JP4617044B2 - 区域分けされた方向性のある伸張性を有する吸収性物品 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、中央領域における縦方向の伸張性と2つの端部領域における横方向の伸張性とを有する吸収性物品に関する。
【0002】
(背景技術)
伸張可能な材料を用いて使い捨てのおむつ及びパンツのような吸収性衣類などの吸収性物品を作ることが知られている。一部の吸収性物品には、ウエスト部及び脚部領域に弾性バンドを配置し、その他には非弾性構造材料を使用することで、伸張可能にされるものがある。幾つかの例では、吸収性物品は、主要な層の構成に弾性又はその他の方法による伸張可能な材料を使用してきた。ほとんどの吸収性物品は、最小限、液体透過性の上面層、吸収性コア複合材、及び実質的に液体不透過性の外側カバー材料を含むため、この手法には限界があった。弾性又は伸張可能な材料を1つ又はそれ以上の層で使用しても、それぞれの及びあらゆる層が、同様に伸張可能な材料で作られる場合でない限り、吸収性物品は伸張可能にはならない。コア中の吸収性複合材は、層中で最も伸張可能でないことが多く、上面層及び外側カバー材料がより大きく伸張された場合に裂けてしまう。
【0003】
伸張可能な吸収性物品が、例えばDragooらに付与された米国特許第5,560,878号、及びAnjurらに付与された米国特許第5,645,542号に開示されている。開示された物品において、全ての層が伸張可能である。他の伸張可能な吸収性物品が、両方ともFahrenkrugらに付与された米国特許第4,847,134号及び米国特許第5,376,198号に開示されている。これらの物品において、いくつかの層は他の層より大きく伸張可能である。少ししか伸張可能でない層は、弛緩する際にしわを形成する。
【0004】
使い捨てのおむつ及びパンツのような吸収性衣類などの吸収性物品の実際の使用中には、ウエスト部領域における横方向の伸張がより必要とされ、また中央「股部」領域における縦方向の伸張がより必要とされている。全ての位置において全ての方向に均一に伸張する吸収性物品は、所望の伸張を満たすが、伸張が望まれない方向及び領域でも伸張することになる。必要に応じて、選択された領域において選択された方向にのみ伸張する吸収性物品が必要とされ所望されている。
【0005】
(発明の開示)
本発明は、2つの端部領域の間に中央領域を有する吸収性物品に関する。この吸収性物品は、中央領域において縦方向に選択的に伸張可能であり、2つの端部領域において横方向(即ち、縦方向に対しほぼ垂直な方向)に選択的に伸張可能である。この吸収性物品は、ウエスト部領域において横方向に伸張することと股部領域において縦方向に伸張することが望ましい、おむつ及びパンツのような吸収性衣類に特に適している。この吸収性物品はまた、この選択的な伸張特性が望まれる、他のあらゆる吸収性用途での使用にも適している。
【0006】
上記を念頭において、本発明の特徴と利点は、異なる領域で選択的に伸張し、その伸張の程度と方向が各領域に対して理想的であるパラメータと対応している吸収性物品を提供することである。
本発明の特徴と利点はまた、中央領域において縦方向に、また2つの端部領域において横方向に、選択的に伸張可能である使い捨ておむつを提供することである。
【0007】
本発明の特徴と利点はまた、中央領域において縦方向に、また2つの端部領域において横方向に、選択的に伸張可能である使い捨てパンツのような吸収性衣類を提供することである。
前述及び他の特徴と利点は、発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明を、図面と共に読むことによりさらに明らかになるであろう。
【0008】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明は、中央領域と2つの端部領域を有する吸収性物品である。この吸収性物品は、中央領域において縦方向に、また2つの端部領域において横方向に選択的に伸張可能である。
本明細書で使用される場合、「選択的に伸張可能な」という用語は、材料が第2の方向よりも第1の方向において、より伸張可能であり、即ち、全体の材料が破断することなく、第2の方向よりも第1の方向において、より大きく伸張されることができることを意味する。個々のフィラメント、層、又は結合は、全体の材料を破断させることがなければ、破れてもよい。第2の方向は、第1の方向に垂直である。一般に、材料は、第1の方向にその初期長さの少なくとも150%まで、好適には第1の方向にその初期長さの少なくとも約200%まで、望ましくは第1の方向にその初期長さの少なくとも約250%まで伸張可能である。一般に、材料は、第2の方向にその初期長さの140%未満まで、好適には第2の方向にその初期長さの約125%未満まで、望ましくは第2の方向にその初期長さの約110%未満まで伸張可能である。
【0009】
本明細書で使用される場合、「縦方向」及び「横方向」という用語は、図2に示すように平面的に展開された吸収性物品に関して定義される。縦方向は、吸収性衣類の中央領域と、両方の端部領域の少なくとも一部とを通る直線で表すことができる、任意の伸張方向である。横方向は、吸収性衣類の中央領域と、両方の端部領域の少なくとも一部とを通る直線で表すことができない、任意の伸張方向である。中央領域と端部領域との間の境界は、第1の方向における選択的な伸張性から第2の方向における選択的な伸張性への移行が起きる場所である。
【0010】
本明細書で使用される場合、「吸収性物品」という用語には、それに限定されるわけではないが、おむつ、トレーニングパンツ、水着、吸収性アンダパンツ、成人用失禁用製品、女性用衛生製品、及び医療用吸収性製品(例えば、吸収性医療用衣類、アンダパッド、包帯、滅菌布、及び医療用ワイプ)等が含まれる。
「ネック結合されたラミネート」という用語は、ネック加工可能な材料を、最初に機械方向に引っ張り、その繊維を縦方向に配向させた後、伸張されていない弾性フィルム又は他の層材料へラミネートされたものをいう。
【0011】
1つの好ましい吸収性物品は、使い捨ておむつである。図1は、本発明の1つの実施形態による使い捨ておむつの分解斜視図である。使い捨ておむつ10は、外側カバー12、身体側ライナ14及び、身体側ライナ14と外側カバー12の間に配置された吸収性複合材44を含む。吸収性複合材44は複数のポケットを備え、このポケットには、超吸収性材料と、随意的に、以下にさらに記載する木材パルプ繊維とを含む。吸収性複合材はまた、以下にさらに記載する、上面ラップシート層46と下面ラップシート層48とを備える2枚1組のラップシートを含む。吸収性複合材44は、断面厚さを持ち、坪量の増加した範囲22を構成する。2枚1組のラップシートは、吸収性複合材44の端部を越えて延びており、超吸収性材料がおむつから出るのを防止するために密封されることができる周囲24を構成している。
【0012】
外側カバー12に取り付けられるのは、ウエスト部弾性材26、固定テープ28及び脚部弾性材30である。脚部弾性材30は、キャリアシート32及び個々の弾性ストランド34を含む。
身体側ライナ14は、近位端縁38と遠位端縁40を有する、封じ込めフラップ36を含む。サージ管理層42は、封じ込めフラップ36の近位端縁38の間に配置される。
【0013】
図1に示したおむつの正確な構成方法及び材料は、本出願人に譲渡され、Hansonらの名前で1996年4月25日に登録された米国特許第5,509,915号により詳しく記載されており、その内容は本願明細書に参考文献として組み込まれる。図1に示したおむつの可能な変更形態は、上記で引用した本出願人に譲渡された米国特許第5,509,915号、及び本出願人に譲渡され、Matthewsらの名前で1994年11月19日に登録された米国特許第5,364,382号に記載されている。そのような可能な変更形態には、サージ管理層42を身体側ライナ14と吸収性複合材44との間に配置することと、サージ管理層の長さを短くして吸収性複合材の長さを延長すること又は液体排泄物が最初に溜まるおむつの範囲(ターゲット区域)のサージ管理層を集中させる(長さを短くし坪量を増加させる)ことなどが含まれる。
【0014】
本発明による区域指定された選択的に伸張可能な吸収性物品を作るために、外側カバー12、身体側ライナ14、及び吸収性複合材44のうちのいずれか1つ又はそれ以上は、前述した領域独自の選択的な伸張性を有することができる。残りの層は、同じ領域及び方向において選択的に伸張可能であってもよく、全ての方向に均一に伸張可能であってもよく、或いは弾性材料であってもよい。弾性材料は、伸張後に緩められた時、ほとんどその初期の伸張前の長さに回復又は収縮する、伸張可能な材料である。
【0015】
図2は、吸収性複合材44が領域独自の選択的な伸張性を有する、本発明の1つの実施形態を示す。吸収性複合材44は、第1の端部領域72、中央領域74、及び第2の端部領域76を含む。端部領域72及び76は、継ぎ目73及び75に沿って、中央領域74に結合されている。それぞれの矢印で示すように、それぞれの端部領域72及び76は横方向に選択的に伸張可能であり、中央領域74は縦方向に選択的に伸張可能である。領域72,74及び76のそれぞれは、吸収性物品の縦方向長さの約20〜60%、好ましくは長さの約25〜50%、より好ましくは長さの約30〜40%を構成するのが望ましい。
【0016】
図3は、中央領域74及び/又は端部領域72及び76において有用な、選択的に伸張可能な吸収性複合材区域71を示す。吸収性複合材44の区域71は、選択的に伸張可能な液体透過性の第1の基材層46、選択的に伸張可能な第2の基材層48、及び第1の層46と第2の層48との間に形成された超吸収性材料のポケット50を有する。第1及び第2の層を有効に結合してラミネートを形成し、ラミネートが乾いている時はラミネートの一体性を維持するが、ラミネートが濡れた時は解離させる働きをする固着手段52により、ポケット50は構成される。若しくは、ポケット50は、層46又は層48中に型成形され(熱成形され)てもよい。層46と48との間の適切な固着手段には、水溶性接着剤のような水分感応性接着剤及び熱エンボス加工がある。固着手段52は、第1の層46と第2の層48とを互いに固定し、固着ゾーン54と非固着ゾーン56を形成する。非固着ゾーンは、ポケット50を構成する。超吸収材料58は、非固着ゾーン56に(またそれ故、ポケット50内に)配置される。超吸収性材料58に加え、ポケット50は、さらに以下に論じられるように、セルロース毛羽又は別の材料などの繊維材料を含んでもよい。
【0017】
ポケット50は、区域71が緩められている時、即ち伸張力を受けていない時、距離60の間隔に配置されている。間隔60は、少なくとも約0.05インチ(1.3mm)、若しくは少なくとも約0.10インチ(2.5mm)、若しくは少なくとも約0.15インチ(3.8mm)である。さらに、ポケットの間隔60は、約1.5インチ(38mm)より大きくない、若しくは約1.0インチ(25mm)より大きくない、若しくは約0.5インチ(13mm)より大きくないのが適切である
【0018】
ポケット50の深さは、少なくとも約0.1インチ(2.5mm)、好ましくは約0.15〜0.50インチ(3.8〜13mm)、より好ましくは約0.20〜0.30インチ(5.1〜7.6mm)とすることができる。ポケットは、円形又は楕円形の形状とすることができ、その直径は、約0.20〜1.0インチ(5.1〜25mm)、好ましくは約0.25〜0.75インチ(6.4〜19.1mm)、より好ましくは約0.40〜0.60インチ(10.2〜15.2mm)の範囲にある。これらの寸法は、吸収性複合材区域71が緩められ、伸張されていない状態について述べたものである。
【0019】
本発明によると、区域71は第1の方向に伸張可能であり、第1の方向に垂直な第2の方向に伸張可能でないことが望ましい。「伸張可能である」とは、区域71が、第1の方向にその初期長さの少なくとも150%まで、好ましくは少なくともその初期長さの200%まで、より好ましくは少なくともその初期長さの250%まで、破れることなく伸張することを意味している。吸収性区域71は、伸張の方向とは反対の方向に、少なくとも部分的に収縮できることが好ましい。このように、伸張を引き起こす力が緩められる時、伸張された複合材は、少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%、回復又は「収縮」するのが望ましい。例えば、「50%回復」とは、材料が1メートルの初期長さから2メートルの伸張された長さに伸張される時、伸張力が取り除かれた時に1.5メートルの長さまで回復する必要があることを意味する。吸収性複合材区域71の伸張性は一般に、組み合わされた基材層即ち層46及び48の伸張性で制御される。
【0020】
吸収性複合材区域71は、選択的な伸張の方向が物品のその領域が伸張されるのが好ましい方向と一致するように、吸収性物品中に配向される。例えば、おむつの中央領域74では、好ましい伸張の方向は、おむつの前部及び背部へ向かう縦方向である。おむつの端部領域72及び76では、好ましい伸張の方向は横方向である。従って、吸収性複合材44(図2)は、3つの吸収性区域71から構成され、それらの端部で互いに結合される。中央領域74の吸収性区域71は、その好ましい伸張の方向が縦方向であるように配向されることができる。端部領域72及び76の吸収性区域71は、端部領域72が横方向の好ましい伸張の方向を有するように、中央領域内の区域71に垂直に配向されることができる。
【0021】
図4、図4A及び図4Bは、吸収性複合材44の区域71の第1の基材層46及び/又は第2の基材層48として使用されることができる、ネック結合されたラミネートの構造を示す。図4は、例えば比較的非弾性のポリマー材料で作られた繊維状不織ウェブとすることができる、ネック加工可能な材料112を示す。図4Bによれば、ネック加工可能な材料112は、最初に機械方向に引っ張られて、その繊維を縦方向に配向させ、また横方向にその長さを第1の寸法「A」から第2の寸法「B」へ収縮させる。この時点で、ネック加工可能な不織ウェブ112は、例えば、Mormanらに付与され、参考文献として本明細書に組み込まれている米国特許第5,883,028号に記載の技術を用いて、伸張されていない弾性フィルム又は他の層材料へラミネートされる。「弾性のある」という用語は、伸張力が緩められた時、ほとんどその初期長さまで回復する、伸張可能な材料のことを言う。
【0022】
図4Bに示された、得られたラミネート114は、ほぼ寸法「B」に等しい、機械横方向の弛緩した長さを持つ。ラミネートは、ウェブ112の機械横方向にのみ、ほぼ寸法「A」に等しい第2の長さまで、選択的に伸張されることができる。伸張力が緩められた時、ラミネート114は、その元の寸法「A」まで収縮する。
【0023】
ネック加工可能なウェブ112は、例えばスパンボンドウェブ、メルトブローウェブ、又はボンデッドカーデッドウェブのような多孔質の不織材料とすることができる。ネック加工可能な材料がメルトブロー繊維のウェブである場合、それはメルトブロー微小繊維を含んでもよい。ネック加工可能な材料112は、例えばポリオレフィンのようなポリマーを形成する繊維で作られてもよい。例示的なポリオレフィンには、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー及びブテンコポリマーの中の1つ又はそれ以上がある。有用なポリプロピレンには、例えば、Exxon Chemical Company製のExxon 3445の商標で市販されているポリプロピレンや、Shell Chemical Company製のDX5A09の商標で市販されているポリプロピレンがある。
【0024】
ネック加工可能なウェブ112は、例えば、メルトブローウェブ、ボンデッドカーデッドウェブ又は他の適切な材料の層の少なくとも1つに結合された、スパンボンドウェブの少なくとも1つの層を有する多層材料とすることができる。例えば、ネック加工可能なウェブ112は、坪量が1平方ヤード当り約0.2から約8オンス(osy)(約6.8〜270グラム/m2、又はgsm)のスパンボンドポリプロピレンの第1の層と、坪量が約0.2から約4osy(6.8〜135gsm)のメルトブローポリプロピレンの層と、坪量が約0.2から約8osy(6.8〜270gsm)のスパンボンドポリプロピレンの第2の層とを有しする、多層材料であってもよい。若しくは、ネック加工可能なウェブ112は、例えば、坪量が約0.2から約10osy(6.8〜340gsm)のスパンボンドウェブ、又は坪量が約0.2から約8osy(6.8〜270gsm)のメルトブローウェブのような材料の単一層であってもよい。ウェブ112の隣接する繊維は、当業技術で周知の従来技術を用いて、繊維間結合により断続的に結合されていることが望ましい。
【0025】
ネック加工可能なウェブ112が、ネック結合されたラミネートを形成するために、張力をかけられネック状にされた状態にある時に、弾性シートは、ネック加工可能なウェブ112に結合されることができる。弾性シートは、水蒸気透過性の弾性ポリマーから作られることができ、又は別の弾性ポリマーから作られ、シートに穴又は微細孔を形成することで蒸気透過性にされることができる。弾性シートは、以下に記載するテスト手順を用いた水蒸気透過率(MVTR)が、少なくとも約500グラム/m2−24時間、より好ましくは少なくとも約1200グラム/m2−24時間、最も好ましくは少なくとも約2000グラム/m2−24時間である。MVTRは、フィルムの厚さとポリマーの種類の両方の関数である。有用なフィルム厚さの範囲にわたり必要なMVTRを示す弾性ポリマーには、それに限定されないが、加硫シリコンゴム、他のいくつかのシリコンポリマー、ポリウレタン、ポリエーテルエステル及びポリエーテルアミド等がある。次の表1には、中実の(非多孔の)ポリマーフィルムのフィルム厚さを考慮して標準化された、例示的な弾性ポリマーの代表的な水蒸気透過率を示す。
【0026】
表1
【0027】
弾性ポリマーの水蒸気透過率が低ければ、所望の最小限レベルのMVTRを得るために、フィルムは極度に薄くなければならないかもしれない。蒸気透過率の低いエラストマーには、例えば、密度が0.89グラム/ccを超えない、スチレン‐ブタジエンのコポリマーとターポリマー、エラストマーのエチレン‐プロピレンコポリマー、エチレン‐プロピレン‐ジエンゴム、及びある種の単点又はメタロセン触媒によるエチレンポリマー及びエチレン‐アルファオレフィンコポリマー等がある。若しくは、当業者に周知の多くの技術を用いて、フィルムは多孔質又は微孔質にされてもよい。非常に薄いフィルムを生産し使用することは、フィルムの強度が低く製造が困難であるため非実用的であるかもしれない。それ故、弾性ポリマー自体が、実用的な厚さを持つフィルムが使用ができる程、充分な水蒸気透過性を有することが望ましい。弾性ポリマーは、少なくとも約150kg‐cm/(km)2‐日、より好ましくは少なくとも約500kg‐cm/(km)2‐日、最も好ましくは少なくとも約1000kg‐cm/(km)2‐日の水蒸気透過率を有することが好ましい。
【0028】
水蒸気を透過可能であることに加え、好ましい通気性のある弾性フィルムは、実質的にその水蒸気の透過を妨げるほど厚くないことが望ましい。フィルムの特定の組成のMVTRは、フィルムと蒸気との間に分子間相互作用がなければ、おおまかにその厚さと逆比例の関係にある。水蒸気透過性のフィルムに対しこの関係は、水のフィルムとの親和力のため、変化する可能性がある。一般に、ネック結合されたラミネート114の弾性フィルム組成は、フィルムとラミネート114が緩められている時に、約2ミル(50ミクロン)未満の厚さ、好ましくは約1ミル(25ミクロン)未満の厚さ、より好ましくは約0.5ミル(13ミクロン)未満の厚さであることが望ましい。
【0029】
図2によれば、ネック結合されたラミネートが吸収性複合材44中の基材として使用される時、着用者に面する上面(液体透過性)層46は、可逆的にネック加工された不織層とすることができ、下面層48は、ネック結合されたラミネートの弾性フィルム又はシートとすることができる。可逆的にネック加工された不織布は、Mormanに付与された米国特許第4,965,122号に記載され、その内容は参考文献として組み込まれる。それに代えて、下面層48は、全体的にネック結合されたラミネート(フィルム及びネック結合された不織ウェブ)を含んでもよく、上面層46は、別の不織布又は不織スパンドンド層のような他の液体透過層としてもよい。層46及び48は、接着剤結合、熱結合、超音波結合等の様々な従来技術を用いて互いに結合されることができる。結合域は、層46と48との間の界面の約10〜20%となることが好ましい。1つの好ましい実施形態では、Findlay Adhesives Co.から市販されている伸張性ホットメルト型接着剤2525Aが、界面の10〜20%にわたり渦巻き模様に塗布される。
【0030】
ポケット50は、層46又は層48に形成されることができ、下面層48に形成されることが好ましい。ポケット50は、真空熱形成法又は別の適切な方法を用いて形成されることができる。1つの実施形態では、ポケット形成、超吸収体の適用及び結合は、統合された工程で実施される。ネック状に伸張されたスパンボンド材料のような選択的に伸張可能な材料46は、最初にポケット形状の窪みを有する穿孔されたプレート上に配置される。このプレートに真空がかけられ、材料はポケット形状の窪みに引き込まれる。超吸収体がその後各ポケットに加えられ、接着剤が層46に塗布される。その後、液体透過性である第2の(上面)層48が、層46及びそのポケット上に配置され、加圧される。層46及び48は、このように接着剤の作用により結合される。
【0031】
「超吸収体」又は「超吸収性材料」という用語は、水で膨張できる、水に不溶の有機又は無機材料であり、塩化ナトリウムを0.9重量%含む水溶液中で、最も好ましい条件下で、少なくともその重量の約20倍、より望ましくは少なくともその重量の約30倍吸収できる材料のことを言う。超吸収性材料は、天然の、合成の、また変性した天然のポリマー及び材料とすることができる。さらに超吸収性材料は、シリカゲルのような無機材料又は架橋したポリマーのような有機化合物とすることができる。「架橋した」という用語は、効果的に、通常は水溶性の材料を実質的に水に不溶であるが膨張できるようにする任意の手段のことを言う。そのような手段には、例えば物理的交絡、結晶ドメイン、共有結合、イオン錯体及び会合、水素結合のような親水性会合、及びファンデルワールス力の疎水性会合等が挙げられる。
【0032】
合成超吸収性材料ポリマーの例には、ポリ(アクリル酸)及びポリ(メタクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(ビニルエーテル)、無水マレイン酸のビニルエーテル及びアルファ‐オレフィンとのコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルモルホリノン)、ポリ(ビニルアルコール)と、これらの混合物及びコポリマーのアルカリ金属塩及びアンモニウム塩等がある。さらに超吸収性材料には、加水分解アクリロニトリル‐デンプングラフト共重合体、アクリル酸デンプングラフト共重合体、メチルセルロース、キトサン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びアルギン酸、キサンタンガム、ローカストビーンガム等のような天然ガムといった天然ポリマー及び変性した天然ポリマー等がある。天然の超吸収性ポリマーと、全部又は部分的に合成の超吸収性ポリマーとの混合物もまた、本発明で使用することができる。他の適切な吸収性ゲル化材料は、Assarssonらにより1975年8月26日付与された米国特許第3,901,236号に開示されている。合成の吸収性ゲル化ポリマーを作る方法は、1978年2月28日にMasudaらに付与された米国特許第4,076,663号、及び1981年8月25日にTsubakimotoらに付与された米国特許第4,286,082号に開示されている。
【0033】
超吸収体は、微粒子又は繊維状とすることができるが、微粒子であることが好ましい。超吸収体は一般に約20から約1000ミクロンの範囲の粒子サイズで入手できる。市販の微粒子超吸収体の例には、バージニア州ポーツマスにあるHoescht Celaneseから入手できるSANWET(登録商標)IM 3900及びSANWET(登録商標)IM−5000P、ミシガン州ミッドランドにあるDow Chemical Co.から入手できるDRYTECH(登録商標)2035LD、及びスウェーデンにあるStockhausenから入手できるFAVOR(登録商標)880がある。そのゲル強度が高いことから、FAVOR(登録商標)880が現在のところ好ましい。繊維状超吸収体の例には、英国グリムスビーにある、Technical Absorbentsから入手できるOASIS(登録商標)101がある。
【0034】
ポケット50の大きさ及び超吸収体の密度に応じて、各ポケットは超吸収性材料を、乾燥重量をベースにして約25〜500mg、好ましくは約50〜300mg、より好ましくは約100〜200mg含むことができる。ポケット50の数及び大きさは、選択的に伸張可能な吸収性複合材44が、全超吸収体を約1〜100グラム、好ましくは約3〜50グラム、さらに好ましくは約5〜15グラム含むようなものにすることができる。超吸収体の総量はもちろん、吸収性粒子のサイズに応じて変化させることができる。
【0035】
超吸収性材料に加え、所望であれればポケット50のそれぞれは、パルプ繊維、フィラー材料、臭気吸収性材料、芳香性材料、又は別の適切な材料のような、繊維状吸収性材料を含むことができる。材料を組み合わせて用いる場合、超吸収体は、ポケット50内の全材料の少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも90%となることが望ましい。吸収性複合材区域71のそれぞれに選択的な伸張性があるため、複合材が濡れる時、ゲルブロッキングを生じることなく、高濃度の超吸収体はポケット50に包含されることができる。超吸収体が濡れてポケットが互いの方向に膨張するとき、各複合材区域71に選択的な伸張性があるため、ポケットは動くことができ、このため、ポケットの接触がゲルブロッキングを生じるほどきつくなることを防ぐ。
【0036】
ポケット50は、間にある隙間全部を塞ぐことなく、互いに接触できる形状を有することが好ましい。図3のように平面で見れば、ポケット50は円形、卵形、又は楕円形である。正方形及び長方形は、隣接したポケット50の端部に沿って実質的に連続した接触を生じさせるため、あまり好ましくない。
【0037】
吸収性複合材44(図2)の領域72、74、及び76を形成する吸収性複合材区域71は、熱結合、超音波結合、機械縫い結合、接着剤結合、又は他の任意の適切な技術を用いて、それらの端部で結合されることができる。同様の様々な結合技術を使用して、外側カバー12、身体側ライナ14、及び吸収性複合材44(図1)を結合し、単体のおむつ構造を形成することができる。最適な性能を得るため、吸収性複合材44の異なる領域の選択的な伸張性により、おむつ全体の伸張性を制御できることが望ましい。これは、おむつ10の他の層を、吸収性複合材44の領域72、74、及び76と少なくとも同じくらい伸張可能な材料から形成することにより、達成することができる。身体側ライナ14及び外側カバー12は、選択的に伸張可能である必要はない。それらは全ての方向に均一に伸張可能とすることができ、前述の弾性ポリマーの1つ又はそれ以上を用いて形成することができる。層の1つ(例えば、吸収性コア)が所望の区域指定された選択的な伸張性を有し、残りの層が少なくとも伸張可能である限り、おむつ全体10の伸張特性は、区域指定された選択的な伸張特性を有する層の伸張性に支配される。
【0038】
本発明の他の実施形態は、同様の結果を達成できる。例えば、中央領域において所望の区域指定された縦方向の伸張性を有し、2つの端部領域において横方向の伸張性を有する層は、身体側ライナ14及び/又は外側カバー12とすることができる。いずれの層が区域指定された選択的な伸張性を有するにしても、おむつ全体が中央領域においては選択的に縦方向に、2つの端部領域においては選択的に横方向に伸張可能であるように、他の層が少なくとも伸張可能であることが好ましい。
【0039】
サージ層42と身体側ライナ14の両方とも、液体透過性の高い材料から構成される。これらの層は、液体を着用者から吸収性複合材44へ運ぶ機能を果たす。適切な材料には、多孔質織物材料、多孔質不織材料、及び穿孔されたフィルム等がある。これに限定されないが、例には、任意のポリマー繊維の伸張可能な多孔質シート、合成又は天然繊維のボンデッドカーデッドウェブ又はそれらの組合せがある。どの層もまた、穿孔された伸張可能なプラスチックフィルムとすることができる。
【0040】
外側カバー12は、単一の伸張可能な層を含むことができ、又は接着剤結合、熱結合、又は超音波結合等で互いに結合された多数の伸張可能な層を含むことができる。外側カバー12は、様々な織物の又は不織の材料、フィルム、又は例えば型成形又はブロー成形されたフィルム等を含むフィルムで被覆された不織材料から作ることができる。外側カバー12はまた、ボンデッドカーデッド材料又はスパンボンド材料又はメルトブロー材料の複合材、例えば熱可塑性材料のスパンボンド‐メルトブロー複合材、又はスパンボンド‐メルトブロー‐スパンボンド熱可塑性材料とすることができるが、そこではスパンボンド層は布地のような感触を付与し、メルトブロー層は液体不透過性を付与することができる。外側カバー12は、水蒸気に対し通気性が高いことが好ましい。
【0041】
図5は、区域指定された方向性のある伸張性を有する吸収性物品を形成するための別の技術を示す。図5に示す材料80は、例えばおむつの外側カバー材料又は身体側ライナとすることができる。材料80は1つ又はそれ以上の層を有することができ、2つの軸方向に伸張可能(縦方向と横方向の両方に伸張可能)である、弾性状とすることができる、先駆材料から形成される。例えば先駆材料は、弾性状不織ウェブ、弾性不織ウェブと弾性フィルムとのラミネート、又はネック状に伸張され結合された不織ラミネート(NSBL)材料とすることができる。NSBL材料は、ネック加工可能な不織(例えばスパンボンド)ウェブに、間隔を空けた位置で熱的に又は接着剤で結合された弾性シートを含むことができるが、この場合、その不織ウェブは第1の方向にネック状にされ、弾性シートは第1の方向に垂直な第2の方向に伸張される。弾性シートが緩められた時、NSBLは、ウェブのネック作用により第1の方向に伸張性を有し、またウェブ中に形成されたしわにより第2の方向に伸張性を有する。弾性シートとネック加工された不織ウェブから、多方向に伸張可能なラミネートを作る方法は、両方ともMormanに付与された米国特許第5,116,662号及び米国特許第5,114,781号に記載されており、これらの特許の開示は参考文献として本明細書に組み込まれる。
【0042】
材料80は、中央領域82と、2つの端部領域84及び86を有する単一片の材料である。中央領域82は、横方向に伸張することを妨げず縦方向への伸張性にはほとんど影響を与えない、横方向に配向された複数の結合ライン83を与えることにより、縦方向に選択的に伸張可能にされる。端部領域84と86は、縦方向に伸張することを妨げず横方向への伸張性にはほとんど影響を与えない、縦方向に配向された複数の結合ライン85と87を与えることにより、横方向に選択的に伸張可能にされる。
【0043】
当業者に周知の熱カレンダー結合方法は、結合ライン83、85及び87を材料80に適用ために使用することができる。他の結合方法もまた使用することができ、それらには、他の熱結合方法、接着剤結合、及び/又は超音波溶着などを含む。結合ラインを弾性不織ウェブ(又は弾性ラミネートの不織ウェブ成分)へ適用すると、フィラメント間結合の程度が低くい方向での伸長性が高い領域と、フィラメント間結合の程度が高い方向での伸長性が低い領域とを持つ材料80が得られる。このことは、所定の領域の伸張性が結合ラインの配向に平行な方向では顕著に低下し、また結合ラインの配向に垂直な方向ではわずかしか低下しないことを意味する。適用される結合ラインは、不織ウェブ及び/又はラミネートの製造からすでに存在する結合を越えて、さらに局部的なフィラメント間結合と層間結合を付与する。
【0044】
結合ラインの長さ、厚さ、及び頻度は、結合ラインに影響を受ける領域において材料の伸張性がどれくらい低下するか、に影響する。図5によれば、端部領域84と86は、前部領域95及び背部領域97より、脚部領域91及び93において長さの大きい結合ライン85を有する。脚部領域91及び93における結合ラインがより長いため、脚部領域における縦方向の伸張性を殆ど減少させ又は取り除くことにより、着用者の脚の周りに衣類が一層ぴったりとフィットすることが確実になる。前部領域と背部領域95及び97における結合ラインがより短いため、同様に、これらの領域における縦方向の伸張性はそれに対応して一層低下する。このように、結合ラインは、材料80の様々な領域における選択された伸張性の方向と程度の両方を制御するために使用されることができる。選択的な結合技術のさらに詳しい記載は、「可変伸張材料及びそれを作るための方法」の名称で、Mormanらの名前で1999年6月30日に出願された、米国特許出願第09/346,665号になされており、この特許出願の開示内容は参考文献として組み込まれる。
【0045】
水蒸気透過率(MVTR)測定のテスト手順
布地の通気性の測定値は、水蒸気透過率(MVTR)であり、以下に述べるようにテスト手順に若干の変更があるが、サンプル材料に対し本質的にASTM Standard E96‐80に従い計算される。直径が3インチの大きさである円形のサンプルが各テスト材料から切り取られ、ノースカロライナ州シャーロットにあるCelanese Separation ProductsのCELGARD(登録商標)2500シート片である対照と共にテストされる。CELGARD(登録商標)2500シートは、微孔質のポリプロピレンシートである。各材料について3枚のサンプルが準備される。テスト皿は、ペンシルバニア州フィラデルフィアにあるThwing‐Albert Instrument Companyにより流通されている、番号60‐1Vapometer皿である。水100ミリリットルが各Vapometer皿に注がれ、テスト材料と対照材料の個々のサンプルは、個々の皿の覆いのない上部を横切って置かれる。ねじの付いたフランジは締められて、皿の縁部に沿ってシールを形成し、関連のあるテスト材料又は対照材料を約33.17平方センチメートルの暴露される面積を持つ、半径6.5センチメートルの円上で周囲の空気に曝しておく。皿を強制通気炉中に100°F(32℃)で一時間放置し、平衡にする。炉は、外部の空気がその中を循環する定温炉であり、水蒸気が内部に蓄積するのを防ぐ。適切な強制通気炉には、例えばイリノイ州ブルーアイランドにある、Blue M Electric Companyにより流通されているBlue M Power‐O‐Matic 60炉がある。平衡状態が完了すると、皿は炉から取り出され、重量を測定されてすぐに炉に戻される。24時間後、皿は炉から取り出され、再び重量を測定される。予備テスト水蒸気透過率の値は、次のように計算される。
テストMVTR=(24時間のグラム重量損失)×315.5g/m2‐24時間
炉内部の相対湿度は、特に制御されない。
【0046】
100°F(32℃)及び周囲の相対湿度という、前もって決められた設定条件下で、CELGARD(登録商標)2500対照に対するMVTRは、24時間で一平方メートル当り5000グラムであると定められていた。従って、対照サンプルは各テストを進められ、予備テスト値は次の式を用いて設定条件に修正される。
MVTR=(テストMVTR/対照MVTR)×(5000g/m2‐24時間)
【0047】
本明細書に開示した実施形態は、現在好ましいと考えられるものであるが、本発明の技術思想と範囲を逸脱することなく、様々な修正及び改善をなされることが可能である。本発明の範囲は、添付する特許請求の範囲に示されており、同等物の意味及び範囲にある全ての変更は、本発明の範囲に包まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるおむつの分解斜視図である。
【図2】 本発明の吸収性物品で有用な吸収性コア複合材を示す、おむつの破断平面図である。
【図3】 吸収性コア複合材の一部の破断平面図である。
【図4】 吸収性コア複合材中の基材として有用な、ネック結合されたラミネートの構成を示す概略図である。
【図4A】 吸収性コア複合材中の基材として有用な、ネック結合されたラミネートの構成を示す概略図である。
【図4B】 吸収性コア複合材中の基材として有用な、ネック結合されたラミネートの構成を示す概略図である。
【図5】 本発明によるおむつを形成するための別の技法を示す図である。
Claims (20)
- 吸収性複合材を含み、着用時に着用者の股部に位置する、中央領域と、
各々が吸収性複合材を含み、着用時に該着用者のウエスト部に位置する、該中央領域の両側の2つの端部領域と、
を備え、
前記中央領域の前記吸収性複合材が縦方向に選択的に伸張可能であり、前記2つの端部領域の前記吸収性複合材が横方向に選択的に伸張可能であり、
前記領域のそれぞれが、縦方向の初期長さと横方向の初期長さとを有し、
前記中央領域が縦方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、横方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
前記2つの端部領域のそれぞれが、横方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、縦方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
使用時にパンツ形状になることを特徴とする吸収性物品。 - 前記中央領域が、縦方向にその初期長さの少なくとも200%まで、または少なくとも250%まで伸張可能であることを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記中央領域が、横方向にその初期長さの125%未満まで、または110%未満まで伸張可能であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の吸収性物品。
- 前記端部領域のそれぞれが、横方向にその初期長さの少なくとも200%まで、または少なくとも250%まで伸張可能であることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の吸収性物品。
- 前記端部領域のそれぞれが、縦方向にその初期長さの125%未満まで、または110%未満までだけ伸張可能であることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の吸収性物品。
- 吸収性物品であって、
液体透過性の身体側ライナと、
実質的に液体不透過性の外側カバーと、
前記身体側ライナと前記外側カバーとの間にある吸収性複合材と、
を備える吸収性物品であって、
該吸収性複合物が、着用時に着用者の股部に位置して縦方向に選択的に伸張可能である中央領域と、着用時に該着用者のウエスト部に位置して横方向に選択的に伸張可能である2つの端部領域とを有し、そのため、該中央領域に相当する部分の前記吸収性物品が縦方向に選択的に伸張可能、かつ、該2つの端部領域に相当する部分の前記吸収性物品が横方向に選択的に伸張可能であり、
前記中央領域が縦方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、横方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
前記2つの端部領域のそれぞれが、横方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、縦方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
使用時にパンツ形状になることを特徴とする吸収性物品。 - 前記身体側ライナが、縦方向に選択的に伸張可能である中央領域と、横方向に選択的に伸張可能である2つの端部領域とを備えることを特徴とする、請求項6に記載の吸収性物品。
- 前記外側カバーが、縦方向に選択的に伸張可能である中央領域と、横方向に選択的に伸張可能である2つの端部領域とを備えることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の吸収性物品。
- 前記中央及び端部領域のそれぞれが、前記吸収性物品の縦方向長さの約20〜60%、縦方向長さの25〜50%または縦方向長さの30〜40%を構成することを特徴とする、請求項6〜請求項8の何れか一項に記載の吸収性物品。
- 着用時に着用者の股部に位置して縦方向に選択的に伸張可能である中央領域と着用時に該着用者のウエスト部に位置して横方向に選択的に伸張可能である2つの端部領域とを備え、
該2つの端部領域が、前記中央領域の両端部に沿って該中央領域に取り付けられており、
前記中央領域が縦方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、横方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
前記2つの端部領域のそれぞれが、横方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、縦方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
使用時にパンツ形状になることを特徴とする吸収性複合材。 - 前記中央及び端部領域のそれぞれが、その中に形成された複数のポケットと該ポケット内の超吸収性材料とを有する、選択的に伸張可能な基材を備えることを特徴とする、請求項10に記載の吸収性複合材。
- 前記中央及び端部領域のそれぞれにある前記基材が、ネック加工された不織繊維層と弾性層とのネック結合されたラミネートを含むことを特徴とする、請求項11に記載の吸収性複合材。
- 使用時にパンツ形状になる吸収性物品の層材料であって、
着用時に着用者の股部に位置して縦方向に選択的に伸張可能である中央領域と着用時に該着用者のウエスト部に位置して横方向に選択的に伸張可能である2つの端部領域とを備え、
前記中央領域が縦方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、横方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
前記2つの端部領域のそれぞれが、横方向にはその初期長さの少なくとも150%まで伸張可能であり、縦方向にはその初期長さの140%未満までだけ伸張可能であり、
前記2つの端部領域と前記中央領域が、連続する一体層を形成するようになっており、
前記中央領域における、複数の横方向に配向した伸長抑制結合ラインと、
前記端部領域のそれぞれにおける、複数の縦方向に配向した伸長抑制結合ラインと、
を備えることを特徴とする吸収性物品の層材料。 - 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とするおむつ。
- 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とするトレーニングパンツ。
- 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とする水着。
- 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とするアンダパンツ。
- 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とする成人用失禁用衣類。
- 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とする女性用衛生製品。
- 請求項10〜12に記載の吸収性複合材、または請求項13に記載の層材料を含むことを特徴とする医療用吸収性製品。
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