を得ることができる。
【0024】
その他の添加剤として、例えば、金属被研磨材表面に不動態層あるいは溶解抑制層を形成して基材の浸食を防止するためにイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾールなどを用いることができる。
また、上記不動態層を攪乱するためにクエン酸、乳酸、酢酸、シュウ酸、フタル酸、クエン酸等の有機酸あるいはこれらの有機酸塩などの錯体形成材を用いることもできる。
研磨材スラリーの分散性や安定性を向上させるためにカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性系の界面活性剤を適宜選択して添加することができる。
さらに、上記各添加剤の効果を高めるためなどに必要に応じて酸または塩基を添加して研磨材スラリーのpHを調節することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、研磨用粒子の粒子径が小さくかつ適度な範囲の弾性を有しているので、研磨速度を調節することができるとともに、スクラッチ(傷)が発生することがなく、基板表面を極めて平坦にかつ平滑に研磨することができる。また、研磨用粒子中にNaを実質的に含まないので研磨した半導体基板や酸化膜表面にNaが付着することがなく、基板の平坦化、特に半導体の高度集積回路における微細金属配線の形成等において有用なる研磨用粒子および研磨材を得ることができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0027】
【実施例1】
研磨用粒子 (A) の製造
敷き水として超純水2632gをセパラブルフラスコ中に添加し、この敷き水中に、予め準備しておいた濃度2. 8重量%のアンモニア水57. 8gに界面活性剤(ライオン(株)製:ペレックスSS-L)3. 0gを添加した水溶液を添加し、次いで、有機ケイ素化合物としてメチルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-13)300gを16時間で添加した。このときの温度は25℃に調整した。添加開始後30分ほどで加水分解反応が始まり、加水分解時の分散液のpHは9. 2〜9. 8の範囲であった。
ついで、3時間熟成を行い、研磨用粒子分散液を得た。この分散液を80℃で24時間静置した後、限外濾過膜法で洗浄して未反応有機ケイ素化合物の除去および研磨用粒子の濃縮を行い、固形分濃度10重量%の研磨用粒子(A) 分散液を得た。研磨用粒子(A) の平均粒子径は80nm、Na含有量は1ppm以下であった。
【0028】
10%圧縮弾性率測定用粒子 (A) の調製
上記と同様にして得た固形分濃度10重量%の研磨用粒子(A) 分散液100gと予め準備しておいた濃度2. 8重量%のアンモニア水57. 8gに界面活性剤(ライオン(株)製:ペレックスSS-L)3. 0g添加し、次いで、メチルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-13)1500gを40時間で添加した後、1時間熟成を行い、ついで80℃で24時間静置した後、限外モジュールで洗浄して未反応有機ケイ素化合物の除去および研磨用粒子の濃縮を行い、105℃で24時間乾燥して10%圧縮弾性率測定用粒子(A) を調製した。この中から、粒子径が1μm以上の粒子を10個選択し、10%圧縮弾性率を測定し、結果を表1に示した。
研磨材 (A) の調製
研磨用粒子(A) の分散液500gに濃度30重量%の過酸化水素水100g、蓚酸アンモニウム5gを混合して粒子濃度8. 3重量%、過酸化水素濃度5. 0重量%、蓚酸アンモニウム濃度0. 8重量%の研磨材(A) を調製した。
【0029】
研磨試験
絶縁膜として、窒化ケイ素からなる絶縁膜(厚さ0. 2μm)の表面に、シリカからなる絶縁膜(厚さ0. 4μm)が積層され、さらに窒化ケイ素からなる絶縁膜(厚さ0. 2μm)が順次形成されたシリコンウェーハー(8インチウェーハー)基板上にポジ型フォトレジストを塗布し、0. 3μmのラインアンドスペースの露光処理を行った。ついで、テトラメチルアンモニウムハイドライド(TMAH)の現像液で露光部分を除去した。つぎに、CF4 とCHF3 の混合ガスを用いて、下層の絶縁膜にパターンを形成した後、O2 プラズマによりレジストを除去し、幅が0. 3μmで、深さが0. 6μmの配線溝を形成した。この配線溝を形成した基板にCVD法で薄層の銅の製膜をし、さらに電解メッキ法で製膜を行い絶縁膜上の銅層(犠牲層)の合計の厚さが0. 2μmの製膜を行い、研磨用基板を準備した。
前記研磨用基板を用い、研磨装置(ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、基板加重5psi、テーブル回転速度50rpm、スピンドル速度60rpmで、上記研磨材(A)を60ml/分の速度で絶縁膜上の犠牲層(厚さ0. 2μm)がなくなるまで研磨を行った。研磨前後の厚みを求めて研磨速度を算出し、また、研磨表面を観察し、表面の平滑性を以下の基準で評価して、結果を表1に示した。
スクラッチが認められなかった : ◎
小さなスクラッチが僅かに認められた : ○
小さなスクラッチが広範囲に認められた: △
大きなスクラッチが点在して認められた: ×
【0030】
【実施例2】
研磨用粒子 (B) の製造
実施例1において、メチルトリメトキシシラン300gの代わりに、メチルトリメトキシシラン150gとビニルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-1003)138. 5gの混合液を、また触媒として濃度2. 8重量%のアンモニア水の代わりに濃度0. 28重量%のアンモニア水57. 8g に界面活性剤としてペレックスSS-Lを1. 5g添加したものを用いた以外は同様にして、固形分濃度10重量%の研磨用粒子(B) 分散液を得た。なお、加水分解時の分散液のpHは8. 0〜9. 0の範囲であった。また、研磨用粒子(B) の平均粒子径は62nm、Na含有量は1ppm以下であった。
10%圧縮弾性率測定用粒子 (B) の調製
実施例1の10%圧縮弾性率測定用粒子(A) の調製において、メチルトリメトキシシラン300gの代わりに、メチルトリメトキシシラン150gとビニルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-1003)138. 5gの混合液を、また触媒として濃度2. 8重量%のアンモニア水の代わりに濃度0. 28重量%のアンモニア水57. 8gに界面活性剤としてペレックスSS-Lを1. 5g添加したものを用いた以外は同様にして10%圧縮弾性率測定用粒子(B) を調製し、10%圧縮弾性率を測定し、結果を表1に示した。
研磨材 (B) の調製
研磨用粒子(B) の分散液500gを用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(B) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0031】
【実施例3】
研磨用粒子 (C) の製造
実施例2において、界面活性剤ペレックスSS-Lを3. 0g添加した以外は同様にして、固形分濃度10重量%の研磨用粒子(C) 分散液を得た。なお、加水分解時の分散液のpHは8. 0〜9. 0の範囲であった。また、研磨用粒子(C) の平均粒子径は86nm、Na含有量は1ppm以下であった。
10%圧縮弾性率測定用粒子 (C) の調製
実施例2の10%圧縮弾性率測定用粒子(B) の調製において、界面活性剤ペレックスSS-Lを3. 0g添加した以外は同様にして、10%圧縮弾性率測定用粒子(C) を調製し、10%圧縮弾性率を測定した。
研磨材 (C) の調製
研磨用粒子(C) の分散液500gを用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(C) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0032】
【実施例4】
研磨用粒子 (D) の製造
実施例2において、メチルトリメトキシシラン150gとビニルトリメトキシシラン138. 5gの代わりに、メチルトリメトキシシラン90g、ビニルトリメトキシシラン193. 9gを添加した以外は同様にして、固形分濃度10重量%の研磨用粒子(D) 分散液を得た。なお、加水分解時の分散液のpHは8. 0〜9. 0の範囲であった。また、研磨用粒子(D) の平均粒子径は40nm、Na含有量は1ppm以下であった。
10%圧縮弾性率測定用粒子 (D) の調製
実施例2の10%圧縮弾性率測定用粒子(B) の調製において、メチルトリメトキシシラン150gとビニルトリメトキシシラン138. 5gの代わりに、メチルトリメトキシシラン90g、ビニルトリメトキシシラン193. 9gを添加した以外は同様にして、10%圧縮弾性率測定用粒子(D) を調製し、10%圧縮弾性率を測定した。
研磨材 (D) の調製
研磨用粒子(D) の分散液500gを用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(D) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0033】
【実施例5】
研磨用粒子 (E) の製造
実施例2において、ペレックスSS-Lの代わりに、界面活性剤(ライオン(株)製:ペレックスNB−L)を3. 0g添加した以外は同様にして、固形分濃度10重量%の研磨用粒子(E) 分散液を得た。なお、加水分解時の分散液のpHは8. 0〜9. 0の範囲であった。また、研磨用粒子(E) の平均粒子径は80nmで、Na含有量は1ppm以下であった。
10%圧縮弾性率測定用粒子 (E) の調製
実施例2の10%圧縮弾性率測定用粒子(B) の調製において、ペレックスSS-Lの代わりに、界面活性剤(ライオン(株)製:ペレックスNB−L)を3. 0g添加した以外は同様にして、10%圧縮弾性率測定用粒子(E) を調製し、10%圧縮弾性率を測定した。
研磨材 (E) の調製
研磨用粒子(E) の分散液500gを用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(E) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0034】
【比較例1】
研磨用粒子 (F) の製造
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−50,平均粒子径25nm、SiO2 濃度48重量%)をSiO2 濃度20重量%に希釈して、研磨用粒子(F) の分散液を得た。研磨用粒子(F) のNa含有量は0. 2重量%であった。
10%圧縮弾性率測定用粒子 (F) の調製
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−50,平均粒子径25nm、SiO2 濃度48重量%)20.8gをSiO2 濃度1. 5重量%に希釈し、これにNaOH水溶液を添加してpHを10. 5に、温度を85℃に調整した。これに希釈水硝子をイオン交換樹脂で脱アルカリして得た酸性珪酸液(pH2. 2、SiO2 濃度4. 7重量%)1500gを10時間で添加し、その後1時間熟成した。得られたシリカ粒子分散液の一部をSiO2 濃度1. 5重量%に希釈し、これにNaOH水溶液を添加してpH10. 5、温度85℃の分散液667gを調製した。これに酸性珪酸液(pH2. 2、SiO2 濃度4. 7重量%)1500gを20時間で添加し、その後1時間熟成した。この操作をさらに3回目から6回目まで繰り返し、酸性珪酸液(pH2. 2、SiO2 濃度4. 7重量%)1500gの添加時間を30時間、40時間、50時間、60時間で添加し、その後1時間熟成した。ついで、限外濾過膜にてシリカ粒子分散液のpHが10となるまで洗浄して10%圧縮弾性率測定用粒子(F) の分散液を得た。ついで、分散液を遠心分離し、105℃で24時間乾燥し、この中から、粒子径が1μm以上の粒子を10個選択し、10%圧縮弾性率を測定した。
研磨材 (F) の調製
研磨用粒子(F) の分散液を用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(F) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0035】
【比較例2】
研磨用シリカ粒子 (G) の製造
純水139. 1gとメタノール169. 9gとを混合した混合溶媒を60℃に保持し、これにテトラエトキシシラン(多摩化学(株)製:エチルシリケート28、SiO2 =28重量%)の水−メタノール溶媒(水/メタノール(重量比2/8)混合溶媒2450gにテトラエトキシシラン532. 5gを溶解したもの)2982. 5gおよび濃度0. 25重量%のアンモニア水596. 4g(触媒/アルコキシシランモル比=0. 034)を同時に20時間かけて添加した。添加終了後、さらにこの温度で3時間熟成した。その後、限外濾過膜で未反応のテトラエトキシシラン、メタノール、アンモニアをほぼ完全に除去し、純水を添加してシリカ濃度1重量%に調整した。
ついで、220℃のオートクレーブ中で15時間水熱処理を行った。水熱処理後、両イオン交換樹脂で精製し、ついで限外濾過膜で濃縮し、固形分濃度20重量%の研磨用粒子(G) の分散液を得た。研磨用粒子(G) の平均粒子径は28nm、Na含有量は1ppm以下であった。
【0036】
10%圧縮弾性率測定用粒子 (G) の調製
純水139. 1gとメタノール169. 9gと、上記と同様にして得た固形分濃度20重量%の研磨用粒子(G) の分散液7.5gとを混合した分散液を60℃に保持し、これにテトラエトキシシラン(多摩化学(株)製:エチルシリケート28、SiO2 =28重量%)の水−メタノール溶媒(水/メタノール(重量比2/8)混合溶媒2450gにテトラエトキシシラン532. 5gを溶解したもの)2982. 5gおよび濃度0. 25重量%のアンモニア水596. 4g(触媒/アルコキシシランモル比=0. 034)を同時に20時間かけて添加した。添加終了後、さらにこの温度で3時間熟成した。その後、限外濾過膜で未反応のテトラエトキシシラン、メタノール、アンモニアをほぼ完全に除去し、純水を添加してシリカ濃度1重量%に調整した。
ついで、220℃のオートクレーブ中で15時間水熱処理を行った。水熱処理後、両イオン交換樹脂で精製し、ついで限外濾過膜で濃縮し、固形分濃度20重量%の研磨用粒子(G-1) の分散液を得た。
再び、純水139. 1gとメタノール169. 9gと、上記で得た固形分濃度20重量%の研磨用粒子(G-1) の分散液7.5gとを混合した以外は上記と同様にして固形分濃度20重量%の研磨用粒子(G-2) の分散液を得た。
研磨用粒子(G-2) の分散液を用い、上記を繰り返して固形分濃度20重量%の研磨用粒子(G-3) の分散液を得た。これを10%圧縮弾性率測定用粒子(G) の分散液とした。10%圧縮弾性率を測定し、結果を表1に示した。
研磨材 (G) の調製
研磨用粒子(G) の分散液を用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(G) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0037】
【比較例3】
研磨用シリカ粒子 (H) の製造
実施例1の10%圧縮弾性率測定用粒子の調製において、メチルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM-13)2100gを50時間で添加した以外は同様にして研磨用粒子(H) を調製した。研磨用粒子(H) の平均粒子径は1200nm、Na含有量は1ppm以下であった。
10%圧縮弾性率測定用粒子 (H)
上記研磨用粒子(H) について10%圧縮弾性率を測定した。
研磨材 (H) の調製
研磨用粒子(H) の分散液を用いた以外は実施例1の研磨材(A) と同様にして研磨材(H) を調製した。ついで、実施例1と同様の研磨試験を行った。
【0040】
[表1]
研磨用シリカ粒子 研 磨 結 果
平均 10%圧縮 Na 研磨速度 平滑性
粒径 弾性率 含有量
(nm) (N/mm2) (ppm) (nm/min)
実施例1 80 3000 < 1 40 ○
実施例2 62 2600 < 1 36 ◎
実施例3 86 2400 < 1 36 ◎
実施例4 40 1800 < 1 30 ◎
実施例5 80 3000 < 1 40 ○
比較例1 25 42000 2000 140 ×
比較例2 28 22000 < 1 140 ×
比較例3 1200 3100 < 1 130 △

Claims (3)

  1. 下記式(1)で表される加水分解性有機ケイ素化合物を界面活性剤の存在下で加水分解して得られるポリシロキサン粒子であって、平均粒子径が5〜200nmの範囲にあり、10%圧縮弾性率が1800〜3000N/mm2の範囲にあることを特徴とする研磨用粒子。
    nSiX4-n ・・・(1)
    〔ただし、n:1、2または3であり、R:炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、nが2または3のときには互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、シラノール基、ハロゲンまたは水素である。〕
  2. 前記加水分解性有機ケイ素化合物が、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジフルオロジメトキシシラン、ジフルオロジエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、およびトリフルオロメチルトリエトキシシランから選ばれた1種または2種以上のアルコキシシランである請求項1記載の研磨用粒子。
  3. 水系分散媒に請求項1または2記載の研磨用粒子が2〜50重量%の範囲で分散してなる研磨材。
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