JP4616446B2 - ゴキブリ捕獲用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの幼虫を捕獲するに適するゴキブリ捕獲用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般家庭や飲食専門店等の人の生活する建物中に棲息するゴキブリは、不快であると共に、病原菌の媒体として極めて不衛生であり、衛生害虫として駆除の対象となっている。
【0003】
周知のようにゴキブリは、棲息場所(隠れ家)に潜んで生活し、主として夜間に棲息場所から這い出して食べ物をあさり、水を飲む等の活動をしている。
また、これら棲息場所では、成虫も幼虫も一緒に群がって生活している。
【0004】
前述のゴキブリを駆除する一つの方法として、侵入口を有するゴキブリ捕獲用容器の内に粘着剤、粘着剤と誘引剤、誘引殺虫剤を入れたゴキブリ捕獲器を活動場所、例えば流し台上、冷蔵庫下、床の隅や開き戸内等に設置し、ゴキブリを捕獲することが知られている。
【0005】
ゴキブリは前述したように、棲息場所、例えば調理台の引き出しや開き戸、流し台の下、コンロの下、冷蔵庫の裏、床下収納庫、その他器物の間隙等の狭い、閉ざされている、煩雑している場所で、成虫と幼虫が一緒に群がって生活している。
【0006】
また、幼虫(若齢幼虫や脱皮回数の少ない幼虫等)は成虫に比べ活動が鈍く、活動場所への出没回数が少ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このことから、ゴキブリを活動場所で捕獲するよりも棲息場所において捕獲する方が効果的且つ有効であるといえる。
【0008】
前述した従来のゴキブリ捕獲器に用いるゴキブリ捕獲用容器は、活動場所に設置し、主としてチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの成虫を捕獲するように形状・大きさが設定されており、従来のゴキブリ捕獲用容器を用いたゴキブリ捕獲器はチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの幼虫を捕獲し難かった。
【0009】
そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにしたゴキブリ捕獲用容器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は鋭意研究・実験をした結果、ゴキブリの成虫、幼虫が侵入し易いゴキブリ捕獲用容器の侵入口の高さが異なることを見出し、本発明に到った。
【0011】
本発明は、底板1と一対の側板2,2と天板3で所定の幅と奥行きと高さを有する扁平な箱形状で、その奥行き方向両側は開口して侵入口5a,5bをそれぞれ有し、
その底板1の上面と天板3の下面との間の寸法が前記侵入口5a,5bの高さで、
前記奥行き方向一方の侵入口5aの高さは1mm〜5mmの範囲で、前記奥行き方向他方の侵入口5bの高さは5mm〜25mmの範囲であることを特徴とするゴキブリ捕獲用容器である。
【0015】
【作用】
本発明によれば、奥行き方向一方の侵入口5aからチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの幼虫が侵入し易いし、奥行き方向他方の侵入口5bからチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの成虫が侵入し易いので、各種ゴキブリの幼虫、各種ゴキブリの成虫の両方を効率良く捕獲可能なゴキブリ捕獲器を構成できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、各種ゴキブリの幼虫を効率良く捕獲するゴキブリ捕獲器のゴキブリ捕獲用容器について説明する。
図1に示すように、所定の幅と奥行きと厚さを有する長方形状の底板1と、この底板1の幅方向両側縁に沿って設けた長方形状の一対の側板2と、この一対の側板2の上端面間に亘って設けた所定の幅と奥行きと厚さを有する長方形状の天板3で所定の幅と奥行きと高さ(10mm迄)を有する小型で扁平な箱形状のゴキブリ捕獲用容器4としてある。つまり、この容器4の高さは10mm迄で侵入口5の高さよりも若干大きい。
【0020】
このゴキブリ捕獲用容器4の奥行き方向両側(両方の側面)は開口してスリット形状の侵入口5を形成している。
前記侵入口5の高さ(底板1の上面と天板3の下面との間の寸法)H1は内部空間6の高さH2と同一である。
【0021】
前記底板1の上面にゲル状のゴキブリの誘引殺虫剤7を塗布し、ゴキブリ捕獲器(ゴキブリ捕殺器)を形成している。なお、前述の誘引殺虫剤7を天板3の内面に塗布しても良い。
【0022】
前記底板1の侵入口部分1′を図2(a)に示すように傾斜面1aと縦面1bを有するくさび形状とし、侵入口5の高さ(傾斜面1aの最も高い部分と天板3下面との間の寸法)H1よりも内部空間6の高さ(底板1の上面と天板3下面との間の寸法)H2が大きく、その侵入口5と内部空間6との間に段差部(縦面1b)を有するようにしても良い。
【0023】
前述のように侵入口5の高さH1よりも内部空間6の高さH2を大きくするには、図2(b)のように天板3の侵入口部分3aを鉤形に折り曲げ加工しても良いし、図2(c)に示すように底板1の上面に立上り片8を設けても良い。
また、図2(d)に示すように底板1、天板3の端縁を折り曲げて折曲片9を相対向して形成しても良いし、図2(e)に示すように天板3を水平に対して傾斜させても良い。
【0024】
図2(b)に示すように、誘引殺虫剤7が含浸されたマット(シート)を底板1に設置しても良い。
また、図2(c)に示すように内部空間6に小粒の誘引殺虫剤(食毒餌)7を入れても良い。
また、図2(e)に示すように底板1を誘引殺虫剤7を含有した板としても良い。
【0025】
前記侵入口5の高さH1は1mm〜5mmの範囲、好ましくは2mm〜5mmの範囲である。つまり侵入口5の高さH1が1mmであればチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの幼虫が侵入するが、製作上の理由から2mmが好ましい。
このように、侵入口5のH1を1mm〜5mmの範囲とすることでチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの幼虫が侵入し易くなる。
また、内部空間6の高さH2を低くすることができ、ゴキブリ捕獲用容器をゴキブリの棲息場所である狭い場所に容易に設置することが可能となる。
【0026】
前記内部空間6の高さH2は、特に制限されないが、狭い場所が多い棲息場所で使用できる高さであることが望ましい。
内部空間6の高さH2としては、侵入口5の高さH1と同等乃至それ以上であり、それ以上については、その段差が5mm以下が好ましい。
この段差は、幼虫ゴキブリの侵入を促すのに効果的である。
【0027】
前記ゴキブリ捕獲用容器の高さは、前述のように10mm迄で侵入口5の高さよりも大きいので、その容器を用いたゴキブリ捕獲器の使用は、棲息場所の狭い隙間は勿論、小型でサイズ的にも邪魔にならないので、種々の物が乱雑に存在する場所でも容易に使用することができる。
例えば、台所内では、調理台等の引き出しや開き、流しの下、加熱器の周辺や敷台の下、冷蔵庫の下や裏、床下収納庫、食料収納庫の中や周辺、ゴミ箱、その他器物の間隙間等が挙げられる。
無論、開放場所(活動場所)で使用でき、広範囲の場所でゴキブリを捕獲することができるようになった。
更に、前記容器は小型なので、目立たず、その場所の美観を損なうことがないので外来者を気にすることなく多くのいろいろな場所に使用できる。
【0028】
前記容器の大きさは、容器強度や設置のし易さを妨げなければ特に限定されない。好ましくは縦長が望ましく、最長で150mm以下、より好ましくは100mm以下である。
また、前記容器の外形としては特に限定されない。捕殺する空間面積の確保や設置のし易さ等から扁平の箱形状が好ましい。
【0029】
侵入口5の形状としては、特に限定されない。侵入口5の高さが低い場合は、全面開口のスリット形が好ましい。また、侵入口5の数は、容器の大きさ及びその強度保持から多数設けることは好ましくなく、1〜4個あれば充分である。
【0030】
前述の捕殺手段として、内部空間6に付与するゴキブリの誘引殺虫剤7として、誘引食毒剤、誘引接触殺虫剤又は誘引食毒兼接触殺虫剤を用いることができ、その選択はゴキブリの種類、容器の大きさ等から決めれば良い。
誘引接触殺虫剤や誘引食毒兼接触殺虫剤の使用は、誘引食毒剤の食餌こぼれ、腐れ等の心配が無く、しかも嵩張らないのでより小型にするのに好ましい。
また、侵入したゴキブリは内部空間内に付与された接触性殺虫剤の上を通過することで殺虫成分に触れ死に至らしめ、食べなくても触れるだけで死ぬため、誘引食毒剤のように嗜好性(食べさせる)に大きくこだわらなくても良い。
殺虫成分に触れたゴキブリは、殺虫成分を体に付着させたまま、棲息場所へ戻り、その棲息場所の中で仲間と接触することによって、仲間をも死に至らしめる。
【0031】
また、誘引殺虫剤の付与としては、捕殺容器の空間内部に誘引殺虫剤を印刷、塗布又は含浸する方法、容器原材料へ混合したもので容器等を成形する方法、別体の加工材に印刷、塗布等したものを配する方法、別体の担持体に含浸等したものを配する方法、又はこれら方法の組合せが挙げられる。
上記の内、塗布に関しては、例えば、誘引殺虫剤と吸着剤や結合材からなる組成物を容器内面の全面又は効果的な部分に塗布し、乾燥することができる。吸着剤としては、ケイ酸塩類、石膏、セラミック、アルミナ等の無機質粉末、デンプン、セルロース粉末等の多糖類及びその誘導体等の有機質粉末が例示できる。結合材としては、デンプン、プルラン、セルロース誘導体等の多糖類及びその誘導体、ポリアミド、ビニル系ポリマー等の合成高分子が例示できる。
また、組成物として樹脂エマルジョンも使用でき、樹脂としては、エチレン酢酸ビニル共重合体、メチルメタクリレート、アクリル酸等の共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン等が例示できる。
【0032】
容器原材料への混合に関しては、例えば、誘引殺虫剤を含浸させた吸着材を容器原材料に混在させ、公知の方法(引出成形、ブロー成形、押出成形、射出成形、圧縮成形等)で、容器形状、シート形状、フィルム形状等に成形することができる。
【0033】
また、別体のシート体、フィルム体、マット体、粉体等の加工体に、誘引殺虫剤を塗布、印刷を施したものを容器に接着、貼り合わせ等したり、或いは、別体の多孔質体、繊維質体等の担持体に、誘引殺虫剤を含浸、混入を施したものを容器内に配置等することができる。
代表的な担持体としては、レーヨン、合成繊維、ガラス繊維等からなる不織布、コート紙、ボール紙等の紙、木綿、絹、羊毛等の天然繊維からなる布、水性及び油性ゲル、吸液性ポリマー等が例示できる。
【0034】
本発明に使用できるゴキブリ誘引剤としては、公知の食餌物質や誘引性物質等である。
食餌物質としては、例えば、さつまいも、さといも、コーンスターチ等の澱粉類、小麦粉、そば粉、米粉等の粉類、米糠、フスマ等の粕糖類、大豆粕、綿実粕等の油粕類、澱粉粕、ビール粕等の製造粕類や魚粉、肉粉、血粉等の副産物、ミルク、チーズ、飼料用酵母等の固形物や果糖、黒砂糖、赤砂糖、三温糖、ハチミツ、果汁、ブドウ糖等の炭水化物類やコーン油、ゴマ油、ヌカ油、落花生油、バター脂、卵油、鯨油等の植物性油や動物性油等が例示できる。
また、誘引性物質としては、例えば、炭素数4乃至10の脂肪酸と多価アルコールよりなる脂肪酸エステルや芳香を有する芳香族化合物で、アルデヒド、ケトン、フェノール、アルコール、アミン、カルボン酸又はそのエステルやマントール及び/又はエチルマントールやメープル、カキツバタ種子油、アヤメ種子油、ノハナショウブ種子油、ダルマヒオウギ種子油やゴキブリ害虫の分泌物、糞、その抽出物等が例示できる。その他として、ミルクフレーバー、バターフレーバー、フルーツフレーバー、オニオンフレーバー等の食品フレーバーが例示できる。
【0035】
本発明に使用できる殺虫剤としては、従来から知られているピレスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カバーメイト系殺虫剤、その他の殺虫剤等がある。
代表的なものとして、例えばピナミンフォルテ、フタルスリン、ベルメトリン、フェノトリン、エンペントリン、プラレトリン、トランスフルスリン、サイフェノトリン、テラレスリン、エトフェンプロックス等のピレスロイド系殺虫剤、メトプレン、ピリプロキシフェン、ジフルベンズロン、シロマジン等の昆虫成長阻害剤、メトキサジアゾン、ホウ酸、ヒドラメチルノン等が例示できる。
【0036】
容器の材料としては、紙、プラスチック、木材、金属等が挙げられる。これらの中では、廃棄物問題、経済性等の視点から、紙や生分解性、低燃焼カロリーのプラスチック等が好ましい。
【0037】
次に試験例を説明する。
(試験例1)
侵入口5の高さの違いによるゴキブリ幼虫の侵入状況について調査した。
供試虫
チャバネゴキブリ 老齢幼虫、中齢幼虫、若齢幼虫
クロゴキブリ 老齢幼虫、中齢幼虫、若齢幼虫
【0038】
(試験方法)
70cm×70cmのステンレス製容器内に供試虫を放ち、餌、水とともに樹脂製容器(幅60mm×奥行き100mm×高さ11mmで4ヶ所に種々の高さを有する侵入口を設けてある)を1個ずつ置いた。3時間後に各容器に侵入した個体数を観察した。供試虫は1試験区あたりチャバネゴキブリ幼虫10匹、クロゴキブリ幼虫10匹(老齢幼虫のみ5匹)を用い、5回繰り返した。
【0039】
試験結果は下記の表1のとおりであった。
【0040】
【表1】
【0041】
(考察)
以上の結果より、いずれのゴキブリ幼虫も侵入口の高さ5mm迄の容器にして高い侵入率を示し、特に若齢幼虫では高さ1〜5mmの容器に最も良く侵入した。
【0042】
(試験例2)
誘引食毒剤配合による侵入状況について調査した。
供試虫
チャバネゴキブリ 老齢幼虫、中齢幼虫、若齢幼虫
クロゴキブリ 老齢幼虫、中齢幼虫、若齢幼虫
【0043】
(試験方法)
1m×1mのアクリル製容器内に供試虫を放ち、餌、水とともに樹脂製容器(幅60mm×奥行き100mm×高さ11mmで4ヶ所に高さ5mmの侵入口を設け、内部に下記表2に示す誘引食毒剤が設置してある)を置いた。その後経時的な死亡個体数を観察した。供試虫は1試験区あたり50匹を用い、2回繰り返した。
【0044】
【表2】
【0045】
試験結果は下記表3のとおりであった。
【0046】
【表3】
【0047】
(考察)
以上の結果より、容器内に殺虫剤を誘引剤とともに設置する方が殺虫剤のみより高い殺虫効果を示した。
【0048】
次に本発明のゴキブリ捕獲用容器を用いたゴキブリ捕獲器について説明する。
図3に示すように、底板1の上面に捕獲手段として粘着剤層10を設け、この粘着剤層10の奥側にゴキブリ誘引剤11を含有したマットを設ける。ゴキブリはゴキブリ誘引剤11で誘入されて侵入口5から内部空間6に侵入し、粘着剤層10で捕獲される。
【0049】
前記図3に示す容器は、一対の側板2を長三角形状として奥の側面を閉じ、手前の側面にのみ侵入口5が形成してある。
【0050】
図4に示すように、底面1の上面に粘着剤層10を設け、この粘着剤層10の縦長中央部にゴキブリ誘引剤11を含有したマットを配置してある。
ゴキブリはゴキブリ誘引剤11で誘入されて侵入口5から内部空間6に侵入し、粘着剤層10で捕獲される。
なお、ゴキブリ誘引剤11は粘着剤層10に混入しても良い。
【0051】
また、ゴキブリ捕獲用容器4内にゴキブリが捕獲されているかの有無を確認するために、図3、図4に仮想線で示すように天板3と側板2又は天板3、側板2つまり天板3及び又は側板2に小孔12を形成しても良い。
【0052】
前述の粘着剤としては、公知のものが利用でき、例えば、ポリブテン、液状ポリイソブチレン、液状ポリブタジエン、液状ポリクロロプレン、液状ポリサルファイド、液状ポリイソプレン、合成ゴム、天然ゴム等が挙げられる。
【0053】
前述のように、小型で扁平な箱形状のゴキブリ捕獲用容器を用いたゴキブリ捕獲器であれば、ゴキブリの棲息場所に設置してゴキブリの成虫、幼虫を捕獲できる。
しかしながら、ゴキブリ捕獲用容器を扁平形状とすると一般的に強度が弱く、無理な取り扱い、たとえば狭い場所に押し込んだ時や、容器の上に物が乗った時等につぶれ易い。粘着剤層を設けた場合にはその粘着剤層で地板1と天板3が接着してゴキブリが侵入しなくなる問題がある。このことは容器の高さを低くする程生じ易い。
【0054】
前述のつぶれを防止するための補強部を設けたゴキブリ捕獲用容器を説明する。
図5に示すように、粘着剤層10のほぼ中央位置にゴキブリ誘引剤である食餌固形物13を配置し、この食餌固形物13で補強し、つぶれを防止する。
【0055】
図6に示すように、底板1の端縁部を折り曲げて板片14とし、この板片14を側板2に固着して補強し、つぶれないようにする。
この場合には底板1の上面にゴキブリ誘引剤11が塗布してある。
【0056】
図7に示すように、底板1、側板2、天板3の端縁部を内方に折り曲げて内面補強板15とし、この内面補強板15で補強してつぶれないようにする。
【0057】
図8に示すように、内部空間6に十文字枠16を設け、この十文字枠16で補強してつぶれないようにする。
【0058】
前述の補強部を要約して説明すると次のようである。
ゴキブリ捕獲用容器4を構成している天板3又は/及び底板1又は/及び側板2の端縁部を補強部とする。具体的には、各板の端縁部を内側に折り曲げ二重にする、底板1及び側板2でゴキブリの踏み板を形成する、天板3や底板1で固定板とする等して開口部分(侵入口5部分)を補強し、容器の型くずれを防止したり、又は、天板3の一部分を立脚片として切り、底板1面に垂下する等して天板3への重圧を補強し、つぶれを防止する等が例示できる。
【0059】
また、容器の高さを保持する支持体で補強部とする。具体的には、高さを有する縦長板、横長板や十字枠、円筒枠等を容器内部に配置したり、容器の周囲や内周に合致した筒状囲い枠を容器の周囲、容器内部中央、開口部分(侵入口部分)に嵌め込む等して押圧によるつぶれ等を防止することが例示できる。
更に、該支持体にゴキブリ誘引剤を含有させることも好ましい。
【0060】
また、ゴキブリ誘引剤の固形体から補強部とする。具体的には、ゴキブリ食餌物質を所定の高さを有する錠剤に成形して粘着剤層上に配置する。ゴキブリ誘引性物質を含有する所定の高さを有する固形含浸物を配置する等が例示できる。
【0061】
これら補強部は、特に、容器の前後が全面開口され、両側側板が傾く不安定な形状等に好適であるが、安定な容器形状であれば必ずしも設ける必要がない。また、高強度の材質から製作された容器では必ずしも必要でない。
【0062】
前述のゴキブリ捕獲用容器を用いたゴキブリ捕獲器、ゴキブリ捕獲器の持ち運びは、非常に小型で扁平な略箱形状の容器を手で持って棲息場所に設置したり、場所を移し変えたりする。
そして、最後にゴキブリが入った容器を手で持って取り上げて廃棄することになる。
このために、持ち運びがやりづらいと共に、使用者に気持ちが悪い感じを与える。
【0063】
前述のことを解消するためにゴキブリ捕獲用容器4に把手部を設ける。
例えば、図9に示すように天板3の一部分を側板2よりも突出して把手部20とする。
図10に示すように天板3を地板1よりも突出して把手部20とする。
図11に示すように一対の側板2をU字状に連続させて把手部20とする。
【0064】
次にゴキブリ幼虫とゴキブリ成虫が侵入し易い本発明のゴキブリ捕獲用容器の実施の形態を説明する。
図12に示すように、基本構成は図1に示す容器と同様で、一対の側板2を低い部分2aと高い部分2bを有する階段形状とし、天板3を側板2に沿った階段形状とすることで一方の侵入口5aを低く、他方の侵入口5bを高くする。
【0065】
前記一方の侵入口5aの高さは前述したように1mm〜5mmの範囲としてゴキブリ幼虫が侵入し易くする。
前記他方の侵入口5bの高さを5mm〜25mmの範囲としてゴキブリ成虫が侵入し易くする。
【0066】
次に侵入口5bの高さとクロゴキブリ成虫の侵入の関係の試験例を説明する。
(試験例3)
25cm×25cmのアクリル製容器内に餌、水を設置すると共に、供試虫(クロゴキブリ成虫10匹)を放飼した後、許容範囲内に、ゴキブリ侵入口5bの高さを種々変化させた紙製容器(幅60mm×奥行100mm、それぞれひさしを有する2個の侵入口を設け、一方の侵入口5aの高さが5mmである)を1個ずつ置いた。その後、3時間、供試虫の行動を連続的に観察し、3時間後の捕獲効率(捕獲成功率)を測定した。その結果を表4を示す。なお、試験は3反復とし、表中のゴキブリの数は3回試験の合計数を示す。
【0067】
【表4】
【0068】
表4の結果より、クロゴキブリ成虫に対して捕獲効率の良い(侵入し易い)高さは、5〜25mmであり、特に市販品A(高さ25mm)及びB(高さ32mm)に比べ、10〜20mmがより好ましいことがわかる。
【0069】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、奥行き方向一方の侵入口5aからチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの幼虫が侵入し易いし、奥行き方向他方の侵入口5bからチャバネゴキブリ、クロゴキブリ等の各種ゴキブリの成虫が侵入し易いので、各種ゴキブリの幼虫、各種ゴキブリの成虫の両方を効率良く捕獲可能なゴキブリ捕獲器を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴキブリ捕獲器の斜視図である。
【図2】侵入口の高さと内部空間の高さを異ならせた侵入口部分の断面図である。
【図3】ゴキブリ捕獲器の斜視図である。
【図4】ゴキブリ捕獲器の斜視図である。
【図5】補強部を備えたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図6】補強部を備えたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図7】補強部を備えたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図8】補強部を備えたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図9】把手部を設けたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図10】把手部を設けたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図11】把手部を設けたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【図12】高さの異なる2つの侵入口を備えたゴキブリ捕獲用容器の斜視図である。
【符号の説明】
1…底板、2…側板、3…天板、4…ゴキブリ捕獲用容器、5…侵入口、5a…一方の侵入口、5b…他方の侵入口、6…内部空間、7…誘引殺虫剤、8…立上り片、9…折曲片、10…接着剤層、11…ゴキブリ誘引剤、12…小孔、13…食餌固形物、14…板片、15…内面補強板、16…十文字枠、20…把持部。
Claims (1)
- 底板1と一対の側板2,2と天板3で所定の幅と奥行きと高さを有する扁平な箱形状で、その奥行き方向両側は開口して侵入口5a,5bをそれぞれ有し、
その底板1の上面と天板3の下面との間の寸法が前記侵入口5a,5bの高さで、
前記奥行き方向一方の侵入口5aの高さは1mm〜5mmの範囲で、前記奥行き方向他方の侵入口5bの高さは5mm〜25mmの範囲であることを特徴とするゴキブリ捕獲用容器。
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