JP4633774B2 - 多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及びその記録媒体 - Google Patents

多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及びその記録媒体 Download PDF

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Description

この発明は、音声や画像等の信号系列を少ない情報量で符号化する多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及びその記録媒体に関する。
特許文献1に、複数のコードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの歪を、複数の異なる代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについて計算して、最も小さい歪を与える代表出力ベクトルの組を、その入力ベクトルの量子化値とする多重ベクトル量子化方法が記載されている。
図10を参照して特許文献1に記載された多重ベクトル量子化方法の詳細について説明をする。まず、次のように記号を定義する。
X,Y:コードブック
u:入力ベクトル
x_j:コードブックX中の第j番目の代表出力ベクトル
y_m:コードブックY中のベクトル番号mの代表出力ベクトル
K:コードブックX,Y中の代表出力ベクトルの次元数(要素の数)
N:各コードブックX,Yに記憶される代表出力ベクトルの数
x(i,j):コードブックXの代表出力ベクトルx_jの第i番目の要素
y(i,m):コードブックYの代表出力ベクトルy_mの第i番目の要素
u(i):入力ベクトルuの第i番目の要素
コードブックXはコードブックX記憶部1020に、コードブックYはコードブックY記憶部1030にそれぞれ対応している。
距離計算部1010は、コードブックX記憶部1020、コードブックY記憶部1030からそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルの組の平均ベクトルと、入力端子1001から入力された入力ベクトルuとの距離尺度d(j,m)を、すべての代表出力ベクトルについて下記式(1)に基づいて計算する。
Figure 0004633774
最小距離決定部1050は、上記式(1)で計算される距離尺度d(j,m)を最小にする代表出力ベクトルの組を決定して、その決定した代表出力ベクトルの組のインデックス(j,m)を入力ベクトルについての量子化値として出力する。
また、特許文献1には上記の多重ベクトル量子化方法の演算量を削減する技術も提案されている。演算量を削減するために、下記式(2)により定義される二乗項F(j,m)を、複数の異なる二乗項F(j,m)について予め計算して、二乗項テーブル記憶部1060に記憶しておく。
Figure 0004633774
距離計算部1010は、下記式(3)の右辺第一項を計算し、その計算値と二乗項テーブル記憶部1060を参照して求めたF(j,m)とを加算することにより距離尺度d(j,m)を求める。
Figure 0004633774
このように、二乗項F(j,m)を予め計算しておくことにより、同じ二乗項F(j,m)を何度も計算する手間を省くことができる(例えば、特許文献1参照。)。
一方、特許文献2に、演算量を削減するために、まず各コードブック記憶部からもっともらしい複数の代表出力ベクトルをそれぞれ予備選択することにより代表出力ベクトルの候補を絞り込み、次に絞り込んだ複数の代表出力ベクトルの中で最も有効な代表出力ベクトル組み合わせを本選択する多重ベクトル量子化方法が記載されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平1−205638号公報 特開平11−191739号公報
特許文献2に記載された予備選択と本選択を行うベクトル量子化方法に、特許文献1に記載された方法を適用して演算量をさらに削減することはできないという問題がある。特許文献2に記載されたベクトル量子化方法には、二乗項F(j,m)が出現しないためである。
この発明は、予備選択と本選択を行うベクトル量子化の演算量をさらに削減する多重ベクトル量子化方法、装置、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明によれば、複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとする。第一距離尺度計算ステップにおいて、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する。各コードブックごとに、第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する。第二距離尺度計算ステップにおいて、各コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する。第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する。パワーテーブルには、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、第二距離尺度計算ステップにおいて、第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値を、パワーテーブルを参照して求める。LとKcの値が異なる場合には、代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分の値を計算し、計算された二乗和の差分の値を加算または減算することにより、その代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの二乗和の値を求める。
請求項2に記載された発明によれば、複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されている。各コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する。各コードブックごとに、第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する。各コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する。第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する。クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されており、第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値を、クロステーブルを参照して求める。
請求項3に記載された発明によれば、複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されている。各コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する。各コードブックごとに、第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する。各コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する。第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する。パワーテーブルには、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルの成分の二乗和の値を、パワーテーブルを参照して求める。クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されており、第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値を、クロステーブルを参照して求める。
請求項15に記載された発明によれば、複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標である。第一距離尺度計算ステップにおいて、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する。各コードブックごとに、第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する。各コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する。第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する。また、パワーテーブルには、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、第一距離尺度計算ステップは、第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルの成分の二乗和の値を、パワーテーブルを参照して求める二乗和参照ステップを含む。複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、入力ベクトルuの第i番目の成分をu(i)として、
代表出力ベクトルx_jの成分の二乗和powx(j)を
Figure 0004633774

として、
代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、
Figure 0004633774

と定義され、
代表出力ベクトルy_mの成分の二乗和powy(m)を
Figure 0004633774

として、
代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、
Figure 0004633774

と定義される。
距離尺度(第一距離尺度、第二距離尺度)の定義式の中の入力ベクトルとは無関係に定まる式の値を予め計算しておき、距離尺度を計算する際に、その予め計算した式の値を参照することにより、その式の値を何度も計算せずに求めることができる。これにより、演算量をさらに削減することができる。また、演算を高速に行うことができる。
[第一実施例]
図1、2を参照して本発明の第一実施例による多重ベクトル量子化装置100について説明をする。図1は、多重ベクトル量子化装置100の機能構成を例示する図である。図2は、多重ベクトル量子化装置100の処理例を示すフローチャートである。
まず、次のように記号を定義する。
X、Y:コードブック
u:入力ベクトル
x_j:コードブックX中の第j番目の代表出力ベクトル
y_m:コードブックY中のベクトル番号mの代表出力ベクトル
D:コードブックX,Y中の代表出力ベクトルの次元数(成分の数)
Nx:コードブックXに記憶される代表出力ベクトルの数
Ny:コードブックXに記憶される代表出力ベクトルの数
x(i,j):コードブックXの代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分
y(i,m):コードブックYの代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分
u(i):入力ベクトルuの第i番目の成分
この例では、コードブックは、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体及び半導体メモリ等の任意の記憶手段であるコードブック記憶部により構成される。すなわち、各コードブックは、各コードブック記憶部にそれぞれ対応している。したがって、コードブックをコードブック記憶部とも呼ぶ。この例では、コードブックXはコードブックX記憶部31、コードブックYはコードブックY記憶部32に対応する。なお、コードブック記憶部に格納されているのが代表出力ベクトルであり、この代表出力ベクトルの集合をコードブックと考えてもよい。
入力サンプルの列は、予め定められた数Lの入力サンプルごとに、入力端子1から多重ベクトル量子化装置100に入力される。入力サンプルは、任意のサンプルであり、例えば時間領域のサンプルや周波数領域の係数である。
L個の入力サンプルは、1つのL次元の入力ベクトルuを構成する。この場合、入力ベクトルuの成分は、L個の入力サンプルである。入力ベクトルuの観点から、入力ベクトルuが入力端子1から入力されると考えることもできる。
例えば、入力サンプルが周波数領域の係数である場合には、要素番目iが大きいほどu(i)を大きな周波数領域のサンプルに対応させる。
コードブックX記憶部31には、Nx個のD次元代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1)が記憶されている。この例では、L=Dであり、入力ベクトルuと代表出力ベクトルの次元数は同じである。Nxは、任意の予め定められた自然数である。
同様に、コードブックY記憶部32には、Ny個のD次元代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1)が記憶されている。Nyは、任意の予め定められた自然数である。
<ステップS1>
第一距離尺度計算部2の距離計算部21は、コードブックX記憶部31に記憶されたNx個の各代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を計算する(ステップS11)。あるベクトルについての第一距離尺度とは、そのベクトルと入力ベクトルuとの距離を表す第一の指標である。例えば、第一距離尺度は、ユークリッド距離の式から入力ベクトルのみからなる項を削除した後に整数倍したものである。例えば、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、下記式(4)のように定義される。このように、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度は、例えば、その代表出力ベクトルx_jと入力ベクトルの内積と、その代表出力ベクトルの成分の二乗和とを用いて定義される。計算されたNx個の第一距離尺度d_prex(j)は、候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部41に送られる。
Figure 0004633774
同様に、第一距離尺度計算部2の距離計算部22は、コードブックY記憶部32に記憶されたNy個の各代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を計算する(ステップS12)。例えば、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、下記式(5)のように定義される。計算されたNy個の第一距離尺度d_prey(m)は、候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部42に送られる。
Figure 0004633774
<ステップS2>
候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部41は、コードブックX記憶部31から、距離計算部21が計算した第一距離尺度d_prex(j)を用いて、予め定められた数Npx個の代表出力ベクトルを選択する(ステップS21)。選択された代表出力ベクトルを、候補代表出力ベクトルと呼ぶ。
候補代表出力ベクトルについての情報は、小コードブックインデックスリストXs=(xs_0,xs_1,…,xs_Npx−1)として、第二距離尺度計算部5と最小距離決定部7に送られる。ここで、xs_u(u=0,…,Npx−1)は、候補代表出力ベクトルを表すインデックスである。また、各候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度のリストDxs=(Dxs_0,Dxs_1,…,Dxs_Npx−1)も、第二距離尺度計算部5に送られる。ここで、Dxs_u(u=0,…,Npx−1)は、インデックスxs_uで表される候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度である。
候補代表ベクトルを選択する具体的な方法について説明をする。ここでは、2つの方法を例示するが、これら以外の方法によって候補代表ベクトルを選択してもよい。
*第一の方法*
小コードブックインデックス作成部41は、Nx個の代表出力ベクトルx_jを、第一距離尺度d_prex(j)が小さい順に並び替えて、第一距離尺度d_prex(j)が小さい方から順にNpx個の代表出力ベクトルを候補代表出力ベクトルとして選択する。具体的には、図3に示す処理を行う。MAXVALは、le+20(=10^20)のように十分大きな数である。
*第二の方法*
図4を参照して、候補代表ベクトルを選択するための第二の方法について説明をする。小コードブックインデックス作成部41は、Nx個の代表出力ベクトルx_jを、Nx/Npx個ずつまとめてNpx個のグループを生成する。そして、各グループごとに第一距離尺度d_prex(j)が最も小さい代表出力ベクトルx_jを選択することにより、Npx個の代表出力ベクトルを候補代表出力ベクトルとして選択する。具体的には、図5に例示する処理を行う。
この第二の方法により候補代表出力ベクトルを選択する場合には、Nsub=Nx/Npxが整数になるように、換言すればNxがNpxで割り切れるように、NxとNpxを予め設定しておく。
なお、この例では、すべてのグループがNpx個の代表出力ベクトルから構成されているが、各グループに含まれる代表出力ベクトルの数がグループごとに異なっていてもよい。
候補代表出力ベクトル決定部4の小コードブックインデックス作成部42は、コードブックY記憶部32から、距離計算部22が計算した第一距離尺度d_prey(m)を用いて、予め定められた数Npy個の代表出力ベクトルを選択する(ステップS22)。代表出力ベクトルの選択の方法は、上記説明した小コードブックインデックス作成部41の選択の方法と同様であるため重複説明を省略する。
選択された代表出力ベクトルである候補代表出力ベクトルについての情報は、第二距離尺度計算部5に送られる。具体的には、小コードブックインデックスリストYs=(ys_0,ys_1,…,ys_Npy−1)が第二距離尺度計算部5と最小距離決定部7に送られる。ここで、ys_v(v=0,…,Npy−1)は、候補代表出力ベクトルを表すインデックスである。また、各候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度のリストDys=(Dys_0,Dys_1,…,Dys_Npy−1)が、第二距離尺度計算部5に送られる。ここで、Dys_v(v=0,…,Npy−1)は、インデックスys_vで表される候補代表出力ベクトルについての第一距離尺度である。
<ステップS3>
クロステーブル記憶部6には、異なる2つのコードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表ベクトルのペアについてそれぞれ予め計算されて、記憶されている。クロステーブル記憶部に記憶された代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値の集合をクロステーブルと呼ぶ。クロステーブルはクロステーブル記憶部に対応している。
この例では、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jと,コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mとのすべてのペアについて、下記式(6)により定義されるクロス項の値が予め計算されて記憶されている。
Figure 0004633774
第二距離尺度計算部5は、各コードブック記憶部(この例では、コードブックX記憶部31,コードブックY記憶部32)からそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する。計算された第二距離尺度は、最小距離決定部7に送られる。
ここで、あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成する少なくとも1つのベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義される。例えば、第二距離尺度は、ユークリッド距離の式から入力ベクトルのみからなる項を削除した後に整数倍したものである。この例では、代表出力ベクトルx_jと代表出力ベクトルy_mとから構成されるベクトルの組についての第二距離尺度d(j,m)は、下記式(6’)により定義される。
Figure 0004633774
したがって、第二距離尺度計算部5は、小コードブックインデックスリストXs中の各xs_uと小コードブックインデックスリストYs中の各ys_vとのすべてのペアについて、下記式(7)に基づいて第二距離尺度d(u,v)をそれぞれ計算する。
Figure 0004633774
その際、第二距離尺度計算部5のクロス項参照部5aが、クロス項cross(xs_u,ys_v)の値を、クロステーブル記憶部6に記憶された対応する代表出力ベクトルのペア(xs_u,ys_v)のクロス項の値を参照して求める。この例では、加算のみで第二距離尺度d(u,v)を計算することができ、計算効率が良い。
<ステップS4>
最小距離決定部7は、距離計算部が計算した第二距離尺度d(u,v)を最小にする候補代表出力ベクトルの組(xs_u,ys_v)を選択して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を表すインデックスを出力する。具体的には、図6に例示する処理を行う。
このように、クロステーブル記憶部6にクロス項の値を予め計算して記憶しておけば、クロステーブル記憶部6を参照するだけでクロス項の値を求めることができる。このため、クロス項の値を再度計算する必要がなくなり演算量を少なくすることができる。また、高速に演算を行うことができる。
[第二実施例]
図7を参照して、第二実施例による多重ベクトル量子化装置101について説明をする。図7は、多重ベクトル量子化装置101の機能構成を例示する図である。
第二実施例による多重ベクトル量子化装置101は、第一距離尺度計算部2が第一距離尺度を計算する際に、第一距離尺度の定義式の中の入力ベクトルuに関係なく計算することができる部分である二乗和(パワー項ともいう。)をパワーテーブル記憶部81,82を参照して求める点で、第一実施例による多重ベクトル量子化装置100とは異なる。以下では、第一実施例と異なる部分である距離計算部211,221、パワーテーブル記憶部81,82を中心に説明する。他の点については、第一実施例による多重ベクトル量子化装置と同様であるため重複説明を省略する。
パワーテーブル記憶部81には、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jの成分の二乗和がそれぞれ予め計算されて記憶されている。具体的には、下式(8)により定義される二乗和powx(j)(j=0,1,…,Nx−1)がそれぞれ計算されて記憶される。パワーテーブル記憶部に記憶された代表出力ベクトルの成分の二乗和の集合をパワーテーブルと呼ぶ。パワーテーブルはパワーテーブル記憶部に対応している。
Figure 0004633774
同様に、パワーテーブル記憶部82には、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mの成分の二乗和がそれぞれ予め計算されて記憶されている。具体的には、下式(9)により定義される二乗和powy(m)(m=0,1,…,Ny−1)がそれぞれ計算されて記憶される。
Figure 0004633774
第一距離尺度計算部2の距離計算部211は、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、下式(10)に基づいて計算する。その際、距離計算部211の二乗和参照部211aが、コードブックX記憶部31を参照して二乗和powx(j)の値を求める。距離計算部211は、計算して求まったΣi=0 D−1(−4u(i)・x(i,j))と、二乗和参照部211aが参照して求めたpowx(j)とを加算することにより、第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004633774
同様に、第一距離尺度計算部2の距離計算部221は、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、下式(11)に基づいて計算する。その際、距離計算部221の二乗和参照部221aが、コードブックY記憶部32を参照して二乗和powy(m)の値を求める。距離計算部221は、計算して求まったΣi=0 D−1(−4u(i)・y(i,m))と、二乗和参照部221aが参照して求めた二乗和powy(m)とを加算することにより、第一距離尺度d_prey(m)を計算する。
Figure 0004633774
このように、第一距離尺度の定義式の中の入力ベクトルuとは無関係に、代表出力ベクトルのみから計算することができる部分の値を予め計算してパワーテーブル記憶部81,82に記憶しておくことで、パワーテーブル記憶部81,82を参照するだけでその部分の値を求めることができる。このため、二乗和を再度計算する必要がなくなり、演算量をさらに削減することができる。
なお、パワーテーブル記憶部81,82が分かれていなくてもよい。すなわち、二乗和powx(j)と二乗和powy(m)とを、図示していない同じパワーテーブル記憶部に記憶しておき、各二乗和参照部211a,221aが、この同じパワーテーブル記憶部を参照して二乗和powx(j),powy(m)を求めてもよい。
[第三実施例]
第三実施例による多重ベクトル量子化装置102は、入力される度ごとに次元数Lが異なる入力ベクトルuを多重ベクトル量子化するものである。すなわち、この例では、入力ベクトルuの次元数Lは、代表出力ベクトルx_j,y_mの次元数Dとは必ずしも一致しない。ただし、入力ベクトルuの次元数Lは、代表出力ベクトルx_j,y_mの次元数D以下であるとする。
以下、図8を参照して、第三実施例による多重ベクトル量子化装置102を説明する。第一実施例による多重ベクトル量子化装置100と同じ部分については同じ符号を付けて重複説明を省略する。
第一距離尺度計算部2の距離計算部212は、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)を、入力ベクトルuの次元数(長さ)の範囲で求める。具体的には、下記式(12)に基づいて第一距離尺度d_prex(j)を求める。
Figure 0004633774
ここで、L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとすれば、上記式(12)の計算は、各代表出力ベクトルx_jに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度d_prex(j)と考えることができる。
同様に、第一距離尺度計算部2の距離計算部222は、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)を、入力ベクトルuの次元数(長さ)の範囲で求める。具体的には、下記式(13)に基づいて第一距離尺度d_prey(m)を求める。
Figure 0004633774
上記式(13)の計算は、各代表出力ベクトルy_mの第一縮小ベクトルの第一距離尺度d_prey(m)と考えることができる。
小コードブックインデックス作成部41は、距離計算部212が計算した第一距離尺度d_prex(j)を小さくするNpx個の候補代表出力ベクトルを選択する。同様に、小コードブックインデックス作成部42は、距離計算部222が計算した第一距離尺度d_prey(m)を小さくするNpy個の候補代表出力ベクトルを選択する。候補代表出力ベクトル選択の仕方及びその他の小コードブックインデックス作成部41,42の処理は、第一実施例と同様である。
クロステーブル記憶部61には、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jと、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mのすべての組み合わせについて、Kcの次元数(長さ)の範囲で、下記式(14)により定義されるクロス項cross(j,m)の値が予め計算されて、記憶されている。ここで、Kcは任意の自然数である。例えばKcを入力ベクトルuの次元数Lのうち最も使用される頻度が高い次元数とすると、演算量を少なくすることができる。
Figure 0004633774
L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとすれば、クロステーブル記憶部61には、異なる2つのコードブック記憶部(この例では、コードブックX記憶部31,コードブックY記憶部32)からそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値が、複数の異なる第二縮小ベクトルのペアについてそれぞれ予め計算されて、記憶されているといえる。ここで、代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアとは、各代表出力ベクトルにそれぞれ対応する第二縮小ベクトルから構成されるベクトルである。
第二距離尺度計算部51は、各コードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表ベクトルの組(xs_u,ys_v)に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(u,v)を、小コードインデックスリストXs中の各xs_uと小コードブックインデックスリストYs中の各ys_vとのすべてのペアについて計算する。代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトル組とは、各代表出力ベクトルにそれぞれ対応する第一縮小ベクトルから構成されるベクトルのことである。
以下、KcとLの大小関係によって処理が異なるため場合分けをする。
(A)Kc=Lの場合
Kc=Lの場合、第二距離尺度計算部51は下記式(15)に基づいて、第二距離尺度d(u,v)を計算する。その際、クロス項参照部5aは、クロス項cross(xs_u,ys_v)の値を、クロステーブル記憶部61を参照して求める。Kc=Lであるため、クロス項の値の修正は不要である。
Figure 0004633774
(B)Kc>Lの場合
Kc>Lの場合、第二距離尺度計算部51は下記式(16)に基づいて、第二距離尺度d(u,v)を計算する。Kc>Lであるため、クロステーブル記憶部61に記憶されたクロス項のうち余計に加算している次元の成分を減算している。
Figure 0004633774
上記式(16)により定義される第二距離尺度d(u,v)の値は、第二距離尺度計算部5のクロス項参照部5a、クロス項差分計算部5b、第一加算部5cによって計算される。クロス項参照部5aが、クロス項cross(xs_u,ys_v)の値をクロステーブル記憶部61を参照して求める。クロス項差分計算部5bは、候補代表出力ベクトルのペアに対応するKc次元の第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項と、候補代表出力ベクトルのペアに対応するL次元の第一縮小ベクトルのペアについてのクロス項との差分(この場合、−2・Σi=L kc−1x(i,xs_u)・y(i,ys_v))の値を計算する。第一加算部5cは、上記式(16)の各項の値を加算することにより第二距離尺度d(u,v)を計算する。
(C)Kc<Lの場合
Kc<Lの場合、第二距離尺度計算部51は下記式(17)に基づいて、第二距離尺度d(u,v)を計算する。Kc<Lであるため、クロステーブル記憶部61に記憶されたクロス項には含まれない次元の成分を加算している。
Figure 0004633774
上記式(17)により定義される第二距離尺度d(u,v)の値は、第二距離尺度計算部5のクロス項参照部5a、クロス項差分計算部5b、第一加算部5cによって計算される。クロス項参照部5aが、クロステーブル記憶部61を参照して、クロス項cross(xs_u,ys_v)の値を求める。クロス項差分計算部5bは、候補代表出力ベクトルのペアに対応するKc次元の第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項と、候補代表出力ベクトルのペアに対応するL次元の第一縮小ベクトルのペアについてのクロス項との差分(この場合、+2・Σi=L Kc−1x(i,xs_u)・y(i,ys_v))の値を計算する。第一加算部5cは、上記式(17)の各項の値を加算することにより第二距離尺度d(u,v)を計算する。
なお、第二距離尺度計算部51が、上記式(17)の右辺の第一項から第三項の値を加算して、第一加算部5cがクロス項差分計算部5bが計算した差分の値を、その加算の値に加算又は減算することにより、第二距離尺d(u,v)を計算してもよい。減算をする場合には、クロス項差分計算部5bは差分の絶対値を計算する。
なお、第二距離尺度計算部51の第二加算部5dが、クロス項参照部5aが求めたクロス項cross(xs_u,ys_v)の値と、クロス項差分計算部5bが計算した差分の値とを加算することにより、候補代表ベクトルのペア(xs_u,ys_v)に対応する第一縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値を求めてもよい。この場合、第一加算部5cが、第二加算部5dが求めたこのクロス項の値と、第一距離尺度Dxs_uと、第二距離尺度Dxs_vとを加算することにより、第二距離尺度d(u,v)を求める。
このように、入力ベクトルuの次元数が可変であっても多重ベクトル量子化の処理が可能である。
[第四実施例]
第四実施例による多重ベクトル量子化装置103は、第一距離尺度計算部2が第一距離尺度を計算する際に、第一距離尺度の定義式中の入力ベクトルuとは無関係に計算することができる部分である二乗和をパワーテーブル記憶部83,84を参照して求める点で、第三実施例による多重ベクトル量子化装置102と異なる。
以下、図9を参照して、第四実施例による多重ベクトル量子化装置103について説明をする。図9は、第四実施例による多重ベクトル量子化装置103の機能構成を例示する図である。第三実施例による多重ベクトル量子化装置102と同じ部分については、同じ符号を付けて重複説明を省略する。
パワーテーブル記憶部83には、下記式(18)により定まる二乗和powx(j)が、各j(j=0,…,Nx−1)についてそれぞれ計算されて記憶されている。すなわち、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jに対応するKc次元の第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め計算されて、記憶されている。
Figure 0004633774
同様に、パワーテーブル記憶部84には、下記式(19)により定まる二乗和powy(m)が、各m(m=0,…,Ny−1)についてそれぞれ計算されて記憶されている。すなわち、コードブックX記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mに対応するKc次元の第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め計算されて、記憶されている。
Figure 0004633774
距離計算部212は、コードブックX記憶部31に記憶された各代表出力ベクトルx_jに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度d_prex(j)をそれぞれ計算する。KcとLの大小関係によって処理が異なるため場合分けをする。
(A)Kc=L
Kc=Lの場合には、距離計算部212は下記式(20)に基づいて、第一距離尺度d_prex(j)の値を計算する。その際、二乗和参照部212aが、パワーテーブル記憶部83を参照して二乗和powx(j)の値を求める。Kc=Lであるため二乗和の修正は不要である。
Figure 0004633774
(B)Kc>L
Kc>Lの場合には、距離計算部212は下記式(21)に基づいて、第一距離尺度d_prex(j)の値を計算する。Kc>Lであるため、余計に加算している次元の成分を減算している。
Figure 0004633774
距離計算部212の二乗和参照部212aは、パワーテーブル記憶部83を参照して二乗和powx(j)の値を求める。二乗和差分計算部212bは、代表出力ベクトルについての第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルについての第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分(この例では、−Σi=L Kc−1(x(i,j)))を計算する。加算部212cは、上記式(21)の各項の値を加算することにより第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
(C)Kc<L
Kc<Lの場合には、距離計算部212は下記式(22)に基づいて、第一距離尺度d_prex(j)の値を計算する。Kc<Lであるため、パワーテーブル記憶部83に記憶された二乗和に含まれない次元の成分を加算している。
Figure 0004633774
距離計算部212の二乗和参照部212aは、パワーテーブル記憶部83を参照して二乗和powx(j)の値を求める。二乗和差分計算部212bは、代表出力ベクトルについての第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルについての第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分(この例では、+Σi=Kc L−1(x(i,j)))を計算する。加算部212cは、上記式(22)の各項の値を加算することにより第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
なお、距離計算部212が、上記式(21)の右辺の第一項、第二項の値を加算して、加算部5cが二乗和差分計算部212bが計算した差分の値を、その加算の値に加算又は減算することにより、第一距離尺d_perx(j)を計算してもよい。減算をする場合には、二乗和差分計算部212bは差分の絶対値を計算する。
なお、距離計算部212の第二加算部212dが、二乗和差分計算部212bが求めた二乗和powx(j)の値と、二乗和差分計算部212bが計算した差分の値とを加算することにより、候補代表ベクトルのペア(x_j,y_m)に対応する第一縮小ベクトルのペアについての二乗和の値を求めてもよい。この場合、加算部212cが、第二加算部212dが求めた二乗和の値と、上記式(21)の右辺の第一項、第二項の値とを加算することにより、第一二距離尺度d_perx(j)を求める。
距離計算部222は、距離計算部212と同様に、コードブックY記憶部32に記憶された各代表出力ベクトルy_mに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度d_prey(m)をそれぞれ計算する。距離計算部212と同様に、KcとLの大小関係によって処理が異なる。
(A)Kc=Lの場合には、下記式(23)に基づいて第一距離尺度d_prey(m)を計算し、
Figure 0004633774
(B)Kc>Lの場合には、下記式(24)に基づいて第一距離尺度d_prey(m)を計算し、
Figure 0004633774
(C)Kc<Lの場合には、下記式(25)に基づいて第一距離尺度d_prey(m)を計算する以外は、距離計算部212の処理は距離計算部222の処理と同様であるため重複説明を省略する。
Figure 0004633774
[第五実施例]
第三実施例においては、第一縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が小さいL個の成分(具体的にはi=0,…,L−1の成分)を抽出したベクトルであり、第二縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が小さいKc個の成分(具体的にはi=0,…,Kc−1の成分)を抽出したベクトルであった。第五実施例においては、第一縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が大きいL個の成分(具体的にはi=D−L,…,D−1の成分)を抽出したベクトルであり、第二縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が大きいKc個の成分(具体的にはi=D−Kc,…,D−1の成分)を抽出したベクトルである。この点で、第五実施例は、第三実施例とは異なり、他の点については第三実施例と同様である。第三実施例との相違点は以下の通りである。
第一距離尺度計算部2の距離計算部212は、上記式(12)に代えて、下記式(26)に基づいて第一距離尺度を求める。
Figure 0004633774
第一距離尺度計算部2の距離計算部222は、上記式(13)に代えて、下記式(27)に基づいて第一距離尺度を求める。
Figure 0004633774
クロステーブル記憶部61には、上記式(14)に代えて、下記式(28)により定義される各クロス項cross(j,m)の値が予め計算されて、記憶されている。
Figure 0004633774
第二距離尺度計算部51は、Kc>Lの場合には、上記式(16)に代えて、下記式(29)により定義される第二距離尺度d(u,v)の値を求める。
Figure 0004633774
第二距離尺度計算部52は、Kc<Lの場合は、上記式(17)に代えて、下記式(30)により定義される第二距離尺度d(u,v)の値を求める。
Figure 0004633774
[第六実施例]
第四実施例においては、第一縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が小さいL個の成分(具体的にはi=0,…,L−1の成分)を抽出したベクトルであり、第二縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が小さいKc個の成分(具体的にはi=0,…,Kc−1の成分)を抽出したベクトルであった。第六実施例においては、第一縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が大きいL個の成分(具体的にはi=D−L,…,D−1の成分)を抽出したベクトルであり、第二縮小ベクトルはL次元以上のベクトルの成分のうち要素番号が大きいKc個の成分(具体的にはi=D−Kc,…,D−1の成分)を抽出したベクトルである。この点で、第六実施例は、第四実施例とは異なり、他の点については第四実施例と同様である。第四実施例との相違点は以下の通りである。
パワーテーブル記憶部83には、上記式(18)に代えて、下記式(31)により定義される各二乗和powx(j)がそれぞれ予め計算されて記憶されている。
Figure 0004633774
パワーテーブル記憶部84には、上記式(19)に代えて、下記式(32)により定義される各二乗和powy(m)がそれぞれ予め計算されて記憶されている。
Figure 0004633774
距離計算部212は、Kc=Lの場合には、上記式(20)に代えて、下記式(33)により定義される第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部212は、Kc>Lの場合には、上記式(21)に代えて、下記式(34)により定義される第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部212は、Kc<Lの場合には、上記式(22)に代えて、下記式(35)により定義される第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部222は、Kc=Lの場合には、上記式(23)に代えて、下記式(36)により定義される第一距離尺度d_prey(m)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部222は、Kc>Lの場合には、上記式(24)に代えて、下記式(37)により定義される第一距離尺度d_prey(m)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部222は、Kc<Lの場合には、上記式(25)に代えて、下記式(38)により定義される第一距離尺度d_prey(m)を計算する。
Figure 0004633774
[第七実施例]
上記実施例では、クロステーブル記憶部が設けられ、第二距離尺度計算部はクロステーブル記憶部を参照してクロス項の値を求めることにより第二距離尺度を計算していた。しかし、クロステーブル記憶部が設けられていなくても、パワーテーブル記憶部が設けられていれば、演算量を削減するという本発明の効果を得ることができる。第七実施例による多重ベクトル量子化装置104は、この点で他の実施例と異なる。他の点については他の実施例と同様であるため同じ符号を付けて重複説明を省略する。
図11を参照して第七実施例による多重ベクトル量子化装置104について説明をする。図11は、多重ベクトル量子化装置104の機能構成を例示する図である。
多重ベクトル量子化装置104は、クロステーブル記憶部を有しない。したがって、第二距離尺度計算部52は、クロス項の値を自ら計算して求めることにより第二距離尺度を計算する。
しかし、パワーテーブル記憶部81,82には、各コードブック記憶部(コードブックX記憶部31,コードブック記憶部32)に記憶された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め計算されて、記憶されている。そして、第一距離尺度計算部2の距離計算部211、221は、第二実施例と同様に、パワーテーブル記憶部81,82を参照して候補代表ベクトルの成分の二乗和を求めることにより、第一距離尺度を計算する。距離計算部211、221は、代表出力ベクトルの成分の二乗和を再度計算する必要はない。
このため、第七実施例の多重ベクトル量子化装置104も演算量を削減することができ、高速に演算を行うことができるという有理な効果を有する。
第七実施例の多重ベクトル量子化装置104は、第二実施例の多重ベクトル量子化装置101からクロステーブル記憶部6を削除した実施例である。他のパワーテーブル記憶部を有する実施例についても同様にクロステーブル記憶部を削除してもよい。
他の例として、第四実施例の多重ベクトル量子化装置103から、クロステーブル記憶部61を削除した多重ベクトル量子化装置104の機能構成を図12に例示する。
[変形例等]
上記実施例は何れも2つのコードブックを用いて多重ベクトル量子化を行っているが、2つのコードブックではなく3つ以上のコードブックに基づいて多重ベクトル量子化をしても良い。
第1実施例において、3つのコードブックに基づいて多重ベクトル量子化をする場合を例に挙げて説明をする。z(i,t)を図示していないコードブックZ記憶部の第t番目のベクトルz_tの第i番目の要素として、代表出力ベクトルのペア(x_j,y_m)についてのクロス項cross(j,m)、代表出力ベクトルのペア(y_m,z_t)についてのクロス項cross(m,t)及び代表出力ベクトルのペア(z_t,x_j)についてのクロス項cross2(t,j)を、それぞれ
Figure 0004633774
とする。また、d_prez(t)を代表出力ベクトルz_tについての第一距離尺度とすると、代表出力ベクトルx_j、代表出力ベクトルy_m及び代表出力ベクトルz_tから構成されるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(j,m,t)は例えば下記式(39)のように定義される。
Figure 0004633774
ここで、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)及び代表出力ベクトルz_tについての第一距離尺度d_prez(t)は、例えば次のように定義される。
Figure 0004633774
この場合、各クロス項cross(j,m)(j=0,…,Nx−1、m=0,…,Ny−1),cross(m,t)(m=0,…,Ny−1、t=0,…,Nz−1),cross(t,j)(t=0,…,Nz−1、j=0,…,Nx−1)の値がそれぞれ予め計算されて、クロステーブル記憶部6に記憶されている。
すなわち、異なる2つのコードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選択した代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項cross(j,m),cross(m,t),cross(t,j)の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め計算されて、記憶されている。
第二距離尺度計算部5のクロス項参照部5aは、クロステーブル記憶部6を参照して、クロス項cross(j,m),cross(m,t),cross(t,j)の値を求める。そして、この求めたクロス項の値を用いて、各コードブック記憶部からそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組(xs_u,ys_v,zs_r)の平均ベクトルについての第二距離尺度d(xs_u,ys_v,zs_r)を計算する。zs_rは、コードブックZ記憶部から選択された候補代表出力ベクトルである。
このように、第一実施例のおけるコードブックの数(コードブック記憶部の数)を3以上にすることができる。他の実施例についても同様である。
各要素番号iに予め定めた重みw(i)をつけて第一距離尺度、第二距離尺度を計算してもよい。重みw(i)(w(i)は0以上の実数)をつけて計算することにより、入力ベクトルuのうちの、他の重みw(i)に比べて相対的に大きい重みw(i)を付けた要素番号iの成分u(i)をより重点的に符号化することができる。例えば、入力サンプルが周波数領域の係数であり、要素番号iが大きいほど高い周波数領域の係数が対応付けられており、高い周波数領域の係数を重点的に符号化したいとする。この場合、要素番号iが大きいほど重みw(i)を大きくする。
以下、第一実施例と第二実施例を例に挙げて具体例を説明する。他の実施例についても同様に重みを付けて第一距離尺度と、第二距離尺度を計算することが可能である。
距離計算部21は、上記式(4)に代えて、下記式(40)により定義される第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部22は、上記式(5)に代えて、下記式(41)により定義される第一距離尺度を計算する。
Figure 0004633774
クロステーブル記憶部6には、上記式(6)に代えて、下記式(42)により定義されるクロス項の値が予め計算されて記憶されている。
Figure 0004633774
第二距離尺度は上記式(6’)に例示するように、第一距離尺度d_prex(j)、第一距離尺度d_prey(m)及びクロス項cross(j,m)の加算で定義されるため、上記のように第一距離尺度d_prex(j)、第一距離尺度d_prey(m)及びクロス項cross(j,m)のそれぞれを重みw(i)を付けて求めることにより、上記式(6’)に例示される第二距離尺度d(i,m)も重みw(i)を付けた距離尺度になる。
第二実施例においては、パワーテーブル記憶部81には、上記式(8)に代えて、下記式(43)により定義される二乗和powx(j)が計算されて記憶されている。
Figure 0004633774
パワーテーブル記憶部82には、上記式(9)に代えて、下記式(44)により定義される二乗和powy(m)が計算されて記憶されている。
Figure 0004633774
距離計算部211は、上記式(10)に代えて、下記式(45)により定義される第一距離尺度d_prex(j)を計算する。
Figure 0004633774
距離計算部221は、上記式(11)に代えて、下記式(46)により定義される第一距離尺度d_prey(m)を計算する。
Figure 0004633774
上述の各実施例の多重ベクトル量子化装置の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよいが、具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD
−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、上述した実施形態とは別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接このプログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
第一実施例による多重ベクトル量子化装置100の機能構成を例示する図。 第一実施例による多重ベクトル量子化装置100の処理の流れを例示するフローチャート。 小コードブックインデックス作成部41の第一の処理の流れを例示するフローチャート。 候補選択ベクトルの選択の第2の方法を例示した概念図。 小コードブックインデックス作成部41の第二の処理の流れを例示するフローチャート。 最小距離決定部7の処理の流れを例示するフローチャート。 第二実施例による多重ベクトル量子化装置101の機能構成を例示する図。 第三実施例による多重ベクトル量子化装置102の機能構成を例示する図。 第四実施例による多重ベクトル量子化装置103の機能構成を例示する図。 背景技術による多重ベクトル量子化装置の機能構成を例示する図。 第七実施例による多重ベクトル量子化装置104の機能構成を例示する図。 第七実施例による多重ベクトル量子化装置105の機能構成を例示する図。

Claims (18)

  1. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、
    上記入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、
    L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとして、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を有する多重ベクトル量子化方法において、
    パワーテーブルには、各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、
    上記第一距離尺度計算ステップは、
    上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブルを参照して求める二乗和参照ステップと、
    LとKcの値が異なる場合には、代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分の値を計算する二乗和差分計算ステップと、
    上記計算された二乗和の差分の値を加算または減算することにより、その代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの二乗和の値を求める二乗和加算ステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  2. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を有する多重ベクトル量子化方法において、
    クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されており、
    上記第二距離尺度計算ステップは、上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブルを参照して求めるクロス項参照ステップを含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  3. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を有する多重ベクトル量子化方法において、
    パワーテーブルには、各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、
    上記第一距離尺度計算ステップは、上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブルを参照して求める二乗和参照ステップを含み、
    クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されており、
    上記第二距離尺度計算ステップは、上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブルを参照して求めるクロス項参照ステップを含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  4. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    上記入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、
    L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとして、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を有する多重ベクトル量子化方法において、
    パワーテーブルには、各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、
    上記第一距離尺度計算ステップは、
    上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブルを参照して求める二乗和参照ステップと、
    LとKcの値が異なる場合には、代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分の値を計算する二乗和差分計算ステップと、
    上記計算された二乗和の差分の値を加算または減算することにより、その代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの二乗和の値を求める二乗和加算ステップと、
    を含み、
    クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されており、
    上記第二距離尺度計算ステップは、
    上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブルを参照して求めるクロス項参照ステップと、
    LとKcの値が異なる場合には、候補代表出力ベクトルのペアに対応する第一縮小ベクトルのペアのクロス項と、その候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアのクロス項の差分の値を計算するクロス項差分計算ステップと、
    上記計算された差分の値を加算または減算することにより、その候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を求める加算ステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  5. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    上記入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに登録された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、
    L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとして、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を有する多重ベクトル量子化方法において、
    クロステーブルには、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてそれぞれ予め登録されており、
    上記第二距離尺度計算ステップは、
    上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブルを参照して求めるクロス項参照ステップと、
    LとKcの値が異なる場合には、候補代表出力ベクトルのペアに対応する第一縮小ベクトルのペアのクロス項と、その候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアのクロス項の差分の値を計算するクロス項差分計算ステップと、
    上記計算された差分の値を加算または減算することにより、その候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を求める加算ステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  6. 請求項3に記載の多重ベクトル量子化方法において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、
    入力ベクトルuの第i番目の成分をu(i)として、
    代表出力ベクトルx_jの成分の二乗和powx(j)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、
    Figure 0004633774

    と定義され、
    代表出力ベクトルy_mの成分の二乗和powy(m)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、
    Figure 0004633774

    と定義される、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  7. 請求項2又は3に記載の多重ベクトル量子化方法において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、
    代表出力ベクトルのペア(x_j,y_m)の内積を用いて定義されるクロス項cross(j,m)は、
    Figure 0004633774

    と定義され、
    代表出力ベクトルx_jと代表出力ベクトルy_mとから構成されるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(j,m)は、
    Figure 0004633774

    と定義されることを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  8. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ記憶され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、
    上記入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、
    L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとして、
    各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算手段と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定手段と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算手段と、
    上記第二距離尺度計算手段で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定手段と、
    を有する多重ベクトル量子化装置において、
    パワーテーブル記憶手段には、各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め記憶されており、
    上記第一距離尺度計算手段は、
    上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブル記憶手段を参照して求める二乗和参照手段と、
    LとKcの値が異なる場合には、代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分の値を計算する二乗和差分計算手段と、
    上記計算された二乗和の差分の値を加算または減算することにより、その代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの二乗和の値を求める二乗和加算手段と、
    を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  9. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ記憶され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算手段と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定手段と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算手段と、
    上記第二距離尺度計算手段で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定手段と、
    を有する多重ベクトル量子化装置において、
    クロステーブル記憶手段には、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め記憶されており、
    上記第二距離尺度計算手段は、上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブル記憶手段を参照して求めるクロス項参照手段を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  10. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ記憶され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算手段と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定手段と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算手段と、
    上記第二距離尺度計算手段で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定手段と、
    を有する多重ベクトル量子化装置において、
    パワーテーブル記憶手段には、各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め記憶されており、
    上記第一距離尺度計算手段は、上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブル記憶手段を参照して求める二乗和参照手段を含み、
    クロステーブル記憶手段には、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアについてそれぞれ予め記憶されており、
    上記第二距離尺度計算手段は、上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブル記憶手段を参照して求めるクロス項参照手段を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  11. 請求項10に記載の多重ベクトル量子化装置において、
    複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ記憶され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    上記入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、
    L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとして、
    各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算手段と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定手段と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算手段と、
    上記第二距離尺度計算手段で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定手段と、
    を有する多重ベクトル量子化装置において、
    パワーテーブル記憶手段には、各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め記憶されており、
    上記第一距離尺度計算手段は、
    上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブル記憶手段を参照して求める二乗和参照手段と、
    LとKcの値が異なる場合には、代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの成分の二乗和と、その代表出力ベクトルに対応する第二縮小ベクトルの成分の二乗和の差分の値を計算する二乗和差分計算手段と、
    上記計算された二乗和の差分の値を加算または減算することにより、その代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルの二乗和の値を求める二乗和加算手段と、
    を含み、
    クロステーブル記憶手段には、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてそれぞれ予め記憶されており、
    上記第二距離尺度計算手段は、
    上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブル記憶手段を参照して求めるクロス項参照手段と、
    LとKcの値が異なる場合には、候補代表出力ベクトルのペアに対応する第一縮小ベクトルのペアのクロス項と、その候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアのクロス項の差分の値を計算するクロス項差分計算手段と、
    上記計算された差分の値を加算または減算することにより、その候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を求める加算手段と、
    を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  12. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ記憶され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、そのベクトルの組を構成する各ベクトルについてのそれぞれの第一距離尺度と、そのベクトルの組を構成するベクトルのペアの内積を用いて定義されるクロス項とを用いて定義されており、
    上記入力ベクトルの次元数Lは、各コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの次元数以下であり、Kcを、各コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの次元数以下の自然数として、
    L次元以上のベクトルからL個の成分を抽出して得られるL次元ベクトルを第一縮小ベクトルとし、L次元以上のベクトルからKc個の成分を抽出して得られるKc次元ベクトルを第二縮小ベクトルとして、
    各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルに対応する第一縮小ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算手段と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定手段と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算手段と、
    上記第二距離尺度計算手段で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定手段と、
    を有する多重ベクトル量子化装置において、
    クロステーブル記憶手段には、異なる2つのコードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値が、複数の異なる代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてそれぞれ予め記憶されており、
    上記第二距離尺度計算手段は、
    上記第二距離尺度を計算する際に必要となる候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアについてのクロス項の値を、上記クロステーブル記憶手段を参照して求めるクロス項参照手段と、
    LとKcの値が異なる場合には、候補代表出力ベクトルのペアに対応する第一縮小ベクトルのペアのクロス項と、その候補代表出力ベクトルのペアに対応する第二縮小ベクトルのペアのクロス項の差分の値を計算するクロス項差分計算手段と、
    上記計算された差分の値を加算または減算することにより、その候補代表出力ベクトルの組に対応する第一縮小ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を求める加算手段と、
    を含む、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  13. 請求項10に記載の多重ベクトル量子化装置において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ記憶され、
    第一コードブックXに記憶された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに記憶された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、
    入力ベクトルuの第i番目の成分をu(i)として、
    代表出力ベクトルx_jの成分の二乗和powx(j)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、
    Figure 0004633774

    と定義され、
    代表出力ベクトルy_mの成分の二乗和powy(m)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、
    Figure 0004633774

    と定義される、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  14. 請求項9又は10に記載の多重ベクトル量子化装置において、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ記憶され、
    第一コードブックXに記憶された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、第二コードブックYに記憶された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、
    代表出力ベクトルのペア(x_j,y_m)の内積を用いて定義されるクロス項cross(j,m)は、
    Figure 0004633774

    と定義され、
    代表出力ベクトルx_jと代表出力ベクトルy_mとから構成されるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度d(j,m)は、
    Figure 0004633774

    と定義されることを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  15. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ登録され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、
    各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算ステップと、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定ステップと、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算ステップと、
    上記第二距離尺度計算ステップで計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定ステップと、
    を有する多重ベクトル量子化方法において、
    パワーテーブルには、各上記コードブックに登録された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め登録されており、
    上記第一距離尺度計算ステップは、上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブルを参照して求める二乗和参照ステップを含み、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ登録され、
    第一コードブックXに登録された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに登録された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、
    入力ベクトルuの第i番目の成分をu(i)として、
    代表出力ベクトルx_jの成分の二乗和powx(j)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、
    Figure 0004633774

    と定義され、
    代表出力ベクトルy_mの成分の二乗和powy(m)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、
    Figure 0004633774

    と定義される、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化方法。
  16. 複数のコードブックには、予め定められた数の代表出力ベクトルがそれぞれ記憶され、
    あるベクトルについての第一距離尺度は、そのベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第一の指標であり、そのベクトルと入力ベクトルとの内積と、そのベクトルの成分の二乗和とを用いて定義されており、
    あるベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度は、そのベクトルの組の平均ベクトルと入力ベクトルとの距離を表す第二の指標であり、
    各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルについての第一距離尺度をそれぞれ計算する第一距離尺度計算手段と、
    各上記コードブックごとに、上記第一距離尺度が小さい順に、又は、複数の代表出力ベクトルからなる複数のグループのそれぞれから上記第一距離尺度を最小にする代表出力ベクトルを選択することにより、予め定められた数の代表出力ベクトル(以下、候補代表出力ベクトルとする。)をそれぞれ決定する候補ベクトル決定手段と、
    各上記コードブックからそれぞれ1つずつ選ばれた候補代表出力ベクトルの組の平均ベクトルについての第二距離尺度を、複数の異なる候補代表出力ベクトルの組についてそれぞれ計算する第二距離尺度計算手段と、
    上記第二距離尺度計算手段で計算される第二距離尺度を最小にする候補代表出力ベクトルの組を決定して、その候補代表出力ベクトルの組に対応する代表出力ベクトルの組を示すインデックスを出力する最小距離決定手段と、
    を有する多重ベクトル量子化装置において、
    パワーテーブル記憶手段には、各上記コードブックに記憶された各代表出力ベクトルの成分の二乗和の値がそれぞれ予め記憶されており、
    上記第一距離尺度計算手段は、上記第一距離尺度を計算する際に必要となる代表出力ベクトルの成分の二乗和の値を、上記パワーテーブル記憶手段を参照して求める二乗和参照手段を含み、
    上記複数のコードブックとして第一コードブックXと第二コードブックYが設けられ、第一コードブックXにはD次元の代表出力ベクトルx_j(j=0,…,Nx−1(Nxは任意の自然数))が、第二コードブックYにはD次元の代表出力ベクトルy_m(m=0,…,Ny−1(Nyは任意の自然数))がそれぞれ記憶され、
    第一コードブックXに記憶された代表出力ベクトルx_jの第i番目の成分をx(i,j)とし、代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度をd_prex(j)とし、
    第二コードブックYに記憶された代表出力ベクトルy_mの第i番目の成分をy(i,m)とし、代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度をd_prey(m)として、
    入力ベクトルuの第i番目の成分をu(i)として、
    代表出力ベクトルx_jの成分の二乗和powx(j)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルx_jについての第一距離尺度d_prex(j)は、
    Figure 0004633774

    と定義され、
    代表出力ベクトルy_mの成分の二乗和powy(m)を
    Figure 0004633774

    として、
    代表出力ベクトルy_mについての第一距離尺度d_prey(m)は、
    Figure 0004633774

    と定義される、
    ことを特徴とする多重ベクトル量子化装置。
  17. 請求項1から7,15の何れかに記載の多重ベクトル量子化方法の各ステップをコンピュータに実行させるための多重ベクトル量子化プログラム。
  18. 請求項17に記載の多重ベクトル量子化プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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