JP4549878B2 - 高純度水性シリカゾルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は高純度水性シリカゾルの製造方法に関し、特に、異形粒子群を含む高純度水性シリカゾルの製造方法に関するものである。
従来、例えば半導体の集積回路付基板の製造においては、シリコンウェーハ上に銅などの金属で回路を形成する際に凹凸あるいは段差が生じるので、これを研磨して表面の段差がなくなるように回路の金属部分を優先的に除去することが行われている。また、シリコンウェーハ上にアルミ配線を形成し、この上に絶縁膜としてシリカ等の酸化膜を設けると配線による凹凸が生じるので、この酸化膜を研磨して平坦化することが行われている。このような基板の研磨においては、研磨後の表面は段差や凹凸がなく平坦で、さらにミクロな傷等もなく平滑であることが求められており、また研磨速度が速いことも必要である。
さらに、半導体材料は電気・電子製品の小型化や高性能化に伴い高集積化が進展しているが、例えばトランジスタ分離層にNaやK等の不純物等が残存した場合、性能が発揮されなかったり、不具合の原因となることがある。特に研磨した半導体基板や酸化膜表面にNaが付着すると、Naは拡散性が高く、酸化膜中の欠陥などに捕獲され、半導体基板に回路を形成しても絶縁不良を起こしたり、回路が短絡することがあり、また誘電率が低下することがあった。このため使用条件によって、或いは使用が長期にわたった場合に前記不具合を生じることがあるので、NaやKなどの不純物を殆ど含まない研磨用粒子が求められている。
研磨用粒子としては、従来、シリカゾルやヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナなどが用いられている。
高純度の水性シリカゾルの製造方法として、不純物の少ないアルコキシシランを出発原料とする方法が知られており、特開平6−316407号公報(特許文献1)にはアルキルシリケートをアルカリ存在下で加水分解しながら、生成した珪酸を重合させて水性シリカゾルを得る方法が開示されている。また、特開2001−2411号公報(特許文献2)等には、アルコキシシランを酸性溶媒中で加水分解し、これによって生成した珪酸モノマーを塩基性溶媒中で重合させて水性シリカゾルを得る方法が開示されている。これらの方法では、得られる水性シリカゾルの安定性が不充分であったり、また、アルコキシ基(OR基)が残存して得られる粒子の密度が低く、研磨材に用いた場合に充分な研磨速度が得られないという問題がある。
他方、珪砂をアルカリ溶融したカレットを水に溶解させて得られる水硝子を出発原料とする方法においては、例えば、水ガラスを脱アルカリし、得られた珪酸液(珪酸モノマーを多く含む)を塩基性溶媒中で重合させることにより水性シリカゾルを得ることができる。
しかしながら、珪砂中には不純分としてAl、Ti、Fe、Mg、Caなどの金属が多く含まれるため、得られる水性シリカゾルにはこれらの金属イオン量と連動してアルカリ金属(通常Na)が多く残存し、半導体基板の研磨材として用いるには不向きな場合があった。
この様な水性シリカゾルは酸やキレート剤等で処理することによって、ある程度はAlやNaを低減することができるものの、半導体基板の研磨材としては純度が不十分であった。また、珪砂の代わりに高純度シリカ粉を用いることも行われているが、高純度シリカは高価であり、更にアルカリ溶融に時間がかかるなどの問題があった。
特開昭61−158810号公報(特許文献3)には、所定濃度のアルカリ珪酸塩水溶液を強酸型陽イオン交換体に接触させ、次に酸を加え、限外濾過を行い、更に陰イオン交換体および陽イオン交換体に接触させ、アンモニアを加え、続いて粒子成長させてなる方法が開示されている。
特開平5−85718号公報(特許文献4)には、(1)水ガラスの希釈水溶液を脱カチオンして活性珪酸の水溶液を得る工程、(2)該活性珪酸水溶液を強酸で処理する工程、(3)強酸処理後の活性珪酸水溶液を脱イオンして高純度の活性珪酸の水溶液を得る工程、(4)この水溶液にアルカリを加えて安定化活性珪酸水溶液を得る工程、(5)この水溶液を蒸発濃縮下、粒子成長させて平均粒子径が10〜30mμのシリカゾルを生成させる工程、(6)このシリカゾルをイオン交換樹脂に接触させる工程からなる高純度の水性シリカゾルの製造方法が開示されている。この方法では、活性珪酸の段階で、強酸を加えて、不純物の除去(リーチング)を行っているが、リーチング後、活性珪酸の安定性に問題があり、ゲル化を招き易かった。
特開平6−16414号公報(特許文献5)には、アルカリ金属珪酸塩や活性珪酸の水溶液に強酸又は強酸の塩を添加した溶液を調製する工程と、次にその溶液をイオン交換樹脂で処理する工程と、次に当該イオン交換によって得られた溶液に同様な工程から得られた当該溶液を添加することによってシリカゾルを調製する工程と、次に得られたシリカゾルをイオン交換樹脂で処理する工程と、更に得られたシリカゾルにアンモニアを添加する工程からなる高純度のシリカゾルの製造方法が開示されている。この製造方法においても前記特開平5−85718号公報と同様な問題がある。
特開2003−89786号公報(特許文献6)には、珪酸アルカリ水溶液とカチオン交換樹脂とを接触させて、活性珪酸水溶液を調製した後、この活性珪酸水溶液とキレート樹脂とを接触させて金属不純物を除去し、更に必要に応じてキレート化剤や酸化剤を添加するなどし、続いて有機アルカリを使用してコロイド粒子を成長させ、限外濾過によりシリカを濃縮することにより提供されるシリカ当たりのアルカリ金属含有量が50ppm以下であって、且つシリカ当たりのCuまたはZnの含有量が、それぞれ100ppb又は1000ppb以下のコロイダルシリカについての記載がある。
特開2003−89786号公報記載の発明ではキレート型イオン交換樹脂及びキレート剤を金属イオンの捕捉剤として使用しているが、珪酸アルカリ水溶液から活性珪酸水溶液を調製するために、先ず強酸性型イオン交換樹脂に接触させ珪酸アルカリ中のアルカリ金属を除去し、その後にキレート樹脂と接触させることにより多価金属イオンを除去させねばならず、多段階のイオン交換となり製造効率が悪かった。また、キレート型イオン交換樹脂は3価のイオンに対する選択性が強く完全には再生し難く、再生する場合も多量の再生剤を必要とするという問題点があった。
さらに、キレート剤を添加して金属イオンを捕捉する場合は、残存するキレート剤及び金属イオンを捕捉したキレート剤を除去するために、限外濾過膜で繰り返し洗浄する必要があり、生産効率が悪いという問題点がある上に、繰り返し洗浄を行っても完全にはキレート剤を除去できず、残存したキレート剤が研磨特性に影響を及ぼす可能性があった。
CMPで使用される研磨材は、通常、シリカ、アルミナ等の金属酸化物からなる平均粒子径が200nm程度の球状の研磨用粒子と、配線・回路用金属の研磨速度を早めるための酸化剤、有機酸等の添加剤及び純水などの溶媒から構成されているが、被研磨材の表面には下地の絶縁膜に形成した配線用の溝パターンに起因した段差(凹凸)が存在するので、主に凸部を研磨除去しながら共面まで研磨し、平坦な研磨面とすることが求められている。しかしながら、従来の球状の研磨用粒子では共面より上の部分を研磨した際に、凹部の下部にあった配線溝内の回路用金属が共面以下まで研磨される問題(ディッシングと呼ばれている。)があった。このようなディッシング(過研磨)が起きると配線の厚みが減少して配線抵抗が増加したり、また、この上に形成される絶縁膜の平坦性が低下するなどの問題が生じるので、ディッシングを抑制することが求められている。
異形粒子群を含む研磨剤は、この様な凹凸を有する基材の研磨において、凸部の上端面が凹部の底面と同レベルになるまで凹部の研磨が抑制され、凸部の上端面が凹部の底面と同レベルまで研磨された後は凸部、凹部ともに同じ研磨速度で研磨できるので、ディッシング(過研磨)が起きることがなく、研磨後の表面は凹凸が無く平坦性に優れることが知られている。例えば、半導体集積回路の形成などにおける研磨においてディッシングが起きることがないので、得られる集積回路の回路抵抗を増加させることもなく、研磨後の表面は平坦性に優れているので効率的に積層集積回路を形成することができる。
異形粒子を含むシリカゾルの製造方法としては、特開平4−187512号(特許文献7)に、SiO2として0.05〜5.0wt%のアルカリ金属珪酸塩水溶液に、珪酸液を添加して混合液のSiO2/M2O(モル比、Mはアルカリ金属又は第4級アンモニウム)を30〜60とした後に、Ca,Mg,Al,In,Ti,Zr,Sn,Si,Sb,Fe,Cuおよび希土類金属からなる群から選ばれた1種または2種以上の金属の化合物を添加し(添加時期は、前記珪酸液添加の前または添加中でも良い)、 この混合液を60℃以上の任意の温度で一定時間維持し、更に珪酸液を添加して反応液中のSiO2/M2O(モル比)を60〜100としてなる実質的に鎖状形状のシリカ微粒子が分散したゾルの製造方法が開示されている。
特開平7−118008号(特許文献8)には、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物の水溶液を添加し、得られた水溶液にアルカリ性物質を加え、得られた混合物の一部を60℃以上に加熱してヒール液とし、残部をフィード液として、当該ヒール液に当該フィード液を添加し、当該添加の間に、水を蒸発させる事によりSiO2濃度6〜30重量%まで濃縮することよりなる細長い形状のシリカゾルの製造法が開示されている。
特開2001−11433号(特許文献9)には、SiO2として0.5〜10重量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有する水溶液を、同活性珪酸のコロイド水溶液のSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM23とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1〜10重量%となる量を加えて混合し、得られた混合液(1)に、平均粒子径10〜120nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(1)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(1)との混合により得られる混合液(2)の全シリカ含量(A+B)が混合液(2)においてSiO2濃度5〜40重量%となるように加えて混合し混合液(2)にアルカリ金属水酸化物等をpHが7〜11となるように加えて混合し、得られた混合液(3)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱してな数珠状のシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−48520号(特許文献10)には、シリカ濃度1〜8モル/リットル、酸濃度0.0018〜0.18モル/リットルで水濃度2〜30モル/リットルの範囲の組成で、溶剤を使用しないでアルキルシリケートを酸触媒で加水分解した後、シリカ濃度が0.2〜1.5モル/リットルの範囲となるように水で希釈し、次いでpHが7以上となるようにアルカリ触媒を加え加熱して珪酸の重合を進行させて、電子顕微鏡観察による太さ方向の平均直径が5〜100nmであり、長さがその1.5〜50倍の長さの細長い形状の非晶質シリカ粒子が液状分散体中に分散されているシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−150334号(特許文献11)には、水ガラスなどのアルカリ金属珪酸塩の水溶液を脱陽イオン処理することにより得られるSiO2濃度2〜6重量%程度の活性珪酸の酸性水溶液に、アルカリ土類金属、例えば、Ca、Mg、Baなどの塩をその酸化物換算で上記活性珪酸のSiO2に対し 100〜1500 ppmの重量比に添加し、更にこの液中SiO2/M2O (M は、アルカリ金属原子、NH4 又は第4級アンモニウム基を表す。) モル比が20〜150 となる量の同アルカリ物質を添加することにより得られる液を当初ヒール液とし、同様にして得られる2〜6重量%のSiO2濃度と20〜150 のSiO2/M2O (M は、上記に同じ。) モル比を有する活性珪酸水溶液をチャージ液として、60〜150 ℃で前記当初ヒール液に前記チャージ液を、1時間当たり、チャージ液SiO2/当初ヒール液SiO2の重量比として0.05〜1.0 の速度で、液から水を蒸発除去しながら(又はせずに)、添加してなる歪な形状を有するシリカゾルの製造方法が記載されている。
このような異形粒子を含むシリカゾルにおいてもNaやKなどの含有量が少ない高純度なシリカゾルが求められていた。
特開平6−316407号公報 特開2001−2411号公報 特開昭61−158810号公報 特開平5−85718号公報 特開平6−16414号公報 特開2003−89786号公報 特開平4−187512号公報 特開平7−118008号公報 特開2001−11433号公報 特開2001−48520号公報 特開2001−150334号公報
本発明は、研磨剤とくにはCMP用の研磨剤として好適な異形粒子群を含む水性シリカゾルであって、Na,Kなどの不純物が極めて少なく、また、安定性にも優れた水性シリカゾルの製造方法を提供するものである。
本発明の高純度水性シリカゾルの製造方法は、次の(1)シード液の製造工程、(2)ビルドアップ工程、および(3)不純物除去工程からなることを特徴とするものである。
(1)シード液の製造工程: シリカ濃度が3〜23重量%の水性シリカゾルに必要に応じて酸を加えることにより、そのpHを1.8〜6.0の範囲に調整し、40〜300℃で加熱してpHを3.4〜7.8に調整し、強塩基性陰イオン交換体に接触させ、更に強酸性陽イオン交換体に接触させてシード液を製造する。
(2)ビルドアップ工程: 前記シード液にアルカリを加えてpHを10〜12.5の範囲に調整し、温度を20〜98℃に保持しながら、酸性珪酸液を連続的にあるいは断続的に添加して、シリカ微粒子がビルドアップした水性シリカゾルを製造する。
(3)不純物除去工程: 前記ビルドアップした水性シリカゾルに酸を加えてpHを0〜3.0の範囲に調整し、40〜300℃で加熱した後に、強塩基性陰イオン交換体に接触させ、更に強酸性陽イオン交換体に接触させて水性シリカゾル中の不純物を除去する。
前記ビルドアップ工程の後に20〜98℃で0.5〜12時間加熱することが好ましい。
前記シード液の製造工程の水性シリカゾルが、次の工程(A)と工程(B)を含む製造方法により調製されたものであることが好ましい。
工程(A): シリカ濃度1〜10重量%の珪酸アルカリ水溶液に強酸性陽イオン交換体を接触させて酸性珪酸液を得る。
工程(B): 該酸性珪酸液にアルカリを添加してpHを10〜12.5に調整し、20〜98℃に加熱した後、更に工程(A)の方法で得られた酸性珪酸液を徐々に加えて、水性シリカゾルを得る。
前記工程(A)における珪酸アルカリ水溶液が珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウムまたは第4級アンモニウムシリケートのいずれかの水溶液であり、前記工程(B)におけるアルカリが、アンモニア水、アンモニアガスまたは水溶性アミン類の水溶液から選ばれるものであることが好ましい。
前記工程(1)または工程(3)で使用する酸が塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸または蟻酸のいずれかであることが好ましい。
前記工程(2)で使用するアルカリが、アンモニア水、アンモニアガスまたは水溶性アミン類の水溶液から選ばれるものであることが好ましい。
本発明の製造方法により、異形粒子群を含んだ水性シリカゾルであって、Na、K等の含有量が低い高純度の水性シリカゾルを効率的に製造することが可能となった。
本発明は、水性シリカゾル、特に、珪酸アルカリを原料として調製された水性シリカゾルを、以下に述べるシード液の製造工程、ビルドアップ工程、および、不純物除去工程に供することにより、高純度で異形粒子群を含む水性シリカゾルを製造する方法に関するものである。以下、工程順に説明する。
原料となる水性シリカゾルの調製
本発明の製造方法において、原料として使用する水性シリカゾルは、珪酸アルカリを原料として調製されたものが好ましい。珪酸アルカリの種類としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、第4級アンモニウムシリケートなどが何れも使用可能であり、好適には1号水ガラス、2号水ガラス、3号水ガラス等の名称で市販されている珪酸ナトリウムが選ばれる。
珪酸アルカリの製造方法は、格別に限定されるものではなく、公知の製造方法を適用できる。このような製造方法として、例えば、特開平9−110416号公報に開示されるような珪酸アルカリガラスカレットを珪酸カルシウムアルカリよりなる種結晶の存在下に水に溶解して珪酸アルカリ水溶液を得た後、該珪酸アルカリ水溶液を濾過してなる珪酸アルカリ水溶液の製造方法、特開平6−171924号公報に開示されるような軟質珪石に水酸化アルカリ(AOH;A:アルカリ金属)水溶液を加えて、該珪石中の珪酸分を溶解させることでA2O・nSiO2の組成を有する珪酸アルカリ水溶液を製造するに際し、水溶液中に過酸化水素を添加して軟質珪石に由来する還元物質を酸化させることを特徴とする珪酸アルカリ水溶液の製造方法などが挙げられる。
本発明の製造方法において、原料として使用される水性シリカゾルの好ましい製造方法としては、珪酸アルカリを水で希釈してシリカ濃度を1〜10重量%とした珪酸アルカリ水溶液に、強酸性陽イオン交換体を接触させて酸性珪酸液を調製し、該酸性珪酸液にアルカリを添加し、pHを10〜12.5に調整し、20℃〜98℃で10分から2時間加熱した後、更に前記工程(A)の方法で得られた酸性珪酸液の残りを徐々に添加することにより水性シリカゾルを得る方法を挙げることができる。尚、実用上は、前記工程(A)の方法で得られた酸性珪酸液の、0.1〜90重量%を採取し、そこにアルカリを添加し、pHを10〜12.5に調整し、20℃〜98℃で10分から2時間加熱した後、該酸性珪酸液の残りを徐々に添加することにより水性シリカゾルを調製することができる。
ここで、酸性珪酸液を経由して水性シリカゾルを調製する理由は、例えば、原料として水ガラスを使用した場合、そのSiO2/Na2O比は1〜3であり、水酸化ナトリウムを多量に含んでおり、シリカがナトリウムによって溶解された状態にあるので、珪酸の重合を進めるためには、酸性珪酸液からナトリウムを除去して、一旦、酸性珪酸液を経由させることが望ましいからである。前記アルカリとしては、アンモニア水、アンモニアガスまたは水溶性アミン類の水溶液から選ばれるものが使用される。
前記珪酸アルカリについては、好適には精製されたものを使用することが推奨される。精製方法としては、公知の方法が適用できる。その様な例としては、特開2001−294420号公報に開示されているような珪酸アルカリ水溶液の粘度を予め1〜50mPa・sに調節し、これを分画分子量15000以下の限外濾過膜を通過させることにより、シリカ当たりのCuの含有率が200ppb以下であり、かつ1nm以上の大きさの粒子が実質的に存在しない珪酸アルカリ水溶液を得る精製方法などが挙げられる。
本発明の製造方法において、原料として使用される水性シリカゾルの製造方法については、前記の通りであるが、好適には、前記工程(A)および前記工程(B)により得られた水性シリカゾルについて、更に酸添加と加熱により、陽イオン溶出を行ったり、強塩基性陰イオン交換体や強酸性陽イオン交換体と接触させて、不純物除去を行っても良い。
シード液の製造工程
本発明の製造方法においては、原料となる水性シリカゾルとして、通常は、限外濾過膜等を使用して、シリカ濃度を3〜23重量%の範囲とした水性シリカゾルが使用される。シリカ濃度が23重量%を超える水性シリカゾルを使用した場合にはシリカゾルの増粘やゲル化を生じる場合がある。同じくシリカ濃度が3重量%未満の場合は、最終的に得られる水性シリカゾルの製造効率が低下する。
最初に前記水性シリカゾルに必要に応じて酸を加えて、そのpHを1.8〜6に調整する。さらにpH調整した水性シリカゾルを40℃〜300℃で加熱することにより、粒子表面及び内部からアルカリが放出され、水性シリカゾルのpHは3.4〜7.8に上昇する。この加熱については、通常は30分〜5時間程度行われる。水性シリカゾルを前記の条件で加熱処理をする事により、粒子が2〜5個体程度に会合した異形粒子のシードが形成される。pHがこの範囲から外れる場合は粒子が会合しないか、もしくは会合してもごく僅かとなる。
酸の種類については、シリカ微粒子から陽イオンを溶出させる効果を考慮して所謂、強酸を用いる。具体的には、無機酸または有機酸が挙げられ、通常は、塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸、蟻酸等が選ばれる。なお、酸を水性シリカゾルに添加する際には、通常、酸の濃度が1〜20%の水溶液にして添加する。酸の添加量については、水性シリカゾルのpHが1.8〜6の範囲になるように添加される。以下、本発明において、特に断りのない限り、pHは25℃におけるpHを指す。
加熱が終了した水性シリカゾルに、強塩基性陰イオン交換体を接触させ、好適にはそのpHを9以上に調整し、更に強酸性陽イオン交換体を接触させて、好適にはそのpHを6以下に調整し、溶出した不純物イオンを除去する。接触方法としては、例えば、陰イオン交換体または陽イオン交換体が充填されたカラム中に水性シリカゾルを通液させることにより行うことができ、水性シリカゾルについては、強塩基性陰イオン交換体および強酸性陽イオン交換体に接触させる前に純水を加えてシリカ濃度を調整しても良い。
前記強塩基性陰イオン交換体としては公知のものが使用でき、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂、Cl型陰イオン交換樹脂などが挙げられる。前記強酸性陽イオン交換体も公知のものが使用され、例えば、水素型強酸性陽イオン交換樹脂、ジビニルベンゼンで架橋したスチレン系スルホン酸樹脂、ホルムアルデヒドで架橋したフェノールスルホン酸樹脂等が挙げられる。また、マクロポーラス型の樹脂を使用することも可能である。水性シリカゾルとイオン交換体の接触は、通常は1〜30h-1の空間速度で行われる。
イオン交換が終了した水性シリカゾルについては、必要に応じて水希釈などで濃度調整を行いシード液とする。
ビルドアップ工程
前記工程で調製したシード液のpHを10〜12.5の範囲に調整する。pH調整は、pH10以上のアンモニア水、水溶性アミン類、などをシード液に添加して行うか、アンモニアガスを前記シード液に供給しても良い。pHが12.5を超えると、得られる水性シリカゾルが異形化していない粒子を多く含むものとなり、pHが10を下回る場合は、新たな核が生成し、異形粒子の成長が不充分となる。
pH調整したシ−ド液の温度を20〜98℃の範囲に保持しながら、酸性珪酸液を連続的に、または断続的に添加して、シリカ微粒子を成長させる。
ここで使用する酸性珪酸液は、珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換樹脂で処理することによって、アルカリを除去して得られる珪酸の低重合物の溶液を意味する。珪酸アルカリとしては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム、第4級アンモニウムシリケートなどが何れも使用可能であり、好適には1号水ガラス、2号水ガラス、3号水ガラス等の名称で市販されている珪酸ナトリウムまたは珪酸カリウムが選ばれる。また、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)などの加水分解性有機化合物を過剰のNaOHなどを用いて加水分解して得られる珪酸アルカリ水溶液なども好適である。
酸性珪酸液は、通常そのpHが4を越えると不安定さが増し、増粘またはゲル化速度が速くなり、工業的に使用することが困難になることが知られている。従って、本発明で用いられる酸性珪酸液のpHは2〜4の範囲にあることが好ましい。また、本発明で使用する酸性珪酸液のシリカ濃度は約7重量%以下であることが好ましい。この範囲を超えると不安定さが増し、増粘またはゲル化速度が速くなり、工業的な使用に適さなくなる。
シ−ド液中のシリカ微粒子の粒径を成長、即ちビルドアップを行う際には、シ−ド液の温度を20℃以上、好ましくは20〜98℃の範囲の一定温度に保持する。シ−ド液の温度が20℃未満では、添加された酸性珪酸液中の珪酸の溶解速度および溶解されたシリカのシ−ド上への析出速度などが遅くなり、このため酸性珪酸液の添加速度を遅くせざるを得ない。一方、シ−ド液の温度を高くすれば、前述の溶解速度および析出速度を速くすることができるので有利であるが、粒径を制御することが困難となり望ましくない。
酸性珪酸液を添加する場合、この酸性珪酸液中のシリカがシ−ド液中のシ−ドに確実に析出して、新たなシ−ドを発生しないようにしなければならない。このためシ−ド液中への酸性珪酸液の添加速度は、最終製品のシリカ微粒子の粒径、粒度分布、形状に大きな影響を与える。本発明の製造方法においては、30分〜72時間かけて連続的にまたは断続的に酸性珪酸液を添加することが望ましい。
尚、所望によりシード液に酸性珪酸液を添加した後に、20〜98℃で0.5〜12時間程、加温を続けても良い。加温を続けることにより、より安定な水性シリカゾルを得ることができる。
不純物除去工程
前記ビルドアップ工程により得られた水性シリカゾルに酸を加える。水性シリカゾルについては、通常は、限外濾過膜等を使用して、シリカ濃度を30重量%以下、好適には25重量%以下としたものを使用する。30重量%を超える場合にはシリカゾルの増粘やゲル化を生じる場合がある。シリカ濃度が著しく希薄な場合は、製造効率が低下する。酸の種類については、シリカ微粒子から陽イオンを溶出させる効果を考慮すると、無機酸または有機酸の強酸が用いられ、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸、蟻酸等が選ばれる。なお、酸を水性シリカゾルに添加する際には、通常、酸の濃度が1〜20%の水溶液にして添加する。
酸の添加量については、水性シリカゾルのpHが0〜3.0の範囲になるように添加される。この範囲を外れた場合、シリカ微粒子から陽イオンを溶出させる効果が不十分となる。酸の添加により水性シリカゾルのpHが0〜3.0の範囲になった後に、40℃〜300℃で30分から2時間の加熱を行う。加熱温度がこの範囲を下回ると、シリカ微粒子からの陽イオン溶出効果が不十分になる。また、加熱温度がこの範囲を上回る場合は高純度水性シリカゾルの生産効率が低下する。
加熱終了後の水性シリカゾルに、強塩基性陰イオン交換体を接触させ、好適にはpHを9以上に調整し、更に強酸性陽イオン交換体を接触させて、好適にはpHを6以下に調整して、溶出した不純物イオンを除去する。接触方法としては、例えば、陰イオン交換体または陽イオン交換体が充填されたカラム中に水性シリカゾルを通液させることにより行うことができ、水性シリカゾルについては、強塩基性陰イオン交換体および強酸性陽イオン交換体に接触させる前に純水を加えてシリカ濃度を調整しても良い。
前記強塩基性陰イオン交換体としては公知のものが使用でき、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂、Cl型陰イオン交換樹脂などが挙げられる。前記強酸性陽イオン交換体も公知のものが使用され、例えば、水素型強酸性陽イオン交換樹脂、ジビニルベンゼンで架橋したスチレン系スルホン酸樹脂、ホルムアルデヒドで架橋したフェノールスルホン酸樹脂等が挙げられる。また、マクロポーラス型の樹脂を使用することも可能である。水性シリカゾルとイオン交換体の接触は、通常、1〜30h-1の空間速度で行われる。
本発明の製造方法において、原料として使用する水性シリカゾルの調製方法については、前記の通りであるが、その好適な態様については次のような態様を挙げることができる。
珪酸アルカリを水で希釈してシリカ濃度を1〜10重量%とした珪酸アルカリ水溶液に、強酸性陽イオン交換体を接触させて酸性珪酸液を調製し、該酸性珪酸液にアルカリを添加し、pHを10〜12.5に調整し、20℃〜98℃で10分から2時間加熱した後、更に前記工程(A)の方法で得られた酸性珪酸液を連続的にあるいは断続的に添加する。通常は、0.5時間〜24時間かけて添加される。酸性珪酸液の添加終了後、所望により、20〜98℃で0.5〜12時間程、加温を続けても良い。得られたシリカゾルに、酸を添加し、そのpHを0〜3.0に調整し、40〜300℃で、30分〜2時間加熱して、陽イオン溶出を行う。そして、得られたシリカゾルについては、必要に応じて濃度調整を行い、次に、強塩基性陰イオン交換体や強酸性陽イオン交換体と接触させて、不純物除去を行うことにより水性シリカゾルを得ることができる。ここで使用する酸の種類については、前記シード液の製造工程で使用される酸と同様に定義される。また、同じく使用される強塩基性陰イオン交換体や強酸性陽イオン交換体についても前記シード液の製造工程で使用される強塩基性陰イオン交換体や強酸性陽イオン交換体と同様に定義される。
本発明の製造方法によって得られる水性シリカゾルは、減圧蒸留、限外濾過法などの公知の方法により、分散媒としての水を有機溶媒に置換してオルガノゾルとすることも可能である。このような有機溶媒としては、アルコール類、グリコール類、エステル類、ケトン類、窒素化合物類、芳香族類などの溶媒を使用することができ、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、などの有機溶媒を例示することができる。また、ポリエチレングリコール、シリコーンオイルなどの高分子化合物を分散媒として用いることもできる。
また、シリカ微粒子の表面を公知の方法により表面処理することにより、キシレン、トルエン、ジメチルエタンなどの低極性有機溶媒を分散媒とするゾルとすることもできる。このような表面処理剤としては、例えば、エトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムなどのアルコキシド化合物、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、低分子または高分子界面活性剤、高級脂肪酸の金属塩、または、ナフテン酸の金属塩などの金属石鹸などが挙げられる。
更に、シリカ微粒子の表面をシリカ、アルミナなどの無機化合物を用いて修飾することにより分散性、耐光性等に優れたゾルとすることも可能であり、このような処理方法としては公知の方法を採用することができる。また、本願出願人による特開平7−315832号公報に記載された方法、即ち、結晶性アルミナ微粒子が水に分散したアルカリ性アルミナゾルに重合性珪素化合物を添加して熟成する方法などを適用することができる。
本発明において異形粒子群とは、1次粒子が集合して球状となったり、または凝集して塊状となった通常の形態の粒子群ではなく、2個以上の1次粒子が結合して鎖状、繊維状、その他、異形の形態にある粒子群をいう。この異形粒子群における1次粒子の結合態様として、1次粒子が2個接合したもの、3個以上鎖状に接合したもの、3個が3点で接合したもの、4個が平面的にあるいはテトラポット型に接合したもの、同様に5個以上の粒子が接合したもの等の他、さらにこれら異形粒子群同士が結合した異形粒子群を挙げることができる。
本発明の製造方法で得られる高純度水性シリカゾルは、異形粒子群を含むものであり、動的光散乱法により測定した平均粒子径をDpとし、透過型電子顕微鏡で測定した一次粒子径Dtとした場合、Dp/Dtの値が1.3以上となるものである。Dp/Dtの値が1.3以上の場合、通常、前記異形粒子群が全体の20%以上となる。
また、本発明の製造方法で得られる高純度水性シリカゾルは、シリカ微粒子中の不純物残存量がナトリウム1ppm以下で、カリウム1ppm以下となる。
〔水性シリカゾルの製造工程〕
A) 酸性珪酸液の調製
シリカ濃度7%の珪酸ナトリウム(3号水ガラス)7000gを限外モジュール(旭化成社製SIP-1013)に通液し濾水を回収し精製水ガラスを得た。得られた精製水ガラスに純水を添加しシリカ濃度5%に調整した。そして5%濃度の希釈水ガラス6500gを強酸性陽イオン交換樹脂SK1BH(三菱化学社製)2.2Lに空間速度3.1で通液させることで酸性珪酸液6650gを得た。得られた酸性珪酸液のシリカ濃度は 4.6%であった。この酸性珪酸液を純水で希釈して3%濃度に調整した。
B) シード粒子の調製
上記で得られた3%濃度の酸性珪酸液221.3gと純水219.6gを混合したものに、15%濃度のアンモニア水(関東化学社製)295gを添加した。この液のpHは11.4となった。この液を83℃で30分加熱し、引き続き3%濃度の酸性珪酸液5,911gを18時間かけて添加した。添加終了後1時間加熱を継続した。得られたシリカゾルの粒子径を粒子径測定装置PAR-III(大塚電子社製)を使用して、動的光散乱法で測定したところ平均粒子径は24nmであった。
C) 限外モジュールによる濃縮
B)で得られたシリカゾルを限外ろ過膜でシリカ濃度が21%になるまで濃縮した。
D) 酸添加による陽イオン溶出
濃縮したシリカゾルに10%濃度の塩酸を攪拌しながら添加しpHを1.0に調整した。調整後、90℃で1時間加熱した。加熱したシリカゾルに純水を添加してシリカ濃度5%に調整した。
E) 不純物除去
D)で得られたシリカゾルを強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学社製SANUPC)500mlに空間速度6.0で通液し陰イオンを除去した。引き続き、強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学社製SK1BH)300mlに空間速度12で通液させ、陽イオンを除去した。
F) 濃縮
イオン交換したシリカゾルをロータリーエバポレーターで20%濃度まで濃縮した。得られた水性シリカゾルの平均粒子径を動的光散乱法により測定したところ、平均粒子径は24nmであった。
〔シード液の製造工程〕
G) 会合化処理
上記シリカ濃度20重量%の水性シリカゾルに純水を添加してシリカ濃度10%に調整し、さらに10%濃度の塩酸を添加してシリカゾルのpHを2.5に調整した。この水性シリカゾルを攪拌しながら60分間90℃に保った後、室温まで冷却した。この水性シリカゾルのpHは4.7であった。ついで純水を加えて5%濃度に希釈した。
H) イオン交換
G)で得られた水性シリカゾルを強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学社製SANUPC)500mlに空間速度6.0で通液し陰イオンを除去し、pHを測定したところ9.9だった。引き続き、強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学社製SK1BH)300mlに空間速度12で通液させ、陽イオンを除去した。得られた水性シリカゾルの濃度は4.5%、pHは4.7であった。これをロータリーエバポレーターで6%濃度まで濃縮した。
〔ビルドアップ工程〕
I) シリカ微粒子のビルドアップ
シリカ濃度6%の水性シリカゾル428.7gに15%濃度のアンモニア水310.3gを加え、攪拌しながら温度を87℃にし、87℃のまま30分間保った。そして、温度を87℃に保ちながら、予め準備してあった3%濃度の酸性珪酸液4,142.7gを14時間かけて添加し、添加終了後はさらに87℃で1時間保ち、室温まで冷却させた。得られた水性シリカゾルの動的光散乱法による粒子径測定の結果は58nmであった。
J) 濃縮
I)で得られた水性シリカゾルを限外ろ過膜で16%濃度まで濃縮した。
〔不純物除去工程〕
K) 酸添加による陽イオン溶出
前記濃縮した水性シリカゾルに10%濃度の塩酸を攪拌しながら添加しpHを1.0に調整した。調整後、90℃で1時間加熱して、シリカ微粒子中からNa、Kなどの陽イオンを溶出させた。加熱した水性シリカゾルに純水を添加してシリカ濃度5%に調製した。
L) イオン交換
希釈ゾルを強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学社製SANUPC)500mlに空間速度6.0で通液し陰イオンを除去し、pHを測定したところ10.4だった。引き続き、強酸性陽イオン交換樹脂(三菱化学社製SK1BH)300mlに空間速度12で通液させ、陽イオンを除去し、pHを測定したところ5.8だった。このようにして、高純度水性シリカゾルを得た。
M) 濃縮
L)で得られた高純度水性シリカゾルをロータリーエバポレーターでシリカ濃度16%まで濃縮した。得られた水性シリカゾルの動的光散乱法による粒子径Dpは58nm、透過型電子顕微鏡で測定した一次粒子径Dtは38nmであった。従って、これらの比Dp/Dtの値は1.5となる。尚、一次粒子径Dtの値は、透過型電子顕微鏡H−800(日立製作所製)を用い、シリカゾルを25万倍に拡大した写真を撮影し、その写真から200個以上の粒子について、その短径をノギスで測定して平均値を求め、これを一次粒子径Dtとした。
高純度水性シリカゾルに含まれるNa、Kは、それぞれ1ppm以下であった。尚、実施例1以下、全ての実施例と比較例における製造条件、最終生成物の平均粒子径と観察結果を、表1に纏めて記載する。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルへの純水添加による濃度調整を行わず、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに10%濃度の塩酸を添加してpHを2.5に調整し、攪拌しながら30分間、90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを5.8とした他は、実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られたゾルの粒子径は102nmであり、透過型電子顕微鏡で測定した(以下、TEM観察という。)一次粒子径は38nmであり、この比は2.7であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルへの純水添加による濃度調整を行わず、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに10%濃度の塩酸を添加してpH2に調整し、40分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを3.6とした他は、実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られた高純度水性シリカゾルの粒子径は51nmでありTEM観察による粒子径は37nmであり、この比は1.4であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加しpHを2.7に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを5.5とした他は、実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られた高純度水性シリカゾルの粒子径は69nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は1.8であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加してpHを2.8に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却しpHを6.1とした他は実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られた高純度水性シリカゾルの粒子径は115nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は3.0であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加してpHを5.5に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを7.7とした他は実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られた高純度水性シリカゾルの粒子径は213nmであり、TEM観察による粒子径は39nmであり、この比は5.5であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加してpHを6.0に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを7.8とした他は実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られた高純度水性シリカゾルの粒子径は116nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は3.1であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加してpHを3.6に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを7.2とした他は実施例1と同様にして高純度水性シリカゾルを調製した。得られた高純度水性シリカゾルの粒子径は61nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は1.6であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
比較例1
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%濃度の水性シリカゾルへの純水添加による濃度調整を行わず、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに10%濃度の塩酸を添加してpHを1.5に調整し、攪拌しながら60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを1.7とした他は、実施例1と同様にして水性シリカゾルを調製した。得られた水性シリカゾルの粒子径は44nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は1.2であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
比較例2
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加しpHを6.5に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを7.9とした他は、実施例1と同様にして水性シリカゾルを調製した。得られた水性シリカゾルの粒子径は47nmであり、TEM観察による粒子径は39nmであり、この比は1.2であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
比較例3
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルに純水を添加して5%濃度に希釈し、これに10%濃度の塩酸を添加しpHを2.5に調整し、60分間90℃に保った後、室温まで冷却し、pHを3.2とした他は、実施例1と同様にして水性シリカゾルを調製した。得られた水性シリカゾルの粒子径は46nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は1.2であった。不純分はNa、K共、1ppm以下であった。
比較例4
前記G)会合化処理において、シリカ濃度20%の水性シリカゾルをさらにロータリーエバポレーターで25%濃度まで濃縮した。これに10%濃度の塩酸を添加しpHを2.5に調整し、60分間90℃に保ったが水性シリカゾルはゲル化した。
比較例5
前記I)ビルドアップにおいて、1%濃度のアンモニア水を用いて、pHを8.0に調整した以外は実施例1と同様にして水性シリカゾルを調製した。
その結果、得られた水性シリカゾルの平均粒子径は29nmであった。また、TEM観察の結果は、5〜15nm程度の小粒子と25nm程度の粒子が存在しており、平均粒子径の測定は困難であった。
比較例6
前記J)濃縮まで行って得られたシリカ濃度16%の水性シリカゾルに純水を添加して3%濃度に希釈し、ついで10%濃度の塩酸を攪拌しながら添加し、pHを4.0に調整した以外は実施例4と同様にして、水性シリカゾルを調製した。得られた水性シリカゾルの粒子径は69nmであり、TEM観察による粒子径は38nmであり、この比は1.8であった。また、不純分については、表1に示すようにNaが4ppm、Kが1ppmであった。
Figure 0004549878
本発明の製造方法で得られる高純度で異形粒子群を含む水性シリカゾルは、不純物含有量が低く、半導体基板やシリコンウェーハ表面等の研磨粒子として好適である。

Claims (6)

  1. 次の(1)シード液の製造工程、(2)ビルドアップ工程、および(3)不純物除去工程からなる高純度水性シリカゾルの製造方法。
    (1)シード液の製造工程: シリカ濃度が3〜23重量%の水性シリカゾルに必要に応じて酸を加えることにより、そのpHを1.8〜6.0の範囲に調整し、40〜300℃で加熱してpHを3.4〜7.8に調整し、強塩基性陰イオン交換体に接触させ、更に強酸性陽イオン交換体に接触させてシード液を製造する。
    (2)ビルドアップ工程: 前記シード液にアルカリを加えてpHを10〜12.5の範囲に調整し、温度を20〜98℃に保持しながら、酸性珪酸液を連続的にあるいは断続的に添加して、シリカ微粒子がビルドアップした水性シリカゾルを製造する。
    (3)不純物除去工程: 前記ビルドアップした水性シリカゾルに酸を加えてpHを0〜3.0の範囲に調整し、40〜300℃で加熱した後に、強塩基性陰イオン交換体に接触させ、更に強酸性陽イオン交換体に接触させて水性シリカゾル中の不純物を除去する。
  2. 前記ビルドアップ工程の後に20〜98℃で0.5〜12時間加熱することを特徴とする請求項1記載の高純度水性シリカゾルの製造方法。
  3. 前記シード液の製造工程の水性シリカゾルが、次の工程(A)と工程(B)を含む製造方法により調製されたものである請求項1記載の高純度水性シリカゾルの製造方法。
    工程(A): シリカ濃度1〜10重量%の珪酸アルカリ水溶液に強酸性陽イオン交換体を接触させて酸性珪酸液を得る。
    工程(B): 該酸性珪酸液にアルカリを添加してpHを10〜12.5に調整し、20〜98℃に加熱した後、更に工程(A)の方法で得られた酸性珪酸液を徐々に加えて、水性シリカゾルを得る。
  4. 前記工程(A)における珪酸アルカリ水溶液が珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウムまたは第4級アンモニウムシリケートのいずれかの水溶液であり、前記工程(B)におけるアルカリが、アンモニア水、アンモニアガスまたは水溶性アミン類の水溶液から選ばれるものである請求項3記載の高純度水性シリカゾルの製造方法。
  5. 前記工程(1)または工程(3)で使用する酸が塩酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸または蟻酸のいずれかである請求項1記載の高純度水性シリカゾルの製造方法。
  6. 前記工程(2)で使用するアルカリが、アンモニア水、アンモニアガスまたは水溶性アミン類の水溶液から選ばれるものである請求項1記載の高純度水性シリカゾルの製造方法。
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