JP4615285B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、演出内容が段階的に変化するリーチ演出を行う遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、複数種類の図柄を変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲームが行われている。図柄組み合わせゲームでは、リーチが形成されると、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが表示される迄の間にリーチ演出が行われるようになっている。このリーチ演出は、遊技者が抱く大当りへの期待感を変化し得るように、その演出内容を段階的に変化させるなどの形態で行われている。具体的に言えば、リーチが形成されると、最初にノーマルリーチ演出(第1リーチ演出)が行われ、そのノーマルリーチ演出を経てスーパーリーチ演出(第2リーチ演出)が行われるようになっている。リーチ演出の演出内容がスーパーリーチ演出まで変化して行われた場合には、ノーマルリーチ演出のみが行われた場合に比して大当りとなる可能性が大きくなる。
そして、従来、演出内容を変化させるリーチ演出を行うパチンコ機において、演出内容が変化するタイミングを遊技者に暗示する演出を行うものが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載されたパチンコ機では、リーチが形成された時に変動する図柄列に、スーパーリーチ演出に関連する図柄を設けておき、その関連する図柄の通過中又は停止後に演出内容をノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に変化させている。
特開2002−331108号公報(請求項1,段落番号[0017],[0018])
しかしながら、特許文献1に記載されたパチンコ機では、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出へ変化しない場合、ノーマルリーチ演出のみで終了させている。このため、暗示する演出が付加された分だけ前記ノーマルリーチ演出の時間が長くなり、その長い時間を費やしたにも拘わらず最終的にスーパーリーチ演出に変化しなかった場合には、遊技者の遊技に対する意欲を低下させてしまう虞がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1リーチ演出中に変化する可能性がある第2リーチ演出の種類を暗示してゲーム性の向上を図りつつ、第2リーチ演出に変化しなかった場合でも、遊技者の興趣を持続させることができる遊技機を提供することである。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の図柄を予め定めた表示順序にしたがって変動させ、リーチが形成されたことに基づきリーチ演出を行う表示手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段とを備え、前記リーチ演出は、その演出内容が段階的に変化するようになっており、前記演出内容が変化するリーチ演出において共通する第1リーチ演出が最初に行われ、その第1リーチ演出を経て前記第1リーチ演出よりも大当りとなる可能性の大小を示す大当り信頼度を高く設定した複数種類の第2リーチ演出のうちいずれかの第2リーチ演出が行われ、前記第1リーチ演出中には該第1リーチ演出から変化する第2リーチ演出の種類を暗示する暗示演出が複数回行われるとともに、前記第2リーチ演出のうち前記大当り信頼度が低い第2リーチ演出を暗示する暗示演出から順に行われる遊技機において、大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づき前記演出内容を特定する演出パターンを決定するパターン決定手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないとともに前記暗示演出を伴わないことを特定し、前記リーチ演出を特定する演出パターンの中で大当り信頼度が最も低い低信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出のみに制御し、前記演出パターンが前記第2リーチ演出の何れかへ変化させることを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高い高信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出から前記暗示演出を順に行わせた後に変化させることになる前記第2リーチ演出に対応した暗示演出を経由して変化させるように制御し前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないが前記暗示演出を伴うことを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高く、かつ、前記高信頼度パターンの何れよりも大当り信頼度が低い中信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を複数回全ての暗示演出の終了後に、前記暗示演出では暗示されない第3リーチ演出へ変化させるように制御することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、複数種類の図柄を予め定めた表示順序にしたがって変動させ、リーチが形成されたことに基づきリーチ演出を行う表示手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段とを備え、前記リーチ演出は、その演出内容が段階的に変化するようになっており、前記演出内容が変化するリーチ演出において共通する第1リーチ演出が最初に行われ、その第1リーチ演出を経て前記第1リーチ演出よりも大当りとなる可能性の大小を示す大当り信頼度を高く設定した複数種類の第2リーチ演出のうちいずれかの第2リーチ演出が行われ、前記第1リーチ演出中には該第1リーチ演出から変化する第2リーチ演出の種類を暗示する暗示演出が複数回行われるとともに、前記第2リーチ演出のうち前記大当り信頼度が低い第2リーチ演出を暗示する暗示演出から順に行われる遊技機において、大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に基づき前記演出内容を特定する演出パターンを決定するパターン決定手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないとともに前記暗示演出を伴わないことを特定し、前記リーチ演出を特定する演出パターンの中で大当り信頼度が最も低い低信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出のみに制御し、前記演出パターンが前記第2リーチ演出の何れかへ変化させることを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高い高信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出から前記暗示演出を順に行わせた後に変化させることになる前記第2リーチ演出に対応した暗示演出を経由して変化させるように制御し前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないが前記暗示演出を伴うことを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高く、かつ、一部の高信頼度パターンよりも大当り信頼度が高い中信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を複数回全ての暗示演出の終了後に、前記暗示演出では暗示されない第3リーチ演出へ変化させるように制御することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記表示制御手段は、前記演出パターンが前記中信頼度パターンである場合、最終図柄表示列の図柄を複数回全ての暗示演出の終了時から少なくとも1図柄分変動させた後、前記最終図柄表示列の変動が一巡するまでの間に、前記第3リーチ演出にてリーチ図柄と同一種類の図柄、前記リーチ図柄の表示順序に対して1つ昇順側の図柄又は前記リーチ図柄の表示順序に対して1つ降順側の図柄を前記最終図柄表示列の図柄として表示させることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記表示制御手段は、リーチ図柄に対する最終図柄表示列の変動開始位置を常に一定の位置にして前記第1リーチ演出を開始させることを要旨とする。
本発明によれば、第1リーチ演出中に変化する可能性がある第2リーチ演出の種類を暗示してゲーム性の向上を図りつつ、第2リーチ演出に変化しなかった場合でも、遊技者の興趣を持続させることができる。
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出(遊技演出)を行う装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声を出力し、音声出力に基づく音声演出(遊技演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器(可変表示部)20を備えた表示装置21が配設されている。可変表示器20では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器20では、表示演出に関連して、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを構成する各列の図柄の種類を1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12の12種類の数字を模した図柄としている。
そして、遊技者は、可変表示器20に最終的に停止表示(以下、「停止」と示す)された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器20に停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせとなる。大当りの組み合わせで停止した場合、遊技者には、大当り遊技状態(特別遊技状態)が付与される。また、可変表示器20に停止した全列の図柄が異なる種類の場合又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせとなる。また、本実施形態では、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が一旦停止表示(以下、「一旦停止」と示す)されるようになっている。一旦停止した左図柄と右図柄が同一種類の場合には、リーチが形成される。このリーチを形成する図柄(本実施形態では左図柄と右図柄)が、リーチ図柄となる。また、本実施形態では、左中右列の3列のうち、中列が最終図柄表示列となり、中図柄が最終図柄表示列の図柄となる。
また、本実施形態において左中右列の3列は、図柄組み合わせゲームが開始すると、可変表示器20において、各列毎に、縦方向で、かつ、所定の配列順(表示順序)で下方向に変動表示(スクロール表示)されるようになっている。具体的に言えば、左中右列の3列は、図柄が、・・→1→2→3→・・→10→11→12→1→・・というように数字が昇順となる配列で変動表示されるようになっている。
また、表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図2に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口25が配設されている。大入賞口25は、図柄組み合わせゲームによって導出され、最終的に停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉24が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24の開閉動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
次に、パチンコ機10の制御構成について図2に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御するメイン制御手段としての主制御基板27が装着されている。主制御基板27は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、可変表示器20、装飾ランプ16及びスピーカ17を制御する演出制御基板28が装着されている。演出制御基板28は、主制御基板27が出力した各種の制御信号(制御コマンド)を入力し、該制御信号に基づいて所定の制御(表示演出、発光演出、音声演出の各制御)を実行する。
以下、主制御基板27及び演出制御基板28の具体的な構成を説明する。
主制御基板27は、メインCPU27aを備えており、該メインCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。メインCPU27aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU27aは、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。ROM27bには、パチンコ機10を制御するための主制御プログラム及び複数種類の変動パターンが記憶されている。また、RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)する迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、複数種類の変動パターンは、大当り演出用、リーチありのはずれ演出用、リーチなしのはずれ演出用に分類されている。
前記大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記リーチありのはずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの組み合わせで停止するように展開される演出である(はずれリーチ演出)。前記リーチなしのはずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。
前記リーチ演出は、リーチが形成されてから(リーチの組み合わせが表示されてから)、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止する迄の間に行われる演出である。そして、リーチ演出は、遊技者が抱く大当りになる期待感を変化し得るように、演出内容が予め定めた順序に従って段階的に変化するなどの形態で構成されている。このような演出内容が段階的に変化するリーチ演出としては、例えば、ノーマルリーチ演出(第1リーチ演出)→スーパーリーチ演出(第2リーチ演出)に演出内容が変化するリーチ演出がある。このリーチ演出では、特定の2列の図柄(本実施形態では左図柄と右図柄)でリーチの組み合わせを構成し、残り1列の図柄(本実施形態では中図柄)を変動表示させる段階がノーマルリーチ演出の演出内容となる。そして、残り1列の図柄が変動表示中又は一旦停止した後に、例えば、特定のキャラクタが登場し、登場キャラクタの名称などで呼ばれる「○○○リーチ」へ移行(発展)して行われる段階がスーパーリーチ演出の演出内容となる。
前記リーチ演出は、大当り演出用の変動パターン及びリーチありのはずれ演出用の変動パターンが決定された場合に行われるようになっている。そして、前述のような演出内容が変化するリーチ演出では、前記演出内容が変化するほど、大当りとなる期待感が高められるようになっている。即ち、ノーマルリーチ演出のみで行われるリーチ演出よりも、スーパーリーチ演出まで発展して行われるリーチ演出の方が、最終的に大当りが確定する際のリーチ演出として出現する割合が高められている。この出現する割合は、大当り演出用及びリーチありのはずれ演出用に振分けられる変動パターンの振分け態様に応じて決定される。また、出現する割合によって、大当り信頼度(大当りとなる可能性の大小を示すもの)が設定されている。即ち、最終的に大当りが確定する際のリーチ演出として出現する割合が高いほど大当り信頼度は高く設定されていることとなる。なお、大当り信頼度を低く設定するほどそのリーチ演出は、遊技中に出現する割合(演出の出現率)が高くなる。
そして、メインCPU27aは、前記各種乱数を用いて、図柄組み合わせゲームを行わせるための各種処理(大当り判定、リーチ判定、停止図柄の決定及び変動パターンの決定など)を実行する。
メインCPU27aは、始動口センサSE1の遊技球の入賞検知を契機に大当り判定用乱数の値をRAM27cから読み出し、該読み出した値をRAM27cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU27aは、図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM27cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM27bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当り判定を行う。大当り判定の結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、大当りを決定する。前記大当り判定値は、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、大当り判定用乱数の取り得る数値を0〜946(全947通りの整数)と定める一方で、大当り判定値を「7,349,919」の3個の値と定めている。従って、3個の大当り判定値を用いる場合、大当りの抽選確率は947分の3(=315.7分の1)となる。大当りの決定がなされると、メインCPU27aは、全列の図柄を同一種類の図柄に決定すると共に、大当り演出用の変動パターンを決定する。
一方、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したリーチ判定用乱数の値とROM27bに記憶されているリーチ判定値とを比較してリーチ判定を行う。リーチ判定の結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、リーチありのはずれを決定する。そして、メインCPU27aは、左右列の図柄(リーチ図柄)を同一種類の図柄に決定し、中列の図柄を左右列の図柄とは異なる種類の図柄に決定する。また、メインCPU27aは、リーチありのはずれ演出用の変動パターンを決定する。一方、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致)の場合、メインCPU27aは、リーチなしのはずれを決定する。そして、メインCPU27aは、左右列の図柄が同一種類の図柄とならないように全列の図柄を決定すると共に中列の図柄を適宜決定する。また、メインCPU27aは、リーチなしのはずれ演出用の変動パターンを決定する。
前述のように図柄及び変動パターンを決定したメインCPU27aは、演出制御基板28のサブCPU28aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。メインCPU27aは、最初に、変動パターンを指示すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。次に、メインCPU27aは、各列の図柄を指示する図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU27aは、指示した変動パターンに定められている遊技演出の時間の経過時に、各列の図柄の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。
次に、演出制御基板28について説明する。
演出制御基板28は、サブCPU28aを備えており、該サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、可変表示器20の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM28bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、登場キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
サブCPU28aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、指示された変動パターンに対応する演出内容で図柄組み合わせゲームが行われるように可変表示器20の表示内容を制御する。そして、サブCPU28aは、全図柄停止コマンドを入力すると、図柄指定コマンドで指示された図柄を確定表示させて図柄組み合わせゲームを終了させる。本実施形態では、サブCPU28aが、可変表示器20を制御する表示制御手段として機能する。
次に、本実施形態のパチンコ機10で行われるリーチ演出の演出内容を図3及び図4に基づき詳しく説明する。
本実施形態では、リーチが形成されると、5種類のリーチ演出の何れかが行われる。以下、5種類のリーチ演出を、「リーチ演出パターンRP1」、「リーチ演出パターンRP2」、「リーチ演出パターンRP3」、「リーチ演出パターンRP4」、「リーチ演出パターンRP5」と示す。
リーチ演出パターンRP1は、ノーマルリーチ演出のみの演出内容とされている。リーチ演出パターンRP1に基づきリーチ演出が行われた場合の大当り信頼度は、1%に設定されており、5種類のリーチ演出の中で最も低い大当り信頼度に設定されている。
リーチ演出パターンRP2は、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出Aに変化する演出内容とされている。リーチ演出パターンRP2に基づきリーチ演出が行われた場合の大当り信頼度は、20%に設定されており、リーチ演出パターンRP1よりも高い大当り信頼度に設定されている。リーチ演出パターンRP3は、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出B(ス−パーリーチ演出Aとは異なる)に変化する演出内容とされている。リーチ演出パターンRP3に基づきリーチ演出が行われた場合の大当り信頼度は、40%に設定されており、リーチ演出パターンRP2よりも高い大当り信頼度に設定されている。
リーチ演出パターンRP4は、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出C(ス−パーリーチ演出A,Bとは異なる)に変化する演出内容とされている。リーチ演出パターンRP4に基づきリーチ演出が行われた場合の大当り信頼度は、60%に設定されており、リーチ演出パターンRP2よりも高い大当り信頼度に設定されている。リーチ演出パターンRP5は、ノーマルリーチ演出からロングリーチ演出(第3リーチ演出)に変化する演出内容とされている。リーチ演出パターンRP5に基づきリーチ演出が行われた場合の大当り信頼度は、15%に設定されており、リーチ演出パターンRP1よりも高い大当り信頼度に設定されている一方で、リーチ演出パターンRP2〜RP4よりも低い大当り信頼度に設定されている。
そして、リーチ演出の演出内容が変化するリーチ演出パターンRP2〜RP5では、リーチが形成されると、各リーチ演出パターンRP2〜RP5に共通するノーマルリーチ演出が最初に行われ、その後に演出内容が変化するようになっている。なお、ノーマルリーチ演出は、リーチを形成する左右図柄(リーチ図柄)に対する中列(最終図柄表示列)の変動開始位置を常に一定の位置として開始される。より詳しく言えば、中列に、左右図柄の−3図柄目の図柄が変動表示されたタイミングでノーマルリーチ演出が開始される。−3図柄目の図柄とは、表示順序(配列)が3つ降順側の図柄を指し、例えば、左右図柄(リーチ図柄)が「7」であれば「4」の図柄となる。
また、リーチ演出パターンRP2〜RP5では、ノーマルリーチ演出中に、該ノーマルリーチ演出から変化する可能性があるスーパーリーチ演出の種類(本実施形態では、スーパーリーチ演出A〜Cの3種類)を暗示する暗示演出が行われ、その暗示演出を経由してスーパーリーチ演出へ変化するようになっている。暗示演出は、予め定めたタイミング(以下、このタイミングを「発展ポイント」と示す)で、ス−パリーチ演出の種類を示唆する背景画像を可変表示器20に画像表示して行われる。
本実施形態では、3つの発展ポイント(以下、「発展ポイントPa」、「発展ポイントPb」、「発展ポイントPc」)が用意されている。
発展ポイントPaは、中列に左右図柄(リーチ図柄)の+3図柄目の図柄が変動表示され、該図柄が可変表示器20に形成される図柄組み合わせ有効ライン(図示しない)上に位置したタイミングとされている(図4参照)。+3図柄目の図柄とは、表示順序(配列)が3つ昇順側の図柄を指し、例えば、左右図柄が「7」であれば「10」の図柄となる。そして、発展ポイントPaでは、スーパーリーチ演出Aを示唆する背景画像HA(図5及び図6に左下がり斜線で示す)が画像表示される。この発展ポイントPaで画像表示される背景画像HAは、画像表示された時点では白黒の背景画像とされている。そして、白黒の背景画像HAが予め定めた色で着色(即ち、背景画像HAが白黒画像からカラー画像に変化)されることを契機にスーパーリーチ演出Aに演出内容が変化される。なお、背景画像HAが着色されず(背景画像HAが白黒の状態を維持)、ス−パリーチ演出Aに演出内容が変化しなかった場合、中列はそのまま変動し続ける。
発展ポイントPbは、中列に左右図柄(リーチ図柄)の+5図柄目の図柄が変動表示され、該図柄が図柄組み合わせ有効ライン上に位置したタイミングとされている(図4参照)。+5図柄目の図柄とは、表示順序(配列)が5つ昇順側の図柄を指し、例えば、左右図柄が「7」であれば「12」の図柄となる。そして、発展ポイントPbでは、スーパーリーチ演出Bを示唆する背景画像HB(図5及び図6に縦線で示す)が画像表示される。この発展ポイントPbで画像表示される背景画像HBは、画像表示された時点では白黒の背景画像とされている。そして、白黒の背景画像HBが予め定めた色で着色(即ち、背景画像HBが白黒画像からカラー画像に変化)されることを契機にスーパーリーチ演出Bに演出内容が変化される。なお、背景画像HBに着色されず(背景画像HBが白黒の状態を維持)、ス−パリーチ演出Bに演出内容が変化しなかった場合、中列はそのまま変動し続ける。
発展ポイントPcは、中列に左右図柄(リーチ図柄)の+7図柄目の図柄が変動表示され、該図柄が図柄組み合わせ有効ライン上に位置したタイミングとされている(図4参照)。+7図柄目の図柄とは、表示順序(配列)が7つ昇順側の図柄を指し、例えば、左右図柄が「7」であれば「2」の図柄となる。そして、発展ポイントPcでは、スーパーリーチ演出Cを示唆する背景画像HC(図6に右下がり斜線で示す)が画像表示される。この発展ポイントPcで画像表示される背景画像HCは、画像表示された時点では白黒の背景画像とされている。そして、白黒の背景画像HCが予め定めた色で着色(即ち、背景画像HCが白黒画像からカラー画像に変化)されることを契機にスーパーリーチ演出Cに演出内容が変化される。なお、背景画像HCに着色されず(背景画像HCが白黒の状態を維持)、ス−パリーチ演出Cに演出内容が変化しなかった場合、中列はそのまま変動し続ける。
従って、リーチ演出パターンRP2では、ノーマルリーチ演出中に発展ポイントPaで暗示演出が行われ、その暗示演出で背景画像HAが着色された後にスーパーリーチ演出Aに演出内容が変化する。また、リーチ演出パターンRP3では、ノーマルリーチ演出中に発展ポイントPaで暗示演出が行われるがス−パリーチ演出Aに演出内容が変化せず、続いて発展ポイントPbで暗示演出が行われる。そして、発展ポイントPbの暗示演出で背景画像HBが着色された後にスーパーリーチ演出Bに演出内容が変化する。
また、リーチ演出パターンRP4では、ノーマルリーチ演出中の発展ポイントPa及び発展ポイントPbで夫々暗示演出が行われるがス−パリーチ演出A又はス−パリーチ演出Bに演出内容が変化せず、続いて発展ポイントPcで暗示演出が行われる。そして、発展ポイントPcの暗示演出で背景画像HCが着色された後にスーパーリーチ演出Cに演出内容が変化する。
また、リーチ演出パターンRP5では、ノーマルリーチ演出中の各発展ポイントPa〜Pcで夫々暗示演出が行われるがス−パリーチ演出A〜Cの何れにも演出内容が変化しない。そして、複数回(本実施形態では3回)の暗示演出の終了後(発展ポイントPcを過ぎた後)に、ロングリーチ演出に演出内容が変化する。ロングリーチ演出は、発展ポイントPcを過ぎた後、中列に左右図柄(リーチ図柄)の+8図柄目の図柄が変動表示され、該図柄が図柄組み合わせ有効ライン上に位置したタイミングで開始される(図4参照)。+8図柄目の図柄とは、表示順序(配列)が8つ昇順側の図柄を指し、例えば、左右図柄が「7」であれば「3」の図柄となる。そして、ロングリーチ演出では、中列の図柄として、大当り判定が肯定の場合には左右図柄(リーチ図柄)と同一種類の図柄が停止し、リーチ判定が肯定の場合には左右図柄(リーチ図柄)に対して−1図柄目又は+1図柄目の図柄が停止する。−1図柄目又は+1図柄目の図柄とは、表示順序(配列)が1つ降順側の図柄又は1つ昇順側の図柄を指し、例えば、左右図柄が「7」であれば「6」又は「8」の図柄となる。また、ロングリーチ演出中は、ノーマルリーチ演出との差別化を図るために、可変表示器20の表示画面を点滅させるフラッシュ演出が行われる(図4参照)。
なお、ロングリーチ演出の開始後、中列が「1」〜「12」の変動表示を何巡も繰り返していてはリーチ演出が間延びしてしまうだけである。また、間延びすることでリーチ演出に対する遊技者の意欲も低下してきてしまう虞がある。そこで、本実施形態のパチンコ機10では、ロングリーチ演出の開始後、中列が1巡する間に中図柄を停止させるようにしている。
このように発展ポイントを複数用意することでリーチ演出中に複数回に亘ってスーパーリーチ演出への発展を暗示することができる。本実施形態において発展ポイントは、一定個数の図柄個数分(本実施形態ではスーパーリーチ演出A〜Cに発展する発展ポイントの間隔を図柄2個分)、中列を変動させる毎に訪れるようになっている(図4参照)。また、図3に示すように、発展ポイントPaから発展するスーパーリーチ演出Aよりも、発展ポイントPbから発展するスーパーリーチ演出Bの方が大当り信頼度を高く設定している。また、発展ポイントPcから発展するスーパーリーチ演出Cは、最も高い大当り信頼度としている。即ち、リーチ演出中はリーチ演出が続けば続くほど、大当り信頼度が高いスーパーリーチ演出に発展する可能性が高くなる。また、スーパーリーチ演出に発展しなかったとしても、大当り信頼度がノーマルリーチ演出よりも高いロングリーチ演出となるので、大当りへの期待感を持続させることができる。
次に、本実施形態のパチンコ機10において、リーチ演出が行われる態様を図5及び図6に基づき詳しく説明する。図5及び図6では、変動中の図柄列に下向きの矢印を図示している。
図5には、リーチ演出パターンRP3が行われる変動パターンとリーチ図柄として「7」が決定された場合を示している。また、図6には、リーチ演出パターンRP5が行われる変動パターンとリーチ図柄として「7」が決定された場合を示している。
最初に図5に基づきリーチ演出が実行される態様を説明する。
図柄組み合わせゲーム開始後、左図柄と右図柄に同一種類の図柄「7」が一旦停止すると、可変表示器20では、リーチが形成され、リーチ演出が開始する。リーチ演出が開始すると、可変表示器20では、最初にノーマルリーチ演出が行われる(図5(a))。ノーマルリーチ演出は、左右図柄「7」に対して表示順序が−3図柄目の図柄「4」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると開始される。
そして、可変表示器20では、発展ポイントPaになると左右図柄「7」に対して表示順序が+3図柄目の図柄「10」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると、背景画像HAが画像表示され、暗示演出が行われる(図5(b))。リーチ演出パターンRP3では、スーパーリーチ演出Aに発展しないので、中列の変動が継続される。また、背景画像HAは、発展ポイントPaに対応する図柄(この例では図柄「10」)が、図柄組み合わせ有効ラインを通過した後に消去(非表示)される。
続いて、可変表示器20では、発展ポイントPbになると左右図柄「7」に対して表示順序が+5図柄目の図柄「12」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると、背景画像HBが画像表示され、暗示演出が行われる(図5(c))。リーチ演出パターンRP3では、スーパーリーチ演出Bに発展する。このため、可変表示器20では、発展ポイントPbに対応する図柄(この例では図柄「12」)が、図柄組み合わせ有効ラインを通過した後に、背景画像HBが着色される(図5(d))。図5(d)では、左下がり斜線を付すことにより、背景画像HBが着色された様子を示している。
そして、可変表示器20では、背景画像HBが着色されたことを契機に、ノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出Bに演出内容が変化し、続いてスーパーリーチ演出Bが行われる(図5(e))。その後、可変表示器20では、スーパーリーチ演出Bにて中列の図柄が導出されることにより、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止される。
次に図6に基づきリーチ演出が行われる態様を説明する。
図柄組み合わせゲーム開始後、左図柄と右図柄に同一種類の図柄「7」が一旦停止すると、可変表示器20では、リーチが形成され、リーチ演出が開始する。リーチ演出が開始すると、可変表示器20では、最初にノーマルリーチ演出が行われる(図6(a))。ノーマルリーチ演出は、左右図柄「7」に対して表示順序が−3図柄目の図柄「4」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると開始される。
そして、可変表示器20では、発展ポイントPaになると左右図柄「7」に対して表示順序が+3図柄目の図柄「10」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると、背景画像HAが画像表示され、暗示演出が行われる(図6(b))。リーチ演出パターンRP5では、スーパーリーチ演出Aに発展しないので、中列の変動が継続される。また、背景画像HAは、発展ポイントPaに対応する図柄(この例では図柄「10」)が、図柄組み合わせ有効ラインを通過した後に消去(非表示)される。
続いて、可変表示器20では、発展ポイントPbになると左右図柄「7」に対して表示順序が+5図柄目の図柄「12」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると、背景画像HBが画像表示され、暗示演出が行われる(図6(c))。リーチ演出パターンRP5では、スーパーリーチ演出Bに発展しないので、中列の変動が継続される。また、背景画像HBは、発展ポイントPbに対応する図柄(この例では図柄「12」)が、図柄組み合わせ有効ラインを通過した後に消去(非表示)される。
続いて、可変表示器20では、発展ポイントPcになると左右図柄「7」に対して表示順序が+7図柄目の図柄「2」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されると、背景画像HCが画像表示され、暗示演出が行われる(図6(d))。リーチ演出パターンRP5では、スーパーリーチ演出Cに発展しないので、中列の変動が継続される。また、背景画像HCは、発展ポイントPcに対応する図柄(この例では図柄「2」)が、図柄組み合わせ有効ラインを通過した後に消去(非表示)される。
そして、可変表示器20では、3回の暗示演出の終了後、左右図柄「7」に対して表示順序が+8図柄目の図柄「3」が、図柄組み合わせ有効ライン上に変動表示されるとロングリーチ演出に演出内容が変化し、リーチ演出が行われる。ロングリーチ演出中、可変表示器20では、中列の図柄の変動と共にフラッシュ演出が行われる。その後、可変表示器20では、ロングリーチ演出にて中列の図柄が導出されることにより、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止される。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)ノーマルリーチ演出中に複数回の暗示演出を行わせることにより、大当り信頼度の高い(即ち、出現率が低い)スーパーリーチ演出の内容や種類を遊技者に認識させることができ、ゲーム性の向上を図ることができる。そして、ノーマルリーチ演出中に暗示演出を行わせる場合において、リーチ演出の演出内容をスーパーリーチ演出へ変化させないときにはロングリーチ演出へ変化させることにより、大当り信頼度を低く設定した(大当りの期待が持てない)ノーマルリーチ演出が長時間に亘って行われても遊技者の興趣を持続させることができる。即ち、ノーマルリーチ演出が長時間に亘って行われても、リーチ演出の演出内容がノーマルリーチ演出のみで終了してしまうことがない。したがって、スーパーリーチ演出又はロングリーチ演出への変化によってリーチ演出が終了する迄の間、大当りへの期待感を遊技者に継続して抱かせることができる。
(2)また、暗示演出を行うことにより、リーチ演出の演出内容が変化するタイミングを遊技者に認識させることができる。また、複数回の暗示演出を行うことにより、大当りへの期待感を複数回に亘って抱かせることができる。
(3)また、スーパーリーチ演出に比してロングリーチ演出の大当り信頼度を低く設定したので、ロングリーチ演出の出現率は高くなる。即ち、リーチ演出パターンRP2〜RP4よりもリーチ演出パターンRP5でリーチ演出が行われる割合が高くなる。従って、リーチ演出パターンRP5では、演出内容がロングリーチ演出に変化する迄の間、複数回の暗示演出が行われるので、該暗示演出を遊技者に見せる機会を増やすことができる。
(4)ロングリーチ演出よりスーパーリーチ演出の大当り信頼度を高く設定した。例えば、ロングリーチ演出の大当り信頼度を最も高くした場合には、ノーマルリーチ演出中に遊技者はスーパーリーチ演出への発展に期待をしなくなってしまう。しかし、本実施形態の構成によれば遊技者は、リーチ演出中はスーパーリーチ演出への発展に期待を持ちつつ最終的に発展しなかった場合であっても、ロングリーチ演出に期待することができ、リーチ演出が終了する迄の間、大当りへの期待感を持つことができる。
(5)ロングリーチ演出では、リーチ図柄に対して1つ昇順側の図柄から1つ降順側の図柄までの範囲に含まれる図柄を中図柄として停止させることにより、スーパーリーチ演出に変化しなかった場合であってもロングリーチによって大当りへの期待感を抱かせることができる。
(6)ノーマルリーチ演出の変動開始位置をリーチ図柄の種類に関係なく、常に一定の位置(本実施形態では−3図柄目の図柄)とすることにより、図柄組み合わせゲームのゲーム内容を示した変動パターンの数を少なくすることができる。即ち、リーチ図柄の種類毎に対応する変動パターンを設ける必要がなく、リーチ図柄が異なっている場合であっても、一つの変動パターンを共通利用することができる。したがって、変動パターンの削減に貢献できる。
(7)暗示演出を一定間隔(本実施形態では図4に示すように2図柄間隔毎)で行わせることにより、定期的にスーパーリーチ演出への期待感(大当りへの期待感)を抱かせることができる。
(8)スーパーリーチ演出の大当り信頼度を異ならせ、暗示演出の順番が遅くなるほど大当り信頼度の高いスーパーリーチ演出を示唆するので、長時間に亘ってノーマルリーチ演出が行われても遊技者の興趣を確実に持続させることができる。また、ノーマルリーチ演出において、発展ポイントにて発展しなかったとしても次の発展ポイントではより大当り遊技状態が生起され易いリーチ演出へと発展する可能性を作ることができる。したがって、遊技者は、ノーマルリーチ演出において発展ポイントが現れる度にリーチ演出の発展と共に大当りへの期待を持つことができる。
(9)ロングリーチ演出では、中列の変動が一巡するまでの間に中図柄を停止させることにより、ロングリーチ演出を必要以上に間延びしないようにすることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・本実施形態では、5種類のリーチ演出パターンRP1〜RP5を行うようになっているが、リーチ演出パターンの種類は任意に変更しても良い。例えば、4種類、6種類のリーチ演出パターンを行うようにしても良い。また、リーチ演出パターンの種類の変更に伴いスーパーリーチ演出の種類を変更しても良い。
・本実施形態において、ロングリーチ演出を伴うリーチ演出パターンRP5は、スーパーリーチ演出を伴うリーチ演出パターン(リーチ演出パターンRP2〜RP4)のうち一部より大当り信頼度を高く設定しても良い。
・本実施形態において、ノーマルリーチ演出中の発展ポイントは3箇所(発展ポイントPa,Pb,Pc)であったが、例えば、2箇所、4箇所と任意に変更しても良い。
・本実施形態のノーマルリーチ演出中の発展ポイントで行われる暗示演出は、可変表示器20に背景画像を画像表示する場合に限らず、スピーカ17による音声演出や、装飾ランプ16による発光演出で行うようにしても良い。また、暗示演出は、例えば、可変表示器20とスピーカ17というように複数の装置で行っても良い。
・本実施形態では、ロングリーチ演出中に可変表示器20でフラッシュ演出を行っているが、他の演出を行っても良い。例えば、ノーマルリーチ演出の演出態様とは異なるように、中列を水平方向又は鉛直方向に回転させて変動させる表示演出を行っても良い。
・本実施形態において、演出制御基板28に代えて、可変表示器20を制御する表示制御基板と、装飾ランプを制御するランプ制御基板と、スピーカ17を制御する音声制御基板とを設けても良い。
・本実施形態では、1〜12までの数字を模した図柄が採用されているが、図柄の種類及び形態は任意に変更しても良い。例えば、1〜14までの14種類の数字を模した図柄でも良い。また、数字を模した図柄に代えて文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄などでも良い。さらに、大当りの組み合わせやはずれの組み合わせを構成する図柄の列数は、2列、4列、5列など任意に変更しても良い。また、可変表示器20に図柄が導出される順番は、左列→中列→右列の順など任意に変更しても良く、左列→中列→右列の順である場合には左図柄と中図柄によってリーチを形成しても良い。
・本実施形態は、液晶式の可変表示器20に限らず、他の種類の可変表示器においても本実施形態と同様に具体化することができる。例えば、液晶式と同様に変動画像による表示演出を行うCRT式(ブラウン管)やプラズマディスプレイ式の可変表示器でも良い。また、例えば、ドットマトリクス式などの発光式の可変表示器でも良い。
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記表示制御手段は、最終図柄表示列を一定個数の図柄数分変動させる毎に、暗示する第2リーチ演出の種類が異なる複数回の暗示演出を順次行わせることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)第2リーチ演出は、その種類毎に大当り信頼度が異なっており、前記表示制御手段は、前記リーチ演出の演出内容を前記第2リーチ演出へ変化させる場合、前記暗示演出で示唆した第2リーチ演出へ変化させ、前記暗示演出の順番が遅くなるほど該暗示演出で示唆された第2リーチ演出の大当り信頼度が高く設定されていることを特徴とする前記技術的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)前記表示制御手段は、前記第3リーチ演出の開始後、最終図柄表示列の変動が一巡するまでの間に前記最終図柄表示列の図柄を表示させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 パチンコ遊技機の制御構成を示すブロック図。 リーチ演出パターンを説明する説明図。 リーチ演出を説明する説明図。 (a)〜(e)は、リーチ演出が行われる態様を示す模式図。 (a)〜(e)は、リーチ演出が行われる態様を示す模式図。
符号の説明
10…パチンコ遊技機、20…可変表示器、27a…メインCPU、28a…サブCPU。

Claims (4)

  1. 複数種類の図柄を予め定めた表示順序にしたがって変動させ、リーチが形成されたことに基づきリーチ演出を行う表示手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段とを備え、前記リーチ演出は、その演出内容が段階的に変化するようになっており、前記演出内容が変化するリーチ演出において共通する第1リーチ演出が最初に行われ、その第1リーチ演出を経て前記第1リーチ演出よりも大当りとなる可能性の大小を示す大当り信頼度を高く設定した複数種類の第2リーチ演出のうちいずれかの第2リーチ演出が行われ、前記第1リーチ演出中には該第1リーチ演出から変化する第2リーチ演出の種類を暗示する暗示演出が複数回行われるとともに、前記第2リーチ演出のうち前記大当り信頼度が低い第2リーチ演出を暗示する暗示演出から順に行われる遊技機において、
    大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、
    前記大当り判定手段の判定結果に基づき前記演出内容を特定する演出パターンを決定するパターン決定手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないとともに前記暗示演出を伴わないことを特定し、前記リーチ演出を特定する演出パターンの中で大当り信頼度が最も低い低信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出のみに制御し、前記演出パターンが前記第2リーチ演出の何れかへ変化させることを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高い高信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出から前記暗示演出を順に行わせた後に変化させることになる前記第2リーチ演出に対応した暗示演出を経由して変化させるように制御し前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないが前記暗示演出を伴うことを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高く、かつ、前記高信頼度パターンの何れよりも大当り信頼度が低い中信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を複数回全ての暗示演出の終了後に、前記暗示演出では暗示されない第3リーチ演出へ変化させるように制御することを特徴とする遊技機。
  2. 複数種類の図柄を予め定めた表示順序にしたがって変動させ、リーチが形成されたことに基づきリーチ演出を行う表示手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段とを備え、前記リーチ演出は、その演出内容が段階的に変化するようになっており、前記演出内容が変化するリーチ演出において共通する第1リーチ演出が最初に行われ、その第1リーチ演出を経て前記第1リーチ演出よりも大当りとなる可能性の大小を示す大当り信頼度を高く設定した複数種類の第2リーチ演出のうちいずれかの第2リーチ演出が行われ、前記第1リーチ演出中には該第1リーチ演出から変化する第2リーチ演出の種類を暗示する暗示演出が複数回行われるとともに、前記第2リーチ演出のうち前記大当り信頼度が低い第2リーチ演出を暗示する暗示演出から順に行われる遊技機において、
    大当りか否かの大当り判定を行う大当り判定手段と、
    前記大当り判定手段の判定結果に基づき前記演出内容を特定する演出パターンを決定するパターン決定手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないとともに前記暗示演出を伴わないことを特定し、前記リーチ演出を特定する演出パターンの中で大当り信頼度が最も低い低信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出のみに制御し、前記演出パターンが前記第2リーチ演出の何れかへ変化させることを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高い高信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を前記第1リーチ演出から前記暗示演出を順に行わせた後に変化させることになる前記第2リーチ演出に対応した暗示演出を経由して変化させるように制御し前記演出パターンが前記複数種類の第2リーチ演出の何れへも変化させないが前記暗示演出を伴うことを特定し、前記低信頼度パターンよりも大当り信頼度が高く、かつ、一部の高信頼度パターンよりも大当り信頼度が高い中信頼度パターンである場合、前記リーチ演出の演出内容を複数回全ての暗示演出の終了後に、前記暗示演出では暗示されない第3リーチ演出へ変化させるように制御することを特徴とする遊技機。
  3. 前記表示制御手段は、前記演出パターンが前記中信頼度パターンである場合、最終図柄表示列の図柄を複数回全ての暗示演出の終了時から少なくとも1図柄分変動させた後、前記最終図柄表示列の変動が一巡するまでの間に、前記第3リーチ演出にてリーチ図柄と同一種類の図柄、前記リーチ図柄の表示順序に対して1つ昇順側の図柄又は前記リーチ図柄の表示順序に対して1つ降順側の図柄を前記最終図柄表示列の図柄として表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記表示制御手段は、リーチ図柄に対する最終図柄表示列の変動開始位置を常に一定の位置にして前記第1リーチ演出を開始させることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
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