JP4615351B2 - 内装部品取付け用クリップ - Google Patents

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本発明は、自動車内の内装部品を車体パネル等のパネル部材に取付けるための、内装部品取付け用クリップに関する。
例えば、自動車の車体パネルにドアトリム等の内装部品を取付ける際のクリップとして、下記特許文献1には、内装部品に枠状をなして上部ポケット及び下部ポケットを有する取付座が形成され、この取付座に取付けられるクリップは、軸部と、パネル部材に係合する係合脚と、上部ポケットに挿入される上部フランジと、下部ポケットに挿入される下部フランジとを備え、上部フランジは、環状の外部リングと、軸部から渦巻き状に形成され外部リングに連結し弾性変形可能なアームとを有しているクリップが開示されている。
取付け時には、上記クリップを内装部品に係合させ、係合脚をパネル部材の係合孔に係合させることにより、内装部品をパネル部材に取付けている。この際に、内装部品に取付けたクリップが、パネル部材の係合孔の位置とずれていても、アームが弾性変形するので、位置ずれを吸収し、内装部品を車体パネルに取付け可能となっている。
特開平8−296616号公報
上記クリップは、下部フランジが下部ポケットに係合することにより、クリップと内装部品との係合状態を維持している。しかしながら、この構造だと、取付座に上部ポケット及び下部ポケット、クリップに上部フランジ及び下部フランジをそれぞれ設けなければならず構造が複雑で、内装部品に対して垂直方向に厚みが増して嵩張ってしまうという問題があった。
したがって、本発明の目的は、パネル部材の係合孔と内装部品の取付座との位置がずれていても、内装部品をパネル部材に確実に取付けることができ、しかも、簡単かつコンパクトな構造となる内装部品取付け用クリップを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、内装部品に設けられた枠状の取付座に挿入され、パネル部材に前記内装部品を取付けるための内装部品取付け用クリップにおいて、
前記取付座に形成された取付孔の内径よりも小さい外径をなし、前記取付孔に挿入されると共に、前記取付孔内で移動可能な軸部と、この軸部の一端に形成され前記取付座に係合する頭部と、前記軸部の他端に形成され前記パネル部材に形成された係合孔に係合するステム部とを備え、
前記頭部は、前記軸部の外径方向に突出した少なくとも3つの突部と、前記軸部の前記突部の間に位置する部分から外径方向に延出された複数の弾性部を介して、前記軸部に対して弾性変位可能に取付けられた外枠とを有し、
前記弾性部は、その途中に曲がり部を有し、前記外枠の周方向に対して直交するように延出された第一直線部を介して、前記外枠に連結されており、
前記外枠の外周が、枠状の前記取付座内周に当接し、前記突部が前記取付孔の周縁に係合するように構成されており、
前記突部及び前記弾性部は、前記軸部の外周方向に突出したヘッドフランジ部を介して、外径方向に突出しており、
前記突部は、前記取付座に係合した際に前記内装部品に面する側の高さが、ヘッドフランジの周縁から、その外周方向に向かって次第に高さが低くなるテーパ状に形成されていることを特徴とする内装部品取付け用クリップを提供するものである。
上記第1の発明によれば、内装部品に設けられた枠状の取付座の内周に頭部を挿入しつつ、軸部を取付座の取付孔に挿入することにより、頭部の突部が取付孔の周縁に係合して、クリップを取付座に取付けることができる。その状態で、クリップのステム部をパネル部材の係合孔に挿入して係合させることにより、クリップを介して内装部品をパネル部材に取付けることができる。
また、内装部品に予め取付けられたクリップのステム部の位置が、寸法誤差等によってパネル部材の係合孔の位置と若干ずれていても、弾性部を伸縮させることによって外枠に対する軸部の位置を変位させることができ、しかも軸部は取付孔の内径よりも小さい外径をなしているので、軸部を変位させて係合孔に挿入することができる。
更に、ステム部が係合孔に挿入される前の状態では、弾性部によって軸部が外枠のほぼ中央に位置するように保持され、その結果としてステム部が取付孔のほぼ中央に位置するように保持されているので、パネル部材の係合孔に挿入する際にステム部の位置が大きくずれることがなく、係合孔への挿入を容易に行うことができる。
また、弾性変位する弾性部と、取付孔周縁に係合する突部との双方が、頭部の軸部から外径方向に延出して設けられているので、比較的簡単な構造で、薄くコンパクトな形状とすることができる。上記特許文献1のように、構造が複雑で厚みが増すことがない。
更に、軸部に形成された各弾性部の間から、外径方向に突部が延出するようにされ、突部と弾性部とが互いに干渉しない配置となっているので、突部の配置に左右されることなく、弾性部を長く形成することが可能となり、弾性部を伸縮させやすくすることができ、上述の寸法誤差等による位置ずれがある場合におけるクリップの挿入性を向上させる。
また、軸部が斜めに傾いてグラついたり、上下方向にガタついたりしても、軸部よりも大きく形成されたヘッドフランジ部が取付座の内面に当接し、グラツキやガタツキを抑制して、軸部の姿勢を安定した状態で維持することが出来る。

本発明の第2は、前記第1の発明において、前記弾性部は、その途中に曲がり部を有し、前記外枠の周方向に対して直交するように延出された第一直線部を介して、前記外枠に連結されると共に、前記軸部の周方向に対して直交するように延出された第二直線部を介して、前記軸部に連結されており、前記第一直線部と前記第二直線部は、前記軸部の周方向において、位置を整合させて配置されている内装部品取付け用クリップを提供するものである。
上記第2の発明によれば、弾性部の軸部側も、軸部の周方向に対して直交する様に延出された第二直線部を介して、前記軸部に連結されているので、弾性部がより弾性変形し易くなる。
本発明の第3は、前記第1又は2の発明において、前記弾性部は、前記取付座に係合した際に前記内装部品に面する側の高さが、前記ヘッドフランジ部及び前記外枠の高さよりも、低く形成されている内装部品取付け用クリップを提供するものである。
上記第3の発明によれば、弾性部が内装部品の内面に当接しないので、スムーズに伸縮動作することができ、軸部の変位を容易に行なわせることができる。
本発明の第4は、前記第1〜3の発明のいずれか1つにおいて、前記頭部が前記取付座に係合した状態において、前記突部の前記軸部外周から半径方向外方への突出長さLが、前記取付座の前記取付孔の内径をAとし、前記軸部の外径をBとし、前記突部が前記取付孔に係合するために要求される係合部の長さをCとしたとき、L=A−B+Cで示される長さとなるように設定されている内装部品取付け用クリップを提供するものである。
上記第4の発明によれば、軸部がどのように動作しても、常に突部が取付孔の周縁に係合するので、安定して保持することができる。
また、内装部品をパネル部材から取外す必要が生じ、ステム部をパネル部材の係合孔から外すときには、常に突部が取付孔の周縁に係合するので、頭部が取付座から外れることがなく、クリップの脱落を防止する。
本発明の内装部品取付け用クリップによれば、取付座内周に頭部を挿入しつつ軸部を取付孔に挿入すると、突部が取付孔周縁に係合しクリップが取付座に取付けられ、その状態でステム部をパネル部材の係合孔に挿入して係合させることにより、クリップを介して内装部品をパネル部材に取付けることができる。
また、クリップのステム部の位置が、パネル部材の係合孔の位置と若干ずれていても、弾性部を伸縮させ、軸部を変位させて係合孔に挿入でき、更に、弾性部と突部とが、ヘッドフランジ部から外径方向に延出して設けられているので、簡単な構造でコンパクト化を図れる。
以下、図面を参照して、本発明の内装部品取付け用クリップの一実施形態について説明する。
図1に示すように、この内装部品取付け用クリップ10(以下、クリップ10という)は、自動車のドアトリム等の内装部品1に形成された枠状の取付座50に係合して、内装部品1を図3に示すパネル部材3に取付けるものである。
取付座50は、内装部品1の内側面からU字状に立設した枠状リブ51と、この枠状リブ51の内装部品1に対して垂直方向の開口を覆う取付壁52と、内装部品1に対して平行方向に開口する開口部53とからなる。
枠状リブ51の内周は、後述するクリップ10の頭部30の外枠33の外径にほぼ適合する大きさで形成され、外枠33を係合保持する役割をなす。この枠状リブ51の形状はU字状に限定されるものではなく、例えば角形状等にしてもよく、クリップ10の形状によって適宜決定することができる。
取付壁52のほぼ中央には、後述するクリップ10の軸部20が挿入される取付孔54が形成されている。この取付孔54の内径A(図7参照)は、クリップ10の軸部20の外径Bよりも大きく形成され、取付孔54内で軸部20が移動可能とされている。
また、取付壁52には、開口部53側から取付孔54に向かって次第に幅が狭くなるテーパ部55が形成され、このテーパ部55を介して所定幅で挿入溝56が形成され、取付孔54に連通している。これによりクリップ10の軸部20及び頭部30が、開口部53から取付座50内周に挿入可能とされる。
なお、テーパ部55は、軸部20をガイドして挿入しやすくする役割をなす。また、挿入溝56の幅E(図7参照)は、クリップ10の軸部20の外径Bよりもやや小さく形成され、軸部20を取付孔54に挿入後における抜け止めをなしている。
取付壁52に対向する、内装部品1の面上には、取付座50の開口部53方向に沿って突条2が複数形成されている(図5、6参照)。この突条2は、クリップ10の頭部30に当接して、軸方向のガタツキを押える役割をなしている。
図2(A)、(B)を併せて参照すると、クリップ10は、円柱状の軸部20と、この軸部20の一端に形成された環状の頭部30と、軸部20の他端に形成されたステム部40とから構成されている。
軸部20は、取付座50の取付孔54へ挿入され、この取付孔54内で所定の距離だけ移動可能なように、取付孔54の内径Aよりも小さい外径Bで形成されている。軸部20の頭部30から所定距離離れた箇所には、環状フランジ部22が形成され、この環状フランジ部22より更に下方には、軸部20から斜め下方に向けてスカート状に広がる弾性フランジ部21が形成されている。環状フランジ部22は、取付座50の取付壁52の裏面に当接して、頭部30のガタツキの抑制や、軸方向の位置決めをなす。一方、弾性フランジ部21は、後述するパネル部材3の係合孔4周縁に弾性的に当接して、クリップ10のガタツキを防止する。
頭部30は、軸部20の一端部周縁から外周方向に突出した円板状のヘッドフランジ部31と、このヘッドフランジ部31から外径方向に延出した複数の弾性部32と、この弾性部32を介してヘッドフランジ部31に対し同心的に形成された環状の外枠33と、ヘッドフランジ部31に形成された弾性部32の間から、外径方向に延出した突部34とで構成されている。
ヘッドフランジ部31は、図3、4に示すように、その下面が取付座50の取付壁52内面に当接し、その上面が内装部品1に形成された突条2に当接しており、軸部20を取付座50に対して垂直な姿勢に維持すると共に、取付孔54内にて軸部20が移動する際に、軸部20のガタツキやグラツキ等を防止し、取付壁52に対して水平方向に移動させる役割をなす。なお、ヘッドフランジ部31の高さをD1とする。
弾性部32は、この実施形態の場合、軸方向から見てV字状をなしており、ヘッドフランジ部31から放射状に等間隔にて4つ延出している。より具体的には、この弾性部32は、略V字状の折れ曲がり部32cと、この折れ曲がり部32cの両端からヘッドフランジ部31及び外枠33の周方向に対して垂直方向に折れ曲がる直線部32d、32dとからなる。弾性部32は、直線部32d、32dを介して、ヘッドフランジ部31及び外枠33に連結した状態となっており、この弾性部32により、外枠33が取付座50の枠状リブ51内周に保持された際に、軸部20が半径方向に変位可能となっている。このように、弾性部32は、上記直線部32c、32cを形成してから、更に折れ曲がり部32dを形成しているので、弾性部32が弾性変形しやすくなる。
また、弾性部32はV字状のみならず、図3に示すように軸方向から見て菱形の弾性部32aとしてもよい。すなわち、この弾性部32aは、菱形の折れ曲がり部32eと、この折れ曲がり部32eの両端からヘッドフランジ部31及び外枠33の周方向に対して垂直方向に折れ曲がる直線部32f、32fとからなり、この直線部32f、32fを介して、ヘッドフランジ部31と外枠33とが連結されており、この場合も前述したように、弾性部32が弾性変形しやすくなる(但し、図2に示す弾性部32よりは弾性変形しにくい)。
更に、図4に示すように軸方向から見て円弧状の弾性部32bとしてもよく、この場合弾性部32bは、外枠33の内周から垂直に突出した直線部32gを介して、ヘッドフランジ部31と外枠33とが連結されている。また、図示はしないが軸方向から見てS字状をなしていてもよく、目的に応じて適宜決定することができる。なお、図3に示す菱形の弾性部32aの場合には折損等の恐れが少なくクリップ10の信頼性が高まり、円弧状の弾性部32bの場合には弾性変形させやすく作業性の点で利点がある。
弾性部32は、取付座50の取付壁52に当接する端面から、内装部品1に面した上面までの高さをD2とすると、ヘッドフランジ部31及び外枠33の高さD1よりも低くなっている。これにより、頭部30が取付座50に取付けられた際に、弾性部32が内装部品1の内面に当接しないようになっている。
外枠33は、前述した取付座50の枠状リブ51に適合する環状をなしており、その外径も枠状リブ51に適合する大きさで形成されている。また、外枠33は、ヘッドフランジ部31と同様の高さD1で形成され、取付座50に係合保持される。この実施形態の場合、環状をなしているが、角形状等をなしていてもよい。環状をなしている場合には、取付座50に対する挿入方向に方向性がないので作業性がよく、角形状等の場合には回り止め効果を奏する。
突部34は、ヘッドフランジ部31から放射状に4つ形成された弾性部32に対応して、各弾性部32間に放射状に等間隔にて4つ形成されている。この突部34が取付孔54周縁に係合することにより、クリップ10の頭部30と、取付座50との係合状態を維持している。この実施形態の場合、4つの突部34が設けられているが、少なくとも3つ設けられていればよい。突部34が4つの場合は、取付孔54周縁に均等な係合力によってバランスよく保持され、軸部20の移動をスムーズにしている。
また、突部34は、ヘッドフランジ部31の周縁から、その外周方向に向かって次第に高さが低くなるテーパ状に形成され、取付座50の取付壁52に当接する端面から、内装部品1に面する側の高さ(この場合は、テーパ状の先端までの高さ)をD3とすると、D3がD1よりも低くされて、突部34が内装部品1の内面に当接しないようになっている。なお、この実施形態では、突部34はテーパ状をなしているが、例えば段状をなしていてもよく、内装部品1の内面に当接しない高さであればよい。
更に、図7に示すように、突部34は、軸部20から半径方向外方への長さLで突出しており(以下、突出長さLという)、取付孔54周縁部に係合するようになっている。すなわち、突部34の突出長さLは、取付座50の取付孔54の内径をAとし、軸部20の外径をBとし、突部34が取付孔54に係合するために要求される係合部35の長さをCとしたとき、L=A−B+Cで示される長さとなるように設定されている。
ステム部40は、軸部20の頭部30とは反対側の端部から延出した支柱41と、この支柱41の先端から頭部30方向にやや斜めに伸び、その基端が弾性フランジ部21の裏面に連結した一対の脚部42、42とから構成されている。また、脚部42の基端には、パネル部材3の係合孔4周縁に係合する係合段部43が形成されている。なお、この実施形態においては、上記のようなステム部40が設けられているが、パネル部材3の係合孔4に係合可能であればどのような形状でもよく、例えば、支柱と、この支柱の先端から反対方向に斜めに伸びる一対の脚部とを有する、いわゆる錨足形状をなした係合手段でもよい。
次に、本発明のクリップ10を用いた場合の、内装部品1の取付け方法について説明する。
図1に示すように、内装部品1に設けられた取付座50の開口部53から、クリップ10の頭部30を枠状リブ51内に挿入しつつ、軸部20をテーパ部55、挿入溝56を通して取付孔54内に挿入する。すると、頭部30の外枠33が、枠状リブ51の内面に当接し、突部34が取付孔54周縁に係合し、環状フランジ部22が取付壁52裏面に当接して、図5に示すようにクリップ10が取付座50に取付けられる。
この状態でクリップ10のステム部40を、パネル部材3の係合孔4に、図5の矢印方向に向けて、脚部42をやや撓ませつつ挿入し、係合段部43をパネル部材3の裏面周縁に係合させると共に、弾性フランジ部21がパネル部材3の表面周縁に当接し、クリップ10を介して内装部品1をパネル部材3に取付けることができる。
この際、内装部品1に予め取付けられたクリップ10のステム部40の位置が、寸法誤差等によってパネル部材3の係合孔4の位置と若干ずれていても、軸部20は取付孔54の内径Aよりも小さい外径Bをなしているので、弾性部32を伸縮させることによって、外枠33に対する軸部20の位置を変位させてステム部40を係合孔4に挿入することができる。
このように、弾性部32の伸縮動作、及び、軸部20の外径Bと取付孔54の内径Aとの相互関係により、例えば、図6に示すように、軸部20の取付当初の軸心線S1に対し、矢印方向に変位させて軸心線S2の位置に移動させることができるので、パネル部材3の係合孔4と、クリップ10のステム部40との位置ずれを吸収して、内装部品1をパネル部材3に容易に取付けることが可能となる。
更に、ステム部40が係合孔4に挿入される前の状態では、弾性部32によって軸部20が外枠33のほぼ中央に位置するように保持され、その結果としてステム部40が取付孔54のほぼ中央に位置するように保持されているので、パネル部材3の係合孔4に挿入する際にステム部40の位置が大きくずれることがなく、係合孔4への挿入を容易に行うことができる。
また、弾性変位する弾性部32と、取付孔54周縁に係合する突部34との双方が、頭部30のヘッドフランジ部31から外径方向に延出して設けられているので、比較的簡単な構造で、薄くコンパクトな形状とすることができる。
更に、ヘッドフランジ部31に形成された各弾性部32の間から、外径方向に突部34が延出するようにされ、突部34と弾性部32とが互いに干渉しない配置となっているので、突部34の配置に左右されることなく、弾性部32を長く形成することが可能となり、弾性部32を伸縮させやすくすることができ、上述の寸法誤差等による位置ずれがある場合におけるクリップ10の挿入性を向上させる。
また、突部34は、ヘッドフランジ部31に少なくとも3つ設けられているので、この突部34が取付座50の取付孔54周縁にバランスよく係合して、内装部品1をガタツキやグラツキを少なくして安定保持することができる。
更に、突部34及び弾性部32は、軸部20の外径方向に突出したヘッドフランジ部31を介して、外径方向に突出しているので、軸部20が斜めに傾いてグラついたり、上下方向にガタついたりしても、軸部20よりも大きく形成されたヘッドフランジ部31が取付座50の内面に当接して、グラツキやガタツキを抑制して、軸部20の姿勢を安定した状態で維持することができる。
また、弾性部32の高さD2は、ヘッドフランジ部31及び外枠33の高さD1よりも低くなっているので、弾性部32が大きく弾性変形したとしても、弾性部32が内装部品1の内面に当接せず、スムーズに伸縮動作することができ、軸部20の変位を容易に行わせることができる。
更に、突部34の高さD3は、ヘッドフランジ部31の高さD1よりも低くなっているので、突部34が内装部品1の内面に当接せず、外枠33に対して軸部20が変位しようとするとき、スムーズに動作可能となる。
また、図7に示すように、突部34の突出長さLは、取付孔54の内径をAとし、軸部20の外径をBとし、突部34を取付孔54に係合させるのに必要な係合部35の長さをCとしたとき、L=A−B+Cで示される長さとなるように設定されている。そのため、図7に示すように、軸部20が開口部53方向に変位した場合でも、3つの突部34の係合部35が取付孔54周縁に係合し、図8に示すように、軸部20が取付孔54に対して斜めに変位した場合には、4つの突部34の係合部35が取付孔54周縁に係合する。このように、クリップ10の軸部20がどのように動作しても、常に突部34が取付孔54の周縁に係合するので、内装部品1をパネル部材3に安定して保持することができる。また、内装部品1をパネル部材3から取外す必要が生じ、ステム部40をパネル部材3の係合孔4から外すときには、常に突部34が取付孔54の周縁に係合するので、頭部30が取付座50から外れることがなく、クリップ10の脱落を防止する。
本発明は、自動車内の内装部品を車体パネル等のパネル部材に取付けるための、内装部品取付け用クリップとして利用することができる。
本発明の内装部品取付け用クリップの一実施形態を示す斜視図である。 同内装部品取付け用クリップを示しており、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A矢視線における断面図である。 同内装部品取付け用クリップの弾性部の他の形状を示す平面図である。 同内装部品取付け用クリップの弾性部の更に他の形状を示す平面図である。 同内装部品取付け用クリップを用いて、内装部品をパネル部材に取付ける際の第1の取付工程を示す説明図である。 同内装部品取付け用クリップを用いて、内装部品をパネル部材に取付ける際の第2の取付工程を示す説明図である。 同内装部品取付け用クリップの突部の取付孔に対する第1の係合状態を示す説明図である。 同内装部品取付け用クリップの突部の取付孔に対する第2の係合状態を示す説明図である。
符号の説明
1 内装部品
3 パネル部材
4 係合孔
10 内装部品取付け用クリップ(クリップ)
20 軸部
30 頭部
31 ヘッドフランジ部
32 弾性部
33 外枠
34 突部
35 係合部
40 ステム部
50 取付座
54 取付孔

Claims (4)

  1. 内装部品に設けられた枠状の取付座に挿入され、パネル部材に前記内装部品を取付けるための内装部品取付け用クリップにおいて、
    前記取付座に形成された取付孔の内径よりも小さい外径をなし、前記取付孔に挿入されると共に、前記取付孔内で移動可能な軸部と、この軸部の一端に形成され前記取付座に係合する頭部と、前記軸部の他端に形成され前記パネル部材に形成された係合孔に係合するステム部とを備え、
    前記頭部は、前記軸部の外径方向に突出した少なくとも3つの突部と、前記軸部の前記突部の間に位置する部分から外径方向に延出された複数の弾性部を介して、前記軸部に対して弾性変位可能に取付けられた外枠とを有し、
    前記弾性部は、その途中に曲がり部を有し、前記外枠の周方向に対して直交するように延出された第一直線部を介して、前記外枠に連結されており、
    前記外枠の外周が、枠状の前記取付座内周に当接し、前記突部が前記取付孔の周縁に係合するように構成されており、
    前記突部及び前記弾性部は、前記軸部の外周方向に突出したヘッドフランジ部を介して、外径方向に突出しており、
    前記突部は、前記取付座に係合した際に前記内装部品に面する側の高さが、ヘッドフランジの周縁から、その外周方向に向かって次第に高さが低くなるテーパ状に形成されていることを特徴とする内装部品取付け用クリップ。
  2. 前記弾性部は、その途中に曲がり部を有し、前記外枠の周方向に対して直交するように延出された第一直線部を介して、前記外枠に連結されると共に、前記軸部の周方向に対して直交するように延出された第二直線部を介して、前記軸部に連結されており、前記第一直線部と前記第二直線部は、前記軸部の周方向において、位置を整合させて配置されている請求項1記載の内装部品取付け用クリップ。
  3. 前記弾性部は、前記取付座に係合した際に前記内装部品に面する側の高さが、前記ヘッドフランジ部及び前記外枠の高さよりも、低く形成されている請求項1又は2記載の内装部品取付け用クリップ。
  4. 前記頭部が前記取付座に係合した状態において、前記突部の前記軸部外周から半径方向外方への突出長さLが、前記取付座の前記取付孔の内径をAとし、前記軸部の外径をBとし、前記突部が前記取付孔に係合するために要求される係合部の長さをCとしたとき、L=A−B+Cで示される長さとなるように設定されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の内装部品取付け用クリップ。
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