JP4616513B2 - 画像形成装置及びトナー補給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾式2成分現像剤を用いる現像手段を有する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置及び、画像形成装置に用いられるトナー補給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式としては、多数の方式が知られているが、一般的には感光体に潜像を形成し、ついでこの感光体上の潜像を現像装置によりトナーで現像して転写紙などの転写材に転写した後、熱ローラ定着装置により転写紙上のトナー像を転写紙に定着させる方式が採用されている。
【0003】
電子写真方式の転写工程においては、トナー像を感光体から転写紙に転写した後にも、転写紙上に重合トナー像を形成する場合の重合する各トナー像や転写紙と感光体に速度差を設けない限り、転写後にも感光体上に転写残トナーが5〜10重量%程度残ってしまう。また、感光体上の非画像部(各転写紙の間)の地肌汚れトナーもほとんど転写されない。これらの転写残トナー(トータルで新規トナーの10数%)は、クリーニング工程で感光体から回収されて廃トナーとして廃棄されていた。しかし、廃トナーを廃棄物(廃プラスチック)として処理することは環境汚染の観点から好ましくなく、近年は廃トナーを低減するためのトナーリサイクルシステムを採用した複写機が増えてきている。
【0004】
従来、乾式2成分現像装置では、トナー補給は画像形成毎に行っていた(例えば特開平2000−321829号公報や特開平2001−13743号公報参照)。また、通常、乾式2成分現像装置内の乾式2成分現像剤のトナー濃度制御は、感光体上に形成した基準画像の濃度や乾式2成分現像装置内の乾式2成分現像剤のトナー濃度を検知し、その結果に基づいてトナー補給時間を制御することで行っている(例えば特開平11−133684号公報、特開平2000−321829号公報や特開平2001−13743号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
感光体から回収して再利用するリサイクルトナーは、繰り返し画像形成プロセスで機械ストレスを受けるため、トナー自体が微粉化したり、外添剤がトナー粒子中に埋め込まれたりするなどして流動性が低下し、補給トナーの現像剤中への拡散が不十分となる。その結果、トナーの帯電立ち上がり不足となり、地肌汚れ・トナー飛散が増加してしまう。地肌汚れが多いと、リサイクルトナーも多くなるため、新規トナーに対するリサイクルトナーの比率も高まり、さらに地肌汚れ・トナー飛散が加速される。
【0006】
また、複写機を高速化すると、転写紙が熱ローラ定着装置のニップ部を通過する定着ニップ時間が短くなる。その際、定着性を確保する方式としては、単純に定着ローラを大きくするなどのメカ的な方式と、トナーの低融点化を図る方式とがある。しかし、低融点化したトナーは、外添剤がより生め込まれやすくなる傾向がある。
【0007】
また、複写機を高速化すると、単位時間当りのトナー補給回数が増えるため、さらに地肌汚れの余裕度が減る。単純に現像装置内の現像剤の量を多くして補給トナーの現像剤中への拡散の余裕度を上げるなどの方式もあるが、現像装置が大型化してしまう。
【0008】
トナー補給を行った際の地肌汚れは、例えば現像装置内の補給トナーが感光体と現像ローラとの間の現像領域に届くまでの距離を長くして補給トナーの現像剤中への拡散時間を稼ぎ、トナー濃度のレスポンスが遅くなる分はトナー濃度を高くすることで補うなどの方式も考えられるが、高速の複写機ではトナー濃度のレスポンスが遅くなることは好ましくない。
【0009】
また、トナーのキャリアに対する被覆率を小さくするためにトナー濃度を高くしようとしてキャリア径を小さくすることも考えられるが、高速の複写機では現像スリーブの回転がかなり高速になるため、トナーのキャリア付着余裕度が下がるので、キャリアの小径化にも無限度がある。
以上のように、高速の複写機でトナーリサイクルを行うには、トナーがらみの新たな課題が多い。
【0010】
本発明は、トナーリサイクルを行う高速の装置で現像剤の量が少ない現像装置によりトナー補給が連続的に行われても地肌汚れを発生させないことが可能となる画像形成装置及びトナー補給装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、使用状況に変動があってもそれに応じて地肌汚れが発生しないような適正なトナー補給を行うことが可能となり、かつ、地肌汚れの変動などの副作用を発生しない画像形成装置及びトナー補給装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、乾式2成分現像剤が収納される現像容器と、この現像容器にトナーを補給するトナー補給部とを有する現像手段を備え、この現像手段により感光体上の静電潜像を現像する画像形成装置において、前記トナー補給部から前記現像容器へのトナー補給を、複数枚の画像形成毎に1回行わせる手段と、前記感光体の反射濃度を検知するセンサとを備え、前記現像手段が回転していない時点の前記センサの出力値をVsg0、前記現像手段が回転している時点の前記センサの出力値をVsgとしたとき、Vsg/Vsg0が0.95以上の場合には1枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行い、Vsg/Vsg0が0.95より小さい場合には複数枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行うようにしたものである。
【0012】
請求項2に係る発明は、乾式2成分現像剤が収納される現像容器を有する現像手段を備え、この現像手段により感光体上の静電潜像を現像する画像形成装置のトナー補給装置において、前記現像容器にトナーを補給するトナー補給部を有し、このトナー補給部から前記現像容器へのトナー補給を、複数枚の画像形成毎に1回行わせる手段と、前記感光体の反射濃度を検知するセンサとを備え、前記現像手段が回転していない時点の前記センサの出力値をVsg0、前記現像手段が回転している時点の前記センサの出力値をVsgとしたとき、Vsg/Vsg0が0.95以上の場合には1枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行い、Vsg/Vsg0が0.95より小さい場合には複数枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行うようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の参考形態の概略を示す。この第1の参考形態の画像形成装置は、トナーリサイクルを行う高速の画像形成装置であって回転可能な潜像担持体としてのドラム状感光体1を有し、この感光体1はベルト状感光体、シート状感光体などを用いてもよい。感光体11の周囲には、その回転方向へ順に感光体11を均一に帯電させる帯電手段としてのスコロトロンからなる帯電チャージャ12と、感光体11を露光して感光体11上に静電潜像を形成する露光手段としての書き込み装置13と、感光体11上の静電潜像を現像してトナー像とする現像手段としての現像装置14と、転写ベルト15と、感光体11上の画像濃度を検地する反射濃度センサからなる画像濃度センサ16と、クリーニングブラシ17及びクリーニングブレード18を有するクリーニング装置19とが配置されている。
【0018】
転写ベルト15は感光体11に接触する部分の内側付近にバイアスローラ20が摺接され、このバイアスローラ20には転写バイアス電源としての図示しない高圧電源から転写バイアスが印加される。転写ベルト15は、転写材としての転写紙を搬送する転写材搬送手段と、高圧電源からバイアスローラ20を介して転写バイアスが印加されることにより帯電して静電気力により感光体11と転写ベルト15との転写ニップ部で感光体11上のトナー像を転写紙に転写させる転写手段とを兼ねている。この転写ベルト15は、図示しないローラに架け渡されて図示しない駆動部により回転駆動される。
【0019】
現像装置14は、乾式2成分現像剤により感光体11上の静電潜像を現像する乾式2成分現像装置が用いられている。この現像装置14は、乾式2成分現像剤21が収容された現像容器としての現像タンク22と、感光体11と対向して配置された現像剤担持体としての現像ローラ23と、現像タンク22内の現像剤を撹拌する撹拌部材24と、現像ローラ23上の現像剤を一定の厚さ(量)に規制するドクター25と、セパレータ26と、トナー補給部27とを有する。
【0020】
トナー補給部27は、トナー容器としてのトナーホッパー28と、トナー補給部材としてのトナー補給ローラ29とを有する。このトナー補給ローラ29はトナー補給モータ30(図2参照)により回転駆動される。トナーホッパー28は、新規トナーが収容され、かつ、クリーニング装置19にてクリーニングブラシ17及びクリーニングブレード18により感光体11から回収されて図示しないトナー搬送手段としての搬送スクリューにより搬送されたリサイクルトナーが供給されて新規トナーとリサイクルトナーが混合される。
【0021】
現像ローラ23は、固定磁石と、この固定磁石が内部に配置されたアルミニウム製スリーブからなる現像スリーブとにより構成され、この現像スリーブが図示しない駆動部としての現像モータにより回転駆動される。この現像ローラ23の現像スリーブには、図示しない現像バイアス電源から現像バイアスが印加される。撹拌部材24は図示しない現像モータにより回転駆動される。また、現像装置14には現像タンク22内の現像剤21のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度センサ31が現像タンク22に取り付けられ、このトナー濃度センサ31は例えば現像剤21の透磁率を検知する透磁率センサが用いられる。
【0022】
書き込み装置13は図示しないスキャナからの画像信号又は外部からの画像信号が入力され、スキャナは原稿台上にセットされた原稿の画像を多数の画素に分解して読み取り、その画像濃度に対応した画像信号を出力する。
操作部32(図2参照)にてユーザにより画像形成枚数、転写紙サイズ等の設定が行われてスタートスイッチによる画像形成開始指示がなされると、感光体11は図示しないメインモータにより回転駆動されて帯電チャージャ12により一様に帯電された後に書き込み装置13により画像信号に応じた光信号で露光されて静電潜像が形成される。ここに、感光体11の線速は560mm/secであり、現像スリーブの線速/感光体11の線速比は2である。
【0023】
感光体11上の静電潜像は現像装置14により現像されてトナー像となり、また、図示しない給紙装置から転写紙が給紙される。この転写紙は感光体11上のトナー像に合わせて転写ベルト15へ送られる。転写ベルト15は、転写紙を搬送し、高圧電源からバイアスローラ20を介して転写バイアスが印加されることにより帯電して静電気力により感光体11と転写ベルト15との転写ニップ部で感光体11上のトナー像を転写紙に転写させる。
【0024】
この転写紙は、図示しない定着装置へ搬送され、トナー像が定着装置により定着されて外部へ排出される。また、感光体11上の転写残トナーは、クリーニング装置19のクリーニングブラシ17及びクリーニングブレード18により感光体11から回収されて図示しない搬送スクリューによりトナーホッパー27に搬送され、トナーホッパー27内でリサイクルトナーとして新規トナーと混合される。
このような画像形成動作は、操作部32にて設定された画像形成枚数分だけ連続的に繰り返して行われる。
【0025】
現像装置14においては、現像タンク22内の現像剤21は、撹拌部材24により撹拌され、現像ローラ23の固定磁石により現像スリーブの表面に磁気的に担持される。この現像ローラ23上の現像剤は、ドクター25により一定の厚さ(量)に規制され、現像ローラ23と感光体11との間の現像領域で感光体11上の静電潜像にトナーを静電気力により付着させることで感光体11上の静電潜像をトナー像に現像する。トナーホッパー28中のトナーはトナー補給ローラ29が回転することによって現像タンク22中の現像剤(キャリア+トナー)21に補給されることでトナー補給が行われる。
【0026】
参考形態の潜像条件は、感光体11上の画像飽和濃度部の電位VLが100V、感光体11上の画像白部の電位VDが850V、画像部の現像バイアスが650Vである。
感光体11と現像スリーブとのギャップは0.75mm、現像スリーブとドクター25とのギャップは0.6mmである。
【0027】
また、トナーは、レジンがポリエステル、CCAが4級アンモニウム塩、着色粒子がカーボンブラック、外添剤が疎水性シリカ1.0%、酸化チタン0.7%よりなる平均粒径6.5μmの粉砕トナーを使用している。
キャリアはフェライト芯材のコーティングキャリアを使用し、トナーの帯電量Q/Mは40〜50μC/g、トナーとキャリアの混合比(以下TCという)は3〜5重量%である。
【0028】
参考形態では、制御手段としての制御部33(図2参照)により本参考形態の各部が制御されて10枚分の画像形成毎に形成画像の間に基準トナー像が形成される。この基準トナー像は、Pセンサポテンシャル(Vpp=VL−VBp(基準トナー像用現像バイアス電圧))=280Vで、感光体11上の帯電チャージャ12により一様に帯電された表面に現像装置14により作成されるパッチであり、その反射濃度が画像濃度センサ16によって検知される。
【0029】
1ジョブ(スタートスイッチの押下による画像形成開始指示から設定枚数分の連続的画像形成動作が終了するまで)の感光体11起動時(現像装置14の起動前)には、感光体11上に全くトナーが付着していない状態で画像濃度センサ16によって感光体11の反射濃度が検知される。制御部33は、感光体11上の基準トナー像に対する画像濃度センサ16の出力値Vspと感光体11上の上述のように全くトナーが付着していない地肌部に対する画像濃度センサ16の出力値Vsg0との比から、トナー濃度センサ31の目標値(トナー濃度制御の目標値)Vrefを決定する。制御部33は、その比Vsp/Vsg0が大きいほど画像濃度が薄いため、Vrefのシフト量を大きくする。
【0030】
Vsg0は基準が4Vであり、Vspは1/10*Vsg0を基準に制御される。トナー濃度センサ31は画像形成毎に現像剤21のトナー濃度を検知し、トナー濃度センサ31の出力値Vtは現像剤21のトナー濃度が低いほど大きくなる。制御部33は、トナー濃度センサ31の出力値Vtと目標値Vrefに基づいて、Vref−Vt≦0のときにトナー補給モータ30を回転させてトナー補給ローラ29を回転させることで、トナーホッパー28から現像タンク22内の現像剤21へトナーを補給させるとともに、Vref−Vtの絶対値が大きいほどそのトナー補給量を大きくする。
【0031】
制御部33は、Vref−Vt>0のときには現像剤21のトナー濃度が十分に高いと判断してトナー補給ローラ29を回転させず、トナー補給を行わせない。Vtは現像剤21のトナー濃度が最適なトナー濃度範囲5wt%〜3wt%になるように1.5〜3.5Vに設定する。
上記のトナー補給制御によるトナー濃度制御は結果的に基準トナー像の反射濃度が一定の範囲になるようなトナー濃度制御であるため、現像剤21のTCは、画像形成物の画像濃度(転写紙の画像濃度)が最適になるような比率に常に保たれる。
【0032】
図2は本参考形態の電装部を示し、図3及び図4は本参考形態の動作タイミングを示す。トナー補給モータ30はモータドライバー34により駆動され、モータドライバ34は制御部33により制御する。制御部33は、操作部32からの入力信号や、画像濃度センサ16及びトナー濃度センサ31等の各種センサからの入力信号などに基づいて、本参考形態の各部を制御し、表示手段としてのメッセージ表示部35にメッセージを表示させるとともに、モータドライバー34を介してトナー補給モータ30を制御する。従って、現像装置14の現像容器22へトナー補給を行うトナー補給装置は、トナー補給部27、画像濃度センサ16、トナー濃度センサ31及び制御部33により構成される。
【0033】
制御部33は、図3に示すように、操作部32のスタートスイッチがオンすると、メインモータと帯電チャージャ12を駆動するパワーパックを同時にオンさせる。従って、感光体11はメインモータにより回転駆動されて帯電チャージャ12により一様に帯電される。制御部33は、感光体11の帯電された部分が現像装置14の現像スリーブに到達するタイミングで現像バイアス電源から現像スレーブへの現像バイアスをオンさせる。
【0034】
制御部33は、感光体11上の静電潜像の後端部が現像装置14により現像されるタイミングでトナー濃度センサ31の出力値をサンプリングし、そのサンプリングしたトナー濃度センサ31の出力値の平均値をとってVtとする。制御部33は、そのVtとVrefからトナー補給モータ30のオン時間を決定し、このオン時間だけモータドライバー34を介してトナー補給モータ30をオンさせることによりトナーホッパー28から現像容器22内の現像剤21へトナーを補給させる。
【0035】
従来の複写機においては、Vref−Vt≦0のときには図4の「1回/1枚」のように画像形成毎にトナー補給を行っていたが、本参考形態においては、トナー補給は、(Vref−Vt)の値に関係なくトナー濃度が薄くなっても図4の「1回/2枚」のように2枚の画像形成分毎に1回間引いて2枚分の画像形成毎に1回しか行わない。ただし、本参考形態では、トナー濃度が薄くなれば、トナー補給1回毎のトナー補給モータ30のオン時間は伸びる。また、本参考形態では、制御部33がトナー補給を2枚分の画像形成毎に1回行うようにトナー補給モータ30を制御するが、制御部33がトナー補給を、3枚の画像形成毎に2回間引いて図4の「1回/3枚」のように3枚分の画像形成毎に1回行わせたり4枚以上の画像形成毎に3回以上間引いて4枚以上の画像形成毎に1回行わせたりするようにトナー補給モータ30を制御してもよい。
【0036】
この第1の参考形態によれば、トナー補給部27から現像容器としての現像タンク22へのトナー補給を、画像形成毎に行わせずに、間引いて行わせる手段としての制御部33を備えたので、トナーリサイクルを行う高速の画像形成装置で現像剤の量が少ない現像装置によりトナー補給が連続的に行われても地肌汚れを発生させないことが可能となった。
【0037】
本発明の第2の参考形態においては、上記第1の参考形態において、機械の保守点検などを行う際に操作部32のタッチパネル上のトナー補給の間引き枚数(トナー補給間引き量)を選択する(何枚分の画像形成に付きトナー補給を1回行うかを選択する)選択手段としてのボタンでサービスマンがトナー補給の間引き枚数(トナー補給間引き量)を選択する(何枚分の画像形成に付きトナー補給を1回行うかを選択する)。本参考形態では、トナー補給の間引き枚数は、1枚分の画像形成毎にトナー補給を1回行う「1回/1枚」のトナー補給モードの間引き枚数、2枚分の画像形成毎にトナー補給を1回行う「1回/2枚」のトナー補給モードの間引き枚数、3枚分の画像形成毎にトナー補給を1回行う「1回/3枚」のトナー補給モードの間引き枚数のいずれかを選択することが可能である。
【0038】
制御部33は、操作部32の上記ボタンからの入力信号に基づいてトナー補給モータ30などを制御してトナー補給に関係する各タイミング(トナー濃度センサ31のトナー濃度検知タイミング、トナー補給モータ30のオン時間の決定、トナー補給モータ30のオン時間)を、上記ボタンで選択されたトナー補給の間引き枚数の間隔(選択されたトナー補給の間引き枚数でトナー補給が行われる間隔)毎のタイミングとなるように制御する。従って、トナー補給の間引き枚数は上記ボタンで選択された枚数となる。また、制御部33は、操作部32のタッチパネル上の画面に現在のトナー補給モードの状態(現在の選択されているトナー補給の間引き枚数)を表示させる。
【0039】
この第2の参考形態によれば、トナー補給の間引き量(トナー補給の間引き枚数)を選択する手段(操作部32の上記ボタン)を備えたので、原稿などの使用状況が異なるユーザに対してもそれぞれの使用状況に応じて画像濃度・地肌汚れとも適正なトナー補給を行うことが可能となった。
【0040】
本発明の一実施形態においては、上記第1の参考形態において、制御部33は、スタートポタン(プリントkey)の押下による画像形成開始指示がなされた直後で、未だ現像モータが回転していない時点に画像濃度センサ16に感光体11の反射濃度を検知させ、この時の画像濃度センサ16の出力値をVsg0とする。この時、現像装置14は、現像モータが回転していなくて現像ローラ23や攪拌部材24が回転していないため、感光体11上にはトナーが付着していない。
【0041】
制御部33は、ジョブ終了後で未だ現像モータが回転している時点で画像濃度センサ16に感光体11の反射濃度を検知させ、この時の画像濃度センサ16の出力値をVsgとする。この時は、現像装置14は、現像モータが回転していて現像ローラ23や攪拌部材24が回転しているため、地肌汚れが悪い場合にはVsg<Vsg0となる。
【0042】
制御部33は、Vsg/Vsg0が0.95以上の場合には地肌汚れが全く問題ないと判断し、トナー補給の間引き枚数(トナー補給間引き量)を0枚としてトナー補給モードを図4の「1回/1枚」のように1枚分の画像形成毎に1回トナー補給を行わせる「1回/1枚」のモードに設定する。従って、次のジョブでは、トナー補給は図4の「1回/1枚」のように1枚分の画像形成毎に1回行われる。
【0043】
また、制御部33は、0.5≦Vsg/Vsg0<0.95の場合には、やや地肌汚れが発生していると判断してトナー補給の間引き枚数(トナー補給間引き量)を1枚としてトナー補給モードを図4の「1回/2枚」のようにトナー補給を2枚分の画像形成毎に1回行う「1回/2枚」のモードに設定する。従って、次のジョブでは、トナー補給は図4の「1回/2枚」のように2枚分の画像形成毎に1回行われる。
【0044】
また、制御部33はVsg/Vsg0<0.5の場合には、かなり地肌汚れが発生していると判断してトナー補給の間引き枚数(トナー補給間引き量)を2枚としてトナー補給モードを図4の「1回/3枚」のように3枚分の画像形成毎に1回トナー補給を行わせる「1回/3枚」のモードに設定する。従って、次のジョブでは、トナー補給は図4の「1回/3枚」のように3枚分の画像形成毎に1回行われる。
【0045】
上記実施形態では、上記のようなトナー濃度制御(Vsp/Vsg0に基づくVrefの決定、Vref−Vtによるトナー補給制御)を行うと、転写紙上に形成する画像の面積が大きいほどトナー消費量が大きいため、地肌汚れに不利となるが、トナー補給の間引きにより図5に示すような地肌汚れに対する効果が得られた。図5において、縦軸は転写紙(コピー)上の画像面積、横軸はトナー補給モード(トナー補給の間引き枚数)をとった。図5中の数字は、地肌汚れをランク評価した値で、「5」が最も良く(地肌汚れが少なく)、「1」が地肌汚れが悪く、「4」以上が問題ないレベルである。
【0046】
上記実施形態では、トナー補給モードを「1回/2枚」のモードにすることで、トナーリサイクルを行う高速の画像形成装置でも、画像面積が30%となるまで地肌汚れを発生させないことが可能となった。
また、トナー補給モードを「1回/3枚」のモードにすることで、トナーリサイクルを行う高速の画像形成装置で、画像面積が50%となっても地肌汚れを発生させないことが可能となった。
【0047】
この実施形態によれば、地肌汚れの程度を検知する装置(制御部33)を有し、この装置の検知値に基づいてトナー補給部14から現像容器22へのトナー補給の間引き量を制御するので、原稿などの使用状況に変動があってもそれに応じて地肌汚れが発生しない適正なトナー補給を行うことが可能となり、かつ、地肌汚れの変動などの副作用を発生しない。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置にも適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、トナーリサイクルを行う高速の画像形成装置で現像剤の量が少ない現像装置によりトナー補給が連続的に行われても地肌汚れを発生させないことが可能となる 。
【0049】
さらに、本発明によれば、使用状況に変動があってもそれに応じて地肌汚れが発生しない適正なトナー補給を行うことが可能となり、かつ、地肌汚れの変動などの副作用を発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考形態の概略を示す断面図である。
【図2】 同参考形態の電装部を示すブロック図である。
【図3】 同参考形態の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】 同参考形態の各トナー補給モードの動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】 本発明の実施形態における各トナー補給モードと画像形成物上の画像面積との関係を示す図である。
【図6】 本発明の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 感光体
12 帯電チャージャ
13書き込み装置
14 現像装置
15 転写ベルト
16 画像濃度センサ
30 トナー補給モータ
31 トナー濃度センサ
32 操作部
33 制御部

Claims (2)

  1. 乾式2成分現像剤が収納される現像容器と、この現像容器にトナーを補給するトナー補給部とを有する現像手段を備え、この現像手段により感光体上の静電潜像を現像する画像形成装置において、
    前記トナー補給部から前記現像容器へのトナー補給を、複数枚の画像形成毎に1回行わせる手段と、
    前記感光体の反射濃度を検知するセンサとを備え、
    前記現像手段が回転していない時点の前記センサの出力値をVsg0、
    前記現像手段が回転している時点の前記センサの出力値をVsgとしたとき、
    Vsg/Vsg0が0.95以上の場合には1枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行い、Vsg/Vsg0が0.95より小さい場合には複数枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行うようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 乾式2成分現像剤が収納される現像容器を有する現像手段を備え、この現像手段により感光体上の静電潜像を現像する画像形成装置のトナー補給装置において、前記現像容器にトナーを補給するトナー補給部を有し、このトナー補給部から前記現像容器へのトナー補給を、複数枚の画像形成毎に1回行わせる手段と、
    前記感光体の反射濃度を検知するセンサとを備え、
    前記現像手段が回転していない時点の前記センサの出力値をVsg0、
    前記現像手段が回転している時点の前記センサの出力値をVsgとしたとき、
    Vsg/Vsg0が0.95以上の場合には1枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行い、Vsg/Vsg0が0.95より小さい場合には複数枚の画像形成毎に1回前記トナー補給を行って前記現像手段内の現像剤のトナー濃度制御を行うようにしたことを特徴とするトナー補給装置。
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