JP4616517B2 - 電子ビーム露光方法、電子ビーム露光装置、及び半導体素子製造方法 - Google Patents

電子ビーム露光方法、電子ビーム露光装置、及び半導体素子製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビーム露光方法、電子ビーム露光装置、及び半導体素子製造方法に関する。特に本発明は、ウェハにパターンを精度良く露光できる電子ビーム露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体デバイスの微細化に伴い、当該半導体デバイスが有する配線などの幅は100nm以下となり、また、当該配線などの形成するための露光パターンの位置ずれも非常に高い精度が要求されている。そのため、電子ビーム露光装置では、電子ビームのチャージアップドリフト、ウェハ及びウェハステージの熱膨張ドリフト、鏡筒のメカニカルドリフト等を正確に検出し、電子ビームの照射位置を補正する必要がある。
【0003】
例えば、特開平5−343306号公報では、予め定められた電子ビームのドリフトデータから、描画時点のドリフト値を予測演算し、演算結果に基づいて電子ビームの照射位置のステージの描画位置の関係が相対的に一致するように電子ビームの偏向系を制御する手段を備える電子線描画装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−343306号公報に開示された電子線描画装置では、線形的な演算を用いて電子ビームのドリフトを補正するため、電子ビームのチャージアップドリフト、ウェハ及びウェハステージの熱膨張ドリフト、鏡筒のメカニカルドリフト等が線形的に変化していない場合、精度良く電子ビームの照射位置を補正することができない。
【0005】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる電子ビーム露光方法、電子ビーム露光装置、及び半導体素子製造方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光方法であって、ウェハにおける電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する第1測定段階と、第1測定段階において測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第1露光可能時間を決定する第1時間決定段階と、第1露光可能時間内に露光可能な領域である第1部分領域を決定する第1領域決定段階と、ウェハにおいて第1部分領域を露光する第1露光段階とを備える。
【0007】
第1領域決定段階は、ウェハにおける露光すべき領域を第1露光可能時間内に露光可能な複数の第1部分領域に分割する段階を含み、第1露光段階は、複数の第1部分領域毎に、電子ビームの照射位置の補正処理をして露光する段階を含んでもよい。
【0008】
第1部分領域を露光する場合の、電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する補正条件決定段階をさらに備え、第1露光段階は、補正条件に基づいて、電子ビームの照射位置を補正する補正値を線形的に変化させながら第1部分領域を露光する段階を含んでもよい。
【0009】
第1露光段階における電子ビームの照射位置ずれを測定する第2測定段階と、第2測定段階において測定された照射位置ずれが、所定値よりも大きい場合に、ウェハにおける電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定する第3測定段階と、第3測定段階において測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第2露光可能時間を決定する第2時間決定段階と、第2露光可能時間内に露光可能な領域である第2部分領域を決定する第2領域決定段階と、ウェハにおいて第2部分領域を露光する第2露光段階とをさらに備えてもよい。
【0010】
第1露光段階における電子ビームの照射位置ずれを測定する第2測定段階と、第2測定段階において測定された照射位置ずれが、所定値よりも大きい場合に、第1部分領域より狭い領域である第2部分領域を決定する第2領域決定段階と、ウェハにおいて第2部分領域を露光する第2露光段階とをさらに備えてもよい。
【0011】
第1露光段階における電子ビームの照射位置ずれを測定する第2測定段階と、第2測定段階において測定された照射位置ずれが、所定値よりも小さい場合に、ウェハにおける電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定する第3測定段階と、第3測定段階において測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第2露光可能時間を決定する第2時間決定段階と、第2露光可能時間内に露光可能な領域である第2部分領域を決定する第2領域決定段階と、ウェハにおいて第2部分領域を露光する第2露光段階とをさらに備えてもよい。
【0012】
第1露光段階における電子ビームの照射位置ずれを測定する第2測定段階と、第2測定段階において測定された照射位置ずれが、所定値よりも小さい場合に、第1部分領域より広い領域である第2部分領域を決定する第2領域決定段階と、ウェハにおいて第2部分領域を露光する第2露光段階とをさらに備えてもよい。
【0013】
本発明の第2の形態によると、電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置であって、ウェハにおける電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する測定部と、測定部によって測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第1露光可能時間を決定する時間決定部と、第1露光可能時間内に露光可能な領域である第1部分領域を決定する領域決定部と、ウェハにおいて第1部分領域を露光する露光部とを備える。
【0014】
測定部によって測定された照射位置ずれを、照射時間に対応づけて記憶する記憶部をさらに備え、時間決定部は、ウェハに露光すべきパターンのデータである露光データと、記憶部に記憶された照射位置ずれとに基づいて、第1露光可能時間を決定してもよい。
【0015】
第1部分領域を露光する場合の、電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する補正条件決定部と、補正条件を記憶するマスクメモリとをさらに備え、露光部は、マスクメモリに格納された補正条件に基づいて、第1部分領域を露光してもよい。
【0016】
本発明の第3の形態によると、電子ビームによりウェハを露光して半導体素子を製造する半導体素子製造方法であって、ウェハにおける電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する第1測定段階と、第1測定段階において測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第1露光可能時間を決定する第1時間決定段階と、第1露光可能時間内に露光可能な領域である第1部分領域を決定する第1領域決定段階と、ウェハにおいて第1部分領域を露光する第1露光段階とを備える。
【0017】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成図である。電子ビーム露光装置100は、電子ビームによりウェハ64に所定の露光処理を施すための露光部150と、露光部150の各構成の動作を制御する制御系140とを備える。
【0020】
露光部150は、筐体10内部に、所定の電子ビームを照射する電子ビーム照射系110と、電子ビーム照射系110から照射された電子ビームを偏向するとともに、電子ビームのマスク30近傍における結像位置を調整するマスク用投影系112と、電子ビームのマスク通過前後の結像条件を調整する焦点調整レンズ系114と、マスク30を通過した電子ビームをウェハステージ62に載置されたウェハ64の所定の領域に偏向するとともに、ウェハ64に転写されるパターンの像の向き及びサイズを調整するウェハ用投影系116を含む電子光学系を備える。
【0021】
また、露光部150は、ウェハ64に露光すべきパターンをそれぞれ形成された複数の開口パターンを有するマスク30を載置するマスクステージ72と、マスクステージ72を駆動するマスクステージ駆動部68と、パターンを露光すべきウェハ64を載置するウェハステージ62と、ウェハステージ62を駆動するウェハステージ駆動部70とを含むステージ系を備える。さらに、露光部150は、電子光学系の調整のために、ウェハステージ62側から飛散する電子を検出して、飛散した電子量に相当する電気信号に変換する電子検出器60を有する。
【0022】
電子ビーム照射系110は、電子ビームを発生させる電子ビーム発生部の一例である電子銃12による、電子ビームの焦点位置を定める第1電子レンズ14と、電子ビームを通過させる矩形形状の開口(スリット)が形成されたスリット部16とを有する。電子銃12は、安定した電子ビームを発生するのに所定の時間がかかるので、電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを発生してもよい。スリットは、マスク30に形成された所定の開口パターンの形状に合わせて形成されるのが好ましい。図1において、電子ビーム照射系110から照射された電子ビームが、電子光学系により偏向されない場合の電子ビームの光軸を、一点鎖線Aで表現する。
【0023】
マスク用投影系112は、電子ビームを偏向するマスク用偏向系としての第1偏向器18、第2偏向器22及び第3偏向器26と、電子ビームの焦点を調整するマスク用焦点系としての第2電子レンズ20、さらに、第1ブランキング電極24を有する。第1偏向器18及び第2偏向器22は、電子ビームをマスク30上の所定の領域に照射する偏向を行う。例えば、所定の領域は、ウェハ64に転写するパターンを有する開口パターン群であってよい。電子ビームがパターンを通過することにより、電子ビームの断面形状は、パターンと同一の形状になる。所定の形状の開口パターンを通過した電子ビームの像をパターン像と定義する。第3偏向器26は、第1偏向器18及び第2偏向器22を通過した電子ビームの軌道を光軸Aに略平行に偏向する。第2電子レンズ20は、スリット部16の開口の像を、マスクステージ72上に載置されるマスク30上に結像させる機能を有する。
【0024】
第1ブランキング電極24は、マスク30に形成された開口パターンに電子ビームが当たらないように電子ビームを偏向する。第1ブランキング電極24は、マスク30に電子ビームが当たらないように電子ビームを偏向することが好ましい。電子ビームが照射されるにつれてマスク30に形成されたパターンは劣化するので、第1ブランキング電極24は、パターンをウェハ64に転写するとき以外は、電子ビームを偏向する。従って、マスク30の劣化を防止することができる。焦点調整レンズ系114は、第3電子レンズ28と、第4電子レンズ32とを有する。第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32は、マスク30通過前後の電子ビームの結像条件を合わせる。ウェハ用投影系116は、第5電子レンズ40と、第6電子レンズ46と、第7電子レンズ50と、第8電子レンズ52と、第9電子レンズ66と、第4偏向器34と、第5偏向器38と、第6偏向器42と、主偏向器56と、副偏向器58と、第2ブランキング電極36と、ラウンドアパーチャ部48とを有する。
【0025】
電界や磁界の影響を受けてパターン像は回転してしまう。第5電子レンズ40は、マスク30の所定の開口パターンを通過した電子ビームのパターン像の回転量を調整する。第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50は、マスク30に形成された開口パターンに対する、ウェハ64に転写されるパターン像の縮小率を調整する。第8電子レンズ52及び第9電子レンズ66は、対物レンズとして機能する。第4偏向器34及び第6偏向器42は、電子ビームの進行方向に対するマスク30の下流において、電子ビームを光軸Aの方向に偏向する。第5偏向器38は、電子ビームを光軸Aに略平行になるように偏向する。主偏向器56及び副偏向器58は、ウェハ64上の所定の領域に電子ビームが照射されるように、電子ビームを偏向する。本実施形態では、主偏向器56は、1ショットの電子ビームで照射可能な領域(ショット領域)を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向するために用いられ、副偏向器58は、サブフィールドにおけるショット領域間の偏向のために用いられる。
【0026】
ラウンドアパーチャ部48は、円形の開口(ラウンドアパーチャ)を有する。
第2ブランキング電極36は、ラウンドアパーチャの外側に当たるように電子ビームを偏向する。従って、第2ブランキング電極36は、電子ビームの進行方向に対してラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビームが進行することを防ぐことができる。電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、第2ブランキング電極36は、ウェハ64に転写するパターンを変更するとき、更には、パターンを露光するウェハ64の領域を変更するときに、ラウンドアパーチャ部48から下流に電子ビームが進行しないように電子ビームを偏向することが望ましい。
【0027】
制御系140は、統括制御部130及び個別制御部120を備える。個別制御部120は、偏向制御部82と、マスクステージ制御部84と、ブランキング電極制御部86と、電子レンズ制御部88と、反射電子処理部90と、ウェハステージ制御部92とを有する。統括制御部130は、例えばワークステーションであって、個別制御部120に含まれる各制御部を統括制御する。また、統括制御部130は、電子ビームの照射時間に伴う照射位置ずれを測定し、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である露光可能時間を決定する。そして、統括制御部130は、決定した露光時間内に露光可能な領域である部分領域を決定し、部分領域毎に電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する。そして、統括制御部130は、決定した補正条件に基づいて、個別制御部120に含まれる各制御部を制御する。
【0028】
偏向制御部82は、偏向量を示す偏向データを、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、第4偏向器34、第5偏向器38、第6偏向器42、主偏向器56、及び副偏向器58に供給し、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、第4偏向器34、第5偏向器38、第6偏向器42、主偏向器56、及び副偏向器58の偏向量を制御する。マスクステージ制御部84は、マスクステージ駆動部68を制御して、マスクステージ72を移動させる。
【0029】
ブランキング電極制御部86は、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。本実施形態では、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36は、露光時には、電子ビームをウェハ64に照射させ、露光時以外には、電子ビームをウェハ64に到達させないように制御されるのが望ましい。電子レンズ制御部88は、第1電子レンズ14、第2電子レンズ20、第3電子レンズ28、第4電子レンズ32、第5電子レンズ40、第6電子レンズ46、第7電子レンズ50、第8電子レンズ52および第9電子レンズ66に供給する電力を制御する。反射電子処理部90は、反射電子検出部60により検出された電気信号に基づいて電子量を示すデジタルデータを検出する。ウェハステージ制御部92は、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62を所定の位置に移動させる。
【0030】
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100の動作について説明する。マスクステージ72上には、所定のパターンを形成された複数の開口パターンを有するマスク30が載置され、マスク30は、所定の位置に固定されている。また、ウェハステージ62上には、露光処理が施されるウェハ64が載置されている。ウェハステージ制御部92は、ウェハステージ駆動部70によりウェハステージ62を移動させて、ウェハ64の露光されるべき領域が光軸A近傍に位置するようにする。また、電子銃12は、露光処理期間において常に電子ビームを照射するので、露光の開始前において、スリット部16の開口を通過した電子ビームがマスク30およびウェハ64に照射されないように、ブランキング電極制御部86が第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御する。マスク用投影系112において、電子レンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64に転写するパターンが形成された開口パターンに電子ビームを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系114において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調整される。
【0031】
マスク投影系112、焦点調整レンズ系114及びウェハ用投影系116が調整された後、ブランキング電極制御部86が、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36による電子ビームの偏向を停止する。これにより、以下に示すように、電子ビームはマスク30を介してウェハ64に照射される。電子銃12が電子ビームを生成し、第1電子レンズ14が電子ビームの焦点位置を調整して、スリット部16に照射させる。そして、第1偏向器18及び第2偏向器22がスリット部16の開口を通過した電子ビームをマスク30の転写すべきパターンが形成された所定の領域に照射するように偏向する。スリット部16の開口を通過した電子ビームは、矩形の断面形状を有している。第1偏向器18及び第2偏向器22により偏向された電子ビームは、第3偏向器26により光軸Aと略平行になるように偏向される。また、電子ビームは、第2電子レンズ20により、マスク30上の所定の領域にスリット部16の開口の像が結像するように調整される。
【0032】
そして、マスク30に形成されたパターンを通過した電子ビームは、第4偏向器34及び第6偏向器42により光軸Aに近づく方向に偏向され、第5偏向器38により、光軸Aと略平行になるように偏向される。また、電子ビームは、第3電子レンズ28及び第4電子レンズ32により、マスク30に形成されたパターンの像がウェハ64の表面に焦点が合うように調整され、第5電子レンズ40によりパターン像の回転量が調整され、第6電子レンズ46及び第7電子レンズ50により、パターン像の縮小率が調整される。それから、電子ビームは、主偏向器56及び副偏向器58により、ウェハ64上の所定のショット領域に照射されるように偏向される。本実施形態では、主偏向器56が、ショット領域を複数含むサブフィールド間で電子ビームを偏向し、副偏向器58が、サブフィールドにおけるショット領域間で電子ビームを偏向する。所定のショット領域に偏向された電子ビームは、電子レンズ52及び電子レンズ66によって調整されて、ウェハ64に照射される。これによって、ウェハ64上の所定のショット領域には、マスク30に形成されたパターンの像が転写される。
【0033】
所定の露光時間が経過した後、ブランキング電極制御部86が、電子ビームがマスク30およびウェハ64を照射しないように、第1ブランキング電極24及び第2ブランキング電極36を制御して、電子ビームを偏向させる。以上のプロセスにより、ウェハ64上の所定のショット領域に、マスク30に形成されたパターンが露光される。次のショット領域に、マスク30に形成されたパターンを露光するために、マスク用投影系112において、電子レンズ20及び偏向器(18、22、26)は、ウェハ64に転写するパターンを有する開口パターンに電子ビームを照射できるように調整される。焦点調整レンズ系114において、電子レンズ(28、32)は、電子ビームのウェハ64に対する焦点が合うように調整される。また、ウェハ用投影系116において、電子レンズ(40、46、50、52、66)及び偏向器(34、38、42、56、58)は、ウェハ64の所定の領域にパターン像を転写できるように調整される。
【0034】
具体的には、副偏向器58は、マスク用投影系112により生成されたパターン像が、次のショット領域に露光されるように電界を調整する。この後、上記同様に当該ショット領域にパターンを露光する。サブフィールド内のパターンを露光すべきショット領域のすべてにパターンを露光した後に、主偏向器56は、次のサブフィールドにパターンを露光できるように磁界を調整する。電子ビーム露光装置100は、この露光処理を、繰り返し実行することによって、所望の回路パターンを、ウェハ64に露光することができる。
【0035】
本発明による電子ビーム露光装置100は、可変矩形を用いた電子ビーム露光装置であってもよく、また、ブランキング・アパーチャ・アレイ・デバイスを用いた電子ビーム露光装置であってもよい。
【0036】
図2は、本実施形態に係る統括制御部130の構成図である。統括制御部130は、統括制御部130を制御する中央処理部200と、ウェハ64に露光すべきパターンの露光データを格納するハードディスクドライブ(HDD)202と、露光データを一時的に保持するバッファメモリ204と、バッファメモリ204から出力された露光データをショット単位に分割したショットデータを発生するパターン発生部206と、パターン発生部206が発生したショットデータに補正処理を行うパターン補正部208と、偏向データ及び補正データを格納するマスクメモリ210と、反射電子処理部90から出力された電子量を示すデジタルデータに基づいて、電子ビーム照射位置を測定する測定部212と、測定部212によって測定された照射位置ずれを、電子ビームの照射時間に対応づけて記憶する記憶部214と、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である露光可能時間を決定する時間決定部216と、時間決定部216よって決定された露光可能時間内に露光可能な領域である部分領域を決定する領域決定部218と、部分領域を露光する場合の電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する補正条件決定部220とを備える。
【0037】
まず、測定部212は、ウェハ64に設けられたマークに照射された電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する。そして、記憶部214は、測定部212によって測定された照射位置ずれを、照射時間に対応づけて記憶する。次に、中央処理部200は、露光すべき露光データをハードディスクドライブ202から読み出し、時間決定部216に供給する。そして、時間決定部216は、記憶部214に記憶された照射位置ずれ及び照射時間を参照して、ハードディスクドライブ204から出力された露光データが許容する照射位置ずれの値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である露光可能時間を決定する。
【0038】
なお、露光データが許容する照射位置ずれは、ウェハ64に露光される露光パターンが許容できる露光位置ずれによって定められる。ウェハ64に露光される露光パターンが許容できる位置ずれは、例えばウェハ64に露光される露光パターンの最小線幅の5〜50%、またはウェハ64に露光パターンの最小ピッチ幅の5〜30%である。
【0039】
そして、領域決定部218は、ハードディスクドライブ204から出力された露光データに基づいて、時間決定部216によって決定された露光時間内に露光可能な領域である部分領域を決定する。また、領域決定部218は、ウェハ64において露光すべき領域を複数の部分領域に分割する。そして、測定部212は、分割された複数の部分領域のうちの1つの部分領域の周囲に設けられたマークを用いて電子ビームの照射位置を測定する。そして、補正条件決定部220は、測定部212によって測定された電子ビームの照射位置に基づいて、当該部分領域に関する電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する。例えば、補正条件決定部220は、当該部分領域を露光する場合の露光時間に伴って、電子ビームの照射位置を線形的に補正するような補正データを決定してもよい。そして、マスクメモリ210は、補正条件決定部220よって決定された補正データを格納する。
【0040】
また、測定部212は、露光処理が行われた部分領域の周囲に設けられたマークを用いて電子ビームの照射位置ずれを測定する。そして、比較部222は、測定された照射位置ずれと、ハードディスクドライブ204から出力された露光データが許容する照射位置ずれの値とを比較する。そして、測定された照射位置ずれが、ハードディスクドライブ204から出力された露光データが許容する照射位置ずれの値よりも大きい場合、測定部212は、ウェハ64に設けられたマークに照射された電子ビームの、ウェハ64における電子ビームの照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定する。また、測定された照射位置ずれが、ハードディスクドライブ204から出力された露光データが許容する照射位置ずれの値よりも非常に小さい場合、測定部212は、ウェハ64に設けられたマークに照射された電子ビームの、ウェハ64における電子ビームの照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定してもよい。そして、記憶部214は、測定部212によって再度測定された照射位置ずれを、照射時間に対応づけて記憶する。
【0041】
また、中央処理部200は、所望の露光データをハードディスクドライブ202から読み出し、バッファメモリ204に供給する。そして、バッファメモリ204は、ハードディスクドライブ204から出力された露光データを一時的に格納する。そして、中央処理部200は、バッファメモリ204に対して、露光すべき露光パターンの露光データが格納されたアドレスを供給する。そして、バッファメモリ204は、中央処理部200から受け取ったアドレスに対応した露光データを、パターン発生部206に供給する。
【0042】
次に、パターン発生部206は、バッファメモリ204が出力した露光データをショット単位に分割したショットデータを発生する。そして、パターン発生部206は、発生したショットデータに基づいて、主偏向器56に供給すべき偏向データを偏向制御部82に供給する。また、パターン発生部206は、発生したショットデータに基づいて、マスク30が有する開口パターンのうち、どの開口パターンを使用して露光を行うかを示すパターンデータコードをマスクメモリ210に供給する。そして、マスクメモリ210は、パターン発生部206から受け取ったパターンデータコードに基づいて、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、第4偏向器34、第5偏向器38、及び第6偏向器42のそれぞれに供給すべき偏向データ及び補正データを発生する。
【0043】
まず、マスクメモリ210は、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、及び副偏向器58に供給すべき偏向データをパターン補正部208に供給する。そして、パターン補正部208は、マスクメモリ210から受け取った偏向データに補正処理を行い、補正された偏向データを偏向制御部82に供給する。そして、偏向制御部82は、パターン補正部208から受け取った偏向データを第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、副偏向器58に供給する。そして、第1偏向器18、第2偏向器22、第3偏向器26、及び副偏向器58は、偏向制御部82から受け取った偏向データに基づいて電子ビームを偏向する。
【0044】
また、マスクメモリ210は、第4偏向器34、第5偏向器38、及び第6偏向器42に供給すべき偏向データ及び補正データを偏向制御部82に供給する。そして、偏向制御部82は、マスクメモリ210から受け取った補正データに基づいて偏向データを補正し、第4偏向器34、第5偏向器38、及び第6偏向器42に供給する。そして、第4偏向器34、第5偏向器38、及び第6偏向器42は、偏向制御部82から受け取った偏向データに基づいて電子ビームを偏向する。
【0045】
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100によれば、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な部分領域を決定し、部分領域毎に補正条件を決定して電子ビームを照射するため、電子ビームのチャージアップドリフト、ウェハ64及びウェハステージの熱膨張ドリフト、鏡筒のメカニカルドリフト等による、電子ビームの照射位置ずれを所定値以内に抑えることができる。ひいては、本実施実施形態に係る電子ビーム露光装置100は、ウェハ64にパターンを精度良く露光することができる。
【0046】
図3は、ウェハ64から半導体素子を製造する半導体製造工程のフローチャートである。S10で、本フローチャートが開始する。フォトレジスト塗布工程は、ウェハ64の上面に、フォトレジストを塗布する(S12)。それから、フォトレジストが塗布されたウェハ64が、図1に示された電子ビーム露光装置100におけるウェハステージ62に載置される。露光工程は、図1及び図2に関連して説明したように、補正データよって補正された偏向データに基づいて電子ビームの照射位置を偏向し、ウェハ64にパターン像を露光、転写する(S14)。
【0047】
次に、現像工程は、露光されたウェハ64を、現像液に浸し、現像し、余分なレジストを除去する。そして、エッチング工程は、ウェハ64上のフォトレジストが除去された領域に存在するシリコン基板、絶縁膜あるいは導電膜を、プラズマを用いた異方性エッチングによりエッチングする(S18)。そして、イオン注入工程は、トランジスタやダイオードなどの半導体素子を形成するために、ウェハ64に、ホウ素や砒素などの不純物を注入する(S20)。そして、熱処理工程は、ウェハ64に熱処理を施し、注入された不純物の活性化を行う(S22)。そして、洗浄工程は、ウェハ64上の有機汚染物や金属汚染物を取り除くために、薬液によりウェハ64を洗浄する(S24)。そして、成膜工程は、導電膜や絶縁膜の成膜を行い、配線層および配線間の絶縁層を形成する(S26)。フォトレジスト塗布工程(S12)〜成膜工程(S26)を組み合わせ、繰り返し行うことによって、ウェハ64に素子分離領域、素子領域および配線層を有する半導体素子を製造することが可能となる。そして、組み立て工程は、所要の回路が形成されたウェハ64を切り出し、チップの組み立てを行う(S28)。そして、S30で半導体素子製造フローが終了する。
【0048】
図4は、ウェハ64にパターン像を露光する露光工程(S14)のフローチャートである。まず、測定部212は、ウェハ64に設けられたマークに照射された電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する(S32)。そして、時間決定部216は、測定部212によって測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である露光可能時間を決定する(S34)。そして、領域決定部218は、時間決定部216によって決定された露光可能時間内に露光可能な領域である部分領域を決定する(S36)。S36において、領域決定部218は、ウェハ64における露光領域を、時間決定部216によって決定された露光可能時間内に露光可能な複数の部分領域に分割することが好ましい。
【0049】
次に、補正条件決定部220は、複数の部分領域のうちの1つの部分領域を露光する場合の、電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する(S38)。そして、露光部150は、補正条件決定部220によって決定された補正条件に基づいて、部分領域を露光する(S40)。S40において、露光部150は、補正条件決定部220によって決定された補正条件に基づいて、電子ビームの補正する補正データを線形的に変化させながら部分領域を露光してもよい。S40の露光処理において、所望の全ての露光処理が完了した場合、S14の露光工程は終了する。
【0050】
また、S40の露光処理において、所望の全ての露光処理が完了していない場合、測定部212は、S40において露光された部分領域における電子ビームの照射位置ずれを測定する(S42)。そして、比較部222は、所定値と、S42において測定された照射位置ずれとを比較する(S44)。そして、S42において測定された照射位置ずれが、所定値よりも小さい場合、S38の処理に戻る。そして、補正条件決定部220は、複数の部分領域のうちの次の部分領域を露光する場合の、電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する(S38)。そして、露光部150は、補正条件決定部220によって決定された補正条件に基づいて、部分領域を露光する(S40)。
【0051】
また、S42において測定された照射位置ずれが、所定値よりも大きい場合、S32の処理に戻る。また、S42において測定された照射位置ずれが、所定値よりも非常に小さい場合、S32の処理に戻ってもよい。そして、測定部212は、ウェハ64に設けられたマークに照射された電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定する(S32)。そして、時間決定部216は、測定部212によって測定された照射位置ずれに基づいて、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である露光可能時間を再度決定する(S34)。そして、領域決定部218は、時間決定部216によって決定された露光可能時間内に露光可能な領域である部分領域を再度決定する(S36)。そして、補正条件決定部220は、複数の部分領域のうちの1つの部分領域を露光する場合の、電子ビームの照射位置を補正する補正条件を再度決定する(S38)。そして、露光部150は、補正条件決定部220によって決定された補正条件に基づいて、部分領域を露光する(S40)。以上の露光処理を、繰り返し実行することによって、所望の全ての露光処理が完了した場合、S14の露光工程は終了する。
【0052】
本実施形態に係る電子ビーム露光方法によれば、所定値以下の照射位置ずれで露光可能な部分領域を決定し、部分領域毎に補正条件を決定して電子ビームを照射するため、電子ビームのチャージアップドリフト、ウェハ64及びウェハステージの熱膨張ドリフト、鏡筒のメカニカルドリフト等による、電子ビームの照射位置ずれを所定値以内に抑えることができる。ひいては、本実施形態に係る電子ビーム露光方法によれば、ウェハにパターンを精度良く露光することができる。また、本実施形態に係る電子ビーム露光方法によれば、適切な範囲の部分領域を決定し、部分領域毎に補正条件を決定することにより、過多に補正処理を行うことを防ぐことができ、露光処理のスループットの低下を防ぐことができる。
【0053】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0054】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、ウェハにパターンを精度良く露光できる電子ビーム露光方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成図である。
【図2】本実施形態に係る統括制御部130の構成図である。
【図3】ウェハ64から半導体素子を製造する半導体製造工程のフローチャートである。
【図4】ウェハ64にパターン像を露光する露光工程(S14)のフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・筐体、12・・・電子銃、14・・・第1電子レンズ、16・・・スリット部、18・・・第1偏向器、20・・・第2電子レンズ、22・・・第2偏向器、24・・・第1ブランキング偏向器、26・・・第3偏向器、28・・・第3電子レンズ、30・・・マスク、32・・・第4電子レンズ、34・・・第4偏向器、36・・・第2ブランキング偏向器、38・・・第5偏向器、40・・・第5電子レンズ、42・・・第6偏向器、46・・・第6電子レンズ、48・・・ラウンドアパーチャ、50・・・第7電子レンズ、52・・・第8電子レンズ、56・・・主偏向器、58・・・副偏向器、60・・・電子検出器、62・・・ウェハステージ、64・・・ウェハ、66・・・第9電子レンズ、68・・・マスクステージ駆動部、70・・・ウェハステージ駆動部、72・・・マスクステージ、82・・・偏向制御部、84・・・マスクステージ制御部、86・・・ブランキング電極制御部、88・・・電子レンズ制御部、90・・・反射電子処理部、92・・・ウェハステージ制御部、100・・・電子ビーム露光装置、110・・・電子ビーム照射系、112・・・マスク用投影系、114・・・焦点調整レンズ系、116・・・ウェハ用投影系、120・・・個別制御部、130・・・統括制御部、140・・・制御系、150・・・露光部、200・・・中央処理部、202・・・ハードディスクドライブ、204・・・バッファメモリ、206・・・パターン発生部、208・・・パターン補正部、210・・・マスクメモリ、212・・・測定部、214・・・記憶部、216・・・時間決定部、218・・・領域決定部、220・・・補正条件決定部、222・・・比較部

Claims (10)

  1. 電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光方法であって、
    前記ウェハにおける前記電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する第1測定段階と、
    前記第1測定段階において測定された前記照射位置ずれに基づいて、予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第1露光可能時間を決定する第1時間決定段階と、
    前記第1露光可能時間内に露光可能な領域である第1部分領域を決定する第1領域決定段階と、
    前記ウェハにおける露光すべき領域を複数の前記第1部分領域に分割する段階と、
    前記第1部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する第1補正条件決定段階と、
    前記ウェハにおいて前記第1部分領域を露光する第1露光段階と、
    前記第1露光段階における前記電子ビームの照射位置ずれを測定する第2測定段階と、
    前記第2測定段階において測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも小さい場合に、
    前記ウェハにおいて前記複数の第1部分領域のうち次に露光すべき第1部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する段階と、
    前記ウェハにおいて前記複数の第1部分領域のうち次に露光すべき第1部分領域を露光する段階と、
    を実行し、
    前記第2測定段階において測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも大きい場合に、
    前記ウェハにおける前記電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定する第3測定段階と
    前記第3測定段階において測定された前記照射位置ずれに基づいて、前記予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第2露光可能時間を決定する第2時間決定段階と
    前記第2露光可能時間内に露光可能な領域である第2部分領域を決定する第2領域決定段階と、
    前記ウェハにおける露光すべき領域を複数の前記第2部分領域に分割する段階と、
    前記第2部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する第2補正条件決定段階と、
    前記ウェハにおいて前記第2部分領域を露光する第2露光段階と、
    を実行する段階と、
    を備えることを特徴とする、
    電子ビーム露光方法。
  2. 前記第1露光段階は、前記複数の第1部分領域毎に、前記電子ビームの照射位置の補正処理をして露光する段階を含むことを特徴とする、
    請求項1に記載の電子ビーム露光方法。
  3. 前記第2露光段階は、前記複数の第2部分領域毎に、前記電子ビームの照射位置の補正処理をして露光する段階を含む、
    請求項1または請求項2に記載の電子ビーム露光方法。
  4. 前記第1露光段階は、前記補正条件に基づいて、前記電子ビームの照射位置を補正する補正データを線形的に変化させながら前記第1部分領域を露光する段階を含むことを特徴とする、
    請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  5. 前記第2露光段階は、前記補正条件に基づいて、前記電子ビームの照射位置を補正する補正データを線形的に変化させながら前記第2部分領域を露光する段階を含むことを特徴とする、
    請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  6. 第2領域決定段階は、前記第2測定段階において測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも大きい場合に、前記第1部分領域より狭い領域である第2部分領域を決定する段階を含む
    請求項1から請求項5までの何れか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  7. 電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置であって、
    電子ビームにより前記ウェハに露光処理を施す露光部と、
    前記露光部の動作を制御する制御系と、
    を備え、
    前記制御系は、
    前記ウェハにおける前記電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する測定部と、
    前記測定部によって測定された前記照射位置ずれに基づいて、予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である露光可能時間を決定する時間決定部と、
    前記露光可能時間内に露光可能な領域である部分領域を決定する領域決定部と、
    前記部分領域毎に前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する補正条件決定部と、
    を有し、
    前記測定部が、前記ウェハに設けられたマークに照射された電子ビームの前記照射位置ずれを測定した場合に、
    前記時間決定部は、前記測定部によって測定された前記照射位置ずれに基づいて、予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第1露光可能時間を決定し、
    前記領域決定部は、前記第1露光可能時間内に露光可能な領域である第1部分領域を決定し、前記ウェハにおける露光すべき領域を複数の前記第1部分領域に分割し、
    前記補正条件決定部は、前記第1部分領域を露光する場合の前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定し、
    前記露光部は、前記補正条件に基づいて、前記ウェハの前記第1部分領域を露光し、
    前記測定部が、露光された前記第1部分領域における前記電子ビームの前記照射位置ずれを測定し前記測定部によって測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも小さい場合に、
    前記補正条件決定部は、前記ウェハにおいて前記複数の第1部分領域のうち次に露光すべき第1部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定し、
    前記露光部は、前記補正条件に基づいて、前記ウェハにおいて前記複数の第1部分領域のうち次に露光すべき第1部分領域を露光し、
    前記測定部が、露光された前記第1部分領域における前記電子ビームの前記照射位置ずれを測定し前記測定部によって測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも大きい場合に、
    前記測定部は、前記ウェハにおける前記電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定し、
    前記時間決定部は、前記測定部によって測定された前記照射位置ずれに基づいて、前記予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第2露光可能時間を決定し、
    前記領域決定部は、前記第2露光可能時間内に露光可能な領域である第2部分領域を決定し、前記ウェハにおける露光すべき領域を複数の前記第2部分領域に分割し、
    前記補正条件決定部は、前記第2部分領域を露光する場合の前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定し、
    前記露光部は、前記補正条件に基づいて、前記ウェハの前記第2部分領域を露光する、
    電子ビーム露光装置。
  8. 前記測定部によって測定された前記照射位置ずれを、前記照射時間に対応づけて記憶する記憶部をさらに備え、
    前記時間決定部は、前記ウェハに露光すべき前記パターンのデータである露光データと、前記記憶部に記憶された前記照射位置ずれとに基づいて、前記露光可能時間を決定することを特徴とする
    請求項に記載の電子ビーム露光装置。
  9. 前記補正条件を記憶するマスクメモリをさらに備え、
    前記露光部は、前記マスクメモリに格納された前記補正条件に基づいて、前記部分領域を露光することを特徴とする
    請求項7または請求項8に記載の電子ビーム露光装置。
  10. 電子ビームによりウェハを露光して半導体素子を製造する半導体素子製造方法であって、
    前記ウェハにおける前記電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを測定する第1測定段階と、
    前記第1測定段階において測定された前記照射位置ずれに基づいて、予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第1露光可能時間を決定する第1時間決定段階と、
    前記第1露光可能時間内に露光可能な領域である第1部分領域を決定する第1領域決定段階と、
    前記ウェハにおける露光すべき領域を複数の前記第1部分領域に分割する段階と、
    前記第1部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する補正条件決定段階と、
    前記ウェハにおいて前記第1部分領域を露光する第1露光段階と、
    前記第1露光段階における前記電子ビームの照射位置ずれを測定する第2測定段階と、
    前記第2測定段階において測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも小さい場合に、
    前記ウェハにおいて前記複数の第1部分領域のうち次に露光すべき第1部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する段階と、
    前記ウェハにおいて前記複数の第1部分領域のうち次に露光すべき第1部分領域を露光する段階と、
    を実行し、
    前記第2測定段階において測定された前記照射位置ずれが、前記予め定められた値よりも大きい場合に、
    前記ウェハにおける前記電子ビームの、照射時間の経過に伴う照射位置ずれを再度測定する第3測定段階と
    前記第3測定段階において測定された前記照射位置ずれに基づいて、前記予め定められた値以下の照射位置ずれで露光可能な時間である第2露光可能時間を決定する第2時間決定段階と
    前記第2露光可能時間内に露光可能な領域である第2部分領域を決定する第2領域決定段階と、
    前記ウェハにおける露光すべき領域を複数の前記第2部分領域に分割する段階と、
    前記第2部分領域を露光する場合の、前記電子ビームの照射位置を補正する補正条件を決定する補正条件決定段階と、
    前記ウェハにおいて前記第2部分領域を露光する第2露光段階と、
    を実行する段階と、
    を備え、
    前記第1露光段階は、前記複数の第1部分領域毎に、前記電子ビームの照射位置の補正処理をして露光する段階を含み、
    前記第2露光段階は、前記複数の第2部分領域毎に、前記電子ビームの照射位置の補正処理をして露光する段階を含む、
    半導体素子製造方法。
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