JP4615579B2 - 間伐材を用いた面構成体 - Google Patents

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Description

本発明は、間伐材を用いた面構成体に関し、特に間伐材を用いてログハウス風の建築物の壁面や床面や屋根面などを構成できる間伐材を用いた面構成体に関するものである。なお、本明細書において、間伐材とは字義通りに間伐した間伐材だけでなく、同等の木材、すなわち主として、柱材や板材等として加工するのに適さない、比較的小径の木材であって、樹皮を除去したものや、場合によっては樹皮付きの木材を含むものである。
近年、山林の保守が適切に行われていないことが、土砂崩れなどの災害の原因の一つであることが改めて認識されるようになっている。そのため、山林の間伐を行う必要性が強く認識されているが、大量の間伐材を経済的に成り立つように利用するシステムがないため、間伐を行う人件費を賄うことができず、その結果間伐が十分に行われていない山林が増え、間伐されてもそのまま放置されていることが多いという現実があり、間伐材の有効利用分野の開拓が要請されている。
そこで、間伐材を使用して建築用パネルを構成することが考えられている。すなわち、複数の間伐材の外周面に長手方向に沿って板状の接続材を嵌め込む溝を直径方向に一対設け、間伐材の溝に接続材を嵌め込むとともに接着剤や釘や木ねじにて固定し、次いでその接続材に次の間伐材の溝を嵌め込むとともにこの次の間伐材から接続材を貫通して先の間伐材まで達する釘や木ねじにて固定するという構成を繰り返すことで、複数の間伐材が並列配置されるとともに接続材にて相互に接続してなる建築用パネルが提案されている。さらに、この建築用パネルの間伐材配列方向の強度を確保するため、両端に雄ねじを形成した鉄筋やボルトを各間伐材を貫通させて配設し、両端の雄ねじにナットを螺合して両端間を締結固定したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−40068号公報
ところで、間伐材は曲がっていたり、太さが変化するとともに太さにばらつきがあり、また節などにより凹凸もあるため、上記特許文献1では間伐材の表面を削って直径をほぼ等しくしており、その上で外面から所定深さの溝を形成しているため、加工工数が多くなって手間とコストがかかるとともに、外面部分が削られることで耐久性が大幅に低下するという問題がある。
また、間伐材と接続材を接着剤や釘や木ねじにて固定し、さらに次の間伐材から接続材を貫通して先の間伐材まで達する釘や木ねじにて固定する接続作業に手間がかかり、しかもそのように接続しても間伐材の並列方向にパネルとしての強度を確保するのは困難であるという問題があり、またパネルを横断する方向に貫通する鉄筋やボルトにて締結する構成では、パネルの製造工数とコストがさらに大きくなってしまい、さらにこのパネルをログハウス等の建築物で使用する際には、さらに加工が必要になるという問題がある。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、間伐材の加工工数が少なくて低コストにて構成できかつ耐久性の高い間伐材を用いた面構成体を提供することを目的とする。
本発明の間伐材を用いた面構成体は、複数の間伐材を並列配置し、各間伐材の表面に長手方向に沿って形成した溝に接続部材を嵌合して各間伐材を相互に接続してなる面構成体において、各間伐材に前記溝が、間伐材の曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸をそのままで、所定の深さ以上を満足して位置できるよう公知の各種芯出し手法にて当該間伐材に設定した仮想軸心から、半径方向に等距離の位置に溝底が位置するように複数の溝を形成し、隣接する間伐材の互いに対向する溝に所定幅の接続部材を嵌合し接続し
各間伐材に、その長手方向の同じ位置に表面からその表面に近い溝の一方の側面の位置に達する切欠凹部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる横行部材を切欠凹部に配置し、横行部材と所要の間伐材とを固定され、
各間伐材の長手方向の両端部又はその近傍に外面からその外面に近い溝の一方の側面の位置に達する切欠凹部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる横行部材を切欠凹部に配置して横行部材と所要の間伐材とを固定し、所要の接続部材に両側の溝を接続する面に対して垂直方向に連結部を突設し、各間伐材の長手方向の中間部に間伐材の並列配置方向に延びる連結部材を配置して連結部に固定し
ことを特徴とするものである。
この構成によれば、間伐材の表面に形成した溝に接続部材を嵌合して相互に接続してなる面構成体において、その溝を形成するのに表面から所定深さに形成するのではなく、当該間伐材に設定した仮想軸心から半径方向に等距離の位置に溝底面が位置するように形成しているので、間伐材に曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸があっても、間伐材の外表面を加工することなく、所定の深さ以上となるよう常に適正に溝を形成することができ、加工工数が少なくて低コストにて構成できるとともに、耐候性の高い木材表面をそのままにして加工しないので耐久性の高い面構成体が得られ、かつ所定幅の接続部材を用いていることで、間伐材の並列配置ピッチが間伐材の形状や太さに影響を受けずに所定値に精度良く規定でき、面構成体を高い寸法精度で管理することができ、建築物に容易にかつ高い信頼性をもって適用することができる。なお、間伐材の外表面に節など、大きく突出している部分がある場合にその突出部を切削除去しても良く、その場合も本発明の技術的範囲に含まれることは云うまでもない。
特に、例えば下端部の土台や上部の梁部材やそれらの間に配置される適宜桟部材などの横行部材に所要の間伐材の切欠凹部にて固定されることで、この横行部材にて各間伐材が強固に結合固定され、かつその間伐材と横行部材にて接続部材が挟圧固定されるので、高い面強度の面構成体が得られ、
間伐材の長手方向の両端部又はその近傍で横行部材にて、またそれらの中間部で連結部材にて接続部材を介して間伐材が連結固定されるので、高い面強度を有しかつ建築物に適用したときに内装や外装の容易な面構成体が得られる。
また、所要の接続部材に、両側の溝を接続する面に対して垂直方向に突出する連結部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる連結部材に各接続部材に設けた連結部を固定すると、接続部材を連結部を介して連結部材にて連結することで、面構成体の面強度を連結部材にて確保することができる。また、面構成体にて壁面や床面を構成する場合に、連結部材を壁の内装材又は外装材の取付部材や床の根太材として機能させることができる。
また、接続部材が板材からなり、この接続部材に別部材の連結部を取付固定すると、接続部材が板材であることで、合板などの任意の材料から安価にかつ容易に製造することができ、また連結部が別部材であることで、所要の接続部材の必要箇所にのみ連結部を配置することができ、かつ連結部を金具などの任意の部材にて構成することができるので、連結強度の確保も容易にできる。
また、接続部材が連結部を一体的に設けた断面一様な押し出し成形材から成ると、連結部として別部品が必要でなくかつ量産すると安価に製造することができるので、コスト低下を図ることができる。なお、この接続部材の材質としては、アルミ合金などの金属製でも、木材の粒状物など、安価な粒状材料を充填材として含有した合成樹脂製の押出成形品などを適用でき、特に後者の場合には連結部材を釘打ちにて固定することも可能であるため好適である。
また、各間伐材に、その長手方向の同じ位置に表面からその表面に近い溝の一方の側面の位置に達する切欠凹部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる横行部材を切欠凹部に配置し、横行部材と所要の間伐材とを固定すると、例えば下端部の土台や上部の梁部材やそれらの間に配置される適宜桟部材などの横行部材に所要の間伐材が固定されることで、この横行部材にて各間伐材が強固に結合固定され、かつその間伐材と横行部材にて接続部材が挟圧固定されるので、高い面強度の面構成体が得られる。
また、各間伐材の長手方向の両端部又はその近傍に外面からその外面に近い溝の一方の側面の位置に達する切欠凹部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる横行部材を切欠凹部に配置して横行部材と所要の間伐材とを固定し、所要の接続部材に両側の溝を接続する面に対して垂直方向に連結部を突設し、各間伐材の長手方向の中間部に間伐材の並列配置方向に延びる連結部材を配置して連結部に固定すると、間伐材の長手方向の両端部又はその近傍で横行部材にて、またそれらの中間部で連結部材にて接続部材を介して間伐材が連結固定されるので、高い面強度を有しかつ建築物に適用したときに内装や外装の容易な面構成体が得られる。
また、以上の間伐材を用いた面構成体にて、壁面と床面と屋根の少なくとも何れか1つを構成することで、耐久性のあるログハウス風建築物を容易に低コストにて建築することができる。
本発明によれば、間伐材の表面に形成した溝に接続部材を嵌合して相互に接続してなる面構成体において、その溝を当該間伐材に設定した仮想軸心から半径方向に等距離の位置に溝底面が位置するように形成しているので、間伐材に曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸があっても、間伐材の外表面を加工することなく、常に適正に溝を形成することができ、加工工数が少なくて低コストにて構成できるとともに、耐候性の高い木材表面の加工を行っていないので耐久性の高い面構成体を得ることができ、かつ所定幅の接続部材を用いていることで間伐材の形状や太さに影響を受けずに面構成体を高い寸法精度で管理することができる。特に、例えば下端部の土台や上部の梁部材やそれらの間に配置される適宜桟部材などの横行部材に所要の間伐材の切欠凹部にて固定されることで、この横行部材にて各間伐材が強固に結合固定され、かつその間伐材と横行部材にて接続部材が挟圧固定されるので、高い面強度の面構成体が得られ、間伐材の長手方向の両端部又はその近傍で横行部材にて、またそれらの中間部で連結部材にて接続部材を介して間伐材が連結固定されるので、高い面強度を有しかつ建築物に適用したときに内装や外装の容易な面構成体が得られる。
以下、本発明の間伐材を用いた面構成体を適用したログハウス風建築物の一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。
図1において、1は、基礎2上に建てられているログハウス風の建築物であり、間伐材3を並列配置して構成された面構成体4にてその壁面5及び屋根面6が形成されている。また、壁面5の適所に窓5aや出入口5bが配設されている。
面構成体4は、図2に示すように、並列配置された複数の間伐材3を並列配置するとともに、各間伐材3、3間を帯板状の接続部材7にて接続して構成されている。すなわち、各間伐材3には、その並列方向に沿う直径方向の両側に長手方向全長にわたって溝8が形成され、隣接する間伐材3、3の対向する溝8、8に接続部材7の両側部が嵌合され、並列配置された各間伐材3が接続されている。各間伐材3の溝8は、図3に示すように、溝底面8aが当該間伐材3に設定した仮想軸心9から半径方向に等しい距離dの位置に位置するように形成されている。そのため、間伐材3に曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸があっても溝底面8aが図3(a)に示すようにある所定の深さ以上を満足して常に一定位置に位置しており、したがって幅寸法が一定の接続部材7を適用することで、各間伐材3、3の仮想軸心9間のピッチ間隔Pは一定となる。なお、間伐材3の太さには大きなばらつきがあるが、太さに応じて間伐材3をランク付けし、間伐材3のランク毎に溝底面8aの仮想軸心9からの距離dを適宜に設定すれば良い。
所要の接続部材7には、両側の溝7、7を接続する面に対して垂直方向、図2の図示例の板状の接続部材7の場合にはその板面に対して垂直方向に突出する連結部10が設けられている。この連結部10が設けられる接続部材7は、全ての接続部材7でも良いが、適当数置きに設けても良い。連結部10は、図2の図示例では、両端部にねじ部と座を有するボルト状の連結金具11に構成され、接続部材7に設けた取付穴7aに一端側のねじ部を挿通して袋ナット12にて接続部材7に締結固定して構成されている。連結金具11の他端側のねじ部は、間伐材3の並列配置方向に延びる連結部材13に形成された固定凹部13a内に貫通し、ナット14にて連結部材13に締結固定されている。本実施形態では、連結部材13は建築物1の室内側に配設されて、内装材15を取り付けるための支持桟としても機能している。
この実施形態では、間伐材3と接続部材7が建築物1の外壁面を構成しているので、必要に応じて接続部材7と間伐材3の溝8の開口縁との間のコーナー部にシール剤を塗布してより高いシール性能を確保するようにしても良い。一方、間伐材3と接続部材7が建築物1の室内に臨むようにし、接続部材7を建築物1の外面側に配置し、接続部材7に外装材を配置して一般的な外装の建築物1を構成することもできる。
また、図2の図示例では、連結部10を両端部にねじ部と座を有するボルト状の連結金具11にて構成した例を示したが、連結部10の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、ステム16aの一端に接続部材7の板面に当接する取付板16bを有し、他端に連結部材13を嵌合保持するコ字状の受け部16cを有する連結金具16にて構成し、取付板16bを複数の釘17a等にて接続部材7に固定し、受け部16cに保持した連結部材13を受け部16cの上片を貫通する釘17b等で固定するようにしても良い。
また、図5に示すように、接続部材7に連結部10を一体的に構成しても良く、その場合先端部に連結部材13を広い面積で受けた状態で固定できるように拡大部18を形成した断面形状とするのが好ましい。また、その接続部材7は木材等の粒状物を充填材として混合した硬質発泡合成樹脂の押し出し成形品にて構成すると、安価に製造することができるとともにその連結部10に連結部材13を釘18等で固定することができるので好適である。勿論、アルミ合金等の金属材料の押し出し成形品にて構成しても良い。
本実施形態における建築物1の壁面5においては、図6に示すように、面構成体4の下端部が基礎2上に固定設置された横行部材としての土台20に固定され、面構成体4の上端部又はその近傍が同じく横行部材としての梁部材21に固定されている。すなわち、面構成体4を構成している各間伐材3には、これら土台20と梁部材21の配置位置に、表面からその表面に近い溝8の一方の側面8bの位置に達する切欠凹部22が形成され、この切欠凹部22に土台20や梁部材21が嵌合配置され、かつ全ての若しくは適当間隔置きに設定した所要の間伐材3と、これら土台20や梁部材21とが、それらを貫通する締結ボルト23とナット24にて締結固定されている。
また、土台20と梁部材21との間の上下方向の中間部には、1又は複数の上記連結部材13(図6では図示を省略)が適当間隔置きに配設され、連結部10と接続部材16を介して各間伐材3が連結部材13に連結固定されている。また、内装材15が、土台20の内面上部と梁部材21の内面に取付けられた支持枠材21aの内面との間にわたって配設されるとともに、その間の中間部が上記連結部材13にて支持されている。土台20上には、詳細な図示は省略しているが、上記壁面5と同様の面構成体4にて床面25が構成され、支持枠材21aの上面上に適宜構成の天井面26が配設されている。
建築物1の角部における面構成体4、4同士の接合部においては、図7に示すように、角部に配置される間伐材3に平面視で90度の角度で一対の溝8が形成され、それぞれに各面構成体4、4の端の接続部材7が嵌合されることで直角に曲がる壁面5が構成されている。なお、角部に配置する間伐材3としては、90度間隔で一対の溝8が形成されるので、図示の如く径の大きな間伐材3を使用するのが好ましい。
また、壁面5に配設される窓5aや出入口5bにおいては、図8に示すように、その配設位置に窓枠や扉枠を構成する枠体27が配置されている。枠体27には、その外周面に間伐材3に形成されている溝8に対応する溝28が形成されており、その溝28に接続部材7を嵌合させることで、枠体27と壁面5を構成している面構成体4とが一体的に結合されている。具体的には、枠体27の両側の溝28に対しては隣接する間伐材3の接続部材7が他の間伐材3の場合と同様に嵌合されている。また、枠体27の上下面に対しては間伐材3の端が当接されるとともに、その間伐材3の端より上下に突出させた接続部材7が枠体27の上下の溝28に対して嵌合されている。
また、建築物1の屋根は、図9に示すように、複数の間伐材3を並列配置するとともにそれらの間伐材3、3間を接続部材7にて接続した面構成体4にてその屋根面6が構成されている。この屋根面6は、建築物1の両側の壁面5の上端に配設された根太材29上に配置されて支持されている。根太材29は、その下面に形成された溝30に壁面5の上端から突出させた接続部材7を嵌合させて結合されている。各間伐材3は、根太材29に対向する部分が接続部材7の下面と同一の面まで切欠かれて、根太材29が嵌合する嵌合凹部31が形成され、各間伐材3の上端から根太材29に達するように釘32が打ち込まれて各間伐材3が根太材29に固定されるとともに接続部材7が間伐材3と根太材29の間に挟圧固定されている。また、屋根面6のシール性を確保するため、接続部材7上には間伐材3の側縁上に重なるようにシール材33が塗布されている。
以上の構成によれば、間伐材3の表面に溝8を形成するのに表面から所定深さに形成するのではなく、当該間伐材3に設定した仮想軸心9から半径方向に等距離の位置に溝底面8aが位置するように形成しているので、間伐材3に曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸があっても、間伐材3の外表面を加工することなく、図3(a)に示すようにある所定の深さ以上を満足するように常に適正に溝8を形成することができ、加工工数が少なくて低コストにて構成できるとともに、耐候性の高い木材表面をそのままにして表面の加工を行っていないので耐久性が高く、この間伐材3の表面に形成した溝8に接続部材7を嵌合して相互に接続しているので、耐久性の高い面構成体4を少ない加工工数にて安価に得られる。また、所定幅の接続部材7を用いていることで、間伐材3の並列配置ピッチが間伐材3の形状や太さに影響を受けずに所定値に精度良く規定でき、面構成体4を高い寸法精度で管理することができ、建築物1に容易かつ高い信頼性をもって適用することができる。
また、全ての若しくは一部の所要の接続部材7に、両側の溝8を接続する面に対して垂直方向に突出する連結部10を設け、その連結部10に間伐材3の並列配置方向に延びる連結部材13を固定しているので、接続部材7が連結部10を介して連結部材13にて連結されることで面構成体4の面強度を連結部材13にて確保することができる。また、連結部材13は、建築物1の壁面5や床面などを面構成体4にて構成する場合に、壁の内装材15や外装材の取付部材や床の根太材として機能させることができる。
また、接続部材7を板材にて構成し、この接続部材7に別部材の連結金具11、16を取付固定して連結部10を構成すると、接続部材7が板材であることで、合板などの任意の材料から安価にかつ容易に製造することができ、また連結部10が別部材であることで、所要の接続部材7の必要箇所にのみ連結部10を配置することができ、かつ連結強度の確保も容易にできる。一方、接続部材7を連結部10を一体的に設けた断面一様な押し出し成形材にて構成すると、連結部10として別部品が必要なくかつ量産すると安価に製造することができるので、コスト低下を図ることができる。
また、各間伐材3に、その長手方向の同じ位置に表面からその表面に近い溝8の一方の側面8bの位置に達する切欠凹部22を設け、間伐材3の並列配置方向に延びる土台20や梁部材21などの横行部材を切欠凹部22に配置し、この横行部材と所要の間伐材3とを締結ボルト23とナット24等にて固定しているので、下端の土台20や上部の梁部材21などに所要の間伐材3が固定されることで、これらの横行部材にて各間伐材3が強固に結合固定されるとともに、その間伐材3と横行部材にて接続部材7が挟圧固定されるので、高い面強度の面構成体4が得られる。
また、面構成体4を構成している間伐材3の長手方向の両端部又はその近傍を土台20や梁部材21などの横行部材にて固定し、それらの中間部を上記連結部材13にて連結部10と接続部材7を介して間伐材3を連結固定していることで、高い面強度を有しかつ建築物1に適用したときに内装や外装の容易な面構成体4が得られる。
以上のように間伐材3を用いて構成した面構成体4にて、壁面5と床面(図示せず)と屋根面6の少なくとも何れか1つを構成しているので、耐久性のあるログハウス風の建築物1を容易に低コストにて建築することができる。
なお、以上の実施形態では、建築物1の壁面5を構成する間伐材3が垂直姿勢で配列されている例を示したが、水平姿勢で配列することもでき、その場合間伐材3の両端は、土台20や梁部材21の代わりに垂直な柱材に固定され、柱材が横行部材として機能する。
また、以上の実施形態では、窓5aなどの枠体27として外周に溝28を形成した例を示したが、逆に枠体27の外周の全周に接続部材7に相当する接続部材を環状に突設し、この接続部材の両側部を両側の間伐材3の溝8に嵌合させるとともに、上下に対向する間伐材3の端部に溝8に対応する溝を形成してこの接続部材を嵌合させても良く、そうすると枠体27の周囲のシールを容易に確保することができる。また、この枠体構成は屋根面6に配置する天窓の枠体に適用すると、高いシール性を容易に確保することができるので好ましい。
本発明は、間伐材の表面に形成した溝に接続部材を嵌合して相互に接続してなる面構成体において、間伐材に曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸があっても、間伐材の外表面を加工することなく、常に適正に溝を形成することができ、加工工数が少なくて低コストにて構成できるとともに、耐候性の高い木材表面の加工を行っていないので耐久性の高い面構成体を得ることができ、かつ間伐材の形状や太さに影響を受けずに面構成体を高い寸法精度で管理することができるので、ログハウス風の建築物等に好適に適用することができ、間伐材の有効利用を図ることができる。
本発明の間伐材を用いた面構成体の一実施形態を適用したログハウス風建築物の斜視図。 同実施形態の面構成体の部分横断平面図。 同実施形態の面構成体で使用する間伐材を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図。 同実施形態の面構成体の他の構成例を示し、(a)は要部の縦断側面図、(b)は要部の正面図。 同実施形態の面構成体のさらに別の構成例の部分横断平面図。 同実施形態のログハウス風建築物の壁面構成を示す縦断側面図。 同実施形態のログハウス風建築物の壁面の角部構成を示す横断平面図。 同実施形態のログハウス風建築物の窓枠部の構成を示す正面図。 同実施形態のログハウス風建築物の屋根面構成を示し、(a)は部分側面図、(b)は(a)のB−B矢視図。
符号の説明
1 建築物
3 間伐材
4 面構成体
6 取手カバー
7 接続部材
8 溝
8a 溝底面
9 仮想軸心
10 連結部
11 連結金具(連結部)
13 連結部材
16 連結金具(連結部)
20 土台(横行部材)
21 梁部材(横行部材)
22 切欠凹部

Claims (2)

  1. 複数の間伐材を並列配置し、各間伐材の表面に長手方向に沿って形成した溝に接続部材を嵌合して各間伐材を相互に接続してなる面構成体において、各間伐材に前記溝が、間伐材の曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸をそのままに、所定の深さ以上を満足して位置できるよう当該間伐材に設定した仮想軸心から、半径方向に等距離の位置に溝底が位置するように複数の溝を形成し、隣接する間伐材の互いに対向する溝に所定幅の接続部材を嵌合し接続し、各間伐材に、その長手方向の同じ位置に表面からその表面に近い溝の一方の側面の位置に達する切欠凹部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる横行部材を切欠凹部に配置し、横行部材と所要の間伐材とを固定したことを特徴とする間伐材を用いた面構成体。
  2. 複数の間伐材を並列配置し、各間伐材の表面に長手方向に沿って形成した溝に接続部材を嵌合して各間伐材を相互に接続してなる面構成体において、各間伐材に前記溝が、間伐材の曲がりや太さの変化・ばらつきや表面の凹凸をそのままに、所定の深さ以上を満足して位置できるよう当該間伐材に設定した仮想軸心から、半径方向に等距離の位置に溝底が位置するように複数の溝を形成し、隣接する間伐材の互いに対向する溝に所定幅の接続部材を嵌合し接続し、各間伐材の長手方向の両端部又はその近傍に外面からその外面に近い溝の一方の側面の位置に達する切欠凹部を設け、間伐材の並列配置方向に延びる横行部材を切欠凹部に配置して横行部材と所要の間伐材とを固定し、所要の接続部材に両側の溝を接続する面に対して垂直方向に連結部を突設し、各間伐材の長手方向の中間部に間伐材の並列配置方向に延びる連結部材を配置して連結部に固定したことを特徴とする間伐材を用いた面構成体。
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