JP4617570B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動販売機に関し、さらに詳しくは、自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
商品収納ラックを内蔵した本体ケースにヒンジ金具を介して開閉自在に設けられた外扉と、当該外扉の背後に配置され、前記本体ケースの左右一対の側板のうち前記ヒンジ金具近傍の側板にヒンジ手段を介して開閉自在に設けられた断熱扉とを備えた自動販売機が知られている。このような自動販売機の外扉は、設置現場における回動スペースを考慮して、ほぼ90度程度開くように形成されている。また、断熱扉のヒンジ手段の回動軸は、前記本体ケースの側板に近接して設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このため、従来の自動販売機は、外扉を全開にし、続いて断熱扉を全開にしたときに、外扉の厚みが邪魔になり、断熱扉の回動範囲が規制されて十分に開くことができず、商品収納ラックへの商品充填作業がしにくいという課題があった。
【0004】
また、従来の自動販売機は、断熱扉を一時的に開状態に保持するためのストッパ手段を備えておらず、自動販売機の設置面が傾斜している場合などには、商品充填作業時に開けておいた断熱扉が自重で閉まってしまい、作業性が悪いという課題があった。
【0005】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、断熱扉の開閉操作が容易であるとともに全開時の開度を十分に確保でき、商品収納ラックへの商品充填作業が行い易い自動販売機を提供することを目的とする。
【0006】
また、この発明は、断熱扉の全開状態を必要時に容易に保持でき、商品収納ラックへの商品充填作業が行い易い自動販売機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明にかかる自動販売機は、商品収納ラックを内蔵した本体ケースにヒンジ金具を介して開閉自在に設けられた外扉と、前記外扉の背後に配置され、前記本体ケースの左右一対の側板のうち前記ヒンジ金具近傍の側板にヒンジ手段を介して開閉自在に設けられた断熱扉とを備えた自動販売機において、前記断熱扉のヒンジ手段が、前記本体ケースに対して固定された第1軸支部によって軸支され、前記本体ケースに対して回動自在に設けられた第1ヒンジ手段と、前記第1軸支部との間隔を前記外扉の厚みと同程度に設けた第2軸支部によって軸支され、前記第1ヒンジ手段に対して回動自在であって、かつ、前記断熱扉に固定された第2ヒンジ手段とを備え、さらに、前記断熱扉に対して回転自在に設けられたガイドローラと、前記本体ケースに設けられ、前記ガイドローラを当接させた後に前記断熱扉を閉操作した場合に前記第1軸支部を中心として第1ヒンジ手段を回動させるとともに前記第2軸支部を中心として前記第2ヒンジ手段を回動させることにより、当該断熱扉を閉位置に移動させるガイドレールとを備えたことを特徴とする。
【0008】
したがって、外扉を全開にし、続いて断熱扉を全開にしたときに、外扉の厚みを逃げられるようになり、開度を十分に確保できるので、商品収納ラックのラック扉の回動スペースも十分に確保でき、商品収納ラックへの商品充填作業がし易くなる。
【0009】
また、ガイドレールは、ガイドローラが当接した後に断熱扉を閉操作した場合に第1軸支部を中心として第1ヒンジ手段を回動させるとともに第2軸支部を中心として第2ヒンジ手段を回動させることにより、断熱扉を閉位置に移動させるので、断熱扉を閉位置に容易かつ確実に移動させ、閉操作を円滑にできる。
【0010】
また、この発明にかかる自動販売機は、断熱扉を全開としたときに本体ケースの側板に吸着し、当該断熱扉の全開状態を保持する吸着部材を第1ヒンジ手段に設けたものである。これにより、断熱扉の全開状態を必要時に容易に保持でき、商品収納ラックへの商品充填作業が行い易くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる自動販売機の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
図1は、この発明の実施の形態にかかる断熱扉の開状態を示す平面図、図2は、断熱扉が閉状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の上部を示す斜視図、図3は、断熱扉が閉状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の下部を示す斜視図、図4は、ガイドローラおよびガイドレールを示す斜視図、図5は、断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の上部を示す斜視図、図6は、断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の下部を示す斜視図である。
【0013】
また、図7は、断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の上部を示す斜視図、図8は、断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の下部を示す斜視図、図9は、断熱扉の閉状態を示す平面図、図10〜図12は、断熱扉を開状態とする動作過程を示す平面図、図13は、断熱扉の全開状態を示す平面図、図14は、自動販売機の全体構成を示す斜視図、図15は、自動販売機を示す正面図である。
【0014】
電子レンジ付きの自動販売機を例にして説明する。この自動販売機の全体構成は、図14および図15に示すように、本体ケース1と、この本体ケース1に対して開閉自在に設けられた外扉2および断熱扉3と、商品を収納するスパイラルラック4と、スパイラルラック4から送出された商品を搬出する搬出扉5と、搬出された商品を電子レンジユニット7に搬送するとともに当該電子レンジユニット7によって加熱された商品を取出口装置8に搬送する搬送装置6とを備えている。
【0015】
外扉2は、図1に示すように、スパイラルラック4を内蔵した本体ケース1にヒンジ金具2aを介して開閉自在に設けられている。なお、スパイラルラック4は、前後2列に4つずつ配設されており、ラック扉4aが軸支部4bによって開閉自在に形成されている。また、断熱扉3はガスケット3aを備え、庫内の密閉性を保持できるようになっている。
【0016】
つぎに本発明の要部について図1〜図13に基づいて説明する。断熱扉3は、第1ヒンジ金具10および第2ヒンジ金具14とから形成されるヒンジ手段によって、本体ケース1に対して回動自在となるように形成されている。すなわち、このヒンジ手段は、本体ケース1に対して回動自在となるように第1軸支部12によって軸支された第1ヒンジ金具と、第1ヒンジ金具10に対して回動自在となるように第2軸支部16によって軸支され、断熱扉3に固定された第2ヒンジ金具14とを備えている。
【0017】
この第1ヒンジ金具10は、本体ケース1の側板1aにねじ11aによって固定された受け部材11を介して、第1軸支部12により軸支されている。また、第2ヒンジ金具14は、ねじ14aにより断熱扉3に固定されている。第1軸支部12と第2軸支部16との間隔は、外扉2の厚みと同程度に形成してある。これは、図13に示すように、断熱扉3を全開にしたときに外扉2の厚みを逃げられるようにし、開度を十分に確保できるように形成したものである。
【0018】
このように形成した第1ヒンジ金具10と第2ヒンジ金具14は、断熱扉3の上下に配設され、上下の第1ヒンジ金具10,10は、連結部10aによって連結されている。
【0019】
また、断熱扉3には、回転自在なガイドローラ20を設けるとともに、電子レンジユニット7の上部には、ガイドローラ20に当接可能なガイドレール30を設けてある。これは、断熱扉3の閉操作時にガイドローラ20をガイドレール30に当接させることによって(図1参照)、第1ヒンジ金具10および第2ヒンジ金具14の回動範囲を規制し、断熱扉3を閉位置に容易かつ確実に案内できるように形成したものである。すなわち、この閉動作過程を示すと、図13に示した全開状態から、順次、図12、図11、図1、図10に示す各閉動作を経て、図9に示す全閉状態になる。
【0020】
また、第1ヒンジ金具10には、断熱扉3を全開としたときに(図13参照)、本体ケース1の側板1aに吸着し、断熱扉3の全開状態を保持するマグネット18を設けてある。
【0021】
断熱扉3のヒンジ手段を以上のように構成したことで、図13に示すように、断熱扉3を全開にしたときに外扉2の厚みを逃げられるようになり、開度を十分に確保できるので、ラック扉4aの回動スペースも十分に確保でき、商品収納ラック4への商品充填作業がし易くなる。このとき、第1ヒンジ金具10のマグネット18を側板1aに吸着させれば、断熱扉3が自重により自然に閉まるのを防止できるので、商品充填作業がし易い。
【0022】
また、断熱扉3の閉操作時には、ガイドローラ20をガイドレール30に当接させることによって、第1ヒンジ金具10および第2ヒンジ金具14の回動範囲が規制され、断熱扉3を閉位置に容易かつ確実に案内できる。
【0023】
以上のように、この実施の形態にかかる自動販売機によれば、断熱扉3の開閉操作が容易であるとともに全開時の開度を十分に確保でき、スパイラルラック4への商品充填作業を行い易くできる。
【0024】
なお、上記実施の形態においては、本発明を電子レンジ付きの自動販売機に適用した例を説明したが、これに限定されず、その他の自動販売機に適用してもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる自動販売機によれば、商品収納ラックを内蔵した本体ケースにヒンジ金具を介して開閉自在に設けられた外扉と、前記外扉の背後に配置され、前記本体ケースの左右一対の側板のうち前記ヒンジ金具近傍の側板にヒンジ手段を介して開閉自在に設けられた断熱扉とを備えた自動販売機において、前記断熱扉のヒンジ手段が、前記本体ケースに対して固定された第1軸支部によって軸支され、前記本体ケースに対して回動自在に設けられた第1ヒンジ手段と、前記第1軸支部との間隔を前記外扉の厚みと同程度に設けた第2軸支部によって軸支され、前記第1ヒンジ手段に対して回動自在であって、かつ、前記断熱扉に固定された第2ヒンジ手段とを備えたので、外扉を全開にし、続いて断熱扉を全開にしたときに、外扉の厚みを逃げられるようになり、開度を十分に確保できる。したがって、商品収納ラックのラック扉の回動スペースも十分に確保でき、商品収納ラックへの商品充填作業がし易くなる。
【0026】
また、この発明にかかる自動販売機によれば、前記断熱扉に対して回転自在に設けられたガイドローラと、前記本体ケースに設けられ、前記ガイドローラを当接させた後に前記断熱扉を閉操作した場合に前記第1軸支部を中心として第1ヒンジ手段を回動させるとともに前記第2軸支部を中心として前記第2ヒンジ手段を回動させることにより、当該断熱扉を閉位置に移動させるガイドレールとを備えたので、断熱扉を閉位置に容易かつ確実に移動させ、閉操作を円滑にできる。
【0027】
また、この発明にかかる自動販売機によれば、断熱扉を全開としたときに本体ケースの側板に吸着し、当該断熱扉の全開状態を保持する吸着部材を第1ヒンジ手段に設けたので、断熱扉の全開状態を必要時に容易に保持でき、商品収納ラックへの商品充填作業が行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる断熱扉の開状態を示す平面図である。
【図2】断熱扉が閉状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の上部を示す斜視図である。
【図3】断熱扉が閉状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の下部を示す斜視図である。
【図4】ガイドローラおよびガイドレールを示す斜視図である。
【図5】断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の上部を示す斜視図である。
【図6】断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の下部を示す斜視図である。
【図7】断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の上部を示す斜視図である。
【図8】断熱扉が開状態のときの第1ヒンジ金具および第2ヒンジ金具の下部を示す斜視図である。
【図9】断熱扉の閉状態を示す平面図である。
【図10】断熱扉を開状態とする動作過程を示す平面図である。
【図11】断熱扉を開状態とする動作過程を示す平面図である。
【図12】断熱扉を開状態とする動作過程を示す平面図である。
【図13】断熱扉の全開状態を示す平面図である。
【図14】自動販売機の全体構成を示す斜視図である。
【図15】自動販売機を示す正面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
1a 側板
2 外扉
2a ヒンジ金具
3 断熱扉
3a ガスケット
4 スパイラルラック
4a ラック扉
4b 軸支部
5 搬出扉
6 搬送装置
7 電子レンジユニット
8 取出口装置
10 第1ヒンジ金具
10a 連結部
11 受け部材
11a ねじ
12 第1軸支部
14 第2ヒンジ金具
14a ねじ
16 第2軸支部
18 マグネット
20 ガイドローラ
30 ガイドレール
Claims (2)
- 商品収納ラックを内蔵した本体ケースにヒンジ金具を介して開閉自在に設けられた外扉と、
前記外扉の背後に配置され、前記本体ケースの左右一対の側板のうち前記ヒンジ金具近傍の側板にヒンジ手段を介して開閉自在に設けられた断熱扉と、
を備えた自動販売機において、
前記断熱扉のヒンジ手段が、
前記本体ケースに対して固定された第1軸支部によって軸支され、前記本体ケースに対して回動自在に設けられた第1ヒンジ手段と、
前記第1軸支部との間隔を前記外扉の厚みと同程度に設けた第2軸支部によって軸支され、前記第1ヒンジ手段に対して回動自在であって、かつ、前記断熱扉に固定された第2ヒンジ手段とを備え、
さらに、
前記断熱扉に対して回転自在に設けられたガイドローラと、
前記本体ケースに設けられ、前記ガイドローラを当接させた後に前記断熱扉を閉操作した場合に前記第1軸支部を中心として第1ヒンジ手段を回動させるとともに前記第2軸支部を中心として前記第2ヒンジ手段を回動させることにより、当該断熱扉を閉位置に移動させるガイドレールと
を備えたことを特徴とする自動販売機。 - 断熱扉を全開としたときに本体ケースの側板に吸着し、当該断熱扉の全開状態を保持する吸着部材を第1ヒンジ手段に設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
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