JP4615092B2 - フレームクランプ装置及び切削装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工装置において被加工物を保持するチャックテーブルの外周に配設され、当該被加工物を支持するフレームを固定するフレームクランプ装置、及び、このフレームクランプ装置を備えた切削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、切削装置を用いて半導体ウェーハを切削する場合は、図16に示すように、保持テープTを介してフレームFと一体となった状態で半導体ウェーハWがチャックテーブル15に保持される。
【0003】
ここで、チャックテーブル15には、半導体ウェーハを吸引保持する吸着部17を備えており、その外周には、図示の例では4個のフレームクランプ装置80が配設されている。それぞれのフレームクランプ装置は、一対のガイドレール81と、ガイドレール81に沿って所要範囲移動可能なクランプ部82とから構成され、クランプ部82は、載置されたフレームFを下方から支持するフレーム支持部84と、フレーム支持部84に支持されたフレームFを上方から押圧するフレーム押部83と、フレーム押部83を回転駆動する駆動部85とから構成される。
【0004】
フレームFを保持する場合は、フレームFの大きさに合わせて各クランプ部82をガイドレール81に沿って移動させて固定してから、フレーム押部83を外側に開いた位置(開放位置)に位置付けた状態でフレーム支持部84にフレームFを載置し、駆動部85によってフレーム押部83を90度回転させることによってフレーム支持部84とフレーム押部83とで上下方向に挟持する。
【0005】
これを4つのフレームクランプ装置すべてについて行うと、図17に示すように、半導体ウェーハWがチャックテーブル15に吸引保持されると共に、フレームFが4つのフレームクランプ装置80によって固定される。
【0006】
ここで、フレームFが切削時の邪魔にならないようにするため、及び、自重により保持テープTを引っ張って切削精度に悪影響を及ぼすのを防止するために、フレーム支持部84の表面は吸着部17より下方に位置させている。
【0007】
また、駆動部85は図18のように構成され、その内部は、図19に示すように、第一のチャンバー86と回転部87と第二のチャンバー88とから構成され、回転部87の回転軸89が第二のチャンバー88の中心孔90に遊嵌し、第一のチャンバー86と第二のチャンバー88とはネジ止めにより固定される。
【0008】
第二のチャンバー88には、回転軸89の回転を規制する回転規制部(図示せず)と、正転エアー流入部91と、逆転エアー流入部92とを備えており、正転エアー流入部91にエアーが吹き込まれたときは回転軸89が図18における矢印Aの方向に90度回転し、逆転エアー流入部92にエアーが吹き込まれたときは回転軸89が矢印Bの方向に90度回転する。
【0009】
図18に示すように、回転軸89にはフレーム押部83が固定されており、回転軸89の回転に伴って回転する。従って、正転エアー流入部91にエアーが吹き込まれると、フレーム押部83が挟持位置に位置付けられてフレーム支持部84とでフレームFを挟持し、逆転エアー流入部92にエアーが吹き込まれると、フレーム押部83は開放位置に位置付けられる。
【0010】
こうして半導体ウェーハWが吸着部17に吸着されると共にフレームFがフレームクランプ装置80によって固定されると、図20に示すように、チャックテーブル15がX軸方向に移動してアライメント手段100によって切削すべきストリートが検出された後、更にチャックテーブル15が同方向に移動すると共に回転ブレード101を備えた切削手段102が+Z軸方向に下降することによって、切削水供給ノズル103から切削水を供給しながら、高速回転する回転ブレード101が半導体ウェーハWのストリートに切り込んで切削が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図21に示すようにフレームクランプ装置80がフレームFのサイズに合った位置に固定されていない場合や、フレームFがずれた状態で搬送され載置された場合には、フレームFを適正に固定することができない。
【0012】
また、エアーの供給経路の損傷等に起因して、図18、図19に示した正転エアー流入部91に対するエアーの供給が不十分であったり、駆動部85に何らかの故障が発生していたり、フレーム押部83とフレーム支持部84との間に障害物が介在していたりする場合は、フレーム押部83が適正に挟持位置に位置づけられず、フレームFを完全に固定できない。
【0013】
このように、フレームFが適正にクランプされていない状態で切削を行うと、切削手段102を構成する各部位がフレームFと接触して損傷したり、半導体ウェーハW等の被加工物を損傷させることもある。従って、フレームに支持された被加工物の加工を行うにあたっては、フレームクランプ装置が正常に動作し、フレームが確実に固定されていることを確認することに課題を有している。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための具体的手段として本発明は、チャックテーブルの外周に配設されるフレームクランプ装置であって、被加工物を保持したフレームを支持する複数のフレーム支持部と、フレーム支持部とでフレームを挟持する複数のフレーム押部と、フレーム押部を挟持位置と開放位置とに位置付ける複数の駆動部とを少なくとも含み、フレーム押部が挟持位置に位置付けられているか否かを確認する複数の挟持確認手段が配設され、挟持確認手段は、エアー流入部及びエアー流出部と、エアー流入部からエアー流出部に至るまでのエアーの流通路を開放または閉塞する開閉手段とから少なくとも構成されているとともに、隣り合う挟持確認手段のエアー流入部とエアー流出部とが連結されて隣り合う挟持確認手段が直列に連結され、直列に連結された一端の挟持確認手段のエアー流入部には、エアー供給源と圧力計とが連結され、圧力計の計測値に基づいて、フレーム押部が挟持位置に位置付けられているか否かが確認されるフレームクランプ装置を提供する。
【0015】
そしてこのフレームクランプ装置は、挟持確認手段は、駆動部に配設され、フレーム押部が挟持位置に位置付けられた際に、駆動部に形成された開閉手段によってエアー流入部からエアー流出部に至るまでのエアーの流通路が開放または閉塞されること、挟持確認手段は、フレーム支持部に配設され、開閉手段にはフレーム支持部の表面に対して進退自在なスイッチ部を備え、フレーム押部が挟持位置に位置付けられてフレーム支持部に支持されたフレームが押さえつけられた際にスイッチ部が押下されてエアー流入部からエアー流出部に至るまでのエアーの流通路が開放または閉塞されることを付加的な要件とする。
【0016】
このように構成されるフレームクランプ装置によれば、フレームが適正に挟持されているか否かを確認することができるため、例えばフレームクランプ装置自身が故障していたり、フレームが適正な位置に載置されていなかったり、何らかの障害物によってフレームが適正に挟持されていなかったりする場合には、予めそのことを確認することによって、そのままの状態で切削が行われるのを回避することができる。
【0017】
更に、挟持確認手段を、エアー流入部、エアー流出部、及び開閉手段を用いて構成すると、切削水が供給されても漏電することがないため、誤動作を生じることがない。
【0018】
また本発明は、フレームに支持された被加工物を保持するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削手段とから少なくとも構成される切削装置であって、チャックテーブルの外周に、上記のフレームクランプ装置が配設されている切削装置を提供する。
【0019】
このように構成される切削装置によれば、常にフレームを確実に挟持した状態で被加工物の切削を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、図1に示す切削装置10及びこれに搭載されるフレームクランプ装置について説明する。
【0021】
この切削装置10を用いて、例えば半導体ウェーハを切削する場合は、切削しようとする半導体ウェーハWは、保持テープTを介してフレームFと一体となって保持された状態でカセット11に複数収容される。
【0022】
カセット11にフレームFと一体となった状態で収容された半導体ウェーハWは、搬出入手段12によって1枚ずつ仮置き領域13に取り出されてから搬送手段14によって吸着されて搬送手段14の旋回動によってチャックテーブル15に搬送される。
【0023】
チャックテーブル15は、図2に示すように、被加工物を吸引するエアーの通り道となる吸引路16aが中心部に形成された基台16と、吸引路16aから供給される吸引力によって被加工物を吸着する吸着部17とからなり、基台16の外周部には、フレームクランプ装置20がネジ止めによって固定されている。なお、図2においてはフレームクランプ装置20を1個だけ示しているが、実際には2個以上配設され、4個配設されていることが好ましい。
【0024】
フレームクランプ装置20は、図3に示すように、チャックテーブル15の外周側に突出する一対のガイドレール21と、フレームFを固定するクランプ部22とから構成され、クランプ部22に備えた摺動孔23にガイドレール21が遊嵌し、クランプ部22がガイドレール21を摺動して所要範囲移動する構成となっている。固定部材24を引っ張るとアンロック状態となってクランプ部22を摺動させることができ、ガイドレール21に設けた被嵌合部25に固定部材24を嵌合させることによってロック状態となってクランプ部22を固定することができる。このように、フレームFの大きさに対応させてクランプ部22の位置を調整することができる。
【0025】
クランプ部22は、載置されたフレームFを下方から支持するフレーム支持部26と、フレーム支持部26に支持されたフレームFを上方から押圧するフレーム押部27と、フレーム押部27を回転駆動する駆動部28とから構成され、図4に示すように、駆動部28に駆動されてフレーム押部27が挟持位置に位置付けられることによって、フレーム押部27の下面とフレーム支持部26との間でフレームFを挟持することができる。なお、図3はフレーム押部27が開放状態に位置付けられた状態を示している。
【0026】
ここで、駆動部28は、図5に示すように、第一のチャンバー29と、開閉手段30と、第二のチャンバー31とから構成されるエアーアクチュエータであって、開閉手段30の回転軸32が第二のチャンバー31に形成された中心孔33に遊嵌すると共に、第一のチャンバー29に形成された中心孔(図示せず)にも遊嵌し、第一のチャンバー29と第二のチャンバー31とがネジ止めにより固定されて図6のように構成され、回転軸32は、第一のチャンバー29及び第二のチャンバー31から外側に突出している。そして第一のチャンバー29及び第二のチャンバー31から突出した回転軸32にはフレーム押部27が固定され、回転軸32の回転に伴ってフレーム押部27が回転する構成となっている。
【0027】
図5に示したように、第一のチャンバー29には、管状のエアー流入部34が背面板35を貫通して設けられている。一方、第二のチャンバー31にはエアー流出部36が前面板37を貫通して設けられている。更に、開閉手段30には貫通孔38が形成され、開閉手段30が一定の位置に位置付けられたときは、エアー流入部34とエアー流出部36とが貫通孔38を介して連通する構成となっている。
【0028】
また、図5及び図6に示すように、第二のチャンバー31には正転エアー流入部39と逆転エアー流入部40とが設けられ、正転エアー流入部39にエアーが吹き込まれたときは回転軸32が図5における矢印Aの方向に例えば90度回転してフレーム押部27を矢印Aの方向に回転させて挟持位置に位置付け、逆転エアー流入部40にエアーが吹き込まれたときは回転軸32が矢印Bの方向に回転してフレーム押部27を矢印Bの方向に回転させて開放位置に位置付ける。
【0029】
図7は、図5に示した第二のチャンバー31を反対側から見た状態を示しており、第二のチャンバー31の内部には、開閉手段30の回転範囲を例えば90度に規制する回転規制部41が形成されている。即ち、開閉手段30が回転した際は、図5に示した開閉手段30に形成された2つの当接部30a、30bが回転規制部41の壁部41a、41bに当接することによって、フレーム押部27が挟持位置、開放位置のいずれかに位置付けられる構成となっている。
【0030】
このように構成されるフレームクランプ装置20は、例えば図8に示すようにチャックテーブル15の外周に4個配設される。そして、図示したように、それぞれのフレームクランプ装置20a、20b、20c、20dに備えたエアー流入部とエアー流出部とを隣り合うフレームクランプ装置についてチューブ44を用いて例えば直列に連結し、更に、フレームクランプ装置20aのエアー流入部には圧力計42を連結し、更に圧力計42にはエアー供給源43を連結する。
【0031】
このような接続形態の下で、フレームクランプ装置20a、20b、20c、20dによってフレームFを固定する場合は、各フレームクランプ装置の正転エアー流入部39にエアーを供給することにより、各フレーム押部27を回動させて挟持位置に位置付け、すべてのフレームクランプ装置についてフレーム支持部26とフレーム押部27とでフレームFを挟持する。
【0032】
フレーム押部27が開放位置に位置付けられているときは、貫通孔38が図9のように位置し、エアー流入部34からエアー流出部36に至るまでのエアーの流通路が閉塞しているが、フレーム押部27が挟持位置に位置付けられたときは、貫通孔38が図10に示す位置まで回転し、エアー流入部34からエアー流出部36に至るまでのエアーの流通路が連通孔38を介して開放される。
【0033】
図8に示した接続形態においては、すべてのフレームクランプ装置のフレーム押部27が適正に挟持位置に位置付けられていれば、エアー供給源43から圧力計42を介してフレームクランプ装置20aのエアー流入部から流入したエアーは、フレームクランプ装置20aの貫通孔及びエアー流出部、フレームクランプ装置20bのエアー流入部、貫通孔及びエアー流出部、フレームクランプ装置20Cのエアー流入部、貫通孔及びエアー流出部、フレームクランプ装置20dのエアー流入部及び貫通孔を通ってフレームクランプ装置20dのエアー流出部に達し、ここから排出される。
【0034】
一方、フレームクランプ装置20a、20b、20c、20dのうち、ひとつでもフレーム押部27が適正に挟持位置に位置付けられていない場合は、そのフレームクランプ装置においてエアー流入部とエアー流出部とが連通しないためにエアーの流通が妨げられ、エアーがフレームクランプ装置20dのエアー流出部まで達しない。
【0035】
従って、フレームクランプ装置20aのエアー流入部から流入したエアーがフレームクランプ装置20dのエアー流出部に達するか否かによって、すべてのフレーム押部27が適正に挟持位置に位置付けられているかどうかを判断することができる。即ち、エアー流入部34とエアー流出部36と開閉手段30とで挟持確認手段を構成する。
【0036】
図8の例では、すべてのフレーム押部27が適正に挟持位置に位置付けられているときは圧力計42によるエアーの圧力の計測値は低くなり、いずれかのフレーム押部が適正に挟持位置に位置付けられていないときは圧力の計測値は高くなるため、この圧力の計測値に基づいて、すべてのフレーム押部27が挟持位置に位置付けられているか、即ちフレームFが適正に固定されているかどうかを判断することができる。
【0037】
このようにして判断を行うことにより、フレームFが固定されていない状態で切削が行われるのを防止することができるため、切削の途中で半導体ウェーハWがずれて、本来切削してはならないストリート以外の領域を切削してしまうという問題が発生しない。また、フレームFが浮き上がった状態となっている場合でも、フレームFと切削手段とが接触して切削手段を構成する各部位が損傷したりするということがない。
【0038】
なお、図5に示した開閉手段30に代えて、図11に示す開閉手段50を用いてもよい。この図11の開閉手段50は、図5に示した開閉手段30における貫通孔38の代わりに長孔51を設けると共に遮断部52を設けたものであり、開閉手段50が矢印Aの方向に回転してフレーム押部27が挟持位置に位置付けられた際は、遮断部52によって図5に示した第一のチャンバー29に形成されたエアー流入部34と第二のチャンバー31に形成されたエアー流出部36との連通が遮断される。一方、開閉手段50が開放位置を含む挟持位置以外に位置付けられている際は、長孔51によってエアー流入部34とエアー流出部36とが連通するように構成されている。
【0039】
このように構成することによって、フレーム押部27が挟持位置に位置付けられているときは遮断部52によってエアーの流れが妨げられてエアー流出部36からエアーが排出されない。一方、フレーム押部27が少しでも挟持位置からずれているときはエアーがエアー流出部36から排出される。
【0040】
従って、フレーム押部27が挟持位置に位置付けられているときは圧力の計測値が高くなり、挟持位置に位置付けられていないときは圧力の計測値が低くなるため、この圧力の計測値に基づいてフレームFが適正に挟持されているか否かを確認することができる。
【0041】
次に、本発明の第二の実施の形態として、図12に示すフレームクランプ装置60について説明する。なお、図3に示したフレームクランプ装置20と同様に構成される部位については同一の符号を付して説明する。
【0042】
図12のフレームクランプ装置60は、一対のガイドレール21と、ガイドレール21を摺動することにより所要範囲移動してフレームFを固定するクランプ部61とから構成されており、クランプ部61は、回動するフレーム押部27が挟持位置に位置付けられた際にフレームFを上方から押圧して固定する点において図3に示したフレームクランプ装置20と同様であるが、フレーム支持部62及び駆動部63の構成が異なっている。
【0043】
フレーム支持部62は、ガイドレール21に遊嵌する一対の摺動孔62aの他に、エアー流入部64及びエアー流出部65を備え、図13に示すように、通常はエアー流入部64とエアー流出部65とは内部において流通路66を介して連通している。
【0044】
流通路66には、弾性部67及びスイッチ部68とからなる開閉手段69が介在しており、図14に示すように、フレームFが適正にフレーム支持部62に載置され、その上からフレーム押部27によって押さえつけられたときは、弾性部67によって流通路66が遮断されてエアーが流通しないよう構成されている。
【0045】
従って、フレームF及びフレーム押部27の双方による荷重があった場合にのみ流通路66が閉塞され、フレームFのみによる荷重、フレーム押部27のみによる荷重があった場合は流通路66が開放されるように弾性部67を構成しておけば、図12に示したエアー流入部64から流入したエアーがエアー流出部65から流出した場合は、フレームFが適正に載置されていないか、フレーム押部27が挟持位置にないか、または、フレームFが適正に載置されておらず、かつ、フレーム押部27が挟持位置にないと判断することができる。即ち、エアー流入部64とエアー流出部66と開閉手段69とで挟持確認手段を構成している。
【0046】
一方、エアー流入部64から流入したエアーがエアー流出部65から流出しない場合は、フレームFが適正に載置され、かつ、フレーム押部27が挟持位置に位置付けられていると判断することができる。
【0047】
このように構成されるフレームクランプ装置60は、例えば図15に示すようにチャックテーブル15の周囲に4個配設され、それぞれのフレームクランプ装置60a、60b、60c、60dに備えたエアー流入部を隣り合うフレームクランプ装置についてチューブ70を用いて例えば並列に連結し、更に、フレームクランプ装置60aのエアー流入部には圧力計42を連結し、更に圧力計42にはエアー供給源43を連結する。
【0048】
この接続形態においては、4個のフレームクランプ装置のうち1つでもフレームFを適正に挟持していない場合は、そのフレームクランプ装置のエアー流出部からエアーが流出するため、圧力計42による圧力の計測値が低くなる。一方、すべてのフレームクランプ装置において適正にフレームFが挟持されている場合は、いずれのエアー流出部からもエアーが流出しないため、圧力の計測値が高くなる。このように、圧力の計測値に基づいてフレームFが適正に挟持されているか否かを確認することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るフレームクランプ装置によれば、フレームが適正に挟持されているか否かを確認することができるため、例えばフレームクランプ装置自身が故障していたり、フレームが適正な位置に載置されていなかったり、何らかの障害物によってフレームが適正に挟持されていなかったりする場合には、予めそのことを確認することによって、そのままの状態で切削が行われるのを回避することができる。従って、フレームが安定して固定されず浮き上がっている場合に切削手段とフレームとが接触して切削手段を損傷させたり、フレームの位置がずれている場合に切削すべき領域以外の領域を切削してしまうということがなくなる。
【0050】
また、挟持確認手段を、エアー流入部、エアー流出部、及び開閉手段を用いて構成すると、切削水が供給されても漏電することがないため、誤動作を生じることなく確実に挟持状態を確認することができる。
【0051】
更に、上記のフレームクランプ装置を備えた切削装置によれば、常にフレームを確実に挟持した状態で被加工物の切削を行うことができるため、切削手段や被加工物を損傷させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る切削装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】同切削装置を構成するチャックテーブル及び本発明に係るフレームクランプ装置の一例を示す斜視図である。
【図3】同フレームクランプ装置の構成を示す斜視図である。
【図4】同フレームクランプ装置を構成するフレーム押部が挟持位置に位置付けられた状態を示す斜視図である。
【図5】同フレームクランプ装置を構成する駆動部の構成を示す分解斜視図である。
【図6】同駆動部及びフレーム押部を示す斜視図である。
【図7】同駆動部を構成する第一のチャンバーを示す斜視図である。
【図8】フレームクランプ装置をチャックテーブルの周囲に4個配設した例を示す斜視図である。
【図9】同フレームクランプ装置を構成するフレーム押部が開放位置に位置付けられた際の開閉手段の状態を示す正面図である。
【図10】同フレームクランプ装置を構成するフレーム押部が挟持位置に位置付けられた際の開閉手段の状態を示す正面図である。
【図11】同開閉手段の第二の例を示す斜視図である。
【図12】本発明に係るフレームクランプ装置の第二の実施の形態を示す斜視図である。
【図13】同第二の実施の形態におけるフレームクランプ装置を構成する挟持確認手段を示す断面図である。
【図14】フレーム押部が挟持位置に位置付けられた際の同挟持確認手段の状態を示す断面図である。
【図15】第二の実施の形態におけるフレームクランプ装置をチャックテーブルの周囲に4個配設した例を示す斜視図である。
【図16】保持テープを介してフレームと一体となった半導体ウェーハ、チャックテーブル及び従来のフレームクランプ装置を示す斜視図である。
【図17】同従来のフレームクランプ装置を用いてフレームを固定した状態を示す正面図である。
【図18】同従来のフレームクランプ装置を構成する駆動部及びフレーム押部を示す斜視図である。
【図19】同駆動部の構成を示す分解斜視図である。
【図20】従来のフレームクランプ装置を用いてフレームを固定した状態で切削手段を用いて半導体ウェーハを切削する様子を示す斜視図である。
【図21】フレームがずれて固定された状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…切削装置 11…カセット 12…搬出入手段
13…仮置き領域 14…搬送手段
15…チャックテーブル 16…基台 17…吸着部
20…フレームクランプ装置 21…ガイドレール
22…クランプ部 23…摺動孔 24…固定部材
25…被嵌合部 26…フレーム支持部
27…フレーム押部 28…駆動部
29…第一のチャンバー 30…開閉手段
30a、30b…当接部 31…第二のチャンバー
32…回転軸 33…中心孔 34…エアー流入部
35…背面板 36…エアー流出部 37…前面板
38…貫通孔 39…正転エアー流入部
40…逆転エアー流入部 41…回転規制部
41a、41b…壁部 42…圧力計
43…エアー供給源 44…チューブ
50…開閉手段 51…長孔 52…遮断部
60…フレームクランプ装置 61…クランプ部
62…フレーム支持部 62a…摺動孔
63…駆動部 64…エアー流入部
65…エアー流出部 66…流通路 67…弾性部
68…スイッチ部 69…開閉手段…
80…フレームクランプ装置 81…ガイドレール
82…クランプ部 83…フレーム押部
84…フレーム支持部 85…駆動部
86…第一のチャンバー 87…回転部
88…第二のチャンバー 89…回転軸
90…中心孔 91…正転エアー流入部
92…逆転エアー流入部
100…アライメント手段 101…回転ブレード
102…切削手段 103…切削水供給ノズル
W…半導体ウェーハ T…保持テープ F…フレーム
Claims (4)
- チャックテーブルの外周に配設されるフレームクランプ装置であって、被加工物を保持したフレームを支持する複数のフレーム支持部と、該フレーム支持部とで該フレームを挟持する複数のフレーム押部と、該フレーム押部を挟持位置と開放位置とに位置付ける複数の駆動部とを少なくとも含み、該フレーム押部が挟持位置に位置付けられているか否かを確認する複数の挟持確認手段が配設され、
該挟持確認手段は、エアー流入部及びエアー流出部と、該エアー流入部から該エアー流出部に至るまでのエアーの流通路を開放または閉塞する開閉手段とから少なくとも構成されているとともに、隣り合う該挟持確認手段の該エアー流入部と該エアー流出部とが連結されて隣り合う該挟持確認手段が直列に連結され、直列に連結された一端の該挟持確認手段のエアー流入部には、エアー供給源と圧力計とが連結され、該圧力計の計測値に基づいて、該フレーム押部が挟持位置に位置付けられているか否かが確認されるフレームクランプ装置。 - 挟持確認手段は、駆動部に配設され、フレーム押部が挟持位置に位置付けられた際に、駆動部に形成された開閉手段によってエアー流入部から該エアー流出部に至るまでのエアーの流通路が開放または閉塞される請求項1に記載のフレームクランプ装置。
- 挟持確認手段は、フレーム支持部に配設され、開閉手段にはフレーム支持部の表面に対して進退自在なスイッチ部を備え、フレーム押部が挟持位置に位置付けられて該フレーム支持部に支持されたフレームが押さえつけられた際に該スイッチ部が押下されてエアー流入部から該エアー流出部に至るまでのエアーの流通路が開放または閉塞される請求項1に記載のフレームクランプ装置。
- フレームに支持された被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削手段とから少なくとも構成される切削装置であって、該チャックテーブルの外周には、請求項1乃至3に記載のフレームクランプ装置が配設されている切削装置。
Priority Applications (1)
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