JP4616891B2 - 多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及びその記録媒体 - Google Patents

多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及びその記録媒体 Download PDF

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この発明は、音声や画像等の信号系列を少ない情報量で符号化する多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及びその記録媒体に関する。
信号系列の情報圧縮を行って符号化する効果的な方法として、ベクトル量子化法が知られている。これは、符号化しようとする離散化された信号サンプル値をあらかじめ決めた複数個ずつまとめてそれぞれベクトルとし、各ベクトルをあらかじめ作成しておいたコードブックの中の代表出力ベクトルと照合し、最も歪が小さくなるような代表出力ベクトルの番号を量子化値とするものである。
特許文献1に、複数のコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの歪を、複数の異なる代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについて計算して、最も小さい歪を与える代表出力ベクトルの組を、その入力ベクトルの量子化値とする多重ベクトル量子化方法が記載されている。
図10を参照して特許文献1に記載された多重ベクトル量子化方法の詳細について説明をする。まず、次のように記号を定義する。
X,Y:コードブック
u:入力ベクトル
x_j:コードブックX中の第j番目の代表出力ベクトル
y_m:コードブックY中の第m番目の代表出力ベクトル
K:コードブックX,Y中の代表出力ベクトルの次元数(要素の数)
N:各コードブックX,Yに記憶される代表出力ベクトルの数
x(i,j):コードブックXの代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素
y(i,m):コードブックYの代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素
u(i):入力ベクトルuの第i番目の要素
コードブックXはコードブックX記憶部1020に、コードブックYはコードブックY記憶部1030にそれぞれ対応している。
距離計算部1010は、入力端子1001から入力された入力ベクトルuと、コードブックX記憶部1020及びコードブックY記憶部1030のそれぞれから1つずつ選ばれた代表出力ベクトルの組の平均ベクトルとの二乗距離に基づく距離尺度d(j,m)を、すべての代表出力ベクトルについて下記式(1)により計算する。なお、下記式(1)は二乗距離を求める式を簡略化のために変形して構成したものであり、具体的には二乗距離を求める式から代表出力ベクトルの選択に無関係な入力ベクトルのみからなる項を削除し、更に整数倍したものである。
Figure 0004616891
最小距離決定部1050は、上記式(1)で計算される距離尺度d(j,m)を最小にする代表出力ベクトルの組を決定して、その決定した代表出力ベクトルの組のインデックス(j,m)を入力ベクトルについての量子化値として出力する。
なお、上記式(1)の第2項を
Figure 0004616891
とおいた時、F(j,m)については入力ベクトルとは無関係に計算できる。そこで、
複数の異なる二乗項F(j,m)について予め計算して二乗項テーブル記憶部1060に記憶しておき、距離計算部1010は、下記式(3)の右辺第一項を計算し、その計算値と二乗項テーブル記憶部1060を参照して求めたF(j,m)とを加算することにより距離尺度d(j,m)を求めるようにも構成することができる。このように構成することで、同じ二乗項F(j,m)を何度も計算する必要が無くなり、演算量の削減を図ることができる。
Figure 0004616891
一方、特許文献2には、演算量を削減するために、まず各コードブック記憶部からもっともらしい複数の代表出力ベクトルをそれぞれ予備選択することにより代表出力ベクトルの候補を絞り込み、次に絞り込んだ複数の代表出力ベクトルの中で最も有効な代表出力ベクトル組み合わせを本選択する多重ベクトル量子化方法が記載されている。
特開平1−205638号公報 特開平11−191739号公報
特許文献2に記載されたベクトル量子化方法においては、特許文献1に記載された演算量の削減方法を適用することで更に演算量が削減されることが期待できるが、特許文献2においては具体的な計算方法が明らかにされておらず、従って、いかに特許文献1の削減方法を適用すればよいかについても明らかにされていない。
この発明は、予備選択と本選択を行う方法の演算量をさらに削減する多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
請求項1に記載された多重ベクトル量子化方法は、
第一コードブックXにD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))が、それぞれ登録され、第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素がx(i,j)、第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素がy(i,m)であり、入力信号Iのサンプルの数がD 、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<D かつ(D mod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D /s)であり、
パワーテーブルには、上記各コードブックに登録された各代表出力ベクトルx_j及びy_mの要素の重み付き二乗和
Figure 0004616891

及び
Figure 0004616891

が予め登録され、
入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D −1)に対する重みがw(n)であるとして、所定の0以上の重み値W (i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
−s(i+1)≦n<D −s・i
により決定し、重み付き入力信号I (n)を、
(n)=I(n)・w(n)
により求め、重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号I w,norm (n)を、
Figure 0004616891

Figure 0004616891

により求め、p(0≦p<s)番目の入力ベクトルu を、
(i)=I w,norm ((D −1)−p−s・i)
によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成する入力ベクトル生成ステップと、
上記パワーテーブルに登録された代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和powx(j)を参照して、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、
Figure 0004616891

により計算し、上記パワーテーブルに登録された代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和powy(m)を参照して、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、
Figure 0004616891

により計算する第一距離尺度計算ステップと、
各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての、当該各候補代表出力ベクトルの第一距離尺度と当該各候補代表出力ベクトル間の重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義される第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと
を実行する。
請求項2に記載された多重ベクトル量子化方法は、
複数のコードブックに、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの要素の重みと、そのベクトルの要素の重み付き二乗和とを用いて定義されており、
あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録され、
複数サンプルからなる入力信号に対して、各サンプルに所定の重み付けを行い、所定のサンプル数ごとに順次束ねることにより複数の上記入力ベクトルを生成する入力ベクトル生成ステップと、
各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、候補代表出力ベクトルのペアに係るクロス項の値について上記クロステーブルを参照することにより、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
を実行する。
距離尺度(第一距離尺度、第二距離尺度)の定義式の中の入力ベクトルとは無関係に定まる式の値を予め計算しておき、距離尺度を計算する際に、その予め計算した式の値を参照することにより、その式の値を何度も計算せずに求めることができる。これにより、演算量をさらに削減し、演算を高速化することができる。
[第一実施例]
図1〜3を参照して本発明の第一実施例による多重ベクトル量子化装置103について説明する。図1は、多重ベクトル量子化装置103の機能構成を例示する図である。図2は、多重ベクトル量子化装置103の構成要素である入力ベクトル生成部9の機能構成を例示する図である。図3は、多重ベクトル量子化装置103の処理例を示すフローチャートである。
まず、次のように記号を定義する。
X、Y:コードブック
u:入力ベクトル
x_j:コードブックX中の第j番目の代表出力ベクトル
y_m:コードブックY中のベクトル番号mの代表出力ベクトル
D:コードブックX,Y中の代表出力ベクトルの次元数(要素の数)
Nx:コードブックXに記憶される代表出力ベクトルの数
Ny:コードブックXに記憶される代表出力ベクトルの数
x(i,j):コードブックXの代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素
y(i,m):コードブックYの代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素
u(i):入力ベクトルuの第i番目の要素
この例では、コードブックは、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体及び半導体メモリ等の任意の記憶手段であるコードブック記憶部により構成される。すなわち、各コードブックは、各コードブック記憶部にそれぞれ対応している。したがって、コードブックをコードブック記憶部とも呼ぶ。この例では、コードブックXはコードブックX記憶部31、コードブックYはコードブックY記憶部32に対応する。なお、コードブック記憶部に格納されているのが代表出力ベクトルであり、この代表出力ベクトルの集合をコードブックと考えてもよい。
コードブックX記憶部31には、Nx個のD次元代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1)が記憶されている。Nxは、任意の予め定められた自然数である。
同様に、コードブックY記憶部32には、Ny個のD次元代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1)が記憶されている。Nyは、任意の予め定められた自然数である。
本発明における多重ベクトル量子化装置への入力サンプルは任意のサンプルであり、例えば時間領域のサンプルや周波数領域の係数を用いることができる。具体的には、周波数領域の係数である場合、要素番号iが大きいほどu(i)を大きな周波数領域のサンプルに対応させる。そして、時間領域のサンプルや周波数領域の係数を用いる場合、もし領域の範囲によってサンプルや係数に強弱をつけることができれば、量子化雑音耐性の向上などの効果を期待できる。そこで本発明では、入力サンプルに対して重み付けをして量子化処理を行うことが可能な多重ベクトル量子化装置の構成を明らかにする。
<ステップS1>
例えば周波数領域の入力信号の場合、ある周波数範囲(複数サンプル)ごとに重み付けを行った上で、単純にサンプル番号の若い方から一定数ずつ順次サンプルを切り出すことにより第一距離尺度計算部への入力ベクトルを構成することによっても、ある程度は雑音耐性の向上を図ることができる。しかし、このように信号サンプル番号の若い方から一定数ずつ順次サンプルを切り出して入力ベクトルを構成すると、重み付けの大きい周波数領域からのサンプルで構成された入力ベクトルに情報量が過度に集中し、距離尺度計算等の際に歪みが生じて量子化効率が悪くなる場合がある。そこで、本発明においては第一距離尺度計算部の前段に、以下に説明する入力ベクトル生成部9を配置し、そこで事前に、情報量が平準化された重み付きの入力ベクトルを生成して、これを第一距離尺度計算部以降の量子化処理(ステップS2以降の処理)に用いることで、処理における歪みの発生を抑制し、効率的な重み付き量子化処理を実現する。
入力ベクトル生成部9は、重み付け手段91とゲイン正規化手段92とインターリーブ手段93とを備える。
重み付け手段91は、入力端子1から入力された入力信号Iのサンプル数がD個のとき、n(=0、1、・・・、D−1)番目のサンプルの重み付き入力信号I(n)を、I(n)=I(n)・w(n)により求めて出力する(ステップS11)。ここで、I(n)は入力信号Iのn番目のサンプルの値であり、w(n)はn番目のサンプルに対する重みである。なお、重みw(n)には、入力信号Iから切り出される入力ベクトルuの個数がs個(ただしsは、1≦s<Dかつ(Dmod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuの次元数がD(=D/s)次元のとき、
i・s≦n<(i+1)・s ・・・(4)
の関係を満たすs個のサンプルごとに、同じ値W(>0、i=0、1、・・・、D−1)が割り当てられる。例えば、D=36、s=6、D=6の場合、次のように割り当てられる。
Figure 0004616891
の具体的な値としては、例えばW=1、W=1、W=4/3、W=5/3、W=2、W=1とすると効果的である。
ゲイン正規化手段92は、重み付き入力信号I(n)のパワー平均値G及び正規化入力信号Iw,norm(n)を、下記式(6)(7)により求めて出力する(ステップS12)。なお、パワー平均値Gは復号側に向けて出力し、復号処理に用いる。
Figure 0004616891
また、(7)式において、変数の取りうる範囲を調整したい場合には、右辺に定数G(例えばG=1024など)を乗じたものを正規化入力信号Iw,norm(n)としてもよい。
インターリーブ手段93は、p(0≦p<s)番目の入力ベクトルuを、
(i)=Iw,norm(s・i+p) ・・・(8)
の関係式によって、正規化入力信号Iw,normからD個の要素をsサンプルごとに順次間引くことにより生成する(ステップS13)。このように間引くことにより、s個のいずれの入力ベクトルuもW〜WD−1の別々の重み付けがされたD個の要素により構成されることとなり、信号の正規化ともあいまって、ベクトルごとの情報量の平準化を図ることができる。
なお、上記式(4)においてnの範囲を、
−s(i+1)≦n<D−s・i ・・・(9)
とし、Wの値の割り当てを、
Figure 0004616891
のようにiの値とnの値との相関関係を反転させて、入力ベクトルuを、
(i)=Iw,norm((D−1)−p−s・i) ・・・(11)
の関係式によって間引くようにしても構わない。
<ステップS2>
第一距離尺度計算部2の距離計算部231は、コードブックX記憶部31に記憶されたNx個の各代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を計算する(ステップS21)。あるベクトルについての第一距離尺度とは、そのベクトルと入力ベクトルuとの距離を表す第一の指標である。例えば、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、そのベクトルと入力ベクトルuとの二乗距離を求める式を変形して、下記式(12)のように、その代表出力ベクトルx_jと入力ベクトルとの内積と、その代表出力ベクトルの要素の重みと、その代表出力ベクトルの要素の二乗和とを用いて定義することができる。
Figure 0004616891
そして、計算されたNx個の第一距離尺度d_prex(j)は、候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部41に送られる。
同様に、第一距離尺度計算部2の距離計算部241は、コードブックY記憶部32に記憶されたNy個の各代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を計算する(ステップS22)。例えば、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、下記式(13)のように定義することができる。
Figure 0004616891
そして、計算されたNy個の第一距離尺度d_prey(m)は、候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部42に送られる。
<ステップS3>
候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部41は、コードブックX記憶部31から、距離計算部21が計算した第一距離尺度d_prex(j)を用いて、予め定められた数Npx個の代表出力ベクトルを選択する(ステップS31)。選択された代表出力ベクトルを、候補代表出力ベクトルと呼ぶ。
候補代表出力ベクトルについての情報は、小コードブックインデックスリストXs=(xs_0,xs_1,…,xs_Npx−1)として、第二距離尺度計算部5と最小距離決定部7に送られる。ここで、xs_u(u=0,・・・,Npx−1)は、候補代表出力ベクトルを表すインデックスである。また、各候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度のリストDxs=(Dxs_0,Dxs_1,…,Dxs_Npx−1)も、第二距離尺度計算部5に送られる。ここで、Dxs_u(u=0,…,Npx−1)は、インデックスxs_uで表される候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度である。
候補代表ベクトルを選択する具体的な方法について説明をする。ここでは、2つの方法を例示するが、これら以外の方法によって候補代表ベクトルを選択してもよい。
*第一の方法*
小コードブックインデックス作成部41は、Nx個の代表出力ベクトルx_jを、第一距離尺度d_prex(j)が小さい順に並び替えて、第一距離尺度d_prex(j)が小さい方から順にNpx個の代表出力ベクトルを候補代表出力ベクトルとして選択する。具体的には、図4に示す処理を行う。MAXVALは、le+20(=10^20)のように十分大きな数である。
*第二の方法*
図5を参照して、候補代表ベクトルを選択するための第二の方法について説明をする。小コードブックインデックス作成部41は、Nx個の代表出力ベクトルx_jを、Nx/Npx個ずつまとめてNpx個のグループを生成する。そして、各グループごとに第一距離尺度d_prex(j)が最も小さい代表出力ベクトルx_jを選択することにより、Npx個の代表出力ベクトルを候補代表出力ベクトルとして選択する。具体的には、図6に例示する処理を行う。
この第二の方法により候補代表出力ベクトルを選択する場合には、Nsub=Nx/Npxが整数になるように、換言すればNxがNpxで割り切れるように、NxとNpxを予め設定しておく。
なお、この例では、すべてのグループがNpx個の代表出力ベクトルから構成されているが、各グループに含まれる代表出力ベクトルの数がグループごとに異なっていてもよい。
候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部42は、コードブックY記憶部32から、距離計算部22が計算した第一距離尺度d_prey(m)を用いて、予め定められた数Npy個の代表出力ベクトルを選択する(ステップS32)。代表出力ベクトルの選択の方法は、上記説明した小コードブックインデックス作成部41の選択の方法と同様であるため説明を省略する。
選択された代表出力ベクトルである候補代表出力ベクトルについての情報は、第二距離尺度計算部5に送られる。具体的には、小コードブックインデックスリストYs=(ys_0,ys_1,…,ys_Npy−1)が第二距離尺度計算部5と最小距離決定部7に送られる。ここで、ys_v(v=0,…,Npy−1)は、候補代表出力ベクトルを表すインデックスである。また、各候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度のリストDys=(Dys_0,Dys_1,…,Dys_Npy−1)が、第二距離尺度計算部5に送られる。ここで、Dys_v(v=0,…,Npy−1)は、インデックスys_vで表される候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度である。
<ステップS4>
クロステーブル記憶部61には、異なる2つのコードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表ベクトルのペアについてそれぞれ予め計算されて記憶されている。クロステーブル記憶部に記憶された代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値の集合をクロステーブルと呼ぶ。クロステーブルはクロステーブル記憶部に対応している。この例では、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jと,コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mとのすべてのペアについて、下記式(14)により定義されるクロス項の値が予め計算されて記憶されている。
Figure 0004616891
第二距離尺度計算部511は、各コードブック記憶部(この例では、コードブックX記憶部31,コードブックY記憶部32)からそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する。計算された第二距離尺度は、最小距離決定部7に送られる。ここで、あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標である。例えば、代表出力ベクトルx_jと代表出力ベクトルy_mとから構成されるベクトルの組についての第二距離尺度d(j,m)は下記式(15)のように、上記式(12)(13)に示したそのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、上記式(14)に示したそのベクトルの組を構成するベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項と、を用いて定義することができる。
Figure 0004616891
したがって、第二距離尺度計算部511は、小コードブックインデックスリストXs中の各xs_uと小コードブックインデックスリストYs中の各ys_vとのすべてのペアについて、下記式(16)に基づいて第二距離尺度d(u,v)をそれぞれ計算する(ステップS42)。
Figure 0004616891
その際、第二距離尺度計算部511のクロス項参照手段511aが、クロス項cross(xs_u,ys_v)の値を、クロステーブル記憶部61に記憶された対応する代表出力ベクトルのペア(xs_u,ys_v)のクロス項の値を参照して求める(ステップS41)。この例では、加算のみで第二距離尺度d(u,v)を計算することができ、計算効率が良い。
なお、上記式(15)(16)においてクロス項を2倍にして加算しているが、上記式(14)で右辺を予め2倍しておき、上記式(15)(16)では2倍せずに加算するように構成しても構わない。
<ステップS5>
最小距離決定部7は、距離計算部が計算した第二距離尺度d(u,v)を最小にする候補代表出力ベクトルの組(xs_u,ys_v)を選択して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を表すインデックスを出力する。具体的には、図7に例示する処理を行う。
このように、クロステーブル記憶部61にクロス項の値を予め計算して記憶しておけば、クロステーブル記憶部61を参照するだけでクロス項の値を求めることができる。このため、クロス項の値を再度計算する必要がなく演算量を少なくすることができるため、高速に演算を行うことが可能となる。
<復号化処理について>
本発明の各実施例においては、入力信号に重み付け手段91で重み付けを行い、続いてゲイン正規化手段92で正規化を行い、更にインターリーブ手段93で等間隔でサンプルを間引くことにより入力ベクトルを生成し、そのように生成した入力ベクトルに対しベクトル量子化処理を行っている。このため、復号側では出力信号を得るために、その逆の処理をする必要がある。具体的には、以下のような処理を行う。
(1)ベクトル逆量子化処理を行って入力ベクトルを復元する。
(2)逆インターリーブ手段で、復元したベクトルに逆インターリーブ処理を行って正規化出力信号を生成する。
(3)ゲイン逆正規化手段で、ゲイン正規化手段92から出力されたパワー平均値Gを正規化出力信号に乗ずることにより、重み付き出力信号を生成する。
(4)逆重み付け部で、重み付き出力信号O(n)を重みw(n)で割ることにより出力信号O(n)を得る。
[第二実施例]
図8を参照して、第二実施例による多重ベクトル量子化装置104について説明をする。図8は、多重ベクトル量子化装置104の機能構成を例示する図である。
第二実施例による多重ベクトル量子化装置104は、第一距離尺度計算部2が第一距離尺度を計算する際に、第一距離尺度の定義式の中の入力ベクトルuに関係なく計算することができる部分である二乗和(パワー項ともいう。)をパワーテーブル記憶部811,821を参照して求める点で、第一実施例による多重ベクトル量子化装置103とは異なる。以下では、第一実施例と異なる部分である距離計算部251,261、パワーテーブル記憶部811,821を中心に説明する。他の点については、第一実施例による多重ベクトル量子化装置と同様であるため説明を省略する。
パワーテーブル記憶部811には、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和がそれぞれ予め計算されて記憶されている。具体的には、下記式(17)により定義される重み付き二乗和powx(j)(j=0,1,…,Nx−1)がそれぞれ計算されて記憶される。ここでは、パワーテーブル記憶部に記憶された代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和の集合をパワーテーブルと呼ぶ。パワーテーブルはパワーテーブル記憶部に対応している。
Figure 0004616891
同様に、パワーテーブル記憶部821には、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和がそれぞれ予め計算されて記憶されている。具体的には、下記式(18)により定義される重み付き二乗和powy(m)(m=0,1,…,Ny−1)がそれぞれ計算されて記憶される。
Figure 0004616891
第一距離尺度計算部2の距離計算部251は、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、下記式(19)により計算する。その際、距離計算部251の二乗和参照手段251aが、パワーテーブル記憶部811を参照して重み付き二乗和powx(j)の値を求める。距離計算部251は、計算して求まったΣi=0 D−1(−4u(i)・x(i,j))と、二乗和参照手段251aが参照して求めた重み付き二乗和powx(j)とを加算することにより、第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004616891
同様に、第一距離尺度計算部2の距離計算部261は、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、下記式(20)により計算する。その際、距離計算部261の二乗和参照手段261aが、パワーテーブル記憶部821を参照して重み付き二乗和powy(m)の値を求める。距離計算部261は、計算して求まったΣi=0 D−1(−4u(i)・y(i,m))と、二乗和参照手段261aが参照して求めた重み付き二乗和powy(m)とを加算することにより、第一距離尺度d_prey(m)を計算する。
Figure 0004616891
このように、第一距離尺度の定義式の中の入力ベクトルuとは無関係に、代表出力ベクトルのみから計算することができる部分の値を予め計算してパワーテーブル記憶部811,821に記憶しておくことで、パワーテーブル記憶部811,821を参照するだけでその部分の値を求めることができる。このため、重み付き二乗和を再度計算する必要がなくなり、演算量をさらに削減することができる。
なお、パワーテーブル記憶部811,821は分かれていなくてもよい。すなわち、重み付き二乗和powx(j)と重み付き二乗和powy(m)とを図示していない同じパワーテーブル記憶部に記憶しておき、各二乗和参照手段251a,261aが、この同じパワーテーブル記憶部を参照して重み付き二乗和powx(j),powy(m)を求めてもよい。
[第三実施例]
第一、第二実施例では、クロステーブル記憶部が設けられ、第二距離尺度計算部はクロステーブル記憶部を参照してクロス項の値を求めることにより第二距離尺度を計算していた。しかし、クロステーブル記憶部が設けられていなくても、パワーテーブル記憶部が設けられていれば、演算量を削減するという本発明の効果を得ることができる。そこで、第三実施例による多重ベクトル量子化装置105は、クロステーブル記憶部を設けない代わりにパワーテーブル記憶部を設ける構成としたものであり、第二実施例の多重ベクトル量子化装置104からクロステーブル記憶部61を削除した構成にあたる。従って、構成が共通する部分については同じ符号を付けて説明を省略する。
図9を参照して第三実施例による多重ベクトル量子化装置105について説明をする。図9は、多重ベクトル量子化装置105の機能構成を例示する図である。
多重ベクトル量子化装置105は、クロステーブル記憶部を有しない。したがって、第二距離尺度計算部521は、クロス項の値を上記式(14)を用いて自ら計算して求めることにより第二距離尺度を計算する。
一方、パワーテーブル記憶部811,821には、各コードブック記憶部(コードブックX記憶部31,コードブック記憶部32)に記憶された各代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和の値がそれぞれ予め計算されて、記憶されている。そして、第一距離尺度計算部2の距離計算部251、261は、第二実施例と同様に、パワーテーブル記憶部811,821を参照して候補代表ベクトルの要素の重み付き二乗和を求めることにより、第一距離尺度を計算する。つまり、距離計算部251、261は、代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和を再度計算する必要はない。そのため、第三実施例の多重ベクトル量子化装置105も演算量を削減することができ、高速に演算を行うことができるという有利な効果を奏する。
[変形例等]
上記各実施例は何れも2つのコードブックを用いて多重ベクトル量子化を行っているが、2つのコードブックではなく3つ以上のコードブックに基づいて多重ベクトル量子化をしても良い。
第一実施例において、3つのコードブックに基づいて多重ベクトル量子化をする場合を例に挙げて説明をする。z(i,t)を図示していないコードブックZ記憶部の第t番目のベクトルz_tの第i番目の要素として、代表出力ベクトルのペア(x_j,y_m)についてのクロス項cross(j,m)、代表出力ベクトルのペア(y_m,z_t)についてのクロス項cross(m,t)及び代表出力ベクトルのペア(z_t,x_j)についてのクロス項cross(t,j)を、それぞれ
Figure 0004616891
とする。また、d_prez(t)を代表出力ベクトルz_tについての第一距離尺度とすると、代表出力ベクトルx_j、代表出力ベクトルy_m及び代表出力ベクトルz_tから構成されるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(j,m,t)は例えば下記式(16)のように定義される。
Figure 0004616891
ここで、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)及び代表出力ベクトルz_tについての第一距離尺度d_prez(t)は、例えば次のように定義される。
Figure 0004616891
この場合、各クロス項cross(j,m)(j=0,…,Nx−1、m=0,…,Ny−1),cross(m,t)(m=0,…,Ny−1、t=0,…,Nz−1),cross(t,j)(t=0,…,Nz−1、j=0,…,Nx−1)の値がそれぞれ予め計算されて、クロステーブル記憶部6に記憶されている。
すなわち、異なる2つのコードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選択した代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項cross(j,m),cross(m,t),cross(t,j)の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め計算されて、記憶されている。
第二距離尺度計算部5のクロス項参照手段5aは、クロステーブル記憶部6を参照して、クロス項cross(j,m),cross(m,t),cross(t,j)の値を求める。そして、この求めたクロス項の値を用いて、各コードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組(xs_u,ys_v,zs_r)の平均ベクトルについての第二距離尺度d(xs_u,ys_v,zs_r)を計算する。zs_rは、コードブックZ記憶部から選択された候補代表出力ベクトルである。
このように、第一実施例におけるコードブックの数(コードブック記憶部の数)を3以上にすることができる。他の実施例についても同様である。
上述の各実施例の多重ベクトル量子化装置の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよいが、具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD
−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、上述した実施形態とは別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接このプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
第一実施例による多重ベクトル量子化装置103の機能構成を例示する図。 入力ベクトル生成部9の機能構成を例示する図。 第一実施例による多重ベクトル量子化装置103の処理の流れを例示するフローチャート。 小コードブックインデックス作成部41の第一の処理の流れを例示するフローチャート。 候補選択ベクトルの選択の第2の方法を例示した概念図。 小コードブックインデックス作成部41の第二の処理の流れを例示するフローチャート。 最小距離決定部7の処理の流れを例示するフローチャート。 第二実施例による多重ベクトル量子化装置104の機能構成を例示する図。 第三実施例による多重ベクトル量子化装置105の機能構成を例示する図。 背景技術による多重ベクトル量子化装置の機能構成を例示する図。

Claims (12)

  1. 第一コードブックXにD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))が、それぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素がx(i,j)、第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素がy(i,m)であり、
    入力信号Iのサンプルの数がD 、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<D かつ(D mod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D /s)であるとき、
    パワーテーブルには、上記各コードブックに登録された各代表出力ベクトルx_j及びy_mの要素の重み付き二乗和
    Figure 0004616891

    及び
    Figure 0004616891

    が予め登録され、
    入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D −1)に対する重みがw(n)であるとして、所定の0以上の重み値W (i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
    −s(i+1)≦n<D −s・i
    により決定し、重み付き入力信号I (n)を、
    (n)=I(n)・w(n)
    により求め、重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号I w,norm (n)を、
    Figure 0004616891

    Figure 0004616891

    により求め、p(0≦p<s)番目の入力ベクトルu を、
    (i)=I w,norm ((D −1)−p−s・i)
    によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成する入力ベクトル生成ステップと、
    上記パワーテーブルに登録された代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和powx(j)を参照して、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、
    Figure 0004616891

    により計算し、上記パワーテーブルに登録された代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和powy(m)を参照して、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、
    Figure 0004616891

    により計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての、当該各候補代表出力ベクトルの第一距離尺度と当該各候補代表出力ベクトル間の重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義される第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を実行する多重ベクトル量子化方法。
  2. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの要素の重みと、そのベクトルの要素の重み付き二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録され、
    複数サンプルからなる入力信号に対して、各サンプルに所定の重み付けを行い、所定のサンプル数ごとに順次束ねることにより複数の上記入力ベクトルを生成する入力ベクトル生成ステップと、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、候補代表出力ベクトルのペアに係るクロス項の値について上記クロステーブルを参照することにより、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を実行する多重ベクトル量子化方法。
  3. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの要素の重みと、そのベクトルの要素の重み付き二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    パワーテーブルには、各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和がそれぞれ予め登録され、
    クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録され、
    複数サンプルからなる入力信号に対して、各サンプルに所定の重み付けを行い、所定のサンプル数ごとに順次束ねることにより複数の上記入力ベクトルを生成する入力ベクトル生成ステップと、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度を、各代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和について上記パワーテーブルを参照することにより、それぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、候補代表出力ベクトルのペアに係るクロス項の値について上記クロステーブルを参照することにより、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を実行する多重ベクトル量子化方法。
  4. 請求項3に記載の多重ベクトル量子化方法において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)とし、
    入力信号Iのサンプルの数がD、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<Dかつ(Dmod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D/s)であって、
    入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D−1)に対する重みw(n)として、所定の0以上の値W(i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
    −s(i+1)≦n<D−s・i
    により決定し、
    重み付き入力信号I(n)を、
    (n)=I(n)・w(n)
    により求め、
    重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号Iw,norm(n)を、
    Figure 0004616891

    Figure 0004616891

    により求め、
    p(0≦p<s)番目の入力ベクトルuを、
    (i)=Iw,norm((D−1)−p−s・i)
    によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成し、
    代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和powx(j)は
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和powy(m)は
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、
    Figure 0004616891

    により求める
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  5. 請求項2又は3に記載の多重ベクトル量子化方法において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)とし、
    入力信号Iのサンプルの数がD、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<Dかつ(Dmod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D/s)であって、
    入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D−1)に対する重みw(n)として、所定の0以上の値W(i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
    −s(i+1)≦n<D−s・i
    により決定し、
    重み付き入力信号I(n)を、
    (n)=I(n)・w(n)
    により求め、
    重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号Iw,norm(n)を、
    Figure 0004616891

    Figure 0004616891

    により求め、
    p(0≦p<s)番目の入力ベクトルuを、
    (i)=Iw,norm((D−1)−p−s・i)
    によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成し、
    代表出力ベクトルのペア(x_j,y_m)の重み付き内積を用いて定義されるクロス項cross(j,m)の値は、
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルx_jと代表出力ベクトルy_mとから構成されるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(j,m)は、
    Figure 0004616891

    により求める
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  6. 第一コードブックXにD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))が、それぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素がx(i,j)、第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素がy(i,m)であり、
    入力信号Iのサンプルの数がD 、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<D かつ(D mod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D /s)であるとき、
    入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D −1)に対する重みがw(n)であるとして、所定の0以上の重み値W (i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
    −s(i+1)≦n<D −s・i
    により決定し、重み付き入力信号I (n)を、
    (n)=I(n)・w(n)
    により求め、重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号I w,norm (n)を、
    Figure 0004616891

    Figure 0004616891

    により求め、p(0≦p<s)番目の入力ベクトルu を、
    (i)=I w,norm ((D −1)−p−s・i)
    によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成する入力ベクトル生成部と、
    代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和
    Figure 0004616891

    と、代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和
    Figure 0004616891

    と、が予め登録されたパワーテーブル記憶部と、
    パワーテーブル記憶部に登録された代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和powx(j)を参照して、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、
    Figure 0004616891

    により計算し、パワーテーブル記憶部に登録された代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和powy(m)を参照して、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、
    Figure 0004616891

    により計算する第一距離尺度計算部と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定部と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての、当該各候補代表出力ベクトルの第一距離尺度と当該各候補代表出力ベクトル間の重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義される第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算部と、
    上記第二距離尺度計算部で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定部と、
    を備える多重ベクトル量子化装置。
  7. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの要素の重みと、そのベクトルの要素の重み付き二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されているクロステーブル記憶部と、
    複数サンプルからなる入力信号に対して、各サンプルに所定の重み付けを行い、所定のサンプル数ごとに順次束ねることにより複数の上記入力ベクトルを生成する入力ベクトル生成部と、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算部と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定部と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、候補代表出力ベクトルのペアに係るクロス項の値について上記クロステーブル記憶部を参照することにより、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算部と、
    上記第二距離尺度計算部で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定部と、
    を備える多重ベクトル量子化装置。
  8. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの要素の重みと、そのベクトルの要素の重み付き二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和がそれぞれ予め登録されているパワーテーブル記憶部と、
    異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの重み付き内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されているクロステーブル記憶部と、
    複数サンプルからなる入力信号に対して、各サンプルに所定の重み付けを行い、所定のサンプル数ごとに順次束ねることにより複数の上記入力ベクトルを生成する入力ベクトル生成部と、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度を、各代表出力ベクトルの要素の重み付き二乗和について上記パワーテーブル記憶部を参照することにより、それぞれ計算する第一距離尺度計算部と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定部と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、候補代表出力ベクトルのペアに係るクロス項の値について上記クロステーブル記憶部を参照することにより、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算部と、
    上記第二距離尺度計算部で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定部と、
    を実行する多重ベクトル量子化装置。
  9. 請求項8に記載の多重ベクトル量子化装置において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)とし、
    入力信号Iのサンプルの数がD、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<Dかつ(Dmod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D/s)であって、入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D−1)に対する重みw(n)として所定の0以上の値W(i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
    −s(i+1)≦n<D−s・i
    により決定し、重み付き入力信号I(n)を、
    (n)=I(n)・w(n)
    により求める重み付け手段と、
    重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号Iw,norm(n)を、
    Figure 0004616891

    Figure 0004616891

    により求めるゲイン正規化手段と、
    p(0≦p<s)番目の入力ベクトルuを、
    (i)=Iw,norm((D−1)−p−s・i)
    によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成するインターリーブ手段と、
    を含む入力ベクトル生成部を更に備え、
    代表出力ベクトルx_jの要素の重み付き二乗和powx(j)を
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルy_mの要素の重み付き二乗和powy(m)を、
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、
    Figure 0004616891

    により求める
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  10. 請求項7又は8に記載の多重ベクトル量子化装置において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)とし、
    入力信号Iのサンプルの数がD、そこから切り出す入力ベクトルuの数がs(ただしsは、1≦s<Dかつ(Dmod s)=0を満たす整数)、入力ベクトルuがD次元(D=D/s)であって、入力信号Iのn番目のサンプルI(n)(n=0、1、・・・、D−1)に対する重みw(n)として、所定の0以上の値W(i=0、1、・・・、D−1)を割り当てるnの範囲を、
    −s(i+1)≦n<D−s・i
    により決定し、重み付き入力信号I(n)を、
    (n)=I(n)・w(n)
    により求める重み付け手段と、
    重み付き入力信号のパワー平均値G及び正規化入力信号Iw,norm(n)を、
    Figure 0004616891

    Figure 0004616891

    により求めるゲイン正規化手段と、
    p(0≦p<s)番目の入力ベクトルuを、
    (i)=Iw,norm((D−1)−p−s・i)
    によってD個の要素を正規化入力信号からsサンプルごとに間引くことにより生成するインターリーブ手段と、
    を含む入力ベクトル生成部を更に備え、
    代表出力ベクトルのペア(x_j,y_m)の重み付き内積を用いて定義されるクロス項cross(j,m)の値を、
    Figure 0004616891

    により求め、
    代表出力ベクトルx_jと代表出力ベクトルy_mとから構成されるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(j,m)を、
    Figure 0004616891

    により求める
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  11. 請求項1から5の何れかに記載の多重ベクトル量子化方法の各ステップをコンピュータに実行させるための多重ベクトル量子化プログラム。
  12. 請求項11に記載の多重ベクトル量子化プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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