JP4614134B2 - 過給機付内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は過給機付内燃機関に係り、特に、吸気通路内に設けられたコンプレッサにより吸気を過給する過給機を備えた内燃機関に関する。
エンジンに過給機を搭載してエンジン出力を増大することが知られている。過給機としては、エンジンの排気エネルギを利用してタービンを駆動し、タービンと同軸のコンプレッサによって吸入空気を圧縮して燃焼室に供給するターボ過給機(ターボチャージャ)が一般的である。
また、コンプレッサによって吸入空気を圧縮すると吸気温度が上昇するため、圧縮後の吸気を冷却して吸気温度を下げることが行われる。これにより吸気の充填効率を向上し、供給可能な燃料量を増大して出力を増大することができる。また、吸気温度の低下によりノッキング及びNOxをも抑制することができる。具体的には、コンプレッサ下流側の吸気通路にインタークーラを設置し、このインタークーラによって吸気温度を下げることが一般的に行われている。また、特許文献1及び2に開示されているように、コンプレッサ下流側の吸気通路内に水を噴射し、吸気から気化潜熱を奪って吸気温度を下げることも行われる場合がある。
特開2003−247464号公報 実開昭59−172227号公報
ところで、吸気通路に設けられた吸気絞り弁の開閉により吸気量を調節し、エンジン出力を調節するガソリンエンジンの場合、ターボ過給機を搭載すると、吸気絞り弁が急閉されたときにいわゆるサージ現象(或いはサージング)が生じることがある。このサージ現象とは、過給状態で吸気絞り弁が急閉された直後、コンプレッサ下流側、より具体的にはコンプレッサと吸気絞り弁との間における吸気圧が、コンプレッサ上流側の吸気圧より高くなり、コンプレッサを吸気が間欠的に逆流する現象である。このサージ現象が起きるとコンプレッサが異常振動を起こしたり、異音(いわゆるサージ音)が発生するなどの問題がある。
そこで、このサージ現象を防止するため、コンプレッサと吸気絞り弁との間における吸気通路をコンプレッサ上流側の吸気通路にバイパス通路で連通させることが知られている。こうすると、コンプレッサ下流側の吸気圧をバイパス通路を通じてコンプレッサ上流側に逃がす或いはバイパスすることができ、サージ現象を防止することができる。なお、通常運転時にはバイパス通路を閉じておく必要があることから、バイパス通路にはバイパス弁が設置される。バイパス弁は、吸気絞り弁下流側の吸気圧に基づいて開閉し、より具体的には、吸気絞り弁の急閉直後、吸気絞り弁下流側の吸気圧が急減したときに開弁する。
ところが、この場合に吸気冷却のための水噴射をコンプレッサと吸気絞り弁との間の吸気通路に行うと、次のような問題が生じる。即ち、バイパス通路を通じて吸気がコンプレッサ上流側に戻されるとき、その戻される吸気には水分が含まれる。そして、噴射された水が完全にミスト化されていれば問題ないものの、一部ミスト化されないで水滴となっている場合もある。この場合、水滴がコンプレッサに付着し、コンプレッサを腐食させたり、最悪コンプレッサを破損させたりする問題がある。
そこで、以上の事情に鑑みて本発明は創案されたものであり、その目的は、吸気冷却用の水噴射を行う場合に水分によるコンプレッサの損傷を防止することができる過給機付内燃機関を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る過給機付内燃機関は、吸気通路内に設けられたコンプレッサにより吸気を過給する過給機と、前記コンプレッサの下流側における前記吸気通路に設けられた吸気絞り弁と、前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路と、前記コンプレッサの上流側における前記吸気通路とを連通するバイパス通路と、該バイパス通路を、前記吸気絞り弁の下流側における前記吸気通路内の圧力に基づいて開閉するバイパス弁と、前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路内に吸気冷却用の水を噴射する水噴射弁と、前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路内を流れる吸気中に含まれる水分を分離する気液分離器とを備えたことを特徴とする。
この本発明の一形態によれば、吸気絞り弁の急閉直後、バイパス弁が開弁し、吸気がバイパス通路を通じてコンプレッサ上流側にバイパス或いは戻される。このとき、吸気が気液分離器を通過し、そこで、吸気中に含まれる完全にミスト化していない水滴分が、気液分離器によって分離除去される。従って、吸気中の水滴分がコンプレッサ上流側に戻ってコンプレッサに付着し、コンプレッサを腐食、損傷させるという問題が効果的に解消される。
好ましくは、前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路に設けられたインタークーラをさらに備え、前記水噴射弁が前記インタークーラの上流側に水を噴射する。
この好ましい形態によれば、インタークーラにより吸気が冷却されて吸気温度を下げられる一方、水噴射弁がインタークーラの上流側に水を噴射するため、噴射された水のうちの水滴分がインタークーラに付着して蒸発し、このときインタークーラを冷却し、吸気温度低下に有利となる。また、噴射された水のミスト化も促進されて好適な燃焼を実現できる。
好ましくは、前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路に設けられ、吸気温を検出する吸気温検出手段と、該吸気温検出手段により検出された吸気温に応じて前記水噴射弁を開閉制御する水噴射弁制御手段とをさらに備える。
この好ましい形態によれば、吸気温が一定以上高いときのみ水噴射を実行して吸気温度の上昇を適切に抑制できると共に、過剰な水の消費をも抑制できる。
好ましくは、前記気液分離器が、略円筒状の容器内をサイクロン室となして、その周壁に設けた導入口から水分を含む吸気を内周壁面に沿って周方向に導入し、旋回流の遠心分離作用によって吸気から水分を分離するものである。これにより吸気中の水滴分を効率的に分離できる。
好ましくは、前記水噴射弁に供給する水を貯留する水タンクをさらに備え、該水タンク内に前記気液分離器が配置される。
この好ましい形態によれば、気液分離器によって分離した水滴分を直接、配管等を用いずに水タンク内に回収することができ、構成を単純化することができる。また気液分離器によって分離した水滴分を再び水噴射弁に供給して水噴射に利用できるので、水の消費量を抑制することが可能となる。
本発明によれば、吸気冷却用の水噴射を行う場合に水分によるコンプレッサの損傷を防止することができる過給機付内燃機関を提供することができるという、優れた効果が発揮される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づき詳述する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関を概略的に示す。図示されるエンジン(内燃機関)1は、1気筒のみ代表的に示されているものの、多気筒エンジンであり、気筒数に特に制限は無い。これら気筒毎に、筒内燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁2が設けられている。エンジン1は火花点火式エンジンであり、より具体的にはガソリンエンジンである。但し、代替燃料としてのアルコール又はこれとガソリンとの混合燃料、CNG等の気体燃料、その他の燃料を用いるものであってもよい。
エンジン1は過給機としてのターボチャージャ3を備えている。ターボチャージャ3は、排気通路18に設けられたタービン4と吸気通路9に設けられたコンプレッサ5とを有し、排気通路18を流れる排気ガスのエネルギを利用してタービン4を駆動すると共に、タービン4に同軸連結されたコンプレッサ5を駆動して、吸気通路9内の吸気を圧縮し、過給するようになっている。タービン4にはこれをバイパスするウェストゲート6と、ウェストゲート6を開閉するウェストゲートバルブ7とが設けられている。
エアクリーナ8から吸入された空気は、吸気通路9を通じて各気筒の燃焼室28に分配供給される。吸気通路9は、上流側から順に配置された吸気管10、吸気マニホールド11及び吸気ポート12により主に区画形成され、吸気管10には、前記コンプレッサ5と、コンプレッサ5の下流側に位置されるインタークーラ13と、インタークーラ13の下流側に位置される電子制御式吸気絞り弁14とが設けられる。インタークーラ13はこれを通過する吸気を冷却する。本実施形態のインタークーラ13は空冷式であるが、水冷式などであってもよい。なお、本実施形態のエンジン1は車両に搭載されるものであり、吸気はインタークーラ13を介して外気(特に走行風)との間で熱交換を行い冷却される。吸気マニホールド11は、上流側に位置された集合部としてのサージタンク15と、サージタンク15及び各気筒の吸気ポート12を気筒毎に接続する複数の枝管16とからなる。吸気ポート12はエンジン1のシリンダヘッド17に気筒毎に形成される。
排気通路18も同様に、エンジン1のシリンダヘッド17に気筒毎に形成された排気ポート19と、これら排気ポート19に接続される排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に接続される排気管21とにより主に区画形成され、排気マニホールド20と排気管21との間に前記タービン4が介設されている。
吸気ポート12の出口が吸気弁22により開閉され、排気ポート19の入口が排気弁23により開閉される。これら吸気弁22と排気弁23とはそれぞれ図示しないカムシャフトによって個別に開閉される。
エンジン1のシリンダ26内にはピストン27が往復動可能に配設され、ピストン27の上方には筒内燃焼室28が区画形成される。筒内燃焼室28に臨んで点火プラグ29がシリンダヘッド17に取り付けられる。
燃料噴射弁2は、吸気行程及び圧縮行程のいずれか一方又は両方で燃料噴射を行う。圧縮行程噴射の場合、上昇してくるピストン27の頂部の凹部32に向けて燃料を噴射し、凹部32内面に沿って巻き上がるタンブル状の流れを生成する過程で燃料と空気とを混合させ、点火プラグ29付近に比較的リッチな混合気層を形成する。このリッチな混合気層の周りにはリーンな混合気層或いは空気層が形成され、これにより筒内燃焼室28内の混合気が成層化され、成層燃焼が実現される。燃料噴射弁2は、電子制御ユニット(以下ECUという)100からの開弁信号に基づいて開弁し、燃料を噴射し、ECU100からの開弁信号が停止すると閉弁して燃料噴射を停止する。筒内燃焼室28内の混合気は、ECU100からの点火信号に基づき、点火プラグ29により点火され、燃焼する。筒内燃焼室28内の排気は排気通路18を通じて排出される。
なお、本実施形態のエンジンは筒内噴射式或いは直噴式だが、これに限らず、例えば吸気通路噴射式(特にポート噴射式)や双方の噴射方式を併せ持つデュアル噴射式などであってもよい。図示省略するが、燃料噴射弁2には、燃料タンク内の燃料が図示しない燃料供給装置を介して供給される。
ECU100は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種センサ類からの入力信号を受け、これに基づいて所定の処理を行い、燃料噴射弁2、点火プラグ29、吸気絞り弁14の駆動モータ34、及びウェストゲートバルブ7の駆動アクチュエータ35等を制御する。
前記センサ類として、吸気絞り弁14の弁開度センサ44及びアクセル開度センサ45が含まれる。弁開度センサ44は吸気絞り弁14の開度に応じた信号をECU100に出力し、アクセル開度センサ45は、車両の運転手により操作されるアクセルペダルの開度に応じた信号をECU100に出力する。ECU100は、弁開度センサ44により検出される吸気絞り弁14の開度が、アクセル開度センサ45により検出されるアクセル開度に応じた開度となるように、吸気絞り弁14の駆動モータ34を制御し、吸気絞り弁開度をフィードバック制御する。吸気絞り弁開度とアクセル開度との関係は予め定められ、マップ等の形でECU100に記憶される。なお、吸気絞り弁はこのような電子制御式でなくてもよく、アクセルペダルに単に機械的に連結されてアクセルペダルに連動するものであってもよい。
コンプレッサ5及び吸気絞り弁14の間における吸気通路9に、吸気温を検出する吸気温検出手段としての吸気温センサ40が設けられる。吸気温センサ40は本実施形態の場合インタークーラ13の上流側に設けられる。吸気温センサ40は吸気温に応じた信号をECU100に出力する。
コンプレッサ5及び吸気絞り弁14の間における吸気通路9と、コンプレッサの上流側における吸気通路9とを連通するバイパス通路50が設けられる。そしてバイパス通路50に後に詳述するバイパス弁51及び気液分離器52がそれぞれ上流側及び下流側の位置設けられている。バイパス通路50の上流端はインタークーラ13の直上流側の吸気通路9に接続され、バイパス通路50の下流端はエアクリーナ8の下流側の吸気通路9に接続されている。
一方、コンプレッサ5及び吸気絞り弁14の間における吸気通路9内に吸気冷却用の水を噴射する水噴射弁53が設けられている。水噴射弁53は本実施形態の場合吸気温センサ40とインタークーラ13との間の位置に設けられ、また、バイパス通路50の上流端と吸気通路9との接続部の上流側に設けられている。水噴射弁53に供給される水は水タンク54に貯留され、この水タンク54に貯留された水が例えば電動式の水ポンプ55により一定圧で水供給通路56を通じて水噴射弁53に供給される。水噴射弁53はECU100からの開弁信号に基づいて開弁し、水を噴射し、ECU100からの開弁信号が停止すると閉弁して水噴射を停止する。
特に、気液分離器52は水タンク54内に配置され、気液分離器52によって分離された水が気液分離器52から重力により滴下し、水タンク54内に直接溜められるようになっている。
バイパス弁51には第1導圧路57を介して吸気絞り弁14の下流側における吸気通路9内の圧力(吸気圧)が導入される。本実施形態では第1導圧路57がバイパス弁51とサージタンク15とを接続している。
また、第1導圧路57から分岐して、バイパス弁51に別系統で吸気絞り弁14の下流側における吸気通路9内の圧力(吸気圧)を導入する第2導圧路58が設けられている。第2導圧路58には導圧弁59が設けられている。
図2にバイパス弁51の構成を示す。バイパス弁51は、バイパス通路50の一部をなす通路60と、通路60を開閉する弁部61とを有する。通路60における吸気流れ方向を白抜き矢印で示す。弁部61は円盤状の弁体62と一端が弁体62に接続された弁軸63とを有し、弁軸63の軸方向に移動して通路60を開閉する。弁部61はアクチュエータとしての負圧アクチュエータ64によって開閉駆動される。負圧アクチュエータ64は、弁軸63の他端が接続されるダイヤフラム65と、ダイヤフラム65の両面側にそれぞれ独立して区画形成された第1導圧室66及び第2導圧室67とを有する。第1導圧室66には第1導圧路57が接続され、第2導圧室67には、導圧弁59が設けられた第2導圧通路58が接続される。第1導圧室66には、ダイヤフラム65を介して弁部61を閉弁方向に付勢するバネ68が設けられる。
図3に導圧弁59の構成を示す。導圧弁59は、逆止弁70と絞り71とを並列に備えた構成とされる。逆止弁70は、バイパス弁51側圧力がサージタンク15側圧力より高い場合には閉弁し、バイパス弁51側圧力がサージタンク15側圧力より低い場合には開弁する。言い換えれば、逆止弁70は、バイパス弁51側負圧がサージタンク15側負圧より大きい場合には開弁し、バイパス弁51側負圧がサージタンク15側負圧より小さい場合には閉弁する。
図4に気液分離器52の構成を示す。気液分離器52は、サイクロン式の構成とされ、下半部がテーパ状に縮径する略円筒状の容器75内をサイクロン室76となしている。サイクロン室76の上端部に近い周壁76Aには、バイパス弁51を通過してきた水分を含む吸気を導入するための導入口77が形成され、導入口77にバイパス通路50に連通する導入管78が接続されている。導入管78は、サイクロン室76の内周壁面76Bの接線方向に配設してあり、導入口77から導入される吸気がサイクロン室76の内周壁面76Bに沿って周方向に流入するように吸気を案内する。これにより、吸気は、サイクロン室76の内周壁面76Bに沿う旋回流となり、周方向に旋回しながら、下方へ向かう間に、旋回流の遠心分離作用で水分を分離する。
サイクロン室76内には、その上端面中央部を貫通して導出管79が延びている。導出管79は、サイクロン室76の上半部内に同心状に配置され、その下端開口は吸気の導出口80となしてある。導出管79の下端部外周に、これを取り巻くようにリング状のプレート部材よりなるバッフルプレート82を配設している。導出管79の上端部は下流側のバイパス通路50に接続する。水分を分離した後の吸気は、導出口80から導出管79に導入され、バイパス通路50を経て、コンプレッサ5上流側の吸気通路50に流される。また、サイクロン室76の下半部は、下方に向けてテーパ状に縮径する漏斗状となっており、下端開口部を、分離後の水分が排出される排出口81としている。分離された水分は、排出口81から重力によって滴下し、そのまま水タンクに54に回収される。
バッフルプレート82は、サイクロン室76内を、導入口77が開口する上部空間と、導出口80が開口する下部空間とに略区画して、吸気が十分旋回しないまま導出されないようにし、吸気をサイクロン室76の内周壁面76Bに沿って旋回させるバッフル機能を有する。これにより、サイクロン室76における旋回流の形成が容易になり、水分の分離効率を高められる。水分の分離効率を向上させるには、吸気とサイクロン室76の内周壁面76Bとの接触機会(距離、時間)を増やすのが効果的であることが知られている。よってバッフルプレート82を設けることでそのような接触機会が増え、水分の分離効率を向上させることができる。
次に、本実施形態にかかる過給機付内燃機関の特徴を説明する。
図1を参照して、エンジン運転中、排気エネルギによってタービン4及びコンプレッサ5が回転駆動され、吸気通路9内に導入された吸気はコンプレッサ5によって過給される。この過給によって吸気の圧力が高まると吸気の温度が上昇するが、その後吸気はインタークーラ13によって冷却される。これにより、吸気の充填効率が向上し、エンジン出力の増大並びにノッキング及びNOxの抑制が図られる。
また、吸気温度が一定以上高い場合には水噴射弁53から水噴射が行われ、これによってインタークーラ13に入る前に吸気がさらに冷却される。具体的には、ECU100は、吸気温センサ40により検出された吸気温が予め記憶された所定値以上と判断したとき、水噴射弁53を開弁して水噴射を実行させる。これにより吸気から気化潜熱を奪って吸気をさらに冷却することができ、より一層の吸気充填効率の向上、エンジン出力増大、ノッキング及びNOxの抑制が図られる。水噴射量は水噴射弁53の通電時間を変えることにより制御され、例えば、検出された吸気温と前記所定値との差に拘わらず一定量を噴射するようにしてもよいし、その差が大きくなるほど噴射量を増大するようにしてもよい。水噴射は間欠的に行っても連続的に行ってもよい。
ところで、エンジンが高速回転していて過給状態(吸気圧が大気圧より高い状態)にあり、吸気絞り弁開度が比較的大きく、水噴射が実行されている場合を想定する。このとき、バイパス弁51においては図2に示すように、第1導圧室66及び第2導圧室67に過給圧が等しく導入され、バネ68によって弁部61の弁体62は図示の如く弁シートに押しつけられ、バイパス弁51は閉じている。従って吸気通路9からバイパス通路50への吸気の導入は無く、吸気は全て燃焼室28に導入され、このとき吸気中に噴射された水もミスト化して吸気と一緒に燃焼室28に導入される。
この後、例えば運転手が変速操作をしようとして、アクセルペダルを急激に戻し、吸気絞り弁14が急激に閉じられたとする。すると吸気絞り弁14の下流側の吸気通路9内は負圧状態となる。一方、吸気絞り弁14の急閉直後はまだタービン4及びコンプレッサ5が慣性で高速回転しているので、コンプレッサ5は吸気を圧縮し続け、コンプレッサ5と吸気絞り弁14との間の吸気通路9内は過給状態となる。
かかる状態となると、バイパス弁51は開弁され、コンプレッサ5と吸気絞り弁14との間の吸気通路9内の圧力(及び吸気)がバイパス通路50を通じてコンプレッサ5上流側の吸気通路9にバイパスされる。従って、コンプレッサ5下流側の吸気圧が減少し、コンプレッサ5を吸気が逆流するサージ現象が防止される。バイパス後の吸気は大部分がコンプレッサ5側に導入されて吸気通路9とバイパス通路50とからなる循環路を循環され、残りがエアクリーナ8側に逆流し大気開放される。
吸気絞り弁14の急閉直後のバイパス弁51及び導圧弁59の作動を図2及び図3を参照しつつ説明する。吸気絞り弁14の急閉直後、サージタンク15内の圧力が急減されて負圧となる。この負圧は、第1導圧路57を通じてバイパス弁51の第1導圧室66に即座に導入される。一方、サージタンク15内の負圧は第2導圧路58を通じて導圧弁59にも導入されるが、この負圧によって逆止弁70は開かず、従ってバイパス弁51の第2導圧室67の過給圧は導圧弁59の絞り71を通じてゆっくりとサージタンク15側に漏れ出す。この結果、バイパス弁51では、第2導圧室67の圧力に対して第1導圧室66の圧力が急速に減少され、この圧力差がバネ68に逆らってダイヤフラム65及び弁部61を開弁位置に駆動する。これによってバイパス弁51が開放し、吸気のコンプレッサ5上流側へのバイパスが可能になる。
この後、バイパス弁51の第2導圧室67の圧力が低下するにつれ、第2導圧室67の圧力が第1導圧室66の圧力に徐々に近づくようになる。こうなるとバネ68の力でダイヤフラム65及び弁部61が押し戻され、バイパス弁51が徐々に閉じるようになる。
このようにバイパス弁51は、吸気絞り弁14の下流側における吸気通路9(サージタンク15)内の圧力に基づいてバイパス通路50を開閉する。そしてバイパス弁51は、吸気絞り弁14の急閉直後に即座に開放し、その後徐々に閉弁する。この徐々に閉弁する機能をバイパス弁51に与えるのが導圧弁59であり、導圧弁59はバイパス弁51の閉弁タイミング及び閉弁速度を制御する。
この後、例えば運転手が変速操作を終了してアクセルペダルを再度踏み込み、吸気絞り弁14が開かれたとき、サージタンク15内の圧力が高くなり、その圧力が即座にバイパス弁51の第1導圧室66に導入される。一方、導圧弁59においても、サージタンク15内の圧力によって逆止弁70が開かれ、その圧力が導圧弁59の逆止弁70及び絞り71を通過し、バイパス弁51の第2導圧室67に即座に導入される。これによりバイパス弁51はバネ68の力で即座に閉じられ、吸気バイパスが直ちに停止されることとなる。
ところで、本実施形態においては、吸気絞り弁14の急閉直後、吸気がバイパス通路50を通じてコンプレッサ上流側にバイパス或いは戻されるとき、吸気が気液分離器52を通過し、そこで、吸気中に含まれる完全にミスト化していない水滴分が、上述のように気液分離器52によって分離除去される。従って、吸気中の水滴分がコンプレッサ上流側に戻されるのを防止でき、その水滴がコンプレッサ5に付着し、コンプレッサ5を腐食、損傷させる問題を効果的に解消できる。
なお、特許文献1には、本実施形態の枝管16に相当する部位に水滴分離器を設置し、吸気中の水滴を分離することが開示されている。しかし、特許文献1に記載の技術は、あくまで吸気通路内を流れる吸気から水滴を分離するものであり、本発明のように吸気をコンプレッサ上流側にバイパスさせるバイパス通路に気液分離器を設置し、バイパスされる吸気から水滴を分離するものではない。従って、本発明は特許文献1に記載の技術とは明らかに相違する。しかも、特許文献1及び2には、吸気をコンプレッサ上流側にバイパスさせる点も、そのバイパスされる吸気から水滴を分離する点も、一切開示及び示唆していない。従って本発明は特許文献1及び2に記載の技術から当業者が容易に想到できるものでは決してない。
他方、本実施形態においては、水噴射弁53がコンプレッサ5の下流側に水を噴射するため、通常運転時にその噴射された水がコンプレッサ5に付着するのを防止できる。また、水噴射弁53がインタークーラ13の上流側に水を噴射するため、噴射された水のうちミスト化されない水滴分がインタークーラ13に付着して蒸発し、このときインタークーラ13を冷却し、吸気温度低下を促進することができる。また、噴射された水のミスト化も図って好適な燃焼を実現できる。
また、本実施形態においては、吸気温を検出する吸気温センサ40と、吸気温センサ40により検出された吸気温に応じて水噴射弁53を開閉制御する水噴射弁制御手段としてのECU100とを設けたので、吸気温が一定以上高いときのみ水噴射を実行して吸気温度の上昇を適切に抑制できると共に、過剰な水の消費をも抑制できる。
さらに、本実施形態においては、気液分離器52が、略円筒状の容器75内をサイクロン室76となして、その周壁76Aに設けた導入口77から水分を含む吸気を内周壁面76Bに沿って周方向に導入し、旋回流の遠心分離作用によって水分を吸気から分離するものであるので、吸気中の水滴分を効率的に分離できる。
加えて、本実施形態においては、水タンク54内に気液分離器52を配置したので、気液分離器52によって分離した水滴分を直接、配管等を用いずに水タンク54内に回収することができ、構成を単純化することができる。また気液分離器52によって分離した水滴分を再び水噴射弁53に供給して水噴射に利用できるので、水の消費量を抑制することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、他にも様々な実施形態を採り得る。例えば、エンジンや過給機のタイプは特に限定がなく、エンジンはディーゼルエンジン等であってもよい。過給機についても機械駆動式(スーパーチャージャ)、電気駆動式等が適用可能である。
本発明の一実施形態に係る過給機付内燃機関を示す図である。 バイパス弁の断面図である。 導圧弁の概略断面図である。 気液分離器の断面図である。
符号の説明
1 エンジン
2 燃料噴射弁
3 ターボチャージャ
5 コンプレッサ
9 吸気通路
14 吸気絞り弁
15 サージタンク
40 吸気温センサ
50 バイパス通路
51 バイパス弁
52 気液分離器
53 水噴射弁
40 吸気温センサ
75 容器
76 サイクロン室
76A 周壁
76B 内周壁面
77 導入口
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (5)

  1. 吸気通路内に設けられたコンプレッサにより吸気を過給する過給機と、
    前記コンプレッサの下流側における前記吸気通路に設けられた吸気絞り弁と、
    前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路と、前記コンプレッサの上流側における前記吸気通路とを連通するバイパス通路と、
    該バイパス通路を、前記吸気絞り弁の下流側における前記吸気通路内の圧力に基づいて開閉するバイパス弁と、
    前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路内に吸気冷却用の水を噴射する水噴射弁と、
    前記バイパス通路に設けられ、該バイパス通路内を流れる吸気中に含まれる水分を分離する気液分離器と
    を備えたことを特徴とする過給機付内燃機関。
  2. 前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路に設けられたインタークーラをさらに備え、前記水噴射弁が前記インタークーラの上流側に水を噴射することを特徴とする請求項1記載の過給機付内燃機関。
  3. 前記コンプレッサ及び前記吸気絞り弁の間における前記吸気通路に設けられ、吸気温を検出する吸気温検出手段と、該吸気温検出手段により検出された吸気温に応じて前記水噴射弁を開閉制御する水噴射弁制御手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の過給機付内燃機関。
  4. 前記気液分離器が、略円筒状の容器内をサイクロン室となして、その周壁に設けた導入口から水分を含む吸気を内周壁面に沿って周方向に導入し、旋回流の遠心分離作用によって吸気から水分を分離するものであることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の過給機付内燃機関。
  5. 前記水噴射弁に供給する水を貯留する水タンクをさらに備え、該水タンク内に前記気液分離器が配置されることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の過給機付内燃機関。
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