JP4616230B2 - Ic検査装置用基板 - Google Patents

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Description

本発明は、ICを電気的に検査するための装置に用いるIC検査装置用基板に関するものである。
従来、図10に示されるようなIC検査装置用基板100が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このIC検査装置用基板100では、主面上の端子101にIC検査用治具の導電金属製プローブ111を当接させた状態で、ICの電気特性等が測定される。なお、端子101は、チタンスパッタ層102、モリブデンスパッタ層103、銅スパッタ層104、銅めっき層105、ニッケルめっき層106及び金めっき層107から構成されている。チタンスパッタ層102は、IC検査装置用基板100の主面上に形成された厚さ0.2μm程度の層である。モリブデンスパッタ層103は、チタンスパッタ層102上に形成された厚さ0.3μm程度の層である。銅スパッタ層104は、モリブデンスパッタ層103上に形成された厚さ0.5μm程度の層である。銅めっき層105は、銅スパッタ層104上に形成された厚さ十数μm〜20μm程度の層である。ニッケルめっき層106は、銅めっき層105を被覆する厚さ2.0μm程度の層である。金めっき層107は、ニッケルめっき層106を被覆する厚さ3.0μm程度の層である。
特開2001−264384号公報(図3、[0014]など)
ところが、上記のIC検査用治具の使用時において、端子101に導電金属製プローブ111を繰り返し当接させているうちに、端子101の最外層にある金めっき層107のエッジ部にダレ108(図11参照)が発生することがある。そして、このダレ108の量が大きくなると、隣接する端子101に接触してショートしてしまうため、結果としてIC検査装置用基板100やIC検査用治具(導電金属製プローブ111)が使用不能となってしまう。ゆえに、IC検査装置用基板100やIC検査用治具の寿命を延ばすための何らかの対策が望まれている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダレの量を低減でき、ひいては、ダレによるショートを抑えることで長寿命化を可能とするIC検査装置用基板を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段としては、主面及び裏面を有する絶縁性の基板本体と、前記基板本体の主面上に突出するように配置され、複数の導電金属製プローブが繰り返し当接しうる複数の主面側端子と、前記基板本体の裏面上に配置された複数の裏面側端子と、前記基板本体に設けられ、前記複数の主面側端子と前記複数の裏面側端子とを電気的に接続する複数のビア導体とを備えたIC検査装置用基板において、前記複数の主面側端子の端子間距離が、前記複数の裏面側端子の端子間距離よりも小さい50μm以下に設定され、隣接する前記複数の主面側端子の側面間には隙間が生じており、前記複数の主面側端子が、前記主面上に形成された下地金属層と、前記下地金属層上に形成された厚さ10μm以下の銅層と、前記下地金属層及び前記銅層を被覆するニッケル層と、前記ニッケル層を被覆する厚さ1.5μm以下の金層とを含んで構成され、前記下地金属層は、最上層が銅スパッタ層であることを特徴とするIC検査装置用基板がある。
従って、上記手段によれば、主面側端子の最外層に導電金属製プローブよりも柔らかい金層が存在するため、主面側端子に導電金属製プローブが繰り返し当接した際に金層にダレ(押し潰されて周囲に広がるような塑性変形をいう)が生じやすい。しかも、複数の主面側端子の端子間距離が50μm以下であるため、生じたダレが隣接する主面側端子に接触してショートしやすい。そこで上記手段では、金層の厚さを従来よりも薄く設定しているため、導電金属製プローブが繰り返し当接した際に金層に発生するダレの量を低減できる。また銅層も、導電金属製プローブより柔らかいため、導電金属製プローブが繰り返し当接した際にダレにつながる変形が生じる可能性がある。そこで上記手段では、銅層の厚さを従来よりも薄く設定しているため、銅層の変形を防止できる。その結果、ダレが隣接する主面側端子に接触することに起因したショートを防止できるため、IC検査装置用基板や導電金属製プローブが破損しにくくなる。よって、IC検査装置用基板や導電金属製プローブの長寿命化が可能となる。なお、「端子間距離」とは、主面側端子の外周縁と、それに隣接する主面側端子の外周縁との距離の最小値をいう。
上記手段のIC検査装置用基板は、主面及び裏面を有する絶縁性の基板本体を構成要素としている。基板本体は、例えばセラミック材料を用いて構成されていることが好ましい。このようにすれば、主面に搭載される主面側端子や裏面に搭載される裏面側端子は高剛性の基板本体によって支持される。従って、主面側端子に導電金属製プローブが当接した際に基板本体が変形しにくくなるため、主面側端子及び裏面側端子を安定的に支持できる。
ここで基板本体を構成するセラミック材料の具体例としては、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、炭化珪素、窒化珪素などといった高温焼成セラミックの焼結体が挙げられる。このほか、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックの焼結体が挙げられる。
基板本体は板状であって、平面視で例えば矩形状を呈している。基板本体の寸法は特に限定されるべきではないが、例えば一辺の長さを40mm以上50mm未満にすることなどが挙げられる。
IC検査装置用基板を構成する複数の主面側端子は基板本体の主面上に配置され、複数の裏面側端子は基板本体の裏面上に配置される。複数の主面側端子及び複数の裏面側端子を基板厚さ方向から見たときの形状は特に限定されないが、例えば略円形状、略矩形状、略三角形状などが挙げられる。なお、上記手段は、前記複数の主面側端子は、最大径が150μm以下かつ中心間距離(即ち、複数の主面側端子のピッチ)が200μm以下である場合に適用されることがよい。このようにすれば、複数の主面側端子の端子間距離が短くなり、金層に生じたダレが隣接する主面側端子に接触してショートしやすくなる。このため、金層の厚さを1.5μmm以下にし、かつ銅層の厚さを10μm以下にしてダレを防止することの意義が大きくなる。しかも、複数の主面側端子の最大径が150μmよりも大きいと、複数の主面側端子の中心間距離を小さく設定できないため、基板本体の主面上に多くの主面側端子を配置できなくなる。また、複数の主面側端子の中心間距離が200μmよりも大きいと、前記金層の厚さを1.5μmにすることによって得られる効果が小さくなる。なお、複数の主面側端子は等しいピッチで格子状に配置されることが好ましい。
主面側端子及び裏面側端子を形成する材料としては特に限定されないが、特に基板本体がセラミック材料を用いて構成されている場合において、ニッケル、モリブデン、タングステン、チタン等のようにセラミックと同時に焼結しうる金属を用いて同時焼成により形成されることが好ましい。低温焼成セラミックの焼結体を選択した場合には、端子形成用材料として、さらに銅や銀などの使用が可能となる。なお、主面側端子及び裏面側端子は、セラミックの焼成後に各種方法(例えばスパッタ、めっき、CVD、印刷等)により別個に形成されてもよい。また、主面側端子及び裏面側端子の数やレイアウトは、検査対象であるICの端子に対応した数及びレイアウトとなるように適宜設定される。
前記複数の主面側端子は、前記主面上に形成された下地金属層と、前記下地金属層上に形成された厚さ10μm以下の銅層と、前記銅層を被覆するニッケル層と、前記銅層を被覆する厚さ1.5μm以下の金層とを含んで構成されている。前記下地金属層は、異なる種類の金属層が積層してなり、厚さが1μm以下であることが好ましい。仮に、下地金属層の厚さが1μmよりも大きいと、主面側端子が厚くなりすぎてしまう。ここで、下地金属層として使用可能な金属の例を挙げると、チタン、モリブデン、銅、クロム、コバルト、タングステン、ニッケル、タンタル、ニオブ等がある。なお、下地金属層は、各種方法(例えばスパッタ、めっき、CVD、印刷等)により形成することが可能である。
また、前記銅層の厚さは5μm以上10μm以下であり、前記金層の厚さは0.03μm以上1.5μm以下であることが好ましい。なお、銅層の厚さが5μm未満であると、銅層が薄くなりすぎるため、低抵抗の主面側端子の形成が困難になる。一方、銅層の厚さが10μmよりも大きくなると、導電金属製プローブが繰り返し当接した際に変形しやすくなり、しかも主面側端子が厚くなりすぎてしまう。また、金層の厚さが1.5μmよりも大きくなると、ダレの量が大きくなってしまう。一方、金層の厚さが0.03μm未満であると、導電金属製プローブが主面側端子に当接した際に金層が剥れやすくなる。従って、金層の剥れを防止するためには、金層の厚さは、例えば0.60μm以上1.5μm以下であることがより好ましい。なお、銅層、ニッケル層、金層は、異方性金属成膜方法(例えばめっき、CVD等)により形成することが可能である。しかし、特に銅層及び金層において上記の厚さを得るためには、異方性金属成膜方法の中でもめっきによって形成されることが好ましい。
IC検査装置用基板を構成する複数のビア導体は、基板本体の厚さ方向に延びる複数のビア孔内に配置されている。ここでビア孔は、基板本体の主面及び裏面において開口している。従って、そのビア孔内に形成されたビア導体の端面は、基板本体の主面及び裏面と面一の状態になっている。複数のビア導体は、異なる層にある導体間の導通を図るための構造物であって、具体的には、主面側端子と裏面側端子との間を電気的に接続している。
複数のビア導体を基板厚さ方向から見たときの形状は特に限定されないが、例えば略円形状であることがよく、その場合における外径は10μm以上100μm以下であることがよい。また、複数のビア導体のピッチ(即ち、隣接する複数のビア導体同士の中心間距離)は特に限定されないが、生産性向上及び製造コスト低減の観点から、複数の主面側端子の中心間距離と等しいことが好ましい。従って、例えば複数の主面側端子の中心間距離が例えば200μm以下である場合には、複数のビア導体の中心間距離も200μm以下とすることが好適である。なお、複数のビア導体は等しいピッチで格子状に配置されることが好ましい。
複数のビア導体を形成する材料としては特に限定されないが、特に基板本体がセラミック材料を用いて構成されている場合において、セラミックと同時に焼結しうる金属、例えば、ニッケル、モリブデン、タングステン、チタン等の使用が好適である。なお、低温焼成セラミックの焼結体を選択した場合、ビア導体の形成用材料として、さらに銅や銀などの使用が可能となる。
以下、本発明のIC検査装置用基板を具体化した一実施形態を図1〜図9に基づき詳細に説明する。
図1〜図3に示す本実施形態のIC検査装置用基板10は、複数箇所にICが形成されたシリコンウェハの電気検査を行うための装置(IC検査用治具)の一部に使用される部品である。IC検査装置用基板10を構成する絶縁性の基板本体11は、複数のセラミック層14を積層してなるアルミナ(セラミック材料)の焼結体であって、平面視で略正方形状の外形を呈する板状物である。本実施形態のIC検査装置用基板10は、一辺の長さが45mmに設定され、かつ厚さが3.6mm以上4.0mm以下に設定されている。なお、IC検査装置用基板10の主面12は、使用時において検査対象であるウェハ(図示略)側に向けて配置されるようになっている。
基板本体11の内部において、セラミック層14同士の界面には、タングステンのメタライズ層からなる複数の内層電極31が形成されている。また、基板本体11の主面12上の中央部分には、複数の主面側端子21が格子状に形成されている(図2参照)。一方、基板本体11の裏面13上には、複数の裏面側端子22がほぼ全域にわたって格子状に形成されている(図1参照)。図3に示されるように、複数の主面側端子21上には、ウェハ上に形成された各ICの端子群に対して当接可能な導電金属製プローブ61が繰り返し当接しうるようになっている。一方、複数の裏面側端子22上には、導電金属製プローブ61が取り付けられる代わりに、IC検査用治具の外部接続端子用のピン62が取り付けられている。なお、導電金属製プローブ61は、金よりも硬い金属材料によって形成されている。
基板本体11において主面側端子21及び裏面側端子22が形成された箇所の内部には、基板本体11の厚さ方向に延びる複数のビア孔41が形成されている。これらのビア孔41は断面円形状をなしており、それらの内径は60μmに設定されている。本実施形態では、主面12及び裏面13の両方にて開口するビア孔41と、主面12のみまたは裏面13のみにて開口するビア孔41とが存在している。そして、複数のビア孔41内には、タングステンのメタライズからなるビア導体42が配置されている。ビア導体42のうち主面12側にて露出する端面は、主面側端子21と接合されている。ビア導体42のうち裏面13側にて露出する端面は、裏面側端子22と接合されている。また、ビア導体42は基板本体11の内部において内層電極31と接合されている。従って、複数のビア導体42によって、主面側端子21と裏面側端子22との間、内層電極31と主面側端子21との間、あるいは内層電極31と裏面側端子22との間が電気的に接続されている。
図1〜図4に示されるように、複数の主面側端子21及び複数の裏面側端子22は、タングステンのメタライズ層ではなく、複数種の導電性金属薄膜を積層してなる構造となっている。主面側端子21は平面視円形状をなし、その直径は125μmに設定されている。一方、裏面側端子22は平面視円形状をなし、その直径は0.8m〜1.0mm程度に設定されている。また、複数の主面側端子21の端子間距離は25μmに設定されており、複数の主面側端子21の中心間距離(ピッチ)は150μmに設定されている。
図4に示されるように、主面側端子21は、3層の下地金属層50、銅めっき層54(銅層)、ニッケルめっき層55(ニッケル層)及び金めっき層56(金層)によって構成されている。下地金属層50は、異なる種類の金属層であるチタンスパッタ層51、モリブデンスパッタ層52及び銅スパッタ層53を積層することにより構成されている。チタンスパッタ層51は、IC検査装置用基板10の前記主面12上に形成された厚さ0.2μm程度の層である。モリブデンスパッタ層52は、チタンスパッタ層51上に形成された厚さ0.3μm程度の層である。銅スパッタ層53は、モリブデンスパッタ層52上に形成された厚さ0.5μm程度の層である。従って、下地金属層50は、トータル厚さが1μmとなるスパッタ層である。
また図4に示されるように、銅めっき層54は、電解銅めっきによって銅スパッタ層53を被覆するように形成されためっき層であって、その厚さは10μm以下(本実施形態では8.12μm)に設定されている。ニッケルめっき層55は、電解ニッケルめっきによって銅めっき層54の上面及び側面と、下地金属層50の側面とを被覆するように形成されためっき層であって、その厚さは1.5μm以上(本実施形態では1.70μm)に設定されている。金めっき層56は、電解金めっきによってニッケルめっき層55を被覆するように形成されためっき層であって、その厚さは1.0μm程度に設定されている。
なお図3に示されるように、前記裏面側端子22は前記主面側端子21と同じ層構造を有している。しかし、裏面側端子22を構成するニッケルめっき層の厚さは、ニッケルめっき層55よりも厚い2.0μm以上に設定され、裏面側端子22を構成する金めっき層の厚さは、金めっき層56よりも厚い1.5μm以上に設定されている。従って、裏面側端子22は、主面側端子21よりも全体の厚さが厚くなっている。
次に、上記のIC検査装置用基板10の製造方法を図5〜図9に基づいて説明する。
(1)積層体準備工程
この製造方法では、積層体準備工程を行って所望構造のセラミック積層体110を準備するが、具体的には以下のようにする。
a)まず、セラミック原料であるアルミナ粉末、有機溶剤、有機バインダ等をポットで湿式混合することにより、グリーンシート114の形成に用いるスラリーを得る。次に、このグリーンシート形成用スラリーを原料とし、従来周知のキャスティング装置を用いて、所定のシートの上に同スラリーを薄く均一な厚さでキャスティングする。その後、シート状にキャスティングされたスラリーを加熱乾燥し、グリーンシートを形成する。このようなシート成形法に代えて、プレス成形法により同様のグリーンシートを作製することもできる。なお、グリーンシートは所定の長さにカットされ、複数枚のグリーンシート114とされる。
b)次に、このようにして得られた複数枚のグリーンシート114に対し、レーザー照射加工、パンチング加工、ドリリング加工等による穴明けを行って、所定の位置に複数の貫通孔を多数形成する。ここで後にセラミック層14となるべきグリーンシート114には、ビア孔41の形成位置に貫通孔が形成される。
c)次に、穴明け後のグリーンシートに対し、あらかじめ用意しておいた内部電極形成用のタングステンペーストを従来周知のペースト印刷装置を用いてパターン印刷する。その結果、後に内層電極31となるべき内層電極形成層131が所定位置に形成される。また、あらかじめ用意しておいたビア導体形成用のタングステンペーストを従来周知のペースト圧入充填装置を用いて、ビア孔41となるべき貫通孔141内に圧入充填する。その結果、ビア孔41内に後にビア導体42となるべきビア導体形成部142が形成される。なお、ペーストパターン印刷及びペースト圧入充填の順序は逆にしてもよい。
d)ペースト乾燥後、複数枚のグリーンシート114を積み重ねて配置し、シート積層方向に押圧力を付与することにより、各グリーンシート114を圧着、一体化してセラミック積層体110を形成する(図5参照)。
e)上述したa〜dの手順に代え、先にグリーンシート114のシート圧着工程を実施し、その後でビア孔41に対するタングステンペーストの圧入充填を行ってもよい。あるいは、先にグリーンシート114のシート圧着工程を実施し、その後でセラミック積層体110にビア孔41を貫通形成し、そこにタングステンペーストの圧入充填を行ってもよい。
(2)脱バインダ工程
積層体準備工程の後、セラミック積層体110を大気中にて200〜300℃で20〜60時間加熱することで脱脂を行い、セラミック積層体110中に含まれるバインダを分解除去する。脱脂後、セラミック積層体110を焼成装置に移し、アルミナが焼結しうる温度(約1600℃)で約24時間加熱して焼成を行う。その結果、アルミナ及びペースト中のタングステンが同時焼結する(図6参照)。この焼成により、グリーンシート114がセラミック層14となり、ビア導体形成部142がビア導体42となり、内層電極形成層131が内層電極31となる。なお、セラミック積層体110は、焼結により緻密化して機械的強度が高くなる。また、セラミック積層体110には好適な電気的特性(絶縁特性)が付与される。
(3)研磨工程
この後、焼結したセラミック積層体110(基板本体11)の主面12及び裏面13を従来周知の表面研磨装置を用いて研磨し、主面12及び裏面13の平坦度を高くする。本実施形態では、平坦度が150μm以下かつ表面粗さRaが0.2μm以下となるように研磨を行う。
(4)端子形成工程
研磨工程後、基板本体11の主面12にて露出するビア導体42の表面側端面の上に、ビア導体42の直径よりも大きい円形状の主面側端子21をそれぞれ形成する。同様に、基板本体11の裏面13にて露出するビア導体42の裏面側端面の上に、ビア導体42の直径よりも大きい円形状の裏面側端子22をそれぞれ形成する。その具体的な手順を以下に示す。
まず、基板本体11の主面12の中央部分及び裏面13の全体に、3層の金属層からなる下地金属層50となる金属層を形成する。詳述すると、最初に、チタンからなるスパッタ層(チタンスパッタ層51となるスパッタ層)をスパッタで形成する。次に、チタンからなるスパッタ層上に、モリブデンからなるスパッタ層(モリブデンスパッタ層52となるスパッタ層)をスパッタで形成する。さらに、モリブデンからなるスパッタ層上に、銅からなるスパッタ層(銅スパッタ層53となるスパッタ層)をスパッタで形成する。
次いで、基板本体11の主面12上(及び裏面13上)に、感光性を付与しためっきレジスト材(図示略)を設ける。さらに、めっきレジスト材上に、所定のマスクパターンが形成された露光用マスク(図示略)を配置する。そして、露光用マスクを介してめっきレジスト材を露光し、露光しためっきレジスト材を現像してめっきレジストを形成する。次いで、電解銅めっきを行って銅めっき層54となるめっき層を形成する。なお、電解銅めっきは、所定の厚みになるように時間を設定した状態で行われ、このときの電流密度は1〜4A/m、温度は20〜30℃である。さらに、めっきレジストを除去した後、エッチングを行う。その結果、チタンスパッタ層51、モリブデンスパッタ層52、銅スパッタ層53及び銅めっき層54からなる積層体が形成される(図7参照)。次に、電解ニッケルめっきを行って銅めっき層54を覆うニッケルめっき層55を形成する(図8参照)。なお、電解ニッケルめっきは、所定の厚みになるように時間を設定した状態で行われ、このときの電流密度は0.1〜2.0A/m、温度は50〜70℃である。さらに、電解金めっきを行ってニッケルめっき層55を覆う金めっき層56を形成する(図9参照)。なお、電解金めっきは、所定の厚みになるように時間を設定した状態で行われ、このときの電流密度は0.2〜1.0A/m、温度は50〜70℃である。その結果、複数の主面側端子21及び複数の裏面側端子22を備えるIC検査装置用基板10が完成する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のIC検査装置用基板10では、主面側端子21の最外層に導電金属製プローブ61よりも柔らかい金めっき層56が存在するため、導電金属製プローブ61が繰り返し当接した際に金めっき層56にダレ(図11のダレ108参照)が生じやすい。しかも、複数の主面側端子21の端子間距離が25μmであるため、生じたダレが隣接する主面側端子21に接触してショートしやすい。そこで本実施形態では、金めっき層56の厚さを従来よりも薄く設定している(1.0μm程度)ため、導電金属製プローブ61が繰り返し当接した際に金めっき層56に発生するダレの量を低減できる。また銅めっき層54も、導電金属製プローブ61より柔らかいため、導電金属製プローブ61が繰り返し当接した際にダレにつながる変形が生じる可能性がある。そこで本実施形態では、銅めっき層54の厚さを従来よりも薄く設定している(8.12μm)ため、銅めっき層54の変形を防止できる。その結果、ダレが隣接する主面側端子21に接触することに起因したショートを防止できるため、IC検査装置用基板10やIC検査用治具(導電金属製プローブ61)が破損しにくくなる。よって、IC検査装置用基板10やIC検査用治具(導電金属製プローブ61)の長寿命化が可能となる。
(2)また本実施形態では、主面側端子21の最外層にある金めっき層56を、薄くなり過ぎない程度(1.0μm程度)に形成している。このため、導電金属製プローブ61が主面側端子21に当接した際に金めっき層56が剥れにくくなり、主面側端子21の耐久性が向上する。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、基板本体11の裏面13に主面側端子21と同じ層構造を有する裏面側端子22が形成されていたが、裏面側端子22は主面側端子21とは異なる層構造であってもよい。また、裏面側端子22は省略されていてもよい。
・上記実施形態では、設計容易性の観点から、主面側端子21及び裏面側端子22の形状を平面視円形状としたが、それ以外の形状(例えば平面視長方形状、平面視正方形状、平面視六角形状、平面視楕円形状など)にすることも許容される。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)主面及び裏面を有する絶縁性の基板本体と、前記基板本体の主面上に配置され、複数の導電金属製プローブが繰り返し当接しうる複数の主面側端子と、前記基板本体の裏面上に配置された複数の裏面側端子と、前記基板本体に設けられ、前記複数の主面側端子と前記複数の裏面側端子とを電気的に接続する複数のビア導体とを備えたIC検査装置用基板において、前記複数の主面側端子の端子間距離が50μm以下であり、前記複数の主面側端子が、前記主面上に形成された1層以上の下地金属層と、前記下地金属層上に形成された厚さ10μm以下の銅めっき層と、前記銅めっき層を被覆するニッケルめっき層と、前記ニッケルめっき層を被覆する厚さ1.5μm以下の金めっき層とを含んで構成されていることを特徴とするIC検査装置用基板。
(2)主面及び裏面を有する絶縁性の基板本体と、前記基板本体の主面上に配置され、複数の導電金属製プローブが繰り返し当接しうる複数の主面側端子と、前記基板本体の裏面上に配置された複数の裏面側端子と、前記基板本体に設けられ、前記複数の主面側端子と前記複数の裏面側端子とを電気的に接続する複数のビア導体とを備えたIC検査装置用基板において、前記複数の主面側端子の端子間距離が50μm以下であり、前記複数の主面側端子が、前記主面上に形成された下地金属層と、前記下地金属層上に形成された厚さ10μm以下の銅層と、前記銅層を被覆するニッケル層と、前記ニッケル層を被覆する厚さ1.5μm以下の金層とを含んで構成されており、前記下地金属層は、異なる種類の金属層が積層してなり、トータル厚さが1μm以下のスパッタ層であることを特徴とするIC検査装置用基板。
(3)主面及び裏面を有する絶縁性の基板本体と、前記基板本体の主面上に配置され、複数の導電金属製プローブが繰り返し当接しうる複数の主面側端子と、前記基板本体の裏面上に配置された複数の裏面側端子と、前記基板本体に設けられ、前記複数の主面側端子と前記複数の裏面側端子とを電気的に接続する複数のビア導体とを備えたIC検査装置用基板において、前記複数の主面側端子の端子間距離が50μm以下であり、前記複数の主面側端子が、前記主面上に形成されたチタンスパッタ層と、前記チタンスパッタ層上に形成されたモリブデンスパッタ層と、前記モリブデンスパッタ層上に形成された銅スパッタ層と、前記銅スパッタ層上に形成された厚さ10μm以下の銅めっき層と、前記銅めっき層を被覆するニッケルめっき層と、前記ニッケルめっき層を被覆する厚さ1.5μm以下の金めっき層とを含んで構成されていることを特徴とするIC検査装置用基板。
本発明を具体化した一実施形態のIC検査装置用基板を示す概略裏面図。 IC検査装置用基板を示す概略主面図。 IC検査装置用基板を示す概略断面図。 IC検査装置用基板を示す要部拡大断面図。 IC検査装置用基板の製造方法を説明するための概略断面図。 IC検査装置用基板の製造方法を説明するための概略断面図。 IC検査装置用基板の製造方法を示す要部拡大断面図。 IC検査装置用基板の製造方法を示す要部拡大断面図。 IC検査装置用基板の製造方法を示す要部拡大断面図。 従来技術におけるIC検査装置用基板を示す要部拡大断面図。 従来技術の問題点を示す要部拡大断面図。
符号の説明
10…IC検査装置用基板
11…基板本体
12…主面
13…裏面
21…主面側端子
22…裏面側端子
42…ビア導体
50…下地金属層
51…金属層としてのチタンスパッタ層
52…金属層としてのモリブデンスパッタ層
53…金属層としての銅スパッタ層
54…銅層としての銅めっき層
55…ニッケル層としてのニッケルめっき層
56…金層としての金めっき層
61…導電金属製プローブ

Claims (5)

  1. 主面及び裏面を有する絶縁性の基板本体と、前記基板本体の主面上に突出するように配置され、複数の導電金属製プローブが繰り返し当接しうる複数の主面側端子と、前記基板本体の裏面上に配置された複数の裏面側端子と、前記基板本体に設けられ、前記複数の主面側端子と前記複数の裏面側端子とを電気的に接続する複数のビア導体とを備えたIC検査装置用基板において、
    前記複数の主面側端子の端子間距離が、前記複数の裏面側端子の端子間距離よりも小さい50μm以下に設定され、隣接する前記複数の主面側端子の側面間には隙間が生じており、
    前記複数の主面側端子が、前記主面上に形成された下地金属層と、前記下地金属層上に形成された厚さ10μm以下の銅層と、前記下地金属層及び前記銅層を被覆するニッケル層と、前記ニッケル層を被覆する厚さ1.5μm以下の金層とを含んで構成され
    前記下地金属層は、最上層が銅スパッタ層である
    ことを特徴とするIC検査装置用基板。
  2. 前記複数の主面側端子は、最大径が150μm以下かつ中心間距離が200μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のIC検査装置用基板。
  3. 記金層の厚さは0.03μm以上1.5μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のIC検査装置用基板。
  4. 前記下地金属層は、異なる種類の金属層が積層してなり、厚さが1μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のIC検査装置用基板。
  5. 前記基板本体はセラミック材料を用いて構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のIC検査装置用基板。
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