JP4615149B2 - ウェハのノッチ合せ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等のウェハの外周に形成されているノッチの位置を基準位置に合せるために用いるノッチ合せ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC等の半導体素子の製造過程においては、多数の半導体ウェハをカセット内に積み重ねて収納して、該カセットをプロセス装置等に搬入し、プロセス装置等の内部でカセットからウェハを一枚ずつ取り出して所定の保持手段の上に移送する。またプロセス装置等で処理が終了したウェハは、元のカセットに戻すか、または他のカセットに収納して装置から搬出する。
【0003】
ウェハをカセットからプロセス装置等に搬入する際には、ウェハの向きを常に一定にする必要がある。そのため、ウェハの外周部には、その向きを識別する指標(目印)として、U字形またはV字形などの切欠きからなるノッチが形成されている。ウェハをカセットからプロセス装置等に搬入する際には、ウェハの外周のノッチの位置を基準位置に合せておく必要がある。
【0004】
本明細書では、ウェハのノッチの位置を基準位置に合せることを「ノッチ合せ」と呼んでいる。
【0005】
なおウェハの外周にオリフラ(オリエンテーション・フラット)と呼ばれるフラットな切欠きを設けて、このオリフラをウェハの位置合せの指標とすることも行われているが、本発明においては、ウェハの位置合せの指標としてノッチを用いる場合を対象とする。
【0006】
通常、ウェハを収納するカセットや、ウェハに対して各種の処理を行うプロセス装置等には、ウェハのノッチ合せを行う機能が備わっていないため、ウェハを移送する経路の途中に、ノッチ合せ装置を配置して、このノッチ合せ装置によりウェハのノッチの位置を基準位置に合せるようにしている。
【0007】
ウェハのノッチ合せ装置は、円板状のウェハの外周部を周方向に間隔を隔てた複数の位置で下方から受け止めて支持する複数のウェハ支持部を有して垂直方向に伸びる主軸の上端に中心部が取り付けられたウェハ保持具と、ウェハ保持具を回転させるべく主軸を回転駆動する回転駆動機構と、ウェハ保持具に保持されたウェハがウェハ保持具とともに回転する過程で該ウェハの外周に形成されたノッチを検出するノッチセンサとを備えていて、ノッチセンサによりウェハのノッチを検出した後、そのノッチの位置を基準位置に合せる動作を行うようになっている。
【0008】
またこの種のノッチ合せ装置においては、ウェハをウェハ保持具に保持させた際に、ウェハの中心位置が基準の位置に一致するように機械的に位置決めされるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のノッチ合せ装置においては、ウェハをウェハ保持具に保持させた状態で、ウェハの位置がずれないように、ウェハをウェハ保持具に対してクランプする装置を設けておく必要がある。
【0010】
従来のノッチ合せ装置においては、ウェハをクランプするために、真空吸引力を利用したクランプ装置を用いていたが、真空吸引力を利用したクランプ装置を動作させるためには真空ポンプを必要とするだけでなく、クランプ装置と真空ポンプとの間を接続する配管類やバルブ類を設ける必要があるため、装置の構造が複雑になって大形になる上に、コストが高くなるという問題があった。
【0011】
また従来は、ウェハの表裏両面の外周寄りの一定幅の領域が未処理領域となっていて、この未処理領域に保持具を当接させたりクランプ具を当接させたりすることができたが、最近では、ウェハの表裏両面の外周寄りの部分に物を当てがうことは許されなくなる傾向にある。例えば直径が300[mm]のウェハの場合、ウェハを保持したりクランプしたりする際に、保持具やクランプ具を当接させることが許されるのは、ウェハの外周の下面側の面取り部と該ウェハの下面との間の境界を形成する外周縁部と、ウェハの外周面のみであり、外周部の面取り部にも物を当てがうことは許されない。このように、保持具やクランプ具を当てがうことが許される部分が制限されているウェハを、真空吸引力によりクランプすることは容易ではない。
【0012】
なお本明細書では、ウェハの外周の下面側の面取り部と該ウェハの下面との間の境界を形成する外周縁部をウェハの下面側外周縁部と呼ぶ。またウェハの外周の上面側の面取り部と該ウェハの上面との間の境界を形成する外周縁部をウェハの上面側外周縁部と呼ぶ。
【0013】
本発明の目的は、真空吸引力を用いることなく、電磁ソレノイドを駆動源として用いて、簡単でコンパクトな構造でウェハのクランプ機構を実現できるようにしたウェハのノッチ合せ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、円板状のウェハの外周部を下方から受け止めて支持する3つのウェハ支持部を等角度間隔で有して垂直方向に伸びる主軸の上端に中心部が取り付けられたウェハ保持具と、このウェハ保持具を回転させるべく主軸を回転駆動する回転駆動機構と、ウェハ保持具に保持されたウェハがウェハ保持具とともに回転する過程で該ウェハの外周に形成されたノッチを検出するノッチセンサとを備えて、ノッチセンサにより検出されたウェハのノッチの位置を基準位置に合せる動作を行うウェハのノッチ合せ装置に係わるものである。
【0015】
上記ウェハ保持具に設けられた各ウェハ支持部は、ウェハの下面側外周縁部を下方から受け止めるウェハ受部と該ウェハ受部により受け止められたウェハの外周面に接して該ウェハを径方向に位置決めする径方向位置決め部とを備えていて、ウェハを、その下面側外周縁部及び外周面のみに接して位置決め保持する。
【0016】
本発明においては、ウェハ保持具に設けられた3つのウェハ支持部の内の一つのウェハ支持部に設けられる径方向位置決め部を、支持すべきウェハの外周面に当接して該ウェハをクランプした状態になるクランプ位置と該クランプを解除した状態になるアンクランプ位置との間を支持すべきウェハの径方向に沿って変位し得るように設けられたクランプ具により構成する。
【0017】
また、主軸の軸心部を貫通させたクランプ駆動部材を通して電磁ソレノイドの出力軸の変位をクランプ具に伝達して、クランプ具をクランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるクランプ具駆動装置を設け、このクランプ具駆動装置とクランプ具とにより、ウェハをクランプするクランプ装置を構成する。
【0018】
上記のように、一つのウェハ支持部の径方向位置決め部をクランプ具により構成して、ウェハ保持具を回転させる主軸の軸心部を貫通させたクランプ駆動部材を通して電磁ソレノイドの出力軸の変位をクランプ具に伝達する構造にすると、真空吸引力を用いることなく、簡単でコンパクトな構造で、ウェハをクランプしたり、アンクランプしたりすることができる。
【0019】
なお本明細書において、「電磁ソレノイドの出力軸の変位」は、電磁ソレノイドが励磁されたときにその出力軸に生じる変位だけでなく、電磁ソレノイドが消勢されて復帰バネの付勢力等により該出力軸に生じる変位をも包含する。
【0020】
上記のように電磁ソレノイドをクランプ装置の駆動源として用いると、真空ポンプ及び真空を供給するための配管やバルブ類を設ける必要がなくなるため、装置の構成を簡単にして、装置の小形化を図ることができる。
【0021】
また上記のように構成すると、ウェハの外周部をクランプ具によりクランプするため、表裏両面の外周寄りの部分にクランプ具を当接させることが許容されないウェハも問題なくクランプすることができる。
【0022】
またクランプ具駆動装置は、主軸の軸心部をスライド自在に貫通した状態で設けられて、主軸とともに回転し得るように支持されたクランプ駆動軸と、クランプ駆動軸の軸線方向の変位を前記径方向の変位に変換してクランプ具に伝達する変位伝達機構と、直線変位を生じる出力軸を有する電磁ソレノイドと、クランプ具をクランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるべく、電磁ソレノイドの出力軸の直線変位をクランプ駆動軸に伝達するクランプ駆動機構とを備えた構成とすることができる。
【0023】
ウェハを安定に保持するためには、ウェハを3点で支持するようにするのが好ましい。ウェハを3点で支持する場合には、等角度間隔で放射状に設けられた3つの腕部を有する保持具本体と該保持具本体の3つの腕部のそれぞれの先端に設けられて円板状のウェハの外周部を下方から受け止めて支持する3つのウェハ支持部とを有するウェハ保持具を設けて、該ウェハ保持具の保持具本体の中心部を、垂直方向に伸びる主軸の上端に取り付ける。
【0024】
この場合、ウェハ保持具の一つのウェハ支持部に設けられた径方向位置決め部を、支持すべきウェハの外周面に当接して該ウェハをクランプするクランプ位置と該クランプを解除するアンクランプ位置との間を径方向に沿って変位可能なクランプ具により構成する。
【0025】
また、クランプ具駆動装置は、主軸の軸心部をスライド自在に貫通した状態で設けられて、該主軸とともに回転するように支持されたクランプ駆動軸と、主軸の軸線方向に沿ったクランプ駆動軸の直線変位を支持すべきウェハの径方向の変位に変換してクランプ具に伝達する変位伝達機構と、直線変位を生じる出力軸を有する電磁ソレノイドと、クランプ具をクランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるべく電磁ソレノイドの出力軸の変位をクランプ駆動軸に伝達するクランプ駆動機構とを備えた構成とする。
【0026】
上記変位伝達機構は、ウェハ保持具に保持されるウェハの径方向にスライドし得るようにウェハ保持具に支持されて一端がクランプ具に連結されたスライド板と、主軸の上端から突出したクランプ駆動軸の上端とスライド板の他端との間に設けられてクランプ駆動軸の直線変位を径方向の変位に変換してスライド板に伝達するリンク機構とにより構成することができる。
【0027】
上記のクランプ具駆動装置においては、クランプ駆動軸を主軸とともに回転させながら、軸線方向に変位させる必要がある。そのためには、主軸の軸線方向に沿って変位するように、主軸を支持するフレームにスライド自在に支持されたスライド軸と、主軸の下端側に配置されてスライド軸に連結された可動板とを設けて、該可動板にクランプ駆動軸の下端を軸受を介して回転自在に支持するとともに、電磁ソレノイドが励磁されたときにクランプ具をアンクランプ位置側に変位させる方向にクランプ駆動軸を駆動するべく電磁ソレノイドの出力軸とスライド軸とを連結する連結部材と、電磁ソレノイドが消勢されたときにクランプ具をクランプ位置側に変位させるように可動板を付勢するバネとを設けて、スライド軸と、可動板及び軸受と、連結部材と、バネとにより前記クランプ駆動機構を構成するのが好ましい。
【0028】
本発明の好ましい態様では、軸線を垂直方向に向けた状態で固定フレームに回転自在に支持された回転体と、この回転体の軸心部を貫通した状態で設けられて該回転体にスプラインを介してスラスト自在に結合されるとともに垂直方向に変位し得るように設けられた可動フレームに軸受を介して回転自在に支持された主軸と、等角度間隔で放射状に設けられた3つの腕部を有して主軸の上端に中心部が取り付けられた保持具本体と、保持具本体の3つの腕部のそれぞれの先端に設けられたウェハ支持部とを備えて、各ウェハ支持部が、円板状のウェハの下面側外周縁部を下方から受け止めるウェハ受部と該ウェハの外周面に接して該ウェハを径方向に位置決めする径方向位置決め部とを有しているウェハ保持具と、ウェハ保持具を主軸とともに回転させるべく回転体を回転駆動する回転駆動機構と、可動フレームを主軸とともに上下方向に駆動する昇降機構と、ウェハ保持具が主軸とともに下降したときに該ウェハ保持具に保持されているウェハを受け取って該ウェハの外周部を仮保持する少くとも3つのウェハ仮保持具と、ウェハ保持具に保持されたウェハが該ウェハ保持具とともに回転する過程で該ウェハの外周部に形成されているノッチを検出するノッチセンサとが設けられる。
【0029】
この場合、ウェハ保持具の一つのウェハ支持部に設けられる径方向位置決め部を、支持すべきウェハの外周面に当接して該ウェハをクランプするクランプ位置と該クランプを解除するアンクランプ位置との間を径方向に沿って変位可能な状態で保持具本体に支持されたクランプ具により構成する。
【0030】
また、クランプ具駆動装置は、主軸の軸心部をスライド自在に貫通した状態で設けられて、主軸にスプラインを介して結合されたクランプ駆動軸と、クランプ駆動軸のスラスト方向の直線変位を径方向の変位に変換してクランプ具に伝達する変位伝達機構と、直線変位を生じる出力軸を有する電磁ソレノイドと、クランプ具をクランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるべく電磁ソレノイドの出力軸の変位をクランプ駆動軸に伝達するクランプ駆動機構とを備えた構成とする。
【0031】
この場合も、変位伝達機構は、ウェハ保持具に保持されるウェハの径方向にスライドし得るように保持具本体に支持されて一端がクランプ具に連結されたスライド板と、主軸の上端から突出したクランプ駆動軸の上端とスライド板の他端との間に設けられてクランプ駆動部材の直線変位を径方向の変位に変換してスライド板に伝達するリンク機構とにより構成することができる。
【0032】
また、上記のように構成する場合も、主軸の軸線方向に沿ってスライドするように、可動フレームにスライド自在に支持されたスライド軸と、主軸の下端側に配置されてスライド軸に連結された可動板とを設けて、該可動板にクランプ駆動軸の下端を軸受を介して回転自在に支持するのが好ましい。
【0033】
この場合、電磁ソレノイドが励磁されたときにクランプ具をアンクランプ位置側に変位させる方向にクランプ駆動軸を駆動するべく電磁ソレノイドの出力軸とスライド軸とを連結する連結部材と、電磁ソレノイドが消勢されたときにクランプ具をクランプ位置側に変位させるように可動板を付勢するバネとを設けて、これらスライド軸と、可動板及び軸受と、連結部材と、バネとによりクランプ駆動機構を構成するのが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1ないし図16は本発明に係わるノッチ合せ装置の実施形態を示したもので、図1は本発明の一実施形態の外観を示す斜視図、図2は図1のノッチ合せ装置にウェハを保持させた状態を示す斜視図である。
【0035】
また図3は、図1のノッチ合せ装置に保持されたウェハを受け取るためにロボットのハンドがノッチ合せ装置に向けて移動する際の一過程を示した斜視図、図4は同ロボットのハンドをノッチ合せ装置に保持されたウェハの下に挿入した状態を示した斜視図である。
【0036】
更に図5(A)及び(B)は、ノッチ合せ装置に設けるウェハ支持部の構造を示す断面図、図6(A)及び(B)は図5(B)に示したウェハ支持部の構造を示す断面図び上面図である。図7は本発明に係わるノッチ合せ装置の一実施形態において主軸を上昇させた状態を示した縦断面図、図8は同実施形態において主軸を下降させた状態を示した縦断面図である。
【0037】
また図9は、本発明の実施形態においてウェハをアンクランプした状態を、図7及び図8の断面に対して90度異なる面で断面して示した縦断面図、図10は同実施形態においてウェハをクランプした状態を、図7及び図8の断面に対して90度異なる面で断面して示した縦断面図、図11及び図12はそれぞれ図9及び図10の要部の拡大図である。
【0038】
更にまた、図13(A)及び(B)はそれぞれ本実施形態でクランプ具に連結されたスライド板とクランプ駆動軸との間に設ける変位変換機構の正面図及び側面図、図14は、本発明の実施形態で用いるクランプ駆動機構の断面図、図15(A)は本発明の実施形態において主軸の上限位置及び下限位置を検出するために用いる検出装置の構成を示した正面図、図15(B)は本発明の実施形態においてクランプ具駆動装置に設ける可動板の上限位置及び下限位置を検出するために用いる検出装置の構成を示した要部の正面図、図16(A)及び(B)はそれぞれ本発明の実施形態においてクランプ駆動軸とスライド板との間に設ける変位変換機構の変形例を示した縦断面図及び横断面図である。
【0039】
図1ないし図4において、1は本発明に係わるノッチ合せ装置、2はウェハ、3はウェハ搬送ロボットのハンドである。
【0040】
ノッチ合せ装置1は、箱形のハウジング4を備えていて、ハウジング4の上方には、後記する回転駆動機構と昇降機構とにより駆動されて回転運動と昇降運動とを行うウェハ保持具5が配置されている。
【0041】
図示のウェハ保持具5は、等角度間隔(120度間隔)で放射状に設けられた3つの腕部6Aないし6Cを有する保持具本体6と、保持具本体6の3つの腕部6Aないし6Cのそれぞれの先端に取り付けられたウェハ支持部7Aないし7Cとを備えている。
【0042】
またハウジング4の一端の上部には、ウェハ保持具5に保持されたウェハ2を通過させる凹部8aを備えたセンサ保持具8が取り付けられている。このセンサ保持具8には、凹部8a内を通過するウェハ2を間にして上下に対向するレーザ発光素子と受光素子とからなるノッチセンサ(図示せず。)が取り付けられている。
【0043】
ハウジング4の上部にはまた、ウェハ仮保持具9Aないし9Cが取り付けられている。これらの仮保持具は、ウェハ保持具5に保持されたウェハ2のノッチ2nが、たまたまウェハ支持部7Aないし7Cのいずれかの位置に一致しているか、またはいずれかのウェハ支持部の近傍に位置していて、ノッチ2nの検出に失敗した場合や、ノッチ2nの位置を基準位置に合せてウェハを停止させた状態でウェハ保持具5がロボットのハンド3と干渉する向きにある場合等に、ウェハ保持具5の向きを変更するために、ウェハ保持具5からウェハ2を受け取って仮保持するために用いられる。
【0044】
ウェハ仮保持具9Aないし9Cは120°間隔で配置されていて、ハウジング4の上部の対称位置から両側に突出するように設けられた対の腕部10A及び10Bに取り付けられ、他の一つの仮保持具9Cはセンサ保持具8の凹部8a内に取り付けられている。
【0045】
図7ないし図10に示されているように、ハウジング4の上面板4aの中央部に円形の貫通孔4bが形成されている。ハウジング4内には、該ハウジングに対して固定された固定フレーム11が配置され、この固定フレームには、中心軸線を垂直方向に向けた孔部11aが形成されている。孔部11aは、その中心軸線をハウジングの上面板の貫通孔4bに一致させた状態で設けられていて、この孔部11a内に、中心軸線を垂直方向に向けたほぼ円筒状の回転体12がベアリング13を介して回転自在に支持されている。
【0046】
回転体12の中心部を軸線方向にスライド自在に貫通した状態で主軸14が設けられている。主軸14は、軸線方向の変位が自在な状態で回転体12と一体に回転するように、回転体12にボールスプラインを介して結合されている。回転体12の上端には歯付きプーリ15がネジ16により固定され、固定フレーム11に取り付けられた回転駆動用電動機16の回転軸の上端に取り付けられた歯付きプーリ17とプーリ15とに歯付きベルト18が掛け渡されている。回転駆動用電動機16により、プーリ17,15及びベルト18を介して回転体12及び主軸14が回転駆動される。
【0047】
主軸14の上端には、開口部を上方に向けて、かつ中心軸線を主軸14の中心軸線に一致させた状態で配置されたほぼカップ状のカップリング部材19が取り付けられている。カップリング部材19はその中央部にボス部19aを有していて、該ボス部19aが主軸14の上端に接続され、カップリング部材19の上端に、保持具本体6が取り付けられている。保持具本体6は、その中心軸線を主軸14の中心軸線と一致させた状態で配置されて、ネジ20によりカップリング部材19に締結されている。
【0048】
カップリング部材19内に配置される部品の組み立てや点検等を行うことができるようにするため、保持具本体6の中心部に孔6a(図9,図10参照)が形成されている。この孔6aは、保持具本体6にネジ20´により締結された蓋板21により閉じられている。
【0049】
電動機16と、プーリ15及び17とベルト18とにより、ウェハ保持具5を主軸14とともに回転させるべく、回転体12を回転駆動する回転駆動機構25(図7及び図8参照)が構成されている。
【0050】
ハウジング4内にはまた垂直方向に変位させられる可動フレーム30が配置され、可動フレーム30は、軸受31を介して主軸14に結合されている。
【0051】
可動フレーム30を駆動するため、下半部にネジ35aを有するネジ棒35が、その軸線を垂直方向に向けた状態で配置され、ネジ棒35は、軸受36Aないし36Cにより固定フレーム11に回転自在に支持されている。ネジ棒35のネジ部35aは、可動フレーム30に取り付けられたボールナット38に螺合されている。
【0052】
固定フレーム11にはまた昇降駆動用電動機40が取り付けられ、電動機40の回転軸に歯付きプーリ41が取り付けられている。歯付きプーリ41とネジ棒35の上端に取り付けられた歯付きプーリ42とに歯付きベルト43が掛け渡され、電動機40と、プーリ41,42と、ベルト43と、ネジ棒35と、ナット38とにより、可動フレーム30を主軸14とともに上下方向に駆動する昇降機構45が構成されている。
【0053】
この昇降機構においては、電動機40により、プーリ41、ベルト43及びプーリ42を介してネジ棒35が回転駆動される。このネジ棒の回転に伴って可動フレーム30が上下に移動させられ、可動フレーム30とともに主軸14が上下に移動させられて、ウェハ保持具5が上下動させられる。図7は主軸14を上限位置まで上昇させた状態を示し、図8は主軸14を下限位置まで下降させた状態を示している。
【0054】
ウェハ2は、ウェハ保持具5のウェハ支持部7Aないし7Cにより下方から受け止められた状態で保持される。図示のウェハ2は直径が300[mm]の円板状の半導体ウェハで、その外周にはV字形のノッチ(切欠き)2nが形成され、その外周部の厚み方向の両端の角部は全周に亘って面取りされている。
【0055】
図5(A),(B)は、ウェハ支持部7A〜7Cにより支持されたウェハの断面を示したもので、同図において2a及び2bはそれぞれウェハの下面及び上面、2cはウェハの外周面、2d及び2eはそれぞれウェハの外周部に形成された下面側及び上面側の面取り部、2fはウェハの下面2aと面取り部2dとの間の境界を形成する外周縁部(下面側外周縁部)、2gはウェハの上面2bと面取り部2eとの間の境界を形成する外周縁部(上面側外周縁部)である。
【0056】
このウェハ2を支持する際に、物を接触させることが許容される部分は、外周面2cと下面側外周縁部2fとの2か所のみであり、ウェハの下面2a及び面取り部2dに位置決め部材や保持部材等を接触させることは禁止されている。
【0057】
そのため、各ウェハ支持部は、円板状のウェハ2の下面側外周縁部2fを下方から受け止めるウェハ受部Rと、ウェハ2の外周面2cに接してウェハ2を径方向に位置決めする径方向位置決め部Dとにより構成される。
【0058】
ウェハ受部Rは、水平面に対してウェハ2の面取り部2dよりも小さい傾斜角をもって傾斜した環状の傾斜位置決め面Raを有する部分で、傾斜位置決め面Raにウェハ2の下面側外周縁部2fを線接触させることにより、ウェハ2を下方から受け止める。
【0059】
また径方向位置決め部Dは、ウェハ受部Rの上に受け止められて支持されたウェハ2の外周面2cに沿うように形成された円筒面状の位置決め面Daを有していて、位置決め面Daをウェハ2の外周面2cに当接させることによりウェハ2を径方向に位置決めする。
【0060】
図5(A)に示したように、ウェハ支持部7B,7Cは、ウェハ受部Rと径方向位置決め部Dとを一体に有する部材701からなっていて、保持具本体6の腕部6B及び6Cの先端に固定されている。これら2つのウェハ支持部7B,7Cの径方向位置決め部Dの位置決め面Daにウェハ2の外周面2cを当接させることにより、ウェハ2の中心を基準の中心位置に一致させることができるようになっている。
【0061】
また図5(B)に示したように、他の一つのウェハ支持部7Aのウェハ受部Rは、上端に傾斜位置決め面Raを有して保持具本体6の腕部6Aの先端に固定された支持部材702により構成されている。またウェハ支持部7Aの径方向位置決め部Dは、支持すべきウェハ2の外周面に当接して該ウェハをクランプするクランプ位置と該クランプを解除するアンクランプ位置との間をウェハの径方向に沿って変位可能な状態で保持具本体に支持されたクランプ具703からなっている。クランプ具703は、支持すべきウェハ2の外周面2cに当接する位置決め面Daを前面に有する中実の部材からなっていて、腕部6Aの先端に取り付けられた断面コの字形の枠部材601の内側に、支持すべきウェハ2の径方向に所定距離だけ変位し得る状態で配置されている。
【0062】
本実施形態では、図5(B)及び図6(A)に見られるように、保持具本体6の腕部6Aの下部に径方向に伸びるガイド溝602が形成されていて、このガイド溝602内にスライド板50がスライド自在に嵌合され、スライド板50の先端にクランプ具703が固定されている。スライド板50をガイド溝602内に保持するため、腕部6Aの下面に保持板51がネジ止めされている。スライド板50は保持板51の上をスライドして、支持すべきウェハ2の径方向に往復変位する。
【0063】
図示の例では、枠部材601の端部壁601aが、クランプ具703のストッパとなっている。クランプ具703は、図5(B)に示すように、その位置決め面Daがウェハ2の外周面2cに接触して外周面2cを押圧した状態になるクランプ位置と、位置決め面Daがウェハ2の外周面2cから離れた状態になるアンクランプ位置との間を変位させられる。
【0064】
図9ないし図12に示したように、主軸14の軸心部をスライド自在に貫通させてクランプ駆動軸52が設けられている。クランプ駆動軸52は、主軸14と一体になって回転しながら軸線方向に変位し得るように、スプラインを介して主軸14に結合されている。クランプ駆動軸52の下端は、可動フレーム30の下方に配置された可動板53に軸受54を介して結合され、クランプ駆動軸52の上端はカップリング部材19内に導入されている。
【0065】
クランプ駆動軸52の軸線方向の変位を、支持すべきウェハの径方向の変位に変換してスライド軸50に伝達するため、図13に示した変位変換機構がカップリング部材19内に設けられている。図示の例では、カップリング部材19内にブラケット55が固定されていて、このブラケット55にL字形のリンク56の中間部がピン57を介して支持され、リンク56の一端がクランプ駆動軸52の上端にピン58を介して連結されている。リンク56の他端はスライド板50の後端部に固定された連結部材59にピン60を介して連結されている。リンク56とピン57,58及び60と連結部材59とにより、クランプ駆動軸52の上限方向の変位を支持すべきウェハ2の径方向の変位に変換してスライド板50に伝達する変位変換機構(この例ではリンク機構)61が構成されている。この変位変換機構61とスライド板50とにより、主軸14の軸線方向に沿ったクランプ駆動軸52の直線変位を、支持すべきウェハ2の径方向の変位に変換してクランプ具703に伝達する変位伝達機構が構成されている。
【0066】
本発明では、クランプ具703を駆動するために、図14に示すような電磁ソレノイド70を用いる。電磁ソレノイド70は、図示しない励磁コイルと該励磁コイルが励磁されたときに変位を生じる可動鉄心とを備えたもので、その可動鉄心に連結された出力軸70aを上方に向けた状態で可動フレーム30に取り付けられている。
【0067】
可動フレーム30にはまた、軸線を垂直方向に向けたスライド軸71が上下にスライド自在に支持され、スライド軸71と電磁ソレノイド70の出力軸70aとが連結部材72を介して連結されている。スライド軸71の下端は可動板53に連結され、スライド軸71に嵌合されたバネ73が可動フレーム30と可動板53との間に圧縮された状態で配置されている。バネ73により可動板53が常時下方に付勢されている。
【0068】
図示の電磁ソレノイド70は、励磁された際にその出力軸70aを上方に変位させるように構成されている。電磁ソレノイド70が励磁されて、その出力軸70aが上方に変位すると、スライド軸71がバネ73の付勢力に抗して上方に変位させられ、クランプ駆動軸52が可動板53とともに上方に変位させられる。このクランプ駆動軸52の変位は変換機構61を介してスライド板50に伝達されるため、スライド板50がウェハ2の外径側に変位してクランプ具703をアンクランプ位置側に変位させる。図10及び図12は、電磁ソレノイド70が励磁されることにより、可動板53及びクランプ駆動軸52が上限位置まで駆動されて、クランプ具703がアンクランプ位置側の極限位置まで変位した状態を示している。
【0069】
電磁ソレノイド70が消勢されたときには、バネ73の付勢力によりクランプ駆動軸52が下方に変位させられる。クランプ駆動軸52が下方に変位すると、クランプ駆動軸52の変位が変位伝達機構61を介して伝達されるスライド板50がウェハ2の径方向の内側に変位させられる。これによりクランプ具703がウェハ2の外周面2cに当接した状態になるクランプ位置まで変位してウェハ2をクランプする。図9及び図11は、電磁ソレノイド70が消勢されて、クランプ駆動軸52及び可動板53が下限位置まで変位させられた状態を示している。クランプ具703のクランプ力は、バネ73の付勢力のみにより与えられる。
【0070】
上記のように、本実施形態では、クランプ具703をアンクランプ位置に変位させるために電磁ソレノイド55の駆動力を用い、バネ73の付勢力をクランプ具703をクランプ位置に変位させるために用いている。
【0071】
図示の例では、連結部材72と、スライド軸71と、可動板53と、軸受54と、バネ73とにより、クランプ具をクランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるべく、電磁ソレノイド70の出力軸の直線変位をクランプ駆動軸52に伝達するクランプ駆動機構75が構成されている。
【0072】
そして、電磁ソレノイド70と、上記クランプ駆動機構75と、クランプ駆動軸52と、このクランプ駆動軸の軸線方向の変位をウェハの径方向の変位に変換してクランプ具703に伝達する前記変位伝達機構とにより、電磁ソレノイド70の出力軸の変位を主軸の軸心部を貫通させたクランプ駆動軸(クランプ駆動部材)52を通してクランプ具703に伝達して、クランプ具をクランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるクランプ具駆動装置が構成されている。
【0073】
可動フレーム30の上限位置と下限位置とを検出して、昇降用電動機40への通電を制御するため、図15(A)に示す位置検出装置が設けられている。この位置検出装置は、可動フレーム30に取り付けられたドグ80及び81と、可動フレーム30が上限位置に達したときにドグ80を検出して可動フレームが上限位置に達したことを示す検出信号を発生する位置センサ82と、可動フレームが下限位置に達したときにドグ81を検出して可動フレームが下限位置に達したことを示す検出信号を発生する位置センサ83とからなっている。位置センサ82及び83は固定フレーム11に適宜の手段により取り付けられている。
【0074】
またクランプ具703がクランプ位置にあるかアンクランプ位置にあるかを検出するために図15(B)に示すような位置検出装置が設けられている。この位置検出装置は、可動板53に取り付けられたドグ85及び86と、可動板53が上限位置に達してクランプ具がアンクランプ位置に達したときにドグ85を検出してクランプ具がアンクランプ位置に達したことを示す検出信号を発生する位置センサ87と、可動板53が下限位置に達してクランプ具がクランプ位置に達したときにドグ86を検出してクランプ具がクランプ位置に達したことを示す検出信号を発生する位置センサ88とからなっている。位置センサ87は可動フレーム30に取り付けられ、位置センサ88は、可動フレーム30に上端を固定した取り付け具89の下端に取り付けられている。
【0075】
上記のノッチ合せ装置1においては、昇降機構45により、ウェハ保持具5を、仮保持具9A〜9Cと干渉しない位置まで上昇させることができるようになっている。
【0076】
ウェハのノッチ合せを行う際には、電磁ソレノイド70を励磁してクランプ具703をアンクランプ位置に変位させ、ウェハ保持具5を仮保持具9A〜9Cと干渉しない位置まで上昇させた状態で、ウェハ搬送ロボットのハンド3(図3及び図4参照)の上に保持されたウェハ2を、ウェハ支持部7A〜7Cの上方に搬送する。ウェハ2がウェハ支持部7A〜7Cと整合する位置に達したところでハンド3を下降させ、ハンド3のクランプを解放して、ウェハ2をウェハ支持部7A〜7Cに渡す。このときウェハ2の外周面2cを径方向位置決め部Dの内側に落とし込み、ウェハ2の下面側外周縁部2fをウェハ支持部7A〜7Cの受け部Rの上に載せる。次いで電磁ソレノイド70を消勢してバネ73の付勢力によりクランプ具703をクランプ位置側に変位させる。これにより、クランプ具703をウェハ2の外周面2cに当接させてウェハ2をクランプする。このときウェハ2は予め取り付け位置が正確に調整された2つのウェハ支持部7B及び7Cの径方向位置決め部Dに当接させられるため、ウェハ2の中心が基準位置に一致するように自動的に位置決めされる。
【0077】
上記のようにしてウェハ2をウェハ保持具5に保持させてその中心を基準位置に一致させた後、電動機16を駆動して主軸14を回転させ、ウェハ2を回転させる。ウェハ2が回転する過程でノッチセンサによりウェハ2の外周に形成されたノッチ2nを検出する。ノッチ2nの位置が検出された場合には、検出したノッチ2nの位置を基準位置に一致させるようにウェハ保持具5を回転させて停止させる。
【0078】
ノッチ2nの位置がたまたまウェハ支持部7A〜7Cのいずれかの位置に一致していて、ノッチ2nの位置を検出することができなかった場合には、昇降用電動機40を駆動して主軸14を下降させ、電磁ソレノイド70を励磁してウェハ2をアンクランプした後、ウェハ2を仮保持具9A〜9Cにウェハを仮保持させる。仮保持部9A〜9Cは、ウェハ支持部7B及び7Cと同様に、ウェハ2の外周面2cと下面側外周縁部2fとの2か所のみに接触してウェハを保持する構造にしておく。
【0079】
ウェハ2を仮保持具9A〜9Cに保持させた後、主軸14を更に下降させて、仮保持具に保持されたウェハ2と干渉しない位置までウェハ保持具5を下降させた後、電動機16を回転させてウェハ保持具5を予め定めた一定の角度だけ回転させる。これにより、ウェハ支持部7A〜7Cをノッチ2nの位置からずらし、ノッチ位置の検出を可能にする。その後、主軸14を上昇させてウェハ支持具5を上昇させて、仮保持具9A〜9Cに仮保持されているウェハをウェハ支持部7A〜7Cに保持させ、電磁ソレノイド70を消勢してウェハ2をクランプする。その後、主軸14を更に上昇させてウェハ保持具5を仮保持具9A〜9Cと干渉しない位置まで上昇させ、その位置でウェハ保持具5を回転させてノッチ2nの検出を行う。
【0080】
ノッチ2nの位置が検出された後、検出されたノッチの位置を基準位置に一致させた状態で電動機16を停止させてウェハ保持具5を停止させる。このようにしてウェハ保持具を停止させた状態で、ウェハ保持具5の位置が、ウェハ2を受け取りに来るロボットのハンド3と干渉する位置にあるときには、ノッチの位置が検出されなかった場合と同様に、主軸14を下降させてウェハ2を仮保持具9A〜9Cに仮保持させた後、ウェハ保持具5を所定角度回転させてウェハ保持具5をロボットのハンド3と干渉しない向き(例えば図4に示した向き)に向ける。その後、主軸14を上昇させて、ウェハ2をウェハ保持具5に保持させ、電磁ソレノイド70を消勢してクランプ具703をクランプ位置に変位させた後、主軸14を更に上昇させて、ウェハ2をロボットのハンドと干渉しない位置に停止させる。この状態で、電磁ソレノイド70を励磁してウェハをアンクランプし、図4に示すようにロボットのハンド3をウェハ2の下方に挿入する。ハンド3を上昇させてウェハ2をハンド3に移行させた後、ハンド3を後退させて、ウェハを次工程に搬送する。
【0081】
上記のように、一つのウェハ支持部7Aの径方向位置決め部Dをクランプ具703により構成して、ウェハ保持具5を回転させる主軸14の軸心部を貫通させたクランプ駆動軸(クランプ駆動部材)52を通して電磁ソレノイド70の駆動力をクランプ具703に伝達する構造にすると、真空吸引力を用いることなく、簡単な構造で、ウェハ2をクランプしたり、アンクランプしたりすることができる。
【0082】
上記のように電磁ソレノイド70をクランプ装置の駆動源として用いると、真空ポンプ及び真空を供給するための配管やバルブ類を設ける必要がなくなるため、装置の構成を簡単にして、装置の小形化を図ることができる。
【0083】
また上記のように、ウェハ2の外周面をクランプ具によりクランプするようにすると、表裏両面の外周寄りの部分にクランプ具を当接させることが許容されないウェハも問題なくクランプすることができる。
【0084】
上記の例では、クランプ駆動軸52の変位をウェハの径方向の変位に変換する機構として、図13に示したようなリンク機構を用いたが、他の変位変換機構を用いることもできる。例えば、図16に示すように、クランプ駆動軸52の上端にラック52aを形成して、このラックをカップリング部材19に回転自在に支持したピニオン90に噛み合せ、スライド板50の後端部に形成した二股状部分50aの下面に形成したラック50a1,50a1をピニオン90に噛み合せるようにしてもよい。
【0085】
図16に示すように、ラックとピニオンとにより変位変換機構を構成した場合には、電磁ソレノイド70を励磁してその出力軸を上方に変位させることにより、クランプ駆動軸52を上方に変位させたときに、スライド板50がウェハの外径側に変位し、クランプ具703がアンクランプ位置に変位する。また電磁ソレノイド70を消勢してバネ73の付勢力によりクランプ駆動軸52を下方に変位させたときに、スライド板50がウェハの内径側に変位してクランプ具703がクランプ位置側に変位する。
【0086】
上記の例では、電磁ソレノイド70を励磁したときにクランプ具703をアンクランプ位置側に変位させるようにしたが、電磁ソレノイド70として励磁されたきに出力軸70aが後退する形式のものを用いるとともに、電磁ソレノイドの出力軸70aを前進位置に復帰させるバネを設けて、電磁ソレノイド70が励磁されたときにクランプ具703をクランプ位置に変位させ、電磁ソレノイド70が消勢されたときにクランプ具703をアンクランプ位置に変位させるようにしてもよい。この場合、ウェハ2に無理な力が加わらないようにするため、スライド軸71を可動板53にスライド自在に結合して、電磁ソレノイド70の出力軸が後退したときにバネ73を介して可動板53が下方に駆動されるようにしておくのが好ましい。
【0087】
ウェハを安定に支持するためには、上記の例のように、ウェハ保持具5に3つのウェハ支持部7A〜7Cを設けて、ウェハを3点支持するのが好ましいが、本発明では、ウェハ保持具に更に多くのウェハ支持部を設けることを妨げない。
【0088】
また上記の例では、複数個設けられるウェハ支持部のうちの一つのウェハ支持部にクランプ具を設けたが、複数のウェハ支持部にそれぞれクランプ具を設けるようにしてもよい。
【0089】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、3つのウェハ支持部の内の一つのウェハ支持部の径方向位置決め部をクランプ具により構成して、ウェハ保持具を回転させる主軸の軸心部を貫通させたクランプ駆動部材を通して電磁ソレノイドの駆動力をクランプ具に伝達する構造にしたので、真空吸引力を用いることなく、簡単な構造で、ウェハをクランプしたり、アンクランプしたりすることができるという利点が得られる。
【0090】
また本発明によれば、電磁ソレノイドをクランプ装置の駆動源として用いたので、真空ポンプや真空を供給するための配管及びバルブ類を設ける必要性をなくして、装置の構成を簡単にし、装置の小形化を図ることができる。
【0091】
また本発明では、ウェハの外周面をクランプ具によりクランプするため、表裏両面の外周寄りの部分にクランプ具を当接させることが許容されないウェハも問題なくクランプすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるノッチ合せ装置の一実施形態の外観を示す斜視図である。
【図2】 図1のノッチ合せ装置にウェハを保持させた状態を示す斜視図である。
【図3】 図1のノッチ合せ装置に保持されたウェハを受け取るためにロボットのハンドがノッチ合せ装置に向けて移動する際の一過程を示した斜視図である。
【図4】 ロボットのハンドを図1のノッチ合せ装置に保持されたウェハの下に挿入した状態を示した斜視図である。
【図5】 (A)及び(B)は、本発明の実施形態で用いるウェハ支持部の構造を示した断面図である。
【図6】 (A)及び(B)はそれぞれ図5(B)のウェハ支持部の構造を示した正面図及び平面図である。
【図7】 本発明の一実施形態において主軸を上昇させた状態を示した縦断面図である。
【図8】 本発明の一実施形態において主軸を下降させた状態を示した縦断面図である。
【図9】 本発明の実施形態においてウェハをアンクランプした状態を、図6及び図7の断面に対して90度異なる面で断面して示した縦断面図である。
【図10】 本発明の実施形態においてウェハをクランプした状態を、図7及び図8の断面に対して90度異なる面で断面して示した縦断面図である。
【図11】 図9の要部の拡大図である。
【図12】 図10の要部の拡大図である。
【図13】 (A)及び(B)はそれぞれ本実施形態でクランプ具に連結されたスライド板とクランプ駆動軸との間に設ける変位変換機構の正面図及び側面図である。
【図14】 本発明の実施形態で用いるクランプ駆動機構の断面図である。
【図15】 (A)は本発明の実施形態において主軸の上限位置及び下限位置を検出するために用いる検出装置の構成を示した正面図、(B)は本発明の実施形態においてクランプ具駆動装置に設ける可動板の上限位置及び下限位置を検出するために用いる検出装置の構成を示した要部の正面図である。
【図16】 (A)及び(B)はそれぞれ本発明の実施形態でクランプ具に連結されたスライド板とクランプ駆動軸との間に設ける変位変換機構の変形例を示した縦断面図及び横断面図である。
【符号の説明】
1…ウェハのノッチ合せ装置、2…ウェハ、3…ロボットのハンド、4…ハウジング、5…ウェハ保持具、6…保持具本体、6A〜6C…保持具本体の腕部、7A〜7C…ウェハ支持部、R…ウェハ受部、D…径方向位置決め部、703…クランプ具、9A〜9C…ウェハ仮保持具、11…固定フレーム、30…可動フレーム、14…主軸、19…カップリング部材、25…回転駆動機構、31…軸受、45…昇降機構、50…スライド板、52…クランプ駆動軸、53…可動板、54…軸受、61…変位変換機構、70…電磁ソレノイド、71…スライド軸、73…バネ。

Claims (7)

  1. 円板状のウェハの外周部を下方から受け止めて支持する3つのウェハ支持部を等角度間隔で有して垂直方向に伸びる主軸の上端に中心部が取り付けられたウェハ保持具と、前記ウェハ保持具を回転させるべく前記主軸を回転駆動する回転駆動機構と、前記ウェハ保持具に保持されたウェハが前記ウェハ保持具とともに回転する過程で該ウェハの外周に形成されたノッチを検出するノッチセンサとを備えて、前記ノッチセンサにより検出された前記ウェハのノッチの位置を基準位置に合せる動作を行うウェハのノッチ合せ装置において、
    前記ウェハ保持具に設けられた各ウェハ支持部は、前記ウェハの下面側外周縁部を下方から受け止めるウェハ受部と該ウェハ受部により受け止められたウェハの外周面に接して該ウェハを径方向に位置決めする径方向位置決め部とを有し、
    前記ウェハ保持具に設けられた3つのウェハ支持部の内の一つのウェハ支持部に設けられた径方向位置決め部は、支持すべきウェハの外周面に当接して該ウェハをクランプした状態になるクランプ位置と該クランプを解除した状態になるアンクランプ位置との間をウェハの径方向に沿って変位し得るように設けられたクランプ具からなり、
    電磁ソレノイドの出力軸の変位を前記主軸の軸心部を貫通させたクランプ駆動部材を通して前記クランプ具に伝達して、前記クランプ具を前記クランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるクランプ具駆動装置が設けられていること、
    を特徴とするウェハのノッチ合せ装置。
  2. 円板状のウェハの外周部を下方から受け止めて支持する3つのウェハ支持部を等角度間隔で有して垂直方向に伸びる主軸の上端に中心部が取り付けられたウェハ保持具と、前記ウェハ保持具を回転させるべく前記主軸を回転駆動する回転駆動機構と、前記ウェハ保持具に保持されたウェハが前記ウェハ保持具とともに回転する過程で該ウェハの外周に形成されたノッチを検出するノッチセンサとを備えて、前記ノッチセンサにより検出された前記ウェハのノッチの位置を基準位置に合せる動作を行うウェハのノッチ合せ装置において、
    前記ウェハ保持具に設けられた各ウェハ支持部は、前記ウェハの下面側外周縁部を下方から受け止めるウェハ受部と該ウェハ受部により受け止められたウェハの外周面に接して該ウェハを径方向に位置決めする径方向位置決め部とを有し、
    前記ウェハ保持具に設けられた3つのウェハ支持部の内の一つのウェハ支持部に設けられた径方向位置決め部は、支持すべきウェハの外周面に当接して該ウェハをクランプした状態になるクランプ位置と該クランプを解除した状態になるアンクランプ位置との間をウェハの径方向に沿って変位し得る状態で前記ウェハ保持具に支持されたクランプ具からなり、
    前記主軸の軸心部をスライド自在に貫通した状態で設けられて、前記主軸とともに回転し得るように支持されたクランプ駆動軸と、前記クランプ駆動軸の軸線方向の変位を前記径方向の変位に変換して前記クランプ具に伝達する変位伝達機構と、直線変位を生じる出力軸を有する電磁ソレノイドと、前記クランプ具を前記クランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるべく、電磁ソレノイドの出力軸の直線変位を前記クランプ駆動軸に伝達するクランプ駆動機構とを備えたクランプ具駆動装置が設けられていること、
    を特徴とするウェハのノッチ合せ装置。
  3. 前記変位伝達機構は、前記ウェハ保持具に保持されるウェハの径方向にスライドし得るように前記ウェハ保持具に支持されて一端が前記クランプ具に連結されたスライド板と、前記主軸の上端から突出した前記クランプ駆動軸の上端と前記スライド板の他端との間に設けられて前記クランプ駆動軸の直線変位を前記径方向の変位に変換して前記スライド板に伝達するリンク機構とからなっている請求項2に記載のウェハのノッチ合せ装置。
  4. 前記主軸の軸線方向に沿って変位するように前記可動フレームにスライド自在に支持されたスライド軸と、前記主軸の下端側に配置されて前記スライド軸に連結された可動板とが設けられて、該可動板に前記クランプ駆動軸の下端が軸受を介して回転自在に支持されるとともに、前記電磁ソレノイドが励磁されたときに前記クランプ具をアンクランプ位置側に変位させる方向に前記クランプ駆動軸を駆動するべく前記電磁ソレノイドの出力軸と前記スライド軸とを連結する連結部材と、前記電磁ソレノイドが消勢されたときに前記クランプ具をクランプ位置側に変位させるように前記可動板を付勢するバネとが設けられて、前記スライド軸と、前記可動板及び軸受と、前記連結部材と、前記バネとにより前記クランプ駆動機構が構成されていること、
    を特徴とする請求項3に記載のウェハのノッチ合せ装置。
  5. 軸線を垂直方向に向けた状態で固定フレームに回転自在に支持された回転体と、
    前記回転体の軸心部を貫通した状態で設けられて前記回転体にスプラインを介してスラスト自在に結合されるとともに垂直方向に変位し得るように設けられた可動フレームに軸受を介して回転自在に支持された主軸と、
    等角度間隔で放射状に設けられた3つの腕部を有して前記主軸の上端に中心部が取り付けられた保持具本体と、前記保持具本体の3つの腕部のそれぞれの先端に設けられたウェハ支持部とを備えていて、各ウェハ支持部が、円板状のウェハの下面側外周縁部を下方から受け止めるウェハ受部と該ウェハの外周面に接して該ウェハを径方向に位置決めする径方向位置決め部とを有しているウェハ保持具と、
    前記ウェハ保持具を前記主軸とともに回転させるべく前記回転体を回転駆動する回転駆動機構と、
    前記可動フレームを前記主軸とともに上下方向に駆動する昇降機構と、
    前記ウェハ保持具が前記主軸とともに下降したときに該ウェハ保持具に保持されているウェハを受け取って該ウェハの外周部を仮保持する少くとも3つのウェハ仮保持具と、
    前記ウェハ保持具に保持されたウェハが該ウェハ保持具とともに回転する過程で該ウェハの外周部に形成されているノッチを検出するノッチセンサと、
    を具備し、
    前記ウェハ保持具の一つのウェハ支持部に設けられた径方向位置決め部は、支持すべきウェハの外周面に当接して該ウェハをクランプするクランプ位置と該クランプを解除するアンクランプ位置との間を径方向に沿って変位可能な状態で前記保持具本体に支持されたクランプ具からなり、
    前記主軸の軸心部をスライド自在に貫通した状態で設けられて、前記主軸にスプラインを介して結合されたクランプ駆動軸と、前記クランプ駆動軸のスラスト方向の直線変位を前記径方向の変位に変換して前記クランプ具に伝達する変位伝達機構と、直線変位を生じる出力軸を備えた電磁ソレノイドと、前記クランプ具を前記クランプ位置とアンクランプ位置とに変位させるべく前記電磁ソレノイドの出力軸の直線変位を前記クランプ駆動軸に伝達するクランプ駆動機構とを備えたクランプ具駆動装置が更に設けられていること、
    を特徴とするウェハのノッチ合せ装置。
  6. 前記変位伝達機構は、前記ウェハ保持具に保持されるウェハの径方向にスライドし得るように前記保持具本体に支持されて一端が前記クランプ具に連結されたスライド板と、前記主軸の上端から突出した前記クランプ駆動軸の上端と前記スライド板の他端との間に設けられて前記クランプ駆動部材の直線変位を前記径方向の変位に変換して前記スライド板に伝達するリンク機構とからなっている請求項5に記載のウェハのノッチ合せ装置。
  7. 前記主軸の軸線方向に沿って変位するように前記可動フレームにスライド自在に支持されたスライド軸と、前記主軸の下端側に配置されて前記スライド軸に連結された可動板とが設けられて、該可動板に前記クランプ駆動軸の下端が軸受を介して回転自在に支持されるとともに、前記電磁ソレノイドが励磁されたときに前記クランプ具をアンクランプ位置側に変位させる方向に前記クランプ駆動軸を駆動するべく前記電磁ソレノイドの出力軸と前記スライド軸とを連結する連結部材と、前記電磁ソレノイドが消勢されたときに前記クランプ具をクランプ位置側に変位させるように前記可動板を付勢するバネとが設けられて、 前記スライド軸と、前記可動板及び軸受と、前記連結部材と、前記バネとにより前記クランプ駆動機構が構成されていること、
    を特徴とする請求項5または6に記載のウェハのノッチ合せ装置。
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